JP5581723B2 - 神経突起伸長促進剤 - Google Patents

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Description

本発明は、神経突起伸長促進剤に関する。本発明の神経突起伸長促進剤は、視神経や中枢神経の再生に利用することができる。
現在の神経再生を目的とした研究動向は、Nogo 受容体や反発性軸索ガイド分子の受容体を介する神経突起伸長阻害作用をブロックするための方法論と、神経栄養因子や神経成長因子といった神経突起伸長作用を促進させるための方法論との双方を攻究し、それらから如何に臨床的効果を引き出すかを模索している段階にある。前者の方法論ではNogo 受容体のアンタゴニストの開発が進んでいるように思われる。例えば、エール大学医学部のStrittmatter らはNogo やNogo 受容体の遺伝子欠損マウスを作製して脊髄損傷を人為的に作ってその神経再生状況を検討したが、予想通り、彼等はNogo やNogo 受容体が欠損する場合は神経再生能が有意に回復するという実験結果を示した(非特許文献1、非特許文献2)。この報告はNogo 受容体のアンタゴニストの開発を勇気付けるものであろう。また、Nogo 受容体に対してアンタゴニストとして働く蛋白質断片や薬剤を用いた彼等自身の実験でも、脊髄損傷における神経再生を誘導したと報告している(非特許文献3、非特許文献4)。このように、Nogo 受容体を介する細胞応答が神経再生を妨げる主要因として考えられ、それに対する検討が数多く行われている。しかし一方、Nogo やNogo 受容体の遺伝子欠損マウスを別のグループが作製して調査すると全く異なる結果が示され、統一的な見解が得られず混沌とした状況にある。カリフォルニア大学のTessier-Lavigne のグループは、Strittmatterらが見たような神経再生能の回復はNogo 受容体の遺伝子欠損マウスでは確認できないとしている(非特許文献5)。幾つかこの矛盾が生じた理由を考えることができよう。例えば、Nogo にはNogo-A〜C までの3 種のサブタイプが存在するため、それら単一の遺伝子欠損では表現型が各々異なってしまう可能性がある。また、その問題を解決するためにNogo 受容体の遺伝子欠損動物が作製されて検討されたのであるが、神経再生を検証する仕方や部位が異なると結果がまちまちであるように見受けられる。実際、Tessier-Lavigneのグループは皮質脊髄投射路における神経再生ではNogo 受容体の欠損は影響がなかったとし(非特許文献5)、Strittmatterらのグループも皮質脊髄投射路では他の部位とは異なって効果がなかったと報告している(非特許文献2)。
上記の通り、従来、中枢神経の再生に有効な方法は、存在しなかったところ、本願発明者らは、先に、軟骨細胞のマーカーとして公知のCEP-68タンパク質が、神経突起伸長促進作用を有することを見出し、これを有効成分として含有する神経突起伸長促進剤を特許出願した(特許文献1)。
特開2008-189615号公報
Kim, J.E., et al., Axon regeneration in young adult mice lacking Nogo-A/B. Neuron 38: 187-199 (2003) Kim, J.E., et al., Nogo-66 receptor prevents raphespinal and rubrospinal axon regeneration and limits functional recovery from spinal cord injury. Neuron 44: 439-451 (2004) GrandPre, T. et al., Nogo-66 receptor antagonist peptide promotes axonal regeneration. Nature 417: 547-551 (2002). Fourminer, A.E. et al., Rho kinase inhibition enhances axonal regeneration in the injured CNS. J. Neurosci. 23: 1416-1423 (2003) Zheng, B., et al., Genetic deletion of the Nogo receptor does not reduce neurite inhibition in vitro or promote corticospinal tract regeneration in vivo. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 102: 1205-1210 (2005). Surrey, T., et al., Chromophore-assisted light inactivation and self-organization of microtubules and motors. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95: 4293-4298 (1998). Beck, S., et al., Fluorophore-assisted light inactivation: A high-throughput tool for direct target validation of proteins. Proteomics 2: 247-255 (2002).) Steck et al., Biochem. J. (2001) 353, 169-174)
本願発明者らが先に発明した、特許文献1に記載された神経突起伸長促進剤は、優れた神経突起伸長促進効果を発揮するが、さらに優れた神経突起伸長促進効果を発揮する神経突起伸長促進剤が得られれば有利であることは言うまでもない。
従って、本発明の目的は、特許文献1に記載された公知の神経突起伸長促進剤よりも高い神経突起伸長促進効果を発揮する、新規な神経突起伸長促進剤を提供することである。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、驚くべきことに、CEP-68 タンパク質のC末端側の部分ポリペプチドが、CEP-68タンパク質の全長の約3倍もの神経突起伸長促進効果を発揮することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) U-Caドメインを含み全長が220アミノ酸以下の、CEP-68タンパク質の部分領域から成るポリペプチド、
(2) 上記(1)のポリペプチドと90%以上の同一性を有するポリペプチドであって、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチド、及び
(3) 上記(1)又は(2)のポリペプチドのC末端に任意の領域が付加されたポリペプチド
であって、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチドの少なくとも1種を有効成分として含む神経突起伸長促進剤を提供する。また、本発明は、上記本発明の神経突起伸長促進剤の有効成分として含まれる上記ポリペプチドをコードする核酸を哺乳動物用の組換えベクター中に含み、宿主細胞中で前記ポリペプチドを発現することができる組換えベクターを含む神経突起伸長促進剤を提供する。
本発明により、優れた神経突起伸長促進効果を発揮する新規な神経突起伸長促進剤が提供された。下記実施例に具体的に記載されるように、このポリペプチドは、Nogo 受容体への結合活性を有し、Nogo 受容体を発現する視神経や中枢神経の神経突起伸長促進効果を発揮する。従って、本発明の神経突起伸長促進剤は、視神経や中枢神経の再生に有効であり、緑内障の治療や、事故等に起因する脳や脊髄の損傷に対する治療として、視神経や中枢神経を再生するために利用可能であり、医療に大きく貢献するものと考えられる。
マウスCEP-68 タンパク質とヒトCEP-68 タンパク質のアミノ酸配列を整列させて示す図である。 実施例において測定した、マウスCEP-68タンパク質の全長又は各種ドメインとアルカリフォスファターゼの融合タンパク質の、1型Nogo受容体への結合活性を示す図である。 実施例において測定した、マウスCEP-68タンパク質の全長とU-Caドメインの、1型Nogo受容体への結合活性の濃度依存性を示す図である。 実施例において測定した、マウスCEP-68タンパク質の全長又は各種ドメインとアルカリフォスファターゼの融合タンパク質の、網膜神経節細胞からの神経突起伸長率を示す図である。 実施例において測定した、U-Caドメインの共発現によるNogo66のNogo受容体への結合抑制の結果を示す図である。
特許文献1に記載されている通り、本願発明者らは、FALI(fluorophore-assisted light inactivation)法(非特許文献6、非特許文献7)の改良法を利用し、マウス脳の嗅索神経束(Lateral olfactory tract: LOT)形成に関わる機能分子をスクリーニングした。すなわち、摘出した胎仔マウスの大脳半球を培養下で維持する終脳器官培養系を確立させ、この方法により胎仔マウスの大脳半球を培養し、培養条件下でLOTを形成させた。一方、マウスLOT を免疫原としてモノクローナル抗体を種々作製し、FITC で標識し、それらを胎生12日の終脳器官培養系に作用させ、24時間光を照射して各モノクローナル抗体と特異的に結合した抗原分子の機能を阻害した。その結果、LOTの軸索が神経束から逸脱して背側に迷走する異常な軸索投射を示す表現型を見出した。
この表現型が現れた際に用いたモノクローナル抗体の対応抗原を、既存のLOT 発現遺伝子ライブラリーから同定した結果、CEP-68タンパク質と呼ばれる公知の軟骨性分泌タンパク質(非特許文献8)であった。アルカリフォスファターゼ(AP)標識したCEP-68タンパク質を作製し、胎生13日目のマウス終脳器官培養系に添加し、その結合部位を検討したところ、LOT とその周辺領域を含む広い範囲に結合していた。従って、CEP-68 タンパク質の受容体がLOT及びその周辺に存在するものと予測された。なお、CEP-68 タンパク質のN末端領域又はC末端領域を欠失させたCEP-68 タンパク質の部分断片を用いた場合でも同様な結合が観察された。そこで、既存のLOT発現遺伝子クローンライブラリーをスクリーニングしたところ、この受容体は、公知のNogo 受容体であった。すなわち、CEP-68 タンパク質は、Nogo 受容体のリガンドであることが明らかになった。
さらに、マウス後根神経節を、アルカリフォスファターゼ(AP)標識したCEP-68 タンパク質の存在下で、ポリL-リジンをコートしたカバーガラス上で24時間培養したところ、AP 及びAP 標識CEP-68 タンパク質の非存在下に比較して顕著な神経突起伸長が観察された。一方、抗Nogo 受容体抗体の存在下で同じ実験を行なったところ、CEP-68 タンパク質による神経突起伸長促進効果は明らかに抑制された。これらの結果から、CEP-68 タンパク質及びその部分断片が、神経突起伸長促進活性を有することが明らかになった。
以上の通り、本願発明者らは、CEP-68タンパク質が神経突起伸長促進活性を有することを実験的に見出した(特許文献1)。なお、CEP-68タンパク質は、軟骨酸性タンパク質1(cartilage acidic protein 1 (Crtac1))とも呼ばれている。下記の実施例で用いたマウスCEP-68タンパク質のアミノ酸配列及びそれをコードする核酸の塩基配列を配列番号1に示す。このアミノ酸配列及びそれをコードする核酸の塩基配列は公知であり、GenBank Accession No. NM_145123に記載されている。なお、マウスCEP-68タンパク質は、アミノ酸配列が少し異なる変異体も知られており(非特許文献8)、CEP-68タンパク質としてはそのような天然の変異体を用いることもできる。
下記実施例においては、マウスを対象としてマウスのCEP-68タンパク質を用いて実験を行なったが、ヒトのCEP-68タンパク質及びそれをコードする核酸の塩基配列も公知である(GenBank Accession No. EAW49892、CAD13394)。GenBank Accession No. CAD13394(以下、「GenBank Accession No.」を省略して番号部分のみを記載することがある)に示されるヒトCEP-68タンパク質遺伝子の塩基配列及びそれによりコードされるアミノ酸配列を配列番号3及び4にそれぞれ示す。EAW49892は、CAD13394のN末端にマウスCEP-68タンパク質の1aa〜8aa(「aa」は、N末端から数えて何番目のアミノ酸残基かを示す)と同一のアミノ酸配列を有する8アミノ酸の領域が付加されていること以外はほぼ完全に同一のアミノ酸配列を有する(CAD13394の81aaのGlnに対応するアミノ酸がEAW49892ではHisになっている点のみ相違)ものである。EAW49892は、645アミノ酸から成り、マウスCEP-68タンパク質の646アミノ酸とほぼ同じである。EAW49892のアミノ酸配列をマウスCEP-68タンパク質のアミノ酸配列と整列させたものを図1に示す。図1に示されるように、ヒトCEP-68タンパク質は、マウスCEP-68タンパク質と高い同一性を有している。ヒトCEP-68タンパク質は、このように、マウスCEP-68タンパク質とサイズもほぼ同一で、同一性は極めて高いので、ヒトCEP-68タンパク質もマウスCEP-68タンパク質と同様な生理活性を有するものと考えられ、神経突起伸長促進活性を有するものと考えられる。従って、本発明の神経突起伸長促進剤の有効成分としては、ヒトCEP-68タンパク質の後述の部分領域又は該部分領域と90%以上の同一性を有する領域を少なくとも含むポリペプチドも用いることができ、ヒトに適用する場合にはこちらの方が好ましい。また、ヒトCEP-68タンパク質としては、上記したEAW49892及びCAD13394の他にデータベースUniprotKB/Swiss-PortのAccession No. Q9NQ79-2及びQ9NQ79-3も知られている(Q9NQ79-1はそれらの前駆体である)。これらのうち、Q9NQ79-2は、上記したCAD13394のN末端にマウスCEP-68タンパク質の1aa〜8aaと同一のアミノ酸配列を有する8アミノ酸の領域が付加されていること以外は完全に同一のアミノ酸配列を有する。Q9NQ79-3(配列番号7)は、Q9NQ79-2の変異体で、その1aa〜604aa まではQ9NQ79-2と完全に同一であり、C末端領域のみが異なる。このように、ヒトCEP-68タンパク質は天然の変異体がいくつか知られているが、それらはN末端領域に8アミノ酸から成る領域が存在するか否か、及び/又はC末端領域が異なるのみであり、それらのいずれをも本発明で言う「CEP-68タンパク質」とすることができる。
上記の通り、本発明の神経突起伸長促進剤は、
(1) U-Caドメインを含み全長が220アミノ酸以下の、CEP-68タンパク質の部分領域から成るポリペプチド、
(2) 上記(1)のポリペプチドと90%以上の同一性を有するポリペプチドであって、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチド、及び
(3) 上記(1)又は(2)のポリペプチドのC末端に任意の領域が付加されたポリペプチドであって、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチド
の少なくとも1種を有効成分として含む。以下、これらについて説明する。
(1)のCEP-68タンパク質は、上記した通りである。CEP-68中、Uドメインは、FG-GAPドメインと相互作用して細胞・細胞間あるいは細胞・細胞外マトリクス間の相互作用を活性化する機能を有するUnVB-ASPICドメインのことであり、配列番号2のアミノ酸配列中、459aa〜528aaの領域である。Caドメインは、EGF及びCaに結合するEGF-Ca結合ドメインのことであり、配列番号2のアミノ酸配列中、560aa〜606aaの領域である。U-Caドメインは、UドメインのN末端からCaドメインのC末端までの領域であり、従って、配列番号2のアミノ酸配列中、459aa〜606aaの領域である。なお、下記実施例において実際に有効成分として検証された領域はそれらの領域にリンカー部分などを含む446aa〜646aaの領域である。また、ヒトのCEP-68タンパク質の配列を示す配列番号4のアミノ酸配列では、図1から明らかなように、U-Caドメインは、450a.a.〜597a.a.である。このU-Caドメインを含み、全長のアミノ酸数が220個以下、好ましくは200個以下のポリペプチドが上記(1)のポリペプチドである。
上記(2)のポリペプチドは、上記(1)のポリペプチドと90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上の同一性を有し、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチドである。一般に、生理活性を有するポリペプチドは、該ポリペプチドを構成するアミノ酸のうち、少数のアミノ酸が置換し、欠失し及び/又は挿入された場合であっても、その生理活性を維持する場合があることは当業者によって広く認められているところである。ここで、アミノ酸配列の「同一性」とは、両者のアミノ酸配列残基ができるだけ多く一致するように(必要ならばギャップを挿入する)両アミノ酸配列を整列させ、一致するアミノ酸残基を、全アミノ酸残基数(両者の配列で全アミノ酸残基数が異なる場合には長い方の配列の全アミノ酸残基数)で除したものを百分率で表したものであり、BLASTのような周知のソフトにより容易に算出することができる。なお、天然のタンパク質を構成する20種類のアミノ酸は、低極性側鎖を有する中性アミノ酸(Gly, Ile, Val, Leu, Ala, Met, Pro)、親水性側鎖を有する中性アミノ酸(Asn, Gln, Thr, Ser, Tyr, Cys)、酸性アミノ酸(Asp, Glu)、塩基性アミノ酸(Arg, Lys, His)、芳香族アミノ酸(Phe, Tyr, Trp)のように類似の性質を有するものにグループ分けでき、これらの間での置換であればポリペプチドの性質が変化しないことが多いことが知られている。従って、配列番号2のポリペプチド中のアミノ酸残基を置換する場合には、これらの各グループの間で置換することにより、神経突起伸長促進活性を維持できる可能性が高くなる。好ましくは、上記(1)のポリペプチドのアミノ酸配列において1ないし数個のアミノ酸残基が置換され、欠失され、及び/又は挿入されたアミノ酸配列を有するポリペプチドである。
(3)のポリペプチドは、上記(1)又は(2)のポリペプチドのC末端に任意の領域が付加されたポリペプチドであって、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチドである。下記実施例において具体的に記載されるように、上記(1)のポリペプチドのC末端に、分子量約8万のアルカリフォスファターゼ(AP)が標識として結合された、融合タンパク質が優れた神経突起伸長促進活性を発揮する。このように、CEP-68タンパク質とは全く無関係な大きな領域が上記(1)のポリペプチドのC末端に付加されたポリペプチドであっても優れた神経突起伸長促進効果を発揮するので、上記(1)又は(2)のポリペプチドのC末端には任意の領域を付加しても、神経突起伸長促進活性が維持される蓋然性が高いことが明らかであるので、このようなポリペプチドも本発明の神経突起伸長促進剤の有効成分として用いることができる。
なお、上記(2)及び(3)のポリペプチドに関し、神経突起伸長促進活性を有するか否かは、下記実施例と同様な方法、すなわち、ポリ-L-リジン(PLL)をコートした培養皿上にポリペプチドをコートし、その上で、網膜神経節細胞(retinal ganglion cell: RGC)を培養し、神経突起の伸長が、CEP-68タンパク質の全長から成るポリペプチドと比較して促進されるか否かにより調べることができる。ヒトの神経に対する活性を調べる場合、上記のようにマウスでもヒトと相同性が極めて高いので、マウスを用いることもできるし、好ましくはよりヒトに近いサルの神経節細胞を用いることができる。
CEP-68タンパク質は、それをコードする核酸の塩基配列が上記の通り公知であるので、RT-PCRのような常法で、CEP-68遺伝子のcDNAの部分領域を増幅し、得られた増幅産物を市販の発現ベクターに組み込み、該発現ベクターを宿主細胞に導入して産生させることができる(下記実施例参照)。
本発明の神経突起伸長促進剤は、有効成分である上記したポリペプチドのみから成ることも可能であるが、通常、リン酸緩衝液のような水系緩衝液等の、製剤分野で広く用いられている媒体中に溶解された溶液の形態で用いられる。投与経路は、非経口投与が好ましく、特に、注射等により、再生しようとする神経とポリペプチドを直接接触させることが好ましい。投与量は特に限定されず、症状や神経の損傷部位の状態などに応じて適宜設定されるが、注射により直接接触させる場合の投与量は、有効成分であるポリペプチドの量として、通常、0.1μg〜1g程度、特に0.01mg〜10mg程度である。
また、ポリペプチドを直接投与することに代えて、又は直接投与と共に、該ポリペプチドをコードする核酸を含む哺乳動物用の組換えベクターを用いた遺伝子治療を行なうことも可能である。すなわち、このような組換えベクターを、再生すべき神経近傍の組織に導入し、該組織内で前記ポリペプチドを生産させることにより、該ポリペプチドが神経と接触し、神経突起の再生が促進される。遺伝子治療に用いることができる哺乳動物細胞用ベクター自体は、この分野において周知であり、市販もされており、公知のベクターや市販品をそのまま用いることができる。例えば、Invitrogen社から市販されているpcDNA3.1(+)(catalog No. V790-20)やpcDNA3.1(-)(catalog No. V795-20)等を好ましく用いることができるがこれらに限定されるものではない。周知のとおり、これらの哺乳動物細胞用ベクターは、哺乳動物細胞内での複製を可能にする複製開始点、外来遺伝子の発現を可能にするプロモーター領域、外来遺伝子を挿入するためのマルチクローニング部位等を有する。なお、ベクターは、レトロウイルスやアデノウイルスのような哺乳動物細胞用のベクターとして用いられているウイルス由来のベクターであってもよい。遺伝子治療に用いられる組換えベクターは、このような哺乳動物細胞用のベクターに上記ポリペプチドをコードする核酸を組み込むことにより得ることができる。
哺乳動物への組換えベクターの投与自体は、周知の方法により行うことができる。すなわち、好ましくは、再生させるべき神経の近傍の組織に注射等の非経口投与により投与することができる。組換えベクターをリン酸緩衝液(PBS)等の緩衝液に懸濁したものを投与することができる。投与に際し、細胞内への遺伝子ワクチンの侵入を容易にするために、注射部位に電界パルスを与えてもよい。この場合、電界の強さは、特に限定されないが、通常、10V/cm〜60V/cm程度、好ましくは25V/cm〜35V/cm程度、パルスの持続時間は、通常、20ミリ秒〜100ミリ秒、好ましくは、40ミリ秒〜60ミリ秒程度であり、パルスを通常、1回〜6回、好ましくは2回〜4回程度当てることができる。組換えベクターの投与量は、症状や神経損傷部位の状態等に応じて適宜選択することができるが、通常、組換えベクターの重量で1ng〜10mg程度、特に100ng〜1mg程度である。
本発明の神経突起伸長促進剤の有効成分として含まれる上記ポリペプチドは、実施例において具体的に確認されたように、Nogo受容体に結合する。また、CEP-68の全長や、その大部分を占める部分断片が中枢神経のNogo受容体に結合することは特許文献1に記載されている通り実験的に確認されている。Nogo受容体は、髄鞘ミエリン膜表面に発現するNogo、Myelin-associated glycoprotein (MAG)、OMgp (Oligodendrocyte myelin glycoprotein)の3種の分子を共通に受容し、何れも神経突起伸長を著しく阻害することで非常に有名な受容体である。このNogo受容体が中枢神経系の神経細胞表面に発現することから、中枢神経系は再生できないと考えられている。上記ポリペプチドは、第4のNogo受容体の新しいリガンド分子に相当するが、既存のリガンド分子による作用とは逆に神経突起伸長促進活性を発揮する。従って、本発明の神経突起伸長促進剤は、Nogo受容体を発現する神経細胞の突起伸長促進に有効である。このような神経細胞として、網膜神経節細胞、中枢神経系の神経細胞(海馬神経細胞や大脳皮質神経細胞など)、脊髄後根神経節細胞等を挙げることができる。さらに、下記実施例で具体的に記載されるように、本発明のポリペプチドをコードする遺伝子と1型Nogo受容体(NgR1)遺伝子とを同一の細胞内で共発現させることにより同一細胞上で結合(シス結合)させた場合、NgR1の他の(既知の)リガンド(Nogoや MAG)の結合を阻害する。従って、CEP-68は、NogoやMAGの内在性アンタゴニストであると考えられる。中枢神経系が再生できない主要因として、NogoやMAG といったリガンド分子とNogo受容体との結合で誘起される神経突起伸長阻害作用が挙げられる。このような環境因子による神経突起伸長阻害作用のブロックを創薬目的としてNogo受容体の機能を負に制御することが試みられているが未だ効果的な薬剤や蛋白質は見出されていない。CEP-68は内在性のアンタゴニストである可能性が極めて高く、そのような分子はCEP-68以外にはこれまでに発見されたことはない。本発明のポリペプチドは、CEP-68よりも高い活性を発揮するものであり、Nogo受容体の既知リガンドの作用をブロックすることのみならず、Nogo受容体との結合で神経突起伸長を誘起する。これらの本発明のポリペプチドの二峰性機能(bimodalfunction)は神経再生促進手段として奏効すると期待される。従って、本発明は、これまでに有効な治療方法が存在しなかった、視神経や中枢神経等の再生を促進することができ、損傷した神経の治療に有用である。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、CEP-68タンパク質は、その名前(Chondrocyte expressed protein)から明らかなように、軟骨細胞により産生されるタンパク質であるが、特許文献1に記載されるように、本願発明者らは、該タンパク質の神経突起伸長促進作用に着目して該タンパク質をLOTUS(LOT Unbending (or Usher) Substance (LOTはLateral olfactory tract)と命名した。従って、下記実施例においては、CEP-68タンパク質をLOTUSと呼ぶことがある。
1. 融合ポリペプチドの作製
配列番号1に示すアミノ酸配列を有するポリペプチド又はその部分領域から成るポリペプチドのC末端に、標識としてのアルカリホスファターゼ(AP)と6xHisタグを結合してAP標識CEP-68タンパク質を調製した。APと6xHisタグの結合は特許文献1に記載した方法により次のようにして行なった。まずAP融合ベクターはN末端融合用(AP−N)とC末結合用(AP−C)の2種を作製した。AP−NはInvitrogen社製のpcDNA3.1のHindIII部位にGenHunter社製のヒト胎盤APの分泌シグナルを除く翻訳領域(22a.a〜506aa)を含むcDNAを導入して作製した(pcDNA3.1AP-N)。AP−CはInvitrogen社製のpcDNA3.1のHind III, Eco RI部位にGenHunter社製のヒト胎盤APの翻訳領域全長(1a.a〜506aa)を含むcDNAを導入して作製した(pcDNA3.1AP-C)。いずれのベクターも6xHisの配列を含んでいる。クローニングされたcDNAよりCEP-68の全長又は各種部分領域をPCRにて増幅し、増幅産物をpcDNA3.1AP-Cの制限酵素部位に挿入した。AP融合CEP-68タンパクの部分断片を発現させたHEK293細胞の培養上清をClontech社のTalonレジンに結合させた。このレジンはコバルトイオンを保持し、6xHisタグを含む蛋白質が特異的に結合する。Talonレジンカラムを洗浄後、結合したポリペプチドを溶出させて濃縮・精製し、AP融合CEP-68タンパクの各種部分断片を調製した。以上のようにして作製したAP標識CEP-68タンパク質の部分断片を以下の実験に用いた。
上記方法において、APと融合させたCEP-68の(部分)領域は、全長(シグナル領域(1aa〜28aa)を除いた全長)並びにUドメイン(配列番号2の459aa〜528aa)、Caドメイン(配列番号2の560aa〜606aa)、dCドメイン(配列番号2の29aa〜540aa)及びU-Caドメイン(配列番号2の446aa〜646aa)であった。なお、全長を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの増幅に用いたプライマーセットは、CRTAC Fw Eco RIプライマー(配列番号5)及びCRTAC Rv Eco RIプライマー(配列番号6)であった。これらのプライマーは、それぞれEco RI部位を有し、増幅産物は上記ベクターのEco RI部位に挿入した。以下において、APと融合したCEP-68の全長を、「AP-LOTUS」と呼ぶことがある。
一方、Uドメイン、Caドメイン、dCドメイン及びU-Caドメインを含むポリペプチドの増幅に用いたプライマーセットの塩基配列は次の通りであった。また、ベクターへの挿入に用いた制限酵素部位は次の通りであった。
(1) Uドメイン
プライマーセットの塩基配列:
Fw: atcgaattcgccaggggcgccaaggttgtactctacaccaagaag (配列番号8)
Rv: atctctagactccaacaccgagttcatctcctcgct (配列番号9)
制限酵素部位: Eco RI/Xba I
(2) Caドメイン
プライマーセットの塩基配列:
Fw: atcgaattcgacaccaatgaatgcatccagttccca (配列番号10)
Rv: atctctagaacaggctgtgccgtcttcattgggttc (配列番号11)
制限酵素部位: Eco RI/Xba I
(3) dCドメイン
プライマーセットの塩基配列:
Fw: aagaattctcccagagggctgagcccat (配列番号12)
Rv: atctctagagttctgaagtttgtcctcatcctgggg (配列番号13)
制限酵素部位: Eco RI/Xba I
(4) U-Caドメイン
プライマーセットの塩基配列:
Fw: atcgaattctggttgcgtgtggtacctcgcacccggttcggggccttt (配列番号14)
Rv: atctctagattaaagtgcatataactgaaggcaaagtcccag (配列番号15)
制限酵素部位: Eco RI/Xba I
2. Nogo受容体との結合活性
COS7細胞に1型Nogo受容体(NgR1)遺伝子を組み込んだプラスミド(PCAGGS2-NgR1)を導入して48時間インキュベートしてNgR1を発現させ、その細胞に対して上記AP-LOTUS またはAP融合したLOTUSの部分領域ペプチドを様々な濃度で与えて1時間インキュベートした後にAP基質を加えて呈色反応を行い、NgR1に結合したLOTUSおよびLOTUSの部分領域ペプチドを可視化して解析した。なお、プラスミド(PCAGGS2-NgR1)は、PCAGGSベクター(Niwa, H., Yamamura, K., Miyazaki, J. Efficient selection for high-expression transfectants with a novel eukaryotic vector. Gene 108: 193-200 (1991))のマルチクローニングサイトを一部改変したPCAGGS2のマルチクローニングサイトEco RI/Xho IにNgR1遺伝子を組み込んだものである。
その結果、図2に示すように、U-CaドメインがNgR1に強く結合し、その強さは全長の約1.6倍であった。UドメインおよびCaドメイン単独でもNgR1に対して結合が認められたが、全長の約50〜60%の弱い結合であった。U-Caドメインは全長に比してより強い結合が認められが、このようなLOTUSの部分ペプチドが生体に存在するかどうかは定かではないものの、人工的に作製されたU-CaドメインのみからなるLOTUSの部分ペプチドは生体に存在するLOTUSよりもNgR1に対して強い結合活性を有することが判明した。また、Caドメインを欠失させたΔCa(dCa)変異体は、NgR1との結合は全長LOTUSとほぼ同様で、差異は認められなかった。N末側に4回繰り返して存在するFG-GAPドメインについては、Uドメインを欠損した状態では細胞に発現しないことから解析不能であった。なお、図2の縦軸に示す結合能は、NgR1 を発現したCOS7細胞上に結合したAP 融合したLOTUS の部分領域ペプチド(18nM)の呈色反応の強さをフリーソフトウエアImageJ(Wayen Rosband NIH)により測定した値の平均値の相対値(全長の結合能を1とする)を示す。
3. Nogo受容体との結合活性の濃度依存性
AP融合した全長及びU-Caドメインを用いて、上記2と同様な実験を行い、Nogo受容体との結合活性の濃度依存性を調べた。
結果を図3に示す。図3中、Aは、各濃度の全長(AP-LOTUS)又はU-Caドメイン(AP-U-Ca mutant)を投与した際の神経突起の伸長状態を示す写真であり、Bは、結合量の濃度依存性を示すグラフであり、CはそのScathard Plotである。このScathard Plotから、酵素反応のKd値を算出したところ、全長ではKd=6.8 nM、U-CaドメインではKd=2.9nMであり、実験した濃度(モル濃度)範囲では、U-CaドメインのNogo受容体との結合活性は、全長の約2.3倍であった。LOTUSの神経突起伸長作用は、Nogo受容体と結合することにより発揮されることが既にわかっている(特許文献1)ので、実験した濃度範囲では、U-Caドメインの方が全長よりも高い神経突起伸長作用を発揮するものと考えられる。
4. 神経突起伸長作用
網膜神経節細胞(retinal ganglion cell: RGC)はNgR1を発現している。予めPLL(100μg/ml)でコートしたプラスチック製4穴培養皿の底面にAP-LOTUS(25nM)若しくはAP-LOTUS 部分領域またはコントロールとしてラミニン(10μg/ml)をコートし、胎生13日目のC57BL6/Jマウスから摘出したRGC組織片(細胞塊)を24時間培養し、AP-LOTUS 及びAP-LOTUS 部分領域の神経突起伸長に及ぼす効果を調べた。その結果、U-Caドメインを含むポリペプチドでは全長LOTUS を含むポリペプチドを添加した場合と同程度の突起伸長活性が観察された(図4)。なお、この結果は、全長とU-Caドメインのモル濃度を等しくした場合の結果であり、U-Caドメインのサイズは全長の約1/3であるから、重量基準では、全長の方が重量が3倍多い。すなわち、重量基準では、U-Caドメインは、1/3の量で全長と同等の神経突起伸長効果を発揮したと言える。なお、図4の縦軸に示す「相対神経突起長さ(Relative neurite length)は、細胞塊から伸長した神経突起の最遠位と細胞塊の淵の間の長さをMolecular Device 社製画像処理ソフトウエアMetamorph により測定した値の平均値の相対値(全長の突起伸長能を1とする)を示す。
5. U-Caドメインの共発現によるNogo66のNogo受容体への結合抑制
NgR1遺伝子を組み込んだ上記プラスミドPCAGGS2-NgR1と、上記したU-Caドメインをコードする遺伝子を上記pcDNA3.1ベクター組み込んだプラスミドとをCOS7細胞に導入し、共発現させた。一方、LOTUS全長について上記した方法と同様な方法により、NgR1への公知のリガンドであるNogo-66をAPと融合させたAP-融合Nogo-66(Ap-Ng66)を調製した。このAp-Ng66を8nMの終濃度で、上記NgR1/U-Ca共発現COS7細胞の培養上清に添加して60分間培養した。AP‐Ng66のNgR1に対する結合はAPによる呈色反応で検出した。
結果を図5に示す。発現細胞を抗NgR1抗体および抗LOTUS抗体を用いて各々NgR1(図5のa)およびU-Caドメイン(図5のb)の発現を確認した。NgR1およびLOTUSが同一細胞上に発現している細胞(図5のc)ではAP-Ng66の呈色反応(図5のd)が抑制されていた。スケールバー: 20μm。NgR1単独が発現している細胞またはNgR1とU-Caの双方が発現している細胞を母集団としてAP‐Ng66が結合していた細胞の比率を定量化した(図5のe)。

Claims (8)

  1. (1) U-Ca領域を含み全長が220アミノ酸以下の、CEP-68タンパク質の部分領域から成るポリペプチド、
    (2) 上記(1)のポリペプチドと90%以上の同一性を有するポリペプチドであって、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチド、及び
    (3) 上記(1)又は(2)のポリペプチドのC末端に任意の領域が付加されたポリペプチドであって、神経突起伸長促進活性を有するポリペプチド
    の少なくとも1種を有効成分として含む神経突起伸長促進剤。
  2. 前記同一性が95%以上である請求項1記載の神経突起伸長促進剤。
  3. U-Ca領域を含み全長が220アミノ酸以下の、CEP-68タンパク質の部分領域から成るポリペプチド又はそのC末端に任意の領域が付加されたポリペプチドを有効成分として含む神経突起伸長促進剤。
  4. 前記CEP-68タンパク質の部分領域から成るポリペプチドが、CEP-68タンパク質のC末端からその上流200アミノ酸までの領域を含む請求項3記載の神経突起伸長促進剤。
  5. 前記CEP-68タンパク質の部分領域から成るポリペプチドが、CEP-68タンパク質のC末端からその上流200アミノ酸までの領域から成る請求項4記載の神経突起伸長促進剤。
  6. 前記神経が、Nogo受容体を発現している神経である請求項1ないし5の神経突起伸長促進剤。
  7. 前記神経が、中枢神経又は視神経である請求項6記載の神経突起伸長促進剤。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の神経突起伸長促進剤の有効成分として含まれる上記ポリペプチドをコードする核酸を哺乳動物用の組換えベクター中に含み、宿主細胞中で前記ポリペプチドを発現することができる組換えベクターを含む神経突起伸長促進剤
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