JP5585991B2 - 量子符号化装置、量子検査装置、及びそれらの方法 - Google Patents

量子符号化装置、量子検査装置、及びそれらの方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5585991B2
JP5585991B2 JP2011269585A JP2011269585A JP5585991B2 JP 5585991 B2 JP5585991 B2 JP 5585991B2 JP 2011269585 A JP2011269585 A JP 2011269585A JP 2011269585 A JP2011269585 A JP 2011269585A JP 5585991 B2 JP5585991 B2 JP 5585991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
qubits
quantum
belonging
pauli
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011269585A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013121161A (ja
Inventor
裕己 徳永
信之 井元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Osaka University NUC
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Osaka University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp, Osaka University NUC filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2011269585A priority Critical patent/JP5585991B2/ja
Publication of JP2013121161A publication Critical patent/JP2013121161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5585991B2 publication Critical patent/JP5585991B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Error Detection And Correction (AREA)

Description

本発明は、量子計算技術に関し、特に、誤り訂正符号技術に関する。
近年、量子力学を用いることで、これまで不可能であった情報処理を可能にする量子情報処理が提案されている。量子情報処理の基本単位は量子ビットであるが、量子ビットは雑音(デコヒーレンス)に弱くこれに対応するための誤り訂正符号技術が必須であると考えられている。このような量子誤り訂正符号の一つに、2次元格子上に量子ビットを配置し、それらをエンタングル状態にした表面符号(トポロジカル符号)が知られている(例えば、非特許文献1,2参照)。
A. Y. Kitaev, "Fault-tolerant quantum computation by anyons," Annals of Physics, vol. 303, no. 1, pp. 2-30, 1997. A. G. Fowler, A. M. Stephens, and P. Groszkowski, "High-threshold universal quantum computation on the surface code," Physical Review A, vol. 80, no. 5, p. 52312, Nov. 2009.
しかしながら従来の表面符号は、ビット反転誤り(ビットエラー)と位相誤り(位相エラー)が対称的なときに最も誤りを検出できるものであり、ビット反転誤りと位相誤りとが非対称な環境は考慮されていない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ビット反転誤りと位相誤りとが非対称な環境で効率的に誤りを検出することが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明では、L=(Q(0),...,Q(N-1))がN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)からなる集合であり、辺E(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれが集合Lに属する量子ビットQ(n)のそれぞれに一対一で対応する仮想的な辺であり、辺E(n)のそれぞれには2個の仮想的な端点である点V(m) (m=0,...,M-1)が対応し、点V(m) (m=0,...,M-1)のそれぞれが複数個の辺E(n)の組み合わせに対応し、面F(k) (k=0,...,K-1)のそれぞれがG(k)個の辺E(n)とG(k)個の点V(m)との組み合わせに対応する仮想的な面であり、点V(m)のそれぞれが点V(m)のそれぞれに対応する面F(k)に対応する何れかの辺E(n)の仮想的な端点であり、EF(k)が面F(k)に対応するG(k)個の辺E(n)に対応する量子ビットQ(n)の集合であり、EV(m)が点V(m)に対応する辺E(n)の組み合わせに対応する量子ビットQ(n)の集合であり、A(L, EF(k))が集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリZ操作を施す演算子を表し、B(L, EV(m))が集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリX操作を施す演算子を表す。すべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす、N個の量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>を生成する。ただし、少なくとも一部のkとmとの組み合わせで集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)の個数と集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)の個数とが異なる。
本発明では、少なくとも一部のkとmとの組み合わせで集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)の個数と集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)の個数とが異なることとしたため、ビット反転誤りと位相誤りとが非対称な環境で効率的に誤りを検出することができる。
図1は実施形態の量子符号化装置及び量子検査装置を例示するための図である。 図2は実施形態の符号化部を例示するための図である。 図3は実施形態の測定部を例示するための図である。 図4は実施形態の処理を例示するための図である。 図5は量子ビットの格子構造を説明するための図である。 図6は量子ビットの格子構造を説明するための図である。 図7は冗長化基底を例示するための図である。 図8は冗長化基底を例示するための図である。 図9は量子ビットの誤りを例示するための図である。 図10は量子ビットの誤り訂正を例示するための図である。 図12は量子ビットの誤り訂正を例示するための図である。 図12A及び12Bは量子ビットの格子構造を説明するための図である。 図13A及び13Bは量子ビットの格子構造を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
<定義>
実施形態で用いられる記号や用語を定義する。
量子ビット(qubit)とは、量子情報処理における基本単位である。量子ビットの具体例は、量子ドット内の電子準位、原子の核スピン、超伝導体内部の電荷(クーパー対)量、光子の偏光などである。量子ビットは、古典的ビットの2値に対応する直交基底の量子状態の重ね合わせ状態をとる。重ね合わせ状態とは、量子力学的に複数の量子状態が同時に存在することを意味する。
量子状態はケットベクトル|Φ>を用いて表記され、それに対する双対なブラベクトルを<Φ|と表記する。基底の量子状態を|0>及び|1>とすると、1個の量子ビットの量子状態φは、以下のような|0>と|1>の線形結合で表現できる。
φ=c0|0>+c1|1> (|c0|2+|c1|2=1) ...(1)
ここでc0, c1は、複素数で表される各量子状態の係数(「振幅」という)であり、それらの絶対値の2乗値がそれぞれに対応する量子状態をとる確率を示す。
12>は|α1>と|α2>との内積を表す。(×)は以下のテンソル積を表す。
Figure 0005585991
1>(×)|α2>は|α1>と|α2>とのテンソル積を表し、ときに|α1>(×)|α2>は|γ>|δ>と簡略表示される。いかなる|α1>及び|α2>を用いても|α1>(×)|α2>で表現することのできない複数の量子ビットの量子状態をエンタングルメント状態と呼ぶ。
パウリX操作とは、式(1)で表される1個の量子ビットの量子状態を以下の式(2)の量子状態に変換する操作を意味する。
φ’=c0’|0>+c1’|1> (|c0’|2+|c1’|2=1) ...(2)
ただし、(c0’, c1’)は以下を満たす。
Figure 0005585991
パウリX操作によって、量子状態|0>の量子ビットの量子状態が|1>に変換され、量子状態|1>の量子ビットの量子状態が|0>に変換される。
パウリZ操作とは、式(1)で表される1個の量子ビットの量子状態を以下の式(4)の量子状態に変換する操作を意味する。
φ’’=c0’’|0>+c1’’|1> (|c0’’|2+|c1’’|2=1) ...(4)
ただし、(c0’’, c1’’)は以下を満たす。
Figure 0005585991
パウリZ操作によって、量子状態|0>の量子ビットの量子状態は変換されず、量子状態|1>の量子ビットの量子状態は-|1>に変換される。
X測定とは、パウリX操作を表す以下の行列Xの固有ベクトル(1/√2,1/√2)及び(1/√2,-1/√2)のそれぞれを振幅とした以下の2個の量子状態、すなわち|+>及び|->を基底とした測定を行うことを意味する。
Figure 0005585991
ただし行列Xは以下のように表される。
Figure 0005585991
以下の式(8)に示すように、基底|+>((c0,c1)=(1/√2,1/√2))は行列Xの固有値λ=1に対応する固有ベクトルであり、基底|->((c0,c1)=(1/√2,-1/√2))は行列Xの固有値λ=-1に対応する固有ベクトルである。
Figure 0005585991
量子状態|Φ>をX測定することで基底|+>が測定される確率は|<+|Φ>|2であり、基底|->が測定される確率は|<-|Φ>|2である。
Z測定とは、パウリZ操作を表す行列Zの固有ベクトル(1,0)及び(0,1)のそれぞれを振幅とした2個の量子状態、すなわち|0>及び|1>を基底とした測定を行うことを意味する。ただし行列Zは以下のように表される。
Figure 0005585991
以下の式(10)に示すように、基底|0>((c0,c1)=(1,0))は行列Zの固有値λ=1に対応する固有ベクトルであり、基底|1>((c0,c1)=(0,1))は行列Zの固有値λ=-1に対応する固有ベクトルである。
Figure 0005585991
量子状態|Φ>をZ測定することで基底|0>が測定される確率は|<0|Φ>|2であり、基底|1>が測定される確率は|<1|Φ>|2である。
量子状態|α1>|α2>の2個の量子ビットに対する制御NOT操作は、以下の式(11)で表現される。
1’>|α2’>=CX・|α1>|α2> ...(11)
ただし、以下が満たされる。
Figure 0005585991
Figure 0005585991
言い換えると、制御NOT操作は、|0>|0>を|0>|0>に、|0>|1>を|0>|1>に、|1>|0>を|1>|1>に、|1>|1>を|1>|0>にする操作である。さらに言い換えると、量子ビットの対QA,QBの量子状態に対する制御NOT操作は、量子ビットQAの量子状態が|1>のときに量子ビットQBの量子状態に対してパウリX操作を施し、量子ビットQAの量子状態が|0>のときに量子ビットQBの量子状態を操作しないものである。
量子状態|α1>|α2>の2個の量子ビットに対する制御パウリZ操作は、以下の式(12)で表現される。
1’>|α2’>=CZ・|α1>|α2> ...(12)
ただし、以下が満たされる。
Figure 0005585991
言い換えると、制御パウリZ操作は、|0>|0>を|0>|0>に、|0>|1>を|0>|1>に、|1>|0>を|1>|0>に、|1>|1>を-|1>|1>にする操作である。さらに言い換えると、量子ビットの対QA,QBの量子状態に対する制御パウリZ操作は、量子ビットQAの量子状態が|1>のときに量子ビットQBの量子状態に対してパウリZ操作を施し、量子ビットQAの量子状態が|0>のときに量子ビットQBの量子状態を操作しないものである。
量子ビットの格子構造とは、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)からなる集合L=(Q(0),...,Q(N-1))であって次の条件(A)〜(D)を満たすものを意味する。
(A) 量子ビットQ(n)のそれぞれに一対一で対応する仮想的な辺E(n) (n=0,...,N-1)が定義されている。辺E(n)の例は量子ビットQ(n)を通る線分である。Nは正整数であり、例えばN≧6である。
(B) 辺E(n)のそれぞれには2個の仮想的な端点である点V(m) (m=0,...,M-1)が対応し、点V(m) (m=0,...,M-1)のそれぞれが複数個(例えば3個以上)の辺E(n)の組み合わせに対応する。例えば、点V(m) (m=0,...,M-1)のそれぞれが3個以上の辺E(n)に共通の端点となっている。Mは正整数であり、例えばM≧4である。
(C) G(k)個の辺E(n)とG(k)個の点V(m)との組み合わせに対応する仮想的な面F(k) (k=0,...,K-1)が定義されている。ただし、点V(m)のそれぞれが点V(m)のそれぞれに対応する面F(k)に対応する何れかの辺E(n)の仮想的な端点である。辺E(n)のそれぞれは何れか2個の面F(k)に対応する。言い換えると、隣接する2個の面F(k)は同一の辺E(n)に対応する。面F(k)の例は、G(k)個の辺E(n)とそれらをつなぐG(k)個の点V(m)とで囲まれた多角形面である。G(k)は正整数であり、例えばG(k)≧3である。Kは正整数であり、例えばK≧3である。
(D) 面F(k) (k=0,...,K-1)の集合がトーラス面(torus surface)を構成する。言い換えると、面F(k) (k=0,...,K-1)の集合によって特定の立体領域を包む表面が構成される。当該面F(k) (k=0,...,K-1)の集合からなる表面には端部は存在しない。
図5に例示する格子構造Lの場合、例えば量子ビットQ(ξ0)〜Q(ξ4)が辺E(ξ0)〜E(ξ4)に一対一で対応し、辺E(ξ0)には端点である点V(μ0), V(μ2)が対応し、辺E(ξ1)には端点である点V(μ0), V(μ1)が対応し、辺E(ξ2)には端点である点V(μ1), V(μ2)が対応し、点V(μ1)が4個の辺E(ξ1), E(ξ2), E(ξ3), E(ξ4)の組み合わせに対応し、面F(τ0)が3個の辺E(ξ0), E(ξ1), E(ξ2)と3個の点V(μ0), V(μ1), V(μ2)との組み合わせに対応し、面F(k) (k=0,...,K-1)の集合によってドーナツ型トーラスの表面(ドーナツ状の立体領域を包む表面)をなす。
上記の条件(A)〜(D)に加え、さらに以下の条件(E)を満たすものを非対称な格子構造と呼ぶ。
(E) 少なくとも一部のkとmとの組み合わせで、集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)の個数と集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)の個数とが異なる。ただし、EF(k)は面F(k)に対応するG(k)個の辺E(n)に対応する量子ビットQ(n) (n∈{0,...,N})の集合であり、EV(m)は点V(m)に対応する辺E(n)の組み合わせに対応する量子ビットQ(n) (n∈{0,...,N})の集合である。
図5に例示する格子構造Lも非対称な格子構造である。図5の例の場合、面F(τ0)に対応する3個の辺E(ξ0), E(ξ1), E(ξ2)に対応する量子ビットQ(ξ0), Q(ξ0), Q(ξ2)の個数(3個)と、点V(μ1)に対応する4個の辺E(ξ1), E(ξ2), E(ξ3), E(ξ4)に対応する量子ビットQ(ξ1), Q(ξ2), Q(ξ3), Q(ξ4)の個数(4個)とが異なる。
量子計算における誤り訂正では、ビット反転誤りと位相誤りのみを扱えばよいことが知られている。
ビット反転誤りとは、量子ビットQ(n)の基底状態{|0>, |1>}が反転する誤りを表す。例えば、|0>の状態であるべき量子ビットQ(n)の状態が|1>となったり、|1>の状態であるべき量子ビットQ(n)の状態が|0>となったりする誤りがビット反転誤りである。量子ビットQ(n)にビット反転誤りが生じたことは、当該量子ビットQ(n)にパウリX操作が施されたことに相当する。ビット反転誤りを持つ量子ビットQ(n)にさらにパウリX操作を施すことで、そのビット反転誤りが訂正される。
位相誤りとは、量子ビットQ(n)の基底状態間の位相が反転する誤りを表す。例えば、|+>の状態であるべき量子ビットQ(n)の状態が|->となったり、|->の状態であるべき量子ビットQ(n)の状態が|+>となったりする誤りが位相誤りである。1個の量子ビットQ(n)に位相誤りが生じたことは、当該子量ビットQ(n)にパウリZ操作が施されたことに相当する。位相誤りを持つ量子ビットQ(n)にさらにパウリZ操作を施すことで、その位相誤りが訂正される。
固定化オペレーターA(L, EF(k))は、A(L, EF(k))が集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)∈EF(k)のそれぞれに対してパウリZ操作を施す演算子を表し、固定化オペレーターB(L, EV(m))は、集合EV(m)に属する量子ビットQ(n) (n∈EV(m))のそれぞれに対してパウリX操作を施す演算子を表す。固定化オペレーターA(L, EF(k)),B(L, EV(m))は以下のように表記される。
Figure 0005585991
ただし、Ziは量子ビットQ(i)に対してパウリZ操作を施すことを表し、Xjは量子ビットQ(j)に対してパウリX操作を施すことを表す。図5の例を用いて例示すると、A(L, EF(τ0))は量子ビットQ(ξ0), Q(ξ1), Q(ξ2)のそれぞれに対してパウリZ操作を施す操作を表し、B(L, EV(μ1))は量子ビットQ(ξ1), Q(ξ2), Q(ξ3), Q(ξ4)のそれぞれに対してパウリX操作を施す操作を表す。
<構成>
図1に例示するように、本形態の量子符号化装置11は、符号化部111及び量子計算部112を有し、本形態の量子検査装置12は、測定部121,122、判定部123、選択部124,126、及び訂正部125,127を有する。
本形態の量子符号化装置11は、非対称な格子構造Lを構成するN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)を符号化し、複数の量子ビットの量子状態の組み合わせで表される冗長化基底の何れかの量子状態を得、冗長化基底を用いて何らかの量子計算を行う。本形態の量子検査装置12は、非対称な格子構造Lを構成するN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)の誤り検出や誤り訂正を行う。量子符号化装置11と量子検査装置12は同一の筺体に納められた装置であってもよいし、別の筺体に納められた装置であってもよい。
図2に例示するように、符号化部111は、初期量子状態生成部111a、制御NOT操作部111b、Z測定部111c、パウリX操作部111d、制御パウリZ操作部111e、X測定部111f、及びパウリZ操作部111gを有する。図3に例示するように、測定部121は、制御NOT操作部121a、Z測定部121b、及び補助ビット判定部121cを有する。測定部122は、制御パウリZ操作部122a、X測定部122b、及び補助ビット判定部122cを有する。
本形態の量子符号化装置11及び量子検査装置12は、例えば、量子コンピュータ、或いは量子コンピュータと古典コンユータとの組合せで実現できる。量子コンピュータの物理系としては、例えば、液体中の各スピンを用いる方式(Gershenfield, Chuang, “Bulk spin resonance quantum computation,” Science, 275;350, 1997)、シリコン結晶中の核スピンを用いる方式(B. E. Kane, “A silicon-based nuclear spin quantum computer,” Nature 393, 133, 1998)、量子ドット中の電子スピンを用いる方式(D. Loss and D. P. DiVincenzo, “Quantum computation with quantum dots,” Physical Review A 57, 120-126, 1998)、イオントラップを用いる方式(J. I. Cirac and P. Zoller, “Quantum computations with cold trapped ions,” Physical Rev. Lett. vol. 74, No. 20, pp.4091-4094, 1995)、光子を用いる方式等を例示できる。それぞれの物理系に対する量子コンピュータの実現方式については、「M. A. Nielsen and I. L. Chuang, “Quantum Computation and Quantum Information,” Cambridge University Press, Chapter 7 Physical Realization」に詳しい。
<処理>
図4を参照しながら本形態の処理を説明する。
量子符号化装置11の符号化部111(図2)は、非対称な格子構造Lを構成するN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)を符号化し、複数の量子ビットの量子状態の組み合わせで表される冗長化基底の何れかの量子状態を生成する。本形態の符号化部111は、すべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)の量子状態|Ψ>を生成する。このような量子状態は複数種類存在し、それらが符号化された量子ビットの量子状態に相当する(ステップS1)。
[冗長化基底とされた量子状態の例示]
図6〜8を用いて冗長化基底とされた量子状態を例示する。図6〜8は、50個の六角形の面F(k) (k=τ0,...,τ49)からなる格子構造の展開図である。白丸及び黒丸は量子ビットを表す。図6に例示する量子ビットの量子状態|Ψ>は、すべての面F(k)についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべての点V(m)についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすものとし、それらの量子ビットを白丸で表す。図7及び8の黒丸は、白丸の量子ビットに対してパウリX操作及びパウリZ操作が施された量子ビットを表す。図7及び8の例では、面F(k)のそれぞれに対して2個(偶数個)の黒丸が対応し、点V(m)のそれぞれに対して2個(偶数個)の黒丸が対応する。図7及び8の状態でも、すべての面F(k)についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべての点V(m)についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす。図6〜8のそれぞれの状態は互いに異なる基底として扱うことができる([冗長化基底とされた量子状態の例示]の説明終わり)。
[ビット反転誤り及び位相誤りに対する強さ]
集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)の個数が少ないほど多くのビット反転誤りを検出でき、集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)の個数が少ないほど多くの位相誤りを検出できる。なぜなら、個数が少ないほど誤りがおきた場所の推定がしやすいためである。例えば、すべてのk=0,...,K-1についての集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)の個数の合計がすべてのm=0,...,M-1についての集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)の個数の合計よりも多い場合には、位相誤りに対する耐性がビット反転誤りに対する耐性よりも高い。逆にすべてのk=0,...,K-1についての集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)の個数の合計がすべてのm=0,...,M-1についての集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)の個数の合計よりも少ない場合には、ビット反転誤りに対する耐性が位相誤りに対する耐性よりも高い。ただし、構造上、EF(k)とEV(m)に属する量子ビットの個数のどちらかを少なくするともう一方が多くなるというトレードオフの関係にある([ビット反転誤り及び位相誤りに対する強さ]の説明終わり)。
[ステップS1の具体例]
ステップS1の具体例を示す。まず、符号化部111(図2)の初期量子状態生成部111aが、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれを重ね合わせ状態とする。例えば、初期量子状態生成部111aは、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれの量子状態を|+>にする。
制御NOT操作部111bは、それぞれの量子状態が|0>とされた補助量子ビットCQ(k) (k=0,...,K-1)(図示せず)を用い、集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)と補助量子ビットCQ(k)とに対する制御NOT操作を行う。Z測定部111cは、これらの制御NOT操作がなされた補助量子ビットCQ(k) (k=0,...,K-1)をZ測定する。パウリX操作部111dは、Z測定部111cで量子状態が|1>であると観測された補助量子ビットCQ(k)に対応する集合EF(k)に属する何れか奇数個(例えば1個)の量子ビットQ(n)に対してパウリX操作を施す。パウリX操作部111dは、補助量子ビットCQ(k)の量子状態が|0>であると観測された補助量子ビットCQ(k)に対応する集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)に対しては操作を行わない。
制御パウリZ操作部111eは、それぞれの量子状態が|+>とされた補助量子ビットCQ(m) (m=0,...,M-1)(図示せず)を用い、集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)と補助量子ビットCQ(m)とに対して制御パウリZ操作を行う。X測定部111fは、これらの制御パウリZ操作がなされた補助量子ビットCQ(m) (m=0,...,M-1)をX測定する。パウリZ操作部111gは、X測定部111fで量子状態が|->であると観測された補助量子ビットCQ(m)に対応する集合EV(m)に属する奇数個の量子ビットQ(n)に対してパウリZ操作を施す。パウリZ操作部111gは、補助量子ビットCQ(m)の量子状態が|+>と観測された補助量子ビットCQ(m)に対応する集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)に対しては操作を行わない。
これらの処理によって、すべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)の量子状態|Ψ>が生成される。このことをG(k)=3の例を挙げて説明する。
初期量子状態生成部111aで、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれの量子状態が|+>とされたとする。1個の集合EF(k)に属する3個の量子ビットQ(n)のみに注目すると、それらの量子状態は以下のように表記できる(振幅省略)。
(|0>+|1>)(|0>+|1>)(|0>+|1>)
=|0>|0>|0>+|0>|1>|0>+|1>|0>|0>+|1>|1>|0>+|0>|0>|1>+|0>|1>|1>+|1>|0>|1>+|1>|1>|1> ...(16)
制御NOT操作部111bが、1個の集合EF(k)に属する3個の量子ビットQ(n)と量子状態が|0>とされた補助量子ビットCQ(k)とに対する制御NOT操作を行うと、それらの量子状態は以下のようになる(振幅省略)。
|0>|0>|0>|0>+|0>|1>|0>|1>+|1>|0>|0>|1>+|1>|1>|0>|0>+|0>|0>|1>|1>+|0>|1>|1>|0>+|1>|0>|1>|0>+|1>|1>|1>|1> ...(17)
Z測定部111cが、この制御NOT操作がなされた補助量子ビットCQ(k)をZ測定して量子状態が|0>であると観測されるのは、上記3個の量子ビットQ(n)の量子状態が以下の場合である(振幅省略)。
|0>|0>|0>+|1>|1>|0>+|0>|1>|1>+|1>|0>|1> ...(18)
一方、補助量子ビットCQ(k)の量子状態が|1>であると観測されるのは、上記3個の量子ビットQ(n)の量子状態が以下の場合である(振幅省略)。
|0>|1>|0>+|1>|0>|0>+|0>|0>|1>+|1>|1>|1> ...(19)
この場合にパウリX操作部111dが1個の量子ビットQ(n)に対してパウリX操作を施すと、上記3個の量子ビットQ(n)の量子状態は式(18)の量子状態と等しくなる。式(18)の量子状態の3個の量子ビットのそれぞれにパウリZ操作を施しても量子状態は変化しない。従ってA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たす。同様にB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすことも言える([ステップS1の具体例]の説明終わり)。
次に量子計算部11(図1)が、冗長化基底とされたN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)を用いて所望の量子計算を行う(ステップS2)。量子計算の過程でビット反転誤り及び位相誤りが生じなかったのであれば、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)の量子状態は、何れかの冗長化基底、すなわちA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、B(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす何れかの量子状態|Ψ>となる。一方、量子計算の過程でビット反転誤りや位相誤りが検出可能な範囲(他の冗長化基底とならない範囲)で生じたのであれば、N個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)の量子状態は、冗長化基底以外の状態となる。具体的な量子計算方法については、例えば「R. Raussendorf, J. Harrington, K. Goyal, “A fault-tolerant one-way quantum computer,” Ann. Phys. (N.Y.) 321, 2242 (2006). 」等参照。
次に、量子検査装置12がN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)の誤り検出及び誤り訂正を行う。測定部121(図1)は、k=0,...,K-1についてN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)の量子状態|Ψ>がA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たすかを測定する。言い換えると、測定部121は、固定化オペレーターA(L, EF(k))で量子状態|Ψ>を測定する(ステップS3)。
[ステップS3の具体例]
ステップS3の具体例を示す。まず、測定部121(図3)の制御NOT操作部121aは、それぞれの量子状態が|0>とされた補助量子ビットCQ(k) (k=0,...,K-1)(図示せず)を用い、集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)と補助量子ビットCQ(k)(図示せず)とに対する制御NOT操作を行う。次に、Z測定部121bが制御NOT操作がなされた補助量子ビットCQ(k)をZ測定する。補助ビット判定部121cは、Z測定部121bで補助量子ビットCQ(k)の量子状態が|0>であると観測された場合にA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たすと判定し、Z測定部121bで補助量子ビットCQ(k)の量子状態が|1>であると観測された場合にA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定する([ステップS3の具体例]の説明終わり)。
測定部122(図1)は、m=0,...,M-1についてN個の量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>がB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすかを測定する。言い換えると、測定部122は、固定化オペレーターB(L, EV(m))で量子状態|Ψ>を測定する(ステップS4)。
[ステップS4の具体例]
ステップS4の具体例を示す。まず、測定部122の制御パウリZ操作部122aは、それぞれの量子状態が|+>とされた補助量子ビットCQ(m) (m=0,...,M-1)(図示せず)を用い、集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)と補助量子ビットCQ(m)とに対して制御パウリZ操作を行う。X測定部122bは、制御パウリZ操作がなされた補助量子ビットCQ(m)をX測定する。補助ビット判定部122cは、X測定部122bで補助量子ビットCQ(m)の量子状態が|+>であると観測された場合にB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすと判定し、X測定部122bで補助量子ビットCQ(m)の量子状態が|->であると観測された場合にB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定する([ステップS4の具体例]の説明終わり)。
測定部121ですべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たすと判定された場合(ステップS5)、判定部123(図1)が処理をステップS6に進め、そうでなければ判定部123が処理をステップS8に進める。
ステップS6では、判定部123ですべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすと測定された場合(ステップS6)、判定部123が処理をステップS7に進め、そうでなければ判定部123が処理をステップS8に進める。ステップS7では、判定部123が誤りが存在しない旨の情報を出力し、処理を終了させる。
ステップS8では、判定部123が誤りが存在する旨の情報を出力する(ステップS8)。
ステップS8の後、測定部121でA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された面F(k)の情報、及び、測定部122でB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された点V(m)の情報を用いて誤りが生じた位置が推定され、誤り訂正が実行される。測定部121,122での測定結果と誤り(ビット判定誤り及び位相誤り)とには、以下の関係がある。
関係:或る面F(kα)でA(L, EF(kα))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定されるのは、この面F(kα)に対応する集合EF(kα)に属する量子ビットQ(n)のうち奇数個の量子ビットにビット反転誤りが生じた場合である。偶数個の量子ビットにビット反転誤りが生じた場合にはA(L, EF(kα))|Ψ>=|Ψ>を満たすと判定される。同様に、或る点V(mβ)でB(L, EV(mβ))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定されるのは、この点V(mβ)に対応する集合EV(mβ)に属する量子ビットQ(n)のうち奇数個の量子ビットに位相誤りが生じた場合である。集合EV(mβ)に属する量子ビットQ(n)のうち偶数個の量子ビットに位相誤りが生じた場合にはB(L, EV(mβ))|Ψ>=|Ψ>を満たすと判定される。
上記の関係より、測定部121でA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定される面F(k)や、測定部122でB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定される点V(m)は、誤りを持った量子ビットQ(n)からなる領域(例えば、誤りを持った量子ビットQ(n)の列)の端部となる。このことを利用し、選択部124はビット反転誤りを持った量子ビットQ(n)からなる領域を推定し、選択部126は位相誤りを持った量子ビットQ(n)からなる領域を推定する。
選択部124(図1)は、測定部121でk=k0, kp-1∈{0,...,K-1}についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された場合に、面F(k0)と面F(kp-1)との間の経路(F(k0),E(n0),F(k1),E(n1),F(k2),...,E(np-2),F(kp-1))のうち、経路に含まれる辺E(n0),...,E(np-2)の個数p-1が最も少ないものを選択する。これは、面F(k0)と面F(kp-1)とが誤りを持った量子ビットQ(n)からなる領域の端部である場合、その領域に含まれる量子ビットQ(n)の数が最も少ない場合が最も起こりやすいことに基づく。ただし、k0,...,kp-1∈{0,...,K-1}, n0,...,np-2∈{0,...,N-1}, p≧2, q=0,...,p-2であり、辺E(nq)のそれぞれに2個の面F(kq)及びF(kq+1)が対応する。この選択には2点間の最少距離マッチングアルゴリズムなどが用いられる(例えば「J. Edmonds, “Paths, trees, and flowers,” Canadian J. Math 17, pp. 449-467 (1965).」参照)(ステップS9)。例えば、図9,10の黒丸の量子ビットでビット反転誤りが生じているとする。この場合、測定部121でA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定されるのはk=τ12, τ27の面F(k)である。この場合、選択部124は、例えば経路Rxを選択する。
A(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された面F(k)が複数組選択できる場合には、所定の方式に従ってA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された面F(k)の組がそれぞれ選択され、経路の選択が行われる。所定の方式としては、最終的に選択される各経路に含まれる辺の個数の合計が最小となるように面F(k)の組を選択する方式や、距離が近い面F(k)の組から順番に選択する方式などを例示できる。
訂正部125は、選択部124で選択された経路に含まれる辺E(n0),...,E(np-2)に対応する量子ビットQ(n0),...,Q(np-2)のそれぞれにパウリX操作を施す(ステップS10)。例えば、図9,10の例の場合には、量子ビットQ(ξ0),Q(ξ1),Q(ξ2)のそれぞれにパウリX操作が施される。これにより、高い確率でビット反転誤りが正しく訂正される。
選択部126は、m=m0, mu-1∈{0,...,M-1}についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された場合に、点V(m0)と点V(mu-1)との間の経路(V(m0),E(t0),V(m1),E(t1),V(m2),...,E(tu-2),V(mu-1))のうち、経路に含まれる辺E(t0),...,E(tu-2)の個数u-1が最も少ないものを選択する。点V(m0)と点V(mu-1)とが誤りを持った量子ビットQ(n)からなる領域の端部である場合、その領域に含まれる量子ビットQ(n)の数が最も少ない場合が最も起こりやすいことに基づく。ただし、m0,...,mu-1∈{0,...,M-1}, t0,...,tu-2∈{0,...,N-1}, u≧2, w=0,...,u-2であり、辺E(tw)のそれぞれに2個の点V(mw)及びV(mw+1)が対応する。この選択には前述の2点間の最少距離マッチングアルゴリズムなどが用いられる(ステップS11)。例えば、図11の黒丸の量子ビットで位相誤りが生じているとする。この場合、測定部122でB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定されるのはm=μ01の点V(m)である。この場合、選択部126は、例えば経路RZを選択する。
B(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された点V(m)が複数組選択できる場合には、所定の方式に従ってB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された点V(m)の組がそれぞれ選択され、経路の選択が行われる。所定の方式としては、最終的に選択される各経路に含まれる辺の個数の合計が最小となるように点V(m)の組を選択する方式や、距離が近い点V(m)の組から順番に選択する方式などを例示できる。B(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された点V(m)が奇数個存在する場合には、例えば、組として選択されずに最後に残った1個の点V(mL)に対してmL=ma=mbとして、上記の経路(E(n1),V(m1),E(n2),V(m2)...,V(mp-1),E(np))の選択が行われる。
訂正部127は、選択部126で選択された経路に含まれる辺E(t0),...,E(tu-2)に対応する量子ビットQ(t0),...,Q(tu-2)のそれぞれにパウリZ操作を施す(ステップS12)。例えば、図11の例の場合には、量子ビットQ(ξ3),Q(ξ4),Q(ξ5)のそれぞれにパウリZ操作が施される。これにより、高い確率で位相誤りが正しく訂正される。
<本形態の特徴>
以上のように、本形態ではビット反転誤りと位相誤りとが非対称な環境(ビット反転誤りと位相誤りとの割合が異なる環境)で効率的に誤りを検出することができる。本形態では格子構造を選択することで、ビット反転誤りに対する耐性を高くするか、位相誤りに対する耐性を高くするかを選択することができる。さらに、集合EF(k)に属する量子ビットQ(n)と集合EV(m)に属する量子ビットQ(n)の個数とが同一である必要がなく、複数の量子ビットが配置された任意の結晶構造をそのまま格子構造として利用することも可能である。
<変形例>
本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、格子構造は上述の実施形態で例示したものに限定されない。例えば、図12A,12B,13A,13Bに例示するような格子構造が用いられてもよい。ただし、図12A,12B,13A,13Bの白丸は量子ビットを表す。その他、「http://en.wikipedia.org/wiki/Percolation_threshold」などに開示されたような様々な格子構造に本発明を適用することができる。また、量子計算部112で量子計算を行うことなく符号化された量子ビット(例えば量子メモリに格納しておいた量子ビット)の誤り検出や誤り訂正が行われてもよい。上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
11 量子符号化装置
12 量子検査装置

Claims (9)

  1. L=(Q(0),...,Q(N-1))がN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)からなる集合であり、辺E(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれが前記集合Lに属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに一対一で対応する仮想的な辺であり、前記辺E(n)のそれぞれには2個の仮想的な端点である点V(m) (m=0,...,M-1)が対応し、前記点V(m) (m=0,...,M-1)のそれぞれが複数個の前記辺E(n)の組み合わせに対応し、面F(k) (k=0,...,K-1)のそれぞれがG(k)個の前記辺E(n)とG(k)個の前記点V(m)との組み合わせに対応する仮想的な面であり、前記点V(m)のそれぞれが前記点V(m)のそれぞれに対応する前記面F(k)に対応する何れかの前記辺E(n)の仮想的な端点であり、EF(k)が前記面F(k)に対応するG(k)個の前記辺E(n)に対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、EV(m)が前記点V(m)に対応する前記辺E(n)の組み合わせに対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、A(L, EF(k))が前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリZ操作を施す演算子を表し、B(L, EV(m))が前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリX操作を施す演算子を表し、
    すべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす、N個の前記量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>を生成する符号化部を有し、少なくとも一部のkとmとの組み合わせで前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)の個数と前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)の個数とが異なる、量子符号化装置。
  2. 請求項1の量子符号化装置であって、
    前記符号化部は、
    N個の前記量子ビットQ(n)のそれぞれを重ね合わせ状態とする初期量子状態生成部と、
    前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)とそれぞれの量子状態が|0>とされた補助量子ビットCQ(k)とに対する制御NOT操作を行う制御NOT操作部と、
    前記制御NOT操作がなされた前記補助量子ビットCQ(k)をZ測定するZ測定部と、
    前記Z測定部で前記補助量子ビットCQ(k)の量子状態が|1>であると観測された場合に、前記集合EF(k)に属する奇数個の前記量子ビットQ(n)に対してパウリX操作を施すパウリX操作部と、
    前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)とそれぞれの量子状態が(1/√2)・(|0>+|1>)とされた補助量子ビットCQ(m)とに対して制御パウリZ操作を行う制御パウリZ操作部と、
    前記制御パウリZ操作がなされた前記補助量子ビットCQ(m)をX測定するX測定部と、
    前記X測定部で前記補助量子ビットCQ(m)の量子状態が(1/√2)・(|0>-|1>)であると観測された場合に、前記集合EV(m)に属する奇数個の前記量子ビットQ(n)に対してパウリZ操作を施すパウリZ操作部とを含む、量子符号化装置。
  3. 請求項1又は2の量子符号化装置であって、
    すべてのk=0,...,K-1についての前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)の個数の合計は、すべてのm=0,...,M-1についての前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)の個数の合計よりも多い、量子符号化装置。
  4. 請求項1又は2の量子符号化装置であって、
    すべてのk=0,...,K-1についての前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)の個数の合計は、すべてのm=0,...,M-1についての前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)の個数の合計よりも少ない、量子符号化装置。
  5. L=(Q(0),...,Q(N-1))がN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)からなる集合であり、辺E(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれが前記集合Lに属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに一対一で対応する仮想的な辺であり、前記辺E(n)のそれぞれには2個の仮想的な端点である点V(m) (m=0,...,M-1)が対応し、前記点V(m) (m=0,...,M-1)のそれぞれが複数個の前記辺E(n)の組み合わせに対応し、面F(k) (k=0,...,K-1)のそれぞれがG(k)個の前記辺E(n)とG(k)個の前記点V(m)との組み合わせに対応する仮想的な面であり、前記点V(m)のそれぞれが前記点V(m)のそれぞれに対応する前記面F(k)に対応する何れかの前記辺E(n)の仮想的な端点であり、EF(k)が前記面F(k)に対応するG(k)個の前記辺E(n)に対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、EV(m)が前記点V(m)に対応する前記辺E(n)の組み合わせに対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、A(L, EF(k))が前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリZ操作を施す演算子を表し、B(L, EV(m))が前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリX操作を施す演算子を表し、少なくとも一部のkとmとの組み合わせで前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)の個数と前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)の個数とが異なり、
    k=0,...,K-1についてN個の前記量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>がA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たすかを測定する第1測定部と、
    m=0,...,M-1についてN個の前記量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>がB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすかを測定する第2測定部と、
    すべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす場合に誤りが存在しないと判定し、それ以外の場合に誤りが存在すると判定する判定部とを有する、量子検査装置。
  6. 請求項5の量子検査装置であって、
    前記第1測定部は、
    前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)とそれぞれの量子状態が|0>とされた補助量子ビットCQ(k)とに対する制御NOT操作を行う制御NOT操作部と、
    前記制御NOT操作がなされた前記補助量子ビットCQ(k)をZ測定するZ測定部と、
    前記Z測定部で前記補助量子ビットCQ(k)の量子状態が|0>であると観測された場合にA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たすと判定し、前記Z測定部で前記補助量子ビットCQ(k)の量子状態が|1>であると観測された場合にA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定する第1補助ビット判定部とを含み、
    前記第2測定部は、
    前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)とそれぞれの量子状態が(1/√2)・(|0>+|1>)とされた補助量子ビットCQ(m)とに対して制御パウリZ操作を行う制御パウリZ操作部と、
    前記制御パウリZ操作がなされた前記補助量子ビットCQ(m)をX測定するX測定部と、
    前記X測定部で前記補助量子ビットCQ(m)の量子状態が(1/√2)・(|0>+|1>)であると観測された場合にB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすと判定し、前記X測定部で前記補助量子ビットCQ(m)の量子状態が(1/√2)・(|0>-|1>)であると観測された場合にB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定する第2補助ビット判定部とを含む、量子検査装置。
  7. 請求項5又は6の量子検査装置であって、
    k0,...,kp-1∈{0,...,K-1}, n0,...,np-2∈{0,...,N-1}, p≧2, q=0,...,p-2であり、前記辺E(nq)のそれぞれに2個の前記面F(kq)及びF(kq+1)が対応し、m0,...,mu-1∈{0,...,M-1}, t0,...,tu-2∈{0,...,N-1}, u≧2, w=0,...,u-2であり、前記辺E(tw)のそれぞれに2個の前記点V(mw)及びV(mw+1)が対応し、
    k=k0, kp-1∈{0,...,K-1}についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された場合に、前記面F(k0)と前記面F(kp-1)との間の経路(F(k0),E(n0),F(k1),E(n1),F(k2),...,E(np-2),F(kp-1))のうち、経路に含まれる辺E(n0),...,E(np-2)の個数p-1が最も少ないものを選択する第1選択部と、
    前記第1選択部で選択された経路に含まれる辺E(n0),...,E(np-2)に対応する量子ビットQ(n0),...,Q(np-2)のそれぞれにパウリX操作を施す第1訂正部と、 m=m0, mu-1∈{0,...,M-1}についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たさないと判定された場合に、前記点V(m0)と前記点V(mu-1)との間の経路(V(m0),E(t0),V(m1),E(t1),V(m2),...,E(tu-2),V(mu-1))のうち、経路に含まれる辺E(t0),...,E(tu-2)の個数u-1が最も少ないものを選択する第2選択部と、
    前記第2選択部で選択された経路に含まれる辺E(t0),...,E(tu-2)に対応する量子ビットQ(t0),...,Q(tu-2)のそれぞれにパウリZ操作を施す第2訂正部と、
    を有する量子検査装置。
  8. L=(Q(0),...,Q(N-1))がN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)からなる集合であり、辺E(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれが前記集合Lに属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに一対一で対応する仮想的な辺であり、前記辺E(n)のそれぞれには2個の仮想的な端点である点V(m) (m=0,...,M-1)が対応し、前記点V(m) (m=0,...,M-1)のそれぞれが複数個の前記辺E(n)の組み合わせに対応し、面F(k) (k=0,...,K-1)のそれぞれがG(k)個の前記辺E(n)とG(k)個の前記点V(m)との組み合わせに対応する仮想的な面であり、前記点V(m)のそれぞれが前記点V(m)のそれぞれに対応する前記面F(k)に対応する何れかの前記辺E(n)の仮想的な端点であり、EF(k)が前記面F(k)に対応するG(k)個の前記辺E(n)に対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、EV(m)が前記点V(m)に対応する前記辺E(n)の組み合わせに対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、A(L, EF(k))が前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリZ操作を施す演算子を表し、B(L, EV(m))が前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリX操作を施す演算子を表し、
    すべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす、N個の前記量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>を生成する符号化ステップを有し、少なくとも一部のkとmとの組み合わせで前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)の個数と前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)の個数とが異なる、量子符号化方法。
  9. L=(Q(0),...,Q(N-1))がN個の量子ビットQ(n) (n=0,...,N-1)からなる集合であり、辺E(n) (n=0,...,N-1)のそれぞれが前記集合Lに属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに一対一で対応する仮想的な辺であり、前記辺E(n)のそれぞれには2個の仮想的な端点である点V(m) (m=0,...,M-1)が対応し、前記点V(m) (m=0,...,M-1)のそれぞれが複数個の前記辺E(n)の組み合わせに対応し、面F(k) (k=0,...,K-1)のそれぞれがG(k)個の前記辺E(n)とG(k)個の前記点V(m)との組み合わせに対応する仮想的な面であり、前記点V(m)のそれぞれが前記点V(m)のそれぞれに対応する前記面F(k)に対応する何れかの前記辺E(n)の仮想的な端点であり、EF(k)が前記面F(k)に対応するG(k)個の前記辺E(n)に対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、EV(m)が前記点V(m)に対応する前記辺E(n)の組み合わせに対応する前記量子ビットQ(n)の集合であり、A(L, EF(k))が前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリZ操作を施す演算子を表し、B(L, EV(m))が前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)のそれぞれに対してパウリX操作を施す演算子を表し、少なくとも一部のkとmとの組み合わせで前記集合EF(k)に属する前記量子ビットQ(n)の個数と前記集合EV(m)に属する前記量子ビットQ(n)の個数とが異なり、
    k=0,...,K-1についてN個の前記量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>がA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たすかを測定する第1測定ステップと、
    m=0,...,M-1についてN個の前記量子ビットQ(n)の量子状態|Ψ>がB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たすかを測定する第2測定ステップと、
    すべてのk=0,...,K-1についてA(L, EF(k))|Ψ>=|Ψ>を満たし、なおかつ、すべてのm=0,...,M-1についてB(L, EV(m))|Ψ>=|Ψ>を満たす場合に誤りが存在しないと判定し、それ以外の場合に誤りが存在すると判定する判定ステップとを有する、量子検査方法。
JP2011269585A 2011-12-09 2011-12-09 量子符号化装置、量子検査装置、及びそれらの方法 Active JP5585991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269585A JP5585991B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 量子符号化装置、量子検査装置、及びそれらの方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269585A JP5585991B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 量子符号化装置、量子検査装置、及びそれらの方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013121161A JP2013121161A (ja) 2013-06-17
JP5585991B2 true JP5585991B2 (ja) 2014-09-10

Family

ID=48773594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011269585A Active JP5585991B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 量子符号化装置、量子検査装置、及びそれらの方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5585991B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL260735B (en) 2016-02-12 2022-09-01 Univ Yale Techniques for controlling quantum systems and related systems and methods
JP7382069B2 (ja) 2018-01-05 2023-11-16 イェール ユニバーシティー 超伝導回路を用いたハードウェア効率的フォールトトレラント操作
CN112654970A (zh) * 2018-06-29 2021-04-13 耶鲁大学 利用非对称错误通道的量子信息处理

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4786727B2 (ja) * 2009-03-27 2011-10-05 株式会社東芝 量子計算方法、量子計算機およびプログラム
JP5227942B2 (ja) * 2009-12-04 2013-07-03 日本電信電話株式会社 量子誤り推定装置、量子誤り推定方法、そのプログラム、量子誤り訂正装置、量子誤り訂正方法
JP5291642B2 (ja) * 2010-01-25 2013-09-18 日本電信電話株式会社 グラフ状態生成装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013121161A (ja) 2013-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Tuckett et al. Ultrahigh error threshold for surface codes with biased noise
Gu et al. Classification of two-dimensional fermionic and bosonic topological orders
Stace et al. Error correction and degeneracy in surface codes suffering loss
US8386899B2 (en) Quantum computing method and a quantum computer
Dattani et al. Quantum factorization of 56153 with only 4 qubits
Helwig Absolutely maximally entangled qudit graph states
Freidel et al. Quantum spaces are modular
JP5992292B2 (ja) 復号装置、方法およびプログラム
Dennis Toward fault-tolerant quantum computation without concatenation
JP5585991B2 (ja) 量子符号化装置、量子検査装置、及びそれらの方法
Mazurek et al. Long-distance quantum communication over noisy networks without long-time quantum memory
Bandyopadhyay et al. Entanglement cost of two-qubit orthogonal measurements
Zheng et al. Constant depth fault-tolerant Clifford circuits for multi-qubit large block codes
Howard Maximum nonlocality and minimum uncertainty using magic states
JP2011120096A (ja) 量子誤り推定装置、量子誤り推定方法、そのプログラム、量子誤り訂正装置、量子誤り訂正方法
Bodmann et al. Decoherence-Insensitive Quantum Communication by Optimal $ C^{\ast} $-Encoding
Brun et al. Teleportation-based fault-tolerant quantum computation in multi-qubit large block codes
Braccia et al. Computing exact moments of local random quantum circuits via tensor networks
Bhoumik et al. Efficient decoding of surface code syndromes for error correction in quantum computing
Sudevan et al. Multipartite entanglement and quantum error identification in d-dimensional cluster states
Kaftal et al. Usefulness of an enhanced Kitaev phase-estimation algorithm in quantum metrology and computation
Haselgrove et al. Quantum states far from the energy eigenstates of any local Hamiltonian
Wootters et al. Discrete phase space and minimum-uncertainty states
JP4664994B2 (ja) 計算基底軸設定装置、計算基底軸設定方法、プログラム及び記録媒体
JP2005269105A (ja) 量子エラー訂正方法及び装置、並びに、量子情報共有方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140708

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5585991

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250