JP5577692B2 - 空気調和装置及び当該空気調和装置における湿度センサの故障判断方法 - Google Patents
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Description
前述したタイプの空気調和装置では、通常、加湿器が装置内に組み込まれており、前記湿度センサの検出値に基づいて加湿器の運転が制御されるように構成されている。
前記空調空間からの戻り空気の湿度を検出する湿度センサと、
前記空気の湿度を調整する湿度調整機構と、
前記湿度センサからの検出信号に応じて前記湿度調整機構の運転を制御する制御部と
を備えており、
前記制御部への湿度センサからの入力電圧が0ボルトから所定の上限電圧(ボルト)の範囲に設定されており、この入力電圧が0ボルトである場合に、前記湿度センサの検出に基づく前記制御部による湿度調整機構の運転を含む所定の制御サイクルが経過した時点の前記入力電圧が0ボルトのままであるときに、前記制御部により湿度センサの故障信号が発せられるように構成され、
前記所定の制御サイクルが、前記湿度センサによる検出値の確定時間をΔT1、前記制御部から湿度調整機構へ運転の指示がなされる時間をΔT2、湿度調整機構により吹出し空気の温度又は湿度が変化するまでの時間をΔT3、空調空間に吹き出された吹出し空気の温度又は湿度の変化が前記湿度センサにより検出される戻り空気に反映される時間をΔT4としたときに、ΔT1+ΔT2+ΔT3+ΔT4で表される最小制御サイクルΔTを少なくとも1サイクル含むことを特徴としている。
前記入力電圧を判定する第1判定工程と、
この第1判定工程において入力電圧が0ボルトであると判定された場合に、前記湿度センサの検出値に基づく前記制御部による湿度調整機構の運転を含む所定の制御サイクルが経過した時点の入力電圧を判定する第2判定工程と、
この第2判定工程において入力電圧が0ボルトであると判定されたときに、湿度センサの故障信号を発する工程と
を含み、
前記所定の制御サイクルが、前記湿度センサによる検出値の確定時間をΔT1、前記制御部から湿度調整機構へ運転の指示がなされる時間をΔT2、湿度調整機構により吹出し空気の温度又は湿度が変化するまでの時間をΔT3、空調空間に吹き出された吹出し空気の温度又は湿度の変化が前記湿度センサにより検出される戻り空気に反映される時間をΔT4としたときに、ΔT1+ΔT2+ΔT3+ΔT4で表される最小制御サイクルΔTを少なくとも1サイクル含むことを特徴としている。
図1は、本発明の一実施の形態(第1実施形態)に係る空気調和装置1の説明図である。
空気調和装置1は、空調空間2内に配設される室内機3と、空調空間2の外部に配設される室外機4とで構成されている。室内機3には、室内側熱交換器5、ファン6及び膨張弁7が配設されており、一方、室外機4には、室外側熱交換器8、圧縮機9、ファン10及び四方弁11が配設されている。圧縮機9、室内側熱交換器5及び室外側熱交換器8は配管18により接続されており、これらにより冷媒回路が構成されている。圧縮機9により循環される冷媒と室内側熱交換器5にて熱交換した空気が室内機3の吹出し口12から空調空間2に供給される。そして、空調空間2内を循環した空気は室内機3の吸込み口13から戻り空気として当該室内機3内に吸い込まれる。
このように入力電圧の下限値を0ボルトとする湿度センサ15では、湿度センサ15から制御部17への結線が断線したり、コネクターが抜けたりするなどの故障が発生すると当該湿度センサ15から制御部17への入力電圧は0ボルトとなるが、前記湿度センサ15では、湿度が0%であるので入力電圧が0ボルトであるのか又は湿度センサ15が故障しているので入力電圧が0ボルトあるのかの区別をすることができない。
一方、通常の運転条件下では、空気調和装置1の運転中に湿度0%の状態が長時間継続することは考えられない。
湿度センサ値確定時間ΔT1
湿度センサ15では0.5秒に1回の頻度で戻り空気の湿度がサンプリングされ、その値(湿度)に応じた入力電圧が制御部17に送られ、制御部17では湿度センサ15から送られた40個のデータを平均化処理して湿度センサ値を確定する。この湿度センサ値が確定するのに要する時間を「湿度センサ値確定時間ΔT1」とする。本実施形態では、このΔT1は0.5(秒)×40=20秒である。なお、このΔT1は、サンプリングの間隔及び平均化処理するデータ数により異なる。
制御部17において、湿度センサ値が0%であると確定されると、当該制御部17は設定湿度値と湿度センサ値(0%)とを比較し、湿度センサ値が設定湿度値に達していないと判断して、加湿器16に運転を指示する。制御部17から加湿器16へ運転の指示がなされる時間を「運転指示時間ΔT2」とする。このΔT2は、概ね0.5秒程度である。
制御部17からの運転指示に従い加湿器15が運転をすると、当該加湿器15によりつくられた水蒸気(湿分)が室内側熱交換器5を通過した空気に供給され、当該空気の湿度が増加する。加湿器の運転により吹出し空気の湿度が増加するまでの時間を「吹出し空気の反応時間ΔT3」とする。このΔT3は、概ね1秒程度である。
空調空間2に吹き出された加湿された空気は当該空調空間2を循環して室内機3の吸込み口13から戻り空気として当該室内機2内に吸い込まれる。その際、前記吸込み口13の内部に配設された湿度センサ15により戻り空気、すなわち空調空間(室内)2の湿度が検出される。空調空間2に吹き出された空気による湿度の変化(加湿)が室内湿度、すなわち湿度センサ15で検出される戻り空気の湿度に反映されるまでの時間を「室内湿度への反映時間ΔT4」とする。このΔT4は、空調空間2の面積、容積、形状などからなる空調空間の特性や、空気調和装置1の設置箇所、加湿能力などにより異なるが、一般的な家庭の居室では1分/1%であり、大事務所などの大規模空間では2分/1%である。
なお、1つの最小制御サイクルΔTを「所定の制御サイクル」としてもよいが、2以上の最小制御サイクルΔTを所定の制御サイクルとすることもできる。2以上の最小制御サイクルΔTとした場合、最後の最小制御サイクルΔTが経過した時点においても入力電圧が0ボルトであるときに湿度センサが故障であると判断することで、判断までの時間は長くかかるが判断の精度を向上させることができるという利点がある。
図2は、本発明の他の実施の形態(第2実施形態)に係る空気調和装置21の説明図である。この空気調和装置21は、加湿器16を備えていない点以外は、第1実施形態に係る空気調和装置1と同じであるので、共通する要素には同一に参照符号を付し、簡単のためにそれらについての説明は省略する。
湿度センサ値確定時間ΔT1
湿度センサ15では0.5秒に1回の頻度で戻り空気の湿度がサンプリングされ、その値(湿度)に応じた入力電圧が制御部17に送られ、制御部17では湿度センサ15から送られた40個のデータを平均化処理して湿度センサ値を確定する。この湿度センサ値が確定するのに要する時間を「湿度センサ値確定時間ΔT1」とする。本実施形態では、このΔT1は0.5(秒)×40=20秒である。なお、このΔT1は、サンプリングの間隔及び平均化処理するデータ数により異なる。
制御部17において、湿度センサ値が0%であると確定されると、当該制御部17は設定湿度値と湿度センサ値(0%)とを比較し、湿度センサ値が設定湿度値に達していないと判断して、圧縮機9に運転停止を指示する。制御部17から圧縮機9へ運転停止の指示がなされる時間を「運転指示時間ΔT2」とする。このΔT2は、概ね0.5秒程度である。
制御部17からの指示に従い圧縮機9が運転を停止すると、冷媒が循環されないので、冷房モードにおいては室内側熱交換器5での空気の除湿冷却が行われず、吹出し空気の温度は上昇するが湿度は増加する。圧縮機の運転停止により吹出し空気の温度が増加するまでの時間を「吹出し空気の反応時間ΔT3」とする。このΔT3は、概ね1秒程度である。
空調空間2に吹き出された(未冷却の)空気は当該空調空間2を循環して室内機3の吸込み口13から戻り空気として当該室内機2内に吸い込まれる。その際、吹き出された空気の温度は空調空間2内にあった空気の温度よりも高くなるが室内側熱交換器5において除湿冷却されていないので、当該空調空間2内の空気の湿度は上昇する。そして、吸込み口13の内部に配設された湿度センサ15により戻り空気、すなわち空調空間(室内)2の湿度が検出される。空調空間2に吹き出された空気による湿度の変化(加湿)が室内湿度、すなわち湿度センサ15で検出される戻り空気の湿度に反映されるまでの時間を「室内湿度への反映時間ΔT4」とする。このΔT4は、空調空間2の面積、容積、形状などからなる空調空間の特性や、空気調和装置1の設置箇所、加湿能力などにより異なるが、一般的な家庭の居室では1分/1%であり、大事務所などの大規模空間では2分/1%である。
なお、1つの最小制御サイクルΔTを「所定の制御サイクル」としてもよいが、2以上の最小制御サイクルΔTを所定の制御サイクルとすることもできる。2以上の最小制御サイクルΔTとした場合、最後の最小制御サイクルΔTが経過した時点においても入力電圧が0ボルトであるときに湿度センサが故障であると判断することで、判断までの時間は長くかかるが判断の精度を向上させることができるという利点がある。
2 空調空間
3 室内機
4 室外機
5 室内側熱交換器
6 ファン
7 膨張弁
8 室外側熱交換器
9 圧縮機
10 ファン
11 四方弁
12 吹出し口
13 吸込み口
14 温度センサ
15 湿度センサ
16 加湿器
17 制御部
Claims (2)
- 圧縮機(9)により循環される冷媒と熱交換された空気を空調空間(2)に供給する空気調和装置(1)であって、
前記空調空間(2)からの戻り空気の湿度を検出する湿度センサ(15)と、
前記空気の湿度を調整する湿度調整機構(9、16)と、
前記湿度センサ(15)からの検出信号に応じて前記湿度調整機構(9、16)の運転を制御する制御部(17)と
を備えており、
前記制御部(17)への湿度センサ(15)からの入力電圧が0ボルトから所定の上限電圧(ボルト)の範囲に設定されており、この入力電圧が0ボルトである場合に、前記湿度センサ(15)の検出に基づく前記制御部(17)による湿度調整機構(9、16)の運転を含む所定の制御サイクルが経過した時点の前記入力電圧が0ボルトのままであるときに、前記制御部(17)により湿度センサ(15)の故障信号が発せられるように構成され、
前記所定の制御サイクルが、前記湿度センサ(15)による検出値の確定時間をΔT1、前記制御部(17)から湿度調整機構(9、16)へ運転の指示がなされる時間をΔT2、湿度調整機構(9、16)により吹出し空気の温度又は湿度が変化するまでの時間をΔT3、空調空間(2)に吹き出された吹出し空気の温度又は湿度の変化が前記湿度センサ(15)により検出される戻り空気に反映される時間をΔT4としたときに、ΔT1+ΔT2+ΔT3+ΔT4で表される最小制御サイクルΔTを少なくとも1サイクル含むことを特徴とする空気調和装置(1)。_ - 空調空間(2)からの戻り空気の湿度を検出する湿度センサ(15)と、空気の湿度を調整する湿度調整機構(9、16)と、前記湿度センサ(15)からの検出信号に応じて前記湿度調整機構(9、16)の運転を制御する制御部(17)とを備えており、圧縮機(9)により循環される冷媒と熱交換された空気を空調空間(2)に供給し、且つ、前記制御部(17)への湿度センサ(15)からの入力電圧が0ボルトから所定の上限電圧(ボルト)の範囲に設定されている空気調和装置(1)における前記湿度センサ(15)の故障を判断する方法であって、
前記入力電圧を判定する第1判定工程と、
この第1判定工程において入力電圧が0ボルトであると判定された場合に、前記湿度センサ(15)の検出値に基づく前記制御部(17)による湿度調整機構(9、16)の運転を含む所定の制御サイクルが経過した時点の入力電圧を判定する第2判定工程と、
この第2判定工程において入力電圧が0ボルトであると判定されたときに、湿度センサ(15)の故障信号を発する工程と
を含み、
前記所定の制御サイクルが、前記湿度センサ(15)による検出値の確定時間をΔT1、前記制御部(17)から湿度調整機構(9、16)へ運転の指示がなされる時間をΔT2、湿度調整機構(9、16)により吹出し空気の温度又は湿度が変化するまでの時間をΔT3、空調空間(2)に吹き出された吹出し空気の温度又は湿度の変化が前記湿度センサ(15)により検出される戻り空気に反映される時間をΔT4としたときに、ΔT1+ΔT2+ΔT3+ΔT4で表される最小制御サイクルΔTを少なくとも1サイクル含むことを特徴とする湿度センサ(15)の故障判断方法。_
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