JP5570665B2 - デバイス装置、アクセス装置、アクセスシステム、及び、通信確立方法 - Google Patents
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Description
本開示は、所定の機能を処理するデバイス装置と、デバイス装置へ通信を介して接続してデバイス装置を制御するアクセス装置と、アクセス装置とデバイス装置とを備えたアクセスシステムとに関する。
音楽コンテンツや、映像データ等のデジタルデータを記録する記録媒体には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等、様々な種類が存在する。これら記録媒体の内、記録素子にフラッシュメモリ等の半導体メモリを使用したメモリカードは、記録媒体の小型化が図れることから、デジタルスチルカメラや携帯電話端末等、小型の携帯機器を中心に急速に普及している。更に最近では、フラッシュメモリ等の半導体メモリを機器に内蔵してハードディスクの代わりに使用するなど、従来のメモリカードのような着脱可能なリムーバブルメディアとしての用途のみならず、機器内蔵ストレージとしての用途でも半導体メモリが使用されるようになってきた。
一方、無線技術の進化により、802.11系やBluetooth(登録商標)等の無線用LSIの小型化、高機能化、低価格化が進んでいる。これにより、携帯電話やスマートフォン、デジタルスチルカメラのようなモバイル端末のみならず、TVやハードディスクレコーダ等の据え置き端末を含む、実に様々な端末に無線機能が搭載されるようになってきた。その一つの応用例として、従来のメモリカードに無線機能を搭載した無線機能付きメモリカードが提案されている(例えば、特許文献1)。無線機能付きメモリカードは、従来型のメモリカードとインターフェース形状が同じであるため、従来のメモリカード用のスロットを備えたホスト機器とインターフェースを共用することができる。よって、ホスト機器側に無線通信用のハードウェア、ソフトウェアリソースを搭載することなく、低コストで無線通信に対応することが可能となる。
従来、Webサービスへの静止画投稿などは、一旦メモリカードをデジタルスチルカメラからPC等に差し換えて実施する必要があった。しかし、デジタルスチルカメラに無線機能付きメモリカードを装着することにより、Webサービスへの静止画投稿などをデジタルスチルカメラから直接実施することができる。このように無線機能付きメモリカードにより、ホスト機器を容易にネットワーク接続することが可能となる。
更にメモリカードに無線通信機能を搭載することにより、メモリカード間で直接無線接続し、ファイルを交換するようなユースケースも実現することができる。これにより、例えば運動会や結婚式などのイベントで撮影した静止画を、その場で相手に渡すことができ、写真交換をより手軽に行えるようになる。
更に、メモリカード自体には無線機能のみを搭載し、無線通信経由で外部のハードディスク等の大容量ストレージにアクセスしてデータの読み書きを実施するという方法が提案されている(例えば、特許文献2)。この場合、ストレージの容量の追加が容易に行える、複数の無線機能付きメモリカードから共通のストレージに同時アクセスすることができる等のメリットを享受することができる。
従来は、所定の機能を備えたデバイス装置(例えばメモリカード)とアクセス装置(例えばパーソナル・コンピュータ)とが、電気配線等により直接接続され、デバイス装置はアクセス装置により制御されていた。本開示では、前述のような無線等の通信機能を備えたメモリカード等のデバイス装置を、当該デバイス装置と無線等の通信により接続されたアクセス装置が制御する場合について説明する。
例えば、無線モジュールとSDカードを搭載した無線機能付きストレージをデバイス装置とし、これに無線接続するアクセス装置を想定する。この場合、アクセス元のアクセス装置から、無線機能付きストレージのSDカードに対して、データの読み書きを含む任意のSDコマンドを無線通信経由で送信する。この際、アクセス装置は、デバイス装置のSDカードへのアクセスに先立ち、従来SDカードに対して実施していた初期化処理と同様の処理を、デバイス装置のSDカードへ無線接続を介して実施する。
ここで、一度、無線接続されたアクセス装置とデバイス装置との接続が切断等され、その後再接続された場合を考える。この場合、実際にはデバイス装置上のSDカードが再接続の前後で同じものであったとしても、従来のアクセス装置は再接続の度に、同じ初期化処理を行なうことが考えられる。
そのため、無線接続等、通信環境が不安定な場合には頻繁にSDカードの初期化処理要求がアクセス元のアクセス装置から、無線機能付きストレージを備えたデバイス装置に出されることになる。SDカードの初期化処理は比較的長い時間がかかる。よって、無線接続時に頻繁に初期化処理要求が発行されると、無線接続の確立に要する処理時間が長くなるという問題が生じる。
従来のアクセス装置と、デバイス装置とが、有線通信により直接接続されている場合は、アクセス装置とデバイス装置間の通信の信頼性が高いため、上記の様な問題が大きな課題となることはなかった。
本開示は、アクセス装置が、無線等の通信経由で外部ストレージ等のデバイス装置にアクセスする場合において、デバイス装置が備える機能の初期化処理等の頻度を低減する技術を提供する。
本開示のデバイス装置は、アクセス装置と通信可能である。デバイス装置は、付加デバイスを制御し、付加デバイスの初期化処理時に付加デバイスの特性情報を取得するアクセス制御部と、取得した特性情報を保持するメモリと、アクセス装置とのデータ送受信を行う通信部と、付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を、アクセス装置へ譲渡した後に、通信部を介してアクセス装置から初期化処理の要求があった場合に、メモリに保持している特性情報をアクセス装置へ送信する通信制御部と、を備える。
また、本開示のアクセス装置は、付加デバイスを制御するデバイス装置と通信可能である。アクセス装置は、デバイス装置とのデータ送受信を行う通信部と、通信部によりデバイス装置との通信を確立させ、デバイス装置から、付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を取得する通信制御部と、通信制御部が排他的権利を取得した後に、デバイス装置に対して初期化処理の要求を送信することにより、デバイス装置から付加デバイスの特性情報を取得するアクセス制御部と、を備える。
また、本開示のアクセスシステムは付加デバイスを制御するデバイス装置と、アクセス装置とを備える。アクセス装置は、デバイス装置とのデータ送受信を行う第1の通信部と、第1の通信部によりデバイス装置との通信を確立させ、デバイス装置から、付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を取得する第1の通信制御部と、第1の通信制御部が排他的権利を取得した後に、デバイス装置に対して初期化処理の要求を送信することにより、デバイス装置から付加デバイスの特性情報を取得する第1のアクセス制御部とを備える。デバイス装置は、付加デバイスを制御し、付加デバイスの初期化処理時に付加デバイスの特性情報を取得する第2のアクセス制御部と、取得した特性情報を保持するメモリと、アクセス装置とのデータ送受信を行う第2の通信部と、付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を、アクセス装置へ譲渡した後に、第2の通信部を介してアクセス装置から初期化処理の要求があった場合に、メモリに保持している特性情報をアクセス装置へ送信する第2の通信制御部と、を備える。
また、本開示の通信確立方法は、アクセス装置と通信可能なデバイス装置が、アクセス装置とデバイス装置との間の通信を確立する方法である。通信確立方法は、付加デバイスを制御し、付加デバイスの初期化処理時に付加デバイスの特性情報を取得するステップと、取得した特性情報を保持するステップと、アクセス装置とのデータ送受信を行うステップと、付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を、アクセス装置へ譲渡した後に、アクセス装置から初期化処理の要求があった場合に、保持している特性情報をアクセス装置へ送信するステップとを含む。
本開示の思想によれば、アクセス装置が無線等の通信経由で外部ストレージ等のデバイス装置にアクセスする場合において、アクセス装置による、デバイス装置が備える機能の初期化処理等の頻度を低減することが可能となる。
<1.実施の形態1>
以下、本開示の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
以下、本開示の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
ただし、詳細な説明において、従来技術および実質的に同一の構成に関する説明のうち不必要な部分は省略されることもある。これは、説明を簡単にするためである。
また、以下の説明および添付の図面は、当業者が本開示を充分に理解できるよう開示されるのであって、特許請求の範囲の主題を限定することを意図されていない。
<1−1.アクセスシステムの構成>
図1は本発明の実施の形態1におけるアクセスシステムの構成を示す図である。アクセスシステムは、アクセス装置の一例として無線メモリアクセス装置1と、デバイス装置の一例として無線メモリ記録装置2とを備える。無線メモリ記録装置2は付加デバイスとして不揮発性メモリ27を備える。付加デバイスはデバイス装置に所定の機能を付与する装置である。
図1は本発明の実施の形態1におけるアクセスシステムの構成を示す図である。アクセスシステムは、アクセス装置の一例として無線メモリアクセス装置1と、デバイス装置の一例として無線メモリ記録装置2とを備える。無線メモリ記録装置2は付加デバイスとして不揮発性メモリ27を備える。付加デバイスはデバイス装置に所定の機能を付与する装置である。
図1に示すように、無線メモリアクセス装置1は、CPU11、RAM12、ROM13、無線コントローラ14、および無線部15を含む。
無線コントローラ14は、無線部15を制御して外部の無線メモリ記録装置2と通信を行う制御部である。無線通信の種類としては例えば、802.11a/b/g/nやBluetooth(登録商標)等が存在する。しかし、本実施の形態では特定の無線通信に限定する必要はなく、任意の無線通信に本開示の思想を適用することが可能である。また、本実施の形態では無線通信を例として説明するが、通信の形態はこれに限定されない。無線メモリアクセス装置1と、無線メモリ記録装置2と、が有線等で接続されるものであっても良い。つまり、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の接続は、無線メモリアクセス装置1と、無線メモリ記録装置2と、が通信接続されているものであれば、任意の実現方法であってもよい。
ROM13には無線メモリアクセス装置1を制御するプログラムが格納されている。CPU11はRAM12を一時記憶領域として使用して、ROM13に格納されたプログラムを実行することにより、第1のアプリ制御部101、ファイルシステム制御部102、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103の各機能を実現する。
第1のアプリ制御部101は、データの生成や電源の制御、無線接続/切断の指示等、無線メモリアクセス装置1全体の制御を行う。
ファイルシステム制御部102は、FATファイルシステム等のファイルシステムによりデータをファイルとして管理するための制御を行う。本実施の形態において、ファイルシステム制御部102は、無線メモリ記録装置2内に存在する不揮発性メモリ27上のデータ管理を実施する。但し、ファイルシステム制御部102が図示していない無線メモリアクセス装置1内の任意の不揮発性メモリ、メモリカード上のデータ管理も併せて実施する構成としても良い。すなわち、ファイルシステム制御部102は、無線メモリアクセス装置1内のストレージ、無線メモリ記録装置2内のストレージ、などストレージ(記憶装置)がどの装置に直接接続されているか等の違いを意識することなく、これらのストレージを共通に管理することができるものとする。
第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、従来のホスト装置におけるメモリカードにRead/Write等の各種コマンドを発行するメモリカードドライバの処理に相当する処理を実施する。
RAM12は更に、第1のメモリ特性情報保持部111を含む。第1のメモリ特性情報保持部111には、無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27から取得されるレジスタ値等のメモリの特性に関する情報(以下、「メモリ特性情報」という)が格納される。具体的な格納情報や格納手順、参照手順については後述する。
一方、図1に示すように、無線メモリ記録装置2は、CPU21、RAM22、ROM23、無線コントローラ24、無線部25、メモリコントローラ26、不揮発性メモリ27を含む。無線メモリ記録装置2が無線メモリアクセス装置1の構成と異なる点は、フラッシュメモリ等で構成される不揮発性メモリ27と、不揮発性メモリ27を制御するメモリコントローラ26を含む点、及びCPU21に含まれる処理部の構成が異なる点、である。
本実施の形態の無線メモリ記録装置2は、前述の通り、付加デバイスの一例として不揮発性メモリ27を備える。付加デバイスは、不揮発性メモリ27に限らず、不揮発性メモリ以外の装置またはモジュール(例えば、チューナ機能を備えた装置、Bluetooth(登録商標)のような通信機能を備えた装置)であってもよい。不揮発性メモリ27はフラッシュメモリやeMMC(embedded MMC)、eSD(embedded SD)のような内蔵メモリで構成しても良いし、SDカードのようなリムーバブルメモリで構成しても良い。なお、本実施の形態では、不揮発性メモリの一例としてSDカードを用いた構成を説明するが、本開示の思想はこれに限定されるものではない。
以下、無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27にアクセスする場合を想定する。
ROM23には、無線メモリ記録装置2を制御するためのプログラムが格納されている。
CPU21は、第2のアプリ制御部201、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203を含む。CPU21は、ROM23に格納されたプログラムを実行することにより、第2のアプリ制御部201、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203の各機能を実現する。
第2のアプリ制御部201は、電源の制御、無線接続/切断の指示等、無線メモリ記録装置2全体の制御を行う。
第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、従来のホスト装置においてメモリカードにRead/Write等の各種コマンドを発行するメモリカードドライバの処理に相当する処理を実施する。
RAM22は更に、第2のメモリ特性情報保持部211を含む。第2のメモリ特性情報保持部211には、無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27から取得されるレジスタ値等のメモリの特性に関する情報が格納される。具体的な格納内容や格納手順、参照手順については後述する。
本実施の形態では、図1の構成によって、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の無線接続が確立され、無線メモリアクセス装置1は無線通信経由で無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27にアクセスする。その際、第1のメモリ特性情報保持部111、第2のメモリ特性情報保持部211を用いることにより、不揮発性メモリ27の初期化処理頻度の低減と、接続処理の高速化とを実現する。
<1−2.無線メモリ制御システムの状態遷移>
図2は本実施の形態における無線メモリアクセス装置1と、無線メモリ記録装置2とから構成される無線メモリ制御システム(アクセスシステム)の状態遷移を示した図である。無線メモリ制御システムは、「初期状態」(State1)、「メモリ初期化済み状態」(State2)、「無線接続済み状態」(State3)、「メモリアクセス権取得状態」(State4)、「メモリアクセス可能状態」(State5)、の5つの状態を有し、各状態間を遷移する。
図2は本実施の形態における無線メモリアクセス装置1と、無線メモリ記録装置2とから構成される無線メモリ制御システム(アクセスシステム)の状態遷移を示した図である。無線メモリ制御システムは、「初期状態」(State1)、「メモリ初期化済み状態」(State2)、「無線接続済み状態」(State3)、「メモリアクセス権取得状態」(State4)、「メモリアクセス可能状態」(State5)、の5つの状態を有し、各状態間を遷移する。
(初期状態)本実施の形態における無線メモリ制御システムは、無線メモリ記録装置2の電源がONにされた直後には「初期状態」(State1)の状態となる。この状態では不揮発性メモリ27の初期化処理が実施されていないため不揮発性メモリ27にはアクセスできない状態であり、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の無線接続も確立されていない状態である。
(メモリ初期化済み状態)初期状態(State1)から、無線メモリ記録装置2内で「ローカルメモリ初期化処理」が実施されると、無線メモリ制御システムは状態を「メモリ初期化済み状態」(State2)に、遷移する。この状態(State2)では、無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27の初期化処理が完了しており、不揮発性メモリ27にアクセスできる状態であるが、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の無線接続は未だ確立されていない状態である。なお、「ローカルメモリ初期化処理」は、不揮発性メモリ27を初期化する処理である。「ローカルメモリ初期化処理」の詳細は後述する。
(無線接続済み状態)更にメモリ初期化済み状態(State2)から、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間で「無線接続処理」が実施されると、無線メモリ制御システムは「無線接続済み状態」(State3)に状態を遷移する。この状態(State3)では、「メモリ初期化済み状態」(State2)の状態に加えて無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の無線接続が確立した状態である。但し、無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27へのアクセス権(以下、「メモリアクセス権」という)は無線メモリ記録装置2側が保持しており、無線メモリアクセス装置1からは不揮発性メモリ27へアクセスできない状態である。ここで、メモリアクセス権とは、無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27を専有的に制御できる排他的権利である。なお、「無線接続処理」は、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の無線回線を介した接続に関する処理である。「無線接続処理」の詳細は後述する。
(メモリアクセス権取得状態)続いて「無線接続済み状態」(State3)で「メモリアクセス権取得処理」が実施されると、無線メモリ制御システムは、「メモリアクセス権取得状態」(State4)に状態を遷移する。この状態(State4)では、「無線接続済み状態」(State3)の状態に加えて無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27へのアクセス権が無線メモリアクセス装置1側に移った状態となる。しかしながら、「メモリアクセス権取得状態」(State4)では、無線メモリアクセス装置1は単純に無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27が自装置内のローカルなストレージと同様の状態に見えるようになっただけである。不揮発性メモリ27をストレージとするための初期化処理は未実施の状態である。
(メモリアクセス可能状態)続いてこの状態(State4)から「リモートメモリ初期化処理」が実施されると、無線メモリ制御システムは、「メモリアクセス可能状態」(State5)に状態を遷移する。この状態になり、初めて無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27に対してアクセス(「メモリアクセス処理」)が行えるようになる。また、この状態では、無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2に対して、「メモリ特性情報参照処理」が実施できるようになる。ここで、「メモリ特性情報参照処理」は、無線メモリアクセス装置1がメモリ特性情報を無線メモリ記録装置2から取得するための処理である。メモリ特性情報の詳細、及び、メモリ特性情報参照処理の詳細については後述する。
また、「メモリアクセス権取得状態」(State4)、「メモリアクセス可能状態」(State5)の状態で無線メモリアクセス装置1が不揮発性メモリ27に対するアクセス権が不要となり、アクセス権を解放すると(「メモリアクセス権解放処理」)、「無線接続済み状態」(State3)へ、無線メモリ制御システムは状態を遷移する。
更に、「無線接続済み状態」(State3)、「メモリアクセス権取得状態」(State4)、「メモリアクセス可能状態」(State5)で無線通信が切断されると(「無線切断処理」)、「メモリ初期化済み状態」(State2)へ、無線メモリ制御システムは状態を遷移する。
更に、「メモリ初期化済み状態」(State2)、「無線接続済み状態」(State3)、「メモリアクセス権取得状態」(State4)、「メモリアクセス可能状態」(State5)、で不揮発性メモリ27がリセットされたり、不揮発性メモリ27がリムーバブルメモリの場合に挿抜されたりした場合(「リセット処理」)、無線メモリ制御システムは「初期状態」(State1)へ遷移する。
<1−3.メモリ特性情報>
続いて、本実施の形態における、第1のメモリ特性情報保持部111、第2のメモリ特性情報保持部211に格納するメモリ特性情報について説明する。図3は本実施の形態1におけるメモリ特性情報の一例を示した図である。
続いて、本実施の形態における、第1のメモリ特性情報保持部111、第2のメモリ特性情報保持部211に格納するメモリ特性情報について説明する。図3は本実施の形態1におけるメモリ特性情報の一例を示した図である。
メモリ特性情報とは、不揮発性メモリ27等の様々な特性を示す情報である。不揮発性メモリ27がSDカードである場合、メモリ特性情報はSDカードの各種レジスタに相当する。図3の例では、メモリ特性情報は、「ID格納用レジスタ」、「メモリ特性情報レジスタ」、「ステータス情報レジスタ」、「電圧制御レジスタ」、「メモリ識別子レジスタ」等の情報を含む。
なお、本実施の形態では、SDカード等の不揮発性メモリを備えた無線メモリ記録装置2をデバイス装置の例として説明する。しかし、本開示の思想の適用は、そのようなデバイス装置に限定されるものではない。デバイス装置が備えるデバイスがメモリ以外の他の機能(チューナ機能、通信機能、等)を有する場合、デバイスの特性情報は、当該機能(例えば入力や出力等)を制御するためのレジスタ、当該機能の状態を把握するためのレジスタ、エラー種別を判別するためのレジスタ、あるいは、割り込み処理を制御するためのレジスタ等、それぞれの機能に応じたレジスタの情報のいずれかを含むものであればよい。
「ID格納用レジスタ」は、ベンダーIDやシリアル番号等を含む各種ID情報を格納するレジスタである。不揮発性メモリ27がSDカードの場合、「ID格納用レジスタ」はCIDレジスタに相当する。
「メモリ特性情報レジスタ」は、容量やタイミング仕様等の、不揮発性メモリ27の全般的な特性に関する情報を格納するレジスタである。不揮発性メモリ27がSDカードの場合、「メモリ特性情報レジスタ」は、CSDレジスタやSD Statusに相当する。
「ステータス情報レジスタ」はロック状態等、現在の不揮発性メモリ27の状態に関する情報である。SDカードの場合、「ステータス情報レジスタ」はR1レスポンスに相当する。R1レスポンス自体はレジスタではないが、SDカードに対してコマンドを発行した後に、直接レスポンスとしてSDカードから取得できる情報である。よって、本実施の形態では「ステータス情報レジスタ」をレジスタの一種として扱っている。すなわち、本実施の形態において、「レジスタ」はこのような不揮発性メモリ27から直接取得される情報である。
また「電圧制御レジスタ」は、動作電圧に関する情報である。SDカードの場合、「電圧制御レジスタ」はOCRレジスタに相当する。
更に、「メモリ識別子レジスタ」は、不揮発性メモリ27を特定する情報である。SDカードの場合、「メモリ識別子レジスタ」はRCAに相当する。RCA自体も本来はレジスタではないが、本実施の形態では上記定義に基づきレジスタの一種として扱っている。RCAは、不揮発性メモリ27の初期化処理が行われる度に変化する。
メモリ特性情報は、不揮発性メモリ27の初期化処理の一環で不揮発性メモリ27から取得される情報がほとんどであり、通常はメモリ初期化処理における各種コマンド発行のレスポンスやReadデータとして、アクセス装置側に伝えられるものである。本実施の形態では、このメモリ特性情報の取得タイミング、使用方法等を工夫することによりメモリ初期化処理を低減する方法を提案する。そのため、以降の本実施の形態の説明において、このメモリ特性情報の取得タイミングや、使用方法等について各種シーケンス図を用いて詳述する。
本実施の形態では、不揮発性メモリ27の初期化から、実際に無線メモリアクセス装置1が不揮発性メモリ27にアクセスするまでの各処理に特徴がある。よって、以降、不揮発性メモリ27の初期化から、実際に無線メモリアクセス装置1が不揮発性メモリ27にアクセスするまでの処理を、「ローカルメモリ初期化処理」、「無線接続処理」、「メモリアクセス権取得処理」、「リモートメモリ初期化処理」、「メモリアクセス処理」、「メモリ特性情報参照処理」の各処理に分けて、各処理を各種シーケンス図を用いて詳細に説明する。
<1−4.ローカルメモリ初期化処理>
図4は本実施の形態における「ローカルメモリ初期化処理」の処理手順を示したシーケンス図である。「ローカルメモリ初期化処理」は無線メモリ記録装置2内において不揮発性メモリ27の初期化処理を実施し、無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御部201から不揮発性メモリ27へのアクセスが実施できる状態になるまでの処理を含む。具体的な処理手順は次の通りである。
図4は本実施の形態における「ローカルメモリ初期化処理」の処理手順を示したシーケンス図である。「ローカルメモリ初期化処理」は無線メモリ記録装置2内において不揮発性メモリ27の初期化処理を実施し、無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御部201から不揮発性メモリ27へのアクセスが実施できる状態になるまでの処理を含む。具体的な処理手順は次の通りである。
(S401)無線メモリ記録装置2の電源ON、あるいは不揮発性メモリ27の装着等のタイミングで、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に対してメモリ初期化イベントが発生する。このメモリ初期化イベントの発生により、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203はメモリコントローラ26に対して不揮発性メモリ27の初期化を要求する。つまり、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、無線メモリアクセス装置1からの初期化の要求によらず、メモリコントローラ26に対して不揮発性メモリ27の初期化を要求する。
(S402)メモリコントローラ26は、不揮発性メモリ27に対する初期化処理(メモリ初期化処理)を実施する。具体的には、不揮発性メモリ27がSDカードであった場合、メモリコントローラ26は、CMD0やACMD41、CMD2、CMD3等の初期化コマンドを実際に発行し、不揮発性メモリ27に対する初期化処理を実施する。
(S403)メモリ初期化処理が完了すると、メモリコントローラ26は第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に初期化処理の完了を通知する。この際メモリコントローラ26は、図3で説明したメモリ特性情報を第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に送信する。不揮発性メモリ27がSDカードであった場合には、具体的にはCIDレジスタやCSDレジスタ、SD Status、R1レスポンス、OCRレジスタ、RCA等が第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に送信される。これらの情報はSDカードの初期化時にSDカードから取得される情報であるため、本メモリ初期化処理の時点でSDカードから取得され、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に送信される。
(S404)第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、送信されたメモリ特性情報を第2のメモリ特性情報保持部211に格納する。
(S405)最後に第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、第2のアプリ制御部201に対して、不揮発性メモリ27へのアクセス準備が完了したことを通知する。このアクセス準備の完了通知は、不揮発性メモリ27へのアクセスを許可する通知でもある。これにより、以後第2のアプリ制御部201は不揮発性メモリ27にアクセスすることが可能となる。
<1−5.無線接続処理、メモリアクセス権取得処理、リモートメモリ初期化処理>
続いて、図5を用いて本発明の実施の形態1における「無線接続処理」、「メモリアクセス権取得処理」、「リモートメモリ初期化処理」の処理手順について説明する。
続いて、図5を用いて本発明の実施の形態1における「無線接続処理」、「メモリアクセス権取得処理」、「リモートメモリ初期化処理」の処理手順について説明する。
「無線接続処理」は、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間での無線接続を確立する処理を含む。また「メモリアクセス権取得処理」は、無線メモリアクセス装置1が不揮発性メモリ27へのアクセス権を無線メモリ記録装置2から取得する処理である。アクセス権を移すことにより、不揮発性メモリ27へのアクセス競合を回避し、アクセス競合による不揮発性メモリ27上のデータ破壊を防ぐ。また、「リモートメモリ初期化処理」は、無線メモリアクセス装置1が無線メモリ記録装置2に不揮発性メモリ27のメモリ初期化を要求する処理を含む。各々の具体的な処理手順は下記の通り。
(S500)無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101は、無線接続の準備要求を無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御部201に送信する。無線メモリ記録装置2は、無線メモリ記録装置2が起動していない場合、無線接続の準備要求に対して応答しない。
(S501)「ローカルメモリ初期化処理」完了後に無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101から無線接続の準備要求を受信すると、無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御部201は、無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101に、無線接続準備ができていることを通知する。これにより無線メモリアクセス装置1は無線メモリ記録装置2への無線接続の確立要求を開始することができることを認識する。但し、本通知処理は必ずしも必要ではなく、無線メモリアクセス装置1がポーリングにより無線メモリ記録装置2に無線接続の確立要求の可否を確認する場合等には、無線接続準備ができていることを通知する処理を割愛しても良い。
(S502)無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101は、第2のアプリ制御部201から無線接続準備ができていることを通知されると、無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御部201に、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の無線接続を確立するための要求(以下、「無線接続確立要求」という)を出す。
(S503)無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御部201は、無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101から無線接続確立要求を受信すると、無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101に、無線接続確立完了を通知し、無線接続処理を終了する。
ここまでの処理が「無線接続処理」となる。これにより無線メモリ制御システムは、図2に示す「メモリ初期化済み状態」(State2)から「無線接続済み状態」(State3)へ状態を遷移させる。
続いて「メモリアクセス権取得処理」の処理手順について説明する。
(S504)無線接続処理の完了後、無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101は、無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御部201に対して、メモリアクセス権を要求する。
(S505)無線メモリ記録装置2内の第2のアプリ制御201は、無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101からメモリアクセス権を要求されると、自身が保持している不揮発性メモリ27へのアクセス権を無線メモリアクセス装置1に渡すために必要な処理を実施する。その後、第2のアプリ制御201は、無線メモリアクセス装置1内の第1のアプリ制御部101に、アクセス権要求に対する処理の完了を通知する。
ここで「必要な処理」とは、例えば、無線メモリ記録装置2内の図示しないファイルシステム制御部に対して不揮発性メモリ27のアンマウント処理を指示し、無線メモリ記録装置2内の全アプリケーションから不揮発性メモリ27への読み書きが行えない状態に、無線メモリ記録装置2を設定する等の処理である。すなわち、不揮発性メモリ27へのアクセス権を無線メモリ記録装置2から無線メモリアクセス装置1へ引き渡すため、無線メモリ記録装置2内からの不揮発性メモリ27へのアクセスを遮断する処理を、無線メモリ記録装置2が実施する。
ここまでの処理(S504〜S505)が「メモリアクセス権取得処理」となる。これにより、無線メモリアクセス装置1が無線メモリ記録装置2へデータ書き込み等をおこなっても、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間でデータの整合性を保つことが可能となる。
続いて「リモートメモリ初期化処理」の処理手順について説明する。
(S506)メモリアクセス権取得処理の完了後、第1のアプリ制御部101は、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に対して、「リモートメモリ」の初期化を要求する。ここで、「リモートメモリ」とは、無線メモリ記録装置2内に存在する不揮発性メモリ27のことである。第1のアプリ制御部101にとっては、自装置内に存在するローカルなストレージと、自装置外に存在するリモートメモリとは単なるストレージとして同様に見えている。そのため、第1のアプリ制御部101は、リモートメモリに対して実際にアクセスを開始する前に、このようにメモリ初期化処理を要求する。
(S507)無線メモリアクセス装置1内の第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、第1のアプリ制御部101からメモリ初期化処理を要求されると、無線メモリ記録装置2内の第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に対して、リモートメモリの初期化を要求する。この要求は、無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2へ無線通信により送信することとなる。
(S508)第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103からリモートメモリの初期化を要求されると、メモリコントローラ26にメモリ初期化要求を出す代わりに、RAM22上の第2のメモリ特性情報保持部211に保持しているメモリ特性情報を参照する。
(S509)無線メモリ記録装置2内の第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、無線メモリアクセス装置1内の第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に、リモートメモリ初期化完了を通知すると共に、併せて、参照したメモリ特性情報を送信する。
(S510)第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203から受信したメモリ特性情報を第1のメモリ特性情報保持部111に格納する。
(S511)最後に、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、メモリ特性情報を格納すると、リモートメモリ初期化処理が完了した旨を第1のアプリ制御部101に通知し、リモートメモリ初期化処理を終了する。
この「リモートメモリ初期化処理」により、無線メモリアクセス装置1は、従来ではメモリ初期化処理で不揮発性メモリ27から取得していたメモリ特性情報を、無線メモリ記録装置2から取得すると共にRAM12内の第1のメモリ特性情報保持部111に格納し保持する。これにより、無線メモリアクセス装置1は、直接接続されておらず、通信のみで制御する無線メモリ記録装置2について、従来のメモリ初期化処理と同様の処理を実現することができる。且つ、実際には不揮発性メモリ27のメモリ初期化処理自体は実施することがないので、高速に接続処理を実施することが可能となる。
<1−6.メモリアクセス処理>
続いて、図6を用いて本実施の形態における「メモリアクセス処理」の処理手順について説明する。
続いて、図6を用いて本実施の形態における「メモリアクセス処理」の処理手順について説明する。
(S601)第1のアプリ制御部101は、ファイルシステム制御部102を経由して、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に対して、不揮発性メモリ27のRead/Write処理の実施を要求する。
(S602)無線メモリアクセス装置1内の第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、無線メモリ記録装置2内の第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に対して、不揮発性メモリ27のRead/Write処理の実施を要求する。
(S603)第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103からRead/Write処理を要求されると、メモリコントローラ26に対して、不揮発性メモリ27のRead/Write処理の実施を要求する。
(S604)メモリコントローラ26は、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203からRead/Write処理を要求されると、実際に不揮発性メモリ27に対するRead/Write処理を実施する。
(S605)メモリコントローラ26は、不揮発性メモリ27に対するRead/Write処理を完了すると、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に対して、処理完了を通知する。
(S606)無線メモリ記録装置2内の第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、メモリコントローラ26から処理完了を通知されると、無線メモリアクセス装置1内の第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に対して、処理完了を通知する。
(S607)第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203から処理完了を通知されると、第1のアプリ制御部101に対して、処理完了を通知する。
この「メモリアクセス処理」は、従来の、任意のアプリケーションがファイルシステムを経由してカードドライバに対してRead/Write要求を出し、Read/Write処理を実行する処理とほぼ同じ処理となる。すなわち、本実施の形態における「無線接続処理」、「メモリアクセス権取得処理」、「リモートメモリ初期化処理」の実施後は、従来のメモリアクセス処理と共通の処理でメモリアクセスを実現することができる。
続いて、図7を用いて本実施の形態における「メモリ特性情報参照処理」の処理手順について説明する。
メモリ特性情報参照処理とは、従来での容量等のメモリ特性情報をアプリケーションがドライバに対して問い合わせをする処理に相当するものである。本実施の形態では、メモリ特性情報参照処理は、第1のアプリ制御部101が第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に対して問い合わせることで実現する。具体的な処理手順は下記の通り。
(S701)第1のアプリ制御部101は、(必要に応じて)ファイルシステム制御部102を経由して、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に対して、メモリ特性情報の参照を要求する。
(S702)第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、第1のアプリ制御部101からメモリ特性情報の参照を要求されると、RAM12内の第1のメモリ特性情報保持部111に格納されたメモリ特性情報を参照する。なお、メモリ特性情報は、前述のリモートメモリ初期化処理(図5のS510)により、第1のメモリ特性情報保持部111に格納されている。
(S703)第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、メモリ特性情報の参照を完了すると、第1のアプリ制御部101に対して、メモリ特性情報参照処理の完了を通知すると共に、参照したメモリ特性情報(S702)を第1のアプリ制御部101に送信する。これにより、メモリ特性情報参照処理は終了する。
上記のように、本実施の形態における「メモリ特性情報参照処理」は、RAM12内の第1のメモリ特性情報保持部111に格納されたメモリ特性情報を参照することで実現される。この際、無線メモリアクセス装置1が実際に無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27にアクセスすることはない。これにより高速にメモリ特性情報を参照することが可能となる。
以上のように構成された、本実施の形態の無線メモリ記録装置2と、無線メモリアクセス装置1を組み合わせて使用することにより、無線経由で不揮発性メモリ27へアクセスする場合において、接続処理の度に不揮発性メモリ27の初期化処理を実施することを不要とすることが可能となる。よって、接続処理を高速に行うことが可能となる。特に本実施の形態で説明した技術を、無線接続が不安定な環境で頻繁に再接続処理が発生するような場合に適用すると、大きな効果が得られる。
尚、本実施の形態で説明した無線メモリ記録装置2、無線メモリアクセス装置1の構成は一例であり、本発明の実施の形態1の趣旨を逸脱しない範囲で、変形されてもよい。例えば、図1ではCPUやRAM、ROM等が個々の独立したブロックにより構成される例を示したが、CPUやRAM、ROM等の一部または全部をLSIとして1チップ化しても良い。また、1チップ化を、集積度の違いによりIC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと異なる呼称で呼ばれる各種LSIのいずれを用いて、実現しても良い。
更に、CPUやRAM、ROM等の集積回路化の手法は、LSIでの実現に限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサーで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
更には、半導体技術の進歩又は派生によってLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロック(CPUやRAM、ROM等)の集積化を行っても良い。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
また、本実施の形態の各処理をハードウェアにより実現しても良いし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリと共に実現されるソフトウェアを含む)により実現しても良い。更に、各処理を、ソフトウェアによる処理およびハードウェアによる処理の組み合わせにより実現しても良い。
尚、本実施の形態の無線メモリアクセス装置1、無線メモリ記録装置2をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。本実施の形態においては、説明の便宜上、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
また、不揮発性メモリ27は内蔵メモリ、リムーバブルメモリのいずれでも良い。不揮発性メモリ27がリムーバブルメモリの場合、SDカードの他、メモリースティック、MMCカード、CF(Compact Flash)(登録商標)、PCI Expressカード、SSD等、いずれのカードを用いても良い。
また、図3で示したメモリ特性情報は一例であり、図3で示した全ての情報、あるいは一部の情報のみを使用しても良いし、別の情報を付加しても良い。本実施の形態では、例えば、図3の情報はSDカードの場合を主に想定して記載した。しかし、他のメモリカードでは異なる種類のレジスタを保持している場合もある。各々のメモリカードの特性に対応するレジスタを含むメモリ特性情報を送受信する無線メモリ制御システムにも、本実施の形態の思想を適用しても良い。
更に、図3のメモリ識別レジスタは、不揮発性メモリ27がSDカードの場合、前述の通り、RCAに相当する。RCAはSDカード初期化時にSDカードがホスト機器に対して通知するアドレス情報であり、RCAの値は初期化の度に異なる。更にこのRCAは、SDカードに対する幾つかのコマンドの引数として使用する必要があるため、無線メモリアクセス装置1はRCAの値を無線接続処理、メモリアクセス権取得処理において、無線メモリ記録装置2から取得する必要がある。よって、RCAのような初期化時に値が毎回変わるような情報が存在する場合、本実施の形態の技術を適用せず、無線接続の度にメモリ初期化を実施すると、その都度RCAの値を無線メモリアクセス装置1に通知する必要がある。よってその場合、接続処理に要する時間が長くなる。そのため、このようなケースに本実施の形態の技術を適用すると、接続処理に要する時間を低減できるという効果が更に大きくなる。
また、図5で示した「リモートメモリ初期化処理」の処理手順は「リモートメモリ初期化処理」の一例であり、「リモートメモリ初期化処理」として別の方法を採っても良い。図8に「リモートメモリ初期化処理」の別の一例を示す。
図8に示す「リモートメモリ初期化処理」を行なうために、無線メモリアクセス装置1は、「リモートメモリ初期化処理」を行なう前に、メモリ特性情報を「無線接続処理」、「メモリアクセス権取得処理」のいずれかの時点で、無線メモリ記録装置2から取得する。この場合、無線メモリアクセス装置1は取得したメモリ特性情報をRAM12内の第1のメモリ特性情報保持部111に予め格納しておくことができる。これにより、図8の「リモートメモリ初期化処理」においては、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103が第1のメモリ特性情報保持部111を参照することにより、図5に示す「リモートメモリ初期化処理」におけるステップS507からS510の処理を割愛することが可能となる。図8に示した「リモートメモリ初期化処理」を行なうことで、「リモートメモリ初期化処理」の際に無線メモリアクセス装置1が無線メモリ記録装置2にアクセスする必要がなくなり、リモートメモリ初期化処理を高速に実施することが可能となる。
また、図5で示した「リモートメモリ初期化処理」では、メモリコントローラ26に対して不揮発性メモリ27の初期化指示が出されないことを説明した。しかしながら、無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2内の不揮発性メモリ27に対する読み書きを含むメモリアクセス時にエラーが発生した場合、エラーリカバリのために無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2に明示的に不揮発性メモリ27の再初期化(リセット)を指示する必要があるケースが存在する。このような場合に対処するため、図5のステップS506におけるリモートメモリ初期化要求において、引数に不揮発性メモリ27のリセットの有無を明示的に指定することも可能である。
すなわち、図5で説明したような通常の無線接続処理からリモートメモリ初期化処理までの処理を実施する場合には、ステップS506におけるリモートメモリ初期化要求において、引数を不揮発性メモリ27のリセットを「しない」ように設定する。更にエラーリカバリ時には、無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2に対して、不揮発性メモリ27のリセットを「する」ように引数を設定したリモートメモリ初期化要求を発行する。これにより、ステップS506のリモートメモリ初期化要求を用いたエラーリカバリ処理を実現することが可能となる。
この際、不揮発性メモリ27に対してはリセット処理のみを実施し、メモリ特性情報は不揮発性メモリ27から再取得しないようにしても良い。例えば不揮発性メモリ27がSDカードである場合、CMD0、ACMD41、CMD2、CMD3等のSDカードのリセットに関するコマンドのみメモリコントローラ26が発行し、CMD9やACMD13等のメモリ特性情報の取得に関するコマンドはメモリコントローラ26が発行しないようにしても良い。これにより、不揮発性メモリ27に対する不要なコマンド発行を防止し、高速にエラーリカバリ処理を実施することが可能となる。同様にこのエラーリカバリ処理において、ステップS509で無線メモリ記録装置2から無線メモリアクセス装置1に通知していたメモリ特性情報を、通知しないようにしても良い。
更に、ステップS506のリモートメモリ初期化要求にエラーリカバリ処理を兼用させるのではなく、リモートメモリ初期化要求とエラーリカバリ処理とを別途個別の要求として独立して設けても良い。このようにすることで、ステップS506のリモートメモリ初期化要求に引数を設定する必要がなくなるため、実装がシンプルになる可能性がある。
<1−7.本実施の形態のまとめ>
本実施の形態の無線メモリ記録装置2は、無線メモリアクセス装置1と通信可能である。無線メモリ記録装置2は、不揮発性メモリ27を制御し、不揮発性メモリ27の初期化処理時に不揮発性メモリ27のメモリ特性情報を取得する第2のメモリ初期化/アクセス制御部203と、取得したメモリ特性情報を保持する第2のメモリ特性情報保持部211と、無線メモリアクセス装置1とのデータ送受信を行う無線部25と、不揮発性メモリ27を専有的に制御する権利である排他的権利を、無線メモリアクセス装置1へ譲渡した後に、無線部25を介して無線メモリアクセス装置1から初期化処理の要求があった場合に、第2のメモリ特性情報保持部211に保持しているメモリ特性情報を無線メモリアクセス装置1へ送信する第2のメモリ初期化/アクセス制御部203と、を備える。
本実施の形態の無線メモリ記録装置2は、無線メモリアクセス装置1と通信可能である。無線メモリ記録装置2は、不揮発性メモリ27を制御し、不揮発性メモリ27の初期化処理時に不揮発性メモリ27のメモリ特性情報を取得する第2のメモリ初期化/アクセス制御部203と、取得したメモリ特性情報を保持する第2のメモリ特性情報保持部211と、無線メモリアクセス装置1とのデータ送受信を行う無線部25と、不揮発性メモリ27を専有的に制御する権利である排他的権利を、無線メモリアクセス装置1へ譲渡した後に、無線部25を介して無線メモリアクセス装置1から初期化処理の要求があった場合に、第2のメモリ特性情報保持部211に保持しているメモリ特性情報を無線メモリアクセス装置1へ送信する第2のメモリ初期化/アクセス制御部203と、を備える。
また、本実施の形態の無線メモリアクセス装置1は、不揮発性メモリ27を制御する無線メモリ記録装置2と通信可能である。無線メモリアクセス装置1は、無線メモリ記録装置2とのデータ送受信を行う無線部15と、無線部15により無線メモリ記録装置2との通信を確立させ、無線メモリ記録装置2から、不揮発性メモリ27を専有的に制御する権利である排他的権利を取得する第1のアプリ制御部101と、第1のアプリ制御部101が排他的権利を取得した後に、無線メモリ記録装置2に対して初期化処理の要求を送信することにより、無線メモリ記録装置2から不揮発性メモリ27のメモリ特性情報を取得する第1のメモリ初期化/アクセス制御部103と、を備える。
上記構成を有する無線メモリ記録装置2は、無線メモリアクセス装置1との間の通信を確立するときに、不揮発性メモリ27を初期化せずに、第2のメモリ特性情報保持部211に保持しているメモリ特性情報を無線メモリアクセス装置1に送信する。これにより、無線メモリアクセス装置1が通信回線を介して無線メモリ記録装置2の不揮発性メモリ27にアクセスする場合において、不揮発性メモリ27の初期化処理の頻度を低減できる。よって、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2との間の通信を確立するための処理に要する時間を短縮できる。
<2.実施の形態2>
本開示の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態において実施の形態1と異なる点は「メモリ特性情報参照処理」の処理手順であり、その他の構成および動作については実施の形態1と同様である。そのため、本実施の形態では「メモリ特性情報参照処理」の処理手順についてのみ説明し、その他の処理手順については説明を割愛する。
本開示の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態において実施の形態1と異なる点は「メモリ特性情報参照処理」の処理手順であり、その他の構成および動作については実施の形態1と同様である。そのため、本実施の形態では「メモリ特性情報参照処理」の処理手順についてのみ説明し、その他の処理手順については説明を割愛する。
図9は本実施の形態における「メモリ特性情報参照処理」の処理手順を示したシーケンス図である。本実施の形態では、「メモリ特性情報参照処理」におけるメモリ特性情報参照のタイミングが、実施の形態1とは異なる。本実施の形態における「メモリ特性情報参照処理」の具体的な処理手順は下記の通り。
ただし、本実施の形態でのリモートメモリ初期化処理ではメモリ特性情報の保持(S510)が行われないものとする。
(S901)無線メモリアクセス装置1において、第1のアプリ制御部101は、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に、メモリ特性情報の参照を要求する。
(S902)無線メモリアクセス装置1内の第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、第1のアプリ制御部101からメモリ特性情報の参照を要求されると、無線メモリ記録装置2内の第2のメモリ初期化/アクセス制御部203に対して、メモリ特性情報の参照を要求する。
(S903)第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103からメモリ特性情報の参照を要求されると、メモリコントローラ26にメモリ特性情報の取得を要求することなく、RAM22内の第2のメモリ特性情報保持部211を参照する。
(S904)無線メモリ記録装置2内の第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は、無線メモリアクセス装置1内の第1のメモリ初期化/アクセス制御部103に、メモリ特性情報参照処理の完了を通知すると共に、S903で参照したメモリ特性情報を送信する。
(S905)第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203からメモリ特性情報参照処理の完了を通知されると、第1のアプリ制御部101に、メモリ特性情報参照処理の完了を通知すると共に、ステップS904で第2のメモリ初期化/アクセス制御部203から送信されたメモリ特性情報を送信する。これによりメモリ特性情報参照処理は終了する。
図9で示すメモリ特性情報参照処理(本実施の形態)が図7で示すメモリ特性情報参照処理(実施の形態1)と異なる点は、メモリ特性情報の保持、参照を実施するメモリ初期化/アクセス制御部である。具体的には、図7で示すメモリ特性情報参照処理では第1のメモリ初期化/アクセス制御部103がメモリ特性情報の保持、参照を実施するのに対し、図9で示すメモリ特性情報参照処理では第2のメモリ初期化/アクセス制御部203がメモリ特性情報の保持、参照を実施する。第2のメモリ初期化/アクセス制御部203がメモリ特性情報の保持、参照を実施する本実施の形態では、前述の通り、図5におけるステップS510のメモリ特性情報の保持は実施しないことを想定している。
すなわち、本実施の形態において、第1のメモリ初期化/アクセス制御部103は各種要求の発行、レスポンスの取得のみを実施するシンプルな制御部として構成し、メモリ特性情報の登録、管理は、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203で実施することになる。このようにすることで第1のメモリ特性情報保持部111は不要となり、よって、無線メモリアクセス装置1のリソースを削減することが可能となると共に、処理もシンプルなものとなる。
但し、本実施の形態では、図9のステップS902からS904のメモリ特性情報参照のために、無線メモリアクセス装置1から無線メモリ記録装置2へのアクセスが発生する。このため、メモリ特性情報参照処理の処理時間は長くなる可能性がある。よって、メモリ特性情報参照処理の処理時間をある程度犠牲にしてでも、無線メモリアクセス装置1をシンプルに構成したい場合に、実施の形態1の代わりに本実施の形態を実施すると利点がある。
以上のようにメモリ特性情報参照処理を実施することにより、無線メモリアクセス装置1をシンプルに構成することが可能となる。
尚、本実施の形態で説明した無線メモリ記録装置2、無線メモリアクセス装置1の構成は一例であり、本実施の形態の趣旨を逸脱しない範囲で変形されてもよい。例えば、実施の形態1で説明した各種変形例を本実施の形態に適用しても良い。
<3.全体のまとめ>
以上、実施の形態1〜2では、アクセスシステムの一例として、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2とを備える無線メモリ制御システムを説明した。無線メモリアクセス装置1はアクセス装置の一例であり、無線メモリ記録装置2はデバイス装置の一例である。
以上、実施の形態1〜2では、アクセスシステムの一例として、無線メモリアクセス装置1と無線メモリ記録装置2とを備える無線メモリ制御システムを説明した。無線メモリアクセス装置1はアクセス装置の一例であり、無線メモリ記録装置2はデバイス装置の一例である。
無線メモリ記録装置2の第2のメモリ初期化/アクセス制御部203はデバイス装置のアクセス制御部の一例であり、第2のメモリ特性情報保持部211はメモリの一例であり、無線部25は通信部の一例であり、第2のメモリ初期化/アクセス制御部203は通信制御部の一例である。
デバイス装置のアクセス制御部は、付加デバイスの機能を制御し、付加デバイスの初期化処理時に付加デバイスの特性情報を取得する。メモリは、アクセス制御部が取得した特性情報を保持(記録)する。通信部は、アクセス装置との間で通信接続を行い、アクセス装置との間でデータ送受信を行う。通信制御部は、付加デバイスの機能を専有的に制御するアクセス権(排他的権利)を管理し、アクセス装置からの求めに応じて排他的権利をアクセス装置へ譲渡する。排他的権利を取得したアクセス装置から、付加デバイスの初期化処理要求があった場合、通信制御部は、メモリに保持している特性情報をアクセス装置へ送信する。このとき、通信制御部は、デバイス装置の初期化処理を実際には行わない。
通信制御部は、上記の排他的権利をアクセス装置へ譲渡等するまでに、すでに実際のデバイス装置の初期化処理を完了している。初期化処理時に取得する付加デバイスの特性情報は、メモリに記録している。そのため、アクセス装置から再度の初期化処理要求があったとしても、実際には初期化処理を行わず、初期化処理時に取得した特性情報をアクセス装置へ送信する。
これにより、アクセス装置はデバイス装置が要求に従って初期化処理を実施したのと同様の結果(特性情報)を得ることができる。一方、デバイス装置は、一度、初期化処理を完了していれば、不要な初期化処理を何度も繰り返す必要がなくなる。
上記のような効果は、特に、アクセス装置とデバイス装置が、直接電気配線等で接続されない接続形態、例えば無線通信のような接続形態において、無線通信の一時的な遮断が比較的高い頻度で発生するような場合、不要な初期化処理を低減させることが可能となる。
本開示の技術は、ホスト装置とデバイス装置とが無線通信等を介して接続するリモートアクセス等で利用可能な技術である。
Claims (8)
- アクセス装置と通信可能なデバイス装置であって、
付加デバイスを制御し、前記付加デバイスの初期化処理時に前記付加デバイスの特性情報を取得するアクセス制御部と、
前記取得した特性情報を保持するメモリと、
前記アクセス装置とのデータ送受信を行う通信部と、
前記付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を、前記アクセス装置へ譲渡した後に、前記通信部を介して前記アクセス装置から前記初期化処理の要求があった場合に、前記メモリに保持している特性情報を前記アクセス装置へ送信する通信制御部と、
を備える
デバイス装置。 - 前記付加デバイスが不揮発性メモリである場合に、
前記特性情報は、
前記不揮発性メモリから直接取得されるレジスタ情報であることを特徴とする、
請求項1に記載のデバイス装置。 - 前記特性情報は、
前記付加デバイスの初期化処理を行う度に値が変化する情報を含むことを特徴とする、
請求項1または2に記載のデバイス装置。 - 付加デバイスを制御するデバイス装置と通信可能なアクセス装置であって、
前記デバイス装置とのデータ送受信を行う通信部と、
前記通信部により前記デバイス装置との通信を確立させ、前記デバイス装置から、前記付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を取得する通信制御部と、
前記通信制御部が前記排他的権利を取得した後に、前記デバイス装置に対して初期化処理の要求を送信することにより、前記デバイス装置から前記付加デバイスの特性情報を取得するアクセス制御部と、
を備える
アクセス装置。 - 前記付加デバイスが不揮発性メモリである場合に、
前記特性情報は、
前記不揮発性メモリから直接取得されるレジスタ情報であることを特徴とする、
請求項4に記載のアクセス装置。 - 前記特性情報は、
前記デバイス装置の初期化処理を行う度に値が変化する情報を含むことを特徴とする、
請求項4または5に記載のアクセス装置。 - 付加デバイスを制御するデバイス装置と、アクセス装置とを備えるアクセスシステムであって、
前記アクセス装置は、
前記デバイス装置とのデータ送受信を行う第1の通信部と、
前記第1の通信部により前記デバイス装置との通信を確立させ、前記デバイス装置から、前記付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を取得する第1の通信制御部と、
前記第1の通信制御部が前記排他的権利を取得した後に、前記デバイス装置に対して初期化処理の要求を送信することにより、前記デバイス装置から前記付加デバイスの特性情報を取得する第1のアクセス制御部と
を備え、
前記デバイス装置は、
前記付加デバイスを制御し、前記付加デバイスの初期化処理時に前記付加デバイスの特性情報を取得する第2のアクセス制御部と、
前記取得した特性情報を保持するメモリと、
前記アクセス装置とのデータ送受信を行う第2の通信部と、
前記付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を、前記アクセス装置へ譲渡した後に、前記第2の通信部を介して前記アクセス装置から前記初期化処理の要求があった場合に、前記メモリに保持している特性情報を前記アクセス装置へ送信する第2の通信制御部と、
を備える、
アクセスシステム。 - アクセス装置と通信可能なデバイス装置が、前記アクセス装置と前記デバイス装置との間の通信を確立する通信確立方法であって、
付加デバイスを制御し、前記付加デバイスの初期化処理時に前記付加デバイスの特性情報を取得するステップと、
前記取得した特性情報を保持するステップと、
前記アクセス装置とのデータ送受信を行うステップと、
前記付加デバイスを専有的に制御する権利である排他的権利を、前記アクセス装置へ譲渡した後に、前記アクセス装置から前記初期化処理の要求があった場合に、前記保持している特性情報を前記アクセス装置へ送信するステップと
を含む、
通信確立方法。
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