JP5650614B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、始動入賞手段への遊技球の入賞に伴って図柄表示手段において図柄変動演出が実行されると共に、図柄変動演出において当り表示結果が表示されるか否かの可能性を示唆する予告演出を実行可能に構成された遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技店の図示しない設置枠台に設置される固定枠としての外枠に、遊技盤や制御装置等の各種部材が設置される本体枠としての中枠を開閉および着脱可能に組み付けると共に、該遊技盤を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠を中枠の前面側に開閉可能に組み付けて構成される。前記遊技盤には、パチンコ球(遊技球)が流下する遊技領域が画成されており、該遊技領域を流下するパチンコ球が遊技盤に配設された始動入賞装置(始動入賞手段)の入賞口へ入賞するのを契機として当り判定用の乱数の値を取得して、該乱数値が予め設定された当り判定値と一致するか否かを判定する当り抽選が行なわれるようになっている。また、前記遊技盤の裏側には、前記始動入賞装置の入賞口へのパチンコ球の入賞を契機として、複数列の図柄を変動表示して図柄変動演出を行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置(図柄表示手段)が設置されており、前記当り抽選の抽選結果に応じた最終表示が図柄表示装置に確定停止表示されることで、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が発生するか否かを遊技者が認識し得るようになっている。そして、前記当り抽選の抽選結果が当りであった場合には、前記図柄変動演出後に、当り遊技の種類に応じた当り演出表示を図柄表示装置に表示すると共に、特別入賞装置(特別入賞手段)の入賞口を開閉扉(開閉手段)が開閉する当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が抽選結果に応じて付与されて、遊技者が賞球を獲得する機会が与えられるようになっている。
また、この種のパチンコ機では、始動入賞装置の入賞口にパチンコ球が入賞した際に取得される乱数の値が予め設定された当り判定値と一致するか否かを事前に判定し、一致する場合に、当該パチンコ球が入賞した時点で記憶されている始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出において、当り遊技が生起されることを示唆する連続予告演出を実行させるものが提案されている(例えば特許文献1)。このように、始動入賞装置の入賞口にパチンコ球が入賞した際に取得される乱数の値を、該乱数の値に基づいた図柄変動演出が実行されるよりも前の段階で先読みすることで、実際に当り遊技が生起される図柄変動演出よりも数回前の図柄変動演出から当りへの期待感を遊技者に持たせ、遊技を継続させる意欲を向上させることができる。
特開2002−360859号公報
しかしながら、前述のように始動入賞装置の入賞口にパチンコ球が入賞した際に取得される始動保留情報に基づいて連続予告演出が実行される間は、予め定めた一定の法則で図柄が単純に停止表示されるだけであり、図柄表示手段において際立った演出が特に行なわれていないため、遊技者に与え得る興趣も限られていた。また連続予告演出が始まった後には、リーチが成立するか否かを遊技者に改めて期待させる演出が存在していない。換言すれば、連続予告演出が始まると、リーチが成立するまで遊技者は淡々と連続予告演出の進行を待つしかなく、遊技者を飽きさせることにも繋がりかねない。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、連続予告演出が実行される前後における遊技の興趣を向上させて、連続予告演出に対する遊技者の関心を高め得る遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、
遊技球が入賞可能な始動入賞手段(31a,31b)と、前記始動入賞手段(31a,31b)への入賞を契機として乱数を取得する乱数取得手段(60a)と、前記乱数取得手段(60a)が取得した乱数を始動保留情報として所定数記憶する保留記憶手段(60a)と、前記乱数取得手段(60a)が取得した乱数に基づいて複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄表示手段(17)とを備え、前記図柄表示手段(17)で実行される図柄変動演出において予め定められた当り表示が表示された場合に遊技者に有利な当り遊技が付与されるよう構成されると共に、前記図柄表示手段(17)において前記当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出を実行可能に構成された遊技機において、
前記予告演出は、図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出を含み、該連続予告演出における変動サイクルの実行回数により前記当り表示結果が表示される可能性を示唆するよう構成されると共に、
前記乱数取得手段(60a)が取得した乱数に基づいて、前記図柄変動演出においてリーチ演出を実行させるかを判定する演出実行判定手段(60a)と、
前記始動入賞手段(31a,31b)への入賞を契機として取得した乱数に基づいて前記連続予告演出を実行するかを判定する連続予告演出判定手段(60a)と、
前記連続予告演出において実行される前記変動サイクルの実行回数を決定する実行回数決定手段(60a)と、
前記連続予告演出判定手段(60a)の判定結果に基づいて、前記図柄表示手段(17)において前記実行回数決定手段(60a)が決定した実行回数分の図柄変動演出に亘った連続予告演出を実行させる演出実行制御手段(65a)と、
前記連続予告演出判定手段(60a)の判定結果に基づいて、連続予告演出の実行を示唆する第1の前兆演出を行なうかを決定する第1の前兆演出決定手段(65a)と、
前記図柄表示手段(17)において連続予告演出が実行された後に、前記リーチ演出が生起されるかを示唆する第2の前兆演出を行なうかを決定する第2の前兆演出決定手段(65a)とを備え、
前記第1の前兆演出決定手段(65a)は、前記連続予告演出判定手段(60a)の判定が前記連続予告演出を実行する判定結果の場合に、前記第1の前兆演出を行なうことを決定し、該連続予告演出判定手段(60a)の判定が当該連続予告演出を実行しない判定結果の場合に、第1の前兆演出を行なうかを決定し、
前記第2の前兆演出決定手段(65a)は、前記演出実行判定手段(60a)の判定が前記図柄変動演出においてリーチ演出を実行させる判定結果の場合に、前記第2の前兆演出を行なうことを決定し、該演出実行判定手段(60a)の判定が当該図柄変動演出においてリーチ演出を実行させない判定結果の場合に、第2の前兆演出を行なうかを決定し、
前記第1の前兆演出決定手段(65a)が第1の前兆演出を行なうことを決定した場合には、第1の前兆演出を行なった後に前記連続予告演出判定手段(60a)の判定結果に応じて前記連続予告演出が実行され得るよう構成され、前記第2の前兆演出決定手段(65a)が第2の前兆演出を行なうことを決定した場合には、連続予告演出の後に第2の前兆演出を行なった後に前記演出実行判定手段(60a)の判定結果に応じてリーチ演出が生起され得るよう構成されると共に、
前記第1の前兆演出は、当り遊技が付与される期待度が異なる複数種類設けられ、
前記第1の前兆演出決定手段(65a)の判定が前記第1の前兆演出を行なう判定結果の場合に、前記複数種類の第1の前兆演出から1つの演出を選択する第1の前兆演出選択手段(65a)を備えることを要旨とする。
このように、連続予告演出の前に実行される第1の前兆演出を設けると共に、該連続予告演出の後に実行される第2の前兆演出を設けることで、連続予告演出の前後において遊技者の関心を惹きつけることができる。また、当り発生の期待度が異なる第1の前兆演出を複数種類設けることで、連続予告演出に先立って行なわれる第1の前兆演出に対する遊技者の関心が高められる。
請求項に係る発明は、
前記第2の前兆演出は、当り遊技が付与される期待度が異なる複数種類設けられ、
前記第2の前兆演出決定手段(65a)の判定が前記第2の前兆演出を行なう判定結果の場合に、前記複数種類の第2の前兆演出から1つの演出を選択する第2の前兆演出選択手段(65a)を備えることを要旨とする。
このように、当り発生の期待度が異なる第2の前兆演出を複数種類設けることで、連続予告演出の後に行なわれる第2の前兆演出に対する遊技者の関心が高められる。
請求項に係る発明は、
前記第1の前兆演出選択手段(65a)が当り発生の期待度の低い第1の前兆演出を選択した場合には、当り発生の期待度の低い第2の前兆演出よりも当り発生の期待度の高い第2の前兆演出を前記第2の前兆演出選択手段(65a)が選択する確率が高くなるよう構成されたことを要旨とする。
このように、当り発生の期待度の低い第1の前兆演出が行なわれた場合でも、その後に当り発生の期待度の高い第2の前兆演出が行なわれ易いから、第1の前兆演出から第2の前兆演出に至るまで遊技者の関心を継続して惹き付けることができる。
請求項に係る発明は、
前記第2の前兆演出選択手段(65a)は、前記第1の前兆演出選択手段(65a)が選択した第1の前兆演出よりも、当り発生の期待度が高く設定された第2の前兆演出を選択するよう構成されたことを要旨とする。
このように、第1の前兆演出よりも、当り発生の期待度が高く設定された第2の前兆演出が行なわれることで、第1の前兆演出から第2の前兆演出に至るまで遊技者の関心を継続して惹き付けることができる。
請求項に係る発明は、
前記乱数取得手段(60a)が取得した乱数に基づいて当り遊技を生起するかを判定する当り判定手段(60a)を備え、
前記当り判定手段(60a)の判定が前記当り遊技を生起しない判定結果の場合には、前記第1の前兆演出選択手段(65a)が選択した第1の前兆演出の種類に応じて予め選択可能に設定された種類の第2の前兆演出から前記第2の前兆演出選択手段(65a)が第2の前兆演出を選択し、
前記当り判定手段(60a)の判定が前記当り遊技を生起する判定結果の場合には、該当り判定手段(60a)の判定が当り遊技を生起しない判定結果の場合に第1の前兆演出の種類に応じて選択可能に設定された種類の第2の前兆演出とは異なる種類の第2の前兆演出を前記第2の前兆演出選択手段(65a)が選択し得るよう構成されたことを要旨とする。
このように、当り判定手段の判定が当り遊技を生起する判定結果の場合には、該当り判定手段の判定が当り遊技を生起しない判定結果の場合に第1の前兆演出の種類との組み合わせにおいて選択不能な種類の第2の前兆演出が選択され得るから、第1の前兆演出および第2の前兆演出の組み合わせに対する遊技者の関心が高められ、連続予告演出の前後に行なわれる演出に対して遊技者の関心を継続して惹き付けることができる。
請求項に係る発明は、
前記図柄表示手段(17)の前側で動作可能な可動演出手段を備え、
前記第1の前兆演出は前記図柄表示手段(17)の表示演出として実行される一方、前記第2の前兆演出は可動演出手段の可動演出を含む演出として実行されることを要旨とする。
このように、第1の前兆演出および第2の前兆演出で遊技者に異なった印象を与えることができ、連続予告演出が実行される前後における遊技の興趣が向上される。
本発明に係る遊技機によれば、連続予告演出の前後において第1の前兆演出および第2の前兆演出が行なわれるから、遊技の興趣を持続させることができる。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図であって、特図表示器、特図保留表示部、普図表示器、普図保留表示部を拡大して示している。 大当り遊技の種類を示す説明図である。 特図入力処理の流れを示すフローチャートである。 特図開始処理の流れを示すフローチャートである。 図5のステップB15に続く処理を示すフローチャートである。 図5のステップB19に続く処理を示すフローチャートである。 実施例に係るパチンコ機の制御構成を示すブロック図である。 実施例に係るパチンコ機に設定された第1の大当り変動演出内容決定テーブルを示す。 実施例に係るパチンコ機に設定された第2の大当り変動演出内容決定テーブルを示す。 実施例に係るパチンコ機に設定された第1のはずれ変動演出内容決定テーブルを示す。 実施例に係るパチンコ機に設定された第2のはずれ変動演出内容決定テーブルを示す。 実施例に係るパチンコ機に設定された連続予告前演出パターンの一例を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機に設定された連続予告演出パターンの一例を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機に設定されたリーチ発展前演出パターンの一例を示す説明図である。 先読み予告処理の流れを示すフローチャートである。 連続予告演出判定処理の流れを示すフローチャートである。 演出パターンの決定処理の流れを示すフローチャートである。 演出パターンの決定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例に係るパチンコ機に設定された示唆演出パターンおよび連続大当り確定示唆演出実行パターンを示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機に設定された示唆演出パターンの一例を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機に設定された第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンに基づいて実行される確定表示の表示タイミングの一例を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機に設定された第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンに基づいて実行される確定表示の表示タイミングと、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンに基づいて実行される確定表示の表示タイミングとを比較した一例を示す説明図である。 示唆演出の決定処理の流れを示すフローチャートである。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31a,31aへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、中枠12の下部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、始動入賞装置30、特別入賞装置40、球通過ゲート47、普通入賞口部材等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20a域に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられると共に、前記枠状装飾体25の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材24が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23や回転案内部材24に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口(始動入賞手段)31a,31bを有する始動入賞装置30および特別入賞口(特別入賞手段)を有する特別入賞装置40が取り付けられている。更に、実施例の遊技盤20には、前記図柄表示装置17の前側で動作可能な可動演出部材(可動演出手段)が備えられており(図示せず)、後述する統括制御CPU65a(サブ制御手段)の制御に基づいて可動演出部材が動作するよう構成されている。
(始動入賞装置30について)
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、前記始動入賞口31a,31bを上下の位置関係で2つ設けられている。ここで、上側に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)31aは、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。下側に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段)31bを挟む左右両側には、該第2始動入賞口31bを開閉可能に構成された開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記第2始動入賞口31bを開閉する一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを挟む左右側部に配置されて、始動入賞ソレノイド32の駆動に伴い一対の開閉部材33,33が相互に近接および離間するよう揺動される。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口31aは、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31bは、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞が阻止されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が低確率となるよう設定される一方、開閉部材33,33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33,33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31bに案内されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも高確率となるよう設定されている。
また、前記始動入賞装置30は、前記第1および第2始動入賞口31a,31bに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34a,34b(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34a,34bは、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されており、該始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。また、始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)に伴って各種情報(後述する各種乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示器50,51において特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞装置40を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34a,34bが始動入賞口31a,31b毎が設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口31aに対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34aと指称し、第2始動入賞口31bに対応するセンサを第2始動入賞検出センサ34bと指称するものとする。
(特別入賞装置について)
前記特別入賞装置(入賞手段)40は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉(開閉部材,開閉手段)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉扉43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記開閉扉43が前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、該開閉扉43により特別入賞口が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。前記特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該特別入賞検出センサ44からメイン制御基板60への入賞検出信号の入力に伴って所定数(実施例では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(特図表示器50,51について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、前記始動入賞装置30(第1および第2始動入賞口31a,31b)への入賞を契機として作動する2組の特図表示器(特図表示手段)50,51が設けられている。ここで、2組の特図表示器50,51は、前記第1始動入賞口31aへの入賞を契機として変動表示を開始する第1特図表示器50と、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として変動表示を開始する第2特図表示器51とからなり、各特図表示器50,51の何れも複数個(8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器50の発光表示部が順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特別図柄(以下、特図という)を表示するようになっている。また、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器51の発光表示部が点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他特図表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされて、前記各特図表示器50,51では、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50,51において表示し得る特図としては、大当りを認識し得る大当り表示結果としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示結果としての1種類の特図とが設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各第1特図表示器50または第2特図表示器51に確定停止表示される。そして、前記第1特図表示器50または第2特図表示器51に、大当り表示結果としての特図が表示されることで、引き続いて遊技者に大当り遊技が付与されるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示器50で行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示器50に確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。また同様に、第2特図表示器51で行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示器51に確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留について)
また、図2に示すように、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20における遊技領域20aの外側右下部位置に、この第1特図始動保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の記憶数は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の記憶数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の記憶数には所定の上限数(実施例では「4」ずつ)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の記憶数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、左右に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の記憶数を遊技者が把握し得るようになっている。
(図柄表示装置17について)
実施例に係る図柄表示装置17には、前記飾図を変動表示可能な図柄表示列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として、各図柄表示列26a,26b,26cにおいて飾図が変動開始されるようになっている。また、各図柄表示列26a,26b,26cには、飾図の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄表示列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄表示列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄表示列26a、中図柄表示列26b、右図柄表示列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄表示列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示器50および第2特図表示器51に比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄表示列26a、中図柄表示列26b、右図柄表示列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄表示列26a、右図柄表示列26c、中図柄表示列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄表示列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄表示列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄表示列26a,26b,26cにおいて有効停止位置に飾図が所定の特図変動インターバル時間(実施例では600ms(ミリ秒))に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄表示列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示器50と図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示器51と図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1特図表示器50および第2特図表示器51は、特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示器50,51で特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄表示列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該飾図が各図柄表示列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。また前記飾図には、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後の付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図することもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。また、実施例の図柄表示装置17には、後述する突然確変大当り遊技を発生させる場合に表示される突確報知用飾図が設定されている。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄表示列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されると共に、中図柄表示列26bの有効停止位置27に特殊図柄が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「2特殊図柄2」、「7特殊図柄7」、「4特殊図柄7」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、大当り表示結果となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、はずれ表示結果となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、突然確変大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄表示列26aおよび中図柄表示列26bの飾図が同一で、右図柄表示列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄表示列26a,26b,26cの内で、特定の図柄表示列(実施例では、左図柄表示列26aおよび右図柄表示列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄表示列(実施例では、中図柄表示列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチ状態(リーチ)が生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄表示列26aおよび右図柄表示列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄表示列(左図柄表示列26aおよび右図柄表示列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄表示列(中図柄表示列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄表示列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、図柄表示装置17には、第1特図表示器50および第2特図表示器51での特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示器50および第2特図表示器51に表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示器50および第2特図表示器51に特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄表示列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(球通過ゲート47について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート47が設けられている。前記球通過ゲート47には通過球検出センサ48(図8参照)が配設されており、該球通過ゲート47を通過するパチンコ球を通過球検出センサ48で検出するよう構成されている。前記通過球検出センサ48は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該通過球検出センサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過))に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置30の始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33,33が開閉動作するようになっている。
(普図表示器について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図表示器55が配設されている。この普図表示器55では、通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を示している。具体的には、右側LEDだけが点灯する発光態様、および左側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、説明の都合上、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示器55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示器55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、前記球通過ゲート47をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図保留表示部56が配設されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。なお、前記普図保留表示部56は、複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が左から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が左から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(確変について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(第1の識別図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、164/65536)から高確率(実施例では、1518/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてからの図柄変動演出(特図変動表示)の変動回数とすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態を較べて増加する状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33,33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33,33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。
実施例の変短機能では、大当り遊技終了後の前記普図表示器で行われる普図変動表示の変動時間を短縮すると共に、普図当り確率を低確率(実施例では、1125/65536)から高確率(実施例では、65535/65536)に変動させる機能である。実施例において普図変動表示の変動時間は、変短状態が付与されていない状態で、普図変動の開始から5000msに設定され、変短状態が付与されている状態で、普図変動の開始から1000msに設定されている。なお、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、600msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33,33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33は開放してから所定時間(実施例では800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を、所定時間間隔(実施例では980ms)で3回繰り返すようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動入賞装置30の開閉部材33,33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31bへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33,33を開放してからの入賞数が入賞上限個数に達した場合には、開放時間および開放回数を満たす前であっても開閉部材33,33を閉鎖させるようになっている。ここで、実施例では、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄である場合には、次回の大当りが生起されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定され、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた非確変図柄である場合には、所定回数(実施例では80回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定されている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。図3に示すように、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示器50,51に大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出OPと、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では5ラウンドまたは16ラウンド)だけラウンド間インターバルを挟んで繰り返されるラウンド遊技と、大当り遊技の終了を示すエンディング演出EDとにより構成されている。前記ラウンド遊技では、発生した大当りの種類に応じた開放動作で特別入賞装置40の開閉扉43が開閉動作して、1回のラウンド遊技において特別入賞口に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで1回のラウンド遊技が終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間(以下「ラウンド間インターバル」という)だけ開閉扉43が閉鎖状態で保持されるインターバルが設定されている。すなわち、大当り遊技では、前記開閉扉43が各大当り遊技の規定ラウンド数以上の開閉動作を行う。
ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉扉43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉扉43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。
(大当り遊技の種類)
実施例のパチンコ機では、図3に示すように、大当り判定に当選した(判定結果が肯定である)場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類(実施例では10種類)の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、10種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示器50に表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E、図柄Fの6つのグループに分類されており、第1特図表示器50に確定停止表示された特図1に応じて6種類の大当り遊技が付与されるようになっている。また、実施例において第2特図表示器51に表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄dの4つのグループに分類されており、第2特図表示器51に確定停止表示された特図2に応じて4種類の大当り遊技が付与される。
ここで、図柄Aには、26種類の特図1が振り分けられている。同様に、図柄Bには、1種類の特図1が振り分けられている。図柄Cには、1種類の大当り図柄としての特図1が振り分けられている。図柄Dには、26種類の特図1が振り分けられている。図柄Eには、18種類の特図1が振り分けられている。図柄Fには、28種類の特図1が振り分けられている。また、図柄aには、42種類の特図2が振り分けられている。同様に、図柄bには、28種類の特図2が振り分けられている。図柄cには、2種類の特図2が振り分けられている。図柄dには、28種類の特図2が振り分けられている。
(特別確変大当り遊技)
ここで、図柄A、図柄Bに分類される特図1が第1特図表示器50に表示されるか、図柄aに分類される種類の特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として特別確変大当り遊技(特別当り遊技)が付与されるようになっている。前記特別確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、特別確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。そして、特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、特別確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、特別確変大当り遊技のラウンド間インターバルは、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.6(秒)」に夫々設定されている。すなわち、図柄A、図柄Bおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合に付与される大当り遊技の価値は等しく設定されている。そして、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の遊技演出モードが後述する確変モードに移行し、図柄Bに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードが後述する潜伏モードに移行するよう設定されている。
(第1の特殊確変大当り遊技)
図柄Cに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として第1の特殊確変大当り遊技(以下、ジャンプアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ジャンプアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。
ジャンプアップ確変大当り遊技では、図3に示す如く、1ラウンド目のラウンド遊技において特別入賞装置40の開閉扉43を複数回(実施例では16回)開放させ、2ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技は、複数回(16回)の短時間開放動作を開閉扉43に繰り返し行わせた後にラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技で構成され、該2ラウンド目のラウンド遊技以降の残りラウンド遊技(15ラウンド分)が全開放ラウンド遊技で構成されている。
ここで、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放16回目における開閉扉43の開放時間が「0.04(秒)」に夫々設定され、開放17回目の開閉扉43の開放時間が「24.36(秒)」に設定されている。また、開放1回目から開放17回目の間の16回分のラウンド内インターバル時間として「2.0(秒)」が夫々設定されている。これにより、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「{0.04(秒)+2.0(秒)}×16+24.36(秒)」からなる「57.0(秒)」に設定されていることになる。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技における2ラウンド目以降の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。なお、ジャンプアップ確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技のラウンド間インターバルは、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.996(秒)」に夫々設定されている。そして、図柄Cに分類される特図1が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
(16R突然確変大当り遊技、5R突然確変大当り遊技)
図柄Dに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として16R突然確変大当り遊技が付与されるようになっている。また、図柄Eに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として5R突然確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記16R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、16R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。16R突然確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を短時間開放する短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。そして、16R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
一方で、前記5R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「5回」に設定された5ラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、5R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。すなわち、前記16R突然確変大当り遊技と同様に、5R突然確変大当り遊技も各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体では5回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。すなわち、突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技では、短時間開放動作のみを開閉扉43に行わせるよう構成されている。そして、5R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で5回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
ここで、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.04(秒)」が設定されている。なお、これらの大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が夫々設定されている。また、これらの大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技における各ラウンド遊技時間(2.04(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞装置40に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このため、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技での入賞球は殆ど発生することはなく、各ラウンド遊技において入賞上限個数のパチンコ球の入賞の可能性がある前記ジャンプアップ確変大当り遊技とは、遊技者に与える価値が異なる遊技である。
また、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変当り遊技におけるオープニング演出時間は、前述したジャンプアップ確変大当り遊技のオープニング演出時間と同一時間に設定されている。また、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変当り遊技におけるラウンド遊技時間は、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目における開放1回目から開放2回目における特別入賞装置の開閉扉43の開放時間と同一時間に設定されている。そして、突然確変大当り遊技において、1ラウンド目で開閉扉43が開放してから2ラウンド目で開閉扉43が閉鎖するまでのラウンド間インターバル時間(「2.0(秒)」)は、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目におけるラウンド内インターバル時間(「2.0(秒)」)と同一時間とされている。従って、ジャンプアップ確変大当り遊技が開始してから開閉扉43が16回開閉するまでの開閉扉43の開閉動作は、16R突然確変大当り遊技が開始してから16ラウンド目で特別入賞装置の開閉扉43が閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行うようになっており(図3参照)、開閉扉43の開閉動作からジャンプアップ確変大当り遊技か、16R突然確変大当り遊技かを見分けることは不可能になっている。そして、図柄D、図柄Eに分類される特図1が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
(通常非確変大当り遊技)
図柄Fに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として通常非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記通常非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、通常非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では80回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。なお、通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技での開閉扉43の開閉態様は、前述した特別確変大当り遊技と同じである。すなわち、通常非確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記非確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、通常非確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
また、通常非確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25.0(秒)」が、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。各ラウンド遊技は、入賞上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。このため、通常非確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25.0(秒)」は最大時間となる。なお、通常非確変大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。そして、図柄Fに分類される特図1が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する潜伏モードに移行するよう設定されている。
(ステップアップ確変大当り遊技)
図柄bに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として第2の特殊確変大当り遊技(以下、ステップアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ステップアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、ステップアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。
このステップアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技および10ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。また、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技は、特別入賞装置40の開閉扉43を複数回(実施例では、8回)開放させるように設定されている。すなわち、ステップアップ確変大当り遊技は、最初のラウンド遊技から予め定めた回数(8回)のラウンド遊技が、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成され、次の1回のラウンド遊技が短時間開放動作および長時間開放動作を開閉扉43に行わせる特殊ラウンド遊技で構成されると共に、該特殊ラウンド遊技以降の残りの回数(7ラウンド分)のラウンド遊技が全開放ラウンド遊技で構成されている。ここで、前記ステップアップ確変大当り遊技の特殊ラウンド遊技(9ラウンド目のラウンド遊技)では、後述する短縮確変大当り遊技および短縮非確変大当り遊技における9ラウンド目〜16ラウンド目となる短時間ラウンド遊技の回数分(8回)だけ、該短時間ラウンド遊技と略同じ開放時間となる短時間開放動作を開閉扉43に行わせた後は該特殊ラウンド遊技終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定される。そして、図柄bに分類される特図2が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
ここで、ステップアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目および10ラウンド目〜16ラウンド目の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。一方で、9ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放8回目における開閉扉43の開放時間が「0.04(秒)」に夫々設定され、開放9回目の開閉扉43の開放時間が「24.68(秒)」に設定されている。また、開放1回目〜開放8回目の開放後には、ラウンド内インターバル時間として「2.0(秒)」が夫々設定されている。これにより、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技時間は、「{0.04(秒)+2.0(秒)}×8+24.68(秒)」からなる「41.0(秒)」に設定されていることになる。
また、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目において開閉扉43の1回目の開放から8回目の閉鎖までの時間(「16.32(秒)」)は、後述する16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技において9ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が開放してから16ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの時間と同一時間とされる。なお、ステップアップ確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、ラウンド間インターバル時間は、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.996(秒)」に夫々設定されている。従って、ステップアップ確変大当り遊技が開始してから9ラウンド目において開閉扉43が8回目に閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作は、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技が開始してから16ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行うようになっている。
(16R短縮確変大当り遊技、16R短縮非確変大当り遊技)
図柄cに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として短縮確変大当り遊技が付与されるようになっている。また、図柄dに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として短縮非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定される。そして、16R短縮確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。一方、16R短縮非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では80回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。
この16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。一方で、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技の9ラウンド目以降のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放させるものの、8ラウンド目までに開閉扉43に行わせる前記長時間開放動作よりも特別入賞口の開放時間が短くなる短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技は、最初のラウンド遊技から予め定めた回数(8回)のラウンド遊技が、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成される一方、残りの回数(8ラウンド分)のラウンド遊技が短時間開放動作を開閉扉43に行わせる短時間ラウンド遊技で構成されている。
ここで、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。一方で、9ラウンド目〜16ラウンド目の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.04(秒)」が設定されている。なお、これらの大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、これらの大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.996(秒)」に夫々設定されている。これにより、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技において、9ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が開放してから16ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの時間(「16.32(秒)」)は、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目において開閉扉43の1回目の開放から8回目の閉鎖までの時間と同一時間とされる。そして、図柄cに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の遊技演出モードが後述する確変モードに移行し、図柄dに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードが後述する潜伏モードに移行するよう設定されている。
(遊技演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、図9に示すように、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では4つ)の遊技演出モードを備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの発生および大当り遊技後の図柄変動(第1または第2特図変動表示)の変動回数(実施例では80回)がモード移行条件とされている。
実施例に係る遊技演出モードには、確変状態が付与されていない遊技状態となる通常モードと、確変状態が付与されている遊技状態となる確変モードと、確変状態が付与されていることを示唆する遊技状態となる(すなわち、確変状態が付与されている状態と付与されていない状態とがある)潜伏モードと、非確変状態で変短状態が付与されている遊技状態となる時短モードとが設定されている。そして、図柄表示装置には、遊技演出モードに対応した内容の異なる遊技状態示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が遊技演出モード毎に異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の遊技演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各遊技演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容の一部または全部が異なっており、遊技演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや大きさ等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34a,34b、特別入賞検出センサ44、通過球検出センサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示器50,51、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示器55、普図保留表示部56等の各表示器が接続されて、各検出センサ34a,34b,44,48の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示器50,51の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU(開放制御手段)60aには、前記始動入賞装置30および特別入賞装置40に設けられたソレノイド32,42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42の駆動制御が行われるようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じて前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉扉43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉扉43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
(判定用乱数について)
メイン制御CPU60aは、判定用乱数としての大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、一次振分用乱数、二次振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
大当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として大当りを発生するか否かの大当り判定(当り抽選)で用いる乱数である。実施例では、大当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示器50に確定停止表示させる特図1または第2特図表示器51に確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りを示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示器50に確定停止表示される特図1または第2特図表示器51に確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当りの種類を特定し得るようになっている。また、前述したように、大当りの種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、大当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に表示される大当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により大当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。
前記一次振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の演出内容毎にグループにした演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2(後述)から演出グループの決定に用いる乱数である。実施例では、一次振分用乱数として、「0」〜「240」の全241通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。実施例では、演出実行判定用乱数および一次振分用乱数が、リーチ演出が行われるか否かを決定するリーチ判定用乱数となっている。前記二次振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、二次振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として普図当りを発生するか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機では、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、一次振分用乱数、二次振分用乱数は、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34aまたは第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口31a,31bへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。なお、前記普図当り判定用乱数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過したこと(より具体的には通過球検出センサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記大当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では1518個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では164個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態のときの大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値が記憶されている。演出実行判定値は、大当り判定の結果が否定の場合に、大当り表示結果が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。ここで、演出実行判定値は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合と、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合とで、判定値の設定数が異なっている。また、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否か、および変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。
すなわち、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、確変状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非確変状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。また、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態ありのときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態なしのときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。なお、実施例では、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態なしの場合に35個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態ありの場合に6個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態ありの場合に4個の演出実行判定値が設定されている。なお、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するようにしてもよい。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、該設定数を設定することができる。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。
そして、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態ありのときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態なしのときに設定される演出実行判定値の数の方が少なくなるよう設定されている。なお、実施例では、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態ありの場合に6個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態ありの場合に4個の演出実行判定値が設定されている。また、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態なしの場合に演出実行判定値が0個に設定される。なお、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するようにしてもよい。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、該設定数を設定することができる。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。
(一次振分判定値について)
また、メイン制御ROM60bには、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容毎に分類した演出グループを決定するための一次振分判定値が記憶されている。すなわち、一次振分判定値を用いて演出グループを決定することで、最終的な変動パターンが演出グループの範囲から特定されるようになっている。ここで、演出グループとしては、時間経過に伴う演出内容の大まかな変化を複数種類に大別した各演出内容のグループを指している。そして、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の基本的な演出内容を特定する変動パターンをその演出内容毎にグループ化して、グループ毎に一次振分判定値を割当てた演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2が設定されており(図9〜図12参照)、前記一次振分用乱数に基づいて演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2に設定された演出グループから1つの演出グループが決定されるようになっている。一次振分判定値としては、一次振分用乱数の取り得る「0」〜「240」の241通りの整数とされている。
(演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2について)
ここで、実施例のメイン制御ROM60bには、大当り判定の判定結果が肯定の場合に演出グループの決定に用いられる大当り変動演出内容決定テーブルTA1,TA2と、大当り判定の判定結果が否定(すなわちはずれ)の場合に演出グループの決定に用いられるはずれ変動演出内容決定テーブルTB1,TB2とが設定されている。また、前記大当り変動演出内容決定テーブルTA1,TA2およびはずれ変動演出内容決定テーブルTB1,TB2の夫々は、前記一次振分用乱数を用いて演出グループを決定する時点での遊技状態(確変状態や変短状態の有無)に応じた複数種類のテーブルが夫々備えられている。具体的には、前記大当り変動演出内容決定テーブルには、演出グループを決定する時点で変短状態が付与されていない場合に用いられる第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1および第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1と、変短状態が付与されている場合に用いられる第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2および第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2とが設定されており、各演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2に含まれる演出グループが異なっている。
(第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1について)
ここで、図9に示すように、前記第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1には、一次振分判定値として「0」〜「22」の値が割当てられた第1の大当り変動演出グループと、一次振分判定値として「23」〜「150」の値が割当てられた第2の大当り変動演出グループと、一次振分判定値として「151」〜「240」の値が割当てられた大当り用連続予告演出グループとが設定されている。すなわち、第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1において一次振分判定値が複数の演出グループに重複することはない。また、第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1では、演出グループを決定する時点でメイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数に応じて各演出グループに割当てられる一次振分判定値が変動しない演出実行固定値とされている。
また、実施例における第1の大当り変動演出グループは、突然確変大当り遊技を生起させる図柄変動演出で行われる特殊演出を行って大当り表示結果を確定停止表示する演出内容を特定した変動パターン(突然確変大当り変動パターン)により構成されており、一次振分用乱数の値が「0」〜「22」の場合に第1の大当り変動演出グループが決定される。そして、実施例では第2の大当り変動演出グループは、前記第1の大当り変動演出グループおよび大当り用連続予告演出グループ以外の演出を行って大当り表示結果を確定停止表示する演出内容を特定した変動パターンにより構成されており、一次振分用乱数の値が「151」〜「240」の場合に第2の大当り変動演出グループが決定される。
ここで、大当り用連続予告演出グループは、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出を行って大当り表示結果を確定停止表示する演出内容を特定しており、一次振分用乱数の値が大当り用連続予告演出グループの一次振分判定値に該当する場合に大当り用連続予告演出グループが決定される。連続予告演出としては、1つの特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(特図変動表示)の変動開始から確定停止までを1回とした確定変動サイクルを1回の変動サイクルとして、メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出(確定変動サイクル)に跨った連続予告演出であってもよく、1つの特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(飾図)の変動開始から仮停止までを1回とした擬似変動サイクルを1回の変動サイクルとして、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(確定変動サイクル)に複数回の擬似変動サイクルが含まれる連続予告演出(所謂、擬似連予告演出)であってもよい。実施例の大当り用連続予告演出グループでは、1つの特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(特図変動表示)の変動開始から確定停止までを1回とした確定変動サイクルを1回の変動サイクルとして、メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出(確定変動サイクル)に跨った連続予告演出を行って大当り表示結果を確定停止表示する演出内容を特定している。ここで、連続予告演出を行うか否かは、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞を契機として行われる後述の先読み予告処理において、連続予告演出グループが決定されるか否かにより決まる。
すなわち、大当り用連続予告演出グループに含まれる変動パターン(大当り用連続予告演出変動パターン)は、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点で(パチンコ球の入賞を契機として)連続予告演出を行うことが決定された場合に、当該連続予告演出を行うことが決定された特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(以下、本変動という)の演出内容を特定する変動パターンである。言い換えると、実施例の大当り用連続予告演出グループは、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点でメイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図保留記憶情報が記憶されている場合に、当該対応の第1または第2特図保留記憶情報に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を実行することを特定すると共に、本変動において大当り表示結果を導出する演出内容を特定している。
(第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2について)
また、図10に示すように、前記第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2には、一次振分判定値として「0」〜「240」の値が割当てられた第2の大当り変動演出グループが設定されている。すなわち、第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2では、一次振分用乱数の値に関わりなく常に第2の大当り変動演出グループが決定される。そして、第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2において一次振分判定値が演出グループで重複することはない。また、第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2では、演出グループを決定する時点でメイン制御RAM60cが記憶する特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出グループに割当てられる一次振分判定値が変動しない演出実行固定値とされている。
(第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1について)
次に、前記第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1について説明する。図11に示すように、前記第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1は、演出グループを決定する時点でメイン制御RAM60cが記憶している特図始動保留情報の記憶数に応じて、各演出グループに割当てられる一次振分判定値が変動するよう設定されている。具体的には、第1特図始動保留情報に基づいて演出グループを決定する場合には、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数に応じて各演出グループに割当てられる一次振分判定値が変動する。
先ず、実施例の第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1には、ノーマルリーチはずれ変動演出グループと、特殊リーチはずれ変動演出グループと、はずれ用連続予告演出グループと、リーチなしはずれ変動演出グループが設定されている。ここで、ノーマルリーチはずれ変動演出グループは、図柄変動演出の途中で飾図の背面に映し出される背景画像が変化しないリーチ演出を行った後にはずれ表示結果が確定停止表示される演出内容を特定する複数種類の変動パターン(ノーマルリーチはずれ変動パターン)により構成されたものである。また、特殊リーチはずれ変動演出グループは、図柄変動演出の途中で飾図の背面に映し出される背景画像が変化するリーチ演出を行った後にはずれ表示結果が確定停止表示される演出内容を特定する複数種類の変動パターン(特殊リーチはずれ変動パターン)により構成されたものである。なお、飾図の背面に映し出される背景画像が変化するタイミングとしては、図柄変動演出での飾図の変動開始からリーチ表示の表示前であってもよく、またリーチ表示が表示された後であってもよい。
そして、はずれ用連続予告演出グループは、飾図の変動開始から図柄の変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出を行ってはずれ表示結果を確定停止表示する演出内容を特定している。実施例のはずれ用連続予告演出グループでは、前述した大当り用連続予告演出グループと同様に、1つの特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(特図変動表示)の変動開始から確定停止までを1回とした確定変動サイクルを1回の変動サイクルとして、メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出(確定変動サイクル)に跨った連続予告演出を行ってはずれ表示結果を確定停止表示する演出内容を特定している。ここで、連続予告演出を行うか否かは、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点(パチンコ球の入賞を契機として)で行われる後述の先読み予告処理において、連続予告演出グループが決定されるか否かにより決まる。
すなわち、はずれ用連続予告演出グループに含まれる変動パターン(はずれ用連続予告演出変動パターン)は、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞を契機として連続予告演出を行うことが決定された場合に、当該連続予告演出を行うことが決定された特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(以下、本変動という)の演出内容を特定する変動パターンである。言い換えると、実施例のはずれ用連続予告演出グループは、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点でメイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図保留記憶情報が記憶されている場合に、対応の第1または第2特図保留記憶情報に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を実行することを特定すると共に、本変動においてはずれ表示結果を導出する演出内容を特定している。
第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1に設定される一次振分判定値には、図11に示すように、メイン制御RAM60cが記憶している特図始動保留情報の記憶数に関わらず対応する演出グループが固定された所定数の演出実行固定値と、メイン制御RAM60cが記憶している特図始動保留情報の記憶数に関わらず対応する演出グループが変動する演出実行変動値とが設けられている。具体的には、第1特図始動保留情報に基づいて演出グループを決定する場合には、前記ノーマルリーチはずれ変動演出グループには、演出実行固定値として「0」〜「7」の一次振分判定値が割当てられている。また、前記特殊リーチはずれ変動演出グループには、演出実行固定値として「205」〜「208」、「218」、「223」〜「224」の一次振分判定値が割当てられている。そして、はずれ用連続予告演出グループには、演出実行固定値として「235」〜「240」の一次振分判定値が割当てられている。更にまた、リーチなしはずれ変動演出グループには、演出実行固定値として「227」〜「234」の一次振分判定値が割当てられている。すなわち、これら演出実行固定値を除く「8」〜「204」、「209」〜「217」、「219」〜「222」、「225」、「226」の一次振分判定値が演出実行変動値として割当てられている。
ここで、前記演出実行変動値は、図11に示すように、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数が増えるに従ってリーチなしはずれ変動演出グループへの割当てが増えるよう設定され、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数が減少するに従ってノーマルリーチはずれ変動演出グループまたは特殊リーチはずれ変動演出グループへの割当てが増えるよう設定されている。このように、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数に応じてリーチはずれが発生する頻度を増減することができ、第1特図始動保留情報の記憶数毎のリーチの信頼度調節を容易に調節し得るようになっている。また、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数が増えた場合には、ノーマルリーチはずれ変動演出や特殊リーチはずれ変動演出といった大当り遊技が頻繁に発生しないことで遊技者が無駄と感じかねない演出を削減でき、遊技の進行が冗長になるのを防止している。
そして、前記はずれ用連続予告演出グループに割当てられる一次振分判定値は、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数に関わらず常に一定数となるよう設定される。すなわち、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数に関わらず、連続予告演出(大当りおよびはずれを含む)が実行される割合が一定となり、連続予告演出が実行された際の信頼度調節を容易になし得るようにしている。
(第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2について)
次に、前記第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2について説明する。図12に示すように、前記第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2は、演出グループを決定する時点でメイン制御RAM60cが記憶している特図始動保留情報の記憶数に応じて、各演出グループに割当てられる一次振分判定値が変動しないよう設定されている。具体的には、第1特図始動保留情報に基づいて演出グループを決定する場合には、第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2に設定される一次振分判定値は、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数に関わらず対応する演出グループが固定された演出実行固定値として設定される。同様に、第2特図始動保留情報に基づいて演出グループを決定する場合には、第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2に設定される一次振分判定値は、メイン制御RAM60cが記憶している第2特図始動保留情報の記憶数に関わらず対応する演出グループが固定された演出実行固定値として設定される。具体的には、第1特図始動保留情報に基づいて演出グループを決定する場合には、「0」〜「240」の一次振分判定値が演出実行固定値としてノーマルリーチはずれ変動演出グループに割当てられている。そして、第2特図始動保留情報に基づいて演出グループを決定する場合には、「0」〜「240」の一次振分判定値が演出実行固定値としてリーチなしはずれ変動演出グループに割当てられている。
(普図当り判定値について)
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態あり時に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、変短状態なしの場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態あり時の普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
(変動パターンについて)
更にまた、メイン制御ROM60bには、複数種類の変動内容としての変動パターンが記憶されている。前記変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなるパターンを特定するものである。また、変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間を、演出内容に応じて特定している。
そして、メイン制御ROM60bに記憶される変動パターンには、大当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されており、変動パターン毎に特定の変動パターン判定値が定められている。なお、大当り演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合に選択可能な変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が否定の場合に選択される変動パターンである。そして、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンとがある。
なお、大当り演出用の変動パターンに基づき行われる図柄変動演出には、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的に大当りとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチあり大当り演出と、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行することなく、最終的に大当りとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチなし大当り演出とが設けられている。はずれリーチ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的にはずれとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を行うことなく最終的にはずれとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17の飾図による図柄変動演出において、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りまたははずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。そして、これらの変動パターンが前記第1の大当り変動演出グループ、第2の大当り変動演出グループ、大当り用連続予告演出グループ、ノーマルリーチはずれ変動演出グループ、特殊リーチはずれ変動演出グループ、はずれ用連続予告演出グループ、リーチなしはずれ変動演出グループの何れかに、演出内容に応じてグループに分けられている。ここで、実施例では、リーチなしはずれ変動演出グループには、はずれとなる飾図を確定停止させる変動時間を特定する通常はずれ変動を特定する変動パターンと、当該図柄変動演出において連続予告演出を実行すると共にリーチ演出することなくはずれとなる飾図を確定停止させることを特定した変動パターンとが含まれている。また、通常はずれ変動演出を特定する変動パターンには、図柄変動演出の変動時間が異なる複数種類(実施例では3s、6s、9s、12sの4種類)が設定されている。
(二次振分用判定値)
また、メイン制御ROM60bには、二次振分用判定値が記憶されている。二次振分用判定値は、一次振分用乱数に基づいて決定された演出グループに含まれる変動パターンの中から1つの変動パターンを決定するための判定値であり、二次振分用乱数の取り得る「0」〜「250」の全251通りの整数が演出グループ毎に割当てられている。そして、各演出グループに含まれる変動パターン毎に、二次振分用判定値が所定数ずつ割当てられている。すなわち、一次振分用乱数に基づいて決定された演出グループにおいて、二次振分用乱数に対応する判定値が割当てられた変動パターンを特定することで、図柄変動演出において実行される変動パターン(演出内容や演出時間)が決定される。すなわち、実施例では、一次振分用乱数に基づいて演出グループを決定することで、演出内容の系統毎の選択されやすさ(行われやすさ)を調整し、更に二次振分用乱数に基づいて各演出グループから変動パターンを決定することで、各変動パターンの選択されやすさを調節している。これにより、各変動パターン毎により演出が行われた際の大当り期待度が調整される。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板について)
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
ここで、前記統括制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された変動パターンに基づいて対応する演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
(連続予告前演出パターンについて)
統括制御ROM65bには、図13に示すように、連続予告演出が実行される可能性を示唆する連続予告前演出(第1の前兆演出)を特定した演出パターン(第1の前兆予告演出パターン)OA1〜OA3,OB1〜OB3,OC1〜OC3,OD1〜OD3が記憶されている。連続予告前演出は、連続予告演出が実行される前段階で図柄表示装置17に表示される演出であって、該連続予告前演出が行われることで、連続予告演出が実行されることを遊技者が期待し得るようになっている。この連続予告前演出パターンOA1〜OA3,OB1〜OB3,OC1〜OC3,OD1〜OD3は、リーチなしはずれ演出の変動パターンに対応するよう設定されており、リーチなしはずれ演出の変動パターンがメイン制御CPU60aで決定された場合に、連続予告前演出パターンOA1〜OA3,OB1〜OB3,OC1〜OC3,OD1〜OD3が選択され得るようになっている。すなわち、連続予告前演出パターンOA1〜OA3,OB1〜OB3,OC1〜OC3,OD1〜OD3は、リーチなしはずれ変動演出(通常はずれ変動演出)の変動パターンで特定される変動時間毎に複数種類が設定されている。具体的には、変動時間が「3s」の変動パターンに対応した第1の連続予告前演出パターンOA1〜OA3と、変動時間が「6s」の変動パターンに対応した第2の連続予告前演出パターンOB1〜OB3と、変動時間が「9s」の変動パターンに対応した第3の連続予告前演出パターンOC1〜OC3と、変動時間が「12s」の変動パターンに対応した第4の連続予告前演出パターンOD1〜OD3とが設けられている。
また、前記第1〜第4の連続予告前演出パターンOA1〜OA3,OB1〜OB3,OC1〜OC3,OD1〜OD3は、連続予告演出の実行が決定されていない場合に統括制御CPU65aが選択可能な連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1と、連続予告演出の実行が決定されている場合に統括制御CPU65aが選択可能な連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3とが設けられている。すなわち、連続予告演出の実行が決定されていない状態(後述する連続予告フラグ=「0」の状態)で、リーチなしはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンが決定された場合には、リーチ表示を生起しない通常はずれの演出パターンまたは連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1の何れかが統括制御CPU65aにより決定される。なお、連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1が決定された場合には、連続予告前演出の結果としてはずれ表示結果となる飾図が図柄表示装置17に表示されるようになっている。
そして、連続予告演出の実行が決定されている状態(後述する連続予告フラグ=「1」の状態)で、リーチなしはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンが決定された場合には、連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3の何れかが統括制御CPU65aにより決定され得るようになっている。ここで、連続予告演出の実行が決定されている状態で、連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3が選択されるかは、連続予告演出の実行回数や連続予告演出の1回目の図柄変動かによって決定される。また、連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3が選択された場合には、連続予告前演出の結果として連続予告演出を報知する予め定めた連続予告開始表示が図柄表示装置17に表示されるようになっている。連続予告開始表示としては、連続予告演出を報知する特殊図柄を定めてもよく、各図柄表示列26a,26b,26cに予め定めた特定の配列で飾図が停止表示されるものでもよく、任意の表示を採用できる。なお特定の配列としては、左中図柄表示列26a,26bに同一の飾図が停止し、右図柄表示列26cに1つずれた飾図が停止する形態等が考えられる。
また、連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3は、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の異なる複数種類が設定されている。具体的に実施例では、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の低い連続予告前演出パターンOA2,OB2,OC2,OD2と、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の高い連続予告前演出パターンOA3,OB3,OC3,OD3とが設けられている。すなわち、連続予告演出の実行を決定された始動保留情報に基づく図柄変動演出(本変動)が行われた際に大当りが発生する期待度を連続予告前演出で示唆するようになっている。具体的には、「大当り」となることを示す情報(具体的には「D9H」)が含まれた先読み演出コマンド(後述)が入力されている場合に、「はずれ」となることを示す情報(具体的には「D8H」)が含まれた先読み演出コマンドが入力されている場合と較べて、連続予告前演出パターンOA2,OB2,OC2,OD2よりも連続予告前演出パターンOA3,OB3,OC3,OD3の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。反対に、「はずれ」となることを示す情報(具体的には「D8H」)が含まれた先読み演出コマンドが入力されている場合に、「大当り」となることを示す情報(具体的には「D9H」)が含まれた先読み演出コマンドが入力されている場合と較べて、連続予告前演出パターンOA3,OB3,OC3,OD3よりも連続予告前演出パターンOA2,OB2,OC2,OD2の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、連続予告前演出(第1の前兆予告演出)が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。
(連続予告演出パターン)
統括制御ROM65bには、連続予告演出の実行が決定された際に図柄変動演出で実行される連続予告演出の演出内容を特定した連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2が設定されている(図14参照)。ここで、連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2は、連続予告演出の演出内容を特定した第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2と、1回の図柄変動演出の演出内容として連続予告前演出および連続予告演出を特定した第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2とが設定されている。ここで、第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2は、連続予告演出の実行が決定された始動保留情報に基づく図柄変動演出(本変動)が、当該決定から連続予告演出の1回目の図柄変動の場合に、第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2が選択されるようになっている。また、第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2は、リーチなしはずれ演出の変動パターンがメイン制御CPU60aで決定された場合であって、前記連続予告前演出パターンが選択されていない場合に選択され得るようになっている。すなわち、第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2は、リーチなしはずれ変動演出(通常はずれ変動演出)の変動パターンで特定される変動時間毎に複数種類が設定されている。具体的には、変動時間が「3s」の変動パターンに対応した第1の連続予告演出パターンWA1〜WA2と、変動時間が「6s」の変動パターンに対応した第2の連続予告演出パターンWB1〜WB2と、変動時間が「9s」の変動パターンに対応した第3の連続予告演出パターンWC1〜WC2と、変動時間が「12s」の変動パターンに対応した第4の連続予告演出パターンWD1〜WD2とが設けられている。
ここで、前記第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2は、飾図の変動開始から停止までの演出内容を特定する連続単位演出により構成されている。実施例では、各連続単位演出の時間(演出時間)は、通常はずれ変動演出の変動パターンで特定される最も短い飾図の変動時間(すなわち「3s」)に対応して設定されている。従って、第1の連続予告演出パターンWA1〜WA2は1回の連続単位演出により構成され、第2の連続予告演出パターンWB1〜WB2は2回の連続単位演出により構成され、第3の連続予告演出パターンWC1〜WC2は3回の連続単位演出により構成され、第4の連続予告演出パターンWD1〜WD2は4回の連続単位演出により構成されている。すなわち、実施例の連続予告演出では、連続予告演出の実行が決定された時点での始動保留情報の記憶数に応じて、最小で1回の連続単位演出が実行され、最大で12回の連続単位演出が実行されるようになっている。なお、本変動以外の図柄変動演出において第1の連続予告演出パターンWA1〜WA2が選択された場合の連続単位演出は、前述した確定変動サイクルとなる。また、第2〜第4の連続予告演出パターンWB1〜WD1,WB2〜WD2では、連続単位演出は前述した擬似変動サイクルとなる。すなわち、第2〜第4の連続予告演出パターンWB1〜WD1,WB2〜WD2が選択されることで、連続予告演出が行われる間に擬似連予告演出が行われるようになっている。
また、前記第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2は、1回の連続予告前演出および1回の連続単位演出により構成されている。実施例では、連続予告前演出の時間(演出時間)は前述した連続予告前演出パターンで行われる連続予告前演出の演出時間と対応するよう設定される。具体的には、第2の連続予告前演出パターンOB1〜OB3の演出時間(すなわち「6s」)に対応している。従って、第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2に基づく演出が行われると、第2の連続予告前演出パターンOB1〜OB3および第1の連続予告演出パターンWA1〜WA2が行われる場合と同じ演出時間および演出内容となるように設定されている。また第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2は、リーチなしはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンにも対応するよう設定されている。具体的には、リーチなしはずれ変動演出グループに含まれ、図柄変動演出において連続予告演出を実行すると共にリーチ演出することなくはずれとなる飾図を確定停止させることを特定した変動パターンに第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2が対応している。
また、連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2は、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の異なる複数種類が設定されている。具体的に実施例では、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の低い連続予告演出パターンWA1〜WE1と、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の高い連続予告演出パターンWA2〜WE2とが設けられている。すなわち、連続予告演出の実行を決定された始動保留情報に基づく図柄変動演出(本変動)が行われた際に大当りが発生する期待度を連続予告前演出で示唆するようになっている。具体的には、「大当り」となることを示す情報(具体的には「D9H」)が含まれた先読み演出コマンド(後述)が入力されている場合に、「はずれ」となることを示す情報(具体的には「D8H」)が含まれた先読み演出コマンドが入力されている場合と較べて、連続予告演出パターンWA1〜WE1よりも連続予告演出パターンWA2〜WE2の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。反対に、「はずれ」となることを示す情報(具体的には「D8H」)が含まれた先読み演出コマンドが入力されている場合に、「大当り」となることを示す情報(具体的には「D9H」)が含まれた先読み演出コマンドが入力されている場合と較べて、連続予告演出パターンWA2〜WE2よりも連続予告演出パターンWA1〜WE1の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、連続予告演出が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。
(リーチ発展前演出パターンについて)
統括制御ROM65bには、図15に示すように、図柄表示装置17において連続予告演出が実行された後にリーチ演出が生起されるか否かを示唆するリーチ発展前演出(第2の前兆演出)を特定した演出パターン(第2の前兆予告演出パターン)PA1〜PA3が記憶されている。リーチ発展前演出は、連続予告演出が実行された後段階で図柄表示装置17に表示される演出であって、該リーチ発展前演出が行われることで、リーチ表示が生起されることを遊技者が期待し得るようになっている。また、リーチ発展前演出では、図柄表示装置17に表示される表示演出と併せて、可動演出部材による可動演出が図柄表示装置17の前面側で実行されるようになっており、連続予告前演出(第1の前兆演出)およびリーチ発展前演出(第2の前兆演出)により遊技者に異なった印象を与えることができ、連続予告演出が実行される前後における遊技の興趣を高めている。
このリーチ発展前演出パターンPA1〜PA3には、リーチ表示を生起しない第1のリーチ発展前演出パターンPA1と、リーチ表示を生起させる第2〜第3のリーチ発展前演出パターンPA2〜PA3とが設定されている。そして、第1のリーチ発展前演出パターンPA1が選択された場合には、リーチ発展前演出の結果として、リーチを生起しないはずれ表示結果が図柄表示装置17に表示され、第2〜第3のリーチ発展前演出パターンPA2〜PA3が選択された場合には、リーチ発展前演出の結果として、リーチを生起するリーチ表示結果が図柄表示装置17に表示されるようになっている。具体的には、第1のリーチ発展前演出パターンPA1は、リーチなしはずれ変動演出グループに含まれ、図柄変動演出において連続予告演出を実行すると共にリーチ演出することなくはずれとなる飾図を確定停止させることを特定した変動パターンに対応している。また、第2〜第3のリーチ発展前演出パターンPA2〜PA3は、連続予告演出パターン演出グループに含まれる変動パターンに対応している。すなわち、前記第5の連続予告演出パターンWE1〜WE2が選択された際に、前記第1のリーチ発展前演出パターンPA1が選択され得ると共に、第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2が選択された際に、第2〜第3のリーチ発展前演出パターンPA2〜PA3が選択され得るようになっている。
また、第2〜第3のリーチ発展前演出パターンPA2〜PA3は、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の異なる複数種類が設定されている。具体的に実施例では、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の低いリーチ発展前演出パターンPA2と、連続予告演出の結果として大当り遊技が付与される期待度の高いリーチ発展前演出パターンPA3とが設けられている。すなわち、連続予告演出の実行を決定された始動保留情報に基づく図柄変動演出(本変動)が行われた際に大当りが発生する期待度をリーチ発展前演出で示唆するようになっている。具体的には、本変動における大当り判定の判定結果が肯定の場合には、大当り判定の判定結果が否定の場合と較べて、第2のリーチ発展前演出パターンPA2よりも第3のリーチ発展前演出パターンPA3の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。反対に、大当り判定の判定結果が否定の場合には、大当り判定の判定結果が肯定の場合と較べて、第3のリーチ発展前演出パターンPA3よりも第2のリーチ発展前演出パターンPA2の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、リーチ発展前演出(第2の前兆予告演出)が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。
すなわち、前記メイン制御CPU60aは、始動入賞口31a,31bへの入賞を契機として各種乱数を取得する乱数取得手段としての機能を有すると共に、取得した乱数に基づいて大当り表示が表示される可能性を示唆する演出を実行するか否かを判定する演出実行判定手段としての機能を有している。更に、メイン制御CPU60aは、演出実行判定の判定結果が肯定の場合に、図柄表示装置17で実行させる演出内容を決定する一次振分手段としての機能を有すると共に、該一次振分手段により決定された演出内容に対応する変動パターンを決定する二次振分手段としての機能を備えている。このとき、一次振分手段としてのメイン制御CPU60aは、図柄表示装置17で実行される演出内容毎にグループ化した演出内容決定テーブルTA1〜TA4に基づいて演出グループを決定し、決定された演出グループに含まれる変動パターンから変動パターンを決定するよう構成されている。
このように、メイン制御CPU60aは、図柄変動演出の開始時に、乱数取得手段により取得された乱数の値が予め定められた当り判定値(大当り判定値)と一致するか否かを判定することで、当り遊技(大当り遊技)が付与されるか否かの当り判定を行なう当り判定手段としての機能を備えている。
(メイン制御)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
先ず、特図入力処理は、メイン制御CPU60aにより所定の周期(実施例では4ms)毎に実行され、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づいて行われる処理である。特図入力処理では、図4に示すように、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aに対応する第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の記憶数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の記憶数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の記憶数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数の値メイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第1特図始動保留情報の記憶数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、始動入賞装置30の第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bに対応する第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の記憶数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の記憶数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の記憶数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第2特図始動保留情報の記憶数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。その後、メイン制御CPU60aが、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点で前記メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を行わせるか否か予告演出を実行するか否かを判定する先読み予告処理を実行し(ステップA19)、特図入力処理を終了する。なお、先読み予告処理については、後に詳述する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。特図開始処理は、図柄変動演出(特図変動表示)が行われる直前に実行されて、該特図開始処理の処理結果に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)が実行される。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン用制御CPU60aは、特図表示器50,51および図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の記憶数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の記憶数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の記憶数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動表示を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の記憶数を1減算して(ステップB14)、当該第2特図始動保留情報の記憶数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値、二次振分用乱数値の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第2特図記憶領域MB1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域MB2の情報(乱数)を、前記第2特図記憶領域MB1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域MB3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域MB2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域MB4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域MB3に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の記憶数に対応するように第2特図表示器51の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1518/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器51に確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図2の大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当りの種類を決定することになる。
大当り図柄(特図2)が決定されると、メイン制御CPU60aは、大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB25、B26)。具体的には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づいて特定される演出グループを判定する(ステップB25)。すなわち、ステップB25では、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値に基づいて、大当り変動演出内容決定テーブルTA1,TA2から1つの演出グループをメイン制御CPU60aが決定する。ここで、演出グループを決定する時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、前記第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1から1つの演出グループが決定される。具体的には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、第2の大当り変動演出グループが決定される。すなわち、遊技状態が変短状態ではない場合には、第2始動入賞口31bへの入賞を契機に取得された第2特図始動保留情報(一次振分用乱数)に基づいて行われる演出グループの一次振分では、大当り判定結果が肯定の場合には常に第2の大当り変動演出グループが決定される。
一方で、前記第2始動入賞口31bに入賞した時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)には、前記第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2から1つの演出グループが決定される。具体的には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、第2の大当り変動演出グループが決定される。すなわち、遊技状態が変短状態の場合には、第2始動入賞口31bへの入賞を契機に取得された第2特図始動保留情報(一次振分用乱数)に基づいて行われる演出グループの一次振分では、大当り判定結果が肯定の場合には常に第2の大当り変動演出グループが決定される。言い換えると、実施例では、第2始動入賞口31bへの入賞を契機に大当りが発生する図柄変動演出では、常に第2の大当り変動演出グループが決定される。
そして、ステップB25において演出グループを決定すると、メイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bへの入賞を契機に取得された第2特図始動保留情報における二次振分用乱数に基づいて、決定した演出グループ(この場合は第2の大当り変動演出グループ)に含まれる大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB26)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、大当り表示結果が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。ここで、演出実行判定を行う時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づく演出実行判定において、演出実行判定値が0個である。従って、演出実行判定を行う時点の遊技状態が変短状態ではない場合には、ステップB27の判定結果は常に否定となる。一方で、前記演出実行判定を行う時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)に、ステップB27の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器51にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。
ステップB27の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、はずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB29、B30)。具体的には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づいて、特定される演出グループを判定する(ステップB29)。すなわち、ステップB29では、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値に基づいて、はずれ変動演出内容決定テーブルTB2から1つの演出グループをメイン制御CPU60aが決定する。具体的には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、リーチなしはずれ変動演出グループが決定される。すなわち、遊技状態が変短状態の場合には、第2始動入賞口31bへの入賞を契機に取得された第2特図始動保留情報(一次振分用乱数)に基づいて行われる演出グループの一次振分では、大当り判定結果が否定の場合には常にリーチなしはずれ変動演出グループが決定される。
そして、ステップB29において演出グループを決定すると、メイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bへの入賞を契機に取得された第2特図始動保留情報における二次振分用乱数に基づいて、決定した演出グループ(この場合はリーチなしはずれ変動演出グループ)に含まれるはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB30)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器51にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB31)。次いで、メイン制御CPU60aは、はずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB32、B33)。具体的には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報(演出実行判定用乱数)に基づく演出実行判定の判定結果が否定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、リーチなしはずれ変動演出グループを決定する。そして、ステップB32において演出グループを決定すると、メイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bへの入賞を契機に取得された第2特図始動保留情報における二次振分用乱数に基づいて、決定した演出グループ(この場合はリーチなしはずれ変動演出グループ)に含まれるはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB33)。
ここで、ステップB26,B30,B33において変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPUは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB34)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示が開始させるように第2特図表示器51を制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器51の表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の記憶数=0の場合)には、第1特図始動保留記情報の記憶数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留記情報の記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留記情報の記憶数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動表示を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留記情報の記憶数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数、特図振分用乱数、演出実行判定用乱数、一次振分用乱数、二次振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域M1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域M2の情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域M1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域M3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域M2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域M4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域M3に記憶させる。これにより、すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の記憶数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB35)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1518/65536に設定されている。そして、ステップB35における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB36)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50に確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB37)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当りの種類を決定することになる。
大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB38、B39)。具体的には、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づいて特定される演出グループを判定する(ステップB38)。すなわち、ステップB38では、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値に基づいて、大当り変動演出内容決定テーブルTA1,TA2から1つの演出グループをメイン制御CPU60aが決定する。ここで、演出グループを決定する時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、前記第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1から1つの演出グループが決定される。具体的には、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「0」〜「22」である場合に、第1の大当り変動演出グループが決定される。また、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「23」〜「150」である場合に、第2の大当り変動演出グループが決定される。前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「151」〜「240」である場合に、大当り用連続予告演出グループが決定される。
一方で、前記第1始動入賞口31aに入賞した時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)には、前記第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2から1つの演出グループが決定される。具体的には、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、第2の大当り変動演出グループが決定される。すなわち、遊技状態が変短状態の場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機に取得された第1特図始動保留情報(一次振分用乱数)に基づいて行われる演出グループの一次振分では、大当り判定結果が肯定の場合には常に第2の大当り変動演出グループが決定される。
そして、ステップB38において演出グループを決定すると、メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aへの入賞を契機に取得された第1特図始動保留情報における二次振分用乱数に基づいて、決定した演出グループ(この場合は第1の大当り変動演出グループ、第2の大当り変動演出グループまたは大当り用連続予告演出グループ)に含まれる大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB39)。すなわち、大当り用連続予告演出グループが選択されることで、連続予告演出の本変動における図柄変動演出の演出内容が特定される。
一方、ステップB35の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、大当り表示結果が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定を行う(ステップB40)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB40の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB41)。
次いで、メイン制御CPU60aは、はずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB42、B43)。具体的には、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づいて特定される演出グループを判定する(ステップB42)。すなわち、ステップB42では、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値に基づいて、はずれ変動演出内容決定テーブルTB1,TB2から1つの演出グループをメイン制御CPU60aが決定する。ここで、演出グループを決定する時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、前記第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1から1つの演出グループが決定される。
ここで、第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1では、演出グループを決定する時点(図柄変動演出を開始する時点)でメイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数に応じて、各演出グループに対する一次振分判定値の割当てが変動する。具体的には、演出グループを決定する時点での第1特図始動保留情報の記憶数が「0」または「1」の場合には、図11に示すように、一次振分用乱数の値が「0」〜「204」であればノーマルリーチはずれ変動演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「205」〜「215」、「218」〜「226」であれば特殊リーチはずれ変動演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「235」〜「240」であれば連続予告演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「216」、「217」、「227」〜「234」であればリーチなしはずれ変動演出グループに決定される。また、演出グループを決定する時点での第1特図始動保留情報の記憶数が「2」の場合には、一次振分用乱数の値が「0」〜「75」であればノーマルリーチはずれ変動演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「205」〜「220」、「223」〜「225」であれば特殊リーチはずれ変動演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「235」〜「240」であれば連続予告演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「221」、「222」、「226」、「227」〜「234」であればリーチなしはずれ変動演出グループに決定される。また、演出グループを決定する時点での第1特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合には、図11に示すように、取得した一次振分用乱数の値が「0」〜「7」であればノーマルリーチはずれ変動演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「205」〜「208」、「218」、「223」〜「224」であれば特殊リーチはずれ変動演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「235」〜「240」であれば連続予告演出グループに決定され、一次振分用乱数の値が「8」〜「204」、「209」〜「217」、「219」〜「222」、「225」、「226」、「227」〜「234」であればリーチなしはずれ変動演出グループに決定される。ここで、演出グループを決定する時点での第1特図始動保留情報の記憶数とは、当該演出グループの決定の基準とされている一次振分用乱数の含んだ第1特図始動保留情報を除外した記憶数である。
一方で、前記第1始動入賞口31aに入賞した時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)には、前記第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2から1つの演出グループが決定される。具体的には、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報における一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、ノーマルリーチはずれ変動演出グループが決定される。すなわち、遊技状態が変短状態の場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機に取得された第1特図始動保留情報(一次振分用乱数)に基づいて行われる演出グループの一次振分では、大当り判定結果が否定の場合には常にノーマルリーチはずれ変動演出グループが決定される。
そして、ステップB42において演出グループを決定すると、メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aへの入賞を契機に取得された第1特図始動保留情報における二次振分用乱数に基づいて、決定した演出グループ(この場合はノーマルリーチはずれ変動演出グループ、特殊リーチはずれ変動演出グループ、はずれ用連続予告演出グループおよびリーチはずれ変動演出グループの何れか)に含まれるはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB43)。すなわち、はずれ用連続予告演出グループが選択されることで、連続予告演出の本変動における図柄変動演出の演出内容が特定される。
また、ステップB40での演出実行判定の判定結果が否定の場合には、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB44)。次いで、メイン制御CPU60aは、はずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB45、B46)。具体的には、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報(演出実行判定用乱数)に基づく演出実行判定の判定結果が否定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、リーチなしはずれ変動演出グループを決定する。そして、ステップB45において演出グループを決定すると、メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aへの入賞を契機に取得された第1特図始動保留情報における二次振分用乱数に基づいて、決定した演出グループ(この場合はリーチなしはずれ変動演出グループ)に含まれるはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB46)。
ここで、ステップB39,B43,B46において変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB47)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示器50を制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器50の表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の記憶数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。すなわち、統括制御CPU65aは、決定された変動パターンに基づいた図柄変動演出を実行させる演出実行制御手段として機能する。また、統括制御CPU65aは、後述する連続予告演出判定の判定結果が肯定の場合には、決定された実行回数分の変動サイクル(確定変動サイクル)に亘った連続予告演出を図柄表示装置17において実行させる演出実行制御手段としての機能を備えている。
ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、演出モード毎に分類されており、統括制御基板65に入力される演出モードフラグの設定値に基づいて選択可能な演出パターンから変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄表示列26a,26b,26cの飾図(最終停止図柄)を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄表示列26a,26b,26cの飾図(最終停止図柄)が決定される。そして、前記演出パターンで特定される各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の最終停止タイミングにおいて、各列の飾図を指定する指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段により時間の計測を開始し、左図柄表示列26aの飾図の最終停止タイミングおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄表示列26cの飾図の最終停止タイミングおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄表示列26bの飾図の最終停止タイミングおいて中飾図指定コマンドを出力する。
ここで、大当り図柄が図柄A、図柄a、図柄bまたは図柄cの場合には、特別確変大当り遊技に当選していることを昇格演出や再抽選演出で報知するか否かによって飾図の図柄組み合わせを決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、昇格演出または再抽選演出にて報知する場合には、大当り遊技の終了後に確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定し、昇格演出または再抽選演出にて報知しない場合には、確変状態となることを確定的に遊技者に報知可能な飾図(具体的には奇数図柄)からなる大当りの図柄組み合わせを決定する。そして、大当り図柄が図柄Bまたは図柄cである場合には、大当り遊技の終了後に確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定する。また、大当り図柄が図柄C、図柄Dまたは図柄Eである場合には、突然確変大当り遊技の可能性を示唆する飾図(具体的には突確示唆図柄)を含む図柄組み合わせとなるように決定する。また、大当り図柄が図柄Fまたは図柄dである場合には、確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定する。
また、統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、リーチはずれ変動演出の変動パターンが指示されている場合、リーチ表示を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせとなるよう各図柄表示列26a,26b,26cの飾図を決定する。一方、統括制御CPU65aは、リーチなしはずれ変動演出の変動パターンが指示されている場合、リーチ表示を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせとなるよう各図柄表示列26a,26b,26cの飾図を決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
また、統括制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドに基づいて決定された演出パターンが、最終停止図柄を表示させる前に各図柄表示列26a,26b,26cに仮停止図柄を表示させる演出パターンが決定された場合に、各図柄表示列26a,26b,26cに仮停止させる飾図(仮停止図柄)を決定する。ここで、仮停止図柄としては、リーチ表示を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせであって、連続予告演出であることを認識可能な連続予告演出表示となる各図柄表示列26a,26b,26cの飾図が決定される。実施例では、連続予告演出表示として、左図柄表示列26aおよび中図柄表示列26bが同一飾図となるよう決定されると共に、右図柄表示列26cの飾図が左・中図柄表示列126a,26bの飾図と1つずれた飾図の図柄組み合わせ(「223」、「778」等)が決定される。なお、連続予告演出表示としては、これに限らず、図柄表示列26a,26b,26cの全列または少なくとも何れか1列に連続予告演出を示す特殊図柄を表示させる形態としてもよい。また、実施例では、各図柄表示列26a,26b,26cに仮停止図柄を表示させる演出パターンとして、連続予告演出を実行する際に、前記統括制御CPU65aにより決定される連続予告演出パターンが設定されている。統括制御CPU65aによる連続予告演出パターンの決定に関しては、後述する連続予告演出決定処理において説明する。なお、実施例の連続予告演出パターンには、各図柄表示列26a,26b,26cに仮停止図柄を表示させる演出パターンと、各図柄表示列26a,26b,26cに仮停止図柄を表示させない演出パターンとが設けられている。
統括制御CPU65aは、前記連続予告演出パターンで特定される各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の仮停止タイミングおいて、各列の飾図を指定する仮指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段により時間の計測を開始し、左図柄表示列26aの飾図の仮停止タイミングおいて左仮停止図柄指定コマンドを出力し、右図柄表示列26cの飾図の停止タイミングおいて右仮停止図柄指定コマンドを出力し、中図柄表示列26bの飾図の停止タイミングおいて中仮停止図柄指定コマンドを出力する。なお、実施例では、左・中・右の仮停止図柄指定コマンドの出力タイミングは同時に設定され、各列で飾図が同時に仮停止されるよう設定されている。
また、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが出力する特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、演出モードの種類を決定し、当該決定した演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御RAM65cに設定される。統括制御CPU65aは、演出モードフラグを更新すると、演出モードを指示するモード指定コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。
(表示制御)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。また、表示制御CPU70aは、各図柄表示列26a,26b,26cの仮停止図柄指定コマンドが入力されると、対応する図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に仮停止図柄指定コマンドで指定された仮停止図柄を仮停止させるように図柄表示装置17の表示内容を制御する。そして、表示制御CPU70aは、各図柄表示列26a,26b,26cの最終停止図柄指定コマンドが入力されると、対応する図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に最終停止図柄指定コマンドで指定された最終停止図柄を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に最終停止図柄指定コマンドで指示された最終停止図柄を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
(先読み予告処理について)
次に、前述した連続予告演出(先読み予告演出)を実行するための先読み予告処理について説明する。なお、先読み予告処理は、図4に一例を示すように第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞した際(特図入力処理が実行される際)に行われる。すなわち、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞してから次の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が開始されるよりも前に(特図開始処理が行われるよりも前に)、先読み予告処理が実行される。言い換えると、先読み予告処理は、図柄変動演出の前に実行するよう構成されている。そして、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞した時点で既にメイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留記憶に基づいて実行される図柄変動演出に跨った演出を実行するか否かを決定している。
図16に先読み予告処理を示す。メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したときに取得した対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行された場合に、前記大当り表示が図柄表示装置17に表示されるか否かを事前判定する。具体的には、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したときに取得された大当り判定用乱数の値が事前大当り判定値と一致するか否かを事前判定(事前大当り判定)する(ステップC11)。ここで、事前大当り判定値は、前述した特図開始処理の大当り判定(大当り抽選)で使用される大当り判定値と同一の値に設定されている。すなわち、第1または第2特図始動保留情報に基づく事前大当り判定が肯定であった場合は、遊技状態(より具体的には確変状態か非確変状態か)が変化しない限り、当該肯定判定された特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出が行われた際に大当りが発生することになる。
(事前大当り判定結果が肯定の場合について)
そして、ステップC11における前記事前大当り判定の判定結果が肯定である場合には、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された取得した特図振分用乱数の値に基づき、当該肯定判定された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出が行われた場合の大当りの種類を事前判定(大当り種類の事前判定)する(ステップC12)。実施例では、事前大当り判定の判定結果が肯定の場合には、ステップC11において当該事前大当り判定の判定結果が肯定となる特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行された際に付与される大当り遊技の種類(すなわち大当り図柄が図柄A〜図柄F、図a〜図柄dの何れであるか)をメイン制御CPU60aが事前判定する。なお、大当りの種類の事前判定においては、確変状態を付与する大当りか否かのみを事前判定してもよく、付与される大当り遊技のラウンド遊技の回数のみを事前判定するものでもよい。すなわち、大当りの種類の事前判定では、大当りによって付与される価値を判定している。
(事前大当り判定結果が肯定の場合の演出グループの決定について)
そして、ステップC11における前記事前大当り判定の判定結果が肯定である場合には、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて、入賞時点で特定される演出グループを事前判定する(ステップC13)。すなわち、ステップC13では、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得された一次振分用乱数の値に基づいて、前記大当り変動演出内容決定テーブルTA1,TA2から1つの演出グループをメイン制御CPU60aが決定する(演出グループの事前決定)。ここで、先読み予告処理において用いられる大当り変動演出内容決定テーブルTA1,TA2は、前述した特図開始処理において用いられる大当り変動演出内容決定テーブルTA1,TA2と同一のテーブルである。従って、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、前記第1の大当り変動演出内容決定テーブルTA1から1つの演出グループが決定される。具体的には、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機とする先読み予告処理では、入賞時に取得された一次振分用乱数の値が「0」〜「22」である場合に、第1の大当り変動演出グループが決定される。また、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値が「23」〜「150」である場合には、第2の大当り変動演出グループが決定される。そして、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値が「151」〜「240」である場合には、連続予告演出グループが決定される。そして、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機とする先読み予告処理では、入賞時に取得された一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、第2の大当り変動演出グループが決定される。
一方で、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)には、前記第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2から1つの演出グループが決定される。具体的には、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機とする先読み予告処理では、入賞時に取得された一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、第2の大当り変動演出グループが決定される。そして、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機とする先読み予告処理では、入賞時に取得された一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、第2の大当り変動演出グループが決定される。すなわち、実施例では、前述したように連続予告演出を実行する変動パターンをグループ化した連続予告演出グループは前記第2の大当り変動演出内容決定テーブルTA2に設定されていないことから、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点で変短状態が付与されているか否かに応じて、連続予告演出が実行され得るか否かが決まる。また、前述のように、実施例のパチンコ機10では、遊技状態が確変状態の場合には次回に大当り遊技が生起されるまで変短状態が付与されることから、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点で確変状態が付与されているか否かによっても連続予告演出が選択され得るか否かが決定される。
(事前大当り判定結果が肯定の場合の先読み演出コマンドの設定について)
ステップC13において演出グループが決定されると、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に先読み演出コマンドを設定する(ステップC14)。ここで、先読み演出コマンドは、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点における事前当り判定の判定結果を示す事前大当り情報と、当該入賞時点で一次振分用乱数に基づいて決定された演出グループを示す事前演出グループ情報とを含んだコマンドである。従って、先読み演出コマンドを参照することで、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行された際に大当りが発生するか否かを識別し得ると共に、当該大当りする図柄変動演出で行われる演出グループを識別し得るようになっている。
また、先読み演出コマンドには、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点において、前記メイン制御RAM60cが記憶する対応の第1または第2特図始動保留情報の記憶数を示す保留数情報、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bの何れへのパチンコ球の入賞に基づく先読み演出コマンドであるかを示す特図種別情報(入賞情報)、事前大当り判定結果が当りの場合に事前判定された大当りの種類(大当り図柄)を示す大当り遊技種別情報(当り遊技種別情報)が含まれている。なお、先読み演出コマンドで特定される保留数情報は、特図種別情報で特定される第1または第2始動入賞口31a,31bに対応する特図始動保留情報の記憶数情報である。従って、特図種別情報で第1始動入賞口31aが特定される場合には、保留数情報は第1特図始動保留情報の記憶数を示しており、特図種別情報で第2始動入賞口31bが特定される場合には、保留数情報は第2特図始動保留情報の記憶数を示している。
なお、以下の説明では、先読み演出コマンドにおいて、前述した事前大当り情報および事前演出グループ情報を特定するコマンド部分を上位コマンドと指称し、保留数情報。特図識別情報および大当り遊技種別情報を特定するコマンド部分を下位コマンドと指称する場合もある。また、実施例における先読み演出コマンドの上位コマンドには、事前大当り判定が肯定の場合に、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した時点での遊技状態(確変状態か否か、変短状態か否か)に関する情報を含んでいる。なお、実施例では、先読み演出コマンドの上位コマンドおよび下位コマンドは何れも8ビット情報として設定される。
(事前大当り判定が肯定の場合の先読み演出コマンドの上位コマンドについて)
先読み演出コマンドの上位コマンドの設定について説明する。ここで、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)を先ず説明する。前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定であり、かつ演出グループとして第1の大当り変動演出グループが決定された場合には、当該第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が行われる際に第1の大当り変動演出グループに含まれる演出内容が実行され、その結果として「大当り」となることを示す「DBH」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。また、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定であり、かつ演出グループとして第2の大当り変動演出グループが決定された場合には、当該第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が行われる際に第2の大当り変動演出グループに含まれる演出内容が実行され、その結果として「大当り」となることを示す「D1H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。そして、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定であり、かつ演出グループとして連続予告演出グループが決定された場合には、当該パチンコ球が入賞した時点でメイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を行うことを示すと共に、当該第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出の結果として「大当り」となることを示す「D9H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。また、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定であり、かつ演出グループとして第2の大当り変動演出グループが決定された場合には、当該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が行われる際に第2の大当り変動演出グループに含まれる演出内容が実行され、その結果として「大当り」となることを示す「D1H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。
前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)の先読み演出コマンドの上位コマンドについて説明する。前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞した時点の遊技状態が非確変状態である場合(確変フラグ=「0」の場合)の場合には、当該事前当り判定で肯定判定された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が行われる際に第2の大当り変動演出グループに含まれる演出内容が実行され、その結果として「大当り」となることを示す「D1H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。また、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞した時点の遊技状態が確変状態である場合(確変フラグ=「1」の場合)の場合には、当該事前当り判定で肯定判定された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が行われる際に第2の大当り変動演出グループに含まれる演出内容が実行され、その結果として「大当り」となることを示す「D2H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。すなわち、先読み演出コマンドの上位コマンドである「D1H」および「D2H」は、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した時点の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかを示している。
(事前大当り判定が肯定の場合の先読み演出コマンドの下位コマンドについて)
次に、先読み演出コマンドの下位コマンドについて説明する。前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定である場合には、当該第1特図始動保留情報を含めた前記メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数が第1特図始動保留情報の記憶数情報として先読み演出コマンドの下位コマンドに設定される。具体的には、第1特図始動保留情報の記憶数が「1」である場合(すなわち第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報以外に第1特図始動保留情報を記憶していない場合)には、第1特図始動保留情報の記憶数情報として「00」が設定され、第1特図始動保留情報の記憶数が「2」である場合(すなわち第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報以外に第1特図始動保留情報を1つ記憶している場合)には、第1特図始動保留情報の記憶数情報として「01」が設定される。また、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」である場合(すなわち第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報以外に第1特図始動保留情報を2つ記憶している場合)には、第1特図始動保留情報の記憶数情報として「10」が設定され、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」である場合(すなわち第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報以外に第1特図始動保留情報を3つ記憶している場合)には、第1特図始動保留情報の記憶数情報として「11」が設定される。
同様に、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定である場合には、当該第2特図始動保留情報を含めた前記メイン制御RAM60cが記憶している第2特図始動保留情報の記憶数が第2特図始動保留情報の記憶数情報として先読み演出コマンドの下位コマンドに設定される。具体的には、第2特図始動保留情報の記憶数が「1」である場合(すなわち第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報以外に第2特図始動保留情報を記憶していない場合)には、第2特図始動保留情報の記憶数情報として「00」が設定され、第2特図始動保留情報の記憶数が「2」である場合(すなわち第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報以外に第2特図始動保留情報を1つ記憶している場合)には、第2特図始動保留情報の記憶数情報として「01」が設定される。また、第2特図始動保留情報の記憶数が「3」である場合(すなわち第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報以外に第2特図始動保留情報を2つ記憶している場合)には、第2特図始動保留情報の記憶数情報として「10」が設定され、第2特図始動保留情報の記憶数が「4」である場合(すなわち第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報以外に第2特図始動保留情報を3つ記憶している場合)には、第2特図始動保留情報の記憶数情報として「11」が設定される。
また、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づく事前当り判定の判定結果が肯定である場合には、当該対応する特図始動保留情報に基づく事前当り判定による大当り遊技の種類が大当り遊技種別情報として先読み演出コマンドの下位コマンドに設定される。具体的には、事前当り判定された大当り遊技が前述した図柄Aまたは図柄aである場合には、大当り遊技種別情報として「0000」が設定され、図柄Bまたは図柄bである場合には、大当り遊技種別情報として「0001」が設定され、図柄Cまたは図柄cである場合には、大当り遊技種別情報として「0010」が設定され、図柄Dまたは図柄dである場合には、大当り遊技種別情報として「0011」が設定され、図柄Eである場合には、大当り遊技種別情報として「0100」が設定され、図柄Fである場合には、大当り遊技種別情報として「0101」が設定される。また、先読み演出コマンドの下位コマンドには、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づく先読み予告であることを示す「0」または前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づく先読み予告であることを示す「1」の何れかが特図種別情報として設定される。
なお、先読み演出コマンドの下位コマンドは、「0」+「特図種別情報」+「大当り遊技種別情報」+「特図始動保留情報の記憶数情報」によって構成されている。このため、例えば第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づく先読み演出コマンドであって、大当り遊技の種類が「図柄C」であり、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」であった場合の先読み演出コマンドの下位コマンドは、「0000 1010B」(2進数表記)に設定される(16進数表記では0AH)。そして演出グループとして連続予告演出グループが決定された場合は、先読み演出コマンドは「D9H0AH」となる。また、例えば第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づく先読み演出コマンドであって、大当り遊技の種類が「図柄d」であり、第2特図始動保留情報の記憶数が「4」であった場合の先読み演出コマンドの下位コマンドは、「0100 1111B」(2進数表記)に設定される(16進数表記では4FH)。そして演出グループとして第2の大当り変動演出グループが決定された場合は、先読み演出コマンドは「D2H4FH」(16進数表記)となる。
(事前大当り判定結果が否定の場合について)
また、ステップC11において前記事前大当り判定の判定結果が否定である場合には、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したときに取得した対応の第1または第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行された際に、前記大当り表示が表示される可能性を示唆する演出として連続予告演出を行う可能性があるか否かを判定する事前演出実行判定を行う(ステップC15)。実施例では、メイン制御CPU60aは、処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、事前演出実行判定値と一致するか否かにより判定を行う。ここで、事前演出実行判定値は、前述した特図開始処理における演出実行判定で使用される演出実行判定値と同一の値に設定されている。すなわち、事前演出実行判定において肯定であった場合には、当該肯定判定された特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出が行われる際に実行される特図開始処理の演出実行判定においても肯定判定される。なお、実施例では、演出実行判定を行う時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、前記第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された第2特図始動保留情報に基づく事前演出実行判定において、演出実行判定値が0個である。従って、事前演出実行判定を行う時点の遊技状態が変短状態ではない場合には、ステップC15の事前演出実行判定の判定結果は常に否定となる。
(事前大当り判定結果が否定の場合の演出グループの決定について)
そして、ステップC15の事前演出実行判定の判定結果が肯定の場合には、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいて、入賞時点で特定される演出グループを事前判定する(ステップC16)。前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として取得された一次振分用乱数の値に基づいて、メイン制御CPU60aが当該パチンコ球の入賞時点における演出グループをはずれ変動演出内容決定テーブルTB1,TB2から1つ決定する(演出グループの事前決定)。ここで、先読み予告処理において用いられるはずれ変動演出内容決定テーブルTB1,TB2は、前述した特図開始処理において用いられるはずれ変動演出内容決定テーブルTB1,TB2と同一のテーブルである。従って、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、一次振分用乱数の値に基づいて第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1から1つの演出グループが事前決定され、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)には、一次振分用乱数の値に基づいて第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2から1つの演出グループが事前決定される。すなわち、実施例では、前述したように、連続予告演出を実行する変動パターンをグループ化した連続予告演出グループは前記第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2に設定されていないことから、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点で変短状態が付与されているか否かに応じて、連続予告演出が事前決定され得るか決まる。
ここで、演出グループの事前決定について具体的に説明する。前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機とする先読み予告処理では、当該入賞時点の遊技状態が変短状態ではない場合(変短フラグ=「0」の場合)には、前記メイン制御CPU60aは、前述したように第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1から1つの演出グループを決定する。ここで、第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1は、前述したように、メイン制御RAM60cが記憶している第1特図始動保留情報の記憶数に応じて、各演出グループに割当てられる一次振分判定値が変動する。そこで、実施例では、各演出グループに割当てられる一次振分判定値が変動する第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1に基づいて演出グループを事前決定する際には、一次振分判定値が変動しない演出実行固定値に一次振分用乱数が該当するか、一次振分判定値が変動する演出実行変動値に一次振分用乱数が該当するかを基準として、メイン制御CPU60aが演出グループを決定する。
具体的には、第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1には、前記第1始動入賞口31aへの入賞に基づく場合に、図柄変動演出が行われる際にノーマルリーチはずれ変動演出グループに含まれる演出が実行されることが確定する演出実行固定値として「0」〜「7」の一次振分判定値が割当てられていることから、当該第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値が「0」〜「7」の場合には、演出グループの事前決定においてメイン制御CPU60aがノーマルリーチはずれ変動演出グループを決定する。また、第1のはずれ変動演出決定テーブルには、図柄変動演出が行われる際に特殊リーチはずれ変動演出グループに含まれる演出が実行されることが確定する演出実行固定値として「205」〜「208」、「218」、「223」〜「224」の一次振分判定値が割当てられていることから、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値が「205」〜「208」、「218」、「223」〜「224」の場合には、演出グループの事前決定においてメイン制御CPU60aが特殊リーチはずれ変動演出グループを決定する。そして、第1のはずれ変動演出決定テーブルには、図柄変動演出が行われる際にはずれ用連続予告演出グループに含まれる演出が実行されることが確定する演出実行固定値として「235」〜「240」の一次振分判定値が割当てられていることから、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値が「235」〜「240」の場合には、演出グループの事前決定においてメイン制御CPU60aが連続予告演出グループを決定する。更に、第1のはずれ変動演出決定テーブルには、図柄変動演出が行われる際にリーチ演出等の大当り表示が表示される可能性を示唆する演出が実行されないことが確定する演出実行固定値として「227」〜「234」の一次振分判定値が割当てられていることから、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値が「227」〜「234」の場合には、演出グループの事前決定においてメイン制御CPU60aがリーチなしはずれ変動演出グループを決定する。更にまた、第1のはずれ変動演出決定テーブルには、演出実行変動値として「8」〜「204」、「209」〜「217」、「219」〜「222」、「225」、「226」の一次振分判定値が割当てられていることから、前記第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された一次振分用乱数の値が「8」〜「204」、「209」〜「217」、「219」〜「222」、「225」、「226」の場合には、演出グループの事前決定においてメイン制御CPU60aは演出グループ(演出内容)が確定していない演出内容変動グループを決定する。
前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点の遊技状態が変短状態である場合(変短フラグ=「1」の場合)には、前記メイン制御CPU60aは、前述したように第2のはずれ変動演出内容決定テーブルTB2から1つの演出グループを決定する。具体的には、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機とする先読み予告処理では、入賞時に取得された一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、ノーマルリーチはずれ変動演出グループが決定される。そして、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機とする先読み予告処理では、入賞時に取得された一次振分用乱数の値が「0」〜「240」である場合に、リーチなしはずれ変動演出グループが決定される。
また、ステップC16の事前演出実行判定の判定結果が否定の場合には、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞を契機とする先読み予告処理の何れであっても、演出グループの事前決定においてメイン制御CPU60aは演出グループとしてリーチなしはずれ変動演出グループを決定する(ステップC17)。すなわち、実施例では、前述したように連続予告演出を実行する変動パターンをグループ化した連続予告演出グループは、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞した場合にのみ前記第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1において選択され得るから、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点で変短状態が付与されているか否かに応じて、連続予告演出が実行され得るか否かが決まる。また、前述のように、実施例のパチンコ機10では、遊技状態が確変状態の場合には次回に大当り遊技が生起されるまで変短状態が付与されることから、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bに入賞した時点で確変状態が付与されているか否かによっても連続予告演出が選択され得るか否かが決定される。
(事前大当り判定結果が否定の場合の先読みコマンドの設定について)
そして、ステップC16またはステップC17において演出グループが決定されると、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に先読み演出コマンドを設定する。ここで、事前大当り判定の判定結果が否定の場合に設定される先読み演出コマンドは、前述と同様に前記事前当り判定の判定結果を示す事前大当り情報と、一次振分用乱数に基づいて決定された演出グループを示す事前演出グループ情報とを含んだコマンドである。また、事前大当り判定の判定結果が否定の場合に設定される先読み演出コマンドは、前記メイン制御RAM60cが記憶する第1または第2特図始動保留情報の記憶数を示す保留数情報、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bの何れへのパチンコ球の入賞に基づく先読み演出コマンドであるかを示す特図種別情報(入賞情報)、事前大当り判定結果が当りの場合に事前判定された大当りの種類(大当り図柄)を示す大当り遊技種別情報(当り遊技種別情報)が含まれている。なお、先読み演出コマンドで特定される保留数情報は、特図種別情報で特定される第1または第2始動入賞口31a,31bに対応する特図始動保留情報の記憶数情報である。従って、特図種別情報で第1始動入賞口31aが特定される場合には、保留数情報は第1特図始動保留情報の記憶数を示しており、特図種別情報で第2始動入賞口31bが特定される場合には、保留数情報は第2特図始動保留情報の記憶数を示している。すなわち、先読み演出コマンドのコマンド構成は、事前大当り判定の判定結果の関わらず同じ構成で設定される。
(事前大当り判定結果が否定の場合の先読み演出コマンドの上位コマンドについて)
事前大当り判定結果が否定の場合には、事前決定された演出グループに応じて先読み演出コマンドの上位コマンドが設定される(ステップC14)。具体的には、ノーマルリーチはずれ変動演出グループが事前決定された場合には、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出が行われる際に、ノーマルリーチはずれ変動演出グループに含まれる演出が実行されることが確定していることを示す「D4H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。また、特殊リーチはずれ変動演出グループが事前決定された場合には、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出が行われる際に、特殊リーチはずれ変動演出グループに含まれる演出が実行されることが確定していることを示す「D5H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。そして、連続予告演出グループが事前決定された場合には、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞したときにメイン制御RAM60cが記憶している対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出に跨った連続予告演出を実行することを示す「D8H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。更に、リーチなしはずれ変動演出グループが事前決定された場合には、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出が行われる際に、リーチ演出等の大当り表示が表示される可能性を示唆する演出が実行されないことが確定していることを示す「D3H」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。更にまた、演出内容変動グループが事前決定された場合には、前記第1または第2始動入賞口31a,31bに入賞したときに取得された対応の第1または第2特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出が行われる際の演出グループ(演出内容)が確定していないことを示す「DAH」が先読み演出コマンドの上位コマンドとして設定される。
(事前大当り判定結果が否定の場合の先読み演出コマンドの下位コマンドについて)
また、事前大当り判定の判定結果が否定の場合の先読み演出コマンドの下位コマンドに関しては、前述した事前大当り判定の判定結果が肯定の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。但し、事前大当り判定の判定結果が否定の場合には、大当り遊技種別情報として「0000」が常に設定される。このため、例えば第1始動入賞口31aに入賞したときに取得された第1特図始動保留情報に基づく先読み演出コマンドであって、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」であった場合の先読み演出コマンドの下位コマンドは、「0000 0010B」(2進数表記)に設定される(16進数表記では02H)。そして、事前大当り判定の判定結果が否定の場合に、演出グループとして連続予告演出グループが選択された場合は、先読み演出コマンドは「D8H02H」(16進数表記)となる。
そして、ステップC14において先読み演出コマンドの設定が完了すると、メイン制御CPU60aは、先読み予告処理を終了する。そして、先読み予告処理において設定された先読み演出コマンドは、次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるよりも前(すなわち特図開始処理が行なわれる前)に統括制御CPU65aに出力されるよう設定されている。すなわち、統括制御CPU65aが先読み予告処理の結果に基づいて演出を実行するか否かを判定可能になっている。
このように、メイン制御CPU60aは、始動入賞口31a,31bへの入賞を契機としてメイン制御RAM60cに始動保留情報(実施例では、第1特図始動保留情報)を記憶する際に、該記憶させる始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に基づいて行なわれる図柄変動演出の結果として当り遊技を発生するか否かを判定する事前当り判定手段として機能すると共に、当該記憶させる始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に基づいて行なわれる図柄変動演出の結果としてリーチはずれ演出を生起するか否かを判定する事前演出実行判定手段(事前リーチ判定手段)としての機能を有している。
(連続予告演出判定処理)
統括制御基板65で実行される連続予告演出を実行させるか否かを判定する連続予演出告判定処理について説明する。前記連続予告演出判定処理は、メイン制御CPU60aから入力される先読み演出コマンドに基づいて行われる。統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから先読み演出コマンドが入力されると、当該先読み演出コマンドの事前演出グループ情報が連続予告演出グループを指定しているか否かを判定する(図17参照)。具体的には、先読み演出コマンドの上位コマンドに、大当り用連続予告演出グループを指定するコマンド(「D9H」)およびはずれ用連続予告演出グループを指定するコマンド(「D8H」)が含まれるか否かを判定する(ステップD11)。すなわち、先読み演出コマンドの上位コマンドが、これらの連続予告演出グループを指定するコマンド以外のコマンドである場合には、連続予告演出を実行しないことを決定して、連続予告演出判定処理を終了する。ここで、前述したように、実施例において大当りまたははずれ用の連続予告演出グループは、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機とした先読み予告処理においてのみ連続予告演出が実行される可能性がある。このように、メイン制御CPU60aは、始動入賞口31a,31bへの入賞を契機として取得した乱数に基づいて連続予告演出を実行するか否かを判定する連続予告演出判定手段としての機能を有している。より具体的には、連続予告判定手段としてのメイン制御CPU60aは、始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点でメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を行なわせるか否かを、該始動入賞口31a,31bへの入賞を契機として始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に記憶される始動保留情報に基づいて判定している。
(実行回数の決定)
そして、連続予告演出の実行を決定すると、統括制御CPU65aは、連続予告演出の実行回数を決定する(ステップD12)。ここで、統括制御CPU65aは、第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した時点で前記メイン制御RAM60cに記憶されている第1始動保留情報の記憶数を最大連続回数として、連続予告演出において実行する図柄変動演出の実行回数を当該最大連続回数の範囲内で決定する。なお、実行回数の決定に関し、第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した時点とは、大当りまたははずれ用連続予告演出グループを指定する先読み演出コマンドをメイン制御CPU60aが設定する契機となったパチンコ球の入賞時点である。ここで、先読み演出コマンドには、前述したように第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した時点において、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数を示す保留数情報が含まれている。そこで、実施例では、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲内で、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行回数を決定する。実施例では、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を実行回数(すなわち最大連続回数=実行回数)として統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。なお、統括制御CPU65aが決定した実行回数は、統括制御RAM65cの所定領域に記憶される。また、実行回数は、連続予告演出が1回実行された際に、統括制御CPU65aが1ずつ減算して、新たな実行回数として統括制御RAM65cに記憶させる。すなわち、実行回数=「1」の場合に、連続予告演出を実行することが決定された第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出(本変動)が行われること示している。
ここで、ステップD12の実行回数の決定では、連続予告演出の本変動において遊技者に付与される価値を基準として決定するよう構成することもできる。例えば、連続予告演出の本変動において大当りが発生するかを基準として実行回数を決定したり、本変動において大当りが発生する場合の大当りの種類を基準として実行回数を決定することができる。より具体的には、連続予告演出の本変動において大当りが発生する場合に、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲で実行回数を決定する一方、本変動において大当りが発生しない場合に、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とし、かつ所定回数(例えば「3回」)を上限とした範囲で実行回数を決定する。また、大当りの種類として、確変状態が付与される大当りか否かを基準としたり、付与される大当り遊技のラウンド遊技の回数を基準としたりすることができる。なお大当りの種類は、先読み演出コマンドの下位コマンドで特定される大当り遊技種別情報から統括制御CPU65aが把握することができる。
また、ステップD12の実行回数の決定では、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲内で、任意の回数を決定することもできる。すなわち、例えば所定周期毎(例えば4ms)に更新される実行回数決定用の乱数を統括制御RAM65cに記憶させると共に、第1特図始動保留情報の記憶数「1」〜「4」の場合の夫々について該記憶数を最大連続回数として、実行回数毎に判定値を割当てる。そして、先読み演出コマンドが入力された時点で統括制御CPU65aが実行回数用の乱数を取得し、当該乱数に対応する判定値が割当てられた実行回数を決定するよう構成すれば、第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲内で、任意の回数を決定することが可能となる。
このように、統括制御CPU65aは、連続予告演出において実行される変動サイクル(確定変動サイクル)の実行回数を決定する実行回数決定手段としての機能を有している。具体的には、実行回数決定手段としての統括制御CPU65aは、連続予告演出判定の判定結果が肯定の場合に、始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点でメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)の記憶数を最大連続回数として、連続予告演出において実行する図柄変動演出の実行回数を当該最大連続回数の範囲内で決定している。
そして、連続予告演出の実行回数が決定されると、統括制御CPU65aが連続予告の実行を決定する(ステップD13)。統括制御CPU65aは、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数である最大連続回数と、決定された実行回数とに基づいて連続予告の実行を判定している。具体的には、前記最大連続回数と決定した実行回数との差を待機回数として統括制御CPU65aが設定し、当該待機回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されたことを条件として、統括制御CPU65aが連続予告の実行を決定するよう構成される。例えば、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数が「4」である場合に、実行回数を「3」に決定した場合には、待機回数として「1」を設定し、1回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されたことを条件として、統括制御CPU65aが連続予告の実行を決定するよう設定される。なお、実施例では、統括制御CPU65aが連続予告の実行を決定した際に、統括制御RAM65cの所定領域に連続予告演出フラグに「1」を設定するようになっている。
実施例では、先読み演出コマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を実行回数(すなわち最大連続回数=実行回数)として統括制御CPU65aが決定することで、待機回数は「0」である。従って、連続予告演出の実行回数の決定に伴い、連続予告の実行が統括制御CPU65aにより判定される。
(演出パターンの決定処理について)
次に、統括制御基板65で実行される演出パターンの決定処理について説明する。先ず、統括制御CPU65aは、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bの何れへの入賞に基づく図柄変動演出の演出パターンの決定であるかを判定する(図18参照)。具体的には、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドの何れのコマンドがメイン制御CPU60aから統括制御CPU65aに入力されたかを判定する(ステップE11)。そして、第1始動入賞口31aへの入賞に基づく図柄変動演出の演出パターンの決定である(特図1指定コマンドが入力された)場合には、図19のステップF11に移行する。
ステップE11における判定が第2始動入賞口31bへの入賞に基づく図柄変動演出の演出パターンの決定である(特図2指定コマンドが入力された場合)場合には、ステップE12において連続予告演出の実行途中であるか否かを統括制御CPU65aが判定する。ここで、連続予告演出の実行途中とは、連続予告演出が行われていることを遊技者が把握可能な状態であって、実行回数分の連続予告演出が行われていない状態である。具体的には、後述するステップF16において連続予告前演出パターンが選択された後の図柄変動演出であって、連続予告演出の実行回数>0である(連続予告演出フラグが「1」である)状態を指している。すなわち、連続予告前演出パターンが既に実行されていることで、連続予告演出が行われていることを遊技者が把握となっており、また連続予告演出の実行回数>0となっていることで連続予告演出が継続している途中で第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したことを判別している。
そして、連続予告演出の実行途中である場合には、ステップE13において連続予告の待機中であることを示す待機中表示を図柄表示装置17に表示することを決定すると共に、前記メイン制御CPU60aから入力される変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを統括制御CPU65aが決定する(ステップE14)。また、連続予告演出の実行途中ではない場合(通常の図柄変動演出である場合)には、前記メイン制御CPU60aから入力される変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを統括制御CPU65aが決定する(ステップE14)。そして、統括制御CPU65aは、待機中表示を表示させることを決定した場合に、待機中表示コマンドを設定すると共に、決定した演出パターンを指定する演出パターンコマンドを設定する。
第1始動入賞口31aへの入賞に基づく図柄変動演出の演出パターンの決定である(特図1指定コマンドが入力された場合)場合には、図19に示すように、統括制御CPU65aが連続予告を実行することを決定したか否かを判定する(ステップF11)。具体的には、統括制御RAM65cの所定領域に記憶された連続予告演出フラグが「1」であるか否かを判定する。統括制御CPU65aが連続予告の実行を決定していない場合(連続予告演出フラグ=「0」)には、当該図柄変動演出において連続予告演出を実行すると共にリーチ演出することなくはずれとなる飾図を確定停止させることを特定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力されたか否かを判定する(ステップF12)。そして、当該判定が否定の場合には、前記メイン制御CPU60aから入力される変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定して(ステップF13)、連続予告決定処理が終了する。一方、当該図柄変動演出において連続予告演出を実行すると共にリーチ演出することなくはずれとなる飾図を確定停止させることを特定した変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力された場合には、ステップF14に移行する。
ここで、ステップF12では、前記変動パターン指定コマンドによりリーチなしはずれ変動演出の変動パターンが指定されている場合には、リーチなしはずれ変動演出用の通常演出パターンか、連続予告前演出の結果リーチ表示を表示しない連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1の何れかの演出パターンを、統括制御CPU65aが決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、連続予告演出の判定が否定の場合に、連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1を行うか否かを決定している。このように、連続予告演出の判定が否定の場合であっても、連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1を統括制御CPU65aが選択する可能性があることで、図柄変動演出において連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1が実行された際に、連続予告演出が開始されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。ここで、連続予告演出発展表示が表示されない連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1は、前述のように、図柄変動演出の変動時間毎に設定されており、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンで特定される変動時間に対応する連続予告前演出パターンOA1,OB1,OC1,OD1が選択される。
統括制御CPU65aが連続予告の実行を決定している場合(連続予告演出フラグ=「1」)には、ステップF14において、当該時点で統括制御RAM65cが記憶する実行回数が1より多いか否か(実行回数>1)を判定する。すなわち、ステップF14では、連続予告演出の本変動か否かを判定している。なお、ステップF12からステップF14に移行した場合には、必ず肯定判定されてステップF22に移行する。そして、実行回数が1より多い場合(連続予告演出の本変動ではない場合)には、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出であるか否かを判定する(ステップF15)。具体的には、ステップF15では、連続予告演出の実行を決定してから1回目の第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出であるかを判定する。
(連続予告前演出パターンの決定について)
ステップF15において連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出であると判定された場合には、メイン制御CPU60aにより決定された変動パターンに基づいて、連続予告前演出OA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3から1つの演出パターンを統括制御CPU65aが選択する(ステップF16)。ここで、前記連続予告前演出OA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3は、図柄変動演出の変動時間毎に設定されており、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンで特定される変動時間(3s、6s、9s、12s)に対応する連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3が選択される。具体的には、変動パターンで特定される変動時間が「6s」の場合には、第2の連続予告前演出パターンOB2または第2の連続予告前演出パターンOC3の何れかが選択される。変動パターンで特定される変動時間がその他の場合も同様である。
また、前記連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3には、前述のように、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の低い連続予告前演出パターンOA2〜OD2と、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の高い連続予告前演出パターンOA3〜OD3とがある。すなわち、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、連続予告前演出パターンOA3〜OD3よりも連続予告前演出パターンOA2〜OD2の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。また、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、連続予告前演出パターンOA2〜OD2よりも連続予告前演出パターンOA3〜OD3の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、連続予告前演出が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。
このように、メイン制御CPU60aは、連続予告演出判定の判定結果に基づいて、連続予告演出の実行を示唆する連続予告前演出としての第1の前兆演出を行なうか否かを決定する第1の前兆演出決定手段として機能する。そして、第1の前兆演出決定手段としてのメイン制御CPU60aは、連続予告演出判定の判定が肯定の場合に連続予告前演出を行なうことを決定し、該連続予告演出判定の判定が否定の場合に連続予告前演出を行なうか否かを決定している。また、メイン制御CPU60aが連続予告前演出を行なうことを決定した場合には、該連続予告前演出を行なった後に連続予告演出の判定結果に応じて連続予告演出が実行され得るようになっている。
そして、ステップF16において連続予告前演出パターンOA2〜OA3,OB2〜OB3,OC2〜OC3,OD2〜OD3の何れかが決定されると、統括制御CPU65aは統括制御RAM65cに記憶されている実行回数を1減算して、新たな実行回数として記憶させる(ステップF17)。そして、統括制御CPU65aは、演出パターンの決定処理を終了する。
(終了示唆表示について)
また、ステップF15において、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出でないと判定された場合には、連続予告演出の終了を示唆する終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かを統括制御CPU65aが判定する(ステップF18)。すなわち、実施例では、決定された連続予告演出の実行回数の図柄変動演出(具体的には確定変動サイクル)が実行される前に終了示唆表示を図柄表示装置17に表示させるか否かを統括制御CPU65aが判定している。終了示唆表示としては、連続予告演出が終了する可能性があることを遊技者が把握し得る表示である。例えば、図柄表示装置17に「連続予告演出終了か?」という字幕を終了示唆表示として表示したり、予め定めた終了示唆表示用の図柄や絵柄を表示することで、連続予告演出が終了する可能性があることを遊技者に直接的に把握させるようにすることができる。また、図柄表示装置17ではずれリーチ演出を終了示唆表示として実行させることで、連続予告演出が終了する可能性があることを遊技者に間接的に把握させるようにしてもよい。そして、終了示唆表示を表示することを決定した場合は、統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cに記憶されている終了示唆表示の表示を示すフラグに「1」を設定する。
ここで、実施例において、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かの判定としては、メイン制御CPU60aが図柄変動演出の演出内容を決定する際の第1特図始動保留情報に基づいて決定した変動パターンがリーチはずれ変動演出を生起する変動パターンである場合に、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示することを決定可能に構成することができる。メイン制御CPU60aにより連続予告演出を行うことを決定された時点(すなわち連続予告演出を実行することが決定される第1特図始動保留情報を取得した時点)で前記メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出においてリーチはずれ変動演出が生起される場合に、終了示唆表示を表示するか否かが決定される。具体的には、ノーマルリーチはずれ変動演出グループまたは特殊リーチはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力された場合に、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かを統括制御CPU65aが決定可能になっている。なお、ノーマルリーチはずれ変動演出グループまたは特殊リーチはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力された時点で終了示唆表示の実行判定用の乱数を統括制御RAM65cから取得して、当該乱数と終了示唆表示の実行判定値との一致判定することで、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かを判定するようにしてもよい。また、ノーマルリーチはずれ変動演出グループまたは特殊リーチはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力された時点で、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示することを決定するようにしてもよい。
また、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かの判定としては、メイン制御CPU60aにより連続予告演出を行うことを決定した際に、当該連続予告演出を実行することを決定した第1特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(本変動)において大当りが生起される場合に、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示することを決定可能に構成することもできる。この場合の具体例としては、上位コマンドにより大当り用連続予告演出グループを指定する上位コマンド(「D9H」)を含む先読み演出コマンドが統括制御CPU65aに入力された場合に、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かを統括制御CPU65aが決定可能に構成する。この場合は、変動パターン指定コマンドが入力された時点で終了示唆表示の実行判定用の乱数を統括制御RAM65cから取得して、当該乱数と終了示唆表示の実行判定値との一致判定することで、終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かを判定する。
そして、ステップF18における終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かの判定が肯定の場合には、終了示唆表示を表示する演出パターンを統括制御CPU65aが選択する(ステップF19)。ここで、メイン制御CPU60aが図柄変動演出の演出内容を決定する際の第1特図始動保留情報に基づいて決定した変動パターンがリーチはずれ変動演出を生起する変動パターンである場合には、当該変動パターンに対応した演出パターンを統括制御CPU65aが選択する。また、メイン制御CPU60aが図柄変動演出の演出内容を決定する際の第1特図始動保留情報に基づいて決定した変動パターンがリーチなしはずれ変動演出の変動パターンである場合には、擬似的にリーチはずれ変動演出を実行する演出パターンを統括制御CPU65aが選択する。なお、擬似的にリーチはずれ変動演出を実行する場合では、統括制御CPU65aは、左図柄表示列26aおよび右図柄表示列26cの最終停止図柄を同一の飾図に決定すると共に、中図柄表示列26bの最終停止図柄を異なる飾図に決定して、擬似的にリーチはずれ表示結果を生起させるよう構成されるになっている。このように、統括制御CPU65aは、連続予告演出の終了を示唆する終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かを決定する終了示唆表示決定手段として機能している。また、統括制御CPU65aは、事前当り判定において肯定判定された始動保留情報を記憶する時点でメイン制御ROM60bが記憶している始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出において、はずれリーチ演出を生起するよう設定するはずれリーチ設定手段としての機能を備えており、終了示唆表示を表示することが決定された場合に、はずれリーチ演出を設定するよう構成される。
(継続表示について)
また、ステップF18における終了示唆表示を図柄表示装置17に表示するか否かの判定が否定の場合には、連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させるか否かを統括制御CPU65aが判定する(ステップF20)。具体的には、統括制御RAM65cに記憶されている終了示唆表示の表示を示すフラグが「1」である場合に、連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させることを統括制御CPU65aが決定する。そして、統括制御RAM65cに記憶されている終了示唆表示の表示を示すフラグが「0」である場合に、連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させないことを統括制御CPU65aが決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、終了示唆表示が表示された図柄変動演出の次の図柄変動演出(変動サイクル)において連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させるようになっている。ここで継続表示としては、連続予告演出が継続することを遊技者が把握し得る表示である。例えば、図柄表示装置17に「連続予告演出継続!」という字幕を終了示唆表示として表示したり、予め定めた継続表示用の図柄や絵柄を表示することで、連続予告演出が継続することを遊技者に直接的に把握させるようにすることができる。すなわち、継続表示が図柄表示装置17に表示されることで、終了示唆表示が表示されて連続予告演出の終了を予測した図柄変動演出と、次の図柄変動演出とが一連の連続予告演出によって繋がっていることを遊技者が認識することができ、遊技者に驚きを与え遊技者の興趣を惹き付けることができる。なお、継続表示を表示することを決定した場合には、統括制御CPU65aは、終了示唆表示の表示を示すフラグをクリア(「0」に設定)する。
ここで、前記継続表示は、終了示唆表示が表示された図柄変動演出の次の図柄変動演出が終了するまでの間に表示される。すなわち、各図柄表示列26a,26b,26cに全ての飾図が確定停止されるまでの間に継続表示が表示される。より具体的に、実施例では継続表示が表示されるタイミングとして、前記終了示唆表示が表示された図柄変動演出の次の図柄変動演出において変動開始から1つの飾図が停止表示されるまでの間に前記継続表示を図柄表示装置17に表示させるよう設定される。更に詳細には実施例では、継続表示が表示されるタイミングとして、終了示唆表示が表示された図柄変動演出の次の図柄変動演出の開始と同時に継続表示を図柄表示装置17に表示させるよう設定されている。すなわち、実施例では、統括制御CPU65aは、終了示唆表示が表示された図柄変動演出の次の図柄変動演出の開始と同時に継続表示コマンドが出力される。
(本変動以外の連続予告演出パターンの設定)
そして、ステップF20において連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させるか否かを決定すると、メイン制御CPU60aにより決定された変動パターンに基づいて、第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2から1つの演出パターンを統括制御CPU65aが選択する(ステップF21)。ここで、前記第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2は、図柄変動演出の変動時間に応じて設定されており、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンで特定される変動時間(3s、6s、9s、12s)に対応する連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2が選択される。具体的には、変動パターン特定される変動時間が「6s」の場合には、第2の連続予告演出パターンWB1または第2の連続予告演出パターンWB2の何れかが選択される。変動パターン特定される変動時間がその他の場合も同様である。
また、前記第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2には、前述のように、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の低い連続予告演出パターンWA1〜WD1と、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の高い連続予告演出パターンWA2〜WD2とがある。すなわち、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、連続予告演出パターンWA2〜WD2よりも連続予告演出パターンWA1〜WD1の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。また、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、連続予告演出パターンWA1〜WD1よりも連続予告演出パターンWA2〜WD2の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、連続予告演出が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。
そして、ステップF21において第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2の何れかが決定されると、統括制御CPU65aは統括制御RAM65cに記憶されている実行回数を1減算して、新たな実行回数として記憶させる。そして、統括制御CPU65aは、演出パターンの決定処理を終了する(ステップF17)。
(本変動について)
次に、ステップF14における判定が否定の場合(すなわち実行回数=「1」の場合)には、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出であるか否かを判定する(ステップF22)。すなわち、ステップF22では、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出が連続予告演出の本変動であるか否かを判定している。具体的には、連続予告演出の実行を決定してから1回目の第1特図始動保留情報に基づく図柄変動演出であるかを判定する。
(本変動が1回目)
ステップF22において連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出であると判定された場合には、メイン制御CPU60aにより決定された変動パターンに基づいて、統括制御RAM65cが記憶する連続予告演出パターンWE1,WE2から1つの演出パターンを統括制御CPU65aが選択する(ステップF23)。ここで、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出が連続予告演出の本変動とされる場合の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドには、当該本変動において連続予告前演出を行った後に連続単位演出を行うことを指定する前兆演出指定情報が含まれている。従って、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出が連続予告演出の本変動とされる場合には、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン(前兆演出指定情報)に基づいて、連続予告前演出および連続単位演出を特定する第5の連続予告演出パターンWE1,WE2から演出パターンが選択される。本変動とされる場合の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドには、当該本変動において実行するリーチ演出を指定するリーチ演出指定情報が含まれている。従って、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出が連続予告演出の本変動とされる場合には、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン(リーチ演出指定情報)に基づいて、対応するリーチ演出の演出パターンが選択される。
また、前記第5の連続予告演出パターンWE1,WE2には、前述のように、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の低い第5の連続予告演出パターンWE1と、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の高い第5の連続予告演出パターンWE2とがある。すなわち、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、第5の連続予告演出パターンWE2よりも第5の連続予告演出パターンWE1の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。また、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、第5の連続予告演出パターンWE1よりも第5の連続予告演出パターンWE2の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、連続予告演出が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。
(本変動が2回目以降)
ステップF22において連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出ではないと判定された場合には、連続予告演出の継続を示す前述した継続表示を図柄表示装置17に表示させるか否かを統括制御CPU65aが判定する(ステップF24)。具体的には、統括制御RAM65cに記憶されている終了示唆表示の表示を示すフラグが「1」である場合に、連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させることを統括制御CPU65aが決定する。そして、統括制御RAM65cに記憶されている終了示唆表示の表示を示すフラグが「0」である場合に、連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させないことを統括制御CPU65aが決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、終了示唆表示が表示された図柄変動演出の次の図柄変動演出(変動サイクル)において連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させるようになっている。すなわち、継続表示が図柄表示装置17に表示されることで、終了示唆表示が表示されて連続予告演出の終了を予測した図柄変動演出と、次の図柄変動演出とが一連の連続予告演出によって繋がっていることを遊技者が認識することができ、遊技者に驚きを与え遊技者の興趣を惹き付けることができる。なお、継続表示を表示することを決定した場合には、統括制御CPU65aは、終了示唆表示の表示を示すフラグをクリア(「0」に設定)する。
(本変動の連続予告演出パターンの設定)
そして、ステップF24において連続予告演出の継続を示す継続表示を図柄表示装置17に表示させるか否かを決定すると、メイン制御CPU60aにより決定された変動パターンに基づいて、第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2から1つの演出パターンを統括制御CPU65aが選択する(ステップF25)。ここで、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出が連続予告演出の本変動とされる場合の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドには、当該本変動において行う連続予告演出の変動時間を指定する変動時間指定情報が含まれている。従って、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン(変動時間指定情報)に基づいて、第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2から演出パターンが選択される。すなわち、前記第1〜第4の連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2は、図柄変動演出の変動時間に応じて設定されており、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンで特定される変動時間(3s、6s、9s、12s)に対応する連続予告演出パターンWA1〜WD1,WA2〜WD2が選択される。具体的には、変動パターン特定される変動時間が「6s」の場合には、第2の連続予告演出パターンWB1または第2の連続予告演出パターンWB2の何れかが選択される。変動パターン特定される変動時間がその他の場合も同様である。また、本変動とされる場合の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドには、当該本変動において実行するリーチ演出を指定するリーチ演出指定情報が含まれている。従って、連続予告演出の実行を決定してから1回目の図柄変動演出が連続予告演出の本変動とされる場合には、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン(リーチ演出指定情報)に基づいて、対応するリーチ演出の演出パターンが選択される。
(リーチ発展前演出パターンの決定)
そして、ステップF23またはステップF25において第1〜第5の連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2の何れかが決定されると、リーチ演出が生起されるか否かを示唆するリーチ発展前演出を行うか否かを統括制御CPU65aが判定する(ステップF26)。具体的には、リーチなしはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力された場合には、リーチ発展前演出を行うか否かを統括制御CPU65aが判定し、リーチ発展前演出を行う場合には第1のリーチ発展前演出パターンPA1を統括制御CPU65aが決定する。すなわち、リーチなしはずれ変動演出グループに含まれる変動パターンに基づいて連続予告演出が行われた場合であってもリーチ発展前演出が行なわれ得る。
また、連続予告演出グループに含まれる変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力された場合には、リーチ発展前演出を行うことを統括制御CPU65aが決定すると共に、第2〜第3のリーチ発展前演出パターンPA2〜PA3の何れかのパターンを決定する。ここで、第2〜第3のリーチ発展前演出パターンPA2〜PA3には、前述のように、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の低い第2のリーチ発展前演出パターンPA2と、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の高い第3のリーチ発展前演出パターンPA3とがある。すなわち、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、第3のリーチ発展前演出パターンPA3よりも第2のリーチ発展前演出パターンPA2の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。また、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、第2のリーチ発展前演出パターンPA2よりも第3のリーチ発展前演出パターンPA3の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、リーチ発展前演出が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。
また、実施例では、連続予告演出の1回目の図柄変動演出において、前記連続予告前演出として大当り発生の期待度の低い第2の連続予告前演出が実行されている場合には、大当り発生の期待度の低い第2のリーチ発展前演出よりも大当り発生の期待度の高い第3のリーチ発展前演出が行われる確率が高くなるように第3のリーチ発展前演出パターンPA3が選択される。すなわち、連続予告演出の1回目の図柄変動演出として第2の連続予告前演出OA2選択されるか、または第5の連続予告演出パターンWE2が選択されている場合には、第2のリーチ発展前演出パターンPA2よりも第3のリーチ発展前演出パターンPA3の方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、リーチ発展前演出が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。このように、大当り発生の期待度の低い連続予告前演出(第1の前兆演出)が行われた場合でも、その後に大当り発生の期待度の高いリーチ発展前演出(第2の前兆演出)が行われ易いから、連続予告前演出からリーチ発展前に至るまでの遊技者の関心を継続して高くしたまま惹き付けることができる。
すなわち、メイン制御CPU60aは、図柄表示装置17において連続予告演出が実行された後に、リーチ演出が生起されるか否かを示唆する第2の前兆演出としてのリーチ発展前演出を行なうか否かを決定する第2の前兆演出決定手段としての機能している。そして、この第2の前兆演出決定手段としてのメイン制御CPU60aは、本変動においての演出実行判定の判定が肯定の場合にリーチ発展前演出を行なうことを決定し、該リーチ判定手段の判定が否定の場合にリーチ発展前演出を行なうか否かを決定している。また、メイン制御CPU60aがリーチ発展前演出を行なうことを決定した場合には、連続予告演出の後にリーチ発展前演出を行なった後に演出実行判定手段の判定結果に応じてリーチ演出が生起され得るようになっている。
そして、ステップF26においてリーチ発展前演出を行うか否かが決定されると、パターン統括制御CPU65aは連続予告演出の終了を決定する(ステップF27)。なお、実施例では、統括制御CPU65aが連続予告の終了を決定した際に、統括制御RAM65cの所定領域に連続予告演出フラグに「0」を設定するようになっている。そして、統括制御CPU65aは、演出パターンの決定処理を終了する。
(示唆演出決定について)
次に、統括制御基板65で実行される示唆演出の決定について説明する。統括制御CPU65aは、図柄変動演出において大当り表示が表示される期待度を示唆する示唆演出を決定して実行させるよう制御する。統括制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する示唆演出を特定した示唆演出パターンが複数設けられている。ここで、示唆演出パターンには、大当り表示が表示される可能性を報知する通常示唆演出H1〜H3からなるパターンSA1〜SA4,SB1〜SB4,SC1〜SC4(以下SA1〜SC4と表す)と、大当り表示が表示されることを確定的に報知する大当り確定示唆演出H4〜H6を含むパターンSD1〜SD4,SE1〜SE4,SF1〜SF4(以下SD1〜SF4と表す)とが設けられている。すなわち、大当り確定示唆演出H4〜H6を含む示唆演出パターンSD1〜SF4は、大当りが発生する場合にのみ選択され、通常示唆演出H1〜H3からなる示唆演出パターンSA1〜SC4パターンは、大当りが発生する場合および大当りが発生しないはずれの場合の何れでも選択され得るものである。
(連続予告の示唆演出パターンについて)
また、実施例では、示唆演出パターンとして、図20、図21に示すように、連続予告演出が実行される際に選択可能な連続予告演出用の示唆演出パターンSA1〜SF4が設けられている。前記連続予告演出用の示唆演出パターンは、連続予告演出における各図柄変動演出の図柄の変動開始から確定停止までの間に前記図柄表示装置17に表示される示唆演出H1〜H6の変化を特定している。そして、示唆演出の変化により連続予告演出の結果としての図柄変動演出(本変動)において大当り表示が表示される期待度の異なる複数種類が設定されている。具体的には、連続予告演出用の示唆演出パターンでは、連続予告演出を構成している各連続単位演出の示唆演出H1〜H6の内容を特定している。実施例では、連続単位演出で行われる示唆演出H1〜H6として複数種類(実施例では6種類)の演出内容が設定されており、示唆演出パターンSA1〜SF4により連続単位演出毎の示唆演出H1〜H6を特定することで、図柄変動演出の変動開始から確定停止までの間の示唆演出H1〜H6の変化を特定している。なお、図21のH1〜H6は、示唆演出の種類を示している。
実施例では、示唆演出H1〜H6として、連続単位演出毎の背景画像の変化を特定している。なお、実施例では、示唆演出パターンSA1〜SF4により特定される背景画像(示唆演出)として、白色(H1)、青色(H2)、赤色(H3)、シルバー色(H4)、ゴールド色(H5)、虹色(H6)の6種類が設定されている。ここで、示唆演出H1〜H3は、大当り表示が表示される可能性を報知する通常示唆演出とされ、示唆演出H4〜H6は、大当り表示が表示されることを確定的に報知する大当り確定示唆演出とされている。また、通常示唆演出H1〜H3は、H1(白色)、H2(青色)、H3(赤色)の順で大当り表示が表示される期待度が高くなるよう設定されている。
そして、実施例では、連続予告演出用の示唆演出パターンSA1〜SF4には、大当り表示が表示される可能性を報知する通常示唆演出パターンSA1〜SC4と、大当り表示が表示されることを確定的に報知する大当り確定示唆演出パターンSD1〜SF4とが設けられている。ここで、連続予告演出用の示唆演出パターンSA1〜SF4は、連続予告演出における各図柄変動演出の確定停止時点で前記図柄表示装置17に表示される示唆演出の最終表示を特定している。具体的には、示唆演出パターンSA1〜SA4は、各図柄変動演出における示唆演出の最終表示がH1の場合に選択可能に設定され、示唆演出パターンSB1〜SB4は、各図柄変動演出における示唆演出の最終表示がH2の場合に選択可能に設定され、示唆演出パターンSC1〜SC4は、各図柄変動演出における示唆演出の最終表示がH3の場合に選択可能に設定され、示唆演出パターンSD1〜SD4は、各図柄変動演出における示唆演出の最終表示がH4の場合に選択可能に設定され、示唆演出パターンSE1〜SE4は、各図柄変動演出における示唆演出の最終表示がH5の場合に選択可能に設定され、示唆演出パターンSF1〜SF4は、各図柄変動演出における示唆演出の最終表示がH6の場合に選択可能に設定される。また、大当り確定示唆演出パターンSD1〜SF4が選択された場合には、パチンコ機10の前枠13に設けたランプ装置18が通常の遊技において実行されない特殊な態様(例えば、発光色や点灯・点滅パターン)で発光することで、大当り表示が表示されることを確定的に報知するよう構成される。このように、パチンコ機10の前面をなす前枠13には、示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段が備えられている。
また、図21に示すように、各連続予告演出用の示唆演出パターンSA1〜SF4は、連続予告演出における各図柄変動演出を構成する各連続単位演出毎の示唆演出H1〜H6の演出内容を特定している。また、各連続予告演出用の示唆演出パターンSA1〜SF4は、連続予告演出における各図柄変動演出の変動時間に応じて選択可能なパターンが特定されている。すなわち、前記連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2毎に選択可能な示唆演出パターンSA1〜SF4が決まる。具体的には、第1の連続予告演出パターンWA1〜WA2が決定された場合に、示唆演出パターンSA1,SB1,SC1,SE1,SF1を選択可能に設定され、第2の連続予告演出パターンWB1〜WB2が決定された場合に、示唆演出パターンSA2,SB2,SC2,SE2,SF2を選択可能に設定され、第3の連続予告演出パターンWC1〜WC2が決定された場合に、示唆演出パターンSA3,SB3,SC3,SE3,SF3を選択可能に設定され、第4の連続予告演出パターンWD1〜WD2が決定された場合に、示唆演出パターンSA4,SB4,SC4,SE4,SF4を選択可能に設定される。
ここで、前記連続予告演出用の示唆演出パターンSA1〜SF4は、各図柄変動演出の示唆演出H1〜H6の最終表示を決定するものである。すなわち、各示唆演出パターンSA1〜SF4が選択された場合には、各図柄変動演出が確定停止する時点で、対応の示唆演出パターンで特定される示唆演出H1〜H6となる背景表示が表示される。ここで、示唆演出パターンSA1〜SF4において、各連続単位演出で特定される示唆演出は、対応の示唆演出パターンで特定される示唆演出の最終表示による大当り表示の期待度以下となる示唆演出から選択される。例えば、示唆演出パターンSB4では、連続単位演出1回目〜3回目の示唆演出は、連続単位演出4回目(最終表示)の示唆演出H2の期待度以下となる示唆演出H1,H2から選択され、示唆演出パターンSE3では、連続単位演出1回目〜2回目の示唆演出は、連続単位演出3回目(最終表示)の示唆演出H5の期待度以下となる示唆演出H1〜H5から選択される。
また、図柄変動演出が実行された際に付与される大当り遊技の種類(大当りの価値)によって、選択可能な大当り確定示唆演出パターンSD1〜SF4が特定される。具体的には、確変状態を付与する大当りであるか、確変状態を付与しない大当りであるかによって定められている。大当り確定示唆演出パターンSD1〜SD4は、図柄A〜図柄Fの場合に選択可能に設定され、大当り確定示唆演出パターンSE1〜SE4は、図柄A〜図柄Eの場合に選択可能に設定され、大当り確定示唆演出パターンSF1〜SF4は、図柄Aの場合に選択可能に設定されている。これにより、連続予告演出で行われる示唆演出の内容により、付与される大当り遊技の種類を遊技者が予測し得るようになっている。すなわち、実施例では、示唆演出H4が行われることで、何れかの種類の大当り遊技が付与されることが把握され、示唆演出H5が行われることで確変状態となる大当り遊技が付与されることが把握され、示唆演出H6が行われることで遊技者に最大の価値を与え得る大当り遊技が付与されることが把握される。以下の説明では、大当り確定示唆演出パターンSD1〜SD4を第1の大当り確定示唆演出パターンと指称し、大当り確定示唆演出パターンSE1〜SE4を第2の大当り確定示唆演出パターンと指称し、大当り確定示唆演出パターンSF1〜SF4を第3の大当り確定示唆演出パターンと指称する場合もある。なお、実施例では、前述した示唆演出H4(シルバー色)が第1の基準大当り確定示唆演出として設定され、示唆演出H5(ゴールド色)が第2の基準大当り確定示唆演出として設定され、示唆演出H6(虹色)が第3の基準大当り確定示唆演出として設定されている。
また、統括制御ROM65bには、大当り遊技が発生することを報知する大当り確定示唆演出(以下確定表示という)の表示タイミングが複数設定された連続大当り確定示唆演出実行パターン(特殊当り確定示唆演出パターン)P1〜P4が設定されている。ここで、連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4で特定される確定表示としては、大当り遊技が発生することを確定的に報知し得る予め定めた図柄や絵柄である。すなわち、連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4が選択されると、該連続大当り確定示唆演出パターンP1〜P4で特定される表示タイミングにおいて確定表示が図柄表示装置17に連続して複数回表示されるようになっている。連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4は、大当り確定示唆演出パターンSD1〜SD4,SE1〜SE4,SF1〜SF4の実行が決定された場合に、前記統括制御CPU65aにより選択され得るよう設定される。具体的には、特定の基準大当り確定示唆演出が統括制御CPU65aにより決定された場合に、連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4を選択し得るよう構成される。実施例では、第2または第3の大当り確定示唆演出パターンSE1〜SE4,SF1〜SF4が決定された場合に、連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4を選択し得るよう設定されている。
また、前記連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4には、複数種類が設定されている。そして、図柄変動演出が実行された際に付与される大当り遊技の種類(大当りの価値)によって、決定可能な連続大当り確定示唆演出パターンが特定されている。実施例では、連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4は、前記大当り遊技の種類(図柄A〜図柄E)に応じて選択可能な複数のパターンが設定されている。具体的には、大当り図柄が図柄Aの場合に、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1が決定可能に設定され、大当り図柄が図柄Bの場合に、第2の連続大当り確定示唆演出実行パターンP2が決定可能に設定され、大当り図柄が図柄Cの場合に、第2または第3の連続大当り確定示唆演出実行パターンP2,P3が決定可能に設定され、大当り図柄が図柄D,Eの場合に、第3または第4の連続大当り確定示唆演出実行パターンP3,P4が決定可能に設定される。
ここで、図20に示すように、第1〜第4の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4では、確定表示の表示回数が異なるよう設定されている。具体的には、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1では連続予告演出の連続単位演出1回につき4回の確定表示が表示されるよう設定され、第2の連続大当り確定示唆演出実行パターンP2では連続予告演出の連続単位演出1回につき3回の確定表示が表示されるよう設定され、第3の連続大当り確定示唆演出実行パターンP3では連続予告演出の連続単位演出1回につき2回の確定表示が表示されるよう設定され、第4の連続大当り確定示唆演出実行パターンP4では連続予告演出の連続単位演出1回につき1回の確定表示が表示されるよう設定されている。すなわち、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1では、最大で16回の確定表示が表示され、第2の連続大当り確定示唆演出実行パターンP2では、最大で12回の確定表示が表示される。また第3の連続大当り確定示唆演出実行パターンP3では、最大で8回の確定表示が表示され、第4の連続大当り確定示唆演出実行パターンP4では、最大で4回の確定表示が表示される。ここで、第1〜第4の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4では、確定表示の表示内容、表示順序または表示タイミング等が異なるよう設定されている。また、第1〜第4の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4において、確定表示の表示内容、表示順序または表示タイミング等の全てが異なる必要はなく、各第1〜第4の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4に基づいて実行される演出の違いを認識し得るようになっていればよい。
図22および図23に、連続大当り確定示唆演出実行パターンの一例を示す。図22は、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1の一例を示しており、図柄変動演出の変動時間毎に複数種類ずつ設定されている。そして、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1で特定される表示タイミングにおいて、図柄表示装置17に確定表示A〜Eの何れかが表示されるようになっている。図23は、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1と、第2の連続大当り確定示唆演出実行パターンP2との関係の一例を示している。すなわち、図23では、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1により特定される確定表示の表示タイミングは、第2の連続大当り確定示唆演出実行パターンP2により特定される表示タイミングと基本的に同じタイミングに設定されて、各表示タイミング毎に同じ確定表示が表示されるよう設定されると共に、確定表示の表示回数が異なっている。これにより、何れの連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4に基づいて確定表示が表示されているのか遊技者が判断し難くなり、連続して表示される確定表示に対する遊技者の関心を強く惹き付け得るようになる。
次に、統括制御基板65で実行される示唆演出の決定処理に関して、図24を参照して説明する。統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから入力される示唆演出情報に基づいて図柄表示装置17に示唆演出H1〜H6を表示するか否かを決定する(ステップG11)。具体的には、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが連続予告演出の実行を決定したか否かを判定し、連続予告演出の実行を決定していない場合には、示唆演出の決定処理を終了する。ステップG11では、メイン制御CPU60aから入力された先読み演出コマンドに連続予告演出グループを示す情報が含まれているか否かを判定する。すなわち、先読み演出コマンドに連続予告演出グループを示す情報が示唆演出情報として機能している。具体的には、先読み演出コマンドの上位コマンドに、連続予告演出グループを指定するコマンド(「D8H」または「D9H」)が含まれるか否かを判定する。これにより、連続予告演出において表示可能な示唆演出H1〜H6の表示内容が確定する。すなわち、大当り用の連続予告演出グループを指定するコマンド(「D9H」)が含まれることで、示唆演出H1〜H6を含む示唆演出パターンSA1〜SF4が選択可能であることが判り、はずれ用の連続予告演出グループを指定するコマンド(「D8H」)が含まれることで、示唆演出H1〜H3からなる示唆演出パターンSA1〜SC4が選択可能であることが判る。更に、判定結果が肯定の場合には、図柄変動演出の演出パターンとして連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2が選択されたか否かを判定する。具体的には、統括制御RAM65cに連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2を指定する演出コマンドが設定されているか否かを判定する。そして、連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2が選択されていない場合には、示唆演出の決定処理を終了する。
そして、第1〜第5の連続予告演出パターンWA1〜WE1,WA2〜WE2が選択されている場合には、統括制御CPU65aは、事前大当り判定の判定結果が肯定であるか否かを判定する(ステップG12)。具体的には、メイン制御CPU60aから入力された先読み演出コマンドの事前当りを示す情報が含まれているか否かを判定する。具体的には、先読み演出コマンドの上位コマンドに、大当り用連続予告演出グループを指定するコマンド(「D9H」)が含まれるか否かを判定する。そして、事前大当り判定の判定結果が肯定である場合には、連続予告演出の結果として大当り遊技が発生することを報知する大当り確定示唆演出H4〜H6を行うか否かを決定する(ステップG13)。実施例では、所定周期毎(例えば4ms)に更新される示唆演出判定用の乱数を、先読み演出コマンドが入力された時点で統括制御CPU65aが取得し、当該乱数が予め定めた大当り確定示唆演出実行判定値と一致するか否かを判定することで、大当り確定示唆演出H4〜H6の実行判定を行っている。すなわち、統括制御CPU65aは、大当り判定結果が肯定の場合に、大当り遊技が発生することを報知する大当り確定示唆演出を行うか否かを決定する当り確定示唆演出決定手段として機能する。
そして、ステップG13において大当り確定示唆演出H4〜H6を行うことが決定された場合には、連続予告演出の結果として大当り遊技が発生することを報知する基準となる示唆演出(基準大当り確定示唆演出)の演出内容を決定する(ステップG14)。実施例では、基準大当り確定示唆演出として、複数種類(実施例では3種類)の大当り確定示唆演出H4〜H6が設定されており、ステップG14において1つの大当り確定示唆演出パターンSD1〜SF4を決定することで、基準大当り確定示唆演出が決定される。このように、統括制御CPU65aは、複数種類の基準大当り確定示唆演出の内から1つの基準当り確定示唆演出を決定する基準当り確定示唆演出決定手段として機能している。ここで、大当り確定示唆演出パターンSD1〜SF4は、事前大当り判定が肯定となる特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が実行された際に付与される大当り遊技の種類(大当りの価値)によって選択可能なパターンが特定される。具体的には、大当り確定示唆演出パターンSD1〜SD4は、先読み演出コマンドの下位コマンドにおいて特定される大当り遊技種別情報が図柄A〜図柄Fの場合に選択可能に設定され、大当り確定示唆演出パターンSE1〜SE4は、先読み演出コマンドの下位コマンドにおいて特定される大当り遊技種別情報が図柄A〜図柄Eの場合に選択可能に設定され、大当り確定示唆演出パターンSF1〜SF4は、先読み演出コマンドの下位コマンドにおいて特定される大当り遊技種別情報が図柄Aの場合に選択可能に設定されている。すなわち、第2または第3の大当り確定示唆演出H5,H6は、大当りの結果として確変状態が付与されることが確定する演出である。
ここで、大当りの種類の事前判定結果が確変状態を付与する大当りである場合に、第2の大当り確定示唆演出パターンSE1〜SE4が選択される割合は、第1の大当り確定示唆演出パターンSD1〜SD4が選択される割合よりも低く設定され、示唆演出H5が行われた際に遊技者に対して大きなインパクトを与え得るようになっている。また、先読み演出コマンドの下位コマンドにおいて特定される大当り遊技種別情報が図柄Aの場合に、第3の大当り確定示唆演出パターンSF1〜SF4が選択される割合は、第2の大当り確定示唆演出パターンSE1〜SE4が選択される割合よりも低く設定され、示唆演出H6が行われた際に遊技者に対して大きなインパクトを与え得るようになっている。
ステップG14において基準大当り確定示唆演出H4〜H6が決定されると、大当り遊技が発生することを報知する示唆演出を複数回行うか否かを統括制御CPU65aが決定する(ステップG15)。実施例では、基準大当り確定示唆演出として、前記第2または第3の大当り確定示唆演出H5,H6が決定された場合に、大当り確定示唆演出(確定表示)を複数回表示させる連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4が選択され得る。実施例では、所定周期毎(例えば4ms)に更新される連続大当り確定示唆演出判定用の乱数を、先読み演出コマンドが入力された時点で統括制御CPU65aが取得し、当該乱数が予め定めた連続大当り確定示唆演出実行判定値と一致するか否かを判定することで、実行判定を行っている。すなわち、統括制御CPU65aは、大当り確定示唆演出の表示タイミングを定めた複数の大当り確定示唆演出パターンから1つの当り確定示唆演出パターンを選択する大当り確定示唆演出パターン選択手段として機能する。
ここで、連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4は、前記大当り遊技の種類に応じて選択可能な複数のパターンが設定されている。従って、統括制御CPU65aは、先読み演出コマンドの下位コマンドにおいて特定される大当り遊技種別情報(図柄A〜図柄E)に応じて、対応する連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4の何れかが決定される。例えば、先読み演出コマンドで特定される大当り遊技種別情報が図柄Aを示している場合には、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1が決定され、大当り遊技種別情報が図柄Cを示している場合には、第2または第3の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1,P3が決定される。このとき、メイン制御CPU60aから入力される変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特定する変動時間に合わせた連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4が選択される。すなわち、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1は、先読み演出コマンドで特定される大当り遊技種別情報が図柄Aを示している場合に限り選択され得るから、第1の連続大当り確定示唆演出実行パターンP1が実行された際に遊技者に与えるインパクトが大きくなる。
そして、ステップG12またはステップG13における判定結果が否定の場合には、連続予告演出の結果として大当り遊技が発生する可能性を報知する通常示唆演出H1〜H3を実行することを決定する。通常示唆演出の実行が決定されると、統括制御CPU65aが通常示唆演出H1〜H3の演出内容を決定する(ステップG17)。この場合には、大当りの確定を報知しない通常示唆演出パターンSA1〜SC4から統括制御CPU65aが決定する。ここで、通常示唆演出には、前述のように、図柄変動演出において実行された場合に大当り遊技が付与される期待度の異なる複数種類(示唆演出H1〜H3の3種類)が設定されている。すなわち、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、大当り遊技が付与される期待度の低い示唆演出が最終表示とされたパターンの方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。また、大当り演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合には、はずれ演出用の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドが入力された場合と較べて、大当り遊技が付与される期待度の高い示唆演出が最終表示とされたパターンの方を統括制御CPU65aが選択する割合が高くなるよう設定されている。このように、連続予告演出において通常示唆演出H1〜H3が図柄表示装置17で実行された場合に、その演出内容により大当り遊技が付与されることへの遊技者の期待感を高め得るようになっている。すなわち、統括制御CPU65aは連続予告演出判定の判定結果が肯定の場合に、連続予告演出の結果として大当り表示が表示される期待度を示唆する示唆演出H1〜H6を実行するか否かを決定する示唆演出決定手段としての機能を備えている。
また、実施例では、統括制御CPU65aは、連続予告演出における図柄変動演出毎に、前回の図柄表示演出で表示された示唆演出の期待度と同等以上となる期待度の示唆演出を決定するよう設定される。すなわち、連続予告演出における前回の図柄変動演出において背景画像を白色とする示唆演出H1を特定する通常示唆演出パターンSA1〜SA4が選択されていた場合には、今回の図柄変動演出において背景画像を白色、青色、赤色とする示唆演出H1〜H3を特定する通常示唆演出パターンSA1〜SC4の何れかが選択される。また、連続予告演出における前回の図柄変動演出において背景画像を青色とする示唆演出H2を特定する通常示唆演出パターンSB1〜SB4が選択されていた場合には、今回の図柄変動演出において背景画像を青色、赤色とする示唆演出H2,H3を特定する通常示唆演出パターンSB1〜SB4,SC1〜SC4の何れかが選択される。このように、連続予告演出において図柄変動演出の進行に伴って示唆演出の期待度が低下しないから、遊技者の混乱を防止することができると共に、図柄変動演出(連続予告演出)の回数が進行することに伴う示唆演出の変化に対する期待感を持たせることができる。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例のように、大当りが発生しない場合に、図柄変動演出において大当り表示が表示される可能性を示唆するリーチ演出を実行する可能性があるか否かの判定(演出実行判定)を一旦行って、その後に演出内容毎にグループに分けた演出実行決定テーブルTA1〜TA4に基づいて一次振分用乱数を用いて演出グループを選択することで、演出グループに含まれる演出内容(例えばリーチの種類)毎の大当りが発生する信頼度を容易に調節し得る。ここで、一次振分用乱数を用いた演出グループの選択では、メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報の記憶数によって一次振分判定値が変動しない演出実行固定値に一次振分用乱数が該当するか、該記憶数によって一次振分判定値が変動する演出実行変動値に一次振分用乱数が該当するか、を基準として演出グループを決定している。すなわち、メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報の記憶数によらず一次振分用乱数に基づいて演出グループが選択される。このため、始動保留情報の記憶数毎にリーチ発生の有無(リーチ確率)やリーチの種類の信頼度を容易に調節し得る。
また、メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報の記憶数によって一次振分判定値が変動しない演出実行固定値を設定することで、該記憶数によらず演出を実行する判定値が選択される確率を一定にできる。また、始動保留情報の記憶数に応じてリーチなしはずれ変動演出グループに割当てられる一次振分判定値が増減するから、該記憶数に応じて演出実行され易い状態(リーチ演出が発生し易い状態)や演出実行され難い状態(リーチ演出が発生し難い状態)を生起することができ、大当りが発生しないはずれリーチ演出の出現が削減され、遊技の進行が冗長になることはない。
実施例のように、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した時点で取得された始動保留情報に基づいて先読み演出コマンドをメイン制御CPU60aが設定し、該先読み演出コマンドをメイン制御CPU60aから統括制御CPU65aへ送信するようにすることで、統括制御CPU65aにおいて連続予告演出を実行させるか否かを独自に判断することができる。すなわち、メイン制御CPU60aでは連続予告演出の実行に関する詳細(例えば、連続予告演出の実行回数や、本変動であるか否か等)を判断する必要がないから、メイン制御手段の制御処理の軽減を図り得る。ここで、統括制御CPU65aに入力される先読み演出コマンドには、メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報の記憶数を示す保留数情報や、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bの何れへのパチンコ球の入賞に基づくかを示す特図種別情報、事前判定された大当りの種類(大当り図柄)を示す大当り遊技種別情報、事前大当り判定結果が当りか否かを示す事前大当り判定情報、入賞時点で一次振分用乱数に基づいて決定された演出グループを示す事前演出グループ情報等が含まれることで、統括制御CPU65aにおいて連続予告演出を実行させるべきか否かを正確に判断することが可能となる。
そして、遊技状態が確変状態または変短状態が付与された状態では、第1始動入賞口31aへの入賞に基づく演出実行判定の判定結果が肯定であった場合に、ノーマルリーチ演出を実行するノーマルリーチはずれ変動演出グループのみが設定された演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2から演出グループを選択させるようにすることで、確変状態または変短状態の遊技の進行をスムーズにし得る。遊技状態が確変状態または変短状態が付与された状態では、第2始動入賞口31bへの入賞に基づく演出実行判定の判定結果が肯定であった場合に、リーチなしはずれ変動演出グループのみが設定された演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2から演出グループを選択させるようにすることで、確変状態または変短状態の遊技の進行をスムーズにし得る。
実施例では、始動保留情報に基づく演出内容を先読みして演出を実行するか否かを決定する際と、当該演出内容を先読みした始動保留情報に基づく図柄変動演出の開始時に同じ一次振分用乱数の値に基づいて同一の演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2から演出グループを決定している。このとき、演出内容を先読みする際には始動保留情報の記憶数によって演出内容が変動しない演出実行固定値を基準にして演出内容を決定しているから、先読み演出の決定時と当該始動保留情報に基づく図柄変動演出の決定時での記憶数の相違によって判定内容に齟齬を生じることはない。また、始動保留情報の先読み時点と、始動保留情報に基づいて図柄変動演出の演出内容を決定する時点において、一次振分用乱数および演出内容決定テーブルTA1,TA2,TB1,TB2を共通化することで、データ容量を削減できる。
このとき、演出実行決定テーブルに連続予告演出が行われる演出内容を纏めた演出グループを設定しておくことで、入賞時点でメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報に基づく図柄変動演出に跨る連続予告演出の実行が決定される割合の調節が容易になる。また、実施例のように、遊技状態が確変状態または変短状態の場合に、連続予告演出が含まれていない演出グループのみを選択させるようにすることで、確変状態または変短状態の遊技の進行をスムーズにし得る。
実施例では、連続予告演出の途中(実行回数=「0」になる前)に終了示唆表示を表示することが決定されると、連続予告演出の途中であるにも拘わらず、一旦連続予告演出の終了示唆表示が表示され、その次の図柄変動演出(変動サイクル)において連続予告演出の継続を報知する継続表示が行われる。このため、終了示唆表示の表示により連続予告演出の終了を予測して落胆した遊技者に驚きを与えることができると共に、遊技者の興趣を惹き付けることができる。
実施例では、終了示唆表示の表示としてリーチはずれ表示が表示された次の図柄変動演出において連続予告演出の継続報知する継続表示が行なわれ得るから、はずれリーチが生じても遊技者に継続表示の期待感を持たせることができ、遊技の興趣を損なうことがない。しかも、はずれリーチ後の図柄変動演出において連続予告演出が継続していることを報知することで、はずれリーチの前後の図柄変動演出の結びつきを遊技者に明確に認識させることができ、遊技者の期待感を高めて興趣の向上を図り得る。また、始動入賞口31a,31bへ遊技球が入賞した時点でメイン制御RAM60cが記憶している始動保留情報に、はずれリーチ演出を生起する可能性がある始動保留情報が含まれる場合に、当該始動保留情報に基づいてはずれリーチ演出を実行させ得るから、リーチの発生確率を一定に保つことができる。
また、終了示唆表示が表示された次の図柄変動演出において、1つの飾図が停止表示されるまでの間に継続表示を表示して連続予告演出の継続を報知することで、遊技の興趣を損なうことはなく、遊技者が連続予告演出の継続を認識した状態で、その時点で行われている図柄変動演出を楽しむことができる。そして、終了示唆表示が表示された次の図柄変動演出の変動開始と同時に継続表示を表示して連続予告演出の継続を報知することで、前後の図柄変動演出の結びつきを速やかに把握できる。従って、図柄変動演出の開始と同時に連続予告演出の継続を遊技者が直ちに認識でき、遊技の興趣を損なうことはない。
また、実施例では、連続予告演出が実行される間に、連続予告演出の結果として大当り表示が表示される期待度を示唆する示唆演出H1〜H6を実行し得るよう構成されているから、連続予告演出が開始してから終了するまで継続して遊技者の関心を維持することができ、遊技の興趣向上を図り得る。そして、連続予告演出において示唆演出で表わされる大当り表示の期待度が図柄変動演出(確定変動サイクル)の進行に伴って低下しないようにすることで、遊技者の混乱を防止することができると共に、図柄変動演出の進行に伴ってより大当り表示の期待度の高い示唆演出H1〜H6に変化する期待感を持たせることができる。
また、連続予告演出において実行される示唆演出H1〜H6の中に、連続予告演出の結果として大当り表示が表示されることを確定的に報知する大当り確定示唆演出H4〜H6を設けることで、図柄変動演出の進行に伴う示唆演出の変化に対する遊技者の期待感を一層高め得る。
また、実施例では、連続大当り確定示唆演出実行パターンP1〜P4を設定したことで、1回の図柄変動演出において複数回の大当り確定示唆演出が行われる期待感を持たせることができる。従って、大当りが発生することを確定的に報知する大当り確定示唆演出H4〜H6が行われたとしても、その後の図柄変動演出に対しても遊技者の関心を持続させることが可能となる。また、特定の基準当り確定示唆演出H5,H6が決定されたことを条件として、複数回の大当り確定示唆演出が行われる連続大当り確定示唆演出実行パターンが選択され得るようにしたことで、複数回の大当り確定示唆演出が行われる頻度の調節を容易に行ない得る。すなわち、複数回の大当り確定示唆演出が行われる図柄変動演出が殆ど発生しないようにすることで、図柄変動演出において実際に複数回の大当り確定示唆演出が行われた際に大きな幸福感や満足感といった感覚を遊技者へ与え、遊技の興趣を増大し得る。また、連続予告演出が実行される各図柄変動演出において大当り確定示唆演出が行なわれ得ることで、複数回の大当り確定示唆演出が行われる期待感を長期間に亘って持たせることができる。
また、大当り確定示唆演出H4〜H6は、発生する大当り遊技の種類に応じて選択可能な演出が決定されるから、1回の大当り確定示唆演出が行われた後の大当り確定示唆演出H4〜H6に対して遊技者の関心を惹き付け得る。
また、パチンコ機10を構成する前枠13に設けた当り確定示唆演出実行手段としてのランプ装置18において、1回目の大当り確定示唆演出を実行させることで、通常の図柄変動演出での演出とは異なることを遊技者に覚知させることができ、大当り確定示唆演出の見落としを防止し得る。また、1回目の大当り確定示唆演出をランプ装置18で実行させることで、複数回の大当り確定示唆演出が行われる期待感を遊技者に抱かせることができる。
そして、パチンコ機10の前面をなす前枠13に設けたランプ装置18において示唆演出を実行し得るよう構成したことで、図柄表示装置17での表示だけでなく、バリエーション豊かな示唆演出を実現できる。
また、統括制御CPU65aが実行する示唆演出H1〜H6を決定することで、パチンコ機10の全体を制御するメイン制御CPU60aの制御負荷を軽減し得ると共に、実行可能な示唆演出パターンのバリエーションを豊かにできる。
このように、メイン制御CPU60aでは、連続予告演出における示唆演出H1〜H6の最終表示を決定して、統括制御CPU65aにおいて指定された最終表示に対応する示唆演出H1〜H6の示唆演出パターンを選択することで、示唆演出として実行可能な演出のバリエーションを豊かにできる。
また、連続予告演出の前には、連続予告前演出が実行されるよう構成されると共に、該連続予告演出の後の本変動においては、リーチ発展前演出が実行されるよう構成されていることで、単に連続予告演出が実行される場合と較べても、連続予告演出の前後において行われる演出で示唆される演出内容に対して遊技者の関心を惹きつけることができる。このとき、連続予告前演出として大当り発生の期待度が異なる複数種類の演出を設けることで、連続予告演出に先立って行われる連続予告前演出に対する遊技者の関心が高められる。また、リーチ発展前演出として大当り発生の期待度が異なる複数種類の演出を設けることで、連続予告演出の後の本変動において行われるリーチ発展前演出に対する遊技者の関心が高められる。
ここで、前記連続予告前演出は、図柄表示装置17に表示される表示演出として実行される一方で、前記リーチ発展前演出は、図柄表示装置17に表示される表示演出と合わせて、当該図柄表示装置17の前側を移動する可動演出部材の可動演出を含む演出として実行される。このため、連続予告前演出およびリーチ発展前演出の夫々で遊技者に異なった印象を与えることができ、連続予告演出が実行される前後における遊技の興趣が向上される。
そして、大当り発生の期待度の低い連続予告前演出が行われた場合に、その後に大当り発生の期待度の高いリーチ発展前演出が行われ易くすることで、連続予告前演出からリーチ発展前演出に至るまで遊技者の関心を継続して惹き付けることができる。更に、リーチ発展前演出を選択する際に、連続予告前演出よりも大当り発生の期待度が高く設定された演出が行われるようにすることで、連続予告前演出からリーチ発展前演出に至るまで遊技者の関心を継続して惹き付けることができる。
(変更例)
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 実施例では、第1始動入賞口(第1始動入賞手段)に入賞したことを契機にして連続予告演出が行われ得るよう構成したが、第2始動入賞口(第2始動入賞手段)に入賞したことを契機にして連続予告演出が行われ得るようにすることもできる。例えば、変短状態(第2特典遊技状態)が付与されていない状態で、第2始動入賞口(第2始動入賞手段)に入賞した際の先読み予告処理で用いられる演出実行判定値を1個以上設定すると共に、第1のはずれ変動演出内容決定テーブルTB1に連続予告演出グループを設定することで実現できる。同様に、確変状態(第1特典遊技状態)や変短状態(第2得点遊技状態)の有無における演出実行判定値の設定数や、演出内容決定テーブルにおける演出グループの設定内容や一次振分用判定値の設定値の設定数を変更することで、確変状態(第1特典遊技状態)や変短状態(第2得点遊技状態)の有無関わりなく、連続予告演出が行われ得るよう構成することができる。また反対に、演出実行判定値の設定数や、演出内容決定テーブルにおける演出グループの設定内容や一次振分用判定値の設定値の設定数を変更することで、連続予告演出の実行を制限することも可能である。
(2) 演出内容決定テーブルに設定する演出グループは、実施例のものに限られるものではなく、適宜に変更することができ、前記図柄表示手段で実行される演出内容毎にグループ化することで、演出グループ毎の信頼度を調整することができる。例えば、図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回とした擬似変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出を擬似的に実現した擬似連続予告演出の演出グループを設定してもよい。このとき、擬似連続予告演出における変動サイクルの実行回数に基づいて演出グループを細分化することで、実行回数により示唆される当り表示結果が表示されるか否かの可能性を変化させることも容易になし得る。また、連続予告演出グループを含まない演出内容決定テーブルとすることもできる。
(3) 実施例では、先読み予告処理および特図開始処理において、共通した演出内容決定テーブルを用いて演出グループを決定するようにしたが、異なる演出内容決定テーブルを設定することも可能である。
(4) 実施例では、演出内容決定テーブルに設定される一次振分用判定値として、保留記憶手段(メイン制御RAM)が記憶する始動保留情報(第1特図始動保留情報)の記憶数により対応する演出グループが変動する演出実行変動値と、該保留記憶手段(メイン制御RAM)が記憶する始動保留情報(第1特図始動保留情報)の記憶数に関わらず対応する演出グループが固定された演出実行固定値とを設定したが、これら演出実行変動値や演出実行固定値に割当てられる判定値の範囲は、実施例に示したものに限られず、適宜に変更可能であることはいうまでもない。すなわち、演出実行変動値や演出実行固定値に割当てられる一次判定値の範囲を変更することで、連続予告演出が実行される確率や該連続予告演出が実行された際に当り遊技が発生する確率を任意に変更できる。
(5) 実施例では、遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段とを始動入賞手段として備え、各始動入賞具手段毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2入賞検出手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2入賞検出手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(6) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(7) また、実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を統括制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御手段(統括制御CPU)と統括制御手段(統括制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(8) また、先読み演出コマンドに含まれる情報としては、実施例に示した情報を全て含んでいる必要はない。例えば、事前当り判定手段の判定結果を示す事前当り情報と、一次振分手段が選択した演出グループを示す事前演出グループ情報とを先読み演出コマンドが備えることで、サブ制御手段において連続予告演出を実行させるか否かを判断することができるから、メイン制御手段の制御処理の軽減を図り得る。そして、先読み演出コマンドには、保留記憶手段(メイン制御RAM)が記憶する保留数を示す保留数情報、第1始動入賞手段および第2始動入賞手段の何れの入賞に基づく当り判定結果かを示す入賞手段情報、事前当り判定結果が当りの場合に当り遊技の種類を示す事前当り遊技種別情報が含まれるようにすることで、サブ制御手段において連続予告演出を実行させるか否かを細かく判断することができる。
(9) 実施例では、連続予告演出を伴って大当り遊技が生起される場合に、大当り確定示唆演出および 特殊当り確定示唆演出が行われるよう構成したが、これに限られるものではなく、連続予告演出を伴うことなく大当り遊技が生起される場合に、大当り確定示唆演出および特殊当り確定示唆演出が行われるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチ等各種リーチ演出を経て大当り遊技が生起される場合や、擬似連予告演出を経て大当り遊技が生起される場合に、大当り確定示唆演出および特殊当り確定示唆演出が行われるよう構成することもできる。
(10) 実施例では、第1特典遊技状態が付与されている状態を確変状態としたが、これに限られるものではなく、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態を組み合わせた状態を確変状態とすることもできる。この場合に、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態の何れも付与されていない状態を非確変状態とすることができる。
(11) 実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
(12) 実施例では、大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞手段(特別入賞装置)の開閉手段(開閉扉)の開閉態様(開閉パターン)として、長時間開放動作と短時間開放動作とを適宜に組み合わせた例を示した。ここで、開閉手段の長時間開放動作としては、開閉手段の短時間開閉動作に較べて有利な開放態様となっていればよい。開閉手段の短時間開閉動作が不利となる開閉制御としては、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてパチンコ球の入賞が実質的に不可能な開放時間とすることができる。また、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)において入賞可能な開放時間であっても前記規定個数のパチンコ球の入賞は実質的に不可能な開放時間とすることで、開閉手段の短時間開閉動作が長時間開放動作と較べて不利となる開閉態様とすることも可能である。また、開閉手段に長時間開閉動作をさせた際に、ラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能である必要はなく、開閉手段に長時間開閉動作をさせた場合と較べて、より多くのパチンコ球が入賞可な開放時間とすることもできる。
17 図柄表示装置(図柄表示手段)
18 ランプ装置(示唆演出実行手段)
31a 第1始動入賞口(第1始動入賞手段)
31b 第2始動入賞口(第2始動入賞手段)
38 可動演出装置(可動演出手段)
60a メイン制御CPU(乱数取得手段、演出実行判定手段、連続予告演出判定手段、実行回数決定手段、当り判定手段)
60c メイン制御RAM(保留記憶手段)
65a 統括制御CPU(演出実行制御手段、第1の前兆演出決定手段、第2の前兆演出決定手段)

Claims (6)

  1. 遊技球が入賞可能な始動入賞手段と、前記始動入賞手段への入賞を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段が取得した乱数を始動保留情報として所定数記憶する保留記憶手段と、前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄表示手段とを備え、前記図柄表示手段で実行される図柄変動演出において予め定められた当り表示が表示された場合に遊技者に有利な当り遊技が付与されるよう構成されると共に、前記図柄表示手段において前記当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出を実行可能に構成された遊技機において、
    前記予告演出は、図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出を含み、該連続予告演出における変動サイクルの実行回数により前記当り表示結果が表示される可能性を示唆するよう構成されると共に、
    前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、前記図柄変動演出においてリーチ演出を実行させるかを判定する演出実行判定手段と、
    前記始動入賞手段への入賞を契機として取得した乱数に基づいて前記連続予告演出を実行するかを判定する連続予告演出判定手段と、
    前記連続予告演出において実行される前記変動サイクルの実行回数を決定する実行回数決定手段と、
    前記連続予告演出判定手段の判定結果に基づいて、前記図柄表示手段において前記実行回数決定手段が決定した実行回数分の図柄変動演出に亘った連続予告演出を実行させる演出実行制御手段と、
    前記連続予告演出判定手段の判定結果に基づいて、連続予告演出の実行を示唆する第1の前兆演出を行なうかを決定する第1の前兆演出決定手段と、
    前記図柄表示手段において連続予告演出が実行された後に、前記リーチ演出が生起されるかを示唆する第2の前兆演出を行なうかを決定する第2の前兆演出決定手段とを備え、
    前記第1の前兆演出決定手段は、前記連続予告演出判定手段の判定が前記連続予告演出を実行する判定結果の場合に、前記第1の前兆演出を行なうことを決定し、該連続予告演出判定手段の判定が当該連続予告演出を実行しない判定結果の場合に、第1の前兆演出を行なうかを決定し、
    前記第2の前兆演出決定手段は、前記演出実行判定手段の判定が前記図柄変動演出においてリーチ演出を実行させる判定結果の場合に、前記第2の前兆演出を行なうことを決定し、該演出実行判定手段の判定が当該図柄変動演出においてリーチ演出を実行させない判定結果の場合に、第2の前兆演出を行なうかを決定し、
    前記第1の前兆演出決定手段が第1の前兆演出を行なうことを決定した場合には、第1の前兆演出を行なった後に前記連続予告演出判定手段の判定結果に応じて前記連続予告演出が実行され得るよう構成され、前記第2の前兆演出決定手段が第2の前兆演出を行なうことを決定した場合には、連続予告演出の後に第2の前兆演出を行なった後に前記演出実行判定手段の判定結果に応じてリーチ演出が生起され得るよう構成されると共に、
    前記第1の前兆演出は、当り遊技が付与される期待度が異なる複数種類設けられ、
    前記第1の前兆演出決定手段の判定が前記第1の前兆演出を行なう判定結果の場合に、前記複数種類の第1の前兆演出から1つの演出を選択する第1の前兆演出選択手段を備える
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2の前兆演出は、当り遊技が付与される期待度が異なる複数種類設けられ、
    前記第2の前兆演出決定手段の判定が前記第2の前兆演出を行なう判定結果の場合に、前記複数種類の第2の前兆演出から1つの演出を選択する第2の前兆演出選択手段を備える請求項記載の遊技機。
  3. 前記第1の前兆演出選択手段が当り発生の期待度の低い第1の前兆演出を選択した場合には、当り発生の期待度の低い第2の前兆演出よりも当り発生の期待度の高い第2の前兆演出を前記第2の前兆演出選択手段が選択する確率が高くなるよう構成された請求項記載の遊技機。
  4. 前記第2の前兆演出選択手段は、前記第1の前兆演出選択手段が選択した第1の前兆演出よりも、当り発生の期待度が高く設定された第2の前兆演出を選択するよう構成された請求項または記載の遊技機。
  5. 前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて当り遊技を生起するかを判定する当り判定手段を備え、
    前記当り判定手段の判定が前記当り遊技を生起しない判定結果の場合には、前記第1の前兆演出選択手段が選択した第1の前兆演出の種類に応じて予め選択可能に設定された種類の第2の前兆演出から前記第2の前兆演出選択手段が第2の前兆演出を選択し、
    前記当り判定手段の判定が前記当り遊技を生起する判定結果の場合には、該当り判定手段の判定が当り遊技を生起しない判定結果の場合に第1の前兆演出の種類に応じて選択可能に設定された種類の第2の前兆演出とは異なる種類の第2の前兆演出を前記第2の前兆演出選択手段が選択し得るよう構成された請求項の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 前記図柄表示手段の前側で動作可能な可動演出手段を備え、
    前記第1の前兆演出は前記図柄表示手段の表示演出として実行される一方、前記第2の前兆演出は可動演出手段の可動演出を含む演出として実行される請求項1〜の何れか一項に記載の遊技機。
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