JP5653195B2 - 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置 Download PDF

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本発明は現像ローラ、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置に関する。
電子写真装置において、非磁性トナー成分のトナーを用い、像担持体の潜像に該トナーを付着させて潜像を可視化する接触現像法は、磁性材料が不要であることから簡素化や小型化が容易であり、またトナーのカラー化が容易であるなどの利点を有する。
かかる接触現像法に用いられる現像装置には、トナーを収納する収納容器と、収納容器の開口を閉塞し、一部を収納容器外に露出して配置される現像ローラと、現像ローラの表面にトナーを塗布するトナー供給ローラ等が設けられる。
そして、このような現像装置に用いられる現像ローラは、トナーに所要の帯電量を容易にかつ確実に付与することが求められている。
特許文献1では、表面層の樹脂層にウレタン樹脂とポリシロキサン成分とを含有する樹脂材料を用いた導電部材が提案されている。これは高画質化、高速化、高耐久化の要求に対する初期かぶりの発生の抑制や、耐久かぶりの発生の抑制、感光体の密着性が安定的に得られることを目的としている。
特開2003−167398号公報
しかしながら、高速化、高耐久化の要求に伴い、高温高湿(温度30℃/湿度85%RH)環境下および低温低湿(温度15℃/湿度10%RH)環境下のような両極端の環境下における良好な画像特性の維持が非常に困難になる場合がある。具体的には、高温高湿環境下において、長期使用によりトナーが劣化してくると、ベタ画像の濃度の均一性が保てなくなる場合がある。これを解決するために、現像ローラ表面の摩擦帯電能を向上させると、濃度均一性の改善効果は得られる。しかしながら、そのような現像ローラを低温低湿環境下において使用すると、摩擦帯電能が高いために、トナーの過帯電による斑点状や波状のムラ、所謂ブロッチ現象も発生し得る。このように、現像ローラの簡易な摩擦帯電能の調整だけでは、両環境下での弊害を同時に解決することは困難であった。
本発明は、上記のような高温高湿環境下における画像濃度の均一性と低温低湿環境下におけるブロッチの抑制とを両立できる、信頼性の高い現像ローラ並びに電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、軸芯体と該軸芯体の周囲に設けられてなる樹脂層とを有する現像ローラであって 下記式(1)で示されるユニットと下記式(2)で示されるユニットとを有するシリコーン化合物を含有する表面層を有する現像ローラが提供される:
Figure 0005653195
Figure 0005653195
、R、およびRは各々独立にアルキル基を示し、Rはアルキレン基を示し、R、RおよびRは水素原子を示す。mおよびnは各々独立に1以上の整数を示し、Xは2以上の整数を示す。
また、本発明の他の態様によれば、前記現像ローラを具備し、かつ、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジが提供される。
さらに、本発明の他の態様によれば、静電潜像を担持するための像担持体と、該像担持体を一次帯電するための帯電装置と、一次帯電された像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、該静電潜像を現像してトナー像を形成するための現像装置と、該トナー像を転写材に転写するための転写装置とを有する電子写真画像形成装置において、該現像装置が、前記の現像ローラを有する電子写真画像形成装置が提供される。
以上説明したように、本発明によれば、高温高湿環境下における画像濃度の均一性と低温低湿環境下におけるブロッチの抑制とを両立できる。
本発明の現像ローラの一例を示す断面図である。 本発明の現像ローラの一例を示す断面図である。 本発明に係る電子写真画像形成装置の断面図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの拡大断面図である。 本発明に係る現像ローラの電気抵抗測定方法の説明図である。 シリコーン化合物1のH−NMRスペクトルである。
本発明者らは、高温高湿環境下における画像濃度の均一性を得るために、現像ローラのトナーへの摩擦帯電能を向上させることを考えた。
しかし、一般的な窒素や酸素を含む荷電制御剤で摩擦帯電能を高めるだけでは、低温低湿環境下におけるブロッチが発生する可能性は高い。そこで、電気陰性度が酸素や窒素などよりも小さい硫黄原子を含み、かつπ電子が豊富であるチオフェンのような化合物に着目した。硫黄原子は電気陰性度が酸素や窒素より小さく、炭素原子よりも少し大きい。
また、チオフェン環は共役π電子系により硫黄原子周辺の電子密度を低下させることができ、電子的に安定な構造となる。この電気陰性度と共役π電子系との組み合わせによる安定的な電子状態が、環境に依存せずにトナーへの摩擦帯電付与能のバランスを安定に保てるものと考えた。
また、シリコーン化合物は表面自由エネルギーが小さいので、現像ローラの表面層にシリコーン化合物を添加すると、現像ローラの最表面にトナーが集まりやすいという性質を有する。そこで、現像ローラ表面近傍のチオフェン化合物の濃度を最大にするために、チオフェン化合物を側鎖に有するシリコーン化合物に着目し、高温高湿環境下における画像濃度の均一性を検討した。
その結果、高温高湿環境下における画像濃度の均一性の改善と、低温低湿環境下におけるブロッチの発生の抑制とを高いレベルで両立し得る現像ローラを得るに至った。以下、本発明につき、さらに詳しく説明する。
[現像ローラ]
本発明に係る現像ローラの断面構造の一例を図1に示す。図1に係る現像ローラ100は、良導電性の軸芯体1の外周に表面層としての樹脂層2を有している。樹脂層2は、非発泡である中実(ソリッド)な層であることが好ましい。
樹脂層2は下記式(1)で示されるユニットと下記式(2)で示されるユニットとを有するシリコーン化合物を含有する。R、R、およびRは各々独立にアルキル基を示す。Rはアルキレン基、R、R、およびRは水素原子を示す。mおよびnは各々独立に1以上の整数を示し、Xは2以上の整数を示す。
Figure 0005653195
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上記シリコーン化合物は、シリコーン主鎖と側鎖にチオフェン化合物とを有している。このシリコーン化合物を用いることで、シリコーンの特異的な表面配向性と併せて、チオフェン化合物を現像ローラ最表面付近に存在させることができる。これにより高温高湿環境下においても極めて良好なトナー摩擦帯電付与能を発現することができる。
乃至Rは、それぞれ独立するアルキル基であれば特に制限はない。Rはアルキレン基であれば特に制限はない。R乃至Rの部分はそれぞれ水素原子である。
また、mおよびnは、それぞれ独立する1以上の整数である。mとnの比は特に制限はないが、n/(m+n)が0.2以上0.5以下であることが好ましい。また、xは2以上の整数であるが、6以下にすることがシリコーン化合物の表面配向性を向上させ、本発明の効果を促進するため好ましい。
さらに、本発明の効果をより発揮するシリコーン化合物は、下記式(3)で表されるシリコーン化合物である。
Figure 0005653195
式(3)中、mおよびnはそれぞれ独立する1以上の整数である。mとnの比の目安としては、n/(m+n)が0.2以上0.5以下である。
さらに、本発明に係るシリコーン化合物の重量平均分子量(Mw)は、3000≦Mw≦20000の範囲であることが好ましい。シリコーン化合物の重量平均分子量(Mw)が3000≦Mw≦20000の範囲であることにより、現像ローラ表面にシリコーン化合物がより存在しやすくなり、本発明の効果をより発揮しやすくなる。
また、シリコーン化合物を、樹脂層の表面層を形成する樹脂(基材)100質量部に対して0.1質量部以上20質量部以下添加することが好ましい。これによりトナーと現像ローラ表面との間で、適正な電荷のやりとりが可能になり、本発明の効果を促進するために好ましい。より好ましいシリコーン化合物の添加量は、0.5質量部以上10質量部以下である。
シリコーン化合物の代表的な製法としては、以下の2つを挙げることができる。
〔再平衡化反応〕
チオフェン化合物を含む環状または直鎖状のシロキサンオリゴマーと、ケイ素原子数が約3以上5以下のジメチルサイクリックス(環状体)または直鎖状のジメチルシロキサンオリゴマーとを、ランダム共重合する方法。より具体的には、酸またはアルカリ系触媒の存在下、所定温度で所定時間保持して再平衡化反応を行うことによって、ランダム共重合体を合成する。
〔付加反応〕
ケイ素−水素結合を有するシリコーンとアルケニル基を有するチオフェン化合物とを、白金系等の触媒の存在下、所定温度で所定時間付加反応させた後、過剰の原料、揮発成分、溶媒等を除去する方法。
また、上記方法以外に、縮合重合(脱水、脱アルコール、脱塩素等)反応等により合成することもできる。
シリコーン化合物の分子構造は、適切な手段により樹脂層からシリコーン化合物を単離し、熱分解GC/MSやNMR、IR、元素分析の如き手法を用いることにより同定することができる。また、シリコーン化合物の添加量は樹脂層からシリコーン化合物を抽出する際に量比関係で判断する。
本発明において、重量平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布の測定方法を用いる。GPCによるクロマトグラムの重量平均分子量(Mw)は次の条件で測定される。温度40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてトルエンを毎分1mlの流速で流す。試料濃度として0.3質量%に調整したシリコーン化合物のトルエン試料溶液を約100μl注入して測定する。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された対数値とカウント数(リテンションタイム)との関係の検量線から算出する。検量線作成用のポリスチレン標準試料としては、東ソー社製或いはPressure Chemical Co.製の、少なくとも10点のポリスチレン標準試料を用いることが適当である。分子量としては、例えば、6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用いる。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良い。例えば、昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807(以上商品名)の組み合わせを用いることができる。また、Waters社製のμ−styragel500、103、104、105(以上商品名)の組み合わせを用いることができる。
軸芯体1としては、良好な導電性を有するものであれば、いずれのものも使用し得る。通常はアルミニウムや鉄、SUSの如き材料で形成された外径4mm以上10mm以下の金属製円筒体が用いられる。
軸芯体1の外周に形成する樹脂層2の基材としては、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、イミド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、天然ゴム、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、クロロプレンゴム、およびこれらの混合物が挙げられる。
中でもウレタン樹脂は摩擦帯電特性が良好で、樹脂層2の基材として本発明の効果を促進するので好ましく用いられる。ウレタン樹脂は、ポリオールとイソシアネート、必要に応じて鎖延長剤から得ることができる。ウレタン樹脂の原料たるポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、およびこれらの混合物が挙げられる。ウレタン樹脂の原料たるイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、フェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、シクロヘキサンジイソシアネート、およびこれらの混合物が挙げられる。ウレタン樹脂の原料たる鎖延長剤としては、エチレングリコール、1、4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオールの如き2官能性低分子ジオール、トリメチロールプロパンの如き3官能性低分子トリオール、およびこれらの混合物が挙げられる。
現像ローラの電気抵抗測定は、図5に示す電気抵抗測定機を用いて測定した。現像ローラ501の芯金両端部502に4.9Nずつ加重を施し、現像ローラ501を金属ドラム53に押し当て、ローラ回転数1rpsにて回転させながら、電源50により50Vの電圧を印加した。このとき電圧計52に示される、抵抗51(10kΩ)にかかる電圧を30秒間読み取り、その平均値より現像ローラ501の電気抵抗値を求めた。
樹脂層2は、上記基材に電子導電性物質やイオン導電性物質のような導電性付与剤を配合し、適切な抵抗領域(体積抵抗率)として好ましくは10Ωcm以上1011Ωcm以下、より好ましくは10Ωcm以上1010Ωcm以下に調整する。
樹脂層2に導電性を付与するために用いられる電子導電性物質としては、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラックの如き導電性カーボン;SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MTの如きゴム用カーボン;酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン;銅、銀、ゲルマニウムの如き金属および金属酸化物が挙げられる。この中でも、少量で導電性を制御しやすいことからカーボンブラック〔導電性カーボン、ゴム用カーボン、カラー(インク)用カーボン〕が好ましい。また、本発明のシリコーン化合物のチオフェン部分には導電性の機能を要求しないので、ドーパントなどは特に必要がない。
また、樹脂層2に導電性を付与するために用いられるイオン導電性物質としては、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウムの如き無機イオン導電性物質;変性脂肪族ジメチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテートの如き有機イオン導電性物質が挙がられる。
これら導電性付与剤は、樹脂層2を前記のような適切な体積抵抗率にするのに必要な量が用いられるが、通常基材100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下の範囲で用いられる。
樹脂層2の厚さは、0.3mm以上10.0mm以下の範囲とすることが好ましい。より好ましくは1.0mm以上5.0mm以下の範囲である。
図1に示した現像ローラ100は、例えば軸芯体1を予め配した成型金型のキャビティ内に、前記基材と前記導電性付与剤と前記シリコーン化合物とを混練した組成物を注入して作製することができる。また、予め上記組成物を用いて別途形成したスラブやブロックから、押し出し加工や切削加工によりチューブを形成し、これを所定の形状、寸法に切り出した後、軸芯体1を圧入して、現像ローラ100を作製することもできる。所望の場合には、さらに、切削や研磨処理などによって所定の外径に調整してもよい。
また、別の方法として、上記組成物に溶媒と、必要に応じ、現像ローラ100の表面粗さを調整するための粗し粒子、硬化剤もしくは硬化触媒とを添加し、ボールミルなどの混練機などを用いて塗料を作製する。その後、該塗料をスプレーやロールコート、ディピングなどの方法により、軸芯体1に塗布し、必要に応じて加熱処理を行うことにより、樹脂層2を作製することもできる。
添加する粗し粒子としては、EPDM、NBR、SBR、CR、シリコーンゴムの如きゴム粒子;ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、およびポリアミド系の熱可塑性エラストマー(TPE)の如きエラストマーの粒子;PMMA、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリル樹脂の如き樹脂粒子が挙げられ、これらの粒子は単独または組み合わせて用いることができる。このとき、現像ローラの表面粗さRzは一般的に1μm以上15μm以下に調整される。現像ローラの表面粗さは、JIS B0601:2001によるRzとする。
表面粗さRzの測定には、接触式表面粗さ計((株)小阪研究所製:サーフコーダ−SE−3300)を用いた。測定条件は、カットオフ値が0.8mm、測定長さが2.5mm、送りスピードが0.1mm/秒、倍率が5000倍の設定で行った。測定点数は現像領域の現像ローラ表面を任意で10点測定し、その相加平均値を求めた。
図2は、本発明に係る現像ローラの他の実施態様を示す概略断面図である。図2に係る現像ローラ200は、軸芯体1と、軸芯体1の周囲を被覆する樹脂層201と、樹脂層201の周囲を被覆する、現像ローラ200の表面層をなす樹脂層202とからなっている。
樹脂層202は、現像ローラ100の樹脂層2に対応する。よって、樹脂層202の詳細については、前記の樹脂層2についての記載を援用する。本発明において、樹脂層201および樹脂層202は各々単層でも複数層でも構わないが、少なくとも現像ローラ200の表面層を形成する層には必ず前記シリコーン化合物を含むことが必要である。なお、表面層以外の層には、前記シリコーン化合物を含んでいても、含んでいなくても良い。
樹脂層202の下層を形成する樹脂層201は、感光ドラムとのニップ幅を安定的に確保し、画像の均一性や長時間安定な画像を出力し続けるために、樹脂の中でも弾性に富むものが好ましく、天然ゴム、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、クロロプレンゴム、およびこれらの混合物が好適である。これらの中ではシリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムが特に好ましい。
また、樹脂層201は、導電性付与剤を配合し、適切な抵抗領域(体積抵抗率)に調整することが好ましい。樹脂層201の体積抵抗率は、10Ωcm以上1010Ωcm以下であることが好ましく、10Ωcm以上109Ωcm以下であることが特に好ましい。導電性付与剤としては、前記樹脂層2に添加することのできる導電性付与剤と同様のものが挙げられる。またその添加量についても、前記樹脂層2の場合と同様である。
樹脂層201の硬度は、アスカーC硬度で25度以上70度以下、好ましくは35度以上50度以下とすることが好ましい。アスカーC硬度の測定は、ゴム材硬度の測定法に従い、具体的には、基準規格アスカーC型SRIS(日本ゴム協会規格)0101に従って別途作製した試験片を用いて、アスカーゴム硬度計(高分子計器(株)製)により測定した。
樹脂層201の厚さは、通常0.3mm以上10mm以下、特には1.0mm以上5.0mm以下の範囲とすることが好ましい。樹脂層202の厚さは、下層の樹脂層201の弾性を損なわないようにするために、0.5μm以上100μm以下とすることが好ましい。
本発明の樹脂層2、樹脂層201、および樹脂層202の厚さは、樹脂層が形成された現像ローラを切り取り、ノギスでその断面を9点測定し、その相加平均値とした。厚さが薄い場合(1.0mm以下)は、断面をビデオマイクロスコープ(倍率5以上3000倍以下)で9点測定し、その相加平均値とした。
図2に示した現像ローラ200は、樹脂層201を軸芯体1の外周に形成した後、該樹脂層201の外周面上に、樹脂層202を積層して配置することで作製することができる。樹脂層201は、例えば下記1)または2)の方法により形成することができる。
1)軸芯体1を予め配した成型金型のキャビティ内に、樹脂層201を形成するための組成物を注入して、加熱硬化する工程を含む方法。
2)予め樹脂層201を形成するための組成物を用いてスラブやブロックを形成する工程と、該スラブやブロックから切削加工または押し出し加工によりチューブを形成し、これを所定の形状、寸法に切り出した後、軸芯体1を圧入する工程とを有する方法。
なお、上記1)および2)の方法のいずれの場合も、軸芯体1の周囲に樹脂層201を形成した後に、必要に応じてさらに、切削や研磨処理により、所定の外径に調整してもよい。
樹脂層202は、前記した樹脂層2と同様の材料構成で、かつ同様の形成方法のいずれかを用いて樹脂層201の上に積層形成することができる。
[電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置]
本発明は、以下の構成を有する電子写真画像形成装置である。
・静電潜像を担持するための像担持体
・該像担持体を一次帯電するための帯電装置
・一次帯電された像担持体に静電潜像を形成するための露光装置
・該静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成するための現像装置
・該トナー画像を転写材に転写するための転写装置
そして、該現像装置が、上記のような本発明の現像ローラを有することを特徴とする。
また、本発明は、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジである。そして、上記のような本発明の現像ローラを具備することを特徴とする。本発明の電子写真プロセスカートリッジは、現像ローラ以外に、任意の電子写真画像形成装置の構成と組み合わせることができる。
図3は、本発明の電子写真画像形成装置の概略を示す断面図である。図4は、図3の電子写真画像形成装置に装着される電子写真プロセスカートリッジの拡大断面図である。この電子写真プロセスカートリッジは、像担持体としての像担持体21と、帯電部材22を具備する帯電装置と、現像ローラ24を具備する現像装置と、クリーニング部材30を具備するクリーニング装置とを内蔵している。そして、図3の電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている。
像担持体21は、不図示のバイアス電源に接続された帯電部材22によって一様に帯電(一次帯電)される。このときの帯電電位は−800V以上−400V以下程度である。次に、像担持体21は、静電潜像を書き込むための露光手段23により、その表面に静電潜像が形成される。露光手段23には、LED光、レーザー光のいずれも使用することができる。露光された部分の像担持体21の表面電位は−200V以上−100V以下程度である。
次に、電子写真画像形成装置本体に対し着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジに内蔵された現像ローラ24によって負極性に帯電したトナーが静電潜像に付与(現像)され、トナー像が形成され、静電潜像が可視像に変換される。このとき、現像ローラ24には不図示のバイアス電源によって−500V以上−300V以下程度の電圧が印加される。なお、現像ローラ24は、像担持体21と0.5mm以上3mm以下のニップ幅をもって接触している。本電子写真プロセスカートリッジにおいては、トナー規制部材である現像ブレード26と現像ローラ24との当接部に対して現像ローラ24の回転の上流側に、トナー供給ローラ25が回転可能な状態で現像ローラ24に当接される。
像担持体21上で現像されたトナー像は、中間転写ベルト27に1次転写される。中間転写ベルト27の裏面には1次転写部材28が当接しており、1次転写部材28に+100V以上+1500V以下程度の電圧を印加することで、負極性のトナー像を像担持体21から中間転写ベルト27に1次転写する。1次転写部材28はローラ形状であってもブレード形状であっても良い。
電子写真画像形成装置がフルカラー画像形成装置である場合、上記の帯電、露光、現像、1次転写工程を、イエロー色、シアン色、マゼンタ色、ブラック色の各色に対して行う必要がある。そのために、図3に示す電子写真画像形成装置では、前記各色のトナーを内蔵したプロセスカートリッジが各1個、合計4個、電子写真画像形成装置本体に対し着脱可能な状態で装着されている。そして、上記の帯電、露光、現像、1次転写工程は、所定の時間差をもって順次実行され、中間転写ベルト27上に、フルカラー画像を表現するための4色のトナー像が重ね合わせた状態が作り出される。
中間転写ベルト27上のトナー像は、中間転写ベルト27の回転に伴って、2次転写部材29と対向する位置に搬送される。このとき、中間転写ベルト27と2次転写部材29との間には、所定のタイミングで記録用紙の搬送ルート32に沿って転写材である記録用紙が搬送されてきており、2次転写部材29に2次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト27上のトナー像を記録用紙に転写する。このとき、2次転写部材29に印加されるバイアス電圧は、+1000V以上+4000V以下程度である。2次転写部材29によってトナー像が転写された記録用紙は、定着装置31に搬送され、記録用紙上のトナー像を溶融させて記録用紙上に定着させた後、記録用紙を電子写真画像形成装置の外に排出することで、プリント動作が終了する。
なお、像担持体21から中間転写ベルト27に転写されることなく像担持体21上に残存したトナー像は像担持体21表面をクリーニングするためのクリーニング部材30により掻き取られ、像担持体21の表面はクリーニングされる。
以下、本発明を実施例および比較例を用いて詳細に説明するが、本実施例は本発明を何ら限定するものではない。
[チオフェン化合物を側鎖に有する持つシリコーン化合物の作製]
(シリコーン化合物1の作製)
2,2’−bithiophene(Aldrich社製)10gとacetyl chloride(Aldrich社製)8.5gとaluminum chloride(Aldrich社製)14.5gとをジクロロメタン中、室温で1時間反応させた。溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離溶媒はヘキサン−酢酸エチル)で精製して、モノアシル化した中間化合物Aを得た。
次に、この該中間化合物A10gとヒドラジン(Aldrich社製)1.5gとをジエチレングリコール中で水酸化カリウムの存在下、120℃で24時間反応させた。反応後、浮遊物をろ過により除去し、ろ液をジエチルエーテルで抽出した。これを硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレータにより溶媒を留去した後、中間化合物Bを得た。
次に、四塩化炭素200mlに該中間化合物B10gとN−ブロモスクシンイミド2.5gとアゾビスイソブチルニトリル0.01gとを溶解させて12時間還流した。反応後、浮遊物をろ過により除去し、ろ液をジエチルエーテルで抽出した。これを硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレータにより溶媒を留去した後、中間化合物Cを得た。
次に、該中間化合物C1.0gをエタノール中で水酸化カリウム1.0gと共に2時間還流させた。反応後、浮遊物をろ過により除去し、ろ液をジエチルエーテルで抽出した。溶媒留去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離溶媒はヘキサン−酢酸エチル)で精製した。これを硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレータにより溶媒を留去し、中間化合物Dを得た。
次に、触媒としてのヘキサクロロ白金(VI)酸(6水和物)(キシダ化学社製)のIPA溶液(ヘキサクロロ白金(VI)酸(6水和物)の濃度は2wt%)0.1gに、該中間化合物D32.6gとトルエン200gとを混合して混合物を作製した。次に、該混合物にメチルハイドロジェンポリシロキサン(商品名:KF9901、信越化学工業製)26.5gを滴下ロートにより約5分間で滴下が終了するよう、徐々に滴下した。滴下終了後、混合物を温度80℃に加温して、8時間攪拌した。その後、室温まで空冷した後、活性炭(0.5g)を加え、室温で更に2時間攪拌した。次に、活性炭を濾別した後、溶媒および未反応物を除去し、目的物であるシリコーン化合物1を得た。シリコーン化合物1の重量平均分子量は4700であった。
得られたシリコーン化合物1のH−NMRスペクトルを図6に示す。
測定装置および条件は以下のとおりである。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子(株)製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μS
データポイント:32768
周波数範囲:10500Hz
積算回数:100回
測定温度:25℃
測定用サンプルは測定試料50mgを直径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒として重クロロホルム(テトラメチルシラン0.05%)を添加することによって調製した。 5.0ppm以上6.0ppm以下付近に出るビニル基のプロトンに起因するピークの消滅、7.0ppm付近のチオフェン環のプロトンや0.2ppm付近のジメチルシリコーン由来のメチル基のプロトンに起因するピークの存在から、目的のシリコーン化合物1が得られていることを確認した。また、n/(m+n)=0.48であった。
(シリコーン化合物2の作製)
シリコーン化合物1の作製において、出発原料の2,2’−bithiophene(Aldrich社製)10gを2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−Quaterthiophene(Aldrich社製)19.9gに変えた以外はすべてシリコーン化合物1の作製と同様にしてシリコーン化合物2を作製した。シリコーン化合物2の重量平均分子量は4800であった。また、n/(m+n)=0.32であった。
(シリコーン化合物3の作製)
シリコーン化合物1の作製において、出発原料の2,2’−bithiophene(Aldrich社製)10gをalpha−Sexithiophene(Aldrich社製)29.7gに変えた以外はすべてシリコーン化合物1の作製と同様にしてシリコーン化合物3を作製した。シリコーン化合物3の重量平均分子量は5000であった。また、n/(m+n)=0.21であった。
[現像ローラの作製]
(実施例1)
本実施例では、図2に示す構成の現像ローラ200を作製した。
SUS304からなる外径8mmの芯金(軸芯体1)を、内径16mmの円筒状の成型金型内に金型と同心となるように設置した。そして、樹脂層202の下層の樹脂層201を形成する材料として、液状導電性シリコーンゴム(東レダウコーニングシリコーン社製、アスカーC硬度40度、体積抵抗率1×10Ω・cm品)を注型した。注型後、温度130℃のオーブンに入れて20分間加熱成型し、脱型後、温度200℃のオーブンで4時間2次加硫を行い、厚さ4mmの弾性の樹脂層201を形成した。
・メタノール:100質量部
・可溶性ナイロン CM8000(東レ社製):15質量部
・シリコーン化合物1:0.3質量部
上記成分を混合したものを樹脂層202の形成用の原料液とした。この原料液の固形分100質量部に対してカーボンブラック(商品名:MA77、三菱化学社製)20質量部と、アクリル樹脂粒子(商品名:MX−1000、綜研化学社製)30質量部とを添加し、ボールミルで攪拌分散して塗料を作製した。得られた塗料を、先に成型した樹脂層201の上にディッピングにより塗布し、温度80℃のオーブンで30分間乾燥し、表面層としての樹脂層202(膜厚15μm)を形成し、現像ローラを得た。
(実施例2)
実施例1において、「シリコーン化合物1:0.3質量部」を「シリコーン化合物2:0.75質量部」に変えた以外は、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。
(実施例3)
実施例1において、「シリコーン化合物1:0.3質量部」を「シリコーン化合物3:0.15質量部」に変えた以外は、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。
(実施例4)
SUS304からなる外径8mmの芯金(軸芯体1)を、内径16mmの円筒状の成型金型内に金型と同心となるように設置した。そして、樹脂層202の下層の樹脂層201を形成する材料として、液状導電性シリコーンゴム(東レダウコーニングシリコーン社製、アスカーC硬度40度、体積抵抗率1×10Ω・cm品)を注型した。注型後、温度130℃のオーブンに入れて20分間加熱成型し、脱型後、温度200℃のオーブンで4時間2次加硫を行い、厚さ4mmの弾性の樹脂層201を形成した。
・ポリオール(商品名:PTG2000、保土ヶ谷化学工業社製):100質量部
・イソシアネート(商品名:C2521、日本ポリウレタン工業社製):62質量部
・シリコーン化合物1:5質量部
上記成分を混合したものにメチルエチルケトンを加えて固形分が28質量%になるように調整したものを樹脂層202の形成用の原料液とした。この原料液の固形分100質量部に対してカーボンブラック(商品名:MA77、三菱化学社製)20質量部と、アクリル樹脂粒子(商品名:MX−1000、綜研化学社製)30質量部とを添加し、ボールミルで攪拌分散して塗料を作製した。得られた塗料を、先に成型した樹脂層201の上にディッピングにより塗布し、温度80℃のオーブンで15分間乾燥後、温度140℃のオーブンで4時間硬化することにより、表面層としての樹脂層202(膜厚15μm)を形成し、現像ローラを得た。
(実施例5)
実施例4において、「シリコーン化合物1:5質量部」を「シリコーン化合物2:5質量部」に変えた以外は、実施例4と同様にして現像ローラを作製した。
(実施例6)
実施例4において、「シリコーン化合物1:5質量部」を「シリコーン化合物3:5質量部」に変えた以外は、実施例4と同様にして現像ローラを作製した。
(比較例1)
表面層としての樹脂層202を形成するための塗料にシリコーン化合物1を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして現像ローラを作製した。
(比較例2)
表面層としての樹脂層202を形成するための塗料に添加した「シリコーン化合物1:0.3質量部」を「SH200(東レダウコーニング社製):0.3質量部、かつ2,2’−bithiophene(Aldrich社製):0.3質量部」に変更し、それら以外は実施例1と同様にして現像ローラを作製した。
(比較例3)
表面層としての樹脂層202を形成するための塗料に添加した「シリコーン化合物1:0.3質量部」を「2,2’−bithiophene(Aldrich社製):0.3質量部」に変更し、それ以外は実施例1と同様にして現像ローラを作製した。
(比較例4)
表面層としての樹脂層202を形成するための塗料にシリコーン化合物1を添加しなかった以外は、実施例4と同様にして現像ローラを作製した。
(比較例5)
表面層としての樹脂層202を形成するための塗料に添加した「シリコーン化合物1:5質量部」を「SH200(東レダウコーニング社製):3質量部、かつ2,2’−bithiophene(Aldrich社製):3質量部」に変更し、それら以外は実施例4と同様にして現像ローラを作製した。
(比較例6)
表面層としての樹脂層202を形成するための塗料に添加した「シリコーン化合物1:5質量部」を「2,2’−bithiophene(Aldrich社製):5質量部」に変更し、それ以外は実施例4と同様にして現像ローラを作製した。
表1には、実施例および比較例に用いた現像ローラをまとめた。
Figure 0005653195
[画像評価]
(高温高湿環境(温度30℃/湿度85%RH)下画像濃度均一性評価)
上記現像ローラを、下記カラーレーザープリンタ用の電子写真プロセスカートリッジに装着し、カラーレーザープリンタ(商品名:Color LaserJet 4700、ヒューレットパッカード社製)を用いて評価した。トナーはColor LaserJet 4700(商品名)のシアンプリントカートリッジに搭載されているシアントナーをそのまま使用した。評価手順は、高温高湿環境下にて2%印字画像を15000枚画出しした。その後、高温高湿環境下に24時間放置した後、高温高湿環境下にて1枚ベタ画像を記録用紙に出力した。記録用紙にはキヤノン社製のCLC(カラーレーザーコピア)用紙(A4サイズ、坪量=81.4g/m)を用いた。得られたベタ画像について、マクベス反射濃度計(マクベス社製)を用いて、SPI補助フィルタ−を用い、画像1枚につき10点測定(ベタ画像を左右に2等分割する排紙方向に平行な線を11等分割する10点測定)を行った。得られた10点の画像濃度の最大濃度(MAX)と最小濃度(MIN)との濃度差(MAX−MIN)を算出して、画像濃度均一性を以下のように評価した。評価結果を表2に示す。
濃度差が0.025以下である場合、実質上濃度ムラがない。
濃度差が0.025を超え0.05以下である場合、画像上問題がない。
濃度差が0.05を超え0.1以下である場合、画像上認識できるが問題ないレベルにある。
濃度差が0.1を超える場合、画像上問題がある。
(常温常湿環境(温度23℃/湿度55%RH)下画像濃度均一性評価)
上記現像ローラを、下記カラーレーザープリンタ用の電子写真プロセスカートリッジに装着し、カラーレーザープリンタ(商品名:Color LaserJet 4700、ヒューレットパッカード社製)を用いて評価した。トナーはColor LaserJet 4700(商品名)のシアンプリントカートリッジに搭載されているシアントナーをそのまま使用した。評価手順は、常温常湿環境下にて2%印字画像を15000枚画出しした。その後、常温常湿環境下に24時間放置した後、常温常湿環境下にて1枚ベタ画像を記録用紙に出力した。記録用紙にはキヤノン社製のCLC(カラーレーザーコピア)用紙(A4サイズ、坪量=81.4g/m)を用いた。得られたベタ画像について、マクベス反射濃度計(マクベス社製)を用いて、SPI補助フィルタ−を用い、画像1枚につき10点測定(ベタ画像を左右に2等分割する排紙方向に平行な線を11等分割する10点測定)を行った。得られた10点の画像濃度の最大濃度(MAX)と最小濃度(MIN)との濃度差(MAX−MIN)を算出した。画像濃度均一性の規準は、高温高湿環境下と同じ基準で判断した。評価結果を表2に示す。
(低温低湿環境(温度15℃/湿度10%RH)下ブロッチ評価)
上記現像ローラを、下記カラーレーザープリンタ用の電子写真プロセスカートリッジに装着し、カラーレーザープリンタ(商品名:Color LaserJet 4700、ヒューレットパッカード社製)を用いて評価した。トナーはColor LaserJet 4700(商品名)のシアンプリントカートリッジに搭載されているシアントナーをそのまま使用した。記録用紙にはキヤノン社製のCLC(カラーレーザーコピア)用紙(A4サイズ、坪量=81.4g/m)を用いた。評価手順は、低温低湿環境下に48時間放置した後、ベタ画像とハーフトーン(画像濃度0.6)画像とを各々出力した。それぞれの画像においてトナーの過剰帯電により発生し易いブロッチ(斑点画像)を目視により観察し、下記の指標で評価した。評価結果を表2に示す。
AA:ベタ画像、ハーフトーン画像共にブロッチが全くみられない。
A:ハーフトーン画像のみに軽微なブロッチはみられるが、実用レベルである。
B:ベタ画像、ハーフトーン画像に軽微なブロッチはみられるが、実用レベルである。
C:ベタ画像、ハーフトーン画像共にブロッチがみられる。
(常温常湿環境(温度23℃/湿度55%RH)下ブロッチ評価)
上記現像ローラを、下記カラーレーザープリンタ用の電子写真プロセスカートリッジに装着し、カラーレーザープリンタ(商品名:Color LaserJet 4700、ヒューレットパッカード社製)を用いて評価した。トナーはColor LaserJet 4700(商品名)のシアンプリントカートリッジに搭載されているシアントナーをそのまま使用した。記録用紙にはキヤノン社製のCLC(カラーレーザーコピア)用紙(A4サイズ、坪量=81.4g/m)を用いた。評価手順は、常温常湿環境下に48時間放置した後、ベタ画像とハーフトーン(画像濃度0.6)画像とを各々出力した。
低温低湿環境下と同じ基準でブロッチ(斑点画像)を目視により評価した。
評価結果を表2に示す。
Figure 0005653195
表2に示す実施例1から6の結果から明らかなように、樹脂層の表面層が本発明に関するシリコーン化合物を含有することを特徴とする現像ローラを用いた場合は、高温高湿環境下の画像濃度均一性と低温低湿環境下のブロッチの発生とを同時に抑制できる。すなわち、高品位の画像を得ることができる。
1:軸芯体
2:樹脂層
21:像担持体
22:帯電部材
23:露光手段
24:現像ローラ
25:トナー供給ローラ
26:現像ブレード
27:中間転写ベルト
28:1次転写部材
29:2次転写部材
30:クリーニング部材
31:定着装置
32:記録用紙の搬送ルート
50:電源
51:抵抗
52:電圧計
53:金属ドラム
100:現像ローラ
200:現像ローラ
201:樹脂層
202:樹脂層
501:現像ローラ
502:芯金両端部

Claims (5)

  1. 軸芯体と該軸芯体の周囲に設けられてなる樹脂層とを有する現像ローラであって、
    下記式(1)で示されるユニットと下記式(2)で示されるユニットとを有するシリコーン化合物を含有する表面層を有することを特徴とする現像ローラ。
    Figure 0005653195
    Figure 0005653195
    上記式(1)および式(2)中、R、RおよびRは各々独立にアルキル基を示す。Rはアルキレン基を示す、R、RおよびRは水素原子を示す。mおよびnは各々独立に1以上の整数を示し、Xは2以上の整数を示す。
  2. 前記樹脂層がウレタン樹脂を含む請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記シリコーン化合物が下記式(3)で表されるものである請求項1または2に記載の現像ローラ。
    Figure 0005653195
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像ローラを少なくとも有することを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。
  5. 静電潜像を担持するための像担持体と、該像担持体を一次帯電するための帯電装置と、一次帯電された像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、該静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成するための現像装置と、該トナー画像を転写材に転写するための転写装置とを有する画像形成装置において、該現像装置が、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像ローラを少なくとも有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
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