JP5572429B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、体内埋め込み型機器へ電力を供給するに電源装置に関する。
一般に、多くの体内埋め込み型機器は、その電力の供給源として内蔵電池を搭載している。然し乍、内蔵電池を搭載している場合、この内蔵電池の寿命に伴った、定期的な電池交換が必要である。電池交換に際しては、手術が必要となることがある。この手術は、体内埋め込み型機器の装用者にとって負担が大きい。
そこで例えば特許文献1には、血流を利用してMagneto−Hydro−Dynamics(MHD)発電を行い、体内埋め込み型機器に電力を供給する電源装置が開示されている。また、例えば特許文献2には、生体内での振動や患者の運動を利用したエレクトレット振動発電や永久磁石を用いた発電を行い、体内埋め込み型機器に電力を供給する電源装置が開示されている。また、例えば特許文献3には、体内に埋め込んだバイオ燃料電池から成る電源装置が開示されている。
特開2000−37463号公報 特開2000−308326号公報 特開2006−147472号公報
然し乍、特許文献1及び特許文献2に開示されている技術に依れば、十分な発電量を確保するために発電部位のサイズが大きくなることや、心臓の動き、血流、及び拍動等の生命維持に係る動きを利用して発電する場合、患者の生体に負荷をかけることが無いように発電量を小さくする必要があること等の課題がある。
また、特許文献3に開示されている燃料電池は、発電量は十分であるが、発電に必要な燃料や酸素を、体内にあるその燃料電池に供給する方法が開示されておらず、恒常的に発電することができないという課題がある。
そこで本発明は、非侵襲かつ恒常的に十分な電力を体内で発電できる電源装置を提供することを目的とする。
前記目的を果たすため、本発明の電源装置の一態様は、電解質を透過する障壁内に配置され、酸素と燃料の供給を受けて発電を行う発電部と、前記障壁の外部に前記発電部と対向して配置され、前記酸素と前記燃料を導入する導入部と、を具備し、前記発電部は、固体高分子電解質と、前記固体高分子電解質上に形成され、前記酸素を還元する酸素極と、前記固体高分子電解質上で前記酸素極と離間して形成され、燃料を酸化する燃料極と、を有し、前記導入部は、前記酸素極と対向し、前記導入部から前記障壁を透過させて該酸素極に前記酸素を供給する酸素導入極と、前記燃料極と対向し、前記導入部から前記障壁を透過させて該燃料極に前記燃料を供給する燃料導入極と、前記酸素導入極及び前記燃料導入極に電圧を印加する電圧印加部と、を有する、ことを特徴とする。
本発明に依れば、体内に埋め込んだ燃料電池に非侵襲かつ恒常的に燃料及び酸素を供給することができるので、非侵襲かつ恒常的に十分な電力を体内で発電できる電源装置を提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電源装置の構成例を示す図。 図2は、本発明の一実施形態に係る電源装置の発電動作を説明する為の図。 図3は、本発明の一実施形態に係る電源装置の第1の変形例の構成例を示す図。 図4は、本発明の一実施形態に係る電源装置の第2の変形例の構成例を示す図。 図5は、本発明の一実施形態に係る電源装置の第3の変形例に係る人工血球及びグルコースの包摂又は内包を説明する為の図。 図6は、本発明の一実施形態に係る電源装置の第3の変形例に係る人工血球及びグルコースを内包するリポソームの移動を説明する為の図。 図7は、本発明の一実施形態に係る電源装置を、埋め込み型バイタルセンサの電源として用いた場合のシステムの構成例を示す図。 図8は、本発明の一実施形態に係る電源装置を、体内埋め込み型投薬装置の電源として用いた場合のシステムの構成例を示す図。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る電源装置の概念的な構成を示す。本電源装置は、例えば体内に装着され、発電を行う発電部10と、皮膚90を挟んだ外部に発電部10と対向して配置され、燃料などを導入する導入部20とを有する。
発電部10は所謂バイオ燃料電池であり、例えばナフィオン(登録商標)で構成される固体高分子電解質11上の一部に、酸素極12が形成されており、その他の部分の一部に燃料極13が形成されている構成である。酸素極12は、例えば表面積が大きい炭素材から成る炭素電極に貴金属のナノ粒子を担持しているものである。燃料極13も同様に、例えば炭素電極に貴金属のナノ粒子を担持しているものである。貴金属としては、例えば白金や金を用いることができる。ここで、固体高分子電解質11はこれに限定するものでなく、ほかの電解質に置き換えても作用するが、体温付近での発電効率は、固体高分子電解質が優れているため、固体高分子電解質が望ましい。
導入部20は、酸素極12及び燃料極13と皮膚90を挟んでそれぞれ対向して配置される、酸素導入極21及び燃料導入極23を有している。酸素導入極21及び燃料導入極23は一対の電極であり、電源25により電圧が印加されている。酸素導入極21及び燃料導入極23は一対の電極であるので、電源25により電圧が印加されると、異なる電位となる。そして、電源25により電圧が印加されると、酸素導入極21及び燃料導入極23と皮膚90とには電流が流れる。
酸素導入極21と皮膚90との間には、生理食塩水に人工血球を溶解した溶液を浸潤させた、多孔質の酸素極パッド22が配設される。人工血球としては、例えば、パーフルオロケミカルや人工赤血球等を用いることができる。また、人工血球に代わり過酸化水素を用いても良い。また、燃料導入極23と皮膚90との間には、生理食塩水にグルコースを溶解した溶液を浸潤させた、多孔質の燃料極パッド24が配設される。
この様に、例えば発電部10は、酸素と燃料の供給を受けて発電を行う発電部として機能し、例えば導入部20は、障壁の外部に前記発電部と対向して配置され、前記酸素と前記燃料を導入する導入部として機能する。そして、例えば固体高分子電解質11は、発電部が有する固体高分子電解質として機能し、例えば酸素極12は、固体高分子電解質上に形成され、酸素を還元する酸素極として機能し、例えば燃料極13は、固体高分子電解質上で前記酸素極と離間して形成され、燃料を酸化する燃料極として機能する。更に、例えば酸素導入極21は、酸素極と対向し、導入部から障壁を透過させて該酸素極に酸素を供給する酸素導入極として機能し、例えば燃料導入極23は、燃料極と対向し、導入部から障壁を透過させて該燃料極に燃料を供給する燃料導入極として機能し、例えば電源25は、酸素導入極及び燃料導入極に電圧を印加する電圧印加部として機能する。
次に、本電源装置の動作について、図2を参照して説明する。
酸素導入極21及び燃料導入極23に電圧を印加すると、酸素導入極21及び燃料導入極23付近に形成される電位勾配に応じて、酸素極パッド22及び燃料極パッド24に含まれている生理食塩水中のナトリウムイオン及び塩化物イオンが皮膚90を介して発電部10の方向へ泳動される。これに応じて、酸素導入極21及び燃料導入極23付近に発電部10方向への液体の対流が生じる。この対流に乗って酸素極パッド22に含まれている人工血球は、発電部10の酸素極12に搬送される。同様に、燃料極パッド24に含まれているグルコースも対流に乗って燃料極13に搬送される。
この様に、酸素導入極21及び燃料導入極23に電圧を印加することによって、ナトリウムイオン及び塩化物イオンを泳動すること及び、これらイオンの移動と共にその他の分子を泳動することをイオントフォレーシスと称する。
発電部10の燃料極13においては、炭素電極に担持された貴金属ナノ粒子の触媒効果によってグルコース(C12)が酸化され、グラコノラクトン(C10)が生成される。即ち、
12→C10+2H+2e
という反応が起こり、グルコースから電子eとプロトンHが取り出される。
一方、酸素極12においては、炭素電極に担持された貴金属ナノ粒子の触媒効果によって、搬送されてきた人工血球に含まれる酸素が還元される。即ち、
1/2O+2H+2e→H
という反応が起こり、水が生成される。
従って、酸素極12及び燃料極13に、電源を必要とする体内に埋め込まれた機器92を接続すると、電子eは、接続した機器92に流れ、一方プロトンHは、固体高分子電解質11内を移動する。
この様に、本電源装置は、機器92に対して、その駆動のための電力を供給する。
イオントフォレーシスにおいては、例えば電流量を、酸素導入極21及び燃料導入極23の面積に応じて0.25〜0.50mA/cm等、パルス周波数50kHz等とする。導入時間は例えば1−30分程度等とする。これらの値は一例であり、使用に際しては、適宜調整する。
酸素極12及び燃料極13は炭素電極であり、多孔質で表面積を大きくしてある炭素材を用いているので、イオントフォレーシスで導入された酸素は酸素極12に、グルコースは燃料極13に、それぞれ保持される。従って、イオントフォレーシスによる酸素及びグルコースの導入後、しばらくの間発電が続くことになる。
以上の通り本実施形態に依れば、体外から燃料となるグルコース及び酸素を、イオントフォレーシスにより、非侵襲且つ安全に経皮導入して、体内の発電部10で発電をすることができる。本実施形態の発電部10は、従来電池のように電池寿命が限定されず、長期に亘り恒常的に発電することができるので、埋め込み型の機器92に電力を供給する電源装置として好適である。
[第1の変形例]
次に、本発明の第1の変形例について説明する。ここで本変形例の説明では、上述の実施形態との相違点に限定して説明し、同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述の実施形態では、図2に示した様に、酸素極12及び燃料極13に機器92を直接接続している。従って、導入部20を駆動させて、イオントフォレーシスを行っている間、並びにその後酸素極12及び燃料極13に酸素及びグルコースが保持されている間のみ発電し、機器92に電力を供給することができる。
これに対して本変形例は、図3に示す様に、酸素極12及び燃料極13に、例えばリチウムイオン電池等又はキャパシタ等電気容量から成る二次電池30を接続し、これに機器92を接続する。本変形例では、発電部10で発電した電力は、二次電池30に蓄電される。そして、機器92は、この二次電池30から電力が供給される。
本変形例に依れば、二次電池30による蓄電のため、機器92に安定的に電力を供給できる。
また、酸素極12及び燃料極13に保持される酸素及びグルコースの量を少なくする様に、酸素極12及び燃料極13を構成する炭素電極の露呈する表面積を小さくすれば、導入部20によって、酸素及びグルコースを供給している間のみ発電を行うように構成することができる。
この場合、発電部10による発電の期間を、導入部20による酸素及びグルコースの供給期間により制御することができる。この場合でも、二次電池30に蓄電されるので、機器92には、安定して電力を供給することができる。
[第2の変形例]
次に、本発明の第2の変形例について説明する。ここで本変形例の説明では、上述の実施形態との相違点に限定して説明し、同一の構成部位については同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述の実施形態においては、酸素導入極21及び燃料導入極23は、一対の電極として構成されている。これに対して本変形例では、図4に示す様に、酸素導入極21及び燃料導入極23に加えて、基準電極26をさらに設けて構成されている。本変形例においては、基準電極26に対する電圧を酸素導入極21及び燃料導入極23にそれぞれ印加するように構成する。その他の構成は、上述の実施形態と同様である。
本変形例に依れば、酸素導入極21及び燃料導入極23を共に、皮膚90に対して正の同電位としたり、負の同電位としたりすることができる。
尚、基準電極26は、必ずしも酸素導入極21及び燃料導入極23の近くにある必要はなく、例えば、酸素導入極21及び燃料導入極23を胸に、基準電極26を手のひらに等、離れた位置に設置しても良い。
[第3の変形例]
次に、本発明の第3の変形例について説明する。ここで本変形例の説明では、上述の実施形態との相違点に限定して説明し、同一の構成部位については同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述の実施形態においては、酸素極パッド22には生理食塩水に過酸化水素又は人工血球を溶解した溶液を、燃料極パッド24には生理食塩水にグルコースを溶解した溶液を、それぞれ浸潤させている。そして、イオントフォレーシスの実施にあたっては、生理食塩水中のナトリウムイオン及び塩化物イオンの泳動によって生じる液体の対流に乗せて人工血球及びグルコースを搬送している。これに対して本変形例では、搬送効率を向上させるため、搬送する人工血球及びグルコースに電荷をもたせる。
例えば、図5(a)の様に、電荷を有する低分子53で、人工血球51又はグルコース52を包摂すれば良い。また、例えば、図5(b)の様に、イオン性界面活性剤54により形成されるミセル56に、過酸化水素、人工血球51又はグルコース52を内包させれば良い。また、例えば、図5(c)の様に、電荷を有する脂質55により形成されるリポソーム57に、過酸化水素、人工血球51又はグルコース52を内包させれば良い。リポソームを形成する脂質としては、例えば、1,2−Dipalmitoyl−sn−Glycero−3−Succinate、N−Palmitoyl Homocysteine、1,2−Dioleoyl−sn−Glycero−3−Phosphoethanolamineその他の脂質や、その誘導体を用いることができる。
次に本変形例の動作について説明する。例えば脂質55により形成されるリポソーム57が人工血球51又はグルコース52を内包する場合を例に挙げて図6を参照して説明する。
例えば、人工血球51を内包するリポソーム57cを構成する脂質55に、陽イオン性脂質55cを用いて、グルコース52を内包するリポソーム57aを構成する脂質55に、陰イオン性脂質55aを用いる。すると、人工血球51及びそれを内包するリポソーム57cは全体として正に帯電する。同様に、グルコース52及びそれを内包するリポソーム57aは全体として負に帯電する。これらリポソームの作製は、一般に知られている作製方法による。
人工血球51を内包するリポソーム57cは、酸素極パッド22に浸潤している。グルコース52を内包するリポソーム57aは、燃料極パッド24に浸潤している。そして、電源25によって、酸素導入極21には正の電圧を、燃料導入極23には負の電圧を印加する。すると、正に帯電した人工血球51を内包するリポソーム57c及び負に帯電したグルコース52を内包するリポソーム57aは、それぞれ電位勾配に従って、酸素導入極21及び燃料導入極23から離れる方向、即ち、それぞれ皮膚90を透過して酸素極12及び燃料極13の方へ移動する。酸素極12及び燃料極13に到達した人工血球51及びグルコース52は、上述の通り、発電部10の発電に用いられる。
尚、帯電させる電荷の正負は逆でもよく、人工血球51を負に帯電させ、グルコース52を正に帯電させても良い。その場合は、酸素導入極21に負の電圧を、燃料導入極23に正の電圧を印加すれば良い。
また、図5(a)に示す様な電荷を有する低分子53で人工血球51又はグルコース52を包摂する場合も、図5(b)に示す様なイオン性界面活性剤54により形成されるミセル56に人工血球51又はグルコース52を内包させる場合も、同様に機能する。
また、人工血球51及びグルコース52に帯電させる電荷の正負は、上述の場合の様に互いに正負が逆であることが望ましいが、共に正に帯電させても、共に負に帯電させても良い。この場合、第2の変形例の様に、基準電極26に対して酸素導入極21及び燃料導入極23を共に正の電圧を印加したり、共に負の電圧を印加したりすれば良い。
以上の通り本変形例に依れば、人工血球51及びグルコース52に電荷をもたせ、酸素導入極21及び燃料導入極23によって生じさせる電場によって、人工血球51及びグルコース52に直接に力を掛けることができるので、液体の対流に乗せて搬送する場合に比較して、効率良く人工血球51及びグルコース52を搬送することができる。
尚、低分子53、イオン性界面活性剤54、及び脂質55には、人体に無害なものを用いるが、必要であれば、発電後、酸素導入極21及び燃料導入極23に印加する電圧の正負を逆にして、体内から体外に物質を輸送する、所謂逆イオントフォレーシスによって、人工血球51及びグルコース52を搬送した後の、低分子53、イオン性界面活性剤54、及び脂質55を回収しても良い。
[応用例]
次に、本実施形態及びその変形例に係る電源装置の応用例について説明する。
図2に示す体内埋め込み型の機器92を、例えば心臓ペースメーカとして、本電源装置は、その心臓ペースメーカに電力を供給する電力源として用いることができる。広く一般に使用されている心臓ペースメーカは、その電力の供給源として、内蔵電池が装填されているため、定期的な電池交換が必要になる。一般的な心臓ペースメーカでは、5年に1回程度、電池交換に伴う再手術が必要になる。これに対して、本実施形態及びその変形例に係る電源装置を用いれば、イオントフォレーシスにより体外から体内の発電部に燃料及び酸素を送るので、定期的な手術は不要になる。
心臓ペースメーカに限らず、例えば、埋め込み型バイタルセンサに電力を供給する電源としても、本電源装置を用いることができる。埋め込み型バイタルセンサは、日々の健康状態の管理に役立ち、病気の早期発見につながる医療器具である。例えば、深部体温、血糖値、脈拍、血圧等のバイタルデータをセンシングして、メモリにストレッジし、定期的に外部端末にデータを移送する。
図7に示すように、埋め込み型バイタルセンサ61は、例えば、センサ部62、コンピュータ(CPU)63、メモリ部64、通信部65、アンテナ66、及び二次電池67で構成される。センサ部62により検出されたバイタルデータは、メモリ部64に随時、記憶される。メモリ部64に蓄積されたバイタルデータは、定期的に又は手動で、通信部65及びアンテナ66を介して無線で、外部端末68に送信される。外部端末68に収集されたデータは、さらに外部サーバ69に送信され、保存される。このデータは日々の健康管理や遠隔地医療への応用が出来る。
また、このシステムは、一人暮らしの老齢者への危険回避システムとして用いることも出来る。たとえば、埋め込んだ加速度センサが一定時間応答が無い場合、何らかの異常が発生し、体を動かすことが出来ないと判断して、外部端末にアラートを送信し、外部に救援を求めるシステムの構築が可能である。深部体温センサを用いれば、急な発熱をセンサが感知することで、外部端末にアラートを送信して、外部に救援を求めるシステムの構築が可能である。
また、本電源装置は、例えば体内埋め込み型投薬装置に電力を供給する電力源として用いることができる。慢性疾患において、定期的に微量の薬剤投与が必要な場合に例えば、ケミカルセンサ72、薬剤タンク73、投薬機構74及び制御部75で構成され、二次電池67を含む体内埋め込み型投薬装置71を生体内に埋め込む。例えば、糖尿病の場合、血中グルコース濃度をケミカルセンサ72でモニタし、薬剤タンク73に溜めているインシュリンを、血中グルコース濃度に応じて必要量だけ投薬機構74によって投与する様設定する。この構成において、薬剤タンク73が外部からの薬剤供給ポートを有し、注射等でインシュリンの補充が可能である様に構成すれば、インシュリンの投薬量を削減できるだけでなく、インシュリンの注射回数も減らすことが出来る。
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても、発明が解決しようとする課題の欄で述べられた課題が解決でき、かつ、発明の効果が得られる場合には、この構成要素が削除された構成も発明として抽出され得る。さらに、異なる変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10…発電部、11…固体高分子電解質、12…酸素極、13…燃料極、20…導入部、21…酸素導入極、22…酸素極パッド、23…燃料導入極、24…燃料極パッド、25…電源、26…基準電極、30…二次電池、51…人工血球、52…グルコース、53…低分子、54…イオン性界面活性剤、55…脂質、56…ミセル、57…リポソーム、61…込み型バイタルセンサ、62…センサ部、63…コンピュータ、64…メモリ部、65…通信部、66…アンテナ、67…二次電池、68…外部端末、69…外部サーバ、71…込み型投薬装置、72…ケミカルセンサ、73…薬剤タンク、74…投薬機構、75…制御部、90…皮膚、92…機器。

Claims (9)

  1. 電解質を透過する障壁内に配置され、酸素と燃料の供給を受けて発電を行う発電部と、
    前記障壁の外部に前記発電部と対向して配置され、前記酸素と前記燃料を導入する導入部と、を具備し、
    前記発電部は、
    固体高分子電解質と、
    前記固体高分子電解質上に形成され、前記酸素を還元する酸素極と、
    前記固体高分子電解質上で前記酸素極と離間して形成され、燃料を酸化する燃料極と、を有し、
    前記導入部は、
    前記酸素極と対向し、前記導入部から前記障壁を透過させて該酸素極に前記酸素を供給する酸素導入極と、
    前記燃料極と対向し、前記導入部から前記障壁を透過させて該燃料極に前記燃料を供給する燃料導入極と、
    前記酸素導入極及び前記燃料導入極に電圧を印加する電圧印加部と、を有する、
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 前記燃料は、糖類であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記糖類は、荷電分子で包接されている、電荷を有するミセルに内包されている、又は電荷を有するリポソームに内包されている、何れかの形態であることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記酸素導入極は、過酸化水素、パーフルオロケミカル、又は人工赤血球の何れかを、前記酸素極に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載の電源装置。
  5. 前記過酸化水素は、電荷を有するミセルに内包されている、又は電荷を有するリポソームに内包されている、何れかの形態であることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記パーフルオロケミカル又は前記人工赤血球は、荷電分子で包接されている、電荷を有するミセルに内包されている、又は電荷を有するリポソームに内包されている、何れかの形態であることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  7. 前記酸素導入極は、パーフルオロケミカル又は人工赤血球を前記酸素極に供給し、
    前記パーフルオロケミカル又は前記人工赤血球は、前記糖類を包摂する荷電分子、又は前記糖類を内包するミセル若しくはリポソームの電荷と反対の電荷を有する、ミセル又はリポソームに内包されている、
    何れかの形態であることを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
  8. 前記酸素極及び前記燃料極は、貴金属ナノ粒子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のうち何れか1項に記載の電源装置。
  9. 前記貴金属ナノ粒子は白金又は金であり、
    前記酸素極及び前記燃料極は、炭素電極に前記白金又は金からなる貴金属ナノ粒子を担持させた電極である、
    ことを特徴する請求項8に記載の電源装置。
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