JP5594994B2 - 星形ポリマー - Google Patents

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Description

本発明は星形ポリマーに関する。
刺激応答性ポリマーは、光照射、電場印加、温度変化、pH変化、化学物質の添加などの外的環境の微小変化(外部刺激)に対して敏感に応答し、物性等が著しく変化する物質である。刺激応答性ポリマーは高機能材料として注目され、様々な分野での応用が期待されている。例えば、外部刺激(例えば、pHや温度の変化)によって、生物活性分子(薬物分子)放出等の変化を生じる刺激応答性ポリマーは、薬物送達システム分野での応用が期待されている。
刺激応答性を示すポリマーは希であるが、従来、刺激に応じて親媒性から疎媒性へ、または疎媒性から親媒性へと変化するブロックポリマーである線状ポリマーが知られていた(特許文献1参照)。
更に、優れた刺激応答性を有する星形ポリマーもまた報告されている(特許文献2参照)。
しかしなお、多様な星形ポリマーの開発が求められている。
一方、フッ素原子を有する星形ポリマーとして、例えば、特許文献3には、ペルフルオロキャッピング剤と、星形ポリマーのコアとの反応により得られる星形ブロックポリマーが開示されている。また、特許文献4には、中心核から特定の構造の枝が分枝している星形ポリマーが開示されている。
ところで、一般に塗膜に耐汚染性を付与させる手法としては、塗膜を撥水性にする手法と親水性にする手法とが知られており、塗料設計者は、被塗物及びそれに対して付着しうる汚れ成分の種類や性質等に応じていずれかの手法を選択することができる。
塗膜を撥水性にする樹脂としては、フッ素樹脂が知られている。例えば特許文献5には含フッ素アクリル系重合体水性エマルジョンが開示されている。また、それ以外にも、例えば特許文献6にはフルオロオレフィン共重合体からなるフッ素樹脂系エマルションよりなる水性塗料組成物が開示されている。
他方、塗膜表面を親水性にする方法として、塗料中にオルガノシリケートの変性縮合物を配合する方法が知られている(特許文献7参照)。該変性オルガノシリケートは、塗膜中で降雨水等の水分により加水分解され、シラノール基となって塗膜表層を親水化すると考えられている。
また、特許文献8にはフッ素化オレフィン系重合体、フッ素化(メタ)アクリレートと親水性構造単位含有エチレン性不飽和単量体及びその他のエチレン性不飽和単量体とを重合させて得られる共重合体、加水分解性シリル基を有する化合物を必須成分として含有してなり、さらに(メタ)アクリロイル基を含有する単量体の重合体を含んでなる被覆組成物が開示されている。該文献に記載の組成物によれば、フッ素化(メタ)アクリレートと親水性構造単位含有エチレン性不飽和単量体及びその他のエチレン性不飽和単量体とを重合させて得られる共重合体が、パーフルオロアルキル基と親水性構造の作用により、加水分解性シリル基を有する化合物と共に、膜表面を親水性に改質できる。
特開2003−119342号公報 特開2005−154497号公報 特開平8−208780号公報 特開2006−45550号公報 特開平5−17538号公報 特開2005−248157号公報 WO99/05228号公報 特開平10−36754号公報
前記の状況において、本発明者らは、星形ポリマーの特定の部位にフッ素原子を導入することで、フッ素原子に由来するユニークな性質を有する星形ポリマーが得られると考えるに至った。
しかし、フッ素原子を有する星形ポリマーであっても、前記特許文献3に記載の星形ポリマーはアニオン重合法で合成されるので、分子の構造を高度に制御することができず、高機能材料としては適していないと考えられる。また、刺激応答性を有することは示されていない。
また、前記特許文献4に記載の星形ポリマーは枝(アーム)の数が、用いるコアによって限定されるので、多様な星形ポリマーを得ることが困難であり、特に枝の数が多い星形を得ることが困難である。また刺激応答性を有することは示されていない。
すなわち、本発明は、刺激応答性を有する新規の星形ポリマー、特に核部(中心核)にフッ素原子を有する星形ポリマーを提供することを目的とする。
本発明は以下の[1]〜[3]等に記載の星形ポリマーおよびその製造方法等を提供する。
[1]
核部と、当該核部に連結している3本以上の枝部とを有する星形ポリマーであって、
前記核部は、フッ素原子を有する、ジアルケニル化合物の架橋ポリマーからなり、前記ジアルケニル化合物は、式(II
CHR=CH−Xc1−R4o−Xc2−CH=CHR (II
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表し、
4oは、フッ素化されていない2価の有機基を表し、
c1およびXc2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−NH−または−N(−CH)−を表す。]
で表される化合物であり、
当該ジアルケニル化合物の架橋ポリマーが式
−ORsf
(式中、Rsfはフッ素化されている1価の基を表す。)
で表される基を有しており、
前記枝部は、式(I
−(CH(−X−R)−CH(−R))−R (I
[式中、
は、フッ素化されていない炭素数3〜10のシクロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基およびリン酸基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、
は、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基を表し、
は、炭素−炭素結合には、アミド、イミド、ウレタンおよび尿素結合から選択される1種以上が1個以上挿入されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、
Xは、−O−を表し、
pは、1以上の整数を表す。]
で表され、1,000〜1,000,000の数平均分子量を有する1価の有機基である
ことを特徴とする星形ポリマー。
[2]
重量平均分子量が1万〜1,000万であり、かつ分子量分布が1〜2である
ことを特徴とする前記[1]に記載の星形ポリマー。
[3]
工程1:式(III)
CH(−X−R)=CH(−R) (III)
[式中、
各記号は、前記[1]の記載と同意義を表す。]
で表されるビニル化合物を、
ルイス酸および式(IV
−CO−O−R (IV
[式中、
は、脂肪族炭化水素基、フェニル、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基を表し、
その他の記号は前記[1]の記載と同意義を表す。]
で表される化合物の存在下でリビングカチオン重合させる工程、
工程2:工程1で得られる反応混合物に、ジアルケニル化合物を添加し、更にリビングカチオン重合させる工程および
工程3:工程2で得られる反応混合物に、式(V)
sf−OH (V)
[式中、Rsfはフッ素化されている1価の有機基を表す。]
で表される化合物を添加し、リビングカチオン重合を停止させる工程
を含む
ことを特徴とする前記[1]または前記[2]に記載の星形ポリマーの製造方法。
本発明の星形ポリマーは特徴的な刺激応答性を有する。
光透過率の温度応答性を示すグラフである。(実施例9)
以下に本発明を詳細に説明する。
<星形ポリマー>
本発明の星形ポリマーは、核部(中心核)と、当該核部に連結している3本以上の枝部とを有する。
1.核部
前記核部は、ジアルケニル化合物の架橋ポリマーからなる。「ジアルケニル化合物の架橋ポリマー」とは、ジアルケニル化合物から形成される架橋ポリマーを意味し、当該架橋ポリマーは、フッ素原子を有する。
当該架橋ポリマーが、フッ素原子を有する態様としては、次の態様1が挙げられる。
(態様1)
態様1において、
前記ジアルケニル化合物の架橋ポリマーは、式
−ORsf
(式中、Rsfはフッ素化されている1価の基を表す。)
で表される基を有している。
本明細書中、「フッ素化されている」とは、化合物またはその部分の水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されていることを意味する。
前記ジアルケニル化合物は、式(II
CHR=CH−Xc1−R4o−Xc2−CH=CHR (II
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表し、
4oは、フッ素化されていない2価の有機基を表し、
c1およびXc2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−NH−または−N(−CH)−を表す。]
である。
4oで表される「フッ素化されていない2価の有機基」としては、例えば、
炭素数1以上(好ましくは、4〜8)のアルキレン鎖および
−(CHp1−R4’−(CHp2
(式中、
p1およびp2は、それぞれ独立して、1以上(好ましくは、1〜10)の整数を表し、
4’は、−O−、−O−フェニレン−O−、−O−フェニレン−C(CH−フェニレン−O−または炭素数3以上のシクロアルキレン(好ましくは、シクロヘキシレン(例、1,4−シクロヘキシレン))を表す。)
が挙げられる。p1およびp2は同一であることが好ましい。
c1およびXc2は、それぞれ独立して、好ましくは、単結合、または−O−である。なかでもより好ましくは、単結合、または−O−であり、特に好ましくは−O−である。Xc1とXc2とは、同一であってよく、異なっていてもよいが、好ましくは同一である。
また、当該ジアルケニル化合物としては、
エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ビスフェノールAビス(ビニルオキシエチレン)エーテル、ビス(ビニルオキシエチレン)エーテル、ヒドロキノンビス(ビニルオキシエチレン)エーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、
なども挙げられる。
式−ORsfで表される基は、前記ジアルケニル化合物が架橋ポリマーを形成するときにアルケニル基に生じるカチオンとの反応によって、当該架橋ポリマーからなる核部の表面に導入される。なお、式−ORsfで表される基は、下記で説明する停止剤に由来する。
これにより、前記ジアルケニル化合物の架橋ポリマーは、フッ素原子を有する。
好ましくは、式−ORsfで表される基は、前記枝部と同様の数が導入される。
2.枝部
前記枝部の数は、3本以上、好ましくは10本以上、より好ましくは20本以上である。この数は、本発明の星形ポリマーに所望する性質によって、適宜選択することができるが、その上限は通常、1,000本程度である。
枝の数を少なくすると、星形ポリマーとしての特徴が低下するが、合成プロセス上、有利となる傾向があり、枝の数を多くすると、星形ポリマーとしての特徴が向上するが、合成上、困難となる傾向がある。
前記枝部は、式(I
−(CH(−X−R)−CH(−R))−R (I
[式中、
は、炭素数3〜10のシクロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基およびリン酸基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、
は、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基を表し、
は、炭素−炭素結合には、アミド、イミド、ウレタンおよび尿素結合から選択される1種以上が1個以上挿入されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、
Xは、−O−を表し、
pは、1以上の整数を表す。]
で表され、1,000〜1,000,000の数平均分子量を有する1価の有機基である。
各枝部における、R、R、RおよびXは、それぞれ互いに同一であってもよく、異なっていてもよいが、好ましくは、同一である。また、各枝部におけるpは、同一であってもよく、異なっていてもよいが、好ましくは、近い数である。
また、pの繰り返しにおける、R、RおよびXは、それぞれ互いに同一であってもよく、異なっていてもよいが、好ましくは、同一である。
Xは、−O−である。
は、
置換されていてもよい炭素数2〜20(好ましくは炭素数2〜10)のアルコキシアルキル基である。
これらの置換されていてもよい基の置換基は、炭素数3〜10のシクロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基およびリン酸基から選択される置換基である。
は、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基である。
の特に好ましい例としては、水素原子およびメチル基が挙げられる。
は、炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基(当該アルキル基の炭素−炭素結合には、アミド、イミド、ウレタンおよび尿素結合から選択される1種以上が1個以上(好ましくは1〜3個)挿入されていてもよい)および炭素数2〜20(好ましくは炭素数2〜10)のアルコキシアルキル基である。
当業者に明らかなように、pの上限は、前記枝部の重量平均分子量に対応して決定される。
前記枝部の数平均分子量は、1,000〜1,000,000、より好ましくは2000〜500,000)である。
本発明の星形ポリマーは、重量平均分子量が、好ましくは1万〜1,000万である。これにより、星形ポリマーとして形状を維持するという効果が得られる。
本発明の星形ポリマーは、分子量分布が、好ましくは1〜2、より好ましくは1〜1.5であり、さらに好ましくは1〜1.3、特に好ましくは1〜1.2である。これにより、刺激応答性が顕著に発現するという効果が得られる。
なお、本明細書中、分子量分布とは、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比、Mw/Mnを意味する。平均分子量および分子量分布は、以下のGPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)測定に基づいて求められる。
(GPC測定)
以下のカラムを順に直列配管したものを使用して測定する。
TOSOH TSKguardcolumn HXL−L(6.0mmI.D.×4cm)
TOSOH TSKgel G4000HXL(7.8mmI.D.×30cm)
TOSOH TSKgel G3000HXL(7.8mmI.D.×30cm)
TOSOH TSKgel G2000HXL(7.8mmI.D.×30cm)
溶出液:クロロホルム
標準ポリスチレンで分子量を校正する。
本発明の星形ポリマーは、粒径が、好ましくは、5〜500nm、より好ましくは10〜200nm、さらに好ましくは10〜50nmである。これにより、可視光を散乱しないで透明になるという効果が得られる。
なお、本明細書中、粒径は、動的光散乱(DLS)により解析された数値を意味する。DLSは、例えば、大塚電子(株)から入手可能な装置によって測定することができる。
<製造方法>
以下に、本発明の星形ポリマーの製造方法を説明する。
下記の製造方法における原料化合物は、市販品にて入手するか、公知の方法に準じて合成することができる。
本発明の星形ポリマーは、以下に説明する製造方法およびそれらに準じる方法によって製造することができる。
本発明の星形ポリマーは、リビングカチオン重合によって製造される。
リビングカチオン重合において、下記のルイス酸と開始種は、重合開始剤として機能する。
(1)製造方法1
前記態様1の星形ポリマーは当該製造方法1などによって、製造することができる。
本発明の星形ポリマーの製造方法1は以下の工程1、工程2および工程3を有する。
工程1では、式(III)
CH(−X−R)=CH(−R) (III)
[式中、
各記号は、前記と同意義を表す。]
で表されるビニル化合物を、
ルイス酸および式(IV
−CO−O−R (IV
[式中、
は、脂肪族炭化水素基、フェニル、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基を表し、
その他の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物の存在下でリビングカチオン重合させる。
ビニル化合物は、慣用の保護基で保護されていてもよい。例えば、ビニル化合物が水酸基を有する場合、当該水酸基は、tert−ブチルジメチルシリル基等の保護基で保護されていてもよい。このような保護基は、得られた星形ポリマーから、慣用の方法により、除去することができる。
前記ルイス酸としては、例えば、下記の式(VI)で表される化合物および下記の式(VII)で表される化合物が挙げられる。
AlX (VI)
(式中、X、XおよびXは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアリロキシ基を表す。)
で表されるアルミニウム化合物。
、XおよびXで表される「ハロゲン原子」としては、例えば、塩素、臭素およびヨウ素などが挙げられる。
、XおよびXで表される「アルキル基」としては、例えば、炭素原子数1〜10のアルキル基が挙げられる。
、XおよびXで表される「アリール基」としては、例えば、炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。
、XおよびXで表される「アルコキシ基」としては、例えば、炭素原子数1〜10のアルコキシ基が挙げられる。
、XおよびXで表される「アリール基」としては、例えば、炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。
式(VI)で表されるアルミニウム化合物として具体的には、例えば、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムフルオライド、ジエチルアルミニウムアイオダイド、ジイソプロピルアルミニウムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムブロマイド、ジイソプロピルアルミニウムフルオライド、ジイソプロピルアルミニウムアイオダイド、ジメチルアルミニウムセスキクロライド、メチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジフルオライド、エチルアルミニウムジアイオダイド、イソブチルアルミニウムジクロライド、オクチルアルミニウムジクロライド、エトキシアルミニウムジクロライド、ビニルアルミニウムジクロライド、フェニルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、アルミニウムトリクロライド、アルミニウムトリブロマイド、エチルアルミニウムエトキシクロライド、ブチルアルミニウムブトキシクロライド、エチルアルミニウムエトキシブロマイドなどの有機ハロゲン化アルミニウム化合物および
ジエトキシエチルアルミニウムなどのジアルコキシアルキルアルミニウム、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウム、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムなどのビス(アルキル置換アリロキシ)アルキルアルミニウムなどが挙げられる。これらのアルミニウム化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
MY (VII)
(式中、Mは4価のTiまたはSnを表し、Y、Y、YおよびYは、それぞれハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアリロキシ基を示す。)
でそれぞれ表される。四価チタニウムまたは四価スズ化合物。
、Y、YおよびYでそれぞれ表される、「ハロゲン原子」、「アルキル基」、「アリール基」および「アルコキシ基」としては、それぞれX、XおよびXについて例示したものと同様のものが挙げられる。
式(VII)で表される四価チタニウム化合物として具体的には、例えば、
四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等のハロゲン化チタン、
チタントリエトキシクロライド、チタントリn−ブトキシドクロライド等のハロゲン化チタンアルコキシド、
チタンテトラエトキシド、チタンn−ブトキシドなどのチタンアルコキシドなどが挙げられる。
式(VII)で表される四価スズ化合物として具体的には、例えば、
四塩化スズ、四臭化スズ、四ヨウ化スズ等のハロゲン化スズ等を挙げることができる。
これらの四価チタン化合物および四価スズ化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該リビングカチオン重合において、生長種を安定化させる目的で、好ましくは、含酸素または含窒素化合物が用いられる。ここで、生長種とは、活性種(カチオン)を有するポリマーであるリビングポリマーの末端に存在する、その活性種(すなわち、カチオン)を意味する。
当該含酸素または含窒素化合物としては、例えば、エステル、エーテル、酸無水物、ケトン、イミド、リン酸化合物、ピリジン誘導体およびアミンが挙げられる。具体的には、エステルとしては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸フェニル、クロロ酢酸メチル、ジクロロ酢酸メチル、酪酸エチル、ステアリン酸エチル、安息香酸エチル、安息香酸フェニル、フタル酸ジエチル、イソフタル酸ジエチルなどが挙げられる。
当該エーテルとしては、例えば、
ジエチルエーテル、エチレングリコールなどの鎖状エーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテルが挙げられる。
前記酸無水物としては、無水酢酸などが挙げられる。
前記ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
前記イミドとしては、エチルフタルイミドなどが挙げられる。
前記リン酸化合物としては、トリエチルホスフェートなどが挙げられる。
前記ピリジン誘導体としては、2,6−ジメチルピリジンなどが挙げられる。
前記アミンとしては、トリブチルアミンなどが挙げられる。
これらの化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ルイス酸の使用量は、式(III)で表されるビニル化合物/ルイス酸(モル比)=2〜1,000が好ましく、10〜1,000がより好ましい。
前記含酸素または含窒素化合物の使用量は、含酸素または含窒素化合物/ルイス酸(モル比)=0.1〜2,000が好ましく、1〜2,000がより好ましい。
開始種の濃度は、0.1〜1,000mMが好ましく、1〜100mMがより好ましい。
当該反応は、バルクで行ってもよいが、好ましくは、溶媒を使用する。
溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、四塩化炭素、塩化メチレン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテルなどのエーテルなどが挙げられる。特に無極性溶媒が好ましい。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶媒の使用量は、通常、溶媒:ビニル化合物(容量比)=1:1〜100:1であり、好ましくは5:1〜30:1である。
反応温度は、通常−80℃〜150℃、好ましくは−78〜80℃である。
反応時間は、通常1分〜1ヶ月間、好ましくは1分〜100時間である。
工程1において、製造されるリビングポリマーは、それぞれ、重量平均分子量が、好ましくは500〜1,000,000の範囲内であり、より好ましくは1,000〜500,000の範囲内である。また、分子量分布は、それぞれ、好ましくは1〜2、より好ましくは1〜1.5、さらに好ましくは1〜1.2である。
次いで、リビング重合反応を停止することなく、工程2を実施する。
工程2は、工程1で得られる反応混合物に、ジアルケニル化合物を添加し、更にリビングカチオン重合させる工程である。
当該ジアルケニル化合物としては、前記で例示したものが挙げられる。
ジアルケニル化合物は、リビングポリマーの生長種1当量に対して、好ましくは1〜100当量、より好ましくは3〜20当量を添加する。ジアルケニル化合物は、好ましくは、前記アルケニルエーテル重合体の重合度が、10〜10,000であるときに添加される。
反応温度は、通常−80℃〜150℃、好ましくは−78〜80℃である。
反応時間は、通常、1分〜1ヶ月、好ましくは1分〜100時間である。
リビングポリマーにジアルケニル化合物を添加すると、まず、側鎖にアルケニル基を有するポリマーが得られ、続いて、これらの分子間架橋反応が起こり、高分子量の星形ポリマーが生成する。これは、GPC−MALLSの測定により、観察することができる。
工程3では、工程2で得られる反応混合物に、工程2で得られる反応混合物に、式
sf−OH
[式中、Rsfはフッ素化されている1価の有機基を表す。]
で表される化合物を添加し、活性種を消失させて、リビングカチオン重合を停止させるとともに、フッ素原子を含む−ORsf基を、核部に結合させる。
sfで表される「フッ素化されている1価の有機基」の好適な例としては、例えば、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基または−CO−、−CO−および−CFO−から選択される1種以上の繰り返し単位(好ましくは−CO−)を有する、炭素数4〜50のパーフルオロポリエーテル基が挙げられる。
重合停止剤の使用量は、通常、過剰量(2当量以上)であればよく、好ましくは10当量以上である。
当該製造方法による星形ポリマーの収率(鎖状ポリマーの星形ポリマーへの転換率)は、通常、90〜100%である。
当該製造方法によれば、重量平均分子量が、好ましくは1万〜1,000万の星形ポリマーが得られる。
当該製造方法によれば、分子量分布が、好ましくは1〜2、より好ましくは1〜1.5であり、さらに好ましくは1〜1.3、特に好ましくは1〜1.2の星形ポリマーが得られる。
なお、本明細書中、分子量分布とは、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比、Mw/Mnを意味する。
このようにして得られた星形ポリマーは、必要に応じて、減圧留去等の慣用の方法を用いて精製することができる。
<使用の態様>
本発明の星形ポリマーは、温度変化などの外的環境の微小変化(外部刺激)に対して敏感に応答し、物性等が著しく変化する刺激応答性を有する。特に、本発明の星形ポリマーは、温度感応特性に関し、従来知られている星形ポリマーと比較して転移温度がシフトしており、かつヒステリシスを示すという特徴を有する。このことから、本発明の星形ポリマーは、新しい高機能材料として使用することができる。
具体的用途として、例えば、本発明の星形ポリマーは、塗料用の分散助剤、レオロジー制御剤、定着剤(これは、基板密着性を向上させる)、または汚染付着防止剤等として用いることができる。ここで、本発明の星形ポリマーは、その核部のフッ素の含有量に応じて、溶剤への適当な分散性、適当な塗料粘度、および基板への適当な密着性等を有することができる。
また、本発明の星形ポリマーは、高機能性表面処理剤(例、テキスタイル用撥水撥油剤、カーペット用撥剤、紙用撥剤および離型剤等)として用いることができる。ここで、本発明の星形ポリマーは、核部に導入したフッ素の効果に起因して被覆物の表面に効率よく配向することによって、撥水性、撥油性、または防汚性を効果的に発現しうる。したがって、本発明の星形ポリマーは、環境応答性を有する優れた撥水撥油剤等として用いることができる。
また、本発明の星形ポリマーは、樹脂添加剤(例、相溶化剤、内添型撥剤、内添型防汚剤、離型剤、難燃化剤、ドリップ防止剤、耐衝撃改良剤、剛性改良剤および強化剤等)として用いることができる。ここで、本発明の星形ポリマーは、核部のフッ素の含有量の調節によって、例えば、核部のフッ素の疎水的作用と枝部の親水的作用に基づく樹脂との相溶性をコントロールし、添加対象となる樹脂に対して適当な相溶性を有することができる。なお、本発明の星形ポリマー、波長レベル以下の粒径を有することができ、このような星形ポリマーは、特に透明樹脂の添加剤として好適である。
また、本発明の星形ポリマーは、上述のように、優れた温度感応特性を示し、温度を調節することにより、薬物の放出を制御することが可能であるので、DDS(ドラッグデリバリーシステム)の担体等として用いることができる。
また、本発明の星形ポリマーは、核部に導入したフッ素同士が疎水性相互作用によって分子間および分子内にて自己組織化することで、大きな集合体(高次構造)を形成する。この自己組織化によって得られた集合体の場を様々な用途(例、酵素などの触媒の固定化担体等)として用いることができる。
また、特に、本発明の星形ポリマーの粒径が数十nm程度である場合、透明性に非常に優れるので、各種光学部材の材料または添加剤(例、屈折率調整剤、防汚剤、発光素子材料、レンズ用材料、光デバイス用材料、表示用材料、光学記録材料、光信号伝送用材料(光伝送媒体)、封止部材用材料)として用いることができる。
また、本発明の星形ポリマーは、フッ素が核部に存在することによる優れた分子配向性により、フッ素に由来するすべり性、撥水撥油性、防汚性を発現することができるので、化粧品(洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、スキンケア製品、ファンデーション、口紅、ポイントメーク製品、ボディシャンプー、液体石けん、サンスクリーン化粧品等のサンケア製品、ハンドケア製品、防臭化粧品、浴剤等の皮膚化粧料;シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメント、ヘアリキッド、ヘアスプレー、ヘアマニキュア、セットフォーム、ヘアゲル等の毛髪化粧料)の性質改変剤として使用することができる。
また、本発明の星形ポリマーは、核部のフッ素の疎水的相互作用を利用したゲル化剤、優れた温度感応特性を利用したセンサー(例、温度センサー、湿度センサー)、メカノケミカル材料および接着剤等における使用が可能である。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
参考例1(星形ポリマーの合成)
重合用のガラス器具は、すべて送風低温乾燥機(130℃)にて3時間乾燥させたものを用いた。三方活栓をつけたガラス反応容器を窒素ガス気流下で加熱し、窒素加圧下にて室温まで放冷、乾燥窒素で常圧に戻し、容器内を十分乾燥させた。窒素雰囲気下、容器内に、トルエン0.32ml、1,4−ジオキサン0.2ml、トルエン希釈した20mM 2,6−ジ−tert−ブチルピリジン(DTBP)0.4ml、第一モノマーとしてシクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)0.28mL、開始種として、ヘキサンに希釈した、50mM シクロヘキシルエチルアセテート(CHEA)0.4mlを乾燥窒素下で添加し、全体を1.6mlとし、0℃に冷却した後、窒素加圧下で氷浴につけ、マグネティックスターラーを用い攪拌し、0℃に恒温化させた。これに、予め重合溶媒であるトルエンに希釈し0℃に恒温化させておいた100mM エチルアルミニウムセスキクロライド(Et1.5AlCl1.5)を、乾燥窒素下で素早く0.4mL加えて重合を開始し、3分間後、0℃に恒温化させたトルエン希釈済みの1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル溶液0.5mlを反応系に添加し、反応を3時間続け、反応停止剤としてテトラヒドロフラン(THF)で希釈したCCHCHOHを添加することにより反応を停止させ、核部にフッ素を有する星形ポリマーを得た。生成した星形ポリマーは、重量法によりモノマーの転換率(重合率,Conversion)を算出し、後述するGPC測定によりポリマーの数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)を算出した。結果を表1にまとめる。なお、得られたポリマーが星形ポリマーであることは、(1)通常のGPCによる重量平均分子量が多角度光散乱光度計付GPC(GPC−MALLS)による重量平均分子量に比べて小さいので、分岐の多いコンパクトな構造をもつことが明らかであること、および(2)粒径の解析から、分子同士は会合せずに存在していることも明らかであること、から判断した。以下の実施例に関しても同様である。
GPC測定は、以下のカラムを順に直列配管したものを使用して実施した。
TOSOH TSKguardcolumn HXL−L(6.0mmI.D.×4cm)
TOSOH TSKgel G4000HXL(7.8mmI.D.×30cm)
TOSOH TSKgel G3000HXL(7.8mmI.D.×30cm)
TOSOH TSKgel G2000HXL(7.8mmI.D.×30cm)
また、溶出液としては、クロロホルム(ナカライテスク特級)を用い、標準ポリスチレンで分子
量を校正した。
参考例2(星形ポリマーの合成)
反応停止剤としてテトラヒドロフラン(THF)で希釈したC13CHCHOHを用いたこと以外は参考例1と同様に操作して核部にフッ素を有する星形ポリマーを得た。結果を表1にまとめる。
[表1]
実施例3(星形ポリマーの合成)
重合用のガラス器具は、すべて送風低温乾燥機(130℃)にて3時間乾燥させたものを用いた。三方活栓をつけたガラス反応容器を窒素ガス気流下で加熱し、窒素加圧下にて室温まで放冷、乾燥窒素で常圧に戻し、容器内を十分乾燥させた。窒素雰囲気下、容器内に、トルエン2.6ml、1,4−ジオキサン0.5ml、モノマーとして2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE)1.2mlを入れ、さらに開始種として、ヘキサンに希釈した、200mM 1−イソブトキシエチルアセテート(10mM)0.25mlを乾燥窒素下で添加し、全体を約4.5mlとして、0℃に冷却した後、窒素加圧下で氷浴につけ、マグネティックスターラーを用い攪拌し、0℃に恒温化させた。これに、予め重合溶媒で希釈し0℃に恒温化させておいたエチルアルミニウムセスキクロライド(Et1.5AlCl1.5)を、乾燥窒素下で素早く0.5ml加えて重合を開始した。約30分間後、0℃に恒温化させたトルエン希釈済みの1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル溶液0.5mlを反応系に添加し、反応を12時間続け、反応停止剤としてテトラヒドロフラン(THF)で希釈したCCHCHOHを添加することにより反応を停止させ、核部にフッ素を有する星形ポリマーを得た。結果を表2にまとめる。
実施例4(星形ポリマーの合成)
反応停止剤としてテトラヒドロフラン(THF)で希釈したCCHCHOHを用いたこと以外は実施例3と同様に操作して核部にフッ素を有する星形ポリマーを得た。結果を表2にまとめる。
実施例5(星形ポリマーの合成)
反応停止剤としてテトラヒドロフラン(THF)で希釈したC13CHCHOHを用いたこと以外は実施例3と同様に操作して核部にフッ素を有する星形ポリマーを得た。結果を表2にまとめる。
実施例6(星形ポリマーの合成)
反応停止剤としてテトラヒドロフラン(THF)で希釈したC17CHCHOHを用いたこと以外は実施例3と同様に操作して核部にフッ素を有する星形ポリマーを得た。結果を表2にまとめる。
[表2]
参考例7(撥水性試験(接触角の測定))
参考例1で作製した核部にフッ素を有する星形ポリマーの5%のイソプロピルアルコール溶液を作製後、シリコンウェハー上にスピンコート法により成膜を行った。風乾後、θ/2法により対水接触角の測定を行った。5回の測定の平均値は94°であり、わずかのフッ素の導入により撥水性を示した。
参考例8(撥水性試験(接触角の測定))
参考例7と同様の方法で、参考例2で得られた核部にフッ素を有する星形ポリマーを用いて形成させた膜について接触角を測定したところ98°であった。
実施例9(温度応答性試験)
実施例3で合成した核部にフッ素を有する星形ポリマーの1重量%水溶液を調製し、この溶液に対する500nmの光の透過率を、温度調節機能付UV分光光度計(日本分光(株)製)を用いて測定した。20〜50℃まで昇温速度1℃/分で変化させた場合、20℃から昇温していくと、図1のグラフに示すようにポリマー水溶液は62℃で高感度に透明状態から白濁状態へ変化して、光透過率が急激に低下した。
本発明の星形ポリマーは特徴的な刺激応答性を有し、医薬分野等における高機能材料としての使用が可能である。

Claims (3)

  1. 核部と、当該核部に連結している3本以上の枝部とを有する星形ポリマーであって、
    前記核部は、フッ素原子を有する、ジアルケニル化合物の架橋ポリマーからなり、前記ジアルケニル化合物は、式(II
    CHR=CH−Xc1−R4o−Xc2−CH=CHR (II
    [式中、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表し、
    4oは、フッ素化されていない2価の有機基を表し、
    c1およびXc2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−NH−または−N(−CH)−を表す。]
    で表される化合物であり、
    当該ジアルケニル化合物の架橋ポリマーが式
    −ORsf
    (式中、Rsfはフッ素化されている1価の基を表す。)
    で表される基を有しており、
    前記枝部は、式(I
    −(CH(−X−R)−CH(−R))−R (I
    [式中、
    は、炭素数3〜10のシクロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基およびリン酸基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、
    は、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基を表し、
    は、炭素−炭素結合にはアミド、イミド、ウレタンおよび尿素結合から選択される1種以上が1個以上挿入されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、
    Xは、−O−を表し、
    pは、1以上の整数を表す。]
    で表され、1,000〜1,000,000の数平均分子量を有する1価の有機基である
    ことを特徴とする星形ポリマー。
  2. 重量平均分子量が1万〜1,000万であり、かつ分子量分布が1〜2である
    ことを特徴とする請求項1に記載の星形ポリマー。
  3. 工程1:式(III)
    CH(−X−R)=CH(−R) (III)
    [式中、
    各記号は、請求項1の記載と同意義を表す。]
    で表されるビニル化合物を、
    ルイス酸および式(IV
    −CO−O−R (IV
    [式中、
    は、脂肪族炭化水素基、フェニル、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基を表し、
    その他の記号は請求項1の記載と同意義を表す。]
    で表される化合物の存在下でリビングカチオン重合させる工程、
    工程2:工程1で得られる反応混合物に、ジアルケニル化合物を添加し、更にリビングカチオン重合させる工程および
    工程3:工程2で得られる反応混合物に、式(V)
    sf−OH (V)
    [式中、Rsfはフッ素化されている1価の有機基を表す。]
    で表される化合物を添加し、リビングカチオン重合を停止させる工程
    を含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の星形ポリマーの製造方法。
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