JP5637348B2 - イネ雑種弱勢原因遺伝子hwc1、hwc2を利用した雑種弱勢の人為的誘導 - Google Patents
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(a)配列番号7で表されるアミノ酸配列において587位のアルギニンが別のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列またはその部分配列からなり、かつHWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1遺伝子が発現する細胞で発現すると過敏感細胞死を引き起こす機能を有するポリペプチド
(b)587位のアミノ酸残基がヒスチジンまたはリシンであるアミノ酸配列またはその部分配列からなる、前記(a)のポリペプチド
(c)配列番号8で表されるアミノ酸配列において588位のアルギニンが別のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列またはその部分配列からなり、かつHWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1遺伝子が発現する細胞で発現すると過敏感細胞死を引き起こす機能を有するポリペプチド
(d)588位のアミノ酸残基がヒスチジンまたはリシンであるアミノ酸配列またはその部分配列からなる、前記(c)のポリペプチド
(e)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドにおいて587位のアミノ酸残基がリシンであるアミノ酸配列からなるポリペプチド
(g)少なくともWDリピートドメインの330個のアミノ酸を有する、HWC1-1ポリペプチドの部分配列からなり、かつHWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1遺伝子が発現する細胞で発現すると過敏感細胞死を引き起こす機能を有するポリペプチド。
(h)配列番号1で表される塩基配列
(i)配列番号2で表される塩基配列。
「雑種弱勢原因遺伝子」という用語は一代雑種において生育能力が低下する現象を引き起こす原因となる遺伝子を意味する。雑種弱勢原因遺伝子は、通常1対の優性補足遺伝子であることが知られている。
Hwc1-1はこれまでの調査から野生イネやインディカ品種、ジャポニカ品種を含む栽培イネでも見つからず、唯一ペルーの品種Jamaicaだけが例外的に持つことが知られている。これまで、雑種から種子を得ることが困難であったためHwc1-1の遺伝解析や単離は困難であった。本発明者らは、Hwc1-1を持ち、遺伝子型がHwc1-1/Hwc1-1、hwc2-1/hwc2-1であるJamaicaとHwc1-1もHwc2-1も持たないKasalath(hwc1-2/hwc1-2, hwc2-2/hwc2-2)を交配し、F1(Hwc1-1/hwc1-1、hwc2-1/hwc2-1)を得た。次に、このF1から自殖種子を得てHWC1がHwc1-1/Hwc1-1、Hwc1-1/hwc1-2、hwc1-2/hwc1-2のような3つの遺伝子型に分離するF2世代を4747個体育成した。この中から染色体上でHWC1を挟むDNAマーカー RMKG14、RM5間で組み換えを起こした21個体を選抜した。選抜個体をhwc1-2/hwc1-2, Hwc2-1/Hwc2-1の遺伝子型を持つ台中65号と検定交配し、後代の表現型を調査することでHWC1遺伝子座の遺伝子型を決定した。候補領域をさらに絞り込むため、新たにDNAマーカー RMNM37、RMNM38を作成し連鎖解析を行ったところ、HWC1は両マーカーの間に位置することが判明した。2マーカー間の距離は14 kbpであった。RAP-DBに公開されている日本晴のゲノム塩基配列においてはこの領域に存在する遺伝子モデルはOs01g0607400のみであった。一方、Jamaicaから核DNAを単離し、Bacteria Artificial Chromosome (BAC)ライブラリーを作製し、HWC1近傍のDNAマーカーでHWC1領域を含むクローンを選抜した。このクローンのDNA塩基配列をショットガンシーケンス法によって決定し、Rice GAASを用いて遺伝子予測を行った。JamaicaにおけるHWC1領域の遺伝子の並びはRAP-DBの日本晴と一致しており、Os01g0607400の対立遺伝子と考えられるOpen Reading Frame (ORF) も存在した。日本晴のOs01g0607400とそのJamaicaにおける対立遺伝子を比較したところアミノ酸置換を伴う1塩基多型が見出された。連鎖解析の結果と表現型に対応する遺伝子多型が見つかったことから、この遺伝子がHWC1であると推定された。これを証明するために、遺伝子の上流制御配列、転写領域を含む全長14 kbpのJamaica染色体断片を形質転換ベクターpCAMBIA1301に導入しHwc2-1を持つ日本晴、あるいはHwc2-1を持たない日本晴の第4染色体をKasalath染色体に置換した系統(以下SL6-3)へアグロバクテリウム法を用いて形質転換を行った。その結果、Hwc2-1を持つ日本晴では弱勢を示す形質転換体が8個体得られたが、Hwc2-1を持たないSL6-3系統では弱勢を生じる個体は現れなかった。また、このSL6-3に候補遺伝子を導入した形質転換植物から得られたT1植物8系統にHwc2-1を持つ台中65号を検定交配すると雑種弱勢を生じる個体が生じた。
本発明の雑種弱勢原因遺伝子の第一の遺伝子の典型的な例は、配列番号1または2に示される配列を有するDNA、あるいは配列番号3に示されるアミノ酸配列をコードするDNA、あるいはコドンの縮重の範囲内で配列番号3に示されるアミノ酸配列と同じアミノ酸配列をコードするDNAである。しかしながら、本発明の雑種弱勢原因遺伝子の第一の遺伝子はこれらに配列を有するものに限定されない。
HWC2遺伝子は第4染色体のフェノール反応性遺伝子Phの近傍に座乗している。そこで、本発明者らはHWC2においてもHWC1と同様の方法で、まず日本晴とKasalathの雑種第二代を用いて連鎖解析を行った。しかし、HWC2の近傍染色体領域は日本晴とKasalathの間で組換えが抑制され、連鎖解析による絞り込みが困難であった。そこで、他の交配組み合わせによる雑種集団(12632個体のF2集団と2574個体の3系交配集団)を用いて連鎖解析を行った。最終的には,IR24 X 金南風、J147 X IR24、 アキヒカリ X カサラスの交雑F2に出現した組換え個体によって座乗位置を約6000塩基に絞り込んだ。
本発明はまた、本発明の遺伝子を含むベクターまたは発現カセットを提供する。発現カセットは本発明の遺伝子を適当なプロモーターに連結させて含有する、ベクター中の遺伝子領域である。
本発明のベクターは、プロモーター、本発明の遺伝子のほか、所望によりエンハンサー等のシスエレメント、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー(例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子等)、リボソーム結合配列(SD配列)等を含んでいてもよい。
本発明のベクターを、目的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入することにより形質転換体を得ることができる。宿主は、本発明の遺伝子を発現できるものであれば特に限定されない。
本発明の遺伝子を形質転換によって植物に導入すると人為的に雑種弱勢を誘導することができる。すなわち、両方の遺伝子を持つ植物は生育できないので、例えば、Hwc1-1を導入された形質転換植物はHwc2-1を持つ植物と交配したときに雑種が弱勢を起こすようになり、反対に、Hwc2-1を導入された形質転換植物はHwc1-1を持つ植物と交配したときに雑種が弱勢を起こすようになる。
上述の雑種弱勢を誘導する方法を利用して、圃場生態系において望ましくない交雑によって遺伝子が拡散することを防ぐことができる。例えば、イネは通常開花し、開花の直前もしくは開花とほぼ同時に自家受粉することが知られているが、この時、風にのって花粉が外部に飛散する。そのため、遺伝子組換えイネにおいて、花粉飛散による非組換えイネへの外来遺伝子飛散が懸念されている(吉田ら2007;非特許文献3)。日本の稲作で用いられている品種はほとんどがHwc2-1を持つため、形質転換体を作成する場合、外来遺伝子と第一の遺伝子のコードするタンパク質の全体あるいは一部を発現する遺伝子(例えばHwc1-1)を一緒に形質転換すれば、形質転換体が周囲に栽培されている品種と交雑しても弱勢が生じて次世代の種子を生じることがない(図3)。
Hwc2-1を持ち、Hwc2-1が発現する細胞でHwc1-1を発現させた場合に過敏感細胞死が生じることを利用して、Hwc1-1をネガティブマーカーとして細胞選抜に利用できる。相同組換えによって染色体の特定の遺伝子の配列を組み換えるジーンターゲティングを行うときにネガティブ細胞選抜が必要であるが、その際に利用可能な技術である。Hwc2-1を持つ染色体を有する植物細胞に、形質転換により標的遺伝子(target gene)とともにHwc1-1を導入すると、Hwc2-1の働きによりHwc1-1を持つ細胞は死滅するが、相同組換えによってHwc1-1が除かれた細胞は生き残るので、ジーンターゲティングが成功した細胞を選抜することができる(図4)。
同様に、Hwc2-1もHwc1-1を持つ植物においてマーカーとなる。従って、以下の方法も本発明の範囲に含まれる。
Jamaicaのバクテリア人工染色体(BAC)を用いたゲノムDNAライブラリーを作製し、Hwc1-1を含むBACクローンをDNAマーカーRMNM37、RMNM38を用いて選抜した。選抜されたBACクローンから遺伝子の上流制御配列、転写領域を含む全長14 kbpのJamaica染色体断片を切り出し、形質転換ベクター pCAMBIA1301(http://www.cambia.org/daisy/cambia/585.html)のSal IとSac Iの間に挿入した。この形質転換ベクターをアグロバクテリウムEHA105とヘルパー大腸菌PRK2013を用いた3者接合法によってアグロバクテリウムへ導入した。このアグロバクテリウムを用い、日本晴の第4染色体をHwc2-1を持たないKasalath染色体に置換した系統(以下SL6-3)へ形質転換を行った。形質転換にはToki ら (2006: Seiichi Toki, Naho Hara1, Kazuko Ono1, Haruko Onodera1, Akemi Tagiri1, Seibi Oka and Hiroshi Tanaka (2006) Early infection of scutellum tissue with Agrobacterium allows high-speed transformation of rice. Plant Journal 47: 969-976.)の方法に従い、イネ種子の胚盤から誘導されるカルスにアグロバクテリウムを共存培養する方法を用いた。形質転換植物は正常に生育し、SL6-3と異なる表現型を示すことはなかった。しかし、SL6-3に候補遺伝子を導入した形質転換植物から得られたT1植物8系統にHwc2-1を持つ台中65号を検定交雑すると、交雑種子から雑種弱勢を生じる個体が生じ(図2C)、PCRによって導入遺伝子の有無を確認すると、弱勢の表現型と導入した遺伝子の有無が一致した。以上より、Hwc1-1を形質転換ベクターに入れてHwc1-1を持たない植物に導入することにより、人工的に雑種弱勢を誘導できることが示された。また、この時用いたベクターpCAMBIA1301はHwc1-1の他、35Sプロモーターに連結したハイグロマイシン抵抗性遺伝子(hptII)やβ-グルクロニダーゼ遺伝子などを含んでいる。そのため、有用な遺伝子とHwc1-1を同時に形質転換して雑種弱勢を誘導するということも本実施例と同様に行うことができると考えられる。
日本晴のHwc2-1染色体断片8.4kbpをLongPCRにより増幅後、プライマーに付加した制限酵素認識配列をKpn I、SalIで切断、pCAMBIA1301にクローニングし、Hwc2-1を持たないSL6-3系統、あるいは「あそみのり」へHwc1-1の場合と同様の方法で導入した。得られた形質転換植物は正常に生育した。一方、これらのT0世代形質転換植物8個体とHwc1-1を持つJamaicaとを検定交雑し、その後代で表現型を調べると、交雑後代からいずれも強い雑種弱勢を示す個体が出現した(図2A、B)。また、弱勢の起きた個体からはいずれも導入した遺伝子が検出され、弱勢の起きなかった個体からは導入した遺伝子が検出されなかった。このことから、Hwc2-1を形質転換してHwc2-1を持たない植物に導入することによって、Hwc1-1を持つ植物との交雑において雑種弱勢を誘導できることが確認された。この例においても、ベクターはpCAMBIA1301を用いており、Hwc2-1以外に2つの遺伝子を含んでいる状況で行われた。
100粒の日本晴完熟種子を用い、Hwc1-1を組み込んだpCAMBIA1301を持つアグロバクテリウムEHA105によって形質転換を行った。通常pCAMBIA1301のベクターのみでは、1粒から平均1個体以上の形質転換植物が得られるが、カルスの生育が悪く、再分化する個体も少なかった。得られた10個体の植物のうち、PCRを行ってHwc1-1が検出された個体は3個体のみであった。この3個体も激しい弱勢を示し、34℃では生育できるが10cm程度までシュートが成長するとそれ以上に成長することはなかった。
これまでの遺伝学的な解析から、Hwc1-1がホモ接合になるとHwc2-1の存在下で激しい弱勢を示すことが明らかとなっていた。そのため、Hwc1-1を持つ品種にHwc2-1を直接導入すると、形質転換植物が全く得られない可能性が高いと考えられた。そこで、Hwc1-1をヘテロ接合で持つように、Jamaicaと農林11号、JamaicaとあそみのりでF1雑種を作出し、そのF1雑種にHwc2-1を持つpCAMBIA1301ベクターを導入することを試みた。Tokiら(2006)によるカルス誘導中の種子へ感染する方法では36の種子、誘導したカルスに感染する一般的な方法では200以上のカルスを用いて形質転換を試みたが、ごく小さい再分化植物が初期に枯死したものを除くとHwc2-1を導入した植物は得られなかった。一方、Hwc2-1と4塩基の違いを持つ、品種Katakutaraの持つhwc2-2を導入した場合は100個のカルスを用いて形質転換植物が得られ、導入遺伝子を確認した植物のうち12個体については形質転換体であることが確認された。Hwc1-1もHwc2-1も持たない染色体置換系統SL6-3にHwc2-1を導入した実験では通常通り形質転換体が得られ、38個体では導入遺伝子の存在が確認された。このT0植物の一部については実施例2の実験に用いた。これらのHwc2-1を導入された植物では交配を行うと雑種弱勢が誘導された。これらの結果から、Hwc1-1を持つ場合にだけHwc2-1を持つベクターを導入することができないということが示された。
配列番号2 Hwc1-1 cDNA
配列番号3 HWC1-1(Jamaica)
配列番号4 Hwc2-1 ゲノムDNA
配列番号5 Hwc2-1 cDNA
配列番号6 HWC2-1
配列番号7 HWC1-2(Nipponbare)
配列番号8 HWC1-2(Kasalath)
配列番号9 コムギ AK335189
配列番号10 STYLOSA
配列番号11 LEUNIG
Claims (13)
- HWC1遺伝子座の対立遺伝子hwc1-2にコードされるHWC1-2ポリペプチドに対するアミノ酸の変異を、HWC1-1ポリペプチドの587位のアミノ酸残基に相当する位置に有するアミノ酸配列からなる変異ポリペプチドであって、前記587位のアミノ酸残基に相当するアミノ酸の変異は、HWC1-2ポリペプチド中のアミノ酸配列VAKARASのR(アルギニン)の別のアミノ酸による置換であり、当該変異により、HWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1が発現する細胞で発現すると過敏感細胞死を引き起こす機能を有する前記変異ポリペプチドをコードする塩基配列を含むDNA。
- 前記変異ポリペプチドがアミノ酸配列VAKAHASA-KV(式中、HはHWC1-1ポリペプチドの587位のアミノ酸残基に相当し、-は任意のアミノ酸又は一残基の欠失を表す)を含む、請求項1に記載のDNA。
- 前記変異ポリペプチドが、配列番号3の583から589番目のアミノ酸配列VAKAHASを含み、少なくともWDリピートドメインの330個のアミノ酸を有する部分配列からなり、ここで、該アミノ酸配列VAKAHASは、配列番号7で表されるHWC1-2ポリペプチドのアミノ酸配列の587位のアルギニンがヒスチジンに置換されたアミノ酸配列、または配列番号8で表されるHWC1-2ポリペプチドアミノ酸配列の588位のアルギニンがヒスチジンに置換されたアミノ酸配列である、請求項2に記載のDNA。
- 以下の(a)〜(g)のいずれかのポリペプチドをコードする塩基配列を含む、請求項1に記載のDNA:
(a)配列番号7で表されるアミノ酸配列において587位のアルギニンが別のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなり、かつHWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1遺伝子が発現する細胞で発現すると過敏感細胞死を引き起こす機能を有するポリペプチド
(b)587位のアミノ酸残基がヒスチジンまたはリシンであるアミノ酸配列またはその部分配列からなる、前記(a)のポリペプチド
(c)配列番号8で表されるアミノ酸配列において588位のアルギニンが別のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなり、かつHWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1遺伝子が発現する細胞で発現すると過敏感細胞死を引き起こす機能を有するポリペプチド
(d)588位のアミノ酸残基がヒスチジンまたはリシンであるアミノ酸配列またはその部分配列からなる、前記(c)のポリペプチド
(e)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f)配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドにおいて587位のアミノ酸残基がリシンであるアミノ酸配列からなるポリペプチド。 - 以下の(h)または(i)の塩基配列を有する、請求項1に記載のDNA:
(h)配列番号1で表される塩基配列
(i)配列番号2で表される塩基配列。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のDNAを含む、植物形質転換用ベクター。
- 請求項1に記載の変異ポリペプチドを発現する、外来遺伝子で形質転換されたイネ科の植物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のDNAを形質転換によりイネ科の植物に導入して、Hwc2-1を持つイネ科の植物と交配したときに雑種が弱勢を起こすようになる性質を当該形質転換された植物に付与する方法。
- 配列番号3のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するHWC1遺伝子、及び配列番号6のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するHWC2遺伝子からなる一対の雑種弱勢原因遺伝子。
- HWC1遺伝子座の対立遺伝子Hwc1-1を組み込んだ発現カセットを、HWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1を有するイネ科の植物細胞に導入し、当該細胞の細胞死を引き起こす方法。
- Hwc1-1が配列番号2の塩基配列からなる配列を有する、請求項10に記載の方法。
- HWC2遺伝子座の対立遺伝子Hwc2-1を組み込んだ発現カセットを、HWC1遺伝子座の対立遺伝子Hwc1-1を有するイネ科の植物細胞に導入し、当該細胞の細胞死を引き起こす方法。
- Hwc2-1が配列番号5の塩基配列からなる配列を有する、請求項12に記載の方法。
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