JP5595271B2 - フローダクトを備えるジェット式反応装置、及びフローダクトを備えるジェット式反応装置を用いたイソシアネート類製造方法 - Google Patents

フローダクトを備えるジェット式反応装置、及びフローダクトを備えるジェット式反応装置を用いたイソシアネート類製造方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、ジェット式反応装置、特にフローダクト型ジェット式反応装置、及び該ジェット式反応装置を用いたイソシアネート類製造方法に関する。
〔背景技術〕
イソシアネート類の製造方法として、気相ホスゲン化法が、早くも1940年代に報告されている(Siefken, Annalen 562, 108, 1949)。気相反応は、通常、管型反応装置内で行う。ホスゲン化反応は高速で進行するので、混合速度を上げると共に可能な限り高い温度で混合を行って、反応装置の詰まりを防止することが要求される。アミン類及びイソシアネート類は、300〜500℃では非常に不安定であまり長時間存在することができないので、高温での気相ホスゲン化においては、NH基又はNCO基などの欠損などが起こり、これによって分解が生じるおそれがある。このため、一方では、上記アミン類及びイソシアネート類をさらによく混合することや、高温での反応過程におけるアミン類及びイソシアネート類の滞留時間を短縮することが必要である。また一方で、特に沸点の高い原料に関しては、該反応を負圧下で行って、アミン類が比較的低温でガス化するようにすることが必要である。さらに、生産性の損失を最小限に抑えるため、得られた高温ガス混合物を約140℃まで急冷することが必要である。
欧州特許EP0,289,840には、内部に可動部品を備えない円筒型反応装置が開示されている。この円筒型反応装置では、上記反応は、乱流状態で、反応蒸気を用いて行なわれる。脂肪族アミン類の気相ホスゲン化は非常に高速で進行する反応であり、この反応速度は混合速度に依存する。しかし、反応物質の逆混合によってイソシアネート類がアミン類と反応して固体の副産物が形成され、該反応物質の表面にこの副産物が沈着する場合があり、この副産物によってガス流路が遮られる場合がある。
米国特許US4,847,408では、気体反応物質を、強い乱流状態で混合する反応装置が採用されている。この反応装置は、内径が2.5mmであり、長さが17.5mmである。アミン類の蒸気が、ノズルを介して、反応装置へと高速で噴入される。そして、400℃で、HDIが得られる。中国特許CN1,396,152には、米国特許US4,847,408に記載の円筒型の上記反応装置を、ベンチュリー型の混合器に変更することによって改良した反応装置が開示されている。この構成によれば、逆混合や、混合ガスが反応装置の内壁に接触することを防ぐことができる可能性がある。
米国特許US6,082,891には、マイクロチャネル混合器を用いてHTDIを製造することと、これにより好結果がもたらされることとが記載されている。ただし、この反応器では、流路が狭いため、この流路が、高温で製造されて沈殿したポリマー類によって遮られる可能性がある。そのため、操作時間を短縮しなければならないというデメリットがある。
欧州特許EP0,289,840及び米国特許US4,847,408には、生成物を溶媒に直接吸収させて凝縮する方法が記載されている。この方法では、熱交換時間が短いため、大きな溶媒用容器と、大量の溶媒が必要となる。また、高温のガス混合物を急冷して吸収するためには、熱交換器が必要となる場合がある。副産物が熱交換器の表面に沈着する可能性があり、沈着が起こると、熱伝達が妨げられる。熱伝達が妨げられた状態で長時間操作を行うと、熱交換器の詰まりが引き起こされてしまう。
上記の比較から分かるように、アミン類の気相でのホスゲン化反応は高速で進行する反応であり、詰まりを防ぐことを目的として尿素類等の副産物が生産されるのを防ぐためには、混合を高速で行うことが要求される。優れた反応結果を得るためには、混合を効率良く行う反応装置を用いることによって固体の副産物の産出を減少させることが重要である。また、高温ガス混合物を急冷することによっても、副産物の産出を減少させることができる。したがって、反応物を高速で効率的に混合し、反応後、得られた高温ガス混合物を急冷することができるイソシアネート類製造装置及び製造方法を見つけることが必要となる。
〔発明の概要〕
本発明の目的は、乱流の効果を増強して反応物の混合効果を大幅に向上することにより、反応物を高速で混合することができるフローダクト型ジェット式反応装置を提供することにある。
本発明のフローダクト型ジェット式反応装置は、内部供給管と、上記内部供給管と同軸上にあって、両端が閉じられている外部供給管と、上記二つの供給管の間における環状スペースと、上記内部供給管の下流において上記内部供給管に同軸上で接続された反応管と、上記内部供給管の下流部分の壁に形成された複数のジェット穴と、上記複数のジェット穴に接続された複数のフローダクトとを備えたフローダクト型ジェット式反応装置である。
上記ジェット穴とフローダクトとは、上記ジェット穴とフローダクトの内部の流れがスムーズになるように接続されている。上記フローダクトの各出口は、上記内部供給管と同軸上にある第一仮想円上に位置し、上記第一仮想円の直径は、上記内部供給管の内径の0.1〜0.99倍であり、好ましくは0.4〜0.9倍である。上記フローダクトの各出口は、好ましくは、上記内部供給管の同じ断面上に配置され、さらに好ましくは、上記第一仮想円上において互いに対称的に配置されている。上記フローダクトの各出口から噴出される蒸気は、上記ジェット穴の中心と、フローダクトの出口の中心と、上記内部供給管の軸とを結ぶ第二仮想円の接線方向に沿って噴射される。ただし、この構成以外の構成とすることも可能である。
上記ジェット穴及びフローダクトの断面は、円形、楕円形、四角形又はひし形などでもよい。上記フローダクトはカーブを描くように設計されており、このカーブは、好ましくは、上記ジェット穴の中心と、上記フローダクトの出口の中心と、上記内部供給管の軸とを結ぶ上記第二仮想円に重なるように描かれている。
上記ジェット穴の数及び上記フローダクトの数は、それぞれ、2〜20個であり、好ましくは3〜15個であり、さらに好ましくは3〜10個であり、最も好ましくは4〜10個である。全ての上記ジェット穴又は全ての上記フローダクトにおける断面積の合計は、上記内部供給管の断面積の2〜30%であり、好ましくは5〜15%である。
上記ジェット穴は、上記内部供給管と上記外部供給管との間における上記環状スペースの底部に可能な限り近い位置に形成されており、好ましくは、上記環状スペースの底部から10cm以内の位置に形成されている。
上記内部供給管の下流には、拡径通路が配置されており、この拡径通路は反応管と接続されている。上記拡径通路の壁と、上記内部供給管内の流れ方向との間の角度は10〜30度である。上記反応管の内径は、上記内部供給管の内径の1〜2倍であり、好ましくは1.1〜1.5倍である。
全ての又は一部のジェット穴は、上記内部供給管内の流れ方向に対して直角に切断された、同じ断面上に形成されており、上記内部供給管の壁に互いに対称的に配置されている。ただし、上記構成以外の構成とすることも可能である。
上記反応装置は、通常、鋼、ガラス、合金又はエナメルスチールからなる。
上記外部供給管の内側は、反応蒸気を安定させるために、多孔板、バッフル板又は充填層等で形成されていてもよい。
本発明の他の目的は、上述のフローダクト型ジェット式反応装置を用いて気相ホスゲン化を行って、イソシアネート類を製造する方法を提供することである。詳細は、以下のとおりである。
つまり、上述のフローダクト型ジェット式反応器を用いて、一般式R(NCO)(Rは、炭素原子の数が1〜15個、好ましくは3〜15個、さらに好ましくは4〜13個の脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素族を示し、炭化水素族はO又はSなどのヘテロ原子を含んでもよく、nは1〜10、好ましくは1〜5、さらに好ましくは2〜4、最も好ましくは2又は3の整数を示す)で表される脂肪族、脂環式又は芳香族のイソシアネート類を製造する方法であって、(a)一般式R(NH(Rとnの定義は上記と同じ)で表されるアミンと、ホスゲンとを、それぞれ120〜500℃まで加熱してガス化させる工程と、(b)反応装置の内部供給管にホスゲンを流し込んでホスゲンが反応装置の内部供給管に対して平行に流れるようにし、また、蒸気状態のアミンを外部供給管の吸気口から外部供給管に流し込んでジェット穴及びフローダクトから内部供給管へと噴射されるようにする工程と、(c)ホスゲンとアミン蒸気とを混合し、反応管に流し込んで反応させる工程とを含む方法である。
上記の工程(a)において、アミンは、不活性ガス又は不活性溶媒の蒸気を用いて希釈してもよい。不活性ガスは、窒素又はアルゴンガスなどであり、また、不活性溶媒は、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン又はデカリンなどである。工程(a)において、アミン及びホスゲンは、通常、それぞれ120〜500℃まで加熱し、好ましくは250〜400℃まで加熱する。アミノ基のモル数に対して、ホスゲンのモル数は通常、25〜350%であり、好ましくは50〜250%である。また、不活性ガス又は不活性溶媒の使用量は、通常、アミノ基のモル数の0.1〜2倍であり、好ましくは0.2〜1倍である。
工程(b)において、アミン蒸気が全てのジェット穴及びフローダクトを流れる速度の平均は6〜120m/sであり、ホスゲンがホスゲン供給管を流れる速度の平均は3〜20m/sである。上記フローダクトの出口におけるアミン蒸気の速度と、ホスゲンの速度との比率は1:1〜10:1であり、好ましくは3:1〜5:1である。
本発明で使用するアミン類は、分解することなくガス状態に変化することができる第一級アミン類である。好適なアミンは、脂肪族、脂環式又は芳香族のモノアミン、ジアミン、トリアミン、テトラアミン又はペンタアミンなどであり、その炭素原子の数は1〜15個、好ましくは3〜15個、さらに好ましくは4〜13個である。例えば、好適な脂肪族ジアミン類は、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチル−シクロヘキサン(IPDA)、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(H12MDA)などである。好適な脂肪族トリアミン類は、4−(アミノメチル)オクタン−1,8−ジアミン、トリアミノノナンなどである。好ましい脂環式アミン類は、1,6−ジアミノヘキサン、IPDA、H12MDA、トリアミノノナンである。好適な芳香族アミン類は、2,4−トルエンジアミンと2,6−トルエンジアミンとを異性体比80/20〜65/35で混合したもの、2,4−トルエンジアミン類(TDA)、ジアミノベンゼン、ナフタレンジアミン、2,4’−/4,4’−ジアミノジフェニルメタンとその異性体混合物などである。アミンは、また、2−テトラヒドロフルフリルアミンなどのヘテロ原子を含むアミンでもよい。
ジアミンは、好ましくは、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチル−シクロヘキサン(IPDA)又は1,6−ジアミノヘキサンである。トリアミンは、好ましくは、トリアミノノナンである。
工程(c)におけるホスゲン化反応中、上記供給管内の圧力(絶対圧力)は、好ましくは200〜3000hPaであり、上記反応管の噴出圧力は、好ましくは150〜1500hPaである。混合前のホスゲンの速度は、1m/s以上であり、好ましくは3〜20m/sである。上記ジェット穴の出口におけるアミン蒸気の速度は、通常、6〜120m/sであり、好ましくは20〜100m/sである。
上記の工程は、上記反応管から噴出した高温ガス混合物を急冷する工程(d)をさらに含む。
工程(d)において、高温ガス混合物は、液体ガスジェット式吸収器と、循環ポンプと、吸収槽とを備えるジェット式吸収装置によって急冷される。該吸収槽内の吸収液は上記循環ポンプによる圧力を受けて、上記液体ガスジェット式吸収器のノズルを介して該液体ジェット式吸収器へと噴入される。高温ガス混合物は、溶液の流れが高速であるために生じる負圧の影響により、高速で上記液体ガスジェット式吸収器に吸収され、溶液と十分に混合されて、その後急冷される。上記吸収槽内の反応物質は、さらに収集され、液体溶媒によって吸収される。そして、循環ポンプによる圧力を受けた後、吸収溶液の一部は、ホスゲン化溶液後工程システムへと送られ、そこで溶媒が除去されて精製される。また、吸収溶液のその他の部分は、新しい補充溶媒と混合され、上記液体ガスジェット式吸収器へと送られて、高温ガス混合物を急冷・吸収するために使用される。
充填塔は、上記液体ガスジェット式吸収器の頂部に配置することが好ましい。また、吸収溶液の一部は、上記循環ポンプによる圧力を受けて上記充填塔の頂部へと送られ、上記液体ガスジェット式吸収器内の、未吸収のガス混合物をさらに吸収する。より具体的には、上記充填塔は、該充填塔内のガスをさらに凝縮する凝縮装置(冷却剤は水)に接続されており、そこで凝縮できないガスは、ホスゲン化溶液の後処理の効率を向上するために、HCl・COCl再循環装置へと送られる。
工程(d)において、上記吸収槽内の吸収溶液は、130〜150℃の範囲内の温度であり、トルエン、キシレン、クロロベンゼン又はo−ジクロロベンゼンを含む純溶媒でもよく、又は上記溶媒のいずれかを、5〜50重量%の脂肪族、脂環式又は芳香族のイソシアネート類(R(NCO))と混合したものでもよい。上記液体ガスジェット式吸収器へと噴入される前の吸収溶液の温度は、80〜120℃である。
工程(d)において、上記液体ガスジェット式吸収器は、ベンチュリー型、長いパイプを備える回転ジェット式、又は多ノズルジェット式でもよい。上記液体ガスジェット式吸収器は一段式又は多段式でもよい。また、上記液体ガスジェット式吸収器の出口には、静的ミキサーが配置される。上記液体ガスジェット式吸収器の吸収効果を向上させる方法は、上述のものに限らない。
上記液体ガスジェット式吸収器における内部の液体の噴出速度が高速であることによって、反応システムにおいて0〜−700hPa、好ましくは−200〜−500hPaの真空が発生する。この真空は、上記循環ポンプの速度と圧力ヘッドを制御することによって発生する。反応ガスの流速についていえば、上記循環ポンプ内の流速は20〜1000リットル/sであり、上記循環ポンプのゲージ圧力は、好ましくは3×10 〜30×10 hPaである。
本発明のイソシアネート類は、1,4−ブタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(H12MDI)、ノナントリイソシアネート、又はトルエン−2,4−ジイソシアネート(TDI)から選択してもよい。
所定の数のフローダクトを上記内部供給管の適切な位置に設置することによって、二つの要素を満遍なく混合することができ、また、方向効果によって旋風が発生して渦が増強されることにより、アミン蒸気とホスゲンとが高速で混合されて反応し、副産物の生産を最小限に抑えることができるという効果が得られる。さらに、本発明で使用するジェット式吸収器は、反応管から噴出した高温ガス混合物を、ガスが安定した状態になる温度まで急冷し、同時に、反応システムのために負圧を発生させる。負圧下においては、ホスゲン化物質は上記液体ガスジェット式吸収器へと高速で流れるので、ホスゲン化物質は確実に吸収され、冷却が高速かつ効率的に行われる。本発明で使用するガスジェット式吸収装置では、液体ガスの流量比が比較的高く、吸収強度が強い。また、該ガスジェット式吸収装置は、より強い処理能力を有する。そして、負圧下でホスゲン化を行うことに適している反応管に負圧を発生させるので、かさの高い真空システムが省略され、アミン類の分解が防止される。
〔図面の説明〕
図1は、本発明の一実施形態に係るフローダクト型ジェット式反応装置を、長手方向に切断した断面図である。
図2は、図1のA−A断面における拡大図である。
図3は、本発明で使用するガスジェット式吸収装置の好適な一実施形態を示す図である。
〔発明を実施するための形態〕
本発明のジェット式反応器の詳細を、添付の図面と実施形態に基づいて以下に説明する。ただし、本発明は、これらの実施形態や実施例に限定されない。
図1は、本発明のフローダクト型ジェット式反応装置1を示す図である。該フローダクト型ジェット式反応装置1は、内部供給管3、該内部供給管3と同軸上にある外部供給管4、及びこれら二つのチューブ間の環状スペース5を有する。上記外部供給管4の両端は閉じられており、上記内部供給管3の下流には反応管7が上記内部供給管3に同軸上で接続されており、上記内部供給管3の下流部分の壁にはジェット穴6が形成されており、該ジェット穴6はフローダクト8に接続されている。
本発明の反応装置では、上記外部供給管4の内側は、多孔板、バッフル板、又は充填層などで形成され、反応物の流れが安定するように設計されている。上記環状スペース5の厚さに関しては特に制限は無いが、通常、上記内部供給管3の内径の0.1〜0.8倍、好ましくは0.2〜0.6倍、より好ましくは0.2〜0.4倍である。流路の断面が流れ方向に沿って徐々に太くなっていく部分が、拡径通路となる。上記反応管7の内径Dは、上記内部供給管3の内径よりも大きく、通常、上記内部供給管3における内径の1〜2倍の大きさであり、好ましくは、1.1〜1.5倍の大きさである。上記拡径通路と、上記内部供給管3内の流れ方向との間の角度αは、10〜30度である。上記ジェット穴6の数は2〜20個であり、好ましくは3〜15個、より好ましくは3〜10個である。全てのジェット穴6又は全てのフローダクト8における断面積の合計は、上記内部供給管3の断面積の2〜30%であり、好ましくは5〜15%である。
図2は、図1のA−A断面における拡大図である。好ましい一実施形態では、上記内部供給管3に上記フローダクト8が4つ配置されており、上記ジェット穴6が上記内部供給管3の同じ断面上に互いに対称的に設けられている。上記フローダクト8の数は4つである。全てのフローダクト8の出口は、第一仮想円9上に位置しており、この第一仮想円9の軸は、内部供給管と同一である。上記第一仮想円9の直径は、上記内部供給管3の内径の0.1〜0.99倍であり、好ましくは0.4〜0.9倍である。これらのフローダクト8の出口は、好ましくは、第一仮想円9上に互いに対称的に配置され、より好ましくは、同じ断面上に配置される。これらのフローダクト8はカーブを描く形状に設計され、このカーブは、上記ジェット穴6の中心と、上記フローダクト8の出口の中心と、上記内部供給管3の軸とを結ぶ第二仮想円10と重なるように描かれている。上記各フローダクト8の出口における、アミン蒸気の瞬間的な流れ方向は、上記第二仮想円10の接線方向であることが好ましい。上記フローダクト8を適切に配置することにより、方向効果が得られる。この方向効果によって、4つのフローダクト8の各出口から流れ出したアミンが渦巻を形成して渦を増強することにより、アミン類とホスゲンとが高速で混合されて反応するようにすることができる。
上記の反応装置においてホスゲン化反応を行う。不活性ガス又は不活性溶媒蒸気によって希釈されたアミン蒸気は、上記外部供給管4の吸気口2を通って外部供給管4に入り、上記環状スペース5と上記内部供給管3の壁に形成された蒸気ジェット穴6とを通って、上記フローダクト8に入る。そして、ホスゲンの流れに向けて噴射される。ホスゲンの流れは、直接、上記反応装置1内における内部供給管3を通る。上記フローダクト8の方向効果によって、該フローダクト8から流れ出るアミンの複数の流れが渦巻を形成して渦を増強する。そして、通常、これらのアミンの流れは、強い乱流状態においてホスゲンと混合され、上記拡径通路を通って上記反応管7へ入る。この過程において、反応が継続的に行われ、イソシアネート類やホスゲンなどに対応する高温ガス混合物が得られる。得られた高温ガス混合物は、ガスジェット式吸収装置に流れ込み、急冷・吸収されて、所望のホスゲン化溶液が得られる。
ホスゲン化反応に先立って、アミン類は、通常120〜500℃まで加熱され、好ましくは250〜400℃まで加熱される。アミン蒸気は、通常、窒素やアルゴンなどの不活性ガス、又はトルエン、キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン若しくはデカリン等の不活性溶媒蒸気によって希釈される。ホスゲンは、通常120〜500℃まで加熱され、好ましくは、250〜400℃まで加熱される。アミノ基のモル数に対して、ホスゲンのモル数は25〜350%であり、好ましくは50〜250%である。また、不活性ガス又は不活性溶媒の使用量は、通常、アミノ基のモル数の0.1〜2倍であり、好ましくは、0.2〜1倍である。
ホスゲン化反応中、供給管内の圧力(絶対圧力)は、好ましくは200〜3000hPaであり、反応装置の反応管の噴出し圧力は、好ましくは150〜1500hPaである。混合前のホスゲンの速度は、1m/s以上であり、好ましくは3〜20m/sである。ジェット穴の出口におけるアミン蒸気の速度は、通常6〜120m/sであり、好ましくは20〜100m/sである。
図3は、本発明で使用するガスジェット式吸収装置の好適な一実施形態を示す図である。上記反応管7におけるホスゲン化反応の後、得られた高温ガス混合物11はガスジェット式吸収装置に流れ込み、そこで急冷される。吸収溶液が循環ポンプ14による圧力を受けて、ジェット式吸収器12のノズルを介して該ジェット式吸収器12へと噴入される。そして、高温ガス混合物11は、溶液の流れが高速であるために生じる負圧の影響により、上記ジェット式吸収器12に高速で吸収され、溶液と十分に混合されて、その後急冷される。吸収槽13内の反応物質は、さらに収集され、液体溶媒によって吸収される。上記吸収槽13内の吸収溶液の一部は、上記循環ポンプ14を通ってホスゲン化溶液後工程システム15へと送られ、そこで溶媒が除去され精製される。また、上記吸収槽13内における吸収溶液の他の一部は、ガスを上記吸収槽13内で洗浄するために、充填塔19の頂部へと送られる。さらに他の一部は、上記ジェット式吸収器12へ送られ、そこで高温ガス混合物と新しい補充溶媒16が共に急冷され、吸収される。充填洗浄層を通過した気相は、凝縮器18(冷却剤は水)によってさらに凝縮される。ここで、気相中に含まれる溶媒及び生産物の一部は大気圧で凝縮器18へ流れ込み、一方、凝縮できないガスは、ホスゲン化溶液の後処理の効率を向上するために、HCl・COCl再循環装置17へ送られる。
〔実施例1〕
4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(HMDA)、ホスゲン及び窒素を、モル比で1:4:1の比率で、それぞれ対応する供給管に連続的に流し込む。反応装置の下流部は、ガスジェット式吸収装置(急冷のため)と吸収塔とに接続される。HMDA、ホスゲン及び窒素を、図1に示す反応装置に流し込む前に、360℃まで予め加熱する。HMDA蒸気を、HMDAと同じモル量の窒素を用いて希釈し、混合物を製造する。この混合物を、内部供給管に形成された6つの側面穴を介してフローダクトへと流し込む。これらの側面穴と上記フローダクトの内径は1.5mmであり、上記内部供給管の内径は12mmであり、外部供給管の内径は30mmであり、環状スペース5の内径は20mmであり、側面穴から上記環状スペースの底部までの距離は1cmであり、該側面穴から拡径通路の開始点までの距離Lは5cmであり、該拡径通路と、上記内部供給管内の流れ方向との間の角度αは20度であり、反応管の内径Dは15mmである。各フローダクトの出口における、アミン蒸気の瞬間的な流れ方向は、第二仮想円の接線方向である。該第二仮想円は、ジェット穴の中心と、フローダクトの出口の中心と、ホスゲン供給管の軸とを結ぶ円である。第一仮想円の直径は、上記内部供給管の内径の0.65倍である。
上記反応管内の真空は、ガスジェット式吸収装置における高速液体の吸収効果によって、−400hPaに保たれる(複雑な真空システムが必要無く、コスト削減になる)。ここで、上記フローダクトを介してアミン蒸気と窒素とが混合される速度は約38m/sであり、混合前のホスゲンの速度は約8m/sである。反応物質HMDIは、上記反応装置の上記反応管から噴出された後、上記ガスジェット式吸収装置によって、HMDIのo−ジクロロベンゼン溶液と共に140〜150℃に急冷されて、ホスゲン化溶液が得られる。o−ジクロロベンゼン溶液は120℃である。GC測定によれば、ホスゲン化溶液中のHMDI量は99.24%(規格化)であり、HMDIの収率は、理論上の収率の97.9%である。
〔比較例1−1〕
フローダクト型ジェット式反応装置を、中央ノズルと環状スペースとを有する中央ノズル型ジェット式反応装置であって、該中央ノズルの断面積が全てのフローダクトの断面積の合計と同じであり、上記中央ノズルと円筒型反応装置の壁との間の環状スペースの面積が実施例1のホスゲン供給管の断面積と一致しており、反応管が混合器の底部に接続されている部分が実施例1の反応管の部分と一致している中央ノズル型ジェット式反応装置に変更する以外は、実施例1と同様に行う。該中央ノズル型反応装置において、アミン蒸気と窒素との混合物は、中央ノズルを流れ、ホスゲンは環状スペースを流れる。GC測定によれば、ホスゲン化溶液中のHMDI量は99.08%(規格化)であり、HMDIの収率は、理論上の収率の97.4%である。
〔比較例1−2〕
ガスジェット式吸収装置を溶媒吸収塔に変更して、高温ガス混合物を急冷(複雑な真空システムと、追加で冷却システムが必要)する以外は、実施例1と同様に行う。HMDIの収率は、理論上の収率の97.6%である。比較を行うことにより、この場合の収率は比較的低く、システムはより複雑であることが分かる。
〔実施例2〕
4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(HMDA)、ホスゲン及び窒素を、モル比で1:4:1の比率で、図1の反応装置における、それぞれ対応する供給管に連続的に流し込む。HMDA、ホスゲン及び窒素は、図1の反応装置へ流し込む前に、360℃まで予め加熱する。実施例1の反応装置と類似のものを用いて、HMDA蒸気及び窒素を、内部供給管に形成された4つの側面穴を介して、フローダクトへ流し込む。上記側面穴と該フローダクトの内径は2.0mmであり、上記内部供給管の内径は12mmであり、第一仮想円の直径は上記内部供給管の内径の0.7倍であり、その他のパラメータは実施例1と同様である。上記反応管内の真空は−400hPaであり、アミン蒸気と窒素との混合物が上記フローダクトを流れる速度は約34m/sであり、混合前のホスゲンの速度は約8m/sである。反応物質HMDIは反応装置の上記反応管から噴出された後、ガスジェット式吸収装置によって、HMDIのo−ジクロロベンゼン溶液と共に140〜150℃まで急冷され、ホスゲン化溶液が得られる。o−ジクロロベンゼン溶液は120℃である。HMDIの収率は、理論上の収率の97.8%である。
〔実施例3〕
イソホロンジアミン(IPDA)、ホスゲン及び窒素を、モル比で1:4:1の比率で、実施例1と同様の反応装置へ連続的に流し込む。反応装置へ流し込む前に、IPDA,ホスゲン及び窒素を、それそれ別々に、320℃まで予め加熱する。上記とほぼ同じ状況下において、得られたIPDIの収率は、理論上のものの98.8%である。
本発明の一実施形態に係るフローダクト型ジェット式反応装置を、長手方向に切断した断面図である。 図1のA−A断面における拡大図である。 本発明で使用するガスジェット式吸収装置の好適な一実施形態を示す図である。

Claims (18)

  1. 一般式R(NH (Rは、炭素原子の数が1〜15の脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素族を示し、nは1〜10の整数を示す)で表されるアミンと、ホスゲンとから、
    一般式R(NCO) (Rとnの定義は上記と同じ)で表される脂肪族、脂環式又は芳香族のイソシアネート類を製造するフローダクト型ジェット式反応装置であって、
    内部供給管(3)と、
    上記内部供給管(3)と同軸上にあり、両端が閉じられている外部供給管(4)と、
    上記二つの供給管(3,4)の間における環状スペース(5)と、
    上記内部供給管(3)の下流において上記内部供給管(3)に同軸上で接続された反応管(7)と、
    上記内部供給管(3)の下流部分の壁に形成された複数のジェット穴(6)と、
    上記複数のジェット穴(6)に接続された複数のフローダクト(8)と、
    を備え、
    上記フローダクト(8)の各出口が、上記内部供給管(3)と同軸上にある第一仮想円(9)上に位置すると共に、該第一仮想円(9)上で互いに対称的に配置されており、
    上記フローダクト(8)の各出口における、原料の流れ方向が、上記ジェット穴(6)の中心と、上記フローダクト(8)の出口の中心と、上記内部供給管(3)の軸とを結ぶ第二仮想円(10)の接線方向であり、上記フローダクト(8)が第二仮想円(10)に沿ってカーブしている、
    フローダクト型ジェット式反応装置。
  2. 上記ジェット穴(6)の数及び上記ジェット穴(6)に接続された上記フローダクト(8)の数は、それぞれ、2〜20個であることを特徴とする請求項1に記載のフローダクト型ジェット式反応装置。
  3. 上記第一仮想円(9)の直径は、上記内部供給管(3)の内径の0.1〜0.99倍であることを特徴とする請求項2に記載のフローダクト型ジェット式反応装置。
  4. 全てのジェット穴(6)の断面積の合計又は全てのフローダクト(8)の断面積の合計が、上記内部供給管(3)の断面積の2〜30%であり、
    上記ジェット穴(6)が、上記内部供給管(3)と上記外部供給管(4)との間における上記環状スペース(5)の底部に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のフローダクト型ジェット式反応装置。
  5. 全ての又は一部の上記ジェット穴(6)が、上記内部供給管(3)の軸に対して垂直な断面について、同じ断面上に形成されると共に、上記内部供給管(3)の壁に互いに対称的に形成されており、
    上記ジェット穴(6)は、上記環状スペース(5)の底部から10cm以内の位置に形成されており、
    上記フローダクト(8)の各出口は、上記断面上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のフローダクト型ジェット式反応装置。
  6. 上記内部供給管(3)の下流に拡径通路が配置され、該拡径通路は反応管(7)に接続されており、
    上記反応管(7)の内径は、上記内部供給管(3)の1〜2倍であり、
    上記ジェット穴(6)から、上記拡径通路の開始点までの距離は、上記内部供給管(3)の直径の1〜15倍であり、
    上記拡径通路と、上記内部供給管(3)内の流れ方向との間の角度は10〜30度であることを特徴とする請求項5に記載のフローダクト型ジェット式反応装置。
  7. 上記外部供給管(4)の内側は、多孔板、バッフル板又は充填層で形成されていることを特徴とする請求項6に記載のフローダクト型ジェット式反応装置。
  8. 上記フローダクト(8)の数が3〜10個であり、
    上記第一仮想円(9)の直径が、上記内部供給管(3)の内径の0.4〜0.9倍であり、
    全ての上記ジェット穴(6)の断面積の合計又は全ての上記フローダクト(8)の断面積の合計が、上記内部供給管(3)断面積の5〜15%であり、
    上記ジェット穴(6)から上記拡径通路の開始点までの距離が、上記内部供給管(3)の直径の3〜6倍であることを特徴とする請求項7に記載のフローダクト型ジェット式反応装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のフローダクト型ジェット式反応装置を用いて、一般式R(NCO)(Rは、炭素原子の数が1〜15の脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素族を示し、nは1〜10の整数を示す)で表される脂肪族、脂環式又は芳香族のイソシアネート類を製造する方法であって、
    (a)一般式R(NH(Rとnの定義は上記と同じ)で表されるアミンと、ホスゲンとを、それぞれ120〜500℃まで加熱してガス化させる工程と、
    (b)反応装置(1)の内部供給管(3)にホスゲンを流し込んで、ホスゲンが該反応装置(1)の該内部供給管(3)に対して平行に流れるようにし、また、アミン蒸気を外部供給管(4)の吸気口(2)から該外部供給管(4)に流し込んでジェット穴(6)及びフローダクト(8)を介して上記内部供給管(3)へと噴射されるようにする工程と、
    (c)ホスゲンとアミン蒸気とを混合し、反応管(7)に流し込んで反応させる工程とを含む方法。
  10. 上記反応管(7)から噴出した高温ガス混合物(11)を急冷する工程(d)をさらに含む請求項9に記載の方法。
  11. 工程(d)において、上記高温ガス混合物(11)は、液体ガスジェット式吸収器(12)と循環ポンプ(14)と吸収槽(13)とを有するジェット式吸収装置によって急冷されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. アミン蒸気が全てのジェット穴(6)及びフローダクト(8)を流れる速度の平均が6〜120m/sであり、ホスゲンが上記内部供給管(3)を流れる速度の平均が3〜20m/sであり、上記フローダクト(8)の出口におけるアミン蒸気の速度とホスゲンの速度との比率が1:1〜10:1であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 工程(a)において、アミン蒸気が、不活性ガス又は不活性溶媒蒸気によって希釈され、該不活性ガスは窒素又はアルゴンであり、該不活性溶媒はトルエン、キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン又はデカリンから選択されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 工程(c)におけるホスゲン化反応中、上記供給管(3,4)内の絶対圧力が200〜3000hPaであり、上記反応装置の上記反応管(7)の噴出圧力が150〜1500hPaであり、上記ジェット穴(6)の出口におけるアミン蒸気の速度が通常6〜120m/sであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 工程(d)において、上記吸収槽(13)内の吸収溶液の温度が130〜150℃であり、該吸収溶液は、トルエン、キシレン、クロロベンゼン若しくはo−ジクロロベンゼンを含む純溶媒、又は上記溶媒のいずれかを、5〜50重量%の脂肪族、脂環式若しくは芳香族のイソシアネート類(R(NCO))と混合したものであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 工程(d)において、上記液体ガスジェット式吸収器(12)がベンチュリー型、長いパイプを備える回転ジェット式、又は多ノズルジェット式であり、上記液体ガスジェット式吸収器は一段式又は多段式であり、上記液体ガスジェット式吸収器の出口には静的ミキサーが配置されており、上記液体ガスジェット式吸収器の内部の液体の噴出速度が高速であることによって、反応システムにおいて0〜−700hPaの真空が発生することを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. イソシアネートは、1,4−ブタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ノナントリイソシアネート、又はトルエン−2,4−ジイソシアネートから選択されることを特徴とする請求項9〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 一般式R(NHで表されるアミンは、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチル−シクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、トリアミノノナン、2,4−トルエンジアミンと2,6−トルエンジアミンとを異性体比80/20〜65/35で混合した混合物、又は純2,4−トルエンジアミンから選択されることを特徴とする請求項9〜16のいずれか1項に記載の方法。
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