以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
図1は、第1実施例のパチンコ機1の正面図である。パチンコ機1の前面には前面枠2が配設されており、その略中央部分には略矩形状の開口2aが穿設され、かかる開口2aの内周には金枠3が周設されている。この金枠3の内側の上方には、2枚のガラス板を装着可能なガラス扉枠4が開閉可能に配設されており、ガラス扉枠4の後方に遊技盤5が配置されている。
遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内レール7が植立されている。この内レール7と外レール6とにより囲まれた遊技盤5の前面には、球が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、その遊技領域8内には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の普通入賞口9が配設されている。遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄などを変動表示する液晶表示装置(LCD)10を備えた可変表示装置11が配設されている。この可変表示装置11のLCD10の手前側周囲には、装飾部材を兼ねたセンターフレーム11aが周設されており、このセンタフレーム11aによりLCD10の周囲が装飾されている。また、センタフレーム11aの上部中央には表示装置の一種である7セグメントLED11bが配設されている。
可変表示装置11の下方には、図柄作動口(第1種始動口)12が配設されている。球がこの図柄作動口12を通過すると、第1種始動口スイッチ72(図2参照)がオンして、上述した可変表示装置11で変動表示が開始されると共に、5個の球が賞球として払い出される。また、図柄作動口12の下方には可変入賞装置13が配設されている。この可変入賞装置13は、その略中央部分に2以上の球が同時に通過可能な幅広矩形状の開口である大入賞口13aが穿設されている。
この大入賞口13aは、可変表示装置11の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒間)経過するまで、或いは、所定個数(例えば、10個)の球が入賞するまで、開放される入賞口である。この大入賞口13aの開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。かかる可変入賞装置13の下方であって、遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった球を遊技領域8外へ排出するためのアウト口14が形成されている。
なお、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、LCD10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
アウト口14の下方、即ちガラス扉枠4の下方には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)15が配設されている。この前面扉板15の前面には、球を貯留すると共に発射装置(図示せず)へ球を供給するための上皿16が配設され、その上皿16の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿16に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿17が配設されている。また、下皿17の右側部分には、球を遊技領域8へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル18が配設されている。かかる操作ハンドル18を操作することにより、発射用モータ80(図2参照)を駆動して、球を遊技領域8へ発射することができる。
図2は、かかる第1実施例のパチンコ機1の電気的構成を示したブロック図である。パチンコ機1は、主制御基板Cと表示用制御基板Dと払出制御基板Hと音声ランプ制御基板Sと発射制御基板Bと電源基板30とを備えている。
本実施例のパチンコ機1では、かかる制御基板C,D,H,S,Bにおいて、該制御基板に接続される部品のうち再利用する部品(必要によっては基板そのもの)の使用時間を計測することができるように構成されている。また、計測された使用時間の値を電源切断後も不揮発に記憶すると共に、その記憶される使用時間の値に応じて、その部品の再利用の可否を示す信号を出力することができるようになっている。
部品の再利用の可否を示す信号は、後述するペン型検出器100から略+5Vの駆動電圧が供給されることを契機として、ペン型検出器100の接続された各制御基板C,D,H,S,Bから、そのペン型検出器100に出力される。このため、各制御基板C,D,H,S,Bには、このペン型検出器100を接続するためのコネクタ85(信号出力回路71の一部、図3参照)が備えられている。
尚、コネクタ85は、例えば、表示用制御基板Dのコネクタ85a,85bとして示したように、各制御基板C,D,H,S,Bにおいて、再利用する部品の数分設けられている。各制御基板C,D,H,S,Bに備えられた、この部品の再利用の可否を示す信号の出力機構は、図3において後述する。
図2に示すように、パチンコ機1で実行される遊技状態を決定する処理を行う主制御基板Cは、払出制御基板Hと、表示用制御基板Dと、第1種始動口スイッチ72と、電源基板30と、そのほか、他の入出力装置84にそれぞれ接続されている。
第1種始動口スイッチ72は、図柄作動口12(図1参照)に入賞した球を検出するためのスイッチであり、図柄作動口12の近傍に設けられている。第1種始動口スイッチ72によって球が検出されると、払出用モータ81が作動して図示しない払出装置によって5個の賞球が払い出される。また、第1種始動口スイッチ72によって球が検出された場合には、乱数カウンタ(図示せず)の値が取得され、その取得された値が、主制御基板Cに設けられた図示しないユーザワークRAMの所定の領域に書き込まれて記憶される。
電源基板30は、パチンコ機1の各部に電力を供給するための電源部30aと、停電監視回路30bと、クリアスイッチ30cとを備えている。停電監視回路30bは、停電等の発生による電源断時に、主制御基板Cおよび払出制御基板Hの非図示のMPUのNMI端子へ停電信号31を出力するための回路である。停電監視回路30bは、電源部30aから出力される最も大きい電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号31を主制御基板C及び払出制御基板Hへ出力するように構成されている。この停電信号31の出力によって、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電の発生を認識し、遊技状態をバックアップするための停電時処理(NMI割込処理)を実行する。なお、電源部30aは、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である略+5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されているので、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電時処理を正常に実行することができるのである。
クリアスイッチ30cは、主制御基板CのユーザワークRAMおよび払出制御基板HのRAMにバックアップされているデータをクリアするためのスイッチであり、押しボタンタイプのスイッチで構成されている。このクリアスイッチ30cが押下された状態でパチンコ機1の主電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御基板Cおよび払出制御基板Hへクリア信号32がそれぞれ出力され、そのクリア信号32を契機として、主制御基板CのユーザワークRAMおよび払出制御基板HのRAMのデータがクリアされる。
払出制御基板Hは、前述した通り、賞球や貸し球の払出制御を行うものである。この払出制御基板Hは、電源基板30に設けられたクリアスイッチ30cと、主制御基板Cと、賞球や貸し球を払い出すための払出用モータ81と、球を遊技領域8へ発射するための発射制御基板Bと、そのほか他の入出力装置84とにそれぞれ接続されている。
払出制御基板Hは、、演算装置であるMPUと、そのMPUにより実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROMと、ワークメモリ等として使用されるRAMとを備えている。
払出制御基板HのRAMには、主制御基板CのユーザワークRAMと同様に、パチンコ機1の電源のオフ後においても、電源基板30からバックアップ電圧が供給されて、パチンコ機1の電源のオフ後もデータを保持(バックアップ)できるように構成されており、バックアップエリアを備えている。
バックアップエリアは、停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パチンコ機1の状態を電源切断前の状態に復帰させるため、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリアへの書き込みは、停電時処理(NMI割込処理)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下、同様)の復電処理において実行される。
発射制御基板Bは、球を遊技領域8へ発射するための発射用モータ80について駆動の許可と禁止とを制御するためのものである。発射用モータ80は、次の3条件が整っている場合に駆動が許可される(駆動が可能とされる)。即ち、第1に、払出制御基板Hから発射用モータ80の駆動電圧である+32ボルトが供給されていること。第2に、ハンドル18に設けられたタッチセンサ(図示せず)から遊技者がハンドル18に触れていることを示す信号が出力されていること。第3に、球の発射をストップさせるストップスイッチ(図示せず)が操作されていないこと。以上の3条件が整っている場合に、発射制御基板Bは発射用モータ80へ駆動を許可する信号を出力して、発射用モータ80の駆動を可能とする。よって、かかる信号が出力されている状態でハンドル18が操作されると、発射用モータ80が駆動し、ハンドルの操作量に応じた強度で球が遊技領域8へ発射される。
表示用制御基板Dは、可変表示装置11と接続され、この可変表示装置11のLCD10で行われる特別図柄の変動表示と7セグメントLED11bで行われる普通図柄の変動表示との各制御を行う基板である。また、表示用制御基板Dは、スピーカ82から効果音の出力制御を行うと共にLEDや各種ランプ83の点灯制御を行う音声ランプ制御基板Sと接続され、主制御基板Cから送信(出力)される制御用コマンドに基づいて、かかる音声ランプ制御基板Sの動作を制御する。
図3は、表示用制御基板Dおよびペン型検出器100の電気的構成を示したブロック図である。上記した部品の再利用の可否を示す信号の出力機構については、図3に示した表示用制御基板Dを用いて説明する。
ペン型検出器100は、制御系の駆動電圧である略+5ボルトの駆動電圧を表示用制御基板Dに供給すると共に、表示用制御基板Dから入力される信号により、発光ダイオードD3,D4のいずれか一方を発光させるものである。また、ペン型検出器100の回路は、表示用制御基板Dなどの制御基板が接続されることにより閉じるように構成されている。
このペン型検出器100は、略+5ボルトの駆動電圧を供給する電池102を備えている。また、異なる色で発光する2の発光ダイオードD3,D4を備えており、本実施例では、発光ダイオードD3は黄色、発光ダイオードD4は赤色で発光するようになっている。この発光ダイオードD3が発光することにより、検査した部品が再利用可能であることを通知し、発光ダイオードD4が発光することにより、再利用不能を通知する。
更に、ペン型検出器100は、ペン型検出器100と表示用制御基板D(信号出力回路71)とを接続するための4ピンのコネクタ101を備えている。このコネクタ101の第1ピンは、表示用制御基板Dに略+5ボルトの電圧を出力する出力端子とされており、電池102のプラス側端子に接続されている。
第2ピンは、液晶パネル53(またはバックライト54)が再利用可能であることを示す信号の入力端子とされており、発光ダイオードD3のアノード端子に接続されている。第3ピンは、液晶パネル53(またはバックライト54)が再利用不能であることを示す信号の入力端子とされており、発光ダイオードD3のアノード端子に接続されている。更に、第4ピンはグランド端子とされて接地されると共に、電池102のマイナス側端子と発光ダイオードD3,D4のカソード端子とに接続されている。かかるコネクタ101は、表示用制御基板Dのコネクタ85aまたはコネクタ85bに着脱可能に接続される。
次に、このペン型検出器100が、表示用制御基板Dに接続された場合の回路動作について説明する。ペン型検出器100と表示用制御基板Dとが接続されると、電池102から略+5ボルトの駆動電圧が、コネクタ101の第1ピンから表示用制御基板Dに入力される。表示用制御基板Dは、入力された駆動電圧により制御系部分が動作して、部品の再利用の可否を示す信号を出力する。
ここで、ペン型検出器100が、表示用制御基板Dのコネクタ85aに接続されていると、表示用制御基板Dから液晶パネル53の再利用の可否を示す信号が、コネクタ101の第2ピンと第3ピンとに入力される。液晶パネル53が再利用可能である場合には、コネクタ101の第2ピンにはハイ信号(再利用可能であることを示す信号、以下「ハイ」と略す)が入力され、第3ピンにはロウ信号(以下「ロウ」と略す)が入力される。
かかる場合に、ペン型検出器100においては、コネクタ101の第2ピンから入力されたハイにより、発光ダイオードD3のアノード端子がハイとなる。これにより、発光ダイオードD3が黄色に発光する。一方、コネクタ101の第3ピンから入力されたロウにより、発光ダイオードD4のアノード端子はロウとなり、発光ダイオードD4は、発光しない。
逆に、MPU31により、液晶パネル53が再利用不能と判断された場合には、コネクタ101の第2ピンにロウが入力され、第3ピンにハイ(再利用不能であることを示す信号)が入力される。かかる場合には、第2ピンから入力されたロウにより、発光ダイオードD3のアノード端子はロウとなり、発光ダイオードD3は発光しない。また、第3ピンから入力されたハイにより、発光ダイオードD3のアノード端子はハイとなる。このため、発光ダイオードD4が赤色に発光する。
尚、ペン型検出器100は、表示用制御基板D(制御基板)に接続されない場合には、その回路が開放状態となるので電流は流れず、電池102に蓄えられている電荷は消耗しない。
次に、上記したペン型検出器100と着脱可能に接続される表示用制御基板Dの電気的構成について説明する。表示用制御基板Dは、可変表示装置11のLCD10における図柄の変動表示を制御するための制御基板である。この表示用制御基板Dにより制御される可変表示装置11のLCD10(液晶パネル53およびバックライト54)は、再利用される部品である。液晶パネル53およびバックライト54の使用時間は、この表示用制御基板Dにおいて管理されている。そして、表示用制御基板Dにペン型検出器100が接続されると、その使用時間に応じて、液晶パネル53またはバックライト54の再利用の可否がペン型検出器100に出力されるようになっている。
この表示用制御基板Dは、主に、MPU31と、ROM32と、EEPROM33と、ワークRAM34と、ビデオRAM35と、キャラクタROM36と、画像コントローラ38と、入出力ポート39と、ゲートアレイ70と、信号出力回路71とを備えている。信号出力回路71は、駆動電圧の供給元であるペン型検出器100と電源基板30とに接続されると共に、入出力ポート39に接続されている。この信号出力回路71とペン型検出器100及び入出力ポート39との接続状態については、後述する。
表示用制御基板DのMPU31は、主制御基板Cから送信される表示命令に基づいてLCD10の表示を制御するためのものであり、また、接続されるゲートアレイ70から所定の時間(1時間)間隔で送信される信号(INT端子に入力される信号)に基づいて、LCD10(LCD10に備えられた液晶パネル53とバッククライト54)の使用時間を計測する。
ROM32は、そのMPU31により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。このROM32には、液晶パネル53の再利用の可否を判断するための閾値を記憶するパネル耐久時間メモリ32aと、バックライト54の再利用の可否を判定するための閾値を記憶するバックライト耐久時間メモリ32bとを備えている。
LCD10の再利用の可否は、液晶パネル53とバックライト54とで個別に判断される。LCD10は、複数の部品(ユニット)で構成されているものである。よって、各部品(ユニット)毎に再利用の可否を判断することにより、まだ使用できる部品が、無駄に廃棄されることを防止しているのである。
液晶パネル53の再利用の可否を判断する場合には、パネル耐久時間メモリ32aに閾値として記憶されている耐久時間データが読出される。また、バックライトの再利用の可否を判断する場合には、バックライト耐久時間メモリ32bに閾値として記憶されている耐久時間データが読出される。読出された耐久時間データは、対応する使用時間データと比較される。
パチンコ機1の使用期間(平均的な使用期間)は、おおよそ決まっている。この使用期間は、液晶パネル53やバックライト54の耐久時間に比べてかなり短い時間である。本実施例では、この平均的な使用時間よりも長い時間を、部品の耐久時間から減算した値が、閾値として設定されている。つまり、再利用可能と判断された部品は、その後、少なくとも、平均的な使用期間分使用できることとなる。このため、再利用部品を搭載するパチンコ機1について、その使用期間中、動作を保証することができるのである。尚、閾値は、パチンコ機1に設定された保証期間中の動作を保証できるように、耐久時間から保証期間を減算した値としても良い。
尚、再利用部品が新たな制御基板に取着されてしまうと、再び「0」から使用時間が計測されるので、その部品の本当の使用時間の値は、不明となってしまう。よって、再利用部品には、その旨を示すマークを付して取り扱うことが望ましい。そして、再利用部品であることを示すマークが付された部品については、ペン型検出器100による再利用の可否の判断結果に関わらず廃棄する。1度再利用された部品は、前回(1度目に)どれほど使用されていたかが不明である。そこで、再利用された部品であるか否かをマークにより判別し、マークが付与されていると廃棄するようにすれば、再利用不能である部品が、再利用可能と誤判断されて再利用されることを防止できる。また、図5および図6に示すフローチャートのプログラムは制御プログラムの一部として、このROM32内に記憶されている。
EEPROM33は、LCD10が実際に使用された使用時間データを記憶するためのものであり、液晶パネル計測メモリ33aと、バックライト計測メモリ33bとを備えている。これらEEPROM33の各計測メモリ33a,33bは、各ユニット(部品)毎に使用時間データを記憶するためのものであり、使用時間を管理したいユニット(部品)の数だけ設けられている(例えば、液晶パネル53の使用時間は、液晶パネル計測メモリ33aに記憶される)。
各計測メモリ33a,33bには、MPU31により一定間隔(本実施例では1時間間隔)で時間データが加算され、その加算後、更新された使用時間データが記憶される。EEPROM33は、書き替え可能な不揮発性のメモリで構成されており、パチンコ機1の電源が切断された後も、バックアップ電源なしで、データの記憶を維持しておくことができる。なお、EEPROM33は、書き替え可能な不揮発性のメモリであれば良く、例えば、フラッシュROMで構成するようにしても良い。
ワークRAM34は、MPU31による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。ビデオRAM35は、LCD10に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM35の内容を書き替えることにより、LCD10の表示内容が変更される。キャラクタROM36は、LCD10に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ38は、MPU31、ビデオRAM35、入出力ポート39のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きを介在すると共に、ビデオRAM35に記憶される表示データを、キャラクタROM36から所定のタイミングで読み出してLCD10に表示させるものである。
上記したMPU31、ROM32、EEPROM33、ワークRAM34は、バスライン37を介して相互に接続され、このバスライン37は、また、入出力ポート39と、画像コントローラ38とに接続されている。画像コントローラ38は、ビデオRAM35とキャラクタROM36とに接続されると共に、入出力ポート39にも接続されている。
入出力ポート39は、バスライン37および画像コントローラ38以外に、主制御基板Cと、音声ランプ制御基板Sと、LCD10と表示用制御基板Dとの接続用コネクタ55,56と、7セグメントLED11bとに接続されている。また、入出力ポート39は、信号出力回路71に接続され、その信号出力回路71を介してペン型検出器100及び電源基板30に接続される。
入出力ポート39のVcc端子は、電源基板30またはペン型検出器100からの略+5ボルトの駆動電圧の入力端子とされている。また、SWP1端子とSWP2端子とは、駆動電圧の供給元電源を示す信号の入力端子である。更に、GND端子は、グランド端子とされ、P1〜P4端子は、部品が再利用可能か否かを信号出力回路71に出力するための出力端子とされている。
信号出力回路71は、電源基板30またはペン型検出器100から供給される制御系の駆動電圧をMPU31に入力すると共に、その供給元電源を示す信号をMPU31に入力する回路である。また、信号出力回路71は、MPU31により出力される液晶パネル53またはバックライト54の再利用の可否を示す信号を、ペン型検出器100に入力するためのものである。この信号出力回路71は、入出力ポート39に接続されると共に、ペン型検出器100および電源基板30に接続されるようになっている。
LCD10は、表示用制御基板Dの画像コントローラ38から送信される命令に基づいて液晶パネル53に画像を表示するためのものである。このLCD10は、主に、液晶パネル53と、バックライト54とを備えている。この液晶パネル53は、コネクタ57により、表示用制御基板Dのコネクタ55に分離可能に接続されている。また、バックライト54は、コネクタ55により表示用制御基板Dのコネクタ56に分離可能に接続されている。上記したように、このLCD10の液晶パネル53とバックライト54とは、その使用時間が表示用制御基板Dにより管理されている。
次に、上記した信号出力回路71とペン型検出器100と電源基板30と入出力ポート39との接続状態について説明する。尚、電源基板30については、図3において+5Vと表示した白丸で表示している。信号出力回路71は、4ピンのコネクタであるコネクタ85a,85bを備えている。このコネクタ85aまたはコネクタ85bの第1〜第4ピンが、ペン型検出器100のコネクタ101の第1〜第4ピンのそれぞれに接続されることにより、信号検出回路71とペン型検出器100は接続される。これにより、信号検出回路71とペン型検出器100の回路とは閉じられ、表示用制御基板Dとペン型検出器100との間に電流が流れる。
コネクタ85a,85bの第1ピンは、ペン型検出器100から供給された略+5ボルトの制御系の駆動電圧が入出力ポート39のVcc端子に出力される出力端子とされている。また、この第1ピンは、ペン型検出器100が、コネクタ85aまたはコネクタ85bに接続されたことを示す信号を入出力ポート39のSWP1端子またはSWP2端子に出力するための出力端子とされている。コネクタ85a,85bの第2、第3ピンは、液晶パネル53またはバックライト54が再利用可能か否かの信号が(入出力ポート39から)入力される入力端子とされている。更に、コネクタ85a,85bの第4ピンは、グランド端子とされている。
かかるコネクタ85aの第1ピンは、ダイオードD1のアノード端子と、インバータIV1の入力端と、一端をグランドに接続する抵抗R2の他端とにそれぞれ接続されている。ダイオードD1のカソード端子は、抵抗R1の一端と、電源基板30の+5ボルト出力端と、入出力ポート39のVcc端子と、抵抗R3の一端と、ダイオードD2のカソード端子とにそれぞれ接続されている。
また、インバータIV1の出力端は、上記した抵抗R1の他端と、入出力ポート39のSWP1端子に接続されている。このため、ダイオードD1のカソード端子は、インバータIV1の出力端および入出力ポート39のSWP1端子に抵抗R1を介してそれぞれ接続され、また、抵抗R3を介して、入出力ポート39のSWP2端子とインバータIV1の出力端とにそれぞれ接続される。
更に、コネクタ85aの第2ピンは、入出力ポート39のP1端子に接続され、第3ピンは、入出力ポート39のP2端子に接続されている。コネクタ85aの第4ピンは、入出力ポート39のGND端子に接続されると共に、グランドに接続されている。
一方、コネクタ85bの第1ピンは、信号出力回路71のダイオードD2のアノード端子と、インバータIV2の入力端と、一端をグランドに接続する抵抗R4の他端とにそれぞれ接続されている。更に、ダイオードD2のカソード端子は、抵抗R3の一端と、電源基板30の+5ボルト出力端と、入出力ポート39のVcc端子と、抵抗R1の一端と、ダイオードD1のカソード端子とにそれぞれ接続されている。
また、インバータIV2の出力端は、上記した抵抗R3の他端と、入出力ポート39のSWP2端子とに接続されている。このため、ダイオードD2のカソード端子は、インバータIV2の出力端および入出力ポート39のSWP2端子に抵抗R3を介してそれぞれ接続され、更に、抵抗R1を介して、入出力ポート39のSWP1端子とインバータIV1の出力端とにそれぞれ接続される。
更に、コネクタ85bの第2ピンは、入出力ポート39のP3端子に接続され、第3ピンは、入出力ポート39のP4端子に接続されている。更に、コネクタ85bの第4ピンは、入出力ポート39のGND端子に接続されると共に、グランドに接続されている。
次に、上記のように構成された信号出力回路71の回路動作について説明する。まず、信号出力回路71に電源基板30から略+5ボルトの制御系の駆動電圧が供給されている場合の回路動作について説明する。電源基板30から供給された+5ボルトの駆動電圧は、入出力ポート39のVcc端子に入力される。また、該駆動電圧は、抵抗R1と抵抗R3とに入力され、抵抗R1に入力された駆動電圧により、入出力ポート39のSWP1端子にハイが入力される。また、抵抗R3に入力された駆動電圧により、入出力ポート39のSWP2端子にハイが入力される。MPU31は、このSWP1端子およびSWP2端子の入力がハイであると、駆動電圧の供給元が電源基板30である(主電源の投入である)と判別し、遊技を実行するための通常の処理を実行する。
なお、電源基板30から供給された+5ボルトの駆動電圧は、ダイオードD1,D2のカソード端子にも入力されるが、ダイオードD1,D2には逆方向バイアス電圧が入力されることとなるので、電流は流れない。よって、インバータIV1,IV2の入力端子にはロウが入力されることとなるので、SWP1端子およびSWP2端子には、いずれもハイが入力される。
次に、ペン型検出器100が信号出力回路71に接続(略+5ボルトの駆動電圧がペン型検出器100から供給)されている場合の信号出力回路71の回路動作について説明する。ペン型検出器100がコネクタ85aまたは85bに接続されると、ペン型検出器100と信号出力回路71との間で回路が閉じて、電流が流れる。
ペン型検出器100が、表示用制御基板Dのコネクタ85aに接続されると、ペン型検出器100から供給された電圧は、コネクタ85aの第1ピンから出力され、ダイオードD1のアノード端子に入力される。ダイオードD1には順方向バイアス電圧が入力されることとなり、ダイオードD1のカソード端子から入出力ポート39のVcc端子に略+5ボルトの駆動電圧が入力されると共に、+5ボルトの電圧供給経路を介して、各制御系電子部品に略+5ボルトの駆動電圧が供給される。これにより、制御系電子部品が動作し、MPU31も動作する。更に、ダイオードD1のカソード端子から抵抗R3にも駆動電圧が入力される。その結果、抵抗R3を介して入出力ポート39のSWP2端子へハイが入力される。
また、コネクタ85aの第1ピンから出力された駆動電圧は、インバータIV1の入力端にも入力される。これにより、インバータIV1の入力端がハイとなる。その結果、インバータIV1の出力端がロウとなり、駆動電圧供給元がペン型検出器100であることを示す信号がロウ出力されて、SWP1端子へロウが入力される。よって、コネクタ85aにペン型検出器100が接続された場合には、入出力ポート39のSWP1端子の入力はロウとなり、またSWP2端子の入力はハイとなる。
このように、入出力ポート39のVcc端子に駆動電圧が入力された場合に、SWP1端子の入力がロウ、SWP2端子の入力がハイであれば、MPU31は、駆動電圧がコネクタ85aに接続されたペン型検出器100から供給されたと判別する。そして、MPU31は、液晶パネル53の再利用の可否を判断する。MPU31により、液晶パネル53が再利用可能と判断されると、入出力ポート39のP1端子にハイ(再利用可能であることを示す信号)が出力され、P2端子にはロウが出力される。よって、コネクタ85aの第2ピンを介してペン型検出器100のコネクタ101の第2ピンにハイが入力される。同様に、コネクタ85aの第3ピンを介してペン型検出器100のコネクタ101の第3ピンにロウが入力される。
更に、MPU31により、液晶パネル53が再利用不能と判断された場合には、入出力ポート39のP1端子にロウが出力され、P2端子にはハイが出力される。よって、コネクタ85aの第2ピンを介してペン型検出器100のコネクタ101の第2ピンにロウが入力される。同様に、コネクタ85aの第3ピンを介してペン型検出器100のコネクタ101の第3ピンにハイ(再利用不能であることを示す信号)が入力される。
表示用制御基板Dのコネクタ85bにペン型検出器100が接続された場合にも、信号出力回路71は、上記したペン型検出器100がコネクタ85aに接続された場合と同様に動作する。ペン型検出器100からコネクタ85bの第1ピンを介して供給された駆動電圧は、ダイオードD2を介して入出力ポート39のVcc端子に入力される。また、供給された駆動電圧は、ダイオードD2のカソード端子から抵抗R1の一端へ入力される。その結果、抵抗R1を介して入出力ポート39のSWP1端子へハイが入力される。
また、ペン型検出器100から供給された駆動電圧は、インバータIV2の入力端に入力され、インバータIV2の入力端がハイとなる。その結果、インバータIV2の出力端はロウとなり、駆動電圧供給元がペン型検出器100であることを示す信号がロウ出力されて、SWP2端子へロウが入力される。
このように、入出力ポート39のVcc端子に駆動電圧が入力された場合に、SWP1端子の入力がハイ、SWP2端子の入力がロウであれば、MPU31は、駆動電圧が、コネクタ85bに接続されたペン型検出器100から供給されたと判別する。そして、MPU31は、バックライト54の再利用の可否を判断する。その判断結果がバックライトの再利用可能であると、入出力ポート39のP3端子からは再利用可能であることを示す信号がハイ出力され、P4端子からはロウが出力される。また、その判断結果がバックライトの再利用不能であると、入出力ポート39のP4端子からは、再利用不能であることを示す信号がハイ出力され、P3端子からはロウが出力される。出力された信号は、上記したP1端子とP2端子からの出力と同様に、ペン型検出器100に入力される。
ペン型検出器100は、コネクタ101の第2および第3ピンに信号が入力されると、上記したように、その信号に応じて、発光ダイオードD3または発光ダイオードD4のいずれかが発光する。これにより、作業者に、液晶パネル53およびバックライト54の再利用の可否を通知することができる。
このように、本実施例のパチンコ機1によれば、各制御基板C,D,H,S,Bにおいて、供給された駆動電圧が、電源基板30から供給されたものであるか、ペン型検出器100から供給されたものであるのかを、判別することができる。よって、駆動電圧の供給元がペン型検出器100である場合のみ、部品の再利用の可否を出力する処理を実行するといった、駆動電圧供給元に応じた異なる処理を実行することができる。また、主電源の投入なしに、パチンコ機1の制御基板から、部品の再利用の可否を出力することができるので、パチンコ機1が解体されても、その再利用の可否を通知することができる。よって、パチンコ機1の解体前に、該パチンコ機1の各部品が再利用可能か否かを調べておく必要が無く、効率的な作業手順でパチンコ機1を解体(廃棄)処理することができる。
図4は、ペン型検出器100を使用して、部品の再利用の可否を出力する操作方法を示した図である。図4においては、LCD10の再利用の可否を判定するためのペン型検出器100の操作方法を一例として示している。尚、図4では、LCD10の主な構成ユニットだけを図示し、その他のものについては簡単のため、その図示を省略している。
LCD10は、パチンコ機1(図示せず)に着脱自在に止着されており、パチンコ機1が使用済になると、パチンコ機1の解体により本体から取出される。このLCD10は、図4に示すように、主に、液晶パネル53、バックライト54等の各ユニットから構成されている。液晶パネル53は、液晶セルの透光性を調整することによって画像を表示するためのユニットであり、液晶素子と駆動電極とを重合状に形成した液晶セル及び偏光板からなる表示板等で構成されている。液晶パネル53の表示板(図4の左上方奥側)は、可変表示装置11のセンターフレーム11a(図1参照)の開口部からパチンコ機1の前面側に露出され、遊技者に視認可能に配置される。また、液晶パネル53は、コネクタ57、55を介して表示用制御基板Dと着脱可能に電気的に接続されている。
バックライト54は、液晶パネル53に光線を照射するためのユニットであり、液晶セルを透過可能な光線を照射する蛍光管及びその光線を反射させ液晶セルに集中させる反射板等から構成されている。また、バックライト54は、コネクタ58,56を介して表示用制御基板Dと着脱可能に電気的に接続されている。
これら液晶パネル53、バックライト54及び表示用制御基板Dは、樹脂等により箱状に成形されたケース10c内に格納されることにより、一体に構成されたLCD10となる。尚、表示用制御基板Dは、ケース10c内に必ずしも格納される必要はなく、表示用制御基板Dを別のケースに格納して配設することは当然可能である。このケース10cは、ねじ59によって分解可能に構成された上ケース10aと下ケース10bとを備えており、上ケース10aと下ケース10bとを分解することによって、ケース10c内に格納された表示用制御基板Dの背面が露出する。
表示用制御基板Dの背面には、液晶パネル53およびバックライト54の再利用の可否を出力するコネクタ85a,85bが、表示用制御基板Dの基板面(背面)から凸状に形成されている。また、各コネクタ85a,85bは、ペン型検出器100のコネクタ101に嵌合する形状で形成されている。更に、各コネクタ85a,85bの外形部は、その下面部よりも上面部が大きく形成されている。これにより、作業者が、ペン型検出器100を逆方向に接続した場合には、ペン型検出器100と表示用制御基板Dと嵌合せず、各コネクタ85a,85bとペン型検出器100のコネクタ101との接続方向が規定される。このコネクタ85a,85bに備えられた第1〜第4ピンのそれぞれは、凹状に形成されている。
かかるコネクタ85a,85bにペン型検出器100のコネクタ101が嵌合されると、ペン型検出器100に内蔵される電池から表示用制御基板Dに駆動電圧が供給される。コネクタ85aにペン型検出器100が接続された場合には、液晶パネル53の再利用の可否がペン型検出器100に出力される。また、コネクタ85bにペン型検出器100が接続された場合には、バックライト54の再利用の可否がペン型検出器100に出力される。
このように、コネクタ85a,85bは、液晶パネル53とバックライト54とに対応してそれぞれ設けられているので、いずれのコネクタがどの部品に対応しているかを作業者に示す必要がある。よって、表示用制御基板Dの背面において、対応するコネクタの真上には、対応する部品を示す「パネル」、「バックライト」の表示がなされている。
ペン型検出器100は、略棒状に形成された把持棒100aと、その把持棒100aの先端に形成されたコネクタ101とを備えている。把持棒100aは、作業者により把持されるように設けられた部分であり、作業者はかかる把持棒100aを手に持って、ペン型検出器100を操作する。
この把持棒100aの後端部には、発光ダイオードD3,D4が備えられている。発光ダイオードD3は、黄色の発光状態をなすものであり、発光ダイオードD4は、赤色の発光状態をなすものである。発光ダイオードD3は、部品の再利用が可能である場合に発光状態となり、一方、発光ダイオードD4は、部品の再利用が不能である場合に発光状態となる。かかる発光ダイオードD3,D4は、把持棒100aの後端部であって、ペン型検出器100に設けられているので、作業者は、把持棒100aを把持した状態で、その発光状態を容易に視認することができる。
また、ペン型検出器100とコネクタ85a,85bとの接続において、一方の第1〜第4ピンは、他方の第1〜第4ピンに接続される必要がある。つまり、ペン型検出器100には天地(上下)方向がある。このため、発光ダイオードD3,D4は、ペン型検出器の上側に配設されており、ペン型検出器100がコネクタ85a(またはコネクタ85b)に接続された状態で、発光状態が容易に視認できるようになっている。
コネクタ101の外形部は、表示用制御基板Dのコネクタ85a,85bに外嵌する略直方体の箱状に形成されており、その直方体の上面部は下面部よりも大きく形成されている。箱状の外形部の内側には、凸状の第1〜第4ピンが形成されている。ペン型検出器100のコネクタ101が、表示用制御基板Dのコネクタ85a,85bに外嵌されると、コネクタ101の凸状の第1〜第4ピンが、コネクタ85a,85bの凹状の第1〜第4ピンに挿入されて、ペン型検出器100と表示用制御基板Dとは、電気的に接続される。
尚、コネクタ101外形部の上面部には、ペン型検出器の天地(上下)方向を示すマークが表示されている。該マークは、表示用制御基板Dのコネクタ85a,85bの上面部にも設けられている。作業者は、このペン型検出器100のマークとコネクタ85a,85bのマークとを照らし合わせることにより、ペン型検出器100の上下を間違うことなく、正しく表示用制御基板Dのコネクタ85a,85bに接続させることができる。
このように、ペン型検出器100は、内蔵する電池102によって動作するものであり、その筐体は、ペンの形態で形成されている。よって、作業者が、例えば、作業着のポケットなどに差して容易に携帯できる上、使用時には、ポケットなどから取出すだけで簡便に使用することができる。よって、部品の再利用の可否を判定する作業を効率的に行うことができる。尚、ペン型検出器100の筐体に保持具を設け、作業者がペン型検出器100を携帯する際に、安定して作業着などに取着できるように、ペン型検出器100を構成しても良い。
LCD10などの部品は、高価な部品であり、使用済遊技機を廃棄処理する際に、使用済遊技機から取出されて再利用される。ここで、本実施例のパチンコ機1においては、主電源を投入せずとも、部品の再利用の可否を知ることができる。このため、使用済パチンコ機1を解体した後においても、その解体によって得られた部品が再利用可能か否かに応じて選別することができる。従って、作業者は、部品の再利用の可能性の判断と、遊技機の解体とを順不同に行うことができ、解体作業と再利用部品の取出し作業とを効率よく行うことができる。
次に、上記のように構成されたパチンコ機1の表示用制御基板Dで実行される各処理を、図5と図6とのフローチャートを参照して説明する。図5は、パチンコ機1の表示用制御基板Dにおいて実行されるメイン処理を示したフローチャートである。このメイン処理により画像の表示の制御等の表示用制御基板Dで必要な各処理が実行される。また、このメイン処理では、MPU31に入力される略+5ボルトの駆動電圧の供給元が判別され、その駆動電圧供給元に応じた処理が実行される。
このメイン処理では、まず、電源投入後、ワークRAM34等の内容を一旦「0」クリアした後に初期値に設定する等といった初期化処理を実行する(S1)。但し、この初期化処理では、EEPROM33の各メモリ33a,33bに記憶された使用時間データの内容はクリアしない。S1の初期化処理の実行後は、
SWP1端子の入力はロウか否かを確認する(S2)。このSWP1端子の入力がロウであると(S2:Yes)、駆動電圧は、ペン型検出器100からコネクタ85aの第1ピンを介して供給されていることとなる。よって、液晶パネル計測メモリ33aに記憶される使用時間データを読出す(S3)。
次に、読出した使用時間データと、パネル耐久時間メモリ32aに閾値として記憶されている耐久時間データとを比較する(S4)。そして、使用時間データは、耐久時間データを越えたか否かを確認し(S5)、その結果、使用時間データが耐久時間データを越えていなければ(S5:No)、該液晶パネル53は再利用可能であるので、入出力ポート39のP1端子にハイを出力する(S6)。この入出力ポート39のP1端子のハイ出力は、液晶パネル53が再利用可能であることを示す信号出力となる。そして、更に、入出力ポート39のP2端子にロウを出力し(S7)、その後、その処理をS6の処理に移行する。これにより、ペン型検出器100からの駆動電圧供給が断されるまで、継続してP1端子からハイが出力され、P2端子からはロウが出力される。
また、S5の処理で確認した結果、使用時間データが耐久時間データを越えていれば(S5:Yes)、該液晶パネル53は再利用不能であるので、入出力ポート39のP2端子にハイを出力する(S8)。この入出力ポート39のP2端子のハイ出力は、液晶パネル53が再利用不能であることを示す信号出力となる。そして、更に、入出力ポート39のP1端子にロウを出力し(S9)、その後、その処理をS8の処理に移行する。これにより、ペン型検出器100からの駆動電圧供給が断されるまで、継続してP1端子からロウが出力され、P2端子からはハイが出力される。
一方、S2の処理で確認した結果、SWP1端子の入力がロウでなければ(S2:No)、SWP1端子の入力はハイである。よって、SWP2端子の入力がロウであるか否かを確認する(S11)。その結果、SWP2端子の入力がロウであれば(S11:Yes)、駆動電圧は、ペン型検出器100からコネクタ85bの第1ピンを介して供給されていることとなる。よって、バックライト計測メモリ33bに記憶される使用時間データを読出す(S12)。
そして、読出した使用時間データと、バックライト耐久時間メモリ32bに閾値として記憶されている耐久時間データとを比較し(S13)、使用時間データが耐久時間データを越えているか否かを確認する(S14)。その結果、使用時間データが耐久時間データを越えていなければ(S14:No)、該バックライト54は再利用可能であるので、入出力ポート39のP3端子にハイを出力する(S15)。この入出力ポート39のP3端子のハイ出力は、バックライト54が再利用可能であることを示す信号出力となる。そして、更に、入出力ポート39のP4端子にロウを出力し(S16)、その後、その処理をS15の処理に移行する。これにより、ペン型検出器100からの駆動電圧供給が断されるまで、継続してP3端子からハイが出力され、P4端子からはロウが出力される。
また、S14の処理で確認した結果、使用時間データが耐久時間データを越えていれば(S14:Yes)、該バックライト54は再利用不能であるので、入出力ポート39のP4端子にハイを出力する(S17)。この入出力ポート39のP4端子のハイ出力は、バックライト54が再利用不能であることを示す信号出力となる。そして、更に、入出力ポート39のP3端子にロウを出力し(S18)、その後、その処理をS17の処理に移行する。これにより、ペン型検出器100からの駆動電圧供給が断されるまで、継続してP3端子からロウが出力され、P4端子からはハイが出力される。
更に、S11の処理で確認した結果、SWP2端子の入力がロウでなければ(S11:No)、SWP2端子の入力はハイである。このため、SWP1端子の入力とSWP2端子の入力とは、共にハイであることが確認されたこととなる。これは、MPU31への駆動電圧は、電源基板30から行われている(主電源の投入である)ことを示している。よって、EEPROM33の液晶パネル計測メモリ33aの使用時間データに「1」加算し、先の値を更新する(S19)。その後、EEPROM33のバックライト計測メモリ33bの使用時間データに「1」加算し、先の値を更新する(S20)。
本実施例では、使用時間データは1時間単位で更新(計測)される。しかし、電源基板30からの電圧供給が断されると、1時間に到達しなかった端数の時間分は使用時間データに加算されない。このため、部品の実働時間と、各計測メモリ33a,33bに記憶される使用時間データとにズレが発生してしまう。そこで、このS19,S20の処理で、各計測メモリ33a,33bに「1」を加算し、前回の電源断において、加算されなかった時間分を補正しているのである。
尚、端数の時間は1時間を越えることはない。よって、主電源投入毎に各計測メモリ33a,33bの使用時間データに「1」加算すれば、使用時間データは、実働時間よりも長時間となる。故に、再利用可能か否かの判断が、安全側でなされることとなり、再利用部品が新たなパチンコ機1に使用された場合に、動作不良の生じる確率を低下させることができる。
更に、このS19,S20の処理は、電圧供給元を判別し、電圧供給元が電源基板30であると判別されると実行されるので、部品(液晶パネル53とバックライト54)が実働しない場合には、使用時間データは更新されない。
このS20の処理の後は、電源が断されるまで、各処理を実行する(S21)。この各処理(S21)において、画像表示の制御等、遊技の実行時に行われる必要な処理が実行される。
図6は、パチンコ機1の表示用制御基板Dで、(ゲートアレイ70からの信号に応じて)一定時間毎に実行されるINT割込処理を示したフローチャートである。このINT割込処理は、可変表示装置11(液晶パネル53、バックライト54)の使用時間を計測し、計測した時間をEEPROM33の各計測メモリ33a,33bへ記憶しておくための処理である。
MPU31は、このINT割込処理に関して、EEPROM33の液晶パネル計測メモリ33aに記憶される使用時間データに「1」を加算し、先の値(使用時間データ)を更新する(S22)。
その後、EEPROM33のバックライト計測メモリ33bに記憶される使用時間データに「1」を加算し、先の値(使用時間データ)を更新して(S23)、このINT割込処理を終了する。このINT割込処理は、主電源が投入されている間、一定時間(1時間)が経過する毎に定期的に繰り返し実行されるので、EEPROM33の各計測メモリ33a,33bの値は、1時間毎に「1」だけ大きな値に更新され、また、その更新された値は、不揮発性メモリで構成されるEEPROM33に電源切断後も記憶される。これにより、MPU31は、EEPROM33の各計測メモリ33a,33bに記憶される値(総使用時間データ)を読み出すことにより、可変表示装置11等(液晶パネル53及びバックライト54)の総使用時間を定量的に把握することができる。
なお、現在、一般に使用されるEEPROMの書き込み保障回数は、約10万回程度である。その為、1時間毎に書込を実行すると、パチンコ機1を連続使用した場合でも、10年以上の期間に渡って1時間毎に書き込み処理を実行することができ、可変表示装置11等の使用時間を計測する期間としては十分となる。
また、総使用時間データを記憶するためのメモリをEEPROMに代えて強誘電メモリによって構成する場合には、1000万回程度の書き込み回数が保障されるので、上記したINT割込処理が実行される一定時間間隔を、例えば10秒程度としても良い。かかる場合には、可変表示装置11等の使用時間の計測間隔が短くなることによって計測誤差を減少することができ、より正確な使用時間の計測を実行することができる。
このように、本実施例のパチンコ機1によれば、各制御基板C,D,H,S,Bにおいて、その制御する部品の使用時間を計測する共に、計測した使用時間(使用時間データ)を不揮発に記憶しておくことができる。つまり、部品の総使用時間を計測することができる。そして、この記憶される使用時間データに基づいて、該部品の再利用の可否を判断して出力することができる。故に、主電源を投入することなく、部品の再利用の可否をパチンコ機1から出力させることができるので、効率的に、所定部品についての再利用の可否を判断することができる。
尚、上記した再利用の可否を判別するための構成は、表示用制御基板D以外の各制御基板C,H,S,Bにも備えられており、表示用制御基板Dと同様に動作して、その制御する部品の再利用の可否を出力できるように構成されている。
次に、図7と図8とを参照して、第2実施例について説明する。第1実施例のパチンコ機1では、制御基板への駆動電圧供給元がペン型検出器100であるか電源基板30であるかを判別できるように、信号出力回路71を構成した。更に、メイン処理のプログラムは、電圧供給元の判別結果に応じて異なる処理を実行し、駆動電圧供給元がペン型検出器100である場合にのみ、部品の再利用の可否を示す信号を出力するように構成された。
これに代えて、第2実施例のパチンコ機1の信号出力回路171は、駆動電圧供給元がペン型検出器100であるか電源基板30であるかを判別するための回路を備えず、また、メイン処理のプログラムは、電圧供給元に関わらず部品の再利用の可否を判断し、その判断結果を断続的に出力するように構成されている。
尚、上記した第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7は、第2実施例のパチンコ機1における表示用制御基板Dとペン型検出器100との電気的構成を示したブロック図である。この第2実施例のペン型検出器100は、第1実施例のペン型検出器100と同様に、略+5ボルトの電圧を供給する電池102と発光ダイオードD3と発光ダイオードD4とを備え、表示用制御基板Dなどのパチンコ機1の制御基板に接続されることにより回路が閉じるように構成されている。
この第2実施例のペン型検出器100と表示用制御基板D(信号出力回路171)とを接続するためのコネクタ105は、3ピンのコネクタで構成されている。このコネクタ105の第1ピンは、表示用制御基板Dに略+5ボルトの電圧を出力する出力端子とされており、電池102のプラス側端子に接続されている。
第2ピンは、表示用制御基板Dからの信号の入力端子とされている。この第2ピンは、インバータINV3の入力端と、発光ダイオードD3のアノード端子とに接続されている。第1実施例のコネクタ101には、再利用が可能であることを示す信号と不能であることを示す信号とが異なるピンに入力されるように構成された。しかし、第2実施例においては、いずれの信号もこの第2ピンに入力される。
発光ダイオードD3のカソード端子は、発光ダイオードD4のカソード端子と電池102のマイナス側端子とに接続されると共に、グランドに接続されている。また、インバータINV3の出力端は、発光ダイオードD4のアノード端子に接続されている。発光ダイオードD4のカソード端子は、発光ダイオードD3のカソード端子と電池102のマイナス側端子とに接続されると共に、グランドに接続されている。更に、第4ピンはグランド端子とされており、グランドに接続されると共に、電池102のマイナス側端子に接続されている。
次に、この第2実施例のペン型検出器100が、表示用制御基板Dに接続された場合の回路動作について説明する。ペン型検出器100と表示用制御基板Dとが接続されると、電池102から略+5ボルトの駆動電圧が、コネクタ105の第1ピンから表示用制御基板Dに入力される。表示用制御基板Dは、入力された駆動電圧により動作して、部品の再利用の可否を示す信号(ハイまたはロウ)を出力する。出力された信号は、コネクタ105の第2ピンに入力される。第2ピンから入力された信号は、発光ダイオードD3のアノード端子とインバータINV3の入力端とに入力される。
第2実施例では、部品が再利用可能であれば、表示用制御基板Dからハイが出力され、再利用不能であればロウが出力される。コネクタ105の第2ピンにハイが入力された場合には、発光ダイオードD3のアノード端子とインバータINV3の入力端とにハイが入力される。その結果、発光ダイオードD3に電流が流れ、発光ダイオードD3は発光する。また、インバータINV3の出力端からはロウが出力される。よって、発光ダイオードD4のアノード端子にはロウが入力されるので、発光ダイオードD4は発光しない。
一方、コネクタ105の第2ピンにロウが入力された場合には、発光ダイオードD3のアノード端子とインバータINV3の入力端とにロウが入力される。その結果、発光ダイオードD3は発光しない。また、インバータINV3の出力端からはハイが出力されるので、発光ダイオードD4のアノード端子にハイが入力され、発光ダイオードD4が発光する。
このように、第2実施例のペン型検出器100では、表示用制御基板Dから同じピンに、再利用可能であることを示す信号と再利用不能であることを示す信号とが入力されても、両者を区別して出力することができる。
次に、第2実施例の表示用制御基板Dに備えられた信号出力回路171について説明する。この第2実施例の信号出力回路171は、第1実施例の信号出力回路71と同様に、電源基板30またはペン型検出器100から供給される制御系の駆動電圧をMPU31に入力する回路である。また、MPU31により出力される液晶パネル53またはバックライト54の再利用の可否を示す信号を、ペン型検出器100に入力するためのものである。
まず、この信号出力回路171とペン型検出器100と電源基板30と入出力ポート39との接続状態について説明する。信号出力回路171は、コネクタ185a,185bの第1、第2、第4ピンを介して、ペン型検出器100に接続される。コネクタ185a,185bの第1ピンは、ペン型検出器100が接続されると、駆動電圧が入力される入力端子とされている。また、コネクタ185a,185bの第2ピンは、表示用制御基板Dから再利用の可否を示す信号を、ペン型検出器100に出力する出力端子とされており、第4ピンは、グランド端子とされている。
上記したコネクタ185aの第1ピンは、入出力ポート39のVcc端子と、電源基板30の+5ボルト出力端と、コネクタ185bの第1ピンとに接続されている。また、コネクタ185aの第2ピンは、入出力ポート39のP1端子に接続されている。コネクタ185aの第4ピンは、入出力ポート39のGND端子と、コネクタ185bの第4ピンとに接続されると共に、グランドに接続されている。
更に、コネクタ185bの第1ピンは、入出力ポート39のVcc端子と、電源基板30の+5ボルト出力端と、コネクタ185aの第1ピンとに接続されている。コネクタ185bの第2ピンは入出力ポート39のP3端子と接続されている。コネクタ185bの第4ピンは、入出力ポート39のGND端子とコネクタ185aの第4ピンとグランドとに接続されている。
次に、上記のように構成された信号出力回路171の回路動作について説明する。まず、信号出力回路171に電源基板30から略+5ボルトの駆動電圧が供給されている場合の回路動作について説明する。
電源基板30から供給された駆動電圧は、入出力ポート39のVcc端子に入力されると共に、コネクタ185aの第1ピンとコネクタ185bの第1ピンとに入力される。これにより、MPU31が動作して、図8に示すプログラムが実行される。そして、液晶パネル53の再利用の可否に応じて入出力ポート39のP1端子からハイまたはロウが出力され、更に、バックライト54の再利用の可否に応じて入出力ポート39のP3端子からハイまたはロウが出力される。
ここで、ペン型検出器100が接続されていなければ、ペン型検出器100と接続される信号出力回路171の部分は開放され、電流は流れない。よって、電源基板30から供給された+5ボルトの駆動電圧は、入出力ポート39のVcc端子にのみ入力される。
P1端子から出力されるハイは、液晶パネル53が再利用可能であることを示す信号である。また、P1端子から出力されるロウは、液晶パネル53が再利用不能であることを示す信号である。一方、P3端子から出力されるハイは、バックライト54が再利用可能であることを示す信号である。また、P3端子から出力されるロウは、バックライト54が再利用不能であることを示す信号である。
上記したように、コネクタ85aまたは85bにペン型検出器100が接続されていない場合には、回路は開放されているので、入出力ポート39からコネクタ185a,185bには電流が流れない。つまり、通常の遊技の実行時に、電源基板30から駆動電圧が供給されている場合には、コネクタ185a,185bに、かかる信号は入力されない。
次に、ペン型検出器100が表示用制御基板Dに接続された場合の、信号出力回路171の回路動作について説明する。コネクタ185aまたはコネクタ185bにペン型検出器100が接続されると、回路が閉じて、ペン型検出器100と信号出力回路171との間で電流が流れる。ペン型検出器100から供給された略+5ボルトの駆動電圧は、入出力ポート39のVcc端子に入力されると共に、+5ボルトの電圧供給経路を介して、各制御系電子部品に略+5ボルトの駆動電圧が供給され、制御系電子部品が動作する。
これにより、MPU31は動作して、電源基板30から駆動電圧が供給された場合と同様に、入出力ポート39のP1端子およびP3端子から、ハイまたはロウが出力される。ここで、コネクタ185aまたはコネクタ185bに、ペン型検出器100が接続されている場合には、そのペン型検出器100の接続されたコネクタの第2ピンにハイまたはロウが入力される。入力されたハイまたはロウは、第2ピンを介して、ペン型検出器100(コネクタ105の第2ピン)に入力される。上記したように、ペン型検出器100では、入力された信号に応じて発光ダイオードD3,D4が発光するので、作業者に液晶パネル53またはバックライト54の再利用の可否を通知することができる。
このように、第2実施例の信号出力回路171は、単純な構成であるので、かかる信号出力回路171を低コストで設けることができる。
次に、上記のように構成された第2実施例のパチンコ機1の表示用制御基板Dで実行される各処理を、図8のフローチャートを参照して説明する。図8は、第2実施例の表示用制御基板Dで実行されるメイン処理のフローチャートである。
このメイン処理では、まず、電源投入後、第1実施例と同様に初期化処理を実行し(S1)、EEPROM33の各計測メモリ33a,33bの値(使用時間データ)に1加算し、先の値を更新する(S19,S20)。
次に、液晶パネル計測メモリ33aに記憶される使用時間データと耐久時間データとを比較して液晶パネル53の再利用の可否を判断する(S3〜S5)。その結果、使用時間データが耐久時間データを越えていれば(S5:Yes)、P1端子にロウを出力し(S9)、また、使用時間データが耐久時間データを越えていなければ(S5:No)、P1端子にハイを出力する(S6)。
そして、バックライト計測メモリ33bに記憶される使用時間データと耐久時間データとを比較してバックライト54の再利用の可否を判断し(S12〜S14)、その結果、使用時間データが耐久時間データを越えていれば(S14:Yes)、P3端子にロウを出力し(S18)、また、使用時間データが耐久時間データを越えていなければ(S14:No)、P3端子にハイを出力する(S15)。続いて、各処理を実行して(S21)、画像表示の制御等、遊技の実行に必要な処理を行った後、その処理をS3の処理に移行する。
このメイン処理により、ペン型検出器100が表示用制御基板Dに接続された場合にも主電源が投入された場合と同様に、各計測メモリ33a,33bには、「1」が加算される。つまり、部品が非動作状態であっても、1時間が使用時間として加算されることとなる。しかし、再利用可否を判断する検査は、廃棄処理時など特定の場合でしか実行されない。また、液晶パネル53およびバックライト54の耐久時間は、長時間であるので、再利用の可否の検査によって多少の時間が加算されても、その影響を考慮する必要はない。
尚、第2実施例のパチンコ機1において、液晶パネル53とバックライト54との使用時間の計測は、第1実施例と同様に、INT割込処理により実行される(図6参照)。
このように、第2実施例のパチンコ機1では、表示用制御基板D(制御基板)に駆動電圧が供給(電源が投入)されると、遊技の実行に関する通常の処理を実行するルーチンの中で、定常的に、部品の再利用の可否が判断されて出力される。つまり、駆動電圧供給元が電源基板30かペン型検出器100であるかに係わらず、同じ処理が実行される(再利用の可否を出力するために別の処理を行わない)。よって、駆動電圧供給元を判別する手段を不要とし、信号出力回路の回路構成を単純にすることができる。また、メイン処理のプログラムを簡便なプログラムとすることができ、プログラム容量を小さくすることができる。
次に、図9を参照して、第3実施例について説明する。第1実施例のパチンコ機1では、部品(液晶パネル53、バックライト54)の使用時間の値を記憶するメモリ(液晶パネル計測メモリ33a、バックライト計測メモリ33b)は、制御基板に搭載されるEEPROM(EEPROM33)に設けられた。つまり、制御基板と所定部品とは、再利用する場合にも一体で取り扱うように構成されたものであった。これに代えて、第3実施例のパチンコ機1では、部品の使用時間の値を記憶するメモリは、制御基板に着脱可能に構成されている。尚、上記した第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9は、第3実施例のパチンコ機1における表示用制御基板Dとペン型検出器100との電気的構成を示したブロック図である。この第3実施例のパチンコ機1には、メモリカード133が備えられている。
メモリカード133は、記憶媒体としてフラッシュメモリを採用しているカード型の記憶装置であり、第1実施例と同様の液晶パネル計測メモリ133aとバックライト計測メモリ133bとを備えている。
このメモリカード133は、電気的にデータの消去と書き込みとを実行することができ、また、書込まれたデータを電源断後も不揮発に記憶することができるものである。よって、このメモリカード133に設けられた液晶パネル計測メモリ133aとバックライト計測メモリ133bとに記憶される使用時間の値は、不揮発に記憶されることとなる。
メモリカード133は、表示用制御基板Dに備えられたメモリカード専用コネクタ134に着脱可能に接続される。このメモリカード133は、LCD10と一体で取り扱うことができるように、LCD10に取着されている。また、メモリカード133の接続端子に併設するように、LCD10のコネクタ57,58は設けられている。これにより、LCD10が表示用制御基板Dのコネクタ55,56に接続されると、メモリカード133もメモリカード専用コネクタ134と電気的に接続されるようになっている。
表示用制御基板Dは、メモリカード専用コネクタ134を備えている。このメモリカード専用コネクタ134は、バスライン37に接続されている。よって、メモリカード専用コネクタ134にメモリカード133が装着されると、装着されたメモリカード133とMPU31とは電気的に導通する。MPU31は、パチンコ機1の主電源が投入されると、装着されたメモリカード133の液晶パネル計測メモリ133aとバックライト計測メモリ133bとに記憶される使用時間の値を、第1実施例と同様に更新する処理を行う。
液晶パネル53及びバックライト54(LCD10)が再利用可能である場合に、表示用制御基板Dを交換する必要があるとき、即ち、LCD10が演出内容の異なるパチンコ機1に使用される場合には、表示用制御基板DからLCD10が脱着される。かかる場合には、メモリカード133は、LCD10と一体で脱着され、該LCD10と共に、新たな表示用制御基板Dに装着される。つまり、部品(LCD10)の使用時間の値を、その装着先の表示用制御基板Dが変わっても、同じ計測メモリ133a,133bによって継続して管理することができるのである。
更に、第3実施例の表示用制御基板Dには、メモリカード133に記憶されるデータの初期化スイッチ135として、液晶パネルリセットスイッチ135aとバックライトリセットスイッチ135bとが備えられている。液晶パネルリセットスイッチ135aとバックライトリセットスイッチ135bとは、メモリカードに記憶されている使用時間の値を「0」にセットするスイッチである。この初期化スイッチ135が押下された状態で、主電源が投入されると、押下されたスイッチに対応する計測メモリ133a,133bの値が、パチンコ機1の初期化処理において「0」にセットされる。
LCD10は、液晶パネル53及びバックライト54を備えているが、かかる部品の一方が再利用不能となることがある。この場合には、再利用不能と判断された一方の部品を交換すれば、LCD10を再利用することができる。交換された部品は、使用時間が「0」であるので、メモリカードに記憶されている使用時間の値を「0」とすることにより、部品が交換された場合にも、的確な使用時間の値をメモリカード133に記憶させることができるのである。
以上説明したように、第3実施例のパチンコ機1によれば、制御基板(表示用制御基板D)が交換されても、部品(LCD10(液晶パネル53及びバックライト54))の使用時間の値を、先の制御基板での使用時間の値に継続して累積させることができる。また、部品(LCD10)が交換された場合には、対応する計測メモリ133a,133bの値を初期化することができる。よって、制御基板に装着されている部品の正確な使用時間の値が、対応する計測メモリに記憶される。このため、再利用不能とペン型検出器100によって判断されるまで、その部品を何度でも再利用することができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施例では、コネクタ85は、全ての制御基板に設けるように構成したが、これに代えて、再利用する部品を制御する(所望の)制御基板にのみ、コネクタ85を設けるように構成しても良い。
更に、上記各実施例では、各計測メモリ33a,33b,133a,133bには、計測したLCD10の使用時間が累積加算され、使用時間データとして記憶されたが、これに代えて、EEPROM33の各メモリ33a,33bへ各部品の耐久時間を予め個別に記憶しておき、その記憶された耐久時間データから各部品の使用時間データを減算していくことにより、各部品の残余寿命時間として記憶するように構成しても良い。
また、上記各実施例では、表示装置として、液晶を用いた表示装置(LCD10)について説明したが、必ずしもこれに限定されるわけではなく、これに代えて、CRT(ブラウン管)を用いた表示装置としても良いのである。また、再利用される部品は、LCD10に限られるものではなく、例えば、モータ類やランプ、スピーカなどの部品が例示される。
更には、上記各実施例では、部品の再利用の可否は、ペン型検出器100において、作業者に認識される情報に変換されて出力されたが、これに代えて、各制御基板C,D,H,S,Bに発光ダイオードなどを設け、各制御基板C,D,H,S,Bにおいて、部品の再利用の可否を作業者の認識できる情報に変換して、出力するように構成しても良い。
加えて、上記各実施例では、部品の再利用の可否を発光状態により通知したが、これに代えて、音声(ブザー音)や、文字や記号などの表示により通知しても良い。
また、上記各実施例において、ペン型検出器100から供給される駆動電圧は略+5ボルト(制御系の駆動電圧)のみとしたが、複数の電圧が供給されるように構成してもよい。これによれば、例えば、表示用制御基板Dに、LCD10を動作させる電圧を供給することができる。よって、既存のパチンコ機1に備えられたLCDを利用して、再利用の可否を表示させることができる。
更に、上記各実施例において、ペン型検出器100と、制御基板(表示用制御基板D)とは、それぞれに備えられたコネクタ同士が嵌合することにより電気的に接続されるように構成した。これに代えて、ペン型検出器100の端子と、制御基板の端子との接触により、両者を電気的に接続するように構成してもよい。端子間の接触によりペン型検出器100と制御基板とを接続すれば、コネクタ同士を嵌合させる接続に比べて、高速で作業を行うことができる。
更に、上記各実施例では、部品の再利用の可否を通知するための各手段、即ち、部品の使用時間を計測し記憶するための回路やプログラム、再利用の可否を出力するための信号出力回路71,171などは、部品を制御(接続)するために設けられている制御基板に備えられた。これに代えて、かかる部品の再利用の可否を通知するための各手段を備えた専用の基板を制御基板と別体に設けてもよい。
加えて、上記した第3実施例では、液晶パネルリセットスイッチ135aとバックライトリセットスイッチ135bとはパチンコ機1に設けられたが、これに代えて、該リセットスイッチ135a,135bとをペン型検出器100に設け、ペン型検出器100からの入力信号により、各計測メモリ133a,133bの値を「0」とするように構成しても良い。
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に変形例を示す。
請求項1記載の遊技機において、前記所定部品を制御する制御手段を有し、その制御手段は、前記使用時間記憶手段と、前記判断手段と、前記出力手段とを備え、前記主電源と別体に構成された別電源から供給される駆動電圧により動作するものであることを特徴とする遊技機1。
使用済遊技機から再利用する部品(所定部品)を取出す(選別する)場合には、まず、使用済遊技機を解体し、その解体によって得られた部品が再利用可能か否かを判断して、再利用する部品を収集することが望ましい。部品単位で選別ができるからである。しかしながら、各部品は解体後の状態では動作できないので、再利用可能か否かを判断することができない。よって、かかる再利用可能か否かの判断は解体前に行わなければならず、部品単位の選別ができないばかりか、解体手順に制限が加わって解体作業が煩雑になる。
電気的に動作する所定部品は、その所定部品を制御する制御手段と接続されている。このため、所定部品と制御手段とは一体で(1の部品単位として)取り扱うことができる。よって、この制御手段に、使用時間記憶手段と、判断手段と、出力手段とを設け、主電源と別体に構成された別電源から供給される駆動電圧により制御手段が動作するように構成することにより、遊技機を部品単位に解体した後において、別電源から駆動電圧を制御手段に供給し、この制御手段から所定部品の再利用の可否を出力させることができる。従って、作業者は、部品単位で再利用可否の選別ができると共に、その部品の再利用の可能性の判断と遊技機の解体とを順不同に行うことができ、解体作業と再利用部品の取出し作業とを効率よく行うことができる。特に、遊技機を解体した後に、部品の再利用の可否を判断できるので、再利用部品の取出し(選別)作業を解体作業と分離でき、その作業性を格段に向上させることができる。
また、使用済遊技機は、往々にして、主電源から各部への電気系統の故障や断線が発生していることが多いが、制御手段を別電源から供給される駆動電圧に
より動作させることができるので、故障や断線が発生していても、再利用の可否を判断して出力することができる。
尚、制御手段は、上記した使用時間記憶手段と、前記判断手段と、前記出力手段とを一体に備えるもの(例えば演算装置)であっても、各制御手段を別体に備えるものであっても良い。この各制御手段を別体に備えた制御手段としては、例えば、上記実施例中において、使用時間記憶手段としてEEPROM、判断手段としてMPU、出力手段としてMPUおよび信号出力回路を備えた表示用制御基板などの制御基板が例示される。
遊技機1において、前記使用時間記憶手段は、前記制御手段に着脱可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機2。遊技機には、所定部品とその所定部品を制御する制御手段とを一体で再利用することが困難な場合がある。例えば、遊技に関する演出を行う制御手段には、その演出(ゲーム)内容特有のキャラクタデータや音声データが必要になる。演出内容が異なると、当然、キャラクタデータや音声データは異なる。キャラクタデータや音声データは、一般に、制御手段に備えられたROMに記憶されている。このため、新たに製造する遊技機の演出内容が使用済遊技機の演出内容と異なる場合には、使用済遊技機の制御手段を再利用できない。故に、再利用される所定部品は、制御手段から取り外して新たな制御手段に接続される。
ところが、かかる場合に、所定部品を新たに製造された遊技機の制御手段に取着しただけでは、取着された所定部品のこれまでの使用時間は、認識されない。故に、廃棄する制御手段の使用時間記憶手段から、記憶されている使用時間に関する値を外部出力し、更に、外部出力されたその値を新たな制御手段の使用時間記憶手段に書込むという繁雑な作業が必要となる。
遊技機2においては、使用時間記憶手段は、制御手段に着脱可能に構成されているので、使用時間記憶手段を、再利用する所定部品と共に、新たに製造された制御手段に装着(接続)することができる。よって、所定部品のみを再利用しても(制御手段の再利用が困難な場合でも)、その所定部品の使用時間に関する値が不明となることがない上、繁雑な作業を行うことなく、所定部品の使用時間に関する値を、容易に、その所定部品の装着先の制御手段に認識させることができる。
尚、使用時間記憶手段を、所定部品と一体で、制御手段に着脱可能とできるように構成すれば、所定部品と使用時間記憶手段とを一体で管理することができるので、取り外した所定部品と使用時間記憶手段とがちぐはぐな組み合わせとなることを容易に回避できる。
遊技機1または2において、前記制御手段は、前記出力手段の出力に基づいて前記所定部品の再利用の可否を知覚情報に変換して出力する出力部を備えていることを特徴とする遊技機3。
これによれば、別電源から電圧が供給されると、制御手段(部品単位)に設けられた出力部により再利用の可否が通知される。出力手段から出力される再利用の可否を作業者に通知するには、かかる情報を作業者が認識できる情報、即ち、知覚情報に変換して出力する必要がある。遊技機3によれば、出力部が制御手段に設けられるので、別電源から電源が供給されるだけで(制御手段外に設けられる出力部によらずとも)、作業者は、再利用の可否を知ることができる。よって、再利用部品の選別作業を効率的に行うことができる。この出力部としては、LED、ランプ、ブザー、LCDなどが例示される。
尚、出力部をLCDとする場合など、動作させるための電圧が、他の手段を動作させるための電圧と異なる場合には、前記別電源を、異なる複数の電圧を供給するように構成しても良い。
請求項1記載の遊技機において、駆動電圧が前記主電源とは別体に構成された別電源から供給されているか否かを判別する電源判別手段を備え、前記出力手段は、その電源判別手段により前記別電源から駆動電圧が供給されていると判別された場合に、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記所定部品の再利用の可否を出力することを特徴とする遊技機4。
遊技機4において、前記別電源から供給される駆動電圧は、前記主電源から供給される駆動電圧の電圧経路を介して供給されるものであり、前記別電源から駆動電圧が供給されている場合にその駆動電圧に基づく信号を入力して所定の信号を出力する信号出力手段(IV1,IV2)と、前記主電源から駆動電圧が供給されている場合にその駆動電圧に基づく信号の前記信号出力手段への入力を禁止する信号入力禁止手段(D1,D2)とを備え、前記電源判別手段は、前記信号出力手段の出力信号に基づいて前記別電源から駆動電圧が供給されているか否かを判別するものであることを特徴とする遊技機5。なお、信号入力禁止手段は、信号出力手段への信号入力を、主電源から供給される駆動電圧に基づく信号に関し禁止するものであり、主電源から供給される駆動電圧を、信号入力手段の駆動電圧とすることを禁止するものではない。
別電源から駆動電圧が供給されている場合には、その駆動電圧に基づく信号が信号出力手段に入力され、その信号出力手段から所定の信号が出力される。電源判別手段は、かかる所定の信号を入力することにより別電源から駆動電圧が供給されている(別電源が接続されている)と判別するので、出力手段によって所定部品の再利用の可否が出力される。一方、別電源から駆動電圧が供給されておらず、主電源から駆動電圧が供給されている場合には、その主電源の駆動電圧に基づく信号の信号出力手段への入力は、信号入力禁止手段によって禁止され、信号出力手段から所定の信号は出力されない。よって、電源判別手段は、別電源から駆動電圧が供給されていない(別電源が接続されていない)と判別する。なお、別電源からの駆動電圧の供給は、主電源から駆動電圧が供給されていると否とに拘わらず行うことができる。
遊技機4又は5において、前記所定部品を制御する制御手段を有し、その制御手段は、前記使用時間記憶手段と、前記判断手段と、前記電源判別手段と、前記出力手段とを備え、前記別電源から供給される駆動電圧により動作するものであることを特徴とする遊技機6。
使用済遊技機から再利用する部品(所定部品)を取出す(選別する)場合には、まず、使用済遊技機を解体し、その解体によって得られた部品が再利用可能か否かを判断して、再利用する部品を収集することが望ましい。部品単位で選別ができるからである。しかしながら、各部品は解体後の状態では動作できないので、再利用可能か否かを判断することができない。よって、かかる再利用可能か否かの判断は解体前に行わなければならず、部品単位の選別ができないばかりか、解体手順に制限が加わって解体作業が煩雑になる。
電気的に動作する所定部品は、その所定部品を制御する制御手段と接続されている。このため、所定部品と制御手段とは一体で(1の部品単位として)取り扱うことができる。よって、この制御手段に、使用時間記憶手段と、判断手段と、電源判別手段と、出力手段とを設け、主電源と別体に構成された別電源から供給される駆動電圧により制御手段が動作するように構成することにより、遊技機を部品単位に解体した後において、別電源から駆動電圧を制御手段に供給し、この制御手段から所定部品の再利用の可否を出力させることができる。従って、作業者は、部品単位で再利用可否の選別ができると共に、その部品の再利用の可能性の判断と遊技機の解体とを順不同に行うことができ、解体作業と再利用部品の取出し作業とを効率よく行うことができる。特に、遊技機を解体した後に、部品の再利用の可否を判断できるので、再利用部品の取出し(選別)作業を解体作業と分離でき、その作業性を格段に向上させることができる。
また、使用済遊技機は、往々にして、主電源から各部への電気系統の故障や断線が発生していることが多いが、制御手段を別電源から供給される駆動電圧に
より動作させることができるので、故障や断線が発生していても、再利用の可否を判断して出力することができる。
遊技機6において、前記使用時間記憶手段は、前記制御手段に着脱可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機7。遊技機には、所定部品とその所定部品を制御する制御手段とを一体で再利用することが困難な場合がある。例えば、遊技に関する演出を行う制御手段には、その演出(ゲーム)内容特有のキャラクタデータや音声データが必要になる。演出内容が異なると、当然、キャラクタデータや音声データは異なる。キャラクタデータや音声データは、一般に、制御手段に備えられたROMに記憶されている。このため、新たに製造する遊技機の演出内容が使用済遊技機の演出内容と異なる場合には、使用済遊技機の制御手段を再利用できない。故に、再利用される所定部品は、制御手段から取り外して新たな制御手段に接続される。
ところが、かかる場合に、所定部品を新たに製造された遊技機の制御手段に取着しただけでは、取着された所定部品のこれまでの使用時間は、認識されない。故に、廃棄する制御手段の使用時間記憶手段から、記憶されている使用時間に関する値を外部出力し、更に、外部出力されたその値を新たな制御手段の使用時間記憶手段に書込むという繁雑な作業が必要となる。
遊技機7においては、使用時間記憶手段は、制御手段に着脱可能に構成されているので、使用時間記憶手段を、再利用する所定部品と共に、新たに製造された制御手段に装着(接続)することができる。よって、所定部品のみを再利用しても(制御手段の再利用が困難な場合でも)、その所定部品の使用時間に関する値が不明となることがない上、繁雑な作業を行うことなく、所定部品の使用時間に関する値を、容易に、その所定部品の装着先の制御手段に認識させることができる。
尚、使用時間記憶手段を、所定部品と一体で、制御手段に着脱可能とできるように構成すれば、所定部品と使用時間記憶手段とを一体で管理することができるので、取り外した所定部品と使用時間記憶手段とがちぐはぐな組み合わせとなることを容易に回避できる。
遊技機6または7において、前記制御手段は、前記出力手段の出力に基づいて前記所定部品の再利用の可否を知覚情報に変換して出力する出力部とを備えていることを特徴とする遊技機8。
これによれば、別電源から電圧が供給されると、制御手段(部品単位)に設けられた出力部により再利用の可否が通知される。出力手段から出力される再利用の可否を作業者に通知するには、かかる情報を作業者が認識できる情報、即ち、知覚情報に変換して出力する必要がある。遊技機8によれば、出力部が制御手段に設けられるので、別電源から電源が供給されるだけで(制御手段外に設けられる出力部によらずとも)、作業者は、再利用の可否を知ることができる。よって、再利用部品の選別作業を効率的に行うことができる。この出力部としては、LED、ランプ、ブザー、LCDなどが例示される。
尚、出力部をLCDとする場合など、動作させるための電圧が、他の手段を動作させるための電圧と異なる場合には、前記別電源は、異なる複数の電圧を供給するように構成される。
遊技機4から8のいずれかにおいて、前記使用時間計測手段は、計測した使用時間が予め定めた所定時間となると前記使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値をその所定時間分更新するものであり、前記電源判別手段は、駆動電圧が供給されると、前記使用時間計測手段により実行される使用時間に関する値の更新に先立って駆動電圧の供給元が前記別電源であるか否かを判別し、その判別により駆動電圧の供給元が前記別電源であると判別されると、前記使用時間記憶手段に記憶されている使用時間に関する値の更新を禁止するものであることを特徴とする遊技機9。
駆動電圧の供給が開始されると、使用時間計測手段による使用時間に関する値の更新に先立って、電源判別手段より駆動電圧の供給元が別電源であるか否かが判別される。そして、駆動電圧の供給元が別電源であると判別されると、使用時間記憶手段に記憶されている使用時間に関する値の更新が禁止される。
一般に、主電源からは、制御系を動作させる駆動電圧と共に、所定部品が動作するための所定電圧が供給されるように構成されている。ここで、別電源からの駆動電圧供給によっては、遊技機は、所定部品が再利用可能か否かを判断して出力するだけでよいため、制御系の駆動電圧のみが供給される(所定部品を動作させるための所定電圧を供給する必要はない)。しかし、使用時間計測手段が制御系の駆動電圧で動作するように構成されていると、所定部品が動作されなくとも、制御系の駆動電圧供給により計測が実行されてしまう。
遊技機9においては、駆動電圧の供給元の判断が使用時間に関する値の更新に先立って行われる。この判断により別電源であると判別されると、使用時間記憶手段に記憶されている使用時間に関する値は更新されない。よって、所定部品の使用時間を、実際の使用時間に応じた適正値で使用時間記憶手段に記憶させることができる。このため、所定部品の再利用の可否の判断が、的確になされることとなる。
遊技機9において、前記電源判別手段により駆動電圧の供給元が前記別電源でないと判別されると、前記使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値を、予め定めた補正時間分更新するものであることを特徴とする遊技機10。
使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値の更新は、所定時間分づつ(所定時間を単位として)実行されるので、計測した使用時間(実際の使用時間)と使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値との間にはズレが生じる。主電源により駆動電圧が供給されている間は、使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値は定常的に更新されるので、かかるズレは補正される。しかし、遊技機の主電源が切断されると、所定時間に到達しなかった端数の時間分は使用時間記憶手段には記憶されない(ズレが補正されない)ので、使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値と実働時間との間に誤差が生じてしまう。発生した誤差は、主電源が切断される毎に累積されることとなる。
しかし、遊技機10においては、使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値を使用時間計測手段により計測された所定時間に応じて更新すると共に、更に、使用時間に関する値を予め定めた補正時間により更新することができる。よって、使用時間計測手段に記憶される使用時間と実際の使用時間との誤差を調整することができる。
尚、補正時間は、更新の単位となる所定時間を最大値として、その所定時間以内の値で設定される。この補正時間による使用時間の更新は、主電源からの電源供給開始から終了までのいずれかのタイミングで実行すればよく、例えば、前回の電源切断時に発生した使用時間の誤差を補正するために、主電源からの駆動電圧供給が開始されたタイミングや、その回の使用時間の補正を行うために終了処理や停電時処理の一部として、主電源切断時のタイミングで実行してもよい。
請求項1記載の遊技機または遊技機1から10のいずれかにおいて、複数のユニットで構成される前記所定部品について、その複数のユニットの内から1のユニットを指定する指定手段を備えており、前記使用時間記憶手段は、各ユニットに対応付けてその使用時間に関する値を記憶するものであり、前記判断手段は、前記指定手段により1のユニットが指定されると、前記使用時間記憶手段に記憶されるその指定されたユニットの使用時間に関する値に基づいて、前記1のユニットの再利用の可否を判断するものであることを特徴とする遊技機11。
指定手段により1のユニットが指定されると、(使用時間記憶手段に記憶される使用時間に関する値の内)その指定されたユニットの使用時間に関する値に基づいて、再利用の可否が判断される。所定部品が複数のユニットで構成される場合には、ユニット毎にその寿命が異なる。よって、各ユニット毎に再利用の可否を判断すれば、1の所定部品においても、再利用可能な部分と再利用不能な部分とに分別できる。つまり、所定部品を部分的に再利用することができるので、無駄なく部品を再利用することができる。
尚、ここで、指定手段を、作業者の操作によってユニットの指定が行われるように構成しても良い。かかる場合の指定手段としては、例えば、1のユニットを選択する(指定する)ための切替えスイッチや、外部接続手段を各ユニットに対応させて複数設けると共に、選択(指定)されたスイッチ或いは外部接続手段を示す信号を入力する入力手段を備える構成とすることなどが例示される。外部接続手段を指定手段とする場合には、外部装置の接続操作と1のユニットの指定操作とが一体化される。このため、作業者は、所定部品についてユニット毎に再利用の可否を知るための作業を、簡潔且つ効率的に行うことができる。
また、指定手段を、作業者の操作によらず、各ユニットが順番に指定されるように構成しても良く、かかる場合には、再利用の可否を示す信号と共に、指定された(選択された)ユニットを示すデータ(例えばユニット名の音声データなど)を出力するように構成しても良い。
更に、指定手段を、その指定手段により指定するユニットを制御する制御手段に備えるように構成すれば、遊技機が(部品単位に)解体されても、ユニット毎に、円滑に、その再利用の可否を判断することができる。
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、所定部品に対して予め定められた閾値をその所定部品に対応付けて記憶する閾値記憶手段を有し、前記判断手段は、所定部品の再利用の可否を、前記使用時間記憶手段に記憶されるその所定部品の使用時間に関する値と前記閾値記憶手段に記憶される対応する閾値との比較結果に基づいて判断するものであることを特徴とする遊技機12。
所定部品をその使用時間に基づいて再利用可能か否かを判断する場合には、判断基準となる閾値が必要となる。また、同じ種類の部品であっても仕様が異なればその寿命は異なることとなるので、同じ閾値によって一義的に再利用の可否を判断してしまうと、的確な判断がなされないことがある。
遊技機12においては、閾値記憶手段に所定部品の閾値が記憶されており、所定部品の再利用の可否は、使用時間記憶手段に記憶されるその所定部品の使用時間に関する値と、閾値記憶手段に記憶される対応する閾値との比較結果に基づいて判断される。ここで、遊技機が閾値記憶手段を備えることにより、その遊技機に使用される部品に対応した値を各遊技機に記憶させることができる。よって、作業者が、各遊技機毎に、所定部品に応じた閾値をいちいち入力する必要が無く、的確且つ迅速に、所定部品の再利用の可否を判断することができる。
尚、所定部品が複数のユニットを備える場合には、使用時間記憶手段には、各ユニットに対応付けてそれぞれの使用時間に関する値を記憶するように構成し、また、閾値記憶手段には、同様に各ユニットに対応付けてその閾値をそれぞれ記憶するように構成しても良い。
また、閾値記憶手段は、所定部品を制御する制御手段に備えられても良い。これによれば、遊技機が(部品単位に)解体されても、作業者に、所定部品について、円滑に、その再利用の可否を通知することができる。
請求項1記載の遊技機または遊技機1から12のいずれかにおいて、前記所定部品は、遊技機で実行される動的表示を演出する液晶表示装置またはその液晶表示装置のバックライトパネルであることを特徴とする遊技機13。液晶表示装置またはその液晶表示装置のバックライトパネルは高価な部品であるので、再利用の可否を判断し、その判断結果に応じて適切に再利用すれば、遊技機の生産コストを削減することができる。
請求項1記載の遊技機または遊技機113のいずれかにおいて、前記使用時間記憶手段の所定部品の使用時間に関する値の初期化を指示する初期化指示手段と、その初期化指示手段により前記使用時間記憶手段の初期化が指示されると、前記使用時間記憶手段に記憶されているその所定部品の使用時間に関する値を、予め定めた初期値に設定する初期値設定手段とを備えていることを特徴とする遊技機14。
再利用不能となった所定部品は新たな部品と交換されるが、かかる場合には、使用時間記憶手段に記憶される所定部品の使用時間に関する値を、初期化する必要がある。遊技機14においては、初期化指示手段により使用時間記憶手段の所定部品の使用時間に関する値の初期化が指示されると、使用時間記憶手段に記憶されているその所定部品の使用時間に関する値を予め定めた初期値に設定することができるので、装着された所定部品の実際の使用時間と、使用時間記憶手段に記憶されている所定部品の使用時間に関する値とを整合させることができる。
尚、使用時間が0からカウントアップされる場合には、予め定めた初期値は0となり、使用時間がその所定部品の使用時間の限界値からカウントダウンされる場合には、予め定めた初期値は、その所定部品の使用時間の限界値となる。
また、かかる初期化指示手段と初期値設定手段とを、所定部品を制御する制御手段に備えるようにしても良い。これによれば、遊技機の完成品となる前の部品の段階で、初期値を設定することができる。
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機15。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の出力時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれる情報等も含む)が付与されるものが挙げられる。
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機16。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機17。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の出力に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
遊技機1から3または遊技機6から17のいずれかの遊技機の制御手段に着脱可能に接続されると共に前記別電源を備えた外部装置であって、前記遊技機の出力手段の出力に基づいて前記所定部品の再利用の可否を知覚情報に変換して出力する知覚情報出力手段とを備えていることを特徴とする外部装置1。
遊技機に着脱可能に接続される外部装置は、遊技機に駆動電圧を供給する別電源を備えており、該別電源により、駆動電圧を遊技機に供給する。駆動電圧の供給された遊技機から外部装置へ所定部品の再利用の可否が出力される。この再利用の可否は、知覚情報に変換されて外部装置の知覚情報出力手段により出力される。よって、遊技機に使用されている所定部品について、その再利用の可否を、遊技機に主電源を投入することなく、外部装置によって、作業者に容易に通知することができる。尚、知覚情報出力手段から出力される知覚情報は、作業者が五感によって認識することのできる情報であり、音(例えばブザー音)や光(例えばLEDランプの点灯)或いは文字などが例示される。
また、外部装置は、動作状態にある完成品の遊技機に備えられた制御手段に接続されてもよく、また、部品単位に解体された遊技機に備えられた制御手段に接続されてもよい。
外部装置1において、前記外部装置は、2以上の制御手段に着脱可能に構成されていることを特徴とする外部装置2。外部装置2によれば、1の外部装置を2以上の制御手段にそれぞれ個別に接続し、その2以上の制御手段によってそれぞれ制御される2以上の所定部品について、再利用の可否をそれぞれ判断することができる。よって、外部装置の汎用性を向上することができる。
外部装置1又は2において、前記知覚情報出力手段は、前記所定部品の再利用が可である場合にも否である場合にも何からの知覚情報を出力するように構成されていることを特徴とする外部装置3。所定部品の再利用が可(或いは否)である場合に限り、知覚情報出力手段から知覚情報が出力されると、例えば別電源の電荷切れなどにより外部装置が作動していない場合には何の知覚情報も出力されないので、所定部品の再利用が否(或いは可)であると誤った判断がなされてしまう。しかし、外部装置3によれば、外部装置は、所定部品の再利用が可である場合にも否である場合にも何らかの知覚情報を出力するので、所定部品の再利用の可否を正確に判断することができる。
外部装置1から3のいずれかにおいて、前記知覚情報出力手段は、前記別電源から駆動電圧を供給されて駆動するものであり、その別電源の回路は、前記外部装置が前記制御手段に接続されている場合に閉じ、逆に非接続とされている場合に開くように構成されていることを特徴とする外部装置4。外部装置4によれば、別電源の回路は、外部装置が制御手段に接続されている場合に閉じ、非接続とされている場合に開くので、別電源を効率よく使用することができ、別電源の耐久性を向上することができる。
外部装置1から4のいずれかにおいて、前記知覚情報出力手段は、知覚情報を発光ダイオードによって出力するものであることを特徴とする外部装置5。よって、作業者は、発光状態を一瞥するだけで、所定部品が再利用し得るか否かを直ちに判別することができる。また、発光ダイオードは、消費電力が小さく、また、優れた寿命特性により、装置コストを低減することができる。更に、発光ダイオードは、小型の装置であるので、外部装置の構成を簡易且つ小型化することができる。
外部装置1から5のいずれかにおいて、前記別電源は、前記遊技機に制御系の駆動電圧を供給するものであることを特徴とする外部装置6。制御系の駆動電圧は、略+5ボルトである。一方、所定部品を動作させるための電圧は、制御系の駆動電圧により高い電圧である。このため、所定部品を動作させるために電圧供給を行うと、消費電力が大きくなる。故に、別電源の消耗を激しくする。外部装置6においては、電源(別電源)は、遊技機に制御系の駆動電圧のみを供給するものであるので消費電力が小さい。よって、別電源を小型化して、外部装置を小型化できる。
外部装置6において、前記別電源は、制御系の駆動電圧以外に、更に、前記遊技機に備えられた所定部品を駆動する電圧を供給するものであることを特徴とする外部装置7。
一般に、遊技機には部品(所定部品)として表示装置(液晶表示装置)が備えられている。外部装置7においては、この表示装置を駆動させる電圧を供給することができるので、表示装置を動作させることができる。これによれば、再利用の可否を遊技機の表示装置に表示させることができる。
外部装置1から7のいずれかにおいて、前記別原電は電池で構成されていることを特徴とする外部装置8。別電源を電池で構成することにより、外部装置を携帯可能に構成して、その操作性を向上させることができる。
外部装置1から8のいずれかにおいて、前記遊技機の使用時間記憶手段に記憶される所定部品の使用時間に関する値の初期化を指示する外部初期化指示手段を備えていることを特徴とする外部装置9。再利用する制御手段に対して、新たな所定部品が装着される場合には、その制御手段に先に記憶されている使用時間に関する値を初期化する必要がある。ここで、外部装置には別電源が備えられているので、制御手段に駆動電圧を供給できる。よって、外部装置に使用時間記憶手段の初期化を指示する外部初期化指示手段が備えられていると、制御手段が遊技機に装着されていなくとも、使用時間記憶手段の初期化を制御手段に指示し、その指示に基づいた動作(使用時間記憶手段の初期化)を制御手段に実行させることができる。