JP5584151B2 - 微量物質検出装置 - Google Patents
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Description
すなわち、DNAの場合は、例えば、特許文献1に開示されているように、標識物質である免疫反応剤を被検出対象物質となるDNAに結合させる。次に、そのDNAと相補的なDNAを結合させた支持体によって上記免疫反応剤を結合させたDNAを捕らえ、免疫反応によって上記免疫反応剤に特異的に結合する蛍光物質等を標的となるDNAに結合させる。そして、その蛍光を測定することにより被検出対象物質としてのDNAの検出・定量を行う。
因みに、このような被検出対象物質の検出・定量のための作業は手作業で行われる。
まず、前述したように、被検出対象物質と標識物質との結合から被検出対象物質の検出・定量までの全ての作業を自動化した装置はなく、DNA等の被検出対象物質の検出・定量のための作業は全て手作業で行われていた。その為、検出に長い時間や多くの労力を要してしまい、且つ、正確な検出を行うためには作業者の熟練を要してしまうという問題があった。
又、請求項2による微量物質検出装置は、請求項1記載の微量物質検出装置において、上記樹脂が柔軟性のある塩化ビニール又はポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)又はシリコンを主体としたものであることを特徴とするものである。
又、請求項3による微量物質検出装置は、請求項2記載の微量物質検出装置において、流路形成をブロー成型法により行うものであることを特徴とするものである。
又、請求項4による微量物質検出装置は、請求項2記載の微量物質検出装置において、流路形成をシート状の樹脂等を貼り合わせて成型するものであることを特徴とするものである。
又、請求項5による微量物質検出装置は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の微量物質検出装置において、上記被検出対象物質はDNAであることを特徴とするものである。
又、請求項2による微量物質検出装置は、請求項2記載の微量物質検出装置において、上記樹脂が柔軟性のある塩化ビニール又はポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)又はシリコンを主体としたものであるので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項3による微量物質検出装置は、請求項2記載の微量物質検出装置において、流路形成をブロー成型法により行うものであるので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項4による微量物質検出装置は、請求項2記載の微量物質検出装置において、流路形成をシート状の樹脂等を貼り合わせて形成するものであるので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項5による微量物質検出装置は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の微量物質検出装置において、上記被検出対象物質はDNAであるので、DNAを検出する微量物質検出装置についても、簡易、且つ、低コストの装置を提供することができる。
尚、本実施の形態においては、イオン交換膜47を使用しているが、その代わりにイオン透過膜を使用してもよい。
尚、この磁気ビーズ91と酸化還元酵素93は、DNA89と特異的に結合するように処理されているものである。
尚、この被検出対象物質の測定は、上記電極53、55間の電圧を測定することでも行うことができる。
尚、図5においては、図1に示した部分と同一部分には同一符号を付して示してある。
まず、本実施の形態による微量物質検出装置によると、被検出対象物質であるDNA89への磁気ビーズ91と標識物質としての酸化還元酵素93の結合、DNA89の精製、DNA89の検出・定量までの一連の作業を、比較的簡単な構成の装置で自動的に行うことができ、微量物質の検出のための労力を大幅に軽減することができると共に作業に要する時間を大幅に短縮することができる。これは、第1〜第7押当式バルブ15、29、31、37、61、63、65によって試料溶液を混合する混合部33、試料溶液を反応させる反応部35、試料溶液から精製された被検出対象物質の測定を行う測定チャンバ45等をチューブ1に連続的に設け、又、試料溶液を移動させるための負圧を発生させるポンプ67と、磁気ビーズ91に結合した被検出対象物質を吸着・保持する第1、第2磁力制御部43、69と、反応部の温度制御を行う温度制御用ヒータ39及び反応部内の攪拌を行う超音波振動装置41を設け、上記第1〜第7押当式バルブ15、29、31、37、61、63、65、ポンプ67、第1、第2磁力制御部43、69、温度制御用ヒータ39、超音波振動装置41を制御装置71によって制御するように構成しかたらである。
又、上記一連の作業を自動的に行うことができるため、熟練者でなくとも正確、且つ、迅速な微量物質の検出・定量を行うことができる。
又、上記磁気ビーズ91と被検出対象物質であるDNA89を結合させているので、上記第1、第2磁力制御部43、69とポンプ67を利用した上記DNA89のチューブ1内での移動の制御や精製が容易となる。
又、上記反応部35には、上記温度制御ヒータ39と上記超音波振動装置41が設置されているため、被検出対象物質であるDNA89への磁気ビーズ91と酸化還元酵素93の結合を、効率よく行うことができる。
又、第1〜第7押当式バルブ15、29、31、37、61、63、65を用いているため、複雑な機械的構成を要することなく、自動的な制御が可能な微量物質検出装置を実現することができる。
又、電流や電圧を測定することで、被検出対象物質の検出・定量を行うため、安価で簡単な構成の装置で測定を行うことができる。特に、ラジオアイソトープ等を用いない構成であるため、被曝の心配がなく安全に測定を行うことができる。
又、本実施の形態の場合には、チューブ1の部分、分岐チューブ13、21、23の部分、分岐チューブ57、59の部分、測定部としての測定チャンバ45の部分を、樹脂製上フィルム101と樹脂製下フィルム103を、両者間に空気を供給した状態で金型で圧縮して貼り合わせることにより、一体的に成型するようにしているので、簡易であって、且つ、低コストの微量物質検出装置を得ることができる。
例えば、標識物質としては、酸化還元酵素以外に蛍光蛋白質やラジオアイソトープ等を用いることが考えられる。
又、測定方法も電流や電圧の測定に限られず、蛍光や放射線を測定する場合が考えられる。
又、被検出対象物質もDNAに限られず、その他核酸や蛋白質等、様々な種類のものが考えられる。
又、バルブとしては押当式以外にも、例えば、ゲートバルブ等のバルブを使用することが考えられる。
又、バッファ液に使用する緩衝液も、被検出対象物質や標識物質の種類等に応じて、様々な種類のものを使用する場合が考えられる。
又、前記一実施の形態の場合には、測定チャンバとして、反応が行われる室と反応が行われない室の両方を兼備したタイプのものを例に挙げて説明したが、それに限定されるものではない。例えば、反応が行われると共に電極を備えた室と、その室内にイオン交換膜又はイオン透過膜の特性を持ち樹脂や膜等によって直接又は間接に覆われていて、且つ、電極を備えたものを配置した構成の測定チャンバであってもよい。
尚、上記直接とは電極にイオン交換膜又はイオン透過膜の樹脂を直接塗布したようなものであり、間接とは上記電極とイオン交換膜又はイオン透過膜の樹脂との間に含水樹脂等が介在しているような構成を意味しているものである。
又、前記一実施の形態の場合には、バッファ液の中に電子メディエータを入れた場合を例に挙げて説明したが、例えば、第2試試薬注入部の横に第3試薬注入部を設けそこに電子メディエータを入れておき、押当バルブを開放して適宜注入するように構成してもよい。
又、前記一実施の形態では、樹脂性フィルムを内部に空気を供給した状態で金型で圧縮して貼り合わせることにより一体成型する例を説明しているが、ブロー成型機を使用したブロー成型法により一体成型するようにしてもよい。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
7 検体
11 バッファ液
15 第1押当バルブ
25 第1試薬
27 第2試薬
29 第2押当バルブ
31 第3押当バルブ
33 混合部
35 反応部
37 第4押当バルブ
39 温度制御用ヒータ
41 超音波振動装置
43 第1磁力制御部
45 測定部
47 イオン交換膜
61 第5押当バルブ
63 第6押当バルブ
65 第7押当バルブ
67 ポンプ
69 第2磁力制御部
71 制御装置
93 酸化還元酵素
95 酸化酵素
97 被酸化物質
99 電子メディエータ
101 樹脂製上フィルム
103 樹脂製下フィルム
Claims (5)
- チューブと、
上記チューブに接続され上記チューブ内を吸引/加圧して下記試料溶液を移動させる吸引/加圧手段と、
上記チューブに設けられ被検出対象物質が含まれる検体と磁気ビーズと標識物質とバッファ液を混合させる混合部と、
上記チューブであって上記吸引/加圧手段と上記混合部との間にそれぞれバルブを介して連接され上記混合部で混合された被検出対象物質が含まれる検体と磁気ビーズと標識物質とバッファ液を反応・結合させて試料溶液とする反応部と、
上記チューブであって上記吸引/加圧手段と上記反応部との間にそれぞれバルブを介して迂回した状態で設けられ、上記試料溶液が導入され、上記被検出対象物質に結合された上記標識物質による化学反応を発生させ、それにより生じた電気的な変位を測定する測定部と、
上記測定部に設置された一対の電極と、
上記反応部と上記測定部に設けられ磁力により上記磁気ビーズと結合した被検出対象物質を吸着・保持する磁力制御部と、
上記磁力制御部と上記吸引/加圧手段と上記各バルブを制御する制御装置と、を具備し、
上記チューブ及び測定部を樹脂により一体成型するようにしたことを特徴とする微量物質検出装置。 - 請求項1記載の微量物質検出装置において、
上記樹脂が柔軟性のある塩化ビニール又はポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)又はシリコンを主体としたものであることを特徴とする微量物質検出装置。 - 請求項2記載の微量物質検出装置において、
流路形成をブロー成型法により行うものであることを特徴とする微量物質検出装置。 - 請求項2記載の微量物質検出装置において、
流路形成をシート状の樹脂等を貼り合わせて成型するものであることを特徴とする微量物質検出装置。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載の微量物質検出装置において、
上記被検出対象物質はDNAであることを特徴とする微量物質検出装置。
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