JP5574900B2 - 発光素子搭載用基体および発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、LED等の発光素子を載置するための発光素子搭載用基体および発光装置に関する。
近年、大量生産が可能な高輝度で消費電力の少ない発光素子としてLED(発光ダイオード)が注目されている。そして、一般照明用の光源や電光表示板用の光源、さらには、携帯電話機,パソコンおよびテレビなどの液晶を用いた画像表示装置のバックライトとしても広く利用されつつある。また、紫外線領域の波長を利用して半導体製造工程の紫外線露光用の光源としても用いられており、将来的には赤外線領域の波長を利用して乾燥用の光源に用いられるなど、その用途は数多い。
このような発光素子を搭載するための基板は、表面に電極が形成されるために絶縁性基板であることが求められる。また、基板に反射材をコーティングしたものは、反射材が経時変化によって変色して反射率が低下したり、発光素子の発熱により基板から反射材が剥がれたりするなどの不具合が生じ易いので、基板自体が高反射率であることが求められている。
このような問題を解決するために、特許文献1には、セラミックス原料と、このセラミックス原料から成るセラミックス成形体の焼成時に燃焼して消失してセラミックス焼結体の内部に気孔を生じさせる気孔形成助剤と、有機質バインダーとを混合したものを加圧成形した後、焼成してなるセラミックス焼結体を用いた反射体が提案されている。
特開2009−4434号公報
しかしながら、内部に気孔を生じさせたセラミックス焼結体においては、気孔数の増加に伴い高反射率の焼結体が得られる一方で、機械的強度が低下するという問題あった。
本発明は、上記課題を解決するために案出されたものであり、その目的は、発光素子搭載用基体として高反射率が得られるとともに十分な機械的強度を満足する発光素子搭載用基体およびそれを備える発光装置を提供することである。
本発明の発光素子搭載用基体は、セラミックスからなるセラミック基体であって、発光
素子が搭載される一方の主面側に位置する第1の表層と他方の主面側に位置する第2の表層とを有し、単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔数が、前記第1の表層から前
記第2の表層に向かって漸次減少していることを特徴とするものである。
また、本発明の発光素子搭載用基体は、上記構成において、前記セラミック基体が、94質量%以上97質量%以下の酸化アルミニウムと、酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の発光素子搭載用基体は、上記いずれかの構成において、前記単位面積が9.074×10μmで、前記第1の表層の気孔数が10299個以上12950個以下であり、前記
第2の表層の気孔数が6950個以上8400個以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の発光素子搭載用基体は、上記の構成において、単位面積9.074×10μ
あたりにおいて、前記第1の表層の気孔率が、2.5%以上4.5%以下であるとともに、前記第2の表層の気孔率が1.8%以上2.2%以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の発光素子搭載用基体は、上記の構成において、前記第1の表層の気孔分布における円相当径1.6μm以下の累積相対度数が75%以上であることを特徴とするもの
である。
また、本発明の発光素子搭載用基体は、上記いずれかの構成において、前記酸化珪素の含有量が1質量%以上3質量%以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の発光装置は、上記いずれかに記載の発光素子搭載用セラミックス基体上に発光素子を載置したことを特徴とするものである。
本発明の発光素子搭載用基体によれば、発光素子搭載用基体の厚み方向での熱膨張率の差が小さく、熱衝撃に対して歪が生じにくくなるので発光による熱が急激に加減したりしても発光素子搭載用基体の伸縮差によるクラックの発生を防止できる。また、第1の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔数が、第2の表層の単位面積あたりの円
相当径0.8μm以上の気孔数よりも多いので、発光素子からの光が発光素子搭載用基体に
入射しても、入射光は、セラミックス内部、特に第1の表層の気孔によって拡散反射されやすく、発光素子搭載用基体の反射率を向上させることができる。さらに、第2の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔数が、第1の表層の単位面積あたりの円相
当径0.8μm以上の気孔数より少ないので発光素子搭載用基体の強度を保持できる。
本発明の発光装置によれば、上記発光素子搭載用基体を用いることで、発光素子から照射される光がより効率的に反射されるため輝度が高く、また、高い機械的強度を保持した発光素子搭載用基体を用いることで信頼性の高い発光装置を提供することができる。
本実施形態の発光素子搭載用基体に発光素子を載置した発光装置の構成の一例を示す断面図である。 本実施形態の発光素子搭載用基体の断面の結晶の状態を示す模式断面図である。 本実施形態の発光素子搭載用基体へ入射した光が散乱する状態を示す概念図である。 本実施形態の発光素子搭載用基体の焼成方法の一例を示す模式断面図である。 本実施形態の発光素子搭載用基体と導体の密着強度の測定方法を示す模式断面図である。
以下、本発明の発光素子搭載用基体の実施の形態の例を説明する。
図1は本実施形態の発光素子搭載用基体に発光素子を載置した発光装置の構成の一例を示す断面図である。
本実施形態の発光素子搭載用基体1を用いた発光装置21は、発光素子2が搭載される一方の主面1aに厚膜印刷等によってカソード電極およびアノード電極用の電極(表電極)3c,3dを被着させ、電極3c,3dが形成された一部に、電極パッド3a,3bをメッキ等により形成し、この電極パッド3a,3bの上に半導体からなる発光素子2を載置している。そして、発光素子2のアノード電極(不図示)またはカソード電極(不図示)と電極パッド3bをボンディングワイヤ32により電気的に接合している。なお、ここでは、電極パッド3aと発光素子2は、直接、電気的に接合しているが、ボンディングワイヤ32による接合や半田バンプによる接合であっても何ら構わない。そして、発光素子2および電極パッド3a,3bを含む電極3c,3dを樹脂等からなる封止部材31で被覆し、この封止部材31が発光素子2の保護とレンズ31aの機能を併せ持っている。
なお、電極3c,3dやパッド電極3a,3bの露出部分には通常、透明のオーバーコートガラスを保護層として被着するが、ここでは説明を省略する。
また、電極(表電極)3c,3dは、発光素子搭載用基体1に貫通した電極(貫通導電層)3e,3fを経由して、他方の表面1bに形成された電極(裏電極)3g,3hと電気的に接合されている。
そして、この電極(裏電極)3g,3hに外部の直流電源(不図示)やAC−DCスイッチング電源(不図示)を接続して、カソード電極側に正の電圧をアノード電極側に負の電圧を印加することにより発光素子2のP−N接合部(不図示)が発光する。このとき、封止部材31は、封止部材31の外殻であるレンズ31aにより光を拡散、放射する構造である。
本実施形態の発光素子搭載用基体1は、発光素子が搭載される一方の主面1a側に位置する第1の表層と他方の主面1b側に位置する第2の表層とを有し、第1の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔数(以下、第1の表層の気孔数と略す場合がある
)が、第2の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔数(以下、第2の表層
の気孔数と略す場合がある)よりも多いことが重要である。なお、本実施形態では、発光素子搭載用基体1の厚み方向に3等分したときの中間層を除くものを表層とする。
なお、本実施形態の発光素子搭載用基体1は、酸化アルミニウム質焼結体,酸化ジルコニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、またはムライト質焼結体であればよい。
図2は、本実施形態の発光素子搭載用基体1の断面の結晶の状態を示す模式断面図である。この断面を結晶サイズのレベルで見ると、セラミック粒子4と、ガラス相(粒界相)5と、気孔6とを有していて、気孔6について見たときに、第1の表層の気孔数は第2の表層より多い。
図3は、本実施形態の発光素子搭載用基体へ入射した光が散乱する状態を示す概念図である。
図3に示すように、本実施形態の発光素子搭載用基体1は断面を結晶のサイズのレベルで見たとき、セラミック粒子4,ガラス相(粒界相)5,および気孔6を有しており、発光素子搭載用基体1の主面1a側から入射しようとする入射光11は、発光素子搭載用基体
1によって反射する反射光13a,13b,13c,13d,13e,13fと発光素子搭載用基体1を透過して入射と反対側から出てくる透過光12となる。入射光11は一部が主面1aで入射角度に対し同じ角度で逆方向に反射される正反射光13aと、主面1aで不特定な方向へ反射される拡散反射光13bとなるが、残りは発光素子搭載用基体1内を進行する。そして、発光素子搭載用基体1の内部を進行した光は、発光素子搭載用基体1内でセラミック粒子4,気孔6またはガラス相5で反射,透過および屈折しながら、正反射光13cおよび13eに示すように、光の進行方向にセラミック粒子4および気孔6がないときには、発光素子搭載用基体1の外部へ反射されるが、光の進行方向にセラミック粒子4や気孔6があるときには、拡散反射光13dおよび13fに示すように、発光素子搭載用基体1内で反射,透過および屈折を繰り返してから、発光素子搭載用基体1の外部へ反射される。なお、発光素子搭載用基体1内のセラミック粒子4や気孔6などを拡散反射することなく進行した光の一部は主面1aとは反対の他方の主面1b(不図示)から透過して出てくる透過光12となる。発光素子搭載用基体1の光の反射率を大きくするには、内部の正反射光13cおよび13eや拡散反射光13dおよび13fを増やして外部に反射するようにするか、他方の主面1bから透過して出てくる透過光12を少なくすることが必要である。
なお、図2および図3で、主面1a,1bには、開気孔6aも存在しているが、主面1a,1bにおける開気孔6aの占める割合は僅かであるため反射光13への影響の説明は割
愛した。
さらに、発光素子搭載用基体1の、第1の表層の気孔数が、第2の表層の気孔数よりも多いので、発光素子2からの光がセラミック基体に入射しても、入射光は、セラミックス内部、特に第1の表層の気孔6によって拡散反射されやすいので、発光素子搭載用基体1の反射率を向上させる傾向がある。このため、高価な添加剤、例えばバリウム等を用いることなく反射率を高めることができる。
またさらに、第2の表層の気孔数が、第1の表層の気孔数より少ないので発光素子搭載用基体1の強度を保持できる傾向がある。
本実施形態の発光素子搭載用セラックス基体1は、94質量%以上97質量%以下の酸化アルミニウムと、酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含むことが好ましい。
本実施形態の発光素子搭載用セラックス基体1は、主成分である酸化アルミニウムの含有量が94〜97質量%の範囲内であることから、より高い反射率を有する傾向があり、また酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種との合計の含有量が残部の3〜6質量となり、材料コストの高いバリウム等の添加剤を使用することなく、通常の焼成温度よりも低い温度である1500℃前後の温度で焼成したとしても焼結性が十分高められることから、発光素子搭載用基体1の低コスト化ができる。
また、セラミック粒子(アルミナ粒子)4同士の間には酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含むガラス相5が形成されているために、発光素子搭載用基体1の発光素子2を搭載する一方の主面1aに、電極3c,3dを形成するための厚膜ペーストを塗布して厚膜焼成するとペーストに含まれる金属成分が主面1aからガラス相5を伝わって内部1cに拡散するために、電極3c,3dと発光素子搭載用基体1との密着強度が高くなる傾向がある。
また、本実施形態の発光素子搭載用基体1は、気孔数が、第1の表層から第2の表層に向かって漸次減少していることが好ましい。
本実施形態の発光素子搭載用基体1は、気孔数が、第1の表層から第2の表層に向かって漸次減少していることによって、発光素子搭載用基体1の厚み方向での熱膨張率の差が小さく、熱衝撃に対して歪が生じにくくなるので発光による熱が急激に加減したりしても発光素子搭載用基体1の伸縮差によるクラックの発生を防止できる傾向がある。
ここで、気孔数が、第1の表層から第2の表層に向かって漸次減少しているとは、例えば、次式の範囲内にあるものを指す。
本実施形態の発光素子搭載用基体1を、厚み方向に3等分したとき、一方の主面1a側の表層の気孔数をX,中間層の気孔数をY,他方の主面1b側の表層の気孔数をZとしたとき、X>Y>Zであればよいが、好ましくは、1<X/Y<2かつ1<Y/Z<2,さらに好ましくは1<X/Y<1.4かつ1<Y/Z<1.4であればよい。
また、本実施形態の発光素子搭載用基体は、同一の材料で一体的に作製されていることが好ましい。
本実施形態の発光素子搭載用基体は、同一の材料で一体的に作製すれば、厚み方向で材料による熱膨張率の差が生じにくいので熱衝撃に対して歪が生じにくくなり、発光による熱が急激に加減したりしても発光素子搭載用基体1の伸縮差によるクラックの発生をより防止できる傾向がある。さらに、製造工程をより簡易にできるので製造コストをより安価にすることができる。
また、本実施形態の発光素子搭載用基体は、単位面積が9.074×10μmで、第1の
表層の気孔数が10299個以上12950個以下であり、第2の表層の気孔数が6950個以上8400個以下であることが好ましい。
本実施形態の発光素子搭載用基体1は、第1の表層と、第2の表層の単位面積9.074×10μmあたりの円相当径0.8μm以上の気孔6において、発光素子2を搭載する第1の表層の気孔数が10299個以上12950個以下であり、第2の表層の気孔数が6950個以上8400個以下であると、より高い反射率を得られる傾向があり、また、発光素子搭載用基体1の機械的強度をより高く保持できる。
また、さらに好ましくは、本実施形態の発光素子搭載用基体1は、第1の表層の気孔率が、2.5%以上4.5%以下であるとともに、第2の表層の気孔率が1.8%以上2.2%以下であることが好ましい。
本実施形態の発光素子搭載用基体1は、第1の表層と、第2の表層の単位面積9.074×10μmあたりの円相当径0.8μm以上の気孔6において、発光素子2を搭載する第1の表層の気孔数が10299個以上12950個以下であって、気孔率が2.5%以上4.5%以下であると、気孔6によって、入射光11がより拡散反射されやすく、発光素子搭載用基体1はさらに高い反射率を得られる傾向がある。また、第2の表層の表層の気孔数が6950個以上8400個以下であって、気孔率が1.8%以上2.2%以下であるので、発光素子搭載用基体1の機械的強度をさらに高く保持できる傾向がある。
また、本実施形態の発光素子搭載用基体1は、第1の表層の気孔分布における円相当径1.6μm以下の累積相対度数が75%以上であることが好ましい。
発光素子搭載用基体1の第1の表層に存在する気孔6は、その気孔径の分布が円相当径0.8〜1.6μmの間に累積相対度数が75%以上であると、大きな気孔6があることによる機械的強度の低下を防止し易くなり、ガラス相5と気孔6との界面8の面積を大きくするこ
とができるので、反射光13を増加させる傾向がある。また、第2の表層に存在する気孔6は、その気孔径の分布が円相当径0.8〜1.6μmの間に累積相対度数が71%以上であると、機械的強度がより高く保持できる傾向があるので好ましい。
図4は、本実施形態の発光素子搭載用基体1を作製するための焼成方法の一例を示す模式断面図である。
発光素子搭載用基体1を焼成するための焼成炉40としては、ローラー式トンネル炉、バッチ式雰囲気炉およびプッシャー式トンネル炉が用いられるが、本実施形態では、ローラー式トンネル炉で説明する。
ローラー式トンネル炉は、耐火外壁46と熱源45はセラミックスを作製するために用いる一般的な焼成炉と同様に設けてあり、耐火外壁46内の炉床44の上にローラー43が配置され、ローラー43にSiC等からなる台板42が載置されて、順に下敷き41、焼成しようとする発光素子搭載用基体1の成形体10が載置されて、トンネル炉内を通過していく過程で熱源45によって焼成する構造としてある。焼成時の炉内の雰囲気は大気雰囲気でよく、熱源は電気でもガスを用いたものでも構わない。
なお、下敷き41を用いるのは、一般的には成形体10が焼結する過程で収縮する際に台板42との収縮による傷を防止するためであるが、ここでは、成形体10の発光素子搭載用基体1の発光素子2が搭載される一方の主面1aと他方の主面1bの焼結性を不均一にすることを主な目的とし、下敷き41は、未焼成のセラミック成形体を用い、この厚みを変化させることにより成形体10の厚み方向への熱分布を傾斜させることができる。
図4で示す焼成炉40は一例であるが、炉床44の上にローラー43を配置する構造で有れば、炉床44で下方が塞がれていないことと、ローラー43も焼成物の進行方向に対して間隔を置いて配置し、かつ、幅方向に対してもローラー43の駒が間隔を置いて配置されているため、台板42の下方からも高温のガスが台板42に回り込むために台板42による熱の吸収は少なく成形体10の均熱焼成がしやすい状態にある。
そして、成形体10は、下敷き41に未焼成のセラミック成形体を用いることにより、均熱焼成されず、焼結体である発光素子搭載用基体1の下敷き41に接していない表面は反対面と比べれば焼結性が異なり、焼結体の厚み方向への気孔の傾斜特性を持たせている。
また、他の製造方法としては、電磁波焼成等があり、電磁波焼成は本来均熱焼成するための焼成方法であるが、炉体の隔壁や台板に電磁波を吸収しやすい材質を用いることにより焼成物の厚み方向へ気孔の傾斜特性を持たせることもできる。
このようにして、下敷き41の厚み、また、焼成温度を適宜調整し、焼成炉内の温度バラツキを抑えるとともに、昇温降温の温度プロファイルの厳密な制御を行なうことによって、このような発光素子搭載用基体1を得ることができる。なお、焼結温度は1470〜1540℃程度とし、焼成時間を2.5〜21時間の範囲内で行うことが好ましい。
なお、第1の表層と第2の表層の気孔6の平均気孔径,気孔数,気孔率および気孔分布の測定については、発光素子搭載用基体1の表面1aおよび1bを、適宜任意の深さまで鏡面研磨加工し、倍率を100倍にした金属顕微鏡の画像をCCDカメラに取り込み、画像
解析装置を用いて解析して数値化する。具体的には、画像解析のソフトウェアには(株)三谷商事製の型名Win ROOFを使用し、9.074×10μmの表面積に対して、円
相当径0.8μmを閾値として各測定値を算出すればよい。なお、平均気孔径,気孔数,気
孔率および気孔分布の測定は、表面1aおよび1bから深さ方向に複数箇所測定して、そ
れらの測定値の平均をとってもかまわない。
本実施形態の発光素子搭載用基体1は、94質量%以上97質量%以下の酸化アルミニウムと、酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含むときには、酸化珪素の含有量が1質量%以上3質量%以下であることが好ましい。
酸化珪素の含有量が1質量%以上3質量%以下であれば、図2に示すように、気孔6を除くセラミック粒子(アルミナ粒子)4間の粒界に十分ガラス相5を形成することができる。また、焼成温度が1470〜1540℃程度の低い温度であっても発光素子搭載用基体1の他方の主面1b側は十分に焼結することから、発光素子搭載用基体1としての機械的強度を保持できる。
また、発光素子搭載用基体1の主面1a,1bには、発光素子2を搭載するためにカソード電極およびアノード電極を始めとして図1に示すような電極3c,3d,3g,3hが形成されるが、厚膜ペーストを塗布して厚膜焼成して形成したときに、ペーストに含まれる金属が発光素子搭載用基体1の主面1a,1bから、ガラス相5を伝わって内部1cに拡散して焼き付くことにより、印刷した電極3が発光素子搭載用基体1の主面1a,1bに強固に密着する。このときに、酸化珪素の含有量が1質量%未満であると、セラミック粒子(アルミナ粒子)4間に十分なガラス相5が形成されないことから、電極3に含まれる金属が主面1a,1bからガラス相5に十分に拡散しないために、電極3の密着強度が低下することとなる。
また、酸化珪素の含有量が3質量%を超えると、ガラス相5の割合が増すために機械的強度(曲げ強度)や硬度が低下したりすることとなる。さらに、ムライトなどの異常結晶が晶出するおそれがあり、これらの晶出物は電気的特性を低下させる原因になることがあるので、電子部品用基板としては問題となることもある。
次に、本実施形態の発光素子搭載用基体1の製造方法の一例を説明する。
まず、発光素子搭載用基体1を作製するための、平均粒径が1.4〜1.8μmの酸化アルミニウム(Al)の粉末と、酸化珪素(SiO)と、酸化カルシウム(CaO)および酸化マグネシウム(MgO)の少なくとも1種の粉末とを準備し、各粉末の合計含有量が100質量%となるように秤量した混合粉末を、水等の溶媒と高純度のアルミナボール
とともに回転ミルに投入して混合する。次に、これにポリビニルアルコールまたはポリエチレングリコールまたはアクリル樹脂またはブチラール樹脂等の成形用バインダを、混合粉末100質量%に対して4〜8質量%程度を添加し、高純度のアルミナボールを用いて、
さらに回転ミルで混合してスラリーを得る。次に、このスラリーを用いて、ドクターブレード法や、このスラリーをスプレードライヤ等を用いて粉体としてロールコンパクション法によってセラミックスのシートを形成する。次に、製品形状とするための金型による加工もしくはレーザ加工によって未焼成の成形体を作製する。このとき成形体は、最終的に発光素子が搭載される発光素子搭載用基体1の単品でも良いが、量産性を考慮すれば多数個取りの成形体とするのがより好ましい。そして、得られた成形体を、大気(酸化)雰囲気の焼成炉(例えば、ローラー式トンネル炉,バッチ式雰囲気炉およびプッシャー式トンネル炉)を用いて、最高温度が約1470〜1540℃となるように設定して焼成することによって、本発明の発光素子搭載用基体1を作製することができる。
以下、本発明の発光素子搭載用基体の実施例を説明する。
まず、本実施例の発光素子搭載用基体の製造方法の一例を説明する。
酸化アルミニウム(Al)として平均粒径が1.6μm程度の粉末と、酸化珪素(
SiO)と、酸化カルシウム(CaO)および酸化マグネシウム(MgO)の少なくとも1種の粉末とを準備する。そして、各粉末の合計含有量が100質量%となるように秤量
した混合粉末を水等の溶媒とともに回転ミルに投入して、高純度のアルミナボールを用いて混合する。なお、本実施例では、酸化珪素(SiO),酸化カルシウム(CaO)および酸化マグネシウム(MgO)を第2成分とする。
次に、これにアクリル樹脂等の成形用バインダを添加し、混合してスラリーを得る。ここで、成形用バインダの添加量は混合粉末100質量%に対して6質量%程度とする。この
バインダの添加量は、4〜8質量%の範囲内であれば、成形体の強度や可撓性に問題が発生しにくく、また、焼成時に成形用バインダの脱脂が不十分となることによる不具合も発生しにくい傾向があるのでよい。
次に、この混合粉末と成形用バインダとを混合したスラリーをスプレードライヤで粉体とし、公知のロールコンパクション法でシート状に成形し、このシートを金型で製品形状の寸法に加工して、表1に示す試料No.101〜110の組成の成形体を作製した。
次に、この製品形状の成形体を焼結させるために、上述した図4に示す焼成炉40にて焼成を行ない、表2に示す発光素子搭載用基体1(試料No.1〜3,4−1,5〜13)を得た。なお、試料No.1〜12の厚みは0.6mmで、焼成炉40で用いる下敷き41は発光素
子搭載用基体1と同じ未焼成の材料で焼成後の厚みが0.8mmのものを使用し、最高温度
が1500℃で焼成時間を9時間で焼成した。また、試料No.13は、厚みは0.6mmで、焼
成時に下敷きは使用せず、最高温度が1500℃で焼成時間を2.5時間で焼成した。
ここで、表1の成形体の試料番号(No.)と表2の焼結体の試料番号(No.)の関係は、焼結体の試料No.1〜3,4−1,5〜10は成形体の試料No.101〜110に順次対応するものである。また、試料No.11は、試料No.102と104をいずれも焼結後の厚みが0.3mmとなるようにし、これらのNo.102と104同士を、前述したバインダと同じ
ものを密着液として用いて、約40℃の温度下で約0.5Paの加圧力で接着させたあと、試
料No.102または104と同じ下敷き41を用いて焼成することにより作製した積層品である。また、焼結体の試料No.12は、焼結体の試料No.4−1と同一のものであるが、試料に発光装置を載置するときに、一方の主面1aと他方の主面1bを反対にして用いたものである。また、試料No.13は、No.104の成形体を用いて作製した。
この得られた発光素子搭載用基体の各試料について、気孔率,気孔数,気孔分布の累積相対度数,曲げ強度,導体の密着強度および反射率の測定を以下の方法で行なった。
発光素子搭載用基体1(試料No.1〜3,4−1,5〜12)の気孔率,気孔数および気孔分布の累積相対度数の測定は、各試料の表面を表面から10μmの深さまで鏡面研磨加工し、倍率が100倍の金属顕微鏡の画像をCCDカメラによって取り込み、画像解析装置
を用いて数値化した。具体的には、金属顕微鏡には(株)キーエンス製のマイクロスコープ 型名VHX−500を用い、CCDカメラには(株)ニコン製のデジタルSIGHT
型名DS−2Mvを用いて、画像解析のソフトウェアには(株)三谷商事製の型名Win
ROOFを使用して、9.074×10μmの表面積に対して、円相当径0.8μmを閾値として各測定値を算出した。なお、測定数は各試料数1個で、1回毎の測定面積が2.2685×10μmであり、計4箇所を測定して、測定総面積が9.074×10μmの表面積に対
する各データを求めた。
また、各試料と同一組成、同一焼成条件で、JIS R 1601に準拠して、予め長さが
30mm、幅が10mm、厚みが0.6mmの板状体を作製し、板状体のスパンが20mmの中央
部に、0.5mm/分の荷重を印加し、板状体が破壊するまでの最大荷重を測定して、三点
曲げ強度を算出した(図示せず)。なお、測定数は試料数10個について測定し、その平均値を求めた。
次に、図5は、発光素子搭載用基体1(試料No.1〜3,4−1,5〜12)に対する導体の密着強度の測定方法を示す断面図である。被測定物である発光素子搭載用基体1(試料No.1〜3,4−1,5〜12)の一方の主面1aに、厚膜ペースト(図示せず)を印刷して焼成後の寸法が2mm角で厚みが10μmの銀パラジウム(田中貴金属工業(株)社製 型番TR4846)からなる導体3,33を形成し、約850℃で焼成した。次に、導体3
,33の表面に、Sn−Pb(6:4半田)系で全体に対してAgを2質量%とした半田34を用い、フラックスは、ロジン系合成樹脂にケトンとアルコール系溶剤とを混合したもので、商品名がXA−100(タムラ化研(株)社製)を用い、225±5℃の温度でφ0.6mm
のメッキ導線(銅線にSnメッキ)35を半田付けして、測定用試料を準備した。次に、このメッキ導線35を7.62mm/分の速度で引っ張り、導体3,33が発光素子搭載用基体1から剥離するときの強度を測定して、板状体に対する導体の密着強度とした。この試験装置は、ダイ・シェアリング・テスタ(ANZA TECH社製 型番 520D)を使用した
。また、測定数は試料数10個について測定し、その平均値を求めた。なお、メッキ銅線35が導体3,33から剥離した場合はデータから除外し、導体33が発光素子搭載用基体1から剥離したときのみのデータを導体3,33の密着強度とした。
次に、反射率の測定は、測定器(図示せず)は(株)島津製作所製の分光光度計 型名:UV−315と積分球ユニット 型名ISR−3100とを用い、光源に50Wハロゲンランプ
と重水素ランプとを使用し、波長範囲を200〜1000nmとし、測定範囲は拡散反射率(ス
リット20nm時7×9mm)としてフィルターやマスクの使用はなしで、反射率の基準として硫酸バリウム粉体を用いて測定した。なお、測定試料数は発光素子搭載用基体1の厚みが0.6mmのもの各1個について主面1aの1箇所について測定した。
得られた結果を表1および表2に示す。
Figure 0005574900
Figure 0005574900
表1,2に示す結果から分かるように、含有量が94質量%以上97質量%以下の酸化アルミニウムと、酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含む試料No.2,3,4−1,5,6,8,9,11および12は、試料No.1,7および10に比べて、酸化アルミニウムの含有量と焼結性を促進する酸化珪素とまた、粒成長を抑制する酸化マグネシウムもしくは酸化カルシウムを適度に含有していたため、曲げ強度は比較的高くなる傾向があり、また、これらの試料はアルミナ粒子の間に適度なガラス相
があることから、厚膜ペーストの成分がガラス相に侵入しやすく、導体の密着強度が19MPa以上と高くなる傾向があった。
また、含有量が94質量%以上97質量%以下の酸化アルミニウムと、酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含む試料No.2,3,4−1,5,6,8,9,11および12で、発光素子2が搭載される第1の表層と、第2の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔における、第1の表層の気孔数が第2の表層
の気孔数よりも多い試料No.2,3,4−1,5,6,8,9および11は、第1の表層の気孔数が第2の表層の気孔数よりも少ない試料No.12に比べて、波長500nmにおけ
る反射率が高くなる傾向があった。さらに、第1の表層および第2の表層が共に比較的気孔数の多い試料No.13に比べて、試料No.2,3,4−1,5,6,8,9および11は、第2の表層の気孔数が少ないので、曲げ強度がより高く保持される傾向があった。
以上のことから、含有量が94質量%以上97質量%以下の酸化アルミニウムと、酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含み、発光素子2が搭載される第1の表層と、第2の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔にお
いて、第1の表層の気孔数が第2の表層の気孔数よりも多い試料No.2,3,4−1,5,6,8,9および11は、波長500nmにおける反射率がより高く、さらに、曲げ強度
がより高く保持されていることがわかった。
試料の材質を、酸化ジルコニウム、窒化アルミニウム、およびムライトに変更して、上記と同様の試験を行なったところ、第1の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上
の気孔数が第2の表層の単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔数よりも多い試料
は、実施例1と同様に、良好な結果を得た。
次に、実施例1で用いた試料No.2,3,4−1,5,6,8,9および11と同じで、長さと幅がともに60mmで厚みが0.6mmの板状体について、厚み方向の詳細な気孔数
の測定と、また、熱衝撃試験による板状体へのクラックの発生の確認を行った。なお、板状体の端面はクラックの原因となるようなキズを予め消去するために研磨面とした。この試験は、発光素子搭載用基体1として用いられたときに、発光素子2の発熱の繰り返しの熱ストレスを受けることにより問題が発生しないか確認するための信頼性試験である。
気孔数の測定は、主面1a,1bについては、実施例1と同じであるため表2のデータを流用した。厚み方向の中間層の気孔数については、厚みを約0.3mm研磨した面につい
て実施例1と同様に測定した。また、試料No.11は、未焼成の成形体の積層品を焼成したものであるが、他方の主面1b側から厚み方向に約0.31mm研磨した面と、また同一群の試料No.11の一方の主面1a側から約0.31mm研磨した面を、それぞれ厚み方向の中間層の気孔数のデータとした。
また、熱衝撃試験は、上記の寸法の板状体各100個を、−40℃への冷却と225℃の加熱を1サイクル/1時間で1000サイクル繰り返したあとに、クラック探傷用のレッドチェック探傷液に浸たし水洗浄乾燥後に板状体にクラックの発生がないか確認した。なお、熱衝撃試験装置は、タバイエスベック株式会社の型名:TSA−100Lを使用した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0005574900
積層品である試料No.11に比べて試料No.2,3,4−1,5,6,8および9は、第1の表層から第2の表層に向かって漸次減少していることから、熱衝撃試験1000サイクル後の板状体へのクラックの発生が少なく、冷熱による熱衝撃に対して、クラックが発生しにくい傾向があることがわかった。
このことから、発光素子搭載用基体1の第1の表層から第2の表層に向かって、単位面積当たりの気孔数は漸次減少していることが好ましいと言える。
実施例1では、板状体の厚みおよび焼成時の下敷きの厚み、焼成の最高温度焼成時間を同一条件とし、組成のみを変化させて板状体を作製したものについて、気孔数,気孔率,気孔分布の累積相対度数と、曲げ強度,波長500nmにおける反射率さらに導体を形成し
たときの密着強度との関係を調査したが、ここでは、これらに加えて板状体の厚み、下敷きの厚みおよび焼成の最高温度を変化させた試料を作製して、気孔数,気孔率および気孔分布の累積相対度数と、曲げ強度,反射率および導体の密着強度との関係を調査した。なお、焼成の時間は、いずれも9時間で行った。
なお、試料No.1〜3,4−1および5〜10は実施例1と同一群の試料であり重複する項目については実施例1のデータを用いた。
実施例1に、さらに追加した試料は試料No.4−2〜4−21で、未焼成の成形体は表1に示す試料No.104と同一の組成のものであって、焼成後の板状体の厚みまたは、下
敷き41の厚みまたは、焼成の最高温度を表4に示すように各々変化させたものである。
得られた試料について、実施例1と同じ方法により、板状体1の気孔率,気孔数,気孔分布の相対度数,曲げ強度,波長500nmにおける反射率さらに導体33を形成したときの
密着強度の測定を行った。
また、各試料の総合評価は、曲げ強度が330MPa以上であって、かつ、導体3(33)
の密着強度が19MPa以上であって、さらに、波長500nmの反射率が92%以上であるも
のを評価Aとし、このいずれかが評価Aの基準を超えていないものでも、曲げ強度が320
MPa以上,密着強度が15MPa以上,さらに、反射率が91%以上であるものは評価Bとし、曲げ強度が320MPa,密着強度が15MPaを超えないものを評価Cとした。
得られた結果を表4に示す。
Figure 0005574900
表4に示す結果から分かるように、試料No.2,3,4−1,5,6,8,9,4−4,4−7〜4−9,4−12〜4−17,4−20および4−21は、第1の表層の気孔数が10299個以上12950個以下であり、第2の表層の気孔数が6950個以上8400個以下であるので、試料No.1,7,10,4−2,4−3,4−5,4−6,4−10,4−11,4−18および4−19に比べて、曲げ強度および波長500nmにおける反射率が共により高い傾向があ
って、評価はAと良好な結果であった。
また、評価Aの試料において、第1の表層の気孔率が、2.5%以上4.5%以下であるとともに、第2の表層の気孔率が1.8%以上2.2%以下である試料No.2,3,4−1,5,6,8,9,4−4,4−7〜4−8,4−13〜4−17,4−20および4−21は、第1の表層の気孔率が、2.5%未満または4.5%より大きく、第2の表層の気孔率が1.8%未満、2.2%より大きい試料No.4−9および4−12に比べてさらに曲げ強度および波長500n
mにおける反射率はさらに高く、より良好であった。さらに、第1の表層の気孔分布における円相当径1.6μm以下の累積相対度数が75%以上である試料No.3,4−1,5,
6,8,9,4−4,4−7〜4−8,4−13〜4−17,4−20および4−21は、第1の表層の気孔分布における円相当径1.6μm以下の累積相対度数が75%未満である試料No
.2に比べて、波長500nmにおける反射率がよりいっそう高く、特に良好であった。
以上の結果から、本実施例の発光素子搭載用基体1は、単位面積が9.074×10μm
で、第1の表層の気孔数が10299個以上12950個以下であり、第2の表層の気孔数が6950個以上8400個以下であることが好ましく、また、第1の表層の気孔率が、2.5%以上4.5%以下であるとともに、第2の表層の気孔率が1.8%以上2.2%以下であることがより好ましく、さらに、第1の表層の気孔分布における円相当径1.6μm以下の累積相対度数が75%以
上であることが特に好ましいことがわかった。
1:発光素子搭載用基体(セラミック基体)
1a:主面(一方の主面)、1b:主面(他方の主面)、1c:内部
2:発光素子
3:電極
3a:電極パッド、3b:電極パッド、3c:電極(表電極)、3d:電極(表電極)、3e:電極(貫通導電層)、3f:電極(貫通導電層)、3g:電極(裏電極)、3h:電極(裏電極)
4:セラミック粒子
5:ガラス相(粒界相)
6:気孔
6a:開気孔
7:界面(セラミック粒子とガラス相との界面)
8:界面(気孔とガラス相との界面)
10:成形体
11:入射光
12:透過光
13:反射光
13a:正反射光、13b:拡散反射光、13c:正反射光、13d:拡散反射光、13e:正反射光、13f:拡散反射光
21:発光装置
31:封止部材
31a:レンズ
32:ボンディングワイヤ
33:導体
34:半田
35:メッキ導線
40:焼成炉
41:下敷き
42:台板
43:ローラー
44:炉床
45:熱源
46:耐火外壁

Claims (7)

  1. セラミックスからなるセラミック基体であって、発光素子が搭載される一方の主面側に位置する第1の表層と他方の主面側に位置する第2の表層とを有し、単位面積あたりの円相当径0.8μm以上の気孔数が、前記第1の表層から前記第2の表層に向かって漸次減少していることを特徴とする発光素子搭載用基体。
  2. 前記セラミック基体が、94質量%以上97質量%以下の酸化アルミニウムと、酸化珪素と、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの少なくとも1種とを含むことを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基体。
  3. 前記単位面積が9.074×10μmで、前記第1の表層の気孔数が10299個以上12950個以下であり、前記第2の表層の気孔数が6950個以上8400個以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子搭載用基体。
  4. 前記単位面積9.074×10μmあたりにおいて、前記第1の表層の気孔率が、2.5%以上4.5%以下であるとともに、前記第2の表層の気孔率が1.8%以上2.2%以下であることを特徴とする請求項に記載の発光素子搭載用基体。
  5. 前記1の表層の気孔分布における円相当径1.6μm以下の累積相対度数が75%以上であることを特徴とする請求項に記載の発光素子搭載用基体。
  6. 前記酸化珪素の含有量が1質量%以上3質量%以下であることを特徴とする請求項2に記載の発光素子搭載用基体。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載の発光素子搭載用基体上に発光素子を載置したことを特徴とする発光装置。
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