JP5612609B2 - イオン注入での強化した低エネルギーイオンビームの伝送 - Google Patents

イオン注入での強化した低エネルギーイオンビームの伝送 Download PDF

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Description

本開示は、概してイオン注入システムに関し、特にイオン注入器のイオンビームを制御することに関する。
典型的なイオンビーム注入器は、陽性に荷電されたイオンを原料から生成するイオン源を備えている。上記生成されたイオンは、ビームを形成し、所定のビームパスに沿って注入ステーションに向かう。また、イオンビーム注入器は、上記イオン源と上記注入ステーションとの間に伸長するビーム形成・整形構造体を備えていてもよい。ビーム形成・整形構造体は、イオンビームを保持するとともに、該ビームが注入ステーションへ進む途中で通過する細長い内部のキャビティすなわち通路の境界を定める。注入器の動作時、この通路は、残余のガス分子との衝突のせいで所定のビームパスからそれるイオンの確率を低減するために、空にされる。
そこでの電荷に対するイオンの質量(例えば、電荷対質量比)は、イオンが電場または磁場によって軸方向および横方向の両方に加速される温度に影響する。ゆえに、望ましくない分子量のイオンをビームから離れた位置にそらすことができ、所望の材料以外の注入を回避することができるので、半導体ウエハまたは他のターゲットの所望の領域に到達するビームを、非常に純粋なものにすることができる。所望の電荷対質量比のイオンと、望まない電荷対質量比のイオンとを選択的に分離するプロセスは、質量分析として知られている。質量分析器は、質量分析磁石を一般的に用いる。質量分析磁石は、双極磁場を発生して、異なる電荷対質量比のイオンを効率的に分離する弓状通路にて、磁界偏向によりイオンビームの各種イオンを曲げる。
浅い深さのイオン注入においては、大電流、低エネルギーのイオンビームが好ましい。この場合、イオンのエネルギーが低減することで、同じ電荷を帯びるイオンの相互反発によって、イオンビームの集合を維持することが困難となる。大電流のイオンビームは、相互反発により分岐する傾向にある、高濃度の同様に荷電されたイオンを、一般的に含む。低エネルギー、大電流のイオンビームの低圧での保全性を維持するためには、プラズマがイオンビームの周りに発生してもよい。イオンビームは、一般的に、残余またはバックグラウンドのガスとのビーム相互作用の産物である微弱なプラズマを通って伝わる。このプラズマは、イオンビームの空間電荷を中性にする傾向にある。これにより、別のやり方で上記ビームを分散する横電場が、大きく排除される。
イオン注入システムにおいては、低圧で動作してもよく、質量分析器のビームガイドの長さに沿って一様なビームの格納を提供する、大電流、低エネルギーのイオンビームを有するビーム格納装置および使用方法論が、依然として必要とされている。
以下、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を与えるために、簡単な概要を示す。この概要は、広範囲にわたる概略ではない。鍵となる要素または重大な要素を特定する意図もなく、本開示の範囲を描く意図もない。むしろ、その主要な目的は、単に、後述されるより詳細な記述への前置きとして、簡単な形式で1つ以上のコンセプトを示すことに過ぎない。
低エネルギー、大電流のイオンビームに関する周知の問題は、「ビームのブローアップ」という現象である。大電流のイオンビームは、近接する多くの同じ荷電粒子により構成されている。このため、径方向においてばらばらにイオンを押す反発力が生じる。また、低エネルギーの注入が大電流にて実施され、多くの同じ荷電粒子が同じ方向に比較的ゆっくりと動いている(例えば、低エネルギー)ところでは、ビームのブローアップが悪化する。この状態では、高められたビームの粒子密度によって粒子間の反発力が豊富にあり、また、ビームパスの方向に粒子を移動させ続ける運動量は小さい。したがって、低エネルギー、大電流のイオンビームは、しばしば直径の拡大を現すため、望ましくない、焦点が合っていないイオンビームとなる。
ビームのブローアップは、イオンビームを、プラズマ内に含有された電子などの中和剤を介して通すことによって低減することができる。この機能に適したプラズマは、エネルギー電場にガスを露出することによって発生させることができる。上記ガスは、荷電プラズマに賦活されることにより、その電子の負電荷が、イオンビームを含むイオンの正電荷と釣り合う。この露出は、中和プラズマを発生させる。上記ビームが中和プラズマを通過して、空間電荷の効力を低減することにより、ビームのブローアップを軽減することができる。
この解決による1つの問題は、プラズマを発生させるエネルギー場が、中和電子の密度が比較的低い領域であるプラズマケースを創造するかもしれないという点である。それゆえ、プラズマケースを通過するイオンビームの部位は、中和に向かわず、ビームのブローアップを現し続ける。一実施形態では、この効力は、エネルギー場の発生を変えることによって低減されるであろう。システムは、静的強度にてエネルギー場を創出するよりもむしろ、プラズマケースの効力を低減しつつ中和プラズマのプラズマ状態を保持するように、異なる強度および/または周波数にてエネルギー場を様々に発生させるであろう。こうして、プラズマケースのビームブローアップ悪化効力は、低減するであろう。
一実施形態では、イオン注入システムは、大電流、低エネルギーのビームにおいて特に問題があるであろうビームブローアップを軽減するために、ビーム中和部として機能するパルスプラズマ発生器を備えている。パルスプラズマ発生器は、ブローアップが起こりやすい、印加電場が自由なシステムの領域に配置される。パルスプラズマ発生器は、イオンビームを中和するプラズマを発生させるエネルギー場を可変に発生させる部品を備え、これによりビームブローアップを軽減する。上記エネルギー場発生部品は、所望のビーム格納のための十分なレベルのプラズマを保持する必要があるものとして用いられ、一方で同時に、他の時間においてエネルギー場を低減または停止することによって、プラズマケースの効力を軽減するものとして用いられる。
上述の結果および関連した結果の成就に向けて、以下の記述および付加された図面を、詳細で確かな実例となる態様および実施例にて参照する。これらは、1つ以上の態様が用いるであろう、ほんのいくつかの各種方法を示している。他の態様、有利な点、および新規の特徴は、付加された図面と関連して熟慮されるとき、以下の詳細な記述から離れることになるであろう。
図1は、以下に記載の中性化部を含むイオン注入システムの一例を示すブロック図である。 図2は、中性化部の一例を示す図である。 図3aは、エネルギー供給時の中性化部内の電圧分布の一例を示す図である。 図3bは、エネルギー供給後の“アフタグロー”期間中の中性化部内の電圧分布の一例を示す図である。 図4は、中性化部内のビーム電流およびエネルギー場の一例を示すグラフである。 図5は、中性化部内のビーム電流およびエネルギー場の一例を示すグラフである。 RFプラズマを伴う場合とRFプラズマがない場合の電流対エネルギーを示すグラフである。 イオン注入システムにおけるビーム輸送方法の一例を示すブロック図である。
図面を参照して1またはそれ以上の形態を記載する。図面では、同じ参照数字は一般的に同じ要素を引用するために使用する。また、種々の構造は必ずしも描画された縮尺ではない。以下の記載では、説明の目的のために多数の特徴的な詳細を示し、ここで開示する1またはそれ以上の形態の完全な理解を与える。しかしながら、1またはそれ以上の形態はこれらの特徴的な詳細のうちのより少ない程度で実行できることは当業者にとって明白である。他の事例では、1またはそれ以上の形態の記述を容易にするために、周知の構造および装置はブロック図の形式で示される。
上述したように、半導体製作工程では、半導体ウェハまたは加工品に荷電粒子またはイオンが注入される。低エネルギー高電流ビームの使用は、小型化された部品に対する浅い層のドーピングに有効である。しかしながら、そのようなイオンビームはビームブローアップ(beam blowup)によって阻害される。よって、ここでは、高電流低エネルギー注入であっても、ビームブローアップを緩和するパルスプラズマ発生器(pulsed plasma generator)を含むイオン注入システムおよび方法を開示する。
図1に、ビームブローアップを緩和する中性化部品を含むイオン注入システム110を一例として示す。システム110は、ターミナル(terminal)112、ビームラインアセンブリ(beamline assembly)114およびエンドステーション116を有する。ターミナル112は、イオン源電力供給119によって電力が供給されるイオンビーム源120を含む。イオン源120は、抽出されてイオンビーム124を形成する荷電イオンを発生する。イオンビーム124は、ビームラインアセンブリ114のビームパスに沿ってエンドステーション116に向かう。
イオンを発生するために、イオン化したドーパント物質(不図示)のガスをイオンビーム源120の発生室121内に配置する。そのドーパントガスは、例えば、ガス源(不図示)から発生室121に送り込まれるものであってもよい。イオン源電力供給119に加えて、イオン発生室121内に自由電子を励起するために任意の個数の適当な機構(不図示)を用いてもよいことが理解されるであろう。例えば、RFもしくはマイクロ波発振源、電子ビーム注入源、電磁波源、および/または、室内にアーク放電を発生させるカソード等を用いてもよい。励起された電子はドーパントガス分子と衝突し、それによりイオンが発生する。一般的に陽イオンが発生するが、ここで開示するものは、陰イオンが発生するシステムにも同様に適用することができる。
イオンは発生室121のスリット118を通ってイオン抽出アセンブリ123によって制御可能に抽出される。イオン抽出アセンブリ123は、複数の抽出および/または抑制電極125a、125bを含む。抽出アセンブリ123は、発生室121からイオンを加速するために、抽出および/または抑制電極125a、125bにバイアスをかける抽出電力供給122を含んでいてもよい。
イオンビーム124は、同じ電荷の粒子を含んでいるため、同じ荷電粒子が互いに反発するように、ブローアップするまたは外側に放射状に拡散する傾向を有することが理解されるであろう。また、ビームブローアップは低エネルギー高電流ビームで悪化することが理解されるであろう。低エネルギー高電流ビームにおいて、多くの同じ荷電粒子は、同じ方向に比較的ゆっくりと動いているため、粒子間の反発力が豊富にあるが、ビームパスの方向への運動し続けるための粒子の運動量は小さい。よって、抽出アセンブリ123は一般的にビームがブローアップしないように(つまり、ビームブローアップを引き起こすことが可能な反発力に打ち勝つために十分な運動量を粒子が有するように)ビームが高エネルギーで抽出されるように形成される。さらに、ビーム閉じ込め(beam containment)を促進するために加工品130の直前で減らすが、システム中を比較的高エネルギーの状態でビーム124を移動させることは一般的に有効である。また、分子またはクラスターのエネルギーはその分子のドーパント原子間で分割されるため、比較的高エネルギーで輸送されるが、低エネルギーで注入される分子またはクラスターイオンを発生し、輸送することも有効である。
ビームラインアセンブリ114は、ビームガイド132、質量分析器126、ビーム限定部(beam defining component)135、および、例えばパルスプラズマ発生器として動作可能な中性化部140を有する。質量分析器126は、約90度曲がって形成され、質量分析器内に磁場(双極磁場)を確立するための1またはそれ以上の磁石(不図示)を含む。ビーム124は、質量分析器126に入射すると、磁場によって相応して曲げられ、電荷対質量比が不適切なイオンは退けられる。より詳しくは、電荷対質量比が大きすぎるまたは小さすぎるイオンは、質量分析器126の側壁127に向かって曲げられる。この方法では、質量分析器126は、単に、ビーム124内の所望の電荷対質量比を有するイオンを、質量分析器を通って分解孔134から出すものである。システム110内で他の粒子とのイオンビームが衝突することにより、ビーム強度が低下することが理解されるであろう。よって、少なくともビームガイド132を空にする1またはそれ以上のポンプ(不図示)が含まれていてもよい。
ビーム限定部135は、例えば、スキャン、集束、ビームエネルギー調整、偏向、および/または、操舵(steering)(不図示)によってビームを限定するための素子を含む。1またはそれ以上のビーム限定電力供給150は、ビーム限定素子135と機能的に接続し、素子(例えば電極)にバイアスをかける。ビーム限定部135は、質量分析された、比較的狭い特性(例えば、描画されたシステム110内の“ペンシル”ビーム)を有するイオンビーム124を受け取り、ビーム限定電力供給150が電圧を印加し、スキャン、集束、エネルギー調整、偏向、および/または、操舵をビームに対して実行する。ビーム限定部135は、例えば、米国特許第7,064,340号(Vanderberg et al.)および/または米国特許第6,777,696号(Rathmell et al.)に記載のように動作するものであってもよい。文献に記載の全ては、ここで参照することにより本願に組み込まれる。さらに、ビーム限定部135は、アインツェルレンズ(Einzel lens)、四重極、および/または、他の素子と同様に、静電偏向板(例えば、1またはそれ以上のそれのペア)を含んでいてもよい。必須ではないが、歪曲を緩和する追加の素子の導入を避けるために、偏向板に電圧を印加して偏向板をゼロに平均化することは有効である。
例示のエンドステーション116は、注入のために、ビームパスに沿って単一の加工品130を支える“連続”型のエンドステーションである。しかしながら、多数の異なるエンドステーションでも実施可能である。線量測定システム152は、注入動作前に線量値を測定するために、エンドステーション116内の加工品の位置の近くに含まれていてもよい。線量測定システム152は、プロファイラパス158を連続的に行き来し、それによりスキャンされたビームの特性を測定する1またはそれ以上のプロファイラ156を含む。プロファイラ156は、例えばファラデーカップのような、スキャンされたビームの電流密度を測定する電流密度センサを含んでいてもよい。ビームにおいて、電流密度は、注入角度(例えば、ビームと加工品の機械的な表面との相対的な方位および/またはビームと加工品の結晶格子構造との相対的な方位)と相関関係にある。線量測定システムは、ビーム電流および/またはビームサイズのような、1またはそれ以上のイオン注入特性を測定することができる。
線量測定システム152は、制御システム154と接続し、制御システムからの命令信号の受信、および、制御システムへの測定値の出力を実施可能にする。例えば、コンピュータやマイクロプロセッサ等を含む制御システム154は、線量測定システム152から出力される1またはそれ以上のイオン注入特性の測定値を受け入れ、例えば、平均ビーム電流および/またはエネルギーを計算してもよい。制御システム154は、イオンビームを発生させるターミナル112と、ビームラインアセンブリ114の質量分析器126と、ビーム限定部135(例えば、ビーム限定電力供給150を介して)と、中性化部140との少なくとも何れかと機能的に接続している。よって、これらの素子の何れかまたは全部は、所望のイオン注入を容易にするために、線量測定システム152が供給する測定値に基づいて制御システム154によって調整される。この機能的な接続の潜在的な利点は、ビーム中性化(例えば、エネルギー場パルスプラズマ発生器(the energizing field pulsing and plasma generation)の複数事項を制御することにより)の効率の監視および増強のためのパルスプラズマ発生器140の制御である。例えば、イオンビームは、(制御システム154に記憶されるまたは制御システム154から読み出される)所定のビーム調整パラメータに従って、初めに確立されるものである。そして、線量測定システム152によって供給される選択されたイオン注入特性についてのフィードバックに基づいて、中性化部140に供給される電力は、例えば、ビーム電流および/またはビームサイズの制御に必要とされる電力に応じて変化する。
変わって図2では、図1に示す中性化部140として機能するパルスプラズマ発生器を含むイオン注入システム200のビームラインが示されている。パルスプラズマ発生器は、図1に示すビームガイド132の近くに配置されもよいし、ビーム限定部135の前もしくは後ろに位置していてもよい。とはいえ、パルスプラズマ発生器は、所望のビームプラズマ閉じ込め(beam plasma containment)を容易にするために、図1のシステム110内の1またはそれ以上の場所の何れかに位置してよいことが理解されるであろう。
本実施例のパルスプラズマ発生器は、図2の断面図に示される質量分析器内に収容されている。図2に示す質量分析器は、1組のコイル202を含む。コイル202では、第1コイル(すなわち、図の上方のコイル202a)が、第1コイル202aと第2コイル(すなわち、下方のコイル)202bとの間に位置するビームパス204を包含して、第2コイル202bの上にあり、それぞれ入口端203aから出口端203bまでビームパス204に沿って伸長している。各コイル202は、少なくともイオンビームの幅まで幅方向206に伸長する。また、各コイル202は、ビーム幅を超えて伸長することが好ましい。各コイル202は、アーチ型のヨーク208を含んでいてもよい。ヨーク208は、例えば、ヨークのアーチ形状に沿って縦方向に、一般的にはビームパス204に平行して自身の周囲を包む1またはそれ以上の導体を有する。コイル202を通って電流が伝導すると、双極磁場が一般的にはビームの伝播方向に対して垂直方向にコイル間で発生する。
図2を参照すると、伸長コイル202の側面は、プラズマ発生器200の横方向に反対側の側部214として定義される。側面214のうちの1つの上であって、コイル202aと202bとの間に、アーチ型の伸長側壁262および272が配置される。2つのアーチ型の伸長伝導性セグメント222aおよび222bは、側壁上に位置する。これらのセグメントは、伝導性であるが、互いに電気的に絶縁されている。各セグメント222aおよび222b上では、複数の電極224a、224bが、アーチ型のパスに沿って縦に伸長している。電極224は、パスに沿って鎖状につながれている。電極224は、各セグメント222を介して互いに電気的に接続された、複数の分割された素子として示されている。しかしながら、各電極224が、単一のアーチ型伸長伝導性素子またはその他の形態の素子を含むものであってよいことは理解されるであろう。そのような代替物は、本開示の目的の範囲内に含まれるように熟慮されるものである。
電極224aおよび224bは、RF電力源のような電力源(不図示)と接続されている。そのため、バイアスがかかると、電極224aと224bとの間に、通常ビームパス204に対して垂直方向の電界が発生して、エネルギー場部(energizing field component)224が形成される。一例では、電極224a、224bは、(電界に対して垂直な)ギャップ212内の双極磁場Bと共に使用して、磁電管の構造と類似の電子トラップ領域をそこに生成してもよい。運動する電子がガス(キセノンのような残余源ガス(residual source gas)または入力源ガス(input source gas))と衝突してイオン化し、プラズマが発生する。ガス源(不図示)は、イオン化するために選択的にガスを放出する(例えば、コントローラ254によって制御される)。エネルギー場部224によって、このガスから荷電プラズマが発生する。
一実施形態では、エネルギー場部はアンテナであってもよい。また、エネルギー場部は、無線周波数範囲内および/またはマイクロ波の範囲内で動作する静電場および/または電磁場であるエネルギー場を発生可能な任意の部材であればよい。エネルギー場部224は、例えば、アンテナを含んでいてもよい。エネルギー場部224に電力が供給されると、高振幅エネルギー場(例えば、高振幅磁界)は、アンテナの周囲に生成される。一例として、無線周波数(RF)アンテナを無線周波数の範囲の電磁界を発生させて、イオンビームの伝導路(例えば、ウインドウ、アンテナ等)にエネルギー場を導入するために使用してもよい。他の例では、エネルギー場部224は、DC放電を創出するためにDC電圧でバイアスされる電極を含んでいてもよい。さらに他の実施形態では、エネルギー部はマイクロ波アンテナであってもよい。
本発明の他の形態では、電極224はまた磁石であってもよい。各磁石224は、互いに結合するN極およびS極を有する。例えば、第1セグメント222の内部の拡大領域223では、各磁石のN極が他方の伝導性セグメント222b上の磁石224bの方向で内部に向かうように、S極が他の磁石224bから外側に向かうように磁石の両極が整列させられている。さらに、第2セグメント222bでは、各磁石224bのN極が第1伝導性セグメント222aの磁石224aの方向で内部に向かうように、S極が磁石224aから外側に向かうように磁石の両極が同様に整列させられている。そのような構成のため、磁石は、ビームパス204の方向でアーチ型の通路内に伸長するカスプ磁界(magnetic cusp fields)を発生することができる。一構成が図2に示されているが、S極およびN極の構成によりカスプ磁界が発生する範囲内で、磁極方向は、択一的に移動してもよいことが理解できるであろう。そのような変化の何れも、本発明によって理解されるであろう。
磁石224により発生するカスプ磁界は、電極224により発生する電界に直交する部分を有する。磁石と共に電極を使用することにより、カスプ磁界は、双極磁界Bの質量分析機能に影響を与えることなく、イオン化効果が最大になるように調整されることが理解されるであろう。さらに、磁石と共に電極を使用することにより(電界発生器および磁界発生器の両方の構造が類似する)、設計を簡単にすることができる。
プラズマ発生器内で発生するプラズマは、双極場Bと結合するような磁界ライン(magnetic field lines)に沿って容易に流れる。それゆえ、発生したプラズマは、アーチ型の通路に沿って比較的一定の方式で形成される。また、発生したプラズマは、ビームガイドの幅を横切って、双極場ライン(dipole field lines)に沿って容易に拡散し、リボンビーム(the ribbon beam)の幅を交差するほぼ一定のプラズマを供給する。このように、ビームの空間電荷中性化(space charge neutralization of the beam)はビームの幅を横切って一様に有効に発生する。
プラズマ放電245は、2つの性質の異なる領域を含んでいてもよい。すなわち、ある意味中立の、等電位の伝導性プラズマ体247と、プラズマケース249と称する境界層とを含んでいてよい。プラズマ体は(プラズマ体内に図示されているような)複数の移動電荷キャリアを含む。それゆえ、プラズマ体は伝導性の媒体である。その内部は、通常、一定の電位を有する。プラズマは有形の物体と直接接触すると長くは存在しない。また、プラズマは、非中性のケース249を形成することにより、自身を物体から速やかに分離する。ケースは電子が不足しており、強い電界を有する伝導性領域が不十分である。電子が陽イオンビーム204の通路の空間電荷を中性化するため、プラズマ体は低エネルギー時に利益をもたらす。従って、ビームはそれほどブローアップせず、ビーム輸送の効率を向上させることができる。
一実施形態では、プラズマ放電は、所定の周波数および衝撃係数を周期的に変化させる。プラズマ放電は、制御システム254(例えば、コントローラおよび/またはソフトウェアシステム)によってエネルギーが与えられたプラズマ放電の時間依存を制御する任意の制御方式に従って変化する。例えば、衝撃係数は、RFプラズマのようなプラズマを活性化するための放電フェーズにパルスプラズマ発生器が動作中の時間の関数を決定する。一実施形態では、プラズマ放電は、RFパルスに基づいて制御される。例えば、エネルギー場のパルスは、エネルギー場部224(例えば、RFアンテナ)が動作中の異なるフェーズに応じて発生する。
一実施形態では、エネルギー場部224は、変化する場を発生させるために、放電フェーズ中に動作し、アフタグローフェーズ(an after glow phase)に抑制するように構成されていてもよい。アンテナの放電フェーズ期間中に動作しているとき、エネルギー場部224は、エネルギー場部224の表面の周囲に、予め定められた時間の間、高振幅電界を発生するように構成される。一実施形態では、アンテナが動作中である予め定められた時間は、プラズマ密度の関数である。プラズマ密度は、測定装置252によって測定され、制御動作のために制御システム254に信号が出力される。他の例では、予め定められた時間は、ビーム電流、および/または、ビームの任意の他の特性、および/または、プラズマ放電の関数であってもよい。
一実施形態では、パルスプラズマ発生器は、カスプ制限システムのようなプラズマ制限部を含む。上記カスプ制限システムは、1またはそれ以上のカスプ場素子(cusp field elements)224a、224bを含む。例えば、カスプ磁石が、発生したプラズマを空間的に保持することを促進し、それによってプラズマ保持時間が延長する。パルスプラズマ発生器内のカスプ磁石は、発生器の壁(例えば、壁272および壁262)へのプラズマ245の拡散を弱めることができる。それゆえ、アフタグロー期間(the after glow period)が延期する。アフタグロー期間における長めの予め定められた時間では、RFプラズマの発生のために衝撃係数を低減し、そしてビーム電流を高める。
ガス源(不図示)、エネルギー場発生部(energizing field generating component)224、および、1またはそれ以上の任意のカスプ場素子224a、224bは、注入システム内の何れに配置してもよい。中性プラズマの周囲の壁または境界にかかわらず、一部のプラズマは、これらの周囲の表面で消滅する。カスプ磁石243を含む占有するこれらの周囲の表面は、プラズマ閉じ込めを容易にすることができる。ビーム204の高速イオンの空間分布と、プラズマの中性状態が比較的維持されている中性プラズマの粒子の空間分布とが平衡になるため、ビームブローアップは緩和され、ゼロ場領域(a field-free region)が確立される。このように、イオンビームの空間電荷はプラズマ電子によって補償され、それによりビームブローアップが緩和される。
プラズマケースは、エネルギー場部224に極めて近接して形成してもよいことが理解されるであろう。そのようなケースは、一般的に、電子密度が極度に低下した領域を含むため、ビームブローアップの緩和を抑制することができる。よって、そのようなケースは、中性ではなく、実体の電界(例えば、Lieberman and Lichtenberg, Principles of Plasma Discharges and Materials Processing, Chapter 6を参照。参照することによりこの文献の全ては本願に組み込まれる)を含む。非磁化放電(non-magnetized discharges)では、ケース電圧は、最大プラズマ電圧が最大電極電圧より大きいエネルギー電極の電圧の関数である。ケース内の電界はケース電圧と共に増大する。
この結果を図3aおよび図3bに示す。図3aはエネルギー場発生の放電フェーズを示し、図3bは“アフタグロー”フェーズを示す。“アフタグロー”フェーズは、電力が図2のエネルギー場部224から遮断された後にプラズマがゆっくりと減少する時間の期間である。これらの図では、X軸364は、エネルギー場部に最も近接する室壁262(Y軸に依存する)から、エネルギー部224(図2)から最も離れている室壁272までの室内の点の距離を示す。Y軸はプラズマ内の局所電圧を示す。図3aは、エネルギー部368の電圧に関して、プラズマ366の内部の電圧分布も示す。図3aは、さらに、エネルギー供給間に発生した電界が比較的に高電界である2つの領域を有することを示す。この2つの領域は、エネルギー部周辺の領域370、および、エネルギー部から最も離れている壁272周辺の領域376である。これらの領域の電界が上昇すると、これらの領域内でビームプローアップが生じる一因となる発生した中性プラズマがより希薄になる。エネルギー電極の活性化によりこの領域のプラズマケースのサイズおよび規模(the size and magnitude)が悪化することが理解されるであろう。
対比するために、図3bは、室壁の幅が比較的小さいプラズマケース領域374、376を示す。これらの図は共に、エネルギー電極368の活性化時に生成されたプラズマケース374と比較して、“アフタグロー”期間におけるエネルギー電極368近くの減少したプラズマケース効果を示す。図3aは、また、プラズマ電圧(または電位)366がエネルギー電極368の電圧をわずかに超過することも示す。
パルスプラズマ発生器300およびそれによって発生する場は、予め定められた期間の時間では、十分な密度のプラズマを蓄積できる状態を維持することができる。アフタグロー期間中、プラズマのケース内の電界は、エネルギー場発生部の動作時より大体は低くなる。それによって、プラズマケースが生成するブローアップ悪化効果は減少する。
さて次に、図4および図5は、エネルギー場部を含む具体的なイオン注入機の時間の関数としてビーム電流502をプロットしたものをそれぞれ示す。グラフ上の横軸は、時間経過を示し、縦軸は、電流およびRF信号の振幅を示す。一実施形態では、RF信号505は、電圧/制御信号のパルスである。エネルギー部(不図示)の衝撃係数は、注入機で使用されるビーム電流によって特定されてもよい。それによって、プラズマ密度およびビーム伝導が多い時間が改善される。図4および図5は、異なるRF波形505を示し、RF場505の発生時に、ビーム電流503がプラズマと共にどのように増加され得るか、そして、予め定められた時間までに、または、RF場のオフ値まで電流が低下する所定の時間までにRF場が消滅する場合(例えば、プラズマガスが実質的に消滅する場合)にビーム電流503がどのようにさらに増加され得るかを示す。
一実施形態では、周波数、パルスの継続時間およびプラズマ密度の閾値は、時間平均ビーム電流を増加するために、および、アフタグローフェーズにおいて増加したビーム伝導を促進するために、イオンビーム種別、ビーム電流、ビームエネルギー、イオン注入機の型およびその他の事象に基づいて調整されてもよい(例えば、コントローラ254によって)。さらに、ケースおよび/またはそれに関連する望まない効果は、中性プラズマへのガスのエネルギー活性化の維持に必要なため、エネルギー場が変化して発生することによって緩和されることが理解されるであろう。エネルギー場の強度が変化している種々のパターンは、この機能に適している。例えば、エネルギー場は断続的に発生させてもよいし、場の強度を発振させて発生させてもよいし、不規則な間隔でおよび/または場の強度を不規則に発生させてもよいし、中性プラズマの密度の関数として、例えば、場の強度を中性プラズマ密度発生に反比例するように発生させてもよい。周波数およびエネルギー場の継続時間は、時間平均ビーム電流を増加するために、および、アフタグロー期間において増加したビーム伝導を促進するために、イオンビーム種別、ビーム電流、ビームエネルギー、イオン注入機の型およびその他の事象に基づいて必要に応じて調整される(例えば、図2のコントローラ254によって)。一実施形態では、エネルギー場部224に供給される電力は、断続したエネルギー場を発生するためにパルスで供給されてもよい。
次に、図6は、一例として、ホウ素イオンと共に取得して改善された正味イオンビーム電流をプロットしたものを示す。上述したように、様々なタイプのビーム種別は、ホウ素イオンと同様に利用してもよい。図6は、ビームエネルギーが1.5keV未満では、パルスプラズマを伴う平均ビーム電流は、プラズマがない電流を超過している。よって、ここで具体化したビームプラズマ中性化方法を利用することは有効である。RFプラズマが有効なエネルギーの閾値は、イオン種別が異なることによって変化し、また、イオン注入システムが異なることによっても変化する。
次に、図7は、イオン注入システムにおいて加工品にイオンを注入する方法700を示す。方法700および他の方法はここでは、下記のように一連の動作または事象として描画および記載されているが、本発明は、そのような動作または事象が描画された順番に限定されないことが理解されるであろう。例えば、いくつかの動作は、本発明に従って、異なった順序で生じてもよいし、ここで離されて描画および/または記載されている他の動作または事象と同時に生じてもよい。さらに、本発明に従って、描画されたステップの全てが方法論を実行するために必要でなくてもよい。さらに、本発明に係る方法は、描画されていない他の構造に関連するのと同様に、ここでは、描画および記載された構成および/または処理の構造に関連して実行される。
上記方法は、702で初期化し、704でイオン注入システムにおいてイオン源によりイオンビームがパスに沿って発生する。イオンビームを発生可能な任意のイオン源を想定する。706では、RFプラズマ放電のようなプラズマ放電が任意の様々な方法で発生する。例えば、プラズマ放電は、パルスプラズマ発生器(詳細は上記)を通過するイオンビームに向けて、パルス状で発生し、プラズマがパルス状で生じる。一実施形態では、パルス状のプラズマ放電は、放電フェーズの予め定められた時間に断続的に行われてもよい。
一実施形態では、パルス状のプラズマ放電は、708で衝撃係数によって設定される予め定められた時間に行われてもよい。一実施形態では、衝撃係数は、プラズマ密度の関数であってもよい。例えば、コントローラ(不図示)は、測定装置によって与えられる測定値に基づいてエネルギー場部(不図示)のパルス周期を制御してもよい。それゆえ、プラズマ密度を監視して、放電フェーズが生じるようにコントローラによって予め定められた時間を調整および制御する。別の実施形態では、プラズマ放電が、パルス状ではなく、強度レベルを変化させて断続的に発生する。さらに、予め定められた時間は、ビーム電流の関数である衝撃係数によって設定される。例えば、ビーム電流が或る閾値を下回ると、衝撃係数は、小さくなる、またはゼロになる。同様に、他のビーム特性、例えば、種別、電荷、および/または、エネルギーを使用してもよい。衝撃係数は、プラズマ放電をパルス状で生じさせるために選択されてもよい。例えば、衝撃係数(例えば、時間依存)は、極度に低い値になる前にプラズマの密度を変化するために、パルス状で発生するようにプログラムおよび/または制御されてもよい。
710では、プラズマ放電は、選択した衝撃係数に基づいて、パルス状で繰り返して発生する。一実施形態では、上記方法は、アフタグローフェーズにおいて、イオンビームに向かうプラズマ放電を抑制することができる。これは、予め定められた時間に生じるものであり、極度に低い値になる前にプラズマの密度を変化することができる。アフタグローフェーズでは、エネルギー部の動作を止める、および/または、より低い程度に場を変化することが行われる。その代わりに、エネルギー部が、アフタグローフェーズの予め定められた時間に動作を止めてもよい。
712では、測定部を通して測定値が取得され、コントローラに供給される。コントローラは、714において、所望のビームパラメータとなっているかを判定する。追加の繰り返し処理を含めて周期が繰り返されるように、測定したパラメータが所望の値または範囲ではない場合、プラズマ放電が706で再び発生し、衝撃係数が再計算され、708で再度特定される。最終的に所望のパラメータ値が発生するまで同様の周期が確保され、そして、上記方法は716で終了する。
本発明は、1またはそれ以上の実施例について示し、記載しているが、当業者がこの明細書および添付の図面を読み、そして理解したことに基づいて、同等に変更および修正されるであろう。本発明は、そのような変更および修正されたものを含み、下記の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。特に、上述の部材(アセンブリ、素子、装置、回路等)によって実行される様々な機能に関して、そのような部材の記述に使用される用語(“手段”としての参照を含む)は、別の方法で示していなければ、たとえ、ここで示した本発明の実行例の機能を実行する構造と構造的に同等でなくても、記載された部材の特定の機能を実行する(つまり、機能的に同等の)いずれの部材にも相当するものとして意図する。さらに、本発明の特定の形態が、いくつかの実行例のうちの1つのみに関して開示されているが、そのような形態は、任意のまたは特定の適用に関して所望のものでも有利なものであってよいように、他の実行例の1またはそれ以上の他の形態と組み合わせてもよい。さらに、範囲を広げるために、“含む”、“有する”、“伴う”またはそれらの変形の用語は明細書および特許請求の範囲で使用されており、そのような用語は用語“包含する”と同様の方式で含まれる。また、ここで使用する“具体的な”は、単に例を意味するものであって、最良のものを意味するものではない。

Claims (20)

  1. イオン注入システム内の低エネルギーのビームラインにて用いるプラズマ発生器であって、
    放電フェーズの間、所定の時間自身の周りに電場を発生させるように構成されたプラズマエネルギー部と、
    上記放電フェーズに所定の時間上記プラズマエネルギー部を活性化し、アフタグローフェーズに上記プラズマエネルギー部を抑制するように構成された制御器とを備えている、プラズマ発生器。
  2. カスプ場を発生させるカスプ場素子をさらに備え、
    上記カスプ場素子は、上記プラズマエネルギー部のアフタグローフェーズを長くするように構成されている、請求項1に記載のプラズマ発生器。
  3. 上記プラズマエネルギー部は、所定の時間パルスエネルギー場を発生させてプラズマを発生させ、通過するイオンビームのビーム電流を高めるように構成されている、請求項1に記載のプラズマ発生器。
  4. 上記アフタグローフェーズは、プラズマ密度の関数である所定の時間を含む、請求項1に記載のプラズマ発生器。
  5. 活性化された上記プラズマエネルギー部は、プラズマを発生させる電場をパルス化することによってイオンビームのイオンの中和を促進し、
    上記プラズマエネルギー部の活性喪失は、上記放電フェーズに課せられた電場を弱め、 発生した上記プラズマは、上記アフタグローフェーズに上記イオンビームを中和する、請求項1に記載のプラズマ発生器。
  6. イオンビームを発生させるように構成されたイオンビーム源と、
    発生した上記イオンビームの質量を分析する質量分析器と、
    上記イオンビーム発生器の下流に配置されており、通過する上記イオンビームにパルスプラズマ放電を発生させるように構成されたパルスプラズマ発生器と、
    上記イオンビームによってイオンが注入される加工品を支持するように構成されたエンドステーションとを備えている、イオン注入システム。
  7. 上記パルスプラズマ発生器は、衝撃係数で周期的に上記パルスプラズマ放電のパルスを発生させるように構成されている、請求項6に記載のイオン注入システム。
  8. 上記パルスプラズマ発生器は、
    ガス粒子を提供するガス源と、
    上記パルスプラズマ放電に上記ガス粒子を励起するためにエネルギー場のパルスを発生させるように構成されたエネルギー部とを備えている、請求項6に記載のイオン注入システム。
  9. 上記エネルギー場は、無線周波帯およびマイクロ波帯のいずれかにおける静電場または電磁場である、請求項8に記載のイオン注入システム。
  10. 上記パルスプラズマ発生器は、アフタグローフェーズを引き延ばすために該パルスプラズマ発生器内にカスプ磁場を発生させるように構成された、少なくとも1つのカスプ磁場素子を備えている、請求項6に記載のイオン注入システム。
  11. 上記パルスプラズマ発生器は、ビーム電流の関数である衝撃係数に基づいてエネルギー場のパルスを発生させるように構成されている、請求項7に記載のイオン注入システム。
  12. 上記エネルギー場部は、電極を備え、
    上記電極は、ガス粒子をイオン化し、上記パルスプラズマ放電を発生させるエネルギー場を発生させ、
    上記パルスプラズマ放電は、低いイオンビームエネルギー閾値以下のイオンビームに作用する空間電荷の効力を減少させる中和プラズマを含んでいる、請求項7に記載のイオン注入システム。
  13. 上記パルスプラズマ発生器は、放電フェーズの間、ビームによって発生した電場を低減することによって上記イオンビームを中和するように構成されるとともに、上記パルスプラズマ放電を発生させることによって所定の期間エネルギー場を発生させるように構成されている、請求項6に記載のイオン注入システム。
  14. 上記パルスプラズマ発生器は、プラズマ密度が所定の極度に低い値に到達するまで、アフタグローフェーズに所定の期間エネルギー場の発生を妨げるように構成されている、請求項13に記載のイオン注入システム。
  15. 少なくとも1つのイオン注入特性を測定するように構成された測定部と、
    上記測定部および上記パルスプラズマ発生器と機能的に接続された制御器とをさらに備え、
    上記制御器は、ビーム電流を含む少なくとも1つのイオン注入特性の測定に応じて、上記パルスプラズマ発生器を調節する、請求項6に記載のイオン注入システム。
  16. イオン注入システムにおいて加工品にイオンを注入する方法であって、
    上記イオン注入システムにおいてイオンビームを発生させる工程と、
    放電フェーズの所定の時間に、上記イオンビームが通過する空間内において、プラズマ放電を繰り返しパルス化する工程と、
    放電のプラズマ密度が極度に低い値に到達するまで、アフタグローフェーズに上記プラズマ放電の発生を繰り返し停止させる工程とを含む、方法。
  17. 上記イオンビームに対してプラズマ放電をパルス化する工程は、
    上記イオンビームのパスにガスを導入する工程と、
    上記イオンビームを中和するために、放電を創出する上記ガスをイオン化するエネルギー場を発生させる工程とを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 上記エネルギー場は、電磁場であり、
    上記エネルギー場を発生させる工程は、発生した上記イオンビームのビーム電流の関数である衝撃係数を含んでいる、請求項17に記載の方法。
  19. 上記アフタグローフェーズを引き延ばすために、上記パルスプラズマ発生器内のカスプ磁場を発生させる工程をさらに含み、
    上記所定の時間は、パルス化された上記放電のプラズマ密度の関数である、請求項16に記載の方法。
  20. 少なくとも1つのイオン注入特性を測定する工程と、
    少なくとも1つのイオン注入特性の測定に応じて、上記プラズマ放電のパルス化を調節する工程とをさらに含む、請求項16に記載の方法。
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