JP5654696B1 - 地理情報表示物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】地理情報を実際の地理に対して方角が一致された状態で示し、かつ広範囲から容易に視認可能な場所に設置できる地理情報表示物品の提供。【解決手段】地理情報表示物品10は、下方を照らす発光器具の下側に設置されて、地理情報を下方から視認可能な状態で表示する。この地理情報は、設置場所を含む所定の地理的範囲を水平面内の1方向にのみ反転させて表した反転地図11であり、かつ、この反転地図11の方角が設置場所において実際の方角と一致されるように表示される。【選択図】図2

Description

本発明は、所定の設置場所に設置されてこの設置場所を含む所定の地理的範囲の地理情報を表示する地理情報表示物品に関する。
この種の地理情報表示物品に関しては、例えば下記の特許文献1に開示された歩行者用路面地図が知られている。この歩行者用路面地図は、設置場所の周辺地域を表した地図であり、実際の地理に対して方角が一致された状態で設置されることで、歩行者に容易に上記周辺地域の地理を理解させることを実現させる。
特開2002−287617号公報
しかし、上記特許文献1に開示された歩行者用路面地図は、実際の地理に対して方角を一致させるために路面上に設置する必要がある。このため、上記歩行者用路面地図には、路面上に置かれる種々の物品や周囲の通行人が遮蔽となって視認されにくくなるという問題があった。
本発明は、地理情報を実際の地理に対して方角が一致された状態で示す地理情報表示物品において、この地理情報表示物品が表示する地理情報の設定により、広範囲から容易に視認できる場所に地理情報表示物品を設置することを可能とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の地理情報表示物品は以下の手段をとる。
まず、第1の発明は、所定の設置場所に設置されてこの設置場所を含む所定の地理的範囲の地理情報を表示する地理情報表示物品である。この地理情報表示物品は、下方を照らす発光器具の下側に設置されて、上記地理情報を下方から視認可能な状態で表示するように構成されている。この地理情報は、上記地理的範囲を水平面内の1方向にのみ反転させて表した反転地図であり、かつ、この反転地図の方角が上記設置場所において実際の方角と一致されるように表示される。
この第1の発明によれば、高い位置に設置された場合に光を遮る物品が置かれない発光器具の下側のスペースに地理情報表示物品を設置するため、この地理情報表示物品に表示された地理情報を広範囲から容易に視認することが可能となる。また、下方から視認される地理情報を水平面内の1方向にのみ反転された反転地図とし、その方角を設置場所において実際の方角と一致させる構成によれば、上記地理情報に含まれる全ての地図要素を実際の地理に対して方角が一致された状態とすることが可能となる。これにより、地理情報表示物品の地理情報を見た人は地理を容易に理解することができる。
ついで、第2の発明は、上述した第1の発明において、上記反転地図において方角に関する情報を示す地図要素を下方の物体に映写することが可能な映写手段を備えているものである。
この第2の発明によれば、地理情報表示物品の下方に位置された物体には、上記地理情報表示物品が表示する方角に関する情報が、他の物体に覆い隠されることなく実際の地理に対して方角が一致された状態で表示される。これにより、地理情報表示物品が表示する方角に関する情報を、上記地理情報表示物品の下方の物体を見るだけで容易に理解することが可能となる。
本発明の一実施形態にかかる地理情報表示物品10の使用状態を表した斜視図である。 図1の地理情報表示物品10を表した底面図である。
以下に、本発明の一実施形態にかかる地理情報表示物品10について、図1および図2を用いて説明する。なお、以下において、映写手段12の各レーザーポインター12A、12B、12C、12D(図2参照)の点灯状態を切り替えるスイッチなどの付随的な構成については、その図示および詳細な説明を省略する。
地理情報表示物品10は、図1に示すように、所定の設置場所(例えば東京)に建てられた建築物の部屋90の内部に設置される地理情報表示物品である。この地理情報表示物品10は、部屋90の天井92から下方を照らすシーリングライト92Aの下側に取り付けられて設置される。このシーリングライト92Aは、本発明における「発光器具」に相当する。
地理情報表示物品10は、図1および図2に示すように、全体が円盤状に形成されて、その下面に反転地図11および南北方向表示10Aが下方から視認可能な状態で表示されている。また、地理情報表示物品10には、4つのレーザーポインター12A、12B、12C、12Dからなる映写手段12が埋め込まれた状態に設けられている。
反転地図11は、図2に示すように、地理情報表示物品10の設置場所(東京)を中心とした正距方位図法によって表した日本地図を、上記中心から見た水平面内の1方向にのみ反転させて表したものである。すなわち、反転地図11は、設置場所(東京)を含む所定の地理的範囲(日本の領土)を水平面内の1方向にのみ反転させて表したものであり、本発明における「地理情報」となるものである。なお、正距方位図法を含む方位図法によって表した地図は、その中心から見た水平面内の1方向に反転させた場合に、この反転の方向(例えば東西方向に反転させるか南北方向に反転させるか)によらず同一の図形となるものであるため、上記反転地図11の反転方向は特定されない。
なお、反転地図11は、地形表示11Aと、地物表示11Bと、方位表示11Cと、補足説明11Dとを地図要素として備えている。ここで、地形表示11Aは、上記地理的範囲(日本の領土)の地形を反転された状態で表したものであり、地理情報表示物品10の下面の中心が地理情報表示物品10の設置場所(東京)となるように配設される。また、地物表示11Bは、地形表示11Aに対応して認識される地物(例えば東京の北西に位置される日本海および東京の東側および南側に位置される太平洋)を文字で表したものである。
また、方位表示11Cは、反転地図11の中心となる場所(東京)から見た地形表示11Aの方位を、地理情報表示物品10の下面の周沿いにアルファベットによる略記および漢字表記を併記することで表したものである。この漢字表記は、その「東」「西」「南」「北」の各漢字がそれぞれ左右対称なフォント(図2参照)で縦書きされることで、各方位を左右対称な形で表している。また、補足説明11Dは、方位表示11Cが表示する方位の性質(例えば東は日の出が、西は日の入りがそれぞれ見られる方位であるという性質)を簡単に説明するものである。
また、南北方向表示10Aは、長尺の磁針をかたどった意匠を呈するように形成されて、円をなす地理情報表示物品10の下面の中心を通るように配設される。ここで、南北方向表示10Aは、その長手方向が反転地図11の中心(東京)における南北方向と一致された状態となるように反転地図11が重ねられることで、この反転地図11において中心から見た南北方向を容易に認識して理解できるようにする構成である。なお、本実施形態の南北方向表示10Aは、図2に示すように、この南北方向表示10Aに重ねられる反転地図11の中心から見て北側となる部分と南側となる部分とが異なる色(具体的には上記北側となる部分が赤色、上記南側となる部分が青色)を呈するように形成されている。この構成によれば、南北方向表示10Aを見た人は、この南北方向表示10Aにおいて反転地図11の北を指す部分と反転地図11の南を指す部分とを色の違いによって容易に見分けることが可能となる。
さて、反転地図11の各地図要素および南北方向表示10Aは、それぞれ不透明に形成されている。また、地理情報表示物品10は、反転地図11の各地図要素および南北方向表示10Aならびに映写手段12の各レーザーポインター12A、12B、12C、12Dを除いて、その全体が光を透過するように形成されている。これにより、地理情報表示物品10は、図1に示すように、部屋90の天井92に設置されたシーリングライト92Aの照明機能を大きく阻害することなくこのシーリングライト92Aのカバーとして機能することができる。なお、シーリングライト92Aが点灯された際には、地理情報表示物品10は、その反転地図11の各地図要素および南北方向表示10Aの影91Eを部屋90の床91に向けて投影する。
ところで、地理情報表示物品10は、部屋90のシーリングライト92A(図1参照)に設置される際に、この設置の向きを水平な回転方向(図2で見て時計回り方向あるいは反時計回り方向)にずらして調整することができるようになっている。そして、地理情報表示物品10は、上記設置の向きの調整により、反転地図11の方位表示11Cによって示される東西方向(図2で見て左右方向)および南北方向(図2で見て上下方向)が、部屋90における実際の東西方向90Aおよび南北方向90Bと一致された状態に設置される。言いかえると、地理情報表示物品10においては、反転地図11の方角が設置場所において実際の方角と一致されるように表示される。
上述した各構成によれば、図1に示すように、高い位置に設置されたシーリングライト92Aに対して光を遮る物品が置かれない下側のスペースに地理情報表示物品10を設置するため、この地理情報表示物品10に表示された地理情報を広範囲から容易に視認することが可能となる。また、下方から視認される地理情報を水平面内の1方向にのみ反転された反転地図11とし、その方角を設置場所において実際の方角と一致させる構成によれば、図2に示すように、上記地理情報に含まれる全ての地図要素(地形表示11A、地物表示11B、方位表示11C、および、補足説明11D)を実際の地理に対して方角が一致された状態とすることが可能となる。これにより、地理情報表示物品10の地理情報を見た人は地理を容易に理解することができる。さらに、反転地図11において方位表示11Cの表記の少なくとも一部を左右対称にすることで、反転地図11を地理情報表示物品10の下方に置かれた鏡(図示せず)を通して見た場合にも、この鏡に映った反転地図11の地形表示11Aおよび左右対称とされた方位表示11Cの表記の両方を実際の地理に対して方角が一致された状態で読み取ることが可能となる。これにより、地理情報表示物品10により地理を理解しようとする際に、この地理情報表示物品10を見上げる必要をなくすことができる。
さて、映写手段12は、図1に示すように、その各レーザーポインター12A、12B、12C、12Dから真下に向けてレーザー光を照射することで、地理情報表示物品10の下方に位置された物体である部屋90の床91Aに、上記各レーザー光に対応する映写点91A、91B、91C、91Dを映写するものである。ここで、各レーザーポインター12A、12B、12C、12Dは、図2に示すように、それぞれ反転地図11の方位表示11Cにおける「北」「東」「南」「西」の各方位に対応される位置に配設されて、それぞれに異なる色(例えばレーザーポインター12Aは赤色、レーザーポインター12Bは黄色、レーザーポインター12Cは青色、レーザーポインター12Dは緑色)のレーザー光を照射するようになっている。これにより、映写手段12は、それぞれに異なる色の映写点91A、91B、91C、91Dを、反転地図11の方位表示11Cが示す東西南北の各方位として部屋90の床91に向けて映写することを実現させる。なお、床91の上に他の物体(例えば図1に示す紙91Fを参照)が置かれている場合には、各映写点91A、91B、91C、91Dは、上記他の物体および床91のうちで最も上に位置されるものに映写される(例えば図1において紙91Fの上に映写される映写点91Aを参照)。
上記構成によれば、地理情報表示物品10の下方に位置された物体には、地理情報表示物品10の方位表示11Cが表示する東西南北の各方位(すなわち方角に関する情報)が、他の物体に覆い隠されることなく実際の地理に対して方角が一致された状態で表示される。これにより、地理情報表示物品10が表示する東西南北の各方位を、地理情報表示物品10の下方の物体を見るだけで容易に理解することが可能となる。また、東西南北の各方位をそれぞれ異なる色の映写点91A、91B、91C、91Dとして示す構成によれば、この映写点91A、91B、91C、91Dの違いを色の違いによって識別し、方角に関する情報を容易に読み取ることが可能となる。
本発明は、上述した一実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、以下のような各種の形態を実施することができる。
(1)地理情報表示物品の反転地図は、正距方位図法によって表した日本地図を反転させたものに限定されない。すなわち、地理情報表示物品の反転地図は、例えばランベルト正積方位図法などの任意の方位図法によって表した地図を反転させたものとすることができ、反転地図が表示する地理的範囲は任意に変更することができる。また、反転地図が表示する地理的範囲が図法の違いによるゆがみを無視できるほど狭い場合や、地理情報表示物品が表示する地理情報に高い精度が求められない場合には、地理情報表示物品の反転地図を任意の図法によって表した地図を反転させたものとすること、および、地理情報表示物品の設置場所が表示される位置を上記反転地図上における任意の場所に変更することができる。
(2)地理情報表示物品の映写手段は、反転地図の方位表示が示す東西南北の各方位を異なる色のレーザーポインターで映写するものに限定されない。すなわち、上記映写手段は、例えば東西の各方位を同じ色で映写するもの、あるいは、南北の方位のみを映写するものなど、任意の方式で方角に関する情報を映写するものとすることができ、レーザーポインターの代わりに探照灯による影絵で方位を示す装置などの任意の装置を使用することもできる。また、映写手段を、反転地図上における所定の地物(例えばメッカ)および地理情報表示物品の設置場所の各位置を互いの区別がつくように映写することで、上記設置場所から見た上記地物の方角を容易に理解させるようにしたものとすることもできる。
(3)本発明の地理情報表示物品は、部屋の天井から下方を照らすシーリングライトの下側に設置されるものに限定されず、天井に取り付けられた非常灯および街灯を含む、下方を照らす任意の発光器具の下側に設置されるものとすることができる。なお、地理情報表示物品を探照灯などの指向性を有する発光器具に設置した場合は、地理情報表示物品の下方の物体に投影された反転地図の影が実際の地理に対して方角が一致された地図として認識されるようになるため、上記反転地図の影を見るだけで地理を容易に理解することが可能となる。
なお、上述した第1および第2の発明において地理情報表示物品が表示する地理情報を反転地図とする必要があるのは、上記地理情報が下方から視認されるためである。すなわち、例えば部屋の壁に設置されるブラケットライトに取り付けられて地理情報を側方から視認されるように表示する地理情報表示物品(図示せず)においては、上記地理情報を反転されていない通常の地図としながら、その方角を実際の方角に対応させることができる。この場合、上記通常の地図は、この通常の地図に所定の約束事(例えば「地図の下側は地図を見る人の背後側を意味し、地図の上側は地図を見る人の前側を意味する」という約束事)が付記されることによって、その方角を実際の方角に対応させることが可能となる。
10 地理情報表示物品
10A 南北方向表示
11 反転地図
11A 地形表示
11B 地物表示
11C 方位表示
11D 補足説明
12 映写手段
12A レーザーポインター
12B レーザーポインター
12C レーザーポインター
12D レーザーポインター
90 部屋
90A 東西方向
90B 南北方向
91 床(物体)
91A 映写点
91B 映写点
91C 映写点
91D 映写点
91E 影
91F 紙(他の物体)
92 天井
92A シーリングライト(発光器具)

Claims (1)

  1. 所定の設置場所に設置されて当該設置場所を含む所定の地理的範囲の地理情報を表示する地理情報表示物品において、
    下方を照らす発光器具の下側に設置されて、前記地理情報を下方から視認可能な状態で表示するように構成され、
    前記地理情報は、前記地理的範囲を水平面内の1方向にのみ反転させて表した反転地図であり、かつ、当該反転地図の方角が前記設置場所において実際の方角と一致されるように表示され
    さらに、前記反転地図において方角に関する情報を示す地図要素を下方の物体に映写することが可能な映写手段を備えている
    地理情報表示物品。
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