JP5588129B2 - 同期再生装置、同期再生方法および同期再生プログラム - Google Patents
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Description
これにより、2つの曲のいずれの同期再生に対しても違和感の少ない同期テンポを算出することができる。
(同期再生装置の構成)
図1は、同期再生装置100の構成を示すブロック図である。同期再生装置100は、周期性を有する2つの楽曲データ(音声データ)を同期させて再生する。図1に示すように、同期再生装置100は、入力部101、サンプル取得部102、音声データベース103、テンポ調整部104、設定部105、再生部106、情報管理部107、音声データ取得部108およびテンポ算出部109を備えている。
まず、変数a、bに基づいて最適化された式(4)に基づいて、テンポ調整係数fopt(x,y)を計算する。たとえば、式(4)において、fopt(x,y)>1の場合と,fopt(x,y)<1の場合のV値が一致するようにテンポ合致数値T_aimを設定するとした場合、T_aimは2次方程式の解となり、式(6)のように表せる。なお、T_x、T_yはミックス対象となる楽曲x、yのテンポ(すなわちBPM)を表し、T_x<T_yの関係を満たしているものとする。
図2は、同期再生装置100の動作を示すフローチャートである。図2に示すように、まず、同期再生装置100は、サンプルの楽曲データを取得する(ステップS1)。次に、サンプルの楽曲データを設定に従ってテンポ調整し、テンポを変化させながら楽曲を再生する(ステップS2)。そして、違和感を覚えたときにユーザによりなされる入力を受け付ける(ステップS3)。ステップS2、S3については、テンポを速くする再生とテンポを遅くする再生をそれぞれ行うことが好ましい。
次に、サンプル楽曲を再生する際に行われるテンポ変化のパラメータ設定を説明する。図3は、サンプル楽曲のテンポ変化の設定画面を示す図である。図3に示すように、たとえば、テンポ変化開始時刻t_ad=10、t_adj=3、Δf=+0.05として、テンポを速めた音源を利用するとき、ユーザが楽曲開始から20秒時点で違和感を覚えて入力をした場合には、式(3)により、F=1.20として保持される。なお、Fが得られていない場合、事前に多くのユーザから違和感を覚えたテンポ変化時間を取得し、あらかじめ平均的な値を算出し、Fとして設定してもよい。
次に、サンプル楽曲のテンポ変化について説明する。図4Aおよび図4Bは、サンプル楽曲のテンポ変化の一例を示すグラフである。図4Aおよび図4Bに示すように、サンプル楽曲に固有のテンポをBPM0とすると、これに対して一定の変化率でテンポを変化させることができる。図4Aに示す例では、固有のテンポから楽曲再生のテンポを速くしている。また、図4Bに示す例では、固有のテンポから楽曲再生のテンポを遅くしている。ユーザ入力時刻t_inputとテンポ変化開始時刻t_adとの差が、ユーザが違和感を覚えるまでのテンポ変化に対応しており、図4Aおよび図4Bに示す例では、テンポが遅くなる場合の方が速くなる場合より違和感を覚えやすい傾向があることが分かる。
(同期再生装置の構成)
上記の実施形態では、サンプルの楽曲データを再生してテンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を得ているが、必ずしもサンプルの楽曲データを再生する必要はない。図5は、サンプルの楽曲データを用いない同期再生装置の構成を示すブロック図である。図5に示すように、同期再生装置200は、入力部101、音声データベース103、テンポ調整部104、再生部106、情報管理部107、音声データ取得部108およびテンポ算出部109を備えている。各部の機能は同期再生装置100と同様である。このような構成により、中間値等のあらかじめ設定した値を用いてリミックス音源を生成し、実際に再生された音源に対して違和感を覚えた場合に時刻等の入力を行うことで、サンプル音源の再生を省略できる。なお、あらかじめ多くのユーザから違和感を覚えた時刻やパラメータの入力を受け付け、その平均値を初期設定値として利用してもよい。
(同期再生装置の構成)
上記の実施形態では、同期再生時の違和感の低減にテンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を利用しているが、楽曲の再生順序についてもテンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を利用し、違和感を低減することができる。すなわち、テンポ調整係数fopt(x,y)を利用して、音質劣化の最も少ない組合せを計算し、再生楽曲の順序(プレイリスト)を決定できる。
次に、順序決定プロセスの一例を説明する。図7および図8は、同期再生装置300の動作を示すフローチャートである。まず、以下の式で表される順序決定対象となる楽曲群Lから2曲を選択する(ステップT1)。
101 入力部
102 サンプル取得部
103 音声データベース
104 テンポ調整部
105 設定部
106 再生部
107 情報管理部
108 音声データ取得部
109 テンポ算出部
301 総和算出部
302 順序決定部
Claims (11)
- 2つの楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生装置であって、
テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を参照し、前記2つの楽曲データを再生するときの同期テンポを算出するテンポ算出部と、
前記2つの楽曲データを前記算出された同期テンポで再生する再生部と、を備え、
前記テンポ算出部は、前記2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの再生テンポを速くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度と、他方の楽曲データの再生テンポを遅くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度とを一致させるように同期テンポを算出することを特徴とする同期再生装置。 - 楽曲データの再生テンポを速くしたときにユーザが違和感を覚える第1のテンポ変化量および楽曲データの再生テンポを遅くしたときに前記ユーザが違和感を覚える第2のテンポ変化量を、前記テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報として取得する情報管理部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の同期再生装置。
- 2つの楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生装置であって、
テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を参照し、前記2つの楽曲データを再生するときの同期テンポを算出するテンポ算出部と、
前記2つの楽曲データを前記算出された同期テンポで再生する再生部と、
楽曲データの再生テンポを速くしたときにユーザが違和感を覚える第1のテンポ変化量および楽曲データの再生テンポを遅くしたときに前記ユーザが違和感を覚える第2のテンポ変化量の少なくともいずれか一方を、前記テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報として取得する情報管理部と、を備え、
前記情報管理部は、楽曲データを再生するテンポの変化開始時刻から前記ユーザからの入力時刻までの楽曲データの再生のテンポ変化量を計測することで、前記第1のテンポ変化量または第2のテンポ変化量を取得することを特徴とする同期再生装置。 - 前記情報管理部は、前記第1のテンポ変化量または前記第2のテンポ変化量からテンポを速くする際にテンポに乗ずる係数の重みづけまたはテンポを遅くする際にテンポに乗ずる係数の重みづけを算出することを特徴とする請求項3記載の同期再生装置。
- 2つの楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生装置であって、
テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を参照し、前記2つの楽曲データを再生するときの同期テンポを算出するテンポ算出部と、
前記2つの楽曲データを前記算出された同期テンポで再生する再生部と、
楽曲データの再生テンポを速くしたときにユーザが違和感を覚える第1のテンポ変化量および楽曲データの再生テンポを遅くしたときに前記ユーザが違和感を覚える第2のテンポ変化量を、前記テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報として取得する情報管理部と、を備え、
前記テンポ算出部は、前記2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの固有のテンポをT_x、他方の楽曲データの固有のテンポをT_yとし、前記第1のテンポ変化量および前記第2のテンポ変化量から決まる所定の関係を有する重みづけ係数をa、bとしたとき、以下の数式により同期テンポT_aimを算出することを特徴とする同期再生装置。
- 複数の楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生装置であって、
連続して再生される2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの再生テンポを速くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度と、他方の楽曲データの再生テンポを遅くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度とを合計した総和を算出する総和算出部と、
前記総和が最小となるように楽曲データの順序を決定する順序決定部とを備えることを特徴とする同期再生装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の同期再生装置であって、
連続して再生される2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの再生テンポを速くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度と、他方の楽曲データの再生テンポを遅くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度とを合計した総和を算出する総和算出部と、
前記総和が最小となるように楽曲データの順序を決定する順序決定部とを更に備え、
前記決定された再生順序で、与える違和感が少ないテンポで同期させて複数の楽曲データを連続で再生することを特徴とする同期再生装置。 - 2つの楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生方法であって、
テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を参照し、前記2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの再生テンポを速くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度と、他方の楽曲データの再生テンポを遅くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度とを一致させるように前記2つの楽曲データを再生するときの同期テンポを算出するステップと、
前記2つの楽曲データを前記算出された同期テンポで再生するステップと、を含むことを特徴とする同期再生方法。 - 複数の楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生方法であって、
連続して再生される2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの再生テンポを速くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度と、他方の楽曲データの再生テンポを遅くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度とを合計した総和を算出するステップと、
前記総和が最小となるように楽曲データの順序を決定するステップとを含むことを特徴とする同期再生方法。 - 2つの楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生プログラムであって、
テンポ変化に対して感じる違和感を定量化した情報を参照し、前記2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの再生テンポを速くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度と、他方の楽曲データの再生テンポを遅くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度とを一致させるように前記2つの楽曲データを再生するときの同期テンポを算出する処理と、
前記2つの楽曲データを前記算出された同期テンポで再生する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする同期再生プログラム。 - 複数の楽曲データの連続再生における同期再生時にテンポが同期するように調整した上で順に再生する同期再生プログラムであって、
連続して再生される2つの楽曲データのうち、一方の楽曲データの再生テンポを速くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度と、他方の楽曲データの再生テンポを遅くしたときにテンポ変化量が与える違和感の程度とを合計した総和を算出する処理と、
前記総和が最小となるように楽曲データの順序を決定する処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする同期再生プログラム。
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