JP5580100B2 - 半導体発光装置の製造方法または半導体発光ダイオードの製造方法 - Google Patents

半導体発光装置の製造方法または半導体発光ダイオードの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、紫外光半導体発光素子から発せられた光を赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体等から選ばれる複数種の蛍光体を用いて波長変換することにより、可視光を発する半導体発光ダイオードまたは半導体発光装置の製造方法に関する。
白色の光を発する発光ダイオードとして、YAG(アルミン酸イットリウム)系蛍光物質により青色半導体発光素子から発せられた光を波長変換し、波長変換された光の発色と元の光の青色を混色することにより得られる発光ダイオードが知られている。
白色光を発する発光ダイオードに対して、近年、色度ばらつき範囲を抑制する要求レベルが高くなっている。従って、白色光の色度ばらつき範囲を如何に低コストで管理するかは、量産工程において重要な要素になっている。
青色半導体発光素子を用いた白色光を発する発光ダイオードの色度ばらつきの原因は、主として、発光素子自身の発光波長のばらつき、輝度のばらつき、及び蛍光体の配合組成及び配合量のばらつきによることが知られている。現在の技術において工業的に生産されている半導体発光素子は、個体ごとの発光波長や輝度のばらつきが大きい。これは、現在の半導体発光素子の工業的生産においては、半導体ウェハを基板表面でエピタキシャル成長させる際に、基板平面の全面において高精度に均一な成長を実現することが困難であるためである。このような半導体発光素子の量産時に発生する発光波長のばらつきや輝度のばらつきは、白色光を発する発光ダイオードの色度ばらつきを引き起こす原因になる。
従来の、青色光発光素子をYAG蛍光体を含有する被覆部材で被覆して得られた製品の発光色ばらつきを示すグラフの一例を図9に示す。図9のグラフに示す各点は、任意に選択した50個の製品の色度をXY系色度座標にプロットしたグラフである。XY系色度座標においては、x値が大きくなるほど青色から赤色に近づき、y値が大きくなるほど青色から緑色に近づく。図9中、破線Aで囲った部分が要求される色度ばらつきの規格値に合格する領域範囲を表す。図9における製品の色度ばらつきは広く、x軸方向のばらつきは蛍光体の配合量や分散性に強く影響を受け、y軸方向のばらつきは青色光発光素子の発光波長及び輝度に強く影響を受ける。従って、蛍光体の配合量や分散性のばらつきを抑制することによりx軸方向のばらつきが抑制され、青色光発光素子の発光波長及び輝度のばらつきを抑制することによりy軸方向のばらつきが抑制される。
色度ばらつき範囲を管理する方法として、下記特許文献1は、複数の青色発光素子をその発光波長及び輝度に従ってランク分けし、各ランク分けに対応して組合せ条件が設定された蛍光体と輝度調整をするための減光材とを含有する被覆部材を準備し、ランク分けに対応した青色発光素子と蛍光体等を含有する被覆部材とを組み合わせて一体化する白色発光装置の製造方法が開示されている。特許文献1には、具体的には次のような例が記載されている。すなわち、設計波長470nmの青色発光素子を量産した場合、得られる青色発光素子には、一般的に約20nmの幅で正規分布の発光波長のばらつきを有する。このようなばらつきを有する青色発光素子を波長4nmの幅ごとに4グループにグルーピングする。波長4nmの幅ごとにグルーピングされた青色発光素子は、さらに、輝度の範囲ごとに4グループに分類される。このようにして16のグループに分類する。そして16のグループに対応する蛍光体と減光材との配合組成を調整して被覆部材を調製し、各グループに属する青色発光素子を対応する被覆部材で被覆している。
また、下記特許文献2は、LEDチップと蛍光体を含有する波長変換部とを組合せて白色光を生成して発光する発光装置の製造方法において、LEDチップを発光装置本体の実装部に実装した後、LEDチップの放射エネルギ又はその放射エネルギから算出される明るさに関する特性、及びLEDチップの発光スペクトルの特性の2つの特性に基づいてLEDチップをランク分けし、LEDチップの各ランクに対応させて適切な配合比率及び配合量の蛍光体を含有する予め作製した波長変換部を選択し、対応するLEDチップと組合せる発光装置の製造方法が開示されている。
ところで、青色半導体発光素子から発せられる光を蛍光体により波長変換して得られる白色光を発光する発光ダイオードは、人間の視覚の錯覚を利用した擬似白色光の原理を用いた擬似発光の白色発光ダイオードである。擬似白色の発光ダイオードは青色発光素子が発光する青色光の一部をYAG系蛍光物質により緑色から黄色の範囲の光に波長変換し、青色発光素子が発光する波長変換されなかった青色光と混色させる。人間の目の網膜は、赤色、緑色、及び青色の三原色をそれぞれ感じる錐体を有し、これらの錐体の感知により幅広い色調を感知することができる。そして、錐体の分光感度は、緑の錐体と赤の錐体の感度が黄色から燈色付近で大きくオーバーラップしている。そのため黄色から燈色付近の範囲の光に波長変換した光によれば、赤と緑の両方の錐体に感受させることができる。これにより、発光素子が発する青色と蛍光体が発する黄色から燈色の光の2原色の光刺激で、人間の目には赤、緑、青の光を感じたと感知させる。この現象により人間の網膜に白色を感じさせる。このような原理を用いた擬似白色の発光ダイオードは色彩の正確さを必要としない照明用途において用いられている。このような2色によるピークのみを有する擬似白色のスペクトルは、太陽光の連続的に幅広い範囲のスペクトルとは大きく異なる。そのために、例えば、擬似白色の発光ダイオードで照らされた被照体の色は、太陽光で照らされた被照体の色とは相当に異なるという問題があった。
このような問題を解決する方法として、特許文献2にも記載されているように、赤色系蛍光体、緑色系蛍光体、及び青色系蛍光体により紫外光半導体発光素子から発せられる光を波長変換し、各蛍光体からの発光を混合することにより白色の光を発する発光ダイオードが知られている。このような紫外光を赤色系蛍光体、緑色系蛍光体、及び青色系蛍光体により波長変換して得られる光を混合して得られる発光色は、赤色光、緑色光、及び青色光の3色の混色により得られる白色であるために、正確な色彩を表現できる。
特開2004−119743号公報 特開2006−303140号公報
特許文献1に開示された技術は、青色発光素子からの青色光と蛍光体が発する黄色から燈色付近の光とを混色して得られる擬似白色光を得る技術である。特許文献1に開示された方法により、白色光のばらつきを抑制するためには、例えば、波長で4ランク、さらに輝度で4ランクに分けて、16グループもの細かいグループ分けが必要であった。従って、細かいグループ分けに対応した配合組成の被覆部材を用意する必要があり、白色光の色度ばらつき範囲を管理するコストが高かった。同様に、特許文献2に開示された技術においても、LEDチップの放射エネルギ又はその放射エネルギから算出される明るさに関する特性、及びLEDチップの発光スペクトルの特性の2つの特性に基づいてLEDチップをランク分けするために、白色光の色度ばらつき範囲を管理するコストが高かった。
本発明は上述した問題を解決すべく、紫外光半導体発光素子からの紫外光を複数種の蛍光体を用いて可視光に変換する半導体ダイオードまたは半導体発光装置の製造において、色度ばらつきの低減を容易な工程で行うことができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、紫外光半導体発光素子からの紫外光を赤色光、緑色光、及び青色光等に変換して白色光等の可視光を得るための半導体ダイオードまたは半導体発光装置の製造において、色度ばらつきの低減を容易な工程で行う方法を検討していたところ、紫外光から発せられる光は、青色発光半導体素子が発する青色光のような可視光ではないために、紫外光の波長のばらつきは、可視光の色度のばらつきに大きな影響を与えないことを見出し、本発明に想到するに至った。
従来、紫外光半導体発光素子を用いて可視光を発光させる半導体発光ダイオードを製造する場合においても青色光発光素子が発する青色光を色変換して白色光を発する半導体発光ダイオードを製造する場合と同様のばらつき管理手法が採用されていたと思われる。しかしながら、本発明者らの詳細な検討により、紫外光半導体発光素子が発光する紫外光を赤色光,青色光,及び緑色光等の可視光に変換して白色光を発する製品を量産する場合には、ばらつきの抑制に紫外光半導体発光素子の発光波長は、輝度に比べて殆ど無視してもよいことを見出した。本発明者らはこの理由は以下の3つの理由によると考えている。
すなわち、(1)紫外光は人間の目に認識される可視光ではなく、色度のある光を構成する色要素にはならないために、紫外光の波長のばらつきは青色光の発光波長のばらつきとは異なり、色度に直接影響を与えない、(2)赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体等が励起される波長域はある程度の半値幅を有するために、紫外光半導体発光素子が発光する紫外光の波長が多少ばらついたとしても、蛍光体が発光する発光強度に大きな影響を与えない、(3)赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体等のそれぞれの発光スペクトルは異なるために、それぞれ所定の単位の光量により励起されて発する蛍光強度の大きさは各蛍光体ごとによって異なり、励起するための光量が変われば、赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体等のそれぞれが発する蛍光強度のバランスが崩れてしまうために、輝度の影響により色度が影響を受けやすい。従って、赤色系蛍光体、青色系蛍光体、及び緑色系蛍光体等の配合組成を正確に配合したとしても、輝度が変われば、赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体等のそれぞれが発する蛍光強度のバランスが容易に崩れてしまう。
上述のような知見から見出された本発明の一局面は、紫外光半導体発光ダイオードを備えた半導体発光装置の製造方法であって、主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光ダイオードを準備する発光ダイオード準備工程と、多数の紫外光半導体発光ダイオードのそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度範囲ごとに各紫外光半導体発光ダイオードをグループ分けするグルーピング工程と、紫外光を所定の発光色に変換するために、グループ毎に対応して予め設定された、複数種の蛍光体を含む所定の配合組成を有する、複数種の被覆材を準備する被覆材準備工程と、グループ分けされた各紫外光半導体発光ダイオードを、各グループに対応して準備された被覆材で被覆する被覆工程と、を備える半導体発光装置の製造方法である。
また、本発明の他の一局面は、紫外光半導体発光素子を備えた半導体発光ダイオードの製造方法であって、主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光素子を準備する素子準備工程と、多数の紫外光半導体発光素子のそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度範囲ごとに各紫外光半導体発光素子をグループ分けするグルーピング工程と、紫外光を所定の発光色に変換するために、グループ毎に対応して予め設定された、複数種の蛍光体を含む所定の配合組成を有する、複数種の被覆材を準備する被覆材準備工程と、グループ分けされた各紫外光半導体発光素子を、各グループに対応して準備された被覆材で被覆する被覆工程と、を備える半導体発光ダイオードの製造方法である。
なお、本発明における紫外光半導体発光ダイオードは、紫外光半導体発光素子を封止して得られる構成体であり、紫外光半導体発光装置は、紫外光半導体発光ダイオードを蛍光体を含有する被覆材で被覆して得られる構成体を意味するものとする。
本発明の製造方法によれば、紫外光半導体発光素子からの紫外光を複数種の蛍光体により可視光に変換して所定の色の光を発する半導体ダイオードまたは半導体発光装置を製造する場合において、色度ばらつきの低減を容易な工程で行うことができる。
第一実施形態の半導体発光装置10の断面模式図を示す。 第一実施形態の他の形態の半導体発光装置20の断面模式図を示す。 第二実施形態の半導体発光ダイオード30の断面模式図を示す。 第二実施形態の他の形態の半導体発光ダイオード40の断面模式図を示す。 比較例で評価された各近紫外半導体発光ダイオードのxy系色度座標を示す。 参考例で評価された半導体発光装置に電流値20mAの電流を流したときの発光スペクトルを示す。 参考例で評価された、電流値を20〜100mAまでの範囲で変化させたときの各ピーク強度の相対的な変化をプロットしたグラフを示す。 実施例で評価された半導体発光装置のxy系色度座標を示す。 図9は青色光発光素子をYAG蛍光体を含有する被覆部材で被覆して得られた半導体発光装置の発光色のばらつきの一例を示すグラフである。
[第一実施形態]
本実施形態の半導体発光装置の製造方法を図1及び図2を参照しながら詳しく説明する。
図1は本実施形態の半導体発光装置10の断面模式図を示す。半導体発光装置10はチップ型の紫外光半導体発光ダイオード1と、紫外光半導体発光ダイオード1の表面を被覆するシート状被覆材7とから構成されている。紫外光半導体発光ダイオード1は、上面が開口した凹部を有する発光体収容部材2を有する。凹部の底部からは一対のリード4a,4bが発光体収容部材2の外部へ延出されている。凹部は紫外光半導体発光素子3を収容し、紫外光半導体発光素子3はリード4a,4bに底部及びリード細線5により接続されている。紫外光半導体発光素子3を収容する凹部は、透明樹脂からなる封止材6で封止されている。
一方、紫外光半導体発光ダイオード1を被覆するシート状被覆材7は、後述するように一定の色度範囲の白色光を発光させるための所定の配合比率及び全体量になるように調整された、赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bを含む。なお、蛍光体の全体量は、シート状被覆材7の厚みを調製することにより容易に調整することができる。また、シート状被覆材7の表面には、必要に応じて紫外光が外部に漏出することを抑制するための紫外光吸収層を設けてもよい。
シート状被覆材7の固定手段は、貼り合わせ、係止、嵌合等、とくに限定されない。また、シート状被覆材7に配合された蛍光体の組成は白色光を発光させるように調整されたものであるが、発光色は特に限定されるものではない。
そして、リード4a,4bを通じて紫外光半導体発光素子3に通電することにより、紫外光半導体発光素子3が紫外光 UVを発し、発せられた紫外光 UVはシート状被覆材7中の赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bをそれぞれ励起させて、赤色光、緑色光、青色光に変換される。そして、赤色光、緑色光、青色光が混合されることにより、人間の視覚に白色光として感知させる。このようにして得られる白色光は、擬似白色光とは異なり、赤色、緑色、及び青色の3原色を含むような幅広いスペクトルを有するために、優れた演色性を示す。
また、図2は別の形態の半導体発光装置20の断面模式図を示す。半導体発光装置20は砲弾型の紫外光半導体発光ダイオード11と、紫外光半導体発光ダイオード11の表面を被覆するキャップ状被覆材17とから構成されている。紫外光半導体発光ダイオード11は、一対の配線導体13及び14と、配線導体13に電気的に接続された紫外光半導体発光素子3と、この紫外光半導体発光素子3と配線導体14とを電気的に接続するボンディングワイヤ15とを備え、これらを砲弾型の封止材16により封止した構造を有する。
キャップ状被覆材17は、後述するように一定の色度範囲の白色光を発光させるための所定の配合比率及び全体量になるように調整された、赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bを含む。なお、蛍光体の全体量は、キャップ状被覆材17の厚みを調製することにより容易に調整することができる。また、キャップ状被覆材17の表面には、必要に応じて紫外光が外部に漏出することを抑制するための紫外光吸収層を設けてもよい。
そして、配線導体13、14を通じて紫外光半導体発光素子3に通電することにより、紫外光半導体発光素子3が紫外光 UVを発し、発せられた紫外光 UVはキャップ状被覆材17中の赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bをそれぞれ励起させて、赤色光、緑色光、青色光に変換される。そして、赤色光、緑色光、青色光が混合されることにより、人間の視覚に白色光として感知させる。
本実施形態の製造方法によれば、上述したような半導体発光装置を量産する場合において、紫外光半導体発光ダイオードが発する輝度のみに基づいてグループ分けし、各グループに属する紫外光半導体発光ダイオードに適切な配合組成及び配合量の蛍光体を含有する被覆材を調製し、それらを組み合わせることにより、量産時の色度のばらつきを抑制することができる。
本実施形態の半導体発光装置の製造方法においては、例えば、0〜20nm程度の範囲内で主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光ダイオードを準備する発光ダイオード準備工程と、多数の紫外光半導体発光ダイオードのそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度範囲ごとに各紫外光半導体発光ダイオードをグループ分けするグルーピング工程と、紫外光を白色光に変換するために、グループ毎に対応して予め設定された、赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体を含む、複数種の被覆材を準備する被覆材準備工程と、グループ分けされた各紫外光半導体発光ダイオードを、各グループに対応して調製された被覆材で被覆する被覆工程と、を備える。
発光ダイオード準備工程は、例えば、0〜20nm程度の範囲内で主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光ダイオードを準備する工程である。具体的には、例えば、主波長405nmを設計値とする紫外光半導体発光ダイオードを用いる場合、量産時のばらつきにより、主波長405nmを中心として、0〜20nm程度の範囲内で主波長のばらつきが発生する。本実施形態の製造方法によれば、多数の紫外光半導体発光ダイオードの主波長の中心波長に対して、例えば、0〜20nm程度の範囲内に入っていれば、紫外光半導体発光ダイオードを発光波長に基づいてランク分けをする必要がない。
紫外光半導体発光ダイオードとしては、主波長350〜380nmの範囲の光を発する紫外光及び主波長380〜420nmの範囲の光を発する近紫外光を発する発光ダイオード等が用いられる。具体的には、例えば、GaN系,SiC系;ZnS系,ZnSe系等の紫外光半導体素子が封止されてなる紫外光半導体発光ダイオードが挙げられる。
次に、上述のようにして準備された多数の紫外光半導体発光ダイオードのそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度の範囲ごとに各紫外光半導体発光ダイオードをグループ分けするグルーピング工程について説明する。
グルーピング工程は、0〜20nm程度の範囲内の主波長のばらつきは考慮せず、単に各紫外光半導体発光ダイオードの輝度のみに基づいて所定の輝度の範囲ごとにランク分けして、グループ分けする工程である。
輝度によるグループ分けは、例えば、各紫外光半導体発光ダイオードをLEDテスタに接続して駆動電圧を印加して発光させ、所定の電流値のときの各紫外光半導体発光ダイオードの輝度を測定し、所定の輝度の範囲ごとにランク分けすることにより行われる。電流値は、用途や素子に応じて適宜選択される。グループ分けのランク数は、多ければ多いほど高い精度で色度のばらつきは抑制されるが、用途に応じた要求レベルに応じて適宜設定される。具体的には、例えば、輝度のばらつきが、分布中心の相対輝度を1としたときに0.5〜2.0程度の範囲で分布している場合、相対値0.4の範囲毎にグループ分けした場合には3〜4ランク、0.2の範囲毎にグループ分けした場合には、6〜7ランク、0.1の範囲毎にグループ分けした場合には、15ランク程度にランク分けされる。なお相対輝度の算出は、LEDの出力評価として三刺激値Yの平均値を相対輝度1として算出する方法が代表例として挙げられるが、その他の方法としては、LEDの放射エネルギー(J)や放射束(W)や放射強度(W/Sr)や放射輝度(W/sr/m2)や放射照度(W/m2)等の測定値に基づいて算出する方法等も挙げられる。
次に、被覆材準備工程について説明する。
被覆材準備工程は、紫外光半導体発光ダイオードを被覆するための、赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体を透明樹脂に分散させた、グループ毎に対応して予め設定された複数の配合組成の被覆材を調製して準備する工程である。
グループ毎に対応して予め設定される被覆材の配合組成は、例えば、各グループに属する紫外光半導体発光ダイオードの輝度の中央値に基づき、各グループの紫外光半導体発光ダイオードを用いた場合に色度ばらつきが平準化されるような配合比率及び配合量が予め決定される。
各蛍光体の具体例としては、例えば、赤色系蛍光体(R)として、CaAlSiN3:Eu2+、CaS:Eu、ZnS:Cu、Y2O2S:Eu、一般式AEu(1-x)Lnx28(AはLi,K,Na,及びAgよりなる群から選ばれる1種、LnはY,La,及びGdよりなる群から選ばれる1種、BはW又はMoである。)などが、青色系蛍光体として、(Sr,Ca)10(PO4)6Cl2:Eu2+、ZnS:Ag、などが、緑色系蛍光体として、BaMg2Al16O27:Eu2+,Mn2+、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、Eu付活βサイアロンなどが挙げられる。また、色度を微調整するために、例えば、黄色系蛍光体として、Y3-XGaXAl512:Ce(0≦x≦3)で表されるアルミン酸イットリウム系蛍光物質(YAG)等の蛍光体を必要に応じて配合してもよい。また、波長変換した光を散乱させたり、さらに着色する目的で蛍光体とともに顔料を配合してもよい。このような顔料としては酸化チタン、コバルトブルー、群青、酸化鉄等の顔料が挙げられる。
被覆材を構成する透明樹脂としては、シリコーン樹脂、シリコーンエラストマー、エポキシ樹脂等の光透過率が高い透明性樹脂がとくに限定なく用いられる。
被覆材の形態としては、紫外光半導体発光ダイオードから発せられる光を入射させ、蛍光体により光を波長変換することが可能な形態であればとくに限定なく用いられる。その具体例としては、例えば、図1に示したような紫外光半導体発光ダイオードの発光面に対向するように配置されるシート状被覆材や、図2に示した紫外光半導体発光ダイオードの発光面を覆うキャップ状被覆材の他、紫外光半導体発光ダイオードの表面に塗布形成される塗膜形態、等、とくに限定されない。
被覆材中への各蛍光体の分散は、設定された配合比率に基づいて、各蛍光体と透明樹脂を公知の方法により混練する方法により行われる。また、全配合量の調整は被覆材中の蛍光体の濃度に基づいて、被覆材の厚みを調整すること等によっても容易に制御できる。この場合、各蛍光体を配合比に調整した後、均一に分散してもよいし、各蛍光体を個別に分散したシート状となし、その後、配合比及び配合量に合わせ積層して被覆材となしてもよい。
また、シート状やキャップ状の被覆材の製造は、蛍光材を分散させた樹脂基材を圧縮成形や射出成形等を用いて所定の形状に成形する通常の成形方法による行うことができる。
次に、グループ分けされた各紫外光半導体発光ダイオードを、各グループに対応するように調製された被覆材で被覆する被覆工程について説明する。
被覆工程の具体例としては、例えば、グループ分けされた図1に示すようなチップ型の紫外光半導体発光ダイオード1を、そのグループに対応した所定の配合比率及び全体量の蛍光体が分散されたシート状被覆材7で貼り合わせたり、嵌合手段または係合手段を用いて固定して被覆する方法や、グループ分けされた図2に示すような砲弾型紫外光半導体発光ダイオード11の表面をそのグループに対応した所定の配合比率及び全体量の蛍光体が分散されたキャップ状被覆材17を被せて被覆する方法や、グループ分けされた紫外光半導体発光ダイオードの表面に、そのグループに対応した設定配合の蛍光体が分散された液状樹脂分散体を塗布して半導体発光ダイオードの表面に塗膜を形成する方法等が挙げられる。
本実施形態の製造方法によれば、多数の紫外光半導体発光ダイオードをその輝度のみによってグループ分けすることにより色度のばらつきを抑制することができるために、色度のばらつき管理が容易になる。また、輝度をより細かくランク分けしてグループ化することにより、高精度な色度のばらつき管理を行うことができる。
[第二実施形態]
本実施形態の半導体発光ダイオードの製造方法を図3及び図4を参照しながら詳しく説明する。なお、本実施形態においては、第一実施形態と共通する部分の説明については、説明を省略する。
図3は本実施形態の半導体発光ダイオード30の断面模式図を示す。半導体発光ダイオード30はチップ型の紫外光半導体発光ダイオードである。半導体発光ダイオード30は、上面が開口した凹部を有する発光体収容部材2を有する。凹部の底部からは一対のリード4a,4bが発光体収容部材2の外部へ延出されている。凹部は紫外光半導体発光素子3を収容し、紫外光半導体発光素子3はリード4a,4bに底部及びリード細線5により接続されている。紫外光半導体発光素子3を収容する凹部は、封止材26で封止されている。
封止材26は、透明樹脂に、後述するように一定の色度範囲の白色光を発光させるために所定の配合比率及び全体量になるように調整された、赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bを分散させたものである。また、封止材26の表面には、必要に応じて紫外光が外部に漏出することを抑制するための紫外光吸収層を設けてもよい。
そして、リード4a,4bを通じて紫外光半導体発光素子3に通電することにより、紫外光半導体発光素子3が紫外光 UVを発し、発せられた紫外光 UVは封止材26中の赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bをそれぞれ励起させて、赤色光、緑色光、青色光に変換される。そして、赤色光、緑色光、青色光が混合されることにより、人間の視覚に白色光として感知させる。
また、図4は別の形態の半導体発光ダイオード40の断面模式図を示す。半導体発光ダイオード40は砲弾型の紫外光半導体発光ダイオードである。半導体発光ダイオード40は、一対の配線導体13及び14と、配線導体13に電気的に接続された紫外光半導体発光素子3と、この紫外光半導体発光素子3と配線導体14とを電気的に接続するボンディングワイヤ15とを備え、これらを砲弾型の封止材36により封止した構造を有する。封止材36は、後述するように一定の色度範囲の白色光を発光させるための所定の配合比率及び全体量になるように調整された、赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bを含む。また、封止材36の表面には、必要に応じて紫外光が外部に漏出することを抑制するための紫外光吸収層を設けてもよい。
そして、配線導体13、14を通じて紫外光半導体発光素子3に通電することにより、紫外光半導体発光素子3が紫外光 UVを発し、発せられた紫外光 UVは封止材36中の赤色系蛍光体R、緑系蛍光体G、及び青色系蛍光体Bをそれぞれ励起させて、赤色光、緑色光、青色光に変換される。そして、赤色光、緑色光、青色光が混合されることにより、人間の視覚に白色光として感知させる。
本実施形態の白色光を発光する半導体発光ダイオードの製造方法は、例えば、0〜20nm程度の範囲内で主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光素子を準備する素子準備工程と、多数の紫外光半導体発光素子のそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度の範囲ごとに各紫外光半導体発光素子をグループ分けするグルーピング工程と、紫外光を白色光に変換するために、グループ毎に対応して予め設定された、少なくとも赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体を含む、複数種の被覆材を準備する被覆材準備工程と、前記グループ分けされた各紫外光半導体発光素子を、各グループに対応して調製された前記被覆材で被覆する被覆工程と、を備える。
素子準備工程は、例えば、0〜20nm程度の範囲内で主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光素子を準備する工程である。本実施形態の製造方法によれば、入手した多数の紫外光半導体発光素子を波長ばらつきに対してさらに厳密にランク分けをする必要はない。
紫外光半導体発光素子としては、主波長350〜380nmの範囲の光を発する紫外光及び主波長380〜420nmの範囲の光を発する近紫外光を発する半導体発光素子がとくに限定なく用いられる。具体的には、例えば、GaN系,SiC系;ZnS系,ZnSe系等の紫外光半導体素子が挙げられる。
次に、上述のようにして準備された多数の紫外光半導体発光素子のそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度の範囲ごとに各紫外光半導体発光素子をグループ分けするグルーピング工程について説明する。
グルーピング工程は、主波長のばらつきは考慮せず、単に各紫外光半導体発光素子の輝度のみに基づいて所定の輝度の範囲ごとにランク分けして、グループ化する工程である。
輝度によるグループ分けは、例えば、各紫外光半導体発光素子をLEDテスタに接続して駆動電圧を印加して発光させ、所定の電流値のときの各紫外光半導体発光ダイオードの輝度を測定し、所定の輝度の範囲ごとにランク分けすることにより行われる。輝度のばらつきは、分布中心輝度を1とした場合、例えば、0.5〜2.0程度の範囲で正規分布している。そして、このようにして測定された輝度に基づいて、各紫外光半導体発光素子をグループ分けする。
次に、被覆材準備工程について説明する。
被覆材準備工程は、赤色系蛍光体,青色系蛍光体,及び緑色系蛍光体等を透明樹脂に分散させた、グループ毎に対応して予め設定される複数の配合組成の被覆材を調製する工程である。
グループ毎に対応して予め設定される被覆材の配合組成は、例えば、各グループに属する紫外光半導体発光素子の輝度の中央値に基づき、各グループの紫外光半導体発光素子を用いた場合にばらつきが平準化されるような配合比率及び全配合量が決定される。
被覆材の形態としては、紫外光半導体発光素子から発せられる光を入射させ、蛍光体により光を波長変換することが可能な形態であればとくに限定なく用いられる。
次に、グループ分けされた各紫外光半導体発光素子を、各グループに対応するように調製された被覆材で被覆する被覆工程について説明する。
被覆工程の具体例としては、例えば、図3に示したようなチップ型の紫外光半導体発光ダイオード30に収納される紫外光半導体発光素子3を封止する封止材26に蛍光体を分散させた形態や、図4に示した砲弾型の紫外光半導体発光ダイオード40に収納される紫外光半導体発光素子3を封止する砲弾型の封止材36に蛍光体を分散させた形態、等、とくに限定されない。各グループ毎に回路基板に実装された複数の紫外光半導体発光素子を前記封止材で封止する工程である封止方法は、トランスファー成形、射出成形、圧縮成形等を用いた、公知の半導体発光ダイオードの製造に用いられる封止方法等がとくに限定なく用いられる。なお、封止に際しては、回路基板に各グループ毎にまとめて実装された複数の紫外光半導体発光素子をそのグループに対応する封止材で封止することが好ましい。
本実施形態の製造方法によれば、多数の紫外光半導体発光素子をその輝度のみによってグループ分けすることにより色度のばらつきを抑制することができるために、色度のばらつき管理が容易になる。また、輝度をより細かくランク分けしてグループ化することにより、高精度な色度のばらつき管理を行うことができる。
なお、上記の第一実施形態及び第二実施形態において、赤色系蛍光体,青色系蛍光体及び緑色系蛍光体を用いた被覆材により高精度に色度のばらつきが低減された白色光を得る導体発光ダイオードまたは半導体発光装置の製造方法を説明したが、白色光に限らず、少なくとも二種類の異なる色度光に変換される異なった複数種類の蛍光体を配合した被覆材を用いることによって、高精度に色度のばらつきを低減した半導体発光ダイオードまたは半導体発光装置の製造方法を実現することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する、なお、本発明の範囲は実施例により何ら限定されるものではない。
[比較例:色度ばらつきの評価]
はじめに、30個の砲弾型の近紫外半導体発光ダイオードNo.1〜30(設計波長405nm)の発光面を蛍光体を含有するシリコーン被覆材で被覆したときの色度ばらつきを示す比較例について説明する。
近紫外半導体発光ダイオードNo.1〜30のそれぞれに20mAに設定した電流を流し、積分球内で発光させ、主波長及び輝度を分光光度計(MCPD-7000 大塚電子製)を用いて測定した。このとき、30個の砲弾型の近紫外半導体発光ダイオードの主波長は395〜415nmの範囲のばらつきを有していた。また、輝度は、分布中心輝度を1とした場合、0.5〜1.7の相対輝度範囲でばらつきを有していた。
次に、近紫外半導体発光ダイオードNo.1〜30のそれぞれに予め調製したキャップ状被覆材を被せた。なお、キャップ状被覆材は以下のようにして調製した。
シリコーンゴム(KE-1935 信越化学製)100gに青色蛍光体:(Sr,Ca)10(PO4)6Cl2:Eu2+を33.25g、緑蛍光体:BaMg2Al16O27:Eu2+,Mn2+を60.57g、赤色蛍光体:CaAlSiN3:Eu2+を6.175g配合して真空攪拌機を用いて混練して分散させた。そして得られた組成物を金型と加熱プレスを用いて膜厚200μmで砲弾型の近紫外半導体発光ダイオードに密着するように嵌められるキャップ状被覆材を成形した。このとき成形条件は130℃,5分とした。
そして、近紫外半導体発光ダイオードNo.1〜30のそれぞれにキャップ状被覆材を被せ、白色光を発する半導体発光装置を作製した。そして各半導体発光装置をそれぞれ積分球内に入れて、20mAで点灯させた。そして、分光光度計(MCPD-7000 大塚電子製)で得られた発光の三刺激値を測定し、また、xy系色度換算をした。結果を表1に示す。また、測定されたxy系色度座標を図5に示す。
Figure 0005580100
図5の結果から、半導体発光装置の発光色はx軸方向よりもy軸方向に大きくばらついていた。また、例えば、No.19とNo.20とでは、いずれも主波長は406nmであるが、得られる白色光の色度のy値はそれぞれ0.2283と0.1994と大きなばらつきを有していた。このことから、紫外光を蛍光体により変換して得られる可視光においては、主波長のばらつきよりも輝度のばらつきに大きな影響を受けることがわかる。また、表1からは、明るさを示す三刺激値のY値が輝度に強い影響を受けていることがわかる。すなわち、明るさを示す三刺激値のY値が高い場合には色度のy値は低くなり、三刺激値のy値が高い場合には色度のy値が低くなることがわかる。
[参考例:赤色蛍光体、緑色蛍光体、及び青色蛍光体の発光強度と輝度との関係の評価]
比較例において用いた近紫外半導体発光ダイオードNo.10を用いて得られた半導体発光装置を用いて、赤色蛍光体、緑色蛍光体、及び青色蛍光体の発光強度と輝度との関係を評価した。図6に、上記半導体発光装置に電流値20mAの電流を流したときの発光スペクトルを示す。図6に示す発光スペクトルにおいては405nm付近に近紫外半導体発光ダイオードが発する近紫外光のピーク、460nm付近に青色蛍光体が発する青色光のピーク、530nm付近に緑色蛍光体が発する緑色光のピーク、640nm付近に赤色蛍光体が発する赤色光のピークが認められる。
また、電流値を20〜100mAまでの範囲で変化させたときの各ピーク強度の相対的な変化を、電流値20mAのときの各ピークの強度を1として、プロットしたグラフを図7に示す。
図7から、近紫外光(n−UV透過光)のピーク、青色光(青)のピーク、赤色光(赤)のピーク及び緑色光(緑)のピークはの強度は電流値が増加するにつれて増加していくことがわかる。しかし、緑色光のピークは電流値が増加するにつれて増加していく割合が低くなった。このことから、紫外光を赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体で波長変換して得られる白色光においては、同じ組成及び同じ量の蛍光体の配合組成を有する被覆材を用いても、輝度の違いによって発光色がばらつくことがわかる。
[実施例]
比較例で用いた、近紫外半導体発光ダイオードNo.1〜30を明るさのみに基づいて相対輝度の範囲で分けて6群のグループ(A〜F群)を得た。
そして、各群の相対輝度の中央値を有する近紫外半導体発光ダイオードに基づく色度調整により、表2に示すような配合組成及び全配合量を予め設定し、実験例1と同様にして各群に属する近紫外半導体発光ダイオードを被覆するためのキャップ状被覆材a〜fを得た。ここで、蛍光体量とはシリコーン100gとした場合の各蛍光体の配合質量である。
そして、各群の近紫外半導体発光ダイオードそれぞれに、各群に対応するキャップ状被覆材a〜fを被せ、白色光を発する半導体発光装置を作製した。そして、比較例と同様にして、各半導体発光装置を点灯させ三刺激値を測定し色度換算した。結果を表2に示す。また、測定されたxy系色度座標を図8に示す。
Figure 0005580100
表2及び図8の実施例の結果と表1及び図5の比較例の結果とを比べると、実施例で得られた30個の半導体発光装置においては、ばらつきが大幅に低減されていることがわかる。この結果から、近紫外半導体発光ダイオードを輝度のみでグループ化し、各グループに対応する被覆材で被覆することにより、色度ばらつきを大幅に低減させることができることがわかる。
1 チップ型紫外光半導体発光ダイオード
2 発光体収容部材
3紫外光半導体発光素子
4a,4b リード
5 リード細線
6、16、26、36 封止材
7 シート状被覆材
11 砲弾型紫外光半導体発光ダイオード
13,14 配線導体
17 キャップ状被覆材
30 半導体発光ダイオード
40 半導体発光ダイオード
R 赤色系蛍光体
G 緑色系蛍光体
B 青色系蛍光体

Claims (6)

  1. 紫外光半導体発光ダイオードを備えた半導体発光装置の製造方法であって、
    主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光ダイオードを準備する発光ダイオード準備工程と、
    前記多数の紫外光半導体発光ダイオードのそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度範囲ごとに各紫外光半導体発光ダイオードをグループ分けするグルーピング工程と、
    紫外光を所定の発光色に変換するために、前記各グループ毎に対応して予め設定された複数種の蛍光体を含む所定の配合組成を有する、複数種の被覆材を準備する被覆材準備工程と、
    前記グループ分けされた各紫外光半導体発光ダイオードを、各グループに対応して準備された前記被覆材で被覆する被覆工程と、を備えることを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
  2. 前記被覆材準備工程が、前記グループ毎に対応して予め設定された、複数種の蛍光体を透明性樹脂に分散させた成形材料で成形する工程を備える請求項1に記載の半導体発光装置の製造方法。
  3. 前記被覆材が前記紫外光半導体発光ダイオードをキャップするキャップ形状を有する請求項2に記載の半導体発光装置の製造方法。
  4. 前記被覆材が紫外光半導体発光ダイオードを覆うシート形状を有する請求項2に記載の半導体発光装置の製造方法。
  5. 紫外光半導体発光素子を備えた半導体発光ダイオードの製造方法であって、
    主波長のばらつきを有する、多数の紫外光半導体発光素子を準備する素子準備工程と、
    前記多数の紫外光半導体発光素子のそれぞれに所定値の電力を供給して発光させたときの輝度に基づき、所定の輝度範囲ごとに各紫外光半導体発光素子をグループ分けするグルーピング工程と、
    紫外光を所定の発光色に変換するために、前記各グループ毎に対応して予め設定された複数種の蛍光体を含む所定の配合組成を有する、複数種の被覆材を準備する被覆材準備工程と、
    前記グループ分けされた各紫外光半導体発光素子を、各グループに対応して準備された前記被覆材で被覆する被覆工程と、を備えることを特徴とする半導体発光ダイオードの製造方法。
  6. 前記被覆材準備工程が、前記各グループ毎に対応して予め設定された、複数種の蛍光体を分散させた封止材を調製する工程であり、
    前記被覆工程が、前記各グループ毎に回路基板に実装された複数の紫外光半導体発光素子を前記封止材で封止する工程である請求項5に記載の半導体発光ダイオードの製造方法。
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