JP5573234B2 - Cmp研磨液及びこのcmp研磨液を用いた基板の研磨方法 - Google Patents

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Description

本発明は、CMP研磨液及びこのCMP研磨液を用いた基板の研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路(LSI)の高集積化、高性能化に伴って、新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(CMP)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜層の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に利用される技術となっている(例えば、特許文献1参照)。
CMPに用いられる金属用の研磨液は、一般に酸化剤及び固体砥粒を有しており、必要に応じてさらに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤(金属防食剤)が添加される。研磨は、まず、酸化剤によって金属層表面を酸化し、その酸化層を固体砥粒によって削り取るのが基本的なメカニズムであると考えられている。
溝(凹部)上に堆積した金層表面の酸化層は、研磨パッドにあまり触れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないが、研磨パッドに触れる凸部上に堆積した金属層表面の酸化層では、削り取りが進む。従って、CMPの進行とともに、凸部上の金属層が除去されて基板表面は平坦化される(例えば、非特許文献1参照)。
一方、半導体素子の高集積化に伴い多ピン化、狭ピッチ化、さらに薄型実装化が要求されている。さらに、半導体素子と配線基板間での配線遅延やノイズ防止も重要な課題となっている。このために、半導体素子と配線基板との接続方式は、従来のワイヤボンディングを主体とした実装方式に替わりフリップチップ実装方式が広く採用されてきている。
そして、このフリップチップ実装方式においては、半導体素子の電極端子上に突起電極を形成し、この突起電極を介して配線基板上に形成された接続端子に一括して接合するはんだバンプ接続法が広く使用されている。
CMP研磨液としては、基板に形成された窒化チタン又は窒化タンタル等からなる層を研磨対象とするものとして、保護膜形成剤、有機酸を添加した研磨液が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、銅からなる層にCMPを適用する試みは、例えば、2−キノリンカルボン酸を添加した研磨液を用いる方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。また、ニッケル層にCMPを適用する試みは、例えばHDD磁気ヘッド用研磨液として砥粒、有機酸、酸化剤を添加した研磨液を用いる方法が知られている(例えば、特許文献4参照)。
ところで、パラジウムは、一般に白金やルテニウム等と共に「貴金属」に分類される。このような貴金属層にCMPを適用する試みは、例えば、硫黄化合物を添加した研磨液や、ジケトン、窒素含有複素環化合物、又は両性イオン化合物の何れかを添加した研磨液、白金族系金属の酸化物を添加した研磨液を用いる方法が知られている(例えば、特許文献5、6、7参照)。
米国特許第4944836号公報 特許第3780767号公報 特許第3192968号公報 特開2006−297501号公報 国際公開第01/44396号パンフレット 米国特許第6527622号明細書 特開平11−121411号公報
ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌、第138巻11号(1991年発行)、3460〜3464頁
しかし、これまではパラジウムをCMPによって研磨する検討はなされていない。本発明者らの知見によれば、上記特許文献2、3、4の研磨液では、酸化されにくい上に硬度が高いパラジウムを研磨することができない。また、上記特許文献5、6、7の研磨液では、白金やルテニウムが研磨できるとされるが、パラジウムを同じ研磨液で研磨しても研磨が進行しないことが判明した。
そこで、本発明は、少なくともパラジウム層の研磨速度を、従来の研磨液を用いた場合よりも向上させることができるCMP研磨液、及びこのCMP研磨液を用いた研磨方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記一般式(1)で表されるα−アミノ酸、リン酸類、酸化剤及び砥粒を含有するCMP研磨液を提供する。
Figure 0005573234

[一般式(1)中、Rは、水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基、又は、水素原子を示す。]
本発明のCMP研磨液によれば、少なくともパラジウム層の研磨速度を、従来の研磨液を用いた場合よりも向上させ、所望の研磨速度で研磨することができる。
酸化剤は、過酸化水素、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩及び過硫酸塩からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
砥粒は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア及びセリアからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
砥粒の含有量は、CMP研磨液全質量基準で0.1〜10質量%であることが好ましい。
本発明のCMP研磨液は、パラジウム研磨用のCMP研磨液として特に有用である。
本発明は、基板と研磨布の間にCMP研磨液を供給しながら、基板を研磨布で研磨する、基板の研磨方法であって、基板が、パラジウム層を有する基板であり、CMP研磨液が、下記一般式(1)で表されるα−アミノ酸、リン酸類、酸化剤及び砥粒を含有する、研磨方法を提供する。本発明の研磨方法によれば、少なくともパラジウム層の研磨速度を、従来の研磨液を用いた場合よりも向上させ、所望の研磨速度で研磨することができる。
Figure 0005573234

[一般式(1)中、Rは、水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基、又は、水素原子を示す。]
本発明のCMP研磨液及びこのCMP研磨液を用いた研磨方法によれば、少なくともパラジウム層の研磨速度を、従来の研磨液を用いた場合よりも向上させ、所望の研磨速度で研磨することができる。
突起電極を有する基板の製造方法の第1実施形態を示す断面図である。 突起電極を有する基板の製造方法の第2実施形態を示す断面図である。 突起電極を有する基板の製造方法の第3実施形態を示す断面図である。 第3実施形態の具体例を示す断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。本実施形態に係るCMP研磨液(以下、場合により「研磨液」と表記する)は、α−アミノ酸、リン酸類、酸化剤及び砥粒を少なくとも含有する。
(α−アミノ酸)
CMP研磨液は、下記一般式(1)で表されるα−アミノ酸を含有する。一般式(1)中のRは、水酸基で置換されていてもよいメチル基、又は、水素原子が好ましく、水素原子がより好ましい。α−アミノ酸としては、グリシン、アラニン、セリン等が挙げられる。
Figure 0005573234

[一般式(1)中、Rは、水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基、又は、水素原子を示す。]
α−アミノ酸は、パラジウム表面に配位結合すると共に、α−アミノ酸同士が相互に水素結合を行ってパラジウム表面上に層状に広がると考えられ、ここで形成されたアミノ酸層にリン酸類が保持されることによって砥粒とパラジウムとの反応が促進され、良好な研磨速度が得られると推定される。
このため、一般式(1)のRがフェニル基などのかさ高い置換基、炭素数3以上の大きな側鎖、及び、水素結合以外の結合や静電反発を誘発する官能基を持つ化合物などであると、層構造がゆがむために良好な研磨速度を得ることは難しいと推定される。例えば、グルタミン酸や、トリプトファンでは、グリシンやセリンに比べて良好な研磨速度を得ることができない。
α−アミノ酸の含有量は、研磨液全質量に対して、0.01〜2質量%であることが好ましい。この含有量が、0.01質量%未満になると、CMPによるパラジウム層の研磨速度が小さくなる傾向があり、下限値としては、0.1質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることが特に好ましい。また、2質量%を超えると、パラジウム層の研磨速度は飽和する傾向があり、上限値としては、1.5質量%以下であることがより好ましい。
(リン酸類)
CMP研磨液は、リン酸類を含有する。リン酸類は、後述する酸化剤によって酸化された金属を、溶解及び/又は錯化することによって金属膜の研磨を促進すると考えられ、パラジウムに対する酸化金属溶解剤としての機能を有するものと推定される。
パラジウムに対する酸化金属溶解剤としての機能を有する化合物としては、種々の無機酸、有機酸等が考えられるが、本発明者らの検討によれば、リン酸類以外の酸では、パラジウムに対する良好な研磨速度を得ることは難しい。
リン酸類とは、リン酸及びリン酸骨格をもつ他の類似化合物群を示し(リン酸、リン酸誘導体、ピロリン酸、ピロリン酸誘導体、ポリリン酸、ポリリン酸誘導体等)、これらの塩も包含する。リン酸類の具体的例としては、リン酸、次リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、ピロ亜リン酸、ポリリン酸などが挙げられる。また、リン酸類の塩の例としては、リン酸類の陰イオンと、陽イオンとの塩であり、陽イオンの例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、パラジウム、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、錫、アンモニウムなどのイオンがある。これらの塩は、1個の金属と2個の水素を有する第一塩、2個の金属と1個の水素を有する第二塩、3個の金属を有する第三塩のいずれでもよく、酸性塩、アルカリ性塩、中性塩のいずれでもよい。これらのリン酸類は、1種類を単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
上記リン酸類の含有量は、研磨液全重量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましい。この含有量が、0.1質量%未満になると、CMPによるパラジウム層、ニッケル層、下地金属層の研磨速度が小さくなる傾向があり、下限値としては、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることが特に好ましい。また、10質量%を超えると、パラジウム層の研磨速度が減少する傾向があり、上限値としては、5質量%以下であることがより好ましい。
(酸化剤)
CMP研磨液に含まれる酸化剤は、層形成用等として基板に用いられる金属に対する酸化剤である。酸化剤としては、過酸化水素(H)、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩、過硫酸塩等が好ましく、その中でも過酸化水素が特に好ましい。これらは、1種類単独で、又は2種類以上混合して用いることができる。
基体(基板)が、集積回路用素子を含むシリコン基板である場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染が望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。但し、適用対象の基体が、半導体素子を含まないガラス基板等である場合は、不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
酸化剤の含有量は、研磨液全質量に対して、0.05〜20質量%であることが好ましく、0.1〜15質量%であることがより好ましく、0.1〜10質量%であることが特に好ましい。この配合量が、0.05質量%未満では、金属の酸化が不充分でパラジウム層、ニッケル層、下地金属層の研磨速度が低くなる傾向があり、20質量%を超えると、研磨面に荒れが生じる傾向がある。なお、過酸化水素は通常、過酸化水素水として入手可能である。従って、酸化剤として過酸化水素を使用する場合、実濃度に換算して、上記含有量になるようにする。また、後述するようなパラジウム層の他に、ニッケル層、下地金属層等を有する基板を研磨する場合においても、上記含有量であることが好ましい。
(砥粒)
砥粒としては、具体的には、アルミナ(ヒュームドアルミナ、遷移アルミナ)、シリカ(ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ)、ジルコニア、チタニア、セリア等を挙げることができ、中でもヒュームドアルミナ、遷移アルミナ、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカが好ましく、研磨速度を高速に保ちながら研磨傷を抑制できる点で、コロイダルシリカがさらに好ましい。
砥粒の含有量は、研磨液全質量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜8.0質量%の範囲であることがより好ましい。この含有量が、0.1質量%以上であれば、物理的な削り取り作用を得ることができ、CMPによるパラジウム層の研磨速度が大きくなる傾向がある。同様の観点から、砥粒の含有量は、0.5質量%以上であることが更に好ましい。また、砥粒の含有量が10質量%以下であれば、粒子が凝集沈降するのを抑制できる傾向にある。同様の観点から、砥粒の含有量は、5質量%以下であることが更に好ましい。また、10質量%を超える量を添加しても、添加に見合った研磨速度の増加が見られない傾向がある。このような傾向は、パラジウム層の研磨速度により顕著に見られる傾向がある。
砥粒の一次粒径は、平坦性及び研磨後に被研磨面に残る傷を抑制できる点で、300nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることが特に好ましく、100nm以下であることが極めて好ましい。また、一次粒径の下限としては、特に制限はないが、充分な物理的な削り取り作用を得ることができる点で、1nm以上であることがより好ましく、3nm以上であることが特に好ましく、5nm以上であることが極めて好ましい。
ここで、前記一次粒径とは、「平均一次粒子径」をいい、BET比表面積から算出できる粒子の平均直径をいう。具体的には、まず砥粒を800℃(±10℃)で1時間乾燥し灼熱残分を得る。次に、この灼熱残分を乳鉢(磁性、100ml)で細かく砕いて測定用試料とする。そして、BET比表面積測定装置(例えばユアサアイオニクス(株)製、商品名:オートソーブ6)を用いて、測定用試料のBET比表面積V(単位:nm/g)を測定し、式:D=6/(ρ・V)により求められる値D(nm)を平均一次粒子径とする。なお、上記式中のρは粒子の密度(単位:g/nm)を表しており、粒子がコロイダルシリカの場合には「ρ=0.022」である。
CMP研磨液中の研磨粒子の一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(例えば株式会社日立製作所製のS4700)を用いて測定することができる。
具体的な測定方法としては、例えば、上記の二種の無機砥粒を含む複合粒子と、そのほかの成分を混合して研磨液を作製し、この研磨液を適量採取する。採取量としては、砥粒濃度を考慮して決定し、例えば砥粒濃度1質量%の時は0.2cc程度採取する。採取した研磨液を乾燥し、観察する。
砥粒の平均二次粒子径は、5〜500nmであることが好ましい。平坦性が向上する点で、上記平均二次粒子径は、上限値が、300nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることが更に好ましく、100nm以下であることが特に好ましい。また、研磨粒子によるメカニカルな反応層(酸化層)除去能力を確保でき、研磨速度が速くなる点で、上記平均二次粒子径は、下限値が、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましい。
また、上記研磨粒子の平均二次粒子径とは、CMP研磨液中の研磨粒子の二次粒子径をいい、例えば、光回折散乱式粒度分布計(例えば、COULTER Electronics社製の COULTER N4SD)を用いて測定することができる。
(金属防食剤)
CMP研磨液に、金属防食剤をさらに添加することもできる。金属防食剤は、金属層のエッチングを抑止し、ディッシング特性を向上させる化合物である。
金属防食剤としては、具体的には例えば、イミン、アゾール、メルカプタン及び多糖類等を挙げることができ、上記の中でも金属層のエッチング速度の抑制と金属層の研磨速度の両立の観点で含窒素環状化合物が好適である。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
イミンは、具体的には、ジチゾン、クプロイン(2,2’−ビキノリン)、ネオクプロイン(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等を挙げることができる。
アゾールは、具体的には、ベンズイミダゾール−2−チオ−ル、トリアジンジチオール、トリアジントリチオール、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオプロピオン酸、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオブチル酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール、2−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾールメチルエステル、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾールブチルエステル、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾールオクチルエステル、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、[1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル][1,2,4−トリアゾリル−1−メチル][2−エチルヘキシル]アミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸、テトラゾール、5−アミノ−テトラゾール、5−メチル−テトラゾール、1−メチル−5−メルカプトテトラゾール、1−N,N−ジメチルアミノエチル−5−テトラゾール等を挙げることができる。
メルカプタンは、具体的には、ノニルメルカプタン及びドデシルメルカプタン等を挙げることができる。
多糖類は、具体的には、グルコース、セルロース等を挙げることができる。
前記金属防食剤を添加する場合、その配合量は、α−アミノ酸とリン酸による研磨速度向上効果を損なわない範囲であることが好ましく、エッチング抑制機能と研磨速度との両立を図る点で、研磨液全質量に対して、0.005〜2.0質量%とすることが好ましい。より高いエッチング性能を得ることができる点で、0.01質量%以上とすることがより好ましく、0.02質量%以上とするが更に好ましい。また、好適な研磨速度を得やすくなる点で、1.0質量%以下とすることがより好ましく、0.5質量%以下とすることが特に好ましい。
(水溶性ポリマ)
CMP研磨液には、研磨後の平坦性を向上できる点で、水溶性ポリマを添加することができる。上記の観点では、水溶性ポリマの重量平均分子量としては、500以上とすることが好ましく、1500以上とすることがより好ましく、5000以上とすることが特に好ましい。重量平均分子量の上限は、特に規定するものではないが、溶解性の観点から、500万以下が好ましい。重量平均分子量が、500未満では高い研磨速度が発現しない傾向にある。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができ、より具体的には下記のような条件で測定することができる。
使用機器:日立L−6000型〔株式会社日立製作所製〕
カラム:ゲルパックGL−R420+ゲルパックGL−R430+ゲルパックGL−R440〔日立化成工業株式会社 商品名、計3本〕
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:1.75ml/min.
検出器:L−3300RI〔株式会社日立製作所製〕
重量平均分子量が500以上の水溶性ポリマとしては、研磨液の成分の溶解性が低下せず、砥粒が凝集しなければ特に制限はないが、具体的には、多糖類、ポリカルボン酸系化合物、ビニルポリマ、グリコール化合物等を挙げることができ、これらは単独で又は2種類以上混合して用いることができる。なお、水溶性ポリマは単一のモノマーからなるホモポリマーであっても、2つ以上のモノマーからなる共重合体(コポリマー)であってもよい。上記ポリカルボン酸系化合物としては、ポリカルボン酸又はその塩、ポリカルボン酸エステル又はその塩が挙げられる。
上記水溶性ポリマとして使用する多糖類の具体例としては、例えばアルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、寒天、カードラン及びプルラン等を挙げることができる。また、上記水溶性ポリマとして使用するポリカルボン酸系化合物の具体例としては、例えば、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル及びその塩、及びこれらの共重合体を挙げることができる。
さらに、上記水溶性ポリマとして使用するビニルポリマの具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等を挙げることができる。また、ポリエチレングリコール等を使用することもできる。
上記水溶性ポリマの化合物を使用するときは、適用する基体が半導体集積回路用シリコン基板等の場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸もしくはそのアンモニウム塩が望ましい。基体が、ガラス基板等である場合はその限りではない。
上記水溶性ポリマの化合物の中でも、高平坦化が可能である点で、プルラン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン、それらのエステル及びそれらのアンモニウム塩が好ましい。
(pH)
CMP研磨液のpHは、パラジウム層のCMP研磨速度が大きくなるという観点から、1〜12であることが好ましい。pHが1以上、またはpHが6以下であれば、所定のCMPによる研磨速度が確保できる傾向があり、実用的な研磨液となりうる。pHは、1〜5であることがより好ましく、1〜4であることが特に好ましい。
(研磨方法)
以上説明したCMP研磨液を用いることで、基板の研磨が可能となる。すなわち、パラジウム層を有する基板と研磨布の間に、α−アミノ酸、リン酸類、酸化剤及び砥粒を少なくとも含有するCMP研磨液を供給しながら、基板を研磨布で研磨する、基板の研磨方法が提供される。
この研磨方法を適用するに当たり、基板の被研磨面を研磨定盤の研磨布に押しあて、被研磨面と研磨布との間に本発明のCMP研磨液を供給しながら、基板の裏面(被研磨面と反対の面)に所定の圧力を加えた状態で、基板を研磨定盤に対して相対的に動かすことによって被研磨面を研磨することが好ましい。
研磨装置としては、例えば、回転数を変更可能なモータ等が取り付けてあり、研磨布(パッド)を貼り付け可能な定盤と、基板を保持するホルダーとを有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用できる。研磨条件としては、基板が飛び出さないように定盤の回転速度を、200rpm以下の低回転にすることが好ましい。
研磨布に押しあてた基板へ加える圧力(研磨圧力)は、4〜100kPaであることが好ましく、基板面内の均一性及びパターンの平坦性の見地から、6〜50kPaであることがより好ましい。本発明のCMP研磨液を用いることにより、低研磨圧力において高い研磨速度でパラジウム層を研磨することができる。低い研磨圧力で研磨が可能であるということは、研磨層の剥離、チッピング、小片化、クラッキング等の防止や、パターンの平坦性の観点から重要である。
研磨している間、研磨布には、CMP研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量としては、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤなどを用いて基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
CMP研磨液の効果が最も発揮される基板は、パラジウム層(パラジウムを含有する層をいう)を有する基板である。シリコン等の半導体ウエハ上に、少なくとも絶縁膜層、ニッケル層(ニッケルを含有する層をいう)、パラジウム層がこの順に形成された基板に対しても好適である。なお、絶縁膜層とニッケル層の間には、下地金属層が形成されていてもよい。
パラジウム層を形成する材料としては、パラジウム、パラジウム合金、その他のパラジウム化合物から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
ニッケル層を形成する材料としては、ニッケル、ニッケル合金、その他のニッケル化合物から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
下地金属層は、層間絶縁膜へ導電性物質が拡散するのを防ぐ層である。下地金属層を形成する材料としては、タンタル、タンタル合金、窒化タンタル等のタンタル化合物;チタン、チタン合金、窒化チタン等のチタン化合物;タングステン、窒化タングステン、タングステン合金等のタングステン化合物などが挙げられる。
絶縁膜層は、SiO膜、SiN膜等の無機絶縁膜、オルガノシリケートグラス、全芳香環系Low−k膜等のLow−k膜などが挙げられる。
以下、CMP研磨液を用いる研磨方法を、図面を参照しながら説明する。図1は、突起電極を有する基板の製造方法の第1実施形態を示す断面図であり、この製造方法の工程の一部に上記研磨方法が適用される。
図1(a)に示す基板は、シリコンウエハ1と、シリコンウエハ1上に形成された凹凸を有する絶縁膜2と、絶縁膜2の凹凸面を被覆するアンダーバリアメタル層3と、を備えている。なお、このアンダーバリアメタル層3がパラジウム層に相当する。このような基板のアンダーバリアメタル層3を本発明のCMP研磨液を用いて研磨する。すなわち、アンダーバリアメタル層3と研磨布の間に、1,2,4−トリアゾール、リン酸類、酸化剤及び砥粒を含有するCMP研磨液を供給しながら、基板を研磨布で研磨して、絶縁膜2の凸部を露出させる。
このような研磨により、絶縁膜2の凸部上に形成されたアンダーバリアメタル層3が除去される。図1(b)は、このような研磨で得られる基板を示す断面図である。
次に、絶縁膜2の凹部上に形成されたアンダーバリアメタル層3が露出するように、アンダーバリアメタル層3が除去された絶縁膜2の凸部上に、公知の方法でレジストパターン4を形成する。図1(c)は、レジストパターン4が形成された基板を示す断面図である。
次に、電界メッキ法等の方法により、レジストパターン4が形成された基板における凹部に、突起電極5を形成し、絶縁膜2の表面から突出させる。図1(d)は、突起電極5が形成された基板を示す断面図である。最後に、レジストパターン4を除去することにより、シリコンウエハ1上に突起電極5が形成された基板を得ることができる。図1(e)は、このようにして得られた突起電極を有する基板を示す断面図である。なお、突起電極5としては、一般的に金、銀、銅、ニッケルや半田等の材料が使用される。
図2は、突起電極を有する基板の製造方法の第2実施形態を示す断面図であり、この製造方法の工程の一部においても上記研磨方法が適用される。但し、図2においては、研磨方法適用前の基板と(図2(a))と、最終的に得られる突起電極を有する基板(図2(b))のみを示しており、この間のCMP研磨、レジストパターン形成、突起電極形成、レジストパターン除去の各工程は、第1実施形態と同様に行なわれる。
図2(a)に示す基板は、シリコンウエハ1と、シリコンウエハ1上に形成された凹凸を有する絶縁膜2と、絶縁膜2の凹凸面を被覆する下地金属膜6と、下地金属膜6上に形成されたアンダーバリアメタル層3と、を備えている。なお、このアンダーバリアメタル層3がパラジウム層に相当する。なお、下地金属膜6の形成は、シリコンウエハ1へのアンダーバリアメタル層3の成分の拡散抑制や、シリコンウエハ1とアンダーバリアメタル層3の密着性向上を目的として行なわれる。
このような基板のアンダーバリアメタル層3及び下地金属膜6を本発明のCMP研磨液を用いて研磨する。すなわち、アンダーバリアメタル層3と研磨布の間に、1,2,4−トリアゾール、リン酸類、酸化剤及び砥粒を含有するCMP研磨液を供給しながら、基板を研磨布で研磨して、絶縁膜2の凸部を露出させる。このような研磨により、絶縁膜2の凸部上に形成されたアンダーバリアメタル層3及び下地金属膜6が除去される。そして、このようにして得られた基板に対して、第1実施形態と同様に、レジストパターン形成、突起電極形成、レジストパターン除去を行なうことで、図2(b)に示す、シリコンウエハ1上に突起電極5が形成された基板を得ることができる。
図3は、突起電極を有する基板の製造方法の第3実施形態を示す断面図であり、この製造方法の工程の一部においても上記研磨方法が適用される。但し、図3においては、研磨方法適用前の基板と(図3(a))と、最終的に得られる突起電極を有する基板(図3(b))のみを示しており、この間のCMP研磨、レジストパターン形成、突起電極形成、レジストパターン除去の各工程は、第1実施形態と同様に行なわれる。
図3(a)に示す基板は、シリコンウエハ1と、シリコンウエハ1上に形成された凹凸を有する絶縁膜2と、絶縁膜2の凹凸面を被覆する下地金属膜6と、下地金属膜6上に形成された第1のアンダーバリアメタル層3bと、第1のアンダーバリアメタル層3b上に形成された第2のアンダーバリアメタル層3aと、を備えている。なお、この第1のアンダーバリアメタル層3b又は第2のアンダーバリアメタル層3aがパラジウム層に相当する。
このような基板の第1のアンダーバリアメタル層3b、第2のアンダーバリアメタル層3a及び下地金属膜6を本発明のCMP研磨液を用いて研磨する。すなわち、第2のアンダーバリアメタル層3aと研磨布の間に、1,2,4−トリアゾール、リン酸類、酸化剤及び砥粒を含有するCMP研磨液を供給しながら、基板を研磨布で研磨して、絶縁膜2の凸部を露出させる。このような研磨により、絶縁膜2の凸部上に形成された第1のアンダーバリアメタル層3b、第2のアンダーバリアメタル層3a及び下地金属膜6が除去される。そして、このようにして得られた基板に対して、第1実施形態と同様に、レジストパターン形成、突起電極形成、レジストパターン除去を行なうことで、図3(b)に示す、シリコンウエハ1上に突起電極5が形成された基板を得ることができる。
図3における第1のアンダーバリアメタル層をニッケル層、第2のアンダーバリアメタル層をパラジウム層とした例(アンダーバリアメタルが2層からなる構造)を図4に示す。
図4(a)に示す基板は、シリコン基板11上に設けられた絶縁膜12の凹凸部上に、下地金属層15、ニッケル層14及びパラジウム層13がこの順に形成されてなるものである。本発明のCMP研磨液を用いて、パラジウム層13、ニッケル層14及び下地金属層15を研磨し、図4(b)に示すように、絶縁膜12の凸部を露出させることができる。
CMP研磨液を用いる研磨方法の他の例としては、絶縁膜12の凸部上に存在するパラジウム層13を研磨してニッケル層14を露出させる第1の研磨工程と、絶縁膜層1の凸部上に存在するニッケル層14、下地金属層15、及び絶縁膜12の凹部を埋め込んでいるパラジウム層13の一部を研磨して、絶縁膜の凸部を露出させる第2の研磨工程とを含む研磨方法であって、この2つの研磨工程のうち、少なくとも第1の研磨工程で、CMP研磨液を用いる方法が挙げられる。
以下、実施例により本発明を説明する。なお、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
(研磨液作製方法)
実施例1〜4及び比較例1〜11で用いるCMP研磨液は、研磨液全質量に対して、二次粒子径42nmのコロイダルシリカを2〜10質量%、30%過酸化水素水を10質量%、表1に示す酸化金属溶解剤を1〜5質量%、表1に示すα−アミノ酸を0〜1質量%、残部に純水を含有して調製した。これらの金属用研磨液を用いて下記の研磨条件で被研磨基板の研磨を行った。
(液状特性評価)
測定温度:25±5℃
pH:電気化学計器株式会社製、型番PHL−40で測定した。
(CMP研磨条件)
研磨装置:卓上ラッピング装置(株式会社ナノファクター製)
研磨液流量:11mL/分
基体:厚さ0.3μmのパラジウム膜をスパッタ法で形成したシリコン基板。
研磨パッド:独立気泡を持つ発泡ポリウレタン樹脂(ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社製、型番IC1000)
研磨圧力:29.4kPa
基体と研磨定盤との相対速度:25m/分
研磨液の供給量:11mL/分
研磨時間:1分
洗浄:研磨後ウエハを流水で良く洗浄後、水滴を除去し、乾燥させた。
(研磨品評価項目)
研磨速度:上記条件で研磨及び洗浄したパラジウム膜の研磨速度を研磨前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。
実施例1〜4及び比較例1〜11におけるパラジウム研磨速度(PdRR)を表1に示す。
Figure 0005573234
実施例1では、比較例1〜7と同一の酸化剤、砥粒を添加しているが、酸化金属溶解剤としてのリン酸と共に、α−アミノ酸としてグリシンを1質量%添加したものである。酸化剤は過酸化水素水である。実施例1は、パラジウム研磨速度が21nm/分と、比較例1〜7より速い値を示した。
実施例2では、比較例8〜11と同一の酸化剤、酸化金属溶解剤、砥粒を添加しているが、酸化金属溶解剤としてのリン酸と共に、α−アミノ酸としてグリシンを1質量%添加したものである。酸化剤は過酸化水素水である。実施例2は、パラジウム研磨速度が15nm/分と、比較例8〜11より速い値を示した。
実施例3では、比較例1〜7と同一の酸化剤、砥粒を添加しているが、酸化金属溶解剤としてのリン酸と共に、α−アミノ酸としてアラニンを1質量%添加したものである。酸化剤は過酸化水素水である。実施例3は、パラジウム研磨速度が14nm/分と、比較例1〜7より速い値を示した。しかし、実施例1より遅い値を示した。
実施例4では、比較例1〜7と同一の酸化剤、砥粒を添加しているが、酸化金属溶解剤としてのリン酸と共に、α−アミノ酸としてセリンを1質量%添加したものである。酸化剤は過酸化水素水である。実施例4は、パラジウム研磨速度が14nm/分と、比較例1〜7より速い値を示した。しかし、実施例1より遅い値を示した。
次に、上記実施例1及び2で用いたCMP研磨液の各成分の配合量を変えて、各成分の配合量による影響を調べた。
(研磨液作製方法・研磨品評価)
実施例5〜11で用いるCMP研磨液は、研磨液全質量に対して、二次粒子径42nmのコロイダルシリカを0.5〜10質量%、30%過酸化水素水を10質量%、リン酸を1〜3質量%、表2に示すα−アミノ酸を0.5〜5質量%、残部に純水を含有して調製した。比較例12で用いるCMP研磨液は、砥粒を含まないこと以外を実施例1と同様にした研磨液であり、比較例13で用いるCMP研磨液は、α−アミノ酸を含まないこと以外を実施例1と同様にした研磨液である。これらの金属用研磨液を用いて上記と同様の研磨条件で被研磨基板の研磨を行った。
Figure 0005573234
実施例1、5〜6、及び比較例12では、同一の酸化剤、酸化金属溶解剤を添加しているが、さらにα−アミノ酸としてグリシンを1質量%、砥粒として二次粒子径42nmのコロイダルシリカを0〜10質量%添加したものである。砥粒濃度が約2質量%で研磨速度が飽和しており、それ以上の量を添加しても研磨速度に大きな変化は見られなかった。
実施例2、7〜8では、同一の酸化剤を添加しているが、さらにα−アミノ酸としてグリシンを1質量%、砥粒として二次粒子径42nmのコロイダルシリカを10質量%、酸化金属溶解剤としてリン酸を1〜5質量%添加したものである。実施例のすべてのリン酸の濃度において良好なパラジウム研磨速度を得ることができた。
実施例1、9〜11、及び比較例13では、同一の酸化剤、酸化金属溶解剤を添加しているが、さらにα−アミノ酸としてグリシンを0〜5質量%、砥粒として二次粒子径42nmのコロイダルシリカを2質量%添加したものである。グリシンの濃度が1質量%以上ではパラジウム研磨速度が飽和しており、それ以上の量を添加しても研磨速度に変化はみられなかった。
本発明のCMP研磨液及びこのCMP研磨液を用いた研磨方法によれば、少なくともパラジウム層の研磨速度を、従来の研磨液を用いた場合よりも向上させ、所望の研磨速度で研磨することができる。
1…シリコンウエハ、2,12…絶縁膜、3…アンダーバリアメタル層、3a…第2のアンダーバリアメタル層、3b…第1のアンダーバリアメタル層、4…レジストパターン、5…突起電極、6,15…下地金属膜、11…シリコン基板、13…パラジウム層、14…ニッケル層。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表されるα−アミノ酸、リン酸類、酸化剤及び砥粒を含有する、パラジウム研磨用CMP研磨液。
    Figure 0005573234

    [一般式(1)中、Rは、水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基、又は、水素原子を示す。]
  2. 前記酸化剤が、過酸化水素、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩及び過硫酸塩からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1に記載のCMP研磨液。
  3. 前記砥粒が、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア及びセリアからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1又は2に記載のCMP研磨液。
  4. 前記砥粒の含有量が、CMP研磨液全量基準で0.1〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のCMP研磨液。
  5. 基板と研磨布の間にCMP研磨液を供給しながら、前記基板を前記研磨布で研磨する基板の研磨方法であって、
    前記基板が、パラジウム層を有する基板であり、
    前記CMP研磨液が、下記一般式(1)で表されるα−アミノ酸、リン酸類、酸化剤及び砥粒を含有する、研磨方法。
    Figure 0005573234

    [一般式(1)中、Rは、水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜2のアルキル基、又は、水素原子を示す。]
  6. 前記酸化剤が、過酸化水素、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩及び過硫酸塩からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項に記載の研磨方法。
  7. 前記砥粒が、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア及びセリアからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項又はに記載の研磨方法。
  8. 前記砥粒の含有量が、CMP研磨液全量基準で0.1〜10質量%である、請求項のいずれか一項に記載の研磨方法。
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