JP5638703B2 - 口内法x線撮影用デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、口内法X線撮影によって口内のX線撮影を実施する際に、X線感光体を口内で保持するデバイスに関するものである。
ウ蝕や歯周病等を診断するための方策として、口内のX線撮影が広く行われている。口内をX線撮影する方法の一つとして、口内法がある。口内法は、口の中に感光フィルムを入れ、外部からX線を照射して感光フィルムを感光させる方策の総称である。
口内に挿入される感光フィルムは、X線のみを透過し、太陽光等を遮断する遮光フィルムで包装され、口内に装着される。そして撮影後に暗室等の中で包装を外し、感光フィルムを取り出して現像を行う。また、昨今は、感光体として感光フィルムの代わりに、X線撮影用のイメージングプレート(IP)が使用されることが多い。
口内法は具体的手法により、さらに二等分法、平行法、咬翼法、咬合法に分類分けされる。
二等分法及び平行法は、歯の裏側に感光フィルムを設置し、原則として患者本人が本人の手指でフィルム(包装された状態の感光体。以下、単にフィルムという。)を押さえて保持する。そしてこの状態で、外部からX線を照射してフィルムを感光させる。
これに対して咬翼法は、口を閉じた状態で撮影する方法であり、大臼歯の撮影に活用される。すなわち咬翼法は、上下の歯の内側にフィルムを設置し、斜め上方からX線を照射して歯を撮影するものである。
咬翼法に使用されるフィルム100は、図10に示す様な外観形状をしている。すなわちフィルム100は、太陽光等を遮断する遮光フィルムの包装101内に感光フィルム102が内蔵されているものであるが、包装101の本体部106の一面に板型咬み部105(以下、咬み部105とする。)が設けられている。
従来技術においては、咬み部105は極薄いものである。
咬翼法は、上下の大臼歯の裏側にフィルム100を挿入する。すなわち頬の内側部分であってさらに歯列の裏側にフィルム100を配置する。そしてその状態で、上下の大臼歯で咬み部105を噛み、フィルム100を固定する。
日本国特開平6−289543号公報
上記した口内法は、簡単な装置で口内の撮影を行うことができる。そのため歯科医が撮影装置一式を持ち運び、往診によって患者の口内を撮影することも可能である。
ところで口内法は、健常者に対しては何の問題もなく実施することができるが、高齢者や障害のある患者に対しては実施が困難な場合もある。
すなわち脳梗塞等の後遺症があり、手指の動きに障害があり、フィルムを手で押さえることができない患者に対しては、二等分法や平行法を行うことが難しい。
自身の手指でフィルムを保持することができない患者に対しては、何らかの補助具(デバイス)を使用することとなる。ここで前記した咬翼法に使用されるフィルム100(図10)を使用して撮影する方策が考えられる。
前記した様に、咬翼法は、大臼歯の撮影に使用される。具体的には、大臼歯の裏側にフィルム100を配置し、その状態で、上下の大臼歯で咬み部105を噛ませて撮影を行う。
しかしながら、脳梗塞等の後遺症を持つ患者は、噛む力も弱く、また上下の歯を合わせることができない場合もある。
これに対して咬翼法に使用されるフィルム100は、大臼歯を撮影するのに使用され、咬み部105は極薄い。そのため脳梗塞等の後遺症を持つ患者は、従来の咬翼法に使用されるフィルム100をうまく噛むことができない。
また脳梗塞等の後遺症を持つ患者や高齢者は、口の中の様子を医師に説明することができず、医師が撮影するべき部位の近傍にフィルムを保持することができない。
そのためこれら重症患者の口内を撮影する場合には、パノラマX線撮影等の様な口内にフィルムを入れないで撮影する方法に頼らざるを得ない。
しかしながら、パノラマX線撮影等の装置は、大がかりであって持ち運びすることができない。そのため患者自らがパノラマX線撮影の装置を備えた歯科医院に出向くことが必要であるが、寝たきり状態の患者は歯科医院に通院することができず、満足な治療を受けることができないのが現状である。
そこで本発明は、高齢者や障害者に対しても口内法による撮影を行うことができる方策を提案するものであり、X線撮影時に、撮影者が口内のX線感光体の位置を確認することができる口内法X線撮影用デバイスを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の1つの様相は、X線感光体を口内に配置して、上下顎の歯等をX線撮影する際に使用される口内法X線撮影用デバイスであって、X線感光体を保持する保持部と、上顎側の歯と下顎側の歯で挟持される固定部とを有し、前記固定部は、保持部によって保持されたX線感光体の撮影面に対して交差する方向にのびており、前記固定部は、上顎側の歯又は歯茎に当接する上顎側当接部と、下顎側の歯又は歯茎に当接する下顎側当接部とを有し、上顎側当接部と下顎側当接部とは離れていて、固定部を上顎側の歯と下顎側の歯で挟持した際に、口外から保持部によって保持されたX線感光体が見えることを特徴とする口内法X線撮影用デバイスである。
本様相のデバイスでは、X線感光体を保持する保持部と、上顎側の歯と下顎側の歯で挟持される固定部とを有し、前記保持部と固定部は一体化されており、固定部は、保持部によって保持されたX線感光体と交差する方向にのびているので、固定部を上下の歯で挟持することによって、X線感光体を口内に保持することができる。すなわち、X線感光体を手指で保持する必要がない。
固定部を上顎側の歯と下顎側の歯で挟持した際に、口外から保持部によって保持されたX線感光体が見えるので、撮影者は、口内のX線感光体の位置を確認しながらX線撮影を実施することができる。よって、良好にX線撮影することができ、失敗しにくい。その結果、撮り直しする必要がなく、X線撮影を実施するのに必要な時間が短くなり、患者の負担が少ない。
また患者は、口をやや開いた状態で本発明の口内法X線撮影用デバイスを噛むこととなるので、高齢者や脳梗塞等の後遺症があって口を充分に閉じることができない患者にも適応できる。
上記した様相においては、前記保持部は、上下辺と左右側辺を有する四角形のX線感光体を保持するものであり、X線感光体の左右側辺を保持する左右側辺保持部と、X線感光体の上下辺の一方と当接するストッパを有し、前記X線感光体の上下辺の一方が前記ストッパと当接した状態においては、使用者の上顎側又は下顎側の歯にX線感光体の中央領域が面することとなることが望ましい。
本様相では、保持部のストッパが、上顎歯又は下顎歯にX線感光体の中央領域を位置合わせするので、撮影者の手間が軽減される。また、X線感光体の中央領域が、上顎歯又は下顎歯に確実に位置合わせされるので、上顎歯等の良好なX線撮影を実施することができる。さらに、X線感光体の中央領域を上顎歯等に速やかに位置合わせすることができるので、X線撮影に必要な時間が短縮され、患者の負担を軽減することができる。
上記した各様相においては、保持部と固定部が、透明な素材で一体成形されていることが望ましい。
本様相では、保持部と固定部が、透明な素材で一体成形されているので、口内が見えやすい。よって、撮影者は、口内のX線感光体の位置を確認し易い。
上記した各様相においては、前記保持部の上顎側当接部と下顎側当接部における歯が当接する部位に、固定部がのびる方向と直交する方向にのびる複数の突条又は溝が設けてあることが望ましい。
本様相では、保持部の上顎側当接部と下顎側当接部における歯が当接する部位に、固定部がのびる方向と直交する方向にのびる複数の突条又は溝が設けてあるので、歯がいずれかの突条又は溝に係合する。そのため、口内法X線撮影用デバイスは、X線感光体が、X線撮影対象の歯に接近、又は離間する方向への移動が不能になる。すなわち、X線感光体からX線撮影対象の歯までの距離が固定される。
最初に、この距離を適正に設定しておくと、次回の撮影時にも、この適正な距離を容易に再現することができる。すなわち、X線撮影対象の歯が係合した固定部の突条又は溝の位置を記録しておくことにより、次回の撮影時に、当該突条又は溝の部位に歯を係合させるだけで、歯とX線感光体との適正な距離を設定することができる。
そのため、歯の定期検診ごとに同じ条件でX線撮影を実施することができ、過去の状態と比較して現在の歯の状態を診断することができる。すなわち、特定の歯の状態が、時間経過と共にどのように変化したかを容易に把握することができ、適切な診断ができると共に、歯の健康状態を良好に保つべく、適切な治療が実施できるようになる。
上記した各様相においては、X線感光体は、固定部に対して上顎側又は下顎側に偏心した姿勢で取り付けられることが望ましい。
上記した各様相においては、保持部は、X線感光体が面状に接する支持壁を有し、当該支持壁には欠落部又は開口があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であることが望ましい。
上記した各様相においては、X線感光体の辺部及び/又は角部に相当する位置に前記欠落部又は開口があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であることが望ましい。
上記した各様相においては、保持部のX線感光体の装着位置の周囲には、X線感光体の3辺を保持する保持部があり、X線感光体の残る一辺側は開放されており、X線感光体は、前記開放側から直線的に進入させることによって保持部に装着可能であり、X線感光体の進入方向の先端側に前記欠落部又は開口があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であることが望ましい。
上記した各様相においては、保持部は、X線感光体が面状に接する支持壁を有し、当該支持壁は、十字形状をしていることが望ましい。
上記した各様相においては、保持部の面積はX線感光体の面積よりも小さく、X線感光体が保持部に保持されている際に、X線感光体の一部が保持部からはみ出ることが望ましい。
上記した各様相においては、上顎側当接部及び下顎側当接部は、通常の力で噛んだ際に両者の相対位置及び姿勢が変わらない程度の剛性をもっていることが望ましい。
上記した各様相においては、上顎側当接部及び下顎側当接部は、通常の力で噛んだ際に噛み跡が残るものであることが望ましい。
上記した各様相においては、上顎側当接部及び下顎側当接部の幅は、10mm乃至20mmであることが望ましい。
上記した各様相においては、上顎側当接部と下顎側当接部の間の距離は、5mmから20mmであることが望ましい。
上記した各様相においては、保持部は、X線感光体の一面が接する支持壁と、X線感光体の辺部を保持する辺保持部とを有し、辺保持部はX線感光体の他面と当接する他面支持部を有していることが望ましい。
上記した各様相においては、他面支持部は支持壁と一体であって、支持壁の正面側に折り返された構造であることが望ましい。
また同様の課題を解決する本発明の別の様相は、X線感光体を口内に配置して、上下顎の歯等をX線撮影する際に使用される口内法X線撮影用デバイスであって、X線感光体を保持する保持部と、上顎側の歯と下顎側の歯で挟持される固定部とを有し、前記保持部は、上下辺と左右側辺を有する四角形のX線感光体を保持するものであり、X線感光体の左右側辺を保持する左右側辺保持部と、X線感光体の上下辺の一方と当接するストッパを有し、前記X線感光体の上下辺の一方が前記ストッパと当接した状態においては、使用者の上顎側又は下顎側の歯にX線感光体の中央領域が面することとなり、前記保持部の面積はX線感光体の面積よりも小さく、X線感光体が保持部に保持されている際に、X線感光体の一部が保持部からはみ出し、X線感光体の角部に相当する位置に欠落部があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であり、前記固定部は、保持部によって保持されたX線感光体の撮影面に対して交差する方向にのびており、前記固定部は、上顎側の歯又は歯茎に当接する上顎側当接部と、下顎側の歯又は歯茎に当接する下顎側当接部とを有し、上顎側当接部及び下顎側当接部は、通常の力で噛んだ際に両者の相対位置及び姿勢が変わらない程度の剛性をもち、且つ通常の力で噛んだ際に噛み跡が残る硬さであって、上顎側当接部及び下顎側当接部の幅は、10mm乃至20mmであり、且つ上顎側当接部と下顎側当接部は5mmから20mm離れていて、固定部を上顎側の歯と下顎側の歯で挟持した際に、口外から保持部によって保持されたX線感光体が見えることを特徴とする口内法X線撮影用デバイスである。
上記した各様相においては、前記ストッパは、X線感光体を押圧して支持可能な弾性を有するのが好ましい。
上記した各様相においては、前記ストッパは、一端が保持部に固定されており、他端が保持部に沿って上方にのびており、途中に、保持部から最も離間する最突出部と、保持部に最も接近する最狭小部とを有し、最狭小部がX線感光体を押圧するのが好ましい。
上記した各様相においては、前記ストッパにおける最狭小部と他端の間に、傾斜面又は湾曲面を有するのが好ましい。
また上記した口内法X線撮影用デバイスを使用する方法に関する本発明の他の様相は、上記した保持部にX線感光体を保持させた状態で口内法X線撮影用デバイスの保持部を患者の口腔内に挿入し、固定部を上顎側の歯と下顎側の歯で挟持させた状態で口外から口内法X線撮影用デバイスの位置を確認し、その後に患者にX線を照射してX線撮影用デバイスを露光することを特徴とする口内法X線撮影方法である。
本発明の口内法X線撮影用デバイスでは、固定部を上顎側の歯と下顎側の歯で挟持した際に、口外からX線感光体が見えるので、撮影者は、口内のX線感光体の位置を確認しながらX線撮影を実施することができる。よって、良好にX線撮影することができ、失敗しにくい。その結果、撮り直しする必要がなく、X線撮影を実施するのに必要な時間が短くなり、患者の負担が少ない。
また、本発明の口内法X線撮影用デバイスは、口を充分に閉じることができない患者にも適応できる。
本発明の実施形態に係る前歯及び小臼歯用の口内法X線撮影用デバイスを、保持部側から見た斜視図である。 図1の口内法X線撮影用デバイスを、固定部側から見た斜視図である。 図2のA−A断面斜視図である。 図2の口内法X線撮影用デバイスが、X線感光体を保持している状態を示す斜視図である。 図1の口内法X線撮影用デバイスで、上顎歯をX線撮影する際における口腔の断面図である。 図5に示す状態の口腔の正面図である。 図1の口内法X線撮影用デバイスで、下顎歯をX線撮影する際における口腔の断面図である。 図7に示す状態の口腔の正面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る横長形の口内法X線撮影用デバイスの固定部側から見た斜視図であり、(b)は、(a)の口内法X線撮影用デバイスを、保持部側から見た斜視図である。 咬翼法で使用されるX線フィルムを包装した包装体の斜視図である。 図1の口内法X線撮影用デバイスとは別の口内法X線撮影用デバイスの斜視図である。 図11の口内法X線撮影用デバイスの部分拡大側面図であり、(a)は、ストッパに包装体が接近した状態を示し、(b)は、包装体がストッパに押圧支持されて包装体の下辺がストッパに当接していない状態を示し、(c)は、包装体の下辺がストッパに当接している状態を示す。
以下、図面を参照しながら説明する。以下の説明において、上下の関係は、口内法X線撮影用デバイス1を図1の姿勢においた場合を基準としている。また、X線感光体は、X線フィルムや、デジタルデータ処理が可能なイメージングプレート(IP)を含む概念である。
図1〜図3に示す口内法X線撮影用デバイス1は、前歯及び小臼歯を撮影する用途に使用されるものである。すなわち、口内法X線撮影用デバイス1に装着される包装体10は、図1の様に縦長の長方形であって幅が狭い。具体的には、包装体10は、上下辺10a,10cと、左右側辺10b,10dを有する四角形であり、左右側辺10b,10dは上下辺10a,10cよりも長い。縦長の包装体10の内部には、縦長のX線感光体が遮光包装されている。すなわち、包装体10の長手方向とX線感光体の長手方向とが一致しており、包装体10の短手方向とX線感光体の短手方向とが一致した状態で、X線感光体は包装体10の中央に配置されている。X線感光体は、包装体10を介して口内法X線撮影用デバイス1に取り付けられる。
図1〜図3に示す口内法X線撮影用デバイス1(以下、単にデバイス1と呼ぶ場合もある。)は、樹脂によって成形されたものである。素材となる樹脂は透明であることが望ましい。
また樹脂は高齢者等が噛んだ際に歯を傷めない程度に柔らかいことが望ましい。しかしながら、力を加えた際に全体が変形する程に軟質であることは好ましくない。
最も推奨される樹脂は、通常の力で噛んだ際に両者の相対位置及び姿勢が変わらない程度の剛性をもち、且つ通常の力で噛んだ際に噛み跡が残る硬度を持つ樹脂である。
本実施形態のデバイス1は、図1〜図3に示す様に、保持部2と固定部3とを有している。
保持部2は、正面側(口内挿入側)及び裏面側(口外突出側)から見た投影形状が十字形をした部位であり、支持壁11と、左側辺保持部12aと、右側辺保持部12bと、ストッパ4を有している。支持壁11は、縦方向にのびる板状の部位である。
支持壁11の一方側の平面が感光体保持面35として機能し(図1参照)、その背面側が固定部接続部36として機能する(図2参照)。
支持壁11の高さ方向の中心近傍には、左右に張り出した張出部9がある。
左側辺保持部12a及び右側辺保持部12bは、支持壁11の感光体保持面35側にあり、張出部9の先端側が折り返された部位である。すなわち支持壁11には中央部分から左右方向に突出した張出部9があり、左側辺保持部12a及び右側辺保持部12bは、張出部9の先端側が口内挿入側(正面側)に折り返された部位(他面支持部)である。左側辺保持部12a及び右側辺保持部12bの自由端は、外側へ湾曲している。
左側辺保持部12a及び右側辺保持部12bと、感光体保持面35の張出部9との間には空隙33がある。
空隙33は、天地方向にのびる溝である。
また、支持壁11の感光体保持面35側には、ストッパ4が設けられている。ストッパ4は、支持壁11の感光体保持面35側における下端部11a側から起立した小片(板状の部材)である。
保持部2は、X線感光体(図示せず)を保持する機能を備えている。より正確には、保持部2は、X線感光体を被覆した包装体10を保持する。
前記した左側辺保持部12aと、右側辺保持部12b及びストッパ4は、包装体(X線感光体)10の3辺を保持する保持部2として機能し、保持部2の残る一辺側は開放されている。そして包装体10は、保持部2の開放側から直線的に進入させることによって保持部2に装着可能である。
保持部2の面積は、図1、図4から明らかな様に、包装体10の面積よりも小さい。前記した様に保持部2は、正面側及び裏面側から見た投影形状が十字形をした部位であり、支持壁11は十字形をしている。
逆に言えば、保持部2は、4箇所の欠落部60,61,62,63があるとも言える。 すなわち本実施形態では、保持部2の下部側の角に、欠落部60,61がある。また保持部2の上部側の角に、欠落部62,63がある。
次に固定部3について説明する。図2に示す様に、固定部3は、保持部2の固定部接続部36側に設けられており、ある程度の長さM(図1参照)を有する部位である。固定部3の軸線は、支持壁11が構成する平面に対して直交している。
そのため保持部2に包装体10を保持した際、固定部3の軸線は、保持部2によって保持されたX線感光体の撮影面に対して直交する方向にのびることとなる。
また固定部3が設けられた位置は、保持部2に対して大きく偏心した位置である。
前記した様に、保持部2は、投影形状が十字形をしているが、固定部3の中心軸C(図5)と、保持部2との交点は、支持壁11の高さの30パーセント以下の高さの位置にある。
固定部3を断面視するとH形鋼のような形状を有している。すなわち、固定部3は、平行な薄板部7、8が、板状の接続部6で接続された構造を有している。なお本実施形態では、薄板部7の表面が上顎側当接部45(図5参照)として機能し、薄板部8の表面(下面)が下顎側当接部46(図5参照)として機能する。
薄板部7,8は、ともにある程度の幅W(図2参照)を有している。より具体的には、薄板部7,8の幅Wは、標準的な成人の歯の幅よりも広い。より具体的には、薄板部7,8の幅Wは、10mmから20mm程度であり、より好ましくは13mmから18mm程度である。
薄板部7,8の幅Wが狭いと、患者が上下一本ずつの歯だけで噛むこととなり、保持部2の姿勢が安定しない。すなわち患者が一本の歯だけで噛むと、固定部3が回転して保持部2が口内で揺動してしまい、包装体10の姿勢が安定しない。
その一方で、薄板部7,8の幅Wが過度に広いと、患者の負担が大きい。すなわち薄板部7,8の幅Wが過度に広いと、多数の歯で噛むこととなり、患者が顎を動かす等により、固定部3と接する歯が入れ代わって保持部2の姿勢が変わってしまう。
理想的には、上下2本ずつ、あるいは3本ずつの歯で固定部3を噛むことであり、成人の歯の幅の2倍程度の幅Wに設計されている。
固定部3の自由端側には、板状の閉塞部13が設けられている。また、固定部3の他端には、保持部2の支持壁11が固定されている。
薄板部7は、接続部6に接続された面と反対側の面に、複数の突条5を備えている。突条5は、固定部3がのびる方向と直交する方向にのびている。同様に、薄板部8は、接続部6に接続された面と反対側の面に、複数の突条15を備えている。突条15も、固定部3がのびる方向と直交する方向にのびている。突条5と突条15は、所定の等間隔で配置されている。
固定部3は、前記した様に平行な薄板部7,8が、板状の接続部6で接続された構造を有しているので、ある程度の高さT(図2参照)を有している。すなわち平行な薄板部7,8の間には、ある程度の距離がある。
高さTは、5mmから20mm程度である。指標としては、患者の上顎の前歯の歯高H1(図5参照)、及び下顎の前歯の歯高H2(図7参照)と同程度かそれ以上であることが望ましい。
従って成人用であるならば高さTは、10mmから15mm程度が望ましく、小児用であるならば5mmから10mm程度が推奨される。
以上説明した口内法X線撮影用デバイス1には、包装体10が設置される。包装体10は、X線感光体を遮光包装したものである。各図では、包装体10(X線感光体)の大きさを忠実に描写していないが、包装体10(X線感光体)は規格品であり、縦横の寸法が規定されている。
ただし包装体10の面積は、口内法X線撮影用デバイス1の保持部2の面積よりも大きく、包装体10の上部は、口内法X線撮影用デバイス1からはみ出す。前記した様に、固定部3は、保持部2に対して大きく偏心した位置に設けられているから、固定部3は、包装体10に対してさらに偏心に設けられていることとなる。
デバイス1に包装体10を設置すると、図4に示す様に、包装体10の一面が感光体保持面35(図1参照)と接し、包装体10の中央部分が張出部9及び左側辺保持部12a及び右側辺保持部12bで支持される。また、包装体10の下辺10cは、図5に示す様に、ストッパ4上に載置されている。
そのため包装体10の左右側辺10b,10dが、空隙33によって構成される溝に挿入されて保持され、下辺10cがストッパ4で支持されることとなり、包装体10は動かない様に支持される。
そして、張出部9の下方には、包装体10の下部領域10Aが露出しており、張出部9の上方には、包装体10の上部領域10Bが露出している。
すなわち保持部2の下部側の角に形成された欠落部60,61に包装体10の下部領域10Aがあり、包装体10の下部領域10Aが露出している。
このとき、包装体10における、ストッパ4とは反対側の一辺(上辺10a)は、保持部2の支持壁11の上端部11bから上方の露出している。
デバイス1は、上顎歯17と下顎歯18のいずれかを撮影する場合に使用される。すなわち、上顎歯17をX線撮影する場合には、デバイス1は、図5に示す姿勢で使用される。また、下顎歯18をX線撮影する場合には、デバイス1は、図7に示す姿勢で使用される。
例えばデバイス1を使用して上顎側の上顎歯17を撮影する場合には、図5に示す様に、保持部2におけるストッパ4が下にくるようにデバイス1を配置する。この状態でデバイス1の保持部2を口内20に入れる。
ここで本実施形態のデバイス1では、固定部3が、保持部2に対して大きく偏心した位置に設けられているから、包装体10の面積は、固定部3よりも上の領域の方が、下の領域に比べてはるかに大きい。そのため包装体10は、撮影目標たる上顎歯17の投影面積をすっぽりと覆い、上顎歯17にX線感光体の中央領域が面することとなる。
具体的な装着手順を説明すると、包装体10を口内20に配置し、上顎歯17の先端をデバイス1の固定部3の薄板部7の表面たる上顎側当接部45に当接させ、下顎歯18の先端を薄板部8の表面たる下顎側当接部46に当接させる。すなわち包装体10を口内20における上顎歯17の裏面側に配置し、固定部3側を口外に出した状態とし、この状態において、上顎歯17,18で、固定部3を噛む。
その結果、固定部3の上顎側当接部45と下顎側当接部46は、上顎歯17と下顎歯18を、固定部3の高さTだけ離間させて咬まれる。また薄板部7,8の幅Wは、成人の歯の幅の2倍程度に設計されているから、患者は、上下2本ずつの歯で固定部3が保持される。そのため薄板部7,8は患者の歯先の線と平行な姿勢となって安定する。
さらにデバイス1は、患者の力では全体が捩じれることが無い程度の剛性を有しているから、口外の突出する固定部3の回転姿勢と保持部2の回転姿勢は対応関係にあり、固定部3の回転姿勢から口内の保持部2の回転姿勢を推測することができる。そのため口内における包装体10の姿勢を外から推測することができる。
また、図6に示す様に、口内20の包装体10は、口外40から視認することができる。図6では、患者の右側の上顎の犬歯17a、第1小臼歯17b、第2小臼歯17c、第1大臼歯17dと、右側の下顎の犬歯18a、第1小臼歯18b、第2小臼歯18c、第1大臼歯18dが描写されている。そして、上顎の小臼歯17b、17cが、撮影対象の歯である。
高さTを有するデバイス1の固定部3を咬んだ上顎側の小臼歯17b、17cと下顎側の小臼歯18b、18cは、高さTに相当する距離だけ離間している。そのため患者が固定部3を咬んだ状態においては、上下の歯列の間に隙間ができ、医師は、患者の口内20を覗き込むことができる。また必要に応じて当該隙間からミラーを挿入し、包装体10の姿勢を観察することもできる。
さらに本実施形態では、保持部2の支持壁11が十字形をしていて下部側の角に、欠落部60,61(図4、図6参照)があり、当該欠落部60,61に包装体10の下部領域10A(図4、図6参照)があり、包装体10の下部領域10Aが露出している。そのため歯列の間の隙間から、欠落部60,61の包装体10が見える。すなわち口外40(図5参照)から包装体10の一部が見え、包装体10の姿勢を確認することができる。ここで本実施形態では、保持部2の欠落部60,61に包装体10の下部領域10Aがあれば、包装体10は保持部2に対して正規の位置にあることが確認される。
また本実施形態では、デバイス1が透明の樹脂によって成形されているから、口外40からライトを照らす等の方策によって、包装体10の姿勢を確認することもできる。
上記した確認作業を終えた後に矢印B(図5参照)で示す方向からX線を照射すると、上顎歯17の像が、X線感光体の略中央領域に投影される。
前述のように、X線感光体は、包装体10の中央に配置された状態で遮光包装されている。そのため、包装体10の位置及び姿勢から、X線感光体の位置や姿勢を容易に推測することができる。すなわち、X線感光体の位置や姿勢は、包装体10を介して確認することができる。
本実施形態では、保持部2に保持された包装体10の下部領域10Aが、口外40から見える。そのため、撮影者は、患者の口内20の包装体10(X線感光体)と、撮影対象の上顎歯17の位置関係を確認しながらX線撮影を実施することができる。
そして、撮影対象の歯が上顎の2本の小臼歯(第1小臼歯17bと第2小臼歯17c)であれば、図6に示す様に、包装体10の中央部分を2本の小臼歯に位置合わせする。撮影対象が、大臼歯17dに隣接する第2小臼歯17cだけである場合には、包装体10の中央を第2小臼歯17cに位置合わせする。この位置合わせは、大臼歯(第1大臼歯17dや図示しない第2大臼歯)及び前歯(犬歯17aや図示しない切歯)を撮影する際や、下顎歯を撮影する際にも同様に実施される。
以上説明した実施形態では、支持壁11は十字形に設計して4隅に欠落部60,61,62,63を設けたが、支持壁11に開口を設けて欠落部を作り、開口から包装体10を確認することができる構成でもよい。
なお欠落部60,61,62,63は、必ずしも必要ではなく、欠落部を有しないデバイスであってもよい。
ここで、撮影対象の上顎歯17から、X線感光体(包装体10)までの距離Lは、上顎歯17が係合する固定部3の突条5の位置によって設定される。図5に示す例では、左端の突条5aと、左側から数えて4つ目の突条5bが、上顎歯17(小臼歯17b、17c)と係合している。同様に、下顎歯18は、左側から数えて2つ目の突条15aと係合し、さらに左側から数えて3つ目の突条15bを押し潰している。このように、上顎歯17といずれかの突条5とが係合し、下顎歯18といずれかの突条15とが係合すると、デバイス1は、口内20から進退することができない。すなわち、距離Lが固定される。
上顎歯17と各突条5、及び下顎歯18と各突条15の係合は、距離Lを固定するだけではなく、距離Lを再現する機能を発揮する。すなわち、上顎歯17が突条5a、5bと係合すると、突条5a、5bに傷が付く。同様に、下顎歯18が突条15a、15bと係合すると、突条15a、15bに傷が付く。そのため、突条5a、5b、及び突条15a、15bは、他の突条と識別することができる。また、図5に示す例では、突条15bが押し潰されている。そのため、固定部3に対する下顎歯18の位置を容易に再現することができる。
そして、一旦、口内20からデバイス1を取り出し、再度、口内20にデバイス1を入れる際に、特定の突条5a、5bが、上顎歯17と係合し、特定の突条15a、15bが下顎歯18と係合するように、デバイス1(X線フィルム)を口内20に配置する。その結果、上顎歯17から包装体10(X線フィルム)までの距離を距離Lに設定することができる。よって、確実に良好なX線画像が得られ、撮り直し(再撮)する必要がない。
突条5の代わりに薄板部7に複数の平行な溝を設けても、突条5と同様の効果を奏することができる。また、突条15の代わりに薄板部8に複数の平行な溝を設けても、突条15と同様の効果を奏することができる。すなわち、上下の歯が、複数の平行な溝のうちのいずれかに係合することにより、その当該歯に対するデバイス1の位置が固定される。
下顎歯18を撮影する場合は、デバイス1を先の場合とは天地逆にして装着する。なお下顎歯18を撮影する場合には、図7に示す様に、前記した薄板部7が下顎側当接部46として機能し、薄板部8が上顎側当接部45として機能する。
下顎歯18を撮影する場合についても口内20の包装体10は、口外40から視認することができる。よって、確実に良好なX線写真を撮影することができ、撮り直し(再撮)が少なく、患者の負担が軽い。
すなわち、上顎歯17は、デバイス1の固定部3の左端の突条15aと、左側から数えて4つ目の突条15cと係合しており、下顎歯18は、固定部3の左側から数えて2つ目の突条5cと係合すると共に、左側から数えて3つ目の突条5dを押し潰している。そのため、デバイス1は、固定部3がのびる方向への移動が不能になり、口内20における包装体10(X線感光体)の位置が固定される。また、口内20における包装体10(X線感光体)の位置は、容易に再現できる。
以上説明した実施形態のデバイス1は、前歯(切歯、犬歯)や小臼歯を撮影する用途に使用されるものであるが、大臼歯を撮影する際には、図9(a),(b)の様に、包装体10(X線感光体)を横位置(横長)にして保持する口内法X線撮影用デバイス51(以下、デバイス51とする。)を使用する。デバイス51の保持部52は、包装体10に合わせて全幅が広いものが使用される。すなわち、デバイス51の保持部52の張出部59の張出し長さは、図4に示すデバイス1の保持部2の張出部9の張出し長さよりも長い。そして、デバイス51では、X線感光体の包装体10を横長姿勢の横位置で保持することができる。図9(a)に示す様に、デバイス51は、横位置(横長)の包装体10の左右の両側を左右の側辺保持部12a、12bで保持することができる。また、上顎側の大臼歯を撮影する場合には、横位置の包装体10の下辺をストッパ4で支持することができる。
デバイス51のその他の構成は、固定部3の自由端側が丸く作られている点を除いて、各部の形状、構造は、前述した口内法X線撮影用デバイス1と同一であるから、同一の部材に同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
固定部3を構成する薄板部7及び薄板部8の自由端側は、図9(a)、図9(b)に示す様に、固定部3の幅方向(突条5の長手方向)の中央部分が最も突出している。すなわち、薄板部7の自由端の角が、機械加工、又は手作業で切削され、丸みを帯びている。
このように構成されたデバイス51は、包装体10(X線感光体)を横位置で保持する。デバイス51は、大臼歯をX線撮影する場合に使用される。大臼歯をX線撮影する場合には、デバイス51の固定部3を上下の大臼歯で咬み、上顎又は下顎の大臼歯に包装体10(X線感光体)を位置合わせする。その際には、隣接する小臼歯が同時に写り込む場合が多い。
先の実施形態では、左側辺保持部12a及び右側辺保持部12bは、単に張出部9の先端側が口内挿入側に折り返された部位として説明されているが、左側辺保持部12a及び右側辺保持部12bに弾性力を持たせて、包装体10を挟み込むことができるものであってもよい。
以上説明した様に、前歯(切歯、犬歯)、及び小臼歯をX線撮影する場合にはデバイス1を使用し、大臼歯をX線撮影する場合にはデバイス51を使用する。換言すると、デバイス1とデバイス51を使用することによって、全ての歯(前歯、小臼歯、大臼歯)をX線撮影することができる。
デバイス1、51に設けたストッパ4の代わりに、図11に示す様なストッパ74を採用することもできる。図11に示す口内法X線撮影用デバイス71(以下、デバイス71と称する。)と、デバイス1(図1)の構成上の相違点は、デバイス71においてストッパ4の代わりにストッパ74が採用されている点のみである。よって、重複する説明は省略する。
図11に示す様に、デバイス71の保持部72の感光体保持面85には、ストッパ74が設けられている。ストッパ74は、一端(基端部75)が感光体保持面85に固着されたフックを構成している。
ストッパ74は弾性部材であり、図12(a)に示す様に、一端側から他端側へ順に、基端部75(一端)、最突出部76、最狭小部77、自由端部78(他端)を有する。
最突出部76は、感光体保持面85から最も離間する部位であり、厚さtの包装体10を収容可能である。
また、最狭小部77は、最突出部76と連続しており、最突出部76側から最狭小部77に近付くにつれて徐々に感光体保持面85に接近している。最突出部76と自由端部78の間では、最狭小部77が感光体保持面85に最も接近しており、最狭小部77と感光体保持面85は、距離sだけ離間している。距離sは、包装体10の厚さtよりも小さい。
さらにストッパ74は、最狭小部77から自由端部78(他端)に近付くほど感光体保持面85から離間している。すなわち、最狭小部77から自由端部78に至って、湾曲面79(傾斜面でも可)が形成されている。
このようなストッパ74に対して、包装体10(X線感光体)が接近すると、包装体10の下辺10cが、ストッパ74の最狭小部77と自由端部78の間の湾曲面79に当接する。すなわち、包装体10の下辺10cは、空隙83(図11参照)を通過し、包装体10は側辺部82a及び82bで保持されている。そのため、包装体10は、感光体保持面85に接しながら下降する。
包装体10が下降すると、包装体10は、ストッパ74の最狭小部77を押し広げ、図12(b)に示す状態となる。図12(b)に示す状態では、包装体10は、ストッパ74(最狭小部77)に押圧され、感光体保持面85と最狭小部77の間で挟持されており、包装体10の下辺10cは、ストッパ74の内面と接していない。すなわち、包装体10は、図12(b)に示す状態で停止することができる。
また、包装体10をさらに下方へ押し込むこともできる。すなわち、図12(c)に示す様に、包装体10の下辺10cを、ストッパ74の内面に当接させることもできる。
よって、図12(b)及び図12(c)に示す様に、デバイス71に対する包装体10の設置高さを調整することができる。これにより、包装体10とデバイス71の相対位置を微調整することができる。すなわち、患者の口内における包装体10(X線フィルム)の設置位置を微調整することができる。
1 口内法X線撮影用デバイス
2 保持部
3 固定部
4 ストッパ
5,15 突条
6 接続部
7 薄板部
8 薄板部
10 X線フィルム包装体
45 上顎側当接部
46 下顎側当接部
51 口内法X線撮影用デバイス
52 保持部

Claims (20)

  1. X線感光体を口内に配置して、上下顎の歯等をX線撮影する際に使用される口内法X線撮影用デバイスであって、
    X線感光体を保持する保持部と、上顎側の歯と下顎側の歯で挟持される固定部とを有し、
    前記固定部は、保持部によって保持されたX線感光体の撮影面に対して交差する方向にのびており、
    前記固定部は、上顎側の歯又は歯茎に当接する上顎側当接部と、下顎側の歯又は歯茎に当接する下顎側当接部とを有し、
    上顎側当接部と下顎側当接部とは離れていて、固定部を上顎側の歯と下顎側の歯で挟持した際に、口外から保持部によって保持されたX線感光体が見えることを特徴とする口内法X線撮影用デバイス。
  2. 前記保持部は、上下辺と左右側辺を有する四角形のX線感光体を保持するものであり、X線感光体の左右側辺を保持する左右側辺保持部と、X線感光体の上下辺の一方と当接するストッパを有し、前記X線感光体の上下辺の一方が前記ストッパと当接した状態においては、使用者の上顎側又は下顎側の歯にX線感光体の中央領域が面することとなることを特徴とする請求項1に記載の口内法X線撮影用デバイス。
  3. 保持部と固定部が、透明な素材で一体成形されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の口内法X線撮影用デバイス。
  4. 保持部の上顎側当接部と下顎側当接部における歯が当接する部位に、固定部がのびる方向と直交する方向にのびる複数の突条又は溝が設けてあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  5. X線感光体は、固定部に対して上顎側又は下顎側に偏心した姿勢で取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  6. 保持部は、X線感光体が面状に接する支持壁を有し、当該支持壁には欠落部又は開口があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  7. X線感光体の辺部及び/又は角部に相当する位置に前記欠落部又は開口があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であることを特徴とする請求項6に記載の口内法X線撮影用デバイス。
  8. 保持部のX線感光体の装着位置の周囲には、X線感光体の3辺を保持する保持部があり、X線感光体の残る一辺側は開放されており、X線感光体は、前記開放側から直線的に進入させることによって保持部に装着可能であり、X線感光体の進入方向の先端側に前記欠落部又は開口があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であることを特徴とする請求項6又は7に記載の口内法X線撮影用デバイス。
  9. 保持部は、X線感光体が面状に接する支持壁を有し、当該支持壁は、十字形状をしていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  10. 保持部の面積はX線感光体の面積よりも小さく、X線感光体が保持部に保持されている際に、X線感光体の一部が保持部からはみ出ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  11. 上顎側当接部及び下顎側当接部は、通常の力で噛んだ際に両者の相対位置及び姿勢が変わらない程度の剛性をもっていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  12. 上顎側当接部及び下顎側当接部は、通常の力で噛んだ際に噛み跡が残るものであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  13. 上顎側当接部及び下顎側当接部の幅は、10mm乃至20mmであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  14. 上顎側当接部と下顎側当接部の間の距離は、5mmから20mmであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  15. 保持部は、X線感光体の一面が接する支持壁と、X線感光体の辺部を保持する辺保持部とを有し、辺保持部はX線感光体の他面と当接する他面支持部を有していることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の口内法X線撮影用デバイス。
  16. 他面支持部は支持壁と一体であって、支持壁側に折り返された構造であることを特徴とする請求項15に記載の口内法X線撮影用デバイス。
  17. X線感光体を口内に配置して、上下顎の歯等をX線撮影する際に使用される口内法X線撮影用デバイスであって、
    X線感光体を保持する保持部と、上顎側の歯と下顎側の歯で挟持される固定部とを有し、
    前記保持部は、上下辺と左右側辺を有する四角形のX線感光体を保持するものであり、X線感光体の左右側辺を保持する左右側辺保持部と、X線感光体の上下辺の一方と当接するストッパを有し、前記X線感光体の上下辺の一方が前記ストッパと当接した状態においては、使用者の上顎側又は下顎側の歯にX線感光体の中央領域が面することとなり、
    前記保持部の面積はX線感光体の面積よりも小さく、X線感光体が保持部に保持されている際に、X線感光体の一部が保持部からはみ出し、X線感光体の角部に相当する位置に欠落部があって支持壁の裏面側からX線感光体の存在を視認することが可能であり、
    前記固定部は、保持部によって保持されたX線感光体の撮影面に対して交差する方向にのびており、
    前記固定部は、上顎側の歯又は歯茎に当接する上顎側当接部と、下顎側の歯又は歯茎に当接する下顎側当接部とを有し、上顎側当接部及び下顎側当接部は、通常の力で噛んだ際に両者の相対位置及び姿勢が変わらない程度の剛性をもち、且つ通常の力で噛んだ際に噛み跡が残る硬さであって、上顎側当接部及び下顎側当接部の幅は、10mm乃至20mmであり、且つ上顎側当接部と下顎側当接部と5mmから20mm離れていて、固定部を上顎側の歯と下顎側の歯で挟持した際に、口外から保持部によって保持されたX線感光体が見えることを特徴とする口内法X線撮影用デバイス。
  18. 前記ストッパは、X線感光体を押圧して支持可能な弾性を有することを特徴とする請求項2又は17に記載の口内法X線撮影用デバイス。
  19. 前記ストッパは、一端が保持部に固定されており、他端が保持部に沿って上方にのびており、途中に、保持部から最も離間する最突出部と、保持部に最も接近する最狭小部とを有し、最狭小部がX線感光体を押圧することを特徴とする請求項18に記載の口内法X線撮影用デバイス。
  20. 前記ストッパにおける最狭小部と他端の間に、傾斜面又は湾曲面を有することを特徴とする請求項19に記載の口内法X線撮影用デバイス。
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