JP5602942B2 - 無溶媒オルガノシラン第四級アンモニウム組成物、その製造及び使用方法 - Google Patents

無溶媒オルガノシラン第四級アンモニウム組成物、その製造及び使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、高圧力容器や、高温や、溶媒や、触媒を必要としないか又は使用しない、無溶媒で、貯蔵安定性の有機ケイ素第四級アンモニウム組成物(「オルガノシランクウォット(organosilane quats)」、「シランクウォット(silane quats)」又は「シリル化第四級アンモニウム化合物」)、特に無定形シランクウォット類の製造に関する。結果として生じる化合物は、純粋又は実質的に純粋なオルガノシランクウォットの混合物、即ち、「100%活性な」無溶媒で、貯蔵安定性で、非可燃性で、そして未反応のクロロプロピルトリアルコキシシラン及びアルキルアミンを本質的に含まない。本発明の実施によって、オルガノシラン第四級アンモニウム組成物は、硬質及び軟質表面のクリーニング、抗菌性を有するスキンケア及び多機能コーティング組成物を含む、様々な最終用途用の高濃度の、100%活性の化合物の輸送や、貯蔵や、取り扱いに対してより実用的な形で提供される。このクリーニング、スキンケア及びコーティング組成物は、シリカ質、プラスチック、金属、織物(textile)、及び皮膚の表面に塗布すると、抗菌性の利点を有する、目には見えないが極めて耐久性のある、水や汚れやさびを忌避するバリアコーティングを生ずる。
第四級アンモニウム化合物の有用性及び商業的可能性は、例えば、1938年にGerhard Domagkに発行された米国特許第2,108,765号において認められた。この分野におけるその後の研究は、手及び表面に対する殺菌剤及び消毒剤における第四級アンモニウム化合物の抗菌性の理解、仕組み及び有用性をさらに広げた。1960年代から1980年代まで、ミシガン州ミッドランドのDow Corning Corporationは、新しい種類のシリル化第四級アンモニウム化合物の研究開発に取り組み、以下のものを含む一連の米国特許をもたらした。即ち、米国特許第3,560,385号(02/02/71発行)は、シリコーン化した第四級アンモニウム塩を開示しており、米国特許第3,730,701号(05/01/73発行)は、抗菌剤としてのシリコーン化した第四級アンモニウム化合物を開示しており、米国特許第3,794,736号(02/26/74発行)及び米国特許第3,860,709号(01/14/75発行)は、様々な表面及び機器を殺菌又は消毒するためのシリコーン化した第四級アンモニウム化合物を開示しており、米国特許第3,817,739号(06/18/74発行)は、藻類を抑制するために使用されるシリコーン化した第四級アンモニウム化合物を開示しており、米国特許第3,865,728号(02/11/75発行)は、水槽フィルターを処理するために使用されるシリコーン化した第四級アンモニウム化合物を開示している。これら先行技術のオルガノシラン第四級アンモニウム組成物は、式:

(式中、Rは、水素及び/又はC〜Cアルキルであり、Rは、C1〜C8個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、Rは、水素又はC〜Cアルキルであり、Rは、水素又はC〜C10アルキルであり、Rは、C〜C22飽和又は不飽和炭化水素基であり、Xは、塩化物(Cl−)であり、C15ClOSiは、(3−クロロプロピル)トリメトキシシランであり、R−N(CHは、アルキルアミンであり、CHOHは、メタノール出発物質である)によって定義される混合物である。
先行技術のオルガノシラン第四級アンモニウム化合物は、クロロプロピルトリアルコキシシラン、一般的には(3−クロロプロピル)トリメトキシシラン又は(3−クロロプロピル)トリエトキシシランを、アルキルアミン類の混合物、一般的には大部分がオクタデシルジメチルアミンであるものと、反応の速度及び質を高めるための触媒の存在又は不存在下で、アルコール性炭化水素溶媒(メタノール又はエタノール)及び様々なレベルの熱や圧力を用いて、反応させることによって製造される。
幅広く分画されて蒸留されていなければ、アルキルアミンは、常に、アルキルアミンに転化されて更に塩化メチルと反応させてジメチルアルキルアミンを形成する脂肪酸の様々な誘導体の混合物(表2)であり、その各成分は独特の分子量を有する。クロロプロピルトリアルコキシシランは、このようなアミンの各成分と反応するので、オルガノシラン第四級アンモニウム組成物の商業的生産は、オルガノシランクウォットの混合物を実際には生ずる。このような組成物は、本質的に不安定であり、加水分解、架橋結合及び結晶化を被りやすく、貯蔵寿命に限界がある。
現在の商業的方法論は、42%又は72%だけが活性で、残りが未反応のクロロプロピルトリアルコキシシラン、未反応のアルキルアミン、そしてメタノールであるオルガノシランクウォットを生じる。また、これらの42%又は72%が活性である化合物は、製造されて、究極の最終用途組成物に可能な限り配合処方されると、常に可燃性で且つ/又は有毒である。それらの製造業者は、ユーザーに対して、彼らの製品が20%〜40%のメタノールを含有しているにもかかわらず、永続的貯蔵安定性に欠け、凍結/融解劣化を被りやすいことを常に忠告している。
市販されているオルガノシラン第四級アンモニウム組成物は、以下の製造業者によって、示されているような活性度レベル及び不純物(未反応のクロロプロピルトリアルコキシシラン、未反応のアルキルアミン及び溶媒)で提供されている。
1.Dow Corning Q9−6346;Aegis AEM 5772;Piedmont Ztrex72;及びFlexipel Q−1000 − 72重量%の(3−トリメトキシシリル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、15重量%の(3−クロロプロピル)トリメトキシシラン、13重量%のメチルアルコール及び1〜5%でのジメチルオクタデシルアミンからなる。
2.Dow Corning 1−6136 − 42重量%の(3−トリメトキシシリル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、8重量%の(3−クロロプロピル)トリメトキシシラン及び50重量%のメタノールからなる。
上記組成物の全て、(1)米国運輸省ラベルコード引火性液体(D.O.T. Label Code Flammable Liquid)及び輸送用梱包グループII(transportation Packaging Group II)の下で引火性として分類されており、ヒトに対して有害である溶媒のメタノール、(2)ヒト及び動物に対して有毒であり、引火しやすく、国内及び海上輸送に対する引火性液体のアメリカ国立海洋局ラベル(Flammable Liquid N.O.S. label)と、ハザードクラスIII(Hazard Class 3)、梱包グループIII(Packing Group III)の空輸のための輸送容器を必要とするクロロプロピルトリメトキシシラン、並びに(3)未反応の形で存在するアルキルアミン類を含んでおり、それら自体が下の表1にまとめられているような毒物学的、腐食性、及び保管上の懸念があり得る:
これらのオルガノシラン第四級アンモニウム組成物は、最終用途の配合組成物(end‐use formulated compositions)中で、活性クウォットの0.1〜1.0%程度を一般的に使用されるだけにもかかわらず、引火性で有害である溶媒と未反応のシラン及びアミンの存在は、ハザードをもたらし、それらの輸送や貯蔵や取り扱いや様々な最終用途組成物への配合処方を弱体化させる。
オルガノシラン第四級アンモニウム化合物を製造する方法は、特許文献、例えば、米国特許第3,560,385号に記載されており、実施例1〜5は、過剰のクロロプロピルトリメトキシシランを使用する高温の溶媒媒体中でのアルキルアミンの反応が、未反応の出発物質及び溶媒を含む42%〜72%の活性度レベルの上記市販品に相当する組成物になることを開示している。米国特許第3,730,701号、第2カラム(欄)、第44〜55行目では、適切な溶媒を周囲圧力で適切な第三級アミン及び適切なシランと共に単に温めるC11〜C22シリル第四級アミン化合物を作製する一般的な調製手順について説明している。第三級アミンのハロゲン化アルキルによるアルキル化が起こり、シリル第四級アミン化合物が容易に得られる。第2カラム(欄)、第59〜68行目では、必要とする第三級アミンが天然物、例えば、獣脂、魚油、ココナツオイルなどから生じる長鎖アミンの混合物であり得、シリル化第四級アルキルアミンの混合物をもたらすことを認めている。米国特許第3,865,728号では、様々なアミン混合物を同様に開示しているが(第5カラム(欄)、第26行目及び62行目)、かかる化合物の調製に関与する化学量論については明記又は解説がない。米国特許第4,282,366号は、第3カラム(欄)、第1〜16行目において、反応物の純度及び化学量論の言及が無く、反応物をメタノール、エタノール又はアセトン等の極性溶媒中、還流温度で加熱することによる従来のやり方でシリル化第四級アンモニウム化合物を製造するためにDow Corning社の米国特許第3,560,385号及び第3,730,701号を引用している。米国特許第4,394,378号は、実施例1〜2において、未反応のシラン及び溶媒を含有するオルガノシランクウォットを製造するためのジデシルメチルアミンのクロロプロピルトリメトキシシランとの反応を開示している。
要約すれば、40年を超えた後も、オルガノシランクウォット類を作製するための従来技術の製造プロセスは、同様のままであった。これは、中国、上海の東華大学による報告によって幾分か確認され、CA SELECTS、ボリューム2009、23号、2009年11月16日、に公開されている。報告されているように、現在のやり方は、アルキルアミンの混合物との反応のために過剰のクロロプロピルトリアルコキシシランの持続的な使用を依然として含んでおり、それによって未反応の出発物質及び溶媒を含有するオルガノシランクウォットをもたらしている。溶媒中で過剰の出発物質(反応物)を使用する持続的な習慣は、中国、西安の陝西科学技術大学、化学化工学部(the College of Chemistry and Chemical Engineering, Shaanxi University of Science & Technology)からの報告によってさらに確認されており、CA SELECTS、ボリューム2010、7号、2010年4月5日、に公開されている。その中で報告されているように、N,N−ジメチル−N−ドデシルアミノプロピルトリメトキシアンモニウムクロリドの合成のための最適な反応は、反応媒体のジメチルスルホキシド(DMSO)と、γ−クロロプロピルトリメトキシシランに対するN,N−ジメチル−ドデシルアミンの10%超のモル比を用いて、120℃で達成された。
今日でもまだ、製造業者らは、引火性、有毒で且つ有害であるメタノール及びその他の溶媒中40〜72%の濃度のオルガノシランクウォットを提供している。さらに、かかる濃縮されたクウォットが古くなると、それらの粘度、外観、色相、及び配合能力が著しく変化する。
貯蔵安定性、非可燃性の形態のオルガノシランクウォット類に対する必要性は、米国特許第7,589,054号においてごく最近取り組まれており、それは貯蔵安定性の固体である新たな包接化合物の形態のオルガノシランクウォットを開示している。その固体の包接化合物は、貯蔵安定性、非可燃性、及び毒性のない形の新たなオルガノシランクウォットを提供する。これらの尿素樹脂−オルガノシランクウォット包接化合物は、他の高度に反応性のクウォットの使用で現在直面している多数の問題を解決する。この尿素樹脂−オルガノシランクウォットの包接化合物の形態は、メタノール又はその他の溶媒中の40〜72%濃度と関連する貯蔵安定性の欠如、取り扱い、及び輸送ハザードの問題を解消する。それにもかかわらず、オルガノシランクウォットを、現在の製造業者によって今日提供されるようなメタノール中で40〜72%濃度を伴う不利な点や現行の問題の無い、より受け入れ可能な形で提供することができるように、それらを製造する新たな方法に対する必要性が依然として存在する。
要約すれば、本発明は、オルガノシランクウォットの生産及び使用と関連する上記の問題に対するより満足な解決に向いている。本発明は、アルキルアミン、溶媒、及びクロロプロピルシランが実質的にないオルガノシランクウォットの混合物を含む無溶媒で、貯蔵に安定な組成物の調製をその主目的の1つとする。もう1つのその主要な態様では、本発明は、現行の技術に含まれるような、触媒、溶媒、高圧、又は高温に対する必要性無く、出発物質の本質的に完全な反応を可能にするオルガノシランクウォット類の生産のための改良された方法を提供する。本発明のさらなる目的は、無定形の、非引火性油状物及びワックスであり、無限に貯蔵安定性で、水及び/又はアルコールで希釈可能であり、実質的に100%活性であり、硬質及び軟質表面に結合できるオルガノシラン第四級アンモニウムの形態の化合物を提供することである。
本出願人らは、無溶媒で、貯蔵安定性のある、無定形のシランクウォット類が、反応物のより正確な当量比を用いることによって、高温の反応、及び/又は、反応を容易にして且つ/又は貯蔵安定性を提供するために添加される溶媒を必要とせずに製造され得ることを見出した。
本発明の方法は、1つには、反応を実施する前に、アルキルアミンの混合物及びハロアルキルトリアルコキシシランの分子組成及び当量を最初に決定することの必要性に基づいている。これは、全アミン混合物の当量を決定するために、アミン混合物中のそれぞれのアルキルアミン及び各アミンの相対的重量割合を同定することによってなされる。この当量は、より厳密には反応中にハロアルキルオキシシランと反応する、又はその結合価に等しい、アルキルアミン混合物の量である。これらの当量の反応は、本質的に100%活性で、溶媒及びアルキルアミン並びにオルガノシラン出発物質を実質的に含まない、オルガノシランクウォット類の無溶媒で、貯蔵安定性のある組成物を生成する。
従来技術の方法論が数十年に及ぶにもかかわらず、クロロプロピルトリアルコキシシランとアルキルアミンとの本質的に完全な反応を行って、本質的に100%活性である実質的に純粋なオルガノシラン第四級アンモニウム組成物を生成することができることは報告されていない。このような組成物は、水で効果的に希釈して、0.0002%程の低さの活性度レベルを有し、様々な表面に対して疎水性被覆効果を有する無溶媒ですぐに使用できる組成物をつくることができ、それは既存の市販されている、不純な、溶媒を含有する組成物よりも優れており、その不純物(即ち、未反応のシラン、アミン及び溶媒)を除去する必要がない。
従って、本発明は、オルガノシランクウォット類の製造及び利用に付随する問題に対する新たな取り組み方及び納得のいく解決策を提供する。本発明、その様々な実施形態、及び操作パラメータのさらなる理解は、以下の詳細な説明を参照することにより明らかとなろう。
上記要約にしたがって、本発明の目的は、無溶媒で、貯蔵安定性のあるオルガノシラン組成物及び本質的に100%活性な形態の該オルガノシラン組成物を製造するための方法を提供することである。触媒、溶媒、圧力容器、又は高温の必要性のない、本発明の最も好ましい実施形態が以下で説明される。
A.無溶媒の、貯蔵安定性組成物
本発明の無溶媒で貯蔵安定性の組成物は、式:

(式中、Rは水素及び/又はC〜Cアルキルであり、RはC〜C個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、Rは水素、又はC〜Cアルキルであり、Rは水素、又はC〜C10アルキルであり、RはC〜C22飽和又は不飽和炭化水素基であり、Xは塩素イオンである)
によって定義されるオルガノシラン第四級アンモニウム化合物の混合物を含み、前記組成物は、アルキルアミン、溶媒及びクロロアルキルシランを実質的に含まない。
上記式による組成物において、Rは、メチル又はエチルであり、Rは、プロピルであり、Rは、メチルであり、Rは、メチル又は水素であり、Rは、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、テトラデセニル、ヘキサデシル、パルミトレイル、オクタデシル、オレイル、リノレイル、ドコシル、又はイコシルである。オルガノシラン第四級アンモニウム化合物及びそれらの混合物の特定の例は、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルドデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジデシルメチルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルテトラデシルジメチルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルソーヤアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルオレイルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルパルミトレイルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルイコシルアンモニウムクロリド、
3−(トリヒドロキシシリル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルオクチルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルテトラデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルテトラデセニルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルヘキサデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルパルミトレイルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルオレイルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルドコシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルイコシルアンモニウムクロリド、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルミリストレイルアンモニウムクロリド、及び
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルドコシルアンモニウムクロリド、
からなる群、並びにそれらの混合物から選択される。
表面を処理し、それによってその水や汚れを弾くための貯蔵安定性のあるクレンジング及び多機能コーティング組成物を、液体の最終用途製品として配合することができる。最終用途製品に配合処方するとき、オルガノシランクウォット混合物は、好ましくは水である希釈剤と共に、希釈剤中で、クウォットと希釈剤の全体重量に対して少なくとも約0.0002重量%オーダーのオルガノシランクウォットの濃度で使用する。この最終用途製品は、スラリー、クリーム、又は粉末の形態であり得る。さらに、最終用途製品に希釈するための濃縮物は、オルガノシランクウォットが約42又は72重量%の量で存在するように形成することができる。最終用途製品は、非反応性の研磨用固体を、最大35重量%までの量で含有することができる。この研磨用固体は、被覆されているか被覆されていない、尿素樹脂、シリカ、シリケート、金属酸化物、金属炭酸塩、粘土、炭化物、及びプラスチックからなる群から選択される。界面活性剤、増粘剤、ゲル化剤、研磨剤、滑剤、希釈剤、及び溶剤からなる群、及びそれらの混合物から選択されるものを含めた貯蔵安定性の添加剤を、該組成物に含有させることもできる。過酸化水素等の過酸化物又はその錯体を、基本となる純粋な組成物(basic neat composition)に添加することもでき、この過酸化物は、最大で約3重量%までのオルガノシランクウォットに対して、大凡最大8重量%までの量、又は普通は最大3重量%までである。従って、この組成物は、本発明の範囲内で、表面に結合させ、それによってそれを(a)水や汚れから弾かせ、(b)抗菌性とし、そして(c)より容易な次回のクリーニング用のクレンジング及び多機能コーティング組成物を提供するために配合処方することができる。
B.貯蔵安定性のオルガノシランクウォットの混合物を製造する方法
本発明は、アルキルアミンの混合物とハロアルキルトリアルコキシシランからオルガノシランクウォット類を製造するための新たな方法の発見に1つには基づいている。この方法は、アルキルアミンの混合物及びクロロアルキルトリアルコキシシランの分子組成及び当量を最初に決定するステップを含む。これはこの方法における重要なステップであり、これまで、従来技術において報告されていない。その次に、前記アルキルアミン混合物の当量をハロアルキルトリアルコキシシラン当量と1:1の比で反応させて、式

(式中、Rは水素及び/又はC〜Cアルキルであり、RはC〜C個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、Rは水素、又はC〜Cアルキルであり、Rは水素、又はC〜C10アルキルであり、RはC〜C22飽和又は不飽和炭化水素基であり、Xは塩化物である)
によって定義されるオルガノシラン第四級アンモニウム化合物の混合物の貯蔵安定性組成物を形成し、前記組成物は、アルキルアミン、溶媒及びクロロアルキルシランを実質的に含まない。
上記の方法に従って、ハロアルキルトリアルコキシシランは、クロロ低級アルキルC〜Cトリアルコキシシランからなる群から選択され、より好ましくは、クロロプロピルトリメトキシシラン及びクロロプロピルトリエトキシシランからなる群から選択される。アルキルアミンは、第一級、第二級、又は第三級アルキルアミンであり得る。アミンの例としては、
オクチルジメチルアミン、
デシルジメチルアミン、
ドデシルジメチルアミン、
テトラデシルジメチルアミン、
ヘキサデシルジメチルアミン、
オクタデシルジメチルアミン、
パルミトレイルジメチルアミン、
オレイルジメチルアミン、
イコシルジメチルアミン、
ミリストレイルジメチルアミン、
ドデシルアミン、
テトラデシルアミン、
ミリストレイルアミン、
ヘキサデシルアミン、
パルミトレイルアミン、
オクタデシルアミン、
オレイルアミン、
イコシルアミン、
ドコシルアミン、
オクチルアミン、及び
デシルアミン、
並びにそれらの混合物が挙げられる。
好ましい形態において、この方法は、触媒、溶媒、圧力容器、又は高温の必要性無く、実施される。通常採用される温度は、約20℃〜約120℃位である。
この方法は、次式:

によって示されるアルキルアミンとクロロプロピルトリアルコキシシランの間の反応の化学量論性を参照することでさらに理解されよう。
最も一般的に使用されるクロロプロピルトリアルコキシシランは、(3−クロロプロピル)トリメトキシシラン及び(3−クロロプロピル)トリエトキシシランであり、シリコーンの様々な製造業者、例えば、Dow−Corning CorporationからZ−6076、及びZ−6376として、及び信越シリコーンからKBM703、KBM903として市販されているそれぞれ次のような蒸留された化合物である。
クロロプロピルトリメトキシシラン:
当量:198.72
式:C15ClOSi
組成:C 36.3%、H 7.6%、O 24.2%、Cl 17.8%、Si 14.1%
クロロプロピルトリエトキシシラン:
当量:240.80
式:C21ClOSi
組成:C 44.9%、H 8.8%、O 19.9%、Cl 14.7%、Si 11.7%
アルキルアミンは、以下のようなアミンの合成において使用される脂肪酸の性質及び起源に通常は基づく:
前記の天然脂肪酸から生産したアルキルアミンは、塩化メチルとさらに反応させてアルキルアミン、例えば、オルガノシラン第四級アンモニウム組成物の生産のために最も頻繁に使用されるジメチルアルキルアミンを提供する。いろいろな種類のアルキルアミンが、Akzo Nobel、Albemarle Corporation及びCorsicana等の製造業者から、表3に示されているような変化する炭素鎖長を有する蒸留した脂肪族(脂肪)アミンの混合物として市販されている。

C.操作例1〜13
表4及び5の操作例1〜13に関して、示されている様々なアルキルアミン混合物とクロロプロピルトリアルコキシシランの1:1のモル比又は当量を、以下のように表3を用いて決定した。表3、カラム1のアミン混合物の重量%は、特定のアミン混合物の製造業者によって提供された。表3、カラム2は、その化学式から決定された各アミン成分の分子量を示す。混合物中の各アミン成分のモル数を決定するため、その重量パーセント(グラムでの)をその分子量で割った。その結果が表3、カラム3に示されている。アミン混合物の各成分のモル数が加算され、その合計が100(グラム)になるように割られて、表3、カラム4に示されているように1モルのアミン混合物の当量を決定した。クロロプロピルトリアルコキシシラン(単数又は複数)の当量は、同じ方法で決定した。特定量のアミン混合物をクロロプロピルトリアルコキシシランと1:1の当量に基づいて反応させるためには、アミン混合物の量(グラム数で)が、その反応に対して必要なクロロプロピルトリアルコキシシランのモル数を決定し、表4及び5に示されているようにその逆もまた同様である。反応物を、適切な栓のついたエルレンマイヤーフラスコのような様々な大きさ及び容量のガラスの反応容器中に計量して混合した。その容器を次に空気循環オーブン中に入れ、90℃〜100℃の間の温度に表3及び4に示されている時間加熱した。その混合物を、加熱している間、ほぼ16時間の間隔で、反応の完了の割合を100%が達成されるまでアッセイ(assay)した。

アルキルアミンとクロロプロピルトリアルコキシシランとの1:1当量の反応は、また、連続式薄膜反応器を用いて、採用されるその薄膜反応器の大きさ及び性能によって決まる温度及び流量で行うこともできる。
化学製品製造プロセスを学んだ者であれば、純粋なシリル化第四級アンモニウム化合物(neat silylated quaternary ammonium compounds)の製造は、反応物の1:1当量比が維持され、成分が容器(単数又は複数)の大きさ/形状に適合して成分の均一な熱交換を確保するように混合される限りは比較的容易にスケールアップすることができることを理解するであろう。
各クロロプロピルトリアルコキシシラン分子は、塩素原子を有する。これらの分子がアルキルアミンにより第四級化されるとき、この塩素原子は、今やオルガノシラン第四級組成物であるものの中に遊離の塩素イオンとして放出される。1つの塩素イオンが形成されたシランクウォットの全ての分子に対して放出される。得られたオルガノシランクウォット組成物を水に希釈すると、塩素イオン濃度を測定して反応の度合いを決定及び確認することができる。
この純粋な製造プロセス(neat manufacturing process)の完全な反応を確認するため、結果としてのシリコーン化された第四級アンモニウム化合物は、バージニア州カルバートンのCHEMetrics,Inc.により開発された滴定分析法によってアッセイした。その方法は、100〜1000ppm範囲の第四級アンモニウム化合物の存在を決定する。分析のため、1グラムの試料を純粋な組成物(neat composition)から取り、1グラムのプロピレングリコールに溶解した。1グラムのそのプロピレングリコール/シランクウォットの溶液を1000グラムのpH3の脱イオン水に溶解し、シリコーン化した第四級アンモニウムクロリドの2000:1の希釈に相当する500ppmの溶液を生じさせた。この分析方法の検出能力の中間域であって、これは、所望される純粋な第四級化シラン組成物へのアルキルアミン及びクロロプロピルトリアルコキシシランの100%転化を立証する。0乃至1000ppmを測定するより低感度のpHydronクウォットチェック技術を用いる確認試験も、純粋な第四級化シラン組成物(neat quaternizied silane composition)が500ppmの範囲内であることを同様に立証した。
驚いたことに、本明細書に掲げた一連のアミンは、本発明のプロセスに従ってクロロプロピルトリアルコキシシランと反応させたとき、貯蔵の際に結晶化しない油状物又はワックスであり、凍結/融解安定性であり、水及び/又はアルコールにより無限に希釈可能であり、硬質及び軟質表面に対して相互作用的な表面結合が可能な、水、汚れ及びさびを忌避するコーティングを作るための、完全に反応した無定形のオルガノシランクウォットを生じる。
オルガノシランクウォットの最終用途
本発明は、以下の開示及び無溶媒で貯蔵安定性オルガノシランクウォットの最終用途によってさらに理解され得る。以下の用語が本発明及び特定の実施形態を説明するためにこの記述においては使用されている。
「耐摩耗性の」とは、少し研磨性の物質又は作業での洗浄、こすり又は磨き洗いによる損傷又は除去に対して耐性を示し、表面を引っ掻いたり又は傷つけたりするような表面又は仕上げに目に見える損傷を与えない表面、表面コーティング又は仕上げを指す。
「活性な」又は「活性度」とは、製造されたときに遊離の塩素イオンを含有する反応性オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の割合及び表面と反応して結合する相互作用のある組成物に希釈することができる割合を意味する。「100%活性な」とは、溶媒を含有せず、不純物、例えば、42%又は72%活性の市販品により示されるこれまでに市販されているシランクウォット中に存在する未反応のアルキルアミン及びクロロプロピルシランなどが本質的にないシランクウォット組成物を意味する。
「無定形の」とは、実質的な又は明らかな結晶形態を有さないことを意味する。
「抗菌性」とは、かび、ウイルス、菌又は細菌等の微生物増殖の排除、減少及び/又は抑制を意味する。
「結合」、「結合された」又は「結合できる」とは、水と汚れを弾く仕上げ、被覆又は特性を、さもなければ水と汚れを受け入れる表面に結合する能力において見られるような、表面に該組成物を強く接着させる能力を意味する。本明細書で使用されるとき、本質的に100%活性の化合物からつくられた希釈された組成物は、それが、さもなければ処理されていない形の同じ表面にしみをつけ、傷つけ、損傷もしない、せっけん、溶媒、合成洗剤又は研磨タイプのクレンザーによる除去に対して抵抗を示すとき、「結合された」又は「結合できる」と見なされる。
「塩化物」又は「遊離の塩素イオン」とは、マイナスの電荷を有する塩素原子を意味する。遊離の塩素イオンは、本発明のプロセスによって製造されたプラスに帯電したシランクウォットから自由に解離することができるマイナスに帯電した塩素原子である。
「結晶」又は「結晶性」とは、対称性の三次元パターンで配列されている平面を有する物質の硬い固化形態を意味する。本明細書で使用されるとき、「非結晶性」又は「無定形の」とは、シリコーン化された第四級アンモニウム組成物が、どのような活性度レベル又は希釈状態であっても、50°Fより下に冷却されるか又は乾燥するまで蒸発した時、かかる対称性の三次元パターン又は粒子に硬化又は固化しないことを意味する。
「耐久性の」又は「耐久性」とは、長持ちし、淡(水道)水、せっけん水、清浄液、家庭用又は自動車用溶剤、優しく研磨する(非損傷性の)クレンザー又は通常のクリーナー/ディグリーザーを使用した洗浄及び/又は拭取りによって容易には除去されないことを意味する。
「より容易な次回のクリーニング」とは、綺麗にされて水と汚れを弾くコーティングにより保護されている表面が、再度の汚れの接着及び沈着を減少し、再堆積した汚れが本発明の実施によって水と汚れを弾くようにされていない表面と比較してより少ない洗浄、こすり及び磨き洗いにより、綺麗にされ/除去されることを可能にする程度を意味する。
「当量」とは、百科事典ブリタニカによれば、特定の反応におけるもう1つの物質と正確に反応する物質の量、又はその結合価に相当する物質の量を意味する。この定義は、本発明の、この場合、アルキルアミンの混合物とクロロプロピルアルコキシシランの反応にあてはまる。
本明細書で使用されるとき「日常的な表面」とは、民家、事務所、工場、公共建物及び施設、車両、航空機及び船舶等におけるあらゆる種類の表面を意味する。
「家庭汚れ」とは、料理、食べ物、飲み物、洗濯、入浴及びシャワーに起因する表面のこぼれ、跳ね及び傷つけ、例えば、ミルク、コーヒー、茶、ジュース、ソース、グレイビー、食物の吹きこぼれ、せっけんかす、露汚れ、鉱物堆積及び足で踏みつけられてついた汚れなどを意味する。
「多機能の」とは、同時に又は連続して表面をクリーニングにしてコーティングを施し、それによってそのコーティングが、その表面を、撥水させ、汚れを弾かせ、且つ/又は抗菌性にする機能(単数又は複数)も果たす場合のような本質的に100%活性化合物からつくられた組成物の単独使用から2つ以上の識別できる結果を達成するプロセスを意味する。
「表面(単数又は複数)」とは、やや多孔性又は小孔のない、シリカ質又は非シリカ質の、日常的な表面により例示されたような、及び本発明の化合物及び方法からつくられる組成物を説明する例において使用されるものなど、あらゆる種類の硬質又は軟質の表面を意味する。本発明の化合物及び方法からつくられる組成物により有利に処理することができる表面の例としては、非限定で、金属、ガラス、プラスチック、ゴム、磁器、セラミック、大理石、花こう岩、セメント、タイル、砂、シリカ、エナメル家庭用器具、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリル酸、メラミン/フェノール樹脂、ポリカーボネート、シリカ質の塗面、木材などが挙げられる。
「反応」とは、アルキルアミンとクロロプロピルアルコキシシランとが互いに反応して、反応物の濃度、反応が行われる温度、もしあれば触媒の影響及び溶媒の影響の関数としてオルガノシランクウォットを形成する範囲を意味する。
「除去に対して抵抗を示す」とは、そうしなければ同じ組成及び構造の未処理の表面を腐食するか又は損傷する、通常のせっけん、溶剤、合成洗剤、優しく研磨するクレンザー又はクリーナー/ディグリーザーによる洗浄又はクリーニングによって容易に除去されないコーティング又は表面仕上げを意味する。
「汚れの弾き」とは、水及び/又は溶媒成分(単数又は複数)の蒸発の前と後の両方で、例えば、日常的な家庭及び自動車の汚れへの接着及び沈着の減少を示す表面を意味する。
「無溶媒」とは、一般的には、反応を促進するため、又は反応後に化合物を貯蔵安定性にするために反応物に添加された従来技術の製品で見られるアルコール又はその他の溶媒である溶媒がないことを意味する。
「貯蔵安定性の」とは、純粋なオルガノシランクウォット組成物(neat organosilanes quat compositions)、又はそれらの希釈された液体組成物形態が、倉庫、運送用コンテナー、梱包などにおいて見られる周囲環境条件の最高120°Fまでの温度の下で、一般的には6ヶ月を超えるか又は少なくとも1年が望ましい何ヶ月にもわたって容器中で貯蔵されたときの耐用保存寿命及び活性を指す。
「自動車の汚れ」とは、雨、みぞれ、雪、昆虫、ぬかるみ及び道路の汚れに起因する外側の自動車表面、並びに指紋、食物のこぼれもの、可塑剤浸出、喫煙、ヘアスプレー及び脱臭スプレーの使用、粉塵及び空気の循環による内側の自動車表面の、こぼれもの、跳ね及び傷つけを意味する。
「水の弾き」及び「撥水性」とは、表面の疎水性又は表面上の蒸留水の一滴又は水滴の接触角によって測定される表面のその水を弾く能力の特性を意味する。(雨水、地下水又は地方自治体が供給する水道水で測定した接触角は、一般的にはより変動しやすく再現性がなく、蒸留水又は脱イオン水を用いたものより通常最大10°低い測定値を示す。)一般に、個別の表面の疎水性は、以下のようなその水滴に対する接触角の点から評定される:
優秀− 95°以上の測定値を示す明るいきらめきを有するコンパクトな水滴で十分な丸味がある。
良好− 85°〜95°の測定値を示す丸味が少ない水滴であるが、わずかな広がりを示す明るいきらめきがある。
普通− 70°〜85°の測定値を示す見かけが平坦な水滴。
劣る− 水がより広がりを示し、50°〜70°の測定値を示す相対的に平坦な水滴。
綺麗にし、同時に家庭用及び自動車用の耐摩耗性の表面の水や汚れやさびを忌避するコーティングを形成する能力について、500ppm溶液を定性的に試験するために、汚れたガラス反射鏡、セラミックタイル、ステンレス鋼パネル及びプラスチック積層物を、「吹付け及び拭取り乾燥(spray & wipe dry)」適用技術を用いて綺麗にした。今や綺麗になった表面を、観察し、残った汚れ及び指紋のないことを見てとり、水道水で洗浄すると均一な疎水性をはっきりと示した。
表面を、水や汚れやさびを忌避するようにするためにそれを綺麗にし、且つ/又は処理するための組成物を使用するとき形成される水や汚れやさびを忌避するコーティングの耐久性を測定するために、ガラス反射鏡、セラミックタイル、ステンレス鋼パネル及びプラスチック積層物を、アリゾナ州スコッツデールのUnelko Corporation製の引っ掻きのない、優しく研磨する硬質表面クレンザーのMiracle Scrubにより、湿ったセルローススポンジを使用して磨き洗いをした。クレンジング後、それらの日常的な表面を、熱水ですすいで全てのクレンザーの残渣を除去し、その後脱イオン水ですすぎ、表面をペーパータオルで乾かした。水道水の水滴で試験すると、それぞれの表面は、以前としてかなりの疎水性を示した。
水道水の水滴をそのまま24時間空気乾燥させると、露汚れの存在を示した。500ppm活性のシランクウォット溶液を次にその表面に吹き付け、ペーパータオルで拭いて乾かした。その表面は、綺麗である(露汚れがない)と判定され、水道水を吹き付けると、広がりが小さい水滴の丸味(高い接触角)によって明らかな優秀〜良好の範囲の疎水性(水を弾く)であることが観察された。その表面を斜面になるように傾けると、水滴が表面を転がり落ちた。これにより、クリーニングの間に表面に形成された疎水性のバリアコーティングの存在が明らかとなった。
この水を弾くバリアコーティングは、表面を蛍光インクハイライトマーカーでマークをつけることによっても確認され、それは、未処理の表面上で形成された滑らかな連続した線と比較して、この表面で均一な線で融合することを拒絶し、それどころか、分割して分離した液滴となった。
本質的に完全に反応した無溶媒のオルガノシラン第四級アンモニウム化合物のさらなる利点は、それらが、従来のオルガノシラン第四級アンモニウム化合物のようにpHに敏感ではないことである。従って、従来のオルガノシラン第四級アンモニウム化合物を最終用途製品に作り上げるとき、3〜5のpHレベルで維持しなければならないそれらとは違って、本質的に完全に反応した無溶媒のオルガノシラン第四級アンモニウム化合物は、約2〜9のpHレベルにわたって安定である。このことは、それらを、最高約9〜10までのpHのアルカリ性レベルを有する界面活性剤、非反応性の研磨剤及び第四級アンモニウム化合物のような添加剤と共に配合することを可能にする。
当業者であれば、上で示された説明、手順、方法及び組成が、記載されている実施形態の範囲からそれることなく見直し、又は修正することが可能であり、そのことが本発明の範囲から逸脱しないことを明確に理解するであろう。

Claims (24)

  1. 無溶媒で、貯蔵安定性の、無定形のオルガノシラン第四級アンモニウム化合物の液体混合物であって、
    当該化合物は、当該液体混合物を製造するための、溶媒なしでの、1:1の比の脂肪族アミンの混合物の分子当量とクロロアルキルトリアルコキシシランの分子当量の反応から得られ、及び、式:

    (式中、Rは水素及び/又はC〜Cアルキルであり、RはC〜C個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、Rは水素、又はC〜Cアルキルであり、Rは水素、又はC〜C10アルキルであり、RはC〜C22飽和又は不飽和炭化水素基であり、Xは塩化物である)
    によって定義される、
    液体混合物。
  2. が、メチル又はエチルであり、Rが、プロピレンであり、Rが、メチル又は水素であり、Rが、メチル又は水素であり、Rが、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、テトラデセニル、ヘキサデシル、パルミトレイル、オクタデシル、オレイル、リノレイル、ドコシル、又はイコシルである請求項1の液体混合物。
  3. 前記混合物が、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルドデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジデシルメチルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルテトラデシルジメチルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルソーヤアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルオレイルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルパルミトレイルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルイコシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリヒドロキシシリル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルオクチルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルテトラデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルテトラデセニルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルヘキサデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルパルミトレイルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルオレイルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルドコシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルイコシルアンモニウムクロリド、
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルミリストレイルアンモニウムクロリド、及び
    3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルドコシルアンモニウムクロリド、並びに
    それらの混合物、
    からなる群から選択されるオルガノシラン第四級アンモニウム化合物を含有する請求項1の液体混合物。
  4. オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の混合物が、前記化合物と水の液体混合物の全体重量の少なくとも0.0002%の量で存在する、水と請求項1の液体混合物。
  5. オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の混合物が、前記化合物と水の混合物の全体重量の少なくとも42%の量で存在する、請求項4の液体混合物。
  6. オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の混合物が、前記化合物と水の液体混合物の全体重量の少なくとも72%の量で存在する、請求項4の液体混合物。
  7. すぐ使用できる液体製品としての、請求項4の液体混合物。
  8. 液体、スラリー、クリーム、又は粉末を形成するための、水と請求項4の液体混合物であって、オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の前記混合物が、化合物及び水の前記液体混合物の全体重量に対して少なくとも0.0002%の濃度で存在する、液体混合物。
  9. 表面を処理し、それによって前記表面を水及び汚れを弾くようにするための貯蔵安定性のクリーニング及び多機能コーティング組成物としての請求項7の液体混合物。
  10. 非反応性の研磨用固体粒子を含有する、請求項9の液体混合物。
  11. スラリー、クリーム、ゲル、又は粉末の形をしている、請求項10の液体混合物。
  12. 界面活性剤、増粘剤、ゲル化剤、研磨剤、滑剤、希釈剤、溶剤、香料、着色剤、過酸化物、及びそれらの混合物からなる群から選択される添加剤と請求項4の液体混合物。
  13. 過酸化水素又はその錯体を含有する請求項4の液体混合物。
  14. 過酸化水素が、最大8重量%までの量であり、オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の前記混合物が最大8重量%までの量で存在する、原液としての請求項13の液体混合物。
  15. 前記過酸化水素が、最大3重量%までの量で存在し、オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の前記混合物が、3重量%の量で存在する、請求項13の液体混合物。
  16. 非反応性の研磨用粒子が最大35重量%までの量で含まれている、請求項10の液体混合物。
  17. 前記非反応性の研磨用粒子が、被覆されているか被覆されていない、尿素樹脂、シリカ、シリケート、金属酸化物、金属炭酸塩、粘土、炭化物、及びプラスチックからなる群から選択される、請求項16の液体混合物。
  18. オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の前記混合物が、表面をクリーニングするため及び前記表面に多機能のコーティングを結合させ、それによって前記表面を(a)水及び汚れを弾き、(b)抗菌性とし、且つ(c)次回のクリーニングをより容易にするのに有効な量で存在する請求項8の液体混合物。
  19. オルガノシラン第四級アンモニウム化合物の無溶媒で貯蔵安定性の混合物を脂肪族アミンの混合物及びクロロアルキルトリアルコキシシランから製造する方法であって、
    第一級、第二級、及び第三級アミン、並びにそれらの混合物の群から選択される脂肪族アミンであり、前記脂肪族アミンの少なくとも1つの基がC〜C22の範囲の線状炭化水素鎖長の飽和又は不飽和炭化水素基を有する前記脂肪族アミンの混合物の分子組成及び当量を決定するステップ、
    クロロアルキルトリアルコキシシランの分子組成及び当量を決定するステップ、及び
    溶媒なしで、前記アミン混合物の分子当量を前記クロロアルキルトリアルコキシシランの分子当量と1:1の比で反応させて、式

    (式中、Rは水素及び/又はC〜Cアルキルであり、RはC〜C個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、Rは水素、又はC〜Cアルキルであり、Rは水素、又はC〜C10アルキルであり、RはC〜C22飽和又は不飽和炭化水素基であり、Xは塩化物である)
    によって定義されるオルガノシラン第四級アンモニウム化合物の無溶媒で、貯蔵安定性の混合物を形成するステップ、
    を含む前記方法。
  20. 前記クロロアルキルトリアルコキシシランが、クロロプロピルトリメトキシシラン及びクロロプロピルトリエトキシシラン、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項19の方法。
  21. 脂肪族アミンの混合物の分子組成及び当量が、クロロアルキルトリアルコキシシランの分子当量との1:1の反応のために、混合物中の各アミンの相対的割合を同定して全混合物の分子当量を決定することによって得られる、請求項19の方法。
  22. 前記脂肪族アミンの混合物が、
    オクチルジメチルアミン、
    デシルジメチルアミン、
    ドデシルジメチルアミン、
    テトラデシルジメチルアミン、
    ヘキサデシルジメチルアミン、
    オクタデシルジメチルアミン、
    パルミトレイルジメチルアミン、
    オレイルジメチルアミン、
    イコシルジメチルアミン、
    ミリストレイルジメチルアミン、
    ドデシルアミン、
    テトラデシルアミン、
    ミリストレイルアミン、
    ヘキサデシルアミン、
    パルミトレイルアミン、
    オクタデシルアミン、
    オレイルアミン、
    イコシルアミン、
    ドコシルアミン、
    オクチルアミン、及び
    デシルアミン、並びに
    それらの混合物
    からなる群から選択される、請求項19の方法。
  23. 前記クロロアルキルトリアルコキシシランが、クロロプロピルトリメトキシシラン及びクロロプロピルトリエトキシシラン、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項22の方法。
  24. 0℃〜120℃の温度で行われる、請求項19の方法。
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