JP5634348B2 - リン酸エステルポリアミドイミド混合物を含有する中間転写部材 - Google Patents

リン酸エステルポリアミドイミド混合物を含有する中間転写部材 Download PDF

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Description

中間転写部材が開示されており、より特定的には、デジタル、多重画像型などを含む、静電複写式(例えば、ゼログラフィー式)機械または装置、プリンター(オフィス用プリンターおよびプロダクションプリンターを含む)において、現像した画像を転写するのに有用な中間転写部材が開示されている。いくつかの実施形態では、リン酸エステルおよびポリアミドイミド(PAI)の混合物から構成される中間転写部材が選択され、これら2成分はそれぞれ市販されている。この実施形態では、リン酸エステルおよびPAIを、本明細書に説明されているように、ポリイミドまたはポリカーボネートのような適切なポリマーに分散させるか、または適切なポリマーと混合してもよい。
例えば、条件に沿う優れた抵抗率、高弾性(例えば、5,000MPa、例えば、約5,000〜約7,000MPa)のようないくつかの利点が、本開示の中間転写部材(例えば、ベルト)(ITB)に関連しており、基板(例えば、金属基板)に塗布された後のコーティング混合物は、金属基板からの自己剥離性を有しており、例えば、コーティング混合物は、自動的に、または手で単純にはがすことによって基板から簡単に外すことができ、溶接可能な中間転写ベルトは、パズルカット状のつなぎ目があってもよく、なくてもよく、その代わりに、溶接可能なつなぎ目があってもよく、それにより、労働集約的な工程(例えば、パズルカット状のつなぎ目を指で手動で継ぎ合わせること)を行わず、非常に長い高温高湿条件での工程を行うことなく、ベルトを製造することができる。
典型的な静電複写装置(例えば、ゼログラフィー式複写機、プリンター、多機能機など)において、複写される元々の光像は、感光体または光伝導体の上に静電潜像の形態で記録され、次いで、この潜像に検電性の熱可塑性樹脂粒子および着色剤を適用することによって、目に見える状態にする。一般的に、静電潜像を、摩擦電気で付着したトナー粒子を有するキャリア粒子で構成される現像混合物と接触させるか、またはトナー粒子が分散した液体キャリアを含んでいてもよい液体現像材料と接触させることによって、静電潜像を現像する。現像混合物を静電潜像と接触させ、静電潜像の上にトナー粒子を画像の形状になるように堆積させる。次いで、現像した画像を書類(例えば、紙)に転写し、例えば、熱および圧力によって固定するか、または溶融させる。ある場合には、現像した画像を中間転写ウェブ、ベルトまたは成分に転写した後、現像した画像を中間転写部材から基板(例えば、紙、厚紙、透明物など)に高転写効率(例えば、約90〜約100)で転写することが好都合である。
中間転写部材によって、1種類以上の色成分を同時に現像することを用い、および1つ以上の転写ステーションを用いることで、表色系において、最終的なカラートナー画像の条件を満たす位置合わせが可能になることが、数件の米国特許に開示されている。しかし、中間転写部材を用いることの欠点は、現像したトナーを複数回転写する操作を行うため、トナー粒子と転写部材との間で電荷の交換が起こることがあり、最終的には、トナーの転写が完全とは言えない状態になり、その結果、画像を受け入れる基板(たとえば紙)での画像の解像度が低くなったり、画像が劣化したりすることがある。画像がカラー画像である場合、これに加えて画像の色のシフトおよび変色が起こることもある。
いくつかの実施形態では、優れた転写能を有し、導電性であり、より特定的には、例えば、リン酸エステルおよびポリアミドイミド(PAI)を含まない中間転写部材と比較して導電率または抵抗率が優れており、湿度に対する感度が非常に低いという特性を有していることによって、現像した画像の解像度の問題が最低限になるような中間転写部材を提供することが望ましい。ここで、リン酸エステルおよびPAIの混合物は、自動的に、または手で単純にはがすことによって基板から簡単に外すことができる。また、パズルカット状のつなぎ目があってもよく、なくてもよく、その代わりに、溶接可能なつなぎ目があってもよい、溶接可能な中間転写ベルトを提供することも望ましく、それにより、労働集約的な工程(例えば、パズルカット状のつなぎ目を指で手動で継ぎ合わせること)を行わず、非常に長い高温高湿条件での工程を行うことなく、ベルトを製造することができる。また、耐摩耗性に優れ、より特定的には、例えば、リン酸エステルおよびポリマーバインダーを含まない中間転写部材と比較して機械特性が優れた中間転写部材を提供することも望ましい。
米国特許第7,031,647号には、リグニンスルホン酸がドープされたポリアニリンを含む、画像形成可能な、つなぎ目のあるベルトが示されている。
米国特許第6,397,034号には、カーボンブラックフィラーで処理されたポリイミド中間転写部材層が開示されている。
米国特許第7,139,519号には、主にポリイミドポリマーを含む、溶接されたつなぎ目を有するベルトを含む中間転写ベルトが示されている。
米国特許第7,130,569号には、ポリアニリンを、例えば、全固形分の約2〜約25重量%の量で含み、熱可塑性ポリイミドが、例えば、全固形分の約75〜約98重量%の量で存在し、ポリアニリンが、例えば、約0.5〜約5μの粒径を有する均一の組成物を含む基板を含む、溶接可能な中間転写ベルトが示されている。
パズルカット型のつなぎ目を有する部材は、米国特許第5,487,707号、第6,318,223号、および第6,440,515号に開示されている。
米国特許第6,602,156号には、パズルカット型のつなぎ目を有する、ポリアニリンを充填したポリイミドベルトが示されている。
米国特許第6,139,784号には、導電性粉末とポリイミド樹脂とを含むつなぎ目のないベルトが開示されており、より特定的には、つなぎ目のないベルトを調製するプロセスが開示されている。
いくつかの実施形態では、カーボンブラックのような導電性成分と、リン酸エステルと、ポリアミドイミド(PAI)との混合物を含む基板で構成されている中間転写部材、支持基板(例えば、ポリイミド)と、基板の上にある、リン酸エステル、カーボンブラックのような導電性成分、PAIを含む層とで構成される、中間転写部材(例えば、中間ベルト)、既知のHigh Resisitivity Meterで測定した場合、抵抗率が、例えば、約10〜約1013ohm/square、約10〜約1012ohm/square、より特定的には、約1010〜約1011ohm/squareであり、優れた抵抗率が長期間にわたって維持され、耐摩耗性に優れ、リン酸エステル、PAI、導電性成分を有するコーティングが金属基板から自己剥離する特性を有する中間転写部材が開示されている。
さらに、本開示は、いくつかの実施形態では、静電潜像がその上に存在する電荷保持表面と、この電荷保持表面にトナーを塗布する現像成分と、現像した画像を電荷保持表面から転写するための、本明細書に開示されている中間転写部材と、熱、圧力、または熱と圧力によってトナーを固定するアトナーとを含む、記録媒体の上に画像を作成する装置を提供する。
本開示の局面は、リン酸エステルと、ポリアミドイミドと、導電性成分とで構成される中間転写部材、ポリアミドイミドと、それぞれ約0.1〜約4重量%の量で存在する、アルキルアルコールエトキシレートホスフェート、アルキルフェノールエトキシレートホスフェート、アルキルポリエトキシエタノールホスフェート、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェート、または実施形態では、これらの混合物からなる群から選択されるリン酸エステルと、カーボンブラックとで構成され、ポリアミドイミドが、約60〜約97重量%の量で存在し、カーボンブラックが、約3〜約40重量%の量で存在し、これらの合計が約100%であるような、中間転写ベルト、ポリアミドイミドと、リン酸エステルと、導電性成分との混合物で構成され、リン酸エステルが、アルキルアルコールエトキシレートホスフェート、アルキルフェノールエトキシレートホスフェート、アルキルポリエトキシエタノールホスフェート、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートからなる群から選択され、導電性成分が、カーボンブラック、金属酸化物またはポリアニリンであり、ポリアミドイミドが、以下の式/構造

からなる群から選択され、式中、nは、繰り返しセグメントの数をあらわし、例えば、約20〜約1,000、約100〜約750、約300〜約700、約200〜約500である、中間転写部材、リン酸エステルと、ポリアミドイミドと、カーボンブラックと、任意要素のポリマーバインダーとで構成される中間転写部材、任意要素の支持基板と、導電性成分、リン酸エステル、PAIの混合物とで構成され、リン酸エステルが、例えば、アルキルアルコールエトキシレートホスフェート、アルキルフェノールエトキシレートホスフェート、アルキルポリエトキシエタノールホスフェート、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェート、またはこれらの混合物であり、導電性成分が、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、ポリアニリン、および他の既知の適切な導電性成分であり、PAIが、本明細書に示されているようなポリアミドイミド、例えば、VYLOMAX(登録商標)HR−11NN(NMPのような溶媒を用いて作成された溶液中、PAIが15重量%であり、T=300℃)、HR−16NN(14重量%のPAIを含むNMP溶液、T=320℃)、HR−66NN(13重量%のPAIを含むNMP溶液、T=340℃)(いずれも東洋紡(日本)から入手可能)、PAIと、カーボンブラックと、主に剥離剤として機能するリン酸エステルと、任意成分のポリマーバインダーとで構成され、リン酸エステルが、アルキルアルコールエトキシレートホスフェート、アルキルフェノールエトキシレートホスフェート、アルキルポリエトキシエタノールホスフェート、またはアルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートであり、ポリマーバインダーが、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、またはポリエチレン−コ−ポリテトラフルオロエチレンであり、リン酸エステルとPAIとの比率が、約0.1/99.9〜約4/96である、中間転写ベルト、カーボンブラックと、リン酸エステルと、PAIとの混合物で構成される転写媒体、静電潜像を有する電荷保持表面を含む記録媒体の上に画像を作成するための装置、トナーを電荷保持表面に塗布するための現像成分、本明細書に示されている中間転写部材、より特定的には、リン酸エステル剥離剤が、アルキルアルコールアルコキシレートホスフェート、アルキルフェノールアルコキシレートホスフェート、アルキルポリアルコキシエタノールホスフェート、アルキルフェノキシポリアルコキシエタノールホスフェート、またはこれらの混合物であり、アルコキシが、例えば、炭素原子を約1〜約16個含み、アルキルが、例えば、炭素原子を約1〜約36個含み、PAIバインダーと、カーボンブラックのような導電性成分と、リン酸エステルとの比率が、例えば、85/14.9/0.1、95/4.5/0.5、79/20/1、または78/18/4であり、この比率が、既知の方法によって決定され、より特定的には、この比率が、それぞれの成分の初期供給量に基づいて算出されるものに関する。
中間転写部材混合物のために選択される、リン酸エステル(例えば、STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能)の例としては、多くの既知のリン酸エステルが挙げられ、より特定的には、リン酸エステルは、アルキルアルコールアルコキシレート(例えば、アルキルアルコールエトキシレート)、アルキルフェノールアルコキシレート(例えば、アルキルフェノールエトキシレート)、アルキルポリエトキシエタノール(例えば、アルキルポリアルコキシエタノール)、アルキルフェノキシポリアルコキシエタノール(例えば、アルキルフェノキシポリエトキシエタノール)のリン酸エステル、これらの混合物、およびアルキルおよびアルコキシが、例えば、1〜約36個の炭素原子、1〜約18個の炭素原子、1〜約12個の炭素原子、1〜約6個の炭素原子を含むか、場合によりこれらの混合物であるような対応するアルコキシエステルなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、リン酸エステルの数平均分子量は、例えば、約200〜約2,000、約500〜約1,000、約300〜約800であり、リン酸エステルの重量平均分子量は、例えば、約250〜約8,000、約1,000〜約5,000、または約400〜約2,000である。
アルキルアルコールエトキシレートのリン酸エステルの例としては、例えば、エトキシ(EO)の平均モル数が、それぞれ約3、6、12である、POLYSTEP(登録商標)P−11、P−12およびP−13(STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能なトリデシルアルコールエトキシレートホスフェート)が挙げられる。エトキシの平均モル数は、既知の方法によって決定することができ、より特定的には、例えば、構造内に3個のエトキシ(EO)を有するPOLYSTEP(登録商標)P−11[−CHCHO−CHCHO−CHCHO−]のような1種類のリン酸エステルを用いて決定することができる。EOのモル数が多いほど、リン酸エステルの分子量が大きくなる。本明細書に示されている量で存在するリン酸エステルの特定の例は、例えば、炭素原子数が約1〜約25個のアルキル、アルコールエトキシレート(例えば、トリオクチルアルコールエトキシレートホスフェート)、トリヘキシルアルコールエトキシレートホスフェート、トリヘプチルアルコールエトキシレートホスフェート、またはトリペンチルアルコールエトキシレートホスフェートである。
アルキルフェノールエトキシレートのリン酸エステルの例としては、例えば、エトキシ(EO)の平均モル数が、それぞれ約4、6、8、10、12である、POLYSTEP(登録商標)P−31、P−32、P−33、P−34、P−35(STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能なノニルフェノールエトキシレートホスフェート)が挙げられる。アルキルフェノールエトキシレートのリン酸エステルの他の例としては、オクチルフェノールエトキシレートホスフェート、ヘキシルフェノールエトキシレートホスフェート、デシルフェノールエトキシレートホスフェート、またはヘプチルフェノールエトキシレートホスフェートが挙げられる。
アルキルポリエトキシエタノールのリン酸エステルの例としては、エトキシ(EO)の平均モル数が、それぞれ約3、6、12である、STEPFAC(商標)8180、8181および8182(STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能なポリエチレングリコールトリデシルエーテルホスフェート)が挙げられる。アルキルポリエトキシエタノールのリン酸エステルの他の例としては、ポリエチレングリコールトリオクチルエーテルホスフェート、ポリエチレングリコールトリヘプチルエーテルホスフェート、ポリエチレングリコールトリヘキシルエーテルホスフェート、またはポリエチレングリコールトリペンチルエーテルホスフェートが挙げられる。
アルキルフェノキシポリエトキシエタノールのリン酸エステルの例としては、エトキシ(EO)の平均モル数が、それぞれ約10、6、4、8、12である、STEPFAC(商標)8170、8171、8172、8173、8175(STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能なノニルフェノールエトキシレートホスフェート)が挙げられ、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールのリン酸エステルとしては、オクチルフェノールエトキシレートホスフェート、デシルフェノールエトキシレートホスフェート、ヘプチルフェノールエトキシレートホスフェート、またはヘキシルフェノールエトキシレートホスフェートが挙げられる。
本明細書に開示されている中間転写部材のために種々の量のリン酸エステルを選択してもよく、例えば、部材中に存在するポリアミドイミド、リン酸エステル、導電性成分といった成分の割合に基づき、約0.1〜約10重量%、約0.1〜約5重量%、約0.1〜約4重量%、0.2〜約3重量%、0.5〜約2重量%、約1〜約4重量%の量になるように選択してもよい。
開示されている中間転写部材のために選択されるポリアミドイミドの例としては、例えば、以下の構造/式によってあらわされ、東洋紡(日本)から入手可能なポリマーが挙げられ、ここで、nは、繰り返しセグメントの数をあらわし、例えば、約20〜約1,000、約50〜約750、約125〜約500、約150〜約400、約200〜約600、約500〜約700の数をあらわすか、より特定的には、約100〜約500の数をあらわし、Arは、例えば、炭素原子数が約6〜約36個、約6〜約24個、約6〜約18個、約6〜約12個、または6個のアリールであり、

既知の方法、例えば、GPC分析によって決定される場合、ポリアミドイミドの数平均分子量は、例えば、約5,000〜約50,000、約10,000〜約25,000、約15,000〜約35,000、または約7,000〜約20,000であり、ポリアミドイミドの重量平均分子量は、例えば、約10,000〜約200,000、約50,000〜約325,000、約100,000〜約300,000、または約30,000〜約100,000である。
特定のポリアミドイミドの例は、

のうち、少なくとも1つであらわすことができ、式中、nは、繰り返しセグメントの数をあらわし、例えば、本明細書に示されるように、例えば、nは、約20〜約1,000、または約100〜約500の数である。
いくつかの実施形態では、東洋紡から市販されているポリアミドイミドは、少なくとも、以下の2つの既知の方法によって合成することができる。(1)イソシアネートと無水トリメリット酸との反応を含む、イソシアネート法、または、(2)ジアミンと無水トリメリット酸塩化物とを反応させる、酸塩化物法。したがって、第1の方法(1)を用い、無水トリメリット酸と反応する2種類以上、例えば、2種、3種または4種のイソシアネートが選択されると、ポリアミドイミドコポリマーが生成し、中間転写部材にコポリマーが含まれてもよく、方法(2)を用い、無水トリメリット酸塩化物と反応する2種類以上、例えば、2種または3種の酸塩化物が選択されると、ポリアミドイミドコポリマーが生成し、開示されている中間転写部材にコポリマーが含まれてもよい。さらに、ポリアミドイミドホモポリマー、ポリアミドイミドコポリマー、およびこれらのブレンドも、本明細書に開示されている、開示されている中間転写部材に含まれていてもよい。
市販のポリアミドイミド、または得ることが可能なポリアミドイミドの例としては、VYLOMAX(登録商標)HR−11NN(15重量% N−メチルピロリドン溶液、T=300℃、M=45,000)、HR−12N2(30重量% N−メチルピロリドン/キシレン/メチルエチルケトン=50/35/15溶液、T=255℃、M=8,000)、HR−13NX(30重量% N−メチルピロリドン/キシレン=67/33溶液、T=280℃、M=10,000)、HR−15ET(25重量% エタノール/トルエン=50/50溶液、T=260℃、M=10,000)、HR−16NN(14重量% N−メチルピロリドン溶液、T=320℃、M=100,000)、HR−66NN(13重量% N−メチルピロリドン溶液、T=340℃)(いずれも、東洋紡(日本)から市販されている)、Solvay Advanced Polymers,LLC(アルファレッタ、ジョージア州)から市販されているTORLON(登録商標)AI−10(T=272℃)が挙げられる。
カーボンブラック、金属酸化物またはポリアニリンのような導電性材料または導電性成分は、コーティング混合物中に、例えば、約1〜約60重量%、約3〜約40重量%、約10〜約30重量%、または約5〜約20重量%の量で存在する。
カーボンブラックの導電性は、主に、表面積および構造によって変わる。一般的に、表面積が大きいほど、また、構造が高次であるほど、カーボンブラックの導電性は高い。表面積は、カーボンブラック単位重量あたりのB.E.T.窒素表面積によって測定され、一次粒径の尺度である。構造は、カーボンブラックの一次凝集物の形態を指す複雑な性質である。一次凝集物を構成する一次粒子の数と、これらが「融合して」いる様式との両方の尺度である。高次構造のカーボンブラックは、かなり「架橋し」、「鎖状になった」多くの一次粒子で構成される凝集物の特徴を示し、一方、低次構造のカーボンブラックは、数の少ない一次粒子で構成される小さな凝集物の特徴を示す。構造は、カーボンブラック内にある空隙によるフタル酸ジブチル(DBP)の吸収量によって測定される。構造が高次であるほど、また空隙が多いほど、DBPの吸収量が大きくなる。
リン酸エステルとPAIとを含む中間転写混合物のための導電性成分として選択されるカーボンブラックの例としては、Cabot Corporationから入手可能なVULCAN(登録商標)カーボンブラック、REGAL(登録商標)カーボンブラック、MONARCH(登録商標)カーボンブラック、BLACK PEARLS(登録商標)カーボンブラックが挙げられる。導電性カーボンブラックの特定の例は、BLACK PEARLS(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)880(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.06ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)800(B.E.T.表面積=230m/g、DBP吸収量=0.68ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)L(B.E.T.表面積=138m/g、DBP吸収量=0.61ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)570(B.E.T.表面積=110m/g、DBP吸収量=1.14ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)170(B.E.T.表面積=35m/g、DBP吸収量=1.22ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72(B.E.T.表面積=254m/g、DBP吸収量=1.76ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72R(VULCAN(登録商標)XC72の綿状の形態)、VULCAN(登録商標)XC605、VULCAN(登録商標)XC305、REGAL(登録商標)660(B.E.T.表面積=112m/g、DBP吸収量=0.59ml/g)、REGAL(登録商標)400(B.E.T.表面積=96m/g、DBP吸収量=0.69ml/g)、REGAL(登録商標)330(B.E.T.表面積=94m/g、DBP吸収量=0.71ml/g)、MONARCH(登録商標)880(B.E.T.表面積=220m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル)、およびMONARCH(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル)、Evonik−Degussaから入手可能なChannelカーボンブラック、Special Black 4(B.E.T.表面積=180m/g、DBP吸収量=1.8ml/g、一次粒子の直径=25ナノメートル)、Special Black 5(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.41ml/g、一次粒子の直径=20ナノメートル)、Color Black FW1(B.E.T.表面積=320m/g、DBP吸収量=2.89ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、Color Black FW2(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.82ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、およびColor Black FW200(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.6ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)である。本明細書に明確に開示されていない、他の既知の適切なカーボンブラックを、本明細書に開示されている中間転写部材のための導電性成分として選択してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている中間転写部材(ITM)に組み込むために選択されるポリアニリン導電性成分は、Panipol Oy(フィンランド)から市販されているPANIPOL(商標)F、および、既知のリグノスルホン酸でグラフト結合したポリアニリンである。これらのポリアニリンは、通常は、比較的粒径が小さく、例えば、約0.5〜約5μ、約1.1〜約2.3μ、約1.2〜約2μ、約1.5〜約1.9μ、または約1.7μである。
開示されている中間転写部材のための導電性成分として選択される金属酸化物の例としては、例えば、酸化スズ、アンチモンがドープされた酸化スズ、酸化インジウム、インジウムスズオキシド、酸化亜鉛、酸化チタンなどが挙げられる。
既知の粉砕プロセスを用い、中間転写部材混合物の均一な分散物を得て、ドローバーコーティング方法を用い、ステンレス鋼のような金属基板にコーティングすることができる。得られた個々の膜または複数の膜を、別個の金属基板の上に残したままで、例えば、約100〜約400℃、または約160〜約300℃のような高温で、約20〜約180分間、または約40〜約120分間のような適切な時間をかけて加熱することによって、乾燥させてもよい。乾燥し、室温(約23〜約25℃)まで冷却した後、金属基板の上にある膜は、基板から自動的に剥離し、例えば、いくつかの実施形態では、厚みが約50〜約150μであり、中間転写部材として機能する厚い膜が剥離する。
金属基板として、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、銅、これらのアロイが選択されてもよく、このような基板は、可とう性ベルトの形態であってもよく、堅いドラムの形態であってもよい。
本開示の実施形態では、リン酸エステルを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)のような溶媒中、導電性成分、PAIと混合し、ボールミルで粉砕して分散物を作成し、次いで、得られた分散混合物を、既知のドローバーコーティング法を用い、金属基板またはガラスプレートに塗布するか、またはコーティングしてもよい。得られた1つ以上の膜を、金属基板またはガラスプレートの上に残したままで、オーブン内で、高温(例えば、約100〜約400℃、約125〜約300℃、または約175〜約200℃)で十分な期間(例えば、約10〜約180分間、約20〜約125分間、または約40〜約100分間)乾燥させてもよい。乾燥し、室温まで冷却した後、約50〜約150μの厚い1つ以上の膜が生成し、この膜は、ほぼ瞬時に剥離し、例えば、工具を使うことなく、単に手ではがすことによって、金属またはガラスプレートから約3〜約5秒で剥離する。
例えば、リン酸エステル、導電性成分、ポリアミドイミド、混合物のためのコーティング分散物全体の約60〜約95重量%、約70〜約90重量%の量で選択される溶媒の例としては、例えば、ハロゲン化アルキレン、例えば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、トルエン、モノクロロベンゼン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、これらの混合物などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、リン酸エステル、ポリアミドイミド、および導電性成分は、特に、本明細書に示す金属基板から剥離した後に、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、およびこれらの混合物といった支持基板にコーティングしてもよい。
より特定的には、例えば、約10〜約300μ、50〜約150μ、75〜約125μの中間転写部材の支持基板の例は、低温で迅速に硬化する既知のポリイミドポリマーを含むポリイミド、例えば、VTEC(商標)PI 1388、080−051、851、302、203、201、PETI−5(いずれも、Richard Blaine International,Incorporated(レディング、ペンシルベニア州)から市販されている)である。これらの熱硬化性ポリイミドを、約180〜約260℃の温度で、短期間(例えば、約10〜約120分間、または約20〜約60分間)硬化させることができ、数平均分子量は、約5,000〜約500,000、または約10,000〜約100,000であり、重量平均分子量は、約50,000〜約5,000,000、または約100,000〜約1,000,000である。また、支持基板の場合、300℃を超える温度で硬化させることが可能な熱硬化性ポリイミド、例えば、PYRE M.L.(登録商標)RC−5019、RC 5057、RC−5069、RC−5097、RC−5053、RK−692(いずれもIndustrial Summit Technology Corporation(パーリン、ニュージャージー州)から市販されている)、RP−46およびRP−50(いずれもUnitech LLC(ハンプトン、バージニア州)から市販されている)、FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.(ノースキングストン、ロードアイランド州)から市販されているDURIMIDE(登録商標)100、およびKAPTON(登録商標)HN、VN、FN(いずれも、E.I.DuPont(ウィルミントン、デラウェア州)から市販されている)を選択してもよい。
支持基板として選択可能なポリアミドイミドの例は、VYLOMAX(登録商標)HR−11NN(15重量% N−メチルピロリドン溶液、T=300℃、M=45,000)、HR−12N2(30重量% N−メチルピロリドン/キシレン/メチルエチルケトン=50/35/15溶液、T=255℃、M=8,000)、HR−13NX(30重量% N−メチルピロリドン/キシレン=67/33溶液、T=280℃、M=10,000)、HR−15ET(25重量% エタノール/トルエン=50/50溶液、T=260℃、M=10,000)、HR−16NN(14重量% N−メチルピロリドン溶液、T=320℃、M=100,000)(いずれも、東洋紡(日本)から市販されている)、Solvay Advanced Polymers,LLC(アルファレッタ、ジョージア州)から市販されているTORLON(登録商標)AI−10(T=272℃)である。
ポリエーテルイミド支持基板の例は、ULTEM(登録商標)1000(T=210℃)、1010(T=217℃)、1100(T=217℃)、1285、2100(T=217℃)、2200(T=217℃)、2210(T=217℃)、2212(T=217℃)、2300(T=217℃)、2310(T=217℃)、2312(T=217℃)、2313(T=217℃)、2400(T=217℃)、2410(T=217℃)、3451(T=217℃)、3452(T=217℃)、4000(T=217℃)、4001(T=217℃)、4002(T=217℃)、4211(T=217℃)、8015、9011(T=217℃)、9075、9076(いずれもSabic Innovative Plasticsから市販されている)である。
開示されている中間転写部材は、いくつかの実施形態では、溶接可能であり、つまり、ベルトのような部材のつなぎ目を溶接可能であり、より特定的には、超音波によって溶接して、つなぎ目を作成してもよい。開示されている中間転写部材の表面抵抗率は、例えば、約10〜約1013ohm/square、または約1010〜約1012ohm/squareである。溶接可能な中間転写部材のシート抵抗率は、例えば、約10〜約1013ohm/square、または約1010〜約1012ohm/squareである。
本明細書に示される中間転写部材(例えば中間転写ベルト)を、ゼログラフィー印刷システムを含む多くの印刷システムおよび複写システムのために選択してもよい。例えば、開示されている中間転写部材を、転写されるそれぞれの現像したトナー画像が、画像形成ステーションにて画像形成ドラムまたは光伝導性ドラムの上に作成され、次いで、これらの画像が、それぞれ現像ステーションで現像され、中間転写部材に転写されるような多重画像形成ゼログラフィー機に組み込んでもよい。画像を光伝導体の上に作成し、順次現像し、次いで、中間転写部材に転写してもよい。代替的な方法において、それぞれの画像を光伝導体または感光ドラムの上に作成し、現像し、次いで、中間転写部材に対して位置合わせした状態で転写されてもよい。一実施形態では、多重画像形成システムは、カラー複写システムであり、複写される画像のそれぞれの色を、感光ドラムの上に作成し、現像し、中間転写部材に転写する。
トナー潜像を感光ドラムから中間転写部材に転写した後、中間転写部材を、熱および圧力を加えた状態で、画像を受け取る基板(例えば紙)と接触させてもよい。次いで、中間転写部材の上にあるトナー画像を画像の形状になるように基板(例えば、紙)に転写し、固定する。
本明細書に示されている画像形成システム中に存在する中間転写部材、および他の既知の画像形成印刷システムは、終端のないベルト、終端のないつなぎ目のある可とう性ベルト、ローラー、膜、箔、片、コイル、円筒形、ドラム、終端のない片、円板を含む、シート、ウェブ、ベルトの形状であってもよい。中間転写部材は、単一層で構成されていてもよく、または、いくつかの層(例えば、約2〜約5つの層)で構成されていてもよい。中間転写部材の円周は、特に、膜またはベルト形状に応用可能な場合、例えば、約275〜約2,700mm、約1,700〜約2,600mm、または約2,000〜約2,200mmであり、対応する幅は、例えば、約100〜約1,000mm、約200〜約500mm、または約300〜約400mmである。
いくつかの実施形態では、中間転写部材は、外側剥離層をさらに備えている。リン酸エステル、ポリアミドイミド、導電性混合物の上にあり、これらと接触している剥離層の例としては、TEFLON(登録商標)に似た材料、例えば、フッ素化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフルオロアルコキシポリテトラフルオロエチレン(PFA TEFLON(登録商標))、他のTEFLON(登録商標)に似た材料、シリコーン材料、例えば、フルオロシリコーンおよびシリコーンゴム、例えば、Sampson Coatings(リッチモンド、バージニア州)から入手可能なSilicone Rubber 552(ポリジメチルシロキサン/ジブチルスズジアセテート、ポリジメチルシロキサンゴム混合物100gあたり、0.45gのDBTDA、分子量Mは、約3,500)、フルオロエラストマー、例えば、VITON(登録商標)として販売されているもの、例えば、VITON A(登録商標)、VITON E(登録商標)、VITON E60C(登録商標)、VITON E45(登録商標)、VITON E430(登録商標)、VITON B910(登録商標)、VITON GH(登録商標)、VITON B50(登録商標)、VITON E45(登録商標)、VITON GF(登録商標)のような種々の商品名で商業的に知られている、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのコポリマーおよびターポリマーが挙げられる。VITON(登録商標)という商品名は、E.I.DuPont de Nemours,Incの商標である。2種類の既知のフルオロエラストマーは、(1)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのコポリマー類、例えば、VITON A(登録商標)として商業的に知られているもの、(2)VITON B(登録商標)として商業的に知られている、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのターポリマー類、および(3)35モル%のフッ化ビニリデン、34モル%のヘキサフルオロプロピレン、29モル%のテトラフルオロエチレンと、2%のキュアサイトモノマーとを有する、VITON GF(登録商標)として商業的に知られている、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、キュアサイトモノマーのテトラポリマー類で構成される。キュアサイトモノマーは、E.I.DuPont de Nemours,Inc.から入手可能な、例えば、4−ブロモペルフルオロブテン−1、1,1−ジヒドロ−4−ブロモペルフルオロブテン−1、3−ブロモペルフルオロプロペン−1、1,1−ジヒドロ−3−ブロモペルフルオロプロペン−1、または任意の他の適切な既知の市販されているキュアサイトモノマーであってもよい。
1つ以上の剥離層を、本明細書に示されるように、十分に知られているコーティングプロセスによって、リン酸エステルを含有する混合物の層の上に堆積させてもよい。外側剥離層を作成する既知の方法としては、浸漬、噴霧(例えば、非常に薄い膜を何度も噴霧することによって)、鋳造、フローコーティング、ウェブコーティング、ロールコーティング、押出、成形などが挙げられる。通常は、噴霧することによって、例えば、非常に薄い膜を何度も噴霧することによって、または、鋳造、ウェブコーティング、フローコーティングによって、より特定的には、積層によって、層を堆積させることが望ましい。
特定の実施形態を詳細に記載する。これらの実施例は、説明を意図するものであり、これらの実施形態に記載する材料、条件またはプロセスパラメーターに限定されるものではない。すべての部は、特に指示がない限り、合計固形分の重量%である。
STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能であり、得られた1重量%のリン酸エステルであるSTEPFAC(登録商標)8180(ポリエチレングリコールモノトリデシルエーテルホスフェート、エトキシの平均モル数が約3、(NMRによって決定される場合、1個のリン酸エステル分子が、3個のエトキシ基−CHCHO−CHCHO−CHCHO−を含有している)を、東洋紡から得られるような84重量%のポリアミドイミドVYLOMAX(登録商標)HR−11NN(15重量% N−メチルピロリドン溶液、T=300℃、重量平均分子量M=45,000)、DeGussa Chemicalsから得られるような、15重量%のカーボンブラックであるスペシャルブラック4(B.E.T.表面積=180m/g、DBP吸収量=1.8ml/g、一次粒子の直径=25ナノメートル)と混合した後、得られた混合物を、Attritor中、2mmステンレスショットで1時間ボールミルによって粉砕した。
次いで、上のように得られた分散物を、既知のドローバーコーティング方法を用いて厚み0.5mmのステンレス鋼基板にコーティングし、次いで、ステンレス鋼基板の上に残したまま、125℃で20分間乾燥させ、次いで、190℃でさらに40分間乾燥させた。
上述のように得られた乾燥したコーティングは、約4秒以内に、なんら外力を加えることなく、または工具を用いることなく、ステンレス鋼基板からすばやく自己剥離し、約100μの厚い中間転写部材膜が得られ、ポリアミドイミド/カーボンブラック/リン酸エステルSTEPFAC(登録商標)8180の重量比は、上述の最初の混合物の量を基準として、84/15/1であった。
実施例Iのプロセスを繰り返すが、但し、実施例Iのコーティング混合物のリン酸エステルを、STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能であり、得られたPOLYSTEP(登録商標)P−13(エトキシの平均モル数が約12のトリデシルアルコールエトキシレートホスフェート)に変えた。乾燥させたコーティングは、なんら外力を加えず、または工具を使わずに、ステンレス鋼基板から4秒で自己剥離し、約100μの厚い中間転写部材膜が得られ、PAI/カーボンブラック/リン酸エステルPOLYSTEP(登録商標)P−13の比率は、84/15/1であった。
実施例Iのプロセスを繰り返すが、但し、実施例Iのコーティング混合物のリン酸エステルを、STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能であり、得られたPOLYSTEP(登録商標)P−34(エトキシの平均モル数が約10のノニルフェノールエトキシレートホスフェート)に変えた。乾燥させたコーティングは、なんら外力を加えず、または工具を使わずに、ステンレス鋼基板から5秒で自己剥離し、約100μの厚い中間転写部材膜が得られ、PAI/カーボンブラック/リン酸エステルPOLYSTEP(登録商標)P−34の比率は、84/15/1であった。
STEPAN Company(ノースフィールド、イリノイ州)から入手可能な、0.1%のリン酸エステルPOLYSTEP(登録商標)P−34(エトキシの平均モル数が約10のノニルフェノールエトキシレートホスフェート)を、東洋紡から得られるような84.9重量%のポリアミドイミドVYLOMAX(登録商標)HR−11NN(15重量% N−メチルピロリドン溶液、T=300℃、M=45,000)と、DeGussa Chemicalsから得られるような、15重量%のカーボンブラックであるスペシャルブラック4(B.E.T.表面積=180m/g、DBP吸収量=1.8ml/g、一次粒子の直径=25ナノメートル)とを混合した後、Attritor中、得られた混合物を2mmのステンレスショットを用いてボールミルによって1時間粉砕した。
次いで、上のように得られた分散物を、既知のドローバーコーティング方法を用いて厚み0.5mmのステンレス鋼基板にコーティングし、次いで、ステンレス鋼基板の上に残したまま、125℃で20分間乾燥させ、次いで、190℃でさらに40分間乾燥させた。
上述のように得られた乾燥したコーティングは、4秒で、なんら外力を加えることなく、または工具を用いることなく、ステンレス鋼基板からすばやく自己剥離し、約100μの厚い中間転写部材膜が得られ、PAI/カーボンブラック/リン酸エステルPOLYSTEP(登録商標)P−34の比率は、84.9/15/0.1であった。
実施例IVのプロセスを繰り返したが、但し、実施例IVのコーティング混合物のリン酸エステルを除くと、ポリアミドイミドおよびカーボンブラックを乾燥させた後の最終的なコーティングは、水に48時間浸し、手で擦った後でさえ、ステンレス鋼基板から剥離しなかった。得られたPAI中間転写部材膜は、PAI/カーボンブラックを85/15の比率で含んでいた。
実施例I、II、III、IVおよび比較例1の上述のITB部材について、High Resistivity Meter(Mitsubishi Chemical Corp.製のHiresta−Up MCP−HT450)を用い表面抵抗率を測定し(種々の点での4〜6個の測定値を平均、72°F/部屋の湿度50%)、中間転写ベルトの2つについて、ヤング率と、コーティング剥離特性を測定した。結果を表1に与えている。
比較例1および実施例IVの上述のITB部材について、既知のASTM D882−97プロセスにしたがって、ヤング率を測定した。比較例1および実施例IVのITBサンプル(0.5インチ×12インチ)をInstron Tensile Tester測定装置に置き、次いで、一定の引っ張り速度で破壊するまで伸ばした。この間に、サンプルの伸びに対し、得られた負荷を記録した。この曲線の初期線形部分に対して接線にある任意の点を選び、引張応力を対応するひずみで割ることによって、弾性率を算出した。引張応力は、負荷をそれぞれの試験サンプルの平均断面積で割ることによって与えられた。
リン酸エステル剥離剤を含む実施例IV ITBのヤング率は、約5,100MPa(メガパスカル)であると測定され、一方、比較例1 ITBのヤング率は、約5,500MPaであった。したがって、リン酸エステル剥離剤をITBに組み込むことは、実施例IVの中間転写部材の機械特性になんら悪影響を与えていなかった。
実施例IおよびIVの中間転写ベルトは、ステンレス鋼金属基板からすばやく4秒で剥離した。一方、比較例1のコーティングは、ステンレス鋼基板から剥離しなかった。
上のように調製した中間転写部材を、本明細書に示されるような支持基板(例えばポリイミド)の上に堆積させてもよい。

Claims (6)

  1. ポリアミドイミド、リン酸エステル、及び導電性成分の固体混合物から構成される中間転写部材であって、
    前記混合物が、その後に基板へ転写するために、ゼログラフィー式トナーを現像した像をその上に含み、
    前記トナーを現像した像が、光伝導体により作り出され、
    前記リン酸エステルが、アルキルアルコールエトキシレートホスフェートと、アルキルフェノールエトキシレートホスフェートと、アルキルポリエトキシエタノールホスフェートと、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートと、から成る群より選択され、
    前記導電性成分が、カーボンブラック、金属酸化物、又はポリアニリンであり、
    前記ポリアミドイミドが、以下の式で表される構造の化合物から成る群より選択され、
    式中、nは、約20〜約1,000の繰り返しセグメントの数を表し、
    前記ポリアミドイミドと、前記導電性成分と、前記リン酸エステルとの比が、85/14.9/0.1、95/4.5/0.5、79/20/1、又は78/18/4である、中間転写部材
  2. 前記導電性成分が、カーボンブラックであり、
    前記リン酸エステルが、トリデシルアルコールエトキシレートホスフェート、ポリエチレングリコールモノトリデシルエーテルホスフェート、又はノニルフェノールエトキシレートホスフェートであり、
    前記ポリアミドイミドの構造を表す式中のnが、約50〜約500である、請求項1に記載の中間転写部材。
  3. 前記ポリアミドイミドの構造を表す式中のnが、約150〜約375である、請求項1に記載の中間転写部材。
  4. ポリアミドイミド、リン酸エステル、及びカーボンブラックの混合物から構成される中間転写ベルトであって、
    前記リン酸エステルが、アルキルアルコールエトキシレートホスフェートと、アルキルフェノールエトキシレートホスフェートと、アルキルポリエトキシエタノールホスフェートと、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールホスフェートと、から成る群より選択され、約0.1〜約7重量%の量で存在し、
    前記ポリアミドイミドが、約60〜約97重量%の量で存在し、
    前記カーボンブラックが、約3〜約40重量%の量で存在し、
    これらの総量が約100%であり、
    前記混合物が、その後に基板へ転写するために、ゼログラフィー式トナーを現像した像をその上に含み、
    前記トナーを現像した像が、光伝導体により作り出される、中間転写ベルト
  5. 前記ポリアミドイミドが、約80〜約95重量%の量で存在し、
    前記リン酸エステルが約0.5〜約2重量%の量で存在し、
    前記カーボンブラックが、約5〜約20重量%の量で存在し、
    これらの総量が100%である、請求項に記載の中間転写ベルト
  6. 前記ポリアミドイミドと、前記カーボンブラックと、前記リン酸エステルとの比が、85/14.9/0.1、95/4.5/0.5、79/20/1、又は78/18/4である、請求項に記載の中間転写ベルト
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