JP5590498B2 - 投射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表示素子の画像をスクリーンに拡大投射する投射装置に関する。
従来、液晶等の表示素子を用いて、その表示素子に形成された画像をスクリーン面に投射する液晶プロジェクター、すなわち投射装置が種々提案されている。特に、投射装置はパソコン等の画像を大画面に投影してみることができる装置として会議およびプレゼンテーション等に広く利用されている。
特許文献1において、液晶プロジェクター用の投写装置は、スクリーン側(前方)より順に、負・正・正・負・正(もしくは負)・正の屈折力の第1〜第6レンズ群の配列による全体として6つのレンズ群より構成し、そのうち所定のレンズ群を適切に移動させてズーミングを行っている6群ズームレンズが提案されている。
特開2001−235679号公報
特許文献1に開示された投射装置において、投射装置からスクリーンまでの距離は、投射装置を使用する部屋の広さ、投射装置を設置する台の位置、又はスクリーンの大きさなどによって大きく変化する。このとき、投射装置に備えられた投射光学系の全体又は投影光学系を構成する一部のレンズ群を光軸方向に移動させて、焦点位置を調節している。
しかし、投射光学系の全体又は投影光学系を構成する一部のレンズ群を光軸方向に移動させて焦点位置を調節するとき、スクリーン面で収差が発生し、投影された画像の輪郭部が歪んで見苦しくなるなどの問題がある。極端な場合では、良好な結像性能が得られなくなるおそれもある。特に、投射装置よりスクリーンまでの距離が小さくなると像面湾曲が大きくなり、スクリーン周辺の結像性能が著しく劣化する。
本発明は、投射装置とスクリーンとの距離が大きく変化しても、特に、近距離にしても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持できる投射装置を提供することを目的とする。
第1観点における投射装置は、画像を表示する表示素子と、f×θ<h<f×tanθの条件を満たし、表示素子で表示された画像をスクリーン上に拡大投射する投射光学系と、投射光学系で発生する歪曲収差をキャンセルするように投射光学系の光軸を中心とした回転対称の歪曲の画像を表示素子に出力する画像出力部とを備える。ここで、f:投影光学系の焦点距離、h:投影光学系の光軸から表示素子面の任意の点までの距離、θ:投影光学系の光軸と投射光学系からスクリーンへの出射後の主光線とのなす角とする。
本発明は、投射装置とスクリーンとの距離が大きく変化しても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持できる投射装置が得られる。
投射装置100を説明するための概略図である。 投射光学系10を説明するための概略図である。 投射光学系10による投射画像の補正量を説明するための図である。 第1実施形態の第1投射装置100Aの概略図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW1が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW1が無限大である場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。 スクリーン13を第1投射装置100Aの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW1が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を第1投射装置100Aの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW1が500mmである場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。 第2実施形態の第2投射装置100Bの概略図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW2が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW2が無限大である場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。 スクリーン13を第2投射装置100Bの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW2が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を第2投射装置100Bの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW2が500mmである場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。 第3実施形態の第3投射装置100Cの概略図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW3が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW3が無限大である場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。 スクリーン13を第3投射装置100Cの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW3が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を第3投射装置100Cの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW3が500mmである場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。 比較例の第4投射装置100Dの概略図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW4が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW4が無限大である場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。 スクリーン13を第4投射装置100Dの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW4が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを示した図である。 スクリーン13を第4投射装置100Dの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW4が500mmである場合の、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを示した図である。
<投射装置100の構成>
図1は、投射装置100を説明するための概略図である。図1(a)示された投射装置100は、投射光学系10と、画像出力部11と、表示素子12とを備えている。なお、図1では投射光学系10の光軸LKの方向をZ軸方向とし、そのZ軸方向に垂直な平面をYX面として説明する。また、説明をしやすくするために投射光学系10のZ側にはスクリーン13がXY平面に設けられているが、投射装置100に含まれるものではない。
図1(a)において、投射光学系10は複数の投射レンズより構成され、投射装置100とスクリーン13との距離が大きく変化しても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持できる投射光学系である。投射光学系10の詳細は後述する。画像出力部11は、一定の歪曲された画像を出力するものである。表示素子12は、画像を表示する素子でたとえば液晶パネル又は有機EL素子などである。
図1(a)に示された投射装置100の動作について図1(b)を参照しながら説明する。例えば、投射装置100の外部から、スクリーン13に表示される画像が入力される。たとえば3×3の正方形形状の画像信号E11が外部から画像出力部11に入力される。画像出力部11は画像信号E11をタル型に歪曲(マイナスの歪曲収差)された3×3の画像信号E12に変換する。タル型に歪曲された3×3の画像信号E12は表示素子12に送られ、表示素子12は、タル型に歪曲された3×3の画像信号E12を表示する。表示されたタル型に歪曲された3×3の画像V12は投射光学系10に入射する。その後、たる型に歪曲された画像は投射光学系10によって、元通りの3×3の正方形形状の画像V13となってスクリーン13に投射される。
投射光学系10からスクリーン13までの距離Wは、スクリーンの大きさなどによって大きく変化する。その距離Wに応じて投射光学系10がZ軸方向に移動して焦点位置が調整される。このように投射光学系10からスクリーン13までの距離Wが変化しても、投射光学系10は、タル型に歪曲された3×3の画像V12を3×3の正方形形状の画像V13として投射する。
以下、図1に示された投射光学系10について詳述する。
<投射光学系の概略>
投射光学系10は、投射装置100とスクリーン13との距離Wが大きく変化しても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持できる投射光学系である。投射光学系10は、物点距離が変わっても収差の変化を抑えるように、数式(1)の範囲で投射することで対応する。
… (1)
ここで、hは投影光学系10の光軸LKからスクリーン13の任意の点までの距離であり、図1のXY座標では、h=√X+Y、の関係である。fは投影光学系10の焦点距離で、θはスクリーン13側での光軸LKに対する主光線のなす角である。
したがって、数式(1)の条件を満たす投射光学系10を投射装置100に組み込むことで、投射光学系10からスクリーン13までの距離Wが変わっても、常に良好な収差を保つことが可能となる。
以下、図2を参照しながら詳述する。図2は、投射光学系10を説明するための概略図である。
まず、投射光学系10の射影関係を数式(2)で示す。
… (2)
ここで、gは投射関係を表す関数である。
数式(2)の両辺を微分すると、数式(3)が得られる。
… (3)
また、図2における幾何関係から、数式(4)が成立する。
… (4)
ここで、aは絞りの半径である。物体が光軸方向に移動しても像面湾曲が発生しないということは、物体移動による近軸像点位置の移動と軸外でのメリジョナル像点の移動が一致すればよい。より具体的に説明すると、物体面103の光軸LK外の物点110に対する像点111が、物体面103の光軸LK上の物点120に対する像点121が存在する平面である物体像面104上に存在すればよい。
一般に、光軸LK上での像面移動△zは、ニュートンの公式から数式(5)が成立する。
… (5)
一方、像点111が物体像面104上に存在すると仮定すれば、像面での光線の開き角をα、主光線がΔθ傾いたときの像高の変化をΔhとして、数式(6)が成立する。
… (6)
ここで、メリジョナル像点は非常に細い光束を考えているのでtanα≒sinαとし、数式(6)を変形すると、数式(7)が得られる。
… (7)
また、ヘルムホルツ・ラグランジュに対応する関係から、より厳密にはストローベルの定理をメリジョナル面内に適用し、数式(8)の関係があるため、関数gを求めることができる。
… (8)
まず、数式(8)より、数式(9)が得られる。
…(9)
数式(9)を数式(7)に代入すると数式(10)となる。
… (10)
また、数式(3)及び数式(5)を数式(10)に代入すると、数式(11)が得られる。
…(11)
数式(4)を数式(11)に代入して数式(12)が得られる。
… (12)
数式(12)を積分すると、数式(13)が得られる。
… (13)
ここで、Fは第一種楕円積分である。
さらに、数式(13)の解をわかりやすく理解するために、数式(12)に近似式を当てはめて解くと、数式(14)によって、数式(15)が得られる。
… (14)
… (15)
以上より、関数gは数式(13)として求められ、近似的には数式(15)で表される結果が得られた。つまり、このような関数gを数式(2)に代入して求められる射影関係を有するように投射光学系10を設計すれば、像側のいずれの平面においても像面湾曲の無い光学系を実現することができる。
次に、このような投射関係を有する投射光学系10が具体的にどのような関係にあるかを考察する。一般的なftanθレンズにおいて、関数gは、数式(16)に示されたようになる。
… (16)
また、一般的なfθレンズにおいて、関数gは数式(17)のようになる。
… (17)
数式(15)を数式(16)及び数式(17)と比較すると、投射光学系10の投射関係は、ftanθレンズの投射関係と、fθレンズの投射関係の間の投射関係であることが分かる。およそこの範囲で一定の負の歪曲収差を与えておけば、像側のいずれの平面においても像面湾曲が極めて少ない投影光学系10を実現することができる。
<画像出力部11の概略>
次に、画像出力部11が、画像出力部11に外部から入力された画像をたる型に歪曲した画像に補正する補正量(歪量)について、図3を参照しながら説明する。
図3は、画像出力部11がたる型に歪曲した画像に補正する補正量を説明するための図である。
図3において、例えば外部から画像出力部11に正方形形状の画像信号E11が入力される。そして、画像出力部11は点線で示されたタル型の歪曲を有する形状の画像信号E12を出力する。図3に示されたように、画像信号E11の画素点Aは画像出力部11により歪曲されて画素点Bに補正した画像信号E12になる。ここで、画像信号E11の画素点Aから光軸LKまでの距離はhで、画像信号E12の画素点Bから光軸LKまでの距離はhである。画像出力部11による補正量△hはΔh=(h−h)である。
この補正量△hは以下のようにして導かれる。
図1で示された投影光学系10は、数式(1)の条件を満たしている。そして数式(1)の右辺であるftanθレンズは、上述の数式(16)の条件を満たす。数式(1)の左辺であるfθレンズは、上述の数式(17)の条件を満たす。投影光学系10はその範囲で歪曲収差を有するのであれから、画像出力部11による補正量△hの極値は、数式で説明すると[数式(17)−数式(16)]である。つまり、画像出力部11による補正量△hの範囲は数式(18)で示したとおりである。
… (18)
以上、投射装置100およびそれに使用される投影光学系10の概念について説明した。以下に投影光学系10(10Aから10C)の具体例を説明する
(第1実施形態)
図4は、第1実施形態の第1投射装置100Aの概略図である。第1投射装置100Aは、第1投射光学系10Aと、画像出力部11と、表示素子12とを備えている。以下、第1投射光学系10Aについて図面を参照しながら説明する。
<第1投射光学系10Aの構成>
図4に示された第1投射光学系10Aは、マイナスの歪曲収差を発生させ、射影関係が上述の数式(13)式又は近似式である数式(15)を概ね満足するようにした光学系である。
第1投射光学系10Aは、5つのレンズにより構成されている。詳しく説明すると、第1投射光学系10Aはスクリーン13側からZ軸方向に沿って順次にスクリーン13に凸面を向けた凹メニスカスレンズL11、両凸レンズL12、スクリーン13に凸面を向けた凹メニスカスレンズL13と両凸レンズL14との接合レンズL16、および両凸レンズL15により構成されている。
第1実施形態において、第1投射光学系10Aは上述された数式(13)、あるいは、数式(15)を満足する投射光学系で、第1投射装置100Aとスクリーン13との距離が大きく変化しても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持することができる。
表1は、第1投射光学系10Aにおけるレンズのデータ及び諸元を示す。
ここで、
Rは、レンズの曲率半径を示し、
Dは、レンズ面の間隔を示し、
ndは、d線の屈折率を示し、
νdは、アッベ数を示している。
また、第1実施形態では、焦点距離が12.0で、Fナンバーが2.8で、画角が45.4°で、像高が4.8である。
また、第2面と第8面は非球面であり、その非球面式は数式(19)で示されたとおりである。
… (19)
数式(19)で、zはレンズ面頂点からの光軸方向のサグ量を示し、hは光軸からの距離を示し、cは曲率で曲率半径Rの逆数を示し、Kはコーニック定数を示す。表2はその非球面係数の数値を示す。
第1実施形態において、極端な例としてスクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW1が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを図5に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTF(Modulation Transfer Function、レスポンス関数)を図6に示す。図6に示すように、それぞれの像高に対するMTF曲線が概ね重なり、良好に像面湾曲が補正されている。
また、スクリーン13を第1投射装置100Aの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW1が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを図7に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを図8に示す。スクリーン13が無限遠にある場合と比較して、像面湾曲がほとんど変化していないことがわかる。
一方、第1投射光学系10Aは、マイナスの歪曲収差を大きく発生させている。そこで、画像出力部11は、外部から入力される画像信号E11に補正量△hを施す。そしてマイナスの歪曲収差が与えられた画像信号E12は表示素子12に送られる。表示素子12は、マイナスの歪曲収差が与えられた画像信号E12を表示する。表示された画像は第1投射光学系10Aを経て、歪曲収差が打ち消された画像となってスクリーン13に投射される。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態の第2投射装置100Bの概略図である。第2投射装置100Bは、第2投射光学系10Bと、画像出力部11と、表示素子12とを備えている。以下、第2投射光学系10Bについて図面を参照しながら説明する。
<第2投射光学系10Bの構成>
第2実施形態の第2投射光学系10Bはマイナスの歪曲収差を発生し、その投射関係が数式(13)あるいは数式(15)を越えて、数式(17)に近い歪曲収差を与えた投射光学系である。この第2投射光学系10Bであっても、第2投射装置100Bとスクリーン13との距離が大きく変化しても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持することができる。
図9に示すように第2投射光学系10Bは、5つの投射レンズより構成されている。詳しく説明すると、第2投射光学系10Bはスクリーン13側からZ軸方向に沿って順次にスクリーン13に凸面を向けた凹メニスカスレンズL21、スクリーン13に凸面を向けた凸メニスカスレンズL22、スクリーン13に凸面を向けた凹メニスカスレンズL23と両凸レンズL24との接合レンズL26、および両凸レンズL25により構成されている。
表3は、第2投射光学系10Bにおけるレンズのデータ及び諸元を示す。
ここで、R、D、nd、νdは、第1実施形態と同じ諸元を示している。
また、第2実施形態では、焦点距離が12.0で、Fナンバーが2.8で、画角が45.7°で、像高が4.8である。
また、第2面と第8面は非球面であり、その非球面式は上述の数式(19)で示されたとおりで、表4はその非球面係数の数値を示す。
第2実施形態において、極端な例としてスクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW2が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを図10に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを図11に示す。図11に示すように、それぞれの像高に対するMTF曲線が概ね重なり、良好に像面湾曲が補正されている。
また、スクリーン13を第2投射装置100Bの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW2が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを図12に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを図13に示す。スクリーン13が無限遠にある場合と比較して、像面湾曲がほとんど変化していないことがわかる。
一方、第2投射光学系10Bも、マイナスの歪曲収差を大きく発生させている。そこで、画像出力部11は、外部から入力される画像信号E11に補正量△hを施す。そしてマイナスの歪曲収差が与えられた画像信号E12は表示素子12に送られる。表示素子12は、マイナスの歪曲収差が与えられた画像信号E12を表示する。表示された画像は第2投射光学系10Bを経て、歪曲収差が打ち消された画像となってスクリーン13に投射される。
(第3実施形態)
図14は、第3実施形態の第3投射装置100Cの概略図である。第3投射装置100Cは、第3投射光学系10Cと、画像出力部11と、表示素子12とを備えている。以下、第3投射光学系10Cについて図面を参照しながら説明する。
<第3投射光学系10Cの構成>
第3実施形態において、第3投射光学系10Cはマイナスの歪曲収差を発生し、その投射関係が数式(13)あるいは数式(15)よりも小さく、数式(17)に近い歪曲収差を与えた投射光学系である。第3投射光学系10Cとスクリーン13との距離が大きく変化しても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持することができる。
図14に示すように第3投射光学系10Cは、5つの投射レンズより構成されている。詳しく説明すると、第3投射光学系10Cはスクリーン13側からZ軸方向に沿って順次にスクリーン13に凸面を向けた凹メニスカスレンズL31、両凸レンズL32、スクリーン13に凸面を向けた凹メニスカスレンズL33と両凸レンズL34との接合レンズL36、および両凸レンズL35により構成されている。
表5は、第3投射光学系10Cにおけるレンズのデータ及び諸元を示す。
ここで、R、D、nd、νdは、第1実施形態と同じ諸元を示している。
また、第3実施形態では、焦点距離が12.0で、Fナンバーが2.8で、画角が44.2°で、像高が4.8である。
また、第2面と第8面は非球面であり、その非球面式は上述の数式(19)で示されたとおりで、表6はその非球面係数の数値を示す。
第3実施形態において、極端な例としてスクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW3が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを図15に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを図16に示す。図16に示すように、それぞれの像高に対するMTF曲線が概ね重なり、良好に像面湾曲が補正されている。
また、スクリーン13を第3投射装置100Cの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW3が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを図17に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを図18に示す。スクリーン13が無限遠にある場合と比較して、歪曲収差を最適値にした時よりも像面湾曲がプラス側に移動していることがわかる。しかし、像面湾曲はそれほど大きくないので、投射光学系として使用できる範囲である。
第3投射光学系10Cは、小さくはあるがマイナスの歪曲収差を発生させている。そこで、画像出力部11は、外部から入力される画像信号E11に補正量△hを施す。そしてマイナスの歪曲収差が与えられた画像信号E12は表示素子12に送られる。表示素子12は、マイナスの歪曲収差が与えられた画像信号E12を表示する。表示された画像は第3投射光学系10Cを経て、歪曲収差が打ち消された画像となってスクリーン13に投射される。
(比較例)
一般的に、周辺部が拡大されて四隅が尖ってくる糸巻き型の歪曲収差は目立つので、見る人に嫌悪感を与えやすい。どちらかと言うと、周辺部が縮小されて四隅が丸くなるタル型の歪曲収差の方が見る人に与える嫌悪感は少ない。
図19は、比較例の第4投射装置100Dの概略図である。第4投射装置100Dは、第4投射光学系10Dと、画像出力部11と、表示素子12とを備えている。以下、第4投射光学系10Dについて図面を参照しながら説明する。
<第4投射光学系10Dの構成>
図19に示すように、第4投射光学系10Dは、5つのレンズから構成されていて、見る人に嫌悪感を与えやすい糸巻き型の歪曲収差ではなく、投射画像が嫌悪感の少ないタル型の歪曲収差をもつ画像になるように、投射光学系に歪曲収差を与えてある。詳しく説明すると、第4投射光学系10Dはスクリーン13側からZ軸方向に沿って順次にスクリーン13に凸面を向けた凹メニスカスレンズL41、両凸レンズL42、両凹レンズL43と両凸レンズL44との接合レンズL46、および両凸レンズL45により構成されている。
表7は、第4投射光学系10Dにおけるレンズのデータ及び諸元を示す。
ここで、R、D、nd、νdは、第1実施形態と同じ諸元を示している。
また、比較例では、焦点距離が12.0で、Fナンバーが2.8で、画角が43.3°で、像高が4.8である。
また、第2面と第8面は非球面であり、その非球面式は上述の数式(19)で示されたとおりで、表8はその非球面係数の数値を示す。
比較例において、極端な例としてスクリーン13を無限遠の位置に持っていった場合、すなわちW4が無限大である場合の、非点収差と歪曲収差とを図20に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを図21に示す。図21に示すように、それぞれの像高に対するMTF曲線が概ね重なり、良好に像面湾曲が補正されている。
また、スクリーン13を第4投射装置100Dの先端から500mmの位置に持っていった場合、すなわちW4が500mmである場合の、非点収差と歪曲収差とを図22に示す。さらに、空間周波数60本/mmに対するd線単色MTFを図23に示す。それぞれの像高に対するMTF曲線がほとんど重ならなくなり、像面湾曲が非常に大きくなっている。そのために、スクリーン13の中心から周辺まで良好な結像性能を与える平面が存在しない。すなわち、第1実施形態から第3実施形態で示された第1投射光学系10Aから第3投射光学系10Cは、比較例の第4投射光学系10Dと比べ、各投影光学系とスクリーンとの距離が大きく変化しても像面湾曲が少なく良好な結像性能を維持できている。
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
10、10A〜10D … 投射光学系
11 … 画像出力部
12 … 表示素子
13 … スクリーン
100、100A〜100D … 投射装置
E0、E1、E11、E12、E13 … 画像信号
L11〜L16、L21〜L26、L31〜L36、L41〜L46 … レンズ
LK … 投射光学系の光軸
W、W1、W2、W3、W4 … 各投射光学系からスクリーンまでの距離

Claims (3)

  1. 画像を表示する表示素子と、
    以下の条件を満たし、前記表示素子で表示された画像をスクリーン上に拡大投射する投射光学系と、
    前記投射光学系で発生する歪曲収差をキャンセルするように、前記投射光学系の光軸を中心とした回転対称の歪曲の画像を前記表示素子に出力する画像出力部と、を備え、
    前記画像出力部は、前記投射光学系の射出面から前記スクリーンまでの距離にかかわらず一定の歪曲の画像を出力する投射装置。

    ただし、
    f:前記投射光学系の焦点距離、
    h:前記投射光学系の光軸から前記表示素子面の任意の点までの距離、
    θ:前記投射光学系の光軸と前記投射光学系から前記スクリーンへの出射後の主光線とのなす角、とする。
  2. 前記画像出力部は、前記歪曲の画像として、前記投射光学系の光軸に対応する前記表示素子の位置からの距離に応じてマイナスの歪量を有する画像を出力する請求項1に記載の投射装置。
  3. 前記画像出力部による前記マイナスの歪量Δhは、

    の条件式を満たす範囲である請求項に記載の投射装置。
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