JP5654539B2 - エポキシ化天然ゴムの製造方法、タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

エポキシ化天然ゴムの製造方法、タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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本発明は、エポキシ化天然ゴムの製造方法、該製造方法により得られたエポキシ化天然ゴムを用いたタイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤに関する。
従来からタイヤなどのゴム製品にエポキシ化天然ゴムが使用されており、このエポキシ化天然ゴムは、一般的に、ヘベアブラジリエンシスなどのゴムノキから採取されるフィールドラテックスを遠心分離で濃縮する工程、得られた濃縮ラテックスに界面活性剤を添加後、攪拌しながらギ酸を添加する工程、数時間かけて過酸化水素をゆっくりと投入し、エポキシ化反応を約1日間進める工程、得られたラテックス状のエポキシ化天然ゴムを凝固させる工程、凝固させた天然ゴムラテックスを必要に応じて中和、水洗して乾燥する工程を経て製造されている。
この一連の製造工程によると、ゴムがラテックス中で存在するサイズ(0.1〜数μm)のままエポキシ化されるため、ゴムが均一にエポキシ化されるメリットがあるものの、反応に長時間を要すること、高価な薬品を使用すること、工程数が多いこと、などの理由から、エポキシ化天然ゴムの製造コストが非常に高額になるという問題がある。また、ゴムが不安定化して固まりやすく界面活性剤が必要なために高コスト化するとともに、最終ゴム製品に界面活性剤が残存すると吸水によりゴム物性が低下する、エポキシ化反応の温度制御が困難で作業者が常時監視する必要がある、などの問題もある。
一方、特許文献1には、酢酸および/もしくは無水酢酸と過酸化水素から過酢酸を調製した後、その過酢酸と天然ゴムラテックスを混合してエポキシ化天然ゴムラテックスを製造する方法が開示され、これによれば、迅速かつ定量的に化学反応が進行し、所望のエポキシ化率に迅速に到達できる。しかし、この方法では、酢酸や無水酢酸と過酸化水素との反応が平衡反応で必要な過酢酸を得るために余分な酢酸と過酸化水素を要するので、高コストの薬品が過剰に必要になること、過剰な薬品の排水処理のための費用も必要になることなどの問題がある。
特開2009−293011号公報
本発明は、前記課題を解決し、簡便かつ安価で、比較的均一なエポキシ化天然ゴムの製造方法、該エポキシ化天然ゴムを含むタイヤ用ゴム組成物、及び該タイヤ用ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製する工程1と、得られた粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理し、該粒状固形ゴムをエポキシ化する工程2とを含むエポキシ化天然ゴムの製造方法に関する。
前記エポキシ化液は、過酢酸含有液及び/又は過ギ酸含有液であることが好ましい。ここで、前記過酢酸含有液としては、酢酸及び/又は無水酢酸と過酸化水素とを混合し、反応させて得られるものが好ましく、前記過ギ酸含有液としては、ギ酸と過酸化水素とを混合し、反応させて得られるものが好ましい。
前記天然ゴムラテックスとして、フィールドラテックス、フィールドラテックスを濃縮した濃縮ラテックス、及びこれらから非ゴム成分を除去した改質天然ゴムラテックスからなる群より選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。
前記工程1は、酸を用いて前記天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製する工程であることが好ましく、酸及び凝集剤を用いて前記天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製する工程であることがより好ましい。
前記粒状固形ゴムの粒子径は、20mm以下であることが好ましく、12mm以下であることがより好ましい。
本発明は、前述の製造方法により得られるエポキシ化天然ゴムに関する。
ここで、前記エポキシ化天然ゴムは、エポキシ化度が0.1〜50%であることが好ましい。
本発明は、前記エポキシ化天然ゴムを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
本発明はまた、前記タイヤ用ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製する工程1と、得られた粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理し、該粒状固形ゴムをエポキシ化する工程2とを含むエポキシ化天然ゴムの製造方法であるので、従来の製法に比べて、エポキシ化天然ゴムを簡便かつ安価に、そして比較的均一に製造できる。
具体的には、天然ゴムラテックスを粒状に凝固させて作製した粒状固形ゴムをエポキシ化することで、エポキシ化に使用する高価な薬剤を無駄なく、繰り返し再利用でき、エポキシ化に必要な試薬のロスを無くすことができる。また、非常に大きな表面積を持つ粒状の固形天然ゴムをエポキシ化する製法であるため、比較的均一なエポキシ化天然ゴムが得られる。更に、ゴム生産量に対する廃液の比率が、ラテックスからエポキシ化する場合に比べて非常に少なく、種々の化学薬品を使う必要がないため、環境負荷を低減することも可能になる。
〔エポキシ化天然ゴムの製造方法〕
本発明のエポキシ化天然ゴムの製造方法は、天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製する工程1と、得られた粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理し、該粒状固形ゴムをエポキシ化する工程2とを含む。
天然ゴムの樹木から採取されるフィールドラテックスにエポキシ化を施す従来の製法では、エポキシ化工程までの全工程を液状条件下で行った後、ゴムの凝固、残存する酸のアルカリによる中和、洗浄、乾燥工程を実施してエポキシ化天然ゴムが調製される。つまり、このような製法では、エポキシ化に使用される薬品は、ほぼそのままゴム中に残存し、残存薬品を洗浄工程で洗い流すので、薬品は一度きり使用され、再利用されることはない。加えて、洗浄排水は未反応のギ酸と過酸化水素を含んでおり、酸の中和と過酸化水素の分解をするための廃液処理も必要である。
これに対して、本発明の製造方法では、天然ゴムラテックスを粒状に凝固させて得られた粒状固形ゴムをゴムのエポキシ化が可能なエポキシ化液で処理すること、例えば、酢酸や無水酢酸と過酸化水素をブレンドすることで生成する過酢酸含有液、ギ酸と過酸化水素をブレンドした混合液(過ギ酸含有液)などのエポキシ化液中に粒状固形ゴムを浸漬すること、該エポキシ化液を粒状固形ゴムにスプレー処理することなどによりゴムのエポキシ化を進行させる。そのため、従来の液状条件下でのエポキシ化工程とは異なって、浸漬やスプレー処理に用いたエポキシ化液の回収が可能である。また、過酢酸、過ギ酸は天然ゴム(固形、ラテックスとも)が近傍に存在すると、即座にゴムをエポキシ化すると同時に、酢酸、ギ酸に戻るので、処理後の液に、濃度調整のために新たに酢酸、ギ酸や過酸化水素を加えることで、再び過酢酸や過ギ酸を生成させることができる。また、ラテックスと違って水分がほとんど増加しないので、液がほとんど希釈されないというメリットも併せ持つので、処理液に用いる高価な化学薬品の再利用が可能である。また、再利用可能なため、排水もほとんど出ないことから、廃水処理が不要で、コストと環境負荷の両面でメリットがある。また、反応液の温度を制御できずにラテックス全体が固まる心配もないため、反応中の作業者の厳重な監視も不要であり、コスト低減にも寄与する。
非ゴム成分を除去した改質天然ゴムにおいては、その製造プロセスにエポキシ化工程を追加するという簡易な手法で、エポキシ化天然ゴムの製造が可能になる。
更に、カップランプをシュレッダーなどで細断してエポキシ化する方法では、充分微細かつ高表面積にすることが難しく、比較的小さい表面積の細断ゴムの極表面だけがエポキシ化されたゴムが調製されるのに対し、本発明では、圧倒的に大きい表面積を持つ粒状固形ゴムを調製し、それをエポキシ化するので、比較的均一にエポキシ化されたゴムを調製できる。なお、ラテックス状態が最大の表面積を有するが、前記のようにエポキシ化薬剤を再利用できないので、ラテックスを粒状で固める本発明の製法が望ましい。
従って、本発明によると、比較的均一にエポキシ化されたエポキシ化天然ゴムを少ない工程で短時間かつ簡便に製造でき、また、製造の際に、エポキシ化液に使用される薬品を再利用することで、薬品のロスを無くし、廃液処理コストや環境負荷を低減でき、更に反応中の作業者の厳重な監視も不要である。
(工程1)
工程1では、天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムが調製される。
天然ゴムラテックスは酸や塩の添加で凝固することが一般に知られている。これは、ラテックスの粒子はピーク粒径で1μmの粒径を持ち、表面が負電荷を帯びて互いに反発しあい、漿液中で安定的に存在しているが、この負電荷が酸や塩中の陽イオンにより弱められ、ラテックスの量が充分に多ければ、ゴムが一気に凝集して10cm以上の大きな塊になるものである。このような状態になると、ゴムの表面積が重量に対して極めて小さくなり、エポキシ化しようとしてもごくわずかしか反応しないため、実質上、改質は不可能になる。これを避けるために少量ずつ凝固させても、工業的規模で実施する場合に、タンクに移すと、ゴム同士がくっつきあって結局大きな塊になってしまう。これに対し、本発明は、天然ゴムラテックス中のゴムを粒子状に凝固させて作製した粒状天然ゴムをエポキシ化する製法であるため、表面積が大きく、均一にエポキシ化されたエポキシ化天然ゴムが得られる。
天然ゴムラテックスとしては、ヘベア樹などの天然ゴムの樹木をタッピングして採取される生ラテックス(フィールドラテックス)、フィールドラテックスを遠心分離法やクリーミング法によって濃縮した濃縮ラテックス(精製ラテックス、常法によりアンモニアを添加したハイアンモニアラテックス、亜鉛華とTMTDとアンモニアによって安定化させたLATZラテックスなど)、これらのラテックスからタンパク質、リン脂質などの非ゴム成分を除去した脱蛋白天然ゴムラテックス、ケン化天然ゴムラテックスなどの改質天然ゴムラテックスなどを使用できる。ここで、脱蛋白天然ゴムラテックス、ケン化天然ゴムラテックスは、タンパク質分解酵素、アルカリによるケン化処理など、公知の方法により調製できる。
天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製する方法としては、天然ゴムラテックスのpHをコントロールする方法などが挙げられ、特に小粒径のゴム粒子を作製するためには、天然ゴムラテックスのpHをコントロールした条件下で凝集剤を添加する方法が好ましい。
前記pHのコントロール(pH調整)は、好ましくは3.0〜5.0、より好ましくは3.5〜4.5の範囲に調整する。上記範囲内にpH調整することで、粒子状のゴム(粒状固形ゴム)が得られる。なお、pHのコントロールは、ギ酸、酢酸、硫酸などの酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリにより実施でき、なかでも、酸を用いることが好ましい。
凝集剤としては、高分子凝集剤などを使用できる。高分子凝集剤としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩化メチル4級塩の重合体等のカチオン性高分子凝集剤、アクリル酸塩の重合体等のアニオン系高分子凝集剤、アクリルアミド重合体等のノニオン性高分子凝集剤、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩化メチル4級塩−アクリル酸塩の共重合体等の両性高分子凝集剤などが挙げられる。なかでも、粒状ゴムが効率的に得られるという理由から、カチオン性高分子凝集剤が好ましく、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩化メチル4級塩の重合体等のポリ(メタ)アクリル酸エステル系がより好ましく、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩化メチル4級塩の重合体が更に好ましい。また、カチオン性高分子凝集剤は、強カチオン性、中カチオン性、弱カチオン性いずれも使用可能であるが、強カチオン性の高分子凝集剤が好ましい。
凝集剤の添加量は、天然ゴムラテックスの固形分100質量部に対して、下限は0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましい。0.05質量部未満では、添加量が不充分で、部分的にしか粒状固形ゴムが得られないおそれがある。上限は5.0質量部以下が好ましく、1.5質量部以下がより好ましい。5.0質量部を超えると、1つの粒子に吸着する凝集剤の量が多くなり過ぎて、粒子間の反発作用で分散し、凝集物が得られなくなるおそれがある。更に経済的観点からも経済的でない。
工程1は、良好に粒状固形ゴムが調製されるという理由から、界面活性剤の存在下で行われても良い。界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が使用可能である。陰イオン性界面活性剤としては、例えばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、リン酸エステル系等の陰イオン性界面活性剤があげられる。非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンエーテル系、ポリオキシアルキレンエステル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、糖脂肪酸エステル系、アルキルポリグリコシド系等の非イオン性界面活性剤があげられる。両性界面活性剤としては、例えばアミノ酸型、ベタイン型、アミンオキサイド型等の両性界面活性剤があげられる。なかでも、陰イオン性界面活性剤が好ましく、スルホン酸系の陰イオン性界面活性剤がより好ましい。
界面活性剤は特段添加しなくても良いが、添加する場合、その添加量は、天然ゴムラテックスの固形分100質量部に対して、下限は0.1質量部以上が好ましく、0.2質量部以上がより好ましく、また、上限は5.0質量部以下が好ましく、2.0質量部以下がより好ましい。上記範囲内に調整することで、粒状固形ゴムが良好に得られる。
工程1により粒状固形ゴムが得られるが、その粒子径は、好ましくは20mm以下、より好ましくは12mm以下、更に好ましくは10mm以下、特に好ましくは5mm以下である。厳密なpHコントロール、更に必要に応じて適切な攪拌条件下において凝集剤を添加することで、ゴムを粒状に凝固させ、上記粒径のゴム粒子が得られる。粒状固形ゴムの粒子径の下限は特に限定されず、小粒径であるほど好適であるが、通常、0.1mm以上である。なお、粒子径は、目視、顕微鏡写真などにより測定可能である。
このようにして得られた粒状の天然ゴムには、漿液中の非ゴム成分がまだ多く含まれていることから、必要に応じて水洗しても良く、また、表面に残るタンパク質等を更にアルカリ雰囲気下で除去し、その後水洗しても良い。水洗により、ゴムの粒径は凝固直後よりも大きくなる傾向があるが、適切な攪拌条件で攪拌することで、その粒径の成長を抑制し、大半の粒子を数mm以下のサイズに保つことが可能となる。本発明におけるゴム粒子を大きく成長させない技術は一般のラテックス技術者でも認識していない技術である。
洗浄工程は、例えば、ゴム分(凝固物)に水を添加し、一定時間攪拌しながらゴム分を水に懸濁させた後、固液分離を行い、ゴム分を取り出す方法が挙げられる。固液分離は、例えば、ゴム分と水との比重差を利用して行えばよい。具体的には、例えば、ゴム分を水に懸濁させた後、一定時間静置し、ゴム分に比べて比重の大きい水を容器の下部から抜き取ればよい。また、遠心分離を行ってもよい。
(工程2)
工程1で得られた粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理して粒状固形ゴムがエポキシ化される。
本発明で使用されるエポキシ化液としては、天然ゴムラテックスを粒状に凝固させて作製した粒状固形ゴムをエポキシ化させることが可能な液であれば特に限定されず、過酢酸含有液、過ギ酸含有液などを好適に使用できる。
過酢酸含有液としては、過酢酸を含む又は過酢酸を生成する液であれば特に限定されず、例えば、酢酸及び/又は無水酢酸と過酸化水素とを混合し、反応させて得られるものを好適に使用できる。この場合、反応で生成した過酢酸によってエポキシ化を進行させることができるとともに、処理後の液に、酢酸、無水酢酸や過酸化水素を加えて濃度を調整し、再び過酢酸を生成させることで、処理液の再利用も可能になる。
酢酸、無水酢酸としては特に限定されず、例えば、氷酢酸又は市販の酢酸を任意の濃度に薄めたものを使用できる。生産効率を考慮すると、濃度80〜100質量%の酢酸が好ましく、90〜100質量%の酢酸がより好ましい。
過酸化水素としては特に限定されず、市販の過酸化水素水溶液などを使用できる。該過酸化水素水溶液の濃度は、10〜60質量%が好ましく、反応効率の点からは30〜60質量%が特に好ましい。10質量%未満であると、液を繰返し使用した際に、すぐに薄まってしまい、60質量%を超えると、爆発する可能性がある。特に爆発の可能性の点では、50質量%以下で、当該濃度に近いものが好適である。
酢酸及び/又は無水酢酸と過酸化水素とを混合し、反応させる方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を使用できる。例えば、30質量%過酸化水素水溶液と90質量%酢酸を静かに混合して、1〜2日反応させると、過酢酸が生成するが、100%反応するわけではなく、過酸化水素、過酢酸、酢酸が共存した状態の平衡状態となる。そして、この状態の過酢酸含有液に粒状固形ゴムを入れると、過酢酸が素早くゴムと反応して、ゴムがエポキシ化され、過酢酸は酢酸に戻る。つまり酢酸は触媒であり、過酸化水素が水と酸素に分かれ、その酸素がゴムと反応する機構である。
過酸化水素は、酢酸及び/又は無水酢酸1モルに対し0.05〜5モル添加することが好ましく、安全性及び効率を考慮すれば、0.1〜2モルがより好ましい。0.05モル未満であると、酢酸の転化率が著しく低下するおそれがあり、経済的ではない。また、5モルを超えると、過酸化水素の転化率が著しく低下するおそれがあり、経済的ではない。
なお、反応を早く進めるために、酸、例えば硫酸を微量添加することが好ましい。
反応後の過酢酸含有液には、実際にはほとんど過酢酸は残っていない。そのため、ここに過酸化水素と必要に応じて酢酸又は氷酢酸とを添加して、再び時間をおくと過酢酸が再度生成し、これをゴムと反応させることが可能で、反応後の液を再利用できる。過酢酸はゴムと定量的に反応するために、含有液量と過酢酸濃度からゴムをエポキシ化するレベルをコントロールすることが可能となる。
過ギ酸含有液としては、過ギ酸を含む又は過ギ酸を生成する液であれば特に限定されず、例えば、ギ酸と過酸化水素との混合液、ギ酸と過酸化水素とを混合し、反応させて得られる液、などを好適に使用できる。この場合、反応で生成した過ギ酸によってエポキシ化を進行させることができるとともに、処理後の液に、ギ酸や過酸化水素を加えて濃度を調整し、再び過ギ酸を生成させることで、処理液の再利用も可能になる。
ギ酸としては特に限定されず、例えば、市販のギ酸を任意の濃度に薄めたものを使用できる。生産効率、安全性、目標とするエポキシ化度を考慮すると、濃度10〜100質量%のギ酸が好ましく、30〜94質量%のギ酸がより好ましい。
過酸化水素としては特に限定されず、前記と同様のものを使用できる。
過ギ酸含有液としては、予めギ酸及び過酸化水素を混合して過ギ酸を生成させた液を使用しても良いが、過ギ酸は不安定であるため、ギ酸と過酸化水素とを混合した液を使用することが望ましい。具体的には、ギ酸中に粒状固形ゴムを浸漬し、ここに過酸化水素を順次滴下、混合して過ギ酸を生成させ、粒状固形ゴムと過ギ酸とを反応させることが好ましい。ギ酸と過酸化水素とを混合した過ギ酸含有液に粒状固形ゴムを入れると、過ギ酸が素早くゴムと反応して、ゴムがエポキシ化され、過ギ酸はギ酸に戻る。つまりギ酸は触媒であり、過酸化水素が水と酸素に分かれ、その酸素がゴムと反応する機構である。なお、ギ酸と酢酸及び/又は無水酢酸とを共存させ、これらと過酸化水素を反応させて過ギ酸及び過酢酸を共に生成させ、これら両成分を含有するエポキシ化液も使用可能である。
過酸化水素は、ギ酸1モルに対し0.05〜5モル添加することが好ましく、安全性及び効率を考慮すれば、0.1〜2モルがより好ましい。0.05モル未満であると、ギ酸の転化率が著しく低下するおそれがあり、経済的ではない。また、5モルを超えると、過酸化水素の転化率が著しく低下するおそれがあり、経済的ではない。
なお、反応を早く進めるために、酸、例えば硫酸を微量添加することが好ましい。
反応後の過ギ酸含有液には、実際にはほとんど過ギ酸は残っていない。そのため、ここに過酸化水素と必要に応じてギ酸とを添加し、得られた混合液をゴムと反応させることが可能で、反応後の液を再利用できる。過ギ酸はゴムと定量的に反応するために、含有液量と過ギ酸濃度からゴムをエポキシ化するレベルをコントロールすることが可能となる。
本発明では、粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理してエポキシ化される。
処理方法としては、粒状固形ゴムとエポキシ化液とを接触させることが可能な方法であれば特に限定されず、浸漬;スプレー、シャワーなどによる噴霧などが挙げられる。具体的には、浸漬法としては、穴の空いたカゴ状のケースに粒状固形ゴムを入れ、それをそのままエポキシ化液に浸漬して反応させ、その後引き揚げる方法が簡便である。また、噴霧法としては、エポキシ化液のシャワー中にそのようなカゴを通過させる方法、そのようなカゴにエポキシ化液のスプレーを噴霧する方法などがある。これらの方法を用いると、余剰や処理後のエポキシ化液を容易に回収し、再利用できる。また、このようにすれば後述する、表面に残存する酸を洗い流すことが非常に容易になる。
なお、特段このようなカゴを使用しなくても、エポキシ化液を投入した通常のタンクに粒状固形ゴムを直接入れて反応させ、それを取り出すことでもエポキシ化処理は可能である。具体的には、粒子径が小さいゴムが多く含まれている場合、タンクに凝集した粒状の天然ゴムを入れ、ここにエポキシ化液を注ぎ、反応させた後、底からエポキシ化液のみを抜き出すことが可能である。これは天然ゴムの比重が0.91〜0.93と軽く、ゴムが浮くためであり、また、抜き出したエポキシ化液は、前述のように再利用可能である。このプロセスはバッチ単位で行うことも可能であるし、連続的にエポキシ化液と粒状固形ゴムを供給しながら反応させて、ゴムを連続的に取り出すことも可能である。反応を行う容器は通常のタンクでよい。酸性雰囲気下にあるため、表面をコーティングしたり、ステンレスを用いたり、不活性な樹脂を用いても良い。反応中は系全体を均一にするために、攪拌することが望ましいが、攪拌は必須ではない。
エポキシ化液を用いて粒状固形ゴムを処理する時間は、所望のエポキシ化を進行させることが可能であれば特に限定されず、例えば、1秒〜48時間実施すればよい。下限未満では、反応が十分に進まない傾向があり、上限を超えても問題はないが、既に反応はほぼ完了し、生産効率が良くない点、残存する過酸化水素によるゴムの劣化を防ぐ点から、1時間以内とすることが望ましい。
特に、過酢酸含有液を用いて粒状固形ゴムを処理する場合、下限は1秒以上、好ましくは10秒以上、より好ましくは30秒以上であり、上限は特に限定されないが、1時間以内、好ましくは30分以内、より好ましくは10分以内である。また、過ギ酸含有液を用いて粒状固形ゴムを処理する場合、下限は、好ましくは10秒以上、より好ましくは30秒以上であり、上限は特に限定されないが、48時間以内、好ましくは24時間以内である。
処理温度(反応温度)は、所望のエポキシ化を進行させることが可能であれば特に限定されず、例えば、10〜75℃で実施すればよい。特に、過酢酸含有液を用いて粒状固形ゴムを処理する場合、反応速度が大きいため、処理温度は、さほど高くする必要がなく、10℃以上、好ましくは15℃以上、より好ましくは20℃以上であり、上限は特に限定されないが、30〜40℃でも十分に反応は進行し、室温雰囲気下で反応が進むため、エネルギーの観点からも好ましい。また、過ギ酸含有液を用いて粒状固形ゴムを処理する場合、反応温度は、30℃以上、好ましくは50℃以上であり、上限は過ギ酸の爆発性が懸念される点から、75℃以下に調整することが好ましい。
エポキシ化のレベルについては、求める物性に応じて調整が可能である。エポキシ化はそもそも、天然ゴム(cis−1,4−イソプレン)の二重結合の一部が、下記のように変化する反応である。全二重結合のうち、いくつがエポキシ化したかがエポキシ化度である。市販されているものは、エポキシ化度が12.5%、25%、37.5%、50%、60%であるが、エポキシ化度はこれらの数値に限定されるものではない。たとえば1%未満も可能であり、また上限は60%を超えることも可能である。タイヤにおいては、部位にもよるが、0.1〜50%程度のものを使用でき、性能のバランスを考慮して、上限は30%程度である。
なお、エポキシ化度は、液中に存在する過酢酸や過ギ酸の量とゴム中の二重結合の量の関係で決まるので、これらにより調整可能である。
Figure 0005654539
このようにして作製したエポキシ化を施したゴムは、水又はアルカリ水溶液中に浸漬することやこれらをスプレー・シャワーなどで噴霧することにより、酸を洗い流すことが望ましい。酸が残存していると、スコーチが短くなったり、加硫が遅れるおそれがあるが、過酢酸は既にゴムと反応しているため、酸を洗い流すことで反応が阻害されたり、エポキシ化度が低下することはない。なお、アルカリ水溶液を使用した際、最終的にはほぼ中性の水で洗い流すことが望ましい。
アルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が使用可能であるが、臭気や安全性の面で、0.5〜5%程度の炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が好適に使用可能である。
アルカリ水溶液や水での中和・洗浄の処理時間は、表面に残存している酸を充分に中和・洗浄できる点から、1秒〜1日、好ましくは10秒〜4時間、より好ましくは20秒〜2時間である。
前記で得られたゴムは、必要に応じて適宜乾燥工程が行われ、それにより、本発明によるエポキシ化天然ゴムが得られる。該乾燥工程において、乾燥方法は特に限定されず、通常のTSRの乾燥用ドライヤーを使用することができ、また、ベルトコンベヤーにゴムを載せて熱風により乾燥させることも可能である。更に一般的ではないが、マイクロ波による加熱や真空乾燥も可能である。ゴムをクレーパー等でシート形状にして、そのまま乾燥させることも可能である。
乾燥温度は特に限定されず、通常室温以上なら乾燥可能であるが、生産性を考えると、60℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上である。また上限は、温度が高いとゴムが劣化しやすいという点から、140℃以下、好ましくは135℃以下、より好ましくは130℃以下である。乾燥時間は、乾燥温度により、未乾燥部分がなくなる時間を適宜設定すればよい。なお、エポキシ化により、通常の天然ゴムよりも耐熱性が低下する傾向があるため、生産性を阻害しない範囲で低めの方が好ましい。
本発明の粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理しエポキシ化する手法では、カップランプを用いる方法に比べるとかなり均質には仕上がるが、ラテックスをエポキシ化する方法に比べると、ゴム表面がエポキシ化される傾向は残る。しかし、得られたゴムを単独もしくは別のゴム、例えば天然ゴムやSBRなどとブレンドした際には、特にシリカ配合において、エポキシ化天然ゴムとシリカの親和性が向上し、シリカの分散性も向上して、tanδの低減やゴム強度の向上が見られる。その効果はラテックスから作製した高価なエポキシ化天然ゴムと遜色のないレベルでありながら、コスト面で大幅な低減が可能となる。
〔エポキシ化天然ゴム〕
本発明の製造方法により得られたエポキシ化天然ゴムは、特にタイヤの材料として有用である。
天然ゴムのエポキシ化により、天然ゴムのガラス転移点が上昇し、具体的には、エポキシ化度が1%上昇すると、ガラス転移点も約1度上昇する。エポキシ化度が高い場合、ガラス転移点が大きく上昇するため、湿潤時の摩擦係数が上昇し、雨天時の制動距離が短くなる。その一方で、転がり抵抗が高くなり、燃費が悪くなる傾向があり、また、低温時には固くなって、例えば冬用タイヤには適さなくなる傾向がある。一方、エポキシ化度が低い場合には、低温での弾性率が小さくなり、冬用タイヤなどに好適に使用可能となる。また、エポキシ化することによりゴムの極性が上昇し、充填剤として用いられるシリカとの親和性が高くなり、燃費が向上する。本発明では、エポキシ化度が上述したような小さい場合であっても、シリカとの親和性は充分であり、ガラス転移点を低くできるので、冬用タイヤなどに好適に使用可能となる。
〔タイヤ用ゴム組成物〕
本発明のエポキシ化天然ゴムを含むタイヤ用ゴム組成物としては、該エポキシ化天然ゴムを含むゴム成分と、カーボンブラック及び/又は白色充填剤とを含むものが挙げられる。
前記ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中の前述のエポキシ化天然ゴムの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは80質量%以上であり、100質量%でもよい。5質量%未満であると、シリカ配合において充分なシリカ分散性が得られないおそれがある。
前記ゴム組成物は、前記エポキシ化天然ゴム以外のゴム成分を含んでもよく、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。
前記ゴム組成物は、白色充填剤として、シリカを含むものが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、80m/g以上、好ましくは100m/g以上、より好ましくは120m/g以上である。また、シリカのNSAは、好ましくは250m/g以下、より好ましくは200m/g以下である。上記範囲のシリカを使用することで、低燃費性、ゴム強度などの物性を確保できる。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは30質量部以上である。該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。上記範囲内であると、低燃費性、ゴム強度などの物性を確保できる。
本発明のゴム組成物には、上記の材料以外にも、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、硫黄、加硫促進剤などのタイヤ工業において一般的に用いられている各種材料が適宜配合されていてもよい。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、上記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。該ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用でき、なかでも、トレッドなどに好適に使用できる。
〔空気入りタイヤ〕
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種材料を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形することにより未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧して製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例で用いた各種薬品について説明する。
フィールドラテックス(FL):タイ南部で採取された、採取後3日以内のフィールドラテックス(腐敗および凝固防止のため、アンモニア水が添加され、アンモニア量が0.2質量%に調整されている。乾燥ゴム分は30%に調整されている。)
天然ゴムラテックス:アンモニア及び微量の酸化亜鉛とテトラチウラムジスルフィドを添加して耐腐敗性・安定性を付与したローアンモニアラテックス(乾燥ゴム分60質量%、アンモニア分0.2質量%)
カップランプ:タイ国東北地方で採取され、TSR加工所で販売される一般的なものについて通常のTSR製造工程で処理を行ったもの(スラブカッター、プリブレーカー、ロータリーカッター等で破砕し、水洗した後、クレーパーとシュレッダーにより1〜3mm程度に細断した固形ゴム)
界面活性剤A:ポリオキシエチレン脂肪酸アルコール(アルコールの炭素数C12〜C18、曇点70〜80℃)
界面活性剤B:ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム
酢酸:有効成分98%、94%試薬1級
ギ酸:有効成分88%試薬1級
過酸化水素水:有効成分50%、これを適宜希釈して使用した。
硫酸:有効成分98%
炭酸ナトリウム:無水炭酸ナトリウム(純度99%以上)
水酸化ナトリウム:純度98%
凝集剤:カチオン系高分子凝集剤(純度100%、MTアクアポリマー(株)製の強カチオン性高分子凝集剤「アロンフロックC312」(ポリメタアクリル酸エステル系))
シリカ:デグサ社のウルトラジルVN3
シランカップリング剤:Si266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)の第2種酸化亜鉛
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸 つばき
ステアリン酸カルシウム:日油(株)製のカルシウムステアレートGF−200
オイル:パームオイルオレイン
硫黄:5%オイル入り硫黄
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
〔評価〕
実施例において、作製した生ゴム、加硫ゴムシートの物性は、以下の方法で評価し、結果を表1に示した。なお、加硫ゴムシートについては、以下の方法で作製した。
(加硫ゴムシートの作製)
表1に示す配合処方に従って、1.7Lバンバリーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を混練りした。次に、ロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加して練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で6分間プレス加硫して加硫ゴムシートを得た。
(エポキシ化度の測定)
得られたエポキシ化天然ゴムをロールで1分間混練した後、数カ所サンプリングし、トルエンに溶解させ、これをメタノール中で再沈殿させ、乾燥させたもの(精製品)をサンプルとして使用した。測定は日本電子(株)製JNM−ECAシリーズのH−NMR装置を用いて行った。
エポキシ化度(%)は、下式により計算した。
エポキシ化度(%)=B/(A+B)×100
(式中Aは、シスのプロトンに由来するピーク(5.0−5.2ppm)の積分値、式中Bは、エポキシ基のプロトンに由来するピーク(2.6−2.8ppm)の積分値を表す。)
また簡易的には、パーキンエルマー社製の示差走査熱量計Pyris Jade DSCを用いて、ポリマーのガラス転移点を求め、検量線からエポキシ化度を推測した。検量線は、市販エポキシ化天然ゴムNMRによるエポキシ化度とガラス転移点から作成した。
(ゴム強度)
得られた加硫ゴムシートを用いて、3号ダンベル型ゴム試験片を作製し、JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて引張試験を行い、破断強度(TB)及び破断時伸び(EB)を測定し、その積(TB×EB)を算出した。下記計算式により、比較例1のゴム強度(TB×EB)を100として、下記計算式により指数表示した。なお、指数が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
(ゴム強度指数)=(各配合のTB×EB)/(比較例1のTB×EB)×100
(シリカ分散)
得られた加硫ゴムシートを用いて、カーボンブラックの分散度測定法ASTM D2663−B法に準じて、シリカの分散度を測定した。数値が大きいほど分散がよく、100%が最高である。結果を下記に従い、記号で表した。
◎:分散度≧97.5%
○:97.5%>分散度 ≧95%
△:95%>分散度≧92%
×:92%>分散度
<実施例及び比較例>
〔製造例1 過酢酸の調製〕
(過酢酸含有液aの調製)
98%酢酸612g、20%過酸化水素水850g、及び、98%硫酸5gを混合し、40℃で2日放置することで、過酢酸含有液aを調製した。過酢酸濃度を測定したところ、8.3質量%生成していることがわかった。なお、過酢酸濃度の測定は、平沼産業(株)製の過酢酸カウンタPA−300により行い、以下でも同様に行った。
(過酢酸含有液bの調製)
後述する実施例1で使用した過酢酸含有液aの残液に20%過酸化水素水155gを添加し、40℃で2日放置することで、過酢酸含有液bを調製した。過酢酸濃度を測定したところ、7.8質量%生成していることがわかった。
〔製造例2 界面活性剤水溶液Aの調製〕
ポリオキシエチレン脂肪酸アルコール(アルコールの炭素数C12〜C18、曇点75℃)150gをイオン交換水850gに溶かして15質量%の界面活性剤水溶液Aを調製した。
〔製造例3 界面活性剤水溶液Bの調製〕
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム100g(有効成分70%)をイオン交換水600gに溶かして10質量%の界面活性剤水溶液Bを調製した。
(実施例1)
FL(乾燥ゴム分30質量%) 3kgに対して、界面活性剤水溶液Bを60g添加し、ついで2質量%硫酸を添加してpHを4.0に調整した。これに0.1質量%凝集剤を3kg添加し、ゴムを粒状で凝固させた。粒子サイズ(粒子径)は細かいものは1mm以下、粗いもので5mm程度で、およそほとんどが1〜3mmの範囲であった。攪拌を止め、下の水相をほとんど除去し、その後水を添加、攪拌し、浮いたゴムをすくい取り、また水洗する作業を3回繰り返して洗浄した。ゴムのサイズは洗浄後もほぼ同じで、1〜3mmがほとんどであった。
上記の水を含んだゴムをざるで、水を切り、うち約1kgを過酢酸含有液aに、初期温度30℃で10分間浸漬した(浸漬する際にはゴムが均等に浸かるように、ゴムを回転させ、押さえ込みながら浸かるようにした)。これを引き揚げた後、水道水のシャワーを20秒間かけた後、2質量%炭酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬し、再度水道水のシャワーを20秒間かけた。その後、90℃のオーブンで4時間乾燥し、エポキシ化天然ゴムを得た。
(実施例2)
FL 3kgに対して、室温にて界面活性剤水溶液Bを60g添加し、ついで水酸化ナトリウムを90g溶かした水酸化ナトリウム水溶液360gを添加し、攪拌しながら24時間放置した。これにフェノール系老化防止剤(大内新興化学社製 ノクラックNS−6) 9gを含む分散体を添加し、さらに2時間攪拌した。このFLに2質量%ギ酸をゆっくり添加し、pH4にした上、0.1質量%凝集剤を3kg添加し、ゴムを粒子状に凝集させた。粒子径はほとんどが1−3mm程度のサイズとなった。この凝集物をざるですくい取り、水洗をする作業を計4回繰り返した。この水を含んだゴムをざるで、水を切り、うち約1kgを実施例1とは別に準備した過酢酸含有液aに、初期温度30℃で10分間浸漬した(浸漬する際にはゴムが均等に浸かるように、ゴムを回転させ、押さえ込みながら浸かるようにした)。これを引き揚げた後、水道水のシャワーを20秒間かけた後、2質量%炭酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬し、再度水道水のシャワーを20秒間かけた。その後、90℃のオーブンで4時間乾燥し、エポキシ化天然ゴムを得た。
(実施例3)
FL 3kgに対して、室温にて界面活性剤水溶液Bを60g添加し、ついで水酸化ナトリウムを90g溶かした水酸化ナトリウム水溶液360gを添加し、攪拌しながら24時間放置した。これにフェノール系老化防止剤(大内新興化学社製 ノクラックNS−6) 9gを含む分散体を添加し、さらに2時間攪拌した。このFLに2質量%ギ酸をゆっくり添加し、pH4にした上、0.1質量%凝集剤を3kg添加し、ゴムを粒子状に凝集させた。粒子径はほとんどが1−3mm程度のサイズとなった。この凝集物をざるですくい取り、水洗をする作業を計4回繰り返した。この水を含んだゴムを2質量%炭酸ナトリウム水溶液に1時間漬けたのち、水道水のシャワーを20秒間かけて水洗した。このゴムをざるで、水を切り、うち約1kgを実施例1、2とは別に準備した過酢酸含有液aに、初期温度30℃で10分間浸漬した(浸漬する際にはゴムが均等に浸かるように、ゴムを回転させ、押さえ込みながら浸かるようにした)。これを引き揚げた後、水道水のシャワーを20秒間かけた後、2質量%炭酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬し、再度水道水のシャワーを20秒間かけた。その後、90℃のオーブンで4時間乾燥し、エポキシ化天然ゴムを得た。
(実施例4)
FL 3kgに対して、界面活性剤水溶液Bを60g添加し、ついで2質量%硫酸を添加してpHを4.0に調整した。これに0.1質量%凝集剤を3kg添加し、ゴムを粒状で凝固させた。粒子サイズは細かいものは1mm以下、粗いもので5mm程度で、およそほとんどが1〜3mmの範囲であった。攪拌を止め、下の水相をほとんど除去し、その後水を添加、攪拌し、浮いたゴムをすくい取り、また水洗する作業を3回繰り返して洗浄した。ゴムのサイズは洗浄後もほぼ同じで、1〜3mmがほとんどであった。
上記の水を含んだゴムをざるで、水を切り、うち約1kgを過酢酸含有液bに、初期温度30℃で10分間浸漬した(浸漬する際にはゴムが均等に浸かるように、ゴムを回転させ、押さえ込みながら浸かるようにした)。これを引き揚げた後、水道水のシャワーを20秒間かけた後、2質量%炭酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬し、再度水道水のシャワーを20秒間かけた。その後、90℃のオーブンで4時間乾燥し、エポキシ化天然ゴムを得た。
(実施例5)
FL 3kgに対して、界面活性剤水溶液Bを60g添加し、ついで2質量%硫酸を添加してpHを4.0に調整した。これに0.1質量%凝集剤を3kg添加し、ゴムを粒状で凝固させた。粒子サイズは細かいものは1mm以下、粗いもので5mm程度で、およそほとんどが1〜3mmの範囲であった。攪拌を止め、下の水相をほとんど除去し、その後水を添加、攪拌し、浮いたゴムをすくい取り、また水洗する作業を3回繰り返して洗浄した。ゴムのサイズは洗浄後もほぼ同じで、1〜3mmがほとんどであった。
上記の水を含んだゴムをざるですくいイオン交換水2kg、ギ酸920gを混ぜたギ酸水溶液中に移した。これに50質量%過酸化水素500gをゆっくり添加した。5時間後、ゴムを取り出し、水道水のシャワーを20秒間かけた後、2質量%炭酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬し、再度水道水のシャワーを20秒間かけた。その後、90℃のオーブンで4時間乾燥し、エポキシ化天然ゴムを得た。
(比較例1)
乾燥ゴム分60質量%のローアンモニア天然ゴムラテックス500g(うち乾燥ゴム分300g)に蒸留水440gを添加し、界面活性剤水溶液A 60g(有効成分9g)を添加してへらでゆっくりと2分間攪拌した。これを攪拌機で攪拌しながら、ギ酸(88質量%)52.3gをゆっくり添加し、更に過酸化水素水93.5gを3時間かけてチューブポンプを用いて添加した。ラテックスの温度は40℃からスタートし、反応が進むと60℃を超えるため、60〜65℃となるように周囲を冷却しながら反応させた。過酸化水素水の添加開始から4時間、8時間、24時間とサンプリングして、ゴムを水蒸気凝固させ、2質量%炭酸ナトリウム水溶液で16時間中和後、乾燥し、作製されたゴムのエポキシ化度をNMRによりエポキシ化度を調べた。その結果、エポキシ化度は4時間で12.5%、8時間で18.5%、24時間で25.4%であり、エポキシ化されているものの、非常に長時間要した。また、ギ酸は凝固時にゴムに含まれているため、再利用はできず、界面活性剤が使用されているため、そのコストも上昇した。更に、界面活性剤が残存すると、吸水しゴム物性が悪化するため、非常に入念に洗浄する必要があった。
(比較例2)
乾燥ゴム分60質量%のローアンモニア天然ゴムラテックス500g(うち乾燥ゴム分300g)に蒸留水460gを添加し、界面活性剤水溶液A 40g(有効成分6g)を添加してへらでゆっくりと2分間攪拌した。送液量を調整したチューブポンプ(チューブの内径4mm)を用いて、このラテックスを10.0g/分の割合で、混合装置(サイズ:25cc)に送り込み、同時に過酢酸含有液aを7.6g/分となるように混合装置に送り込んだ。混合装置内で攪拌翼を用いてこれらを十分混合した後、送液量が17.6g/分(850mm/分)となるように調整したチューブポンプ(チューブの内径5mm)により凝固装置に送液した。混合時の混合液の温度は25℃、送液時の混合液の温度は55℃であった。なお、混合装置内には、液はほとんど貯まらないようにしたので、混合装置内で液が滞留する時間はほとんど無かった。一方チューブ内の滞留時間は15分であった。凝固装置は下から水蒸気が一定量吹き出るようになっており、上からは混合液が壁に沿って降りるようになっている。ラテックスは下に落ちる間に水蒸気により凝固し、ゴムと漿液に一部分離した。凝固装置から出てきたゴムを10分毎にサンプリングし、これを水で冷却後、1〜3質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液中で一昼夜浸漬し、その後再度水洗後、恒量になるまで乾燥し、作製されたゴムのエポキシ化度をNMRで調べた。
その結果、エポキシ化度は25.1%、25.3%、25.1%、25.4%、25.4%、25.7%、25.3%、25.5%であり、非常に安定していることが確認された。非常に早く反応が進んでいるが、材料のロスが非常に大きく、エネルギーを大量に消費する水蒸気を使用し、また中和や洗浄に大きな手間がかかるため、全体のコストが非常にかかっていた。
(比較例3)
TSR工場において、乾燥直前のカップランプ(水分率 25質量%、2〜3mmに細断済み)を約3kg取り出し、過酢酸含有液aに、初期温度30℃で20分間浸漬した(浸漬する際にはゴムが均等に浸かるように、ゴムを回転させ、押さえ込みながら浸かるようにした)。これを引き揚げた後、水道水のシャワーを20秒間かけた後、2質量%炭酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬し、再度水道水のシャワーを20秒間かけた。その後、90℃のオーブンで4時間乾燥し、エポキシ化天然ゴムを得た。
(比較例4)
TSR20を用いた他は、実施例1と同様の方法で加硫ゴムシートを作製し、物性を調べた。
(比較例5)
FL 3kgに対して、2質量%硫酸を添加してゴムを凝固させた。ゴムは直径20cm程度の大きな塊となった。このため全体をエポキシ化は不可能であり、以後のエポキシ化工程は断念した。
Figure 0005654539
表1から明らかなように、実施例の製法では、比較例1に比べて反応が非常に早く、エポキシ化に要するコストが低かった。また、エポキシ化量が比較的少ないものでも、シリカの分散性が、反応時間が長くかつ高コストの比較例の製法と同等のレベルに達しており、ゴム強度も高いという特徴を有していた。更に比較例3では、エポキシ化はできたが、わずかな表面で反応が極度に進んでいたのに対して、実施例ではラテックス状態でエポキシ化する方法と同様、均一なエポキシ化天然ゴムが得られた。

Claims (12)

  1. 天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製する工程1と、得られた粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理し、該粒状固形ゴムをエポキシ化する工程2とを含むエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  2. 前記エポキシ化液は、過酢酸含有液及び/又は過ギ酸含有液である請求項1記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  3. 前記過酢酸含有液は、酢酸及び/又は無水酢酸と過酸化水素とを混合し、反応させて得られるものである請求項2記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  4. 前記過ギ酸含有液は、ギ酸と過酸化水素とを混合し、反応させて得られるものである請求項2記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  5. 前記天然ゴムラテックスは、フィールドラテックス、フィールドラテックスを濃縮した濃縮ラテックス、及びこれらから非ゴム成分を除去した改質天然ゴムラテックスからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  6. 前記工程1は、酸を用いて前記天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製するものである請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  7. 前記工程1は、酸及び凝集剤を用いて前記天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製するものである請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  8. 前記粒状固形ゴムの粒子径が20mm以下である請求項1〜7のいずれかに記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  9. 前記粒状固形ゴムの粒子径が12mm以下である請求項1〜7のいずれかに記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法。
  10. 前記エポキシ化天然ゴムのエポキシ化度が0.1〜50%である請求項1〜9のいずれかに記載のエポキシ化天然ゴムの製造方法
  11. 天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製し、更に得られた粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理し、該粒状固形ゴムをエポキシ化してエポキシ化天然ゴムを調製する工程と、得られたエポキシ化天然ゴムを混練する工程とを含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法
  12. 天然ゴムラテックスを粒状に凝固させ、粒状固形ゴムを調製し、更に得られた粒状固形ゴムをエポキシ化液で処理し、該粒状固形ゴムをエポキシ化してエポキシ化天然ゴムを調製する工程と、得られたエポキシ化天然ゴムを混練する工程とを含む空気入りタイヤの製造方法
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