JP5602912B2 - 眼科装置 - Google Patents

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Description

本発明は被検眼の眼底の表面画像および断層画像を撮像するために用いられる眼科装置に関する。
近年、低コヒーレンス光による干渉を利用して断層画像を撮像する光干渉断層法(OCT:Optical Coherence Tomography)を用いる装置(以下、OCT装置とも呼ぶ。)が実用化されている。これは、被検査物に入射する光の波長程度の分解能で断層画像を撮像できるため、被検査物の断層画像を高分解能で得ることができる。OCT装置は、特に、眼底に位置する網膜の断層画像を得るための眼科装置として有用である。
一方、一般的に眼底の検査に関わらず広く眼科装置においては、撮像するために装置の検査部(主には測定光学系)を検査すべき被検眼へ精度よくアライメントすることが重要である。
特許文献1には、白内障など眼球に混濁がある場合に、測定部を被検眼に対して駆動して、その各位置で眼底から戻ってくる光をセンサで受け、それらの受光光量を元として測定が良好にできるかを予測し、良好な位置で測定を行う眼屈折力測定装置が記載されている。
また、特許文献2には、アライメントが良好な状態の際に自動的に断層画像を撮像するOCT装置である光画像計測装置が記載されている。
特開2000−245698号公報 特開2010−181172号公報
ここで、特許文献1の装置をOCT装置に応用する場合においては、多種の走査を行い比較的検査時間が長いため、固視微動などが継続的に生じた際、その都度自動で最適位置を探す必要があり、アライメント時間が長くなってしまうという課題がある。
また、特許文献2においては、被検眼のオートアライメントに関して触れられてはいるが、具体的な構成については記述が無い。
ここで、比較的被検者一人あたりの検査時間の長いOCT装置において、継続的なオートアライメントが望まれる。
また、被検眼に対するアライメントは手動、自動に関わらず前眼部の瞳孔中心位置を検出して測定部光軸をその位置に位置合わせすることで行われる場合が多い。しかしその際被検眼によっては眼底の断層画像が暗くなる場合がある。その際手動のOCT装置では検者が微調整して眼底断層画像を良好にすることが必要とされる。
この点からオートアライメントを継続的に行うOCT装置は無く、さらに良好な画像を継続的に得るものもなかった。
上記課題に鑑みて本発明の眼科装置は、照明された被検眼からの戻り光を受光手段に導く測定光学系を含むヘッド部と、前記戻り光に基づいて取得される前記被検眼の断層画像の傾きに基づいて前記ヘッド部と前記被検眼との相対位置を変更する位置変更手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の眼底検査装置では、良好な断層層が撮像できる位置へのオートアライメントを継続的に行うことができる。検者の観点からすれば使用が簡便であり、被検者からすれば検査時間が短くなり負担が減少する。
実施例1と2における画像撮像について説明するためのフロー図である。 実施例1と2における画像撮像について説明するためのフロー図である。 実施例1と2における眼底検査装置を説明する図である。 実施例1と2におけるアライメント中の前眼画像を説明する図である。 実施例1と2におけるアライメント中の断層画像のプレビュー像を説明する図である。 実施例1と2における被検眼と観察用光束について説明する図である。 実施例1と2におけるアライメント用画面について説明する図である。
[実施例1]
本実施例における眼底検査装置は、オートアライメント機能を持つOCT装置であって、良好な断層画像が撮像できる位置を自動で判断し、さらにその位置でのオートアライメントを継続的に行うことのできるものである。
(装置の概略構成)
本実施例における眼底検査装置の概略構成について図2(a)を用いて説明する。
図2(a)は、眼科装置の側面図であり、200は眼底検査装置である眼科装置、900は前眼画像および眼底の2次元像および断層画像を撮像するための測定光学系である光学ヘッド、950は光学ヘッドを図中xyz方向に付図示のモータを用いて移動可能とした移動部であるステージ部である。951は後述の分光器を内蔵するベース部である。
925はステージ部の移動を制御する移動制御部を兼ねるパソコンであり、ステージ部の制御とともに断層画像の構成等を行う装置制御部として機能する。926は被検者情報記憶部を兼ね、断層撮像用のプログラムなどを記憶するハードディクである。928は表示部であるモニタであり、929はパソコンへの指示を行う入力部であり、具体的にはキーボードとマウスから構成される。323はあご台であり、被検者のあごと額とを固定することで、被検者の眼(被検眼)の固定を促す。
(測定光学系および分光器の構成)
本実施例の測定光学系および分光器の構成について図2(b)を用いて説明する。
まず、光学ヘッド900部の内部について説明する。被検眼107に対向して対物レンズ135−1が設置され、その光軸上で第1ダイクロイックミラー132−1および第2ダイクロイックミラー132−2によってOCT光学系の光路351、眼底観察と固視灯用の光路352および前眼観察用の光路353とに波長帯域ごとに分岐される。
光路352はさらに第3ダイクロイックミラー132−3によって眼底観察用のCCD172および固視灯191への光路へと上記と同じく波長帯域ごとに分岐される。ここで135−3,135−4はレンズであり、135−3は固視灯および眼底観察用の焦点合わせのため不図示のモータによって駆動される。CCD172は付図示の眼底観察用照明光の波長、具体的には780nm付近に感度を持つものである。一方固視灯191は可視光を発生して被検者の固視を促すものである。
光路353において135−2はレンズ、171は前眼観察用の赤外線CCDである。このCCD171は不図示の前眼観察用照明光の波長、具体的には970nm付近に感度を持つものである。
光路351は前述の通りOCT光学系を成しており被検眼107の眼底の断層画像を撮像するためのものである。より具体的には断層画像を形成するための干渉信号を得るものである。134は光を眼底上で走査するためのXYスキャナである。XYスキャナ134は一枚のミラーとして図示してあるが、XY2軸方向の走査を行うものである。135−5,135−6はレンズであり、そのうちのレンズ135−5は、光カプラー131に接続されているファイバー131−2から出射する光源101からの光を眼底107上に焦点合わせするために不図示のモータによって駆動される。この焦点合わせによって眼底107からの光は同時にファイバー131−2先端にスポット状に結像されて入射されるこ
ととなる。
次に、光源101からの光路と参照光学系、分光器の構成について説明する。
101は光源、132−4はミラー、115は分散補償用ガラス、131は前述した光カプラー、131−1〜4は光カプラーに接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバー、135−7はレンズ、180は分光器である。
これらの構成によってマイケルソン干渉系を構成している。光源101から出射された光は光ファイバー131−1を通じ光カプラー131を介して光ファイバー131−2側を介する測定光と光ファイバー131−3を介する参照光とに分割される。
測定光は前述のOCT光学系光路を通じ、観察対象である被検眼107の眼底に照射され、網膜による反射や散乱により同じ光路を通じて光カプラー131に到達する。
一方、参照光は光ファイバー131−3、レンズ135−7、測定光と参照光の分散を合わせるために挿入された分散補償ガラス115を介してミラー132−4に到達し反射される。そして同じ光路を戻り光カプラー131に到達する。
光カプラー131によって、測定光と参照光は合波され合波光(干渉光)となる。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長がほぼ同一となったときに干渉を生じる。ミラー132−4は不図示のモータおよび駆動機構によって光軸方向に調整可能に保持され、被検眼107によって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。干渉光は光ファイバー131−4を介して分光器180に導かれる。また139−1は光ファイバー131−2中に設けられた測定光側の偏光調整部である。
139−2は光ファイバー131−3中に設けられた参照光側の偏光調整部である。これらの偏光調整部は光ファイバーをループ状に引き回した部分を幾つか持ち、このループ状の部分をファイバーの長手方向を中心として回動させることでファイバーに捩じりを加えることで測定光と参照光の偏光状態を各々調整して合わせることが可能なものである。本装置ではあらかじめ測定光と参照光の偏光状態が調整されて固定されている。
分光器180はレンズ135−8、135−9、回折格子181、ラインセンサ182から構成される。
光ファイバー131−4から出射された干渉光はレンズ135−8を介して平行光となった後、回折格子181で分光され、レンズ135−9によってラインセンサ182に結像される。
次に、光源101の周辺について説明する。光源101は代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)である。中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmである。ここで、バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため、重要なパラメータである。また、光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。中心波長は眼を測定することを鑑みると、近赤外光が適する。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましい。双方の理由から中心波長を855nmとした。
本実施例では干渉計としてマイケルソン干渉計を用いたが、マッハツェンダー干渉計を用いてもよい。測定光と参照光との光量差に応じて光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いることが望ましい。
(断層画像の撮像方法)
眼底検査装置200を用いた断層画像の撮像方法について説明する。眼底検査装置200はXYスキャナ134を制御することで、被検眼107の眼底における所望部位の断層画像を撮像することができる。
まず、図中x方向に測定光のスキャンを行い、眼底におけるx方向の撮像範囲から所定の撮像本数の情報をラインセンサ182で撮像する。x方向のある位置で得られるラインセンサ182上の輝度分布をFFTし、FFTで得られた線状の輝度分布をモニタ928に示すために濃度あるいはカラー情報に変換したものをAスキャン画像と呼ぶ。この複数のAスキャン画像を並べた2次元の画像をBスキャン画像と呼ぶ。1つのBスキャン画像を構築するための複数のAスキャン画像を撮像した後、y方向のスキャン位置を移動させて再びx方向のスキャンを行うことにより、複数のBスキャン画像を得る。
複数のBスキャン画像、あるいは複数のBスキャン画像から構築した3次元断層画像をモニタ928に表示することで検者が被検眼の診断に用いることができる。
(断層画像の撮像フロー)
図1(a)に示す撮像のフローチャートをステップ順に説明する。
ステップ1001で撮像を開始する。パソコン925により撮像用プログラムが実行されてモニタ928に撮像用画面を起動する。同時にXYスキャナ134を動作させる。自動でステップ1002に移行する。
ステップ1002は、モニタ928に患者情報入力画面を表示し、検者は患者選択あるいは初診であれば患者情報入力を行う。検者による操作(患者情報入力画面に表示したOKボタンをマウスにてクリックするなど)によってステップ1003に移行する。
ステップ1003はモニタに検査パラメータ選択画面を表示し、検者は検査パラメータとして被検眼の左右、断層撮像をどの範囲で行うか、断層画像を何回撮像するか、Bスキャン画像に含まれるAスキャン画像の数などを設定する。なお、断層画像撮像に関わる設定をスキャンパターンと呼ぶ。そして検者による操作(検査パラメータ選択画面に表示したOKボタンをマウスにてクリックするなど)によってステップ1004に移行する。
ステップ1004において、初期アライメント位置へ光学ヘッド900を移動する。
モニタ928には図6(a)に例示される断層画像撮像用の画面が表示される。このステップにおいては前眼画像と眼底画像を表示する。2203が前眼画像モニタであり、2203aが前眼画像、2203bは被検眼の左右選択ボタンであり、どちらの眼を選択しているかを明度で表示する機能も兼ねている。2201は眼底画像であり、2208aは後述する断層画像プレビューのBスキャン像の位置を示し、2208bはステップ1003で選択した断層撮像範囲を示す。
このステップで被検眼の左右に応じて測定開始位置に光学ヘッド900を移動し、前眼観察用CCD171によって被検眼107の前眼部の画像を撮像する。図3(a)がその画像の例であり、画像中心(指標2203c、2203dの交点で表示される)が光学ヘッド900の測定光学系の光軸に一致している。XY方向に関し、画像中心位置に初期調整目標位置となる瞳孔2203eの中心が一致するように前記制御部が光学ヘッド900を移動する。なお、この光学ヘッド900と前眼部画像の中心との位置合わせは相対的に行われれば良く、従って光学ヘッド900はこれらの相対位置を変更する相対位置変更手段として機能し、前眼側を移動する態様とすることも可能である。移動後の前眼像の例が図3(b)であり、瞳孔2203eの中心が画像中心と一致している。Z方向に関しては前眼部に投影した輝点(不図示)の画像上の大きさなどに基づいて光学ヘッド900を移動して調整する。これは輝点の大きさが最小になるようにZ方向を調整する。
このステップにおけるヘッド部200のアライメント後の位置が初期アライメント位置である。なお瞳孔2203eの中心は画像処理によって抽出される。また図3(b)には前眼部画像の中心と光学ヘッド900の光軸とが一致した場合を示しているが、本発明は当該態様に限定されず、例えばこれらの相対的な位置ズレが予め定められた第一の所定の範囲内にあれば以降の操作が行われることとしても良い。
その後自動的にステップ1005へ移行する。
ステップ1005において、断層画像のプレビューと画質のガイドをモニタ928上に表示する。すなわち、初期調整目標位置への位置調整後、モニタ928に断層画像の画像評価指標を視覚化して表示する。
パソコン925はラインセンサ182からの信号より2208aの位置での断層画像を構成して図6(a)中の2202に表示する。また、インジケータ2205は表示している断層撮像プレビュー画像2202の画質のガイドであるQインデックス値を表示する。これが右に行くほど画像のQインデックス値が高くなり、画像の良し悪しを視覚的に示す。ここでQインデックスとはOCT画像評価指標の一つであり、画像のヒストグラム中の診断に有効な画素の割合を示すものである。このQインデックスを算出し、目標値あるいは他のアライメント位置での値と比較するプログラムが本実施例における画像比較手段である。このプログラムは前述の撮像用プログラムに一体化されており、装置制御部であるパソコン925で実行される。
なお、Qインデックスの計算方法については以下の文献に記載されている。
[文献名]British Journal of Ophthalmology 2006;90:P186-190“A new quality assessment parameter for optical coherence tomography”
ここで画質のガイドとしてQインデックス値を用いたが、これは他に以下の画像評価指標も考えられる。
(1)SNR 従来よく用いられてきた指標であり、画像の輝度値の最大値と背景ノイズの輝度値の比を示す。
(2)局部的な画像コントラスト 網膜内の局部領域の平均輝度値と背景の平均輝度値から求められるコントラストである。その例を図4(a)により説明する。図4(a)は2202に示される断層画像のプレビュー画像を示す。A1は網膜層内で相対的に暗いONL(外顆粒層)の一部領域である。A2は背景部の一部領域である。この2つの領域の平均輝度値よりコントラストを計算する。
この局部的なコントラストはONLと背景に限らず、診断に必要な層間、あるいは層と背景のコントラストでもよく、検者が選択できるように設定してもよい。
なお、この局部的な画像コントラスト計算にはONLなどを識別して領域を認識するセグメンテーションが必要である。
このステップでミラー132−4の移動による参考光路の光路長調整、レンズ135−3による眼底画像の焦点合わせ、レンズ135−5による断層画像の焦点合わせを行う。これらも自動調整されるが、図6(a)中に示す通り、2207のゲート位置調整スライダ、2208のフォーカス位置調整スライダを画面に備えており、自動調整後に検者が微調整できるようになっている。
次に自動的にステップ1006に移行する。
ステップ1006において、上記の画像評価指標値であるQインデックス値があらかじめ定められた目標値を上回っているかどうかを判断する。画像評価指標値が目標値を超える、つまり良好な画像と判断された場合にはステップ1014に進む。画像評価指標値が目標値以下の場合、つまり良好でない画像と判断された場合にはステップ1007に進む。
なお、以上に例示された断層画像より画像評価指標値を得る操作は、装置制御部であるパソコン925における画像評価手段と指摘のする領域により実行される。
ステップ1007ではステップ1006〜1012のアライメント微調整ルーチンの繰り返し回数が設定値より大きいかを判断する。繰り返し回数が設定値より大きい場合にはステップ1008に移行し画像評価指標の目標値を下方修正してステップ1006に戻る。これは被検眼によってはどの位置においても高い画像評価指標値に達しない場合があり、その際にオートアライメント動作を収束させるためである。繰返し回数が設定値以下の場合にはステップ1009に進む。
ステップ1009において、パソコン925は、ステージ部950に対して光学ヘッド900を移動させる移動指示を出力し、該移動指示において指示された移動量に応じて新規アライメント位置に光学ヘッド900を移動させる。すなわち、前眼部画像の中心位置と光学ヘッド900の光軸との位置ズレが第一の所定の範囲内にあると判定された場合、実際の測定において前眼部画像の中心とすべき位置を所定の位置である新規アライメント位置として指定し、光学ヘッド900の相対的な移動を行う。なお、当該操作において、パソコン925における特定領域は本発明の指定手段として機能する。移動させる前に前眼のオートアライメント機能を一旦停止する。
ここで新規アライメント位置の求め方を説明する。例えば断層画像が画面上傾いている場合がある。これを図5(a)〜(c)を用いて黄斑近傍部撮像の場合を例に説明する。
図5(a)においては被検眼107の視軸が測定光105に対して傾いていない場合は固視によって黄斑中心を撮像した場合に入射光と網膜127の黄斑近傍部が垂直に近いため、戻り光の強度が大きく、高い信号強度が得られる。一方視軸が傾いている被検眼107においては図5(b)のように入射光105が網膜127に到達した際に黄斑近傍部が入射光の光軸に対して傾いており信号強度が低くなると同時に、断層画像が図4(a)のように傾いている場合が多い。その際画像評価指標であるQインデックスも低い値となる。ここで、上述のセグメンテーションにより断層画像上最も輝度が高くなるRPE(色素上皮)層の画像端部の距離を比較して光学ヘッド900を移動する。この場合、光学ヘッド900は本発明における傾き変更手段として機能する。また、光学ヘッド900がこの傾きを変更した場合、指定手段による所定の位置の指定はこの変更に応じて為されることとなる。図4(a)における左端の画像上部(ゲート位置)からRPE層までの左端部での距離L1、右端部L2の距離を概略等しくなるように光学ヘッド900を移動させる。移動させた後の例が図4(b)であり初期のアライメント位置よりdだけX方向に光学ヘッド900を動かした場合である。入射光105は黄斑近傍部に対してほぼ垂直入射となり、図4(b)に示すように両端部のL1、L2がおおよそ等しい。その条件ではQインデックス値が高くなることが多い。
ここで、画像上部からRPE層の距離を元に自動傾き補正を行う例を示したが、緑内障検査などNFL(神経繊維層)に注目する場合には画像上部からNFLまでの距離を元として自動傾き補正を行ってもよい。
図ではX方向のみの説明ではあるが、XあるいはY,若しくは両方向に関して傾き補正を行ってもよい。Y方向の移動を求めるためにはY方向の断面である断層画像のプレビューを撮像する必要がある。
この状態で自動的にステップ1010に移行する。
ステップ1010では画像評価指標値がステップ1009での移動前での値(前回値)との比較を行う。前回値よりも小さい場合にはステップ1011に移行する。前回値よりも大きい場合にはステップ1012へ移行する。
ステップ1011では前回位置に光学ヘッド900を移動する。その際に、移動量を今回の移動量と同じにならないように、算出される補正量に重みづけを行う係数をかけるようにこのステップで変更してもよい。例えば傾きから算出される補正量に対し係数0.5をかけた値を実際の移動量としてもよい。もしくは傾き以外の要因で画像評価指標が下がることも考えられるため、次回は決まったステップ量を移動するように設定してもよい。
ステップ1012では上記の例で説明すると上記dの距離だけ瞳孔中心から離れた位置、つまり新規のアライメント位置での前眼オートアライメントを開始し、これを撮像継続する。
すなわち、光学ヘッド900の移動によって設定される新たな調整目標位置にアライメント位置を移し、これに基づいて位置調整であるオートアライメントが実行される。
これにより、比較的撮像時間の長い断層撮像においても得られる画像が良好な状態を保ちながら撮像ができる。この新しいアライメント位置を示す瞳孔中心からの距離dを一時的に記憶する。
図3(c)はその際の前眼画像2203aを示すものである。瞳孔2203eの中心からdだけ離れた位置に新アライメント位置を示すマーク2203fを表示し、検者に新しい位置でアライメントを継続していることを明示する。すなわち、前眼画像をモニタ928に表示し、さらに前眼画像上に調整目標位置を表示する。なお、本発明において調整目標位置或いは所定の位置として規定される新規アライメント位置への相対位置変更手段である光学ヘッド900の移動に際しては、該所定の位置と光学ヘッド900の光軸とのズレ量が指定される第二の所定の範囲内に収まるように当該アライメント操作が為される。ここで、該所定位置は予め前眼部画像において所定の位置として指定された位置に対応している。また、この第二の所定の範囲は前述した第一の所定の範囲と一致しても良く、再設定する或いは予め指定することによって第一の所定の範囲と異なる範囲としても良い。以上の操作はパソコン925において制御手段として機能する領域によって実行される。その後自動的にステップ1013に移行する。
ステップ1013では繰り返し数を1加算してステップ1006に戻る。
そしてステップ1006からステップ1013を繰返し最終的にはステップ1014に移行する。
ステップ1014において、ステップ1003で設定されたスキャンパターンにより断層画像を撮像し、同時にパソコン925内の記憶装置に断層画像を保存する。この保存動作は自動的に行われてもよいし、撮像ボタン2209をマウスでクリックすることにより行われてもよい。自動的にステップ1015に移行する。
ステップ1015では検査継続か検査終了かを選択する画面を表示し、検者がそのどちらかを選択する。また、撮像した断層画像の表示をこの段階で行ってもよい。検査継続の場合にはステップ1016に移行し、次の撮像用の検査パラメータ設定を行ってステップ1006に戻る。また検査終了の場合にはステップ1017に移行して検査を終了する。
以上が本実施例の眼底検査装置における撮像のフローである。
更新されるごとに記憶される新アライメント位置は、この断層画像保存時に患者情報とともに被験者ごとの調整目標位置としてパソコン925内のハードディスク926に記憶される。このことにより、同じ被検眼を検査する際には新アライメント位置を再検査時の初期調整目標位置としてオートアライメントを開始することでQインデックス値の高い状態からオートアライメントを開始できる。図5(a)を例にとると瞳孔中心からではなく、距離dだけ瞳孔中心から離れた位置からオートアライメントを開始できるため、被検者にとって検査時間短縮によって負担が軽減される。
ここで、傾きを自動補正することでQインデックス値を改善することを記述したが、Qインデックス値を高くするためには他の観点でのオートアライメントも考えられる。例えば白内障による水晶体の部分的な混濁を避けるオートアライメントが挙げられる。
これを図5(d)〜(e)によって説明する。110は部分的な濁りを示す。ステップ1004で被検眼107と光学ヘッド900の位置調整が行われた状態が図5(d)である。白内障による部分的な濁り110が特に光路中央部にある場合を示し、断層撮像用の測定光の光束105は散乱されてほとんどが眼底127に到達しない。よって断層画像プレビュー画像が非常に暗くなると同時にQインデックス値も低くなる。この場合、ステップ1007の新規アライメント位置は現在位置からあらかじめ決められたステップ量だけ移動した位置である。例えば距離dとして0.5mm程度XあるいはY方向に光学ヘッド900を移動する。そしてこれを繰返し、結果的に光学ヘッド位置が濁り110を避けて断層画像撮像用の測定光の光束105を眼底に導くことが出来る(図5(e))。よってQインデックス値の高い位置にその位置で断層撮像が可能となる。そしてその濁りを避けた位置で継続的にオートアライメントができるため、比較的撮像時間の長い断層撮像においても、得られる画像が良好な状態を保ちながら撮像ができる。また、混濁を避ける位置を見出す自動調整は基本的には移動距離を推定できる傾き補正よりも時間がかかるので、オートアライメントを継続することは前記の傾き補正よりも時間短縮の効果が高い。
以上説明したように、良好な断層層が自動で撮像でき、その良好な断層画像取得のためのオートアライメントを継続的に行うことができる。
検者の観点からすれば使用が簡便であり、被検者からすれば検査時間が短くなり負担が減少する。
すなわち、良好な断層画像が撮像できる位置を自動で見出すことができることでさらに検者の操作が簡便となる。
また、検者によるアライメント位置の微調整も可能であり、より直接的に良好な断層画像が撮像できる位置を探すことができる。
また、断層画像の画像評価指標を視覚化して表示することで断層画像が良好かを検者が容易に判断できる。
また、前眼画像とともに調整目標位置を表示することでアライメント機能が有効に働いているかを検者が容易に確認できる。
また、断層画像を保存する際に調整目標位置を被検者ごとに保存して、再検査時に被検者情報を呼び出す際に 同時に前記調整目標位置を呼び出して再検査の際の初期調整目標位置とする ことにより、再検査時のアライメント時間を短縮することでさらに被検者の負担を軽減できる。
[実施例2]
本発明の眼底検査装置においては、実施例1と比較して断層画像の撮像フローのみが異なっている。具体的には初期アライメント位置から良好なアライメント位置を決定することを検者が行う。フローおよび撮像操作画面図以外の説明は実施例1と共通である。
その他の装置構成は同様であるため、その説明を省略する。
(断層画像の撮像フロー)
図1(b)に示す撮像のフローチャートをステップ順に説明する。
図6(b)には本実施例の断層撮像用の操作画面を示す。実施例1と異なる点は検者が光学ヘッド900の移動を操作するための光学ヘッド移動ボタン2204を備える点である。
ステップ3001〜3005は実施例1のステップ1001〜1005までと同様であるためこの説明を省略する。
ステップ3006において、検者は図6(b)中の断層画像のプレビュー2002およびQインデックス値インジケータ2205の表示を参考にして、断層画像を撮像するか、より画質のよい状態とするために初期アライメント状態から光学ヘッド900を移動調整するかを判断する。断層画像を撮像する場合には撮像ボタン2209をマウスでクリックすることでステップ3009及び3010に移行する。一方、撮像しない場合には、初期アライメント状態から光学ヘッド900を移動調整するために、検者が光学ヘッド900の位置を移動させるための指示をする。具体的には光学ヘッド移動ボタン2204を操作する。例えば図4(a)の状態では光学ヘッド移動ボタン2204の左方向移動のボタンをマウスにてクリックあるいはクリックを保持し続ける。その際にはステップ3007へ自動的に移行する。
ステップ3007において、検者の操作に応じ、光学ヘッド400を図5(c)で示すx軸の正方向に移動させることで図4(b)の状態まで断層画像の傾きを補正する。この際にはQインデックス値が高くなり、インジケータ2205にもそれが反映される。自動的にステップ3008に移行する。また、光学ヘッド900の移動の前に前眼によるアライメント動作を一旦停止する。
ステップ3008においては、検者の操作があった場合にその都度新規アライメント位置として初期アライメント位置からの距離dを記憶し、その位置を保ちながら前眼アライメントを再開してこれを継続する。そしてステップ3006に戻る。
上記3006〜3008のステップを繰返し、断層画像が良好となった所で検者は撮像ボタン2209をマウスでクリックし、装置は設定したスキャンパターンによって断層画像を撮像し、パソコン925に撮像された断層画像を保存する。そして自動的ステップ3010に移行する。
ステップ3010、3011、3012は実施例1と同様でそれぞれステップ1015、1016、1017に相当する。よってその説明を省略する。
以上が本実施例の撮像フローである。
実施例1と同様に、更新されるごとに記憶される新アライメント位置は断層画像保存時に患者情報とともにパソコン925内の記憶装置926に記憶される。このことにより、同じ被検眼を検査する際には新アライメント位置、すなわち断層画像の画質が比較的高い状態から検者による微調整を行うことができ再診の際の検査時間を短縮できる。
以上説明したように、検者が被検眼に対して良好な断層画像取得のために光学ヘッド900のアライメント位置を微調整した場合においても、被検眼に対する良好なオートアライメントが可能となる。
また、実施例1と同様に検者の観点からすれば使用が簡便であり、被検者からすれば検査時間が短くなり負担が減少する。
また、ステップ3006、3007における操作の他の例について記述する。
断層画像の傾きに関しては光学ヘッド移動ボタン2204の操作では無く、より直感的に操作が理解できるよう、図6(c)のように構成してもよい。図6(c)において2211はマウスで検者が操作して画面上で指示部を指定する移動可能なマウスカーソル、2202a、2202bは傾き調整ボタンである。これらの傾き調整ボタン2202a,2202bの近傍にマウスカーソル2211を位置させることで断層画像2202に初めて表示される。例えば2202の断層画像は右端側が上がっているため、2202bをクリックあるいはクリックを保持し続ける。その指示に基づいて光学ヘッド900を移動させて断層画像の右端を下げる。この調整を行うことによって検者が好ましいと考える断層画像への調整が行える。また、この傾き調整操作が終了しマウスカーソル2211が傾き調整ボタン2202a,2202b近傍から離れた場合にはそれらを表示しない状態にして画面全体に断層画像の情報が表示できるようにする。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
107 被検眼
200 眼底検査装置
900 光学ヘッド
925 パソコン
926 ハードディスク
928 モニタ
950 ステージ部
951 ベース部
2202 断層画像画面
2203a 前眼像画面

Claims (10)

  1. 照明された被検眼からの戻り光を受光手段に導く測定光学系を含むヘッド部と、
    前記戻り光に基づいて取得される前記被検眼の断層画像の傾きに基づいて前記ヘッド部と前記被検眼との相対位置を変更する位置変更手段と、
    を備えたことを特徴とする眼科装置。
  2. 前記測定光学系は前記被検眼の断層画像を取得する断層画像取得手段を備え、
    前記位置変更手段は前記断層画像の傾きが小さくなるように前記断層画像取得手段と前記被検眼との相対位置を変更することを特徴とする請求項1記載の眼科装置。
  3. 前記傾きは前記断層画像における所定の層の位置に基づいて得られることを特徴とする請求項1又は2記載の眼科装置。
  4. 前記傾きは前記断層画像の所定の層における2点のそれぞれから所定の位置までの距離に基づいて得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の眼科装置。
  5. 前記位置変更手段は前記所定の層における2点のそれぞれから前記所定の位置までの距離が等しくなるように前記ヘッド部と前記被検眼との相対位置を変更することを特徴とする請求項4記載の眼科装置。
  6. 前記所定の層は網膜色素上皮層または神経線維層であることを特徴とする請求項3記載の眼科装置。
  7. 前記所定の位置は断層画像の上端部であることを特徴とする請求項4又は5に記載の眼科装置。
  8. 前記位置変更手段は前記断層画像の傾きに基づいて前記ヘッド部を移動させることで前記ヘッド部と前記被検眼との相対位置を変更することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の眼科装置。
  9. 照明された被検眼からの戻り光を受光手段に導く測定光学系を含むヘッド部を備えた眼科装置の制御方法であって、
    前記戻り光に基づいて取得される前記被検眼の断層画像の傾きに基づいて、前記ヘッド部と前記被検眼との相対位置を変更する位置変更工程を備えたことを特徴とする制御方法。
  10. 請求項9記載の制御方法の工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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