JP5628850B2 - 通信制御システム、及びネットワーク制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワーク(NW)事業者間のアプリケーション接続に関する加入者プロファイル設定方法に関するものである。
近年、固定通信に関する国際標準仕様を策定するITU-Tでは、次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)としてパケットベースのネットワークを経てサービスが提供されるネットワークアーキテクチャを規定している。NGNでは、パケットベースの広帯域ネットワーク上で品質を保証し、電話・IPTV・インターネット等の複数サービスを一つのネットワーク上で提供することを規定している。
また、移動通信に関する国際標準仕様を策定する3GPPでも、NWをすべてIPで構築することを前提としたEPS(Evolved Packet System)を規定している。EPSは、3.9世代の無線インタフェースであるLTE(Long Term Evolution)ですべての信号、ユーザ情報をIP転送することを前提とし、コアNWにはLTEに対応したIPパケットコアであるEPC(Evolved Packet Core)を規定している[非特許文献1]。
LTEは、無線アクセスネットワークとしてE-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)を規定、下り最大100Mbps、上り最大50Mbps程度以上をシステム設計の条件として想定しており、往復パケット転送遅延は10ms、異なるサービス品質(QoS: Quality of Service)を提供することができる。一方のコアネットワークである、EPCでは、IP上で移動管理、パケット通信セッションの設定・解放、ハンドオーバ、パケットのルーティングを行う。
NGNやEPSでは、VoIPによる電話サービスを提供するため、IMS(IP Multimedia Subsystem)によるサービス制御をおこなう。IMSは、3GPPで策定され、音声・映像等の通信サービスをSIP(Session Initiation Protocol) (非特許文献1)で制御するため、アプリケーションレベルでのユーザ認証、セッション制御、QoS制御のためのポリシ制御機能との連携、課金などの機能を持つ。また、移動通信NW、固定通信NWに共通的なIMS仕様(Common IMS)の策定が進められている[非特許文献2]。
IMSでは、SIP AS(SIP Application Server)と呼ばれるサービスを実行するエンティティが規定されている。実際のサービスによって、ASはプロキシサーバやSIP UA、リダイレクトサーバ、SIP B2B UAとして動作することができる。
EPSやIMSでは、NWサービスの加入者情報を保持するデータベースであるHSS(Home Subscriber Server)を規定している。HSSは、ユーザ情報を扱う中心となるデータベースである。HSSには、NWにおけるユーザの位置情報、セキュリティ情報、ユーザプロファイル情報(加入しているサービス情報を含む)、特定のサービスにおいてユーザに割り当てられているサーバに関する情報が格納される[非特許文献3]。ユーザプロファイルには、プライベートユーザIDと1つ以上のサービスプロファイルが含まれている。IMS(S-CSCF)でのユーザ登録処理が行われると、S-CSCFはHSSにアクセスして、iFCが含まれているユーザプロファイルをダウンロードする。iFCは信号内容から、サービスプロファイルの中に含まれるパブリックユーザID群に対して適用されるサービスを決定し、適切なサーバに対して信号を転送するための、信号内容の条件やサーバへの接続動作を規定したものである。
海外旅行中など外国でも自国の携帯電話で通信できるように、移動体通信事業者間の提携により、利用者が契約しているサービス事業者のサービスエリア外であっても、提携先の事業者のエリア内にあれば、元の事業者と同様のサービスを利用可能とするローミング技術がある。ローミング技術によって、移動端末が在圏ネットワークとホームネットワーク間で移動管理、セキュリティ制御、加入者認証を連携して実施することができ、LTEやHSPAなどの3GPP標準で規定されたNWに限定されず、固定系NWも含めた非3GPP標準で規定されたNWにおいて、ユーザが契約した事業者の加入者プロファイルを用いることでローミングが可能である[非特許文献4]。
ローミング技術では、在圏網ではローミングしている端末の加入者プロファイルは持たないため、加入者プロファイルを保持しているホーム網の事業者から個々の加入者プロファイルを取得して、在圏網に接続したユーザの認証・課金・制御を実施する。
まず、従来のローミング接続の流れを図1を参照して説明する。図1に示すように、事業者AのネットワークであるNW-Aにおいて、NW制御機能部10A、アプリケーション部20A、HSS30Aが備えられ、事業者BのネットワークであるNW-Bにおいて、NW制御機能部10B、アプリケーション部20B、HSS30Bが備えられている。これらの機能部の各々は、1つの装置(サーバ)であってもよいし、複数の装置からなるシステムであってもよい。
ステップS1)事業者Bの端末(端末-B)は在圏する事業者AのNW(NW-A)に対して、NW接続要求を送信する。
ステップS2)NW-AのNW制御機能部10Aは接続要求を送信したユーザID等の情報を基にして、事業者BのHSS30Bから当該ユーザの加入者プロファイル(☆)を取得する。
ステップS3)NW-AのNW制御機能部10Aは、取得した加入者プロファイルに基づいて端末-Bに対して認証処理を行う。
ステップS4) 認証処理の結果、NW接続の正当性を確認した後に、NW-AのNW制御機能部10AはNW-Bに対して端末-Bの接続を要求する。
ステップS5) NW-BのNW制御機能部10BはNW-AからNW接続要求を受信すると、端末-Bの加入者プロファイル(☆)を取得する
ステップS6) NW-BのNW制御機能部10Bは端末-Bの加入者プロファイル(☆)の内容から接続を認証し、ユーザが契約したサービスからアプリケーション部20Bへの接続を行う。
ステップS7) 接続完了信号が端末-Bに送られ、NW-Aを介して端末-BのNW-Bのアプリケーション部20Bへの接続が完了する。
上述した従来のローミング接続処理において、NWが接続を処理する際に利用する加入者プロファイルの管理とプロファイルに基づいた制御の概念を図2に示す。図2に示すように、事業者Bの端末が接続される事業者Aでは、事業者Bから加入者プロファイルを適宜ダウンロードし、事業者Bの加入者プロファイルを基に、事業者Aの接続を処理している。
すなわち、事業者Bの端末はNW-Bで管理する加入者プロファイルを基に処理されるためユーザを個々に処理され、アプリケーション部に対する接続も端末毎に接続を判定し、処理している。NW-B(ホーム網)とNW-A(在圏網)の間の通信に対しては事業者間の接続契約などに基づいて事業者単位で接続が処理され、事業者Aでは事業者Bに格納された加入者プロファイルに定義された条件にしたがって、NW制御を実施する。
次に、各事業者のNWに接続した端末間で相互に通信を行う場合の接続の流れを図3を参照して説明する。
ステップS1)事業者Aの端末(以降、端末-A)からNW-Aに対して端末-Bへの接続要求を行う。
ステップS2)NW-Aでは端末-Aから送信された加入者IDを基にHSS30Aから加入者プロファイル(△)を取得する。
ステップS3)NW-AのNW制御機能部10Aは加入者プロファイル(△)の内容に基づき、端末-Aの接続を認証し、接続処理を行う。
ステップS4)NW-Aへの接続が完了するとNW-Bに対してNW接続要求を送信する。
ステップS5)NW-BのNW制御機能部10Bは端末-Bの加入者プロファイル(☆)をHSS30Bから取得する。
ステップS6)NW-BのNW制御機能部10Bは端末-Aと端末-Bの接続処理を行い、端末-Bへ接続する。
上述した事業者間相互接続処理において、NWが接続を処理する際に利用する加入者プロファイルの管理とプロファイルに基づいた制御の概念を図4に示す。図4に示すように、事業者Aの端末は事業者Aが管理する加入者プロファイルを基に個々にNW接続が処理され、事業者Bの端末も事業者Bが管理する加入者プロファイルを基に個々にNW接続が処理される。また、事業者Bではアプリケーション接続可否も加入者プロファイルに定義され、事業者Bのユーザ毎にアプリケーション部への接続を判定し処理している。事業者Aの端末と事業者Bの端末の通信は、NW-Aでは事業者Aが管理する加入者プロファイル(△)に基づいて処理され、NW-B内では事業者Bが管理する加入者プロファイル(☆)に基づいて処理される。事業者間の通信は、事業者Aと事業者Bの契約に基づいて事業者を単位として処理される。
上述した従来技術には以下のような課題がある。
昨今、アプリケーションの多様化が進み、多数のアプリケーションが公開されつつある。こういった環境下で、アプリケーションによる収益を確保していくためには、アプリケーションの早期提供が求められる。しかしながら、他社が提供したアプリケーションと同じ設備を自社に設置する場合、サービス提供設備が必要になり、既に他社が提供しているサービスに対してユーザが獲得できるか分からない状況下で、コストがかかる設備構築が必要になってしまう。このため、他社提供のアプリケーションを迅速に自社のサービスとして提供し、初期の設備構築コストを抑えることが可能な技術が求められる。
その一つの方法として、他社が提供するアプリケーション設備を使って自社のサービスを提供する方法が必要になると考えられる。この方法の概要を図5に示す。図5に示すように、この方法では、事業者Aの端末-Aが、事業者Bのアプリケーション部20Bを利用するといったように、事業者間でアプリケーション部を共用しながら、自社(図5の例では事業者A)のサービスとして提供する。
しかしながら、従来のローミング技術を用いた場合、図6に示す課題が生じる。すなわち、図 6に示すように、従来のローミング技術を用いた場合、事業者Aの端末が事業者BのNWに接続処理を実施するために必要となる加入者プロファイルが存在しない。このため、事業者Bは端末からの接続を処理する情報がないため、アプリケーション部20Bとの通信を許容できない。
図7を参照して、上記の課題をより詳しく説明する。
事業者BのHSS30Bには端末-Aからの接続要求を認証するためのプロファイル (△)は記憶されていない。そのため、端末-AからのNW接続要求(ステップS1)の後、NW接続機能部10Aが事業者BのHSS30Bからプロファイル (△)を取得することができない。このため、NW-B側では端末-Aを認証する情報がないため、接続の正当性を確認できず、NW-AからNW-Bに対しての接続を許容することができない。
次に、相互接続技術を用いた際の課題を図8を参照して説明する。相互接続技術では事業者Bのアプリケーション部への接続は、事業者Bの端末の加入者プロファイルを基にして行われる。しかし、図 8に示すように、想定する接続形態で事業者Aの端末が事業者Bのアプリケーション部と通信する場合、事業者B内の端末と接続する形態ではない。このため、事業者B内で参照する加入者プロファイルが存在しない。したがって、事業者Aの端末からアプリケーション部への接続の正当性が確認できないため、接続を許容できない。この課題は図9にも示されている。図9に示すように、事業者A側では、端末-Aの加入者プロファイル(△)により処理を決定して、NW-Bへの接続を行う(ステップS4)。しかし、事業者Bにおいて、接続元が事業者Bの加入者ではないため、処理を決定するための加入者プロファイルが存在せず、アプリケーション部20Bへの接続を行うことができない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、NW事業者がアプリケーションサービスを、異なるNW事業者のサービス基盤を用いて提供可能にするための技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態によれば、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置及び第1加入者プロファイル格納装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置及び第2加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムであって、
前記第1NW制御装置は、
前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する第1加入者プロファイルを前記第1加入者プロファイル格納装置から取得する手段と、
前記第1加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記第2NW制御装置に送信する手段と、を備え、
前記第2NW制御装置は、
前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に付加された情報に基づいて、前記第2加入者プロファイル格納装置から第2加入者プロファイルを取得し、当該第2加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段とを備えたことを特徴とする通信制御システムが提供される。
また、本発明の一実施形態によれば、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置と、第1NW又は第2NWに備えられた加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムであって、
前記第1NW制御装置は、
前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する加入者プロファイルを前記加入者プロファイル格納装置から取得する手段と、
前記加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記第2NW制御装置に送信する手段と、を備え、
前記第2NW制御装置は、
前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に含まれる情報に基づいて、前記加入者プロファイル格納装置から前記加入者プロファイルを取得し、当該加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段と
を備えたことを特徴とする通信制御システムが提供される。
更に、本発明の一実施形態によれば、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置及び第1加入者プロファイル格納装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置及び第2加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムにおける前記第2NW制御装置に対応するネットワーク制御装置であって、
前記第1NW制御装置は、前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する第1加入者プロファイルを前記第1加入者プロファイル格納装置から取得し、前記第1加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記ネットワーク制御装置に送信する装置であり、
前記ネットワーク制御装置は、
前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に付加された情報に基づいて、前記第2加入者プロファイル格納装置から第2加入者プロファイルを取得し、当該第2加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段とを備えたことを特徴とするネットワーク制御装置が提供される。
更に、本発明の一実施形態によれば、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置と、第1NW又は第2NWに備えられた加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムにおける前記第2NW制御装置に対応するネットワーク制御装置であって、
前記第1NW制御装置は、前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する加入者プロファイルを前記加入者プロファイル格納装置から取得し、前記加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記ネットワーク制御装置に送信する装置であり、
前記ネットワーク制御装置は、
前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に付加された情報に基づいて、前記加入者プロファイル格納装置から前記加入者プロファイルを取得し、当該加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段とを備えたことを特徴とするネットワーク制御装置が提供される。
本発明によれば、NW事業者がアプリケーションサービスを、異なるNW事業者のサービス基盤を用いて提供可能にするための技術を提供することができる。
従来のローミング接続の流れを示す図である。 従来のローミング接続における加入者プロファイルの管理と適用形態を示す図である。 従来の事業者間相互接続サービスの接続の流れを示す図である。 従来の事業者間相互接続における加入者プロファイルの管理と適用形態を示す図である。 本発明に係る接続方法の概要を示す図である。 ローミング技術を想定する接続形態に適用する際の加入者プロファイル管理・適用の課題を示す図である。 ローミング技術を利用した場合の接続処理の流れと課題の発生ポイントを示す図である。 相互接続技術を想定する接続形態に適用した場合の加入者プロファイル管理・適用の課題を示す図である。 相互接続技術を利用した場合の接続処理の流れと課題の発生ポイントを示す図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 各方法による端末、事業者A、Bの通信の識別単位の違いを示す図である。 方法1-A: NW-AとNW-Bの加入者プロファイルを1対1に対応付ける場合の処理の概要を示す図である。 方法1-Aでの加入者プロファイルの設定例を示す図である。 方法1-AのNW-BにおけるNW制御機能部の接続判定処理フローである。 方法1-B: NW-AとNW-Bの加入者プロファイルをn:1に対応付ける場合の処理の概要を示す図である。 方法1-Bの接続における加入者プロファイルの設定例を示す図である。 方法2: NW-Aの加入者プロファイルを用いた場合の処理の概要を示す図である。 方法2の接続における加入者プロファイルの設定例を示す図である。 方法2による接続時のNW-BのNW制御機能部の接続判定処理フローである。 NW制御機能部とHSSの機能構成例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
<実施の形態の概要>
まず、図10、図11を参照して、本実施の形態の概要を説明する。
図10は本実施の形態の概要と方法の分類を示す。本実施の形態では、従来技術の例と同様に、事業者Aと事業者Bがあり、事業者AのNW-AにはNW制御機能部10A、アプリケーション部20A、HSS30Aが備えられ、事業者BのNW-BにはNW制御機能部10B、アプリケーション部20B、HSS30Bが備えられている。ただし、各NW制御機能部の処理動作、及び各HSSに格納されている加入者プロファイルの内容は本発明に係るものであり、従来技術と異なる。また、NW制御機能部をNW制御装置と称し、HSSを加入者プロファイル格納装置と称してもよい。また、アプリケーション部をサービス提供手段と称することができる。
本実施の形態では、端末-AがNW-Aを介してNW-Bのアプリケーションやその他サービスと接続する場合を想定している。NW接続制御は加入者プロファイルを用いて行われるが、本実施の形態では、加入者プロファイルの設定方法が大きく分けて2つある。これらの方法の概要が、方法1、方法2として図10に示されている。
図10に示すように、方法1はNW-Bの加入者プロファイルを用いた方法であり、方法2はNW-Aの加入者プロファイルを用いた方法である。なお、後に説明するように、方法1は2つに分けることができ、それらを方法1-A、方法1-Bと記述する。各方法での処理ステップについては、各方法の説明のところで詳述する。
図11に、各方法における本実施の形態に係る処理概要を示す。
図11に示すように、方法1-Aでは、事業者Aでは事業者Aと事業者Bで別々の加入者プロファイルを連携して管理する。事業者Aの加入者プロファイルは事業者Bの加入者と1対1に対応付けをするためのプロファイル規定である。また、事業者Bの加入者プロファイルは、事業者Aが設定した事業者Bの加入者に対応する加入者プロファイルを定義して、事業者B内でアプリケーション部へ接続するのに必要な条件として規定された方法で接続する。次に、事業者Bでは、事業者Aが設定する加入者に対応した加入者プロファイルを定義して、その中でアプリケーション部への接続を規定する。
方法1-Bでは、事業者Aでは事業者Aと事業者Bで別々の加入者プロファイルを連携して管理する。事業者Aの加入者プロファイルは事業者Bの1つの加入者に対応付けをするためのプロファイル規定である。また、事業者Bの加入者プロファイルは、事業者Aが設定した事業者Bの加入者に対応する加入者プロファイルを定義して、事業者B内でアプリケーション部へ接続するのに必要な条件として規定された方法で接続する。次に、事業者Bでは、事業者Aが設定する加入者に対応した加入者プロファイルを定義して、その中でアプリケーション部への接続を規定する。方法1-Bでは、事業者Bは事業者Aの通信を事業者単位でまとめて識別して処理する。アプリケーション部との通信に関しても事業者Bが事業者単位で識別して接続処理を行う。
方法2では、事業者Aでは事業者AがNW-A、NW-Bで利用する加入者プロファイルを管理し、事業者Aが端末からの接続要求を認証すると、事業者Bに加入者プロファイルを適用して事業者Bを介してアプリケーション部との接続処理を実施する。このため、事業者Aの加入者プロファイルでは、NW-Aで必要なアプリケーション接続認証、NW制御の規定、NW-Bで必要なアプリケーション接続に必要な信号条件を一括して記憶する。
<第1の実施の形態>
以下、第1の実施の形態として、方法1を用いた実施の形態を具体的に説明する。上述したように、方法1は、NW-AとNW-Bの加入者プロファイルの連携関係により、方法1-Aと方法1-Bに分類される。
(方法1-Aを用いた例)
最初に、方法1-Aを用いた例を説明する。図12を参照して方法1-Aの全体の処理の流れを説明する。方法1-AではNW-Aの個々の加入者プロファイルに対してNW-Bの加入者プロファイルを割り当てている。
ステップS1)端末-AはNW-Aに対してアプリケーション接続要求を示すNW接続要求を送信する。
ステップS2)NW-AのNW制御機能部10Aは、NW接続要求を受信すると、端末-Aから送信されたNW接続要求に含まれる加入者IDを基にHSS30Aから加入者プロファイル(△)を取得する。
ステップS3)NW-AのNW制御機能部10Aは加入者プロファイル(△)の内容に基づき、端末-Aの接続を認証し、加入者プロファイル(△)の条件に従い制御を開始する。
ステップS4)NW制御機能部10AはNW-Bに対してNW接続要求を送信する。
ステップS5)NW-BのNW制御機能部10Bは、NW接続要求を受信すると、NW-Aの加入者プロファイル(△)に対応するNW-Bの加入者プロファイル(☆)をHSS30Bから取得する。
ステップS6)NW制御機能部10Bはアプリケーション部20Bに対して接続し、アプリケーション部20Bからの応答を端末-Aに返すことにより、端末-Aにアプリケーション部20Bのサービスを利用できるようにする。
ステップS7)端末-Aとアプリケーション部20Bの接続が完了する。
図12に示す接続を実現するために、NW-Aの加入者プロファイルとNW-Bの加入者プロファイルの内容を事業者間で連携して設定し、NW制御機能部10A、10Bを連携動作させる必要がある。方法1-Aにおいて、NW-A、NW-Bにおいて連携して管理・適用する加入者プロファイルの例を図13に示す。これらのプロファイルは、予め作成され、各NWのHSSに格納されるものである。
NW-Aのプロファイル(△)では、NW-Bのアプリケーション部20Bとの接続を求めるNW接続要求を受信した時の処理内容として、NW-Bに接続するために「要求元ユーザID」として、NW-Bが管理するユーザID(user1@NW-B.com)を設定するよう接続動作を規定する。さらに、NW-Bへ送信するNW接続要求がNW-Aによって許可されたものであることを保証するために、「接続元NW事業者設定ユーザID」に上記のNW-Bが管理するユーザID(user1@NW-B.com)を設定、さらにNW-Aが当該の情報を設定したことを示すために、「接続元NW事業者ID」にNW-Aのドメイン(NW-A.com)を設定し、NW-Bに対してNW接続要求を行うように接続動作を規定する。
NW-Bのプロファイル(☆)では、接続要求先がNW-Bのアプリケーション部である信号で、かつ要求送信元ユーザのID(user1@NW-B.com)と接続元NW事業者設定ユーザID(user1@NW-B.com)が一致し、かつそのIDを設定した事業者(NW-A.com)をアプリケーション接続のための信号条件として規定する。また、動作条件として、接続元NW事業者IDとしてNW-B.comを追加してアプリケーション部に接続するように規定する。
方法1-AではNW-AのユーザID1つに対してNW-BのユーザID1つが割り当てられるため、NW-Aの異なる加入者プロファイル(user2@NW-A.com)の動作条件としては、NW-Bの異なる加入者プロファイル(user2@NW-B.com)を接続元NW事業者設定ユーザIDと、信号送信元ユーザIDに設定する。
次に、図14を参照して、NW-BのNW制御機能部10BがNW-Aのユーザのアプリケーション部20Bへの接続を判定する処理フローを説明する。
NW制御機能部10BがNW接続要求を受信すると(ステップS101)、信号に付加されている要求元ユーザIDのドメインを判断する(ステップS102)。要求元ユーザIDのドメインが事業者BであればステップS103に進む。要求元ユーザIDのドメインが事業者Bでなければ、接続拒否する(ステップS109)。
ステップS103において、NW制御機能部10Bは接続元NW事業者設定ユーザIDのドメインを判断し、事業者BであればステップS104に進み、事業者Bでなければ、ステップS109に進んで接続拒否する。
ステップS104では、NW制御機能部10Bは接続元事業者のドメインを判断し、事業者BであればステップS105に進む。この場合、NW-Bに端末-Bがアクセスしているため、通常のアプリケーション接続処理を行う。
ステップS104において、接続元事業者のドメインが事業者Bでない場合、ステップS106に進み、他事業者によるアプリケーション接続と判定する。
そして、ステップS107において、NW制御機能部10Bは、受信信号に付加されていた要求元ユーザIDに対応するNW-Bの加入者プロファイルを参照し、受信信号に付加されていた接続元NW事業者設定ユーザIDと同じIDが、加入者プロファイルの「接続元NW事業者設定ユーザID」に設定されているかどうかを確認し、更に、受信信号に付加されていた接続元NW事業者IDと同じIDが、加入者プロファイルの「接続元NW事業者ID」に設定されているかどうかを確認することにより、接続元事業者はNW-Bと接続契約関係にあり、正当な接続要求かどうかを判断する。判断結果がYesであれば、NW-Bの加入者プロファイルに従って、接続元NW事業者IDにNW-B.comを付加してアプリケーション接続を行う(ステップS108)。ステップS107の判断結果がNoであればステップS109に進んで接続を拒否する。
(方法1-Bを用いた例)
次に、方法1-Bを用いた例を説明する。方法1-BはNW-Aの複数の加入者プロファイルから集約して利用されるNW-Bの加入者プロファイルとして記憶するものである。
図15に方法1-Bの全体の処理の流れを示す。方法1-BではNW-AとNW-Bの加入者プロファイルがn:1(nは自然数)に対応付けられている。方法1-Bの全体の処理の流れは、方法1-Aの場合と同じである。ただし、ステップS5において、NW-BのNW制御機能部10Bは、NW接続要求を受信すると、NW-Aの複数加入者に対応付けられたNW-Bの加入者プロファイル(☆)をHSS30Bから取得することになる。
図15に示す接続を実現するために、NW-Aの加入者プロファイルとNW-Bの加入者プロファイルの内容を事業者間で連携して設定し、NW制御機能部10A、10Bを連携動作させる必要がある。方法1-Bにおいて、NW-A、NW-Bにおいて連携して管理・適用する加入者プロファイルの例を図16に示す。これらのプロファイルは、予め作成され、各NWのHSSに格納されるものである。
NW-Aのプロファイル(△)では、NW-Bのアプリケーション部20Bとの接続を求めるNW接続要求を受信した時の処理内容として、NW-Bに接続するために「要求元ユーザID」として、NW-Bが管理するユーザID(user1@NW-B.com)を設定するよう接続動作を規定する。さらに、NW-Bへ送信するNW接続要求がNW-Aによって許可されたものであることを保証するために、「接続元NW事業者設定ユーザID」に上記のNW-Bが管理するユーザID(user1@NW-B.com)を設定、さらにNW-Aが当該の情報を設定したことを示すために、「接続元NW事業者ID」にNW-Aのドメイン(NW-A.com)を設定し、NW-Bに対してNW接続要求を行うように接続動作を規定する。
NW-Bのプロファイル(☆)では、接続要求先がNW-Bのアプリケーション部である信号で、かつ要求送信元ユーザのID(user1@NW-B.com)と接続元NW事業者設定ユーザID(user1@NW-B.com)が一致し、かつそのIDを設定した事業者(NW-A.com)をアプリケーション接続のための信号条件として規定する。また、動作条件として、接続元NW事業者IDとしてNW-A.comを追加してアプリケーションに接続するように規定する。
方法1-BではNW-Aの複数のユーザIDに対してNW-BのユーザID1つが割り当てられるため、NW-Aの異なる加入者プロファイル(user2@NW-A.com)の動作条件として、NW-B側は同じ加入者プロファイル(user1@NW-B.com)を接続元NW事業者設定ユーザIDと、要求元ユーザIDに設定する。
方法1-BにおけるNW-BのNW制御機能部10BがNW-Aのユーザのアプリケーション部20Bへの接続を判定する処理フローは、方法1-Aと同じであり、図14を参照して説明したとおりである。
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態として、方法2を用いた実施の形態を具体的に説明する。
まず、図17を参照して方法2の全体の処理の流れを説明する。方法2では、NW-Aの加入者情報を基にNW-Bでアプリケーション部20Bへの接続を制御する。
ステップS1)端末-AはNW-Aに対してアプリケーション接続要求を示すNW接続要求を送信する。
ステップS2)NW-AのNW制御機能部10Aは、NW接続要求を受信すると、HSS30Aを参照し、端末-Aの加入者プロファイル (△)を取得する。
ステップS3)NW-Aと端末の間で認証を行い、加入者プロファイル (△)の条件に従い制御を開始する。
ステップS4)NW制御機能部10AはNW-Bに対してNW接続要求を送信する
ステップS5)NW-BのNW制御機能部10Bは、NW-接続要求を受信すると、NW-接続要求に含まれる加入者IDがNW-Aの加入者IDであることを確認し、NW-AのHSS30Aに対して加入者IDに対応する加入者プロファイルを要求して取得し、そこに設定された制御動作を当該の接続要求に適用する。
ステップS6)NW制御機能部10Bはアプリケーション部20Bに対して接続し、応答を受信し、端末-Aに返すことにより、端末-Aにサービスを利用可能にする。
ステップS7)端末-Aとアプリケーション部20Bの接続が完了する。
なお、図17に示すように、NW-AとNW-Bで加入者プロファイルを一致させておくことで、NW-Bで用いる加入者プロファイルを、NW-BのHSS30Bから取得してもよい。
図17に示す方法2のように接続を実現するために、NW-Aの加入者プロファイルにNW-A側での処理を規定したプロファイル情報と、NW-B側での処理を規定したプロファイル情報の2つのプロファイルを規定する。そして、NW-BのNW制御機能部10BはNW-Aの加入者プロファイル情報をダウンロードしてアプリケーション接続処理を実施する。方法2において、NW-Aにおいて管理し、NW-AとNW-Bの双方適用する加入者プロファイルの例を図18に示す。このプロファイルは、予め作成され、NW-AのHSS30Aに格納されるものである。
NW-A向けに適用する加入者プロファイルでは、NW-Bのアプリケーション部20Bとの接続を求めるNW接続要求を受信した時の処理内容として、NW-Bのアプリケーション20Bへの接続がNW-Aにより認証されたことを示すため、「接続元NW事業者設定ユーザID」に要求元のユーザID(user1@NW-A.com)を設定、さらにNW-Aが当該の情報を設定したことを示すために、「接続元NW事業者ID」にNW-Aのドメイン(NW-A.com)を設定し、NW-Bに対してNW接続要求を行うように接続動作を規定する。
NW-B側では、NW-Aから送られてきた信号を受信すると、信号送信元のユーザID(user1@NW-A.com)の情報から、加入者プロファイルをNW-Aから取得する。
NW-B向けのプロファイルでは、NW-Aが認証した接続要求であることを、「接続元NW事業者設定ユーザID」と「接続元NW事業者ID」の2つで確認する。すなわち、接続要求先がNW-Bのアプリケーション部20Bである信号で、接続元NW事業者設定ユーザID(user1@NW-A.com)が一致し、かつそのIDを設定した事業者(NW-A.com)が一致することをアプリケーション接続のための信号条件として規定する。その後、NW-Bでもアプリケーション部20Bへの接続を許可したことを示すために「接続元NW事業者ID」としてNW-B.comを追加してアプリケーション部20Bへ接続するように動作条件を規定する。
次に、図19を参照して、NW-BのNW制御機能部10BがNW-Aのユーザのアプリケーション部20Bへの接続を判定する処理フローを説明する。
NW-BのNW制御機能部10BがNW接続要求を受信すると(ステップS201)、信号に付加されている接続元NW事業者設定ユーザIDからドメインを判断し、そのドメインのNWのHSS(本例では事業者AのHSS20A)から当該ユーザの加入者プロファイルを取得する(ステップS202)。
NW-BのNW制御機能部10Bは、取得した加入者プロファイルを参照し、受信信号に付加されていた接続元NW事業者設定ユーザIDと同じユーザIDが、加入者プロファイルの「接続元NW事業者設定ユーザID」に設定されているかどうかを確認し(ステップS203)、更に、受信信号に付加されていた接続元NW事業者IDと同じ事業者IDが、加入者プロファイルの「接続元NW事業者ID」に設定されているかどうかを確認する(ステップS204)。ステップS203とステップS204の両方がYesであれば、NW-Aが認証した接続要求であることがわかり、接続元NW事業者IDとしてNW-B.comを付加してアプリケーション接続を行う(ステップS205)。ステップS203とステップS204のいずれかがNoであれば、接続を拒否する(ステップS206)。
<装置構成例>
本実施の形態で説明したNW接続機能部10A、10Bはいずれも、方法1-A、1-B、2のいずれかの方法での接続処理を実行できれば、その機能構成は特定の構成に限定されない。例えば、NW接続機能部10A、10Bのそれぞれをコンピュータ(サーバ)で構成し、方法1-A、1-B、2のいずれかの方法での処理に対応するプログラムを実行させることによりNW接続機能部10A、10Bを実現できる。また、NW接続機能部10A、10Bは、方法1-A、1-B、2のうちの全部又は複数の機能を実現できるように構成してもよい。
例えば、本実施の形態で端末-Aからの接続を受けるNW接続機能部10Aは、端末-AからNW接続要求(アプリ接続)を受けたら、HSS20Aから該当ユーザ(要求に含まれるユーザID)の加入者プロファイルを取得し、加入者プロファイルの規定に従って、NW接続要求信号を作成し、それをNW-Bに送信する機能、NW-Bから応答を受けたら、接続完了信号を端末-Aに返す機能を含む。
図20は、本実施の形態のNW-BのNW接続機能部10Bの機能構成と、HSS30Bの機能構成を示す図である。この構成は一例である。
図20に示すように、NW接続機能部10Bは、NW接続要求受信部101、各ID抽出部102、加入者データ要求送信部103、他事業者加入者データ要求送信部104、加入者データ要求応答受信部105、ID整合性確認部106、NW制御内容確認部107、NW接続要求送信部108、NW接続制御部109、NW接続応答受信部110、NW接続要求応答部111を備える。また、HSS30Bは、加入者データ要求受信部301、加入者データ要求検索部302、加入者データ要求応答部304、加入者DB(データベース)303を備える。このような構成を備えるシステムの動作は以下のとおりである。
NW接続機能部10BのNW接続要求受信部101がNW-AからNW接続要求を受信し、各ID抽出部102がNW接続要求に含まれる各IDを抽出し、ID整合性確認部106に渡す。加入者データ要求送信部103(方法2の場合は他事業者加入者データ要求送信部104)が、HSS30B(方法2の場合はHSS30A)に加入者データ要求を送信する。
HSS30Bでは、加入者データ要求受信部301が加入者データ要求を受信し、加入者データ要求検索部302が、加入者DB303から要求されたユーザの加入者プロファイルを取得し、加入者データ要求応答部304に渡し、加入者データ要求応答部304が加入者プロファイルをNW制御機能部10Bの加入者データ要求応答受信部105に送る。
加入者データ要求応答受信部105は受信した加入者プロファイルをID整合性確認部106に渡す。ID整合性確認部106は、NW接続要求から抽出された各IDと加入者プロファイルの信号条件で規定された各IDとの整合性を確認し、整合性の確認がとれたら、NW制御内容確認部107がNW制御内容(アプリ接続等)を確認し、NW接続要求送信部108がNW制御内容に基づいてアプリケーション部20BにNW接続要求を送信する。
NW接続応答受信部110が応答を受信すると、NW接続制御部109によるNW接続制御がなされるとともに、NW接続要求応答部111により、要求元であるNW-Aに応答が返される。
すなわち、本実施の形態では、接続要求ユーザID、NW事業者設定ユーザID、NW事業者IDの3つの情報を基に、NW制御機能部10Bがアプリケーション部20Bとの接続可否を判定する。
<実施の形態のまとめ>
本実施の形態で説明したように、本実施の形態において、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置及び第1加入者プロファイル格納装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置及び第2加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムが提供される。
前記第1NW制御装置は、前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する第1加入者プロファイルを前記第1加入者プロファイル格納装置から取得する手段と、前記第1加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記第2NW制御装置に送信する手段と、を備える。
前記第2NW制御装置は、前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に付加された情報に基づいて、前記第2加入者プロファイル格納装置から第2加入者プロファイルを取得し、当該第2加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段とを備える。
前記第1加入者プロファイル格納装置に格納された第1加入者プロファイルは、1対1もしくはn(nは自然数)対1で、前記第2加入者プロファイル格納装置に格納された第2加入者プロファイルと対応付けられている。
また、前記第1加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDとして前記第2NWにおけるユーザIDをサービス利用要求信号に付加する指示と、接続元事業者情報として前記第1NWの事業者情報をサービス利用要求信号に付加する指示とを含み、
前記第2加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDの値と接続元事業者情報の値を含み、前記サービス利用要求信号から取得された前記第2NWにおけるユーザIDと前記事業者情報のそれぞれが、前記接続元事業者設定ユーザIDの値及び前記接続元事業者情報の値と一致することを前記サービス利用の条件として規定している。
また、本実施の形態によれば、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置と、第1NW又は第2NWに備えられた加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムも提供される。
前記第1NW制御装置は、前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する加入者プロファイルを前記加入者プロファイル格納装置から取得する手段と、前記加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記第2NW制御装置に送信する手段と、を備える。
前記第2NW制御装置は、前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に含まれる情報に基づいて、前記加入者プロファイル格納装置から前記加入者プロファイルを取得し、当該加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段とを備える。
前記加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDとして前記第1NWにおけるユーザIDをサービス利用要求信号に付加する指示と、接続元事業者情報として前記第1NWの事業者情報をサービス利用要求信号に付加する指示とを含み、
更に、前記加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDの値と接続元事業者情報の値を含み、前記サービス利用要求信号から取得された前記第1NWにおけるユーザIDと前記事業者情報のそれぞれが、前記接続元事業者設定ユーザIDの値及び前記接続元事業者情報の値と一致することを前記サービス利用の条件として規定している。
また、本実施の形態によれば、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置及び第1加入者プロファイル格納装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置及び第2加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムにおける前記第2NW制御装置に対応するネットワーク制御装置が提供され、また、第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置と、第1NW又は第2NWに備えられた加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムにおける前記第2NW制御装置に対応するネットワーク制御装置が提供される。
上記のように、本実施の形態では、NW-Aに接続した端末からNW-Bで提供されるアプリケーション部20Bと接続するシステムが提供される。当該システムにおいては、事業者AとBの間で連携を行うための下記プロファイル規定を有する加入者プロファイルが設定されている。
(1)事業者Aが所有するNW制御機能部10Aにおいて接続先となる事業者BのユーザIDに信号内の接続元ユーザID情報を書き換えるプロファイル規定(例、信号付加情報:要求元ユーザID)。
(2)事業者Aが特定のIDでの接続であることを示すための情報を付加する加入者プロファイル規定(例、信号付加情報:接続元NW事業者設定ユーザID)。
(3)事業者Aが自身の事業者情報を付加する加入者プロファイルの規定(例:信号付加情報:接続元NW事業者ID)。
また、本実施の形態では、上記加入者プロファイルに基づいてNW-Aの端末とNW-Bのアプリケーション部20Bの接続を行う下記の機能が備えられている。
(1) まず、事業者Aが所有するNW制御機能部10Aにおいて接続先となる事業者BのユーザIDに信号内の接続元ユーザID情報を書き換えて通信を制御する機能がある。この機能は、NW制御機能部10Aにおいて接続先となる事業者BのユーザIDと自NWのユーザIDを1対1に対応づけて、個々にアプリケーション部との通信を制御する機能、もしくは、NW制御機能部10Aにおいて接続先となる事業者BのユーザIDに自NWのユーザIDを複数対応づけて書き換え、事業者単位でまとめてアプリケーション部への通信を制御する機能として実現される。
(2)また、事業者Aが所有するNW制御機能部10Aにおいて、接続先となる事業者BのユーザIDを事業者Aが設定したことを示す情報を付加して通信を制御する機能がある。
(3)また、事業者Aが所有するNW制御機能部10Aにおいて、接続先となる事業者BにNW事業者名(事業者A)を付加して通信を制御する機能がある。NW事業者による付加情報と、情報を付加したNW事業者の対応関係により自アプリケーションとの通信を行う正当性が確認される。
<実施の形態の効果>
本実施の形態における技術によれば、通信事業者のアプリケーションを他の通信事業者に貸し出すことが可能となり、他事業者へのアプリケーションの卸提供形態が可能となる。
また、グループ関係にある通信事業者間で同一のアプリケーション機能を共有することで、アプリケーション設備を分割して持つことによる分割損をなくし、設備利用効率が向上し、結果としてコスト低減につながる。
更に、他の事業者が展開するアプリケーションを自社で提供するNW上で設備を持たずに実現可能となり、新たな市場性の高いアプリケーションが出現した際に、設備を持たずに自社のサービスとして提供が可能となる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
10A、10B NW制御機能部
20A、20B アプリケーション部
30A、30B HSS
101 NW接続要求受信部
102 各ID抽出部
103 加入者データ要求送信部
104 他事業者加入者データ要求送信部
105 加入者データ要求応答受信部
106 ID整合性確認部
107 NW制御内容確認部
108 NW接続要求送信部
109 NW接続制御部
110 NW接続応答受信部
111 NW接続要求応答部
301 加入者データ要求受信部
302 加入者データ要求検索部
304 加入者データ要求応答部
303 加入者DB(データベース)

Claims (7)

  1. 第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置及び第1加入者プロファイル格納装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置及び第2加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムであって、
    前記第1NW制御装置は、
    前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する第1加入者プロファイルを前記第1加入者プロファイル格納装置から取得する手段と、
    前記第1加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記第2NW制御装置に送信する手段と、を備え、
    前記第2NW制御装置は、
    前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に付加された情報に基づいて、前記第2加入者プロファイル格納装置から第2加入者プロファイルを取得し、当該第2加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
    前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段と
    を備えたことを特徴とする通信制御システム。
  2. 前記第1加入者プロファイル格納装置に格納された第1加入者プロファイルは、1対1もしくはn(nは自然数)対1で、前記第2加入者プロファイル格納装置に格納された第2加入者プロファイルと対応付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御システム。
  3. 前記第1加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDとして前記第2NWにおけるユーザIDをサービス利用要求信号に付加する指示と、接続元事業者情報として前記第1NWの事業者情報をサービス利用要求信号に付加する指示とを含み、
    前記第2加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDの値と接続元事業者情報の値を含み、前記サービス利用要求信号から取得された前記第2NWにおけるユーザIDと前記事業者情報のそれぞれが、前記接続元事業者設定ユーザIDの値及び前記接続元事業者情報の値と一致することを前記サービス利用の条件として規定している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信制御システム。
  4. 第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置と、第1NW又は第2NWに備えられた加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムであって、
    前記第1NW制御装置は、
    前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する加入者プロファイルを前記加入者プロファイル格納装置から取得する手段と、
    前記加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記第2NW制御装置に送信する手段と、を備え、
    前記第2NW制御装置は、
    前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に含まれる情報に基づいて、前記加入者プロファイル格納装置から前記加入者プロファイルを取得し、当該加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
    前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段と
    を備えたことを特徴とする通信制御システム。
  5. 前記加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDとして前記第1NWにおけるユーザIDをサービス利用要求信号に付加する指示と、接続元事業者情報として前記第1NWの事業者情報をサービス利用要求信号に付加する指示とを含み、
    更に、前記加入者プロファイルは、接続元事業者設定ユーザIDの値と接続元事業者情報の値を含み、前記サービス利用要求信号から取得された前記第1NWにおけるユーザIDと前記事業者情報のそれぞれが、前記接続元事業者設定ユーザIDの値及び前記接続元事業者情報の値と一致することを前記サービス利用の条件として規定している
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信制御システム。
  6. 第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置及び第1加入者プロファイル格納装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置及び第2加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムにおける前記第2NW制御装置に対応するネットワーク制御装置であって、
    前記第1NW制御装置は、前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する第1加入者プロファイルを前記第1加入者プロファイル格納装置から取得し、前記第1加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記ネットワーク制御装置に送信する装置であり、
    前記ネットワーク制御装置は、
    前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に付加された情報に基づいて、前記第2加入者プロファイル格納装置から第2加入者プロファイルを取得し、当該第2加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
    前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段と
    を備えたことを特徴とするネットワーク制御装置。
  7. 第1の通信事業者のネットワークである第1NWに備えられた第1NW制御装置と、第2の通信事業者のネットワークである第2NWに備えられた第2NW制御装置と、第1NW又は第2NWに備えられた加入者プロファイル格納装置とを有する通信制御システムにおける前記第2NW制御装置に対応するネットワーク制御装置であって、
    前記第1NW制御装置は、前記第1の通信事業者の端末である第1端末から、前記第2NWにおけるサービス提供手段により提供されるサービスの利用を要求するサービス利用要求信号を受信し、当該サービス利用要求信号に含まれるユーザIDに対応する加入者プロファイルを前記加入者プロファイル格納装置から取得し、前記加入者プロファイルに従って、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断するための情報を付加したサービス利用要求信号を前記ネットワーク制御装置に送信する装置であり、
    前記ネットワーク制御装置は、
    前記第1NW制御装置から受信したサービス利用要求信号に付加された情報に基づいて、前記加入者プロファイル格納装置から前記加入者プロファイルを取得し、当該加入者プロファイルの情報とサービス利用要求信号に付加された情報との整合性を確認することにより、前記第1端末による前記サービスの利用可否を判断する整合性確認手段と、
    前記第1端末による前記サービスの利用が可である場合に、前記第1端末に前記サービスを利用させる手段と
    を備えたことを特徴とするネットワーク制御装置。
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