JP5601797B2 - 系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法 - Google Patents

系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法 Download PDF

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本発明は、設備トラブルの早期発見や環境汚染の未然防止を目的として、工場排水や循環水等の系外流域への薬剤等の特定化学物質の漏洩を迅速に検知する方法に関する。
難燃性作動油や水溶性切削油等の特定化学物質は油脂を含まないため燃焼し難く、また、漏洩しても油分として拡散しないため、産業上の使用場面が広がってきている。しかし、COD(化学的酸素要求量)が非常に高く、漏洩により排水基準値の超過や環境汚染を引き起こすリスクを有しているため、漏洩を迅速に検知する必要がある。
ここで、漏洩を検知する方法としては、例えば、非特許文献1や非特許文献2に記載されたCOD、TOC(全有機炭素)、色度等の試験分析法があり、COD自動分析装置やTOC自動分析装置が上市されている。
また、蛍光光度計や紫外・可視吸光光度計を用いた測定法も提案されている(例えば、非特許文献3等)。
工場用水試験方法 JIS−K0101 工場排水試験方法 JIS−K0102 長野県精密工業試報、9巻、93頁(1996)
上記非特許文献1〜3に記載されているような既存の検知装置は、以下のような課題を有している。
まず、COD自動分析装置は、1時間毎しか連続測定できないためリアルタイムでの漏洩の検知が困難であり、また、薬品を使用することによる廃液処分の問題やランニングコストが嵩むという課題がある。TOC自動分析装置は、5〜10分間隔でしか連続測定できないため漏洩の検知に時間遅れが生じるおそれがある。
また、光学的な計測法である蛍光光度計や紫外・可視吸光光度計を用いた測定法は検出の感度は高いが、高濃度域で蛍光が消光したり、吸光度が検出上限を超過したりするため、高濃度域での濃度推定ができないという課題がある。
従って、本発明では、低濃度から高濃度の広い濃度範囲での薬剤の排水系への漏洩をリアルタイムで定量的に検知する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、蛍光分析や紫外吸光分析等の分析法の特性や適用範囲を詳細に精査し、低濃度から高濃度の広い濃度範囲での薬剤の排水系への漏洩をリアルタイムで定量的に検知する方法を発明するに至った。
本発明の要旨とするところは、次の(1)〜()である。
(1) 特定化学物質の蛍光スペクトルを用いて系外流域に漏洩した前記特定化学物質を検知する方法において、前記特定化学物質が難燃性作動油であり、前記難燃性作動油の蛍光スペクトルの強度のピーク位置における励起波長、蛍光波長及び蛍光強度が記録されたデータベースを利用して、前記系外流域から連続的にサンプリングする試料における前記ピーク位置の励起波長における蛍光スペクトル強度を測定し、前記ピーク位置の蛍光波長における蛍光スペクトル強度をモニタリングすると共に、前記サンプリングする試料の屈折率をさらに測定することで、前記難燃性作動油の前記系外流域への漏洩を検知する系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法であって、前記難燃性作動油の含有濃度に対応した蛍光スペクトル強度の検量線を利用して、前記系外流域から連続的にサンプリングする試料の蛍光スペクトル強度から、漏洩した前記難燃性作動油の0.001〜1質量%の範囲の濃度を推定するとともに、前記難燃性作動油の含有濃度に対応した屈折率の検量線を利用して、前記系外流域から連続的にサンプリングする試料の屈折率から、漏洩した前記難燃性作動油の1質量%以上の範囲の濃度を推定し、前記蛍光スペクトル強度から推定した漏洩した前記難燃性作動油の濃度と、前記屈折率から推定した漏洩した前記難燃性作動油の濃度との両方から、漏洩した前記難燃性作動油の濃度を推定する、系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法。
) 前記系外流域が、工場排水又は工場内循環水の流域である、(1)に記載の系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法。
) 前記サンプリングする試料を前記系外流域の底部から採取する、(1)又は(2)に記載の系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法。
本発明により、系外流域への特定化学物質の漏洩、具体的には、工場排水や工場内循環水等への各種薬剤の漏洩や混入を、迅速かつ定量的に検知することができ、環境汚染の未然防止が可能になる。さらに、薬剤の種類によって蛍光スペクトルの励起波長や蛍光波長が異なる原理に基づき、漏洩した薬剤の種類を推定でき、漏洩源の特定が迅速に行え、設備トラブルの早期発見が可能になる。
蛍光スペクトル測定装置の原理図である。 薬剤Aの3次元励起・蛍光スペクトル図である。 薬剤Bの3次元励起・蛍光スペクトル図である。 薬剤Aの混入率(0〜0.01%)と蛍光スペクトル強度(励起波長230nm/蛍光波長340nm)の関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜0.1%)と蛍光スペクトル強度(励起波長230nm/蛍光波長340nm)の関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜5%)と蛍光スペクトル強度(励起波長230nm/蛍光波長340nm)の関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜100%)と蛍光スペクトル強度(励起波長230nm/蛍光波長340nm)の関係を示す図である。 薬剤Aの紫外吸光スペクトル図である。 薬剤Aの混入率(0〜0.01%)と吸光度(波長254nm)との関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜0.1%)と吸光度(波長254nm)との関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜5%)と吸光度(波長254nm)との関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜1%)と屈折率との関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜10%)と屈折率との関係を示す図である。 薬剤Aの混入率(0〜100%)と屈折率との関係を示す図である。 工場からの排水路における蛍光強度と屈折率の連続測定結果の例図である。 工場からの排水路において測定した蛍光強度と屈折率の連続測定結果に基づいて、薬剤Aの混入率の変化を推定した例図である。 工場からの排水路における蛍光強度と吸光度(波長254nm)の連続測定結果の例図である。 工場からの排水路において測定した蛍光強度と吸光度(波長254nm)の連続測定結果に基づいて、薬剤Aの混入率の変化を推定した例図である。 実施例6の排水系統及び観測点を示す図である。 実施例6における観測点Aにおける蛍光強度と屈折率の連続測定結果の例図である。 実施例6における観測点Aにおいて測定した蛍光強度と屈折率の連続測定結果に基づいて、薬剤Aの混入率の変化を推定した例図である。 実施例6における観測点Bにおける蛍光強度と屈折率の連続測定結果の例図である。 実施例6における観測点Bにおいて測定した蛍光強度と屈折率の連続測定結果に基づいて、薬剤Aの混入率の変化を推定した例図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
蛍光スペクトル測定装置の原理図を図1に示す。キセノンランプ1を光源として発生した光2(以下、励起光)は、ビームスプリッタ3によりモニタ側検知器4と測定の対象となる排水等の液体試料が入った試料セル5に分かれる。モニタ側検知器4へ入った励起光2は、比測光として用いられる。一方、液体試料の入った試料セル5に、ある波長の励起光2が照射されると、液体試料に含まれる成分に応じた蛍光6が発生し、それを光電子倍増管7で検知し、蛍光強度(測光値)を読み取る。この場合、液体試料中に複数の成分が混在し、同じ励起波長で蛍光を発するとしても、蛍光波長が異なれば、最適な蛍光波長を選択することにより、複数の成分を分離して測定することが可能となる(蛍光スペクトル測定)。また、プロセッサ8において、ある励起波長の光を液体試料に照射したときに発生する蛍光強度を基に、X軸に蛍光波長、Y軸に励起波長、Z軸に蛍光強度をとる3次元マッピング図(図2、図3参照)を作成し、液体試料の蛍光特性をデータベース化することができる。
励起光2の波長は汎用の蛍光分光光度計を用いて計測できる波長範囲、即ち200nm〜800nmまで連続的に変更することができる。蛍光6の波長も汎用の蛍光分光光度計を用いて計測できる波長範囲、即ち200nm〜800nmまで連続的に測定することができる。検知対象の成分が特定されている場合は、励起光及び/又は蛍光の波長の範囲を狭くすることもできる。
液体試料に含まれる成分の種類によって、蛍光スペクトル強度のピーク位置における励起波長、蛍光波長及び蛍光強度が異なるため、検知対象とする成分(特定化学物質)毎に、これらの3データ(励起波長、蛍光波長及び蛍光強度)についてデータベース化する。
測定は光学的な原理に基づくため、試料の濁度や固形分(SS: Suspended Solid)の影響が考えられることから、SSとして10mg/Lを超過する場合は、ろ過により除濁することが望ましい。公称孔径1μmのろ紙でろ過した後のろ液を試料セル5に1〜2mL程度移し、励起光を照射し、表示された測光値を記録する。操作手順は非常に簡易であり、試料セル5を測定機器にセットしてから分析結果が出るまで数分しかかからない。
従来の薬剤の漏洩検知法(COD測定法、TOC測定法)と比較して、蛍光スペクトル測定の利点をまとめると、以下の通りである。
まず、蛍光分析法は、前述したように、特定の励起波長と特定の蛍光波長の蛍光強度の関係から、複数の成分を選択的に短時間に検出することができる。即ち、検知したい特定化学物質に含まれる成分によって蛍光強度のピーク位置(励起波長と蛍光波長の組み合わせ位置)が異なるため、CODの原因となる成分の種類と濃度を推定できる可能性がある。
また、測定対象の液体試料の前処理は不要もしくはろ過のみであり、ろ液をそのまま分析に供することができる。薬品の添加や加熱等の操作は全く必要ない。極めて短時間で、現場で連続測定が容易に行える。
さらに、蛍光分析法では蛍光の発生量を測定するため、CODの原因となる成分濃度が低い試料に対しても高感度で測定できる。例えば、従来の紫外吸光分析法では検知できない濃度レベル以下で感度よく検知できる。
本実施の形態においては、管理したい排水等の系外流域への漏洩の危険性のある特定化学物質について、予め蛍光スペクトル測定して蛍光スペクトル強度のピーク位置における励起波長、蛍光波長及び蛍光強度の3データをデータベース化する。さらに、各薬剤のCOD濃度及び/又はTOCを測定しておくことが望ましい。
続いて、管理したい系外流域の液体試料の蛍光スペクトルを測定し、漏洩の可能性のある特定化学物質の蛍光スペクトルのピーク位置(励起波長と蛍光波長の組み合わせ)における蛍光スペクトル強度を得る。
この結果と前記データベースの蛍光スペクトル結果を比較することにより、排水系に漏洩した薬剤の種類を推定することができる。
次に、漏洩を検知したい特定化学物質の濃度を変えた特定化学物質水溶液の蛍光スペクトルを測定し、特定化学物質の濃度(あるいは希釈水への混入率)とピーク位置における蛍光スペクトル強度との相関関係あるいは検量線を予め作成し、系外流域の液体試料の蛍光スペクトル強度から、該液体試料中の特定化学物質の漏洩・混入濃度を推定することができる。
蛍光スペクトル強度は、蛍光性成分の周囲の性質(試料のpH、共存塩、SS等)により影響を受ける可能性があるので、例えば、検知に供する液体試料のpHを一定範囲に調整する前処理を行うことが望ましい。
ところで、蛍光分析法では、液体試料中の成分の濃度が高まると蛍光が弱められるような作用を消光作用(quenching)といい、水中に存在する分子同士の衝突や異種又は同種の励起−未励起分子間の非衝突エネルギー移動により生じると考えられている。この作用のため、蛍光分析法では低濃度の混入を高感度で検知することができるが、高濃度で混入した場合には検知できないばかりでなく、低濃度の混入であると誤判断してしまうことがある点に十分留意する必要がある。従って、高濃度での混入の可能性が懸念される対象液体試料については、高濃度の濃度範囲を検知するための別の方法との併用をする。
蛍光分析法の限界を補完して、蛍光分析法では対応できない高濃度側での検知を行う方法として、紫外・可視吸光分析や屈折率を用いることができる。
まず、紫外・可視吸光分析について説明する。試料に光を当て、その光が試料を通過する際の、試料中の対象となる成分による光の吸収の程度、即ち吸光度を測定することにより、その成分の濃度を定量的に分析する方法である。漏洩を検知したい特定化学物質の吸光スペクトルを予め測定し、その特定化学物質に特徴的な吸光波長を選定し、さらに、漏洩を検知したい特定化学物質の濃度を変えた薬剤水溶液について前記吸光波長の吸光度を測定し、特定化学物質の濃度(あるいは希釈水への混入率)と前記吸光度との相関関係あるいは検量線を予め作成し、液体試料の吸光度から、該液体試料中の特定化学物質の漏洩・混入濃度を推定することができる。試料中の対象となる成分の濃度と吸光度との間にはランベルト・ベールの法則に従うため、低濃度の成分を感度良く検知するためには吸光分析する際の光路長を長くすることで、また、逆に吸光度の測定上限値を上回るような高濃度の成分を検知するためには光路長を短くすることで精度良く検出できる。
次に、屈折率について説明する。屈折率とは、直進する光が異なる媒質の境界で進行方向の角度を変える割合のことである。水溶液の成分濃度が高くなると屈折率が高くなるとから、塩分や糖分の濃度測定に汎用されている。漏洩を検知したい特定化学物質ないしは当該特定化学物質の濃度を変えた特定化学物質水溶液について屈折率を測定し、特定化学物質の濃度(あるいは希釈水への混入率)と前記屈折率との相関関係あるいは検量線を予め作成し、液体試料の屈折率から、該液体試料中の特定化学物質の漏洩・混入濃度を推定することができる。
漏洩を検知したい特定化学物質が、難燃性作動油(JIS−B0142で定義されたもの)又は水溶性切削油の1種又は2種以上であれば一般の油脂と異なり、比重が水よりも大きいため、特に漏洩の初期においては系外流域における流水の底部を流れることが多いと考えられる。したがって、これらの特定化学物質の漏洩を現場で迅速かつ早期に検知するためには、流水部(系外流域)の底部から液体試料を採取して、蛍光分析、吸光分析、屈折率を測定することが望ましい。
なお、本発明における系外流域とは、特定化学物質が漏洩しないとされている流域のことであり、具体的には、例えば工場排水や工場内循環水等の流域を指す。
本発明の実施の形態について、以下に詳細に説明する。
(実施例1) 難燃性作動油の蛍光スペクトル分析
同一の排水処理場に流れ込む排水の異なる発生源で用いられている2種類の難燃性作動油(薬剤A、薬剤B)について蛍光スペクトル分析を行った。純水で1000倍に希釈した難燃性作動油試料の蛍光スペクトルを励起波長200nm〜800nmまで連続的に変更して測定した。
薬剤Aの3次元励起・蛍光スペクトルは、図2に示すように、少なくとも3種類のピーク波長が観察された。即ち、励起波長220nmに対して蛍光波長290nm、励起波長270nmに対して蛍光波長340nm、励起波長230nmに対して蛍光波長340nmの3種のピーク波長が観察された。
薬剤Bの3次元励起・蛍光スペクトルは、図3に示すように、少なくとも5種類のピーク波長が観察された。即ち、励起波長220nmに対して蛍光波長300nm、励起波長270nmに対して蛍光波長300nm、励起波長280nmに対して蛍光波長370nm及び410nm、励起波長340nmに対して蛍光波長430nmの5種類のピーク波長が観察された。
以上のように、検知対象とする薬剤(特定化学物質)によってピーク波長が異なるため、検知対象とする複数の薬剤について予めピーク波長をそれぞれ測定してデータベース化しておけば、漏洩検知時の原因薬剤の種類を特定することができる。
薬剤Aを純水で希釈して薬剤の混入率0〜100%の範囲で混入率の異なる希釈薬剤液を準備し、励起波長230nmに対する蛍光波長340nmの蛍光強度を測定した。結果を図4〜図7に示した。混入率0%〜0.01%の範囲で、混入率と蛍光強度は良い相関が確認できた(図4参照)。また、混入率0%〜0.1%の範囲で、混入率と蛍光強度は良い相関が確認できた(図5参照)。さらに、混入率0%〜1%の範囲で、混入率と蛍光強度は良い相関が確認できた(図6参照)。しかし、混入率5%では、混入率1%に比べて蛍光強度が低下することが観察された(図6参照)。さらに、混入率を高めると、蛍光強度の低下は一層顕著になった(図7)。つまり、薬剤Aについては、蛍光分析で0.001%〜1%の範囲で排水中への漏洩・混入を検知することができた。
また、薬剤AのCODを分析したところ、54,5000mg/Lであったので、排水中への混入率が計測できれば、排水中の混入濃度は容易に計算できる。例えば、漏洩検知の結果、排水中0.1%で混入していたと計測された場合、当該排水は薬剤の混入によってCOD濃度で545mg/L高まっていると計算できる。前記のとおり薬剤Aは0.001%〜1%の混入率で蛍光分析できることから、COD値で5.5〜5,450mg/Lの範囲で定量的に検知できる。
さらに、図4〜図6までの作動油混入率と蛍光強度との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、検知対象の水試料の蛍光強度から作動油混入率を計算できる。
(実施例2(参考例)) 難燃性作動油の紫外吸光分析
実施例1で調べた難燃性作動油の一種である薬剤Aについて、光路長10mmの吸光スペクトル分析を実施し、当該薬剤の吸光分析に基づく漏洩検知の実用性について確認した。純水で1000倍に希釈した薬剤Aの希釈試料について波長200nm〜400nmの範囲で吸光スペクトルを図8に示した。薬剤Aは波長272nmをピークとする紫外部吸収があり、混入濃度によっては吸光分析で検知できることが分かった。
次いで、排水監視に実用されているUV計の検出波長である254nmの紫外部吸収での定量性について調べた。薬剤Aを純水で希釈して薬剤の混入率0〜100%の範囲で混入率の異なる希釈薬剤液を準備し、波長254nmの吸光度(光路長10mm)を測定した。結果を図9〜図11に示した。混入率0%〜0.01%の範囲で、混入率と吸光度は正の相関が確認できたが、測定誤差が大きく正確な定量は難しい(図9参照)。また、混入率0%〜0.1%の範囲で、混入率と吸光度は良い相関が確認できた(図10参照)。さらに、混入率0%〜1%の範囲で、混入率と吸光度は良い相関が確認できた(図11参照)。しかし、混入率1%を超えると、吸光度が頭打ちになることが観察された(図11参照)。つまり、光路長10mmの吸光分析では、薬剤Aの漏洩を0.01%〜1%の範囲で混入した場合に定量的に検知できた。
さらに、図10及び図11の作動油混入率と吸光度との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、検知対象の水試料の吸光度から作動油混入率を計算できる。
(実施例3(参考例)) 難燃性作動油の屈折率測定
実施例1、2で検討した難燃性作動油の一種である薬剤Aを、純水で希釈して薬剤の混入率0〜100%の範囲で混入率の異なる希釈薬剤液を準備し、ナトリウムのD線(波長589.3nm)の光に対する屈折率を水温22.0±0.5℃の範囲で測定した。結果を図12〜図14に示した。純水の屈折率は1.333であったが、薬剤Aを混入させるとその濃度に応じて屈折率が高まった。混入率1%では屈折率1.334程度であり、漏洩の程度を定量的に計算することが難しい。一方、混入率0〜10%あるいは混入率0〜100%の濃度範囲では、薬剤Aの混入率と吸光度は良い相関が確認できた(図13、図14参照)。つまり、屈折率を指標にすれば、実施例1で示した蛍光分析や実施例2で示した吸光分析では計測できなかった混入率1%程度以上の漏洩を精度良く定量的に検知できる。
さらに、図12〜図14までの作動油混入率と屈折率との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、検知対象の水試料の屈折率から作動油混入率を計算できる。
(実施例4) 排水の連続測定
実施例1〜3の結果から明らかなように、薬剤Aについて、混入量1%までの微量領域では蛍光スペクトル強度、紫外吸光度に良い相関関係があり、1%を超える大量領域では屈折率との間で良い相関関係が認められるため、蛍光スペクトル強度と屈折率とを測定することにより、以下の薬剤の漏洩検知を行うこととした。
油圧系設備に難燃性作動油(前記薬剤A)を使用している工場の排水溝(水深約1m)を流れる排水を連続的に採取して、励起波長230nmに対する蛍光波長340nmの蛍光強度及びナトリウムのD線(波長589.3nm)の光に対する屈折率を連続的に測定した。計測に供した排水は、流水の底部から採取したものと表層部からそれぞれ採取して計測値を比較した。
連続測定した結果の例図を図15に示した。底部から採取した試料の蛍光強度は経過15分目から上昇し始め、18分目にピークとなり、その後減少に転じ、22分目にはほぼゼロとなった。底部から採取した試料の屈折率は19分目頃より上昇し始め23分目に上限値である1.405に達した。底部から採取した試料について蛍光強度のみを指標として薬剤の漏洩を検知した場合、15分目〜22分目までの一過的な漏洩であり、最大濃度で見ても1%程度に過ぎないと誤判定される。しかしながら、屈折率を併せて指標とすると、蛍光強度のピーク時刻以降に漏洩濃度が顕著に高まっていることを検知できている。
実施例1で示した図4〜図6までの作動油混入率と蛍光強度との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、蛍光強度から作動油混入率を計算できる。また、実施例3で示した図12〜図14までの作動油混入率と屈折率との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、検知対象の水試料の屈折率から作動油混入率を計算できる。つまり、図15に示した底部から採取した試料の蛍光強度のピーク到達までの18分目までの計測値から混入率を計算し、また、18分目以降の屈折率の計測値から混入率を計算し、その経時変化を図16に示した。本図より蛍光強度では検知できない高濃度の混入を屈折率で検知でき、屈折率では検知できない低濃度の混入を蛍光強度で検知できることは明らかである。つまり、少なくとも蛍光分析と屈折率計測の2方法を併用することによって広い濃度範囲の漏洩を迅速に検知できる。
一方、図15に併記したように表層部から採取した試料については蛍光強度、屈折率共に顕著な変化が見られなかった。これは、本実施例において検知対象とした難燃性作動油の比重が1.06と高いため、排水系への漏洩に際して流水の底部を伝って流出したことを示しており、このような比重の高い薬剤の排水系への漏洩を検知するには排水試料の採取点を表層部ではなく底部に設置する必要があることを示している。
(実施例5(参考例)) 排水の連続測定
実施例1〜3の結果から明らかなように、薬剤Aについて、混入量1%までの微量領域では蛍光スペクトル強度、紫外吸光度に良い相関関係があり、1%を超える大量領域では屈折率との間で良い相関関係が認められるため、蛍光スペクトル強度と紫外吸光度とを測定することにより、以下の薬剤の漏洩検知を行うこととした。

油圧系設備に難燃性作動油(前記薬剤A)を使用している工場の排水溝(水深約1m)を流れる排水を連続的に採取して、励起波長230nmに対する蛍光波長340nmの蛍光強度及び波長254nmの紫外吸光度を連続的に測定した。計測に供した排水は、流水の底部から採取したものと表層部からそれぞれ採取して計測値を比較した。
連続測定した結果の例図を図17に示した。底部から採取した試料の蛍光強度は経過15分目から上昇し始め、18分目にピークとなり、その後減少に転じ、22分目にはほぼゼロとなった。底部から採取した試料の紫外吸光度は15分目頃より上昇し始め19分目に上限値である2.5に達した。底部から採取した試料について蛍光強度のみを指標として薬剤の漏洩を検知した場合、15分目〜22分目までの一過的な漏洩であり、最大濃度で見ても1%程度に過ぎないと誤判定される。しかしながら、紫外吸光度を併せて指標とすると、蛍光強度のピーク時刻以降も継続して漏洩濃度が高い状態が保持されていることを検知できている。
実施例1で示した図4〜図6までの作動油混入率と蛍光強度との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、蛍光強度から作動油混入率を計算できる。また、実施例2で示した図9〜図11までの作動油混入率と紫外吸光度との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、検知対象の水試料の市外吸光度から作動油混入率を計算できる。つまり、図17に示した底部から採取した試料の蛍光強度の計測値から混入率を計算し、また、紫外吸光度の計測値から混入率を計算し、その経時変化を図18に示した。本図より蛍光強度では検知できない範囲の作動油の混入を紫外吸光度で検知できることは明らかである。つまり、少なくとも蛍光分析と紫外吸光度の2方法を併用することによって広い濃度範囲の漏洩を迅速に検知できる。
一方、図17に併記したように表層部から採取した試料については蛍光強度、紫外吸光度共に顕著な変化が見られなかった。これは、本実施例において検知対象とした難燃性作動油の比重が1.06と高いため、排水系への漏洩に際して流水の底部を伝って流出したことを示しており、このような比重の高い薬剤の排水系への漏洩を検知するには排水試料の採取点を表層部ではなく底部に設置する必要があることを示している。
(実施例6(参考例)) 排水系統の管理例
油圧系設備に前記薬剤Aを使用しているA工場の排水管理に適用した。図19に示すように当該工場と排水系との合流点の間に調整槽への流路切替弁9を備え、異常排水が検知された場合に当該工場からの排水系への排出を停止し、前記切替弁9を操作して調整槽に異常排水を貯留する管理を行っている。当該工場と排水系の合流点との間の観測点A及び前記合流点の下流にある観測点Bにおいて、実施例3で示した連続測定を行った。即ち、励起波長230nmに対する蛍光波長340nmの蛍光強度及びナトリウムのD線(波長589.3nm)の光に対する屈折率を連続的に測定した。計測に供した排水は、流水の底部から採取した。
観測点Aにおいて連続測定した結果の例図を図20に示した。蛍光強度は経過5分目頃より徐々に上昇し始め、15分目に100を超えたため、前記切替弁9を調整して排水系への排出を停止し、A工場からの排水を調整槽へ導く管理を行った。観測点Aにおける蛍光強度は経過15分目以降も顕著に上昇し、23分目にピークとなり、その後減少に転じ、29分目以降は約500で一定値となった。一方、観測点Aにおける屈折率は15分目頃より上昇し始め、29分目以降は1.341の一定値となった。
実施例1で示した図4〜図6までの作動油混入率と蛍光強度との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、蛍光強度から作動油混入率を計算できる。また、実施例3で示した図12〜図14までの作動油混入率と屈折率との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、検知対象の水試料の屈折率から作動油混入率を計算できる。つまり、図20に示した観測点Aにおける蛍光強度の計測値から混入率を計算し、また、屈折率の計測値から混入率を計算し、その経時変化を図21に示した。本図より、蛍光強度の計測値がピークを迎える23分目以降も薬剤Aの混入濃度は上昇していたことが屈折率の計測値から明らかであり、屈折率の計測値から計算される当該薬剤の混入率は29分目以降11%で一定値となっていたことを検知できた。
一方、観測点Bにおいて連続測定した結果の例図を図22に示した。蛍光強度の計測値は経過10分目頃より徐々に上昇し始めたが、前記切替弁9においてA工場からの排水流路を切り替えた以降は減少に転じた。同一時期において屈折率の計測値は上昇することなくほぼ1.333で推移したことから、観測点Bにおいて薬剤Aの混入は継続して高まることなく、一過的な上昇であった。
実施例1で示した図4〜図6までの作動油混入率と蛍光強度との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、蛍光強度から作動油混入率を計算できる。また、実施例3で示した図12〜図14までの作動油混入率と屈折率との関係から検量線を作成し、その換算式に基づけば、検知対象の水試料の屈折率から作動油混入率を計算できる。つまり、図22に示した観測点Bにおける蛍光強度の計測値から混入率を計算し、また、屈折率の計測値から混入率を計算し、その経時変化を図23に示した。本図より、観測点Bにおいて薬剤Aの混入濃度は高まることなく推移したことを示しており、観測点Aの計測値に基づいてA工場からの排水の排出を停止する迅速な対策により、排水系への薬剤の漏洩を早期に検知し、環境事故を未然に防止することができることは明らかである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 キセノンランプ
2 励起光
3 ビームスプリッタ
4 モニタ側検知器
5 試料セル
6 蛍光
7 光電子倍増管
8 プロセッサ
9 流路切替弁

Claims (3)

  1. 特定化学物質の蛍光スペクトルを用いて系外流域に漏洩した前記特定化学物質を検知する方法において、前記特定化学物質が難燃性作動油であり
    前記難燃性作動油の蛍光スペクトルの強度のピーク位置における励起波長、蛍光波長及び蛍光強度が記録されたデータベースを利用して、前記系外流域から連続的にサンプリングする試料における前記ピーク位置の励起波長における蛍光スペクトル強度を測定し、前記ピーク位置の蛍光波長における蛍光スペクトル強度をモニタリングすると共に、前記サンプリングする試料の屈折率をさらに測定することで、前記難燃性作動油の前記系外流域への漏洩を検知する系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法であって、
    前記難燃性作動油の含有濃度に対応した蛍光スペクトル強度の検量線を利用して、前記系外流域から連続的にサンプリングする試料の蛍光スペクトル強度から、漏洩した前記難燃性作動油の0.001〜1質量%の範囲の濃度を推定するとともに、前記難燃性作動油の含有濃度に対応した屈折率の検量線を利用して、前記系外流域から連続的にサンプリングする試料の屈折率から、漏洩した前記難燃性作動油の1質量%以上の範囲の濃度を推定し、
    前記蛍光スペクトル強度から推定した漏洩した前記難燃性作動油の濃度と、前記屈折率から推定した漏洩した前記難燃性作動油の濃度との両方から、漏洩した前記難燃性作動油の濃度を推定する、系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法。
  2. 前記系外流域が、工場排水又は工場内循環水の流域である、請求項1に記載の系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法。
  3. 前記サンプリングする試料を前記系外流域の底部から採取する、請求項1又は2に記載の系外流域への特定化学物質の漏洩検知方法。
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