JP5608863B2 - 新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの検出方法 - Google Patents

新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの検出方法に関する。
新生児〜乳児期発症の難治性てんかんには、早期ミオクロニー脳症(early myoclonic encephalopathy:EME)、大田原症候群(early infantile epileptic encephalopathy with suppression burst:EIEE)、West症候群(点頭てんかん)がある。早期ミオクロニー脳症や大田原症候群の多くは乳児期早期に発症し、てんかん発作に加えて重度の精神運動発達遅滞と、脳波上顕著なsuppression burstを認めるのが特徴である。West症候群はシリーズ形成性のスパズムと脳波上のヒプスアリスミアがよく知られている。脳形成異常、染色体異常、周産期低酸素性脳障害などが原因として知られているが、明らかな原因がない特発性のものがあり遺伝的な素因が存在する(非特許文献1)。
EIEEとEMEの多くはWest症候群に移行することから、これら3疾患には共通の遺伝背景が存在することが示唆されていた。今までに同定された疾患責任遺伝子としては、家系例の解析からX染色体上に位置する2つの遺伝子ARX (aristaless related homeobox), CDKL5 (cyclin-dependent kinase-like 5) が報告されている(非特許文献2、3)。孤発例においても、男児のEIEE(非特許文献4)およびWest症候群(非特許文献1、5)においてARX変異が、女児のWest症候群においてCDKL5変異(非特許文献6)が報告されている。しかしながら、同定された責任遺伝子変異で原因が説明できない症例が多く、これらの遺伝子のみに着目して新生児〜乳児期発症の難治性てんかんの確定診断を行なうことはできない。他の遺伝子の関与が示唆されているものの、確定診断に有用な新たな責任遺伝子は報告されていない。
Kato, M. Epilepsy Res, 2006. 70 Suppl 1: p. S87-95. Stromme, P., et al. Nat Genet, 2002. 30(4): p. 441-5. Weaving, L.S., et al. Am J Hum Genet, 2004. 75(6): p. 1079-93. Kato, M., et al. Am J Hum Genet, 2007. 81(2): p. 361-366. Guerrini, R., et al. Neurology, 2007. 69(5): p. 427-433. Evans, J.C., et al. Eur J Hum Genet, 2005. 13(10): p. 1113-1120.
従って、本発明の目的は、新生児〜乳児期発症の難治性てんかんを診断できる新規な手段を提供することにある。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、新生児〜乳児期発症の難治性てんかんの女児症例において第9番染色体上の微細欠失を同定した。次いで、該欠失領域中に存在するシンタキシン結合タンパク質1(syntaxin binding protein 1; STXBP1)に着目して、新生児〜乳児期発症の難治性てんかん患者58名において変異解析を行なった結果、4名の患者において健常者には認められないミスセンス変異を見出し、本願発明を完成した。
すなわち、本発明は、生体から分離した試料に対して行なう方法であって、STXBP1遺伝子が欠失しているか否か及び/又は下記の少なくともいずれかの変異を有する異常型STXBP1をコードする遺伝子が存在するか否かを調べることを含む、新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの検出を補助する方法を提供する。
(1) 野生型STXBP1中のaa84のバリンがアスパラギン酸になる変異
(2) 野生型STXBP1中のaa180のシステインがチロシンになる変異
(3) 野生型STXBP1中のaa443のメチオニンがアルギニンになる変異
(4) 野生型STXBP1中のaa544のグリシンがアスパラギン酸になる変異

本発明により、新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの確定診断が可能な該疾患の検出方法が提供された。本発明によれば、該疾患の確定診断が可能となり、遺伝子治療を含めた治療の個別化・至適化が期待される。該疾患へのSTXBP1遺伝子の関与は本発明が初めて報告するものである。該遺伝子はシナプス小胞の輸送・放出に関わることが既に明らかになっているが、てんかん全般においてもシナプス小胞の輸送・放出に関わる遺伝子の報告はない。本発明の開示により、新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの病態生理の解明が一気に進み、有効な管理・治療法の開発につながると考えられる。
(A)患者1での全ゲノム解析用BACアレイCGHの結果を示す。CGH1は患者DNAをCy5蛍光色素で、対照健常人DNAをCy3蛍光色素でラベルしており、CGH2では蛍光色素を交換してラベルしている。Cy5とCy3の蛍光強度の比のLog2値を縦軸に、9番染色体の短腕から長腕にかけての各BACクローンの位置を横軸に示す。患者1では長腕にCGH1でマイナスに、CGH2でプラスに値が大きくなる領域があり、染色体の欠失と考えられた。(B) プローブに用いたBACクローンの染色体上の位置と、患者2〜5で認められた塩基置換の位置を示した図である。患者1における欠失領域は9q33.3-34.11にかけての約2.1Mbと同定された。また、この欠失領域にあるSTXBP1遺伝子の変異解析を新生児〜乳児期発症の難治性てんかん患者58名で行い、4人の患者で塩基置換を認めた。 患者2〜5で認められた塩基置換部位の配列解析データと、各生物種における該当領域のアミノ酸配列のアラインメントを示す図である。4つの塩基置換は機能ドメイン内でのアミノ酸置換を引き起こす。変異は多種間で高度に保存されたアミノ酸で起こっており、4つのうち3つの変異については両親に変異がない新生突然変異であることを確認している。 Neuroblastoma 2A細胞での正常および変異STXBP1蛋白の発現パターンを示す。コントロールのEGFP-C1(EGFPのみ)は細胞全体に存在しているのに対して、EGFPとSTXBP1(WT)とのキメラ蛋白は細胞核を除いた細胞質全体に存在している。一方、4種類の変異蛋白とEGFPのキメラ蛋白は、細胞質内で強く凝集しているのが観察された。サンプル間の比較のため、蛍光画像は露光時間を固定して取り込んだ。
本発明の新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの検出方法は、生体から分離した試料に対して行なう方法であり、STXBP1遺伝子が欠失しているか否か及び/又は異常型STXBP1をコードする遺伝子が存在するか否かを指標として、該生体が上記難治性てんかんを罹患しているか否か又は発症するおそれがあるか否かを判断する。下記実施例にある通り、該難治性てんかん患者の中には、STXBP1遺伝子を完全に欠失している者又は異常型STXBP1をコードする変異STXBP1遺伝子を有する者が認められ、これらの遺伝子異常は健常者には認められない。従って、(1)STXBP1遺伝子が欠失しているか否か、(2)異常型STXBP1をコードする遺伝子が存在するか否か、の少なくともいずれかを調べることにより、上記難治性てんかんを検出することができる。
STXBP1は公知のタンパク質であり、シナプス小胞の輸送・放出に関与することが知られている。ヒトにおいては、配列番号65に示すSTXBP1遺伝子ゲノム配列から2種類のバリアントmRNAが生成される。これらのバリアントの配列はGenBankにアクセッション番号NM_003165(バリアント1/アイソフォームa)、NM_001032221(バリアント2/アイソフォームb)として登録されている。アイソフォームa及びbのアミノ酸配列を配列表の配列番号2及び4に、cDNA配列を配列番号1及び3にそれぞれ示す。なお、配列番号2と配列番号4とは、第1番〜第575番アミノ酸の領域においてアミノ酸配列が同一であり、また、配列番号1と配列番号3とは、第1番〜第1703番塩基の領域において塩基配列が同一である。配列番号45〜64は、配列番号65に示す塩基配列から、STXBP1遺伝子の各エクソン及びその前後300bpのイントロンの領域を抜粋して示したものである。各配列中のエクソン、コード領域及びUTR領域の位置を下記表1に示す。表中、「301-452nt」という表記は、該当する配列番号中の第1番目の塩基から数えて301番目の塩基から452番目の塩基までの領域を表す。エクソン19はアイソフォームaの最終コーディングエクソンであり、アイソフォームbはエクソン19は飛ばしてエクソン20が最終コーディングエクソンとなる。
Figure 0005608863
本発明において、「正常型STXBP1」としては、野生型STXBP1である上記2種類のアイソフォームがあり、これらの他にも、該アイソフォームと同様の生理活性を示す天然の変異体が存在すればそれらも包含される。一方、「異常型STXBP1」とは、STXBP1の天然の変異体であって、STXBP1としての活性が変化又は消失したものをいう。そのような異常型STXBP1の例としては、後述する4種類のミスセンス変異を挙げることができ、これらのほかにも、例えば、短縮型の(truncated)STXBP1、活性に重要なアミノ酸に置換又は欠失を生じたSTXBP1、活性に重要な領域にアミノ酸の挿入が生じたSTXBP1等の天然の変異体が存在すればそれらも包含される。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、単に「STXBP1」と言った場合には、文脈からそうではないことが明らかな場合を除き、正常型STXBP1と異常型STXBP1との両者を包含するものとする。
異常型STXBP1の発現をもたらす変異としては、例えば、ミスセンス変異やナンセンス変異が挙げられるが、これらに限定されない。本発明で指標とし得るミスセンス変異の例としては、下記実施例で同定された以下(1)〜(4)の変異が挙げられる。なお、変異の位置は、野生型STXBP1の1つであるアイソフォームaの塩基配列及びアミノ酸配列、すなわち配列番号1及び2を基準として表したものであり、「aa84」とは配列番号2中の第84番アミノ酸、「251nt」とは配列番号1中の第251番塩基を表す。
(1) aa84がバリンからアスパラギン酸になる変異(251ntがtからaに変異)
(2) aa180がシステインからチロシンになる変異(539ntがgからaになる変異)
(3) aa443がメチオニンからアルギニンになる変異(1328ntがtからgになる変異)
(4) aa544がグリシンからアスパラギン酸になる変異(1631ntがgからaになる変異)
これらのうちの少なくともいずれか1つの変異が見つかれば、該生体は新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんを罹患している又は発症するおそれがあると考えられるが、本発明で指標とし得る変異はこれらに限定されない。すなわち、下記実施例に記載される通り、これらのミスセンス変異は、野生型STXBP1の立体構造(Protein Data Bank ID, 1DN1)において、折りたたまれた構造の内部に位置するアミノ酸で生じているが、上記以外の部位であっても、同様に折りたたみ構造内部等の立体構造の維持に重要な位置のアミノ酸に置換が生じれば、活性が変化又は消失して異常型STXBP1となり得るため、本発明の検出方法において指標とし得る。野生型STXBP1遺伝子のコード領域の配列及びゲノム配列は、配列番号1及び3並びに配列番号65に示され、GenBankにも登録されている通り公知である。また、アミノ酸をコードするコドンも公知である。従って、このようなミスセンス変異を生じる塩基置換は、下記実施例で同定された塩基置換に限定されない。
生体から分離した試料を用いて、(1)STXBP1遺伝子が欠失しているか否か、(2)異常型STXBP1をコードする遺伝子が存在するか否か、の少なくともいずれかを調べる方法としては、例えば、以下に記載するとおり、ゲノムDNA試料を解析する方法やmRNA試料を解析する方法が挙げられる。また、生体から分離したタンパク質試料について、STXBP1タンパク質が欠失しているか否かや、異常型STXBP1タンパク質が存在するか否かを調べることによっても、STXBP1遺伝子の欠失や異常型STXBP1をコードする遺伝子の存在を調べることができる。これらの方法のうち、本発明の方法としては、ゲノムDNA試料を用いてSTXBP1遺伝子の欠失や異常型STXBP1をコードする遺伝子の存在を調べる方法が好ましい。
ゲノムDNA試料を用いて実施する方法としては、例えば以下の(ア)〜(エ)の方法を挙げることができるが、これらに限定されない。
(ア) in situハイブリダイゼーション法
対象生体から細胞を採取し、染色体標本試料を調製する。STXBP1遺伝子領域と特異的にハイブリダイズするDNAを標識してプローブを作製し、該プローブを上記染色体標本とハイブリダイズさせる。プローブからのシグナルの有無を調べることにより、STXBP1遺伝子の欠失を検出することができる。DNAの標識は、特に限定されないが、通常、ラジオアイソトープ又は蛍光色素(Cy5、Cy3、FITC等)を用いて行なわれ、蛍光色素がより一般的に用いられている。蛍光標識プローブを用いる場合、この手法はFISH法と呼ばれる。STXBP1遺伝子領域と特異的にハイブリダイズするDNAプローブは、当業者であれば、配列表の配列番号65に示すSTXBP1遺伝子ゲノム配列を参照して容易に調製することができる。具体的には、例えば配列番号65中の所望の領域を増幅できるプライマーを調製し、正常なSTXBP1遺伝子を含むゲノムDNAを鋳型としてPCRを行なうことにより、プローブに用いるDNAを得ることができる。また、下記実施例に記載されるように、STXBP1遺伝子領域を含むBACクローン等のクローンを標識してプローブとして用いることもできる。ヒトゲノムDNAを含むBACクローン等のクローンは市販もされており、入手は容易である。プローブに用いるDNAは、STXBP1遺伝子のコード領域の全領域をカバーするものであってもよいし、コード領域の一部のみをカバーするものであってもよい。
(イ) サザンハイブリダイゼーション法
対象生体から得たゲノムDNA試料を任意の制限酵素で切断後、アガロースゲル等で電気泳動し、メンブレンにDNAを転写する。このメンブレン上で、STXBP1遺伝子領域と特異的にハイブリダイズするDNAを標識して調製したDNAプローブをハイブリダイズさせる。検出されるバンドの有無を調べることにより、STXBP1遺伝子の欠失を検出することができる。また、例えば点変異のような変異であっても、制限酵素部位に変化を生じる変異である場合には、検出されるバンドのサイズが変化するため、該方法で検出し得る。プローブの標識は、特に限定されないが、通常、ラジオアイソトープやジゴキシゲニン等のハプテンを用いて行なわれる。ここでプローブとして用いるDNAの調製方法等は(ア)における説明と同様である。
(ウ) ヘテロ二本鎖の検出による遺伝子変異スクリーニング
de novoで生じる点変異等の突然変異は通常ヘテロ接合体の形で見られるため、ゲノムDNA試料を熱変性後に再会合させることにより、正常型DNAと変異DNAとがハイブリダイズしたヘテロ二本鎖が生じる。ヘテロ二本鎖は、(1)非変性ポリアクリルアミドゲル中で異なる移動度を示す、(2)ミスマッチ部分の塩基は化学物質や酵素による切断を受けやすい、(3)変性の際に異なる変性温度を示す、といった特性を有する。これらの特性を利用してヘテロ二本鎖を検出する方法がこの分野において公知であり、変異の検査方法として実用化もされている。具体的には、例えば、変性高速液体クロマトグラフィー(dHPLC)を用いてヘテロ二本鎖を検出する方法や、下記実施例に具体的に記載されるHigh Resolution Melt法が知られている。High Resolution Melt法とは、二本鎖DNAに高密度で結合する蛍光色素(SYTO(登録商標)9, LC Green(登録商標), EvaGreen(商標)等)を用いて、二本鎖DNAの融解(熱変性)の過程を蛍光強度の変化としてとらえ、ヘテロ二本鎖を検出する方法である。すなわち、二本鎖DNAに高密度で結合する蛍光色素を用いて二本鎖DNAを染色すると、該二本鎖DNAを融解(熱変性)させたとき、二本鎖が解離した部位から蛍光色素が脱落するため、二本鎖DNAからの蛍光シグナルの量が減少する。従って、そのような蛍光色素を用いることで、二本鎖DNAの熱変性の過程を蛍光強度の変化として視覚的にとらえることができる。温度−蛍光のデータを高密度で取得し解析することで、ヘテロ二本鎖の検出を迅速に高感度で行うことができる。本発明においても、正常型STXBP1を発現できないポリヌクレオチドが存在するか否かを調べる手法として、これらの公知の方法を用いることができる。ヘテロ二本鎖を検出するこれらの方法は、点変異を検出する方法として特に好ましい方法である。本発明においてHigh Resolution Melt法を用いる場合には、使用するプライマーは、当業者であれば配列番号45〜64又は配列番号65に示す塩基配列を参照して容易に調製可能であり、例えば下記実施例で用いられている配列番号5〜44に示される塩基配列から成るプライマーを好ましく用いることができる。
(エ) 塩基配列解析
遺伝子変異を詳細に調べるためには、塩基配列の解析を行なうことが望ましい。対象生体ゲノムDNA上のSTXBP1遺伝子の塩基配列を決定し、これを野生型STXBP1遺伝子配列と比較することにより、変異を詳細に同定できる。決定した塩基配列は、例えばSeqScape (登録商標) 等の公知のソフトウェアを用いて解析することにより、変異の検出やプロファイリングを容易に行うことができる。
上記した(ア)〜(エ)の方法は、適宜組み合わせて行なうことができる。例えば、まず(ア)及び/又は(イ)により、ゲノムDNA試料中にSTXBP1遺伝子領域が存在するかどうかを調べる。存在する場合には(エ)を行なってSTXBP1遺伝子領域中の変異の有無を調べる。 (ウ)により塩基配列を決定すべき領域を絞り込んで(エ)を行なうとより効率的に検査が可能である。
また、mRNA試料を用いて本発明を実施する方法としては、例えば以下に述べる方法が挙げられるが、これらに限定されない。STXBP1のmRNAの有無は、例えば、配列番号1又は3に示す塩基配列を基に作製したプローブやプライマーを用いてノーザンハイブリダイゼーション法やRT-PCR法を行なうことで容易に調べることができる。STXBP1のmRNAが検出されない場合にはSTXBP1遺伝子が欠失していると判断され、難治性てんかんが検出されたと判断できる。また、mRNA試料から逆転写反応により得たcDNAの塩基配列を上記(エ)に述べたように解析することで、変異を詳細に同定することができる。STXBP1のcDNAに対して上記(ウ)の方法を行なっても差し支えないが、STXBP1のcDNAは、配列番号1及び3に示す通り2kbp以下と比較的短いため、上記(ウ)の方法を行なって塩基配列を決定する領域を絞り込む必要性は低い。ノーザンハイブリダイゼーションやRT-PCR自体は周知の常法であり、当業者であれば配列番号1又は3に示す塩基配列をもとに容易にプローブやプライマーを作製することができる。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。
1.新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんに合併する染色体異常のスクリーニング
全ゲノム解析用の4200個のBACクローンを搭載したアレイを用いたCGH(comparative genomic hybridization)法により、乳児期に難治性てんかんを発症した女児患者(患者1)について染色体異常の解析を行なった。患者又は健常者から得た末梢血白血球よりゲノムDNAを採取し、(1)患者DNAをCy5標識し健常者DNAをCy3標識(CGH1)、(2)患者DNAをCy3標識し健常者DNAをCy5標識(CGH2)の2通りでプローブを調製した。これらのプローブを用いて本願発明者らの研究室で作成した4200BACアレイCGHを行い、GenePix4000B(AXON社製)でスキャン後、GenePixPro6.0(AXON社製)で数値化を行い、常法により解析を行なった。その結果、図1Aに示す通り、該患者1において第9番染色体の9q33.3-q34.11の領域にかけて微細欠失があることが判明した。
次いで、この微細欠失の領域をより詳細に調べるため、白血球染色体標本を用いたin situハイブリダイゼーション法を行なった。患者1及びその両親から末梢血白血球を採取して染色体標本を作製し、9q33.3-q34.11の領域に位置する複数のBACクローンを標識して調製したプローブを該標本にハイブリダイズさせて蛍光顕微鏡下で観察した。その結果、BACクローン516d6、936o12、24k1、152i20、及び99f23をプローブとした場合には、2本ある相同染色体のうち一方においてシグナルが検出されず、微細欠失は約2.1Mbの領域であることが判明した(図1B)。両親の染色体ではこの微細欠失は認められなかった。すなわち、該患者で認められた染色体微細欠失はde novo変異(新生突然変異)であり、難治性てんかんの原因となっている可能性が強く示唆された。
2.STXBP1遺伝子の変異解析
上記欠失領域には脳で発現している遺伝子が複数あったが、そのうち、シンタキシン結合タンパク質1(syntaxin binding protein 1; STXBP1、別名Munc18-1、GeneBankアクセッション番号NM_003165(バリアント1)、NM_001032221(バリアント2))を候補遺伝子として、新生児〜乳児期発症の難治性てんかん患者58名で以下のとおり変異解析を行った。
患者から得た末梢血白血球よりゲノムDNAを採取した。ゲノムDNAは、Genomiphi version 2 (GE healthcare)を用いて全ゲノム増幅させ、この増幅DNAを用いて変異解析を行なった。STXBP1遺伝子(エクソン1-20)のコーディングエクソンおよびエクソン−イントロン境界における変異解析はHigh resolution melt法を用いて行った。これは、蛍光色素二本鎖DNAに結合する蛍光色素を用いてPCR産物の融解(熱変性)の過程を蛍光強度の変化としてとらえ、温度−蛍光のデータを高密度で取得し解析することで、ヘテロ二本鎖の検出を迅速に高感度で行う方法である。リアルタイムPCRおよび引き続いてのHigh resolution melt解析はRoterGene-6000 (Corbett Life Science) を用いて12-μlの反応系で行った。エクソン2から20までは, 1×ExTaq buffer, 0.2 mM each dNTP, 0.2 μM each primer, 1 μl DMSO, 1 μl LCGreen Plus (Idaho Technology), 0.25 U Ex TaqHS polymerase (TAKARA)の組成で反応を行った。反応条件は、95℃1分の熱変性後、95℃10秒、アニーリング20秒、伸長20秒のサイクルとした。エクソン1に関しては, 1×GC buffer II, 0.4 mM each dNTP, 0.2 μM each primer, 1 μl LCGreen Plus (Idaho Technology), 0.5 U LA Taq polymerase (TAKARA)の組成で反応を行った。反応条件は、95℃1分の熱変性後、95℃10秒、62℃30秒の2ステップのサイクルとした。サイクル数はリアルタイムPCRをモニターして適宜決定した。プライマーの塩基配列と反応温度を表2に示す。表2中に記載される各エクソン増幅用プライマーの上段がセンスプライマー、下段がアンチセンスプライマーである。また、各エクソン番号の下に記載した数字は、各エクソン及びその前後300bpのイントロンの配列を記載した配列番号を示している。
Figure 0005608863
High resolution melt解析でヘテロ二本鎖と判定したサンプルに関しては、ExoSAP-IT (GE healthcare)でPCR産物を精製後、BigDye Terminator chemistry version 3 (Applied Biosystems)を用いてサイクルシークエンス反応を行った。反応物はSephadex G-50 (GE healthcare) とMultiscreen-96 (Millipore)を用いてゲル濾過にて精製し、ABI Genetic Analyzer 3100 (Applied Biosystems)でシークエンスを得た。得られたシークエンスは、SeqScape version 2.1.1 software (Applied Biosystems)を用いて変異の有無について解析を行った。変異が認められたサンプルに関しては、全ゲノム増幅させないゲノムDNAを鋳型とした変異解析を再度行い、ゲノムDNA上での変異を確認した。
その結果、4名の患者でミスセンス変異を認めた:患者2が251T>A, アミノ酸V84D変異, 患者3が539G>A, アミノ酸C180Y変異, 患者4が1328T>G, アミノ酸M443R変異, 患者5が1631G>A, アミノ酸G544D変異(図1B, 2)。これらの変異は対照の健常者250名に認められず、3つの変異については両親のゲノムDNAには見られないde novo変異であることを確認した。1例(患者5)については、父親が既に死亡していたため、母親のみ同変異がないことを確認した。変異はすべて、多種間で高度に保存されたアミノ酸で起こっていた(図2A)。また、Protein Data Bank ID, 1DN1に登録のSTXBP1の3次元立体構造を参照すると、上記変異により置換されるアミノ酸は、構造的に折りたたまれたタンパク質の内部に位置していた。これらのことから、上記した置換がタンパク質の安定性を著しく低下させることが予想された。変異が見つかった患者1ないし5の臨床情報を表3に示す。
Figure 0005608863
3.生細胞における変異STXBP1タンパク質の局在
次に我々は、患者で見られたSTXBP1変異の生物学的意義について、マウス神経芽細胞腫であるNeuroblastoma 2A細胞に対する一過性発現系を用いて検討を行った。STXBP1は可溶性蛋白であり、そのアミノ酸配列中に局在シグナルを有していない(Schutz, D., et al., A dual function for Munc-18 in exocytosis of PC12 cells. Eur J Neurosci, 2005. 21(9): p. 2419-32.)。蛍光蛋白であるEGFP蛋白とSTXBP1のキメラ蛋白を作成し、GFPの蛍光をもとに細胞内局在を検討したところ、予想通り核と細胞膜を除く細胞内への分布が認められた(図3)。興味深いことに、患者で認められた4種類の変異についてそれぞれ変異蛋白を作成したところ、一部の細胞で細胞質内での変異蛋白の凝集が認められた(図3)。このことから、新生児〜乳児期発症の難治性てんかん患者で認められた変異は蛋白の安定性を低下させ、結果として凝集を引き起こすことが強く示唆された。

Claims (2)

  1. 生体から分離した試料に対して行なう方法であって、STXBP1遺伝子が欠失しているか否か及び/又は下記の少なくともいずれかの変異を有する異常型STXBP1をコードする遺伝子が存在するか否かを調べることを含む、新生児期〜乳児期発症の難治性てんかんの検出を補助する方法。
    (1) 野生型STXBP1中のaa84のバリンがアスパラギン酸になる変異
    (2) 野生型STXBP1中のaa180のシステインがチロシンになる変異
    (3) 野生型STXBP1中のaa443のメチオニンがアルギニンになる変異
    (4) 野生型STXBP1中のaa544のグリシンがアスパラギン酸になる変異
  2. 前記試料がゲノムDNAである請求項1記載の方法。
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