以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、表示結果を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図3に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動が開始されるときには、「左」の色図柄表示エリア5Aにて色図柄の変動(例えば表示色の更新)が開始される。他方、特図ゲームとして第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動が開始されるときには、「右」の色図柄表示エリア5Bにて色図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、色図柄の変動が終了して、色図柄の可変表示結果となる確定色図柄が停止表示される。即ち、色図柄表示エリア5Aは第1特図の変動と同期して変動し、色図柄表示エリア5Bは第2特図の変動と同期して変動する。
「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bにて可変表示される色図柄には、例えば4種類の図柄(例えば「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」など)が含まれていればよい。色図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」の色図柄それぞれに対して、「1」〜「4」の図柄番号が付されている。特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかなどに対応して、予め定められた色図柄が停止表示されればよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第1始動入賞に対応する表示部位のうち左端の表示部位)を白色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)が成立したときには、例えば第1始動入賞に対応する表示部位のうち左端の表示部位における表示を除去するとともに、第1始動入賞に対応する各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、白表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた第1始動入賞に対応する表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第2始動入賞に対応する表示部位のうち左端の表示部位)を白色表示に変化させる。その後、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)が成立したときには、例えば第2始動入賞に対応する表示部位のうち左端の表示部位における表示を除去するとともに、第2始動入賞に対応する各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、白色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた第2始動入賞に対応する表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。なお、この実施の形態では、始動入賞記憶表示エリア5Hに8つの表示部位が設けられており、そのうち左側の4つが第1始動入賞に対応する表示部位となっており、右側の4つが第2始動入賞に対応する表示部位となっており、いずれの始動入賞に対応する保留記憶かを特定可能である。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図3に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図3に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との加算値は、合計保留記憶数ということもあれば、特図保留記憶数ということもある。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿が設けられている。打球供給皿を形成する部材には、遊技者により操作可能な操作部30が取り付けられている。操作部30は、遊技者から見て奥・手前・左・右(前後左右)といった予め定められた複数の方向(例えば4方向)のうちから選択した方向を押下操作することが可能な押しボタンスイッチからなる平面視で円形の操作ボタン32と、操作ボタン32の周囲に設けられて回転操作することが可能なダイヤル(ジョグダイヤル)からなる平面視で環状の操作ダイヤル33という、複数の操作部を含んで構成されている。操作ボタン32は、前後左右の4方向以外に、全体を下方向にも押下操作が可能である。すなわち、遊技者は、操作ボタン32に対して、パチンコ遊技機1に向いた状態で前後左右の4方向から1つの方向を選択的に押下する押下方向選択操作と、方向選択操作以外に操作ボタン32全体を下方に押下する全体押下決定操作とを、行うことができる。また、遊技者は、操作ダイヤル33に対して、右回り(時計回り)あるいは左回り(反時計回り)のうち1つの回転方向へと選択的に回転させる回転方向選択操作を行うことができる。操作ボタン32や操作ダイヤル33に対してなされた遊技者の操作行為は、それぞれ図3に示す操作検出スイッチ31によって検出される。
なお、操作部30は、押下操作や回転操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作部30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。
操作ボタン32において、前方向(奥側)を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で操作ボタン32の奥側部分)を、前方向部(奥方向部)と称する。操作ボタン32において、後方向(手前側)を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で操作ボタン32の手前側部分)を、後方向部(手前方向部)と称する。操作ボタン32において、左方向を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で操作ボタン32の左側部分)を、左方向部と称する。操作ボタン32において、右方向を選択するために操作される部分(遊技者がパチンコ遊技機1に向かった状態で操作ボタン32の右側部分)を、右方向部と称する。
遊技機用枠3において打球供給皿を形成する部材には、操作部30の他に、所定のカードユニットを介して遊技球の貸出を受ける際に操作する球貸スイッチ91や、プリペイドカードなどの返却を受ける際に操作する返却スイッチ92等が取り付けられている。例えば、球貸スイッチ91や返却スイッチ92は、打球供給皿にて操作部30が取り付けられている面と同一面上にて、その面よりも凹んだ位置に配置されていればよい。これにより、遊技者が操作部30の操作を行っているときに、誤って球貸スイッチ91や返却スイッチ92を押下してしまう事態を防止できる。
図2は、操作部30の操作中における遊技者の手と球貸スイッチ91や返却スイッチ92との位置関係を示している。ここで、図2(A)は、操作部30の操作ダイヤル33を左手で操作している状態を示し、図2(B)及び(C)は、操作ダイヤル33を右手で操作している状態を示している。例えば図2(C)に示すように、右手で操作ダイヤル33を操作しているときには、遊技者が無意識のうちに右手の位置と球貸スイッチ91や返却スイッチ92の位置とが重なる状態になることがある。このとき、球貸スイッチ91や返却スイッチ92が、打球供給皿における操作部30の取付面上で突出した状態で設置されていると、右手が球貸スイッチ91や返却スイッチ92を押下してしまい、遊技者が意図しない操作がなされるおそれがある。そこで、球貸スイッチ91や返却スイッチ92を、打球供給皿における操作部30の取付面にて凹んだ位置に配置することにより、操作部30の操作中に誤って球貸スイッチ91や返却スイッチ92に手が触れて押下してしまう事態を防止する。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図3に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。なお、通過ゲート41を遊技球が通過したときに、普図ゲームを実行せずに普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われるようにしてもよい。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「2」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンド遊技が実行される。こうしてラウンド遊技の実行中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンド遊技を終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技の実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンド遊技の実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに15個の出玉が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンド遊技で特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンド遊技の実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンド遊技の実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンド遊技の実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2ラウンド大当り状態では、各ラウンド遊技で特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンド遊技の実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンド遊技の実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンド遊技で大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時間短縮制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンド遊技で特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「擬似連」や「滑り」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図4(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図4(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、可動部材の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性が高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば可動部材など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」や「滑り」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示することなどのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「キャラクタ予告」や「操作時予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。ここで、キャラクタ画像の表示としては、飾り図柄とは別個のキャラクタ画像を静止表示あるいは動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよいし、飾り図柄と一体的に可変表示されるキャラクタ画像を、飾り図柄の可変表示とは異なる表示形態で動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよい。
「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者により操作部30に対する所定操作(例えば押下操作や回転操作など)がなされたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。一例として、「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者による操作部30への操作行為を促す演出動作であればよい。遊技者による操作部30への操作行為を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作部30の操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作部30の操作が操作検出スイッチ31によって検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
こうした飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作による予告演出としては、「キャラクタ予告」や「操作時予告」の他にも、例えば「ステップアップ動作」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「ステップアップ動作」の予告演出では、一例として、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出となる他の一例として、飾り図柄の可変表示中に遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、可動部材が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り替えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。このように、「ステップアップ動作」の予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に1個の遊技球が進入したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出である。一般的には変化する回数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R非確変大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
加えて、飾り図柄の可変表示中には、連続演出となる所定の演出動作が実行されることがある。連続演出では、複数回の飾り図柄の可変表示に亘って、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になり、可変表示結果が「大当り」となる飾り図柄の可変表示が実行される可能性があることを、遊技者に報知するための演出動作が行われる。ここで、連続演出となる演出動作では、一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて円形の表示部位のうちの1つの表示色を通常の表示態様である白色から特殊表示態様である赤色に変化させる。その後、可変表示ゲームを開始するための開始条件が成立するごとに、赤色の表示部位を非表示に戻すとともに、左隣の表示部位の表示色を白色から赤色に変化させることで、赤色の表示を左方向に移動させるように表示する。この実施の形態では、連続演出が実行される場合において、始動入賞記憶表示エリア5Hの表示部位の表示態様を通常の表示態様から特殊表示態様に変化させるタイミングが複数用意されている。そのタイミングとして、第1のタイミング(例えば、始動入賞時=始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留記憶表示が行われるとき)と、第1のタイミングより遅い第2のタイミングと、が少なくとも用意される。いずれのタイミングで表示部位の表示態様が特殊表示態様に変化したかに応じて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になり、可変表示結果が「大当り」となる飾り図柄の可変表示が実行される可能性が異なるようになっている。
即ち、連続演出の表示態様が複数用意されているわけではなく、連続演出における表示部位の表示態様の変化は同一であるが、その変化タイミングの比較により可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるようになっている。
なお、表示部位の通常の表示態様とは、電源が断たれた後の復旧時に表示される表示態様、連続演出を実行するか否かの判定を行わない場合に表示される表示態様、または、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに可変表示結果が「ハズレ」となる場合に最も多く表示される表示態様など、「大当り」となることを示唆せず、遊技者が通常の表示態様と把握する表示態様をいう。
また、この実施の形態では、表示部位の表示態様を特殊表示態様に変化させた後、通常の表示態様に戻して連続演出を中止する演出が実行される場合がある。即ち、赤色の表示部位を白色に戻す演出が実行される場合がある。このように、特殊表示態様を通常の表示態様に戻す演出を実行するタイミングは複数用意される。いずれのタイミングで表示部位の表示態様が通常の表示態様に戻ったかに応じて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になり、可変表示結果が「大当り」となる飾り図柄の可変表示が実行される可能性が異なるようになっている。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態又は通常状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄や確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、まとめて大当り組合せ(特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示画面にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図4(B)に示すような2回開放チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示画面における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させること、及び/又は、画像表示装置5の表示画面における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、電源基板16、払出制御基板17といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と電源基板16や払出制御基板17との間で伝送される各種の制御信号、及び、演出制御基板12、音声制御基板13やランプ制御基板14とスピーカ8、遊技効果ランプ9、操作検出スイッチ31の間で伝送される各種の制御信号を中継するためドロア中継基板19も搭載されている。さらに、ドロア中継基板19とスピーカ8、遊技効果ランプ9、操作検出スイッチ31の間には、各種の制御信号を中継するため枠中継基板26が設けられる。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
電源基板16は、主基板11や演出制御基板12などの各種基板や、画像表示装置5や遊技効果ランプ9やスピーカ8などの演出装置に電力を供給する。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。主基板11は、各種スイッチからの検出信号を受信すると、各種スイッチに応じた賞球の払い出しを実行させるための賞球信号を払出制御基板17に送出する。なお、この賞球信号は、電源基板16を経由して伝送される。払出制御基板17は、賞球信号を受信すると、球払出装置18を駆動して賞球信号に応じた賞球を払い出させる。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「大当り」及び「小当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態である場合に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第3遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態又は可変入賞動作における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。なお、2ラウンド大当り状態及び/又は小当り遊技状態に制御されるときには、当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドの一部又は全部が伝送されず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにより、2ラウンド大当り状態中及び/又は小当り遊技状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されたことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。この実施の形態では、第1始動口入賞指定コマンドが、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の決定用数値を用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。例えば図5(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、可変表示結果を「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致するか否かや、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データが特図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)にかかわらず飾り図柄の変動パターンを、非リーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターン)とする非リーチ変動パターン共通範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」でスーパーリーチを伴う変動パターン)とするスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であるか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB100Hは、非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第1入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB101Hは、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB102Hは、可変表示結果が「当り」であることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB103Hは、可変表示結果が「当り」でなく、且つ非リーチ変動パターン共通範囲内でも、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第4入賞時判定結果通知コマンドである。
コマンドB2XXHは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。この実施の形態では、第2始動口入賞指定コマンドが、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の決定用数値を用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。例えば、図5(C)に示すように、第2始動口入賞指定コマンドでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、可変表示結果を「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致するか否かや、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ)が特図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)にかかわらず飾り図柄の変動パターンを、非リーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターン)とする非リーチ変動パターン共通範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン(例えば可変表示結果が「ハズレ」でスーパーリーチを伴う変動パターン)とするスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であるか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB200Hは、非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第5入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB201Hは、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第6入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB202Hは、可変表示結果が「当り」であることを通知する第7入賞時判定結果通知コマンドである。コマンドB203Hは、可変表示結果が「当り」でなく、且つ非リーチ変動パターン共通範囲内でも、スーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第8入賞時判定結果通知コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図12に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が進入しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図7(A)は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。
図7(A)に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−4が、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合や、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合にのみ対応した当り変動パターンとして、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、予め用意されている。
図7(B)は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターン種別を示している。図7(A)に示す各変動パターンは、図7(B)に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図7(B)に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合や可変表示結果が「小当り」である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合のみに対応して、変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし」の変動パターン種別であり、「短縮なし」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、例えば合計保留記憶数が「3」以上であることや、確変状態又は時短状態にて時間短縮制御が行われることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮あり」の変動パターン種別であり、「短縮あり」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、「滑り、擬似連」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回であり、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動2回」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動2回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が1回であり、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動1回」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連変動1回」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA2−4は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(ハズレ)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ(大当り)」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を導出表示する「2回開放チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7(A)に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、確定飾り図柄を2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「2回開放時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「2回開放時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7(A)に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、確定飾り図柄をリーチ組合せとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図7(A)に示すような飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図8は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。
このような設定により、第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特図を用いた特図ゲームに比べて、可変表示結果が「小当り」となる確率を低下させて、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により確変状態や時短状態(特に確変状態)から15ラウンド大当り状態となるまでの時間が短縮されて、遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図9は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされて大当り遊技状態に制御することが決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図12に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図9に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図9に示す設定例では、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、確変状態や時短状態から15ラウンド大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の特図表示結果に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2ラウンド大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の特図表示結果に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図10(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cと、図10(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、特図表示結果を「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。小当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CA4−1には、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CA4−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cは、例えば遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」未満であるときといった、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されない場合に使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときや、通常状態でも合計保留記憶数が「3」以上であるときといった、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮される場合に使用テーブルとして選択される。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態であるときと、遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」以上であるときとでは、異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。また、合計保留記憶数が「3」以外の所定数以上であるか否かに応じて、異なる決定テーブルを参照することで変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。さらに、合計保留記憶数が「0」であるときと、合計保留記憶数が「1」であるときと、合計保留記憶数が「2」であるときと、合計保留記憶数が「3」であるときと、合計保留記憶数が「4」であるときとでは、異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。加えて、合計保留記憶数が「3」未満であるときには、共通の決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにする一方で、合計保留記憶数が「3」であるときと、合計保留記憶数が「4」であるときとでは、異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。あるいは、合計保留記憶数に代えて、第1保留記憶数や第2保留記憶数が所定数以上であるか否かに応じて、異なる決定テーブルを参照することで変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数が所定数(例えば「3」など)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて可変表示時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別に決定される割合が高くなるように各変動パターン種別に対して決定値が割り当てられるようにすればよい。あるいは、遊技状態が確変状態や時短状態であるときにも、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」など)以上であるか否かを判定し、その判定結果に応じて異なる決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、確変状態や時短状態であるときに合計保留記憶数が所定数未満であればハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cが使用テーブルとして選択される一方で、確変状態や時短状態であるときに合計保留記憶数が所定数以上であればハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dが使用テーブルとして選択されるようにしてもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cでは、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられている。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられている。これにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、特図表示結果が「ハズレ」である場合に、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−4に決定される。すなわち、乱数回路104などから抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」のいずれかであるときには、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチを伴う飾り図柄の可変表示が実行されることになる。
なお、特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3は、図7(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
そして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dにおいて変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられる決定値は、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cにおいて変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられる決定値よりも多くなっている。このような設定により、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮される場合には、短縮されない場合よりも高い割合で、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないことに決定される。そして、非リーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間がリーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数(具体的には「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができ、また、確変状態や時短状態であるときには、通常状態にて合計保留記憶数が所定数(具体的には「3」)未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図11(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル133Aと、図11(B)に示す当り変動パターン決定テーブル133Bとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブル133Aは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別CA1−3となる場合に対応して、変動パターンPA1−3に決定値が割り当てられている。図7(A)に示すように、変動パターンPA1−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンである。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−3に決定されることにより「滑り」などの可変表示演出を実行することができる。また、ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別CA1−3となる場合に対応して、変動パターンPA1−4に決定値が割り当てられている。図7(A)に示すように、変動パターンPA1−4は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合に「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)を1回実行する変動パターンである。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−4に決定されることにより「擬似連」の可変表示演出を実行することができる。
なお、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるか否かに応じて、可変表示演出を実行する変動パターンに決定される割合が異なるようにしてもよい。一例として、図10(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cに比べて少ない決定値が、変動パターン種別CA1−3に対して割り当てられるようにすればよい。図7(A)に示す変動パターンの設定例では、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない変動パターンPA1−1における特図変動時間(特別図柄の可変表示時間)が12000ミリ秒[ms]に、変動パターンPA1−2における特図変動時間が3000ミリ秒[ms]に、それぞれ定められている。これに対して、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−3における特図変動時間は16000ミリ秒[ms]に、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4における特図変動時間は24000[ms]に、それぞれ定められている。すなわち、可変表示態様が「非リーチ」である場合に、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−3における特図変動時間や、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4における特図変動時間は、これらの可変表示演出を実行しない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。
そして、例えば合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上である場合には、所定数未満である場合に比べて「滑り」や「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別CA1−3に決定される割合が低くなるように、各変動パターン種別に対して決定値を割り当てる。これにより、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。また、例えば確変状態や時短状態である場合には、通常状態にて合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)未満である場合に比べて変動パターン種別CA1−3に決定される割合が低くなるように、各変動パターン種別に対して決定値を割り当てる。これにより、確変状態や時短状態であるときには、通常状態にて合計保留記憶数が所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
当り変動パターン決定テーブル133Bは、特図表示結果を「大当り」や「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル133Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(当り変動パターン)に割り当てられている。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板16において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その入賞(遊技球の検出)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された各種の乱数値を示す数値データを保留データとし、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aに記憶される。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その入賞(遊技球の検出)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された各種の乱数値を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bに記憶される。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ、大当り中フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図19のステップS15や図20に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図19のステップS16に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「小当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態となり時間短縮制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態や時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。大当り中フラグは、パチンコ遊技機1における大当り遊技状態が開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作部30に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、操作検出スイッチ31から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図13は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、連続演出決定用の乱数値SR1、連続演出中止決定用の乱数値SR2、連続演出中止タイミング決定用の乱数値SR3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば図18に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1、SR2、SR3の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。あるいは、乱数回路124により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、演出用乱数の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、演出用乱数の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
連続演出決定用の乱数値SR1は、連続演出を実行するか否か、及び連続演出パターンを複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。この実施の形態では、連続演出開始条件成立バッファの値(連続演出開始条件成立バッファ値)に応じて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により連続演出を実行するか否かが異なる割合で決定される。
連続演出中止決定用の乱数値SR2は、連続演出を実行する場合において、連続演出を演出の途中で中止するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
連続演出中止タイミング決定用の乱数値SR3は、連続演出を中止する場合において、中止するタイミングを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図14(A)、(B)は、ROM121に記憶される連続演出決定テーブル160、161の構成例を示している。連続演出決定テーブル160、161は、連続演出を開始するか否か及び連続演出パターンを、連続演出決定用の乱数値SR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。連続演出決定テーブル160、161では、図18に示す演出制御バッファ設定部194に設けられた連続演出開始条件成立バッファの値(連続演出開始条件成立バッファ値)が「0」又は「3」であるか「1」又は「4」であるか「2」又は「5」であるかに応じて、連続演出開始決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、複数種類の連続演出パターン、あるいは、連続演出なしに対応した決定結果に、割り当てられている。ここで、連続演出開始条件成立バッファとは、入賞時に判定された可変表示結果に対応する値がセットされる記憶領域であり、入賞時に非リーチハズレの変動パターンになると判定された場合に「0」又は「3」がセットされ、入賞時にスーパーリーチハズレの変動パターンになると判定された場合に「1」又は「4」がセットされ、入賞時に可変表示結果が「当たり」になると判定された場合に「2」又は「5」がセットされる。即ち、入賞時に判定された可変表示結果が、「非リーチハズレ」、「スーパーリーチハズレ」、「当り」のいずれであるかに基づいて、連続演出の実行の有無や連続演出パターンが決定される。連続演出決定テーブル160は、合計保留記憶数が4以上であるときに使用テーブルとして選択され、連続演出決定テーブル161は、合計保留記憶数が3であるときに使用テーブルとして選択される。なお、この実施の形態では、合計保留記憶数が2以下である場合には、連続演出が実行されないようになっている。これに限定されず、合計保留記憶数が2以下であるときの連続演出決定テーブルを用意し、合計保留記憶数が2以下であるときも連続演出が実行されるようにしてもよい。
ここで、連続演出開始条件成立バッファは、第1始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が検出された始動入賞時に、主基板11の側で乱数回路104等から抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3が、合計保留記憶数にかかわらず少なくとも非リーチ変動パターンとなることが確定する非リーチ変動パターン共通範囲内(「非リーチハズレ」)であると判定されたことに基づき、その値が「0」に更新される。また、合計保留記憶数にかかわらず少なくともスーパーリーチ変動パターンとなることが確定するスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内(「スーパーリーチハズレ」)であると判定されたことに基づき、その値が「1」に更新される。また、連続演出開始条件成立バッファは、第1始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が検出された始動入賞時に、主基板11の側で乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致していると判定されたことに基づき、その値が「2」に更新される。さらに、連続演出開始条件成立バッファは、第2始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が検出された始動入賞時に、主基板11の側で乱数回路104等から抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3が、合計保留記憶数にかかわらず少なくとも非リーチ変動パターンとなることが確定する非リーチ変動パターン共通範囲内(「非リーチハズレ」)であると判定されたことに基づき、その値が「3」に更新される。また、合計保留記憶数にかかわらず少なくともスーパーリーチ変動パターンとなることが確定するスーパーリーチ変動パターン共通範囲内(「スーパーリーチハズレ」)であると判定されたことに基づき、その値が「4」に更新される。そして、連続演出開始条件成立バッファは、第2始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が検出された始動入賞時に、主基板11の側で乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致していると判定されたことに基づき、その値が「5」に更新される。
連続演出決定テーブル160、161では、連続演出パターンRP1〜RP4に決定可能になっている。連続演出パターンRP1は、合計保留記憶数が4のときに、判定の対象となった保留記憶表示(始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の表示色)を赤色に変化させる連続演出パターンである。なお、合計保留記憶数が4のときに連続演出パターンRP1に決定されたときには、白色表示とならず、最初から赤色表示となる。連続演出パターンRP2は、合計保留記憶数が3のときに、判定の対象となった保留記憶表示を赤色に変化させる連続演出パターンである。なお、合計保留記憶数が3のときに連続演出パターンRP2に決定されたときには、白色表示とならず、最初から赤色表示となる。連続演出パターンRP3は、合計保留記憶数が2のときに、判定の対象となった保留記憶表示を赤色に変化させる連続演出パターンである。連続演出パターンRP4は、合計保留記憶数が1のときに、判定の対象となった保留記憶表示を赤色に変化させる連続演出パターンである。連続演出決定テーブル160、161の設定例では、合計保留記憶数が少ない方が、最初から赤色表示となる割合が高くなっている。即ち、連続演出決定テーブル160において連続演出パターンRP1に決定される割合よりも、連続演出決定テーブル161において連続演出パターンRP2に決定される割合の方が高くなっている。合計保留記憶数が少ない場合、白色表示から赤色表示への変化が分かりづらくなるおそれがあるため、合計保留記憶数が少ない方が、最初から赤色表示となる割合を高くしている。
連続演出決定テーブル160、161の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」であるか「1」又は「4」であるか「2」又は「5」であるかに応じて、連続演出を実行するか否か、及び、実行する場合の連続演出パターンをいずれにするかの決定結果に対する決定値の割当てが異なっている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR3が、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、始動入賞時に抽出された乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致しているか否かに応じて、連続演出を開始するか否かの決定割合を異ならせることができる。
また、連続演出決定テーブル160の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」又は「5」である場合の各連続演出パターンの決定割合は、連続演出パターンRP2(40%)>RP1(30%)>RP3(10%)=RP4(10%)となっている。また、連続演出開始条件成立バッファ値が「1」又は「4」である場合の各連続演出パターンの決定割合は、連続演出パターンRP1(40%)>RP2(20%)>RP3(15%)>RP4(1%)となっている。また、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」である場合の各連続演出パターンの決定割合は、連続演出パターンRP1(10%)>RP2(5%)>RP3(4%)>RP4(1%)となっている。このような設定により、いずれの連続演出パターンによる連続演出が実行されるかに応じて、連続演出の信頼度を異ならせることができる。なお、連続演出の信頼度とは、可変表示結果が「当たり」となるときに選択される割合と、「ハズレ」となるときに選択される割合と、の比である。この実施の形態では、連続演出の信頼度は、連続演出パターンRP2>RP1>RP3の順で高くなっている。このような設定により、いずれのタイミングで保留記憶表示の表示色が変化するかに、遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。なお、連続演出開始時の合計保留記憶数に応じて、各連続演出パターンの信頼度を異ならせてもよい。例えば、連続演出決定テーブル160と連続演出決定テーブル161とにおいて、連続演出パターンRP2〜RP4の信頼度を異ならせてもよい。例えば、連続演出決定テーブル161においてはRP3の信頼度をRP2より高くしてもよい。
また、連続演出決定テーブル160、161の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」又は「5」である場合に、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」、「1」又は「4」である場合よりも多くの決定値が、連続演出を実行する決定結果に対して割り当てられている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致しているときには、合致していないときに比べて高い割合で、連続演出を開始する旨の決定を行うことができる。したがって、連続演出が実行されたときには、連続演出が実行されないときよりも可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となることへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、連続演出決定テーブル160、161の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「1」又は「4」である場合に、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」である場合よりも多くの決定値が、連続演出を実行する決定結果に対して割り当てられている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるときには、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるときに比べて高い割合で、連続演出を開始する旨の決定を行うことができる。したがって、連続演出が実行されたときには、連続演出が実行されないときよりもスーパーリーチとなることへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
図15(A)は、ROM121に記憶される連続演出中止決定テーブル162の構成例を示している。連続演出中止決定テーブル162は、連続演出が実行される場合に、連続演出中止決定用の乱数値SR2に基づいて、連続演出を中止するか否かを決定するために参照されるテーブルである。連続演出中止決定テーブル162の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」であるか「1」又は「4」であるか「2」又は「5」であるかに応じて、連続演出の実行を中止するか否かの決定結果に対する決定値の割当てが異なっている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR3が、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、始動入賞時に抽出された乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致しているか否かに応じて、連続演出を開始するか否かの決定割合を異ならせることができる。
連続演出中止決定テーブル162の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」又は「5」(可変表示結果が「大当り」又は「小当り」)である場合に、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」、「1」又は「4」(可変表示結果が「ハズレ」)である場合よりも多くの決定値が、連続演出を中止する決定結果に対して割り当てられている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致しているときには、合致していないときに比べて高い割合で、連続演出を中止する旨の決定を行うことができる。したがって、連続演出が中止されたときには、連続演出が中止されないときよりも可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となることへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。なお、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」又は「5」(可変表示結果が「大当り」又は「小当り」)である場合には、連続演出を中止する決定結果に決定値が割り振られないようにして、可変表示結果が「当り」となる場合には、連続演出が中止されないようにしてもよい。また、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」、「1」又は「4」(可変表示結果が「ハズレ」)である場合には、連続演出を中止しない決定結果に決定値が割り当てられないようにして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、必ず連続演出が中止されるようにしてもよい。
また、連続演出中止決定テーブル162の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「1」又は「4」である場合に、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」である場合よりも多くの決定値が、連続演出を中止する決定結果に対して割り当てられている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるときには、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるときに比べて高い割合で、連続演出を中止する旨の決定を行うことができる。したがって、連続演出が中止されたときには、連続演出が中止されないときよりもスーパーリーチとなることへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
図15(B)は、ROM121に記憶される連続演出中止タイミング決定テーブル163の構成例を示している。連続演出中止タイミング決定テーブル163は、連続演出を中止する場合に、中止させるタイミングを決定するために参照されるテーブルである。連続演出中止タイミング決定テーブル163の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」であるか「1」又は「4」であるか「2」又は「5」であるかに応じて、連続演出を中止するタイミングの決定結果に対する決定値の割当てが異なっている。この実施の形態では、連続演出を中止するタイミングとして、合計保留記憶数が2になったとき、または、合計保留記憶数が1になったとき、のいずれかに決定可能になっている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR3が、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、始動入賞時に抽出された乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致しているか否かに応じて、連続演出を中止するタイミングの決定割合を異ならせることができる。
連続演出中止タイミング決定テーブル163の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」又は「5」である場合に、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」、「1」又は「4」である場合よりも多くの決定値が、合計保留記憶数が1のときに連続演出を中止する決定結果に対して割り当てられている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致しているときには、合致していないときに比べて高い割合で、合計保留記憶数が1のときに連続演出を中止する旨の決定を行うことができる。したがって、合計保留記憶数が1のときに連続演出が中止されたときには、合計保留記憶数が2のときに連続演出が中止されたときよりも可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となることへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、連続演出中止タイミング決定テーブル163の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「1」又は「4」である場合に、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」である場合よりも多くの決定値が、合計保留記憶数が1のときに連続演出を中止する決定結果に対して割り当てられている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるときには、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるときに比べて高い割合で、合計保留記憶数が1のときに連続演出を中止する旨の決定を行うことができる。したがって、合計保留記憶数が1のときに連続演出が中止されたときには、合計保留記憶数が1のときに連続演出が中止されたときよりもスーパーリーチとなることへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、連続演出パターンがRP1またはRP2である場合(合計保留記憶数が4または3のときに保留記憶表示を赤色に変化させる場合)に、連続演出が中止することがあるようになっている。連続演出を中止するタイミングに応じて、図16に示すように、詳細な連続演出パターンRP1−1(合計保留記憶数が4のときに赤色に変化し、合計保留記憶数が2のときに白色に戻る)、RP1−2(合計保留記憶数が4のときに赤色に変化し、合計保留記憶数が1のときに白色に戻る)、RP2−1(合計保留記憶数が3のときに赤色に変化し、合計保留記憶数が2のときに白色に戻る)、RP2−2(合計保留記憶数が3のときに赤色に変化し、合計保留記憶数が1のときに白色に戻る)が用意される。なお、合計保留記憶数が2のときに赤色に変化し、合計保留記憶数が1のときに白色に戻る連続演出パターンなど、他の連続演出が実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図14(A)、(B)に示した連続演出決定テーブル160、161により連続演出の実行の有無、及び、連続演出パターンが決定され、図15(A)に示した連続演出中止決定テーブル162により連続演出を中止するか否かが決定され、図15(B)に示した連続演出中止タイミング決定テーブル163により連続演出を中止するタイミングが決定される。これに限定されず、連続演出を中止するか否かや中止するタイミングに対応した全ての連続演出パターンに判定値が割り振られた連続演出決定テーブルを用意して、これらを1つのテーブルで決定するようにしてもよい。1つのテーブルで決定することで、連続演出を中止する割合の調整が容易になる。また、所定の保留番号以下になった場合に連続演出を中止しない設定(例えば、保留番号が2のときに赤色表示になった場合、白色表示に戻さないようにする設定など)が容易になる。
演出制御基板12に搭載されたROM121には、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体、操作ボタン32、さらには、演出用役物が備える可動部材などが含まれる演出装置(演出用の電気部品)を用いた演出動作の制御を行うために、演出制御パターンを構成するパターンデータが予め複数種類記憶されている。こうした演出制御パターンとしては、例えば図柄変動制御パターンや予告演出制御パターン、連続演出制御パターン、当り時演出制御パターンなどが含まれていればよい。
図柄変動制御パターンは、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容を示すパターンデータなどから構成され、飾り図柄の変動パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。また、パチンコ遊技機1における複数種類の演出モードに対応して、互いに異なる図柄変動制御パターンが用意されてもよい。こうした複数の図柄変動制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。ここで、最終停止図柄や仮停止図柄などは、主基板11から演出制御基板12へと伝送された変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンなどに基づいて、可変表示の開始時に決定されるものであればよい。
予告演出制御パターンは、予告演出における演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、予告演出における演出動作の内容に応じた予告演出パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。例えば、複数の予告演出制御パターンはそれぞれ、「キャラクタ予告」の予告演出を実行するために予め用意された複数の予告パターンや、「操作時予告」の予告演出を実行するために予め用意された複数の予告パターンのいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、操作ボタン32に対する操作行為を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切替設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。
連続演出制御パターンは、連続演出における演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、連続演出における演出動作の内容(報知内容)などに応じて予め複数用意されたものであればよい。例えば、複数の連続演出制御パターンはそれぞれ、連続演出パターンRP1〜RP4、または、詳細な連続演出パターンRP1−1、PR1−2、RP2−1、RP2−2のいずれであるかに応じて、表示部位の表示色を変化させるタイミングなどを規定していればよい。
当り時演出制御パターンは、特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」や「小当り」となった後に、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される期間などにおける演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、特図表示結果が「大当り」であるか「小当り」であるかや、大当り種別が「非確変」又は「確変」であるか「突確」であるか、さらには、大当り中昇格演出の有無などに応じて予め複数用意されたものであればよい。
図17(A)は、こうした各種の演出制御パターンの構成例を示している。図17(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図18に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン32に対する操作を有効に検出する操作有効期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、操作ボタン32を用いた演出動作態様を示すデータが含まれている。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図17(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にて操作ボタン32に対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図18に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図18に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図3に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作検出スイッチ31から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源基板16からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図19のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図19に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図20は、特別図柄プロセス処理として、図19に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図21は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図21に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、図3に示す第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのうち、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS202)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS201;No)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS203;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS203;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS204)。
ステップS202、S204の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS205)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS205における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(ステップS206)。このとき、ステップS205での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であると判定された後に、ステップS206にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、ステップS203にて第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であると判定された後に、ステップS206にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS206にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS206;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS208)。
ステップS208の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS210にて乱数値を記憶した後には、入賞時特定パターン判定処理を実行する(ステップS211)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS212)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図19に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS206にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS206;Yes)、ステップS212の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS213)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS213;Yes)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、図21に示すステップS203の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS213;No)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。
図22及び図23は、図21のステップS211にて実行される入賞時特定パターン判定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図20のステップS110、図25)において、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの決定や、大当り種別の決定が行われ、後述する変動パターン設定処理(図20のステップS111、図26)において、変動パターン種別の決定や、変動パターンの決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口又は第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS211の入賞時特定パターン判定処理を実行することにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の変動パターンが少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンとなるか否かを、予め特定する。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、スーパーリーチのリーチ演出が実行されることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などが連続演出を実行するか否かを決定することになる。
図22及び図23に示す入賞時特定パターン判定処理において、CPU103は、まず、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(図22のステップS350A)。ここでは、ステップS364にて始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS350A;「1」)、確変状態や時短状態における時間短縮制御が実行中であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS350B)。なお、時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されるときにオン状態にセットされ、確変状態や時短状態が終了するときにクリアされてオフ状態となる。より具体的には、大当り遊技状態を終了する処理において時短フラグがオン状態にセットされた後、時短回数カウント値が「0」に達したことや、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームが終了したことなどに対応して、時短フラグがクリアされてオフ状態となる。
ステップS350Bにて時短フラグがオフであれば(ステップS350B;No)、大当り遊技状態中であることを示す大当り中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS350C)。なお、大当り中フラグは、大当り遊技状態に制御されるときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するときにクリアされてオフ状態となる。ここで、大当り中フラグがオフであれば(ステップS350C;No)、または、ステップS350Aにて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS350A;「2」)、図21のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1に応じた特図表示結果を特定する(ステップS351)。例えば、ステップS351の処理では、図8に示す特図表示結果決定テーブル130を選択して、使用テーブルにセットする。ここで、使用テーブルにセットする際には、例えばRAM102の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM101におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。続いて、使用テーブルにセットした特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS209にて抽出された乱数値MR1に応じた特図表示結果が特定される。より具体的には、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル130に格納された決定値とを比較して、乱数値MR1と合致した決定値が割り当てられている特図表示結果が「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれであるかを特定する。ここでは、パチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果を特定すればよい。
そして、ステップS351にて特定された特図表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS352)。このとき、特定された特図表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS352;Yes)、図21のステップS209にて抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3が非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS353)。
ここで、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cや図10(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dの設定例では、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「1」〜「99」の範囲内であれば、少なくともリーチ演出を伴わない変動パターン(非リーチ変動パターン)が含まれる変動パターン種別CA1−1〜CA1−3のいずれかに決定されることになる。したがって、例えば図24に示すように、乱数値MR3が「1」〜「99」の範囲内であれば非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるとして、ステップS353では、この非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かが判定されればよい。
ステップS353にて非リーチ変動パターン共通範囲内であると判定されたときには(ステップS353;Yes)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS354)。そして、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS354;「1」)、第1始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなる第1入賞時判定結果通知コマンドB100H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS355)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS354にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS354;「2」)、第2始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第5入賞時判定結果通知コマンドB200H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS356)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS353にて非リーチ変動パターン共通範囲内ではないと判定されたときには(ステップS353;No)、図21のステップS209にて抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS357)。
ここで、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cや図10(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dの設定例では、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターン(スーパーリーチ変動パターン)が含まれる変動パターン種別CA2−4に決定されることになる。したがって、例えば図24に示すように、乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であればスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるとして、ステップS357では、このスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かが判定されればよい。
ステップS357にてスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であると判定されたときには(ステップS357;Yes)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS358)。そして、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS358;「1」)、第1始動入賞時にスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第1入賞時判定結果通知コマンドB101H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS359)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。ステップS358にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS358;「2」)、第2始動入賞時にスーパーリーチ変動パターン共通範囲内であることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第6入賞時判定結果通知コマンドB201H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS360)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS357にてスーパーリーチ変動パターン共通範囲内ではないと判定されたときには(ステップS357;No)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS361)。そして、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS361;「1」)、第1始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内でもスーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなる第4入賞時判定結果通知コマンドB103H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS362)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。また、ステップS350Aにて始動口バッファ値が「1」であると判定され(ステップS350A;「1」)、時短フラグまたは大当り中フラグがオンである場合には(ステップS350BまたはS350C;Yes)、特図表示結果を特定する処理や変動パターン種別決定用の乱数値MR3が非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否を判定する処理(ステップS351〜S353)をスキップして、ステップS361に移行し第4入賞時判定結果通知コマンドB103Hを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。このように、この実施の形態では、時間短縮制御の実行中(高ベース中)や大当り遊技状態中は、第1始動入賞に対する判定を行わない。
ステップS361にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS361;「2」)、第2始動入賞時に非リーチ変動パターン共通範囲内でもスーパーリーチ変動パターン共通範囲内でもないことを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第8入賞時判定結果通知コマンドB203H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS363)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
ステップS352にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときにも(ステップS352;No)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(図23のステップS364)。ここでは、ステップS364にて始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS364;「1」)、第1始動入賞時に可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となることを通知する第1始動口入賞指定コマンドとなる第3入賞時判定結果通知コマンドB102H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS365)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。ステップS364にて始動口バッファ値が「2」であると判定された場合には(ステップS364;「2」)、第2始動入賞時に可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となることを通知する第2始動口入賞指定コマンドとなる第7入賞時判定結果通知コマンドB202H(図5(C)参照)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS366)、入賞時特定パターン判定処理を終了する。
こうした入賞時特定パターン判定処理が実行されることにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された時点で、パチンコ遊技機1における遊技状態や特図ゲームの保留記憶数としての合計保留記憶数にかかわらず、少なくとも可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となるか否かや、少なくともリーチ演出を伴わない変動パターンとなるか否か、少なくともスーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターンとなるか否かを特定し、特定結果に応じて異なる第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送させることができる。
図20に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S120の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。さらに、大当りフラグ及び小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」であることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、可変入賞動作における大入賞口の開放回数を「2回」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図25は、図20のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値が「0」であるか否か、すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS231;No)、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新する(ステップS232)。
ステップS232の処理に続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値が「0」であるか否か、すなわち、第2保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS233)。ステップS233にて第2保留記憶数カウント値が「0」であると判定された場合には(ステップS233;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始する第1開始条件が成立したことに対応して、遊技制御バッファ設定部155に記憶される変動特図指定バッファ値を「1」に設定する(ステップS234)。他方、ステップS233にて第2保留記憶数カウント値が「0」以外であると判定された場合には(ステップS233;No)、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始する第2開始条件が成立したことに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS235)。
ステップS234、S235の処理のいずれかを実行した後には、変動特図指定バッファ値に応じた特図保留記憶部から、保留データを読み出す(ステップS236)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを、それぞれ読み出す。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを、それぞれ読み出す。こうして読み出された乱数値MR1〜MR3のそれぞれを示す数値データは、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた特図変動用乱数値バッファに格納するなどして、RAM102の所定領域に一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、変動特図指定バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1減算するとともに、変動特図指定バッファ値に応じた特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS237)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。
ステップS237の処理に続いて、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS238)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS237にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS239)。そして、ステップS239にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。
ステップS240にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS240;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS242)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、ステップS236にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、「非確変」や「確変」、「突確」といった予め複数用意された大当り種別のいずれかに決定する(ステップS243)。なお、ステップS235の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を更新することなどにより、決定された大当り種別を記憶させる(ステップS244)。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS240にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS240;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS245)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS245;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS246)。
ステップS245にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS245;No)、ステップS244、S246の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS247)。一例として、ステップS245にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、スステップS245にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS243における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、突確大当り図柄「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS247にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS250におけるデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する客待ちデモ指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、例えばROM101における客待ちデモ指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、客待ちデモ指定コマンドの送信設定を行う。こうして設定された客待ちデモ指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図19に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図26は、図20のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、確変状態や時短状態における時間短縮制御が実行中であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS266)。
ステップS266にて時短フラグがオフであるときには(ステップS266;No)、合計保留記憶数カウント値が「3」以上であるか否かを判定する(ステップS267)。そして、合計保留記憶数が「3」未満であれば(ステップS267;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cを選択してセットする(ステップS268)。これに対して、ステップS266にて時短フラグがオンであるときや(ステップS266;Yes)、ステップS267にて合計保留記憶数カウント値が「3」以上であるときには(ステップS267;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dを選択してセットする(ステップS269)。なお、ステップS266にて時短フラグがオンであるときにも、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」など)以上であるか否かを判定し、その判定結果に応じて異なる決定テーブルを選択してもよい。例えば、時短フラグがオンである場合に、合計保留記憶数が「0」であればステップS268に進んでハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cを選択してセットする一方、合計保留記憶数が「1」以上であればステップS269に進んでハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dを選択してセットしてもよい。
ステップS263、S265、S268、S269の処理のいずれかを実行した後には、例えば特図変動用乱数値バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づき、ステップS263、S265、S268、S269のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS270)。ここで、ステップS270の処理では、始動入賞の検出時に乱数回路104などから抽出されて保留データとして第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶された変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づき、変動パターン種別が決定される。したがって、始動入賞の検出時に特定パターン共通範囲の範囲内であるか否かの判定結果と、ステップS270の処理による変動パターン種別の決定結果との整合をとることができ、始動入賞の検出時に特定パターン共通範囲の範囲内であると判定されたにもかかわらず、スーパーリーチを伴う特定の変動パターンが含まれる変動パターン種別とは異なる変動パターン種別に決定されてしまうことを防止できる。また、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS270にて変動パターン種別を決定した後には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」又は「小当り」であるかに応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル133Aと当り変動パターン決定テーブル133Bのいずれかを選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS271)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS271にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS272)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS272の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口に進入(始動入賞)した遊技球が検出されたときに抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS272の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS272の処理では、ステップS270における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS272にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS273)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS274)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS274の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS275)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS275での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図19に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS276)、変動パターン設定処理を終了する。
図27は、図20のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。これにより、特別図柄停止処理が終了してから図19に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されたときに、主基板11から演出制御基板12に対して、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドが送信される。ステップS293での設定を行った後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295の処理において、CPU103は、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などを実行すればよい。続いて、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当り中フラグをオン状態にセットする(ステップS304)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS297)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS297;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS298)。例えば、ステップS298の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。続いて、ステップS293の処理と同様に、当り開始指定コマンドを主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS299)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS300)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップ301)。
ステップS297にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS297;No)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS302)。ステップS301、S302の処理のいずれかを実行した後には、時短状態を終了させるか否かの判定を行ってから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。例えば、ステップS303の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態における時間短縮制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS303の処理を終了すればよい。なお、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時間短縮制御が行われるようにすればよい。あるいは、確変状態でも時間短縮制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時間短縮制御を終了するようにしてもよい。こうして時間短縮制御を終了するときには、確変制御もあわせて終了することにより通常状態となるようにしてもよいし、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。
また、ステップS303の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS303の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図25に示すステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」以外の値であると判定した後、ステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)するより前に、実行されるようにしてもよい。
図28(A)は、図20のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図28(A)に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図20に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。そして、ステップS312での読出値に応じた遊技状態の制御を開始するための設定を行う(ステップS313)。図28(B)は、ステップS313での設定例を示している。図28(B)に示すように、大当り種別バッファ読出値が「0」であるときには、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う。このとき、例えばCPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。大当り種別バッファ読出値が「1」又は「2」であるときには、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う。このとき、例えばCPU103は、確変フラグ及び時短フラグをともにオン状態にセットする。
ステップS313における設定を行った後には、遊技制御フラグ設定部152に設けられ大当り中フラグをオフ状態にクリアし(ステップS315)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS314)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板16等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図29のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図29に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる演出用乱数のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行してから(ステップS406)、ステップS402の処理に戻る。ステップS406の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作、演出用役物が備える可動部材における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS405のコマンド解析処理内では、例えば図30に示すような始動入賞時コマンド処理が実行されればよい。始動入賞時コマンド処理では、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信したときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が、リーチ演出を伴わない非リーチ変動パターンに決定される共通範囲の範囲内であるか否かや、スーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターンに決定される共通範囲の範囲内であるか否かの判定などが行われる。図30に示す始動入賞時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS501)。受信した演出制御コマンドは演出制御コマンド受信用バッファに格納されており、演出制御用CPU120は、この演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを読み出して内容を確認することにより、受信した演出制御コマンドを特定することができる。
ステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS501;Yes)、演出制御用データ保持エリア190などに設けられる演出制御保留記憶部195の空きエントリの先頭に「第1」の保留データを記憶する(ステップS502)。演出制御保留記憶部195は、図31(A)に示すように、保留データが消化される順番である保留番号と関連付けて、いずれの始動口(「第1」または「第2」)に対応する保留データであるかを示すデータと、その保留データに対して連続演出を実行する場合の連続演出パターンと、記憶する。
続いて、例えば第1始動口入賞指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、第1始動口入賞指定コマンドが、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であることを通知する第1入賞時判定結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS503)。このとき、第1入賞時判定結果通知コマンドであれば(ステップS503;Yes)、
例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた連続演出開始条件成立バッファの値(連続演出開始条件成立バッファ値)に「0」を設定する(ステップS504)。
ステップS503にて第1始動口入賞指定コマンドが第1入賞時判定結果通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS503;No)、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がスーパー変動パターン共通範囲の範囲内であることを通知する第2入賞時判定結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS505)。
ステップS505にて第2入賞時判定結果通知コマンドであると判定された場合には(ステップS505;Yes)、連続演出開始条件成立バッファ値に「1」を設定する(ステップS506)。
ステップS505にて第2入賞時判定結果通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS505;No)、特図表示結果決定用の乱数値MR1が、可変表示結果を「大当り」や「小当り」といった「当り」とする決定値と合致していることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。
ステップS507にて第3入賞時判定結果通知コマンドであると判定された場合には(ステップS507;Yes)、連続演出開始条件成立バッファ値に「2」を設定する(ステップS508)。
ステップS504、S506、またはS508の処理を実行した後には、連続演出を実行するか否かなどを決定する連続演出開始設定処理を実行する(ステップS509)。
なお、ステップS507にて第3入賞時判定結果通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS507;No)、即ち、第4入賞時判定結果通知コマンドである場合、ステップS509の処理を実行せず、後述するステップS510の処理に移行する。このように、第4入賞時判定結果通知コマンドを受信したときには、連続演出を実行しないようになっている。
ステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS501;No)、第2始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS511)。このとき、第2始動口入賞指定コマンドを受信していなければ(ステップS511;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。
ステップS511にて第2始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS511;Yes)、演出制御保留記憶部195のエントリのうち「第2」を除く最も若い保留番号に「第2」の保留データを挿入する(ステップS512)。この実施の形態では、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される。従って、「第2」の保留データは、「第1」の保留データより前に消化される。そのため、ステップS511の処理では、演出制御保留記憶部195に「第2」の保留データがなければ、保留番号1に「第2」の保留データが記憶される。また、演出制御保留記憶部195に「第2」の保留データがある場合、その保留データの次の保留番号に「第2」の保留データが記憶される。「第2」の保留データが記憶されるときに、「第1」の保留データあれば、その保留データは、1つずつ保留番号が加算されたエントリに繰り上がる。
続いて、例えば第2始動口入賞指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、第2始動口入賞指定コマンドが、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であることを通知する第5入賞時判定結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS513)。このとき、第5入賞時判定結果通知コマンドであれば(ステップS513;Yes)、
例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた連続演出開始条件成立バッファの値(連続演出開始条件成立バッファ値)に「3」を設定する(ステップS514)。
ステップS513にて第2始動口入賞指定コマンドが第5入賞時判定結果通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS513;No)、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がスーパー変動パターン共通範囲の範囲内であることを通知する第6入賞時判定結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS515)。
ステップS515にて第6入賞時判定結果通知コマンドであると判定された場合には(ステップS515;Yes)、連続演出開始条件成立バッファ値に「4」を設定する(ステップS516)。
ステップS515にて第6入賞時判定結果通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS515;No)、特図表示結果決定用の乱数値MR1が、可変表示結果を「大当り」や「小当り」といった「当り」とする決定値と合致していることを通知する第7入賞時判定結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS517)。
ステップS517にて第7入賞時判定結果通知コマンドであると判定された場合には(ステップS517;Yes)、連続演出開始条件成立バッファ値に「5」を設定する(ステップS518)。
ステップS514、S516、またはS518の処理を実行した後には、連続演出を実行するか否かなどを決定する連続演出開始設定処理を実行する(ステップS519)。
なお、ステップS517にて第7入賞時判定結果通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS517;No)、即ち、第8入賞時判定結果通知コマンドである場合、ステップS519の処理を実行せず、後述するステップS510の処理に移行する。このように、第8入賞時判定結果通知コマンドを受信したときには、連続演出を実行しないようになっている。
ここで、ステップS509、S519にて実行される連続演出開始設定処理について説明する。図32及び図33は、図30のステップS509やS519にて実行される連続演出開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図32及び図33に示す連続演出開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部191に設けられた第1連続演出中フラグがオンとなっているか否かを判定する(図32のステップS701)。なお、第1連続演出中フラグは、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」「1」又は「2」になったことに基づいて、連続演出が実行されるときに、例えば図33に示すステップS719の処理などによりオン状態にセットされ、連続演出の実行が終了するときに、例えば図35に示すステップS559の処理などによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS701にて第1連続演出中フラグがオフであるときには(ステップS701;No)、演出制御フラグ設定部191に設けられた第2連続演出中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS702)。なお、第2連続演出中フラグは、連続演出開始条件成立バッファ値が「3」「4」又は「5」になったことに基づいて、連続演出が実行されるときに、例えば図33に示すステップS720の処理などによりオン状態にセットされ、連続演出の実行が終了するときに、例えば図35に示すステップS559の処理などによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS702にて第2連続演出中フラグがオフであるときには(ステップS702;No)、合計保留記憶数が3以上であるか否かを判定する(ステップS703)。ステップS703の処理では、演出制御保留記憶部195において、保留番3のエントリに保留データが記憶されているか否かを確認することなどにより、合計保留記憶数が3以上であるか否かを判定すればよい。
ステップS701にて第1連続演出中フラグがオンであるとき(ステップS701;Yes)、ステップS702にて第2連続演出中フラグがオンであるとき(ステップS702;Yes)、または、ステップS703にて合計保留記憶数が3未満であるとき(ステップS703;No)、連続演出を実行しない旨の決定をする(ステップS704)。即ち、この実施の形態では、連続演出が実行中である場合には、重複して連続演出を実行しないようにしている。また、合計保留記憶数が3未満である場合は、連続演出は始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて実行されるため、連続演出を実行する期間が短いため、連続演出を実行しないようにしている。なお、これらのときであってもステップS705の処理に進んで連続演出を実行できるようにしてもよい。
ステップS703にて合計保留記憶数が3以上であるとき(ステップS703;Yes)、連続演出を実行するか否か、及び連続演出パターンを決定するための使用テーブルとして、連続演出決定テーブル160または161を選択してセットする(ステップS705)。合計保留記憶数が4以上であれば連続演出決定テーブル160が選択され、合計保留記憶数が3であれば連続演出決定テーブル161が選択される。
ステップS705の処理に続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、連続演出決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS706)。そして、ステップS706にて抽出した乱数値SR1を示す数値データに基づき、ステップS705にてセットした連続演出決定テーブル160または161を参照することにより、連続演出を実行するか否か、及び連続演出パターンを決定する(ステップS707)。
そして、ステップS707にて連続演出を実行する旨の決定がなされた場合、その連続演出パターンを演出制御保留記憶部195の対応するエントリに記憶する(ステップS708)。
続いて、ステップS707にて連続演出を実行する旨の決定がなされたか否かを判定する(ステップS709)。ステップS709にて連続演出を実行しないと判定されたときには(ステップS709;No)、連続演出開始設定処理を終了する。
ステップS709にて連続演出を実行すると判定されたときには(ステップS709;Yes)、ステップS707にて決定された連続演出パターンはRP1またはRP2であるか否かを判定する(ステップS710)。
連続演出パターンがRP1またはRP2であれば(ステップS710;Yes)、連続演出中止決定用テーブル162をセットする(ステップS711)。ステップS711の処理に続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、連続演出中止決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS712)。そして、ステップS712にて抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS711にてセットした連続演出中止決定テーブル162を参照することにより、連続演出を開始してから途中で中止するか否かを決定する(ステップS713)。
ステップS713にて、連続演出を開始してから途中で中止すると決定された場合(ステップS714;Yes)、連続演出中止タイミング決定用テーブル163をセットする(ステップS715)。ステップS715の処理に続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、連続演出中止タイミング決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS716)。そして、ステップS716にて抽出した乱数値SR3を示す数値データに基づき、ステップS715にてセットした連続演出中止タイミング決定テーブル163を参照することにより、連続演出を開始してから中止するタイミングを決定し、決定内容に対応した詳細な連続演出パターンを演出制御保留記憶部195に記憶する(ステップS717)。
ステップS710にて連続演出パターンがRP1またはRP2でない場合(ステップS710;No)、ステップS713にて連続演出を中止しないと決定された場合(ステップS714;No)、または、ステップS717の処理の後には、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」以下であるか否かを判定する(図33のステップS718)。このとき、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」以下であれば(ステップS718;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられた第1連続演出中フラグをオン状態にセットする(ステップS719)。その後、連続演出開始設定処理を終了する。
ステップS718にて連続演出開始条件成立バッファ値が「2」よりも大きいと判定された場合には(ステップS718;No)、演出制御フラグ設定部191に設けられた第2連続演出中フラグをオン状態にセットする(ステップS720)。その後、連続演出開始設定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、入賞時に判定した可変表示結果が「大当り」である場合、及び、「小当り」である場合に、主基板11から「当り」であることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドや第7入賞時判定結果通知コマンドが送信され、連続演出開始条件成立バッファ値に「2」又は「5」がセットされ、「大当り」であるか「小当り」であるかに関わらず同じ割合で、連続演出の実行の有無、連続演出パターン、連続演出を中止するか否か、連続演出を中止するタイミングが決定される。これに限定されず、主基板11から「大当り」であることを通知する入賞時判定結果通知コマンドと「小当り」であることを入賞時判定結果通知するコマンドとを送信するとともに、連続演出開始条件成立バッファ値にはいずれのコマンドであるかによって異なる値がセットされるようにして、「大当り」であるか「小当り」であるかによって異なる割合で、連続演出の実行の有無、連続演出パターン、連続演出を中止するか否か、連続演出を中止するタイミングが決定されるようにしてもよい。
以上のような連続演出開始設定処理を終了した後は、図30に戻り、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて演出制御部の記憶内容に対応した保留記憶表示を行う(ステップS510)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、白色表示に変化させる。また、演出制御保留記憶部195の保留データに連続演出パターンが記憶されているときには、その連続演出パターンと保留番号を、例えば図31(B)に示す連続演出実行用テーブル196と照らし合わせて、対応する表示色で表示する。
また、第1始動口入賞指定コマンドを受信したことに対応した連続演出(第1連続演出)が実行されているときに、第2始動口入賞指定コマンドを受信した場合には、演出制御保留記憶部195において第1始動口に対応した保留データが1つずつずれるので、それに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいても、例えば赤色表示となっている表示部位を白色に戻すとともに、その右隣の表示部位を赤色に変化させる制御が行われる。即ち、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて赤色表示を右方向にシフトさせる制御が行われる。このようなステップS510の処理の後、始動入賞時コマンド処理を終了する。
なお、第1連続演出が実行されているときに第2始動口入賞指定コマンドを受信し、演出制御保留記憶部195において第1始動口に対応した保留データがずれたことにより、ずれた先の保留番号では表示色を白色に戻す連続演出パターンであった場合は、白色表示に戻してもよいしそのまま赤色表示にしてもよい。例えば、保留番号3に「第1」で連続演出パターンRP2の保留データが記憶されているときに第2始動口入賞指定コマンドを受信し、連続演出パターンRP2の保留データの保留番号が4になった場合、連続演出パターンRP2は保留番号4では、白色表示の設定となっているが、白色表示に戻してもよいしそのまま赤色表示にしてもよい。
図34は、図29のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S166の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の飾り図柄変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動開始待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄や、仮停止図柄、予告パターン等を決定する処理などが含まれている。また、飾り図柄変動設定処理には、連続演出における演出画像を更新する処理や、可変表示結果が「ハズレ」となる第2特図を用いた特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示が開始されることに基づいて、連続演出を中断させるための設定を行う処理、連続演出の中断中に第1特図を用いた特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示が開始されることに基づいて、連続演出を再開させるための設定を行う処理、可変表示結果が「大当り」や「小当り」といった「当り」となる第2特図を用いた特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示が開始されることに基づいて、連続演出を終了させるための設定を行う処理なども含まれている。そして、飾り図柄変動設定処理では、これらの決定結果に基づいて、例えば図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンといった、各種の演出制御パターンが設定される。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される特図表示結果が「大当り」であるときに、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、特図表示結果が「小当り」であるときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS165の小当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「小当り」となったことなどに対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声出力基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS166のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了することなどに対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図35は、図34のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、最終停止図柄決定処理を実行する(ステップS552)。図36は、ステップS552にて実行される最終停止図柄決定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す最終停止図柄決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS751)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS751;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS752)。
ステップS752にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS752;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定してから(ステップS753)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、ステップS753の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示画面における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示画面における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示画面における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS752にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS752;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定してから(ステップS754)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、ステップS754の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示画面における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示画面における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS751にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS751;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS755)。このとき、大当り種別が「突確」又は特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS755;Yes)、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかといった、大当り種別が「突確」の場合や特図表示結果が「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定してから(ステップS756)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS754と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS755にて特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS755;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定してから(ステップS757)、最終停止図柄決定処理を終了する。一例として、ステップS757の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示画面における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
図35のステップS552にて以上のような最終停止図柄決定処理を実行した後には、可変表示中演出設定処理を実行する(ステップS553)。図37は、ステップS514にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「滑り」の可変表示演出を実行する「滑りあり」であるか否かを判定する(ステップS771)。
ステップS771にて「滑りあり」と判定されたときには(ステップS771;Yes)、「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される滑り前仮停止図柄となる飾り図柄を決定する(ステップS772)。一例として、ステップS772の処理では、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される滑り前仮停止図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の滑り前仮停止図柄決定テーブルを参照することなどにより、滑り前仮停止図柄となる飾り図柄を決定すればよい。
ステップS771にて「滑りあり」ではないと判定されたときや(ステップS771;No)、ステップS772の処理を実行した後には、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」であるか否かを判定する(ステップS773)。このとき、「擬似連あり」との判定がなされれば(ステップS773;Yes)、「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を決定する(ステップS774)。一例として、ステップS774の処理では、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される擬似連チャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の擬似連チャンス目決定テーブルを参照することなどにより、擬似連変動(再変動)が実行されるごとに仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を決定すればよい。
ステップS773にて「擬似連あり」ではないと判定されたときには(ステップS773;No)、そのまま可変表示中演出設定処理を終了する。
図35のステップS553にて以上のような可変表示中演出設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS554)。例えば、予告演出設定処理では、予告演出を実行するか否かの決定や、実行する場合に「キャラクタ予告」や「操作時予告」といった複数種類のうちいずれの予告演出を実行するかの決定などが行われる。また、予告演出の種類(予告演出種別)に応じて、予告パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する処理なども行われる。
ステップS554における予告演出設定処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS555)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応して、複数用意された図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、図32及び図33の連続演出開始設定処理にて決定された連続演出パターンや連続演出カウント値などに対応して、複数用意された連続演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。なお、演出中断中フラグがオンである場合には、連続演出制御パターンのセットがスキップされればよく、このように連続演出制御パターンのセットがスキップされることで、プログラムによる処理の低減を図ることができる。さらに、ステップS554の予告演出設定処理にて決定された予告パターンなどに対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS555の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS556)。そして、画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS557)。このときには、例えばステップS555にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新する(ステップS558)。
続いて、始動入賞記憶表示更新処理を実行する(ステップS558)。この始動入賞記憶表示更新処理では、ステップS556にて画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始する設定がなされたことに対応して、演出制御保留記憶部195における保留番号1の保留データを削除するとともに、保留番号2以降の保留データを1つずつ移動させる。ここで、削除した保留データに連続演出パターンが対応付けて記憶されていた場合、連続演出が終了する場合なので、第1始動口に対応する保留データであれば第1連続演出中フラグをオフし、第2始動口に対応する保留データであれば第2連続演出中フラグをオフする。さらに、保留データを移動させた後の保留データに連続演出パターンが対応付けられていれば、その連続演出パターンと保留番号とを、連続演出実行用テーブル196と照らし合わせて、始動入賞記憶表示エリア5Hの表示部位を対応する表示色で表示させる。ステップS559の処理の後には、飾り図柄変動設定処理を終了する。
図38は、図34のステップS162にて実行される飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS562)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS563)。そして、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS563;No)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS563にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS563;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの一部又は全部)又は終了コードを読み出す(ステップS564)。ここで、ステップS563の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS564の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS564にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS565)。このとき、終了コードではないと判定されれば(ステップS565;No)、ステップS564にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行してから(ステップS566)、飾り図柄変動中処理を終了する。
例えば、ステップS566の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。また、ステップS566の処理による演出動作制御では、ステップS564にて読み出した操作検出制御データなどに基づいて、操作部30に対する遊技者等の操作行為を有効に検出する操作有効期間であるか否かを判定する。このとき、操作有効期間であれば、操作検出スイッチ31から伝送される検出信号に基づいて、操作部30に対する遊技者等の操作が検出ありとなったか否かを判定する。そして、操作部30に対する操作が検出されずに操作有効期間が終了した場合には、操作検出制御データに応じた演出動作制御を終了する。その一方で、操作有効期間内にて操作部30に対する操作の検出があった場合には、例えば操作検出制御データにより指定された演出制御パターンへの変更を行うことなどにより、操作部30に対する操作に応答して演出動作を変更するための制御や設定などが行われればよい。
ステップS565にて終了コードであると判定された場合には(ステップS565;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS567)。そして、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS568)、飾り図柄変動中処理を終了する。
図39は、図34のステップS163にて実行される飾り図柄変動終了時処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す飾り図柄変動終了時処理において、演出制御用CPU120は、まず、最終停止図柄となる確定飾り図柄を完全停止表示させて導出表示する(ステップS571)。なお、主基板11から演出制御基板12に対して飾り図柄停止コマンドが送信される場合には、飾り図柄停止コマンドを受信するまで、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて例えば飾り図柄の揺れ変動表示を行うように仮停止表示させればよい。
ステップS571の処理に続いて、例えば当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定することや、受信した場合に当り開始指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS578)。このとき、特図表示結果が「大当り」であると判定されれば(ステップS578;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り制御中演出処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS579)、飾り図柄変動終了時処理を終了する。
ステップS578にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定されたときには(ステップS578;No)、その特図表示結果は「小当り」であるか否かを判定する(ステップS580)。このとき、特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS580;Yes)、演出プロセスフラグの値を小当り制御中演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS581)、飾り図柄変動終了時処理を終了する。ステップS580にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定されたときには(ステップS580;No)、演出プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS582)、飾り図柄変動終了時処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1において実行される各種の演出動作の具体例について説明する。一例として、図40(A)に示すように、第1保留記憶数が「3」であって、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示されているときに、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞して第1始動口スイッチ22Aにて始動入賞した遊技球が検出され、可変表示結果が「当り」であることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたものとする。
演出制御基板12では、図30のステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定したことや(ステップS501;Yes)、ステップS507にて第3入賞時判定結果通知コマンドであると判定したこと(ステップS507;Yes)に基づき、連続演出開始条件成立バッファ値に「2」がセットされ(ステップS508)、連続演出開始設定処理(ステップS509)が実行される。ここでは、連続演出開始設定処理において連続演出パターンRP1が使用パターンに決定されたものとする。
ステップS510では、ステップS509にて決定された連続演出パターンRP1に基づいて、図40(B)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示とする表示制御が行われる。また、このとき、可変表示パターンに対応した特図変動時間が終了したことにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が終了する。
その後、第1開始条件が成立すると、例えば図40(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が開始される(ステップS557)。このとき、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける赤色表示の表示部位を非表示に戻すとともに、非表示に戻した表示部位の左隣の表示部位を赤色表示に変化させる(ステップS559)。
そして、図40(D)〜(F)に示すように、保留記憶数に応じて、飾り図柄の可変表示、及び、始動入賞記憶表示エリア5Hおける表示部位の表示制御が実行される。その後、図40(G)に示すように、連続演出パターンRP1に対応した可変表示が開始される。例えば、可変表示結果が「大当り」となる場合、図40(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になって、図40(I)に示すように、リーチ態様がスーパーリーチとなるリーチ演出が実行される。その後、画像表示装置5には、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せが、例えば図40(J)に示すように導出表示されることで、飾り図柄の可変表示が終了する。
以上のように、連続演出パターンRP1の連続演出は、保留番号が4のときに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示態様が特殊表示態様(赤色表示)となり、保留記憶された可変表示が消化されるたびに、特殊表示態様が左方向に移動していく演出となる。これにより、特殊表示態様となっている保留表示の可変表示の表示結果が「大当り」になることを遊技者に示唆することができる。
他の一例として、図41(A)に示すように、第1保留記憶数が「3」であって、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示されているときに、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞して第1始動口スイッチ22Aにて始動入賞した遊技球が検出され、可変表示結果が「当り」であることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたものとする。
演出制御基板12では、図30のステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定したことや(ステップS501;Yes)、ステップS507にて第3入賞時判定結果通知コマンドであると判定したこと(ステップS507;Yes)に基づき、連続演出開始条件成立バッファ値に「2」がセットされ(ステップS508)、連続演出開始設定処理(ステップS509)が実行される。ここでは、連続演出開始設定処理において連続演出パターンRP2が使用パターンに決定されたものとする。
ステップS510では、ステップS509にて決定された連続演出パターンRP2に基づいて、図41(B)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを白色表示とする表示制御が行われる。また、このとき、可変表示パターンに対応した特図変動時間が終了したことにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が終了する。
その後、第1開始条件が成立すると、例えば図41(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が開始される(ステップS557)。このとき、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける白色表示の表示部位を非表示に戻すとともに、非表示に戻した表示部位の左隣の表示部位を赤色表示に変化させる(ステップS559)。
そして、図41(D)〜(F)に示すように、保留記憶数に応じて、飾り図柄の可変表示、及び、始動入賞記憶表示エリア5Hおける表示部位の表示制御が実行される。その後、図41(G)に示すように、連続演出パターンRP2に対応した可変表示が開始される。例えば、可変表示結果が「大当り」となる場合、図41(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になって、図41(I)に示すように、リーチ態様がスーパーリーチとなるリーチ演出が実行される。その後、画像表示装置5には、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せが、例えば図41(J)に示すように導出表示されることで、飾り図柄の可変表示が終了する。
以上のように、連続演出パターンRP2の連続演出は、保留番号が3のときに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示態様が特殊表示態様(赤色表示)となり、保留記憶された可変表示が消化されるたびに、特殊表示態様が左方向に移動していく演出となる。これにより、特殊表示態様となっている保留表示の可変表示の表示結果が「大当り」になることを遊技者に示唆することができる。また、図40に示した連続演出パターンRP1の連続演出が実行されたときよりも、連続演出パターンRP2の連続演出が実行されたときのほうが、「大当り」となる可能性が高くなっている(図14参照)。これにより、遊技者は、保留表示の表示態様がどのタイミングで特殊表示態様に変化するかに注目するようになり、連続演出の演出効果が向上し、遊技の興趣も向上する。
また他の一例として、図42(A)に示すように、第1保留記憶数が「3」であって、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示されているときに、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞して第1始動口スイッチ22Aにて始動入賞した遊技球が検出され、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であることを通知する第1入賞時判定結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたものとする。
演出制御基板12では、図30のステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定したことや(ステップS501;Yes)、ステップS503にて第1入賞時判定結果通知コマンドであると判定したこと(ステップS503;Yes)に基づき、連続演出開始条件成立バッファ値に「0」がセットされ(ステップS504)、連続演出開始設定処理(ステップS509)が実行される。ここでは、連続演出開始設定処理において、連続演出を途中で中止すると決定され(ステップS713)、連続演出パターンRP1−1が使用パターンに決定されたものとする。
ステップS510では、ステップS509にて決定された連続演出パターンRP1−1に基づいて、図42(B)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示とする表示制御が行われる。また、このとき、可変表示パターンに対応した特図変動時間が終了したことにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が終了する。
その後、第1開始条件が成立すると、例えば図42(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が開始される(ステップS557)。このとき、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける赤色表示の表示部位を非表示に戻すとともに、非表示に戻した表示部位の左隣の表示部位を赤色表示に変化させる(ステップS559)。
そして、図42(D)〜(F)に示すように、保留記憶数に応じて、飾り図柄の可変表示、及び、始動入賞記憶表示エリア5Hおける表示部位の表示制御が実行されるが、連続演出パターンがRP1−1であることに対応して、図42(E)に示すように、保留番号が2であるときに赤色表示を白色表示に戻す制御が実行される(ステップS559)。その後、図42(G)に示すように、連続演出パターンRP1−1に対応した可変表示が開始される。その後、画像表示装置5には、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せが、例えば図42(H)に示すように導出表示されることで、飾り図柄の可変表示が終了する。
以上のように、連続演出パターンRP1−1の連続演出は、保留番号が4のときに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示態様が特殊表示態様(赤色表示)となり、保留記憶された可変表示が消化されるたびに、特殊表示態様が左方向に移動するが、保留番号が2のときに通常の表示態様(白色)に戻る演出となる。図15(A)に示したように、連続演出中止決定テーブル162の設定例では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合(特に「非リーチハズレ」となる場合)に、可変表示結果が「大当り」となる場合よりも、連続演出を中止することに決定されやすくなっている。これにより、連続演出の実行の頻度を向上させることができるとともに、「大当り」とならないときには、特殊表示態様が通常の表示態様に戻す割合が高いので、遊技者の期待感を損なうことを防止できる。
さらに他の一例として、図43(A)に示すように、第1保留記憶数が「3」であって、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示されているときに、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞して第1始動口スイッチ22Aにて始動入賞した遊技球が検出され、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であることを通知する第2入賞時判定結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたものとする。
演出制御基板12では、図30のステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定したことや(ステップS501;Yes)、ステップS503にて第2入賞時判定結果通知コマンドであると判定したこと(ステップS505;Yes)に基づき、連続演出開始条件成立バッファ値に「1」がセットされ(ステップS506)、連続演出開始設定処理(ステップS509)が実行される。ここでは、連続演出開始設定処理において、連続演出を途中で中止すると決定され(ステップS713)、連続演出パターンRP1−2が使用パターンに決定されたものとする。
ステップS510では、ステップS509にて決定された連続演出パターンRP1−2に基づいて、図43(B)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示とする表示制御が行われる。また、このとき、可変表示パターンに対応した特図変動時間が終了したことにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が終了する。
その後、第1開始条件が成立すると、例えば図43(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が開始される(ステップS557)。このとき、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける赤色表示の表示部位を非表示に戻すとともに、非表示に戻した表示部位の左隣の表示部位を赤色表示に変化させる(ステップS559)。
そして、図43(D)〜(F)に示すように、保留記憶数に応じて、飾り図柄の可変表示、及び、始動入賞記憶表示エリア5Hおける表示部位の表示制御が実行されるが、連続演出パターンがRP1−2であることに対応して、図43(F)に示すように、保留番号が1であるときに赤色表示を白色表示に戻す制御が実行される(ステップS559)。その後、図43(G)に示すように、連続演出パターンRP1−1に対応した可変表示が開始される。スーパーリーチを伴う変動パターンであることに対応して、図43(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になって、図43(I)に示すように、リーチ態様がスーパーリーチとなるリーチ演出が実行される。その後、画像表示装置5には、リーチハズレ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せが、例えば図43(J)に示すように導出表示されることで、飾り図柄の可変表示が終了する。
以上のように、連続演出パターンRP1−2の連続演出は、保留番号が4のときに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示態様が特殊表示態様(赤色表示)となり、保留記憶された可変表示が消化されるたびに、特殊表示態様が左方向に移動するが、保留番号が1のときに通常の表示態様(白色)に戻る演出となる。図15(A)に示したように、連続演出中止決定テーブル162の設定例では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合(特に「非リーチハズレ」となる場合)に、可変表示結果が「大当り」となる場合よりも、連続演出を中止することに決定されやすくなっている。これにより、連続演出の実行の頻度を向上させることができるとともに、「大当り」とならないときには、特殊表示態様が通常の表示態様に戻す割合が高いので、遊技者の期待感を損なうことを防止できる。また、図15(B)に示したように、連続演出中止タイミング決定テーブル163の設定例では、可変表示結果「ハズレ」となる場合よりも、が「大当り」となる場合に、保留番号が1のときに、特殊表示態様から通常の表示態様に戻ることに決定されやすくなっている。また、「非リーチハズレ」となる場合よりも、「スーパーリーチハズレ」となる場合に、保留番号が1のときに、特殊表示態様から通常の表示態様に戻ることに決定されやすくなっている。これにより、特殊表示態様が通常の表示態様に戻るタイミングにより、スーパーリーチとなる可能性を報知することができ、遊技者が連続演出に注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
また、この実施の形態では、第2特図の可変表示が第1特図より優先して実行される。従って、第1特図に対応する保留データに対して連続演出が実行されているときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、その保留データが割り込むことになる。この場合の演出動作の具体例について説明する。
一例として、図44(A)に示すように、第1保留記憶数が「3」であって、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示されているときに、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞して第1始動口スイッチ22Aにて始動入賞した遊技球が検出され、可変表示結果が「当り」であることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたものとする。
演出制御基板12では、図30のステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定したことや(ステップS501;Yes)、ステップS507にて第3入賞時判定結果通知コマンドであると判定したこと(ステップS507;Yes)に基づき、連続演出開始条件成立バッファ値に「2」がセットされ(ステップS508)、連続演出開始設定処理(ステップS509)が実行される。ここでは、連続演出開始設定処理において連続演出パターンRP1が使用パターンに決定されたものとする。
ステップS510では、ステップS509にて決定された連続演出パターンRP1に基づいて、図44(B)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示とする表示制御が行われる。また、このとき、可変表示パターンに対応した特図変動時間が終了したことにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が終了する。
その後、第1開始条件が成立すると、例えば図44(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が開始される(ステップS557)。このとき、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける赤色表示の表示部位を非表示に戻すとともに、非表示に戻した表示部位の左隣の表示部位を赤色表示に変化させる(ステップS559)。
このとき、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞して第2始動口スイッチ22Bにて始動入賞した遊技球が検出されると、その保留データが、第1特図に対応した保留データの前に記憶される(ステップS512)。そして、図44(D)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示とするとともに、赤色表示となっていた表示部を白色に戻す表示制御が行われる(ステップS510)。そして、可変表示パターンに対応した特図変動時間が終了したことにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が終了する。
その後は、図44(E)(F)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける赤色表示の表示部位を非表示に戻すとともに、非表示に戻した表示部位の左隣の表示部位を赤色表示に変化させるといった、図40(C)〜(J)に示したものと同様の表示制御が行われる。
この実施の形態では、演出制御基板12の側で、演出制御保留記憶部195に、保留データを連続演出パターンと対応付けて記憶するので、第1特図に対応する保留データに対して連続演出が実行されているときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2特図に対応する保留データが割り込んでも、演出制御保留記憶部195を参照することで適切な表示制御を実行することができる。
なお、この実施の形態では、第1特図に対応する保留データに対して連続演出が実行されているときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2特図に対応する保留データが割り込んだ場合、図44に示したような表示制御を実行することで、第1特図に対応する保留データに対する連続演出を継続するものとしたが、これに限定されず、第1特図に対応する保留データに対する連続演出を終了するようにしてもよい。また、第1特図に対応する保留データに対して連続演出が実行されているときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2特図に対応する保留データが割り込んだ場合、その第2特図に対応する保留データの可変表示結果が「当たり」となる場合や、その保留データの変動パターンがスーパーリーチを伴う変動パターンである場合に、第1特図に対応する保留データに対する連続演出を終了するようにしてもよい。このようにすることで、連続演出の実行中にスーパーリーチや大当りとなって、連続演出の対象が不明確になったり、演出が複雑になってしまうことを防止できる。
以上説明したように、上記実施の形態では、図40に示した連続演出パターンRP1の連続演出が実行されたときよりも、図41に示した連続演出パターンRP2の連続演出が実行されたときのほうが、「大当り」となる可能性が高くなっている(図14参照)。これにより、遊技者は、保留表示の表示態様がどのタイミングで特殊表示態様に変化するかに注目するようになり、連続演出の演出効果が向上し、遊技の興趣も向上する。
また、図14(A)に示した連続演出決定テーブル160の設定例では、連続演出開始条件成立バッファ値が「2」又は「5」である場合の各連続演出パターンの決定割合は、連続演出パターンRP2(40%)>RP1(30%)>RP3(10%)=RP4(10%)となっている。また、連続演出開始条件成立バッファ値が「1」又は「4」である場合の各連続演出パターンの決定割合は、連続演出パターンRP1(40%)>RP2(20%)>RP3(15%)>RP4(1%)となっている。また、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」である場合の各連続演出パターンの決定割合は、連続演出パターンRP1(10%)>RP2(5%)>RP3(4%)>RP4(1%)となっている。このような設定により、いずれの連続演出パターンによる連続演出が実行されるかに応じて、連続演出の信頼度を異ならせることができる。なお、連続演出の信頼度とは、可変表示結果が「当たり」となるときに選択される割合と、「ハズレ」となるときに選択される割合と、の比である。この実施の形態では、連続演出の信頼度は、連続演出パターンRP2>RP1>RP3の順で高くなっている。このような設定により、いずれのタイミングで保留記憶表示の表示色が変化するかに、遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、合計保留記憶数が3以上であるときのみ連続演出を実行するようにしていた(ステップS703)。このようにすることで、保留記憶の表示態様を変化させるタイミングの選択肢が少ない場合には、演出効果が少ないため、予告演出を実行しないようにして、制御負担を軽減させることができる。
また、上記実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、図42、図43に示したように、連続演出の実行を中止することができる。これにより、連続演出の実行の頻度を向上させることができるとともに、「大当り」とならないときには、特殊表示態様が通常の表示態様に戻す割合が高いので、遊技者の期待感を損なうことを防止できる。
また、図15(A)に示したように、連続演出中止決定テーブル162の設定例では、可変表示結果が「大当り」となる場合にも連続演出を中止することがあるようになっている。これにより、連続演出が中止された場合にも「大当り」となる可能性を残すことができ、遊技者の期待感を維持することができるので、遊技の興趣が向上する。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合(特に「非リーチハズレ」となる場合)に、可変表示結果が「大当り」となる場合よりも、連続演出を中止することに決定されやすくなっている。これにより、連続演出の実行の頻度を向上させることができるとともに、「大当り」とならないときには、特殊表示態様が通常の表示態様に戻す割合が高いので、遊技者の期待感を損なうことを防止できる。
この実施の形態では、大当り遊技状態中や時短制御の実行中(高ベース状態)では、第4入賞時判定結果通知コマンドのみが主基板11から演出制御基板12に対して伝送されるようにして、第1始動入賞に対して連続演出を実行しないようにした。これにより、連続演出をできるだけ実行しつつ、第1特図を用いた特図ゲームの可変表示結果が「大当り」になると判定されたことに基づいて開始された連続演出の実行中に、第2特図が優先消化されることを利用して遊技者が意図的に第2始動条件を成立させて第2特図を用いた特図ゲームを実行させることで大当りのストック的な演出が実行されることを確実に防止することができる。
また、主基板11からの賞球信号は、ドロア中継基板19と電源基板16とを経由して払出制御基板17に伝送される。この賞球信号に基づいて払出制御基板17は球払出装置18を駆動させて賞球を払い出す。このように、賞球信号を電源基板16を経由して払出制御基板17に伝送させるので、遊技盤2から払出制御基板17へ接続するためのコネクタを設ける必要がなくなるので、コネクタの数を減らすことができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとでは、変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1に対する決定値の割当てが異なっている。さらに、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cでは、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられている。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dでは、変動パターン種別CA1−1や変動パターン種別CA2−2に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−2や変動パターン種別CA2−3に対して決定値が割り当てられている。こうしたハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cやハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dの設定により、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−4以外の変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3に対する決定値の割当ては、遊技状態や合計保留記憶数に応じて異なるものとなる。これにより、特図ゲームの保留記憶数である合計保留記憶数に応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間の調整を可能にすることにより、可変表示の作動率が低下する事態を極力防止できる。これに対して、ステップS211の入賞時特定パターン判定処理では、合計保留記憶数に関係なく、乱数値MR3がスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かが判定されるため、連続演出が実行されたにも関わらず、例えば連続演出の開始時には「2」であった合計保留記憶数が連続演出における最後の飾り図柄の可変表示の時点では「4」にまで増加してしまったことなどにより、リーチ態様がスーパーリーチにならないといった事態を防止することができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更及び応用が可能である。上記実施の形態では、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の表示色を通常の表示態様である白色から特殊表示態様である赤色に変化させる連続演出を実行するものとして説明した。これに限定されず、変化させる色は任意であってよい。また、通常の表示態様から特殊表示態様に変化させる方法もこれに限定されず、始動入賞記憶表示エリア5Hの形状を通常の表示態様から特殊表示態様に変化させるものであってもよい。
さらに、連続演出は、さらに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を複数段階に変化させるものであってもよい。例えば、通常の表示態様が白色である場合に、所定のタイミングごとに白色→黄色→赤色と段階的に変化する連続演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、図14(A)(B)に示した連続演出決定テーブル160、161に代えて、図45(A)(B)に示す連続演出決定テーブル164、165を使用する。連続演出決定テーブル164、165において、連続演出パターンRP5は、合計保留記憶数が4のときに、判定の対象となった保留記憶表示を黄色に変化させ、合計保留記憶数が3のときに、赤色に変化させる連続演出パターンである。連続演出パターンRP6は、合計保留記憶数が4のときに、判定の対象となった保留記憶表示を黄色に変化させ、合計保留記憶数が2のときに、判定の対象となった保留記憶表示を黄色に変化させる連続演出パターンである。連続演出パターンRP7は、合計保留記憶数が3のときに、判定の対象となった保留記憶表示を黄色に変化させ、合計保留記憶数が2のときに、判定の対象となった保留記憶表示を赤色に変化させる連続演出パターンである。連続演出パターンRP8は、合計保留記憶数が3のときに、判定の対象となった保留記憶表示を黄色に変化させ、合計保留記憶数が1のときに、判定の対象となった保留記憶表示を赤色に変化させる連続演出パターンである。
連続演出決定テーブル164、165の設定例では、連続演出決定テーブル160、161の設定例と同様に、連続演出開始条件成立バッファ値が「0」又は「3」であるか「1」又は「4」であるか「2」又は「5」であるかに応じて、連続演出を実行するか否か、及び、実行する場合の連続演出パターンをいずれにするかの決定結果に対する決定値の割当てが異なっている。このような設定により、始動入賞時に抽出された乱数値MR3が、非リーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否か、始動入賞時に抽出された乱数値MR1が、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」といった「当り」となる決定値と合致しているか否かに応じて、連続演出を開始するか否かの決定割合を異ならせることができる。特に、この変形例では、表示色が白色から黄色に変化する第1ステップのタイミングが同じでも、黄色から赤色に変化する第2ステップのタイミングが異なる場合に、連続演出の信頼度が異なるため、遊技者がより連続演出に注目するようになり、遊技の興趣が向上する。なお、図45(A)の連続演出決定テーブル164、図45(B)の連続演出決定テーブル165の設定例では、第1ステップのタイミングが同じ場合、第2ステップのタイミングが遅い連続演出パターンの方が、信頼度が高くなっているが、これとは逆に第2ステップのタイミングが遅い連続演出パターンの方が、信頼度が低くなるようにしてもよい。また、第1ステップのタイミングと第2ステップの組み合わせにより、信頼度を異ならせるようにしてもよい。
また、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を複数段階に変化させる連続演出を実行する場合、それぞれのステップの実行タイミングを一回の処理で決定するのではなく、ステップごとに決定するようにしてもよい。例えば、最初にどのステップまで移行させるか決定し、その後、各ステップの実行タイミングを決定するようにしてもよい。
始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を複数段階に変化させる連続演出を実行する場合、所定の段階まで変化したときには、連続演出を中止しないようにしてもよい。例えば、図32に示したステップS710に代えて、図45(C)に示すように、連続演出パターンはRP8であるか否かを判定し(ステップS721)、RP8であれば(ステップS721;Yes)、連続演出を中止しないようにすればよい。連続演出パターンRP8以外の連続演出パターンは、保留番号が2の時に黄色から赤色に変化する。このようにすることで、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位が2段階目である赤色に変化したときには、連続演出を中止しないようにすることができ、赤色までに変化したときの遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣が向上する。なお、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を複数段階に変化させる連続演出を実行する場合において連続演出の中止とは、特殊表示態様(黄色表示、赤色表示)を通常の表示態様(白色表示)に戻すことをいう。
図46は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を複数段階に変化させる連続演出を実行する場合の演出動作例を示す図である。図46(A)に示すように、第1保留記憶数が「3」であって、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄が可変表示されているときに、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞して第1始動口スイッチ22Aにて始動入賞した遊技球が検出され、可変表示結果が「当り」であることを通知する第3入賞時判定結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたものとする。
演出制御基板12では、図30のステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定したことや(ステップS501;Yes)、ステップS507にて第3入賞時判定結果通知コマンドであると判定したこと(ステップS507;Yes)に基づき、連続演出開始条件成立バッファ値に「2」がセットされ(ステップS508)、連続演出開始設定処理(ステップS509)が実行される。ここでは、連続演出開始設定処理において連続演出パターンRP6が使用パターンに決定されたものとする。
ステップS510では、ステップS509にて決定された連続演出パターンRP6に基づいて、図46(B)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを黄色表示とする表示制御が行われる。また、このとき、可変表示パターンに対応した特図変動時間が終了したことにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が終了する。
その後、第1開始条件が成立すると、例えば図46(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が開始される(ステップS557)。このとき、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける黄色表示の表示部位を非表示に戻すとともに、非表示に戻した表示部位の左隣の表示部位を黄色表示に変化させる(ステップS559)。
そして、図46(D)〜(F)に示すように、保留記憶数に応じて、飾り図柄の可変表示、及び、始動入賞記憶表示エリア5Hおける表示部位の表示制御が実行されるが、連続演出パターンがRP6であることに対応して、図46(E)に示すように、保留番号が2であるときに黄色表示を赤色表示に変化させる制御が実行される(ステップS559)。その後、図46(G)に示すように、連続演出パターンRP6に対応した可変表示が開始される。例えば、可変表示結果が「大当り」となる場合、図46(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になって、図46(I)に示すように、リーチ態様がスーパーリーチとなるリーチ演出が実行される。その後、画像表示装置5には、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せが、例えば図46(J)に示すように導出表示されることで、飾り図柄の可変表示が終了する。
以上のように、連続演出パターンRP6の連続演出は、保留番号が4のときに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示態様が黄色表示となり、保留記憶された可変表示が消化されるたびに、黄色表示が左方向に移動していき、保留番号が2のときに赤色表示となる演出となる。これにより、赤色表示となった保留表示の可変表示の表示結果が「大当り」になることを遊技者に示唆することができる。
また、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を複数段階に変化させる連続演出を実行する場合に、どの段階まで変化させるかを決定し、特定段階まで変化させることに決定された場合には、連続演出を中止しないようにしてもよい。
例えば、図14(A)(B)に示した連続演出決定テーブル160、161に代えて、図47(A)(B)に示す連続演出決定テーブル166、167を使用する場合について説明する。連続演出決定テーブル164、165において、連続演出パターンRP9は、合計保留記憶数が4→3→2→1のときに、判定の対象となった保留記憶表示を、黄色→赤色→青色→虹色とする連続演出パターンである。連続演出パターンRP10は、判定の対象となった保留記憶表示を、黄色→赤色→青色→青色とする連続演出パターンである。連続演出パターンRP11は、判定の対象となった保留記憶表示を、黄色→黄色→赤色→赤色とする連続演出パターンである。連続演出パターンRP12は、判定の対象となった保留記憶表示を、黄色→黄色→黄色→黄色とする連続演出パターンである。連続演出パターンRP13は、合計保留記憶数が3→2→1のときに、判定の対象となった保留記憶表示を、黄色→赤色→青色とする連続演出パターンである。連続演出パターンRP14は、判定の対象となった保留記憶表示を、黄色→赤色→赤色とする連続演出パターンである。
即ち、この変形例では、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を4段階まで変化させる連続演出が実行可能である。そして、第3段階である青色(特定段階到達表示態様)まで変化させる連続演出パターンに決定された場合には、連続演出を中止しないように制御する。例えば、図32に示したステップS710に代えて、図47(C)に示すように、連続演出パターンはRP9、RP10、または、RP13であるか否かを判定し(ステップS722)、RP9、RP10、または、RP13であれば(ステップS722;Yes)、連続演出を中止しないようにすればよい。なお、この場合、連続演出の中止とは、特殊表示態様(黄色表示、赤色表示)を通常の表示態様(白色表示)に戻すことをいう。このようにすることで、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の態様を複数段階に変化させる連続演出を実行する場合において、連続演出の段階が特定段階まで到達した場合には、特殊表示態様が通常表示態様に戻ることはなくなるので、遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、この変形例では、先に連続演出パターンを決定し、決定された連続演出パターンが、特定段階まで表示態様を変化させるものである場合には、連続演出を中止しないように制御するが、先に連続演出を中止させるか否かを決定し、連続演出を中止させると決定された場合には、特定段階(図47(A)(B)の例では青色表示)まで表示態様を変化させる連続演出パターン(RP9、RP10、RP13)に決定されないようにしてもよい。このような制御によっても、連続演出の段階が特定段階まで到達した場合には、特殊表示態様が通常表示態様に戻らないようにすることができる。
また、上記実施の形態では、連続演出を開始するタイミングは、連続演出を実行するか否かの判定の対象となった保留データの保留番号が1〜4のいずれかになったときとしていたが、これに限定されない。保留番号が5以上となったときに連続演出を開始する連続演出パターンを用意して、保留番号が5以上となったときに連続演出を開始できるようにしてもよい。また、保留データが記憶されたタイミングで連続演出を開始するようにしてもよい。なお、上記実施の形態では、合計保留記憶数が4となったときに連続演出パターンRP1に決定された場合は、実質的に保留データが記憶されたタイミングで連続演出を開始することになる。
上記実施の形態では、連続演出の信頼度は、連続演出が開始されるタイミングに対応して、連続演出パターンRP2(保留番号が3のときに連続演出開始)>RP1(保留番号が4のときに連続演出開始)>RP3(保留番号が2のときに連続演出開始)の順で高くなっていたが、連続演出が開始されるタイミングと信頼度の対応関係は任意である。例えば、(1)(保留番号が4のときに連続演出開始)>(保留番号が3のときに連続演出開始)>(保留番号が2のときに連続演出開始)、(2)(保留番号が2のときに連続演出開始)>(保留番号が3のときに連続演出開始)>(保留番号が4のときに連続演出開始)、(3)(保留番号が3のときに連続演出開始)>(保留番号が2のときに連続演出開始)>(保留番号が4のときに連続演出開始)などの順で信頼度を高くするようにしてもよい。
また、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて、連続演出が開始したときに大当りとなる可能性が高くなる保留番号に対応した表示部位(例えば左から3つ目の表示部位など)を、矢印やテキストやキャラクタ画像などで明示するようにしてもよい。同様に、大当りとなる可能性が低くなる保留番号に対応した表示部位(例えば左から2つめの表示部位など)を明示するようにしてもよい。また、連続演出が中止されやすい保留番号に対応した表示部位(例えば左から2つ目や1つ目の表示部位など)を明示するようにしてもよい。
上記実施の形態では、連続演出を実行するか否か、及び、連続演出パターンを1つの処理(ステップS707)で決定していたが、連続演出を実行するか否かの決定と、連続演出パターンの決定と、を別の処理で決定するようにしてもよい。また、連続演出を中止するか否かを決定する処理(ステップS713)と連続演出を中止するタイミングを決定する処理(ステップS717)を別の処理としていたが、1つの処理で決定するようにしてもよい。なお、連続演出を実行するか否か、連続演出パターン(連続演出の実行を開始するタイミング)、連続演出を中止するか否か、連続演出を中止するタイミング、これら全てを決定できればよく、その決定方法は任意でよい。例えば、連続演出を中止するか否かは、連続演出が実行されているときに、可変表示が開始または終了するたびに判定するようにしてもよい。例えば、連続演出が実行されているときに、新たな始動入賞があり、その入賞時判定結果が「当り」であれば、実行中の連続演出を中止するようにしてもよい。このようにすることで、当該新たな入賞に対して連続演出を実行できるようになる。
上記実施の形態では、連続演出を開始するか否かが、主基板11からの第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドに基づき、演出制御基板12の側において決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、主基板11の側において、連続演出を開始するか否かが決定されるようにし、その決定結果を通知する演出制御コマンドが主基板11から演出制御基板12に伝送されるようにしてもよい。具体的には、図22の入賞時特定パターン判定処理において、図32、図33の連続演出開始設定処理に対応する処理が実行されることにより、連続演出を開始するか否かが決定されればよい。
上記実施の形態では、図22の入賞時特定パターン判定処理において始動口バッファ値が「1」であって、時短状態や、確変状態、大当り遊技状態に制御されている場合は、入賞時判定結果にかかわらず、ステップS355にて第4入賞時判定結果通知コマンドを送信するようにして、連続演出を実行しないようにしていたが、時短状態や、確変状態、大当り遊技状態において第1始動入賞口への入賞に基づく連続演出を禁止する制御はこれに限定されない。例えば、遊技制御基板11の側では、遊技状態にかかわらず、第1入賞時判定結果通知コマンド〜第4入賞時判定結果通知コマンドのいずれかの入賞時判定結果通知コマンドを送信するようにして(ステップS350A〜S350Cの処理を実行しないようにして)、演出制御基板12の側で遊技状態を特定し、時短状態や、確変状態、大当り遊技状態に制御されている場合には、第1始動入賞口への入賞に基づく連続演出を実行しないようにしてもよい。例えば、遊技制御基板11から演出制御基板12に遊技状態を特定可能なコマンドを送信し、演出制御基板12の側で遊技状態を特定可能にする。そして、遊技状態が時短状態や、確変状態、大当り遊技状態である場合には、図30のステップS509における連続演出開始設定処理をスキップするようにすればよい。
また、図22の入賞時特定パターン判定処理において始動口バッファ値が「1」であって、時短状態や、確変状態、大当り遊技状態に制御されている場合は、入賞時特定パターン判定処理を終了するようにして、入賞時判定結果通知コマンドを送信しないようにしてもよい。このようにする場合、遊技制御基板11から演出制御基板12に遊技状態を特定可能なコマンドを送信し、演出制御基板12の側で遊技状態を特定可能にする。そして、演出制御基板12の側では、遊技状態が時短状態や、確変状態、大当り遊技状態である場合には、第1始動口入賞指定コマンドを受信したことに基づいて、通常の表示態様で保留記憶を表示して、遊技状態が時短状態や、確変状態、大当り遊技状態でない場合には、図30の始動入賞時コマンド処理を実行するようにすればよい。なお、時短状態の終了判定は、演出制御基板12の側で、図27のステップS303と同様の処理を実行することで行えばよい。
また、この実施の形態では、大当り遊技状態中や時短制御の実行中(高ベース状態)では、第4入賞時判定結果通知コマンドのみが主基板11から演出制御基板12に対して伝送されるようにして、第1始動入賞に対して連続演出を実行しないようにしていたが、第4入賞時判定結果通知コマンド以外の入賞時判定結果通知コマンドも伝送されるようにして、第1始動入賞に対して連続演出を実行しないようにすることも可能である。
上記実施の形態では、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドより通知される可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、また、可変表示結果が「小当り」である場合にも、連続演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合や、可変表示結果が「小当り」である場合には、連続演出が実行されないようにしてもよい。具体的に、図22のステップS352にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS352;No)、図21のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が「小当り」となる決定値と合致するか否かを判定し、合致していなければ、ステップS209にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2が「突確」となる決定値と合致するか否かを判定すればよい。そして、大当り種別決定用の乱数値MR2が「突確」となる決定値と合致していない場合には、図23のステップS364〜S366と同様の処理を実行するようにし、特図表示結果決定用の乱数値MR1が「小当り」となる決定値と合致している場合や、大当り種別決定用の乱数値MR2が「突確」となる決定値と合致している場合には、図22のステップS361〜S363と同様の処理が実行されるようにすればよい。
そして、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aの設定例では、大当り種別が「非確変」である場合に、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「100」〜「251」の範囲内であれば、あるいは、大当り種別が「確変」である場合に、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「50」〜「251」の範囲内であれば、少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA3−3に決定されることになる。このため、図22のステップS357の処理では、図48(A)に示すように、乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、可変表示結果が「ハズレ」であるか、大当り種別が「突確」以外の「大当り」であるかに関わらず、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であると判定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」以外であると判定された場合と、特図表示結果が「ハズレ」であると判定された場合とで、スーパーリーチ変動パターン共通範囲を異ならせるようにしてもよい。例えば、特図表示結果が「ハズレ」であると判定された場合には、乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であればスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であると判定し、大当り種別が「突確」以外であると判定された場合には、図48(B)に示すように、乱数値MR3が「100」〜「251」の範囲内であればスーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であると判定してもよい。また、上記実施の形態では、特図表示結果が「ハズレ」である場合には、合計保留記憶数が「3」以上であるか「3」未満であるか(特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮される場合であるか否か)に応じて、短縮用及び通常用の変動パターン種別決定テーブルを使用して、変動パターン種別を決定していた。そして、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別CA2−4に決定されるようになっていた。これと同様に、特図表示結果が「大当り」である場合にも、合計保留記憶数に応じて異なる変動パターン種別決定テーブルを使用するようにして、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が所定の範囲内であれば、遊技状態や合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別に決定されるようにしてもよい。このようにすることで、特図表示結果が「大当り」であるときにも、保留記憶数にかかわらず特定の可変表示パターン(スーパーリーチを伴う変動パターン)の決定値を共通にする一方、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンの決定値は保留記憶数に応じて異ならせることができ、保留記憶数に応じて可変表示時間の調整が可能となり、可変表示の作動率が低下する事態を極力防止できる。また、スーパーリーチを伴う変動パターンであることを予告する演出を実行できるようになる。
上記実施の形態では、図22に示すステップS352にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定された場合(ステップS352;No)、特図表示結果が「大当り」及び「小当り」のいずれであるかに関わらず、始動口バッファ値が「1」であれば、第3入賞時判定結果通知コマンドが、始動口バッファ値が「2」であれば、第7入賞時判定結果通知コマンドが送信されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特図表示結果が「大当り」である場合と、特図表示結果が「小当り」である場合と、で異なる入賞時判定結果通知コマンドが送信されるものであってもよい。この場合、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が、特図表示結果が「大当り」となることを示す入賞時判定結果通知コマンドを受信したときには、特図表示結果が「小当り」となることを示す入賞時判定結果通知コマンドを受信したときよりも高い割合で、特定演出が実行されるようにすればよい。
上記実施の形態では、合計保留記憶数に関わらず、例えば変動パターン種別決定用の乱数値MR3がプログラムにより「230」以上であるか否かを判定することで、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であるか否かを判定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば合計保留記憶数に対応して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dとのいずれかを引っ張ってきて変動パターン種別決定用の乱数値MR3と、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Cとハズレ変動パターン種別決定テーブル(短縮用)132Dに割り当てられる決定値と、を比較して予め定められている共通の判定値のときに、スーパーリーチ変動パターン共通範囲の範囲内であると判定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図32、図33に示す連続演出開始設定処理や、図35のステップS552の最終停止図柄決定処理、ステップS553の可変表示中演出設定処理、ステップS554の予告演出設定処理などを実行することにより、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図35に示すステップS552〜S554の処理のいずれかを実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図35のステップS555にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図3に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われない。その一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、変動特図指定バッファ値に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかにかかわらず、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。