JP5582145B2 - 高速応答性を実現するロケットエンジンシステム - Google Patents

高速応答性を実現するロケットエンジンシステム Download PDF

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Description

本発明は、高速応答性を実現するターボポンプ及びロケットエンジンシステムに関する。
本願は、2009年9月8日に日本国に出願された特願2009−207480号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年では、ロケット等の航空宇宙用飛翔体に搭載される液体燃料エンジンとして、ターボポンプによって推進剤(例えば燃料である液体水素及び酸化剤である液体酸素)を燃焼器に圧送することで大きな推進力を得ることができるターボポンプ式ロケットエンジンを使用することが主流となっている。例えば、下記特許文献1には、ターボポンプ式ロケットエンジンの一形態として、燃料ターボポンプから圧送される液体水素を燃焼器の再生冷却に使用してガス化させ、そのガス水素を燃料ターボポンプ及び酸化剤ターボポンプの駆動に使用した後燃焼器に導入すると共に、酸化剤ターボポンプから液体酸素を直接燃焼器に圧送するエキスパンダサイクルエンジンが開示されている。
このようなターボポンプ式ロケットエンジンは、垂直離着陸機用のロケットエンジンとしても注目されている。この垂直離着陸機は、例えば、図8Aに示すようなプロファイルで飛翔することを前提として設計される。つまり、図8Aに示すような、Ph1:垂直上昇、Ph2:ピッチマニューバ、Ph3:MECO(Main Engine Cut−Off)、Ph4:ワイドレンジ(ホバリング)、Ph5:再突入/揚力飛行、Ph6:アプローチ誘導、Ph7:エンジン再着火、Ph8:着陸誘導、Ph9:垂直着陸、を有するプロファイルである。なお、Ph4では、ワイドレンジ(ホバリング)以外にも、例えば、弾道飛行や、周回飛行を行う場合もある。そのため、通常の使い捨てタイプのロケットとは異なり、垂直離着陸機に搭載されるロケットエンジンには、着陸時の横風に対する制御性や、発射時に比べて着陸時には半分以下となる機体重量に対応する推力スロットリング等から、高速応答性(応答周波数1Hz以上)及びワイドレンジ推力可変能力が、ロケットエンジンの動作中に要求されるが、とりわけ図8AのPh1〜2とPh7〜9の範囲、特に、着陸時のPh7〜9の範囲にて要求される。
従来のロケットエンジンは、宇宙までの片道運用を前提として設計されており、一般的に重力損失を最小限にするために、発射時は最大推力で運転され、その後、機体加速度や空力荷重等の制約から、準静的に推力を少々絞ることがなされるのみである。つまり、従来のロケットエンジンは、ほぼ定常状態での特性を評価対象として設計されており、推力応答性に関しては考慮されていないことが一般的である。このことは、ターボポンプ式ロケットエンジンであっても例外ではない。
図8Bは、従来のターボポンプ式ロケットエンジンの燃焼試験結果を示している。図8Bの横軸は時間(sec)であり、縦軸は燃焼圧力Pc(kg/cm2)、燃料ターボポンプの回転数Nf(rpm)及び酸化剤ターボポンプの回転数No(rpm)である。この図8Bに示すように、エンジン推力に対応する燃焼圧力Pcが、約30(kg/cm2)から約20(kg/cm2)に低下するまでに、すなわち66%推力に変化するまでに、およそ5秒もの時間を要することがわかる。この5秒という応答時間は、応答周波数に換算すると0.2(Hz)であり、上述した垂直離着陸機のロケットエンジンに要求される高速応答性を満足することは不可能であり、着陸時の繊細なマニューバは困難である。なお、図8Bから、各ターボポンプの回転数Nf及びNoも推力変化(燃焼圧力Pcの変化)に連動して変化していることがわかる。
特開平11−229963号公報
上記のように、従来のターボポンプ式ロケットエンジンは、垂直離着陸機のロケットエンジンに要求される高速応答性を満足することができず、このまま離着陸運用に供することは困難である。ここで、図8Bに示すように、現在の推力に対応する回転数から新しい回転数に変化するまでに要する時間が推力の応答遅れとなって現れていることから、ターボポンプ回転軸の慣性モーメントが、従来のターボポンプ式ロケットエンジンの応答性を悪くしている要因であると考えられる。
従って、ターボポンプ式ロケットエンジンの応答性を改善するためには、ターボポンプの慣性モーメントを小さくすれば良いことは容易に想像できる。ターボポンプの慣性モーメントを小さくするためには、回転部の径を小さくしたり、軽量な構成材料を用いる必要がある。詳細な計算手法は割愛するが、ターボポンプの慣性モーメントの大半が、ポンプインペラやタービンディスクにあたる円盤部に依存していると仮定すると、材料密度一定の条件下では、これら円盤部の直径を現状値の約半分とすることで慣性モーメントを1/10にすることができる(つまり、約10倍の応答性向上が図れる)。
しかしながら、ターボポンプの性能を左右する要因は、円盤部の周辺速度(周速)であるので、同一の性能を維持するためには、円盤部の直径を小さくした分、回転数を上げる必要がある。特に、垂直離着陸機などの航空宇宙用飛翔体に搭載されるロケットエンジンで用いられるターボポンプは、軸受けやシールに許容される機械的な回転数の上限近くで運転されるため、現状の倍以上の回転数で運転することは容易ではない。また、回転数の上昇は、慣性モーメントを小さくする効果以上に遠心力の増大を招くため、耐久性を維持するために円盤部の材料を変えたり、厚みを厚くする必要性が生じ、結果として重量増加につながることになり、慣性モーメントを計算どおりに小さくすることは困難である。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、回転軸の慣性モーメントに依存せずに高速応答を実現することが可能なターボポンプ及びロケットエンジンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るターボポンプは、回転軸の一端にポンプインペラが、他端にタービンが結合されたターボポンプにおいて、ポンプ流量に依存せずに前記回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域が運転領域となるよう設計された。
また、上記のターボポンプにおいて、前記条件式は、タービン効率ηt、ポンプ効率ηp、揚程係数Ψ、ポンプ流量Q、回転数Nc、タービンエンタルピー落差ΔH及びタービン入口燃料密度ρからなる下記(4)式で表される。
一方、本発明に係るロケットエンジンは、燃料ターボポンプと酸化剤ターボポンプとを備えるロケットエンジンにおいて、少なくとも前記燃料ターボポンプについて、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域が運転領域となるように、前記燃料ターボポンプを含む系全体の設計がなされた。
また、上記のロケットエンジンにおいて、前記条件式は、タービン効率ηt、ポンプ効率ηp、揚程係数Ψ、ポンプ流量Q、回転数Nc、タービンエンタルピー落差ΔH及びタービン入口燃料密度ρからなる上記(4)式で表される。
また、上記のロケットエンジンにおいて、前記燃料ターボポンプから送出された燃料は、前記燃料ターボポンプの下流側に設けられた燃料側推力制御弁を介して燃焼器に設けられた再生冷却熱交換器に流入してガス化された後、ガス燃料となって前記燃料ターボポンプ及び前記酸化剤ターボポンプのタービン駆動に使用された後に前記燃焼器に供給され、前記酸化剤ターボポンプから送出された酸化剤は、前記酸化剤ターボポンプの下流側に設けられた酸化剤側推力制御弁を介して前記燃焼器に供給される。
本発明によると、ターボポンプを、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる運転領域で運転できるため、回転軸の慣性モーメントに依存せずに高速応答を実現可能なターボポンプ及びロケットエンジンを提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係るロケットエンジン1の構成概略図である。 高速応答の解を検討するために使用したロケットエンジンモデルである。 ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線ηt(高速応答に要求されるタービン効率曲線)と、実機のタービン効率曲線ηt(実現可能なタービン効率曲線)とを示す図である。 高速応答に要求されるタービン効率曲線ηtが異なるケースである。 高速応答に要求されるタービン効率曲線ηtが異なるケースである。 応答性を評価するために、推力コマンドを0.5〜10(Hz)まで徐々に上げていった場合における、燃焼圧力Pc(推力)と、燃料ターボポンプ11の回転数Nfの時間的変化を測定した結果である。 応答性をボーデ線図に表したものである。 タービン運転領域の測定結果である。 垂直離着陸機の飛翔プロファイルである。 従来のターボポンプ式ロケットエンジンの燃焼試験結果である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下では、本発明に係るターボポンプを備えたロケットエンジンとして、燃料として液体水素(LH)を、酸化剤として液体酸素(LOX)を使用するエキスパンダサイクルエンジンを例示して説明する。
図1は、本実施形態におけるロケットエンジン1の構成概略図である。この図1に示すように、本実施形態におけるロケットエンジン1は、燃料ターボポンプ11、酸化剤ターボポンプ12、燃料側推力制御弁13、燃料側メイン弁14、バイパスオリフィス15、酸化剤側推力制御弁16、酸化剤側メイン弁17及び燃焼器18から概略構成されている。
燃料ターボポンプ11は、本体ケーシング内において回転自在に支持された回転軸11aの一端側にポンプインペラ11bが結合され、他端側にタービン11cが結合されて成る遠心型ターボポンプであり、不図示の燃料タンクから供給される液体水素を燃焼器18に圧送するものである。
酸化剤ターボポンプ12は、本体ケーシング内において回転自在に支持された回転軸12aの一端側にポンプインペラ12bが結合され、他端側にタービン12cが結合されて成る遠心型ターボポンプであり、不図示の酸化剤タンクから供給される液体酸素(LOX)を燃焼器18に圧送するものである。
燃料ターボポンプ11に供給された液体水素は、タービン11cによって駆動されるポンプインペラ11bの回転動作によって昇圧された後、燃料ターボポンプ11の下流側に設置された燃料側推力制御弁13に送出される。燃料側推力制御弁13は、不図示の制御装置から入力される制御信号に応じてその開度が調節される電子制御弁である。つまり、燃料ターボポンプ11から送出された液体水素は、燃料側推力制御弁13によって流量調整された後、下流側に設置された燃料側メイン弁14に送出される。
燃料側メイン弁14は、燃料側推力制御弁13と同じく電子制御弁であるが、エンジン運転時には全開状態に、エンジン停止時には全閉状態に調節される。つまり、エンジン運転時では、燃料側推力制御弁13によって流量調整された液体水素は、その流量を維持したまま燃料側メイン弁14を通過し、燃焼器18のノズル壁面及び燃焼室壁面に設置された再生冷却熱交換器18aに流入して燃焼器18の再生冷却に使用される。
上記のように燃焼器18の再生冷却に使用される液体水素は、再生冷却熱交換器18a内を通過中に加熱されてガス化し、高温高圧のガス水素(GH)となって再生冷却熱交換器18aから燃料ターボポンプ11のタービン入口に流入してタービン11cの回転駆動に使用される。燃料ターボポンプ11のタービン出口から流出したガス水素は、酸化剤ターボポンプ12のタービン入口に流入してタービン12cの回転駆動に使用された後、タービン出口から燃焼器18に送出される。
また、燃料ターボポンプ11のタービン出口から流出したガス水素の一部は、バイパスオリフィス15を介して燃焼器18に送出される。このバイパスオリフィス15は、燃焼器18に流入するガス水素の流量を調整するために用いられる。
一方、酸化剤ターボポンプ12に供給された液体酸素は、タービン12cによって駆動されるポンプインペラ12bの回転動作によって昇圧された後、酸化剤ターボポンプ12の下流側に設置された酸化剤側推力制御弁16に送出される。酸化剤側推力制御弁16は、燃料側推力制御弁13と同様な電子制御弁である。つまり、酸化剤ターボポンプ12から送出された液体酸素は、酸化剤側推力制御弁16によって流量調整された後、下流側に設置された酸化剤側メイン弁17に送出される。
酸化剤側メイン弁17は、燃料側メイン弁14と同じく、エンジン運転時には全開状態に、エンジン停止時には全閉状態に調節される電子制御弁である。つまり、エンジン運転時では、酸化剤側推力制御弁16によって流量調整された液体酸素は、その流量を維持したまま酸化剤側メイン弁17を通過し、直接燃焼器18に送出される。
燃焼器18は、上記のように供給されたガス水素と液体酸素とを燃焼室内において混合して燃焼させ、その燃焼によって発生する高温高圧ガスを下部に設置されたノズルから噴射することにより、推力を発生させるものである。
このように構成された本実施形態におけるロケットエンジン1では、上記の燃料側推力制御弁13及び酸化剤側推力制御弁16の開度を調節して、燃焼器18に供給する液体水素(ガス水素)と液体酸素の流量を調整することにより推力制御を行う。
上述のロケットエンジン1では、推力制御の高速応答を実現するために、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式(下記(4)式)に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域が燃料ターボポンプ11のタービン運転領域となるように、燃料ターボポンプ11を含む系全体を設計してある(例えば、タービン11cの通過流量を規定するタービン入口面積や液体水素の配管抵抗など)。
以下では、上記のように、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域を燃料ターボポンプ11のタービン運転領域とすることで、推力制御の高速応答を実現できる理由について説明する。
ここで、等価領域とは、理想的なタービン効率(高速応答に要求されるタービン効率)と実際に製造可能なタービン効率(実現可能なタービン効率)との差異が5%以下であることを意味しており、3%以下であることがさらに望ましい。5%以下としているのは、5%より大きいと、ターボポンプ回転数の変動が顕著になり、本発明が意図する回転数一定の条件が満たされなくなるためである。
既に述べたように、ターボポンプ式ロケットエンジンの応答性を悪くしている要因は、ターボポンプの回転軸の慣性モーメントであるが、この慣性モーメントを小さくするような設計変更によって高速応答を実現することは困難である。そこで、本願発明者は、視点を変えて、推力に依存せずに、言い換えればポンプ流量に依存せずに回転数が常に一定ならば、慣性モーメントの影響を除去できるのではないか、と考え以下の考察を行った。
〔ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件〕
ターボポンプの回転数バランス点Nは、タービン発生トルクTtとポンプ消費トルクTpが等しくなる下記(1)式を満たす点となる。なお、下記(1)式において、Ixxは慣性モーメントである。
ここで、タービントルクTtは下記(2)式で表され、ポンプ消費トルクTpは下記(3)式で表される。なお、下記(2)(3)式において、Ψは揚程係数、ηpはポンプ効率、ηtはタービン効率、Qはポンプ流量、mt(mの上に黒丸)はタービン流量、ΔHはタービンエンタルピー落差、Uはタービン周速、C0はタービン流入速度であり、Q/Nはポンプ流量係数、U/C0はタービン速度比である。
ポンプ流量Qとタービン流量mt(mの上に黒丸)は常に等しい。また、タービン周速Uは回転数Nと関連づけて表現できる。このことから、ポンプ流量Qに依存せず(言い換えれば発生推力に依存せず)回転数Nが一定に保たれる条件式は下記(4)式で表される。なお、下記(4)式において、ρはタービン入口燃料密度である。
エンジン推力要求から変化させたいポンプ流量Qの範囲(例えば、0.3Q〜1.1Q)と、変化しない設計回転数Ncを与えた場合、タービン効率関数は対応するQ/Ncの範囲で上記(4)式を満たしていれば良いことになる。(4)式の意味するところは、ポンプ流量Qが変化しても恒等的に等号が成り立つように、ターボポンプ特性(タービン効率ηt、ポンプ効率ηp、揚程係数Ψ)と運転条件(タービンエンタルピー落差ΔH)を決定できるならば、回転軸の回転数Ncは常に一定に保たれ、その結果として、推力制御の応答性はターボポンプの慣性モーメントIxxに依存せず、高速応答を実現できる可能性があるということである。
〔ターボポンプに関する特性関数の仮定〕
上記の考察を基に、ターボポンプ特性値相互の関係をスロットリングに要求される広範囲に渡って安定化させる条件を検討すると以下のようになる。なお、ここでの検討の流れは、一般的なターボポンプの関数系を定め、それを基に単純な形式へと導いていくものとする。
(1)揚程係数Ψ
遠心型ターボポンプの昇圧ΔPは、回転数の二乗で表されるいわゆる入力揚程Hiから、構造的な内部流体抵抗Rによる圧損を差し引いたものであり、さらに吸い込み部分での最適な流入量Qs (ショックレス)からのずれを考慮して一般に下記(5)式で表される。なお、下記(5)式において、ANは入力揚程(=Hi)、RQは内部圧力損失、K(Q−Qs)は衝突損失である。
上記(5)式から揚程係数Ψを求めると下記(6)式のようになる。ただし、最適な流入量Qsとはある係数Bのもとで回転数NとQs=BNの関係があることに注意する必要がある。下記(6)式はポンプ完全特性曲線といわれているものである。Ψ、Q/N平面を考えた場合、右辺第2項は、Q/N=0で頂点を持つ上に凸の2次曲線を少しずらす効果をもつ。
(2)ポンプ効率ηp
ポンプ効率ηpは回転軸を通して外部から入力された仕事率Wiの内、本来の目的である昇圧に使われた仕事率Woの比率で下記(7)式のように定義される。また、昇圧仕事率Woは下記(8)式で表され、入力された仕事率Wiは様々な損失Wlを考慮すれば下記(9)式で表される。
上記(7)〜(9)式により、ポンプ効率ηpは下記(10)式で表される。
損失WlがN、Qに関する斉3次関数である保証はないが、一般的な損失を列挙してみると以下のようになる。尚、ここでは関数形に着目したため、各係数の詳細については述べない。下記(11)式は機械損失(円盤)、下記(12)式は機械損失(摩擦)、下記(13)式は流体損失、下記(14)式は再循環損失を表している。
これらの損失を見た場合、どれも斉3次形式であるので、損失WlはQ/Nのみの関数として記述できる。尚、損失そのもののメカニズムは3次形式では表されない部分もあるが、ここでは比較的良い近似として受け入れるものとする。この時、損失WlはQ/Nの3次式となるΦ=Q/Nとすると、ポンプ効率ηpは下記(15)式で表される。さらに、(15)式の分母に関して、改めて係数を振りなおすと、ポンプ効率ηpの一般形式は、下記(16)式のように表される。
(3)タービン効率ηt
タービン効率ηtは、吹き込まれたガスが断熱的に放出するエンタルピーの回収率である。タービン入口−出口間の断熱放出仕事率Wiは、ガス流入速度C0を用いると下記(17)式で表される。また、タービンが回収した仕事率Wtは、ローターとの相対速度W1、W2を用いて下記(18)式で表される。なお、下記(18)式において、β1、β2はローターへの相対流入・流出角度である。
これからタービン効率ηtは、下記(19)式で表され、さらに、ローター内部速度係数φr、ノズル吹き込み角αを用いることでローターとの相対速度W1、W2を書き直すと、下記(20)式が得られる。これは、原点を通過する上に凸の2次関数形である。
上記(20)式のU/C0をタービン半径Rt、回転数N、ポンプ流量Q、定数γを用いて変形すると、下記(21)式が得られる。この(21)式は、実機ポンプの特性に基づく理想タービン効率関数(実機のタービン効率曲線)を示すものである。
〔高速応答を満たす解の検討〕
上述した考察結果に基づき、図2に示すようなロケットエンジンモデルを用いて、高速応答を満たす解が実在するかについての検討を実施した。このロケットエンジンモデルでは、ターボポンプFTPを燃料側のみ装着し、燃料をターボポンプFTPから燃料側推力制御弁TCVFを介して、燃焼器CCの再生冷却燃交換器、ターボポンプFTPのタービンを経由して燃焼器CCに供給するものとする。また、酸化剤は、燃料との混合比MRが常に一定となるように強制的に燃焼器CCに供給するものとする。推力制御は、ポンプ下流に直列に接続された燃料側推力制御弁TCVFの流体抵抗を変化させて、燃料の流量を調整することで行う。
いま、再生冷却熱交換器上流の流体抵抗をRtcv、下流の流体抵抗をRoとすれば、不図示の燃料タンク(タンク圧力Ptnk)からタービン入口(タービン入口圧力Pt)を経て燃焼器CC(燃焼圧力Pc)に至るまでの圧力とポンプ通過時の体積流量Qの関係は上記(6)式を用いて、下記(22)(23)式で表される。
ここで、タービンポンプFTPの回転数Ncは流量Qに依存せずに一定の値であると仮定する。上記(22)(23)式を連立させ、Pc=αQであることに注意すれば、タービン入口圧力Ptは、下記(24)式で表される。
しかし、実際のタービンポンプFTPでのほとんどの圧力損失は、タービン膨張によって生じ、その部分ではチョークかまたはそれに近い状況で運転されるのが普通である。このことから、上記(24)式は近似的に下記(25)式で表される。タービン入口圧力Ptは燃焼圧力Pcの変化にほぼ比例して変動するということは、タービン出口ライン抵抗が小さい系で妥当な近似である。
ここで、詳細な計算手法は割愛するが、タービン速度比U/C0は、流量係数Φ(=Q/N)の逆数の関係で下記(26)式のように表される。なお、下記(26)式において、β3は定数、Rtはタービン半径、Ttはタービン入口温度である。
上記(25)式を上記(26)式に代入すると、下記(27)式が得られる。
タービン入口温度Ttは、ターボポンプFTPでの損失や外部からの入熱も考えられるが、ここでは再生冷却熱交換器のみで昇温されると仮定する。一般的に再生冷却熱交換器通過時に冷媒が得る温度上昇ΔTは、燃焼圧力Pc、混合比MRと冷却流量Qの関数として表されるが、いま混合比MRは一定、燃焼圧力Pcは流量Qに比例すると仮定しているため、温度上昇ΔTは下記(28)のように流量Qのみの関数で表されることになる。
これから再生冷却熱交換器入口において流体が元々持っていた温度分を足しこめば、タービン入口温度Ttも同様に流量Qのみの関数Tt(Q)として記すことができる。以上から、上記(27)式で表されるタービン速度比U/C0は、固定された回転数Ncの下では、流量Qのみの関数として下記(29)式のように表されることになる。
次に、ポンプ流量Qに依存せず(言い換えれば発生推力に依存せず)回転数N(Nc)が一定に保たれる条件式である上記(4)式に、上記(6)式及び上記(16)式を代入すると、下記(30)式が得られる。
上記(30)式から、ポンプ流量Qに依存せずに回転数Nが一定に保たれるという条件を満足するターボポンプFTPのタービン効率ηtは、ポンプ効率ηpに用いられる特性ベクトル(L、L、L)と、ポンプの場合の揚程に対応するところの、タービン運転条件ρΔH/Ncで表されることがわかる。つまり、タービン運転条件は、タービン入口燃料密度ρ、タービンエンタルピー落差ΔH、回転数Ncで決定される。これらパラメータのバランスをとることにより、回転数変動のないターボポンプFTP、ひいてはロケットエンジンを実現することが可能となる。
上記(21)式から、実機ポンプの特性に基づく理想タービン効率関数(実機のタービン効率曲線)は、一般に上に凸の2次関数であった。上記(21)式(つまり実機のタービン効率曲線)と、上記(30)式(つまりポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線)とを見比べた場合、両者は完全に一致することはないことが分かる。従って、理想的な応答を示すタービンを普遍的に実現することは困難が予想される。しかしながら、ある領域に限れば近似的に理想状態が満たされることは想像に難くない。
ここで、ξ=Φ−1と置き、ξを用いて上記(30)式を変形すると下記(31)式が得られ、上記(21)式を変形すると下記(32)式が得られる。下記(31)式は、オフセット量L’を有し、やがてL’ξに漸近する下に凸の曲線である。
図3は、横軸をξ、縦軸をタービン効率ηtとした2次元座標系に、上記(31)式から得られるタービン効率曲線ηt(つまりポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線)と、上記(32)式から得られるタービン効率曲線ηt(つまり実機のタービン効率曲線)とをプロットしたものである。なお、ここでいう実機とは、最大効率が0.4〜0.8程度であり、横軸との交点をタービンノズルの角度やタービンの段数によって、ある程度調整可能である一般的なターボポンプを指す。
図3からわかるように、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線ηt(高速応答に要求されるタービン効率曲線)は、実機のタービン効率曲線ηt(実現可能なタービン効率曲線)と比べて本質的に異なっており、効率が「1」を越える部分もあって、一見すると実現は困難であると思われる。しかしながら、図中の符号Aで示すように、両曲線が非常に近い値をとりながら推移する区間、つまり両方のタービン効率が等価であると看做せる領域(等価領域)が存在していることがわかる。これは、上記のような両曲線の等価領域Aをタービン運転領域として使用することにより、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれるという条件を満たすターボポンプ、つまり高速応答のターボポンプを実現することが可能であることを意味している。
なお、高速応答に要求されるタービン効率曲線ηtと実機のタービン効率曲線ηtは本質的な形状が異なるため、うまく等価領域Aを選んだとしても誤差が生じることは免れず、この誤差により、若干の回転数変動を伴うこととなり、エンジンシステムとしての応答は理想状態より遅くなることが予想されるが、実用上は問題ないレベルであると考えられる。
また、高速応答に要求されるタービン効率曲線ηtは、ターボポンプの特性や運転条件によって与えられているものである。このとき、図4Aに示すように、両曲線が大きく離れており、等価領域が存在しないケースや、図4Bに示すように、両曲線が2箇所で交差し、等価領域が2つ存在するケースも考えられる。図4Aのケースでは、設定した回転数Ncでは解を持たないため、実際のエンジンシステムでは回転数Ncが下がることで、オフセット量L’が変化しバランスすると考えられる。逆に、図4Bのケースでは、回転数Ncが上昇してバランスすると考えられる。
ここで、タービンノズル等価面積Atの増減によって、タービンエンタルピー落差ΔHを調節することができ、その結果、オフセット量L’を調節することができる。また、上記(26)式において、定数β3はタービンノズル等価面積Atの関数であるため、タービンノズル等価面積Atの増減によって、タービン速度比U/C0を調節することができる。また、タービン速度比U/C0は、燃料側推力制御弁の抵抗Rtcvを含めた配管抵抗によって決定することができる。回転数Ncは、ポンプ特性、タービン特性、熱交換器特性、配管抵抗特性のバランスで決定することができる。このとき調整代を広くするためには、タービンガス通過方式をパーシャルアドミッションとすることで回転数Ncを制御できることとなる。
〔実験結果〕
本願発明者は、以上のような考察に基づいて、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式(4)式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域Aが燃料ターボポンプ11のタービン運転領域となるように、燃料ターボポンプ11を含む系全体を設計したロケットエンジン1の実験機を製作し、応答性評価実験を行った。
図5は、応答性を評価するために、推力コマンドを0.5〜10(Hz)まで徐々に上げていった場合における、燃焼圧力Pc(推力)と、燃料ターボポンプ11の回転数Nfと、酸化剤ターボポンプ12の回転数Noの時間的変化を測定した結果である。なお、図中の破線はシミュレーションによる計算値であり、実線が測定結果である。この図5に示すように、系が立ち上がった6秒以降は、燃料ターボポンプ11の回転数Nfがほぼ一定を保ったまま、燃焼圧力Pc(推力)は非常に高速な応答性を示していることがわかる。
図6は、応答性をボーデ線図に表したものである。線形1次遅れモデルからは多少の乖離はあるが、−3(dB)点で評価すれば、6(Hz)以上の応答性は示されていると言って良い。従来のターボポンプ式ロケットエンジンの応答性が0.2(Hz)であったことを考慮すれば大きな改善である。また、このときのタービン運転領域ORは、図7に示されるように、先述の等価領域Aにあることが分かる。
以上説明したように、本実施形態におけるロケットエンジン1によれば、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式(4)式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域Aが燃料ターボポンプ11のタービン運転領域となるように、燃料ターボポンプ11を含む系全体を設計することにより、回転軸の慣性モーメントに依存せずに、推力制御の応答性を大幅に高速化することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が考えられる。(1)上記実施形態では、ロケットエンジン1において、燃料ターボポンプ11のみについてポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件を満たすようにする場合を例示した。これは、推力制御の応答性が燃料ターボポンプ11の慣性モーメントに大きく影響を受けるためであり、実用上は燃料ターボポンプ11のみを考慮すれば十分であるからである。しかしながら、より推力制御の高速応答化を目指す場合には、燃料ターボポンプ11及び酸化剤ターボポンプ12の両方について、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域が運転領域となるように、燃料ターボポンプ11及び酸化剤ターボポンプ12を含む系全体の設計をしても良い。
(2)上記実施形態では、ロケットエンジン1として、エキスパンダーサイクルエンジンを例示して説明したが、ターボポンプ式ロケットエンジンであれば本発明を適用することが可能である。また、本発明に係るターボポンプは、ロケットエンジンだけでなく、例えば自動車用エンジンや船舶用エンジン等に装着されるターボチャージャーとしても利用することができ、ターボラグのない高速応答なエンジンを提供することができる。
本発明によれば、ターボポンプを、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる運転領域で運転できるため、回転軸の慣性モーメントに依存せずに高速応答を実現可能なターボポンプ及びロケットエンジンを提供することが可能である。
1…ロケットエンジン
11…燃料ターボポンプ
12…酸化剤ターボポンプ
13…燃料側推力制御弁
14…燃料側メイン弁
15…バイパスオリフィス
16…酸化剤側推力制御弁
17…酸化剤側メイン弁
18…燃焼器

Claims (5)

  1. 回転軸の一端にポンプインペラが、他端にタービンが結合されたターボポンプにおいて、
    ポンプ流量に依存せずに前記回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域が運転領域となるよう設計されたターボポンプ。
  2. 前記条件式は、タービン効率ηt、ポンプ効率ηp、揚程係数Ψ、ポンプ流量Q、回転数Nc、タービンエンタルピー落差ΔH及びタービン入口燃料密度ρからなる下記(4)式で表される請求項1に記載のターボポンプ。
  3. 燃料ターボポンプと酸化剤ターボポンプとを備えるロケットエンジンにおいて、
    少なくとも前記燃料ターボポンプについて、ポンプ流量に依存せずに回転軸の回転数が一定に保たれる条件式に基づいて得られたタービン効率曲線と、実機のタービン効率曲線との等価領域が運転領域となるように、前記燃料ターボポンプを含む系全体の設計がなされたロケットエンジン。
  4. 前記条件式は、タービン効率ηt、ポンプ効率ηp、揚程係数Ψ、ポンプ流量Q、回転数Nc、タービンエンタルピー落差ΔH及びタービン入口燃料密度ρからなる上記(4)式で表される請求項3に記載のロケットエンジン。
  5. 前記燃料ターボポンプから送出された燃料は、前記燃料ターボポンプの下流側に設けられた燃料側推力制御弁を介して燃焼器に設けられた再生冷却熱交換器に流入してガス化された後、ガス燃料となって前記燃料ターボポンプ及び前記酸化剤ターボポンプのタービン駆動に使用された後に前記燃焼器に供給され、
    前記酸化剤ターボポンプから送出された酸化剤は、前記酸化剤ターボポンプの下流側に設けられた酸化剤側推力制御弁を介して前記燃焼器に供給される、
    請求項3または4に記載のロケットエンジン。
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