JP5575271B2 - 通信システム内でリソース使用を制御する方法 - Google Patents

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Description

無線通信システム内のリソースの管理は、常に関心事である。しかし、小セル(small cell)システムの出現および他の無線通信システムとの小セル・システムのオーバーラップに伴って、この関心が増大してきた。小セルは、ピコセル、フェムトセル、リレー・ノード、および一般に明示的にまたは暗黙のうちに新しいセルを定義するすべてのノードを含むことができる。より大きいセル・システムまたはマクロ・セル・システムによってオーバーラップされる時に、複数のシステムは、レイヤと考えられ、集合的に異種ネットワーク(HTN)と呼ばれる。
図1に、複数のスタックされたセル・レイヤを有する従来の異種ネットワーク(HTN)の一部を示す。図1は、evolved NodeBまたはeNodeBとも呼ばれるマクロ基地局10によってサービスされるマクロ・セルのカバレージ・エリアを示す。図示されているように、カバレージ・エリアは、pico evolved NodeBまたはpico eNodeBとも呼ばれるピコ基地局20によってそれぞれがサービスされるピコ・セルのネットワーク15を含む。ユーザ機器(UE)25は、ピコ基地局20のうちの1つまたは複数のカバレージ・エリア内に含まれ、したがって、マクロ基地局10のカバレージ・エリア内に含まれる。UEの通信の必要を、通信ノードのうちの1つすなわちピコ基地局20またはマクロ基地局10によってサービスすることができる。ピコ基地局20によってサービスされる場合に、UEのトラフィックは、ピコ・ネットワーク15を(すなわち、pico eNodeBからpico eNodeBへ)ゲートウェイ40へならびにゲートウェイ40から他のネットワークおよび/またはインターネットへトラバースすることができる。また、UEのトラフィックは、ピコ・ネットワーク15をマクロ基地局10へならびにマクロ基地局10から他のネットワークおよび/またはインターネットへトラバースすることができる。さらに、UEのトラフィックは、マクロ基地局10へおよびこれから直接に流れることができる。了解されるように、追加のおよび/または異なるネットワーク・レイヤが存在することができる。たとえば、ピコ・ネットワーク15に加えてまたはその代わりに、フェムト・ネットワークが存在することができ、あるいは、個々のフェムト・セルが存在することができる。
小セル用の現在のネットワーキング・アーキテクチャでは、周知のX2インターフェースが、関心を持たれている小セルと各隣接する小セルとの間で確立される。図1に示されているように、これは、ピコ基地局20の間でX2インターフェース・クラウドを形成する。同様に、関心を持たれている小セルと各隣接するマクロセルとの間のX2インターフェースが、セット・アップされる。これも図1に示されており、マクロ基地局10は、N個のピコ基地局20とのN個のX2インターフェースを有する。X2インターフェースは、基地局から基地局への干渉の管理に関するものなどの情報を搬送する。干渉問題は、オーバーラップするレイヤのゆえにHTNでははるかにより悪く、したがって、干渉に影響するリソース(たとえば、送信電力、送信レートなど)の使用を管理することが、より重要になる。
米国特許出願、出願番号不明、名称「METHOD OF CONFIGURING INTEFACES BETWEEN A PLURALITY OF COMMUNICATION NODES」
本発明は、通信ノードでリソース使用を制御する方法に関する。
一実施形態で、この方法は、通信ノードで、リソース使用価格情報を受信するステップを含む。リソース使用価格情報は、リソースを使用する通信ノードに関連するコストの特徴を表す。通信ノードは、受信されたリソース使用価格情報に基づいて、使用すべきリソースの量を判定する。
たとえば、リソースは、周波数リソース、時間リソース、電力リソース、および符号リソースのうちの1つとすることができる。
一実施形態では、受信するステップは、リソース使用価格情報として、通信ノードに関連するリンクごとにリソース使用単位価格を受信する。各リソース使用単位価格は、リンクに関連する他の通信ノードを犠牲にしてリソースを使用するための通信ノードにとってのコストの特徴を表す。
たとえば、各リンクは、共有されるエア・インターフェースに関連する通信ノードの間の仮想リンクを表すことができる。
一実施形態では、この方法は、通信ノードで、受信されたリソース使用価格情報から集計価格量を判定する第2ステップを含む。集計価格量は、リソースを使用できる他の通信ノードを犠牲にしてリソースを使用することのコストの特徴を表す。ここで、通信ノードは、判定された集計価格量に基づいて使用すべきリソースの量を判定する。
一実施形態では、受信するステップは、リソース使用価格情報として通信ノードに関連するリンクごとにリソース使用単位価格を受信する。各リソース使用単位価格は、リンクに関連する他の通信ノードを犠牲にしてリソースを使用するための通信ノードにとってのコストの特徴を表す。ここで、通信ノードは、受信されたリソース使用単位価格から集計価格量を判定する。
一実施形態では、この方法は、通信ノードで、通信ノードに関連するリンクごとに、現行リソース使用単位価格に基づいて次リソース使用単位価格を判定する第3ステップをさらに含む。通信ノードは、その後、判定されたリソース使用単位価格をリンクに関連する通信ノードに送信する。
一実施形態では、通信ノードは、判定された集計価格量および効用関数に基づいて、使用すべきリソースの量を判定する。効用関数は、通信ノードで使用されるリソースの量に基づいて、通信ノードによって導出される効用の特徴を表す。
別の実施形態では、この方法は、制御エンティティから、リソース使用価格情報を複数のノードに送信するステップを含む。この実施形態は、制御エンティティでリソース使用価格情報を判定することを含むこともできる。
本発明の例示的な実施形態は、下で提供される発明を実施するための形態および添付図面からより十分に理解されるようになり、同様の要素は、同様の符号によって表され、発明を実施するための形態および添付図面は、例のみのために与えられ、したがって、本発明にとって限定的ではない。
複数のスタックされたセル・レイヤを有する従来の異種ネットワーク(HTN)の一部を示す図である。 本発明の実施形態による複数のスタックされたセル・レイヤを有する異種ネットワーク(HTN)の一部を示す図である。 一実施形態による通信ネットワーク内でリソース使用を制御する方法を示す図である。 一実施形態による通信ノードでリソース使用を制御する方法を示す図である。 別の実施形態による通信ネットワーク内でリソース使用を制御する方法を示す図である。
本発明のさまざまな例示的な実施形態を、これから、添付図面を参照してより十分に説明し、添付図面には、本発明のいくつかの例示的な実施形態が示されている。
本発明の詳細な例示的実施形態が、本明細書で開示される。しかし、本明細書で開示される特定の構造的詳細および機能的詳細は、単に、本発明の例示的な実施形態を説明するための代表である。しかし、本発明を、多数の代替の形で実施することができ、本発明を、本明細書で示される実施形態だけに限定されると解釈してはならない。
したがって、本発明の例示的な実施形態は、さまざまな変更および代替形態が可能であるが、その実施形態は、図面で例として示され、本明細書で詳細に説明される。しかし、本発明の例示的な実施形態を開示される特定の形態に限定する意図はなく、逆に、本発明の例示的な実施形態が、本発明の範囲に含まれるすべての修正形態、同等物、および代替形態を含まなければならないことを理解されたい。同様の符号は、図面の説明全体を通じて同様の要素を指す。
第1、第2などの用語が、本明細書でさまざまな要素を記述するのに使用される場合があるが、これらの要素が、これらの用語によって限定されてはならないことを理解されたい。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。たとえば、本発明の例示的な実施形態の範囲から逸脱せずに、第1要素を第2要素と呼ぶことができ、同様に、第2要素を第1要素と呼ぶことができる。本明細書で使用される時に、用語「および/または」は、関連するリストされた項目のうちの1つまたは複数のいずれかおよびすべての組合せを含む。
ある要素が、別の要素に「接続される」または「結合される」と呼ばれる時に、その要素を、その別の要素に直接に接続しまたは結合することができ、あるいは、介在する要素が存在してもよいことを理解されたい。対照的に、ある要素が別の要素に「直接に接続される」または「直接に結合される」と呼ばれる時には、介在する要素は存在しない。要素の間の関係を記述するのに使用される他の単語は、同様の形で解釈されなければならない(たとえば、「〜の間」対「直接に〜の間」、「隣接する」対「直接に隣接する」など)。
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明するためのみのものであって、本発明の例示的な実施形態について限定的であることは意図されていない。本明細書で使用される時に、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうではないことを明らかに示さない限り、複数形をも含むことが意図されている。さらに、用語「comprises(含む)」、「comprising」、「includes(含む)」、および/または「including」は、本明細書で使用される時に、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはその群の存在または追加を除外しないことを理解されたい。
いくつかの代替実施態様で、記された機能/行為が、図に記された順序から外れて発生してもよいことにも留意されたい。たとえば、用いられる機能性/行為に応じて、連続して示された2つの図を、実際に、実質的に同時に実行してもよく、あるいは、時々、逆の順序で実行してもよい。
次の説明では、例示的実施形態が、行為を参照して説明され、プログラム・モジュールまたは機能プロセスとして実施できる動作の記号表現(たとえば、流れ図の形での)は、特定のタスクを実行するか特定の抽象データ型を実施し、既存のネットワーク要素の既存のハードウェアを使用して実施され得るルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。そのような既存のハードウェアは、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)コンピュータ、または類似物を含むことができる。
しかし、これらおよび類似する用語のすべてが、適当な物理的量に関連付けられなければならず、これらの量に適用される単に便利なラベルであることに留意されたい。そうではないと特に述べられない限り、または議論から明白であるように、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、または「表示」又は「判定」などの用語は、コンピュータ・システムのレジスタおよびメモリ内の物理的電子量として表されたデータを操作し、コンピュータ・システム・メモリ、コンピュータ・システム・レジスタ、または他のそのような情報記憶デバイス、情報伝送デバイス、もしくは情報表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換する、コンピュータ・システムまたは類似する電子コンピューティング・デバイスのアクションおよびプロセスを指す。
また、例示的な実施形態のソフトウェア実施される態様が、通常、ある形のプログラム記憶媒体上で符号化されまたはあるタイプの伝送媒体を介して実施されることに留意されたい。プログラム記憶媒体は、磁気(たとえば、フロッピ・ディスクまたはハード・ディスク)または光学(たとえば、コンパクト・ディスク読取り専用メモリすなわち「CD ROM」)とすることができ、読取り専用またはランダム・アクセスとすることができる。同様に、伝送媒体を、より対線、同軸ケーブル、光ファイバ、または当技術分野で既知のある他の適切な伝送媒体とすることができる。任意の所与の実施態様のこれらの態様によって限定されない例示的な実施形態である。
本明細書で使用される時に、用語「ユーザ機器」は、モバイル、モバイル・ユニット、移動局、モバイル・ユーザ、加入者、ユーザ、リモート・ステーション、アクセス端末、受信器などと同義と考えることができ、以下では時々そのように呼ばれる場合があり、無線通信ネットワーク内の無線リソースのリモート・ユーザを記述することができる。用語「基地局」は、無線基地局(BTS)、NodeB、extended NodeB、evolved NodeB、フェムト・セル、ピコ・セル、アクセス・ポイントなどと同義と考えることができ、かつ/またはそのように呼ばれる場合があり、ネットワークと1つまたは複数のユーザとの間のデータ接続性および/または音声接続性に関する無線ベースバンド機能を提供する機器を記述することができる。
アーキテクチャ
図2に、本発明の実施形態による複数のスタックされたセル・レイヤを有する異種ネットワーク(HTN)の一部を示す。図2は、図1と同様に、evolved nodeBまたはeNodeBとも呼ばれるマクロ基地局10によってサービスされるマクロ・セルのカバレージ・エリアを示す。図示されているように、カバレージ・エリアは、pico evolved NodeBまたはpico eNodeBとも呼ばれるピコ基地局20によってそれぞれがサービスされるピコ・セルのネットワーク15を含む。ユーザ機器(UE)25は、ピコ基地局20のうちの1つまたは複数のカバレージ・エリア内に、したがってマクロ基地局10のカバレージ・エリア内に含まれる。UEの通信の必要に、通信ノードのうちの1つすなわちピコ基地局20またはマクロ基地局10によってサービスすることができる。ピコ基地局20によってサービスされる場合に、UEのトラフィックは、ピコ・ネットワーク15を(すなわち、pico eNodeBからpico eNodeBへ)ローカル・ゲートウェイ50へならびにゲートウェイ50から他のネットワークおよび/またはインターネットへトラバースすることができる。また、UEのトラフィックは、ピコ・ネットワーク15をマクロ基地局10へならびにマクロ基地局10から他のネットワークおよび/またはインターネットへトラバースすることができる。さらに、UEのトラフィックは、マクロ基地局10へおよびこれから直接に流れることができる。了解されるように、追加のおよび/または異なるネットワーク・レイヤが存在することができる。たとえば、ピコ・ネットワーク15に加えてまたはその代わりに、フェムト・ネットワークが存在することができ、あるいは、個々のフェムト・セルが存在することができる。図2は、1つのUE 25だけを示すが、多数のUEに図2のHTNによってサービスできることを了解されたい。
本発明の実施形態では、各通信ノードは、リソース使用価格情報およびリソース使用に関連するそれ自体の効用関数に基づいて、使用すべきリソースの量を判定する。この議論では、議論される通信ノードを、関心を持たれている通信ノードと称する。リソース使用価格情報は、関心を持たれている通信ノードがリソースを使用することに関連するコストの特徴を表し、関心を持たれている通信ノードの効用関数は、使用されるリソースの量に基づいて、通信ノードによって導出される効用の特徴を表す。これらの概念を、下でより詳細に説明する。
統計分析
ローカル・ゲートウェイ50および通信ノード(たとえば、ピコ・ノード20およびマクロ・ノード10)の動作を下で図3および4に関して詳細に説明する前に、この動作の統計的土台を説明する。このセクションにおいて、我々は、一般に、S={1,…,N}のソースの集合によって共有されるネットワークを構成するL={1,…,L}のリンクの集合を有する。図2に関して、ソースを、ピコ基地局20および/またはマクロ基地局10とすることができる。しかし、一般に、ソースは、通信システム内またはHTN内の通信ノードである。1つまたは複数のリンクは、共有されるエア・インターフェース・リソースを表すことができる。たとえば、図2に関して、第1のピコ基地局20が、エア・インターフェースに関して第2および第3のピコ基地局20と競合すると仮定する。すなわち、第1、第2、および第3のピコ基地局20は、お互いに関して干渉を生成する。したがって、リソースを、送信電力、送信レートなどとすることができる。「リンク」に関して、第1リンクは、第1のピコ基地局20と第2のピコ基地局20との間の衝突を表し、第2リンクは、第1のピコ基地局20と第3のピコ基地局20との間の衝突を表す。したがって、リンクを、関心を持たれている通信ノードおよび検討中の共有されるリソースの観点から生成することができる。エア・インターフェースについて、リンクが、関心を持たれている通信ノードと関心を持たれている通信ノードとの干渉を引き起こす各通信ノードとの間に存在すると言うことができる。
しかし、この分析が、共有されるリソースまたは共通リソースおよびこれらの仮想リンクに限定されないことを了解されたい。そうではなく、この分析を、ピコ基地局20の間のX2インターフェースなどの直接物理リンクに適用することもできる。しかし、議論において、より複雑な共有されるエア・インターフェースの例を、本発明の説明で使用する。
各ソースは、リソース使用量xの厳密に凹で増加する連続微分可能な関数である効用関数U(x)によって特徴を表される。たとえば、効用関数を、U(x)=Log xなどの単純な対数関数とすることができる。無線通信システムでは、リソースを、周波数リソース、時間リソース、電力リソース、および符号リソースのうちの1つとすることができる。たとえば、リソースを、リソース・ブロック、チャネル符号、送信電力、送信レート、受信電力などとすることができる。図2に関して、共有されるエア・インターフェースの特徴を表すリソースは、HTN内の干渉の管理が重要である可能性があるので、送信電力、送信レートなどとすることができる。
経路L(s)は、ソースが使用しつつあるリンクの集合である。リンクごとに、S(l)={s∈S|l∈L(s)}が、このリンクを使用するソースの集合であるものとする。主問題を、次のように述べることができる。
Figure 0005575271
ここで、cは制約(たとえば、リンク容量、リンク上の最大送信レートなど)であり、式(2)は、単純に、任意のリンクでの集計リソース使用がそのリンクの容量を超えないことを述べるものである。
この主最適化問題は、効用関数が厳密に凹であり、可能領域が凸なので、解を有する。しかし、我々は、もちろんフロー/レート制御ネットワーク問題で実用的である問題に対する分散された解を追い求めている。この解を得るために、主問題を、その双対同値に変換する。ラグランジュ関数は、
Figure 0005575271
である。
ラグランジュ双対関数は、
Figure 0005575271
と定義され、ここで、pは、各リンクlに関連するリソース使用単位価格であり、pは、ソースでの集計価格量である。リソース使用単位価格pは、リソースを使用できるリンクに接続された他のソースを犠牲にしてソースがリソースを使用するコストの特徴を表す。たとえば、リソース使用単位価格を、送信電力を増やし、したがってエア・インターフェースを使用できる第2通信ノードを犠牲にしてエア・インターフェースを使用することに関する第1通信ノードにとってのコストとすることができる。したがって、共有されるコモディティ(たとえば、エア・インターフェース)の特徴を表すリソース(たとえば、この例では送信電力によって特徴を表される)について、価格を、上で述べたようにリンクを定義する他の通信ノードに関連付けることができる。また、単一の変数として表されるが、1つまたは複数のリソース使用単位価格を、リソース使用に基づいて変化する関数とすることができる。たとえば、リソース使用単位価格は、増加する価格に伴って増加することができる。集計価格量は、リソースを使用できる、それにリンクされた他のソースを犠牲にしてソースがリソースを使用するための総コストの特徴を表す。しかし、集計価格量を、単純な加算以外の形で判定できることを理解されたい。たとえば、重み付き加算を実行して、集計価格量を導出することができる。
双対問題は、
Figure 0005575271
になる。ラグランジュ双対関数のこの形は、ソースでのリソース使用xの量を
Figure 0005575271
として判定できるという点で、この問題の分散実施態様を指す。リソース使用xを、集計価格量pおよびソースの効用U(x)の知識などの局所情報だけに基づいて判定することができる。
たとえば、リソースが送信レートまたは送信電力であると仮定すると、量pは、ソースが関連する経路にまたがる単位帯域幅あたりの総価格である。したがって、ソースがxのレートを送信する時には、xが、このレートを満足するための総コストである。その一方で、式(10)は、ソースが所与の価格pで達成できる総利益を表す。効用関数および制約は、双対性のギャップがなくなるようになっているので、この双対問題に対する解は、主問題に対する解でもあり、主問題に対する最適レートになる。この解を、グローバル最適性に対する個々の最適性の整列とみなすことができる。すなわち、式(9)を条件として式(8)のリソース使用単位価格について解くことによって、グローバル最適性をもたらすネットワーク内のリソースのリソース使用単位価格を判定することができる。了解されるように、この解の判定は、シンプレックス、内点法、その他などの任意の周知の最適化アルゴリズムに従って処理できる最適化問題である。
各局所問題の導関数をとり、これに0をセットすることによって、
Figure 0005575271
が得られる。最適リソース使用単位価格pへの到達を、反復的に達成することができる。勾配投影が適用され、ここで、リソース使用単位価格は、下に示されているように双対問題の効用関数の勾配とは反対の方向に調整される。
Figure 0005575271
ここで、x は、最適リソース使用解である。これは、各リソース使用単位価格を、
Figure 0005575271
に従って反復的に判定できることを意味し、ここで、tは時間であり、p(t+1)は、次リソース使用単位価格であり、p(t)は、現行リソース使用単位価格であり、μは、学習係数である。学習係数μは、システム設計者によって選択される設計パラメータであり、一般に小さく、たとえば約0.01である。
図2のアーキテクチャでの統計分析の実施 集中化手法
図3に、一実施形態による通信ネットワーク内でリソース使用を制御する方法を示す。例のみのために、この方法を、図2のアーキテクチャで実施されるものとして説明するが、本発明がこのアーキテクチャに限定されないことを了解されたい。
図示されているように、ステップS310では、ローカル・ゲートウェイ50は、HTNの構成を判定する。たとえば、ローカル・ゲートウェイ50は、通信ノードが仮想的にリンクされ、物理的にリンクされ、インターフェースされなどする他の通信ノードを示す、通信ノード(たとえば、ピコ基地局20およびマクロ基地局10)からのメッセージを受信することができる。たとえば、共有されるエア・インターフェースの文脈では、関心を持たれている通信ノードは、関心を持たれている通信ノードに関して干渉を生成する通信ノードを報告することができる。物理リンクの例として、通信ノードは、そのX2インターフェースを識別することができる。上記および/または他のメッセージは、リンクのタイプ(たとえば、エア・インターフェース、X2インターフェース)、通信ノードのタイプ、通信ノードおよびリンクの機能および容量などを示すことができる。そのようなメッセージおよびこれらのメッセージ内に含まれる情報は、非常に周知であり、しばしば、HTNのネットワークがその下で動作する標準規格によって規定される。
また、ローカル・ゲートウェイ50が、構成情報および/またはその一部を示すことができることを了解されたい。たとえば、参照によってその全体がこれによって組み込まれている、本発明と同一の発明人による、本開示と同時に出願された米国特許出願、出願番号不明、名称「METHOD OF CONFIGURING INTEFACES BETWEEN A PLURALITY OF COMMUNICATION NODES」は、ローカル・ゲートウェイが通信ノードの間のインターフェース(たとえば、X2インターフェース)をそれによって判定する方法を提供する。
したがって、メッセージは、上で式(2)に関して述べたものなどの制約を伝えるが、上で式(1)に関して述べたものなどの通信ノードの効用関数を伝えることもできる。たとえば、各通信ノードを、リソースに依存して効用関数を用いて事前にプログラムすることができる。代替案では、ローカル・ゲートウェイ50を、各通信ノードの効用関数または通信ノードのクラスを用いてプログラムすることができる。たとえば、ローカル・ゲートウェイ50を、各ピコ基地局20に同一の効用関数を適用するようにプログラムすることができる。
構成情報から、ローカル・ゲートウェイ50は、ステップS315で、各通信ノードが使用しつつあるリンクの集合L(s)を判定する。リンクS(l)ごとに、ローカル・ゲートウェイ50は、ステップS320で、このリンクを使用する通信ノードの集合S(l)={s∈S|l∈L(s)}(すなわち、上の統計分析セクションのソース)を判定する。
次に、ステップS325では、ローカル・ゲートウェイ50が、式(8)および(9)に従って、通信ノードに関連するリンクのリソース使用単位価格を判定する。すなわち、ローカル・ゲートウェイ50は、通信ノードごとに、p≧0を条件としてg(p)を最小にするリソース使用単位価格pを判定し、ここで、上で式(6)および(7)に関して述べたように、
Figure 0005575271
かつp=Σl∈L(s)である。構成情報から、効用関数および制約が既知であり、未知変数としてリソース使用単位価格だけが残される。上で述べたように、この解の判定は、シンプレックス、内点法、その他などの任意の周知の最適化アルゴリズムに従って処理できる最適化問題である。
リソース使用単位価格を判定し終えたので、ローカル・ゲートウェイ50は、ステップS330で、通信ノードにリソース使用単位価格を送信する。
図4に、一実施形態による通信ノードでリソース使用を制御する方法を示す。例のみのために、この方法を、図2のアーキテクチャで実施されるものとして説明するが、本発明がこのアーキテクチャに限定されないことを了解されたい。図4の方法を、各通信ノード(たとえば、ピコ基地局20およびマクロ基地局10のそれぞれ)で実施することができる。したがって、単一の通信ノードでの図4の方法の実施を説明する。
図示されているように、ステップS410では、通信ノードが、リソース使用単位価格を受信する。たとえば、これらはステップS330でローカル・ゲートウェイ50によって送信されるリソース使用単位価格である可能性がある。ステップS415では、関心を持たれている通信ノードが、式(7)に従って集計価格量pを判定する。その後、ステップS420では、関心を持たれている通信ノードが、上で詳細に述べた式(11)である
Figure 0005575271
に従って、使用されるリソースの量を判定し、動作中にその量のリソースを使用する。想起されるように、各通信ノードを、リソースxに依存するその効用関数U(x)を用いて事前にプログラムすることができる。代替案では、ローカル・ゲートウェイ50を、各通信ノードまたは通信ノードのクラスの効用関数を用いてプログラムすることができる。たとえば、ローカル・ゲートウェイ50を、各ピコ基地局20に同一の効用関数を適用するようにプログラムすることができる。この場合に、ローカル・ゲートウェイ50は、通信ノードの効用関数を通信ノードに送信する。
図3および4の方法を実施することによって、ローカル・ゲートウェイ50が、グローバル最適性を提供するためにHTN内のリソース使用を制御することを了解されたい。たとえば、干渉が関心事である場合には、送信電力または送信レートを、リソースとしてセットすることができ、各通信ノードは、ステップS420で、その送信電力または送信レートを判定する。
上の実施形態は、単一のリソースの管理に限定されない。そうではなく、複数のリソースを管理することができる。たとえば、通信ノードは、各リソースに関連する異なる効用関数を有することができる。同様に、異なる制約を、各リソースに関連付けることができる。したがって、ローカル・ゲートウェイ50は、リソースごとに通信ノードに関連するリソース使用単位価格の異なる集合を判定する。
実施形態を多数の形で変更できることは明白であろう。たとえば、ローカル・ゲートウェイ50が、通信ノードごとに集計価格量を判定し、各通信ノードにその集計価格量を送信することができる。この変形形態は、図4のステップS410およびS415を除去することを可能にする。
図2のアーキテクチャでの統計分析の実施 分散手法
ローカル・ゲートウェイ50がリソース使用を中央で制御し、管理した図3の実施形態とは異なって、この実施形態では、リソース使用の制御が、通信ノード自体に分散される。図5に、一実施形態による通信ネットワーク内でリソース使用を制御する方法を示す。例のみのために、この方法を、図2のアーキテクチャで実施されるものとして説明するが、本発明がこのアーキテクチャに限定されないことを了解されたい。図5の方法を、各通信ノード(たとえば、ピコ基地局20およびマクロ基地局10のそれぞれ)で実施することができる。したがって、単一の通信ノードでの図5の方法の実施を説明する。
図示されているように、ステップS510では、関心を持たれている通信ノードが、上で詳細に述べた式(11)である
Figure 0005575271
に従って、使用すべきリソースの量を判定し、動作中にその量のリソースを使用する。想起されるように、各通信ノードを、リソースxに依存するその効用関数U(x)を用いて事前にプログラムすることができる。代替案では、ローカル・ゲートウェイ50は、各通信ノードまたは通信ノードのクラスの効用関数を用いてプログラムされ、効用関数を通信ノードに報告することができる。この初期判定では、関心を持たれている通信ノードは、集計価格量pを判定するために、各リンクに関連するデフォルト価格を使用する。たとえば、デフォルト初期価格を、リンクごとに1とすることができる。
前に述べたように、エア・インターフェースに関連するものなどの共有されるリソースについて、関心を持たれている通信ノードは、各干渉するソース(たとえば、関心を持たれている通信ノードに関して干渉を生成する各通信ノード)を検出することによって、各リンクを判定する。この形で、各リソース使用価格を、これらの干渉する通信ノードのうちの1つに関連すると考えることもできる。これらの干渉する通信ノードを、各干渉する通信ノードと関心を持たれている通信ノードとの間の仮説のリンクまたは仮想リンクを考慮して、リンクされたノードと呼ぶ場合もある。
次に、ステップS515では、関心を持たれている通信ノードが、関心を持たれている通信ノードが関連する各リンクの次リソース使用単位価格を判定する。各次リソース使用単位価格p(t+1)は、上の式(13)である
Figure 0005575271
に従って判定される。ここで、デフォルト初期現行リソース使用単位価格p(t)が、リンクごとに使用される。このデフォルト価格を、たとえば1とすることができる。
ステップS520では、関心を持たれている通信ノードが、各リンクの判定されたリソース単位価格を、そのリンクに関連する他方の通信ノードに報告する。それに関連して、関心を持たれている通信ノードは、ステップS525で、それにリンクされた通信ノードからリソース使用単位価格を受信する。了解されるように、ステップS520およびS525を、同時に実行することができる。
ステップS530では、関心を持たれている通信ノードが、上で詳細に述べた式(11)である
Figure 0005575271
に従って、使用すべきリソースの量を判定し、動作中にその量のリソースを使用する。ここで、ステップS525で受信されたリソース使用単位価格が、集計価格量pを判定するために、関心を持たれている通信ノードによって使用される。
その後、ステップS535では、関心を持たれている通信ノードが、関心を持たれている通信ノードが関連するリンクごとに次リソース使用単位価格を判定する。各次リソース使用単位価格p(t+1)は、上の式(13)である
Figure 0005575271
に従って判定される。
処理は、その後、ステップS520に戻り、ステップS520からS535までが、継続的に反復される。この形で、リソース使用単位価格は、最適量に収束し、したがって、各通信ノードによって使用されるリソースの量は、最適量に収束する。さらに、ネットワーク構成および/または動作条件が変化する(たとえば、新しいリンクが生じ、かつ/または古いリンクが終了する)時に、各通信ノードによって使用されるリソースの判定される量は、新しい最適量に収束する。
この分散手法で了解されるように、各通信ノードは、使用すべきリソースの最適量を自己判定する。
本発明をこのように説明したが、これを多数の形で変更できることは明白であろう。そのような変形が、本発明からの逸脱とみなされてはならず、すべてのそのような変更が、本発明の範囲に含まれることが意図されている。

Claims (10)

  1. 通信ノードでリソース使用を制御する方法であって、
    前記通信ノード(10、20)で、ゲートウェイからリソース使用価格情報を受信するステップ(S410、S25)であって、前記リソース使用価格情報は、リソースを使用してデータを転送する他の通信ノードを犠牲にして、前記リソースを共有してデータを転送する前記通信ノードに関連するコストの特徴を表し、前記コストは、前記通信ノードの効用関数と前記他の通信ノードの効用関数とに基づいており、前記効用関数は、前記通信ノードで使用される前記リソースの量の関数として前記通信ノードによって導出される効用を表す、ステップと、
    前記通信ノードで、前記受信されたリソース使用価格情報に基づいて、前記通信ノードが使用すべき前記リソースの量を判定する第1ステップ(S420、S530)と
    を含む方法。
  2. 前記リソースは、周波数リソース、時間リソース、電力リソース、および符号リソースのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
  3. 受信する前記ステップは、前記リソース使用価格情報として、前記通信ノードに関連するリンクごとにリソース使用単位価格を受信し、各リソース使用単位価格は、前記リンクに関連する他の通信ノードを犠牲にして前記リソースを使用するための前記通信ノードにとってのコストの特徴を表す
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記通信ノードで、前記受信されたリソース使用価格情報から集計価格量を判定する第2ステップ(S415)であって、前記集計価格量は、前記リソースを使用できる他の通信ノードを犠牲にして前記リソースを使用することのコストの特徴を表す、第2ステップをさらに含み、
    判定する前記第1ステップは、前記判定された集計価格量に基づいて使用すべき前記リソースの前記量を判定する
    請求項1に記載の方法。
  5. 受信する前記ステップは、前記リソース使用価格情報として前記通信ノードに関連するリンクごとにリソース使用単位価格を受信し、各リソース使用単位価格は、前記リンクに関連する他の通信ノードを犠牲にして前記リソースを使用するための前記通信ノードにとってのコストの特徴を表し、
    判定する前記第2ステップは、前記受信されたリソース使用単位価格から前記集計価格量を判定する
    請求項4に記載の方法。
  6. 前記通信ノードで、前記通信ノードに関連するリンクごとに、現行リソース使用単位価格に基づいて次リソース使用単位価格を判定する第3ステップ(S535)と、
    前記判定されたリソース使用単位価格を前記リンクに関連する前記通信ノードに送信するステップと
    をさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 受信する前記ステップは、前記リソース価格情報として前記集計価格量を受信する、請求項4に記載の方法。
  8. 判定する前記第1ステップは、前記判定された集計価格量および前記効用関数に基づいて、使用すべきリソースの前記量を判定する、請求項4に記載の方法。
  9. 複数の通信ノードを含む通信ネットワーク内でリソース使用を制御する方法であって、前記複数の通信ノードはそれぞれ移動局が要求する通信をサービスするように構成され、前記サービスすることは前記通信ノード間で共有されるリソースを消費し、各通信ノードは、リソース使用価格情報に基づいて使用すべき前記リソースの量を判定し、前記リソース使用価格情報は、前記リソースを使用して前記移動局との間でデータを転送する前記通信ノードに関連するコストの特徴を表し、
    制御エンティティにおいて、前記通信ノードが関連する効用関数に基づいて各前記通信ノードのリソース使用価格情報を決定するステップであって、前記効用関数は、関連する通信ノードで使用される前記リソースの量の関数として前記関連する通信ノードによって導出される効用を表し、前記リソース使用価格情報は、前記リソースを使用してデータを転送する他の通信ノードを犠牲にして、前記リソースを共有してデータを転送する前記関連する通信ノードのコストの特徴を表す、ステップと、
    前記制御エンティティから、前記リソース使用価格情報を前記複数の通信ノードに送信するステップ(S330)
    を含む方法。
  10. 送信する前記ステップは、少なくとも1つの通信ノードに、前記通信ノードに関連するリンクの少なくとも1つのリソース使用単位価格を送信し、前記リソース使用単位価格は、前記リンクに関連する他の通信ノードを犠牲にして前記リソースを使用するための前記通信ノードにとってのコストの特徴を表し、
    前記通信ノードに関連する前記効用関数に基づいて前記リソース使用単位価格を判定するステップを含む
    請求項9に記載の方法。
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