JP5609577B2 - マグネシウム合金材の製造方法 - Google Patents
マグネシウム合金材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5609577B2 JP5609577B2 JP2010256303A JP2010256303A JP5609577B2 JP 5609577 B2 JP5609577 B2 JP 5609577B2 JP 2010256303 A JP2010256303 A JP 2010256303A JP 2010256303 A JP2010256303 A JP 2010256303A JP 5609577 B2 JP5609577 B2 JP 5609577B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- grinding
- magnesium alloy
- treatment
- anticorrosion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Description
準備工程:マグネシウム合金からなり、圧延が施された素材板を準備する工程。
研削工程:上記素材板に脱脂処理を施すことなく機械的研磨を施して、研削板を作製する工程。
防食工程:上記機械的研磨に引き続いて、上記研削板に防食処理を施して、防食処理板を作製する工程。
以下、図1を参照して、実施形態1に係るマグネシウム合金材の製造方法を説明する。実施形態1の製造方法は、防食層として化成層を具えるマグネシウム合金材を製造する方法に係るものであり、素材板100に研削機構10により機械的研磨を施して研削板101を作製する研削工程に引き続いて、研削板101に化成処理機構20により防食処理(化成処理)を施し、防食処理板(化成処理板102)を作製する防食工程(化成工程)を行うことを最大の特徴とする。この形態では、素材板100として長尺な板材を利用し、この長尺材を走行させて上記各工程に移行する構成である。以下、素材板100をまず説明し、その後、各工程をより詳しく説明する。
ここでは、素材板100は、マグネシウム合金からなる長尺な圧延板を巻き取った圧延コイル材を巻き戻したものである。圧延コイル材は、例えば、双ロール連続鋳造法といった連続鋳造法により長尺なマグネシウム合金鋳造板を作製して巻き取り、この巻き取った鋳造コイル材を巻き戻して、鋳造板に少なくとも1パスの圧延(代表的には温間圧延)を施して長尺な圧延板を作製し、この圧延板を巻き取ることで得られる。
上記圧延コイル材は、繰出しドラム31に配置されて素材板100を繰り出す。この素材板100に適宜な処理を施して最終的に得られる化成処理板102を巻取りドラム32に巻き取る。繰出しドラム31及び巻取りドラム32がモータなどの動力源により回転することで、素材板100(=研削板101=化成処理板102)は、両ドラム31,32間を走行する。この走行速度が素材板100(=研削板101=処理板102)の搬送速度(ライン速度)となる。
繰出しドラム31から巻き戻された素材板100は、研削機構10に移行される。研削機構10は、湿式ベルト研磨を行う構成を具え、具体的には、素材板100の表裏面を研削するために対向配置される一対の研削ベルト11と、各研削ベルト11が掛け渡されるコンタクトロール12及び遊動ロール13とを具える。
研削板101は、巻き取られる前に化成処理機構20に移行される。化成処理機構20は、化成処理液が充填され、走行する研削板101がこの化成処理液に浸漬される処理槽21と、処理槽21から引き出された処理板102を洗浄する洗浄手段22と、洗浄後の処理板102を乾燥する乾燥手段23とを具える。
上述した実施形態1の本発明マグネシウム合金材の製造方法に基づいて、長尺なマグネシウム合金材を作製した。
圧下率:5%/パス〜40%/パス
素材の加熱温度:250℃〜280℃
ロール温度:100℃〜250℃
上記構成を具える本発明製造方法によれば、研削工程後、時間を空けずに直ちに研削板に化成処理といった防食処理を施すことで、研削板の表面に酸化膜が形成されることを抑制し、かつ化成層を形成できる。従って、従来、酸化膜などの除去に必要とされていた脱脂や酸エッチング、エッチングに伴い生じる脱スマットといった工程を省略でき、本発明製造方法は、化成層といった防食層を具えるマグネシウム合金材を生産性よく製造することができる。また、工程数を低減することで、各工程に必要な設備も不要にできることからも、本発明製造方法は、化成層を具えるマグネシウム合金材を生産性よく製造することができる。
<変形例1>
上記実施形態1では、複数組の研削ベルトを具えて、走行方向に沿って多段に研削を行う形態を説明したが、1組の研削ベルトのみを具える形態とすることができる。この場合、粒度が小さいもの(粗粒のもの)を用いると、酸化膜や潤滑剤などを十分に除去して、新生面を確実に生成できて好ましい。
上記実施形態1では、素材板100の表裏面の双方を研削して、研削板101の両面に防食層(化成層)を形成する形態を説明したが、表裏面のいずれか一方の面にのみ防食層を形成する形態とすることができる。この場合、対向配置される一対の研削ベルト11のうち、一方をビリーロールに変更し、素材板100の一方の面が研削されないようにするとよい。また、この形態では、圧延後巻き取る前において、或いは、圧延後上述の矯正処理を行う場合は当該矯正処理後巻き取る前において、防食層の形成が不要な面にマスキングを適宜施し、防食処理液が接触しないようにすることができる。
上記実施形態1では、素材板100として、連続する長尺材を巻き取った圧延コイル材を利用する形態を説明したが、所定の長さのシート材とすることができる。シート材は、所定の長さに切断した鋳造材に上述の圧延を施したり、圧延コイル材を製造後、所定の長さに切断したりすることで製造することができる。
上記実施形態1では、圧延コイル材や矯正コイル材を巻き戻して研削以降の工程に移行する形態を説明したが、圧延工程や矯正工程から研削工程に連続して移行する形態とすることができる。より具体的には、例えば、圧延を1パスのみとする場合や仕上げ圧延から研削、仕上げ圧延から矯正を介して研削を連続して施す形態とすることが挙げられる。
上記実施形態1では、防食処理として化成処理を施す場合を説明した。その他、陽極酸化処理を施すことができる。実施形態2の製造方法も基本的構成は実施形態1と同様であり、主たる相違点は防食処理方法にあるため、ここでは防食処理方法を詳細に説明する。
上記実施形態1,2で説明したように研削板に連続して防食処理を施してもよいが、防食処理を施す前に、当該研削板にヘアライン加工などの表面加工を施してもよい。より具体的には、研削機構10の下流側に適宜な表面加工手段(図示せず)を配置して、研削後洗浄された研削板101の所望の領域(一面でも両面でもよい。また、各面の全面でも一部でもよい)に適宜な表面加工を施した後、防食処理を施す。
上記実施形態1,2では防食処理板を巻き取る構成を説明したが、防食処理後、更に、塗装を施す工程を具えることができる。ここでは、塗装工程を詳細に説明する。
15 洗浄ノズル
20 化成処理機構 21 処理槽 22 洗浄手段 23 乾燥手段
31 繰出しドラム 32 巻取りドラム
40 陽極酸化処理機構 41 処理槽 42 電源 43 コンダクタロール
44 対極 45 シンクロール 46,47 洗浄槽 48 乾燥手段
49 リングロール
100 素材板 101 研削板 102 化成処理板 103 陽極酸化処理板
Claims (7)
- マグネシウム合金からなり、圧延が施された素材板がコイル状に巻き取られたコイル材を準備する準備工程と、
前記コイル材を巻き戻した状態で前記素材板に脱脂処理を施すことなく機械的研磨を施して前記マグネシウム合金の新生面を生成し、研削板を作製する研削工程と、
前記機械的研磨に引き続いて、前記研削板を巻き取ることなく前記研削板に防食処理を施して前記新生面に防食層を形成し、防食処理板を作製する防食工程とを具えるマグネシウム合金材の製造方法。 - 前記防食処理は、化成処理である請求項1に記載のマグネシウム合金材の製造方法。
- 前記機械的研磨は、湿式ベルト研磨である請求項1又は請求項2に記載のマグネシウム合金材の製造方法。
- 前記研削工程と前記防食工程との間に、前記研削板を洗浄液で洗う洗浄工程を具え、
前記洗浄液が前記研削板に付着したまま前記防食工程に移行する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマグネシウム合金材の製造方法。 - 前記研削工程と前記防食工程との間に、前記研削板の少なくとも一面にヘアライン加工、ダイヤカット加工、ショットブラスト加工、及びスピンカット加工から選択される少なくとも1種の表面加工を行う加工工程を具える請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマグネシウム合金材の製造方法。
- 前記防食処理に引き続いて、前記防食処理板の少なくとも一面に塗装を施して、塗装板を作製する塗装工程を具える請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のマグネシウム合金材の製造方法。
- 前記マグネシウム合金は、Alを8.3質量%以上9.5質量%以下含有する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のマグネシウム合金材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010256303A JP5609577B2 (ja) | 2010-11-16 | 2010-11-16 | マグネシウム合金材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010256303A JP5609577B2 (ja) | 2010-11-16 | 2010-11-16 | マグネシウム合金材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012107283A JP2012107283A (ja) | 2012-06-07 |
JP5609577B2 true JP5609577B2 (ja) | 2014-10-22 |
Family
ID=46493190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010256303A Expired - Fee Related JP5609577B2 (ja) | 2010-11-16 | 2010-11-16 | マグネシウム合金材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5609577B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102996601A (zh) * | 2012-12-07 | 2013-03-27 | 宁波金鼎紧固件有限公司 | 一种快速定位轴承用螺栓 |
KR101466575B1 (ko) | 2013-10-14 | 2014-12-01 | 한국기계연구원 | 마그네슘합금의 내식성 표면처리 방법 및 이에 의해 표면처리된 마그네슘합금소재 |
KR102110979B1 (ko) * | 2015-09-01 | 2020-05-15 | 삼성전자주식회사 | 스테인레스 코일용 가로 헤어라인 가공장치 및 이에 의해 형성된 스테인레스 코일 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63143266A (ja) * | 1986-12-04 | 1988-06-15 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 深絞り用アルミニウム複合板の製法 |
JP5092702B2 (ja) * | 2007-11-12 | 2012-12-05 | 住友電気工業株式会社 | マグネシウム合金部材 |
JP2009221507A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Shingijutsu Kenkyusho:Kk | マグネシウム合金成形品およびその製造方法 |
-
2010
- 2010-11-16 JP JP2010256303A patent/JP5609577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012107283A (ja) | 2012-06-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5656112B2 (ja) | マグネシウム合金部材の製造方法 | |
RU2414518C2 (ru) | Элемент из магниевого сплава и способ его изготовления | |
KR101598326B1 (ko) | ZnAl 코팅이 있고 최적의 와이핑을 갖는 금속 시트의 제조 방법, 대응하는 금속 시트, 부품 및 차량 | |
JP5757105B2 (ja) | マグネシウム合金材及びその製造方法 | |
CA2781504C (en) | Method for producing magnesium alloy sheet and magnesium alloy coil stock | |
JP5609577B2 (ja) | マグネシウム合金材の製造方法 | |
US20130337282A1 (en) | Magnesium alloy and manufacturing method for same | |
WO2011105181A1 (ja) | マグネシウム合金板の表面加工方法およびマグネシウム合金板 | |
JP2012130957A (ja) | マグネシウム合金コイル材 | |
CN103924252A (zh) | 清理铝加工件的方法 | |
JP5510118B2 (ja) | 化成処理性に優れた高張力鋼板の製造方法およびその製造装置 | |
EP2511391B1 (en) | Magnesium alloy member | |
JP2012132079A (ja) | 化成処理性に優れた鋼板の製造方法及び製造設備 | |
JP2012020306A (ja) | Mg合金コイル材及びその製造方法 | |
JP5783419B2 (ja) | マグネシウム基被覆部材 | |
JP2003306756A (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 | |
KR101665806B1 (ko) | 우수한 내식성 및 헤어라인 외관을 갖는 용융도금강판 및 그 제조방법 | |
JP2004190126A (ja) | 耐食性に優れたマグネシウム合金板材 | |
JP2013095932A (ja) | 化成処理性に優れた鋼板の製造方法及び製造設備 | |
MXPA00004551A (es) | Catodos iniciadores constituidos de cinta de cobre para electrolisis de cobre y un procedimiento para la fabricacion de los mismos. | |
JP2004162158A (ja) | 防食性に優れたマグネシウム合金板材、およびその製造法 | |
JP2014128814A (ja) | 化成処理性及び塗装後耐食性に優れた鋼板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130724 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140304 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140430 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140520 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140716 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140805 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140818 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5609577 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |