JP5575795B2 - ターボジェットの流れ温度を推定する方法およびシステム - Google Patents

ターボジェットの流れ温度を推定する方法およびシステム Download PDF

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Description

本発明は、一般的な航空分野に関する。
より詳細には、本発明は、航空機のターボジェットのパラメータ、例えば流体の温度などを推定することに関する。
本発明の好ましいが非限定的な応用例は、ターボジェットを調整しかつ制御するためのシステムの分野にある。
知られている方法では、ターボジェットの制御を調整し種々の飛行制約に適合させるために、ターボジェットを通過する様々なガス流の温度(流れ温度(stream temperaturesと称される)を推定する必要がある。このため、ガス流中の様々な場所に配置されかつこのガス流の温度を測定するようになされたプローブや熱電対などの温度センサが使用される。
温度センサは一般に、測定中に、各センサに特有でありかつ特にセンサの質量またはサイズに依存する熱慣性を受ける。この慣性は、測定がセンサによって行われる瞬間とセンサがその測定に応答して信号を送達する瞬間との間の時間シフトに反映される。これは、測定遅延効果(measurement lag effect)と呼ばれており、特にガス流の温度が急速に変化する間に、測定値不一致のせいでジェットエンジンの機能不全を引き起こす可能性がある。
かかる機能不全を回避するために、非常に低い慣性を呈するセンサを用いて予想することが可能である。それにもかかわらず、この種のセンサは非常に高価である。
この問題を軽減するために、センサの慣性によって引き起こされる遅延効果を補償する、温度センサによって送達された測定信号を補正するための技術が存在する。かかる技術の1つが、例えば米国特許第5080496号明細書に記述されている。
そうした技術は一般に、センサの時定数を推定することによって設定されたパラメータをもつフィルタを用いたセンサの慣性のデジタルモデリング(digital modeling)に依存している。それ自体が知られているように、測定センサの時定数は、そのセンサの応答時間、すなわちそのセンサの慣性の特性を表している。
温度センサの時定数を推定するための従来技術の技術は、1つまたは複数のパラメータ、例えばセンサが置かれている流体の流量に応じて固定グラフを使用する。このグラフは、応答時間のテンプレートおよび所定の条件に対する時定数の平均値を示している。言い換えると、そうしたグラフは、実際には温度センサ間の慣性の幅を考慮していない。
現在の製作技術は、ジェットエンジンを制御するための温度センサが低コストで製造されるのは不可能であり、その上、幅がほとんどない応答時間テンプレートにも適合しない。したがって、関係する種々の温度センサに適合するグラフを得ることは困難である。ジェットエンジン内に取り付けられたセンサの時定数がこれらのグラフによって与えられた値から著しく逸脱したときに、多くの問題が起きている。
1つの解決法が、例えば風洞内の各温度センサを試験し、そのセンサの時定数を所定の条件下で決定し、グラフをこのようにして決定された時定数の関数として外挿することである。しかしながら、この種の試験は特に費用がかかり、温度センサの価格の約3分の1に相当する。したがって、この試験は各温度センサに使用されることができない。これは、グラフが利用できる受入れテンプレート(acceptance template)の外側の温度センサは検知されないかもしれないということを意味する。
さらに、この種の試験は、風洞の能力によって制限される流体流量で行われることが多く、一般に、ジェットエンジン応用例における作動流量範囲を網羅することができない。作動流量の全範囲を網羅するようにグラフを外挿することにより、温度センサの収集システムに不正確さが導入される。
米国特許第5080496号明細書
上述のように、温度センサの時定数は、センサが置かれている流体の流量などのパラメータに依存する。これは、温度センサの時定数を推定するために、最初にこの流体流量を推定する必要があることを意味する。したがって、ジェットエンジン上の追加の推定器モジュール(estimator module)を使用する必要があり、これは補正測定をさらに複雑なものにする。
したがって、ターボジェットの流れ温度を推定する方法の必要性が存在し、この方法は、簡単かつ安価であり、特にターボジェットの調整および制御での使用に適するように、正確な前記温度の推定値を送達する。
本発明は、この必要性を、ターボジェットの流れ温度を推定する推定法を提案することによって満たすものであり、方法は:
流れ温度をモデル化信号の助けを借りてデジタル的にモデル化するステップと、
モデル化信号を誤差信号の助けを借りて補正する補正ステップであって、補正後に得られる信号が流れ温度の推定値を表す、補正ステップとを含み、
ターボジェットの少なくとも1つの運転段階および温度安定性に関する所定の条件が満たされると、誤差信号は、モデル化信号からかつ温度センサによって送達される流れ温度の測定信号から更新される。
したがって、従来技術のように、前記センサの時定数の推定値の助けを借りて補正されているセンサからの測定値を用いてターボジェットの流れ温度を推定するのではなく、本発明は、ターボジェットの少なくとも1つの運転段階に関して予め決定された条件下で、ターボジェットが温度安定段階で動作している間に評価された誤差信号の助けを借りて補正されたデジタルモデルを使用することによって、前記流れ温度を推定することを提案する。
結果として、センサの時定数を推定するための高価な計算が回避され、それによって、ターボジェットのコンピュータにかかる負担、すなわち、典型的には全電子エンジン制御装置(full authority digital engine controller)(FADEC)にかかる負担を軽減する。
本発明は、低コストで、検討対象の流れ温度の良質な推定値を得ることを可能にする。これにより、非常に低い慣性を呈する高価な温度センサに頼るのを回避する。
本発明は、既に存在しておりかつそれら自体が知られている流れ温度のデジタルモデルを利用する。かかるデジタルモデルは、一般に、ターボジェットの流れ温度の変化(すなわち、ターボジェットの動的挙動)を良く示すが、かかる温度によってとられる「絶対」値に関してはあまり正確でない。すなわち、かかるデジタルモデルは、ターボジェットの実際の流れ温度に対する静的誤差を有する。本発明は、検討対象の流れ温度の正確な推定値を得るようにこの静的誤差を補正することを提案する。
このため、本発明は、温度安定段階中に温度センサから来る測定信号の助けを借りて更新された誤差信号を利用する。例えば、センサによって送達された測定信号の導関数を所定の閾値と比較することにより、温度安定性条件が満たされていることを検知するのは容易である。
さらに、温度センサによって送達される測定信号は、温度安定段階中にのみターボジェットの流れ温度のモデルを補正するために考慮されるので、本発明に使用される温度センサによって満たされる必要がある精度要件および動的要件は低い。したがって、時定数がターボジェットの温度安定段階に適合する(すなわち、ターボジェットの温度安定段階の期間より短い)という条件で、時定数の長い安価な温度センサを使用することが可能である。
さらに、本発明は、ターボジェットの運転段階を有利に考慮する。したがって、本発明は、ターボジェットが見られる運転段階に応じて別の誤差信号を推定することを可能にする。既存のデジタルモデルの始動段階中の静的誤差は、「フルスロットル」での運転段階中の静的誤差とは異なる可能性がある。
本発明の特定の実施形態では、誤差信号は適応アルゴリズムの助けを借りて更新される。
誤差信号は、特に、測定信号からモデル化信号を減じることによって得られた信号から更新されうる。
結果として、モデル化信号によって表される静的誤差の良好な推定値が得られる。
温度安定段階中、温度センサは、たとえそれが大きな慣性を受けたとしても、それにもかかわらず、温度センサがターボジェットで測定する流れ温度の良好な「絶対」表示を提供することができる。したがって、この表示は、温度安定段階中にモデル化される信号の値から減じられるので、モデル化信号によって表される静的誤差を正確に推定することを可能にする。
誤差信号は、所定の、好ましくは一元的でない利得設定を有する積分補正器タイプのフィルタの助けを借りて更新されうる。
この種のフィルタは、それ自体が知られており、モデル化信号を補正するための優れた性能を有する。
一変形形態では、他のフィルタ、例えばより高次のフィルタなどが使用されうる。誤差信号の更新に考慮されるフィルタに選定される特定の次数は、得られる精度と実行される計算の複雑さとの間の妥協の結果とすることができる。
一変形実施態様では、前記の推定法は、不揮発性メモリを使用して、ターボジェットを停止させる前に最新の更新済み誤差信号を保存するステップをさらに含む。
有利には、この値は、特に、所定の初期値(例えばゼロ)を用いる代わりに、誤差信号を更新するための適応アルゴリズムを初期化するために使用されうる。これは、適応アルゴリズムの収束を促進する働きをすることができ、あるいは、ターボジェットを始動させた後で温度安定段階を検知するのを待つ間に誤差信号のデフォルト値として使用されてもよい。
それに対応して、本発明はまた、ターボジェットの流れ温度を推定するための推定器システムであって:
前記流れ温度をモデル化信号の助けを借りてデジタル的にモデル化する手段と、
モデル化信号を誤差信号の助けを借りて補正する手段であって、補正後に得られる信号が流れ温度の推定値を表す、手段と、
ターボジェットの少なくとも1つの運転段階および温度安定性に関する所定の条件が満たされたときに作動する手段であって、誤差信号をモデル化信号からかつ温度センサによって送達される流れ温度の測定信号から更新する、手段とを含む推定器システムも提供する。
本発明はまた、上述のタイプの、ターボジェットの流れ温度を推定するためのシステムを少なくとも1つ含むターボジェットも提供する。
非限定的な特徴を有する実施形態を示す添付図面を参照する以下の説明から本発明の他の特徴および利点が明らかになる。
ターボジェットの流れ温度を推定するための本発明による推定器システムの特定の一実施形態を示す概略図である。 流れ温度をモデル化するための、図1に示されている推定器システムでの使用に適したデジタルモデリングモジュールの一実施例の概略図である。 特定の実施態様において、図1に示されているシステムで実施される間に、本発明の推定法実行中にモデル化される信号の補正に使用される誤差信号を評価するために実施される主要ステップをフローチャートの形で示す図である。 特定の実施形態において、図1に示されているシステムによって実施されたときに、本発明の推定法実行中にモデル化信号の補正に使用される誤差信号を評価するために実施されるのに適した手段の実施例の図である。 本発明の推定法で実施するのに適した温度安定性条件を検知するための検知手段の一実施例を示す図である。
図1は、飛行機のターボジェット(図示されていない)中の流れ温度を推定するための推定器システム1の本発明による特定の一実施形態を示す。
推定された流路温度は、特にターボジェットの調整および制御に使用されうる。したがって、本明細書に記述されている実施形態では、推定器システム1のすべてまたは一部が、ターボジェットによって推進される飛行機の全電子エンジン制御装置(FADEC)装置に連結されるかまたは組み込まれる。
それにもかかわらず、当然、本発明の方法を使用することによって推定される流れ温度の他の用途が想定されうる。
説明する実施例では、それは、推定されるべきターボジェットの高圧圧縮機の入口での流れ温度T25である。
本発明によれば、推定器システム1は、流れ温度T25のモデル化に使用されるデジタルモデリングモジュール10を備える。
次に、デジタルモデリングモジュール10によって送達された信号T1は、モデル化信号T1に誤差信号T2を加算するのに適した補正器モジュール20に送信される。
補正後に得られる信号T3は、この実施例ではターボジェットの制御および調整に使用する、ターボジェットの流れ温度T25の推定値を表す。
補正モジュール20によってモデル化信号T1に加算される誤差信号T2は、第1にモデル化信号T1に、第2にターボジェットに位置する温度センサ40によって送達される流れ温度T25を測定した測定信号T4に基づいて計算モジュール30により評価される。この種の温度センサの構造および動作は、それら自体が知られており、本明細書でより詳細には説明しない。
図2を参照すると、続いてデジタルモデリングモジュール10の一実施形態について説明する。かかるモジュールは、特には、米国特許第5080496号明細書に記述されている。
図2に示されている実施例では、デジタルモデリングモジュール10は、ターボジェットファンの回転速度の測定値(N)に基づいて温度比T25/T12の推定値((T25/T12と記されている)を送達するようになされたエンティティ11を備える。ただし、T12は前記ファンの入口温度を表す。
この推定値は、温度断熱比(adiabatic ratio of temperatures)T25/T12の変化をファンの回転速度Nの関数として示す所定の曲線を用いてエンティティ11によって計算される。かかる曲線は、当業者に知られており、本明細書でより詳細には説明しない。
次いで、推定比T25/T12は、この比に温度T12の測定値((T12と記されている)を乗じるようになされた乗算回路12に送信される。乗算回路12は、それ自体からの出力に、流れ温度T25をモデル化する信号T1を生成する。
温度T12の測定値(T12およびファンの回転速度の測定値(N)は、ターボジェットに位置しかつそれ自体が示されているセンサを使用して得られるものであり、センサについては本明細書でより詳細には説明しない。
一変形形態では、流れ温度T25のより複雑でより精密なデジタルモデルが使用されうる。かかるモデルの1つが、特には、米国特許第5080496号明細書に記述されている。
本明細書に記述されている実施例では、温度T25を表しているモデル化信号の補正に注意が払われることに留意されたい。それにもかかわらず、本発明は、ターボジェットの他の流れ温度に、それらの温度が変化する方式にモデルが利用可能であれば、適用される。
図3を参照すると、続いて、本発明の特定の一実施形態において、本発明の推定法中に使用される誤差信号T2を評価するために計算モジュール30によって実施される主要ステップについて説明する。
以下の説明では、サンプリング期間Teでサンプリングされる信号およびパラメータについて検討される。本発明は連続的な信号およびパラメータでも実施されうることに留意されたい。
本発明によれば、ターボジェットが動作している間(E10)、温度安定性およびターボジェットの少なくとも1つの運転段階に関する所定の条件が満たされている限り、計算モジュール30はモデル化信号T1および測定信号T4から誤差信号T2を更新する。
より正確には、本明細書に記述されている実施形態では、これらの条件が満たされると(ステップE11)、誤差信号T2は、次式を適用した積分補正器タイプの適応フィルタを使用して、所与の瞬間t=nTe(nは整数、Teはサンプリング期間を表す)において評価される(ステップ12)。
T2[nTe]=T2[(n−1)Te]+K×ε[nTe]
上式で
ε[nTe]=T4[nTe]−T1[nTe]
であり、
Kは、積分補正器フィルタの利得を表す所定の実数であり、
T2[nTe]、ε[nTe]、T4[nTe]、およびT1[nTe]はそれぞれ、瞬間nTeにサンプリングされる誤差信号T2、信号ε、測定信号T4、およびモデル化信号T1を表す。
一変形形態では、より高次のフィルタが信号T2の評価に使用されうる。
上述の条件のうちの1つおよび/またはその他が満たされていないと判断されたとき(ステップE11)、直前に更新された誤差信号T2の値がモデル化信号T1を補正するために補正器モジュール20によって使用される(ステップE13)。つまり、
T2[nTe]=T2[(n−1)Te]
と同等である。
本明細書に記述されている実施形態では、ターボジェットを停止させる前に、誤差信号T2の直前に更新された値(V2fと記されている)はFADECの不揮発性メモリ(図1には示されていない)に保存される(ステップE20)ことに留意されたい。かかる記憶装置については、それ自体が知られており、本明細書でより詳細には説明しない。
このようにして保存された値V2fは、積分補正器フィルタを初期化するために、次にターボジェットが動作するときに有利に使用されうる。
図4を参照すると、続いて、図3に示されているようにステップE11からE13を実行するために計算モジュール30によって実施される手段の一実施形態について説明する。
本発明の意味では、温度安定性条件は、検討対象の流れ温度、ここでは温度T25が所定の時間期間にわたって安定している場合に、言い換えると、温度T25が前記期間にわたって(所定の閾値の範囲内で)ほとんどまたはまったく変化しない場合に、満たされていると見なされる。
また、本発明の意味では、ターボジェットの少なくとも1つの運転段階に関する条件は、ターボジェットが前記運転段階のうちの少なくとも1つにある場合に、満たされていると見なされる。
本明細書に記述されている実施形態では、上述の条件の両方が満たされているかどうかを検証するために、これらの2つの条件は、2つの別個のモジュールを使用して別々に調べられる。すなわち:
温度安定性条件は、第1の検証モジュール31によって調べられ、そして
ターボジェットの少なくとも1つの運転段階に関する条件は、第2の検証モジュール32によって調べられる。
温度安定性条件が満たされているかどうかを調べるのに適した検証モジュール31の一実施例が図5に示されており、以下に説明する。
温度安定性条件が満たされているかどうかを調べるためには、検証モジュール31が、瞬間t=nTeに温度センサ40によって送達される測定信号T4の導関数を表す信号Dを計算する。
信号Dは、ここでは次式を用いて1次フィルタを使用することによって評価される。
Figure 0005575795
上式で、D[nTe]およびT4[nTe]はそれぞれ、瞬間nTeにおいてサンプリングされる信号DおよびT4を表す(瞬間t=0に、T4[0]は事前定義した初期値T4に等しくなるようにとられることに留意されたい)。
このため、知られている方法では、検証モジュール31は:
前の瞬間(n−1)Teに測定信号T4の値を送達する遅延セル31aと、
測定信号T4[nTe]から遅延測定信号T4[(n−1)Te]を減じるための減算器要素31bと、
要素31bからの出力をサンプリング期間Teで割るようになされた除算器要素31cとを備える。
一変形形態では、瞬間t=nTeにおける信号T4の導関数Dは、より高次のフィルタを使用して計算されうる。
次いで、除算器要素31cからの出力で得られるD[nTe]の値は、検証モジュール31の比較器31dによって所定の閾値と比較される。この閾値は温度の導関数の値を表しており、この値から、温度は安定していると見なされ、すなわちターボジェットは温度安定段階にあると見なされる。
比較器31dは、この実施例では:
D[nTe]の値が閾値以下の場合に1に等しい信号C1を、そして
D[nTe]の値が閾値より大きい場合に0に等しい信号C1を送達するようになされる。
第2の検証モジュール32は、ターボジェットが特定の運転段階、例えば「始動」段階や「フルスロットル」段階などにあるかどうかを検証する。
モデル化信号T1の補正に考慮されるべき誤差信号T2は、ターボジェットが見られることになる様々な運転段階で必ずしも同じである必要はない。
したがって、ターボジェットの様々な事前定義した運転段階中に、例えばターボジェットの始動段階P1および「フルスロットル」運転段階P2中にモデル化信号に適用されるべき補正間に差異がある場合、補正信号T2はこれらの2つの段階のそれぞれの段階中に更新される。そのような状況下で、第2の検証モジュール32は、知られている手段を用いてFADECによって識別されかつ検証モジュール32に伝送されるターボジェットの現在の運転段階(φと記されている)が段階P1または段階P2に等しいかどうかを検証する。適切な場合には、検証モジュール32は1に等しい信号C2を送達する。現在の運転段階φがP1およびP2と異なる場合、検証モジュール32は0に等しい信号C2を送達する。
対照的に、例えばターボジェットまたは同じ特性をもつターボジェットに対して行われた以前の動作試験中に、同様の補正がターボジェットの段階P1およびP2それぞれの段階中に適用される必要があることが分かった場合、これらの段階のうちの1つの段階中、例えば段階P1の間にだけ補正信号T2を更新することが可能である。
したがって、このような状況下では、第2の検証モジュール32は、FADECによって第2の検証モジュール32に伝送されるターボジェットの現在の運転段階φが段階P1に等しいかどうかを検証する。適切な場合には、検証モジュール32は1に等しい信号C2を送達する。現在の運転段階φがP1と異なる場合、検証モジュール32は0に等しい信号C2を送達する。
本明細書に記述されている実施例では、ターボジェットの2つの運転段階P1およびP2について検討される。当然、他の段階も考慮されうる。
次いで、論理ANDゲート33は、その入力部に信号C1およびC2が供給されて、それぞれ温度安定性およびターボジェットの少なくとも1つの運転段階に関する両方の条件が満たされているかどうかを検証する働きをする。論理ゲート33の出力Cは、C1およびC2が同一でありかつ1に等しい場合(すなわち、上述の条件の両方が検証された場合)に1に等しく、そうでない場合は0に等しい。
論理ゲート33によって送達された信号Cは、信号34からの出力を以下のように判定する:
Cが1に等しい場合、モジュール34からの出力は、上述の誤差信号T2の更新に使用される積分補正器フィルタの実数利得(real gain)Kに等しく、さもなければ、
モジュール34からの出力はゼロに等しい。
温度安定性およびエンジンの少なくとも1つの運転段階に関する条件を検証するのに並行して、減算器モジュール35は、次式を用いて、温度センサ40によって送達された測定信号T4からデジタルモデル10によって送達されたモデル化信号T1を減じることによって、信号ε[nTe]を瞬間t=nTeで評価する。
ε[nTe]=T4[nTe]−T1[nTe]
次いで、信号εおよびモジュール34からの出力はフィルタ36に送達される。フィルタ36は:
信号ε[nTe]にモジュール34からの出力を乗じるようになされた乗算器要素36a、言い換えると、乗算器要素36aは、信号ε[nTe]に、温度安定性および少なくとも1つの運転段階に関する条件が検証されるとして利得Kを乗じ、さもなければゼロを乗じる乗算器要素36a、
値T2[(n−1)Te]を送達する遅延セル36c、
上記に規定の式を用いて値T2[nTe]を計算するようになされた加算器要素36bを備える。
瞬間t=0に(すなわちn=0の場合)、誤差信号T2[0]に対する初期値として用いられる値がT2であり、T2は事前定義した値であることに留意されたい。
本明細書に記述されている実施形態では、初期値T2として用いられる値は、ターボジェットの前の動作中にFADECの不揮発性メモリに保存された値V2fである。
一変形形態では、初期値T2は0に等しくなるようにとられうる。
知られている方法では、初期値T2、サンプリング期間Te、および利得Kの値の選択は、信号T2の更新に実施される適応アルゴリズムの性能と収束率との間の妥協の結果であることに留意されたい。

Claims (9)

  1. ターボジェットの流れ温度を推定する推定法であって、
    流れ温度をデジタル的にモデル化してモデル化信号(T1)を生成するステップ(10)と、
    モデル化信号を誤差信号(T2)の助けを借りて補正する補正ステップ(20)であって、補正後に得られる信号(T3)が流れ温度の推定値を表す、補正ステップ(20)とを含み、
    ターボジェットの少なくとも1つの運転段階および温度安定性に関する所定の条件が満たされると、誤差信号(T2)が、1以上の次数のフィルタの助けを借りて、モデル化信号(T1)からかつ温度センサ(40)によって送達される流れ温度の測定信号(T4)から更新され(E20)、更新された信号がフィルタの出力から得られる、推定法。
  2. 誤差信号(T2)が、適応アルゴリズムの助けを借りて更新される、請求項1に記載の推定法。
  3. 不揮発性メモリを使用して、ターボジェットを停止させる前に最新の更新済み誤差信号を保存するステップ(E40)をさらに含む、請求項2に記載の推定法。
  4. 不揮発性メモリに保存された誤差信号が、適応アルゴリズムを初期化するために使用される、請求項3に記載の推定法。
  5. 誤差信号(T2)が、所定の利得設定(K)を有する積分補正器タイプのフィルタの助けを借りて更新される(E20)、請求項2に記載の推定法。
  6. 誤差信号(T2)が、測定信号(T4)からモデル化信号(T1)を減じることによって得られた信号(ε)から更新される(E20)、請求項2に記載の推定法。
  7. センサ(40)によって送達された測定信号(T4)の導関数(D)を所定の閾値(s)と比較することにより、温度安定性条件が満たされているかどうかが検知される(E10)、請求項1に記載の推定法。
  8. ターボジェットの流れ温度を推定するための推定器システム(1)であって、
    デル化信号(T1)を生成するよう構成された、前記流れ温度をデジタル的にモデル化する手段(10)と、
    モデル化信号(T1)を誤差信号(T2)の助けを借りて補正する手段(20)であって、補正後に得られる信号(T3)が流れ温度の推定値を表す、補正する手段(20)と、
    ターボジェットの少なくとも1つの運転段階および温度安定性に関する所定の条件が満たされたときに作動する手段(30)であって、誤差信号を、1以上の次数のフィルタの助けを借りて、モデル化信号(T1)からかつ温度センサ(40)によって送達される流れ温度の測定信号(T4)から更新するためのものであり、更新された誤差信号がフィルタからの出力で得られる、作動する手段(30)とを備える、推定器システム(1)。
  9. 請求項8に記載の流れ温度を推定するための推定器システム(1)を少なく1つ含むことを特徴とする、ターボジェット。
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