JP5632780B2 - 電解槽の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の第1の態様は、構成要素として少なくとも陽極、イオン交換膜、並びに、ニッケル及びスズを含む活性陰極を有する電解槽の製造方法であって、少なくともイオン交換膜及び活性陰極と、pH8以上13以下のアルカリ溶液とを接触させる、接触工程と、構成要素を組み立てる、組み立て工程とを有し、接触工程により、組み立て工程から電解槽を起動させるまでの間において系内の雰囲気をアルカリ雰囲気に維持する、電解槽の製造方法である。
第1実施形態に係る本発明は、構成要素として少なくとも陽極、イオン交換膜及び陰極を有する電解槽の製造方法である。
工程S1は、少なくともイオン交換膜及び陰極とpH8以上のアルカリ溶液とを接触させる工程である。例えば、イオン交換膜及び陰極に対して、ホース等を用いてアルカリ溶液を流しかける形態や、アルカリ溶液を噴霧する形態が挙げられる。特に、アルカリ溶液の使用量を削減可能なことから、噴霧により接触させることが好ましい。接触時間やアルカリ溶液の流量については特に限定されるものではない。例えば、イオン交換膜が電極に貼り付く程度にイオン交換膜をアルカリ溶液と接触させ、湿潤させる、或いは、陰極表面の塵等が除去される程度に、陰極をアルカリ溶液によって洗浄する工程とすることができる。また、この洗浄する工程の際に、電解槽を構成する他の部材(陽極、電解槽枠、背面隔壁、弾性材、ガスケット)も同時に洗浄することが好ましい。該洗浄により、これら部材が湿潤化するため、イオン交換膜が陽極に張り付き組込みやすくなるという効果も副次的に得られる。すなわち、pH8以上のアルカリ溶液を電解槽構成要素の洗浄・湿潤水として用いることができる。ただし、後述するように、アルカリ溶液との接触の前にイオン交換膜及び陰極を水洗し、その後アルカリ溶液と接触させる形態でもよい。
一方、水酸化カルシウム等の多価金属の塩基性塩は、該金属イオンがイオン交換膜に付着した際の膜性能の低下をもたらしやすく、またスケールの生成などの問題が生じる可能性が高いため、できるだけ使用を控えることが望ましい。
工程S2は、工程S1とともに、又は、工程S1の後、構成要素を組み立てる工程である。すなわち、構成要素とアルカリ溶液とを接触させつつ構成要素を組み立てる工程、又は、構成要素とアルカリ溶液との接触が完了した後で構成要素を組み立てる工程である。
該ガスケットとしては、各々、陽極液、陰極液に対して耐性を有するもので、電解槽のシール性を維持するための強度を有するものであれば特に限定されず、各種ゴム系の材料、より具体的には、耐薬品性や硬度よりエチレン・プロピレン・ジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等が挙げられる。
第2実施形態に係る本発明は、第1実施形態に係る本発明の製造方法により製造された電解槽に食塩水を供給するとともに、陰極と陽極との間に直流電流を流すことによって食塩水を電解する、水酸化ナトリウム、塩素及び/又は水素の製造方法である。
アルカリ水溶液を複数種類用意し、水洗工程を経た電解槽構成要素を組み立てる際、当該アルカリ溶液を噴霧して、小型電解実験装置としての電解槽を製造した(実施例1〜6)。或いは、水洗工程に替えてアルカリ水溶液で洗浄を行った後、電解槽構成要素を組み立て、小型電解実験装置としての電解槽を製造した(実施例7、8)。電解槽の形態としては、図3で示されるようなゼロギャップ式イオン交換膜食塩電解槽とした。陽極はDSE(ペルメレック社製)を、イオン交換膜はデュポン社製の陽イオン交換膜ナフィオンを、陰極はスズ−ニッケル系の活性陰極を使用した。当該電解槽を用いて食塩電解実験を行った。食塩電解実験においては、まず、陰極室に希薄な水酸化ナトリウム溶液を供給し、ついで、陽極室に精製塩水を供給した。その後、両液の張込みが完了した時点から連続的な液の供給を行うとともに予備電解を開始し、一定時間(2時間)経過後、本通電を開始させた。電解槽の通電面積は0.5dm2とし、電解条件は、食塩水供給量が200g/L、水酸化ナトリウムの出口濃度が32%、系内温度が85℃となるように制御し、運転時の電流密度は50A/dm2とした。
なお、洗浄液のpHは市販のガラス電極型のpHメーターにより室温(25℃)で確認した。
電解槽組み立て時にアルカリ溶液の噴霧を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして電解槽を製造し、食塩電解実験を行った。尚、比較例では、洗浄水の温度を実施例と同様に30℃として実施した。
比較例3、5は、アルカリ溶液との接触をイオン交換膜のみとし、陰極は通常の純水で洗浄した場合の結果、比較例4、6は逆に、アルカリ溶液との接触を陰極のみとし、イオン交換膜は通常の純水で洗浄した場合の結果である。なお、他の条件は比較例3、4については実施例5と同様にし、比較例5、6については実施例6と同様にして実験を行った。結果を下記表3に示す。
1a 電解槽枠
1b 背面隔壁
1c 陽極
1d リブ
1e 空間
2 イオン交換膜
3 陰極室
3a 電解槽枠
3b 背面隔壁
3c 陰極
3d 弾性材
3e 陰極集電体
3f リブ
3g 空間
4 ガスケット
10 電解槽
10a 電解槽ユニット
Claims (6)
- 構成要素として少なくとも陽極、イオン交換膜、並びに、ニッケル及びスズを含む活性陰極を有する電解槽の製造方法であって、
少なくとも前記イオン交換膜及び前記活性陰極と、pH8以上13以下のアルカリ溶液とを接触させる、接触工程と、
前記構成要素を組み立てる、組み立て工程と、
を有し、
前記接触工程により、前記組み立て工程から電解槽を起動させるまでの間において系内の雰囲気をアルカリ雰囲気に維持する、電解槽の製造方法。 - 前記電解槽が、電気分解によって食塩水から少なくとも水酸化ナトリウムを製造するものである、請求項1に記載の電解槽の製造方法。
- 前記アルカリ溶液は、塩基性ナトリウム塩の水溶液である、請求項2に記載の電解槽の製造方法。
- 前記アルカリ溶液との接触の前に、前記構成要素を水洗する、水洗工程を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解槽の製造方法。
- 前記電解槽が、ゼロギャップ式イオン交換膜食塩電解槽である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解槽の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法により製造された電解槽に食塩水を供給するとともに、前記陰極と前記陽極との間に直流電流を流すことによって前記食塩水を電解する、水酸化ナトリウム、塩素及び/又は水素の製造方法。
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