JP5572479B2 - 筋彫り刀 - Google Patents

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Description

本発明は、プラモデル、フィギア、ガレージキットを代表とするモデルに対して、微細な筋を加工する、つまり筋彫りを行うための筋彫り刀に関するものである。
近年、プラモデル、フィギア、ガレージキット等のモデルを個人的に制作することが好まれるようになってきており、そのための材料や器具あるいは工具が多種多様に提供されてきてもいる。これにともなって、プラモデルのような、型を使って大量生産されるモデルについても、好みに合うような加工や塗装を更に施す趣味も盛んに行われるようになってきている。
モデルのための加工としては、形作りや塗装の他に、「筋彫り」がある。この「筋彫り」は、モデルの単純な表面に「細くて一定の幅の筋」を形成することであり、この筋自体や、この筋内に塗料を塗り込めることによって、単純であったモデルの表面に変化を持たせるために必要な加工作業である。そして、この「筋彫り」を如何に行うかによって、例えば飛行機のモデルに現実味や美しさを持たせられるか否かが決定されることになる。
従って、本発明に係る筋彫り刀が対象としている「筋彫り」は、「ほぼ仕上がったモデルの単純な表面に細くて一定の幅の筋を形成することで、モデルの表面に変化を付け加えるための仕上げ加工または準仕上げ加工」と定義できるものであり、特許文献1の筋彫り刀が行おうとしている筋彫りとは、根本的に異なったものである。
特開2003−94299号公報、要約、図1
特許文献1の段落0001には、「木版画用、木彫用などの彫刻刀のうち、とくに手彫り作業の手始めに外郭の荒彫りのような線刻を行うとき、有利に用いることができるように工夫した、前刃とその両側にて対をなす斜刃とを有し、前刃及び各斜刃はそれらの刃縁が鈍角をなす交差域で線刻に供する表刃をもつ筋彫り刀に関するものである」なる記載があることから、この特許文献1の「筋彫り」は、「手彫り作業の手始めに外郭の荒彫りのような線刻を行う」ことであり、上述した本発明での「筋彫り」とは異なっている。
そして、この特許文献1の筋彫り刀は、「筋彫り刀による線刻のような使途において使い勝手がよく、すぐれた切れ味を長期間にわたって持続することができる彫刻刀を提供する」ことを目的としてなされたもので、図15に示すように、「前刃1の表刃が、全面で砥面9と接し、長手方向の傾斜姿勢を保持しながら砥面9と平行に摺動させ、斜刀2,3の表刃は、傾斜のまま刀身4を前刃の横幅の1/2宛横にずらせた偏き姿勢にて長手方向軸心1のまわりで左右に捻ることにより斜刀2,3の表刃が全面にて砥面9と接する転向姿勢を保持しつつ刀身4を砥面9と平行に摺動させる構成とした」ものである。
しかしながら、この特許文献1の「筋彫り」は、「手彫り作業の手始めに外郭の荒彫りのような線刻を行う」ことはできるかもしれないが、図15に示すような一般的な彫刻刀のような形状を有しているため、「ほぼ仕上がったモデルの単純な表面に細くて一定の幅の筋を形成すること」はできないと考えられる。
また、「ほぼ仕上がったモデルの単純な表面に細くて一定の幅の筋を形成する」、つまり筋彫りするには、彫刻刀のように刃を前方に押して形成する場合(図2参照)は勿論、刃を手前に動かしてあるいは引いて形成する場合(図1参照)の両方ができなければならない。何故なら、比較的小さいモデルの曲面では、このモデルを一方の手で回しながら他方の手で当該筋彫り具を手前側に動かさないと、モデルの表面に筋を形成することができないことがあるからである。
特に、モデルが飛行機である場合を例にとってみてみると、翼の胴体への付け根部分に、両者に跨る筋を綺麗に彫ろうとすれば、刃を押す場合と引く場合の両方で使用できるようになっていると、途切れのない筋彫りが綺麗に形成できることが分かっている。
そこで、本発明者等は、ほぼ仕上がったモデルの単純な表面に細くて一定の幅の筋を形成することができて、モデルの表面に変化を付け加えるための仕上げ加工または準仕上げ加工が行えるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、第1に、モデルの単純な表面に細くて一定の幅の筋を筋彫りすることができて、しかもこの筋彫りの方向を前方及び手前側への両方にすることができて、モデルの表面形状に合わせた筋彫りを綺麗に仕上げることのできる筋彫り刀を提供することにある。
また、本発明の第2目的は、上記第1目的が達成できることは勿論、刃部の、使用者の好みに応じた傾斜角度を調整できる筋彫り刀を提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「モデルMの表面に筋40を彫る所定幅の刃体10を、手で支えられて力を加えるためのホルダー20に取り付けてなる筋彫り刀100であって、
刃体10をホルダー20に交換可能に取り付け得るようにして、刃体10の刃部11による筋彫り方向を、手前側または前方に変換自在とし、
かつ、刃体10とホルダー20とを第1止め材31によって回動可能に連結するとともに、刃体10またはホルダー20に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧上に並ぶ複数の取付穴33を形成して、これら各取付穴33の1つに挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20とを角度調整可能に連結したことを特徴とする筋彫り刀100」
である。
すなわち、この請求項1に係る筋彫り刀100は、図1及び図2に示すように、刃体10と、手で支えられて力を加えるためのホルダー20とからなるものであり、刃体10をホルダー20に取り付けてなるものである。そして、この筋彫り刀100は、その刃体10によって、プラモデル、フィギア、ガレージセット等のモデルMの表面に筋40を彫るものである。
また、この筋彫り刀100は、その刃体10をホルダー20に交換可能に取り付け得るようにしてあるから、刃体10の刃部11による筋彫り方向が、図1に示すような手前側、または図2に示すような前方に変換自在となっているのである。
この筋彫り刀100の刃体10を、その刃部11が図1に示すような手前側に向く位置に変換した場合には、ホルダー20を手前側に引くことによって、モデルMの表面に手前側に延びる筋40が順次彫られるのである。このように、モデルMの表面に手前側に向けて筋40を彫れるということは、手前に引く力を入れることの方が人間にとって容易かつ自然であることから、筋40を形成する作業、つまり筋彫り作業を自然にしかも無理なく行えるのである。
また、この筋彫り刀100によって、モデルMの表面に手前側に向けて筋40を彫れるということは、仮に刃体10の刃部11がモデルM表面から外れたとしても、作業者が刃部11によって不用意に傷付けられることもないことを意味し、当該筋彫り刀100は、筋彫り作業を安全に行うことができるのである。
一方、この筋彫り刀100の刃体10を、その刃部11が図2に示すような前方側に向く位置に変換した場合には、ホルダー20を押すことによって、モデルMの表面に前方に延びる筋40が順次彫られるのである。このように、モデルMの表面に前方に向けて筋40を彫れるということは、大きな力を入れることができることから、筋40を形成する作業、つまり筋彫り作業をしっかりとしかも無理なく行えるのである。
また、この筋彫り刀100によって、モデルMの表面に前方に向けて筋40を彫れるということは、例えば、飛行機の翼と胴体との繋ぎ目のような細かいところにも筋40が形成できるということになり、綺麗な筋彫りを完成させることができるのである。
そして、この筋彫り刀100は、刃体10の刃部11による筋彫り方向を、手前側または前方側の何れの側に変換したとしても、刃体10が、例えば図2及び図7に示すように、一定幅に形成してあるから、モデルMの表面に一定の幅の筋40を筋彫りすることができるのである。換言すれば、この筋彫り刀100では、その刃体10が所定幅のものであるから、この所定幅以上に筋40の幅が広がることはないのである。
従って、この請求項1の筋彫り刀100は、第一に、筋彫りの方向を前方及び手前側への両方にすることができるものとなっており、しかもモデルMの単純な表面に細くて一定の幅の筋40を筋彫りし得て、結果的に、モデルMの表面形状に合わせた筋彫りを綺麗に仕上げることができるものとなっているのである。
た、この筋彫り刀100について、刃体10とホルダー20とを第1止め材31によって回動可能に連結するとともに、刃体10またはホルダー20に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧上に並ぶ複数の取付穴33を形成して、これら各取付穴33の1つに挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20とを角度調整可能に連結してある。
この筋彫り刀100では、モデルMの表面に筋40を彫る所定幅の刃体10を、手で支えられて力を加えるためのホルダー20に取り付けてなるものであり、かつ、これらの刃体10とホルダー20との取付を、第1止め材31による部分と、第2止め材32による部分との2カ所に具体化したものである。これらの第1止め材31及び第2止め材32は、刃体10とホルダー20との取付あるいは連結ができればどのようなものであってもよいが、後述する実施形態では、ネジあるいはボルトを採用している。
刃体10とホルダー20との第1止め材31による取付部分では、両者が回動し得る状態で取り付けるものであり、刃体10のホルダー20に対する取付角度を調整できるようにしているものである。第1止め材31は、刃体10とホルダー20との取付を行うに当たって両者間に挿通されるものであると筋彫り刀100全体の構成を簡単なものにし得るため、後述する実施形態に係る筋彫り刀100では、刃体10及びホルダー20の該当箇所に形成してある回動穴12及び取付穴33に挿通あるいはネジ止めされるものである。
一方、刃体10とホルダー20との第2止め材32による取付部分では、刃体10またはホルダー20の何れか一方に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧上に並ぶ複数の取付穴33が形成されるのであり、これら各取付穴33の1つに挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20との角度調整可能な連結がなされるのである。
刃体10またはホルダー20に形成される複数の取付穴33は、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧上に並ぶものであるから、この取付穴33としてどれを選択するかによって、例えば図5中の実線(+方向:図4に示した位置から刃部11が上方に向く方向)と仮想線(−方向:図4に示した位置から刃部11が下方に向く方向)にて示した刃体10から理解できるように、当該刃体10のホルダー20に対する取付角度が調整できるのである。
勿論、第1止め材31による、刃体10のホルダー20に対する取付方向を、例えば図5に示す方向から、図12に示す方向に変換することによって、刃体10による筋40の形成方向を、手前側に延びる場合と前方に延びる場合の2通りの使い分けができることはいうまでもない。
従って、この請求項1に係る筋彫り刀100は、第二の機能として、刃部11の、使用者の好みに応じた傾斜角度に調整できるものとなっている。
さらに、上記課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、
モデルMの表面に筋40を彫る所定幅の刃体10を、手で支えられて力を加えるためのホルダー20に取り付けてなる筋彫り刀100であって、
刃体10をホルダー20に交換可能に取り付け得るようにして、刃体10の刃部11による筋彫り方向を、手前側または前方に変換自在とし、
かつ、刃体10とホルダー20とを第1止め材31によって回動可能に連結するとともに、刃体10またはホルダー20に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧穴34を形成して、この円弧穴34に挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20とを角度調整可能に連結したことを特徴とする筋彫り刀100
である。
この請求項2の筋彫り刀100でも、上記請求項1の筋彫り刀100と同様に、これらの刃体10とホルダー20との取付を、第1止め材31による部分と、第2止め材32による部分との2カ所に具体化したものである。この請求項2に係る筋彫り刀100においても、刃体10とホルダー20との第1止め材31による取付部分では、両者が回動し得る状態で取り付けるものであり、刃体10のホルダー20に対する取付角度を調整できるようにしているものである。
一方、刃体10とホルダー20との第2止め材32による取付部分では、刃体10またはホルダー20の何れか一方に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧状の円弧穴34が形成されるのであり、この円弧穴34に挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20との角度調整可能な連結がなされるのである。
刃体10またはホルダー20に形成される円弧穴34は、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧状のものであるから、この円弧穴34のどの位置で第2止め材32の固定を行うかによって、例えば図5中の実線と仮想線にて示した刃体10から理解できるように、当該刃体10のホルダー20に対する取付角度が調整できるのである。
勿論、第1止め材31による、刃体10のホルダー20に対する取付方向を、例えば図5に示す方向から、図12に示す方向に変換することによって、刃体10による筋40の形成方向を、手前側に延びる場合と前方に延びる場合の2通りの使い分けができることは、請求項1のそれと同様である。
従って、この請求項2に係る筋彫り刀100は、筋彫りの方向を前方及び手前側への両方にすることができるものとなっており、しかもモデルMの単純な表面に細くて一定の幅の筋40を筋彫りし得て、結果的に、モデルMの表面形状に合わせた筋彫りを綺麗に仕上げることができて、刃部11の、使用者の好みに応じた傾斜角度に調整できるものとなっている。
以上、説明したとおり、本発明においては、
「モデルMの表面に筋40を彫る所定幅の刃体10を、手で支えられて力を加えるためのホルダー20に取り付けてなる筋彫り刀100であって、
刃体10をホルダー20に交換可能に取り付け得るようにして、刃体10の刃部11による筋彫り方向を、手前側または前方に変換自在とし、
かつ、刃体10とホルダー20とを第1止め材31によって回動可能に連結するとともに、刃体10またはホルダー20に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧上に並ぶ複数の取付穴33を形成して、これら各取付穴33の1つに挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20とを角度調整可能に連結したこと」
または、
「モデルMの表面に筋40を彫る所定幅の刃体10を、手で支えられて力を加えるためのホルダー20に取り付けてなる筋彫り刀100であって、
刃体10をホルダー20に交換可能に取り付け得るようにして、刃体10の刃部11による筋彫り方向を、手前側または前方に変換自在とし、
かつ、刃体10とホルダー20とを第1止め材31によって回動可能に連結するとともに、刃体10またはホルダー20に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧穴34を形成して、この円弧穴34に挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20とを角度調整可能に連結したこと」
に構成上の特徴があり、これにより、モデルMの単純な表面に細くて一定の幅の筋40を筋彫りすることができて、しかもこの筋彫りの方向を前方及び手前側への両方にすることができて、モデルMの表面形状に合わせた筋彫りを綺麗に仕上げることのできる筋彫り刀100を提供することができるのである。そして、各発明では、刃部11の傾斜角度については、使用者の好みに応じた角度に調整できるのである。
本発明に係る筋彫り刀100であって、手前方向の筋40を形成できるように刃体10の位置を調整した場合の斜視図である。 同筋彫り刀100であって、前方への筋40を形成できるように刃体10の位置を調整した場合の斜視図である。 図2に示した筋彫り刀100の分解斜視図である。 同筋彫り刀100の側面図である。 図4に示した筋彫り刀100の、刃体10を中心にしてみた部分拡大側面図である。 同筋彫り刀100を構成している刃体10を示すもので、(a)は一方からみた側面図、(b)は(a)の反対側からみた側面図、(c)は(a)中の3−3線に沿ってみた部分拡大平面図である。 同刃体10を示すもので、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は平面図である。 同刃体10を示すもので、(a)は底面図、(b)は図7の(a)中の1−1線にそってみた横断面図、(c)は図7の(a)中の2−2線にそってみた縦断面である。 同刃体10を示すもので、(a)は刃部11側からみた斜視図、(b)は(a)の反対側からみた斜視図である。 図1に示した筋彫り刀100の分解斜視図である。 同筋彫り刀100の側面図である。 図11に示した筋彫り刀100の、刃体10を中心にしてみた部分拡大側面図である。 本発明に係る筋彫り刀100の他の実施例を示すもので、刃体10に円弧穴34を形成し、ホルダー20に1個の取付穴33と中心穴30を形成した場合の分解斜視図である。 本発明に係る筋彫り刀100のさらに他の実施例を示すもので、円弧穴34は形成しないで、ホルダー20に中心穴30を中心とする円弧上に複数の取付穴33を形成した場合の分解斜視図である。 特許文献1に示された彫刻刀を示すもので、(イ)は部分平面図、(ロ)は部分側面図、(ハ)は正面図、(ニ)は部分斜視図である。
次に、上記のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した実施の形態に従って説明すると、図1及び図2には、本発明に係る筋彫り刀100の斜視図が示してある。この筋彫り刀100は、モデルMの表面に筋40を彫る所定幅の刃体10を、手で支えられて力を加えるためのホルダー20に取り付けてなるものであり、刃体10の刃部11による筋彫り方向を、図1に示した手前側、または図2に示した前方へと、変換自在にしたものである。
本発明に係る筋彫り刀100が対象としているモデルMは、プラモデル、フィギア、ガレージキットを代表とするものであり、一般的には合成樹脂を材料として形成されることが多い。また、モデルMに形成された微細な筋40は、そのまま装飾として使用されることもあるが、その中に塗料が塗り込まれることもある。
本発明に係る筋彫り刀100では、刃体10のホルダー20に対する取付角度を自由に調整できるようにしたものであり、そのために、刃体10とホルダー20とを第1止め材31によって回動可能に連結しておいてから、次の2種類の手段によって角度調整機能を果たすようにしている。
角度調整機能を果たす第1の手段は、図14に示したように、刃体10またはホルダー20に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧上に並ぶ複数の取付穴33を形成しておいて、これら各取付穴33の1つに挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20とを連結することである。
角度調整機能を果たす第2の手段は、図1〜図13に示したように、刃体10またはホルダー20に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧穴34を形成しておいて、この円弧穴34に挿通される第2止め材32の固定位置を調整することによって、刃体10とホルダー20とを連結することである。
刃体10は、厚さ0.5mmの金属材料を打ち抜き加工して形成したものであり、図1〜図6に示したように、先端に刃部11を形成したものである。この刃部11は、図6の(c)に示したように、幅(厚さ)0.1mmの未加工部分を刃体10の先端に残しながら、裏面側に円弧状の面取り部(本実施例では2.0mmの幅)を形成することによって形成したものである。従って、この刃体10によって形成される、図1または図2に示したモデルM上の筋40は、幅0.1mmの細くて一定の幅のものとなるのである。
なお、本実施形態に係る刃体10では、刃部11の後方に段部13が形成してあって、筋彫りの最終段階において刃部11の先端をモデルMの表面から上方に持ち上げ易くなるようにしてある。
また、本実施形態の刃体10では、図6の(a)及び(b)に示したように、その厚さ方向に貫通する回動穴12と円弧穴34とが形成してある。回動穴12は、後述する第1止め材31が挿通される部分であり、この第1止め材31をホルダー20側の取付穴33に取り付けることにより、当該刃体10のホルダー20に対する固定を行うものである。勿論、当該刃体10はこの回動穴12を中心に位置調整のための回動を行う場合があるから、当該回動穴12に対して第1止め材31は回動可能に挿通されることになる。円弧穴34は、上記回動穴12を中心とする円弧状の長穴になっており、この円弧穴34内に挿通された第2止め材32が、この円弧穴34内のどの部分にでも位置決めされ得るものである。
また、本発明に係る筋彫り刀100では、刃体10の角度調整を円弧穴34を使用しないで行う場合があるが、その場合の例が図14に示してある。この図14の刃体10では、回動穴12は有しているが、例えば図13に示した円弧穴34の代わりに固定穴14を形成したものである。そして、ホルダー20側に、第1止め材31の回動中心を中心とする円弧上に並ぶ複数の取付穴33を形成して、これら各取付穴33の1つに挿通される第2止め材32によって、刃体10とホルダー20とを連結するようにしているものである。勿論、これらの取付穴33を刃体10側に設けて、固定穴14をホルダー20側に設けるように実施することは可能である。
一方、刃体10が取り付けられるべきホルダー20は、図3、図10、図13、及び図14に示したように、厚さ2.0mmの金属板を打ち抜き加工して形成されるものであり、本実施形態においては、その先端部に中心穴30及び取付穴33を形成したものである。また、このホルダー20の先端部底面には、当該ホルダー20の中心線若しくは図13等に示した下面の直線となす角が約「30°」となる面取り面が形成してあり、この面取り面を利用することにより、当該ホルダー20の引き込みまたは押し角度を一定に保ち得るようにしてある。
勿論、このホルダー20側に形成した各取付穴33と、刃体10側に形成した円弧穴34とを、その形成箇所を反対にして実施してもよいものである。例えば、図13に示した刃体10側の円弧穴34を、回動穴12あるいは中心穴30を中心とする円弧上に位置するか、あるいは複数並ぶ取付穴33とし、ホルダー20側の図示1つの第2止め材32を円弧穴34にして実施してもよいものである。
100 筋彫り刀
10 刃体
11 刃部
12 回動穴
13 段部
14 固定穴
20 ホルダー
30 中心穴
31 第1止め材
32 第2止め材
33 取付穴
34 円弧穴
40 筋
M モデル

Claims (2)

  1. モデルの表面に筋を彫る所定幅の刃体を、手で支えられて力を加えるためのホルダーに取り付けてなる筋彫り刀であって、
    前記刃体をホルダーに交換可能に取り付け得るようにして、前記刃体の刃部による筋彫り方向を、手前側または前方に変換自在とし、
    かつ、前記刃体とホルダーとを第1止め材によって回動可能に連結するとともに、前記刃体またはホルダーに、前記第1止め材の回動中心を中心とする円弧上に並ぶ複数の取付穴を形成して、これら各取付穴の1つに挿通される第2止め材によって、前記刃体とホルダーとを角度調整可能に連結したことを特徴とする筋彫り刀。
  2. モデルの表面に筋を彫る所定幅の刃体を、手で支えられて力を加えるためのホルダーに取り付けてなる筋彫り刀であって、
    前記刃体をホルダーに交換可能に取り付け得るようにして、前記刃体の刃部による筋彫り方向を、手前側または前方に変換自在とし、
    かつ、前記刃体とホルダーとを第1止め材によって回動可能に連結するとともに、前記刃体またはホルダーに、前記第1止め材の回動中心を中心とする円弧穴を形成して、この円弧穴に挿通される第2止め材によって、前記刃体とホルダーとを角度調整可能に連結したことを特徴とする筋彫り刀。
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