JP5631193B2 - 車輪付きゴミ発見用照明器具 - Google Patents
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Description
これら表面検査用の機器類も数多く存在している。
中でも、光を検査面に照射し、ゴミが存在するとゴミの粒子の表面で乱反射が起こり、この乱反射した光が輝点として視認可能となる光散乱法と呼ばれる方法が広く普及している。
このような光の照射を利用してゴミ等を発見する従来技術としては、棒状ランプと反射板とを備え、前記反射板は、前記棒状ランプの背後および両側をそれぞれ覆う背面部および側面部とからなり、前記背面部の表面を無反射面とし前記側面部の表面を鏡面とした検査用照明器具(例えば、特許文献1参照)が存在している。
しかしながら、最大の短所は、ワーク面にただ光を照射するだけでは、照らされたワーク面が明るくなるだけで微細ゴミの発見をすることは困難なことである。
ワーク面へ照射する光は、その光の強さも重要であるが、ワーク面と接していながらも、その照射角は限りなく水平に近い、ワーク面上をスレスレに照射する光(以下、水平接面光という。)による照射が必要不可欠である。
従来、この光散乱法によるゴミ、キズの有無検査用照明器具に用いられる光源はハロゲンランプやメタハライドランプ等のランプが多く用いられてきた。しかし、近年は高輝度LEDが開発され、機械的強度、寿命、発熱量、大きさ等の点で優れ、しかも形状も円形ばかりでなく、細長い照射面を持つ照射幅を広くとれる高輝度発光が可能なLEDの出現に伴い、表面検査用照明器具の光源としてLEDの採用が急激に増加しつつある。
ところが、いずれの表面検査用照明器具も、作業台に直接置いた紙やフィルムのように厚さの薄いシート状の物体に付着している微細ゴミの発見は構造上困難である。
その理由は、筐体に組み込まれた照射光の光軸は必ずそのシート状のワーク面のはるか上方の位置となってしまい、微細ゴミの発見に不可欠な水平接面光照射ができないためである。
そこで、やむを得ず、照明器具はスタンドを用いて高い位置に固定させ、被検査部を持ち上げ、固定した照明器具の光軸に合わせる方法にて作業を行っている。
その結果、高い位置の照射は周囲の作業環境自体が明るく照らされ、ゴミの発見をしづらくさせるばかりか、強烈に眩しい照射光が作業者の眼に入り、眼の疲労を著しく増大させているのが実状である。
そこで、照射光を周囲に散乱させず、できるだけワーク面に近づけ、ワーク面のみへの照射を可能にし、誰もがワーク面の水平接面光の照射によりゴミの発見を容易にし、しかも作業者の眼にも優しい照射方法がないかを考えた末、わざわざ遠くから強い光を照射せず、検査したい場所に照明器具の方を移動させるならば、必要以上に高輝度な照射は避けられるに違いないと思うに至った。
そこで、移動ができるように車輪の装着が解決をする手段として最も適していることに気がついた。
結果、この車輪は単に移動を可能にするばかりでなく、下記に示すような数多くの利点を生み出すこととなった。
照明器具を構成する筐体や枠体の内側、もしくは外側に同一径の車輪を平行に配置し、車輪間の車輪自体の車輪幅を除いた空間幅に、水平接面光の照射を可能にせしめる光源であるLED等の発光面が円形である場合は、導光手段に幾本もの光ファイバーを用い、その束ねた光ファイバーの断面形状を物理的に円形から直線状へと変換し、光ファイバーを横一列に密着配列し、平板状に形成した照射口とし、あるいは発光面の縦寸法が小さく横寸法が長い細長い形状のLEDをそのまま用いた照射口とし、それぞれ前面にシリンドリカルレンズを装着し一体化した照射板を車軸の下面、もしくは側面に設けた構成により、車輪の設置面を支点にし、照射板の傾斜角、すなわち照射口より照射される光の照射角を容易に変えられ、前記、照射光を集光するためのシリンドリカルレンズの前面にレンズ幅と長さに相応した寸法を有するプリズムを追加装備し、しかもこのプリズムの回転角度を可変できる機構と共に、光の照射方向を前方へも後方へも、どちらの方向にでも照射方向を可変でき、しかも移動しながら観察ができる車輪付きゴミ発見用照明器具である。
請求項1に記載の発明に加えて、請求項1に記載した車輪の両脇を固定する金具を介して、その固定位置の前方に粘着ゴムローラーを装着できる車軸を平行に配置し、自由に粘着ゴムローラーを回転せしめ、ゴミを発見する際は、ハンドグリップを下方に傾斜させ、照射板を装着した後輪側に重心をかけ、車輪の接面部分を支点として前輪となる粘着ゴムローラーを跳ね上げ、ローラー底面とワーク面との隙間を確保し、その隙間を後輪に装着されている照射板からの照射光がくぐり抜け、ローラー前方のワーク面への水平接面光照射を可能にせしめる車輪付きゴミ発見用照明器具である。
照明器具を構成する筐体や枠体の内側、もしくは外側に同一径の車輪を平行に配置し、車輪の両脇を固定する金具を介して、その固定位置の前方に粘着ゴムローラーを装着できる車軸を平行に配置し、自由に粘着ゴムローラーを回転せしめることで、ゴミの除去作業を可能にせしめたものであり、ゴミを発見する際は、ハンドグリップを下方に傾斜させ、照射板を装着した後輪側に重心をかけ、車輪の接面部分を支点として前輪となる粘着ゴムローラーを跳ね上げ、ローラー底面とワーク面との隙間を確保し、その隙間を後輪に装着されている照射板からの照射光がくぐり抜け、ローラー前方のワーク面への水平接面光照射を可能にせしめることによりゴミの発見が可能となり、発見したゴミを除去する際には、ハンドグリップの跳ね上げを元に戻し、今度は前輪に相当する粘着ゴムローラーに重心を移動させると、粘着ゴムローラーはワーク面に接面し、ローラー移動により粘着ゴムの粘着力がゴミをローラー面に取り込み、除去が可能となり、車輪間の車輪自体の車輪幅を除いた空間幅に、水平接面光の照射を可能にせしめる光源であるLED等の発光面が円形である場合は、導光手段に幾本もの光ファイバーを用い、その束ねた光ファイバーの断面形状を物理的に円形から直線状へと変換し、光ファイバーを横一列に密着配列し、平板状に形成した照射口とし、あるいは発光面の縦寸法が小さく横寸法が長い細長い形状のLEDをそのまま用いた照射口とし、それぞれ前面にシリンドリカルレンズを装着し一体化した照射板を車軸の下面、もしくは側面に設けた構成により、車輪の設置面を支点にし、照射板の傾斜角、すなわち照射口より照射される光の照射角を容易に変えられ、しかも移動しながら観察ができる車輪付きゴミ発見用照明器具である。
その結果、ゴミの発見と共にゴミの除去もできるため、ゴミを発見したら、直ぐ除去することができるようになるものである。
つまり、ゴミを発見する際は、ハンドグリップを下方に傾斜させ、照射板を装着した後輪に重心をかけ、車輪の接面部を支点として前輪に相当する粘着ゴムローラーを跳ね上げ、ローラー底面とワーク面との間に隙間を確保し、その隙間を後方よりくぐり抜けるように水平接面光の照射を可能にせしめゴミの発見を行う。
そして、発見したゴミを除去するには、ハンドグリップを上方に持ち上げ、前方に配置した粘着ゴムローラーに重心を移動させる。ワーク面に接面したローラーを移動し、粘着ゴムの粘着力により微細ゴミの除去を可能にする構成である。
この出発点となったワーク面に戻すことをせずに、ローラー掛けを行った移動先で、たった今ローラー掛けをしたワーク面を振り返るようにして、清浄化確認ができるとすると、さらに手間が省け、便利な車輪付きゴミ発見用照明器具となる。
(1)本発明の照明器具には同一径の車輪を平行に装着し、両車輪間の車軸に照射板を取り付けた構造により、両車輪をワーク面に接面するだけでワーク面との距離を一定に保つことができ、しかも両車輪により水平維持が自然と確保されるため、ゴミ発見に不可欠な水平接面光の照射を安定して行うことができる。また、照射板とワーク面との接触を回避でき、ワーク面を傷付けてしまう心配がない。
(2)両車輪の接面部を支点として、ハンドグリップの上下移動だけで、照射角の角度調整ができるため、最適な照射角度を容易に設定できる。
(3)上記(1)(2)の理由により、従来から行われている照明器具をスタンドに固定する必要が無いので、いつでもどこへでも持参し、その場で容易なゴミ発見作業を行うことができる。
(4)車輪により、微細ゴミを発見したいワーク面の場所に照明器具自体が移動できるので、従来のように広範囲を照射する出力の大きな高輝度光源を搭載する必要がない。しかも、照射板が車輪の底部に近い位置に装着されているため、作業者の眼に直接照射光が入らず、強烈な眩しさから解放され、眼を保護することができる。
(5)車輪により、ワーク面を移動させながら連続したゴミ発見作業が可能である。
(6)車輪自体の材質を目的に応じて種々選択することができる。ワーク面にソフトに接面させたい場合には、ゴム車輪を、あるいは外径の大きな軸受(ベアリング)をそのまま車輪本体とし、このベアリング外径に内接する軟質チューブをベアリング幅で輪切りにして、この輪切りにしたチューブをベアリング外径に固着させる方法も可能である。
また、帯電防止対策として、常にアースをとりたい場合には、導電性能を有する金属、プラスチック、あるいはゴム等の車輪にし、同時にハンドグリップ等の構成部品をも導電性能を持つ材質を採用することで可能となる。
さらに、ワーク面上を移動することによって発生する、車輪に付着するゴミの軽減及び除去する方法として、車輪の材質を導電性粘着ゴムとすることも有効である。
この場合には、車輪の粘着性能より強い粘着力を有する粘着ゴムシート(以下、転写シートという)を別途用意し、ゴミが付着した車輪をこの転写シート面上を転がすことによって、ゴミを転写シートへと転写することができるため、瞬時に車輪面の清浄化が図れ、便利である。
無論、どのような材質の車輪においても、車輪面の清浄化にこの転写シートの利用は非常に有効である。
(7)車輪を固定型とせずに、自在型キャスター、あるいはボールキャスターなどの直進移動ばかりではなく自在に進行方向が変えられる車輪を装着することにより、自由な方向へ移動可能なゴミ発見用照明器具とすることも可能である。
(8)車輪の数を2輪から4輪にすることで、手にするハンドグリップのワーク面に接触させる仰角にとらわれず、常に水平接面光の照射を可能にすることができる。接面させる角度を気にせずに4輪を同時にワーク面に接面することで、枡のような箱の底面は無論のこと、壁面や天井面等に付着するゴミを発見できる照明器具にすることが可能である(実施例7を参照)。
(9)請求項2、3に記載したように、車輪付きゴミ発見用照明器具に粘着ゴムローラーを追加装着することにより、ゴミの発見と除去との両作業を同時に可能とすることができる。
以上のように本発明は車輪付きのゴミ発見用照明器具とすることにより、数多くの効果を発揮することができる。
光散乱法によれば、微細ゴミの発見は容易かというとそうとも限らない。光散乱法を基にした表面検査用の照明器具として電気スタンドそのままの形状のものもあれば、LEDの発光面にシリンドリカルレンズ(円筒状の集光レンズ)を装着した物など、種々なタイプの物が存在している。
しかしながら、いずれも用途が広い面積のキズや凹凸の有無検査であり、狭い面積に存在する微細ゴミの検出用途ではないため、小型で且つ検出感度の高い器具が見当たらない。
そこで、先ず実施したのは、小型のゴミ発見機構部分の試作である。
ゴミの見え方は、周囲の明るさ、ゴミの形状と色彩、ゴミが付着しているワーク面の色彩や平滑度などにより、大きく変わってしまう。
そこで、最も見えづらい部類と言える、通常の明るさの事務机の上に白色のコピー用紙を置き、その上からチリ紙を手で揉み、紙粉をコピー用紙上に落下させ、その紙粉を見つけることができるのかをテスト方法に用いることとした。
検出感度(見えるゴミの粒子径)を10μm、検出可能距離(見える距離)を100mmとし、検出幅は30mm程度を暫定目標とした。そして、その検証用機器として、ミクロンゲージ(最小目盛10μm)と顕微鏡を用いることとした。
試作を繰り返した結果、白色LEDを光源1に用い、アクリル製光ファイバー2を導光手段に用い、光源1に隣接させた採光部分は光ファイバー2を円形に束ね、そして照射口は、この光ファイバー2を横一列に並べ、しかも密着させて平板状に形成させ、その先にアクリル棒を加工し、シリンドリカルレンズ3として装着することにより、照射板Bとして一体化することによってゴミ発見機構Aを作り上げた。
この完成したゴミ発見機構Aのスケッチ図を図1に示す。
なお、本試作に用いた主な部材は、以下の通りである。
光源1:白色LED 3W
光ファイバー2:アクリル樹脂製 直径0.5mm 長さ約200mm×28本(照射幅14mm)
シリンドリカルレンズ3:透明アクリル棒 直径2mm×長さ15mm (面トリ加工による半月状仕上げ)
光量調節は、公知である従前の調光システムを採用した。
そして、本試作品のゴミ発見テストの結果は、検出感度については、10μm粒子は元より約3μm程度まで(1目盛が10μmのミクロンゲージのため、10μm以下は目測である。)も発見することができる非常に感度の良い性能となった。検出エリアも照射板Bから約150mm前方まで水平接面光の照射ができ、その幅は30mm強の領域のゴミを観察することができた。
コピー用紙上の紙粉を見つけるには若干光量を落としての観察であった。これは作業者の眼の疲労を軽減させるためであり、この試作テストの結果、光量調節回路が欠かせない点や、平板状光ファイバー2の幅寸法は観察幅の半分強の程度で充分な照射領域の確保が可能となることも把握することができた。
設計するにあたり、順守事項として下記事項が考えられる。
(1)ゴミを発見する際は、ゴミ発見機構Aの集光レンズ付き平板状水平接面光照射板Bはワーク面Cとスレスレの高さで水平に維持されること。
(2)水平接面光照射は、前方50mm以上の照射が可能であること。
(3)水平接面光照射を作業者の誰もが容易にできる使い易い器具であること。
(4)ワーク面Cを傷つけることがあってはならないこと。
以上の事項を満足する構造でなくてはならないものと考え、実行したのが請求項1に記載した通りの車輪付きゴミ発見用照明器具で、次のようなものである。
ヒントにしたのは、人力車やリヤカーの如く、同一径の車輪5を平行に配置し、操作するハンドグリップ6部分が容易に上下移動できる構造であり、これを手本にして試作を行った。
両車輪5の太さ分を避けた車輪間の車軸の下面に、前項で試作した照射板Bを装着し、照射幅の水平度確保や照射板Bがワーク面Cに接触することが回避できるか、容易に移動が可能かのテストを試みた。その結果、満足する結果が得られた。
また、効果的な水平接面光照射が実現できたことにより、照射光の強さを必要以上に強くする必要が無くなり、しかも照射板B自体が器具の底部に位置されるため、光が直接作業者の眼に入ることが少なく、眼の疲労が著しく軽減され、長時間の作業を行うことができた。
試作した車輪付きゴミ発見用照明器具の構造を図2に示す。
従って、光源1自体の発光面が直線状に近い縦寸法が小さく、横幅の長いLEDが存在するなら、直接照射口に取り付け、その前面にシリンドリカルレンズ3を配置することで、水平接面光の照射が可能となる。
そこで、縦約6mm、横幅約25mmの寸法を発光面に持つLEDを2ケ入手し、試作を行った。
LED2ケを直列に配列し、細長い照射口とした。車輪5は直径30mmとし、シリンドリカルレンズ3はφ6mmのアクリル棒を用いた。その完成スケッチを図3に示す。
また、その構造を示す側面図を図4に示す。
そして、試作した直接LEDを照射口とした車輪付き照明記具にてゴミ発見作業を行ったところ、LEDの消費電力は約14Wにもなるため、長時間点灯すると、熱もかなり発生し、アルミ製放熱板18を急遽取り付けた。しかし、ゴミ発見には充分過ぎる程に輝度が高く、広い領域を一度に検査するには適していることが判った。しかし、発光面の縦寸法が6mmもあると、余分な光量が多く、決して眼に優しいとは言えず、シリンドリカルレンズ3のレンズ径を大きくする等の対策も必要であることが判った。
今後さらに、縦寸法が小さなLEDが開発されると狭い領域を検査するに適した眼にも優しい照射も可能となり、光ファイバー2を必要としない車輪付きゴミ発見用照明器具になるものと考えられる。
現状では、ゴミ発見作業用には消費電力の小さな3Wレベルの円形LEDを用いる方が、人の眼にやさしい照明器具となり得ると考え、光ファイバー2を用いた照射方式とすることを中心に試作を続けることとした。
万一、光量が不足する場合には、幾本もの光ファイバー2を横一列に密着配置する段数を重ね、2段なり3段なりと積層させることで照射光の光量を増やすことで対応することもできる。
試作に用いた光源1は、光の3原色である赤、緑、青のそれぞれの光色が単独で発光可能な市販のLEDを用い、単独光の照射を可能にするための回路設計を行って組み込み、赤、緑、青そして白色の照射光の光色により、ゴミの発見がより容易で、眼に優しい光を見出すため比較テストを実施した。
それぞれの発光色にかかる電圧と電流を正確に測定した訳では無いため、一概に判断することはできないものの、例えば薄緑色の配線基板に付着しているゴミの発見には、赤色照射が他の光色より見え易く、茶色の配線基板では、緑色や白色照射の方が見易いことが判った。
青色だけは何故か全く良い効果が得られなかった。ただ、見え方には個人差があり、赤色と緑色のどちらが見易いのかの判断が分かれることもあった。
しかし、白色光より赤や緑の発光色の方がはるかに見易いと判断する場合も多々あったことも事実なので、照射光の光色の切替が可能な車輪付きゴミ発見用照明器具にすることも一考かと思われる。
基本構造は請求項1に記載した内容と同じであるが、ゴミ発見機構Aの水平接面光照射を可能にする幾本もの光ファイバー2を横一列に密着配列して形成された導光手段と、その光ファイバー2の先端にシリンドリカルレンズ3を取り付けて一体化した平板状照射板Bの先に、さらにプリズム7を追加装着し、このプリズム7の角度を90°転換できるようにすることにより、照射光の方向を前方と後方のどちらの方向へも水平接面光照射を可能にしたものである。
試作した構造は、光ファイバー2を束ね平板状にし、シリンドリカルレンズ3を取り付けて一体化した照射板Bをワーク面Cに対して垂直に降ろし、この照射板Bの真下にプリズム7の45°傾斜面が反射面となるように配置し、このプリズム7の角度を90°回転させ、45°傾斜面が反対方向となる回転機構により、前方照射と後方照射の両方向への照射を可能にしたものである。
この前後である180°方向にその照射方向を変え得る基本構造を図5に示す。
そして、ハンドグリップ6の下側にレバー8を取り付け、前方照射の時は、レバー8には触らず、後方照射の場合はレバー8を引くことにより、プリズム7の90°角度転換がなされる構造にし、完成させたのが図6に示す完成図である。
ゴミを発見した際、即座にゴミを除去したいと考えることは当然のことである。
そこで、ゴミ発見機能に加え、ゴミ除去機能をも兼ね備えた車輪付きゴミ発見用照明器具の試作を試みた。
前述実施例1に記載した内容は、基本構造を人力車やリヤカーを例にとり、同一径の車輪を平行に配置することによる様々な有効性について説明したが、本第3発明において、ヒントにしたのは台車とも呼ばれる手押し車である。手押し車は前輪と後輪とが各2ケずつ装着され、この4輪にまたがるように荷台となる平板が置かれ、後輪に近い位置に手押し用のハンドルを垂直に立ち上げ左右の両端を橋渡しするように形成し、このハンドルを握り走行操作を行う荷物運搬用移送車である。
本発明では、この手押し車の前輪の2輪を1本の粘着ゴムローラー4に置き換え、後輪の2輪はそのままの状態にし、この後輪の左右の車輪間に車軸の下面に幾本もの導光手段である光ファイバー2を横一列に並べて密着させ、平板状に形成した集光レンズ付き照射板Bを装着した構成とする。
そして、手押し車は走行途中に、地面が一段立上った段差があると、乗り越えるために後輪に重心をかけ、ハンドグリップ6を手前に引き倒す操作により、前輪を跳ね上げる動作を行うが、この動作の如く、ハンドグリップ6を下方に傾斜させると、前輪に相当する粘着ゴムローラー4が跳ね上がり、ワーク面Cとの隙間が確保される。すると、粘着ゴムローラー4のハンドグリップ6内に装備した光源1である照光部より、光ファイバー2により導光された光は平板状に形成された集光レンズ付き照射板Bより、跳ね上がった粘着ゴムローラー4の下をくぐり抜け、前方のワーク面Cへ水平接面光の照射が行える仕組みである。
すると、水平接面光照射により、例え微細なゴミであってもゴミの表面で乱反射が生じ、輝点として視認が可能となり、ゴミの存在が把握できる。
すぐさま、粘着ゴムローラー4のハンドグリップ6の傾斜を元に戻し、粘着ゴムローラー4側に重心が戻ることにより、粘着ゴムローラー4面がワーク面Cに接触し、ローラー掛けによりゴミが除去できる構成である。
このように、本発明の粘着ゴムローラー4を装着した車輪付きゴミ発見用照明器具は、手押し車の段差超えのためのハンドル操作による後輪への重心移動と全く同じように粘着ゴムローラー4と水平接面光照射板Bを装着した後輪の2輪への重心移動、すなわちハンドグリップ6の上げ・下げだけの操作によりゴミの発見と除去とを容易に行うことができるものである。
なお、図面中11は照射光源のON、OFFを行うための電源スイッチを示す。
この仕組みを応用し、具体的に試作した完成品のスケッチ図を図7に示す
完成した粘着ゴムローラー4及び車輪付きゴミ発見用照明器具を用いて、B5版サイズの黒色アクリル板の表面に対し、ゴミの発見作業と除去作業を試みたところ、非常にスムーズな発見と除去との流れ作業が可能となり、ゴミ除去作業終了後の清浄化確認を行うためにローラー掛けをスタートさせたワーク面Cの出発点に戻す作業が手間取るくらいで、清浄化作業の効率アップに寄与できる器具となり得ると自信を持つに至った。
このゴミの発見と除去との様子を図8に示す。
つまり、実施例5で示したように、ゴミ除去作業後に一度ローラー掛けを開始したワーク面Cのスタート地点に戻しての照射をせずに単に後方照射をすることによって清浄化されたかどうかの確認を容易にすることができる。
構造としては、通常は、常に前方照射を可能とするプリズム7を所定角度にバネ圧で押さえておき、後方照射を行う際には、ハンドグリップ6下に設けたレバー8を引き、プリズム7を90°回転させる力を加え、角度回転を行うものである。
なお、図面中11は照射光源のON、OFFを行うための電源スイッチを示す。
その概要図を図9に示す。
ところが、クリーンルームの壁面や天井面など、手の届かない表面のゴミの付着状態を検査したい場合もある。
そこで、検査したい表面に対し、どのような角度でハンドグリップ6の操作を行っても、水平接面光の照射を可能とし、ゴミを発見できるようにする方法を考えた。
試作は、光ファイバー2を用いず、直接照射口に細長い高輝度高出力のLEDを採用し、その前面にシリンドリカルレンズ3を装着し、照射板Bとする。そして仰角が変わっても必ず水平接面光照射を生み出す機構を次のようにした。
同一径の車輪5を4個用意し、各2ケを一対にし、平行配置した前輪10と後輪12とを形成させる。そして、その固定を側面板13を2枚用意し、この両側面板13を車軸と車軸に相当する長さのシャフトにより連絡し合うように固定する。
そして、前輪10の車軸を中心に両サイドからブリッジ型アーム14を立ち上げ、ブリッジの中央に長めのハンドグリップ6を取り付ける。
そして、前輪10の車軸と後輪12の車軸との間に照射板を装着するための平板を橋渡しをするように接続する。
この平板の下面に照射板を取り付けるとワーク面Cに対し、水平接面光の照射が可能となる。
次に、両サイドにまたがる前輪10の車軸より立ち上げたブリッジ型アームの中間点にガイドピン15を両側面板13の内側まで突き出るように溶接固定し、このガイドピン15は、予め側面板13に円弧を画くような弓状の穴16開け部分に嵌合させ、グリップの回転移動する際のガイドとなる。
さらにハンドグリップ6と直結しているブリッジ型アーム14と、照射板Bとは常にトーションバネ17により押し広げる方向に作用するこのトーションバネ17を両者の間に装着する。
すると、通常時はハンドグリップ6に対し、ほぼ90°に照射板Bは押し広げられているが、壁面などに全車輪が密着するようにハンドグリップ6を壁面へ押し付けるだけで、自動的に水平接面光の照射が可能となる。
試作した構造図を図10に示す。また、壁面の付着ゴミを発見している様子を図11に示す。
2・・・・光ファイバー
3・・・・シリンドリカルレンズ
4・・・・粘着ゴムローラー
5・・・・車輪
6・・・・ハンドグリップ
7・・・・プリズム
8・・・・レバー
9・・・・ローラー軸受金具
10・・・・前輪
11・・・・電源スイッチ
12・・・・後輪
13・・・・側面板
14・・・・ブリッジ型アーム
15・・・・ガイドピン
16・・・・弓状の穴
17・・・・トーションバネ
18・・・・放熱板
A・・・・ゴミ発見機構
B・・・・照射板
C・・・・ワーク面
Claims (3)
- 照明器具を構成する筐体や枠体の内側、もしくは外側に同一径の車輪を平行に配置し、車輪間の車輪自体の車輪幅を除いた空間幅に、水平接面光の照射を可能にせしめる光源であるLED等の発光面が円形である場合は、導光手段に幾本もの光ファイバーを用い、その束ねた光ファイバーの断面形状を物理的に円形から直線状へと変換し、光ファイバーを横一列に密着配列し、平板状に形成した照射口とし、あるいは発光面の縦寸法が小さく横寸法が長い細長い形状のLEDをそのまま用いた照射口とし、それぞれ前面にシリンドリカルレンズを装着し一体化した照射板を車軸の下面、もしくは側面に設けた構成により、車輪の設置面を支点にし、照射板の傾斜角、すなわち照射口より照射される光の照射角を容易に変えられ、前記、照射光を集光するためのシリンドリカルレンズの前面にレンズ幅と長さに相応した寸法を有するプリズムを追加装備し、しかもこのプリズムの回転角度を可変できる機構と共に、光の照射方向を前方へも後方へも、どちらの方向にでも照射方向を可変でき、しかも移動しながら観察ができることを特徴とする車輪付きゴミ発見用照明器具。
- 請求項1に記載した車輪の両脇を固定する金具を介して、その固定位置の前方に粘着ゴムローラーを装着できる車軸を平行に配置し、自由に粘着ゴムローラーを回転せしめることで、ゴミの除去作業を可能にせしめたものであり、ゴミを発見する際は、ハンドグリップを下方に傾斜させ、照射板を装着した後輪側に重心をかけ、車輪の接面部分を支点として前輪となる粘着ゴムローラーを跳ね上げ、ローラー底面とワーク面との隙間を確保し、その隙間を後輪に装着されている照射板からの照射光がくぐり抜け、ローラー前方のワーク面への水平接面光照射を可能にせしめることによりゴミの発見が可能となり、発見したゴミを除去する際には、ハンドグリップの跳ね上げを元に戻し、今度は前輪に相当する粘着ゴムローラーに重心を移動させると、粘着ゴムローラーはワーク面に接面し、ローラー移動により粘着ゴムの粘着力がゴミをローラー面に取り込み、除去が可能となることを特徴とする請求項1に記載の車輪付きゴミ発見用照明器具。
- 照明器具を構成する筐体や枠体の内側、もしくは外側に同一径の車輪を平行に配置し、車輪の両脇を固定する金具を介して、その固定位置の前方に粘着ゴムローラーを装着できる車軸を平行に配置し、自由に粘着ゴムローラーを回転せしめることで、ゴミの除去作業を可能にせしめたものであり、ゴミを発見する際は、ハンドグリップを下方に傾斜させ、照射板を装着した後輪側に重心をかけ、車輪の接面部分を支点として前輪となる粘着ゴムローラーを跳ね上げ、ローラー底面とワーク面との隙間を確保し、その隙間を後輪に装着されている照射板からの照射光がくぐり抜け、ローラー前方のワーク面への水平接面光照射を可能にせしめることによりゴミの発見が可能となり、発見したゴミを除去する際には、ハンドグリップの跳ね上げを元に戻し、今度は前輪に相当する粘着ゴムローラーに重心を移動させると、粘着ゴムローラーはワーク面に接面し、ローラー移動により粘着ゴムの粘着力がゴミをローラー面に取り込み、除去が可能となり、車輪間の車輪自体の車輪幅を除いた空間幅に、水平接面光の照射を可能にせしめる光源であるLED等の発光面が円形である場合は、導光手段に幾本もの光ファイバーを用い、その束ねた光ファイバーの断面形状を物理的に円形から直線状へと変換し、光ファイバーを横一列に密着配列し、平板状に形成した照射口とし、あるいは発光面の縦寸法が小さく横寸法が長い細長い形状のLEDをそのまま用いた照射口とし、それぞれ前面にシリンドリカルレンズを装着し一体化した照射板を車軸の下面、もしくは側面に設けた構成により、車輪の設置面を支点にし、照射板の傾斜角、すなわち照射口より照射される光の照射角を容易に変えられ、しかも移動しながら観察ができることを特徴とする車輪付きゴミ発見用照明器具。
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