JP5574255B2 - 相変化インク組成物 - Google Patents

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Description

(背景技術)
水素結合を通して自己集合できる分子が知られている。R.P.Sijbesma他,Science,278巻,1601頁(1997年)の「4重水素結合を用いる自己相補的モノマーから形成される可逆性ポリマー(Reversible Polymers Formed from Self−Complementary Monomers Using Quadruple Hydrogen Bonding)」において、可逆的な自己集合ポリマー系における会合末端基として、強く二量化して4つの協同的水素結合の自己相補的配列になる2−ウレイド−4−ピリミドンのユニットが使用されている。結合部位を一方向性に設計することにより、制御されない多方向性の会合又はゲル化が防がれる。2個及び3個の結合部位を有するモノマーから、線状ポリマー及び可逆性ネットワークがそれぞれ形成された。寿命及び結合強度に対する熱的及び環境的制御により、従来のポリマーには利用できない方法で、粘度、鎖長及び組成といった多くの特性を調節可能にした。故に、熱力学的に制御された構造を有するポリマーネットワークを、可逆的で温度依存性の強いレオロジーが極めて有利となるコーティング及びホットメルトにおいて使用するために形成することができた。
米国特許第6,320,018号の「超分子ポリマー(supramolecular Polymer)」には、4つのH架橋を介して連結し、異なる結合を介してそのポリマー内で結合するモノマー単位を含むポリマーが記載されている。H架橋を介する結合は、既知の超分子ポリマーよりもかなり強い。
米国特許第6,906,118号の「相変化インク組成物(Phase Change Ink Composition)」には、着色剤とインク・ビヒクルとを含む相変化インク組成物が記載されており、このインクは50℃未満の温度では固体であり、160℃以下のジェッティング温度では20センチポアズ以下の粘度を示し、ここで、第1の温度では十分な強度を有する水素結合がインク・ビヒクル分子間に存在するので、インク・ビヒクルは水素結合した二量体、オリゴマー、又はポリマーを形成し、第1の温度より高い第2の温度においては、インク・ビヒクル分子間の水素結合は十分に破壊され、第2の温度では、第1の温度においてインク中に存在するものよりも少ない水素結合した二量体、オリゴマー、又はポリマーがインク中に存在し、その結果、第2の温度におけるインクの粘度は、第1の温度におけるインク粘度よりも低くなる。
設計された固有の分子構造に基づいて、適切な弾性率を維持しつつ、制御可能な溶融温度、粘度を有する超分子ポリマーを生成することが可能な相変化インク組成物が依然として必要とされている。
本開示は、着色剤化合物と次式
Figure 0005574255
の化合物を含む相変化インクビヒクルとを含有する相変化インクに関するものであり、
式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に、置換及び非置換アルキル基、線状及び分枝状アルキル基を含むアルキル基であって、ヘテロ原子がこのアルキル基中に存在してもよく、1個から30個まで、又は3個から18個まで、又は9個15個までの炭素原子を有するアルキル基、又は水素から選択され、式中、R1、R2、R3及びR4は同一又は異なることができるが、ただしR1及びR2の両方が水素であることはできず、R3及びR4の両方が水素であることができない。
幾つかの実施形態において、R1は水素であり、R2は置換又は非置換アルキル基、線状及び分枝状アルキル基を含むアルキル基であり、ヘテロ原子がこのアルキル基中に存在してもよく、このアルキル基は1個から30個まで、3個から22個まで、3個から18個まで、又は9個から15個までの炭素原子を有する。
幾つかの実施形態において、R3は水素であり、R4は置換又は非置換アルキル基、線状及び分枝状アルキル基を含むアルキル基であり、ヘテロ原子がこのアルキル基中に存在してもよく、このアルキル基は1個から30個まで、3個から18個まで、又は9個から15個までの炭素原子を有する。
幾つかの実施形態において、R1及びR3は水素であり、R2及びR4はそれぞれ、置換又は非置換アルキル基、線状及び分枝状アルキル基を含むアルキル基であり、ヘテロ原子がこのアルキル基中に存在してもよく、このアルキル基は1個から30個まで、3個から18個まで、又は9個から約15個までの炭素原子を有する。
幾つかの実施形態において、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ、置換又は非置換アルキル基、線状及び分枝状アルキル基を含むアルキル基であり、ヘテロ原子がこのアルキル基中に存在してもよく、このアルキル基は1個から30個まで、3個から18個まで、又は9個から15個までの炭素原子を有する。
Xは、炭素、ケイ素、酸素及び窒素原子、又はそれらの組み合わせから選択され、幾つかの実施形態において、Xは全体が炭素原子で構成されており、iは3から50までの整数であり、Yは炭素、ケイ素、酸素及び水素原子から選択され、幾つかの実施形態において、Yは全体が炭素原子で構成されており、jは1から50までの整数であり、Y’は炭素、ケイ素、酸素及び水素原子から選択され、幾つかの実施形態において、Y’は全体が炭素原子で構成されており、j’は1から50までの整数であり、Xに結合する全ての非水素原子についてΣXi/ΣYjY’j'の比は0.1〜1.5である。置換基のこの選択により、低溶融材料を与え、かつ比較的硬質であるが適度に可撓性の材料を生成するのに十分な、二価連結基Xにおける分枝度が提供される。幾つかの実施形態において、Xは分枝状ジイソシアネート又は分枝状ジイソシアネート誘導体である。
好適なX基としては、(これらに限定されないが)1,4−ジイソシアナト−4−メチル−ペンタン、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,4,4−トリメチルヘキサン、1,5−ジイソシアナト−5−メチルヘキサン、3(4)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート、1,6−ジイソシアナト−6−メチル−ヘプタン、1,5−ジイソシアナト−2,2,5−トリメチルヘキサン、1,7−ジイソシアナト−3,7−ジメチルオクタン、1−イソシアナト−1−メチル−4−(4−イソシアナトブタン−2−イル)−シクロヘキサン、1−イソシアナト−1,2,2−トリメチル−3−(2−イソシアナト−エチル)−シクロペンタン、1−イソシアナト−1−4−ジメチル−4−イソシアナトメチル−シクロヘキサン、1−イソシアナト−1,3−ジメチル−3−イソシアナトメチル−シクロヘキサン、1−イソシアナト−n−ブチル−3−(4-イソシアナトブト−1−イル)−シクロペンタン、1−イソシアナト−1,2−ジメチル−3−エチル−3−イソシアナトメチル−シクロペンタン、3(4)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート、トルエンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、メチレンジシクロヘキサン4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、二量体ジイソシアネート(CAS番号68239065)並びにこれらの混合物及び組み合わせが挙げられる。
超分子化学(分子間の非共有結合相互作用の化学)は、新たに出現しつつある用途を持つ活動的な領域である。Meijer及びその共同研究者らは、多点(4重)方向性水素結合相互作用の使用を利用することによって、小分子に、ポリマーのような挙動を示させ、ポリマーの特性(強く、プラスチック様)をとるようにさせることができる系を記載している。
これらの材料は従来のポリマーよりも優れているが、それは、非共有結合「ポリマー」を互いに連結する水素結合は可逆的に形成及び破壊されることができ、その結果として粘度が温度に強く依存する材料が得られるので、これらの水素結合材料における粘度を溶融温度においてもっと低くすることができるからである。米国特許第6,320,018号には、4つのH架橋を介して連結し、異なる結合を介してポリマー内で結合するモノマー単位を含むポリマーが記載されている。H架橋を介する結合は、既知の超分子ポリマーの場合よりもかなり強い。
2006年10月30日に出願されたTyler Norsten及びPeter G.Odellの米国特許出願番号11/554,410の「両親媒性分子を含有する相変化インク(Phase Change Ink Containing Amphiphilic Molecule)」には、一価の性質を有する、すなわち各分子が1個の水素結合含有複素環のみを含有する、水素結合含有複素環が記載されている。
本発明の選択的に置換された相変化インク・ビヒクルは、低溶融固体インクを提供するために相変化インクに組み込むのに有用であり、二価架橋X部分の結果としての多点水素結合相互作用を通じてインクの凝集性(cohesion)を増大する。相変化インク・ビヒクルは、2個の水素結合含有複素環を架橋する二価X部分を提供する。架橋原子の数が50を超え、典型的には100を超えるようなポリマー性架橋X部分を使用する他の関連材料が既知である(Folmer他、Adv.Mater.2000年,12巻,874頁を参照のこと)。特定の場合には低溶融温度を得ることができるが、長いポリマー性連結X部分のために粘度も同時に120℃で約100ポアズを超える高さまで増大する。本発明の相変化インク材料は、相対的に短い、すなわち3個から50個までの原子を含む短い分枝状の二価X部分を、R1、R2、R3、及びR4に関する選択的な置換パターンと組み合わせて含む。こうした設計特徴の組は、約120℃未満の低い溶融を提供し、対応して125℃にて約100ポアズ未満の低粘度を提供すると共に、凝集性の固体インク材料を提供する。例えば、本発明の相変化インク組成物は、35℃から120℃までの溶融温度と、140℃以下のジェッティング温度にて100ポアズ未満の複素粘度と、140℃以下のジェッティング温度にて1から10,000センチポアズまで、又は2から20センチポアズまで、又は5から14センチポアズまでの粘度とを示し、25℃で0.1GPaを超える、又は0.1GPaから4GPa以下の弾性率を示す。
固体力学において、材料の剛性のレベルは、ヤング率又は弾性率として知られている。シリコンゴムに基づくポリマーはそれ程硬質ではなく、比較的低い弾性率(例えば、0.1GPa)を有する。ポリメチルメタクリーレート(PMMA)に基づくポリマーは、相対的に硬質であり、比較的高い弾性率(例えば3.75GPa)を有する。ポリエチレン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン)に基づくポリマーは、0.32から1.33までの範囲の弾性率値を有し(Klapperich,ASME J.Tribology.,123巻,624頁を参照のこと)、相変化インクのために適切なレベルの硬度及び可撓性(弾性率)を提供する。しかし、相変化インクに理想的に適した弾性率及び硬度特性を有する高分子量PEポリマーは、相変化インクに有用な粘度よりもかなり高すぎる粘度を有する。
本発明の相変化インク組成物は、従来のポリマーに比べて低粘度の材料を提供し、これは、高分子量PEと同様の増大したインク硬度を提供すると共に、インクに適切な可撓性、すなわち0.1を超える、又は25℃で0.1GPa以上4GPa以下、又は25℃で0.2GPa以上3GPa以下、又は25℃で0.2GPa以上1GPa以下の弾性率を与えるが、それはR1、R2、R3、及びR4基に関する置換パターンと組み合わせた分枝状二価架橋X部分の結果であると考えられる。
本発明者らは、水素結合含有複素環の周囲の構成成分を選択することによって、すなわち本明細書に記載されるようなX部分の選択と組み合わせて、1個から約30個までの炭素原子を有する長鎖アルキル基を含むR1〜R4ための構成要素を選択することによって、相変化インク材料の融点及び粘度を現在の相変化インク用途に使用するのに適した値まで低下させることができることを見出した。この材料は、可撓性をより増大させることができる(それによって容易に損傷し難くなる)。
本開示は、固体インクプリンタの操作レジームにおいて溶融できる水素結合含有分子を提供する。
本開示のインク組成物は、35℃以上、50℃以上、70℃以上、約80℃以上の融点を有し、160℃以下、又は約140℃以下、約100℃以下の融点を有するが、融点はこれらの範囲外とすることもできる。
本発明の相変化インクは、35℃から120℃までの溶融温度、及び140℃以下のジェッティング温度にて30センチポアズ以下から2センチポアズ以上までの粘度を示す。
実施形態は、これらに限定されないが、次式の化合物
Figure 0005574255
、次式の化合物
Figure 0005574255
、次式の化合物
Figure 0005574255
、及び次式の化合物
Figure 0005574255
を含有する相変化インク・ビヒクル材料を含む。
種々のR1、R2、R3及びR4基は、いずれかの適切な方法でピリミジノン構造上に配置することができる。R1からR4までの置換は、例えば一価(本開示の二価とは異なる)の複素環を記載する2006年10月30日に出願されたTyler Norsten及びPeter G.Odellの米国特許出願番号11/554,410の「両親媒性分子を含有する相変化インク」に記載されるようにして達成することができる。
インク・ビヒクル材料は、いかなる適切な方法によって調製することもできる。例えば、例えば実施例1、3又は5(後述)に記載されているような選択的に置換されたアミノピリミジノンを、イソシアネート官能末端基を有する選択された二価の化合物と反応させることができる。
下記の反応スキーム、すなわち、次式
Figure 0005574255
の二量体ジイソシアネートと
次式
Figure 0005574255
のアミノピリミジノン化合物とを反応させて、次式
Figure 0005574255
の生成物を得るステップを含む反応スキームを選択することができる。
本開示のインク組成物は、いかなる適切な方法によって調製することもできる。例えば、インク成分は、共に混合された後、少なくとも100℃、又は140℃以下の温度まで加熱できるが、この温度はこれらの範囲外であってもよく、均質なインク組成物が得られるまで攪拌した後、インクを周囲温度(通常20℃から25℃)まで冷却することができる。本開示のインクは、周囲温度では固体である。配合プロセスの間、溶融状態のインクを型に注ぎ、次いで冷却及び固化させてインクスティックを形成することができる。特定の実施形態において、固体インクの25℃での弾性率は0.1GPa以上4GPa以下である。
インク・ビヒクルンク・ビヒクル材料又はインク・ビヒクル材料の混合物は、任意の有効量、通常少なくとも25重量%、又は少なくとも50重量%、又は少なくとも75重量%、又は98重量%以下でインク中に存在するが、この量はこれらの範囲外であってもよい。
本明細書に記載されるインク・ビヒクル材料は、インク組成物のための単独のインク・ビヒクルとして機能でき、又は他のインク・ビヒクルが本発明のインクビビヒクルと組み合わされて存在してもよい。
天然ワックス、改質された天然ワックス、合成ワックス及びコンパウンド化ワックスを含むワックス添加剤がインク・ビヒクルに添加されてもよい。
天然ワックスは、植物性、動物性又は鉱物由来のものであってもよい。改質ワックスは、その性質及び特性を変化させるために化学的に処理されている天然ワックスである。合成ワックスは、化学品の反応又は重合によって製造される。コンパウンド化ワックスは、種々のワックスの混合物、又はワックスとそこに添加される樹脂又はその他の化合物との混合物である。
適切なワックスとしては、パラフィン、オレフィン、例えばポリエチレン及びポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、脂肪酸及びその他のワックス状材料、脂肪アミド含有材料、スルホンアミド材料、異なる天然源(トール油ロジン及びロジンエステル)から製造される樹脂状材料、及び多くの合成樹脂、オリゴマー、ポリマー、コポリマー並びにそれらの混合物が挙げられる。
適切な相変化ワックスとしては、ヒドロキシル末端ポリエチレンワックス、例えば構造CH3−(CH2)n−CH2OHを有する炭素鎖であって、鎖長nの混合物が存在し、平均鎖長は16から50までの範囲のものと、同様の平均鎖長を有する線状低分子量ポリエチレンとの混合物が挙げられる。こうしたワックスの適切な例としては、それぞれMnがほぼ375、460、550及び700g/molに等しい、UNILIN(登録商標)350、UNILIN(登録商標)425、UNILIN(登録商標)550及びUNILIN(登録商標)700が挙げられる。
その他の適切な相変化ワックスとしては、アルコールワックス、例えば水素化ヒマシ油、1−オクタデカノール、1,10−デカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールが挙げられる。本明細書の相変化ワックスとして使用できる単官能性アルコールの他の例としては、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−トリコサノール、1−テトラコサノール、1−ペンタコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナコサノール、1−トリアコンタノール、1−ドトリアコンタノール、1−トリトリアコンタノール、1−テトラトリアコンタノールが挙げられる。ゲルベアルコール、例えば2−テトラデシル1−オクタデカノール、2−ヘキサデシル1−エイコサノール、2−オクタデシル1−ドコサノール、2−ノナデシル1−トリコサノール、2−エイコシルテトラコサノール、及びこれらの混合物もまた適切である。適切なジオールとしては、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,15−ペンタデカンジオール、1,16−ヘキサンデカンジオール、1,17−ヘプタデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,19−ノナデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、1,22−ドコサンジオール、1,25−ペンタコサンジオール、及びこれらの混合物が挙げられる。
幾つかの実施形態において、相変化インクは、ウレタンワックス、アルコールワックス、オレフィンワックス、又はこれらの組み合わせを含む。
その他の適切な相変化ワックスとしては、カルボン酸ワックス、例えばMnがそれぞれほぼ390、475、565及び720g/molの、UNACID(登録商標)350、UNACID(登録商標)425、UNACID(登録商標)550、UNACID(登録商標)700が挙げられる。
ワックスは、ウレタンワックスであってもよい。これらの化合物は、イソシアネートとアルコールとの反応生成物である。
適切なイソシアネートの例としては、モノイソシアネート、ジイソシアネート、トリイソシアネート、ジイソシアネートのコポリマー、トリイソシアネートのコポリマー、ポリイソシアネート、並びにこれらの混合物が挙げられる。モノイソシアネートの例としては、n−オクタデシルイソシアネート、ヘキサデシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、n−及びt−ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、アダマンチルイソシアネート、エチルイソシアナトアセテート、エトキシカルボニルイソシアネート、フェニルイソシアネート、アルファメチルベンジルイソシアネート、2−フェニルシクロプロピルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、2−エチルフェニルイソシアネート、ベンゾイルイソシアネート、メタ及びパラ−トリルイソシアネート、2−、3−、又は4−ニトロフェニルイソシアネート、2−エトキシフェニルイソシアネート、3−メトキシフェニルイソシアネート、4−メトキシフェニルイソシアネート、エチル4−イソシアナトベンゾエート、2,6−ジメチルフェニルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、(ナフチル)エチルイソシアネート、並びにこれらの混合物が挙げられる。ジイソシアネートの例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水素化ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(H12MDI)、テトラ−メチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート(HDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニルジイソシアネート、トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、テトラメチレンキシレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルフェニルイソシアネート)、1,12−ジイソシアナトドデカン、1,5−ジイソシアナト−2−メチルペンタン、1,4−ジイソシアナトブタン、二量体ジイソシアネート及びシクロヘキシレンジイソシアネート及びその異性体、HDIのウレチジオン二量体、並びにこれらの混合物が挙げられる。トリイソシアネート又はそれらの等価物の例としては、TDIのトリメチロールプロパン三量体など、TDI、HDI、IPDIのイソシアヌレート三量体など、TDI、HDI、IPDIのビウレット三量体、並びにこれらの混合物が挙げられる。もっと高次のイソシアネート官能性の例としては、TDI/HDIのコポリマー、及びMDIオリゴマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。
適切な官能化アルコールの例としては、1,4−ブタンジオールビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールビニルエーテル、エチレングリコールビニルエーテル、ジ(エチレングリコール)ビニルエーテル、グリシドール、3−メチル−3−オキセタンメタノール、グリセロールジグリシジルエーテル、Crivello及びLiu(J.Polym.Sci.Part A:Polym.Chem.2000年,第38巻,389−401頁)に記載されているように調製できる3,4−エポキシシクロヘキサンメタノールが挙げられる。
着色剤としては、インク・ビヒクルに溶解又は分散できる限り、染料、顔料、これらの混合物を含むいかなる所望の又は有効な着色剤も使用できるが、アルコール(spirit)可溶性染料が適切な染料の例である。着色剤は、所望の色及び色相を得るために所望される又は有効な任意の量でインク中に存在し、通常インクの重量に対して0.5重量%以上、又は1重量%以上、又は15重量%以下、又は5重量%以下であるが、この量はこれらの範囲外であってもよい。
好適な顔料の例としては、バイオレット・トナー(Violet Toner)VT−8015;パリオゲン(Paliogen)バイオレット5100;パリオゲン・バイオレット5890;パーマネント・バイオレット(Permanent Violet)VT 2645;ヘリオゲン(Heliogen)グリーンL8730;アーガイル(Argyle)グリーンXP−111−S;ブリリアントグリーン(Brilliant Green)トナーGR 0991;リソール(Lithol)スカーレットD3700;トルイジンレッド(Toluidine Red);スカーレット・フォー・サーモプラスト(Scarlet for Thermoplast)NSD PS PA;E.D.トルイジンレッド、リソール・ルビン(Rubine)トナー;リソール・スカーレット4440;ボン・レッド(Bon Red)C;ロイヤルブリリアントレッド(Royal Brilliant Red)RD−8192;オラセット(Oracet)ピンクRF;パリオゲン・レッド3871K;パリオゲン・レッド3340;リソール・ファーストスカーレット(Fast Scarlet)L4300;ヘリオゲン・ブルーL6900、L7020;ヘリオゲン・ブルーK6902、K6910;ヘリオゲン・ブルーD6840、D7080;スダン(Sudan)ブルーOS;ネオペン・ブルー(Neopen Blue)FF4012;PVファーストブルー(Fast Blue)B2G10;イルガライト(Irgalite)ブルーBCA;パリオゲン・ブルー6470;スダンIII(レッドオレンジ);スダンII(オレンジ)、スダン・オレンジG、スダン・オレンジ220;パリオゲン・オレンジ3040;オルソ・オレンジ(Ortho Orange)OR 2673;パリオゲン・イエロー152、1560;リソール・ファーストイエロー0991K;パリオトール(Paliotol)イエロー1840;ノボパーム(Novoperm)イエローFGL;パーマネント・イエローYE 0305;ルモゲン(Lumogen)イエローD0790;スコ−イエロー(Suco−Yellow)L1250;スコ−イエローD1355;スコ・ファーストイエローD 1355、D 1351;ホスタパーム(Hostaperm)ピンクE;ファナル(Fanal)ピンクD4830;チンカシア(Cinquasia)Magenta、パリオゲン・ブラックL0084;ピグメントブラック(Pigment Black)K801;及びカーボンブラック、例えば、REGAL 330(登録商標)、カーボンブラック5250、カーボンブラック5750が挙げられる。
インク・ビヒクル材料が、オリゴアルキレンオキシド又はポリアルキレンオキシド基を有する分子を含む場合、陰イオン性染料、陽イオン性染料、非イオン性染料、両性イオン性染料のような水溶性染料が使用できる。具体的な例としては、フード染料(Food dye)、例えばフードブラック(Food Black)1、フードブラック2、フードレッド(Food Red)40、フードブルー(Food Blue)1、フードイエロー(Food Yellow)7、FD&C染料、アシッドブラック(Acid Black)染料(番号1、7、9、24、26、48、52、58、60、61、63、92、107、109、118、119、131;140、155、156、172、194)、アシッドレッド(Acid Red)染料(番号1、8、32、35、37、52、57、92、115、119、154、249、254、256)、アシッドブルー(Acid Blue)染料(番号1、7、9、25、40、45、62、78、80、92、102、104、113、117、127、158、175、183、193、209)、アシッドイエロー(Acid Yellow)染料(番号3、7、17、19、23、25、29、38、42、49、59、61、72、73、114、128、151)、ダイレクトブラック(Direct Black)染料(番号4、14、17、22、27、38、51、112、117、154、168)、ダイレクトブルー(Direct Blue)染料(番号1、6、8、14、15、25、71、76、78、80、86、90、106、108、123、163、165、199、226)、ダイレクトレッド(Direct Red)染料(番号1、2、16、23、24、28、39、62、72、236)、ダイレクトイエロー(DirectYellow)染料(番号4、11、12、27、28、33、34、39、50、58、86、100、106、107、118、127、132、142、157)、アントラキノン染料、モノアゾ染料、ジアゾ染料、種々のフタロシアニンスルホン酸塩を含むフタロシアニン誘導体、アザ(18)アンヌレン、ホルマザン銅錯体、トリフェノジオキサジン、ベルンアシッド(Bernacid)レッド2BMN;ポンタミン・ブリリアントボンドブルー(Pontamine Brilliant Bond Blue)A;ポンタミン;カロ(Caro)ダイレクトターコイズFBLスープラコンク(Supra Conc.)(ダイレクトブルー199);スペシャル(Special)ファーストターコイズ8GLリキッド(ダイレクトブルー86)、イントラボンド(Intrabond)リキッドターコイズGLL (ダイレクトブルー86);シバクロン(Cibracron)ブリリアントレッド38−A(リアクティブ・レッド(Reactive Red)4);ドリマレン(Drimarene)ブリリアントレッドX−2B(リアクティブ・レッド56);レバフィックス(Levafix)ブリリアントレッドE−4B;レバフィックス・ブリリアントレッドE−6BA、Procion Red H8B(リアクティブ・レッド31);ピラム(Pylam)食用D&CレッドNo.28(アシッドレッド92);ダイレクト・ブリリアントピンクBグランドクルード(Ground Crude);カルタソール(Cartasol)イエローGTFプレスケーキ(Presscake);タルトラジン(Tartrazine)エクストラコンク(Extra Conc.)(FD&C イエローNo.5、アシッドイエロー23);カロダイレクト(Carodirect)イエローRL(ダイレクトイエロー86);カルタソール・イエローGTFリキッドスペシャル110、D&C Yellow10号(アシッドイエロー3);イエローシェード(Yellow Shade)16948、バサシッド(Basacid)ブラックX34、カルタ(Carta)ブラック2GT;ネオザポン(Neozapon)レッド492;サビニル(Savinyl)ブルーGLS;ルクソール(Luxol)ブルーMBSN;バサシッド・ブルー750、ベルンアシッド・レッド;ポンタミン・ブリリアントボンドブルー;ベルンカラー(Berncolor)A.Y.34;テロン(Telon)ファーストイエロー4GL−175;バサシッド・ブラックSE 0228;Pro−Jet(登録商標)イエローI(ダイレクトイエロー86)、Pro−Jet(登録商標)マゼンタI(アシッドレッド249)、Pro−Jet(登録商標)シアンI(ダイレクトブルー199)、Pro−Jet(登録商標)ブラックI(ダイレクトブラック168)、Pro−Jet(登録商標)イエロー1−G(ダイレクトイエロー132)を含むPro−Jet(登録商標)染料シリーズ、アミニル(Aminyl)ブリリアントレッドF−B、「無塩(salt−free)染料のDuasyn(登録商標)ライン、例えば、Duasyn(登録商標)ダイレクトブラックHEF−SF(ダイレクトブラック168)、Duasyn(登録商標)ブラックRL−SF(リアクティブ・ブラック31)、Duasyne(登録商標)ダイレクトイエロー6G−SF VP216(ダイレクトイエロー157)、Duasyn(登録商標)ブリリアントイエローGL−SF VP220(リアクティブ・イエロー37)、Duasyn(登録商標)アシッドイエローXX−SF LP413(アシッドイエロー23)、Duasyn(登録商標)ブリリアントレッドF3B−SF VP218(リアクティブ・レッド180)、Duasyn(登録商標)ローダミンB−SF VP353(アシッドレッド52)、Duasyn(登録商標)ダイレクトターコイズブルーFRL−SF VP368(ダイレクトブルー199)、Duasyn(登録商標)アシッドブルーAE−SF VP344(アシッドブルー9)、オラソール(Orasol)レッドG;ダイレクト・ブリリアントピンクB;アイゼンスピロン(Aizen Spilon)レッドC−BH;カヤノール(Kayanol)レッド3BL;レバノール(Levanol)ブリリアントレッド3BW;レバダーム(Levaderm)レモンイエロー;スピリット(Spirit)ファーストイエロー3G;アイゼンスピロン・イエローC−GNH;シリウススープラ(Sirius Supra)イエローGD167;カルタソール・ブリリアントイエロー4GF;ペルガソール(Pergasol)イエローCGP;オラソール(Orasol)ブラックRL;オラソール・ブラックRLP;サビニル・ブラックRLS;デルマカーボン(Dermacarbon)2GT;ピラゾール・ブラックBG;モルファスト(Morfast)ブラック・コンク(Conc)A;ジアゾール・ブラックRNクアッド(Quad);オラソール・ブルーGN;セブロン(Sevron)ブルー5GMF;リアクティブ・ブラック染料、リアクティブ・ブルー染料、リアクティブ・レッド染料、リアクティブ・イエロー染料を含む種々のリアクティブ染料、並びにこれらの混合物が挙げられる。
インク・ビヒクル材料が、大きい炭化水素基又はオリゴシロキサン若しくはポリシロキサン基を有する分子を含む場合、アルコール可溶性染料のようなソルベント染料が使用できる。適切なアルコール可溶性ソルベント染料としては、ネオザポン・レッド492;オラソール・レッドG;ダイレクト・ブリリアントピンクB;アイゼンスピロン・レッドC−BH;カヤノール・レッド3BL;レバノール・ブリリアントレッド3BW;レバダーム・レモンイエロー;スピリット・ファーストイエロー3G;アイゼンスピロン・イエローC−GNH;シリウススープラ・イエローGD167;カルタソール・ブリリアントイエロー4GF;ペルガソール・イエローCGP;オラソール・ブラックRLP;サビニル・ブラックRLS;デルマカーボン2GT;ピラゾール・ブラックBG;モルファスト・ブラック・コンクA;ジアゾール・ブラックRNクアッド;オラソール・ブルーGN;サビニル・ブルーGLS;ルクソール・ブルーMBSN;セブロン・ブルー5GMF;バサシッド・ブルー750、ネオザポン・ブラックX51(C.I.ソルベントブラック、C.I.12195)、スダン・ブルー670(C.I.61554)、スダン・イエロー146(C.I.12700)、スダン・レッド462(C.I.26050)が挙げられる。
インクは、電場補助ホットメルト音響インク印刷プロセスのような用途の場合のように導電性インクが望ましい場合、特に所望の導電率値が着色剤のような他のインク構成成分の結果として得られない場合には、随意に導電率向上剤を含有できる。いずれの有効な導電率向上剤も使用できる。適切な導電率向上剤としては、ジアニリン及びビスジアニリン化合物を含むジアニリン錯体、例えば2,2’−ジチオジアニリン、4,4’−ジチオジアニリン、3,3’−メチレンジアニリン、4,4’−メチレンジアニリン、N−メチル−4,4’−メチレンジアニリン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジイソプロピル−N,N−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(N,N−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)、3,3’−(スルホニルビス(4,1−フェニレン))ジアニリン、4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、並びにこれらの混合物が挙げられ、このジアニリンは、例えばリン含有酸化合物のような導電率誘導リン化合物との錯体を含み、その具体例としては、フェニルホスフィン酸、ジメチルホスフィン酸、メチルホスホン酸、並びにこれらの混合物が挙げられる。その他の導電率向上剤としては、(ジエチル−(4−アミノベンジル)ホスホネート、ジエチル−(フタルイミドメチル)ホスホネート、ジエチル−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ホスホネート、ジフェニルスクシンイミジルホスフェート、ジヘキサデシルホスフェート、ウンデシレン酸亜鉛塩(硬度値68);ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン二酸)亜鉛、シクロヘキサン酪酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、メチル−1−アダマンタンスルホネート、オクタデシル−4−クロロベンゼンスルホネート、テトラブチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、S,S’−エチレン−ρ−トルエンチオスルホネート、ピリジニウム−3−ニトロベンゼンスルホネート、ρ−トルエンスルホニルクロリド、o−トルエンスルホニルクロリド、1−(p−トルエンスルホニル)イミダゾール、1−(ρ−トルエンスルホニル)−3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド、1−(2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニル)イミダゾール、1−(2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニル)−3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、並びにこれらの混合物が挙げられる。導電率向上剤が存在する場合、それは、任意の有効量でインク中に存在し、通常、インクの重量に基づいて少なくとも0.25重量%、0.5重量%、2重量%、8重量%、又は13重量%、及び通常、50重量%以下、45重量%、35重量%、25重量%、又は20重量%以下であるが、この量はこれらの範囲外であってもよい。
インクは、随意に酸化防止剤を含有することもできる。酸化防止剤は、酸化から画像を保護し、さらにインク調製プロセスの加熱工程中に酸化からインク構成成分を保護する。適切な酸化防止剤としては、(これらに限定されないが)2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(4−メトキシベンジル)フェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール(didimethylphenol)、4−ブロモ−2−ニトロフェノール、4−(ジエチルアミノメチル)−2,5−ジメチルフェノール、3−ジメチルアミノフェノール、2−アミノ−4−tert−アミルフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−ρ−クレゾール、2,2’−メチレンジフェノール、5−ジエチルアミノ−2−ニトロソフェノール、ジアルキルホスホロジチオ酸アンチモン、オキシスルフィドジチオカルバミン酸モリブデン、(ニッケル−ビス(o−エチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、4,4’−メチレン−ビス(ジブチルジチオカルバメート)、N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホスクシンアミド酸四ナトリウム、2,6−ジ−tert−ブチル−α−ジメチルアミノ−4−クレゾール、2,2’−イソブチリデン−ビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、N−イソプロピル−N’−フェニル−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−フェニレン−ジアミン、N,N’−ジ(2−オクチル)−4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−4−フェニレンジアミン、2,4,6−トリス−(N−1,4−ジメチルペンチル−4−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、D−ラフィノース五水和物、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチル−フェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(ジメチルアミノメチル)フェノール、4−ドデシルレゾルシノール、イルガノックス(Irganox)1010、並びにこれらの混合物が挙げられる。存在する場合、随意的な酸化防止剤は、任意の有効量、通常、インクの重量に対して少なくとも0.001重量%、又は0.01重量%、及び通常、インクの重量に対して1、0.5、又は0.25重量%以下で存在するが、この量はこれらの範囲外であってもよい。
インクは、随意にUV吸収剤を含有することもできる。UV吸収剤は、主にインクによって得られた画像をUV劣化から保護する。適切なUV吸収剤としては、これらに限定されないが)、2−アミノ−2’,5−ジクロロベンゾフェノン、2’アミノ−4’,5’−ジメトキシアセトフェノン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4’−モルホリノブチロフェノン、4’−ベンジルオキシ−2’−ヒドロキシ−3’−メチルアセトフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4’−ピペラジノアセトフェノン、4’−ピペリジノアセトフェノン、2−アミノ−5−クロロベンゾフェノン、2−ブロモ−2’,4−ジメトキシアセトフェノン、2−ブロモ−2’,5’−ジメトキシアセトフェノン、2−ブロモ−3’−ニトロアセトフェノン、2−ブロモ−4’−ニトロアセトフェノン、3’,5’−ジアセトキシアセトフェノン、2−フェニルスルホニルアセトフェノン、3’−アミノアセトフェノン、4’−アミノアセトフェノン、1H−ベンゾトリアゾール−1−アセトニトリル、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、1,1−(1,2−エタン−ジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、2,2,4−トリメチル−1,2−ヒドロキノリン、2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチルアクリレート、2−ドデシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)スクシンイミド、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキソスピロ(5,5)−ウンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、N−ρ−エトキシカルボニルフェニル)−N’−エチル−N’−フェニルホルマジン、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、2,4,6−トリス−(N−1,4−ジメチルペンチル−4−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2−ドデシル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)スクシンイミド、N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2−ドデシルスクシンイミド、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキソ−スピロ−(5,5)ウンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、並びにこれらの混合物が挙げられる。随意的なUV吸収剤は、存在する場合、任意の有効量でインク中に存在し、通常、インクの重量に対して少なくとも0.001重量%、又は少なくとも0.01重量%、又はインクの重量に対して1重量%以下、0.5重量%、又は0.25重量%以下であるが、この量はこれらの範囲外であってもよい。
その他のインクへの随意的な添加剤としては、インクの重量に対して、少なくとも1重量%又は3重量%、或いは40重量%、20重量%、又は10重量%以下の量であるが、この量はこれらの範囲外であってもよい粘着付与剤、例えば水素化アビエチン(ロジン)酸のグリセロールエステルであるFORAL(登録商標)85、ヒドロアビエチン(ロジン)酸のペンタエリスリトールエステルであるFORAL(登録商標)105、フタル酸のヒドロアビエチン(ロジン)アルコールエステルであるCELLOLYN(登録商標)21、水素化アビエチン(ロジン)酸のトリグリセリドであるARAKAWA KE−311樹脂、合成ポリテルペン樹脂、例えばNEVTAC(登録商標)2300及びNEVTAC(登録商標)80、改質された合成ポリテルペン樹脂であるWINGTACK(登録商標)86、インクの重量に対して少なくとも0.5重量%、5重量%、又は10重量%、或いはインクの重量に対して50重量%以下、40重量%以下、又は20重量%以下の量であるが、この量はこれらの範囲外であってもよい接着剤、例えばVERSAMID(登録商標)757、759、又は744、インクの重量に対して少なくとも0.5重量%、通常、20重量%以下、又は10重量%以下の量であるが、この量はこれらの範囲外であってもよい可塑剤、例えばUNIPLEX(登録商標)250、商標名SANTICIZER(登録商標)として市販されているフタル酸エステル可塑剤、例えばジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレート、アルキルベンジルフタレート(SANTICIZER(登録商標)278)、KP−140(登録商標)、トリフェニルホスフェート、MORFLEX(登録商標)150、ジシクロヘキシルフタレート、トリオクチルトリメリテートが挙げられる。
インクは、直接及び間接(オフセット)印刷インクジェット用途のための装置で使用することができる。別の実施形態は、インクジェット印刷装置に本開示のインクを組み込むステップと、このインクを溶融するステップと、この溶融したインクの液滴を記録基材上に画像様パターンに噴射させるステップとを含むプロセスに関する。幾つかの実施形態において、この基材は、最終記録シートであり、溶融インクの液滴は最終記録シート上に直接画像様パターンで噴射される。別の実施形態は、本開示のインクをインクジェット印刷装置に組み込むステップと、このインクを溶融するステップと、この溶融したインクの液滴を中間転写部材上に画像様パターンに噴射させるステップと、中間転写部材から最終記録基材に画像様パターンのインクを転写するステップとを含むプロセスに関する。1つの実施形態では、印刷装置は、インクの液滴が圧電振動子の振動によって画像様パターンで噴射される圧電印刷プロセスを使用する。幾つかの実施形態において、中間転写部材は、最終記録シートの温度より高く、かつ印刷装置内の溶融インクの温度より低い温度まで加熱される。本開示のインクは、他のホットメルト印刷プロセス、例えば、ホットメルト音響インクジェット印刷、ホットメルト熱インクジェット印刷、ホットメルト連続スチーム又は偏向インクジェット印刷などに使用することもでき、或いはホットメルトインクジェット印刷プロセス以外の印刷プロセスで使用することもできる。
いかなる適切な基材又は記録シートを使用することもでき、それらとしては普通紙、罫線入りノート紙、ボンド紙、シリカコーティング紙、透明材料、布地、繊維製品、プラスチック、ポリマーフィルム、金属及び木材といった無機基材が挙げられる。
以下は、置換されたアミノピリミドン分子を製造するための手順の例示である。
2−アミノ−6−メチル−4−ピリミドンの合成は、文献の方法(Hirschberg他,Macromolecules,1999年,32巻,2696−2705頁)に従って調製した。1リットルの丸底フラスコに、不活性アルゴン雰囲気下、650ミリリットルの乾燥エタノール及び90.08グラム(0.5モル)の炭酸グアニジンを添加した。その後、良く攪拌しながら、2時間かけて130.17グラム(1モル)のエチルアセトアセテートを滴下し、その後加熱して混合物を15時間還流させた。次いで混合物を室温まで冷却し、800ミリリットルの脱イオン水を徐々に添加して生成物を沈殿させた。その後真空ろ過及び冷アセトンでの洗浄により収率68%で予想生成物(mp311℃)を得た。全ての物理的特性は報告されている特性に一致していた。
融点を低下させるために複素環の6位における置換パターンを変更するには、最近報告された文献のβ−ケトエステルの調製手順(Yuasa,Organic Process Research and Development,1988年,2巻,412−414頁)を適用するのが好都合である。この手順により、広範な種々の4−置換アルキルアセテート(4−置換基は酸塩化物から誘導される)に素早く到達でき、それを上述の反応に組み込んで、その6位に種々の置換パターンを有する2−アミノ−4ピリミドンを得ることができる。
200ミリリットルのトルエンに、37.8グラム(0.24モル)の酸化バリウムを添加した。水(0.5ミリリットル)の添加及び激しい攪拌による活性化の後、メチルアセトアセテート(92.9グラム、0.8モル)を25℃から30℃で1時間かけて滴下した。この溶液に塩化ヘキサデカノイル(54.9グラム、0.2モル)を同じ温度で1時間かけて滴下し、攪拌をさらに1時間続けた。メタノール(15グラム、0.47モル)を反応混合物に添加し、次いでそれを16時間攪拌した。反応混合物のpHを5%硫酸溶液を用いて1に調節し、不溶性のバリウム塩をろ過して除去した。有機ろ液を5%重炭酸ナトリウムで洗浄し、続いて塩水で洗浄した。溶媒をロータリーエバポレータで除去し、生成物であるメチル3−ケト−オクタデカノエートを、真空蒸留によって低溶融固体(54℃)として収率75%で得た。全く同様のやり方で、塩化デカノイルからメチル3−ケト−ドデカノエートを調製した。
実施例1のエチルアセトアセテートをメチル3−ケト−オクタデカノエートで置き換えて2−アミノ−6−ペンタデシル−4−ピリミドンを得た。さらに低溶融の4重水素結合含有材料を得るために複素環の5及び6位における置換パターンを変更するには、ジ−アルキルβ−ケトエステルを(Farmaco,2003年,58巻,85−89頁又はTetrahedron,1979年,35巻,2595−2600頁)に従って合成することができる。この手順により、広範な種々の2,4−ジアルキル置換アルキルアセテート(その2−置換は、Farmacoの手順では酸塩化物から、又はTetrahedronの手順ではハロゲン化アルキルから誘導される)に到達でき、それを上述の反応に組み込んで、その5及び6位の環位置に様々な置換パターンを有する2−アミノ−4ピリミドンを得ることができる。
パルミチン酸エチル(10グラム、0.035モル)を19.2mLのリチウムジイソプロピルアミドの2M THF溶液(0.038モル)で処理した。溶液を周囲温度で2時間攪拌した。溶液に塩化ヘキサデカノイル(9.9グラム、0.038モル)を同じ温度で滴下し、攪拌をさらに1時間続けた。溶媒をロータリーエバポレータで除去して、生成物であるエチル3−オキソ−2−トリデシルオクタデカノエートをエタノールから再結晶させた。
実施例1の方法において実施例4の生成物であるエチル3−オキソ−2−トリデシルオクタデカノエートを用いて、2−アミノ−5−テトラデシル−6−ペンタデシル−4−ピリミドンを得た。
(比較例)
還流冷却器を装着した250mLの丸底フラスコの中で、ピリジン(50mL)中に11,12−ビス(8−イソシアナトオクチル)ドコサン(二量体ジイソシアネート,Cognis Corp.)(11.74g、19.03ミリモル)及び2−アミノ−6−メチルピリミジン−4(1H)−オン(5g、40.0ミリモル)を添加して白色懸濁液を得た。この混合物をアルゴン下95℃に加熱し、24時間攪拌した。ピリジンを除去し、残渣をクロロホルム中に回収した。濁った溶液をろ過し、得られた透明溶液を約100mLに濃縮して、粘稠な溶液をMeOHの高速攪拌溶液(1.5L)に注ぎ、白色固体を形成させた。この白色粉末を真空ろ過によって回収し、50度で24時間乾燥して、1,1’−(9,10−ジデシルオクタデカン−1,18−ジイル)ビス(3−(6−メチル−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリミジン−2−イル)尿素)(14.8g)を得た。
250mLの丸底フラスコの中で、ピリジン50mL中に2−アミノ−6−ノニルピリミジン−4(1H)−オン(1.88g、7.92ミリモル)を添加し、白色懸濁液を得た。この混合物を50℃に加熱した。5〜10mLピリジン中に11,12−ビス(8−イソシアナトオクチル)ドコサン(2.327g、3.77ミリモル)を溶解させ、混合物に一度に添加した。反応を75℃まで加熱し、24時間攪拌した。ピリジンを除去し、残渣をクロロホルム中に回収し、粘稠な溶液をMeOHの高速攪拌溶液(500mL)に滴下し、そこで白色固体を形成させた。この溶液をデカントし、残渣をMeOH(100mL)中に回収し、高速で1時間攪拌した。生成物を真空ろ過により回収し、減圧乾燥し、4gの1,1’−(9,10−ジデシルオクタデカン−1,18−ジイル)ビス(3−(6−ノニル−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリミジン−2−イル)尿素)を得た。
還流冷却器を装着した250mLの丸底フラスコの中で、ピリジン(50mL)中に11,12−ビス(8−イソシアナトオクチル)ドコサン(二量体ジイソシアネート,Cognis Corp.)(5.18g、8.39ミリモル)及び2−アミノ−6−ペンタデシルピリミジン−4(1H)−オン(5.67g、17.63ミリモル)を添加し、白色懸濁液を得た。混合物をアルゴン下75℃に加熱し、24時間攪拌した。ピリジンを除去し、残渣をクロロホルム中に回収した。濁った溶液をろ過し、得られた透明溶液を50mlに濃縮し、粘稠な溶液をMeOHの高速攪拌溶液(1L)に注ぎ、そこで白色固体を形成させた。固体をろ過によって回収し、24時間減圧乾燥して、10.5gの1,1’−(9,10−ジデシルオクタデカン−1,18−ジイル)ビス(3−(4−オキソ−6−ペンタデシル−1,4−ジヒドロピリミジン−2−イル)尿素)を得た。
100mLの丸底フラスコの中で、ピリジン40mL中に2−アミノ−5−ペンタデシル−6−テトラデシルピリミジン−4(1H)−オン(0.834g、1.610ミリモル)を添加し、白色懸濁液を得た。混合物を50℃に加熱した。11,12−ビス(8−イソシアナトオクチル)ドコサン(0.473g、0.767ミリモル)を5mLのピリジンに溶解させ、一度に混合物に添加した。反応を75℃に一晩加熱した。ピリジンをロータリーエバポレータで除去した。生成物を、3%のMeOH/CH2Cl2を用いてシリカゲルを通してカラムクロマトグラフィによって精製して、1gの1,1’−(9,10−ジデシルオクタデカン−1,18−ジイル)ビス(3−(4−オキソ−6−ペンタデシル−5−テトラデシル−1,4−ジヒドロピリミジン−2−イル)尿素)を得た。
黒色固体インク組成物を、30グラムのUNACID550及び5グラムの実施例7の生成物と、2グラムの酸化防止剤NAUGARD524と、2グラムの着色剤サビニル(Savinyl)ブラックRLSとを混合することによって調製する。この混合物を140℃の温度まで加熱し、この温度で少なくとも1時間攪拌して均質な混合物を形成する。その後、この混合物を25℃に冷却して黒色固体インクを得る。
黒色インク組成物を、20グラムのUNACID550及び20グラムの実施例8の生成物と、2グラムの酸化防止剤NAUGARD524と、2グラムの着色剤サビニル・ブラックRLSとを混合することによって調製する。この混合物を140℃の温度まで加熱し、この温度で少なくとも1時間攪拌して均質な混合物を形成する。その後、混合物を25℃に冷却して黒色固体インクを得る。
黒色固体インク組成物を、5グラムのUNACID550及び35グラムの実施例9の生成物と、2グラムの酸化防止剤NAUGARD524と、2グラムの着色剤サビニル・ブラックRLSとを混合することによって調製する。この混合物を140℃の温度まで加熱し、少なくとも1時間この温度で攪拌して均質な混合物を形成する。その後、混合物を25℃に冷却して黒色固体インクを得る。
実施例6から実施例9までの材料の熱特性(溶融温度)を、示差走査熱量測定(DSC)を用いて分析した。試料を10℃/分での加熱−冷却−加熱サイクルにかけ、報告される溶融温度は第2の熱サイクルの吸熱溶融転移の頂点から得たものである。

表1
Figure 0005574255
実施例6から実施例9を、RheometericsRF53流体分光計で、コーン−プレート形状(25mm)及び公称ギャップ20ミクロンで複素粘度について分析した。ゼロずり粘度を温度の関数として測定し、選択された温度における粘度を表2に示す。

表2
Figure 0005574255
実施例6〜9の機械的特性は、Hysitron Triboindenter(登録商標)を用いたナノ押し込み実験によって測定した。表3に示されるように、各実施例の減少した弾性率はコンプライアンス法を用いて非荷重材料応答から測定し、硬度は、最大接触荷重を、既知の先端部の形状関数(shape function)から得られる対応の突出部面積で割ったものとして計算した。実験は室温で行った。

表3
Figure 0005574255

Claims (3)

  1. 着色剤と、次式
    Figure 0005574255
    の化合物を含むインク・ビヒクルと、を含む相変化インク組成物であって、
    式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に、置換アルキル基、非置換アルキル基、線状アルキル基、及び分枝状アルキル基を含み、ヘテロ原子が中に存在してもしなくてもよく、9個から15個までの炭素原子を有するアルキル基、置換アルキルアリール基、非置換アルキルアリール基、線状アルキルアリール基、及び分枝状アルキルアリール基を含み、ヘテロ原子がアルキル部分あるいはアリール部分の中に存在してもしなくてもよく、9個から15個までの炭素原子を有するアルキルアリール基、置換アリールアルキル基、非置換アリールアルキル基、線状アリールアルキル基、及び分枝状アリールアルキル基を含み、ヘテロ原子がアリール部分あるいはアルキル部分の中に存在してもしなくてもよく、9個から15個までの炭素原子を有するアリールアルキル基、または水素から選択され、ここで、R1、R2、R3及びR4は同一又は異なることができるが、ただしR1及びR2の両方が水素であることはできず、R3及びR4の両方が水素であることはできず、
    前記インク・ビヒクルは、少なくとも25重量%存在し、
    式中、Xは炭素であり、iは3から50までの間の整数であり、Y及びY’はそれぞれ独立に炭素及び水素原子から選択され、jは1から50までの間の整数であり、j’は1から50までの間の整数であり、Xに結合する全ての非水素原子についてΣXi/ΣYjY’j'の比は0.1から1.5までであり、
    前記インクは、35℃から120℃までの溶融温度と、140℃以下のジェッティング温度における100ポアズ未満の複素粘度と、25℃における0.1GPaを超える弾性率とを同時に示すことを特徴とする相変化インク組成物。
  2. 前記相変化インク・ビヒクルが、次式
    Figure 0005574255

    Figure 0005574255
    又は
    Figure 0005574255
    の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の相変化インク組成物。
  3. (1)インクジェット印刷装置に、
    請求項1に記載されている相変化インク組成物を組み込むステップと、
    (2)前記インクを溶融するステップと、
    (3)前記溶融したインクの液滴を基材上に画像様パターンで噴出させるステップと
    を含むことを特徴とする方法。
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