JP5622175B2 - ファイル処理システム、サーバ装置及びサーバ装置のファイル処理方法 - Google Patents

ファイル処理システム、サーバ装置及びサーバ装置のファイル処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、負荷を平滑化するファイル処理システム、サーバ装置及びサーバ装置のファイル処理方法に関する。
近年、サーバの機能は目覚ましく向上している。例えば、ストレージサーバ装置には、ファイル転送時のチェックサム照合機能だけでなく、圧縮機能、重複排除機能、シンプロビジョニング機能などが標準機能として装備されつつある。
具体的には、ストレージサーバ装置は、クライアント装置から送信されたファイルを受信した場合、当該ファイルに対して、ファイルを保存するために必要な処理を行うと共に、ストレージサーバ装置の性能に応じてチェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の処理を行い、当該処理後のファイルをディスク部内に保存する処理を行っている。このようにストレージサーバ装置に装備される種々の機能により、ストレージサーバ装置としての信頼性の向上や容量効率の向上等が期待できる半面、ファイル受信時の処理の負荷が増加する。このように負荷が増加することによって、クライアント装置からストレージサーバ装置へのファイル転送処理に遅延が生じる場合がある。
また、外部記憶装置と接続されるコンピュータにおいて、外部記憶装置が高負荷状態の場合に、優先度の低い入出力要求を一時待機させ、当該待機させた優先度の低い出力要求を外部記憶装置が低負荷状態に切り替わるか、または即時に入出力を行える状態になった場合に、受け付けた順序で処理を開始することにより、外部記憶装置の負荷状況に応じた効率の良い入出力処理を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−188452号公報
クライアント装置からストレージサーバ装置へのファイル転送は、昼間などの時間帯に集中することが多いなど、ストレージサーバ装置の負荷も時間帯により大きく偏りが生じている。この解決策として、クライアント装置側にて夜間バッチを処理することも考えられるが、その夜間バッチを行う時間帯にストレージサーバ装置が実際に低負荷状態にあるとは限らない。
また、上記特許文献1の技術では、入出力要求を一時待機させることができる。しかしながら、同文献には、待機させた入出力要求を受信した時に負荷のかかる処理をどのように平滑化するかに関して何ら記載がない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ファイルの優先度を考慮した上で、ファイル処理の負荷を平滑化することができるファイル処理システム、サーバ装置及びサーバ装置のファイル処理方法を提供することにある。
本発明は、クライアント装置と、前記クライアント装置と通信可能に接続されるサーバ装置とを含むファイル処理システムであって、前記クライアント装置は、ファイルに優先度を付加する優先度付加手段と、前記優先度が付加されたファイルを前記サーバ装置に送信する送信手段と、を備え、前記サーバ装置は、ファイルを一時的に保存する第1の保存領域とファイルを保存する第2の保存領域とを有するファイル保存部と、前記クライアント装置から送信されたファイルを前記ファイル保存部に保存する処理を行うファイル管理部と、前記サーバ装置の負荷状態が高負荷状態又は低負荷状態にあるかを監視する監視部と、を備え、前記ファイル管理部は、前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が高負荷状態にあることが監視されている場合、必須処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第1の保存領域に保存し、前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び前記クライアント装置から高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、前記必須処理とともに付加処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存し、前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている間、前記第1の保存領域に保存しているファイルを読み出し、前記付加処理を当該読み出したファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存するものである。
本発明によると、ファイルの優先度を考慮した上で、ファイル処理の負荷を平滑化することができるファイル処理システム、サーバ装置及びサーバ装置のファイル処理方法を提供できる。
本発明の実施の形態に係るストレージシステム全体の構成を示す図である。 同実施の形態に係るクライアント装置の構成を示す図である。 同実施の形態に係るストレージサーバ装置の構成を示す図である。 同実施の形態に係るクライアント装置のファイル送信処理を示すフローチャートである。 同実施の形態に係るストレージサーバ装置のファイル受信処理を示すフローチャートである。 同実施の形態に係るストレージサーバ装置のファイル保存処理を示すサブフローチャートである。 同実施の形態に係るストレージサーバ装置のファイル再送要求処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明のファイル処理システムが適用されたストレージシステム100の構成を示す図である。
図1に示すように、ストレージシステム100は、クライアント装置200とストレージサーバ装置300とが通信可能に接続されて構成される。なお、図1においては、クライアント装置200を1台のみ図示しているが、複数のクライアント装置200がストレージサーバ装置300に接続されるように構成しても良い。
図2は、クライアント装置200の構成を示す図である。図2に示すように、クライアント装置200は、オペレーティングシステム部210と、送信手段である通信装置220と、ディスク部230とを有している。また、オペレーティングシステム部210は、優先度付加手段であるファイル優先度管理部241を含む、ファイルシステム部240と、通信管理部250とを有している。
通信装置220は、ストレージサーバ装置300とファイルの送受信やコマンドの送受信を行う。
ディスク部230は、ファイル等のデータをファイル保存領域231に保存する。
オペレーティングシステム部210は、ハードウェアを抽象化したインターフェースをアプリケーションソフトウェアに提供する。ユーザは、クライアント装置200に設けられた入力装置(図示を省略する。)を用いて、アプリケーションソフトウェアを動作させ、ファイルを作成する。これらのオペレーティングシステム部210の機能は、従来よりあるものと同様であるため、詳細な説明を省略する。
ファイルシステム部240は、アプリケーションソフトウェアによって作成されるファイルを管理する。このファイルを管理する機能については、従来よりあるものと同様であるため説明を省略し、ファイルシステム部240に含まれるファイル優先度管理部241について説明する。
ファイル優先度管理部241は、ストレージサーバ装置300へファイルを送信する際にファイルに優先度を付加し、優先度を付加したファイルを通信管理部250へ転送する。本実施の形態では、ファイル優先度管理部241は、優先度として、「高い」又は「低い」をファイルに付加する。例えば、ファイル優先度管理部241は、データベースに用いるファイルにはリアルタイム性が要求されるので優先度「高い」を付加し、データアーカイブに用いるファイルには一定時間後に処理しても良いため優先度「低い」を付加する。
通信管理部250は、通信装置220を介したストレージサーバ装置300との通信を管理する。例えば、通信管理部250は、ファイルシステム部240から転送された、優先度が付加されたファイルを通信装置220を介してストレージサーバ装置300へ送信する。
図3は、ストレージサーバ装置300の構成を示す図である。図3に示すように、ストレージサーバ装置300は、オペレーティングシステム部310と、通信装置320と、ファイル保存部であるディスク部330とを有している。また、オペレーティングシステム部310は、ファイル優先度管理部341、ファイル転送一時処理部342及びファイル転送通常処理部343を含む、ファイル管理部であるファイルシステム部340と、監視部である装置負荷監視部350と、通信管理部360とを有している。
通信装置320は、クライアント装置200とファイルの送受信やコマンドの送受信を行う。
ディスク部330は、第1の保存領域である一時保存領域331と、第2の保存領域である通常保存領域332とを有している。一時保存領域331はファイルを一時的に保存する領域であり、通常保存領域332はファイルを保存する領域である。
オペレーティングシステム部310は、クライアント装置200から通信装置320を介して受信したファイルの優先度を判定し、この判定した優先度に基づいて、ディスク部330の一時保存領域331又は通常保存領域332にファイルを保存する処理を行う。このファイルを保存する処理についての詳細な説明は以下に行う。なお、オペレーティングシステム部310の他の機能は、従来よりあるものと同様であるため詳細な説明を省略する。
装置負荷監視部350は、ストレージサーバ装置300の負荷状態が高負荷状態にあるか低負荷状態にあるかを監視する。高負荷状態であるか低負荷状態であるかは、例えば、単位時間当たりのI/O処理回数と、予め設定された単位時間当たりのI/O処理回数とを比較して判定される。なお、予め設定された単位時間当たりのI/O処理回数は、ストレージサーバ装置300の処理能力、ストレージサーバ装置300の使用状況等に応じて決定されることが望ましい。また、本実施の形態では、単に時間当たりのI/O処理回数を基準として高負荷状態であるか低負荷状態であるかを判定する場合で説明するが、判定の基準は単位時間当たりのI/O処理回数に限るものではない。
通信管理部360は、通信装置320を介したクライアント装置200との通信を管理する。例えば、通信管理部360は、通信装置320を介してクライアント装置200から受信したファイルをファイル優先度管理部341へ転送する。
ファイルシステム部340は、ディスク部330に保存するファイルを管理する。より詳細には、ファイルシステム部340は、クライアント装置200から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に装置負荷監視部350によってストレージサーバ装置300が高負荷状態にあることが監視されている場合、当該ファイルを保存するのに最低限必要な必須処理を行い、当該ファイルを一時保存領域331に保存する。
また、ファイルシステム部340は、クライアント装置200から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に装置負荷監視部350によってストレージサーバ装置300が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、既述の必須処理を行うとともに、当該ファイルに、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行い、当該ファイルを通常保存領域332に保存する。
更に、ファイルシステム部340は、装置負荷監視部350によってストレージサーバ装置300が低負荷状態にあることが監視されている間、一時保存領域331に保存しているファイルを読み出し、当該読み出したファイルにチェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行い、当該ファイルを通常保存領域332に保存する。
更に、ファイルシステム部340は、通常保存領域332にファイルを保存した場合、クライアント装置200にファイルの転送完了を示す転送完了コミットを送信する。
これらファイルシステム部340の処理は、ファイルシステム部340内のファイル優先度管理部341、ファイル転送一時処理部342及びファイル転送通常処理部343によって行われる。以下では、ファイル優先度管理部341、ファイル転送一時処理部342及びファイル転送通常処理部343の実行する処理について説明する。なお、ファイルシステム部340がファイルを管理する一般的な機能に関しては、従来よりあるものと同様であるため説明を省略する。
ファイル優先度管理部341は、通信管理部360から転送されたファイルの優先度が低い場合、装置負荷監視部350からストレージサーバ装置300の負荷状態を取得し、ストレージサーバ装置300が高負荷状態である場合、当該ファイルをファイル転送一時処理部342へ転送する。他の場合については、ファイル優先度管理部341は、通信管理部360から転送されたファイルをファイル転送通常処理部343へ転送する。
また、ファイル優先度管理部341は、装置負荷監視部350によってストレージサーバ装置300の低負荷状態が監視されている間、一時保存領域331に保存しているファイルを順次読み出し、読み出したファイルをファイル転送通常処理部343へ転送する。
ファイル転送一時処理部342は、ファイル優先度管理部341からファイルが転送された場合、当該ファイルに対して、既述の必須処理を行い、処理後のファイルを一時保存領域331に保存する。
ファイル転送通常処理部343は、クライアント装置200から転送されたファイルが、ファイル優先度管理部341から転送された場合、当該ファイルに対して、既述の必須処理を行うとともに、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行い、処理後のファイルを通常保存領域332に保存する。
また、ファイル転送通常処理部343は、ファイル転送一時処理部342から転送されたファイルが、ファイル優先度管理部341から転送された場合、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行い、処理後のファイルを通常保存領域332に保存する。
更に、ファイル転送通常処理部343が通常保存領域332にファイルを保存した場合、ファイル優先度管理部341は、クライアント装置200にファイルの転送完了を示す転送完了コミットを送信する。クライアント装置200のオペレーティングシステム部210は、ストレージサーバ装置300から転送完了コミットを受信した場合に、ファイル転送の処理を完了する。
次に、クライアント装置200からストレージサーバ装置300へファイルが送信され、当該ファイルがストレージサーバ装置300内のディスク部330に保存される処理について、図4乃至図7を参照して説明する。
図4は、クライアント装置200からストレージサーバ装置300へファイルを送信する処理を示すフローチャートである。
ファイルシステム部240は、例えばユーザからディスク部230に保存しているファイルをストレージサーバ装置300へ送信する指示を受け付ける(S1)。
次に、ファイルシステム部240内のファイル優先度管理部241は、当該ファイルをディスク部230のファイル保存領域231から読み出し、当該ファイルに優先度「高い」又は「低い」を付加し、優先度を付加したファイルを通信管理部250へ転送する(S2)。
通信管理部250は、ファイル優先度管理部241から転送されたファイルを通信装置220へ転送する(S3)。
通信装置220は、通信管理部250から転送されたファイルをストレージサーバ装置300へ送信する(S4)。
以上の処理により、クライアント装置200からストレージサーバ装置300へファイルが送信される。
図5は、クライアント装置200からファイルを受信した際に、ストレージサーバ装置300がファイルをディスク部330に保存する処理を示すフローチャートである。
通信装置320は、クライアント装置200からファイルを受信すると、当該ファイルを通信管理部360へ転送する(S11)。
通信管理部360は、通信装置320からファイルが転送された場合、当該ファイルをファイルシステム部340のファイル優先度管理部341へ転送する(S12)。
ファイル優先度管理部341は、通信管理部360からファイルが転送された場合、当該ファイルの優先度が高いか否かを判定する(S13)。なお、本実施の形態においては、当該判定は、ファイルに付加された優先度に基づいて行われる。例えば、当該優先度と所定の敷居値とを比較して判定が行われる。
ファイルの優先度が「高い」と判定した場合(S13:YES)、通常保存処理が行われる。通常保存処理は、より詳細には、ファイル優先度管理部341がファイルをファイル転送通常処理部343へ転送し、ファイル転送通常処理部343が当該転送されたファイルに対して、既述の必須処理を行うとともに、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行った後、当該ファイルをディスク部330内の通常保存領域332に保存する処理である(S14)。
通常保存領域332へファイルの保存が完了した場合、ファイルシステム部340のファイル優先度管理部341は、通信管理部360、通信装置320を介してクライアント装置200へ転送完了コミットを送信する(S15)。この転送完了コミットを受信することにより、クライアント装置200はファイル転送完了を認識する。
一方、ステップS13においてファイルの優先度が高くない、換言すれば、優先度が低いと判定した場合(S13:NO)、ファイル優先度管理部341は、装置負荷監視部350からストレージサーバ装置300の負荷状態を取得する(S16)。
次に、ファイル優先度管理部341は、装置負荷監視部350から取得した負荷状態に基づいて、ストレージサーバ装置300が高負荷状態であるか否かを判定する(S17)。
ファイル優先度管理部341は、高負荷状態でないと判定した場合(S17:NO)、既述のステップS14,S15の処理を実行する。つまり、受信したファイルに対して、既述の必須処理とともに、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理が行われた後、当該ファイルがディスク部330の通常保存領域332に保存され(S14)、転送完了コミットがクライアント装置200へ送信される(S15)。
また、ファイル優先度管理部341は、高負荷状態であると判定した場合(S17:YES)、一時保存処理を行う。一時保存処理は、より詳細には、ファイル優先度管理部341がファイルをファイル転送一時処理部342へ転送し、ファイル転送一時処理部342が転送されたファイルに対して、既述の必須処理を行い、当該ファイルをディスク部330の一時保存領域331に保存する処理である(S18)。
以上の処理により、クライアント装置200から受信したファイルは、ストレージサーバ装置300の一時保存領域331又は通常保存領域332のいずれかに保存される。
次に、一時保存領域331に一時保存したファイルを通常保存領域332に転送する場合の処理について図6を参照して説明する。この処理は、ストレージサーバ装置300が低負荷状態にある間に実行される。
ストレージサーバ装置300が低負荷状態にある間、ファイル優先度管理部341は、ディスク部330の一時保存領域331にファイルが一時保存されているか否かを判定する(S21)。
一時保存しているファイルがないと判定した場合(S21:NO)、ファイル優先度管理部341は、この処理を終了する。
一方、一時保存しているファイルがあると判定した場合(S21:YES)、ファイル優先度管理部341は、一時保存領域331からファイルを読み出し、この読み出したファイルをファイル転送通常処理部343に転送する(S22)。
次に、ファイル転送通常処理部343は、転送されたファイルに、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行った後、当該ファイルをディスク部330内の通常保存領域332に保存する(S23)。
ファイルの通常保存領域332への保存が完了すると、ファイル優先度管理部341は、通信管理部360、通信装置320を介して、クライアント装置200へ転送完了コミットを送信する(S24)。これにより、一時保存領域331に一時保存していた当該ファイルが削除される。
次に、ファイル優先度管理部341は、一時保存領域331に保存している全てのファイルの転送が完了したか否かを判定する(S25)。
全てのファイルの転送が完了したと判定した場合(S25:YES)、ファイル優先度管理部341は、この処理を終了する。また、全てのファイルの転送が完了していないと判定した場合(S25:NO)、既述のステップS22乃至S24の処理を繰り返す。このようにして、ストレージサーバ装置300が低負荷状態にある間に一時保存領域331に一時保存されているファイルが読み出されて付加処理が行われ、当該処理後のファイルが通常保存領域332に保存される。
次に、図6のステップS23の処理、換言すれば、一時保存領域331から通常保存領域332へファイルを転送する処理の実行中に、ファイル優先度管理部341がファイルの転送エラーを確認した場合の処理について図7を参照して説明する。
ファイル優先度管理部341は、一時保存領域331から通常保存領域332へファイル転送中、ファイルの転送エラーを検出したか否かを判定する(S31)。ファイルの転送エラーを検出しない場合(S31:NO)、ファイル優先度管理部341は、ファイルの転送完了か否かを判定する(S32)。ファイルの転送完了でないと判定した場合(S32:NO)、ステップS31の処理へ進み、ファイル優先度管理部341は、既述のステップS31の処理を繰り返す。つまり、ファイル優先度管理部341は、ファイルの転送が完了するまで、ファイルの転送エラーの検出を行う。
一方、ファイルの転送エラーを検出した場合(S31:YES)、ファイル優先度管理部341は、当該ファイルの再送要求を、通信管理部360、通信装置320を介してクライアント装置200へ送信する(S33)。
このように、再送要求されたファイルは、既述のステップS2乃至S4の処理と同様の処理により、クライアント装置200からストレージサーバ装置300へ再送される。また、ストレージサーバ装置300では、当該再送されたファイルに対して既述のステップS11乃至S18の処理と同様の処理が行われる。
この実施の形態のストレージシステム100によると、優先度の高いファイルに対しては、ストレージサーバ装置300が高負荷状態である場合も、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行い、当該ファイルをディスク部330の通常保存領域332に保存することができ、優先度の高いファイルについてファイル転送のリアルタイム性を高めることができる。
また、ストレージシステム100によると、優先度の低いファイルに対しては、当該ファイルを受信した際にストレージサーバ装置300が高負荷状態である場合は、ファイルの保存のために最低限必要な必須処理を行って一時的に一時保存領域331に保存することができる。そして、ストレージサーバ装置300が低負荷状態である間に、ストレージシステム100は、一時保存領域331に一時保存しているファイルを読み出し、この読み出したファイルに、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行い、当該処理後のファイルを通常保存領域332に保存することができる。
したがって、ストレージシステム100は、例えば、夜間のようにストレージサーバ装置300の性能リソースが余剰となっているような低負荷状態の間に、データアーカイブのように優先度が低く一時的に一時保存領域331に保存されているファイルに対して、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理等の付加処理を行い、当該ファイルを通常保存領域332に保存することができる。よって、ストレージシステム100は、クライアント装置200から転送されるファイルの処理の負荷を平滑化させることができる。
更に、ストレージサーバ装置300は、自己の負荷状態及びファイルに付加されている優先度に応じて、受信したファイルを一時保存領域331又は通常保存領域332のいずれかに保存することができる。このため、クライアント装置200からストレージサーバ装置300へファイルを送信する際ストレージサーバ装置300の負荷状態を考慮しなくても、ストレージサーバ装置300が高負荷状態にある場合には、ストレージサーバ装置300によって優先度の高いファイルが優先度の低いファイルに優先して処理される。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その実施に際して様々な変形が可能である。
上記実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
クライアント装置と、前記クライアント装置と通信可能に接続されるサーバ装置とを含むファイル処理システムであって、
前記クライアント装置は、
ファイルに優先度を付加する優先度付加手段と、
前記優先度が付加されたファイルを前記サーバ装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、
ファイルを一時的に保存する第1の保存領域とファイルを保存する第2の保存領域とを有するファイル保存部と、
前記クライアント装置から送信されたファイルを前記ファイル保存部に保存する処理を行うファイル管理部と、
前記サーバ装置の負荷状態が高負荷状態又は低負荷状態にあるかを監視する監視部と、
を備え、
前記ファイル管理部は、
前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が高負荷状態にあることが監視されている場合、必須処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第1の保存領域に保存し、
前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び前記クライアント装置から高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、前記必須処理とともに付加処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存し、
前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている間、前記第1の保存領域に保存しているファイルを読み出し、前記付加処理を当該読み出したファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存する、ファイル処理システム。
(付記2)
前記ファイル管理部は、前記第2の保存領域に前記ファイルを保存した場合、前記クライアント装置に前記ファイルの転送完了を示す旨を送信する、付記1記載のファイル処理システム。
(付記3)
前記必須処理は、ファイルを保存するために必要な処理であり、前記付加処理は、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理のいずれか1以上の処理である、付記1又は2記載のファイル処理システム。
(付記4)
クライアント装置と通信可能に接続されるサーバ装置であって、
ファイルを一時的に保存する第1の保存領域と、ファイルを保存する第2の保存領域とを有するファイル保存部と、
前記クライアント装置から送信されたファイルを前記ファイル保存部に保存する処理を行うファイル管理部と、
前記サーバ装置の負荷状態が高負荷状態又は低負荷状態にあるかを監視する監視部と、
を備え、
前記ファイル管理部は、
クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が高負荷状態にあることが監視されている場合、必須処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第1の保存領域に保存し、
前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び前記クライアント装置から高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、前記必須処理とともに付加処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存し、
前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている間、前記第1の保存領域に保存しているファイルを読み出し、前記付加処理を当該読み出したファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存する、サーバ装置。
(付記5)
クライアント装置と通信可能に接続されるサーバ装置のファイル処理方法であって、
前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に、前記サーバ装置の負荷状態が高負荷状態又は低負荷状態にあるかを監視する監視部によって前記サーバ装置が高負荷状態にあることが監視されている場合、必須処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを一時的に第1の保存領域に保存するステップと、
前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び前記クライアント装置から高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、前記必須処理とともに付加処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存するステップと、
前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている間、前記第1の保存領域に保存しているファイルを読み出し、前記付加処理を当該読み出したファイルに行い、当該ファイルを第2の保存領域に保存するステップと、
を有するサーバ装置のファイル処理方法。
本発明は、ファイルを転送するファイル処理システム、サーバ装置及びサーバ装置のファイル処理方法に広く適用可能である。
100・・・ストレージシステム
200・・・クライアント装置
210・・・オペレーティングシステム部
220・・・通信装置
230・・・ディスク部
231・・・ファイル保存領域
240・・・ファイルシステム部
241・・・ファイル優先度管理部
250・・・通信管理部
300・・・ストレージサーバ装置
310・・・オペレーティングシステム部
320・・・通信装置
330・・・ディスク部
331・・・一時保存領域
332・・・通常保存領域
340・・・ファイルシステム部
341・・・ファイル優先度管理部
342・・・ファイル転送一時処理部
343・・・ファイル転送通常処理部
350・・・装置負荷管理部
360・・・通信管理部

Claims (5)

  1. クライアント装置と、前記クライアント装置と通信可能に接続されるサーバ装置とを含むファイル処理システムであって、
    前記クライアント装置は、
    ファイルに優先度を付加する優先度付加手段と、
    前記優先度が付加されたファイルを前記サーバ装置に送信する送信手段と、
    を備え、
    前記サーバ装置は、
    ファイルを一時的に保存する第1の保存領域とファイルを保存する第2の保存領域とを有するファイル保存部と、
    前記クライアント装置から送信されたファイルを前記ファイル保存部に保存する処理を行うファイル管理部と、
    前記サーバ装置の負荷状態が高負荷状態又は低負荷状態にあるかを監視する監視部と、
    を備え、
    前記ファイル管理部は、
    前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が高負荷状態にあることが監視されている場合、必須処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第1の保存領域に保存し、
    前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び前記クライアント装置から高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、前記必須処理とともに付加処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存し、
    前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている間、前記第1の保存領域に保存しているファイルを読み出し、前記付加処理を当該読み出したファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存する、ファイル処理システム。
  2. 前記ファイル管理部は、前記第2の保存領域に前記ファイルを保存した場合、前記クライアント装置に前記ファイルの転送完了を示す旨を送信する、請求項1記載のファイル処理システム。
  3. 前記必須処理は、ファイルを保存するために必要な処理であり、前記付加処理は、チェックサム照合処理、圧縮処理、重複排除処理のいずれか1以上の処理である、請求項1又は2記載のファイル処理システム。
  4. クライアント装置と通信可能に接続されるサーバ装置であって、
    ファイルを一時的に保存する第1の保存領域と、ファイルを保存する第2の保存領域とを有するファイル保存部と、
    前記クライアント装置から送信されたファイルを前記ファイル保存部に保存する処理を行うファイル管理部と、
    前記サーバ装置の負荷状態が高負荷状態又は低負荷状態にあるかを監視する監視部と、
    を備え、
    前記ファイル管理部は、
    クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が高負荷状態にあることが監視されている場合、必須処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第1の保存領域に保存し、
    前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び前記クライアント装置から高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、前記必須処理とともに付加処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存し、
    前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている間、前記第1の保存領域に保存しているファイルを読み出し、前記付加処理を当該読み出したファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存する、サーバ装置。
  5. クライアント装置と通信可能に接続されるサーバ装置のファイル処理方法であって、
    前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に、前記サーバ装置の負荷状態が高負荷状態又は低負荷状態にあるかを監視する監視部によって前記サーバ装置が高負荷状態にあることが監視されている場合、必須処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを一時的に第1の保存領域に保存するステップと、
    前記クライアント装置から低い優先度が付加されたファイルを受信した際に前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている場合、及び前記クライアント装置から高い優先度が付加されたファイルを受信した場合、前記必須処理とともに付加処理を当該ファイルに行い、当該ファイルを第2の保存領域に保存するステップと、
    前記監視部によって前記サーバ装置が低負荷状態にあることが監視されている間、前記第1の保存領域に保存しているファイルを読み出し、前記付加処理を当該読み出したファイルに行い、当該ファイルを前記第2の保存領域に保存するステップと、
    を有するサーバ装置のファイル処理方法。
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