JP5629917B2 - 非石油系原料からの燃料ガス製造用無機化学物質組成物およびそれを用いる燃料ガスの製法 - Google Patents

非石油系原料からの燃料ガス製造用無機化学物質組成物およびそれを用いる燃料ガスの製法 Download PDF

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Description

本発明は非石油系原料を用い燃料用ガスを製造するための無機化学物質組成物および燃料ガスの製造方法に関する。
(バイオマス資源による燃料製造の現状)
近年、炭酸ガス削減が急務とされておりバイオマス資源から得られる燃料生産が注目されている。例えば、トウモロコシ、芋類、米類などの穀物を発酵させて得られるエタノールやこれをイソブテンと反応して得られるエチルターシャーリブチルエーテル(ETBE)のような高オクタン価ガソリン基材の生産などが注目されるようになってきている。その一方で、食糧とエネルギーとの競合などの問題点も指摘され始めている。木材や家畜排泄物などの炭化利用も炭酸ガス削減、廃棄物の減容化などの観点から研究開発が行われているが、原料の含水率、灰分率などが高い場合には原料のエネルギー密度が低く、バイオマスエネルギーを利用するために投入するエネルギーが大きく利用が難しい面もある。また得られるバイオマス燃料が固体(炭化物)であるため液体や気体(ガス)に比べて取扱いが難しい等の課題もある。
(グリセリンを有効利用した燃料ガス製造の意義)
食糧との競合を起こさないバイオマス資源の有効利用として、脂肪酸メチルエステル(fatty acid methyl ester;FAME)が有力視され始めている。脂肪酸メチルエステルは天ぷら油などの廃食用油にメタノールを反応させグリセロールとメタノールを化学式1の如くエステル交換反応により得られる。一般的に使用される食用油アルキル基の炭素数は13から20程度と言われており、かくして得られる脂肪酸メチルエステルの燃料としての性状が炭素分10から20を中心に含有する軽油に類似する。このため脂肪酸メチルエステル単独または軽油とある割合で混合してディーゼル自動車用燃料として使われ始めている。
Figure 0005629917
化学式1に示すように食用油1分子から脂肪酸メチルエステル(バイオディーゼル燃料)3分子とグリセロール1分子が生成する。すなわち副生グリセロールは得られる燃料の1/3量に達するが使途がほとんど無い状況にある。将来的に脂肪酸メチルエステルがディーゼル燃料として普及した場合には副生グリセロール量の発生も多くなることが容易に考えられる。一方で、副生グリセロールの使途に限界があるため脂肪酸メチルエステル燃料の普及が進まないとも言われている。
(グリセロールの有効利用における課題)
化学式1で示したように脂肪酸メチルエステル合成時にグリセロールが副生するが、産業廃棄物としてコストをかけて処分される場合が多い。また、サーマルリサイクルされる場合もある。しかしながら、グリセロールはアルコール類であるため重油などの炭化水素類とは均一に混合することが難しく、燃焼利用する場合には専用の燃焼機を設置することが必要になる。このような状況にあるため、ボイラー用途などサーマルリサイクルも進み難いと考えられている。
前述のように、脂肪酸メチルエステルがディーゼル燃料として普及した場合には、未利用グリセロールが多量になることが容易に予想される。したがって、既に普及しているか今後普及が期待されるガスエネルギーに変換する技術が極めて重要になって来ると言える。
(ガスエネルギー変換のメリットとグリセロール利用の課題)
ガスエネルギーでは、燃料電池、水素自動車の燃料として水素が注目され始めている。水素はこれまでにも各種還元用ガス、水素化脱硫、化学品製造原料等の用途が良く知られている。特に石油精製工業では環境負荷低減のために原油中に含まれる硫黄分を除去する必要性が高く、水素化脱硫処理(HDS)等における消費量が増加している。一般的にはライトナフサ等の軽質石油留分と水蒸気を接触反応により比較的水素分の多いガスが製造されており、石油プラントなどにおける基本的な技術はほぼ確立されていると考えられる。例えば、軽質石油留分と水蒸気をニッケル等を含有する物質を用いて接触改質し水素含有ガス製造する技術(特許文献1)などが知られている。
また、メタノールエタノール等の1価の低級アルコールの分解(特許文献2)などが、小型移動体通信(モバイル端末)などの燃料電池用水素供給技術として注目されている。
(課題解決に向けた本発明の目的と本発明で解決しようとする具体的な技術課題)
本発明の目的は前述のように非石油系原料から得られる多価アルコールであるグリセロールから燃料ガスを得ようとするものであり、これに関連する技術は殆ど見当たらないのが現状である。グリセロールは化学式1に示したように1分子中に炭素原子を3含むが、ニッケル系促進剤では炭素析出などを伴うこと、同様に1分子中に同数の炭素原子を含むプロパンに比して改質反応は難しいことなどが示唆されている。(非特許文献1)
特開2001−279259号公報 特表2008−531450号公報
鈴木 崇、村上恵理、木村 光、瀧上昭治、平成20年度群馬県立産業技術センター研究報告、38頁〜40頁。
このように、軽質石油留分からの水素製造に広く使用されている公知技術をグリセロールからの燃料ガス等製造に適用することは難しいと考えられる。すなわち、グリセロールからの燃料ガス等の生産技術開発が必要であり、反応促進技術の開発が重要である。
現時点で最も普及しているガスエネルギーは都市ガスと言って良い。IGF(Integrated Gas Family)21計画等により、わが国の都市ガスはメタンを主成分とする高カロリーガスに転換されており、地方ガス事業者においても、天然ガスパイプラインへの接続や液化天然ガス(LNG)のローリー荷受などによって、この傾向が一段と高まっている。よって、グリセロールをメタン主成分のガスに変換することができれば、都市ガス供給インフラを利用して需要家に直接エネルギー供給することが可能になり、炭酸ガス排出量を抑制した環境調和型のエネルギー供給が実行できる。
軽質炭化水素の水蒸気改質温度と生成物分布に関し、熱力学的平衡計算を行うと、水素を効率的に得るためには600℃以上の温度域が好適であり、実際に工業化されている水素プラントでは750℃程度で操業される。メタンを効率的に得るためには、550℃以下のような比較的低温域が好適と思われる。すなわち、メタンを安定して製造するためには低温で高活性な促進剤の開発が極めて重要になることを示している。
発明者らが上述の課題を克服すべく鋭意検討した結果、(1):アルミナ、シリカ−アル
ナ、ジルコニアからなる群から選ばれる1種の物質に、イットリウム、ホルミウム、チタニウム、およびマグネシウムから1種の元素を金属換算全重量基準で0.7重量%以上27重量%以下含む担体にルテニウムとコバルトを担持せしめ、活性金属種合計の担持量が金属換算全重量基準で4重量%以上20重量%以下であり、ルテニウムとコバルトの組み合わせにおいては、ルテニウムとコバルトの重量比が0.3以上9.5以下であることを特徴とするグリセリン水溶液からのメタンを主成分とする燃料ガス製造用無機化学物質組成物であり、(2):アルミナにイットリウムを金属換算全重量基準で7重量以上12重量%以下含む担体に、ルテニウムを4重量%以上20重量%以下であることを特徴とするグリセリン水溶液からのメタンを主成分とする燃料ガス製造用無機化学物質組成物であり、
(3):(1)および(2)記載無機化学物質組成物重量と時間当たり原料供給量の比が5g・h/mol以上15 g・h/mol未満、反応温度が450℃以上550℃以下で水素を主成分とする燃料ガスを、無機化学物質組成物重量と時間当たり原料供給量の比が15g・h/mol以上55 g・h/mol以下、反応温度が390℃以上480℃以下でメタンを主成分とする燃料ガスを発生せしめることを特徴とするグリセリン水溶液からの燃料ガスの製法に関する発明を完成するに至った。
本発明によるとグリセロール水溶液またはグリセロール−メタノール水溶液を原料とし、ア:水素を主成分とする燃料ガス、還元ガス、石油精製用ガス等を効率的に得ることができる。イ:メタンを主成分とする都市ガスなど、ガス状燃料等を効率的に得ることができる。ウ:バイオマス由来のグリセロールを使用した場合には、環境調和型の燃料、還元用、精製用等のガス供給を実現することができる。
以下に本発明について詳細に開示するが、本発明を説明するためのものであり、発明の範囲を限定的に捉えることを目的としていない。
(無機化学物質組成物における担体)
本発明で取り扱うことができる無機化学物質組成物(以下促進剤)は無機酸化物上に活性金属が担持されたものが好適である。無機酸化物としてはアルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ、コージェライト、クリノプチロライト、セピオライト、ジルコニアなどが好ましく、アルミナ、シリカ−アルミナがより好ましく、アルミナが最も好ましい。アルミナの中ではγ−アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム焼成体、コランダム型アルミナなどが好ましく、γ−アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム焼成体がより好ましく、γ−アルミナ、ベーマイトが最も好ましい。担体として備えるべきBET法による比表面積は、80m/g以上が好適であり、180m/g以上がより好適であり、250m/g以上が最も好適である。促進剤において反応系物質との接触効率などを考えた場合比表面積が大きい程有利になるが、工業用原材料としての入手を考えた場合の実質的な上限値は450m/g程度と考えられる。
(第三成分)
担体には促進効果選択性向上効果などを高めるための成分(第三成分)を添加することができる。その効果とは、活性、選択性、寿命、耐被毒物質耐性の向上など促進剤性能を向上させることを指す。有効な成分としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、III族金属、ランタノイド系金属、およびチタンを挙げることができる。アルカリ金属としてはセシウム、ルビジウム、カリウムが好ましく、アルカリ土類金属としてはバリウム、マグネシウム、ベリリウム、カルシウムが好ましく、III族およびランタノイド系としてはスカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジムおよびホルミウムが好ましい。以上に示した第三成分を構成する金属の中ではセシウム、ルビジウム、マグネシウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、およびホルミウムがより好ましい。さらに、セシウム、イットリウム、ランタン、ホルミウムが最も好ましい。チタン以外の金属成分が活性化処理直前の促進剤に含まれる形態としては、炭酸塩、塩化物、水酸化物、酸化物などさまざまな形態をとることができるが、取扱性の観点からは炭酸塩、水酸化物、酸化物が好ましい。チタンに関してはβ−チタン酸、二酸化チタンなどを好ましく採用できるが、β−チタン酸およびアナタース(anatase)型の二酸化チタンが良い。
(第三成分の含有量)
第三成分の含有量としては金属換算全重量基準で0.7重量%以上27重量%以下が好適であり、1重量%以上25重量%以下がより好適であり、5重量%以上17重量%以下がさらに好適であり、7重量%以上12重量%以下が最も好適な範囲である。この範囲未満では促進効果が希薄となり、この範囲を超過した場合には効果が飽和する傾向が見られるため技術的な意義が希薄になる。
(第三成分の組合せ)
第三成分は1種単独でも良いし2種以上組合わせて用いることもできる。2種以上組み合わせた場合について好適な混合例はイットリウム(甲)とランタン(乙)、イットリウム(甲)とホルミウム(乙)、セシウム(甲)とイットリウム(乙)、ホルミウム(甲)とイットリウム(乙)とランタン(丙)、およびホルミウム(甲)とイットリウム(乙)とチタン(丙)である。第三成分の組合せが2種類の混合比は金属換算の重量比で甲/乙比1.5以上4以下が好ましく、1.7以上3以下がより好ましく、1.8以上2.7以下が最も好ましい。同じく3種類以上の場合では、甲/乙比は2種類の場合と同様な重量比であり、かつ、甲と乙合計の金属換算重量(イ)と丙の重量金属換算重量(ロ)の比がイ/ロ比3以上10以下が好ましく、5以上8以下がより好ましい。
(第三成分の前駆体)
第三成分の前駆体としては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属については塩化物、水酸化物、硝酸塩、酢酸塩、炭酸塩などを好ましく用いることができる。この中では塩化物、水酸化物、硝酸塩、炭酸塩が好ましく、水酸化物、炭酸塩がより好ましい。III族金属、およびランタノイド系金属では、炭酸塩、酸化物、硝酸塩が好ましく、炭酸塩および硝酸塩がより好ましい。これらの前駆体は塩化物同士のように同一化合物同士でも良い。例えば、酸化物と炭酸塩、酸化物と塩化物などのように互いに違う化合物同士でも良く、組合せにおいて制限は無い。
(第三成分の添加方法)
第三成分の前駆体が溶媒に可溶である場合には、溶媒に溶解せしめた液体を担体に含浸することができる。含浸には通常の含浸法(impregnating)、ポアフィリング法(pore filling)、金属含有物質の溶液を滴下する方法(incipient wetness)など公知の調製法を好ましく選択できる。
第三成分の前駆体が溶媒に不溶である場合には、該金属塩、該金属炭酸塩、該金属酸化物、該金属水酸化物、該金属カルボン化物等を粉状の担体成分と充分混合すれば良い。この際に純水、蒸留水、イオン交換水を添加して混合しても良いし、ケトン類、アルデヒド類、脂肪酸類、アルコール類、低級炭化水素類などを添加して混合しても良い。
(担体の形状)
担体の形状は、円柱状、球状、破砕状、紡錘状、中空円柱状、四葉状、三葉状などさまざまな形状を好ましく選択できる。また、粉状も好ましいく用いることができる。担体の成型には粉状の担体成分を打錠成型、押出成型、球状成型して好ましく用いることができる。
(担体の成型)
粉状担体を成型しようとする場合には、公知の添加剤、離型剤などを適宜添加してよい。なお、本発明において、促進剤製造に関して添加されるこれらの成型の操作性、取扱性などの向上を目的とする成型促進剤等の添加剤を第三成分とは呼ばない。第三成分の前駆体が溶媒に不要である場合でかつ、成型促進等の添加剤を用いて調製する場合には、第三成分金属塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物、カルボン化物などの粉末(粉体)との混合物を成型すれば良い。粉状担体は通常入手可能な粉体をそのまま用いることができるほかに、顆粒状、成型体の担体原料を粉砕しても良いし、スプレードライなどで粒子を形成しても良い。なお、本節記述の方法は成型体担体を作成する際の技術について述べたもので、成型品担体の形状を利用して促進剤を製造することを一切妨げるものではない。
(担体の焼成)
担体は活性金属種を含有させる前に焼成される。焼成条件は400℃以上800℃以下が好ましく、490℃以上700℃以下がより好ましく、505℃以上610℃以下がさらに好ましく、510℃以上525℃以下が最も好ましい。この範囲未満では水蒸気改質反応中に熱履歴による促進剤の性能低下を招く虞があり、この範囲を超過した場合、比表面積の低下が懸念されるため好ましくない。焼成は空気中で行えばよく、焼成時間は製造量により一概に定義されないが、1時間以上が良い。上限は特に限定されないが24時間以内が良い。これ以上延長しても効果が飽和するだけでなく生産効率の面から優位性が希薄になる場合がある。
(活性金属種)
グリセロールおよびグリセロール−メタノールの水蒸気改質反応を行わせるために、最も重要な作用を示すのが活性金属である。本発明の活性金属種としては、ルテニウム、コバルト−ルテニウム、モリブデン−ルテニウムが好ましく、ルテニウム単独およびルテニウム−モリブデン−コバルトがより好ましい。ここで金属種と呼ぶのは、促進剤の作用状態(working state)において、ここに挙げた金属種がすべて同様な酸化状態(oxidation state)ではない場合もあるからである。
(活性金属種の前駆体:ルテニウム)
ルテニウム金属種に関する前駆体としては、ルテニウムアセチルアセトナート、塩化ルテニウム、硝酸ルテニウムなどを好ましく用いることができる。その中ではルテニウムアセチルアセトナートおよび塩化ルテニウムがより好ましく、塩化ルテニウムがさらに好ましい。塩化ルテニウムとしては塩化ルテニウム無水物、塩化ルテニウム三水和物、塩化ルテニウム一水和物、塩化ルテニウムn水和物を好ましく用いることができる。これらの中では、塩化ルテニウム三水和物、塩化ルテニウム一水和物、塩化ルテニウムn水和物がより好ましい。塩化ルテニウムn水和物においては、塩化ルテニウムn水和物全重量基準のルテニウム金属含有量が33重量%以上44重量%以下のものが好ましく、35重量%以上42重量%以下のものがより好ましく、37重量%以上41重量%以下のものが最も好ましい。
(活性金属種の前駆体:コバルト)
コバルト金属種に関する前駆体としては、酢酸コバルト、塩化コバルト、硝酸コバルト、などを好ましく用いることができる。その中では塩化コバルトおよび硝酸コバルトがより好ましい。コバルト金属種は単独で用いることはせずにルテニウム金属種と組み合わせて用いられる。
(活性金属種の前駆体:モリブデン)
モリブデン金属種に関する前駆体としては五塩化モリブデン、パラモリブデン酸アンモニウムを好ましく用いることができる。モリブデン金属種はコバルト金属種と同様にルテニウム金属種と組み合わせて用られる。塩化ルテニウム類をルテニウム金属種の前駆体として用いる場合にはパラモリブデン酸アンモニウム塩を好ましく用いることができ、担体がシリカまたはシリカ−アルミナの場合には珪モリブデン酸類、リンモリブデン酸類等のヘテロポリ酸類も好ましく用いることができる。
(活性金属種の担持量)
活性金属種合計の担持量は全重量基準金属換算で、4重量%以上20重量%以下が好ましく、4.5重量%以上13重量%以下がより好ましく4.7重量%以上11.5重量%以下が最も好ましい。ルテニウム−コバルト、ルテニウムと−モリブデンおよびルテニウム−コバルト−モリブデンのように複数の活性金属種と組み合わせる場合の活性金属種の金属換算重量比はルテニウム−コバルトにおいてはルテニウム/コバルト比が0.3以上9.5以下が好ましく、0.4以上7.5以下がより好ましく、0.7以上3.5以下が最も好ましい。また、ルテニウム−モリブデンにおいてはルテニウム/モリブデン比が0.2以上3.5以下が好ましく、0.3以上1.0以下が好ましく、0.4以上0.95以下が最も好ましい。さらにまた、ルテニウム−コバルト−モリブデン系においては、ルテニウム金属種が全重量基準金属換算で3.5重量%以上を占め残部がコバルトおよびモリブデン系の金属種であることが望ましい。
(活性金属種の担持方法)
活性金属種の担持方法としては担体形状が成型体の場合は含浸法(impregnating)、ポアフィリング法(pore filling)、金属含有物質の溶液を滴下する方法(incipient wetness)など公知の調製法を好ましく選択できる。粉状の場合には乾燥させた担体の飽和吸水量を予めビュレット等を用いて求めておき、その吸水量の0.6倍以上1.6倍以下、好ましくは0.7倍以上1.2倍以下、より好ましくは0.7倍以上1.1倍以下、最も好ましくは0.8倍以上0.95倍以下の体積になるよう所望濃度の活性金属種出発原料を溶解せしめる。この範囲未満では均一に活性金属種が担持されない虞がありこの範囲を超過した場合には、スラリー化が著しくなるなどのために促進剤を工業生産する際、製造工程での半製品の移送等が煩雑になる可能性があり、この範囲未満では活性金属の分散性が低下する虞があるため好ましくない。
(塩基処理)
本発明の促進剤では塩化ルテニウムを前駆体として用いた場合、塩基処理を施すことにより、還元性ガスによる活性化処理を省略することもできるし、促進剤の活性を高めることができる。本処理はグリセロールまたはグリセロール−メタノールの水溶液から水素またはメタンを主成分とする燃料ガスを製造するために必須ではないが、行うことにより生産効率がより高くなるなどの利点がある。
(塩基の種類)
塩基処理には各種水酸化物を好ましく使用でき、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化ルビジウム、水酸化セシウム、アンモニア水がより好ましく、水酸化カリウム、水酸化セシウムおよびアンモニア水がさらに好ましい。アルカリ金属水酸化物に関しては水溶液として好ましく用いることができる。
(好適な濃度範囲)
塩基の濃度はアルカリ金属水酸化物では0.01N(規定)以上0.3N以下が好ましく、0.05N以上0.25N以下がより好ましく、0.07N以上0.2N以下が最も好ましい。アンモニア水に関しては0.05N以上0.5N以下が好ましく、0.07N以上0.2N以下がより好ましく、0.1N以上0.2N以下が最も好ましい。この範囲を超過した場合には、ルテニウム種の錯体が形成されて担持しにくいことも考えられ、これ未満では充分な塩基処理が進まないか、塩基処理に長い時間を要するなど優位性が希薄になるため好ましくない。処理時間は1時間以内に終了するこが望ましい。これ以上行っても塩基処理が進むわけではなく、生産性の観点から時間延長の意義は希薄になる。処理液の温度は2℃以上50℃以下が好ましく、10℃以上45℃以下がより好ましく、15℃以上35℃以下が最も好ましい。
(塩基処理後の水洗)
塩基処理を行った後は水洗処理を充分に行う。水洗処理工程終了の目安は、洗浄処理水に希硝酸銀水溶液を滴下し白濁が生じないことで判断できる。水洗処理工程に使用される水は蒸留水、イオン交換水、精製水などを好ましく使用することができる。なお、担体成分にアルカリ金属を含有させようとする際には、その含有量にもよるが、該アルカリ金属水酸化物を塩基処理剤として用い、洗浄工程を省略することでも可能な場合がある。
(燃料ガスの製造法)
(反応形式)
燃料ガスの製造に使用できる反応型式は、流通式反応器、バッチ式反応器、セミバッチ式反応器、閉鎖循環型反応器を好ましく使用することができ、セミバッチ式反応器および流通式反応器がより好ましく、流通式反応器が最も好適である。
(反応圧力)
操作圧力は0.01MPa以上4MPa以下が好ましく、0.01MPa以上2MPa以下がより好ましく、0.02MPa以上0.95MPa以下が最も好ましい。この範囲未満では収量の観点から、この範囲を超過した場合には回転機などの動力コストの観点から技術的な意味が希薄になってくる。
(反応温度)
水素を主成分とする燃料ガスを得ようとする場合の反応温度としては400℃以上800℃以下が好ましく、450℃以上780℃以下がより好ましく、450℃以上550℃以下が最も好ましい。メタンを主成分とする燃料ガスを製造使用とする場合の反応温度としては380℃以上550℃以下が好ましく、390℃以上480℃以下がより好ましく、405℃以上430℃以下が最も好ましい。
(水素生成温度域についての解釈)
本発明の促進剤によれば、水素を主成分とする燃料ガスと、メタンを主成分とする燃料ガスの好適な温度域は水素を主成分とする燃料ガスを得ようとする場合が高いが、メタンを主成分とする場合のそれと重複する領域がある。課題解決に向けた本発明の目的と本発明で解決しようとする具体的な技術課題で述べたように、本発明で取扱う反応系における平衡組成では比較的低温度域でメタン生成が適する。平衡組成とは化学反応系−生成系の状態を示したものであり、反応速度比などの速度論的な中身は反映されていない。本発明の促進剤では、水素生成速度とメタン生成速度との速度差をつけていることが技術の特徴であり、これにより水素生成領域の温度域を従来技術に比べて低温度域に拡大することを実現し、特に微分型反応形式においてその特徴が顕著になる。
(促進剤に対する原料供給量)
原料の時間当たりの供給モル数に必要な促進剤重量(促進剤重量/時間当たりの原料供給モル数;以下W/F)に関し、水素を主成分とする燃料ガスを得ようとする場合にはW/F値5g(促進剤重量)・h/mol(原料供給モル数)以上15g・h/mol未満が好ましく、6g・h/mol以上13g・h/mol以下がより好ましく、7g・h/mol以上13g・h/mol以下が最も好ましい。メタンを主成分とする燃料ガスを得ようとする場合には、W/F値15g・h/mol以上55g・h/mol以下が好ましく、15g・h/mol以上40g・h/mol以下がより好ましく、15g・h/mol以上30g・h/mol以下が最も好ましい。
この範囲未満では促進剤に対する供給量が過多になりワンパス(once through)あたりの転化率が低下する傾向が見られ、未反応物をリサイクルするための配管などが複雑になる可能性がある。逆にこの範囲を超過した場合には、促進剤が過剰となり反応そのものに悪影響は無いが、差圧の上昇を伴ったり、原単位が高くなるなど製造プロセスの優位性が希薄になる可能性がある。
(S/C比)
原料にはグリセリン水溶液、グリセリン−メタノール水溶液を好ましく使用することができる。この時水溶液中の水分子とグリセリン、グリセリンおよびメタノール中に含まれる炭素原子のモル数との比(S/C比)は0.3以上2.0以下が好ましく、0.35以上1.0以下がより好ましく、0.38以上0.5以下が最も好ましい。この範囲未満の場合には生産性が低下し、超過した場合には水の気化などに伴う燃料消費が嵩む傾向が考えられる。
(促進剤の活性化)
燃料ガスの製造に先立ち、本発明の促進剤には活性化処理を行われる。ただし、本発明の促進剤において、塩化ルテニウムを前駆体として用い、かつ、塩基処理を施した場合には、還元性ガスによる活性化処理を省略することができる。もちろん、この場合においても活性化処理を行うことができる。活性化処理は活性金属種の酸化状態を低下せしめる(還元状態にする)ために行われる。還元温度は反応温度に対し400℃以上820℃以下が好ましく、450℃以上600℃以下がより好ましく、470℃以上530℃以下が最も好ましい。還元時間は促進剤の充填量、還元ガスの通気量などにより、一概に言えないが、所定の還元温度に達した後、1時間以上24時間以下で完了するのが生産性の観点から望ましい。圧力は0.01MPa以上4MPa以下が好ましく、0.01MPa以上2MPa以下がより好ましく、0.02MPa以上0.95MPa以下が最も好ましい。
(還元性ガスについて)
還元に使用する還元性ガスとしては水素単独および水素−水蒸気混合気体、一酸化炭素単独、水素−一酸化炭素混合気体などを好ましく使用できる。これらには、任意量の窒素、二酸化炭素、メタンなどを含有していても良く、例えば軽質炭化水素やグリセリンの改質ガスなどを用いて促進剤を還元することができる。また、反応器を複数有しているプラントにおいて、稼働中のプラントから得られるプロセスガスを使用して、定期点検等で休止している別系のリアクター内の促進剤を還元してプロセスを始動することができる。
(実施例)
以下に実施例を挙げて本発明の内容をさらに詳細に説明するが、これは本発明の実施態様の一例を示すためのものであり、発明内容を限定的に捉えてはならない。
(実施例1)
粉体状のジルコニア(化学用グレード、和光純薬工業(株)製)に滑沢剤(成型時のクラック発生の抑制と離型促進)としてステアリン酸を5重量%添加し、自動乳鉢で混練した。これを内径約16mmの成型器を用い約10tonの荷重を約5分〜約10分間加え、得られた円柱状のジルコニアをメノウ乳鉢で粉砕し、8mesh以上12mesh以下に分級した。この破砕状のジルコニアを磁製坩堝に入れ、520℃、空気中、マッフル炉(FO−300、ヤマト科学(株)製)にて3時間焼成した。これをデシケータに移して室温まで冷却した。これを約10g採取し天秤で精秤した。これに、純水(関東化学(株)製)をビュレットから滴下し担体重量当りの飽和吸水量を求めた。同様に破砕状ジルコニア約10gを精秤し、イットリウムが促進剤全重量基準で7重量%になるよう硝酸イットリウムn水和物(イットリウム assay 22%、和光純薬工業(株)製)を精秤し、これに純水を加えて飽和吸水量の1.6倍に見合う容積(含浸液量)とした。この全量を予め精秤した焼成済みの破砕状ジルコニアに含浸させた。このようにして得た第三成分添加担体の中間品をロータリーエバポレーターに入れ水流ポンプで減圧にしながら約65℃で1時間加温し水分除去後、石英ガラス製炉心管(約20mmφi.d.×450mm(L)、(株)三鈴製)に移し、空気を通気させながら横型炉(KTF−030−N、光洋(株)製)を用い520℃で3時間焼成し、Y−ZrO担体を得た。
コバルト含有量が促進剤全重量基準金属換算で13.3重量%になるよう硝酸コバルト6水和物(和光純薬工業((株))製)を前述の含浸液量になるような水溶液を調製しこの全量をY−ZrO担体に含浸させコバルト担持体を得た。これを上記のようにロータリーエバポレーターを用いて水分除去後、焼成してコバルト含有Y−ZrOを得た。さらに、ルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で4重量%になるよう塩化ルテニウムn水和物(ルテニウム含有量(Ru assay)40重量%(三津和化学(株)製)を前述の含浸液量になるような水溶液を調製しこの全量をコバルト含有Y−ZrOに含浸させルテニウム担持体を得た。得られた担持体は過剰量の0.3N水酸化カリウム水溶液中に浸漬し約35℃に保ちながらマグネティックスターラーで約45分間攪拌し塩基処理した。塩基処理後の物質をブフナー漏斗に移し大過剰量のイオン交換水で洗浄した。なお、希硝酸銀水溶液を漏液に滴下し白濁が確認されなくなる状況になるまで洗浄した。これを再びロータリーエバポレーターに移し、水流ポンプで減圧にしながら約70℃で40分間加温して水分除去し、40℃未満になってから大気開放して促進剤を取り出した。この促進剤のRu/Co重量比は0.3だった。
促進剤8ml(6.4g)を内径16mmのハステロイ合金(hastelloy alloy)製のリアクターに充填した。水素を空間速度(GHSV:gas hourly space velocity)3,000(v/v)・h−1で通気しながら400℃で1時間還元して活性化後、アルゴン(Ar)を同空間速度で供給しながら反応温度を480℃、反応管上部(塔頂)での圧力(反応圧)は0.01MPaの条件で81.97vol.%グリセリン水溶液を定流量送液ポンプ(MSP−101−00、山善(株))により反応管上部(塔頂)より5.4ml/hで供給した。この時のW/F値は55、S/C比は0.3だった。この時のガス化転化率は80%、得られた燃料ガスの主成分はメタンでその含有量は61%を示し、都市ガス原料として好ましく使用できる濃度だった。
なお、ガス化転化率は化学式2により定義されるものである。
Figure 0005629917
(実施例2)
γ−アルミナ成型体(N−612N 日揮触媒化成(株)製)を用い、実施例1と同様に飽和吸水量を求めた。焼成工程を経た後、約10gを精秤しイットリウムが促進剤全重量基準金属換算で10重量%になるよう硝酸イットリウムn水和物を精秤後、純水を加えて飽和吸水量の0.6倍の含浸液量の水溶液を用いた他は実施例1と同じ製法でY−Al担体を得た。ルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で4.5重量%になるよう実施例1と同様にルテニウム担持体を得た。この担持体を0.2Nアンモニア水過剰量により約15℃で塩基処理した。塩基処理後の工程は実施例1記載の方法によった。ロータリーエバポレーターに移し水流ポンプで減圧にしながら約70℃で40分間加温して水分除去し、40℃未満になってから大気開放して促進剤を取り出した。
促進剤9ml(6.4g)を用い反応圧力を0.02MPa、反応温度430℃、グリセリン濃度79.37vol.%、原料供給量9.6ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は30、S/C比は0.35だった。この時のガス化転化率は75%、得られた燃料ガスの主成分はメタンでその含有量は62%を示し、都市ガス原料として好ましく使用できる濃度だった。
(実施例3)
実施例2記載のγ−アルミナ成型体を用い、実施例1と同様に飽和吸水量を求めた。焼成工程を経たγ−アルミナ約10gを精秤しホルミウムが促進剤全重量基準金属換算で1重量%になるよう硝酸ホルミウム5水和物(三津和化学(株)製)を精秤後、純水に溶解せしめ、純水を加えて飽和吸水量の1.2倍の含浸液量の水溶液を用いた他は実施例1と同じ製法でHo−Al担体を得た。これにコバルト含有量が促進剤全重量基準金属換算で5.7重量%になるよう硝酸コバルト6水和物を前述の含浸液量になるような水溶液を調製しこの全量をHo−Al担体に含浸させコバルト担持体を得た。コバルト担持体を焼成してコバルト含有Ho−Al担体を調製した。この後、ルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で4.7重量%になるようルテニウム担持した。コバルト含有Ho−Al担体、および該担体へのルテニウム担持方法は実施例1と同様に行った。
塩基処理は0.5Nのアンモニア水過剰量を用いた他は実施例1記載の塩基処理方法に準じた。塩基処理後の工程は実施例2記載の方法によった。この促進剤のRu/Co重量比は0.7だった。促進剤7.5ml(6.4g)を用い反応圧力を0.1MPa、反応温度380℃、グリセリン濃度62.89vol.%、原料供給量5.4ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は40、S/C比は0.8だった。この時のガス化転化率は72%、得られた燃料ガスの主成分はメタンでその含有量は61%を示し、都市ガス原料として好ましく使用できる濃度だった。
(実施例4)
実施例1と同様にγ−アルミナ成型体を用いこの飽和吸水量を求め、焼成した。この約10gを精秤しセシウムが促進剤全重量基準金属換算でで0.7重量%になるよう水酸化セシウム(和光純薬工業(株)製)を精秤後、純水を加えて飽和吸水量の0.7倍の含浸液量の水溶液を用いた他は実施例1と同じ製法でCsO−Al担体を得た。これにCo含有量が促進剤全重量基準金属換算でで1.1重量%となるよう実施例1記載の手順でコバルト含有CsO−Alを得た。これを用いてルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で6.0重量%になるよう実施例1と同様な手順でルテニウム担持体を得た。
塩基処理は0.1Nのアンモニア水過剰量を用いた他は実施例1記載の塩基処理方法に準じた。塩基処理後の工程は実施例2記載の方法によった。この促進剤におけるRu/Co重量比は3.5だった。促進剤7.5ml(6.4g)を用い反応圧力を0.3MPa、反応温度390℃、グリセリン濃度60.06vol.%、原料供給量4.7ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は45、S/C比は0.9だった。この時のガス化転化率は74%、得られた燃料ガスの主成分はメタンでその含有量は61%を示し、都市ガス原料として好ましく使用できる濃度だった。
(実施例5)
実験室で調製したシリカ−アルミナ粉体にアナタース型二酸化チタン(関東化学(株)製)をチタン金属換算促進剤全重量基準金属換算で1%に相当する量を加え、これに離型剤としてステアリン酸を約5重量%添加し、自動乳鉢で混練した。これを内径約16mmの成型器を用い約10tonの荷重を約5分〜約10分間加え、得られた成型体をメノウ乳鉢で粉砕し、8mesh以上12mesh以下に分級した。これを磁製坩堝に入れ、520℃、空気中、マッフル炉で3時間焼成してSiO−Al−TiO担体を得た。所定量を精秤した該担体に純水をビュレットから滴下し担体重量当りの飽和吸水量を求めた。
これにCo含有量が促進剤全重量基準金属換算でで0.5重量%となるよう実施例1記載の手順でコバルト含有SiO−Al−TiOを得た。これを用いてルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で11.5重量%になるよう実施例1記載の塩化ルテニウムn水和物を担体の飽和吸水量に対し1.1倍の含浸液量になるように水溶液を調製しこの全量を該担体に含浸させルテニウム担持体を得た。得られた担持体は過剰量の0.2N水酸化セシウム水溶液中に浸漬し約10℃に保ちながらマグネティックスターラーで約45分間攪拌し塩基処理した。塩基処理後の物質をブフナー漏斗に移し大過剰量のイオン交換水で洗浄した。なお、希硝酸銀水溶液を漏液に滴下し白濁が確認されなくなる状況になるまで洗浄した。これを再びロータリーエバポレーターに移し、水流ポンプで減圧にしながら約70℃で40分間加温して水分除去し、40℃未満になってから大気開放して促進剤を取り出した。この促進剤中のRu/Co重量比は7.5だった。
促進剤7ml(6.4g)を用い反応圧力を0.9MPa、反応温度405℃、グリセリン濃度79.37vol.%、メタノール濃度13.82vol.%、残部が水からなる原料の供給量9.9ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は20、S/C比は1だった。この時のガス化転化率は78%、得られた燃料ガスの主成分はメタンでその含有量は65%を示し、都市ガス原料として好ましく使用できる濃度だった。
(実施例6)
実験室で調製したシリカ−アルミナ粉体に酸化ランタン(La)(関東化学(株)製)チタン金属換算促進剤全重量基準金属換算で1%になるような量を加えた。これに離型剤としてステアリン酸を約5重量%添加し、自動乳鉢で混練した。これを内径約16mmの成型器を用い約10tonの荷重を約5分〜約10分間加え、得られた成型体をメノウ乳鉢で粉砕し、8mesh以上12mesh以下に分級した。これを磁製坩堝に入れ、520℃、空気中、マッフル炉で3時間焼成してSiO−Al−La担体を得た。所定量を精秤した該担体に純水をビュレットから滴下し担体重量当りの飽和吸水量を求めた。
これにMo含有量が促進剤全重量基準金属換算で5.7重量%となるようパラモリブデン酸アンモニウム4水和物((NHMo24・4HO、和光純薬工業(株)製)を用い実施例1記載の手順でモリブデン含有TiO−Alを得た。これを用いてルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で13重量%になるよう実施例1記載の塩化ルテニウムn水和物を担体の飽和吸水量に対し0.8倍の含浸液量になるように水溶液を調製しこの全量を該担体に含浸させルテニウム担持体を得た。得られた担持体は過剰量の0.3N水酸化ルビジウム水溶液中に浸漬し約45℃に保ちながらマグネティックスターラーで約45分間攪拌し塩基処理した。塩基処理後の物質をブフナー漏斗に移し大過剰量のイオン交換水で洗浄した。なお、希硝酸銀水溶液を漏液に滴下し白濁が確認されなくなる状況になるまで洗浄した。これを再びロータリーエバポレーターに移し、水流ポンプで減圧にしながら約70℃で40分間加温して水分除去し、40℃未満になってから大気開放して促進剤を取り出した。この促進剤中のRu/Mo重量比は0.7だった。
促進剤6ml(6.4g)を用い反応圧力を1.5MPa、反応温度550℃、グリセリン濃度50.51vol.%、メタノール濃度30.3vol.%、残部が水からなる原料の供給量16.8ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は15、S/C比は0.38だった。この時のガス化転化率は80%、得られた燃料ガスの主成分はメタンでその含有量は58%を示した。これは、都市ガス原料として好ましく使用できる濃度だった。
(実施例7)
実施例1と同様にγ−アルミナ成型体を用いこの飽和吸水量を求め、焼成した。この約10gを精秤しホルミウムが促進剤全重量基準金属換算でで17重量%になるよう硝酸ホルミウム5水和物(三津和化学(株)製)を精秤後、純水を加えて飽和吸水量の0.95倍の含浸液量の水溶液を用いた他は実施例1と同じ製法でHo−Al担体を得た。これにCo含有量が促進剤全重量基準金属換算でで0.4重量%となるよう実施例1記載の手順でコバルト含有Ho−Alを得た。これを用いてルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で20.0重量%になるよう実施例1と同様な手順でルテニウム担持体を得た。
塩基処理は0.25Nの水酸化リチウム過剰量を用い、温度50℃で行った他は実施例1記載の塩基処理方法に準じた。塩基処理後の工程は実施例2記載の方法によった。この促進剤におけるRu/Co重量比は9.5だった。促進剤6ml(6.4g)を用い反応圧力を2MPa、反応温度450℃、グリセリン濃度27.7vol.%、メタノール濃度16.62vol.%、残部純水からなる原料の供給量32.4ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は5、S/C比は2だった。この時のガス化転化率は70%、得られた燃料ガスの主成分は水素でその含有量は59%を示した。これは、軽質石油留分の水素リフォーマー出口濃度に相当し、公知の純度向上方法を用いることによって、水素自動車、燃料電池などの燃料ガスに変換できる濃度だった。
(実施例8)
実施例1と同様にγ−アルミナ成型体を用いこの飽和吸水量を求め、焼成した。この約10gを精秤しホルミウムが促進剤全重量基準金属換算で25重量%になるよう硝酸イットリウム6水和物(和光純薬工業(株)製)を精秤後、純水を加えて飽和吸水量の0.8倍含浸液量の水溶液を用いた他は実施例1と同じ製法でY−Al担体を得た。これにCo含有量が促進剤全重量基準金属換算で0.5重量%となるよう実施例1記載の手順でコバルト含有Y−Alを得た。この物質に対し、実施例6記載のモリブデン種添加方法によりMo含有量が促進剤全重量基準金属換算で1.1重量%になるよう調製しコバルトおよびモリブデン含有Y−Alを得た。
これを用いてルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で5重量%になるよう実施例1記載の塩化ルテニウムn水和物を担体の飽和吸水量に対し0.95倍の含浸液量になるように水溶液を調製しこの全量を該担体に含浸させルテニウム担持体を得た。得られた担持体は過剰量の0.07N水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し約20℃に保ちながらマグネティックスターラーで約45分間攪拌し塩基処理した。塩基処理後の物質をブフナー漏斗に移し大過剰量のイオン交換水で洗浄した。なお、希硝酸銀水溶液を漏液に滴下し白濁が確認されなくなる状況になるまで洗浄した。これを再びロータリーエバポレーターに移し、水流ポンプで減圧にしながら約70℃で40分間加温して水分除去し、40℃未満になってから大気開放して促進剤を取り出した。この促進剤中のRu/Co重量比は7.5、Ru/Mo重量費は3.5だった。
促進剤8ml(6.4g)を用い反応圧力を4MPa、反応温度780℃、グリセリン濃度27.7vol.%、メタノール濃度16.62vol.%、残部が水からなる原料の供給量11.7ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は14、S/C比は2だった。この時のガス化転化率は95%、得られた燃料ガスの主成分は水素でその含有量は72%を示した。これは、軽質石油留分の水素リフォーマー出口濃度に相当し、公知の純度向上方法を用いることによって、水素自動車、燃料電池などの燃料ガスに変換できる濃度だった。
(実施例9)
実験室で調製したアルミナ粉体に酸化マグネシウム(MgO)(関東化学(株)製)をマグネシウム金属換算促進剤全重量基準金属換算で7%になるような量を加えた。これに離型剤としてステアリン酸を約5重量%添加し、自動乳鉢で混練した。これを内径約16mmの成型器を用い約10tonの荷重を約5分〜約10分間加え、得られた成型体をメノウ乳鉢で粉砕し、8mesh以上12mesh以下に分級した。これを磁製坩堝に入れ、520℃、空気中、マッフル炉で3時間焼成してMgO−Al担体を得た。所定量を精秤した該担体に純水をビュレットから滴下し担体重量当りの飽和吸水量を求めた。
これにMo含有量が促進剤全重量基準金属換算で4.4重量%となるようパラモリブデン酸アンモニウム4水和物((NHMo24・4HO、和光純薬工業(株)製)を用い実施例1記載の手順でモリブデン含有MgO−Alを得た。これを用いてルテニウム含有量が促進剤全重量基準金属換算で4.2重量%になるよう実施例1記載の塩化ルテニウムn水和物を担体の飽和吸水量に対し0.9倍の含浸液量になるように水溶液を調製しこの全量を該担体に含浸させルテニウム担持体を得た。得られた担持体は過剰量の0.07Nのアンモニア水に浸漬し約25℃に保ちながらマグネティックスターラーで約45分間攪拌し塩基処理した。塩基処理後の物質をブフナー漏斗に移し大過剰量のイオン交換水で洗浄した。なお、希硝酸銀水溶液を漏液に滴下し白濁が確認されなくなる状況になるまで洗浄した。これを再びロータリーエバポレーターに移し、水流ポンプで減圧にしながら約70℃で40分間加温して水分除去し、40℃未満になってから大気開放して促進剤を取り出した。この促進剤中のRu/Mo重量比は0.9だった。
促進剤8ml(6.4g)を用い反応圧力を4MPa、反応温度780℃、グリセリン濃度27.7vol.%、メタノール濃度16.62vol.%、残部が水からなる原料の供給量16.2ml/hとした以外は実施例1記載の反応方法で燃料ガスの製造を行った。この時のW/F値は10、S/C比は2だった。この時のガス化転化率は95%、得られた燃料ガスの主成分は水素でその含有量は70%を示した。これは、都市ガス原料として好ましく使用できる濃度だった。これは、軽質石油留分の水素リフォーマー出口濃度に相当し、公知の純度向上方法を用いることによって、水素自動車、燃料電池などの燃料ガスに変換できる濃度だった。
これらの実施例の主な結果を表1に纏めて示す。
Figure 0005629917

Claims (3)

  1. アルミナ、シリカ−アルミナ、およびジルコニアからなる群から選ばれる1種の物質に、イットリウム、ホルミウム、およびチタニウムから1種の元素を金属換算全重量基準で0.7重量%以上27重量%以下含む担体にルテニウムとコバルトを担持せしめ、活性金属種合計の担持量が金属換算全重量基準で4重量%以上20重量%以下であり、ルテニウムとコバルトの組み合わせにおいては、ルテニウムとコバルトの重量比が0.3以上9.5以下であることを特徴とするグリセリン水溶液からのメタンを主成分とする燃料ガス製造用無機化学物質組成物。
  2. アルミナにイットリウムを金属換算全重量基準で7重量以上12重量%以下含む担体に、ルテニウムを4重量%以上20重量%以下であることを特徴とするグリセリン水溶液からのメタンを主成分とする燃料ガス製造用無機化学物質組成物。
  3. 請求項1および2記載の無機化学物質組成物重量と時間当たり原料供給量の比が5g・h/mol以上15g・h/mol未満、反応温度が450℃以上550℃以下で水素を主成分とする燃料ガスを、無機化学物質組成物重量と時間当たり原料供給量の比が15g・h/mol以上55g・h/mol以下、反応温度が390℃以上480℃以下でメタンを主成分とする燃料ガスを発生せしめることを特徴とするグリセリン水溶液からの燃料ガスの製法。
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