JP5572417B2 - 案内装置 - Google Patents

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本発明は、観察手段を観察対象領域へ案内する案内装置に関する。
従来、被検体の内部を観察するための観察手段として、長尺な挿入部の先端に撮像部が設けられた内視鏡装置が知られている。
また、内視鏡装置の挿入部を挿通して内視鏡装置を被検体の内部で案内するためのガイドチューブを備えた内視鏡システムも知られている(たとえば特許文献1ないし4参照)。
特開2008−229241号公報 特開2009−282274号公報 特開2004−41572号公報 特開2009−291414号公報
しかしながら、被検体の内部において、特許文献1ないし4に記載されたようなガイドチューブを用いて内視鏡装置の挿入部を鉛直上方へ向けて挿入する場合には、挿入部を挿入する高さが高くなると、根本側の挿入部にかかる負荷が増え、ガイドチューブ全体にねじれを生じて、ガイドチューブ及び挿入部が傾いてしまうという問題がある。内視鏡装置の挿入部の外周面を支持する壁面などが少ない大空間において内視鏡装置の挿入部を鉛直上方へ向けて送り込むときには、この問題はさらに顕著になる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、観察手段を容易に鉛直上方へ案内することができる案内装置を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の案内装置は、長手方向に延在し、当該長手方向に対して直交する断面形状が長辺L1と短辺L2からなる扁平状で且つ角筒状の挿入管と、前記手方向に延在すると共に、その幅寸法w3を有する幅方向が前記挿入管の長辺L1の延在方向と平行で、且つ、前記幅寸法w3が前記挿入管の長辺L1の延在方向と同じ内側寸法幅w2と略同一の大きさであって、外力がかけられていない自然状態においては直線状になろうとする弾性を有し、その先端に観察手段を保持した状態で前記挿入管の角筒状の内側に配置される板状部材と、を有し、被検体の内部の観察対象領域まで前記観察手段を案内する案内装置において、前記板状部材は、その長手方向の先端に、当該長手方向に対して直交する方向に延在する当接部材が設けられることを特徴とする。
本発明の案内装置は、長手方向に延在し、当該長手方向に対して直交する断面形状が長辺L1と短辺L2からなる扁平状で且つ角筒状の挿入管と、前記長手方向に延在すると共に、その幅寸法w3を有する幅方向が前記挿入管の長辺L1の延在方向と平行で、且つ、前記幅寸法w3が前記挿入管の長辺L1の延在方向と同じ内側寸法幅w2と略同一の大きさであって、外力がかけられていない自然状態においては直線状になろうとする弾性を有し、その先端に観察手段を保持した状態で、前記挿入管の角筒状の内側に配置される板状部材と、を有し、被検体の内部の観察対象領域まで前記観察手段を案内する案内装置において、前記挿入管は、その長手方向の先端に、前記長辺L1の方向に延在する当接部材が設けられることを特徴とする。
本発明の案内装置によれば、観察手段を途中で倒れることを挿入管によって防ぐことができるので、観察手段を容易に鉛直上方へ案内することができる。
(A)は本発明の第1実施形態の案内装置を備える内視鏡システム、及び内視鏡システムを用いて観察を行う被検体の構成を示す部分断面図、(B)は(A)のA−A線における断面図である。 同内視鏡システムの構成を示す斜視図である。 同案内装置における外ガイドを示す部分断面図である。 同案内装置における内ガイドの構成を示す平面図である。 同内ガイドの動作を説明するための動作説明図である。 同案内装置の正面図である。 同内ガイドの湾曲方向と同内ガイドの形状との関係を説明するための斜視図である。 (A)は同案内装置の一部の構成を示す斜視図、(B)は同外ガイドを軸方向に対して直交する断面で見た断面図、(C)は同内ガイドにおける節部材を示す斜視図、(D)は(B)において内ガイド及び板状部材を組み合わせた状態を示す断面図である。 (A)は同案内装置における内視鏡固定部の構成を示す部分断面図、(B)は内視鏡固定部の使用方法を説明するための説明図である。 同内視鏡システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。 同内視鏡システムの使用時における一部の動作を説明するための動作説明図である。 (A)は変形例1の案内装置の一部の構成を示す斜視図、(B)は変形例1の案内装置の使用時の動作を説明するための動作説明図である。 変形例2の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 変形例3の案内装置における板状部材の一部の構成を示す斜視図である。 (A)は変形例4の案内装置の一部の構成を示す斜視図、(B)は、変形例4の案内装置の他の構成例を示す斜視図、図15(C)は変形例4の案内装置のさらに他の構成例を示す斜視図、図15(D)は変形例4の案内装置のさらに他の構成例を示す斜視図である。 変形例5の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 変形例5の案内装置の使用時の動作を説明するための動作説明図である。 (A)は変形例6の案内装置における一部の構成を示す斜視図、(B)は変形例6の案内装置の一部の構成を示す拡大図である。 変形例7の案内装置を備える内視鏡システムの構成を示す斜視図である。また、 変形例7の案内装置を備える内視鏡システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。 (A)は変形例8の案内装置の一部の構成を示す斜視図、(B)は変形例8の案内装置における支持手段の一部の構成を示す斜視図である。 (A)は変形例9の案内装置の一部の構成を示す側面図、(B)は(A)の拡大図である。 変形例10の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 変形例10の案内装置の使用時の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第2実施形態の案内装置を備える内視鏡システムを示す斜視図である。 同案内装置における外ガイドの構成を示す部分断面図である。 同外ガイドを、被検体の通路とともに示す正面図である。 同案内装置における内ガイドの構成を示す平面図である。 同内ガイドの動作を説明するための動作説明図である。 同内ガイドの正面図である。 図29のX22−X22線における断面図である。 同内ガイドの一部の構成を示す平面図である。 同内ガイドの一部の構成を示す側面図である。 同内ガイドの動作を説明するための動作説明図である。 図28のX21−X21線における断面図である。 同内ガイドの動作時におけるファイバロッド部の動作を説明するための動作説明図である。 同内ガイドの先端側の一部の構成を示す斜視図である。 同案内装置を備える内視鏡システムの動作を説明するための動作説明図である。 変形例11の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 変形例12の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 変形例13の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 変形例14の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 変形例14の案内装置における外チューブの一部の構成を示す斜視図である。 変形例14の案内装置の使用時の動作を説明するための動作説明図である。 (A)は本発明の第3実施形態の案内装置を備える内視鏡システムの一部の構成を示す斜視図、(B)は同案内装置の使用時の動作を説明するための動作説明図である。 同案内装置を使用する別の例を説明するための説明図である。 本発明の第4実施形態の案内装置の一部の構成を示す斜視図である。 同案内装置の使用時の動作を説明するための動作説明図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の案内装置10について、案内装置10を備える内視鏡システム100とともに説明する。
図1(A)は、内視鏡システム100、及び内視鏡システム100を用いて観察を行う被検体T10の構成を示す部分断面図である。また、図1(B)は、図1(A)のA−A線における断面図であり、被検体T10を鉛直上方から下方へ向かって見た図である。
図1(A)及び図1(B)に示すように、内視鏡システム100は、被検体T10の内部を観察するものである。
被検体T10は、地面などの水平な基準面(たとえば図1(A)においては地面R)上に建てられたものである。被検体T10の形状は特に限定されるものではないが、本実施形態では、被検体T10は、内部に空洞を有しこの空洞に連通する通路T12が形成された外装体T11と、外装体T11の内部の空洞に設けられた構造体T13とを備える。
図1(B)に示すように、外装体T11の内壁T14は円筒の内面状に湾曲された面を有しており、構造体T13の外側形状は略円柱形状である。
通路T12は、一端T12Aが内壁T14に開口し、他端T12Bが外装体T11の外部に開口し、一端T12Aと他端T12Bとの中間部は水平方向に延びて設けられている。
構造体T13は、外装体T11の内壁T14との間に間隔を空けて配置されたものである。
本実施形態では、内視鏡システム100は、外装体11の内壁T14と構造体T13の外壁T15との間を通じて通路T12の一端T12Aの鉛直上方に位置する観察対象領域P1を観察するものとして説明する。
被検体T10に対する観察対象領域P1、P2、P3の位置関係は、観察対象領域P1、P2、P3の位置が通路T12の一端T12Aから鉛直上方へ数メートル離れた位置であり、外装体T11と構造体T13との間の最短距離が30cmから40cm程度である。さらに、外装体T11の内壁T14及び構造体T13の外壁T15が円柱面形状の曲面であるため、水平面における構造体T13の接線方向には内視鏡システム100を支持可能な壁面がない。本実施形態において内視鏡システム100を用いて観察する観察対象領域P1、P2、P3は、従来の軟性内視鏡装置では撮像部を到達させる前に内視鏡装置の挿入部が捩じれて倒れてしまうため、観察することが困難な領域である。
次に、内視鏡システム100について説明する。図2は、内視鏡システム100の構成を示す斜視図である。また、図3は、案内装置10の外ガイド20を示す部分断面図である。また、図4は、案内装置10における内ガイド30の構成を示す平面図である。また、図5は、内ガイド30の動作を説明するための動作説明図である。また、図6は、案内装置10の正面図である。また、図7は、内ガイド30の湾曲方向と内ガイド30の形状との関係を説明するための斜視図である。また、図8(A)は、案内装置10の一部の構成を示す斜視図である。また、図8(B)は、外ガイド20を軸方向に対して直交する断面で見た断面図である。また、図8(C)は、内ガイド30における節部材31を示す斜視図である。また、図8(D)は、図8(B)に示す断面図において内ガイド30及び板状部材40を組み合わせた状態を示す断面図である。また、図9(A)は案内装置10における内視鏡固定部の構成を示す部分断面図で、図9(B)は内視鏡固定部の使用方法を説明するための説明図である。
図1(A)に示すように、内視鏡システム100は、内視鏡装置(観察手段)1と、内視鏡装置1を観察対象領域P1、P2、P3まで案内するための案内装置10とを備える。
内視鏡装置1の構成は特に限定されるものではない。一例を挙げると、図2に示すように、本実施形態では、内視鏡装置1は、撮像手段2が先端に設けられ、細長で可撓性を有するとともに湾曲動作可能な湾曲部3と、湾曲部3の基端に接続された軟性の挿入部4と、挿入部4を湾曲動作させる操作を入力するための操作部5と、操作部5が接続された本体部6とを備える。
撮像手段2は、観察対象領域P1、P2、P3(図1(A)参照)などの映像を撮像するものであり、たとえばCCDやCMOSなどのエリアイメージセンサを備える。
湾曲部3は、操作部5に入力された操作入力に基づいて、たとえば上下左右の4方向に湾曲動作するものである。
挿入部4は、湾曲部3と操作部5とのそれぞれに接続されている。また、挿入部4の内部には、撮像手段2と本体部6とにそれぞれ電気的に接続され撮像手段2が撮像した映像を本体部6へ伝送する信号線(不図示)や、湾曲部3へ湾曲動作のための駆動力を伝達するための伝達手段(不図示)などが配置されている。
操作部5は、操作者が操作入力を入力するためのジョイスティック5aを有する。ジョイスティック5aは、所定の中立位置から傾倒することで、湾曲部3における上下左右に対応する湾曲方向が入力されるものである。
本体部6は、撮像手段2から信号線を通じて伝送された映像を表示するための表示回路(不図示)及び表示部6aを有している。また、本体部6は、湾曲部3を湾曲させるための駆動力を発生させるための動力源(不図示)を有している。
本実施形態では、内視鏡装置1は、撮像手段2によって観察対象領域P1、P2、P3(図1(A)参照)の映像を撮像し、撮像手段2が撮像した映像を表示部6aに表示することができるようになっている。
次に、本実施形態の案内装置10について説明する。
図2に示すように、案内装置10は、外ガイド(外装管)20と、内ガイド(挿入管)30と、板状部材(弾性部)40とを備える。
外ガイド20は、内部に内ガイド30が挿入されて内ガイド30とともに被検体T10(図1(A)参照)の通路T12に挿入されるものである。外ガイド20の形状は、少なくとも通路T12の軸方向の長さ寸法よりも長い筒状である。また、図2に示すように、外ガイド20の内部形状は、内ガイド30の外部形状に沿う形状に形成されている。
図3に示すように、外ガイド20には、長手方向の一端に形成された入口開口部21と、入口開口部21と反対側の端に形成された繰出開口部22とが形成されている。
繰出開口部22には、内ガイド30(図2参照)が繰り出される開口端22Aが形成されている。繰出開口部22は、中心軸線O1に沿って相対的に入口開口部21に近い側に位置する基端部22Bと、入口開口部21と反対側の開口端22Aとの間で中心軸線O1が湾曲角度θだけ湾曲された湾曲管形状に形成されている。本実施形態では、湾曲角度θは90度である。なお、繰出開口部22の湾曲角度は90度に限られるものではない。繰出開口部22の内部形状は、中心軸線O1に直交する断面形状が長方形状であり、長辺方向の寸法が、後述する内ガイド30の幅寸法w1(図6参照)と略等しくなっている。このため、繰出開口部22の内壁面は内ガイド30の外面に接触するようになっている。本実施形態では、繰出開口部22の内壁面によって、繰出開口部22から繰り出される内ガイド30を繰出開口部22の近傍で支持する支持手段が構成されている。
また、本実施形態では、繰出開口部22における入口開口部21側の端部22Bから、繰出開口部22と反対側に位置する入口開口部21までは、自然状態で略直線状に形成されている。
また、外ガイド20における入口開口部21側には、内ガイド30を外ガイド20に位置決めするためのストッパ26が設けられている。
ストッパ26には、外ガイド20の外壁を貫通して設けられた凸部(不図示)が形成されている。ストッパ26を外ガイド20に対して押し引きすることで、この凸部が内ガイド30の後述する孔部36に挿入されたり孔部36から外されたりするようになっている。これにより、ストッパ26によって、外ガイド20に対して内ガイド30を位置決め保持することが可能となる。
図1(A)及び図2に示すように、内ガイド30は、外ガイド20の内部に挿入されて被検体T10の内部に挿入されるものであり、内視鏡装置1が内部に配置されるものである。
図2及び図4に示すように、内ガイド30は、被検体T10の内部への挿入方向の先端側から順に、互いに連結された複数の節部材31(節部材31−1、31−2、・・・、31−n、(nは整数))を有している。
図5に示すように、節部材31は、互いに平行な回動軸O4、O4、・・・、O4周りに回動可能に連結されている。
図2、図4、及び図6に示すように、複数の節部材31のそれぞれの形状は角筒状である。節部材31において軸方向に対して直交する断面形状は扁平形状であり、長辺L1(幅寸法w1)と短辺L2(厚さ寸法h1、h2、・・・)との長さが異なる長方形状である。
図4に示すように、節部材31における長辺L1は、回転軸O4と平行な方向へ向けられている。また、節部材31の上記断面形状における幅寸法w1は、複数の節部材31のそれぞれで等しい大きさである。
図5および図6に示すように、節部材31の上記断面形状における厚さ寸法h1、h2、・・・は、節部材31−1、31−2、・・・においてそれぞれ異なっており、内ガイド30の挿入方向の先端30Aから基端30B(図2参照)に向かうにしたがって漸次大きくなっている。したがって、節部材31は、内ガイド30の挿入方向の基端30Bから先端30Aに向かって順次その外形寸法が小さくなっており、節部材31のそれぞれの重量は、内ガイド30の挿入方向の基端30Bから先端30Aに向かって順次軽く形成されている。
図7に示すように、内ガイド30は、回動軸O4の軸方向に対して垂直な湾曲面Q1に沿って湾曲動作できるようになっている。このとき、節部材31のそれぞれは、内ガイド30が湾曲動作するときの湾曲面Q1に直交する方向に長辺L1が向けられ、湾曲面Q1に平行な面に沿う方向へ短辺L2が向けられている。また、内ガイド30は、直線状態から湾曲面Q1に沿う一方向へは湾曲動作するが、直線状態から前記一方向と反対方向へは湾曲しないようになっている。
図2及び図8に示すように、板状部材40は、内視鏡装置1が固定され、内視鏡装置1とともに内ガイド30の内部に挿入されるものである。板状部材40は、弾性を有する板状の板本体41と、板本体41を内ガイド30へ挿入する挿入方向の先端に設けられた内視鏡固定部42とを備えている。板本体41の形状は、弾性を有する材料によって、外力がかけられていない自然状態では平板状になるように形成されている。
図8に示すように、内視鏡固定部42は、内視鏡装置1の挿入部4の先端と固定するためのものである。
図8、図9(A)、及び図9(B)に示すように、内視鏡固定部42は、内視鏡装置1の撮像部2、湾曲部3、及び挿入部4の少なくとも先端が挿入可能な貫通穴が形成され、外周面にネジ山が形成された筒状のネジキャップ43と、ネジキャップ43に形成された上記貫通穴と略同径の貫通穴が形成された筒状のパッキン45と、ネジキャップ43に形成された上記貫通穴と略同径の貫通穴が形成され、ネジキャップ43に形成されたネジ山とはまり合う筒状のネジ受部44とを有している。ネジ受部44は、板本体41に固定されている。
これにより、ネジキャップ43とネジ受部44との間にパッキン44を挟み込んでネジ受部44にネジキャップ43を取り付け、上記貫通穴に内視鏡装置1の挿入部4の先端を差し込んでネジキャップ43を締め付けることで、内視鏡固定部42によって内視鏡装置1の挿入部4を板本体41に固定できるようになっている(図8参照)。
本実施形態では、内視鏡固定部42は、内視鏡装置1において挿入部4の先端かつ湾曲部3よりも基端側において挿入部4を締め付けるようになっているので、湾曲部3は操作部5における操作入力に基づいて湾曲できるようになっている。
図8(A)に示すように、外ガイド20、内ガイド30、板状部材40が組み合わされるときには、外ガイド20の内側には内ガイド30が挿入され、内ガイド30の内側には板状部材40が挿入される。
図8(B)及び図8(D)に示すように、外ガイド20の内側幅寸法w0は、内ガイド30の幅寸法w1より2Δd1だけ小さい。ここで、Δd1は、外ガイド20と内ガイド30との間のクリアランスの大きさである。
図8(C)及び図8(D)に示すように、節部材31は、節部材31の幅方向へ向かって高さΔhだけ突出して形成された突起35Aと、別の節部材31の突起35Aを嵌合させるための円形の貫通孔35Bとを有している。また、節部材31の内側幅寸法w2は、節部材31における板厚の分だけ幅寸法w1よりも小さい。
図8(A)及び図8(D)に示すように、板状部材40の幅寸法をw3は、節部材31の内側幅寸法w2と略同一の大きさであって、内ガイド30における節部材31の内側幅寸法w2より2Δd2だけ小さい。ここで、Δd2は、内ガイド30と板状部材40との間のクリアランスの大きさである。
本実施形態では、外ガイド20と内ガイド30との間のクリアランスの大きさΔd1と、内ガイド30と板状部材40との間のクリアランスの大きさΔd2と、突起35の突出高さΔhとは、2Δd1+2Δd2<Δhを満たしている。
これは、内ガイド30にねじりの変形が加わった場合に、外ガイド20と板状部材40とによって節部材31を内外から押さえ込むので、突起35Aが貫通孔35Bから外れるのを抑制することができる。
以上に説明した構成の内視鏡システム100の使用時の動作について、案内装置10の動作を中心に説明する。
図10は、内視鏡システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。また、図11は、内視鏡システム100の使用時における一部の動作を説明するための動作説明図である。
まず、図2に示すように、板状部材40の内視鏡固定部42に内視鏡装置1の挿入部4を手作業によって固定し、板状部材40を内ガイド30の内部へ挿入し、さらに内ガイド30を外ガイド20の内部へ挿入する。
続いて、図10に示すように、内視鏡装置1、板状部材40、及び内ガイド30が内部に配置された外ガイド20を被検体T10の外装体T11に形成された通路T12へ挿入する。通路T12へ外ガイド20を挿入するときには、外ガイド20の繰出開口部22に形成された開口端22Aが観察対象領域P1、P2、P3に向くように、外ガイド20を中心軸線O1回りに回転させたり、予め開口端22Aの向きを定めたりして外ガイド20を通路T12へ挿入する。
続いて、作業者の手作業によって、通路T12へ外ガイド20を押し込み、通路T12の一端T12Aから例えば内壁T14と外壁T15との間へ外ガイド20の繰出開口部22を突出させる。
なお、内ガイド30、板状部材40、及び内視鏡装置1を外ガイド20に挿入する前に、外ガイド20のみをまず通路T12に差し込んでもよい。この場合、外装体T11の内壁T14と構造体T13の外壁T15との間に外ガイド20の繰出開口部22が到達した後に、内ガイド30、板状部材40、及び内視鏡装置1を外ガイド20に挿入する。
内壁T14と外壁T15との間に繰出開口部22が到達したあと、作業者の手作業によって入口開口部21側から繰出開口部22側へ向かって内ガイド30及び板状部材40を押し込む。すると、繰出開口部22の開口端22Aから内ガイド30及び板状部材40が繰り出される(図1(A)参照)。板状部材40は自身の弾性によって直線状態に戻ろうとするので、これにより内ガイド30は直線状態に支持される。また、内ガイド30が一方向のみに湾曲するように形成されているので、直線状態にされた内ガイド30は直線状態で安定して支持される。
作業者が内ガイド30及び板状部材40を外ガイド20にさらに押し込むと、繰出開口部22から繰り出された内ガイド30は、図11に示すように、外装体T11の内壁T14と構造体T13の外壁T15とのいずれかの壁面に沿って鉛直上方へと移動する(図11においては内ガイド30が外壁T15に沿って移動する例を示している)。
図1(A)に示すように、繰出開口部22の開口端22Aから繰り出された内ガイド30の下端は、繰出開口部22の内壁面によって支持されている。
ここで、外ガイド20の軸方向に対して直交する断面形状が長方形状であるので、通路T12に対して外ガイド20が中心軸線O1回りに回ることが抑制されている。さらに、内ガイド30の軸方向に対して直交する断面形状が、中心軸線O4に沿う方向に長い長方形状であるので、中心軸線O4方向へ内ガイド30が曲がることが抑制されている。
また、内ガイド30が、挿入方向の先端30A側に向かって順次軽く形成された節部材31によって形成されているので、内ガイド30を直線状態に支持する剛性を保ちつつ、内ガイド30を鉛直方向に延ばしたときに下端にかかる重量が低減されている。
図11に示すように、作業者は、外装体T11の内壁T14と構造体T13の外壁T15との間において内ガイド30及び板部材40を鉛直方向へ進退動作させ、例えば観察対象領域P1へ撮像部2を案内する。このとき、内視鏡装置1の操作部5(図2参照)を操作して湾曲部3を湾曲動作させることで撮像部2の向きを変えることができる。
撮像部2は、例えば観察対象領域P1の映像を撮像し、本体部6へ伝送する。本体部6は、撮像部2によって撮像された映像を表示部6aに表示する。表示部6aに表示された映像を作業者が見ることで、作業者は観察対象領域P1を観察することができる。
観察対象領域P1の観察が終了したら、板状部材40、内ガイド30、及び外ガイド20をこの順に、若しくはまとめて通路T12(図10参照)から引き抜く。これで観察対象領域P1を観察する一連の動作を終了する。
以上説明したように、本実施形態の案内装置10によれば、板状部材40によって内ガイド30を直線状態に支持し、湾曲面Q1に直交する方向へ内視鏡装置1の挿入部4が倒れることを内ガイド30が抑制するので、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
また、外ガイド20の繰出開口部22が湾曲された筒状に形成されているので、内ガイド30の向きを水平方向から鉛直方向へ容易に変えることができる。
また、繰出開口部22から繰り出される内ガイド30の下端を繰出開口部22の内壁面(支持手段)によって支持できるので、内ガイド30が倒れることを防止できる。
さらに、内ガイド30の内側には、内ガイド30の内側幅寸法w2と略同一の幅寸法w3に形成された板状部材40が配置されているので、内ガイド30が内壁T14や外壁T15にもたれかかるような力が内ガイド30に加わった場合でも内ガイド30にねじりの変形が発生しにくい。また、内ガイド30にねじりの変形が発生した場合でも、内ガイド30の突起35A及び貫通孔35Bによる連結が外れないように保護することができる。
また、内ガイド30が、挿入方向の先端30A側に向かって順次軽く形成された複数の節部材31によって形成されているので、繰出開口部22から内ガイド30が鉛直上方へ向けて繰り出されたときに、下側に位置する節部材よりも上側に位置する節部材の方が軽い。このため、内ガイド30を直線状態に支持する剛性を保ちつつ、内ガイド30を鉛直方向へ延ばしたときに下端にかかる重量を低減して内視鏡システムの挙動を安定させることができる。
(変形例1)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例1の構成について図12(A)及び図12(B)を参照して説明する。
図12(A)は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す斜視図である。また、図12(B)は、本変形例の案内装置10の使用時の動作を説明するための動作説明図である。なお、図12(A)及び図12(B)においては、内視鏡装置1の図示を省略している。
図12(A)及び図12(B)に示すように、本変形例では、板状部材40に代えて設けられた板状部材(弾性部)50を備えている点で構成が異なっている。
板状部材50は、内ガイド30への挿入方向の先端が予め湾曲された板本体51を有している。
板本体51には、板本体51の板厚方向の一方側に向かって湾曲された第一の湾曲部52と、第一の湾曲部52とは逆方向に向かって湾曲された第二の湾曲部53とが形成されている。
図12(B)に示すように、板状部材50を有する案内装置10が被検体T10の通路T12の内部に挿入されて外装体T11の内壁T14と構造体T13の外壁T15との間に板状部材50が挿入されたときには、板状部材50は、板本体51の第一の湾曲部51によって第二の湾曲部52が内壁T14側へ向けられる。さらに、第二の湾曲部52は、内壁T14に接触し、内壁T14に沿って鉛直上方へと押し進められる。
本変形例では、板状部材50によって、内視鏡装置1の撮像部2は内壁T14に沿って鉛直上方へと押し進められるので、上述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本変形例では上述の第1実施形態で説明した外壁T15と反対側の内壁T14に沿って内視鏡装置1の撮像部2を押し進めることができるので、第1実施形態における視点と異なる視点から観察対象領域P1を観察することができる。
(変形例2)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例2の構成について図13を参照して説明する。図13は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す斜視図である。
図13に示すように、本変形例では、板状部材40に代えて設けられた小間板連結部材(弾性部)60を備えている点で構成が異なっている。
小間板連結部材60は、軸方向に長く互いに平行に配置された角柱形状の弾性体62、63と、弾性体62と弾性体63とに架け渡された複数の小間板64とを備えている。
弾性体62、63は、ガラス繊維や炭素繊維などによって形成された部材であり、弾性を有する。本実施形態では、弾性体62、63の外面は滑らかに形成されている。また、弾性体62、63の端部には、テーパー形状に形成された保持部62A、63Aが設けられている。
小間板64は、長方形状に形成された板状の部材であり、弾性体62、63が挿通された筒状の連結部65が形成されている。
保持部62A、63Aは、被検体T10(図1(A)参照)における外装体T11の内壁T14や、構造体T13の外壁T15などに係合させて小間板連結部材60を保持するものである。
連結部65は、弾性体62、63の外面との間に微小なすき間を空けて設けられている。このため、小間板64は弾性体62、63の軸方向にスライド移動できるようになっている。
また、弾性体62、63に対して最も先端側に位置する小間板64Aには、第1実施形態で説明した内視鏡固定部42が取り付けられている。
本変形例では、内視鏡システム100(図2参照)の使用時には、弾性体62、63を内ガイド30の内部に挿入し、まず弾性体62、63を観察対象領域P1、P2、P3(図1(A)参照)へ案内する。続いて、外ガイド20の入口開口部21側から、内視鏡装置1が固定された小間板64Aを弾性体62、63を連結部65に連結させて繰出開口部22側へとスライドさせる。さらに、小間板64Aに続いて複数の小間板64を弾性体62、63に連結し、同様に繰出開口部22側へとスライドさせる。
すると、弾性体62、63に取り付けられた複数の小間板64が互いに密着することで、上述の板状部材40の板本体41と同様に弾性を有する一枚の板として作用する。これにより、内視鏡装置1の挿入部4が倒れることを小間板連結部材60が抑制するので、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
(変形例3)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例3の構成について図14を参照して説明する。図14は、本変形例の案内装置10における板状部材70の一部の構成を示す斜視図である。
図14に示すように、本変形例では、板状部材40に代えて設けられた板状部材70を備えている点で構成が異なっている。
板状部材70は、第1実施形態と同様の板本体41の挿入方向の先端に、板本体41の長手方向に対して直交する方向に延びて形成された当接部材72がネジ73または溶接等によって固定されている。
当接部材72は、弾性を有する材料によって形成されている。被検体T10(図1参照)の通路T12に板状部材70が挿入されるときには、当接部材72は、外ガイド20の内部や内ガイド30の内部へ引き込むことができるように柔軟で且つ弾性を有する材質で形成されている。また、当接部材72は、通路T12の内壁面によって弾性変形されることで通路T12内を通過できるようになっていてもよい。
本変形例では、当接部材72によって、板本体41の長手方向における軸回りに板本体41が回転しようとする力が加わっても、被検体T10における内壁T14や外壁T15に当接部材72が接触することで板本体41の回転は止められる。これにより、被検体T10の内部で内視鏡装置1の挿入部4がねじれるように板本体41が回転することを抑制でき、内視鏡装置1の挿入部4が倒れることを防止できる。
(変形例4)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例4の構成について図15(A)ないし図15(D)を参照して説明する。
図15(A)は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す斜視図である。また、図15(B)は、本変形例の案内装置10の他の構成例を示す斜視図である。また、図15(C)は、本変形例の案内装置10のさらに他の構成例を示す斜視図である。また、図15(D)は、本変形例の案内装置10のさらに他の構成例を示す斜視図である。
図15(A)に示すように、本変形例では、内ガイド30の挿入方向の先端に設けられた節部材31−1の外面に、節部材31−1の長辺L1方向に延びて形成された当接部材72A(当接部材72A1、72A2)が固定されている。
当接部材72Aは、上述の変形例3の当接部材72と異なり内ガイド30に設けられている。このような構成であっても、変形例3の当接部材72と同様の効果を奏することができる。
図15(B)に示すように、当接部材72Aに代えて、環の一部をなすように形成され、節部材31−1から突没可能な当接部材72Bが設けられていてもよい。
当接部材72Bは、弾性を有する板状部材が曲げられて内ガイド30の内部に配置されたもので、図示していないが、内ガイド30の挿入方向の基端30B(図2参照)側まで延びている。このため、当接部材72Bは、内ガイド30の挿入方向の基端30Bにおいて作業者の手作業によって内ガイド30から突出させて内ガイド30の節部材31の長辺L1方向へ張り出させたり、内ガイド30の内部に引き込んだりすることができるようになっている。
また、図15(C)に示すように、当接部材72Bに代えて、2つの突起72C1及び72C2を有するワイヤ状の当接部材72Cを備えていてもよい。当接部材72Cは、当接部材72Bと同様に弾性を有し、内ガイド30の挿入方向の基端側における作業者の操作によって節部材31−1から突没可能である。当接部材72Cは、突起72C1と突起72C2とがそれぞれ被検体T10(図1(A)参照)における内壁T14あるいは外壁T15に当接することで、内ガイド30の軸回りの回転を抑制するものである。
また、図15(D)に示すように、当接部材72Aに代えて、内ガイド30の挿入方向の先端側の節部材31−1と、節部材31−1よりも基端側に配置された節部材31(図15(D)においては節部材31−5)とにそれぞれ接続された当接部材72D(当接部材72D1、72D2)を備えていてもよい。当接部材72Dは、自然状態において節部材31−1における長辺L1方向へ張り出すように曲げ癖がつけられている。このような構成であっても、張り出して形成された当接部材72D1、72D2が、被検体T10(図1(A)参照)における内壁T14あるいは外壁T15に当接することで、内ガイド30の軸回りの回転を抑制できる。
(変形例5)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例5の構成について図16及び図17を参照して説明する。図16は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す斜視図である。また、図17は、本変形例の案内装置10の使用時の動作を説明するための動作説明図である。
図16に示すように、本変形例では、板状部材40に代えて板状部材80を備えている点が異なっている。
板状部材80は、第1実施形態で説明した板状部材40の板本体41の挿入方向の先端41Aに、伸縮動作する袋状のバルーン82と、バルーン82の外面に固定された摩擦部材84とを備えている。
バルーン82には、バルーン82の内部空間と連通された送気管路85が取り付けられている。送気管路85は、板本体41の長手方向に沿って板本体41の挿入方向の基端側へ延びており、図示しない送気装置に接続されている。これにより、バルーン82は空気が送り込まれることで膨張できるようになっている。
図17に示すように、被検体T10の内部において、外ガイド20の繰出開口部22から繰り出された内ガイド30は、鉛直上方へと押し出される。本変形例では、板状部材80は内ガイド30とともに鉛直上方へ押し出される。さらに、観察対象領域P1の近傍において、作業者が上述の送気装置を駆動させることでバルーン82の内部空間に空気が送り込まれ、バルーン82が膨張する。すると、バルーン82の外面に固定された摩擦部材84は外装体T11の内壁T14に接触し、バルーン82が設けられた側と反対側の板本体41の面は構造体T13の外壁T15に接触する。これにより、板状部材80の挿入方向の先端(板本体41の先端41A)は観察対象領域P1の近傍において観察対象領域P1に対して位置決めされる。
このように、本変形例の構成によれば、観察対象領域P1の近傍において観察対象領域P1に対して板本体41を位置決めすることにより、観察対象領域P1に対して内視鏡装置1の撮像部2及び湾曲部3を位置決めできる。従って、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができるとともに、内視鏡装置1を鉛直上方へ案内した後における撮像部2の振れを軽減することができる。
(変形例6)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例6の構成について図18(A)及び図18(B)を参照して説明する。図18(A)は、本変形例の案内装置10における一部の構成を示す斜視図である。また、図18(B)は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す拡大図である。
図18(A)及び図18(B)に示すように、本変形例では、板状部材40に代えて板状部材90を備えている点が異なっている。
板状部材90は、第1実施形態で説明した板本体41の挿入方向の基端41Bと先端41Aとにそれぞれ基端ストッパ95と先端ストッパ96とが形成されている。また、板本体41には、基端ストッパ95と先端ストッパ96との間でスライド移動する移動体92が取り付けられている。
図18(A)及び図18(B)に示すように、移動体92は、内視鏡装置1の挿入部4を固定するための筒状の内視鏡固定部93と、内視鏡固定部93にねじ込まれて内視鏡装置1の挿入部4の外面を締め付けネジ94とを有している。本変形例では、内視鏡固定部93には雌ネジが形成され、締め付けネジ94には雄ネジが形成されている。
先端ストッパ96には、被検体T10(図1(A)参照)における外装体T11あるいは構造体T13に対して吸着する永久磁石(吸着部材)110が設けられている。なお、吸着部材は、永久磁石に限られるものではない。たとえば、電磁石や、吸盤などを吸着部材として採用することができる。
本変形例では、内視鏡システム100(図1参照)の使用時において、まず、内視鏡装置1の挿入部4が内視鏡固定部93に取り付けられていない状態で、移動体92を作業者の手元側に残して板本体41の先端ストッパ96側を観察対象領域P1、P2、P3(図1(A)参照)まで案内する。
板本体41の先端ストッパ96側が例えば観察対象領域P1の近傍に配置されたら、磁石110を外装体11の内壁T14あるいは構造体T13の外壁T15に吸着させる。磁石110が外装体11の内壁T14あるいは構造体T13の外壁T15に吸着されたら、内ガイド30及び外ガイド20を通路T12から抜いてかまわない。
続いて、図18(B)に示すように、移動体92の内視鏡固定部93に内視鏡装置1の挿入部4を固定し、内視鏡装置1の挿入部4を通路T12の内部へ押し込んで移動体92を板本体41に沿ってスライド移動させる(図18(A)参照)。すると、内視鏡装置1の撮像部2及び湾曲部3は、板本体41に沿って観察対象領域P1(図1(A)参照)まで案内される。
これで、作業者は内視鏡装置1を用いて観察対象領域P1を観察することができる。
本変形例の構成によれば、内視鏡装置1と板本体41とを一緒に観察対象領域P1へ案内するよりも板本体41のみを先に観察対象領域P1へ案内する方が鉛直上方へ押し進める物体の重量が軽いため、観察対象領域P1まで鉛直上方へ押し進める間に倒れることなくまず板本体41を案内することができる。その後に観察対象領域P1の近傍に板本体41を永久磁石110によって固定し、さらに板本体41に沿って内視鏡装置1を案内することで、内視鏡装置1の撮像部2及び湾曲部3を容易に観察対象領域P1まで案内することができる。
(変形例7)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例7の構成について図19及び図20を参照して説明する。
図19は、本変形例の案内装置10を備える内視鏡システム100の構成を示す斜視図である。また、図20は、本変形例の案内装置10を備える内視鏡システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。
図19に示すように、本変形例では、内ガイド30の挿入方向の先端30Aに、柔軟に形成された線状のワイヤ32を備えている点が異なっている。
図20に示すように、ワイヤ32は、少なくとも通路T12の全長よりも長く形成されている。ワイヤ32は、内ガイド30の節部材31を引くことで内ガイド30を湾曲面Q1(図7参照)に沿って湾曲させるものであり、本変形例では、図19に示すように内ガイド30を約180度曲げるためのものである。また、ワイヤ32は、内ガイド30を曲げた後に、内ガイド30の挿入方向の先端の節部材31−1を、外装体T11の内壁T14に当接させ、内壁T14に対して位置決めするものである。
また、図19に示すように、内ガイド30が180度湾曲されたときには、節部材31のそれぞれのすき間は、板状部材40を通過させることができる大きさに開くようになっている。
図20に示すように、本変形例では、まず、外ガイド20の内側に内ガイド30を通し、ワイヤ32を外ガイド20の外側に配置する。続いて、外ガイド20を内ガイド30とともに通路T12へ挿入し、外装体T11の内壁T14と構造体T13の外壁T15との間に内ガイド20の繰出開口部22を位置させる。
続いて、たとえば作業者がワイヤ32と外ガイド20とをまとめてつかむことでワイヤ32を外ガイド20に対して固定する。さらに、外ガイド20に対して、入口開口部21側から繰出開口部22側へ向けて内ガイド30を押し込む。すると、内ガイド30の先端の節部材31−1がワイヤ32によって引かれることで、内ガイド30は湾曲する。作業者は、ワイヤ32を引いて内ガイド30の先端の節部材31−1を外装体T11の内壁T14に当接させる。これにより、節部材31−1は外装体T11の内壁T14に固定される。
さらに内ガイド30を繰出開口部22から繰り出させると、内ガイド30は180度湾曲された状態で中間部が鉛直上方へせり上がってゆく。内ガイド30が180度湾曲された部分が観察対象領域P1近傍に達したら、内視鏡装置1が取り付けられた板状部材40を内ガイド30の内部へ挿入し、内ガイド30に沿って観察対象領域P1まで送り込む。
板状部材40は、内ガイド30が180度湾曲された部分における節部材31のすき間から繰り出される(図19参照)。これにより、板状部材40に固定された内視鏡装置1の撮像部2及び湾曲部3は観察対象領域P1まで案内される。
このような構成であっても、第1実施形態で説明したのと同様の効果を奏することができる。
また、内ガイド30が180度湾曲され、折り返されることで2本になっており、さらに内ガイド30の挿入方向の先端30A側に位置する節部材31−1が外装体T11の内壁T14に固定されているので、内ガイド30をより倒れにくくすることができる。
(変形例8)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例8の構成について図21(A)及び図21(B)を参照して説明する。
図21(A)は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す斜視図である。また、図21(B)は、本変形例の案内装置10における支持棒(支持手段)120の一部の構成を示す斜視図である。
図21(A)に示すように、本変形例では、内ガイド20を支持する支持棒(支持手段)120が設けられている点が異なっている。
支持棒120には、通路T12への挿入方向の先端側に又部121が形成されている。
又部121は、内ガイド30の厚さ寸法h1、h2、・・・(図6参照)の最大値よりも長く突出して形成された突起122、123を有し、突起122、123の間には内ガイド30を支持する支持面124が形成されている。
図21(B)に示すように、又部121は、構造体T13の外壁T15に突起122、123を当接させることで輪郭形状が長方形状となる閉じた空間を形成することで、突起122、123、支持面124、及び構造体T13の外壁T15によって内ガイド30を繰出開口部22の近傍で支持できるようになっている。
このような構成であっても、繰出開口部22から繰り出される内ガイド30の下端を支持棒120によって支持できるので、内ガイド30が倒れることを防止でき、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
(変形例9)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例9の構成について図22(A)及び図22(B)を参照して説明する。図22(A)は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す側面図である。また、図22(B)は、図22(A)の拡大図である。
図22(A)及び図22(B)に示すように、本変形例では、内ガイド30と外ガイド20とを連結するための板状連結部130が外ガイド20に設けられ、板状連結部130に係合する横凸部33及び前凸部34が内ガイド30に形成されている点が異なっている。
板状連結部130は、薄板状に形成された弾性部材であり、図示していないが外ガイド20の外面に一端が固定されている。板状連結部130において外ガイド20に固定された側と反対側の端には、略C字状に形成された一対のフック131が形成されている。
また、一対のフック131のそれぞれの間には、前凸部34に当接する当接壁132が形成されている。
横凸部33は、内ガイド30の節部材31の短辺側の壁面から外向きに突出して形成され、フック131に係合する円柱形状に形成されている。横凸部33は、外ガイド20の繰出開口部22から内ガイド30が繰り出される繰り出し量に応じて予め定められた位置に形成されている。横凸部33は、節部材31に対して着脱可能なピンであってもよく、この場合には繰出開口部22から内ガイド30を繰り出す繰り出し量を容易に変更して定めることができる。
前凸部34は、当接壁132に当接することで内ガイド30を支持するためのものである。前凸部34は、節部材31の長辺L1(図6参照)方向に長い直方体形状で、節部材31の外面から突出して形成されている。前凸部34の位置は、横凸部33の近傍であって内ガイド30の長手方向において少なくとも横凸部33よりも先端側である。
本変形例では、繰出開口部22から内ガイド30を繰り出すと、前凸部34が繰出開口部22から繰り出される。また、繰出開口部22からは横凸部33も繰り出され、横凸部33はフック131に係合する。すると、横凸部33によって板状連結部130は押し上げられ、板状連結部130は、一端が外ガイド20に固定されたままフック部131側が横凸部33の円柱の中心軸線回りに回動され、板状連結部130の全体としては湾曲する。すると、板状連結部130の当接壁132は、前凸部34に近接し、前凸部34の外面に係合する。
これにより、内ガイド30のうち繰出開口部22から繰り出された部分は、前凸部34及び当接壁132を介して外ガイド20に支持される。
また、内ガイド30を繰出開口部22から入口開口部21側へ引き出すと、前凸部34と当接壁132との係合は解除され、さらに横凸部33とフック131との係合は解除される。
このような構成であっても、第1実施形態と同様に軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
また、横凸部33とフック131との係合と、前凸部34と当接壁132との係合とによって外ガイド20と内ガイド30とが連結されるので、内ガイド30が倒れることを防止できる。
(変形例10)
次に、本実施形態の案内装置10の変形例10の構成について図23及び図24を参照して説明する。図23は、本変形例の案内装置10の一部の構成を示す斜視図である。また、図24は、本変形例の案内装置10の使用時の動作を説明するための動作説明図である。
図23に示すように、本変形例では、外ガイド20の繰出開口部22に代えて、繰出開口部25が設けられている点が異なっている。
繰出開口部25は、外ガイド20の内側に挿入された部材であり、外ガイド20とは異なる部材で構成されている。繰出開口部25の形状は、繰出開口部22と同様に内部に内ガイド30が挿入できる形状になっている。繰出開口部25は、外ガイド20の内部で入口開口部21(図3参照)まで延びている。繰出開口部25は、自然状態では直線状であり、外力によって湾曲状態に変形できるようになっている。
また、本変形例では、外ガイド20の入口開口部21(図3参照)において繰出開口部25を外ガイド20に押し込むことで繰出開口部25が外ガイド20の挿入方向の先端から繰り出されるようになっている。
また、繰出開口部25と外ガイド20とは、板状連結部材130Aによって連結されている。板状連結部材130Aは、弾性を有する薄板材である。板状連結部材130Aの一端は、繰出開口部25の開口端22Aの外周面に固定リング133によって固定されている。また、板状連結部材130Aの他端は、繰出開口部25とは別部材である外ガイド20の先端の外周面に固定リング134によって固定されている。
図24に示すように、内視鏡システム100を被検体T10の内部へ挿入するときには、第1実施形態で説明したのと同様に、外ガイド20を通路T12の内部へ挿入する。このとき、外ガイド20に設けられた繰出開口部25を外ガイド20の内部に引き込んでおき、繰出開口部25を直線状態にしておく。
外装体T11の内壁T14と構造体T13の外壁T15との間に繰出開口部25の開口端22Aが到達したら、外ガイド20の挿入方向の先端側へ、外ガイド20に対して繰出開口部25を押し出す。すると、繰出開口部25の開口端22Aの外周面に固定された板状連結部材130Aによって、繰出開口部25は湾曲される。これにより、繰出開口部25の開口端22Aの向きが変化する。
繰出開口部25の開口端22Aの向きが鉛直上方に向けられたとき、板状連結部材130Aは、外装体T11の内壁T14と通路T12との境界部分(通路T12の一端T12A)に接して摩擦係合されている。
続いて、第1実施形態で説明したのと同様に、内ガイド30及び板状部材40を外ガイド20の内部を通じて押し込み、繰出開口部25の開口端22Aから繰り出させる。さらに、内ガイド30及び板状部材40を鉛直方向へと押し進め、観察対象領域P1の近傍へと内視鏡装置1の撮像部2及び湾曲部3を案内する。
このような構成であっても第1実施形態で説明したのと同様に、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
また、繰出開口部25が自然状態で直線状態に形成されており、板状連結部材130Aによって繰出開口部25を湾曲させるので、通路T12が狭い場合にも外ガイド20を容易に通すことができる。
また、外ガイド20に対して繰出開口部25を押し込む量を変えることで、開口端22Aの向きを調整することができる。これにより、繰出開口部22から繰り出され内ガイド30などの角度を調整し、内壁T14と外壁T15とのいずれにも内視鏡装置1を沿わせて押し進めることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の案内装置210について、案内装置210を備える内視鏡システム200とともに説明する。
図25は、本実施形態の案内装置210を備える内視鏡システム200を示す斜視図である。また、図26は、案内装置210における外ガイド20の構成を示す部分断面図である。また、図27は、外ガイド20を、被検体T10の通路T12とともに示す正面図である。また、図28は、案内装置210における内ガイド230の構成を示す平面図である。また、図29は、内ガイド230の動作を説明するための動作説明図である。また、図30は、内ガイド230の正面図である。また、図31は、図29のX22−X22線における断面図である。また、図32は、内ガイド230の一部の構成を示す平面図である。また、図33は、内ガイド230の一部の構成を示す側面図である。また、図34は、内ガイド230の動作を説明するための動作説明図である。また、図35は、図28のX21−X21線における断面図である。また、図36は、内ガイド230の動作時におけるファイバロッド部の動作を説明するための動作説明図である。また、図37は、内ガイド230の先端側の一部の構成を示す斜視図である。
図25に示すように、内視鏡システム200は、内視鏡装置1と、案内装置210とを備える。
案内装置210は、第1実施形態と同様の外ガイド20と、外ガイド20に設けられた位置決め機構260と、外ガイド20の内部に挿入された内ガイド230と、内ガイド230の長手方向の中間部に設けられた当接部235と、内ガイド230の内部に挿入されたファイバロッド部(弾性部)240と、ファイバロッド部240に固定された保持部250と、位置決め機構260と連結された送気装置270と、内ガイド230の先端230Aに固定されたワイヤ238とを備える。
図26及び図27に示すように、位置決め機構260は、被検体T10の通路T12に対して外ガイド20を位置決めするための第一位置決め機構261と、外ガイド20に対して内ガイド230を位置決めするための第二位置決め機構265とを有している。
図25、図26、及び図27に示すように、第一位置決め機構261は、伸縮動作するバルーン261A、261Bと、バルーン261A及びバルーン261Bと送気装置270とに接続された送気管路262A、262Bとを有している。
図27に示すように、バルーン261A及びバルーン261Bは、外ガイド20を長手軸方向に見た時の短辺側において対向する一対の壁面にそれぞれ固定されている。また、バルーン261A及びバルーン261Bが膨張する方向は、外ガイド20を中央として外側へ広がる方向である。また、バルーン261A及びバルーン261Bは、外ガイド20を長手軸方向に見たときに開口端22Aと反対側に位置する面よりも開口端22A側の範囲内において膨張するように形成されている。
図25及び図27に示すように、第二位置決め機構265は、外ガイド20の繰出開口部22において開口端22Aの近傍の内壁面に設けられたバルーン266A、266Bと、バルーン266A及びバルーン266Bと送気装置270とに接続された送気管路267A、267Bとを有している。
図27に示すように、バルーン266A及びバルーン266Bは、外ガイド20の繰出開口部22の内壁面から内側方向に膨張するように形成されている。また、バルーン266Aとバルーン266Bとの間隔は、収縮状態では内ガイド230の幅寸法w1(図28参照)よりも空けられており、膨張時には内ガイド230の幅寸法w1よりも狭くなっている。
図28に示すように、内ガイド230は、第1実施形態で説明した内視鏡固定部42と同様の内視鏡固定部232と、第1実施形態で説明した節部材31と外側形状が同様に形成された節部材231(節部材231−1、231−2、・・・231−n(nは整数))を有している。
図28及び図29に示すように、内視鏡固定部232は、内ガイド230の挿入方向の先端230A側の節部材232−1に固定されており、内ガイド230の湾曲動作によって移動されるようになっている。
図32に示すように、内視鏡固定部232は、節部材231−1における後述する内視鏡挿入孔231Cと連通する位置に固定され、内側に雌ネジが形成された筒状のネジ受部233が設けられている点で第1実施形態で説明した内視鏡固定部42と構成が異なっている。
図28および図30に示すように、節部材231の内側形状は、節部材31とは異なり、内ガイド230の長手方向に沿って延びる隔壁231a、231bによって3つの空間に分けられている。
図30及び図31に示すように、節部材231における3つの空間は、中央の空間が内視鏡装置1の挿入部を通すための内視鏡挿入孔231Cであり、内視鏡挿入孔231Cの両側の空間がファイバロッド部240の後述するロッド241及びロッド242を通すためのロッド挿入孔231A、231Bである。なお、節部材231においてこれら3つの空間は完全に仕切られている必要はなく、ロッド241及びロッド242が内視鏡挿入孔231Cに入り込まない程度の大きさのすき間があっても構わない。
図28及び図30に示すように、内ガイド230は、第1実施形態で説明した内ガイド30と同様に、長辺L1方向における幅寸法w1は内ガイド20の長手方向で一定であり、短辺L2方向における厚さ寸法h1、h2、・・・は挿入方向の先端230Aから基端23Bへ向かって漸次大きくなるように形成されている。
図33に示すように、当接部235は、内ガイド230の厚さ方向に向かって湾曲して形成されたばね部材236、237を有している。
ばね部材236とばね部材237は、内ガイド230幅方向に離れてそれぞれ2箇所に設けられている。ばね部材236とばね部材237とが湾曲された方向は、内ガイド230を中間として互いに離れる方向である。
ばね部材236、237の先端側の端部236A、237Aは、節部材231(図33においては節部材231−3)にたとえば固定部材238によって固定されている。また、ばね部材236、237の基端側の端部236B、237Bは、ばね部材236、237が固定された節部材231よりも基端側の別の節部材231(図33においては節部材231−3から基端側へ二つ離れた節部材231−5)に固定された筒状のスライド受部材239の内部に挿入されて支持されている。
図34に示すように、内ガイド230が湾曲すると、湾曲された内側のばね部材(図34においてはばね部材236)はスライド受部材239の内部で基端側へ移動され、湾曲された外側のばね部材(図34においてはばね部材237)はスライド受部材239の内部で先端側へ移動される。これにより、ばね部材236、237が取り付けられていても内ガイド230を軽い力で湾曲させることができるようになっている。
図25及び図37に示すように、ファイバロッド部240は、2つのロッド241、242を有している。
ロッド241は、内ガイド230の内部でロッド挿入孔231Aに通された軸状の弾性部材である。ロッド242は、内ガイド230の内部でロッド挿入孔231Bに通された軸状の弾性部材である。ロッド241及びロッド242の材質としては、例えばガラス繊維や炭素繊維などを採用することができる。
図35及び図36に示すように、ロッド242は、自然状態では直線状態となるように形成されている。内ガイド230が外力により湾曲されると、内ガイド230の内壁によってロッド242が湾曲される。ロッド242は、自身の弾性によってロッド242を直線状態となるように内ガイド230の内壁に力を加える。これにより、内ガイド230を湾曲させる外力がなくなるとロッド242によって内ガイド230は直線状態にされる。なお、ロッド241もロッド242と同様に作用するものであるので説明を省略する。
図37に示すように、保持部250は、ロッド241とロッド242とのそれぞれの先端に固定されてたものである。保持部250の外面251は、被検体T10の外装体T11の内壁T14や、構造体T13の外壁T15などに対して摩擦力によって係合するように摩擦係数が高い材質によって構成されている。これにより、保持部250は、ファイバロッド部240を被検体T10(図1(A)参照)における外装体T11の内壁T14や構造体T13の外壁T15などに対して保持できるようになっている。
ワイヤ238は、内ガイド230の先端230Aを牽引することで内ガイド230の先端230A側を湾曲させるものである。ワイヤ238によって、内ガイド230から突出された内視鏡装置1の撮像部2の向きを変えることができるようになっている。
以上に説明した構成の、本実施形態の内視鏡システム200の動作について、案内装置210の動作を中心に、第1実施形態の案内装置10と異なる点を説明する。
図38は、案内装置210を備える内視鏡システム200の動作を説明するための動作説明図である。
図38に示すように、内ガイド230の先端に設けられた内視鏡固定部232に内視鏡装置1の挿入部4を固定し、案内装置210を観察対象領域P1まで第1実施形態の案内装置10と同様に送り込む。このとき、ファイバロッド部240のロッド241、242の弾性によって、内ガイド230は直線状態で鉛直上方に向けて支持されている。
また、図27に示すように、位置決め機構260のバルーン261A、261B、266A、266Bを膨張させ、通路T12に対して外ガイド20及び内ガイド30を位置決めする。
さらに、ファイバロッド部240の先端に設けられた保持部250を、構造体T13の外壁T15に対して摩擦係合させる。これにより、内ガイド230は構造体T13に対して位置決めされて支持される。
この状態で、作業者は内視鏡装置1の操作部5(図25参照)を操作して湾曲部3を湾曲動作させ、観察対象領域P1の映像を撮像部2によって撮像し、観察対象領域P1を観察する。
観察対象領域P1の観察が終了したら、内ガイド230及び外ガイド20を通路T12(図27参照)から引き抜いて一連の動作を終了する。
以上説明したように、本実施形態の案内装置210によれば、ファイバロッド部240によって内ガイド230を直線状態に支持し、内視鏡装置1の挿入部4が倒れることを内ガイド230が抑制するので、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
また、位置決め機構260によって被検体T10の通路T12に対して案内装置210を位置決めできるので、通路T12に対して案内装置210が振れることを軽減することができる。
また、ファイバロッド部240のロッド241、242の先端に保持部250が設けられているので、被検体T10の内部で案内装置210の先端側が振れることを軽減し、内ガイド230をより倒れにくくすることができる。
(変形例11)
次に、本実施形態の案内装置210の変形例11の構成について図39を参照して説明する。図39は、本変形例の案内装置210の一部の構成を示す斜視図である。
図39に示すように、本変形例では、内ガイド230の構成が異なっており、内ガイド230の外面の一部に、ファイバロッド部240に代えて設けられた弾性板243が固定されている。また、内ガイド230の内視鏡挿入孔231Cには、内ガイド230と同様に互いに連結された複数の節部材247と、節部材247のそれぞれを連結するように節部材247に固定された板状の弾性板246とを有する内視鏡ガイド245が設けられている。
弾性板243は、内ガイド230の外面のうち、内ガイド230の湾曲方向の内側になる面に固定された板状部材である。弾性板243は板状であるので、曲げ方向へは変形するが、伸縮方向へは変形しにくい。このため、内ガイド230は、弾性板243が固定された側へは容易に湾曲するが、逆へは湾曲しにくいようになっている。
弾性板246も、弾性板243と同様に弾性を有する板状に形成されている。このため、内視鏡ガイド245は弾性板246が固定された側へは容易に湾曲し、逆方向へは湾曲しにくいようになっている。
内視鏡ガイド246には、図示していないが、内視鏡装置1の挿入部4を固定するための内視鏡固定部が設けられている。
このような構成であっても、弾性板243によって内ガイド230を直線状態に支持し、内視鏡装置1の挿入部4が倒れることを内ガイド230が抑制するので、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
(変形例12)
次に、本実施形態の案内装置210の変形例12の構成について図40を参照して説明する。図40は、本変形例の案内装置210の一部の構成を示す斜視図である。
本変形例では、内ガイド230に代えて設けられた内ガイド280と、内ガイド280の内部に配置された連装チューブ282と、連装チューブ282の内部に通されたバルーン253とを備える点が異なっている。また、第1実施形態で説明した内視鏡装置1及び第2実施形態で説明したロッド241、242は、連装チューブ282の内部に通されている点も異なっている。
内ガイド280は、第1実施形態で説明した内ガイド30における湾曲方向の内側に、上述の変形例11で説明した弾性板243が固定されたものである。
連装チューブ282は、5つのチューブ要素(チューブ要素283、284、285、286、287)が互いに平行に配置されて一体成型されたものである。
バルーン253は、第1実施形態の変形例5において説明したのと同様に、たとえば図17に示す被検体T10の外装体T11の内壁T14と構造体T13の外壁T15との間で膨張することで、案内装置210を内壁T14と外壁T15とに対して位置決めするためのものである。本変形例ではバルーン253は2つ設けられている。2つのバルーン253には、バルーン253に空気を送るための送気管路252がそれぞれ接続されており、送気管路252は送気装置270(図25参照)に接続されている。
このような構成であっても、内ガイド280によって、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
(変形例13)
次に、本実施形態の案内装置210の変形例13について図41を参照して説明する。図41は、本変形例の案内装置210の一部の構成を示す斜視図である。
図41に示すように、本変形例では、内ガイド230の構成が異なり、また内ガイド230の内部にロッドガイド248、249が設けられている点が異なっている。
本変形例における内ガイド230は、上述の第2実施形態において内ガイド230の節部材231が3つの空間に分けられていたのと異なり、ロッドガイド248、249を通すための2つの空間に分けられている。なお、本変形例では、内ガイド230は複数の空間に分けられていなくともよく、例えば第1実施形態において説明した内ガイド30を採用してもよい。
ロッドガイド248、249は、内ガイド230と同様に複数の節部材を有して湾曲可能な筒状部材である。ロッドガイド248、249の内部には、ロッド241、242が挿入されている。また、本変形例では、ロッド241、242の先端には、磁石(保持部)252が固定されている。
本変形例では、内ガイド230を被検体T10(図1参照)の外装体T11と構造体T12との間で鉛直上方へ押し進めたあと、さらにロッドガイド248、249を内ガイド230から繰り出させてロッド241、242をさらに鉛直上方へ押し進めることができる。これは、内ガイド230に比べて小径で軽量なロッドガイド248、249をそれぞれ移動させることができるからである。さらに、2つの磁石252を交互に被検体T10に吸着させて内ガイド230が倒れないように支持しつつ、ロッド241、242をそれぞれ鉛直上方へ押し進めることができるので、より高い位置までロッド241、242を案内することができる。
本変形例では、ロッド241、242が観察対象領域P1まで案内されたら、ロッドガイド248、249、内ガイド230、及び外ガイド20を通路T12を通じて引き抜き、ロッド241、242に沿って内視鏡装置1を案内できる(第1実施形態の変形例6参照)。
(変形例14)
次に、本実施形態の案内装置210の変形例の構成について図42ないし図44を参照して説明する。図42は、本変形例の案内装置210の一部の構成を示す斜視図である。また、図43は、本変形例の案内装置210における外チューブの一部の構成を示す斜視図である。また、図44は、本変形例の案内装置210の使用時の動作を説明するための動作説明図である。
図42及び図43に示すように、本変形例では、ファイバロッド部240に代えて、内視鏡装置1の挿入部4の外周面の一部を覆う硬化機構290を備え、外ガイド20に代えて外ガイド220を備えている点が異なっている。
図42に示すように、硬化機構290は、内視鏡装置1の挿入部4の外径寸法よりも大きい内径を有する円筒状の半硬質円筒部材292と、内視鏡装置1の湾曲部3の基端側で挿入部4の先端に半硬質円筒部材292を固定する内視鏡固定部291と、半硬質円筒部材292において内視鏡固定部291と反対側の端部で内視鏡装置1の挿入部4の外面に接続された基端接続部293と、基端接続部293にチューブを介して接続され、基端接続部293を介して半硬質円筒部材291と挿入部4との間に空気を送り込む送気装置294とを備えている。
半硬質円筒部材292は、内ガイド230の内部に通して使用されるものである。半硬質円筒部材292の材質としては、ナイロン、ウレタン、フッ素樹脂などを採用することができる。半硬質円筒部材292における半硬質とは、A硬度が例えば90度以上で比較的硬く、肉厚を例えば0.1mm程度に薄くすることで、半硬質円筒部材292の内部が大気圧程度であるときには柔軟性を有する硬さであり、さらに、半硬質円筒部材292の内部に例えば0.7MPa程度の空気を送り込んだときに、樹脂の伸びがほとんどなく、空気圧によって硬質な棒状となる硬さである。
基端接続部293は、円筒状に形成されており、外周面の一部に側面貫通孔(不図示)が形成されている。送気装置294から送気された空気は基端接続部293の側面貫通孔を通じて半硬質円筒部材292と挿入部4との間に送り込まれるようになっている。
送気装置294は、圧縮空気を基端接続部293側へ送気し、また基端接続部293へ送気した圧縮空気を抜いて大気圧まで戻すものである。
図43に示すように、外ガイド220は、繰出開口部22に代えて繰出開口部222を有し、繰出開口部222の開口端22Aの外周面には繰出開口部222を牽引するワイヤ24が固定されている。
繰出開口部222は、外ガイド220とは別部材になっており、繰出開口部22と同様に湾曲された筒状に形成されている。
繰出開口部222は、外ガイド220に対してリンク223を介して連結されている。リンク223は、湾曲形状の繰出開口部222における湾曲面に直交する直線方向に回動軸を有するものであり、これにより、繰出開口部222は繰出開口部222における湾曲面に沿った方向へリンク223回りに回動できるようになっている。
本変形例の案内装置210の使用時には、まず、図42に示すように、内視鏡装置1と硬化機構290とを連結し、内視鏡装置1と硬化機構290とをともに内ガイド230の内部に挿入する。このとき、半硬質円筒部材292に内視鏡装置1の挿入部4を挿入し、挿入部4の外面に対して内視鏡固定部291と基端接続部293とを締め付け固定しておく。
これにより、内視鏡固定部291と基端接続部293との間において半硬質円筒部材292と挿入部4との間に気密な空間が生じる。
続いて、被検体T10(図1(A)参照)の通路T12の内部へ外ガイド20を先に挿入し、繰出開口部222の開口端22Aの向きを、ワイヤ24を引くことで所望の向きに調整する。
作業者は、図44に示すように、内視鏡装置1及び硬化機構290が取り付けられた内ガイド230(図42参照)を外ガイド220の内部へ挿入し、繰出開口部222の開口端22Aから内ガイド230を繰り出させる。
内視鏡装置1の撮像部2及び湾曲部3が観察対象領域P1(例えば図1(A)参照)の近傍に到達したら、送気装置294を駆動させて、半硬質円筒部材292と挿入部4との間に圧縮空気を送り込む。すると、半硬質円筒部材292には径方向外側へ半硬質円筒部材292を膨張させる力が生じ、半硬質円筒部材292は硬化する。このとき、湾曲された繰出開口部222の内部で半硬質円筒部材292に曲げ応力が生じ、繰出開口部222の内部の一部で半硬質円筒部材292が屈曲する。半硬質円筒部材292が屈曲された部分では、半硬質円筒部材292の軸方向に対して直交する断面形状は扁平形状になる。半硬質円筒部材292が屈曲することで、屈曲箇所(図42においては屈曲箇所Z1)より挿入方向の先端側の半硬質円筒部材292は鉛直上方へ屈曲箇所Z1を中心として旋回し、直線状態を保持する。これにより、半硬質円筒部材292によって内視鏡装置1の挿入部4は鉛直方向に向けて支持される。
半硬質円筒部材292を硬化させたあと、外ガイド220に対して内ガイド230を作業者がさらに押し込むと、屈曲箇所Z1は徐々に基端接続部293側へ移る。半硬質円筒部材292において屈曲されていた部分が繰出開口部222から繰り出されると、半硬質円筒部材292の内部にかかる空気圧によって、半硬質円筒部材292は再び直線状態となる。
これにより、内視鏡装置1の挿入部4は直線状態が維持されたまま観察対象領域P1、P2、P3(図1(A)参照)へ案内される。
このように、本変形例においても、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の案内装置310について、案内装置310を備える内視鏡システム300とともに図45(A)、図45(B)、及び図46を参照して説明する。図45(A)は、本実施形態の案内装置310を備える内視鏡システム300の一部の構成を示す斜視図である。また、図45(B)は、案内装置310の使用時の動作を説明するための動作説明図である。また、図46は、案内装置310を使用する別の例を説明するための説明図である。
図45(A)に示すように、本実施形態の内視鏡システム300は、第1実施形態と同様の内視鏡装置1と、内視鏡装置1の撮像部2による撮像視野を照明する照明装置7と、内視鏡装置1及び照明装置7を観察対象領域P1(図1参照)へ案内する案内装置310とを備えている。
照明装置7は、例えばハロゲンランプやLEDなどを光源として、線状の挿入部8の先端9から照明光を照射するものである。
案内装置310は、互いに連結された複数の節部材311からなるガイド(挿入管)320と、節部材311のそれぞれに固定されたファイバロッド部(弾性部)330と、を備えている。
ガイド320における複数の節部材311は、角筒の一部の面が切り取られて開口された形状(コの字状、あるいはU字状)にそれぞれ形成されており、この開口された部分と反対側の連結面311aにおいて、複数の節部材311が互いに回動可能に連結されている。節部材311が互いに連結された部分を回動中心として節部材311がそれぞれ回動することでガイド320は湾曲できるようになっている。また、ガイド320は、連結された面側に向かう方向へは湾曲でき、直線状態からこの方向と反対方向へは湾曲しないようになっている。
ファイバロッド部330は、第2実施形態で説明したファイバロッド部240と同様に弾性を有するロッド331、332を備えるものであり、本実施形態では、ロッド331、332は節部材311の連結面311aに連結されている。ロッド331、332は、ガイド320における先端の節部材311−1には固定されており、先端の節部材311−1以外の節部材311においては、軸方向に相対移動可能に取り付けられている。
また、連結面311aと垂直な側面311b及び側面311cには、被検体T10(図1参照)の通路T12や構造体T13の外壁T15に接触する滑り部314と、ガイド320の長手方向において隣接する側面311b、311cに係合する凹凸構造315が設けられている。
滑り部314は、被検体T10の通路T12や構造体T13の外壁T15に対して滑るように摩擦抵抗が低減されている。
凹凸構造315は、複数の節部材311が互いにずれないように位置合わせをするためのものである。本実施形態では、凹凸構造315は、節部材311の先端側に突起315Aが形成され、節部材311の基端側に凹部315Bが形成されている。これにより、ガイド320が湾曲状態から直線状態に戻ったときには複数の節部材311が密着されて、それ以上逆に湾曲しないように支持することができる。
また、側面311b、311cの一方(本実施形態では側面311b)には、内視鏡装置1の挿入部4を挿入するための内視鏡挿入孔312が形成されている。また、側面311b、311cの他方(本実施形態では側面311c)には、照明装置7の挿入部8を挿入するための照明挿入孔313が形成されている。
ガイド320の先端の節部材311−1に設けられた内視鏡挿入孔312は、内視鏡装置1の挿入部4の外面に固定するための内視鏡固定部になっている。
以上に説明した構成の、本実施形態の内視鏡システム300の使用時の動作について、案内装置310の動作を中心に説明する。
図45(B)に示すように、被検体T10の通路T12の内部において、ファイバロッド部330のロッド331、332を引くことで、ガイド320の先端の節部材311−1が基端側に引かれ、これによりガイド320は鉛直上方へ向かって湾曲する。
すると、節部材311−1に固定された内視鏡装置1及び照明装置7も鉛直上方へ向かって湾曲される。
ここでガイド320を通路T12へさらに押し込むと、ガイド320は鉛直上方へと押し進められ、内視鏡装置1及び照明装置7は観察対象領域P1(図1(A)参照)まで案内される。
以上説明したように、本実施形態の案内装置310を備える内視鏡システム300によれば、ガイド320の節部材311とファイバロッド部330とによって、内視鏡装置1の挿入部4が倒れることを抑制し、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
また、本実施形態の案内装置310は、例えば図46に示すように、通路T12の内部に例えば管路などの障害物T16がある場合に、障害物T16を避けて内視鏡装置1及び照明装置7を観察対象領域P1まで案内できるという効果を奏する。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の案内装置410について図47及び図48を参照して説明する。図47は、本実施形態の案内装置410の一部の構成を示す斜視図である。また、図48は、案内装置410の使用時の動作を説明するための動作説明図である。
図47に示すように、本実施形態の案内装置410は、内ガイド30に代えて内ガイド430を備えている点で上述の第1実施形態の案内装置10と構成が異なっている。なお、図示していないが、本実施形態の案内装置410は、第1実施形態で説明した外ガイド20及び板状部材40を備えている。
内ガイド430は、被検体T10(図1(A)参照)の通路T12への挿入方向の基端側から、第一チューブ431、第二チューブ432、及び第三チューブ433を備えている。また、内ガイド430は、第一チューブ431と第二チューブ432とを連結し、第二チューブ432と第三チューブ433とを連結する複数の連結体414とを備えている。
第一チューブ431、第二チューブ432、及び第三チューブ433は、軸方向に対して直交する断面形状が長方形状に形成された角筒状の部材である。また、第一チューブ431には第二チューブ432が進退可能に挿入され、第二チューブ432には第三チューブ433が進退可能に挿入されている。第一チューブ431よりも第二チューブ432は小さく、第二チューブ432よりも第三チューブ433は小さい。すなわち、第一チューブ431よりも第二チューブ432は軽く、第二チューブ432よりも第三チューブ433は軽く構成されている。
内ガイド430の外径形状は、軸方向に対して直交する断面形状が第1実施形態で説明した内ガイド30と同様の寸法関係の長方形状になっている。
連結体414は、弾性を有する板材によって形成されており、内ガイド430の上述の長方形状における短辺方向に向かって張り出すように湾曲されて形成されている。
本実施形態では、例えば図48に示すように、第二チューブ432に対して第三チューブ433が引き込まれたときには、連結体414の両端の間隔が狭くなるので、連結体414は第三チューブ432の引き込み方向と直交する方向へ向かって張り出すように湾曲動作する。すると、連結体414は被検体T10の内部で、例えば被検体T10の外装体T11の内壁T14に当接する。すると、連結体414を介して内ガイド430は外装体T11の内壁T14に支持される。これにより、内ガイド430を例えば外装体T11の内壁T14に沿って押し進めることができる。
このように、本実施形態の案内装置410によっても、軟性の挿入部4を有する内視鏡装置1を途中で倒れることなく容易に鉛直上方へ案内することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述の実施形態及び変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
1 内視鏡装置(観察手段)
10、210、310、410 案内装置
30、230、280、430 内ガイド(挿入管)
320 ガイド(挿入管)
240、330 ファイバロッド部(弾性部)
40、50、70、80、90 板状部材(弾性部)
w1 幅寸法
h1、h2、・・・ 厚さ寸法
20、220 外ガイド(外装管)
22、25、222 繰出開口部
24 ワイヤ(牽引手段)
130、130A 板状連結部材(支持手段)
62A、63A、110、250、252 保持部(保持手段)
T10 被検体
P1、P2、P3 観察対象領域

Claims (2)

  1. 長手方向に延在し、当該長手方向に対して直交する断面形状が長辺L1と短辺L2からなる扁平状で且つ角筒状の挿入管と、
    前記手方向に延在すると共に、その幅寸法w3を有する幅方向が前記挿入管の長辺L1の延在方向と平行で、且つ、前記幅寸法w3が前記挿入管の長辺L1の延在方向と同じ内側寸法幅w2と略同一の大きさであって、外力がかけられていない自然状態においては直線状になろうとする弾性を有し、その先端に観察手段を保持した状態で前記挿入管の角筒状の内側に配置される板状部材と、
    を有し、
    被検体の内部の観察対象領域まで前記観察手段を案内する案内装置において、
    前記板状部材は、その長手方向の先端に、当該長手方向に対して直交する方向に延在する当接部材が設けられることを特徴とする案内装置。
  2. 長手方向に延在し、当該長手方向に対して直交する断面形状が長辺L1と短辺L2からなる扁平状で且つ角筒状の挿入管と、
    前記長手方向に延在すると共に、その幅寸法w3を有する幅方向が前記挿入管の長辺L1の延在方向と平行で、且つ、前記幅寸法w3が前記挿入管の長辺L1の延在方向と同じ内側寸法幅w2と略同一の大きさであって、外力がかけられていない自然状態においては直線状になろうとする弾性を有し、その先端に観察手段を保持した状態で、前記挿入管の角筒状の内側に配置される板状部材と、
    を有し、
    被検体の内部の観察対象領域まで前記観察手段を案内する案内装置において、
    前記挿入管は、その長手方向の先端に、前記長辺L1の方向に延在する当接部材が設けられることを特徴とする案内装置。
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