JP5588756B2 - 太陽電池モジュールの取付け具及び太陽電池モジュールの取付け方法、並びに屋根構造 - Google Patents
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Description
近年、このような太陽電池モジュールを一般家庭の屋根に敷き詰めて設置し、家庭で使用する電力を太陽電池モジュールが発生する電力で賄う太陽光発電システムを採用する家庭が増加しつつある。
ここで、一般的に太陽電池モジュールを屋根上に設置する場合、太陽電池モジュールは取付け具を介して屋根上に設置されている。そしてこのような取付け具は、一般家庭の屋根形状が多種に亘ることから、汎用性の高い取付けが可能なものが要求されている。また、施工作業が容易に実施可能であり、安価に取付け可能な取付け具が要求されている。
加えて、レール内にボルトを一部が突出した状態で配した上で、ボルトの突出部分に押圧部材の孔を挿通させてナットを締めつける必要があるため、屋根用固定装置の組み立てが煩雑であるという問題があった。
またかかる構成によると、押圧部材に負荷を掛けて押圧部材と接続部材とを接近させた状態から、押圧部材にかかる負荷を除去すると、弾性部材の元の寸法に戻ろうとする力が押圧部材を接続部材から離れる方向へ押圧する。そのことにより、手で持ち上げる等の外部からの力を加えることなく、押圧部材を接続部材から離れる方向へ移動させることができ、太陽電池モジュール周辺部を押圧部材と接続部材間へ挿入する際の隙間の間隔を微調整することが可能である。
さらにかかる構成によると、押圧部材が接続部材に近づく方向へ勢いよく移動しても、これらが激しく衝突することがない。そのため、押圧部材と接続部材の衝突によるこれらの部材の破損を防止できる。
なお、ここで締結部材とはネジ、クギ、ピン、押圧子、係止爪等のことである。また、押圧子とは、バネ等の弾性部材で適宜な部材を押圧する機構のことである。
またかかる構成によると、押圧部材に負荷を掛けて押圧部材と接続部材とを接近させた状態から、押圧部材にかかる負荷を除去すると、弾性部材の元の寸法に戻ろうとする力が押圧部材を接続部材から離れる方向へ押圧する。そのことにより、手で持ち上げる等の外部からの力を加えることなく、押圧部材を接続部材から離れる方向へ移動させることができ、太陽電池モジュール周辺部を押圧部材と接続部材間へ挿入する際の隙間の間隔を微調整することが可能である。
さらにかかる構成によると、押圧部材が接続部材に近づく方向へ勢いよく移動しても、これらが激しく衝突することがない。そのため、押圧部材と接続部材の衝突によるこれらの部材の破損を防止できる。
また本発明の取付け方法は、簡単な手順で効率よく太陽電池モジュールを取付けることができるという効果がある。
そして本発明の屋根構造は、安価で容易な施工により構築できるという効果がある。
つまり、載置部10は突出方向基端から短手方向の中心付近までの基端側部分21と、短手方向の中心付近から突出方向先端までの先端側部分22に分割されるものである。そして、基端側部分21は底板部8の短手方向(図3におけるX方向)と略平行に突出するものであり、先端側部分22は基端側部分21の突出方向に対して15度程度傾いた方向へ突出している。また、このとき左右2つの基端側部分21の上面(図3におけるY方向上側の面)は同一平面を形成する。
このことより、2つの係止片24(24a,24b)の幅、即ち、基台部材2の長手方向(図3におけるZ方向)の長さは等しくなっている。
ここで、図4,5に示されるように、突出部16の突出方向先端には三角柱状の爪部17が形成されている。爪部17は、突出部16の突出方向先端部分を爪部17に該当する部分を残して切り取ることにより形成されるものであり、連結部37の長手方向両端の側面に位置している。爪部17の頂角は鋭角となっており、その先端は鋭く尖っている。
そして、この天板部40には上面から下面へ貫通する2つの貫通孔40a,40bが形成されている。これらは天板部40の中心部分と、天板部40の長手方向(図4におけるX方向)において中心部分からやや片側端部よりの部分にそれぞれ形成されている。なお2つの貫通孔40a,40bの中心軸の位置は、天板部30の短手方向(図4におけるZ方向)において同じになっている。
接続部材3の下側(図2におけるY方向下側)には接続補助部材6が配置されており、接続部材3の貫通孔30aと接続補助部材6の貫通孔44aの位置を合わせた状態で、押圧用ボルト47のねじ山部分が下側(図2におけるY方向下側)からこれらの孔に挿通されている。そして、接続部材3の上側(図2におけるY方向上側)では押圧用ボルト47のねじ山部分に抜け止め防止部材51が嵌入されている。
さらに、押圧用ボルト47のねじ山部分であって押圧部材4の貫通孔40aから上側に突出した部分は、スプリングワッシャー52の通し孔を挿通しており、その上側で押圧用ナット48と螺合している。
まず、基台部材2の長手方向(図1におけるZ方向)の端部であって係止部11を設けていない端部側に、接続部材3を側壁部31が基台部材2の長手方向(図1におけるZ方向)と垂直になるように配する。
次に係合溝7と仮想T字部分63を重なりあう状態とし、接続部材3を基台部材2に対して基台部材2の長手方向(図1におけるZ方向)に平行な方向へ相対的に動かして基台部材2に接続部材3を移動可能に取付ける。
なお、このように取付けることで接続部材3が基台部材2から上下方向(図1におけるY方向)及び左右方向(図1におけるX方向)に外れないようになっている。即ち、これらのいずれかの方向へ力が加わっても、係合溝7を形成する側壁と基台部材2の載置部10及び側壁部9が当接することによって接続部材3の移動を妨げられるためである。
また、基台部材2に移動可能に取付けた接続部材3が、係止部11側に近づいていき係止部11に到達すると、係止片24が側壁部31に当接する。そのことにより、接続部材3の移動を係止部11の部分で止めることができる。
そのことにより、押圧用ナット48又は位置決め用ボルト49の頭部に押圧部材4が当接するまで、押圧部材4を接続部材3に対して上側へ持ち上げることができ、押圧部材4を接続部材3及び基台部材2に対して離反させることができる。
なお「設置予定位置」とは、図8に示される様に、太陽電池モジュール66を屋根構造60上に設置した際に、太陽電池モジュール66の屋根の傾斜方向(図8におけるX方向)の両端部が位置する場所である。
なお、このときスレート瓦59には予め下孔61を形成しておく。この下孔61の径は、基台用締結要素64の各孔と係合する部分(例えばねじ山部分)の径より大きくなっている。また、基台用締結要素64を屋根下地72と係合させる際には、電動クギ打ち機等の適宜な手段により、押し込む、ねじ込むといった適宜な動作を行うことで係合することができる。
このことにより、スレート瓦59側から屋根下地72側へ雨水や雪解け水等の屋根上の水が流れ込むことを防止できるため、雨漏り等の問題を防ぐことができる。
このように仮位置決めを行っておくと、後ほど太陽電池モジュールを載置する際に、接続部材3及び押圧部材4を基台部材2に対して大きく動かすことなく太陽電池モジュールの固定作業を実行できるため、作業効率が向上するという利点がある。
このとき、押圧部材4と接続部材3間の隙間が、太陽電池モジュール66のフレーム67を挿入するに十分でない場合は、押圧用ナット48を緩めて押圧部材4を接続部材3に対して相対的に上側(接続部材3から離反する方向であって、図14におけるZ方向上側)へ移動させる。即ち、押圧部材4と接続部材3とが接近した状態において、押圧用ナット48を緩めるとクッション材5が元の形状たる直方体状に戻ろうとする。そのことにより、クッション材5が押圧部材4を押し上げ、押圧部材4が持ち上がり、押圧部材4は接続部材3に対して相対的に上側へ移動する。そのようにして形成された押圧部材4と接続部材3間の隙間にフレーム67の溝78を挿入し、押圧部材4の下側に配置する。
そして、図14(b)で示されるように、そして押圧用ナット48を締め、押圧部材4を接続部材3に対して相対的に下側(接続部材4に接近する方向であって、図14におけるY方向下側)へ移動させることで、押圧部材4によってフレーム67の足板部75を押さえつけることにより、太陽電池モジュール66を固定する。
なお、接続部材3の突出部16(図4,15)の突出量は、押圧部材4及びフレーム67の形状によって適宜変更してよい。
2 基台部材
3 接続部材
4 押圧部材
7 係合溝
8 底板部
9 側壁部
10 載置部
11 係止部
16 突出部
17 爪部
19 封止材
49 位置決め用ボルト(位置決め用締結部材)
64 基台用締結要素
66 太陽電池モジュール
67 フレーム(太陽電池モジュールの周辺部)
Claims (12)
- 屋根上に太陽電池モジュールを固定するための取付け具であり、屋根下地に屋根部材と共に載置される基台部材と、基台部材と係合可能であると共に基台部材と係合した状態で基台部材に沿って移動可能な接続部材と、接続部材に取付けられる押圧部材とを備えて成り、前記接続部材は係合溝を有しており、当該係合溝は基台部材の一部又は全部と嵌合可能なものであって、前記押圧部材は接続部材に対して離反する方向又は接近する方向へ移動可能であり、
前記基台部材は、底板部と、底板部から立ち上げられた2枚の側壁部と、側壁部から外側へ向かって突出した板状の載置部から形成されており、前記係合溝は前記側壁部及び前記載置部の一部又は全部と嵌合するものであって、前記係合溝に前記基台部材の一部又は全部が嵌め込まれることによって、基台部材に接続部材が取付けられることを特徴とする太陽電池モジュールの取付け具。 - 屋根上に太陽電池モジュールを固定するための取付け具であり、屋根下地に屋根部材と共に載置される基台部材と、基台部材と係合可能であると共に基台部材と係合した状態で基台部材に沿って移動可能な接続部材と、接続部材に取付けられる押圧部材とを備えて成り、前記接続部材は係合溝を有しており、当該係合溝は基台部材の一部又は全部と嵌合可能なものであって、前記押圧部材は接続部材に対して離反する方向又は接近する方向へ移動可能であり、
前記接続部材は導電性部材で形成されており、太陽電池モジュール又はその周辺部へ向かって突出する複数の突出部を有し、
前記突出部の先端近傍に爪部を有することを特徴とする太陽電池モジュールの取付け具。 - 屋根上に太陽電池モジュールを固定するための取付け具であり、屋根下地に屋根部材と共に載置される基台部材と、基台部材と係合可能であると共に基台部材と係合した状態で基台部材に沿って移動可能な接続部材と、接続部材に取付けられる押圧部材とを備えて成り、前記接続部材は係合溝を有しており、当該係合溝は基台部材の一部又は全部と嵌合可能なものであって、前記押圧部材は接続部材に対して離反する方向又は接近する方向へ移動可能であり、
前記押圧部材と前記接続部材の間に弾性部材が介在することを特徴とする太陽電池モジュールの取付け具。 - 前記接続部材は、前記係合溝と前記基台部材を嵌合した状態で接続部材を基台部材に対して固定するための位置決め用締結部材を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池モジュールの取付け具。
- 前記接続部材は導電性部材で形成されており、太陽電池モジュール又はその周辺部へ向かって突出する複数の突出部を有することを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の太陽電池モジュールの取付け具。
- 前記突出部の先端近傍に爪部を有することを特徴する請求項5に記載の太陽電池モジュールの取付け具。
- 前記基台部材は、前記係合溝の周辺部分に当接して接続部材の移動を阻止する係止部を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池モジュールの取付け具。
- 前記基台部材は基台用締結要素を挿通するための取付け孔を有し、前記取付け孔の開口形状が長穴状、円状、楕円状、三角形及び四角形のような多角形状の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の太陽電池モジュールの取付け具。
- 前記押圧部材と前記接続部材の間に弾性部材が介在することを特徴とする請求項1、2、4乃至8のいずれかに記載の太陽電池モジュールの取付け具。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の太陽電池モジュール取付け具を使用して複数の屋根部材が載置された基礎屋根構造を有する建屋に太陽電池モジュールを取付ける取付け方法であって、
屋根部材に太陽電池モジュールの取付け具を取付ける工程と、押圧部材を接続部材から離れる方向へ移動させる工程と、押圧部材の下側に太陽電池モジュール又はその周辺部を配し、押圧部材を移動させ、押圧部材によって太陽電池モジュール又はその周辺部を押圧する工程と、を有することを特徴とする太陽電池モジュールの取付け方法。 - 請求項4に記載の太陽電池モジュール取付け具を使用して複数の屋根部材が載置された基礎屋根構造を有する建屋に太陽電池モジュールを取付ける取付け方法であって、
屋根部材に太陽電池モジュールの取付け具を取付ける工程と、太陽電池モジュールの載置前に、太陽電池モジュール取付け時に押圧部材が押圧する太陽電池モジュール又はその周辺部の一部が位置する予定の場所又はその近傍まで押圧部材を移動させ、位置決め用締結部材を用いて接続部材に対して押圧部材を固定する仮位置決め工程と、押圧部材を接続部材から離れる方向へ移動させる工程と、押圧部材の下側に太陽電池モジュール又はその周辺部を配し、押圧部材を移動させ、押圧部材によって太陽電池モジュール又はその周辺部を押圧する工程と、を有することを特徴とする太陽電池モジュールの取付け方法。 - 複数の屋根部材が屋根下地上に列状及び複数段状に並べられて平面的な広がりをもって載置された基礎屋根構造を有し、前記基礎屋根構造上に請求項1乃至9のいずれかに記載の太陽電池モジュールの取付け具が複数取り付けられ、当該複数の太陽電池モジュールの取付け具を介して複数の太陽電池モジュールが基礎屋根構造に取付けられていることを特徴とする屋根構造。
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