JP5628647B2 - ピロロピリミジン誘導体を有効成分とするbaffの結合阻害剤 - Google Patents

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Description

本発明は、BR3受容体に対するBAFFの結合阻害剤として有用なピロロピリミジン誘導体に関する。より詳細には、自己免疫性疾患の予防及び/又は治療剤、後天性免疫不全症候群又は癌の予防及び/又は治療剤として有用なピロロピリミジン誘導体に関する。
生体における免疫機構は本来、細菌、ウイルスあるいは腫瘍などの異種抗原タンパクを認識して排除するための生体防御機構で、外来抗原に対する特異的な反応が起こり、特異的抗体の産生や細胞障害性T細胞の活性化を伴う。これら獲得免疫においてB細胞は液性免疫を介して中心的な役割を果たし、外来性抗原に対する特異的抗体を産生して異種抗原の排除に働く(非特許文献1)。しかしながら自己免疫疾患においては、自己抗原に対する過剰な反応が起こり、自己抗体の産生やT細胞の活性化を伴う。自己免疫反応を背景に有する関節リウマチ(Rheumatoid Arthrhitis;RA)や全身性エリテマトーデス(Systemic Lupus Erythematosus;SLE)などの自己免疫疾患においては、自己反応性B細胞及び自己抗体の産生が亢進しており、それゆえにB細胞の成熟、活性化並びに抗体産生を制御する機構の解明について多くの研究が行われている。
B細胞は骨髄造血幹細胞由来で、細胞表面に免疫グロブリンを発現する細胞群であり、末梢血リンパ球の約10〜30%を占め、脾臓においてB細胞受容体(B Cell Receptor;BCR)を介した抗原刺激あるいはT細胞からの活性化刺激を受けて、免疫グロブリン産生細胞(形質細胞)へと分化する。活性化されたB細胞はインターロイキン−6(IL−6)や腫瘍壊死因子−アルファ(TNF−alpha)などの炎症性サイトカインを産生するとともに、細胞表面に発現するCD40などの共刺激分子を介してT細胞を活性化する。このようにB細胞は、自己抗体産生細胞としてのみならず、抗原提示細胞としての機能や、サイトカイン産生細胞、T細胞とのクロストークを介した自己免疫性疾患の病態形成に大きく関与していることが明らかにされている。さらにB細胞に特異的なCD抗原であるCD20に対するモノクローナル抗体(リツキシマブ、Rituxan, rituximab, 非特許文献2)はB細胞性非ホジキンリンパ腫、RAあるいはSLEの症状改善に有効であることが臨床において確認されつつあり、B細胞を標的とした自己免疫疾患の治療に大きな期待が持たれている。
近年、B細胞の生存及び成熟因子としてBAFF(B cell activating factor belonging to TNF superfamily)が発見された(非特許文献3、特許文献1)。BAFFは別名BLyS、TALL−1、THANK、zTNF4、TNFSF13B、又はKayリガンド(特許文献1参照)としても知られ、炎症性サイトカインであるTNF−alphaのスーパーファミリーのメンバーとして位置づけられている。BAFFは単球、マクロファージ、樹状細胞表面に前駆体タンパクとして存在し、インターフェロン−ガンマ(interferon-gamma、IFN-gamma)、LPS(lipopolysaccharide)あるいはインターロイキン−10(IL−10)などの刺激によりその発現が亢進される(非特許文献4)。BAFFはfurin型プロテアーゼのプロセッシングを受けて分泌型となり、この活性化されたBAFFタンパクはホモ三量体を形成して、同様に三量体としてB細胞表面に発現する受容体と結合する(非特許文献5)。BAFFのB細胞に対する主な作用は、アポトーシスに拮抗的に作用するBcl−2を誘導して、B細胞の生存延長や、免疫グロブリンであるIgM産生亢進などといったB細胞の活性化を誘導して自己抗体の過剰産生を亢進する(非特許文献6)。その細胞内シグナルは転写因子NF−kappaB2/p100がp52へプロセシングされることによる(非特許文献7)。BAFFトランスジェニックマウスはリンパ節あるいは脾臓の腫大と、組織中B細胞の過形成、及び重篤な自己免疫疾患様の表現型が確認されている(非特許文献8、非特許文献9)。一方、BAFFノックアウトマウスについては、成熟B細胞がほとんど観察されず、液性免疫応答の欠如が報告されている(非特許文献10)。
これらBAFFトランスジェニックマウスやBAFFノックアウトマウスの表現型などから、B細胞の活性化を伴う自己免疫疾患への関わりが深いことが考察できる。各種自己免疫疾患治療への応用の可能性は、Matsushitaらの総説で示されており、SLE、シェーグレン症候群、RA、全身性強皮症(Systemic Sclerosis;SSc)、多発性硬化症(Multiple Sclerosis:MS)、分類不能型免疫不全症(Common Variable Immunodeficiency:CVID)及び非ホジキンリンパ腫など抗腫瘍剤への応用について記載されている(非特許文献11)。また、後天性免疫不全症候群(Aquired Immune Deficiency Syndrome; AIDS)患者では血中T細胞が減少するとともにB細胞の増加及び免疫グロブリン産生が亢進しており、このB細胞表面におけるBAFFタンパクの発現が亢進していることから、AIDSの病態増悪にBAFF及びその受容体が関与していることが示唆される(非特許文献12)。
BAFFの受容体としてはBCMA(B Cell Maturation Antigen、別名TNFRSF17、非特許文献13)、TACI(Transmembrane Activator and CAML-Interactor、別名TNFRSF13B、非特許文献14)、及びBR3(別名TNFSFR13C、BAFF Receptor、BAFF−Rと省略されることもある。非特許文献15)の3種類の膜貫通型タンパクが報告され、これら受容体はリガンドと同様にTNF受容体スーパーファミリーのメンバーである。このうちBCMAとTACIにはTNFファミリーメンバーの1つであるAPRIL(A Proliferation Inducing Ligand)がリガンドとして結合する(非特許文献16)。これら3つの受容体のうち、BAFFのB細胞に対する作用は主にBR3を介していることが示唆されている(非特許文献15)。BR3ノックアウトマウスの表現型は、BAFF欠損マウスと同様に成熟型B細胞の欠失、免疫グロブリン産生能の低下などが観察され(非特許文献17)、さらに、BR3遺伝子に自然変異のあるA/WySnJマウスにおいても、末梢B細胞数の著しい低下が見られるなど、B細胞の成熟過程におけるBAFF及びBR3の重要性が示唆されている(非特許文献18)。
近年、RAをはじめとする自己免疫疾患の治療のために、標的タンパクの特異的抗体、あるいは標的タンパクの受容体を利用した可溶性受容体といった生物製剤の開発が行われ、例えば、炎症性サイトカインであるTNF−alphaの可溶性受容体タンパク製剤であるエンブレル(Enbrel、Etanercept、非特許文献19)はRA治療に用いられている。同様に、BAFFに対する特異的抗体あるいは、その受容体を利用した可溶性受容体タンパクの開発も進められており、自己免疫疾患及び他のB細胞が関わるとされている疾患の治療を目的として開発されている(非特許文献6)。例えば、抗ヒトBAFF抗体であるベリムマブ(Belimumab、Lymphostat)は、SLEに対して(非特許文献20)、TACI−Fc融合タンパクであるAtaciceptもBAFFの阻害を目的として、SLE患者での臨床試験を行っている(非特許文献21)。また、非ホジキンリンパ腫患者の生存率と血中BAFF濃度の関連も示唆されており(非特許文献22)、自己免疫疾患以外の疾患においてもBAFFを標的とした治療法の開発が期待される。さらに、可溶性受容体であるBR3−Fcの開発もB細胞活性化を制御する目的で進められている(非特許文献23)。
以上のようにBAFF及びその受容体を標的として、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性強皮症、多発性硬化症、分類不能型免疫不全症などの自己免疫疾患、後天性免疫不全症候群及び、非ホジキンリンパ腫などの抗腫瘍剤の治療として、抗BAFF抗体、BR3−Fcタンパクといった生物製剤での開発が進められているが、BAFFあるいはその受容体に作用して阻害作用を示す低分子化合物の報告はこれまでになく、僅かにBR3タンパクの部分ペプチドが報告されているのみである(非特許文献24、特許文献2)。また、前述したとおり、BAFFが結合する受容体は少なくとも3種類知られているが、そのうちBR3受容体は唯一BAFF特異的な受容体であり、BAFFシグナルを主に伝達すると考えられている。
一方、ピロロピリミジン骨格を有する化合物には、MEK阻害作用に基づく、癌、リウマチ等の治療(特許文献3、特許文献4)、HSP阻害に基づく癌の治療(特許文献5)、黄体ホルモン作用に基づく不妊症の治療(特許文献6)、CRF阻害作用に基づく炎症性疾患を含む種々の疾患の治療(特許文献7)等が開示されている。しかし、いずれの文献の化合物も、ピロロピリミジン環上の置換基の組合せで本発明の化合物とは異なる。また、いずれの文献においても、BR3受容体に対するBAFFの結合阻害作用に関する記載や示唆もない。
WO99/12964号パンフレット WO2005/005462号パンフレット WO2008/067481号パンフレット WO2008/157179号パンフレット WO2007/035963号パンフレット 特表2002−541259号公報 特表平09−504520号公報
Roit Iら, IMMUNOLOGY. Fifth Edition(1998), Mosby International Ltd Eisenberg Rら, Arthritis Res. Ther., 5: 157-159(2003) Moore PAら, Science, 285: 260-263(1999) Nardelli Bら, Blood, 97: 198-204(2001) Schneider Pら, J. Exp. Med., 189: 1747-1756(1999) Kalled SLら, Expert Opin. Ther. Targets, 7: 115-123(2003) Kayagaki Nら, Immunity, 10: 515-524(2002) Khare SDら, Proc. Natl. Acad. Sci., 97: 3370-3375(2000) Mackay Fら, J.Exp.Med., 190: 1697-1710(1999) Schiemann Bら, Science, 293: 2111-2114(2001) Matsushita Tら, Jpn. J. Clin. Immunol., 28: 333-342(2005) Moir Sら, J. Exp. Med., 200: 587-599(2004) Laabi Yら, Nucleic Acids Res., 22: 1147-1154(1994) von Bulow GUら, Science, 278: 138-141(1997) Thompson JSら, Science, 293: 2108-2111(2001) Lopez-Fraga Mら, EMBO Rep., 2: 945-951(2001) Shulga-Morskaya Sら, J. Immunol., 173: 2331-2341(2004) Amanna IJら, J.Immunol., 170: 4593-4600(2003) Lovell DJら, N. Eng. J. Med., 342: 763-769(2000) Furie Rら, Arthritis Res. Ther., 10: R109(2008) Dall’Era Mら, Arthritis Rheum. 56: 4142-4150(2007) Novak AJら, Blood, 104: 2247-2253(2004) Vugmeyster Yら, Am. J. Pathol., 168: 476-489(2006) Gordon NCら, Biochemistry, 42: 5977-5983(2003)
本発明の目的は、BR3受容体に対するBAFFの結合を阻害し、自己免疫性疾患等の予防及び治療効果、又は癌の予防及び/又は治療効果に優れた新規化合物、及びそれを含有してなる医薬組成物を提供することにある。
以上のように、BAFFの結合阻害剤は、抗BAFF抗体、BR3−Fc受容体などの生物製剤での開発が進められているが、低分子化合物の報告はこれまでない。また前述したとおり、BAFFが結合する受容体は少なくとも3種類知られているが、そのうちBR3受容体が最も重要であることも示唆されている。そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体がこのBAFF−BR3結合を阻害することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下の発明に関する。
[1]次の一般式(1):
[式中、環Aは次式:
から選択される基(ここで、Bは、−CH−、−O−又は−NH−を示し、Rは、(C1-6アルキル)アミノ基、(C3−6シクロアルキル)アミノ基、ピリジニル基、又は2−オキソピロリジニル基を示し、Lは、式−(CH−、−CHC(O)−、又は−C(O)CH−を示し、nは、0〜2の整数を示し、oは、1〜3の整数を示し、pは、0〜3の整数を示す。)を示し、
、Rは、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、又はC1−6アルキル基を示し、
は、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、又は(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、
mは、0〜2の整数を示す。]
で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[2]前記一般式(1)で示される化合物が、
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である前記[1]に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[3]前記[1]又は[2]に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体を含有してなる医薬組成物。
[4]医薬組成物が、BR3受容体に対するBAFFの結合阻害に関連する疾患の予防及び/又は治療のためのものである前記[3]に記載の医薬組成物。
[5]前記[1]又は[2]に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなるBR3受容体に対するBAFFの結合阻害剤。
[6]前記[1]又は[2]に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる自己免疫性疾患の予防及び/又は治療剤。
[7]前記自己免疫性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性強皮症、多発性硬化症又は分類不能型免疫不全症である、前記[6]記載の予防及び/又は治療剤。
[8]前記[1]又は[2]に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる後天性免疫不全症候群の予防及び/又は治療剤。
[9]前記[1]又は[2]に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療剤。
[10]前記非ホジキンリンパ腫が、前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫、慢性Bリンパ球性白血病、前駆細胞性白血病、小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、免疫細胞腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、形質細胞腫、形質細胞性骨髄腫、びまん性大細胞型リンパ腫又はバーキットリンパ腫である、前記[9]記載の予防及び/又は治療剤。
[11]患者に、前記一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を投与する自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群又は非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療方法。
[12]自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群又は非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療剤を製造するための前記一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
[13]自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群又は非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療に使用するための前記一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
本発明の一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、BR3受容体に対するBAFFの結合阻害活性を有しており、BR3受容体に対するBAFFの結合の阻害に関連する疾患、例えば、自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群又は癌の予防及び/又は治療剤として有用である。また、本発明の一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、低分子化合物であり、BAFF受容体の可溶性タンパク等とは異なり経口投与が可能であり、本発明は経口投与が可能な新規なBR3受容体に対するBAFFの結合の阻害に関連する疾患の予防及び/又は治療剤を提供するものである。
図1は、本発明の化合物によるBAFFのIL−6産生誘導に対する抑制作用を試験した結果を示すものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における用語の定義は以下のとおりである。
本明細書中で使用するとき、非ホジキンリンパ腫とは、悪性リンパ腫の中で、ホジキンリンパ腫以外の悪性リンパ腫であり、例えば、Revised European American Lymphoma (REAL)分類などにより既に細分化、体系化されている(例えば、Harris et al., Blood, 84 (5), 1361-1392 (1994)、溝口ら, 別冊医学のあゆみ, 血液疾患Ver.2, 医歯薬出版, 303-307(1998)等を参照)。本発明の非ホジキンリンパ腫としては、例えば、B細胞リンパ腫(前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫(precursor B-lymphoblastic leukemia)、慢性Bリンパ球性白血病(B-cell chronic lymphocytic leukemia)、前駆細胞性白血病(B-cell prolymphocytic leukemia)、小リンパ球性リンパ腫(B-cell small lymphocytic lymphoma)、リンパ形質細胞性リンパ腫(lymphoplasmacytoid lymphoma)、免疫細胞腫(immunocytoma)、マントル細胞リンパ腫 (Mantle cell lymphoma)、濾胞性リンパ腫(follicle center lymphoma)、辺縁リンパ腫(Marginal zone B-cell lymphoma)、ヘアリー細胞白血病(Hairy cell leukemia)、形質細胞腫(Plasmacytoma)、形質細胞性骨髄腫(plasma cell myeloma)、びまん性大細胞型リンパ腫(Diffuse Large B-cell lymphoma)、バーキットリンパ腫(Burkitt’s lymphoma)等)、T細胞リンパ腫又はNK細胞リンパ腫(慢性Tリンパ球性白血病(T-cell chronic lymphocytic leukernia)、前駆リンパ球性白血病(T-cell prolymphocytic leukemia)、大顆粒Tリンパ球性白血病(T-cell Large granular lymphocyte leukemia)、大顆粒NK細胞性白血病(NK-cell Large granular lymphocyte leukemia)、菌状息肉腫(Mycosis fungoides)、セザリー症候群(Sezary syndrome)、末梢T細胞リンパ腫(Peripheral T-cell lymphomas)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(Angioimmunoblastic T-cell lymphoma)、血管中枢性リンパ腫(Angiocentric lymphoma)、腸管T細胞リンパ腫(Intestinal T-cell lymphoma)、成人T細胞リンパ腫(Adult T-cell lymphoma)、未分化大細胞リンパ腫(Anaplastic large cell lymphoma)等)等が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状の炭化水素基、好ましくは飽和鎖状炭化水素基を意味する。「C1−6アルキル基」としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。なお、本明細書中、「(C1−6アルキル)アミノ基」及び「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」でも「C1−6アルキル」なる定義が使用されているが、これらも上記「C1−6アルキル」と同義である。
本明細書中で使用するとき、「(C1−6アルキル)アミノ基」としては、前記したC1−6アルキル基でモノ又はジ置換されたアミノ基が挙げられる。例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基等の炭素数1〜6個の直鎖又は分枝状のアルキルアミノ基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C3−6シクロアルキル」は、炭素数3〜6の飽和の環状炭化水素基を示す。「C3−6シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。
なお、本明細書中、「(C3−6シクロアルキル)アミノ基」としては、前記した「C3−6シクロアルキル」で置換されたアミノ基が挙げられる。「(C3−6シクロアルキル)アミノ基」としては、例えば、シクロプロピルアミノ基、シクロブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等の炭素数3〜6の(シクロアルキル)アミノ基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C6−10アリール基」は、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を示す。「C6−10アリール基」としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アズレニル基等が挙げられる。なお、本明細書中、「ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基」及び「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」でも「C6−10アリール」なる定義が使用されているが、これらの定義中の「C6−10アリール」も前記したものと同意義である。また、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」としては、1個以上の前記した「C6−10アリール基」で置換されたC1−6アルキル基が挙げられる。「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルへキシル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、ナフチルブチル基、アズレニルメチル基、アズレニルエチル基、アズレニルプロピル基、アズレニルブチル基等が挙げられる。
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基」としては、1個以上のハロゲン原子で置換されたC6−10アリール基が挙げられる。1個以上のハロゲン原子で置換されたC6−10アリール基としては、例えば、ハロゲン置換フェニル基、ハロゲン置換ナフチル基、ハロゲン置換アズレニル基等が挙げられ、より好ましくは、4位がハロゲン原子で置換されたフェニル基等が挙げられる。
一般式(1)中、R、Rにおける「C1−6アルキル基」としては、C1−4アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(1)中、Rにおける「C3−6シクロアルキル基」としては、C5−6シクロアルキル基が好ましく、シクロペンチル基がより好ましい。
一般式(1)中、Rにおける「ハロゲン原子で置換してもよいC6−10アリール基」としては、フェニル基、4−フルオロフェニル基が好ましい。
一般式(1)中、Rにおける「(C6−10アリール)C1−6アルキル基」としては、フェニル置換C1−6アルキル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。
一般式(1)中、Rにおける「(C1−6アルキル)アミノ基」としては、(C1−4アルキル)アミノ基が好ましく、イソプロピルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基がより好ましい。
一般式(1)中、Rにおける「(C3−6シクロアルキル)アミノ基」としては、(C3−4シクロアルキル)アミノ基が好ましく、シクロプロピルアミノ基がより好ましい。
本発明の好ましい一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体の具体例として、下記化合物を挙げることができる。
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例1);
1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン(実施例2);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例3);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例4);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例5);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例6);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例7);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例8);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例9);
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン(実施例10);
1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン(実施例11);
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン(実施例12);
1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン(実施例13);
1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン(実施例14);
1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン(実施例15);
1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン(実施例16);
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例17);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例18);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例19);
4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン(実施例20);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例21);
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例22);
2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド(実施例23);
N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド(実施例24);
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド(実施例25);
N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド(実施例26);
1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン(実施例27);及び、
2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド(実施例28)。
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物としては、本発明のピロロピリミジン誘導体のみならず、その医薬として許容される塩、それらの各種の水和物や溶媒和物、及び結晶多形を有する物質、及びこれらの物質のプロドラッグとなる物質を包含している。また、不斉炭素原子を有する場合には、ラセミ体のみならず、光学活性体と包含される。
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体として許容される塩としては、具体的には、化合物を塩基性化合物として扱う場合は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等)や有機酸(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等)との酸付加塩等が挙げられる。一方、化合物を酸性化合物として扱う場合には、無機塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、バリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等が挙げられる。
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体やその医薬として許容される塩の溶媒和物としては、水和物や各種の溶媒和物(例えば、エタノールなどのアルコールとの溶媒和物)が挙げられる。
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体は、特開平8−53454号公報、Heterocycles, 39(1), 345-356 (1994)等に記載の公知の方法を参考にして製造することができる。例えば、下記反応工程図に示す方法、あるいはこれに準じた方法により製造することができるが、これらに限定されるものではない。また、必要に応じて官能基を保護して各反応を行ってもよい。保護、脱保護条件としては一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考にして行うことができる。
(方法A)化合物1aは、下記方法により製造することができる。
[反応工程図1]
[式中、R、R、R、L、m、oは前記定義と同意義を示し、Rは、C3−6シクロアルキル基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、Pは、アミノ基の保護基(ベンジル基、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等)を示し、X、Xはハロゲン原子等の脱離基を示し、Lは、−(CH−を示し、qは、0〜2の整数を示す。]
[工程1]化合物(2)と化合物(3)とを、溶媒中、塩基の存在下で反応させることにより、化合物(4)を製造することができる。本工程において、化合物(3)の量は特に限定されないが、例えば、化合物(2)に対して1.0〜1.5当量を反応に用いることができる。塩基の量は特に限定されないが、例えば、化合物(2)に対して1.0〜1.5当量を反応に用いることができる。本工程で用いる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクテン(DABCO)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基類を使用することができる。本工程における反応温度は、使用する原料、溶媒によって異なるが、通常、−20〜100℃であり、反応時間は、通常、10分〜2日間である。
[工程2]化合物(4)と化合物(5)とを、溶媒中、塩基の存在下で反応させることにより、化合物(6)を製造することができる。本工程において、化合物(5)の量は特に限定されないが、例えば、化合物(4)に対して1.2〜1.8当量を反応に用いることができる。塩基の量は特に限定されないが、例えば、化合物(4)に対して1.2〜1.8当量を反応に用いることができる。本工程で用いる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクテン(DABCO)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基類を使用することができる。本工程における反応温度は、使用する原料、溶媒によって異なるが、通常、0〜100℃であり、反応時間は、通常、30分〜24時間である。
[工程3]化合物(6)の保護基Pを脱保護することにより、化合物(7)を製造することができる。脱保護の方法及び条件は保護基Pの種類によって異なる。例えばベンジル基、ベンジルオキシカルボニル基は接触水素付加により、tert−ブトキシカルボニル基は酸により脱保護できるが、その方法は有機化学で一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考にして行うことができる。
[工程4]化合物(7)とアルデヒド化合物(8)とを、溶媒中、還元剤の存在下で還元的アミノ化反応させることにより、化合物(1a)を製造することができる。本工程において、化合物(8)の量は特に限定されないが、例えば、化合物(7)に対して1.0〜1.5当量を反応に用いることができる。還元剤の量は特に限定されないが、例えば、化合物(7)に対して2.0〜4.0当量を反応に用いることができる。本工程で用いる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。また、イミンの形成を促進させ反応を加速する目的で酢酸等の有機酸をpH調節のために用いてもよい。さらに、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基類を反応に共存させてもよい。本工程における反応温度は、使用する原料、溶媒によって異なるが、通常、−20〜100℃であり、反応時間は、通常、10分〜2日間である。
化合物(7)とカルボン酸化合物(9)とを、溶媒中、縮合剤を用いて反応させることにより、化合物(1a)を製造することができる。なお、本工程では反応を加速させる目的で、縮合剤の他に塩基や縮合促進剤を共存させてもよい。本工程において、化合物(9)の量は特に限定されないが、例えば、化合物(7)に対して1.0〜1.5当量を反応に用いることができる。縮合剤の量は特に限定されないが、例えば、化合物(7)に対して1.0〜1.5当量を反応に用いることができる。塩基の量は特に限定されないが、例えば、化合物(7)に対して2.0〜2.5当量を反応に用いることができる。本工程で用いる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル等の酢酸エステル類等が挙げられる。縮合剤としては特に制限はないが、N,N’−ジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCI)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSCI)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)等が挙げられる。塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクテン(DABCO)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基類を使用することができる。縮合促進剤としては特に制限はないが、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾール(HOAt)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール(HODhbt)、N-ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド(HONB)、ペンタフルオロフェノール(HOPfp)、N−ヒドロキシフタルイミド(HOPht)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)等が挙げられる。本工程における反応温度は、使用する原料、溶媒によって異なるが、通常、0〜100℃であり、反応時間は、通常、30分〜24時間である。
(方法B)製造中間体(4)は、下記反応工程図2に示す方法によっても製造することができる。
[反応工程図2]
[式中、R、R、Rは、前記定義と同意義を示し、Rは、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、Rは、C1−6アルキル基を示し、Xは、ハロゲン原子等の脱離基を示す。]
[工程5]化合物(10)と化合物(11)とを、溶媒中、塩基の存在下反応させることにより、化合物(12)を製造することができる。本工程で用いる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、;メタノール、エタノールのようなアルコール類等が挙げられる。塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクテン(DABCO)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等の金属アルコラート類を使用することができる。本工程における反応温度は、使用する原料、溶媒によって異なるが、通常、0〜120℃であり、反応時間は、通常、30分〜24時間である。
[工程6]化合物(12)とハロゲン化試薬とを、溶媒中、塩基の存在下で反応させることにより、化合物(4)を製造することができる。ハロゲン化試薬としては、例えば、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、塩化チオニル、塩化オキザリル、トリフェニルホスフィンと四塩化炭素あるいは四臭化炭素との組み合わせ等が挙げられる。溶媒としては、特に制限はないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化アルキル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルホルムアミド等を単独又は組み合わせて使用することができる。また、ハロゲン化試薬としてオキシ塩化リン等を用いる場合は、溶媒兼試薬として用いることができる。本工程における反応温度は、使用する原料、溶媒によって異なるが、通常、0〜120℃であり、反応時間は、通常、30分〜24時間である。
(方法C)化合物1bは、下記方法により製造することができる。
[反応工程図3]
[工程7]化合物(4)と化合物(13)とを、溶媒中、塩基の存在下で反応させることにより、化合物(1b)を製造することができる。本工程において、化合物(13)の量は特に限定されないが、例えば、化合物(4)に対して1.0〜1.7当量を反応に用いることができる。塩基の量は特に限定されないが、例えば、化合物(4)に対して2.0〜2.5当量を反応に用いることができる。本工程で用いる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクテン(DABCO)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基類を使用することができる。本工程における反応温度は、使用する原料、溶媒によって異なるが、通常、0〜100℃であり、反応時間は、通常、30分〜24時間である。
また、この方法に準じて化合物(13)に代えて、前記した化合物(5)のPの部分が−L−Rである化合物を用いることにより、化合物(1a)を製造することもできる。この方法の詳細は後述する実施例を参照されたい。
前記の各反応で得られた中間体及び目的物は、有機合成化学で常用されている精製法、例えば、ろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して必要に応じて単離、精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次反応に供することもできる。
さらに、各種の異性体は異性体間の物理化学的性質の差を利用した常法を適用して単離できる。例えば、ラセミ混合物は、例えば、酒石酸等の一般的な光学活性酸とのジアステレオマー塩に導き光学分割する方法、又は、光学活性カラムクロマトグラフィーを用いた方法等の一般的ラセミ分割法により、光学的に純粋な異性体に導くことができる。また、ジアステレオマー混合物は、例えば、分別結晶化又は各種クロマトグラフィー等により分割できる。また、光学活性な化合物は適当な光学活性な原料を用いることにより製造することもできる。
本発明のBR3受容体に対するBAFFの結合阻害剤、又は自己免疫性疾患の予防及び/又は治療剤は、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体、その塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するものであって、医薬組成物として使用することができる。その場合、本発明の化合物を単独で用いてもよいが、通常は医薬として許容される担体、及び/又は希釈剤を配合して使用される。
本発明の医薬組成物は、BR3受容体に対するBAFFの結合の阻害に関連する疾患、例えば、自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群、及び/又は非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療のために使用することができる。本発明における自己免疫性疾患としては、BR3受容体に対するBAFFの結合の阻害に関連する疾患であれば特に制限はないが、例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性強皮症、多発性硬化症、分類不能型免疫不全症などが挙げられる。
また、後天性免疫不全症候群としては、BR3受容体に対するBAFFの結合の阻害に関連する疾患であれば特に制限は無いが、例えば、HIVなどが挙げられる。さらに、非ホジキンリンパ腫としては、BR3受容体に対するBAFFの結合の阻害に関連する疾患であれば特に制限はなく、前記してきた非ホジキンリンパ腫が好ましく、なかでも、例えば、前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫、慢性Bリンパ球性白血病、前駆細胞性白血病、小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、免疫細胞腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、形質細胞腫、形質細胞性骨髄腫、びまん性大細胞型リンパ腫、バーキットリンパ腫等がより好ましい。
投与経路は、特に限定されないが、治療目的に応じて適宜選択することができる。例えば、経口剤、注射剤、坐剤、吸入剤等のいずれでもよい。これらの投与形態に適した医薬組成物は、公知の製剤方法を利用することによって製造できる。
経口用固形製剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に医薬として許容される賦形剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法を利用して、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。添加剤は、当該分野で一般的に使用されているものでよい。例えば、賦形剤としては、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸等が挙げられる。結合剤としては、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤としては、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が挙げられる。滑沢剤としては、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。矯味剤としては、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
経口用液体製剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法を利用して、内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。矯味剤としては上記に挙げられたものでよく、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム等が挙げられ、安定化剤としてはトラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。
注射剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に、pH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法を利用して、皮下、筋肉及び静脈内注射剤を製造することができる。pH調製剤及び緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA(エデト酸ナトリウム)、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられる。局所麻酔剤としては、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が挙げられる。等張化剤としては、塩化ナトリウム、ブドウ糖等が挙げられる。
坐剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に公知の坐剤用担体、例えば、ポリエチレングリコール、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸トリグリセライド等、更に必要に応じて界面活性剤(例えば、ツイーン(登録商標))等を加えた後、常法を利用して製造することができる。
上記以外に、常法を利用して適宜好ましい製剤とすることもできる。
本発明の一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体の投与量は年齢、体重、症状、投与形態及び投与回数等によって異なるが、通常は成人に対して一般式(1)で表わされる化合物として1日あたり0.1mgから1000mg、好ましくは1mgから1000mg、より好ましくは1mgから500mgを、1回又は数回に分けて経口投与又は非経口投与するのが好ましい。
以下に実施例及び試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、下記実施例中で用いられている略号は下記の意味を示す。
s:シングレット(singlet)
d:ダブレット(doublet)
t:トリプレット(triplet)
m:マルチプレット(multiplet)
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl:重クロロホルム
H-NMR:プロトン核磁気共鳴
IR:赤外線吸収スペクトル
THF:テトラヒドロフラン
DMSO:ジメチルスルホキシド
WSC・HCl:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
HOBt・HO:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール 1水和物
また、本明細書中で使用する「Rt」との用語は、その化合物に関連したLC−MSの保持時間(単位:分間)を意味する。特に明記しない限り、報告された保持時間を得るのに使用されるLC−MS方法は、以下のとおりである:
使用機器:Surveyor MSQ (Thermo Finnigan、USA)
カラム: Waters Xterra MS C18 culumn (30x2.1mm、3.5μm)
勾配: 100%[水+0.1%ギ酸]〜5 %[水+0.1%ギ酸]及び95%アセトニトリル(2.5分)〜100%[水+0.1%ギ酸](1.5分) 計4.0分
流速: 1.5mL/分
検出: フォトダイオードアレイ検出器190−800nm
イオン化法:大気圧化学イオン化法
検出法:蒸発光散乱検出
MS検出範囲:45−1000D
注入量:2μL
[実施例1]
7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの製造
a)次に示す反応により7−ベンジル−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを製造した。
市販の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン100mg(0.65mmol)を無水THF2mLに溶かし、アルゴン雰囲気下水素化ナトリウム(NaH)(55%鉱油混合物)31mg(0.72mmol)を加え、室温にて30分攪拌した。反応液の発泡がおさまっていることを確認し、ベンジルブロミド(BnBr)122mg(0.72mmol)を加えた。そのまま室温にて終夜攪拌した。水20mLに反応液をあけ、クロロホルムにて抽出した(5mL×4)。得られた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥して、ろ液を減圧濃縮した。得られた油状物をBiotage社製SNAP10にて精製(ヘキサン−酢酸エチル)し、7−ベンジル−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン135mg(収率85%)を無色結晶性粉末として得た。
H−NMR(CDCl)δ:5.46 (2H, s), 6.62 (1H, d, J = 3.6 Hz), 7.18-7.25 (3H, m), 7.28-7.38 (3H, m), 8.67 (1H, s).
b)次に示す反応によりtert−ブチル 4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−カルボキシレートを製造した。
tert−ブチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキシレート62mg(0.31mmol)を無水THF1mLに溶かし、アルゴン雰囲気下水素化ナトリウム(NaH)(55%鉱油混合物)13mg(0.31mmol)を加え、室温にて20分攪拌した。反応液の発泡がおさまっていることを確認し、そこに上記a)で得られた7−ベンジル−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン50mg(0.21mmol)の無水THF1mL溶液を加えた。そのまま該溶液を室温にて1時間攪拌し、さらに80℃油浴中で2時間攪拌した。放冷後水15mLに反応液をあけ、酢酸エチルにて抽出した(10mL×3)。得られた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥して、ろ液を減圧濃縮した。得られた油状物をBiotage社製SNAP10(ヘキサン−酢酸エチル)にて精製し、tert−ブチル−4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−カルボキシレート97mgを赤色油状物として得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.48 (9H, s), 1.75-1.91 (2H, m), 1.98-2.12 (2H, m), 3.27-3.40 (2H, m), 5.43 (2H, s), 5.50-5.53 (1H, m), 6.54 (1H, d, J = 3.6 Hz), 7.01 (1H, d, J = 3.3 Hz), 7.16-7.23 (2H, m), 7.27-7.33 (3H, m), 8.46 (1H, s).
c)次に示す反応により7−ベンジル−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩を製造した。
上記b)で得られたtert−ブチル−4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−カルボキシレート97mgを酢酸エチル1mLに溶かし、4N塩酸−酢酸エチル溶液1mLを加えた。得られた溶液を室温で攪拌したところ、30分で白色固体が析出した。さらに継続してその溶液を室温にて終夜攪拌した。得られた固体をろ取した後、酢酸エチルで洗浄し、減圧乾燥を経て7−ベンジル−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩75mg(2段階トータル収率:99%)を白色固体として得た。
H−NMR(DMSO−D)δ:1.86-2.04 (2H, m), 2.12-2.27 (2H, m), 3.05-3.36 (4H, m), 5.44 (2H, s), 5.47-5.57 (1H, m), 6.59 (1H, d, J = 3.3 Hz), 7.19-7.33 (5H, m), 7.56 (1H, d, J = 3.6 Hz), 8.42 (1H, s).
d)次に示す反応により目的の7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを製造した。
上記c)で得られた7−ベンジル−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩17mg(0.05mmol)、ニコチンアルデヒド7mg(0.065mmol)をジクロロメタン0.5mLに加え、そこにトリエチルアミン20mg(0.2mmol)と触媒量の酢酸を加え、室温にて30分攪拌した。得られた溶液に、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム32mg(0.15mmol)を加え、室温でさらに2時間攪拌した。得られた溶液を水20mLにあけ、クロロホルムにて抽出した(10mL×3)。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。得られた油状物をBiotage社製SNAP10(クロロホルム−メタノール)にて精製し、7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン20mg(収率:100%)を無色透明油状物として得た。得られた油状物を酢酸エチルに溶解させ、4N塩酸−酢酸エチル溶液を加えて白沈を生じさせ、ろ過、酢酸エチル洗浄を行い、7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩を白色固体として20mg得た。
H−NMR(DMSO−D,vt.80)δ:2.10-2.26 (2H, m), 2.27-2.41 (2H, m), 3.10-3.52 (4H, m), 4.43 (2H, s), 5.43 (2H, s), 5.48-5.59 (1H, m), 6.56 (1H, s), 7.19-7.35 (5H, m), 7.45 (1H, d, J = 3.6 Hz), 7.62 (1H, dd, J = 8.1, 5.1 Hz), 8.31 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.39 (1H, s), 8.71 (1H, d, J = 4.6 Hz), 8.91 (1H, s).
[実施例2]
次に示す反応により1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンを製造した。
2−(2−オキソピロリジン−1−イル)酢酸7.9mg(0.055mmol)をジクロロメタン0.5mLに溶かし、WSC・HCl 11.5mg(0.06mmol)、HOBt・HO 11.5mg(0.075mmol)を加えた。ここに、7−ベンジル−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩17.2mg(0.05mmol)及びトリエチルアミン12.6mg(0.13mmol)を加え、室温で90分攪拌した。反応液を水20mLにあけ、クロロホルムにて抽出した(10mL×3)。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。得られた油状物をBiotage社製SNAP10(クロロホルム−メタノール)にて精製し、1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン17mg(収率78%)を白色粉末として得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.82-2.00 (2H, m), 2.01-2.16 (4H, m), 2.45 (2H, t, J = 8.1 Hz), 3.40-3.65 (4H, m), 3.69-3.82 (1H, m), 3.87-4.00 (1H, m), 4.15 (2H, d, J = 1.3 Hz), 5.43 (2H, s), 5.54-5.63 (1H, m), 6.54 (1H, d, J = 3.6 Hz), 7.02 (1H, d, J = 3.6 Hz), 7.20 (2H, dd, J = 7.4, 1.8 Hz), 7.27-7.35 (3H, m), 8.46 (1H, s).
[実施例3]
7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの製造
a)特開平8−53454号公報等に記載の方法で製造した7−ベンジル−4−クロロ−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン280mg(1.0mmol)とtert−ブチル−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート302mg(1.5mmol)を、テトラヒドロフラン5mLに溶解した。そして、該溶液に60%水素化ナトリウム80mg(2.0mmol)を加えた後、60℃で1時間反応した。冷却後、反応液に水50mLを加え、ジクロロメタンにて抽出した(5mL×2)。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)にて精製し、tert−ブチル−2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−カルボキシレート140mg(32%)を白色固体として得た。
b)上記a)で得られたtert−ブチル−2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−カルボキシレート109mg(0.25mmol)をジオキサン3mLに溶解し、16%塩酸/ジオキサン6mLを加え、室温で10時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をヘキサンで洗浄して7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−(ピロリジン−2−イルメトキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩106mg(95%)を白色固体として得た。
c)上記b)で得られた7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−(ピロリジン−2−イルメトキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩45mg(0.12mmoL)をジクロロメタン5mLに溶解し、ピリジン−3−カルバルデヒド20mg(0.18mmoL)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.042mL(0.24mmoL)、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム50mg(0.24mmoL)を加え、室温で11時間攪拌した。反応液に10%炭酸カリウム水溶液25mLを加え、ジクロロメタン20mLで抽出した。有機層を水25mLで洗浄し、減圧濃縮した。残渣をHPLC(逆相、Betasil C18、250×21.2)で精製し、表題化合物34.9mg(50%)を無色油状物として得た。
Rt=1.58分
MS 実測値 [M+H]=428
[実施例4−9]
実施例3と同様の方法により下記の表1に示す化合物を得た。表1に、実施例4−9の化合物の化学構造式、名称、及び物性値を示す。

[実施例10]
1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オンの製造
上記実施例3のb)で得られた7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−(ピロリジン−2−イルメトキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン塩酸塩45mg(0.12mmoL)をアセトニトリル5mLに溶解し、(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)酢酸26mg(0.18mmoL)、ジイソプロピルエチルアミン31mg(0.24mmoL)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレイト60mg(0.18mmoL)を加え、室温で一夜攪拌した。反応液に10%炭酸カリウム水溶液25mLを加え、ジクロロメタン(15mL×2)で抽出した。得られた有機層を水25mLで洗浄し、減圧濃縮した。残渣をHPLC(逆相、Betasil C18、250×21.2)で精製し、表題化合物22.7mg(37%)を無色油状物として得た。
Rt=2.10min
MS 実測値 [M+H]=462
[実施例11−16]
実施例10と同様の方法により下記の表2に示す化合物を得た。表2に、実施例11−16の化合物の化学構造式、名称、及び物性値を示す。
[実施例17]
4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの製造
特開平8−53454号公報等に記載の方法で製造した7−ベンジル−4−クロロ−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン280mg(1.0mmol)と2−(アゼパン−1−イル)エタノール215mg(1.5mmol)を、テトラヒドロフラン5mLに溶解し、60%水素化ナトリウム80mg(2.0mmol)を加えた後、60℃で1時間反応した。冷却後、反応液に水50mLを加え、ジクロロメタンにて抽出した(5mL×2)。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)にて精製し、4−(2−(アゼパン−1−イル)エトキシ)−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン38mg(19%)を無色油状物として得た。
Rt=1.64min
MS 実測値 [M+H]=379
[実施例18−21]
実施例17と同様の方法により下記の表3に示す化合物を得た。表3に、実施例18−21の化合物の化学構造式、名称、及び物性値を示す。
[実施例22〜28]
実施例17と同様の方法により下記の表4、表5、及び表6に示す化合物を得た。なお、Rが4−フルオロフェニル基である化合物(実施例24)は、Aurora Fine Chemicals社より化学ライブラリー化合物として供給されている4−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンから製造した。また、Rがシクロペンチル基である化合物(実施例25〜28)は、Liebigs Ann., (9), 1485-505 (1986)に記載の7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4(7H)−オンから製造した。表4−6に、実施例22−28の化合物の化学構造式、名称、及び物性値を示す。
[試験例1] BAFFとBR3受容体の結合阻害試験
1)BR3発現細胞の樹立
ヒトBR3遺伝子は、GenBank Accession No.AF373846に記載の配列を参考にしてヒトB細胞培養株であるRaji細胞由来RNAからRT−PCR法により全長を取得しクローニングベクターであるpBlueScript IIベクター(Stratagen社)へサブクローニングした。引き続き同遺伝子を哺乳細胞発現用ベクターであるpEAK10ベクター(EdgeBio社)に挿入し、大腸菌株DH5α(TOYOBO社)を形質転換してクローンを取得し、プラスミドDNAを大量調製後、リポフェクション法によりハムスター卵巣上皮由来細胞株であるCHO−K1細胞にトランスフェクションした。CHO−K1細胞は10%ウシ胎仔血清、ペニシリン、ストレプトマイシンを含むNutrient Mixture Ham's F-12培地(Sigma社)を用いて継代培養した。ピューロマイシン薬剤耐性細胞クローンを得た後、マウス抗ヒトBR3抗体(Abcam社)及びFITC標識抗マウスIgG抗体(Prozyme社)によるフローサイトメトリー法によりBR3タンパクの発現を確認した。
2)結合試験
リガンド−受容体結合試験は以下の通り行った。蛍光標識BAFFについては、組換えヒトBAFF(PeproTech社)をFMAT Blue標識キット(Applied Biosystems社)を用いて蛍光標識したものを用いた。BR3発現CHO−K1細胞を96 well black clearマイクロタイタープレートに1.0×10で播き、COインキュベータ中で1晩培養した。培地を除去後、20mM Hepes緩衝(pH7.4)、Hank's Balanced Salt Solution(Sigma社)(0.1%BSA、0.1%NaN、0.08%CHAPSを含む)を反応液として、被検化合物、標識BAFFの順で加えた後、25℃、暗所にて6時間静置後の蛍光標識BAFFと発現細胞のBR3受容体の親和性を蛍光検出器FMAT8200CDS(Applied Biosystems社)を用いて検出した。蛍光標識BAFFのみの最大反応を100%として、各被検化合物の50%阻害濃度(IC50値)を測定した。EC50値は、統計解析プログラム、SAS前臨床パッケージVer5.0(SAS institute Japan Co., 東京)を用いて算出した。
3)結果
上記結合試験の結果を次の表7に示す。
特に、化合物17及び化合物27は、優れたBR3受容体に対するBAFFの結合阻害活性を有していることがわかった。また、表7中に記載しなかった化合物についても、多くの化合物は、25μMで40%以上の阻害活性を有していた。以上より、本発明の化合物は強いBAFFとBR3受容体の結合阻害作用を有していることが確認され、BR3受容体に対するBAFFの結合の阻害に関連する各種の疾患の治療及び/又は予防に有効であることが確認された。
[試験例2] BAFFによるIL−6(インターロイキン6)産生誘導に対する抑制作用
ヒト単球白血病細胞株THP−1細胞(生物資源バンク;Japanese Collection of Research Bioresourceより入手)を10%胎児ウシ血清(JRH Biosciences社製)を含むPRMI-1640培地(ATCC社製)で24穴プレート(コーニング社製)1ウェル当たり2.5×10個/mLの細胞を播種した。IFNγ(インターフェロンγ;BD Pharmingen社製)を終濃度200ng/mLとなるように添加して、5%CO環境下で37℃にて培養した。培養4日後、各培養液を除去し、細胞を当該培地で2回洗浄後、終濃度2μg/mLの組み換えヒト可溶性BAFF(Chemicon社製)を含む当該培地を加え、実施例27の化合物(化合物27)を終濃度5、10μg/mLとなるように添加し、同条件下で培養を継続した。4日間培養後、培養上清を回収し、上清中のIL−6量をELISA法によって定量した。ELISA法にはマウス抗ヒトIL−6抗体(BD Pharmingen社製)、ビオチン標識抗ヒトIL−6抗体(BD Pharmingen社製)及びHRP標識ストレプトアビジン(BD Pharmingen社製)を用いた。
図1に、IFNγ処理THP−1細胞(図1中の「IFNγプライミング」が+のもの。)のBAFF刺激(図1の「BAFF」が+の場合)によるIL−6産生亢進作用とBAFF刺激によるIL−6の産生に対する実施例27の化合物(化合物27)(図1では化合物27を添加しない場合を−で示し、添加した場合を数値で示している。)の作用を示す。図1に示すように、THP−1細胞のIL−6産生はIFNγ処理後にBAFFを添加することで亢進され、BAFF刺激によるIL−6の産生は実施例27化合物の添加により用量依存的に抑制された。以上より、本発明の化合物は強いBAFF阻害作用を有していることが確認され、上記各種の疾患の治療及び/又は予防に有効であることが確認された。
(図中、+は対象物を培地中に添加していること、−は対象物を培地中に添加していないことを示す。5μMの場合はP<0.05で有意差あり。10μMの場合はP<0.01で有意差あり。)
本発明は、一般式(1)で表されるピロロピリミジン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、優れたBAFFとBR3受容体の結合阻害作用を有していることを初めて見出し、経口投与可能な低分子性の自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群又は非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療剤を提供するものである。本発明は、低分子性の経口投与が可能な新たな自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群又は非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療剤を提供し、製薬工業において有用であり、産業上の利用可能性を有している。

Claims (7)

  1. 次の一般式(1):
    [式中、環Aは次式:
    から選択される基(ここで、Bは、−CH−、−O−、又は−NH−を示し、Rは、(C1−6アルキル)アミノ基、(C3−6シクロアルキル)アミノ基、ピリジニル基、又は2−オキソピロリジニル基を示し、Lは、式−(CH−、−CHC(O)−、又は−C(O)CH−を示し、nは、0〜2の整数を示し、oは、1〜3の自然数を示し、pは、0〜3の整数を示す。)を示し、
    、Rは、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、C1−6アルキル基を示し、
    は、C3−6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、(C6−10アリール)C1−6アルキル基を示し、
    mは、0〜2の整数を示す。]
    で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  2. 前記一般式(1)で示される化合物が、
    7−ベンジル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    1−(2−[4−{(7−ベンジル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピロリジン−3−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−2−イル}メトキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)アゼパン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    1−(2−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)メチル}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
    1−{2−(4−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
    1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
    1−{2−(3−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
    1−(2−[3−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
    1−{2−(2−[{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル}ピロリジン−2−オン、
    1−(2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}アゼパン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、
    4−{2−(アゼパン−1−イル)エトキシ}−7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−[2−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}エチル]モルホリン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−{2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    7−ベンジル−5,6−ジメチル−4−[{1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル}オキシ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    2−[4−{(7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−シクロプロピルアセトアミド、
    N−シクロプロピル−2−(4−[{7−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}オキシ]ピペリジン−1−イル)アセトアミド、
    2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソプロピルアセトアミド、
    N−(sec−ブチル)−2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]アセトアミド、
    1−(2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル)ピロリジン−2−オン、及び、
    2−[4−{(7−シクロペンチル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ}ピペリジン−1−イル]−N−イソブチルアセトアミド
    からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である請求項1に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体を含有してなる医薬組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなるBR3受容体に対するBAFFの結合阻害剤。
  5. 請求項1又は2に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる自己免疫性疾患、後天性免疫不全症候群、及び/又は非ホジキンリンパ腫の予防及び/又は治療剤。
  6. 自己免疫性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性強皮症、多発性硬化症、又は分類不能型免疫不全症である、請求項5に記載の予防及び/又は治療剤。
  7. 非ホジキンリンパ腫が、前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫、慢性Bリンパ球性白血病、前駆細胞性白血病、小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、免疫細胞腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、形質細胞腫、形質細胞性骨髄腫、びまん性大細胞型リンパ腫又はバーキットリンパ腫である、請求項5に記載の予防及び/又は治療剤。
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