以下、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、矩形状の機枠(外枠)2に前面枠(内枠)3を開閉可能な状態で軸着し、該前面枠3には矩形状の遊技盤5(図2参照)を前方から収納可能としている。また、前面枠3の前側には、一側(図1中、左側)が軸着された透明部材保持枠8を開閉可能に設け、該透明部材保持枠8に透視可能な透明部材9を保持し、透明部材9を通して遊技盤5の表面をパチンコ遊技機1の前方から透視できるように構成している。さらに、透明部材保持枠8の下部には上皿ユニット11を設け、透明部材保持枠8の下方には下皿ユニット12を上皿ユニット11に対して左右方向にずれた位置に配置している。また、下皿ユニット12の一側方(図1中、右側方)には、発射装置(図示せず)を操作するための発射操作ユニット(発射操作ハンドル)14を備え、他側方(図1中、左側方)には下側スピーカ15を備えている。さらに、上皿ユニット11の前側には、遊技中に遊技者が操作するための遊技演出用ボタン18を備え、透明部材保持枠8の上縁部の左右両側には上側スピーカ21を備えている。
遊技盤5は、図2および図3に示すように、合板やプラスチックなどで形成された矩形状の遊技盤本体22を備え、該遊技盤本体22の表面にガイドレール23や複数のサイドケース24を止着して遊技領域25を区画形成している。また、遊技領域25内の略中央に包囲枠体(センターケース)25を備え、該包囲枠体26の前側部を遊技盤本体22の前側に突出した状態で配置するとともに、後側部を遊技盤本体22の裏側に突出した状態で配置し、包囲枠体26の後方には表示部27aが設けられた変動表示装置27を備え、複数の識別情報を変動表示させる変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム)の演出表示を表示部27aで表示可能としている。
また、遊技領域25のうち包囲枠体26の一側方(図1中、左側方)には普図始動ゲート28を配置し、遊技球の普図始動ゲート28への入賞(通過)を契機として普図変動表示ゲームを実行可能としている。そして、包囲枠体26の下方には第1始動口31と第2始動口32とからなる始動入賞領域33を設けている。具体的には、包囲枠体26の左右方向の中央部の直下に第1始動口31を備え、該第1始動口31の直下には、羽根状の普通電動役物32aが左右に備えられた第2始動口32を備え、第1始動口31への遊技球の入賞に基づいて変動表示装置27が第1特図変動表示ゲームの演出画像を表示し、第2始動口32への遊技球の入賞に基づいて変動表示装置27が第2特図変動表示ゲームの演出画像を表示するように設定されている。さらに、該第2始動口32の下方には大入賞口(アタッカー)35を配置し、大入賞口35の左右両側方には、発光により各種の装飾表示を行うサイドランプ36を配置し、該サイドランプ36に一般入賞口37を備えている。そして、大入賞口35の下方に位置する遊技領域25の下端には、入賞せずに流下してきた遊技球を回収するアウト口38を設けている。また、サイドケース24の下部のうち大入賞口35を挟んでガイドレール23とは反対側に位置する箇所には一括表示装置39を備え、該一括表示装置39において普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム、遊技状態の表示を行う。
次に、包囲枠体26について説明する。
包囲枠体26は、図3に示すように、遊技盤本体22の表面側に配置される前側部としての装飾枠部41と、遊技盤本体22の裏面側に配置される後側部としての枠体基部42とを備えて構成されており、遊技盤本体22の中央部に開設された大きな枠体装着開口部22aに、装飾枠部41と枠体基部42とで遊技盤本体22を前後から挟む状態で装着されている。また、包囲枠体26には、変動表示ゲームの進行に関連して作動する(変動表示ゲームの進行状況(結果態様)毎に予め設定された態様で作動する)演出用役物装置44を複数種類備えている。なお、各演出用役物装置44については、後で詳細に説明する。
装飾枠部41は、図4に示すように、遊技盤本体22の表面のうち枠体装着開口部22aの開口縁に沿って止着される環状の装飾ベース46を備え、該装飾ベース46の上部には庇状の鎧部47を左右両側方へ向けて下り傾斜した状態で備えるとともに、装飾ベース46よりも前方へ突出した状態に設定している。また、鎧部47の左右両側の傾斜下端から縦長な側辺部48を装飾ベース46よりも前方へ突出した状態で備え、鎧部47と側辺部48とで円弧状の壁を形成して遊技球(詳しくは遊技領域25内を包囲枠体26の上方から流下してくる遊技球)が鎧部47や側辺部48に当接可能とし、遊技球が包囲枠体26の内部へ入ることを規制している。さらに、装飾ベース46の下部(言い換えると、始動入賞領域33の直上に位置する箇所)には、上面に遊技球を横方向(前後方向および左右方向)へ転動可能なステージ部50を遊技盤5の左右方向に沿って横長に延設するとともに普図始動ゲート28寄り(図2中、左寄り)に配置し、装飾ベース46の下部のうちステージ部50よりも普図始動ゲート28側に位置する箇所には、遊技球が流下可能な球導入路(ワープ流路)51を設けている。そして、球導入路51の入口51aを装飾枠部41の外方(詳しくは遊技領域25の普図始動ゲート28側(図2中、左側))へ向けて開放した状態で開設し、球導入路51の出口51bをステージ部50の側端部へ連通している。
また、装飾ベース46の下部のうちステージ部50を挟んで球導入路51とは反対側(図4中、右側)には演出露出開口52を開設し、該演出露出開口52から枠体基部42上の演出用役物装置44の一部を遊技盤5の前方へ露出可能とし、装飾ベース46の内縁部のうち演出露出開口52の上方(直上)から鎧部47の左右方向の中央部分に亘る箇所には、発光により演出動作を実行する屈曲筋状の役物発光部54を演出用役物装置44の一種として複数条備え、該役物発光部54が雷光を模して発光演出を実行できるように構成されている。さらに、役物発光部54の上部の前方には、複数の文字形状を模した枠装飾パネル55を配置し、役物発光部54の側方(包囲枠体26の中央寄り)、および球導入路51の上方には、前面が半球状の枠側部装飾ランプ56をそれぞれ備えている。
ステージ部50は、図4〜図6に示すように、ステージフロント部58とステージリア部59とを前後に重合して構成された部材である。そして、ステージ部50(ステージフロント部58)の後側、言い換えると包囲枠体26の後寄りに配置された第1ステージ61と、当該ステージ部50(ステージフロント部58)の前側、言い換えると包囲枠体26の前寄りに第1ステージ61よりも1段低い状態で配置された第2ステージ62と、第1ステージ61の前端部と第2ステージ62の後端部とを接続する起立壁63とを備え、第1ステージ61の側方(図5中、左側方)には球導入路51の出口(下流端)51bに連通する導入接続路64を接続し、球導入路51を流下してきた遊技球が導入接続路64を通って第1ステージ61の転動面(第1転動面61a)上へ導入されるように構成されている。
第1ステージ61は、図5および図6(a),(b)に示すように、左右両側から中央部へ向けて下り傾斜した略円弧状で形成され、当該第1ステージ61の中央部(左右方向の中央部)を上方へ緩やかに隆起するとともに遊技盤5の後寄り(枠体基部42寄り)に配置し、当該第1ステージ61の左右両側を中央部に対して遊技盤5の前寄りに配置して第1転動面61aを遊技盤5の前後方向に湾曲させている。また、第1ステージ61の左右方向の途中には、遊技球を前方へ案内可能な第1放出部66を複数箇所、具体的には、第1ステージ61の中央の隆起部の左右両側方、言い換えると第1ステージ61のうち始動入賞領域33(第1始動口31、第2始動口32)の直上から外れた位置に配置している。そして、第1放出部66の底面をその左右方向の中央部分が下方に凹む湾曲面で形成し、この湾曲面を前方へ下り傾斜した状態に設定して、第1放出部66に到達した遊技球が第1放出部66上を左右に揺動しながら第1ステージ61の前方へ転動して第2ステージ62の転動面(第2転動面62a)上へ放出できるように構成されている。
また、右側の第1放出部66と第1ステージ61の右端部との間、左側の第1放出部66と第1ステージ61の左端部との間、左右両側の第1放出部66の間には、それぞれ落下阻止片67を第1ステージ61の前縁部から上方へ突出し、遊技球が第1ステージ61のうち第1放出部66から外れた位置から前方へ落下することを落下阻止片67により阻止している。さらに、図5および図6(c)に示すように、第1ステージ61の後縁部および導入接続路64の後縁部から透明なステージ壁部68を立設し、該ステージ壁部68の上端から庇状の透明なステージ天井部69を遊技盤5の前方へ向けて延設し、第1転動面61a上の遊技球がステージ部50の後方や上方へ外れる不都合、ひいては変動表示装置27や枠体基部42の演出用役物装置44に衝突する不都合をステージ壁部68およびステージ天井部69により阻止している。
第2ステージ62は、図5および図6(a),(b)に示すように、左右方向の長さを第1ステージ61の左右方向の長さよりも短く設定し、左右両側から中央部へ向けて下り傾斜した略円弧状に形成されている。また、当該第2ステージ62の右端部を第1ステージ61の右側の第1放出部66の直下に配置するとともに、当該第2ステージ62の左端部を第1ステージ61の左側の第1放出部66の直下に配置し、遊技球が第1放出部66から落下して第2ステージ62の端部へ流入可能としている。さらに、第2ステージ62の左右方向の途中には、遊技球を前方へ案内可能な第2放出部70を複数箇所、具体的には、第2ステージ62の中央部の左右両側方、言い換えると第2ステージ62のうち始動入賞領域33の直上から外れた位置に配置している。そして、第2放出部70の底面をその左右方向の中央部分が下方に凹む湾曲面で形成し、この湾曲面を前方へ下り傾斜した状態に設定して、第2放出部70に到達した遊技球が第2放出部70上を左右に揺動しながら第2ステージ62の前方へ転動して遊技領域25へ放出できるように構成されている。
さらに、ステージ部50は、図2に示すように、当該ステージ部50の左右方向の中央部、言い換えると当該ステージ部50のうち始動入賞領域33の直上に位置する部分に、ステージ部50の転動面(第1転動面61a,第2転動面62a)上を転動する遊技球を始動入賞領域33の直上へ誘導可能な入賞誘導路73を備えている。入賞誘導路73は、図5および図6(c)に示すように、ステージ壁部68を凹ませて形成された縦長な落下誘導部74と、第1ステージ61の下方に形成された流下誘導部75と、第2転動面62a上に形成された転動誘導部76とから構成されている。具体的に説明すると、落下誘導部74を上端部が第1転動面61aよりも上方に位置するとともに下端部が第1転動面61aよりも下方、且つ第2転動面62aよりも上方に位置する状態で形成し、該落下誘導部74の下端から流下誘導部75を前方の第2ステージ62へ向けて下り傾斜した姿勢に設定している。また、流下誘導部75の下流端(前端)を起立壁63に開設された開放開口77へ連通して前方の第2ステージ62側へ開放し、第2転動面62aのうち開放開口77の前方に位置する箇所(言い換えると第2転動面62aの左右方向の中央部)には、転動誘導部76を始動入賞領域33の直上へ向けて下り傾斜した溝状に形成している。そして、図6(b)に示すように、第1転動面61aの左右方向の中央部(落下誘導部74の前方の位置)のうち遊技盤5の後寄りに位置する箇所には、誘導連通開口78を円弧状に切り欠いて開設するとともに落下誘導部74の上端部(言い換えると、入賞誘導路73の上流端)に連通し、第1転動面61a上を転動する遊技球を誘導連通開口78へ通して入賞誘導路73へ案内できるように構成されている。
次に、枠体基部42について説明する。
枠体基部42は、図7に示すように、遊技盤5の裏面側に止着される額縁状の基部ケース81を前側が開放した状態で備え、該基部ケース81の後部には矩形状の表示開口窓81aを前後方向へ貫通して開設し、基部ケース81の後方から変動表示装置27を装着して、変動表示装置27の表示部27aを表示開口窓81aから包囲枠体26の前方へ臨ませている。さらに、表示開口窓81aの周縁の前側には、複数の演出用役物装置44(演出役物ユニット85、装飾役物ユニット86、報知役物ユニット87)を備えている。詳しくは、表示開口窓81aの上縁部の前側および左右両側縁部の前側には倒コ字状の演出役物ユニット85を備え、表示開口窓81aの下縁部の前側には横長なユニット装着パネル89を止着している。また、図7および図8に示すように、該ユニット装着パネル89の前面のうちステージ部50の後方に位置する箇所には装飾役物ユニット86を備え、演出露出開口52の後方に位置する箇所には、報知役物ブラケット90の前面側に支持された報知役物ユニット87を備えている。そして、遊技盤5の正面から見ると、図2に示すように、演出役物ユニット85(詳しくは演出役物ユニット85の上部)と報知役物ユニット87との間に役物発光部54を配置し、ステージ部50の側方(図2中、右側方)には報知役物ユニット87を配置し、該報知役物ユニット87の前面側を演出露出開口52から遊技盤5の前方へ露出している。
演出役物ユニット85は、図9〜図11に示すように、倒コ字状(門型)の演出ユニットベース94の前側に第1昇降役物ユニット96と第2昇降役物ユニット97とを備えて演出動作を実行可能なユニットである。演出ユニットベース94は、倒コ字状の金属製演出ベースプレート100を備え、該演出ベースプレート100の上辺の前面には横長な上側ベースパネル101を止着するとともに演出ベースプレート100の左右両側辺の前面には縦長な側部ベースパネル102を止着し、上側ベースパネル101の左右両端に側部ベースパネル102の上端部を接続している。また、上側ベースパネル101の中央部には、上部発光基板103aの前方を円形状の上部レンズ103bで被覆して構成された上部装飾ランプ103を備え、上側ベースパネル101のうち上部装飾ランプ103の側方、詳しくは装飾枠部41の役物発光部54寄りの位置(図11中、上部装飾ランプ103の右側方)には、雷光を模して発光演出を実行可能な屈曲筋状の上部演出発光部104を左右方向に延在する姿勢で複数条備えている。そして、上側ベースパネル101および側部ベースパネル102の前方には第1昇降役物ユニット96を配置している。
第1昇降役物ユニット96は、図10〜図12に示すように、昇降可能な第1役物本体部106と、該第1役物本体部106を昇降動作させる昇降駆動機構107と、第1役物本体部106に設けられて第1役物本体部106とともに昇降する第1昇降係合部108(図12(a)参照)とを備えて構成されている。具体的に説明すると、第1役物本体部106は、横長形状の第1昇降バー110を備え、該第1昇降バー110の左右両端に昇降駆動機構107をそれぞれ接続している。また、図12(b)および図13(a),(b)に示すように、第1昇降バー110の左右方向の中央部分の下縁部から平板状の昇降ブラケット111を下方へ向けて延設し、該昇降ブラケット111の下部の前面には、ブロック状の昇降役物連結部112を前端部が第1役物本体部106の前面よりも遊技盤5の前方に位置する姿勢で備え、昇降役物連結部112の上部には、後述する第2昇降役物ユニット97の一部を係合(載置)可能な第1昇降係合部108を形成している。さらに、昇降役物連結部112の前端部には、上部装飾ランプ103よりも一回り大きな第1昇降具として機能する第1昇降ランプ113を上端部が第1昇降バー110よりも上方に突出する状態で配置して、第1昇降バー110と第1昇降ランプ113とを昇降ブラケット111および昇降役物連結部112で連結し、第1昇降バー110および昇降ブラケット111と、第1昇降ランプ113との間を前後に離間して第2昇降役物ユニット97の一部を挿入可能としている。なお、第1昇降ランプ113内には、LED等の発光体が実装された第1昇降発光基板113aを内蔵している(図13(b),(e)参照)。
昇降駆動機構107は、左右両側の縦長な側部ベースパネル102の前面側にそれぞれ設けられた機構であり、図10および図14(a)に示すように、表面に螺旋溝116aが形成された縦長な昇降シャフト116と、該昇降シャフト116の螺旋溝116aに突起を係合し、昇降シャフト116に沿って昇降可能な昇降スライダー117と、昇降シャフト116を回動させる回動駆動源として機能する昇降回動モータ118と、昇降スライダー117の昇降を昇降シャフト116から外れた位置で案内する縦長な第1昇降ガイド119とを備え、昇降スライダー117には第1役物本体部106(第1昇降バー110)の側端部を接続している。具体的に説明すると、側部ベースパネル102の下部の前面側にギアボックス121を備え、該ギアボックス121の下面に昇降回動モータ118を出力軸が縦向きとなる姿勢且つ当該昇降回動モータ118の上側に位置する姿勢で備え、ギアボックス121内に収納される昇降駆動ギア122を昇降回動モータ118の出力軸へ共回り状態で軸着している(図14(a)参照)。また、出力軸よりも側部ベースパネル102側の位置には、昇降シャフト116をギアボックス121から側部ベースパネル102の上部に亘って延設し、該昇降シャフト116の上端を側部ベースパネル102の上端部(詳しくは側部ベースパネル102の上端部に設けられたシャフト軸受116b)に軸着し、昇降シャフト116の下端をギアボックス121内に挿入してシャフトギア123へ共回り状態で軸着している。さらに、昇降シャフト116を挟んで第1役物本体部106とは反対側(図14(a)中、昇降シャフト116の左側)には第1昇降ガイド119を昇降シャフト116と平行な姿勢で延設し、該第1昇降ガイド119の上端を側部ベースパネル102の上端部へ係止するとともに、下端をギアボックス121の上面へ係止している(図15(a)参照)。そして、ギアボックス121内には昇降伝達ギア124を備えて昇降駆動ギア122とシャフトギア123とを接続し、昇降回動モータ118から発生した回動力が昇降駆動ギア122、昇降伝達ギア124、シャフトギア123を介して昇降シャフト116へ伝達して昇降シャフト116が当該昇降シャフト116の中心軸周りに回動するように構成されている。
また、図14(b)に示すように、昇降スライダー117にはシャフト受開口126とガイド受開口127とを貫通し、シャフト受開口126には昇降シャフト116を挿通するとともにガイド受開口127には第1昇降ガイド119を挿通して、昇降スライダー117が昇降シャフト116の軸方向および第1昇降ガイド119の軸方向に沿って摺動可能としている。さらに、昇降シャフト116に係合する突起として機能するスライダー転動体128をステンレス球で構成し、シャフト受開口126内にスライダー転動体128を転動可能な状態、且つ昇降シャフト116の軸中心側に向けて突出する状態で保持し、該スライダー転動体128の突出部分を昇降シャフト116の螺旋溝116aに嵌合(係合)している。そして、昇降スライダー117のうちシャフト受開口126を挟んでガイド受開口127とは反対側には、第1役物本体部106の側端部を止着する第1役物止着部を突設している。さらに、図16に示すように、昇降スライダー117、昇降シャフト116、第1昇降ガイド119をスライダーカバー130で前方から被覆し、該スライダーカバー130の上端部と側部ベースパネル102との上端部との間に昇降シャフト116の上端および第1昇降ガイド119の上端を挟持している。なお、図11に示すように、演出役物ユニット85の一側(図11中、右側)に位置するスライダーカバー130の前面には、第2昇降役物ユニット97の一部と電気的に接続される昇降中継基板131を止着している。
このような構成の昇降駆動機構107を第1役物本体部106の左右両側に備え、左右両側の昇降回動モータ118を駆動して左右両側の昇降シャフト116を同じ方向に回動すると、昇降スライダー117が昇降シャフト116と共回りすることを第1昇降ガイド119により阻止され、この状態で昇降スライダー117内のスライダー転動体128が螺旋溝116aに沿って転動して上下方向へ移動する。これにより、昇降スライダー117とともに第1役物本体部106が昇降シャフト116および第1昇降ガイド119の軸方向に沿って昇降する。そして、昇降スライダー117が上昇して側部ベースパネル102の上部に当接すると、第1役物本体部106および第1昇降係合部108が上死点に到達し、昇降スライダー117が下降してギアボックス121の上面に当接すると、第1役物本体部106および第1昇降係合部108が下死点に到達する。そして、図14(a)および図15に示すように、昇降スライダー117にはスライダー検出片117aを突設して昇降スライダー117とともに昇降可能とし、側部ベースパネル102の上部にはスライダー検出片117aを検出可能な上死点到達センサ133を設け(図15(a)参照)、昇降スライダー117および第1役物本体部106および第1昇降係合部108が上死点に到達すると、上死点到達センサ133がスライダー検出片117aを検出して、第1役物本体部106および第1昇降係合部108が上死点に到達したことを検知できるように構成されている(図15(b)参照)。なお、第1役物本体部106および第1昇降係合部108の下死点到達については、昇降回動モータ118の駆動制御ステップ数や、下死点到達を検出可能なセンサ(図示せず)からの信号を判定して検知してもよい。
そして、ギアボックス121の前側には、昇降伝達ギア124の外周面(歯)を露出させるギア露出窓121aを開設し、メンテナンス作業時などにおいてギア露出窓121aから露出した昇降伝達ギア124を指などで回せば、昇降シャフト116が回動して第1役物本体部106を手動で昇降できるように構成されている。また、昇降回動モータ118をギアボックス121に止着するモータブラケット134を金属板で構成し、昇降回動モータ118で発生した熱をモータブラケット134へ伝達して放出可能としている。さらに、昇降回動モータ118のコネクタを演出役物ユニット85の前方に露出させ、ギア露出窓121aの下縁部には、コネクタに接続されたモータ駆動配線(図示せず)の中間部分を係合する配線係合部121bを備えている。
第2昇降役物ユニット97は、図11〜図13に示すように、昇降自在な第2役物本体部137と、該第2役物本体部137とともに昇降し、第1昇降係合部108に上方から係合可能な第2昇降係合部138と、第2役物本体部137の昇降を案内する縦長な第2昇降ガイド139とを備え、スライダーカバー130よりも前方、且つ第1昇降ランプ113よりも後方の位置に配置されている。具体的に説明すると、第2役物本体部137には、第1役物本体部106(第1昇降バー110)よりも横長であり、且つ第1昇降バー110と第1昇降係合部108との上下離間距離よりも僅かに広い上下幅を呈する板状の第2昇降バー140を備え、該第2昇降バー140の左右両端には昇降挿通開口141a(図16参照)が開設された昇降ガイド受部141を備え、昇降挿通開口141aに第2昇降ガイド139を摺動可能な状態で挿通している。また、図12(a)に示すように、第2昇降バー140(第2役物本体部137)のうち左右方向の中央部の下縁部を第2昇降係合部138とし、第2昇降バー140の前面側のうち第2昇降係合部138の左右両側方に位置する箇所には、第2昇降具として機能し、火炎を連想させる形状の第2昇降ランプ143を備えている。該第2昇降ランプ143内には、LED等の発光体が実装された第2昇降発光基板143aを内蔵し(図13(b),(e)参照)、該第2昇降発光基板143aと、スライダーカバー130に止着された昇降中継基板131とをフレキシブルフラットケーブル等の昇降ランプ配線(図示せず)で接続し、該昇降ランプ配線を通して第2昇降ランプ143に電力や信号を供給可能としている。
そして、図16に示すように、スライダーカバー130の前方には第2昇降ガイド139を昇降シャフト116および第1昇降ガイド119と平行な姿勢で延設し、該第2昇降ガイド139の上端をスライダーカバー130の上端部へ係止するとともに、下端をギアボックス121の上面(詳しくはギアボックス121の上面に突設されたガイドホルダ144)へ係止している。さらに、図9および図11に示すように、第2昇降ガイド139および第2役物本体部137の端部をガイドカバー145で前方から被覆し、該ガイドカバー145の上端部とスライダーカバー130の上端部との間に第2昇降ガイド139の上端を挟持するとともに、ガイドカバー145の下端部とギアボックス121(ガイドホルダ144)との間に第2昇降ガイド139の下端を挟持している。また、昇降ガイド受部141が第2昇降ガイド139に沿って摺動して第2役物本体部137が昇降し、昇降ガイド受部141がギアボックス121の上面(ガイドホルダ144)に上方から当接すると、第2役物本体部137および第2昇降係合部138が下死点に到達するように構成されている。
さらに、演出役物ユニット85は、図13(b),(e)に示すように、第1役物本体部106の第1昇降発光基板113aと第2役物本体部137の第2昇降発光基板143aとをフレキシブルフラットケーブル等の役物接続配線147で接続し、昇降ランプ配線および第2昇降発光基板143aを通して第1昇降ランプ113に電力や信号を供給可能としている。また、役物接続配線147の第2昇降発光基板143a側(図13(b)中、左側)を第2昇降係合部138から下方へ引き出すとともに、第1昇降発光基板113a側(図13(b)中、右側)を第1昇降ランプ113の背面から後方へ引き出し、役物接続配線147の中間部分を第1昇降係合部108側へ垂れ下げて弛ませている。そして、図13(b),(c),(e)に示すように、第1昇降係合部108には役物配線収納空間部148を昇降役物連結部112の内側へ凹む状態で形成し、該役物配線収納空間部148に役物接続配線147(詳しくは役物接続配線147の弛み部分)を収納している。
このような構成の第1昇降役物ユニット96および第2昇降役物ユニット97を備えた演出役物ユニット85においては、図2および図9に示すように、第1役物本体部106が当該第1役物本体部106の上死点(第1役物上死点)に位置するとともに、第2役物本体部137が当該第2役物本体部137の下死点(第2役物上死点)に位置すると、第1昇降ランプ113および第2昇降ランプ143が上部装飾ランプ103の前方に位置して被覆する。さらに、第1昇降ランプ113が役物発光部54の上端部の側方および枠装飾パネル55の上端部の側方に位置し、第2昇降ランプ143が第1昇降ランプ113の上側の左右両側縁部の後方に位置する。また、図17から図19に示すように、第1役物本体部106が第1役物上死点よりも下方に移動するとともに、第2役物本体部137が第2役物上死点よりも下方に移動すると、第1昇降ランプ113および第2昇降ランプ143が上部装飾ランプ103の前方から下方へ外れ、上部装飾ランプ103が演出役物ユニット85の前方に露出する。さらに、第1役物本体部106が当該第1役物本体部106の下死点(第1役物下死点)に位置するとともに、第2役物本体部137が当該第2役物本体部137の下死点(第2役物下死点)に位置すると、ギアボックス121の上面が昇降スライダー117および昇降ガイド受部141の下降を規制して、第1昇降バー110と第2昇降バー140とが前後に並ぶ。また、昇降役物連結部112を第1昇降バー110から下方に離間している一方、第2昇降バー140の下縁部の一部を第2昇降係合部138としているため、第1昇降係合部108の下死点となる第1係合下死点BD1が、第2昇降係合部138の下死点となる第2係合下死点BD2よりも下方に設定される(図17参照)。そして、図13(a),(b)および図18に示すように、第1役物本体部106が第1役物下死点から上昇して第1昇降係合部108が第2係合下死点BD2よりも上方に位置している状態では、第1役物本体部106の昇降役物連結部112上に第2役物本体部137の第2昇降バー140を載せて第2役物本体部137を第2役物下死点よりも上方に持ち上げ、この状態で昇降駆動機構107を駆動すると、第1役物本体部106と第2役物本体部137とが一体となって昇降する。言い換えると、第2役物本体部137が第2役物下死点よりも上方に位置し、且つ第1役物本体部106が第1役物下死点よりも上方に位置する状態、さらには第1昇降係合部108が第2係合下死点BD2よりも上方に位置する状態では、演出役物ユニット85は、第1昇降係合部108に第2昇降係合部138を係合し、第1役物本体部106と第2役物本体部137とを連動して昇降動作可能とする。また、第1昇降係合部108に第2昇降係合部138を係合すると、第1昇降バー110(第1役物本体部106)が第2昇降バー140(第2役物本体部137)から上方にずれて位置し、さらには、第2昇降具である第2昇降ランプ143(詳しくは、第2昇降ランプ143の上部)が第1昇降具である第1昇降ランプ113から上方にずれて位置して露出状態となる。
さらに、昇降駆動機構107の駆動により第1役物本体部106と第2役物本体部137とを連動して、第2役物本体部137を第2役物下死点まで下げるとともに第2昇降係合部138を第2係合下死点BD2まで下げ(図19参照)、引き続き第1役物本体部106を下げて第1昇降係合部108が第2係合下死点BD2よりも下方に位置すると、図17に示すように、第1昇降係合部108が第2昇降係合部138から下方へ離間して第1役物本体部106と第2役物本体部137との連動を解除し、第2役物本体部137を第2役物下死点で停止させるとともに第1役物本体部106の下降を許容し、第1昇降バー110が第2昇降バー140の後方で下降する。このとき、第1昇降ランプ113が第2昇降ランプ143から下方へ離れる方向に移動するため、役物接続配線147の弛み部分が役物配線収納空間部148から第1昇降ランプ113が離れた移動距離の分だけ僅かに引き出される。そして、第1役物本体部106が第1役物下死点に到達すると、第1昇降バー110が第2昇降バー140の後方に重なって位置し、さらには、第2昇降具である第2昇降ランプ143(詳しくは、第2昇降ランプ143の上部)が第1昇降具である第1昇降ランプ113の後方に重なって位置して被覆状態となる。
第1役物本体部106および第2役物本体部137がそれぞれの下死点に位置した状態で、昇降駆動機構107を駆動して第1役物本体部106を上昇させると、第1昇降バー110が第2昇降バー140の後方で上昇して被覆状態から露出状態に変換する。さらに、第1昇降係合部108が第2係合下死点BD2(すなわち第2昇降係合部138が停止している位置)に到達すると、第1役物本体部106が第2昇降係合部138に第1昇降係合部108を下方から係合し(図19参照)、引き続き昇降駆動機構107を駆動して第1役物本体部106が上昇すると、第1昇降係合部108と第2昇降係合部138との係合を維持した状態で、第1役物本体部106と第2役物本体部137とが共に上昇する(図18参照)。
このようにして昇降動作を実行する演出役物ユニット85は、第2役物本体部137が第2役物下死点よりも上方に位置し、且つ第1役物本体部106が第1役物下死点よりも上方に位置する状態では、第1昇降係合部108に第2昇降係合部138を係合して、第1役物本体部106と第2役物本体部137とを連動して昇降動作可能とし、第2役物本体部137が第2役物下死点に位置すると、第1役物本体部106と第2役物本体部137との連動を解除し、第2役物本体部137を第2役物下死点で停止させるとともに、第1役物本体部106の下降を許容するので、第1昇降役物ユニット96の昇降駆動機構107とは別個の駆動源を第2昇降役物ユニット97に設けなくても、2つの演出役物(第1役物本体部106、第2役物本体部137)を昇降させて演出動作を実行することができる。したがって、演出動作を実行する構成要素を大型化したとしても、限られたパチンコ遊技機1内のスペースを有効に活用することができ、十分な演出効果が期待できるパチンコ遊技機1を実現することができる。また、単一の駆動源を用いたとしても、第1役物本体部106と第2役物本体部137とが常に同一の昇降動作を行うことを避けることができ、演出役物ユニット85で行われる演出が単調となる不都合を抑制することができる。これにより、演出動作を実行する構成の設計の自由度を増すことができ、従来にない態様の演出を実行可能なパチンコ遊技機1を実現することができる。
また、第1係合下死点BD1を第2係合下死点BD2よりも下方に設定し、第1昇降係合部108が第2係合下死点BD2よりも上方に位置する状態では、第1昇降係合部108に第2昇降係合部138を係合して、第1役物本体部106と第2役物本体部137とを連動し、第1昇降係合部108が第2係合下死点BD2よりも下方に位置する状態では、第1昇降係合部108が第2昇降係合部138から下方へ離間して第1役物本体部106と第2役物本体部137との連動を解除するので、簡単な構成で第1役物本体部106の昇降動作と第2役物本体部137の昇降動作とを異ならせることができる。さらに、昇降駆動機構107には、表面に螺旋溝116aが形成された縦長な昇降シャフト116と、該昇降シャフト116の螺旋溝116aに突起を係合し、昇降シャフト116に沿って昇降可能な昇降スライダー117と、昇降シャフト116を回動させる昇降回動モータ118とを備え、昇降駆動機構107の昇降スライダー117に第1役物本体部106を接続し、昇降回動モータ118により昇降シャフト116を回動すると、昇降スライダー117とともに第1役物本体部106が昇降するので、昇降駆動機構107をコンパクトに構成することができ、限られたパチンコ遊技機1内のスペースを一層有効に活用することができる。
そして、第1役物本体部106と第2役物本体部137とを役物接続配線147で接続し、第1昇降係合部108には、役物接続配線147を収納可能な役物配線収納空間部148を形成したので、第1役物本体部106と第2役物本体部137とが係合したときに、役物接続配線147が演出役物ユニット85の外方に露出する不都合を防ぐことができる。また、第2昇降ランプ143は、第1昇降ランプ113の後方で昇降し、第1昇降ランプ113に重なって位置する被覆状態と、第1昇降ランプ113とは上下方向にずれて位置する露出状態とに変換可能であるので、第1役物本体部106(第1昇降ランプ113)と第2役物本体部137(第2昇降ランプ143)とが別個に昇降している状態が判り易くなり、演出効果を向上させることができる。
次に装飾役物ユニット86について説明する。
装飾役物ユニット86は、変動表示装置27とステージ部50との間で演出動作を実行可能なユニットであり、図20(a),(b)に示すように、当該装飾役物ユニット86の背面側に配置された装飾役物ベース151と、該装飾役物ベース151に回動可能な状態で軸着された装飾役物本体部152(第1装飾役物本体部152Lおよび第2装飾役物本体部152R)とを備えて構成されている。装飾役物ベース151は、金属板製の装飾ベースプレート154を備え、該装飾ベースプレート154の前面から装飾役物ユニット86の前方に向けて2つの装飾回動軸155(第1装飾回動軸155Lおよび第2装飾回動軸155R)を装飾ベースプレート154の左右方向に離間した状態で延設している。そして、第1装飾回動軸155Lには第1装飾役物本体部152Lを軸着するとともに、第2装飾回動軸155Rには第2装飾役物本体部152Rを軸着し、両装飾役物本体部152が第1役物本体部106および第2役物本体部137よりも遊技盤5の後寄りに位置し、且つV字状となる姿勢で起立可能としている。また、装飾ベースプレート154の一側寄り(図20(b)中、左寄り)に位置する第1装飾回動軸155Lの下方には、装飾回動モータ156を出力軸が当該装飾回動モータ156から装飾ベースプレート154へ向けて前後方向に延在する姿勢で備え、出力軸の後端部(装飾ベースプレート154側の端部)には装飾駆動ギア157を共回り状態で軸着している。
装飾役物本体部152は、長尺な板状部材で構成されており、該装飾役物本体部152の前面側には、火炎を連想させる形状の装飾役物ランプ159を備え、該装飾役物ランプ159に実装した発光体から発せられた光を装飾役物ユニット86の前方に照射可能としている。そして、第1装飾役物本体部152Lの一端部(図20(b)中、右端部)には、円板状の第1装飾軸着部161を軸受孔が第1装飾役物本体部152Lの長手方向とは直交する方向に貫通した状態で備え、第1装飾回動軸155Lに第1装飾軸着部161を軸着して第1装飾役物本体部152Lの他端部(図20(b)中、左端部)を上下方向へ移動可能としている。一方、第2装飾役物本体部152Rの一端部(図20(b)中、左端部)には、半円板状の第2装飾軸着部162を軸受孔が第2装飾役物本体部152Rの長手方向とは直交する方向に貫通した状態で備え、第2装飾回動軸155Rに第2装飾軸着部162を軸着して第2装飾役物本体部152Rの他端部(図20(b)中、右端部)を上下方向へ移動可能としている。また、第1装飾軸着部161の外周には第1装飾伝達ギア163を形成するとともに、第2装飾軸着部162の外周には第2装飾伝達ギア164を形成し、第1装飾伝達ギア163と第2装飾伝達ギア164とを左右方向に並べた状態で噛合している(図21(a)参照)。
そして、装飾役物ユニット86は、図21(b)に示すように、第1装飾伝達ギア163の下方に装飾駆動ギア157を噛合し、装飾回動モータ156を駆動すると、装飾回動モータ156の回動力を装飾駆動ギア157から第1装飾伝達ギア163および第2装飾伝達ギア164へ伝達して、第1装飾役物本体部152Lと第2装飾役物本体部152Rとを同期回動して状態を変換可能としている。具体的には、第1装飾役物本体部152Lと第2装飾役物本体部152RとをV字状に起立して装飾役物ランプ159(装飾役物ランプ159内に実装された発光体)が変動表示装置27寄り(詳しくは変動表示装置27の前方に重なる場所)に位置する表示装置装飾状態に変換したり(図22参照)、第1装飾役物本体部152Lと第2装飾役物本体部152Rとを横向き直線状に倒伏して装飾役物ランプ159(装飾役物ランプ159内に実装された発光体)がステージ部50寄り(詳しくはステージ壁部68の後方に重なる場所)に位置するステージ装飾状態に変換したりする(図20(a)および図21参照)。さらに、ステージ装飾状態で装飾役物ランプ159が発光すれば、装飾役物ランプ159からの光をステージ壁部68へ通してステージ部50へ照射し、ステージ部50に対する発光装飾を実行することができる。
また、図21および図22に示すように、第1装飾伝達ギア163の上部および第2装飾伝達ギア164の上部には回動ストッパー165をそれぞれ突設し、表示装置装飾状態において回動ストッパー165同士を当接して装飾役物本体部152が近づき過ぎること、ひいては装飾役物ランプ159同士が当接することを規制している。さらに、第2装飾伝達ギア164の下部には装飾回動検出片166を突設して第2装飾役物本体部152Rと共回り可能とし、装飾ベースプレート154のうち第2装飾回動軸155Rの下方には、装飾回動検出片166を検出可能な装飾回動検出センサ167を設け、第1装飾役物本体部152Lと第2装飾役物本体部152Rとを横向き直線状に倒伏すると、装飾回動検出センサ167が装飾回動検出片166を検出して装飾役物ユニット86がステージ装飾状態に変換したことを検知できるように構成されている。
さらに、装飾役物ユニット86のうち第1装飾軸着部161の前方および第2装飾軸着部162の前方には、装飾発光基板170を保持する横長な発光基板ホルダ171を備え、該発光基板ホルダ171(装飾発光基板170)の左右方向の中央部を装飾カバーパネル172で前方から被覆して発光パネル部173を構成し、発光基板ホルダ171の左右両側を半球状の側部レンズ174で前方から被覆して発光装飾部175を構成している。また、該発光装飾部175を発光パネル部173よりも装飾役物ユニット86の前方へ膨出させ、ステージ部50のうち第1ステージ61の左右方向の中央部の後方に発光パネル部173を配置し、第1ステージ61の左右両側部の後方に発光装飾部175を配置している(図6(a)および(b)参照)。そして、装飾発光基板170に実装されたLED等の発光体を発光して発光パネル部173および発光装飾部175がステージ部50の後方で装飾演出を実行するように構成されている。
なお、装飾発光基板170と各装飾役物ランプ159とをフレキシブルフラットケーブル等の装飾役物配線177(図22参照)でそれぞれ接続して各装飾役物ランプ159に電力や信号を供給可能とし、装飾役物配線177を弛ませた状態に設定している。また、図23に示すように、ユニット装着パネル89のうち装飾発光基板170の側方に位置する箇所には、装飾役物配線177の弛み部分を係合する装飾配線ホルダ178を設け、装飾役物本体部152が装飾役物配線177により回動を規制される不都合、および装飾役物配線177の弛み部分が装飾役物本体部152の回動に伴って大きく暴れてしまう不都合を阻止している。
次に、報知役物ユニット87について説明する。
報知役物ユニット87は、遊技球が始動入賞領域33に入賞したが未処理(実行保留)となっている特図変動表示ゲームの回数を所定数(本実施形態では4つ)まで表示して報知可能なユニットである。そして、図24および図25に示すように、当該報知役物ユニット87のベースとして報知役物ブラケット90の前面に止着される報知役物ベース181と、該報知役物ベース181に回動可能な状態で軸着された報知役物本体部182と、該報知役物本体部182上に配置された入賞報知部183および報知演出発光部184とを備え、報知役物本体部182を回動により姿勢変換して演出動作を実行するように構成されている。報知役物ベース181は、図26および図27(a)に示すように、縦向き姿勢に設定された薄肉円板状の報知ベースプレート186を備え、該報知ベースプレート186の中心には円筒状の回動軸受187を報知役物ベース181の後方へ向けて突設するとともに、報知役物ベース181の背面と回動軸受187の外周面とを複数の補強リブ188で固定し、回動軸受187の前後両端部には軸受スリーブ189を装着している。また、報知ベースプレート186の背面のうち回動軸受187から側方(図26中、右側方)に外れた箇所には、報知回動モータ190を出力軸が報知ベースプレート186を貫通して前方に突出した状態、且つ回動軸受187の軸中心と平行となる姿勢で止着し、報知ベースプレート186の前面には報知駆動ギア191を配置して報知回動モータ190の出力軸に共回り状態で軸着している。
報知役物本体部182は、報知役物ベース181の前面側に軸着される厚肉円板状の部材であり、図25および図27(a)に示すように、報知役物ベース181の前面側に軸着される本体基部193を備え、該本体基部193の前面には、LED等の発光体が実装された報知発光基板194と、該報知発光基板194を当該報知役物本体部182の前方から被覆する透光可能な報知カバー195とを備え、該報知カバー195の表面には報知装飾パネル196を装着している。また、本体基部193の背面の中心には、回動軸受187に軸着される回動軸197を後端部が報知役物ベース181側に突出する状態で挿通し、本体基部193の背面のうち回動軸197の周囲に位置する箇所には、報知駆動ギア191に噛合する円環状の報知本体ギア198を本体基部193と共回りする状態で設け、本体基部193の外周部分には、報知発光基板194から発生した熱を放出するための放熱孔199を複数開設している(図27(a)参照)。
また、報知カバー195のうち回動軸197の延長線上から外れた位置には円形の入賞報知光拡散部201を複数(本実施形態では4個)形成し、報知装飾パネル196のうち入賞報知光拡散部201に重合する箇所には入賞報知レンズ部202を備え、報知発光基板194のうち入賞報知光拡散部201の後方に位置する箇所にはLED等の入賞報知発光体203を実装し、入賞報知光拡散部201、入賞報知レンズ部202、入賞報知発光体203により入賞報知部183を構成している。さらに、報知カバー195のうち入賞報知光拡散部201よりも報知カバー195の中心側(回動軸197の延長線寄り)には、屈曲筋状の報知演出光拡散部205を複数条形成し、報知装飾パネル196のうち報知演出光拡散部205に重合する箇所には、報知演出光拡散部205よりも太い屈曲筋状の報知演出レンズ部206を備え、報知発光基板194のうち報知演出光拡散部205の後方に位置する箇所にはLED等の報知演出発光体207を実装し、報知演出光拡散部205、報知演出レンズ部206、報知演出発光体207により報知演出発光部184を構成している。
そして、報知役物ベース181と報知役物本体部182との間(報知ベースプレート186と本体基部193との間)には、図28に示すように、報知役物本体部182の背面を支持可能な支持転動体209を転動可能な状態で複数(本実施形態では3つ)挟持している。具体的には、報知ベースプレート186の外周部分のうち、回動軸197の周りに同位相ずつずれた位置(本実施形態では120度ずつ位相がずれた位置)に円筒状の転動体ホルダ210を貫通孔が報知ベースプレート186の前後方向に沿って貫通する状態で備え(図27(b)参照)、該転動体ホルダ210内にステンレス鋼球で形成された支持転動体209を保持し、転動体ホルダ210の後部には転動体押え具211を挿入して支持転動体209の後部を押圧し、支持転動体209の前側球面部が転動体ホルダ210から前方に突出して本体基部193に当接するように構成されている。
このような構成の報知役物ベース181および報知役物本体部182を備えた報知役物ユニット87においては、図27(b)に示すように、回動軸197を回動軸受187に軸着するとともに報知本体ギア198を報知駆動ギア191に噛合し、この状態で報知回動モータ190を駆動すると、報知役物本体部182を回動して姿勢を変換するように構成されている。詳しくは、報知役物本体部182を回動して入賞報知部183を回動軸197よりもステージ部50側の位置で上下に移動し、入賞報知部183が報知役物本体部182の回動中心(回動軸197)よりもステージ部50寄りに位置する第1報知姿勢(図24参照)と、入賞報知部183が報知役物本体部182の回動中心の下方に位置する第2報知姿勢(図32〜図34参照)とに変換し、第2報知姿勢では報知演出発光部184が入賞発光部から上方へ向けて延在する状態に設定される。このとき、報知役物ベース181と報知役物本体部182との間には、報知役物本体部182を支持可能な支持転動体209を転動可能な状態で挟持しているので、報知役物本体部182を円滑に回動することができ、報知役物ユニット87の演出動作(姿勢変換)を滞りなく実行することができる。なお、本実施形態では、支持転動体209を球体としたが、本発明ではこれに限定されない。要は、報知役物本体部182を円滑に回動させながら支持可能であれば、どのような構成の支持転動体であってもよく、例えば、円筒状のころであってもよい。
また、図27(a),(b)に示すように、報知役物本体部182の背面(本体基部193の背面)には報知回動検出片213を突設して報知役物本体部182と共回り可能とし、報知役物ベース181の前面(装飾ベースプレート154のうち本体基部193に対向する前面)には、報知回動検出片213を検出可能な報知回動検出センサ214を設けている。そして、報知役物ユニット87が報知役物本体部182を回動して第1報知姿勢に変換すると、報知回動検出センサ214が報知回動検出片213を検出して報知役物本体部182が第1報知姿勢に変換したことを検知できるように構成されている。
さらに、報知役物ユニット87は、図29に示すように、報知役物本体部182内に内蔵された報知発光基板194と、報知役物ブラケット90の下部の背面側に止着された報知中継基板215とをフレキシブルフラットケーブル等の報知電気配線216で接続し、該報知電気配線216を通して報知発光基板194(入賞報知部183、報知演出発光部184)に電力や信号を供給可能としている。また、報知役物本体部182の本体基部193のうち回動軸受187から外れた位置には、報知電気配線216を報知役物本体部182の後方へ引き出すための配線挿通開口217を開設し、該配線挿通開口217の開口縁から筒状の配線支持部218を後方の報知役物ベース181側へ向けて突設し、報知ベースプレート186には、配線支持部218および報知電気配線216を挿通するベース側開口219を回動軸受187が中心となる円弧状に開設し、報知役物本体部182が回動すると、報知電気配線216の端部(報知役物本体部182側に位置する端部)が配線支持部218に支持された状態でベース側開口219内を移動可能としている。
また、回動軸受187の外方、詳しくは回動軸受187と報知回動モータ190との間には、報知電気配線216を収納(挿通)する報知配線収納空間部220を設け(図29(a)参照)、報知配線収納空間部220内に報知電気配線216の中間部分を弛ませて収納し、報知役物本体部182の回動動作に伴って報知電気配線216を報知配線収納空間部220に対して出し入れ可能としている。具体的には、第1報知姿勢においては、図29(b)に示すように、配線挿通開口217および配線支持部218を回動軸受187の上方に位置させて報知配線収納空間部220の上部に近づけ、報知電気配線216を報知配線収納空間部220内に押し入れて弛ませる。一方、第2報知姿勢においては、図29(c)に示すように、配線挿通開口217および配線支持部218を回動軸受187よりもステージ部50側(回動軸受187を挟んで報知配線収納空間部220とは反対側)に位置させて報知配線収納空間部220から遠ざけ、報知電気配線216を報知配線収納空間部220内から引き出して回動軸受187の上部に巻き付ける。
さらに、報知配線収納空間部220を挟んで報知役物ベース181とは反対側(報知配線収納空間部220の後側)には、報知電気配線216が報知配線収納空間部220から後方へ外れることを阻止する平板状の配線ストッパー221を設け、配線ストッパー221のうち回動軸受187側に位置する縁部(報知電気配線216の延在方向に沿う縁部)には、補強リブ188に嵌合する嵌合凹部222を形成している。これにより、報知役物本体部182の回動に伴って報知電気配線216が動いたとしても、報知電気配線216が報知配線収納空間部220から外れることを配線ストッパー221により防ぐことができる。また、回動軸受187と配線ストッパー221との隙間を屈曲させることができ、この隙間から報知電気配線216を抜け難くすることができる。
次に、パチンコ遊技機1の遊技進行等の制御を行う遊技制御装置225、および該遊技制御装置225を中心とする制御系統について説明する。
遊技制御装置225は、図30に示すように、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための制御プログラム等を記憶しているROM、および遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAM、入力部(入力インターフェース)、出力部(出力インターフェース)等から構成されている。そして、各種検出装置(磁気センサスイッチ226、振動センサスイッチ227、第1始動口スイッチ228、第2始動口スイッチ229、ゲートスイッチ230、入賞口スイッチ231、カウントスイッチ232、前面枠開放検出スイッチ233、保持枠開放検出スイッチ234、電源装置235等)からの検出信号を受けて、特別遊技状態(大当たり状態)、遊技者に対する報知、停電対応処理等、種々の処理を行う。さらに、演出制御装置240や払出制御装置241の他、大入賞口35を開閉するための大入賞口ソレノイド242、普通電動役物32aを開閉するための普電ソレノイド243、一括表示装置39、外部情報端子244等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
演出制御装置240は、図31に示すように、演出制御を司るCPU、演出制御のための制御プログラムを格納したPROM、画像データ等を格納した画像ROM、演出制御時のワークエリアとして利用されるVRAM、入力インターフェース、出力インターフェース等から構成されている。そして、パチンコ遊技機1における遊技の進行に伴って発生する信号、具体的には、遊技制御装置225からの制御信号、遊技演出用ボタン18に設けられたスイッチからの信号、各演出用役物装置44に設けられたセンサからの信号等に基づいて、各演出用役物装置(制御対象部)44の演出動作を制御する。詳しくは、変動表示装置27の表示部27aの表示、上側スピーカ21や下側スピーカ15からの効果音出力、遊技盤5に設けられた役物発光部54、第1昇降発光基板113a、第2昇降発光基板143a、装飾発光基板170、報知発光基板194等を含む盤装飾装置245の発光や透明部材保持枠8に設けられたLED等の枠装飾装置246の発光、遊技盤5に設けられた演出用役物装置44を駆動するモータ(昇降回動モータ118、装飾回動モータ156、報知回動モータ190等)や透明部材保持枠8に設けられた演出部材(図示せず)を駆動するモータ等の枠演出装置248の駆動を制御する。
次に、上記した構成を有する遊技盤5(パチンコ遊技機1)の動作、特に、遊技球のステージ部50上での挙動や、特図変動表示ゲームにおいて遊技制御装置225および演出制御装置240が行う制御について説明する。なお、遊技制御装置225は、予め変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム)を行っておらず、且つ特別遊技状態を発生していない状態(通常遊技状態)で遊技進行を制御しているものとする。また、演出役物ユニット85の第1役物本体部106および第2役物本体部137が上死点に位置し、装飾役物ユニット86がステージ装飾状態に設定され、報知役物ユニット87が第1報知姿勢に設定されているものとする(図2参照)。
発射装置(図示せず)から発射された遊技球が遊技領域25へ飛入して流下し、普図始動ゲート28へ入賞(通過)すると、遊技制御装置225が普図変動表示ゲームを実行し、この普図変動表示ゲームの結果態様に応じて異なる制御信号を一括表示装置39へ送信し、結果態様を示す普通図柄を一括表示装置39で表示する制御を行う。そして、普図変動表示ゲームの結果態様が「当たり」を示す状態になった場合には、第2始動口32の普通電動役物32aを開いて、遊技球が第2始動口32へ入賞し易い状態に変換し、「はずれ」を示す状態になった場合には普通電動役物32aを閉じた状態に維持する。さらに、普図変動表示ゲームの実行中に遊技球が普図始動ゲート28へ入賞した場合には、遊技制御装置225は、この入賞に基づく普図変動表示ゲームの実行を予め設定された記憶上限数(例えば4個)まで記憶して保留し、実行中の普図変動表示ゲームの終了後に、保留分の普図変動表示ゲームを順次実行する。
また、遊技領域25を流下する遊技球が球導入路51の入口51aに流入すると、この遊技球は、球導入路51を流下して球導入路51の出口51bから導入接続路64を通り第1ステージ61へ排出され、第1ステージ61の第1転動面61aを左右方向の中央部分へ向けて転動する。そして、第1転動面61aを転動する勢いが弱くなった状態で左右いずれかの第1放出部66に到達すると、この第1放出部66を前方へ転動して第1ステージ61から第2ステージ62の第2転動面62aへ落下して第2放出部70に到達する。さらに、第2放出部70を前方へ転動して、遊技領域25のうち始動入賞領域33から外れた箇所へ流下し易い。したがって、第1放出部66および第2放出部70に案内された遊技球は始動入賞領域33へ入賞し難い。
さらに、遊技球が第1転動面61aを転動する勢いが弱くなった状態で第1ステージ61の左右方向の中央部のうち遊技盤5の前寄りに到達した場合には、遊技球は、第1ステージ61の中央部を通り過ぎて再び左右方向に転動し始める。しかしながら、遊技球が第1転動面61aを転動する勢いが弱くなった状態で第1ステージ61の左右方向の中央部のうち遊技盤5の後寄りに到達した場合には、この遊技球は、誘導連通開口78を通過して入賞誘導路73(落下誘導部74、流下誘導部75、転動誘導部76)を流下し、転動誘導部76から包囲枠体26の前方へ放出され、始動入賞領域33の直上に落下する。したがって、誘導連通開口78により入賞誘導路73へ流下してきた遊技球は、始動入賞領域33へ入賞し易い。この結果、第1転動面61aのうち遊技盤5の後寄りを転動するか否かで遊技球の始動入賞領域33への入賞し易さを異ならせることができる。
一方、遊技球が包囲枠体26の下方から弾かれてステージ部50上へ進入してきた場合には、この遊技球は、第2ステージ62の第2転動面62aを横方向(前後方向あるいは左右方向)へ転動する。そして、第2転動面62aを転動する勢いが弱くなった状態で左右いずれかの第2放出部70に到達すると、この第2放出部70を前方へ転動して遊技領域25のうち始動入賞領域33から外れた箇所へ流下し易い。したがって、第2放出部70に案内された遊技球は始動入賞領域33へ入賞し難い。さらに、遊技球が第2転動面62aを転動する勢いが弱くなった状態で転動誘導部76に到達すると、この遊技球は、転動誘導部76に沿ってステージ部50(第2ステージ62)の前方へ流下し、始動入賞領域33の直上に落下する。このことから、第2ステージ62を転動する遊技球は、始動入賞領域33へ入賞するチャンスがある。
このようにして遊技球を転動可能なステージ部50の後方には、ステージ装飾状態の装飾役物本体部152が位置しており、この装飾役物本体部152内の発光体(装飾役物ランプ159の発光体)を発光すれば、発光体からの光をステージ部50へ照射して発光装飾を実行可能となる。したがって、ステージ部50の周辺で演出動作を実行する構成要素がステージ部50に光を照射する発光手段としても機能することができる。これにより、ステージ部50の発光手段を配置するスペースを演出動作実行用の構成要素(装飾役物ユニット86)を配置するスペースとは別個に確保する必要がなく、限られたパチンコ遊技機1内のスペースを有効に活用しつつ遊技の興趣を高めることができる。
さらに、第1ステージ61の左右両側を中央部に対して遊技盤5の前寄りに配置して第1転動面61aを遊技盤5の前後方向に湾曲させているので、第1転動面61aを直線状に延設した場合に比べて遊技球の転動距離を長くすることができ、ステージ部50上(第1ステージ61上)で遊技球の転動勢を十分に減衰させることができる。これにより、ステージ部50上における遊技球の挙動を遊技者に見せ易くすることができる。また、図6(a),(b)に示すように、第1ステージ61の左右両側部の後方に発光装飾部175を配置しているので、第1転動面61aを湾曲させたために形成された空間を発光装飾部175の配置場所として有効に活用することができる。そして、ステージ部50の側方には報知役物ユニット87を配置しているので、ステージ部50上で転動する遊技球の挙動と、報知役物ユニット87が実行する演出動作との相乗効果を期待することができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、遊技球が第1始動口31へ入賞して第1始動口スイッチ228により検出されると、遊技制御装置225が第1始動口31への入賞を契機(始動条件)にして第1特図変動表示ゲームを実行し、第2始動口32へ入賞して第2始動口スイッチ229により検出されると、遊技制御装置225が第2始動口32への入賞を契機(始動条件)にして第2特図変動表示ゲームを実行する。具体的に説明すると、遊技制御装置225は、乱数抽出手段として機能して、各特図変動表示ゲームの始動条件の成立毎(すなわち、遊技球が第1始動口31または第2始動口32へ入賞する毎)に遊技の進行に関わる遊技乱数、詳しくは特図変動表示ゲームの結果態様の決定に用いられる遊技乱数を抽出する。さらに、この抽出された遊技乱数と、予め設定されたゲーム結果決定条件とを比較して、各特図変動表示ゲームの結果態様を「はずれ」,「N(ノーマル)リーチはずれ」,「SP(スペシャル)1リーチはずれ」,「SP(スペシャル)2リーチはずれ」,「SP(スペシャル)3リーチはずれ」,「大当たり」のいずれかに決定し、この決定された結果態様に応じて異なる制御信号を一括表示装置39および演出制御装置240へ送信する。この結果、一括表示装置39では結果態様を示す特別図柄を表示し、演出制御装置240では、結果態様に対応する演出表示(具体的には、複数の識別図柄を変動表示した後に停止表示する演出表示)を変動表示装置27に実行させる制御を行う。そして、各特図変動表示ゲームの結果態様が「大当たり」であった場合には、遊技制御装置225は、予め設定された期間に亘って特別遊技状態を発生させて大入賞口35を開き、遊技球が大入賞口35に入賞し易い状態に変換する一方、「はずれ」,「Nリーチはずれ」,「SP1リーチはずれ」,「SP2リーチはずれ」,「SP3リーチはずれ」であった場合には、大入賞口35を閉じた状態に維持して、遊技球の大入賞口35への入賞を規制する。
また、演出制御装置240が演出役物制御手段として機能し、特図変動表示ゲームの進行に基づいて、演出用役物装置44を駆動して演出動作を実行する制御を行う。例えば、各特図変動表示ゲームの結果態様が「SP1リーチはずれ」,「SP2リーチはずれ」,「SP3リーチはずれ」,「大当たり」であった場合には、演出役物ユニット85における第1役物本体部106および第2役物本体部137の昇降動作、装飾役物ユニット86の装飾役物本体部152を回動してステージ装飾状態から表示装置装飾状態に変換する動作、報知役物ユニット87の報知役物本体部182を回動して第1報知姿勢から第2報知姿勢に変換する動作を適宜組み合わせて演出動作を行う。そして、演出動作の終了後には、演出役物ユニット85の第1役物本体部106および第2役物本体部137を上死点へ戻し、装飾役物ユニット86の装飾役物本体部152をステージ装飾状態に戻し、報知役物ユニット87の報知役物本体部182を第1報知姿勢に戻す。
さらに、特別遊技状態の発生中や各特図変動表示ゲームの実行中に遊技球が始動入賞領域33(第1始動口31または第2始動口32)へ入賞した場合には、遊技制御装置225は、始動入賞記憶手段(保留記憶手段)として機能して、始動入賞領域33への遊技球の入賞により抽出された遊技乱数、言い換えると、この入賞に基づく第1特図変動表示ゲームの実行(結果態様の表示)または第2特図変動表示ゲームの実行(結果態様の表示)を始動記憶としてそれぞれ予め設定された記憶上限数(例えば各4個)まで記憶して保留し、この保留数(始動記憶数)を一括表示装置39に表示する。そして、実行中の特図変動表示ゲームの終了後には、保留分の特図変動表示ゲームの実行(結果態様の表示)を順次行う。
また、第2特図変動表示ゲームに対する始動記憶がある場合には、演出制御装置240が遊技制御装置225からの指令信号を受信して報知役物ユニット87の入賞報知部183の制御を行い、入賞報知部183の点灯により第2特図変動表示ゲームの始動記憶数(換言すると、始動入賞記憶手段としての遊技制御装置225に記憶された遊技乱数の記憶個数)を報知する。さらに、第1特図変動表示ゲームに対する始動記憶、または第2特図変動表示ゲームに対する始動記憶がある場合には、演出制御装置240が事前報知手段として機能して遊技制御装置225からの指令信号を受信して演出用役物装置44の制御を行い、演出用役物装置44の動作により、保留中の特図変動表示ゲームがどのような結果態様になる予定であるかを特図変動表示ゲームの実行前に予告(予告報知)する先読み演出(事前報知)を実行する。
先読み演出の実行について説明すると、まず、遊技制御装置225は、特図変動表示ゲームの実行が保留されると、この保留された特図変動表示ゲームの始動条件の成立時に抽出された遊技乱数に対応して遊技情報(先読み演出コマンド)を設定する。具体的には、抽出された遊技乱数によって決定される特図変動表示ゲームの結果態様(保留分の特図変動表示ゲームの結果態様)を情報内容として遊技情報を設定する。そして、始動入賞記憶手段として機能して、遊技情報を特図変動表示ゲームの始動記憶(遊技乱数)とともに記憶上限数まで記憶し、記憶した遊技情報を演出制御装置240へ送信する。
遊技情報を受信した演出制御装置240は、変動表示ゲームの進行(進行予定)を遊技情報の内容から判定し、遊技情報の内容、言い換えると、遊技乱数によって決定される特図変動表示ゲームの結果態様が「SP3リーチはずれ」または「大当たり」であると判定した場合には、演出役物制御手段として機能して演出用役物装置44の演出動作(先読み演出動作)を実行する制御を行う。先読み演出動作においては、まず、報知役物ユニット87の報知役物本体部182を回動して第1報知姿勢から第2報知姿勢へ変換し、第2報知姿勢へ変換したならば、この姿勢変換に基づいて報知演出発光部184を発光する。具体的には、縦向きとなった報知演出発光部184を点灯箇所が入賞報知部183側となる下側から役物発光部54側となる上側へ次第に伸びていくような態様(図32中、下側に示す白抜きの矢印L1に沿って伸びていくような態様)で発光する。報知役物本体部182の姿勢変換および報知演出発光部184の全体の発光が実行されたならば、この報知役物本体部182の姿勢変換および報知演出発光部184の発光を契機にして、役物発光部54を点灯箇所が報知役物本体部182側となる下側から上部演出発光部104側となる上側へ次第に伸びていくような態様(図32中、上側に示す白抜きの矢印L2に沿って伸びていくような態様)で発光する。さらに、役物発光部54の全体が発光したならば、演出役物ユニット85の上部演出発光部104を点灯箇所が役物発光部54側から第1昇降ランプ113側(図32中、左側)へ次第に伸びていくような態様で発光する。
報知演出発光部184、役物発光部54、上部演出発光部104の全体がそれぞれ発光したならば、第1昇降ランプ113および第2昇降ランプ143を発光し、この発光状態を維持しながら第1役物本体部106および第2役物本体部137を下死点まで移動して、第1昇降ランプ113および第2昇降ランプ143を変動表示装置27の表示部27aの中央部分に位置させる(図33参照)。さらに、装飾役物ユニット86の装飾役物本体部152を表示装置装飾状態に変換して装飾役物本体部152の先端部(上端部)を第1昇降ランプ113の左右両側方に位置させ(図34参照)、この装飾役物本体部152の装飾役物ランプ159の他、演出役物ユニット85の上部装飾ランプ103、装飾枠部41の枠側部装飾ランプ56、装飾役物ユニット86の発光装飾部175等を発光する。そして、これらの発光を予め設定された発光設定時間に亘って維持したならば、先読み演出動作において発光した演出発光部、具体的には、装飾役物本体部152、上部装飾ランプ103、枠側部装飾ランプ56、発光装飾部175、役物発光部54、報知演出発光部184、第1昇降ランプ113、第2昇降ランプ143等の発光を停止して消灯する。また、装飾役物本体部152をステージ装飾状態に戻し、第1役物本体部106及び第2役物本体部137を上死点まで移動し、報知役物本体部182を回動して第2報知姿勢から第1報知姿勢へ戻して、先読み演出動作を終了する。
このようにして先読み演出動作を行うパチンコ遊技機1においては、演出役物ユニット85のうち、回動して姿勢を変換可能な報知役物本体部182上に入賞報知部183を備え、演出制御装置240が変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の進行および報知役物ユニット87の状態(第2報知姿勢に変換したこと)に対応して演出役物ユニット85および装飾役物ユニット86の演出動作を実行する制御を行うので、始動入賞領域33への入賞数を報知する構成要素が演出部材としても機能し、別個に設けられた演出役物ユニット85および装飾役物ユニット86とともに演出動作を実行することができる。したがって、始動入賞領域33への入賞数の報知手段を用いて従来にない斬新な演出を実行することができ、遊技の興趣を高めることができる。さらに、演出制御装置240は、報知役物本体部182の第2報知姿勢への姿勢変換とともに報知演出発光部184の発光が実行されたことを契機にして、役物発光部54を発光する制御を行うので、報知演出発光部184および役物発光部54における発光と、報知役物ユニット87、演出役物ユニット85、装飾役物ユニット86の各演出動作とを絡めて一層斬新な演出を実行することができる。
次に、上記の先読み演出動作を実現するための制御をフローチャートに基づいて説明する。まず、パチンコ遊技機1に電源が投入された場合に遊技制御装置225において実行されるメイン処理では、図35,36に示すように、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で行われるタイマ割込みを禁止する処理(S1)、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(S2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域のスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(S3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(S4)を行う。その後、払出制御装置241のプログラムの正常起動を待つための待機(例えば4msの時間待ち)を行い(S5)、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(S6)、出力部の全ポートをオフ(出力が無い状態)に設定し(S7)、シリアルポートを使用しない状態に設定する処理を行う(S8)。
さらに、電源装置235に設けられた初期化スイッチがONになっているか否かを判定し(S9)、初期化スイッチがONでないと判定された場合には、RAM内の停電検査領域のデータをチェックし(S10)、停電復旧時の電源投入であるか否かを判定する(S11)。そして、停電復旧時の電源投入であると判定された場合には、RAMに記憶されているデータが壊れているか否かを判定するために、チェックサムが正常であるか否か調べる(S12,S13)。具体的には、停電があった際にRAMに記憶されていたデータのチェックサムと、RAMに現在記憶されているデータのチェックサムとが一致するか否かを判定する。そして、チェックサムが正常であると判定された場合、すなわちRAMに記憶されているデータが正常であると判定された場合には、停電復旧処理を実行し、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブし(S14)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(S15)。また、RAM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態(詳しくは、特図変動表示ゲームの結果態様が大当たりとなる確率が通常の遊技進行時よりも高く設定された状態)であるか否かを判定し(S16)、高確率状態であると判定された場合には、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(S17)、一括表示装置39に設けられる高確率報知LEDを点灯させるONデータをセグメント領域に設定する(S18)。そして、ステップS16において高確率状態ではないと判定された場合、またはステップS18において高確率報知LEDを点灯させる準備を行った場合には、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置240へ送信する(S19)。
一方、ステップS9にて初期化スイッチがONであると判定された場合、またはステップS11にて停電復旧時の電源投入でないと判定された場合、またはステップS13にてチェックサムが異常であると判断された場合には、CPUが使用するRAM内の作業領域をリセットし(S20)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブし(S21)、電源投入時のコマンドを演出制御装置240へ送信する(S22)。
そして、ステップS19にて停電復旧時のコマンドを演出制御装置240に送信した後、またはステップS22にて電源投入時のコマンドを演出制御装置240に送信した後には、タイマ割込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動するとともに(S23)、乱数生成回路を起動設定する(S24)。さらに、電源投入時の乱数生成回路内のソフト乱数レジスタの値を各種初期値乱数(特図変動表示ゲームにおける大当たり図柄を決定する乱数の初期値、または普図変動表示ゲームにおける当たり図柄を決定する乱数の初期値)としてRAMにセーブし(S25)、ステップS1で禁止された割込みを許可し(S26)、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を行う(S27)。
ステップS27にて初期値乱数更新処理を実行したならば、電源装置235から入力されている停電監視信号をチェックして停電が発生したか否かを判定し(S28)、停電が発生していないと判定された場合にはステップS27に戻り、上記初期値乱数更新処理(S27)と停電監視信号のチェック(S28)を繰り返し行う。一方、ステップS28にて停電が発生していると判定された場合には、ステップS26にて許可された割込みを一旦禁止する処理(S29)、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する処理(S30)を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(S31)、電源遮断時におけるRAMのチェックサムを算出する処理(S32)を行った後、チェックサムをセーブし(S33)、RAMへのアクセスを禁止する処理(S34)を行ってから、パチンコ遊技機1の電源が遮断されるまで待機する。
また、遊技制御装置225は、メイン処理においてタイマ割込みを許可している場合には、所定時間周期毎にタイマ割込み処理を実行する。タイマ割込み処理について、図37に示すフローチャートを用いて説明すると、まず、所定のレジスタに保持されている値をRAMに移してレジスタ退避の処理を行い(S41)、各種センサ(第1始動口スイッチ228、第2始動口スイッチ229、ゲートスイッチ230等)からの入力を取込む入力処理(S42)、各種処理でセットされた出力データに基づいてソレノイド(大入賞口ソレノイド242、普電ソレノイド243)等のアクチュエータを駆動制御する出力処理(S43)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置240や払出制御装置241等に出力するコマンド送信処理(S44)、乱数更新処理1(S45)、乱数更新処理2(S46)を行う。その後、第1始動口スイッチ228、第2始動口スイッチ229、入賞口スイッチ231等の遊技球検出用センサから正常な信号の入力があるか否かの監視や、前面枠3や透明部材保持枠8が開放されていないか等のエラーの監視を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(S47)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(S48)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(S49)を行う。
各変動表示ゲームの処理を実行したならば、一括表示装置39における各変動表示ゲームの表示内容や遊技に関する各種情報の表示内容を編集するセグメントLED編集処理(S50)、磁気センサスイッチ226や振動センサスイッチ227からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁気エラー監視処理(S51)、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(S52)を行う。そして、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言し(S53)、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰し(S54)、割込みを許可(S55)してタイマ割込み処理を終了する。
タイマ割込み処理にて行われる特図ゲーム処理(S48)においては、第1始動口スイッチ228および第2始動口スイッチ229からの入力信号の監視、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特別図柄の表示の設定を行う。図38に示すフローチャートに基づいて具体的に説明すると、まず、第1始動口スイッチ228および第2始動口スイッチ229の遊技球の検出(言い換えると、第1始動口31または第2始動口32への入賞)を監視する始動口スイッチ監視処理(S61)と、大入賞口35内に設けられたカウントスイッチ232の遊技球の検出(言い換えると、大入賞口35への入賞)を監視するカウントスイッチ監視処理(S62)とを実行する。なお、始動口スイッチ監視処理については、後で詳細に説明する。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックし(S63,S64)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルを設定する処理を実行し(S65)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(S66)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(S67)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理を行う(S68)。
具体的には、ゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(S69)を行い、ゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(S70)を行う。また、ゲーム処理番号が「2」の場合には、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当たりであれば、大当たりの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当たり状態における大入賞口35の開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(S71)を行う。
さらに、ゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口35の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(S72)を行い、ゲーム処理番号が「4」の場合には、インターバルコマンドまたは大当たり終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(S73)を行う。そして、ゲーム処理番号が「5」の場合には、大当たり状態の終了時において大入賞口35内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当たり終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(S74)を行い、ゲーム処理番号が「6」の場合には、特図普段処理(S69)を行うために必要な情報の設定等を行う大当たり終了処理(S75)を行う。
このようにしてゲーム分岐処理を実行した後、または、ステップS64において特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定された後には、第1特図表示器の変動表示を制御するためのテーブルを準備し(S76)、第1特図表示器に係る図柄変動制御処理を行う(S77)。さらに、第2特図表示器の変動を制御するためのテーブルを準備し(S78)、第2特図表示器に係る図柄変動制御処理を行う(S79)。
次に、特図ゲーム処理中に実行される始動口スイッチ監視処理(S61)を、図39に示すフローチャートに基づいて説明する。
始動口スイッチ監視処理においては、まず、第1始動口31による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備し(S81)、第1始動口31による保留の情報を設定するテーブルを準備し(S82)、この後に特図始動口スイッチ共通処理(S83)を行う。なお、特図始動口スイッチ共通処理については後で詳細に説明する。次に、普通電動役物32aが作動中であるか否か、すなわち、普通電動役物32aが開いて遊技球が第2始動口32へ入賞し易い状態であるか否かを判定し(S84,S85)、普通電動役物32aが作動中ではないと判定した場合には、第2始動口32への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(S86,S87)。
そして、ステップS87において不正入賞数が不正判定個数以上でないと判定された場合、またはステップS85において普通電動役物32aが作動中であると判定した場合には、第2始動口32による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備し(S88)、第2始動口32による保留の情報を設定するテーブルを準備し(S89)、この後に特図始動口スイッチ共通処理(S90)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。一方,ステップS87において不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合には、ステップS88〜S90を実行せずに始動口スイッチ監視処理を終了し、第2始動口32への入賞に基づく演出の準備を行わない。
次に、始動口スイッチ監視処理中に実行される特図始動口スイッチ共通処理(S83,S90)を、図40に示すフローチャートに基づいて説明する。
特図始動口スイッチ共通処理においては、まず、第1始動口スイッチ228および第2始動口スイッチ229のうち監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かをチェックし(S91,S92)、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、入力がある場合には、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブし(S93)、遊技乱数となる大当たり乱数をロード(抽出)する(S94)。また、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報がパチンコ遊技機1の外部に設けられた管理装置(図示せず)に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードし(S95)、このロードした値を更新(+1)して出力回数がオーバーフローするか否かをチェックする(S96,S97)。このチェックの結果、出力回数がオーバーフローしない場合には、更新後の値を遊技制御装置225のRAMの始動口信号出力回数領域にセーブする(S98)。そして、更新の値を始動口信号出力回数領域にセーブした後、または、ステップS97にて出力回数がオーバーフローした場合には、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックする(S99,S100)。このチェックの結果、特図保留数が上限値以上である場合には、ステップS91,S92に係る入力が第1始動口スイッチ228の入力であるか否かをチェックし(S101,S102)、第1始動口スイッチ228の入力である場合には、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(S103)、コマンド設定処理(S104)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、ステップS102にて第1始動口スイッチ228の入力でないと判定された場合にも、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
さらに、ステップS100のチェックの結果、特図保留数が上限値未満である場合には、更新対象の特図保留数を更新(+1)する処理(S105)を行った後、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する(S106)。そして、監視対象の始動口スイッチの飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(S107)、当該監視対象の始動口スイッチの大当たり図柄乱数をロード(抽出)し(S108)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備し(S109)、コマンド設定処理を行う(S110)。さらに、大当たり乱数をRAMの乱数セーブ領域にセーブし(S111)、次に、大当たり図柄乱数をRAMの乱数セーブ領域にセーブするとともにレジスタに退避し(S112)、特図変動表示ゲームでの変動パターンを決定するための変動パターン乱数(変動パターン乱数1〜3)を抽出し、RAMの乱数セーブ領域にセーブする(S113〜S115)。さらに、ステップS112にてレジスタに退避した監視対象の始動口スイッチに対応する大当たり図柄乱数をロードして準備し(S116)、ロードした大当たり図柄乱数を用いて特図保留情報判定処理を実行して先読み演出の準備を行い(S117)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
次に、特図始動口スイッチ共通処理中に実行される特図保留情報判定処理(S117)を、図41に示すフローチャートに基づいて説明する。
特図保留情報判定処理においては、まず、特図始動口スイッチ共通処理のステップS92に係る始動口スイッチの入力が第2始動口スイッチ229の入力であるか否かをチェックし(S121、S122)、第2始動口スイッチ229の入力でない場合には、第2始動口32の開放延長機能が作動中、即ち、第2始動口32がサポート中(時短動作状態中)であるか否かを判定し(S123)、第2始動口32がサポート中でないと判定すると、大当り状態(特別遊技状態)であるか否かを判定する(S124)。そして、ステップS123にて第2始動口32がサポート中であると判定した場合、またはステップS124にて大当たり状態であると判定した場合には、特図保留情報判定処理を終了する。
また、ステップS122にて第2始動口スイッチ229の入力であると判定した場合、またはステップS124にて大当たり状態ではないと判定した場合には、大当り判定処理を行って(S125)、特図始動口スイッチ共通処理のステップS94にて抽出された大当り乱数値(遊技乱数)が大当り判定値(予め設定されたゲーム結果決定条件)と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する。さらに、はずれ情報テーブルを設定する処理(S126)を行った後、S125における大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定し(S127)、大当たりであると判定すると、大当り図柄乱数チェックテーブル1を準備する(S128)。
次に、特図始動口スイッチ共通処理のステップS92に係る始動口スイッチの入力が第1始動口スイッチ228の入力であるか否かをチェックし(S129,S130)、第1始動口スイッチ228の入力でないと判定すると、ステップS128で準備した大当り図柄乱数チェックテーブル1に置き換えて、大当り図柄乱数チェックテーブル2を準備する(S131)。そして、ステップS130にて第1始動口スイッチ228の入力であると判定した後、またはステップS131にて大当たり図柄乱数チェックテーブル2を準備した後に、大当り図柄乱数に対応する入賞情報ポインタを取得する処理(S132)、大当り情報テーブルのアドレステーブルを設定する処理(S133)、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得する処理(S134)を行う。
ステップS132〜S134の処理を行った後、あるいは、ステップS127にて大当たりではないと判定した場合には、ステップS126またはステップS134で設定した情報テーブル(はずれ情報テーブル、大当たり情報テーブル)から停止図柄パターン情報を取得し(S135)、当該停止図柄パターン情報をRAMの作業用の図柄情報領域にセーブする(S136)。続いて、ステップS126またはステップS134で設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し(S137)、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRAMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(S138)。
次に、監視対象の始動口スイッチ(第1始動口スイッチ228または第2始動口スイッチ229のいずれか)の始動口入賞フラグを準備した後(S139)、当該監視対象の始動口(第1始動口31または第2始動口32のいずれか)に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理を行う(S140)。さらに、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(S141)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(S142)を行う。そして、変動パターンに対応する始動口入賞演出コマンドを準備し(S143)、コマンド設定処理(S144)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(S145)、コマンド設定処理(S146)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。
なお、ステップS145において準備される始動口入賞演出図柄コマンドは、特図始動口スイッチ共通処理のステップS94にて抽出された遊技乱数に対応する特図変動表示ゲームの結果態様、言い換えると、実行保留中の特図変動表示ゲームの結果態様の内容に対応して予め複数設定されている。具体的には、図42に示すように、始動口入賞演出図柄コマンド1では、保留中の特図変動表示ゲームが「Nリーチはずれ以下」であることを示し、始動口入賞演出図柄コマンド2では、保留中の特図変動表示ゲームが「SP1リーチはずれ」であることを示し、始動口入賞演出図柄コマンド3では、保留中の特図変動表示ゲームが「SP2リーチはずれ」であることを示し、始動口入賞演出図柄コマンド4では、保留中の特図変動表示ゲームが「SP3リーチはずれ」であることを示し、始動口入賞演出図柄コマンド5では、保留中の特図変動表示ゲームが「大当たり」であることを示す。
次に、演出制御装置240で行われるメイン処理を、図43に示すフローチャートに基づいて説明する。
演出制御装置240のメイン処理においては、まず、電源投入時の初期化処理(S151)と、タイマを起動する処理(S152)とを実行する。さらに、メインコマンド解析処理(S153)を行って、遊技制御装置225から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。メインコマンド解析処理を実行したならば、遊技の進行に伴う演出に関する制御処理を複数実行する。具体的には、特図変動表示ゲームの進行と並行して変動表示装置27で表示される識別図柄の表示制御や演出用役物装置44の駆動制御に関するゲーム制御処理(S154)、変動表示装置27のうち識別図柄とは別個の演出表示等を制御する表示制御処理(S155)、上側スピーカ21および下側スピーカ15からの出力を制御する音制御処理(S156)、透明部材保持枠8上に設けられた枠装飾装置246の作動を制御する装飾制御処理(S157)を行う。さらに、エラー発生(例えば、前面枠3や透明部材保持枠8の開放)の監視を行うエラー監視処理(S158)、変動表示装置27における識別図柄の変動態様(変動パターン)等の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(S159)を行い、メインコマンド解析処理(S153)に戻る。
ここで、ステップS154のゲーム制御処理においては、演出用役物装置44における上記先読み演出(事前報知)の作動設定を実行する。例えば、報知役物ユニット87に対しては、図44に示す報知役物ユニット作動処理に基づいて先読み演出の作動設定を行う。具体的に説明すると、報知役物ユニット作動処理では、まず、遊技制御装置225から送信された信号をチェックして特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲームまたは第2特図変動表示ゲーム)の実行を開始したか否かを判定し(S161)、特図変動表示ゲームの実行が開始していなければ、報知役物ユニット作動処理を終了する。一方、特図変動表示ゲームの実行の開始を確認したならば、特図保留情報判定処理のステップS145にて準備された始動口入賞演出図柄コマンドを遊技制御装置225から読み込んで確認する(S162)。次に、確認された始動口入賞演出図柄コマンドに始動口入賞演出図柄コマンド5が含まれているか否か(言い換えると、保留中の特図変動表示ゲームが「大当たり」であるか否か)を判定し(S163)、始動口入賞演出図柄コマンド5が含まれていなければ、始動口入賞演出図柄コマンド4が含まれているか否か(言い換えると、保留中の特図変動表示ゲームが「SP3リーチはずれ」であるか否か)を判定する(S164)。そして、ステップS163にて始動口入賞演出図柄コマンド5が含まれていると判定された場合、または、ステップS164にて始動口入賞演出図柄コマンド4が含まれていると判定された場合には、報知役物本体部182の回動(詳しくは報知回動モータ190の駆動)を設定する(S165)とともに、報知演出発光部184の発光を設定し(S166)、報知役物ユニット作動処理を終了する。このような報知役物ユニット作動処理を実行した結果、特図変動表示ゲームの開始を契機にして、この開始される特図変動表示ゲームとは別個に保留中の特図変動表示ゲームの結果態様の内容を判別する。そして、判別の結果、「大当たり」または「SP3リーチはずれ」が含まれる場合には、「大当たり」または「SP3リーチはずれ」を予告するための先読み演出を実行するように設定される。
また、演出役物ユニット85および装飾役物ユニット86においても、先読み演出の作動設定を行い、特図変動表示ゲームの開始を契機にして、この開始される特図変動表示ゲームとは別個に保留中の特図変動表示ゲームの結果態様の内容を判別する。そして、判別の結果、「大当たり」または「SP3リーチはずれ」が含まれる場合には、「大当たり」または「SP3リーチはずれ」を予告するための先読み演出を実行するように設定される。
また、演出制御装置240は、メイン処理において割込みを許可している場合には、所定時間周期毎に割込み処理を実行する。割込み処理について、図45に示すフローチャートを用いて説明すると、まず、プログラムで管理するソフトタイマを更新するタイマ更新処理(S171)を行い、演出制御装置240に入力される信号を処理する入力処理(S172)、演出制御装置240から出力する信号を処理する出力処理(S173)を行う。その後、遊技制御装置225から演出制御装置240へ送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(S174)を行い、割込み処理を終了する。そして、出力処理においては、演出役物ユニット85、装飾役物ユニット86、報知役物ユニット87において先読み演出を実行する旨が設定されている場合には、演出役物ユニット85、装飾役物ユニット86、報知役物ユニット87に出力信号を送信して先読み演出を実行する。
ところで、上記実施形態では、演出役物ユニット85の第2役物本体部137は、第1役物本体部106が昇降動作を行うときのみ昇降するように構成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図46〜図48に示す第2実施形態では、基本的には第1実施形態と同じ構成であるが、第2役物本体部137が装飾役物ユニット86の装飾役物本体部152の動作にも連動して昇降するように構成されている点で異なる。具体的に説明すると、第2実施形態における第2役物本体部137は、第2昇降バー140の下縁部のうち第2昇降係合部138から左右両側方に外れた位置に短冊状の押圧受部250を演出役物ユニット85の後方へ向けて延設し、該押圧受部250の延設端部を第1役物本体部106よりも遊技盤5の後寄りであり、且つ装飾役物本体部152の直上に位置させている。
このような構成の押圧受部250を第2役物本体部137に備えて第1役物本体部106および第2役物本体部137をそれぞれ下死点に移動し、この状態で装飾役物ユニット86を装飾役物本体部152が起立する表示装置装飾状態に変換すると、装飾役物本体部152の上端部が押圧受部250を下方から押圧して、下死点に位置する第2役物本体部137を下方から押し上げる。また、装飾回動モータ156の駆動を制御して、表示装置装飾状態における装飾役物本体部152を左右方向に揺動すれば、装飾役物本体部152が押圧受部250を上方へ押圧したり押圧を解除したりして、第2役物本体部137を下死点近傍で小刻みに昇降することができる。したがって、装飾役物ユニット86を演出動作可能な構成としてだけではなく、第2役物本体部137の駆動源としても利用することができる。装飾役物ユニット86と演出役物ユニット85とを容易に連動させることができる。
ところで、上記実施形態においては、ステージ部50を第1ステージ61および第2ステージ62により上下2段に別れた構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、1段で構成されたステージ部でもよいし、3段以上で構成されたステージ部であってもよい。さらに、上記実施形態における演出役物ユニット85は、縦長な昇降シャフト116を備えて昇降駆動機構107を構成し、昇降シャフト116を回動して第1役物本体部106、ひいては第2役物本体部137を昇降可能としたが、本発明はこれに限定されない。要は、第1役物本体部106を昇降可能であれば、どのような仕組みの昇降駆動機構であってもよい。さらに、第1役物本体部106には、発光可能な第1昇降ランプ113を第1昇降具として備え、第2役物本体部137には、発光可能な第2昇降ランプ143を第2昇降具として備えたが、本発明はこれに限定されない。要は、第1役物本体部106には第1昇降具を備えるとともに、第2役物本体部137には第2昇降具を備え、第2昇降具が第1昇降具の後方で昇降して被覆状態と露出状態とに変換可能であれば、どのような構成の第1昇降具および第2昇降具を備えてもよい。
また、上記実施形態における報知役物ユニット87は、報知役物本体部182を回動して姿勢を変換可能としたが、本発明はこれに限定されない。要は、報知役物本体部182の姿勢を変換して、遊技進行に伴う演出動作や先読み演出動作を実行できれば、どのような構成の報知役物ユニットであってもよい。例えば、報知役物本体部をスライド移動して姿勢を変換する報知役物ユニットであってもよい。さらに、上記実施形態における報知役物本体部182は、入賞報知部183の点灯により第2特図変動表示ゲームの始動記憶数を報知するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、入賞報知部183の点灯により、第1特図変動表示ゲームの始動記憶数を報知するように構成してもよい。
さらに、上記実施形態における先読み演出のパチンコ遊技機1の制御では、報知役物本体部182の第2報知姿勢への姿勢変換とともに報知演出発光部184の発光(点灯)が実行されたことを契機にして、役物発光部54を発光(点灯)する制御を行ったが、本発明はこれに限定されない。例えば、報知演出発光部184や役物発光部54に複数の発光色で発光可能な発光体(例えば2色LED)を備えて構成し、報知演出発光部184および役物発光部54を予め発光しておき、報知役物本体部182の第2報知姿勢への姿勢変換とともに報知演出発光部184の発光色の変更が実行されたことを契機にして、役物発光部54の発光色を変更する制御を行ってもよい。要は、報知役物本体部182の第2報知姿勢への姿勢変換とともに報知演出発光部184の状態変換(消灯状態から点灯状態への変換や、発光色の変更)が実行されたことを契機にして、役物発光部54の状態変換(消灯状態から点灯状態への変換や、発光色の変更)を実行する制御を行ってもよい。
そして、上記実施形態では、演出用役物装置44における先読み演出の動作設定(例えば、報知役物ユニット作動処理)において、保留中の特図変動表示ゲームの結果態様が「大当たり」または「SP3リーチはずれ」となる予定である場合に先読み演出を実行するように設定したが、本発明はこれに限定されず、「はずれ」,「Nリーチはずれ」,「SP1リーチはずれ」,「SP2リーチはずれ」となる予定である場合においても先読み演出を実行するように設定してもよい。また、結果態様毎に、先読み演出動作の態様(演出用役物装置44の動作パターンや発光パターン)を異ならせてもよい。例えば、報知役物ユニット作動処理においては、保留中の特図変動表示ゲームの結果態様の内容を判別し、この判別結果に基づいて先読み演出動作の態様を場合分けして設定してもよい。
また、上記実施形態では、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例にして説明したが、本発明はこれに限らず、遊技盤に設けられた始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、識別図柄を変動表示させる変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置と、前記変動表示ゲームの進行に関連して作動する演出用役物装置と、を備えた遊技機であればどのような遊技機でもよい。例えば、封入球式パチンコ機、アレンジボール式遊技機、雀球式遊技機等の遊技機であってもよい。
なお、前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。