JP5647040B2 - 発電機出力推定方法、及びそのシステムとプログラム - Google Patents

発電機出力推定方法、及びそのシステムとプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力系統に連系される発電機(分散型電源)の出力を、間接的な情報から推定する技術に関し、特に電圧、電流、力率等の電気量を測定することが可能な配電線区間開閉器から得られる情報を基に、配電線区間内に連系される発電機の出力を推定する発電機出力推定方法、及びそのシステムとプログラムに関する。
電力自由化やRPS法(電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法)の施行等に伴い、分散型電源の電力系統への連系が増加しつつある。今後、分散型電源が大量に連系した場合、分散型電源の出力把握ができなくなり、配電線事故復旧時や系統切替時において、配電線過負荷による電圧低下や停電の発生等、電力品質の悪化が懸念される。
このような状況において、分散型電源の出力(発電量)を把握する必要があるが、分散型電源は主として需要家内に設置されるため、電力会社が直接その出力を常時計測し続けることは難しい。そこで、電力会社の設備を用いて常時計測することができる電気量等を用いて、分散型電源の出力を精度良く推定することができる技術が求められている。
発電機の出力を直接測定することなく、他の電気量を用いてこれを推定する方法としては、例えば非特許文献1の例がある。これは、発電機を要する需要家の引込線における電流を測定し、電流不平衡率と発電量の相関関係を用いて、発電量を推定する方法であり、比較的精度よく発電量を推定することができる。
また、非特許文献2には、引込線ではなく配電線の逆相電流を測定する方法が開示されている。
更に、特許文献1には、送配電線の対象区間に、電圧、電流、力率の要素を含む電気量を測定する機器を配置し、発電機が停止中の区間逆相/正相電流を計算し、両者の関係から区間負荷の特性を表す複素数での1次回帰式を作成し、発電機が運転中の区間逆相電流の実測値と前記1次回帰式とに基いて、停止中の区間正相電流を推定し、発電機が運転中の区間正相電流とそれらの差分から、発電機の出力(電流あるいは有効電力)を推定する方法が開示されている。本方法によれば、適切な1次回帰式を用いることができれば、電力会社が自ら所有する設備を用いて常時計測することができる電気量等を用いて、分散型電源の出力を精度良く推定することができる。
特開2010−213513号公報
平岩直哉・井上考介・千頭和宣賀・中村知治:「分散型電源を保有する需要家の発電量把握手法に関する研究」平成20年 電力・エネルギー部門大会(2008) 朝倉孝宣・元治崇:「配電線逆相電流に着目した大容量発電機の連系推定」平成20年 電力・エネルギー部門大会(2008)
しかしながら、今後、分散型電源の連系量が増加していく状況にあたって、非特許文献1のように、電源を連系する需要家の引込線に、常時電気量を測定するための測定器、または電気量測定可能な開閉器を設置することは、コストがかかるため、より低コストで実施できる方法が必要になる。また、非特許文献1に示された方法は、電流不平衡率の振れ幅が小さいときには、必ずしも十分な精度を得られない可能性がある。
また、非特許文献2には、引込線ではなく配電線の逆相電流を測定する方法が開示されているが、発電機が運転されているかいないか、すなわちON/OFFの判定を目的としており、具体的な発電量の推定はできない。
また、特許文献1に開示されている発電量推定の方法で用いられる回帰式は、当該配電線区間における負荷の特性を表す正相電流Iと逆相電流Iの関係を、後記する(式1)のように表わされるものである。そして、この関係式を基に、発電機出力を推定するものである。
しかし、経年的・季節的な負荷変動により、発電機停止中の区間正相電流、すなわち区間負荷電流の正相分の算出に誤差が生じてしまい、結果として、発電機出力推定精度が悪化するという問題がある。
例えば、図4は、某発電所を区間内に含む某区間において2008年11月20日のデータから求めた回帰式を用い、同日の逆相電流Iから正相電流Iを計算した結果を示した図である。ただし、2次元に表現するために逆相電流Iのノルム(ベクトル長)を横軸(逆相分ノルム)、正相電流Iのノルムを縦軸(正相分ノルム)で表示している。
図5は、同区間において2010年6月23日のデータを用いて前記と同様に表示したものである。
これらデータから、2008年と2010年では、区間負荷電流の分布に明らかな差があるため、これが発電機出力推定に影響を及ぼす。すなわち、2008年のデータで作成した回帰式を用いて、2010に発電機出力推定を行うと、精度が大きく悪化してしまうという問題がある。
前記の例で示したように、経年的・季節的な負荷変動に対し、回帰式を適切に変更する手法が必要となる課題がある。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するものであって、回帰式を、一度、求めることができれば、経年的・季節的な負荷変動においても、度重なる発電機停止による測定を不要とする手間のかからない発電機出力推定方法、及びそのシステムとプログラムを提供することである。
前記の課題を解決するために、本発明の発電機出力推定方法を以下のように構成した。すなわち、発電機を持つ需要家を含む配電線区間における電気量を測定し、前記発電機の出力を推定する発電機出力推定方法であって、前記配電線区間の電気量を測定する第1ステップと、前記発電機の停止中又は運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記発電機の停止中における前記配電線区間の正相電流と逆相電流を計算する第2ステップと、所定期間の前記正相電流と前記逆相電流に基いて、前記配電線区間における負荷の特性を表す正相電流と逆相電流の回帰式を求める第3ステップと、前記発電機の運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記配電線区間の前記発電機の運転中の逆相電流を求める第4ステップと、当該逆相電流と前記回帰式とに基いて、前記発電機の停止中の正相電流の推定値を演算する第5ステップと、前記発電機の運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記配電線区間の前記発電機の運転中の正相電流を求める第6ステップと、前記発電機の停止中の正相電流の推定値と前記発電機の運転中の正相電流とを用いて、前記発電機の出力電流となる電流偏差を演算する第7ステップと、を備え、測定する時点より前の時点の前記配電線区間に係る情報を用いて得られる当日の正相電流平均値相当の値を用いて、前記第3ステップで求める正相電流と逆相電流の前記回帰式を、経年的・季節的な負荷変動に対して、変更する。
本発明によれば、一度、回帰式を求めることができれば、経年的・季節的な負荷変動においても、度重なる発電機停止による測定を不要とする手間のかからない発電機出力推定方法、及びそのシステムとプログラムが提供できる。
本発明の第1実施形態の発電機出力推定システムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態において、発電機停止時の負荷特性の導出の仕方を図示したものである。 本発明の第1実施形態において、発電機稼働時の発電量推定の仕方を図示したものである。 某発電所を区間内に含む某区間において2008年11月20日のデータから求めた回帰式を用い、同日の逆相電流IからIを計算した結果を示した図である。 某発電所を区間内に含む某区間において2010年6月23日のデータから求めた回帰式を用い、同日の逆相電流IからIを計算した結果を示した図である。 α(2008)×Iとα(2010)×Iを比較した図である。 β(2008)とβ(2010)を比較したものである。 本発明の第1実施形態における回帰式補正システム(1)の働きを示す図である。 本発明の第1実施形態の発電機出力推定システムの全体の出力推定フローを示した図である。 本発明の第2実施形態の発電機出力推定システムの構成を示す図である。 2008年と2010年の各数日間のデータから測定日毎に作成した回帰式の係数αを複素平面上にプロットした図である。 2008年と2010年の各数日間のデータから測定日毎に作成した回帰式の切片βを複素平面上にプロットした図である。 回帰式のαにおけるRe(α)とIm(α)の1次回帰を示す図である。 回帰式のβにおけるRe(β)とIm(β)の1次回帰を示す図である。 区間正相電流Iの絶対値とβ実部であるRe(β)との1次回帰を示す図である。 区間正相電流Iの実部とβ実部であるRe(β)との1次回帰を示す図である。 Im(β)とIm(α)との1次回帰を示す図である。 Im(β)とRe(α)との1次回帰を示す図である。 本発明の第2実施形態において、|I|の平均値から、Re(α)、Im(α)、Re(β)、Im(β)を順次求めるためのフローである。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を、以下に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の発電機出力推定システムの構成を示す図である。
電力系統に連系される発電機の出力を、配電線区間における電圧、電流、力率等の電気量を測定することにより、発電機出力推定計算システム(第1〜第7手段)と回帰式補正システムを用いて、推定する。
図1において、上流側の区間開閉器101、及び下流側の区間開閉器103に挟まれた配電線区間102について説明する。上流側の区間開閉器101、及び下流側の区間開閉器103は、電圧、電流、力率等の要素を含む電気量を測定し、光通信等の通信方式でこれらの測定量110、111を発電機出力推定計算システム109に送信する機能を持つ開閉器である。また、電気量の測定の際、時刻はGPS等を用いて同期している。また、このような開閉器をIT開閉器と称している。
上流側配電線100は、電力会社が送電する電力を配電線区間102に送り込む側であり、下流側配電線104は、配電線区間102のさらに下流に位置している。
需要家負荷108は発電機を有していない負荷である。発電機106は需要家112が保有している。引込線105は配電線区間102から需要家112に接続されている。負荷107は需要家112の負荷である。
また、発電機出力推定計算システム109は、配電線区間102における電圧、電流、力率等の電気量を測定することにより、発電機106の発電機出力を推定するシステム機能を備えている。
なお、発電機出力推定計算システム109の詳細については、後記する。
また、回帰式補正システム(1)113は、経年的・季節的な負荷変動による回帰式の変動を推定し、発電機出力推定計算システムにおける回帰式を補正するものである。
また、信号114は区間電流の正相分を回帰式補正システム(1)113に渡すためのものである。信号115はβの補正分Δβを発電機出力推定計算システム109に渡すものである。
なお、回帰式補正システム(1)113は、回帰式補正手段、及び回帰式補正器でもある。
また、回帰式補正システム(1)113の詳細については、後記する。
<発電機出力推定計算システム109>
まず、発電機出力推定計算システム109について図2、図3で説明する。
配電線区間102に設置されたセンサ内蔵の区間開閉器(101、103、図1)の情報を用いて、当該区間に設置された発電機(106、図1)の発電量を推定する手法について、以下に示す。
なお、以下に説明する手法においては、配電線区間102における正相電流と逆相電流に着目して推定している。ちなみに、配電線区間(配電系統)102において、三相がバランスのよい場合には、正相電流のみである。しかし、負荷や分散電源等により、三相に不均衡が生じた場合には、逆相電流が生ずる。このときの正相電流と逆相電流の関係を、発電機の発電量の推定において、重要な要素のひとつとしている。
≪発電機停止時の負荷特性の導出≫
図2は、発電機停止時の負荷特性の導出の仕方の概要を図示したものである。
まず、発電機停止時において、配電系統に設置された区間開閉器101、103(図1)で電圧、電流、及び力率の要素を含む電気量を測定する(第1手段、第1ステップ)。
以上の区間開閉器101、103(図1)の前記した電気量の情報(区間開閉器情報)から、それぞれ正相電流、逆相電流を計算し、それぞれの差分から、区間正相電流Iと区間逆相電流Iを計算する(第2手段、第2ステップ)。
なお、測定値から、正相電流、逆相電流を計算する方法については、後述する。
これらの計算結果を基に、区間正相電流と区間逆相電流の回帰式(式1)を以下のように作成する(第3手段、第3ステップ)。
=α・I+β ・・・(式1)
なお、ここで、α、βは回帰式の係数であり、また、I、I、α、βはすべて複素数である。また、(式1)の回帰式の傾きの係数α及び切片の係数βは、所定期間の前記正相電流と逆相電流に基いて最小二乗法によって計算され、決定される。
また、αの単位は無次元であり、βの単位は電流のA(アンペア)である。
また、発電機106が常時稼働している場合は、発電端の出力正相電流と逆相電流を測定し、これを差し引けばよい。なお、各電流(I、I)は力率角を用いて複素ベクトル化している。
以上のようにして、図2にも示した回帰式(式1)が得られる。
≪発電量推定≫
図3は、発電機稼働時の発電量推定の仕方を図示したものである。以下のようにして、発電機稼働時の発電量が推定される。
まず、発電機稼働時において、配電系統に設置された区間開閉器情報を用いて、区間逆相電流Iを求める(第4手段、第4ステップ)。
次に、この区間逆相電流Iと回帰式(式1)とに基づいて、発電機が停止中の区間正相電流Iの推定値I’を演算する(第5手段、第5ステップ)。
発電機106の運転中の区間開閉器101、103の電気量の情報(区間開閉器情報)から、配電線区間102の区間正相電流を計算する(第6手段、第6ステップ)。
なお、前記した(第2手段、第2ステップ)とは発電機106が停止時か稼動時かの相違があるのみであるので、区間情報の取得と区間正相電流の求め方は、前記の(第2手段、第2ステップ)と同様である。
前記した発電機106が停止中の区間正相電流Iの推定値と、前記した発電機106の運転中の区間正相電流Iとを用いて、発電機106の出力電流となるΔIを演算する(第7手段、第7ステップ)。
なお、図3では、区間正相電流Iの推定値を、単に「(2)発電機停止時の区間正相電流」と表記している。また、区間正相電流を「(1)区間正相電流」と表記している。
これより、(2)発電機停止時の区間正相電流から(1)発電機稼働時の区間正相電流を差し引くことにより発電機106の発電量が推定できる。
<回帰式補正システム(1)113について>
前記したように、発電量推定の方法で用いられる回帰式は、前記配電線区間における負荷の特性を表す正相電流(区間正相電流)Iと逆相電流(区間逆相電流)Iの関係を表すものであり、前記した(式1)の回帰式の傾きの係数α、及び切片の係数βは、所定期間の前記正相電流と逆相電流に基いて最小二乗法によって計算されるものである。
したがって、配電線区間の電気量を測定する期間によって、回帰式の傾きの係数α及び切片の係数βは、変化してしまう可能性がある。その変化がある度に、発電機を停止して再計測をするのは望ましくない。次に発電機を停止しての再計測をせずに、回帰式を適切に変更する方法について説明する。
以下に、経年的・季節的な負荷変動に対して、回帰式を適切に変更する第1の手段である回帰式補正システム(1)113について説明する。
図11は、経年的・季節的な負荷変動の一例を示すものであって、2008年(■、▲)と2010年(●、◆)の平日と休日の各数日間のデータから、測定日毎に作成した回帰式の傾きの係数αを複素平面上にプロットした図である。
図12は、同様に回帰式の切片の係数βを複素平面上にプロットした図である。したがって、図11、図12における横軸は実部(実数部)、縦軸は虚部(虚数部)を表している。
図11、図12を見ると、αは第3象限、βは第4象限にほぼ直線状に分布しており、傾向としてα、βとも2010年の方が、ノルム(ベクトル長)が大きい。
これは2008年の測定時期が秋で軽負荷であったのに対し、2010年度の測定時期は初夏であり、重負荷であったことが影響していると考えられる。特にβはノルムの変化分が大きく、負荷状態に大きく関係していると考えられることから、負荷状態に合わせてβを補正できればよいと思われる。
β補正の考え方を示す。発電機停止中の区間正相電流は(=区間負荷電流の正相分)は、I=αI+βで求めるので、αI(時間に対し変動)とβ(時間に対し一定)が、経年的・季節的にどのように変動するか確認する。
図6は、α(2008)×I(=2008/11/20当時の係数αを使って、2010/6/23にどのような軌跡になるか描いたもの)とα(2010)×I(=2010/6/23時の係数αを使って、2010/6/23にどのような軌跡になるか描いたもの)を比較した図であり、概ね10A(アンペア)程度の差がある。
一方、図7は、β(2008)(=2008/11/20当時の係数β)とβ(2010)(=2010/6/23当時の係数β)を比較したものであり、概ね40A程度の差がある。
したがって、経年的・季節的な変動はα×Iよりもβの方が支配的であり、βを補正できれば、発電機停止中の区間正相電流を(=区間負荷電流の正相分)精度よく推定できると思われる。
ところで、βの意味するところは、以下の点から、区間負荷電流の正相分の平均値として捉えることができる。
すなわち、αIは時間変動するのに対し、βは時間に対し一定。大きさにおいても、β>αIである。
また、発電機停止中の区間正相電流は(=区間負荷電流の正相分)は、I=αI+βで求める
よって、βの補正量(=Δβ、例えばβ(2008)とβ(2010)の差分)は、(経年的・季節的な時間間隔をもつ)2時点間の区間負荷電流の正相分の平均値の差分が求められればよい。これを数式で表すと、
Δβ = (ある時点aの区間負荷電流の正相分の平均値)―(ある時点bの区間負荷電流の正相分の平均値)
= L1_a − L1_b ・・・(式2)
となる。
≪回帰式補正システム(1)113の機能動作≫
図8は、以上の回帰式補正システム(1)113が図1に示すように備えられたときの機能動作を説明するために、関連する要素を表記した図である。図8において、変電所220から上流側配電線200を経て、配電線区間202があり、その下流に下流側配電線204がある。配電線区間202には負荷208と発電機206が接続されている。
また、図8の配電線区間202において、区間負荷電流L(t)、分散電源発電機出力電流G(t)、区間電流I(t)が図に示すように流れているとする。
ここで、区間電流I(t)は、電源側開閉器電流より負荷側開閉器電流を差し引くことにより得られる値である。このとき、次式が成り立つ。
I(t) = L(t) − G(t) ・・・(式3)
次に、それぞれの正相分を、区間負荷電流L(t)、発電機出力電流G(t)、区間電流(区間正相電流)I(t)とすると、同様に次式が成り立つ。
1(t) = L(t) − G(t) ・・・(式4)
2つの時点(経年的・季節的な時間間隔)をta、tbを考えると、それぞれ次式が成り立つ。
(ta) = L(ta) − G(ta) ・・・(式5)
(tb) = L(tb) − G(tb) ・・・(式6)
(式5)−(式6)を計算すると、
(ta)−I(tb) = L(ta)−L(tb) − G(ta)+ G(tb)
・・・(式7)
(式7)について、1日の時間平均値について考え、(式8)を得る。
_a −I_b = L_a −L_b − G_a + G_b ・・・(式8)
なお、1日の時間平均値の表現を、例えば、I(ta)に対しては、I_aと表記するものとして、(式8)の表記となっている。
通常、分散型電源の発電機出力は季節的要因に影響されることはほとんどなく、発電機の定格出力や事業所の操業パターン(=運転パターン)要因で、分散電源発電機出力が決まるため、G_a=G_bが成り立つと言ってよい。それは設備変更がない限り、分散電源発電機出力の時間平均はほぼ一定であるからである。
したがって、以上の仮定と(式8)から次式が成り立つ。
_a − L_b = I_a − I_b ・・・(式9)
(式9)は、季節等による区間負荷電流の正相分の平均値の差分(式9の左辺)は、区間電流の正相分の平均値の差分(式9の右辺)より求めることができることを示している。(式9)の右辺は、配電線に設置されたセンサ内蔵の開閉器があれば、求めることができるので、容易にβの補正量(=Δβ、式10)を求めることができる。
Δβ = L_a − L_b = I_a − I_b ・・・(式10)
<第1実施形態(発電機出力推定システム)の出力推定フロー>
図9は、以上の第1実施形態(発電機出力推定システム)の全体の出力推定フローを各ステップ(各手段)に整理して示した図である。したがって、前述のものと重複するものもあるが、以下にあらためて説明する。
第1ステップS1においては、発電機停止時に、配電系統に設置された区間開閉器101、103で電圧、電流、及び力率の要素を含む電気量が測定され、発電機出力推定計算システム109に取り込まれる。
第2ステップS2においては、区間開閉器101、103(図1)の電気量の情報(区間開閉器情報)から、それぞれ正相電流、逆相電流を計算し、それぞれの差分から、区間正相電流Iと区間逆相電流Iを計算する。
第3ステップS3においては、計算で求めた区間正相電流Iと区間逆相電流Iから、区間正相電流と区間逆相電流の回帰式(式1)を作成する。
第4ステップS4においては、発電機稼働時に、配電系統に設置された区間開閉器情報を用いて、区間逆相電流Iを求める。
第5ステップS5においては、この区間逆相電流Iと回帰式(式1)とに基づいて、発電機が停止中の区間正相電流Iの推定値を演算する。
第6ステップS6においては、発電機106(図1)の運転中の区間開閉器101、103(図1)の電気量の情報(区間開閉器情報)から、配電線区間102(図1)の区間正相電流Iを計算する。
第7ステップS7においては、前記した発電機106が停止中の区間正相電流Iの推定値と前記した発電機106の運転中の区間正相電流Iとを用いて、発電機106の出力電流となるΔIを演算する。
以上により、発電機停止時の区間正相電流から発電機稼働時の区間正相電流を差し引くことにより発電機106の発電量が推定できる。
また、測定する時点の少し前の時点、例えば前日の正相電流平均値や、気象データやデータベース等を用いて得られる当日の正相電流平均値相当の値を用いて、第3ステップで求める正相電流と逆相電流との回帰式を、経年的・季節的な負荷変動に対して、適切に変更する回帰式補正ステップ(手段)がある。
この、経年的・季節的な負荷変動に対して、回帰式を適切に変更することにより、誤差の少ない推定値が得られる。また、発電機を停止して、配電線区間の電気量の再測定を、繰り返す必要もなくなる。
なお、測定する時点の少し前の時点、例えば前日の正相電流平均値の値を用いるのは、前日のデータであれば、当日の正相電流平均値の推定値と大きく変化していないことが期待できるからである。したがって、当日の正相電流平均値の推定値と大きく変化していないことが期待できる根拠があれば、前日でなくとも、もっと以前の日の正相電流平均値を用いてもよい。
また、図9においては、第1ステップS1〜第7ステップS7のブロック内の表記は簡略化している。すなわち、S1は「(配電線区間)電気量測定」、S2は「(発電機停止中)正相、逆相電流演算」、S3は「(配電線区間)正相、逆相電流回帰式導出」、S4は「(発電機運転中)逆相電流I演算」、S5は「(発電機停止中)正相電流I推定値演算」、S6は「(配電線区間)正相電流I演算」、S7は「(発電機出力)電流偏差ΔI演算」と表記している。
また、第3ステップS3のブロックについては、二重の長方形のブロックで表現している。これは、第3ステップS3の中で用いられる回帰式が変更される工程が、第1ステップS1〜第7ステップS7の一連の工程とは別にあることを強調するものである。
(第2実施形態)
次に、図10〜図19を参照して、本発明の第2実施形態について述べる。
図10は、本発明の第2実施形態の発電機出力推定システムの構成を示す図であり、図1における回帰式補正システム(1)113を回帰式補正システム(2)116に置き換えたものである。
また、信号117は、後述する補正されたRe(α)、Im(α)、Re(β)、Im(β)を回帰式補正システム(2)116から発電機出力推定計算システム109に渡すためのものである。
以上のように、回帰式補正システム(2)116と信号117以外は、図1と同じであるので、同じものについての説明は省略する。
以下に回帰式補正システム(2)116について説明する。
<回帰式補正システム(2)116について>
回帰式補正システム(2)116は、経年的・季節的な負荷変動に対して、回帰式を適切に変更する第2の手段である。
以下に、回帰式補正システム(2)116の機能、原理について説明する。なお、図11、図12を再度、参照する。
図11は、αの2008年の平日(■)、2008年の休日(▲)、2010年の平日(●)、2010年の休日(◆)の測定データである。横軸は実部Re(α)、縦軸は虚部Im(α)である。
図12は、βの2008年の平日(■)、2008年の休日(▲)、2010年の平日(●)、2010年の休日(◆)の測定データである。横軸は実部Re(β)、縦軸は虚部Im(β)である。
まず、図11のαの測定データから、αの実部Re(α)と虚部Im(α)について、1次式に回帰できる可能性があることが期待できる。
また、図12のβの測定データから、βの実部Re(β)と虚部Im(β)についても1次式に回帰できる可能性があることが期待される。
実際、2008年、及び2010年の測定データの日々毎のデータから作成した回帰式のαにおけるRe(α)とIm(α)の1次回帰を求めると、図13のようになる。
なお、図13は、回帰式のαにおけるRe(α)とIm(α)との1次回帰を示す図であり、横軸にIm(α)、縦軸にRe(α)をとっている。
同様にRe(β)とIm(β)の1次回帰を求めると、図14のようになる。
なお、図14は、回帰式のβにおけるRe(β)とIm(β)との1次回帰を示す図であり、横軸にRe(β)、縦軸にIm(β)をとっている。
図13と図14に示した1次回帰においては、両方とも決定係数Rが0.8前後(0.822(図13)、0.7905(図14))あるので、α、βともその実部と虚部の間には強い相関があるといえる。
なお、決定係数Rは相関係数Rの二乗に相当している。したがって、相関係数Rは0.8よりも更に大きい(略0.901〜0.889)。
さらに、本手段の狙いとするところは、経年もしくは季節の違い(負荷の軽重の違い)により、影響を受ける回帰式を、区間開閉器から得られるデータによって補正することにより、いつでも使用できるようにすることである。
そこで、区間正相電流I及び区間逆相電流Iの実部、虚部、絶対値、位相角の日毎の平均値とαの実部、虚部及びβの実部、虚部の間に強い相関があるかどうかを調べた。その結果、区間正相電流Iの絶対値とβ実部のRe(β)との間(図15)、そして区間正相電流Iの実部とRe(β)との間(図16)に決定係数Rが0.9以上という強い相関が見られた。
なお、図15は、区間正相電流Iの絶対値とβ実部のRe(β)との1次回帰を示す図であり、横軸にIの絶対値、縦軸にRe(β)をとっている。
また、図16は、区間正相電流Iの実部とβ実部のRe(β)との1次回帰を示す図であり、横軸にIの実部Re(I)、縦にRe(β)をとっている。
さらに、Re(α)またはIm(α)とRe(β)実部、Re(α)またはIm(α)とIm(β)との間に強い相関を示す関係がないかを調べたところ、Im(β)とIm(α)との間(図17)に決定係数R=0.88、また、Im(β)とRe(α)との間(図18)に決定係数R=0.73という強い相関が見られた。特にIm(β)とIm(α)との関係は非常に強い相関があると云える。
なお、図17は、Im(β)とIm(α)との1次回帰を示す図であり、横軸にIm(β)、縦軸にIm(α)をとっている。
また、図18は、Im(β)とRe(α)との1次回帰を示す図であり、横軸にIm(β)、縦軸にRe(α)をとっている。
以上の関係を用いて、|I|の平均値からRe(β)を求め、Re(β)からIm(β)を、Im(β)からIm(α)を、Im(α)からRe(α)を求める。
このようにすることで、経年的・季節的な負荷変動に対して、回帰式を適切に変更することができる。
<Re(α)、Im(α)、Re(β)、Im(β)を順次求めるためのフロー>
図19は、|I|の平均値から、Re(α)、Im(α)、Re(β)、Im(β)を順次求めるためのフローである。
前述したように、|I|の平均値、Re(α)、Im(α)、Re(β)、Im(β)の間に高い相関が得られる関係から、|I|の平均値から、Re(α)、Im(α)、Re(β)、Im(β)を順次、求めることができる。
すなわち、まず、|I|の平均値を求める(ステップS21)。
次に、|I|の平均値からRe(β)を求める(図15、ステップS22)。
次に、Re(β)からIm(β)を求める(図14、ステップS23)。
次に、Im(β)からIm(α)を求める(図17、ステップS24)。
次に、Im(α)からRe(α)を求める(図13、ステップS25)。
以上のようにステップS21〜ステップS25を行うことで、経年的・季節的な負荷変動に対して、回帰式を適切に変更することができる。
また、ステップS22〜ステップS25において、各計算式の係数の値は、それぞれ図15、図14、図17、図13の場合の数値を用いている。
なお、以上の|I|、Re(α)、Im(α)、Re(β)、Im(β)の一連の関係式のデータは回帰式補正システム(2)116がデータベースとして事前に所有している。そして、発電機出力を推定するときに、例えば前日に測定した正相電流|I|によって、ステップS22〜ステップS25を回帰式補正システム(2)116が前記データベースを参照して、測定当日の発電機出力を推定する。
また、ステップS22〜ステップS25においては、図16、図18は用いていないが、このように他に強い相関が得られる場合は、その関係を用いて上記と同様に必要な量を求めてもよい。
また、図15、図14、図17、図13の関係と関係式は一例であるので、他の関係と関係式の場合もある。その際には、ステップS22〜ステップS25における各計算式の係数の値は、それに応じて異なる値をとることもある。
なお、回帰式補正システム(2)116、または回帰式補正システム(1)113、または、発電機出力推定計算システム109の計算、演算処理はコンピュータのプログラムで実行することができる。
(その他の実施形態)
なお、第1実施形態や第2実施形態において、発電量推定を行う際の正相電流の平均値は、「発電量推定を行う日の前日の平均値や、これに気象データ等を用いて補足した値を用いることにより、推定を行う当該日の平均値に相当する値をあらかじめ容易することができる。」としたが、データに変化のあまりないと推定される場合には、一作日やさらにその前のデータを用いることも可能である。
また、第1実施形態や第2実施形態において、区間開閉器101、103は、IT開閉器でなくとも、配電線区間102の両端にセンサを設けて、このセンサで電気量を測定し、測定量を通信システムで送信するようにしてもよい。また、IT開閉器や前記センサに付随する通信システムは、光通信システム以外でも、PHSや電力線搬送方式、あるいはインターネット網等を用いてもよい。
また、第1実施形態でも第2実施形態において、回帰式補正システム、あるいは発電機出力推定計算システムは、計算機能を独立したハードでもよいし、発電機出力推定システムにおける一ソフトウェアでもよい。
したがって、回帰式補正システム、あるいは発電機出力推定計算システムの計算、演算処理はコンピュータのプログラムでなくとも、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を用いてもよい。
(本発明、本実施形態の補足)
本発明の大きな特徴は、第1実施形態と第2実施形態に示したように、回帰式補正システムによって、一度、回帰式(発電機停止中の負荷特性αとβ)を求めることができれば、あとは配電線に設置されたセンサ内蔵の開閉器の測定値から回帰式を適切に変更することにより、日々更新された回帰式による区間負荷電流の正相分の精度の高い推定が、経年的・季節的な負荷変動にかかわらず可能になることである。すなわち発電機を停止しての測定(発電機停止中の負荷特性αとβ)を何度も繰り返すことなく、容易に、高い精度で発電機出力を推定できることである。
また、図11、及び図12において、2010年平日(●)の複数の測定データのなかで、1測定データが複数の測定データの群から離れた位置にある。これは、測定の当日に配電線区間において、事故が起きていたからである。したがって、この1測定データのみは、図13、図14の回帰式の計算においては、除外している。
また、第1実施形態と第2実施形態の回帰式補正システム、あるいは発電機出力推定計算システムにおいて、正相電流と逆相電流の関係について着目して説明したが、零相電流については、説明を省略した。
これは、図1、図10に示した配電系統(配電線区間)においては、零相電流が流れる経路が存在しない、あるいは零相電流に係るインピーダンスが非常に大きいために、零相電流は事実上、無視できるからである。
また、発電機出力推定計算システム109において、区間開閉器101、103の電気量の情報(区間開閉器情報)の測定値から、正相電流と逆相電流を計算する方法について説明を省略したが、次に概略を補足説明する。
配電線区間(配電系統)における電圧、電流は三相交流であり、大きさと位相の情報を持った量である。この三相をU、V、W相とする。このとき、U相電流Iuは、(式101)のような複素ベクトルで表すことができる。
Iu=|Iu|・exp(−jθu) ・・・(式101)
V相電流Iv、W相電流Iwについても同様に考えて、(式102)、(式103)のような複素ベクトルで表すことができる。
Iv=|Iv|・a・exp(−jθv) ・・・(式102)
Iw=|Iw|・a・exp(−jθw) ・・・(式103)
ここで、θu、θv、θwは、U、V、W相のそれぞれの力率角であり、また、a=exp(j2π/3)である。なお、jは虚数単位であり、πは円周率である。
このとき、正相電流をI、逆相電流をI、零相電流をIとして、次の(式104)を計算することにより、求めることができる。ただし、配電線区間では、前記したように零相電流Iは基本的に0となる。
100、200 上流側配電線
101、103 区間開閉器、開閉器、IT開閉器
102、202 配電線区間
104、204 下流側配電線
105 引込線
106、206 発電機
107、108、208 負荷、需要家負荷
109 発電機出力推定計算システム(第1〜第7手段)
110、111 測定量
112 需要家
113、116 回帰式補正システム(回帰式補正手段、回帰式補正器)
114、115、117 信号
220 変電所

Claims (11)

  1. 発電機を持つ需要家を含む配電線区間における電気量を測定し、前記発電機の出力を推定する発電機出力推定方法であって、
    前記配電線区間の電気量を測定する第1ステップと、
    前記発電機の停止中又は運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記発電機の停止中における前記配電線区間の正相電流と逆相電流を計算する第2ステップと、
    所定期間の前記正相電流と前記逆相電流に基いて、前記配電線区間における負荷の特性を表す正相電流と逆相電流の回帰式を求める第3ステップと、
    前記発電機の運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記配電線区間の前記発電機の運転中の逆相電流を求める第4ステップと、
    当該逆相電流と前記回帰式とに基いて、前記発電機の停止中の正相電流の推定値を演算する第5ステップと、
    前記発電機の運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記配電線区間の前記発電機の運転中の正相電流を求める第6ステップと、
    前記発電機の停止中の正相電流の推定値と前記発電機の運転中の正相電流とを用いて、前記発電機の出力電流となる電流偏差を演算する第7ステップと、
    を備え、
    測定する時点より前の時点の前記配電線区間に係る情報を用いて得られる当日の正相電流平均値相当の値を用いて、前記第3ステップで求める正相電流と逆相電流の前記回帰式を、経年的・季節的な負荷変動に対して、変更することを特徴とする発電機出力推定方法。
  2. 前記電気量の測定情報には、電圧、電流の要素を含むことを特徴とする請求項1に記載の発電機出力推定方法。
  3. 前記測定する時点より前の時点が、測定する時点の前日であることを特徴とする請求項又は請求項に記載の発電機出力推定方法。
  4. 前記配電線区間に係る情報には、前記測定する時点より前の時点における正相電流平均値や、気象データや前記配電線区間に係るデータベースが含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発電機出力推定方法。
  5. 前記回帰式を、経年的・季節的な負荷変動に対して、変更する際に、
    経年的、季節的な時間間隔を持つ第1時点の区間負荷電流の正相分の平均値と、第2時点の区間負荷電流の正相分の平均値との差分によって、前記回帰式の切片の係数の補正分を算出することを特徴とする請求項1至請求項4のいずれか一項に記載の発電機出力推定方法。
  6. 前記回帰式を、経年的・季節的な負荷変動に対して、変更する際に、
    区間正相電流の絶対値の平均値を求めるステップと、
    前記区間正相電流の絶対値の平均値から、前記回帰式の切片の係数の実部を求めるステップと、
    前記回帰式の切片の係数の実部から、前記回帰式の切片の係数の虚部を求めるステップと、
    前記回帰式の切片の係数の虚部から、前記回帰式の傾きの係数の虚部を求めるステップと、
    前記回帰式の傾きの係数の虚部から、前記回帰式の傾きの係数の実部を求めるステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の発電機出力推定方法。
  7. 発電機を持つ需要家を含む配電線区間における電気量を測定し、前記発電機の出力を推定する発電機出力推定システムであって、
    前記配電線区間の電気量を測定する第1手段と、
    前記発電機の停止中又は運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記発電機の停止中における前記配電線区間の正相電流と逆相電流を計算する第2手段と、
    所定期間の前記正相電流と前記逆相電流に基いて、前記配電線区間における負荷の特性を表す正相電流と逆相電流の回帰式を求める第3手段と、
    前記発電機の運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記配電線区間の前記発電機の運転中の逆相電流を求める第4手段と、
    当該逆相電流と前記回帰式とに基いて、前記発電機の停止中の正相電流の推定値を演算する第5手段と、
    前記発電機の運転中の前記電気量の測定情報に基いて、前記配電線区間の前記発電機の運転中の正相電流を求める第6手段と、
    前記発電機の停止中の正相電流の推定値と前記発電機の運転中の正相電流とを用いて、前記発電機の出力電流となる電流偏差を演算する第7手段と、
    を備え、
    測定する時点より前の時点の前記配電線区間に係る情報を用いて得られる当日の正相電流平均値相当の値を用いて、前記第3手段で求める正相電流と逆相電流の前記回帰式を、経年的・季節的な負荷変動に対して、変更する回帰式補正手段をさらに備えることを特徴とする発電機出力推定システム。
  8. 前記電気量の測定情報には、電圧、電流の要素を含むことを特徴とする請求項7に記載の発電機出力推定システム。
  9. 前記測定する時点より前の時点が、測定する時点の前日であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の発電機出力推定システム。
  10. 前記配電線区間に係る情報には、前記測定する時点より前の時点における正相電流平均値や、気象データや前記配電線区間に係るデータベースが含まれることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載の発電機出力推定システム。
  11. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の発電機出力推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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