以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係るネットワークシステムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム10のブロック図である。
図1に示すように、ネットワークシステム10は、MFP(Multifunction Peripheral)20を含む複数のMFPと、画像形成装置であるMFPの外部の装置であるPC(Personal Computer)30および携帯端末40と、MFPと通信可能に配置されてMFPへのログインを許可する画像形成装置用ログイン管理サーバーとしての管理サーバー50とを備えている。MFP、PC30、携帯端末40および管理サーバー50は、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク11を介して互いに通信可能に接続されている。
図2は、MFP20のブロック図である。
図2に示すように、MFP20は、MFP20全体を制御する制御部21と、各種のデータを記憶しているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの記憶デバイスである記憶部22と、利用者による種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部23と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部24と、用紙に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター25と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー26と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部27と、ネットワーク11経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部28と、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信技術によって外部の装置と通信を行う通信デバイスである近距離無線通信部29とを備えている。
制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部22に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムを実行することによって、操作部23、ネットワーク通信部28および近距離無線通信部29などのインターフェイスから利用者IDおよびパスワードを受け取るログイン部21aとして機能する。
なお、MFP20以外のMFPの構成は、MFP20の構成と同様であるので、説明を省略する。
図3は、PC30のブロック図である。
図3に示すように、PC30は、PC30全体を制御する制御部31と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部32と、利用者による種々の操作が入力されるマウス、キーボードなどの入力デバイスである操作部33と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部34と、ネットワーク11経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部35とを備えている。
制御部31は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMおよび記憶部32に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
図4は、携帯端末40のブロック図である。
図4に示すように、携帯端末40は、携帯端末40全体を制御する制御部41と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているフラッシュメモリーなどの記憶デバイスである記憶部42と、利用者による種々の操作が入力されるボタン、タッチパネルなどの入力デバイスである操作部43と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部44と、ネットワーク11経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部45と、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信技術によって外部の装置と通信を行う通信デバイスである近距離無線通信部46とを備えている。
制御部41は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMおよび記憶部42に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
図5は、管理サーバー50のブロック図である。
図5に示すように、管理サーバー50は、管理サーバー50全体を制御する制御部51と、各種のデータを記憶しているHDDなどの記憶デバイスである記憶部52と、利用者による種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部53と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部54と、ネットワーク11経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部55とを備えている。
制御部51は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部52に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
記憶部52は、管理サーバー50用のプログラムであるサーバー用プログラム52aと、管理サーバー50の利用者の識別情報である利用者情報としての利用者ID52bと、管理サーバー50の利用者のログイン用のパスワード52cと、許可されているログインを含むログインの状態を示す情報であるログイン状態情報52dと、同一の利用者ID52bによるMFPへの多重のログイン(以下「同一情報多重ログイン」という。)が許可されるための同一情報多重ログインのそれぞれの依頼の種類の組み合わせ、および、同一情報多重ログインが許可されない同一情報多重ログインのそれぞれの依頼の種類の組み合わせの設定の情報である多重ログイン設定情報52eと、同一情報多重ログインが許可されない場合に同一情報多重ログインのうち何れが優先して許可されるかを示す情報である優先許可情報52fとを記憶している。なお、利用者ID52bおよびパスワード52cは、利用者毎に記憶部52に記憶されている。
サーバー用プログラム52aは、管理サーバー50の製造段階で管理サーバー50にインストールされていても良いし、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)などの記憶媒体から、または、ネットワーク11上から管理サーバー50に追加でインストールされても良い。
図6は、管理サーバー50のログイン状態情報52dの一例を示す図である。
図6に示すように、ログイン状態情報52dは、セッションの識別情報であるセッションIDと、ログインの依頼の利用者IDと、ログインの対象のMFPの識別情報である装置IDと、ログインの依頼の種類と、ログインの依頼のアクセスの日時を示すアクセス日時と、ログインが許可された日時を示すログイン日時と、ログアウトの日時を示すログアウト日時と、ログインの結果を示すログイン結果とをセッション毎に記録しているデータベースである。
なお、図6において、セッションIDが「001」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_A」であり、装置IDが「XX01」であり、ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時0分0秒」である。セッションIDが「001」のセッションは、ログイン中のセッションが他に無いことによって、ログインが許可されたセッションである。
セッションIDが「002」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_A」であり、装置IDが「XX02」であり、ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」であり、アクセス日時が「2010年3月15日12時1分0秒」である。セッションIDが「002」のセッションは、セッションIDが「001」のセッションとの多重のログインが多重ログイン設定情報52eに基づいて認められず、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」のセッションとの関係でログインが優先許可情報52fに基づいて優先して許可されないことによって、ログインが許可されなかったセッションである。
セッションIDが「003」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_B」であり、装置IDが「XX01」であり、ログインの依頼の種類が「ユーティリティーソフトウェアからのMFPの各種の設定の依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時5分0秒」である。セッションIDが「003」のセッションは、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」のセッションの利用者IDとは異なる利用者IDであることによって、ログインが許可されたセッションである。
セッションIDが「004」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_A」であり、装置IDが「XX01」であり、ログインの依頼の種類が「携帯端末からの印刷の依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時6分0秒」である。セッションIDが「004」のセッションは、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」のセッションとの多重のログインが多重ログイン設定情報52eに基づいて認められ、ログイン中のセッションであるセッションIDが「003」のセッションの利用者IDとは異なる利用者IDであることによって、ログインが許可されたセッションである。
セッションIDが「005」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_B」であり、装置IDが「XX01」であり、ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時10分0秒」である。セッションIDが「005」のセッションは、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」および「004」のセッションの利用者IDとは異なる利用者IDであり、ログイン中のセッションであるセッションIDが「003」のセッションとの多重のログインが多重ログイン設定情報52eに基づいて認められず、セッションIDが「003」のセッションとの関係でログインが優先許可情報52fに基づいて優先して許可されることによって、ログインが許可されたセッションである。なお、セッションIDが「003」のセッションは、セッションIDが「005」のセッションのログインが許可される前にログアウトされている。
セッションIDが「006」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_C」であり、装置IDが「XX01」であり、ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」であり、アクセス日時が「2010年3月15日12時11分0秒」である。セッションIDが「006」のセッションは、認証が失敗してログインが許可されなかったセッションである。
セッションIDが「007」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_B」であり、装置IDが「XX02」であり、ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」であり、アクセス日時が「2010年3月15日12時12分0秒」である。セッションIDが「007」のセッションは、セッションIDが「005」のセッションとの多重のログインが多重ログイン設定情報52eに基づいて認められず、ログイン中のセッションであるセッションIDが「005」のセッションとの関係でログインが優先許可情報52fに基づいて優先して許可されないことによって、ログインが許可されなかったセッションである。
セッションIDが「008」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_C」であり、装置IDが「XX01」であり、ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時13分0秒」である。セッションIDが「008」のセッションは、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」、「004」、「005」のセッションの利用者IDとは異なる利用者IDであることによって、ログインが許可されたセッションである。
セッションIDが「009」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_C」であり、装置IDが「XX02」であり、ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時13分0秒」である。セッションIDが「009」のセッションは、ログイン中のセッションであるセッションIDが「008」のセッションとの多重のログインが多重ログイン設定情報52eに基づいて認められ、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」、「004」、「005」のセッションの利用者IDとは異なる利用者IDであることによって、ログインが許可されたセッションである。
セッションIDが「010」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_D」であり、装置IDが「XX03」であり、ログインの依頼の種類が「WebブラウザーからのMFPの各種の設定の依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時14分0秒」である。セッションIDが「010」のセッションは、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」、「004」、「005」、「008」、「009」のセッションの利用者IDとは異なる利用者IDであることによって、ログインが許可されたセッションである。
セッションIDが「011」のセッションは、ログインの依頼の利用者IDが「USER_D」であり、装置IDが「XX01」であり、ログインの依頼の種類が「WebブラウザーからのMFPの各種の設定の依頼」であり、アクセス日時およびログイン日時が「2010年3月15日12時14分0秒」である。セッションIDが「011」のセッションは、ログイン中のセッションであるセッションIDが「010」のセッションとの多重のログインが多重ログイン設定情報52eに基づいて認められ、ログイン中のセッションであるセッションIDが「001」、「004」、「005」、「008」、「009」のセッションの利用者IDとは異なる利用者IDであることによって、ログインが許可されたセッションである。
図7は、ログインの依頼の種類の例を示す図である。
ログイン状態情報52dにおけるログインの依頼の種類としては、例えば図7に示すように、MFPの操作部からのコピーの依頼、MFPの操作部からのスキャンの依頼、MFPの操作部からのFAX送信の依頼、MFPの操作部からのMFPの各種の設定の依頼、PC30などの外部の装置のプリンタードライバーからの印刷の依頼、近距離無線通信技術、Webブラウザーなどの通信技術による携帯端末40からの印刷の依頼、PC30、携帯端末40などの外部の装置のWebブラウザーからのMFPの各種の設定の依頼、PC30などの外部の装置のユーティリティーソフトウェアからの印刷の依頼、PC30などの外部の装置のユーティリティーソフトウェアからのMFPの各種の設定の依頼など、各種の依頼の方法がある。図7に列挙した依頼の種類は、あくまで例であるので、他の依頼の種類が含まれていても良い。
図8は、多重ログイン設定情報52eの一例を示す図である。
図8に示すように、多重ログイン設定情報52eは、各設定の識別情報である設定番号と、ログインを許可するか否かを示すログイン可否と、同一情報多重ログインのうち先のログインである同一情報先ログインの依頼の種類と、同一情報先ログインの利用者IDと同一の利用者IDによる後のログインである同一情報後ログインの依頼の種類とを設定毎に記録している。
後述の多重ログイン設定部51cは、同一情報先ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの依頼の種類との組み合わせが複数の設定に重複している場合、設定番号が小さい設定を優先して採用する。例えば、図8において、同一情報先ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」であり、同一情報後ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」である組み合わせは、設定番号が「1」の設定と、設定番号が「3」の設定とに重複している。したがって、後述の多重ログイン設定部51cは、同一情報先ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」であり、同一情報後ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」である組み合わせについて、設定番号が「1」の設定と、設定番号が「3」の設定とのうち、設定番号が小さい設定である設定番号が「1」の設定を採用する。
なお、後述の多重ログイン設定部51cは、多重ログイン設定情報52eにおいて明示的に記録されていない組み合わせについて、ログインを許可するか否かを設定することができる。
図9は、優先許可情報52fの一例を示す図である。
図9に示すように、優先許可情報52fは、各設定の識別情報である設定番号と、同一情報先ログインおよび同一情報後ログインのうち何れが優先して許可されるかを示す優先許可と、同一情報先ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの依頼の種類とを設定毎に記録している。
後述の優先許可設定部51dは、同一情報先ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの依頼の種類との組み合わせが複数の設定に重複している場合、設定番号が小さい設定を優先して採用する。例えば、図9において、同一情報先ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」であり、同一情報後ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」である組み合わせは、設定番号が「1」の設定と、設定番号が「3」の設定とに重複している。したがって、後述の優先許可設定部51dは、同一情報先ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」であり、同一情報後ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」である組み合わせについて、設定番号が「1」の設定と、設定番号が「3」の設定とのうち、設定番号が小さい設定である設定番号が「1」の設定を採用する。
なお、後述の優先許可設定部51dは、優先許可情報52fにおいて明示的に記録されていない組み合わせについて、同一情報先ログインおよび同一情報後ログインのうち何れが優先して許可されるかを設定することができる。
図5に示すように、制御部51は、記憶部52に記憶されているサーバー用プログラム52aを実行することによって、MFPから利用者IDおよびパスワードを受け取るログイン管理部51a、ログインの状態をログイン状態情報52dによって管理する本発明の許可ログイン記録手段としての多重ログイン総合制御部51b、同一情報多重ログインが許可されるために多重ログイン設定情報52eを設定する本発明の許可組み合わせ設定手段としての多重ログイン設定部51c、および、同一情報多重ログインが許可されない場合に同一情報多重ログインの何れが優先して許可されるかを優先許可情報52fによって設定する本発明の優先許可設定手段としての優先許可設定部51dとして機能する。
ここで、ログイン管理部51aは、後述するように、利用者IDによるログインの依頼を受け付けるので、本発明の依頼受け付け手段を構成している。また、ログイン管理部51aは、後述するように、受け付けたログインの依頼に基づいて認証を実行するので、本発明の認証手段を構成している。
多重ログイン総合制御部51bは、後述するように、認証が成功した依頼の対象のログインを許可するか否かを決定するので、本発明のログイン手段を構成している。
多重ログイン設定部51cは、MFPの操作部、PC30の操作部33または携帯端末40の操作部43などのインターフェイスを介して入力された利用者からの指示に応じて多重ログイン設定情報52eを変更するので、本発明の許可組み合わせ変更手段を構成している。なお、多重ログイン設定情報52eの変更を指示することができる利用者は、管理者など、特別な権限を持った者であっても良い。
優先許可設定部51dは、MFPの操作部、PC30の操作部33または携帯端末40の操作部43などのインターフェイスを介して入力された利用者からの指示に応じて優先許可情報52fを変更するので、本発明の優先許可変更手段を構成している。なお、優先許可情報52fの変更を指示することができる利用者は、管理者など、特別な権限を持った者であっても良い。
次に、ネットワークシステム10の動作について説明する。
管理サーバー50は、MFPから利用者IDおよびパスワードを含むMFPへのログインの依頼を受けると、図10に示す処理を開始する。
図10は、MFPへのログインの依頼が入力された場合の管理サーバー50のログイン管理部51aの動作のフローチャートである。
図10に示すように、ログイン管理部51aは、入力されたログインの依頼を受け付けて(S101)、S101で受け付けたログインの依頼を多重ログイン総合制御部51bに記録させる(S102)。したがって、多重ログイン総合制御部51bは、S101で受け付けられたログインの依頼のセッションについて、セッションIDと、S101で受け付けられたログインの依頼の利用者IDと、S101で受け付けられたログインの依頼の対象のMFPの装置IDと、S101で受け付けられたログインの依頼の種類と、S101で受け付けられたログインの依頼のアクセス日時とをログイン状態情報52dに記録する。
次いで、ログイン管理部51aは、S101で受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードに基づいて認証を実行する(S103)。すなわち、ログイン管理部51aは、S101で受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードと同じ組み合わせが、記憶部52に記憶されている利用者ID52bおよびパスワード52cの組み合わせに存在する場合、認証が成功したと判断する。一方、ログイン管理部51aは、S101で受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードと同じ組み合わせが、記憶部52に記憶されている利用者ID52bおよびパスワード52cの組み合わせに存在しない場合、認証が失敗したと判断する。
次いで、ログイン管理部51aは、S103で実行した認証が成功したか否かを判断する(S104)。
ログイン管理部51aは、認証が失敗したことをS104において判断すると、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの不許可を通知した後(S105)、ログインの不許可を多重ログイン総合制御部51bに記録させて(S106)、図10に示す処理を終了する。したがって、多重ログイン総合制御部51bは、このログインのセッションについて、ログインの結果を不許可としてログイン状態情報52dに記録する。なお、S105においてログインの不許可が通知されたMFPのログイン部は、ログインの依頼があったインターフェイスに応じた方法によって、ログインの不許可を利用者に通知する。例えば、ログインの依頼がMFPの操作部からあった場合、ログイン部は、ログインを許可しない旨をMFPの表示部に表示させても良い。また、ログインの依頼がPC30の操作部33からあった場合、ログイン部は、ログインを許可しない旨をPC30の表示部34に表示させても良い。また、ログインの依頼が携帯端末40の操作部43からあった場合、ログイン部は、ログインを許可しない旨を携帯端末40の表示部44に表示させても良い。
ログイン管理部51aは、認証が成功したことをS104において判断すると、ログインの可否を多重ログイン総合制御部51bに問い合わせる(S107)。
図11は、ログインの可否が問い合わされた場合の管理サーバー50の多重ログイン総合制御部51bの動作のフローチャートである。
図11に示すように、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報多重ログインが発生したか否かを判断する(S121)。ここで、多重ログイン総合制御部51bは、S103における認証が成功したログインの利用者IDと同一の利用者IDによって現在ログインされていることが記憶部52のログイン状態情報52dに記録されていない場合、同一情報多重ログインが発生しなかったと判断する。一方、多重ログイン総合制御部51bは、S103における認証が成功したログインの利用者IDと同一の利用者IDによって現在ログインされていることが記憶部52のログイン状態情報52dに記録されている場合、同一情報多重ログインが発生したと判断する。なお、多重ログイン総合制御部51bは、S121の処理の前に、管理サーバー50の監視下にある全てのMFPに対して利用者のログイン状態をログイン管理部51aを介して取得し、取得した最新のログイン状態に基づいてログイン状態情報52dを変更するようになっていても良い。
多重ログイン総合制御部51bは、同一情報多重ログインが発生しなかったことをS121において判断すると、ログインの許可を決定した後(S122)、ログインの許可をログイン管理部51aに通知して(S123)、図11に示す処理を終了する。
多重ログイン総合制御部51bは、同一情報多重ログインが発生したことをS121において判断すると、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであるか否かを多重ログイン設定部51cに確認する(S124)。ここで、多重ログイン設定部51cは、同一情報多重ログインのうちS103における認証が成功したログインである同一情報後ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの利用者IDと同一の利用者IDによる先のログインである同一情報先ログインの依頼の種類との組み合わせが同一情報多重ログインを許可する組み合わせであることが多重ログイン設定情報52eに設定されている場合、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであると判断する。一方、多重ログイン設定部51cは、同一情報後ログインの依頼の種類と、同一情報先ログインの依頼の種類との組み合わせが同一情報多重ログインを許可する組み合わせであることが多重ログイン設定情報52eに設定されていない場合、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインではないと判断する。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであるか否かをS124における確認の結果に基づいて判断する(S125)。
多重ログイン総合制御部51bは、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであることをS125において判断すると、ログインの許可を決定した後(S122)、ログインの許可をログイン管理部51aに通知して(S123)、図11に示す処理を終了する。
多重ログイン総合制御部51bは、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインではないことをS125において判断すると、同一情報後ログインおよび同一情報先ログインのうち同一情報後ログインが優先して許可されるか否かを優先許可設定部51dに確認する(S126)。ここで、優先許可設定部51dは、同一情報多重ログインのうちS103における認証が成功したログインである同一情報後ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの利用者IDと同一の利用者IDによる先のログインである同一情報先ログインの依頼の種類との組み合わせと、優先許可情報52fとに基づいて、同一情報後ログインおよび同一情報先ログインのうち同一情報後ログインが優先して許可されるか否かを判断する。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報後ログインおよび同一情報先ログインのうち同一情報後ログインが優先して許可されるか否かをS126における確認の結果に基づいて判断する(S127)。
多重ログイン総合制御部51bは、同一情報後ログインが優先して許可されることをS127において判断すると、同一情報先ログインのセッションのログアウトと、同一情報後ログインの許可とを決定した後(S128)、同一情報先ログインのセッションのログアウトの指示をログイン管理部51aに通知して(S129)、図11に示す処理を終了する。
多重ログイン総合制御部51bは、同一情報後ログインが優先して許可されないことをS127において判断すると、同一情報後ログインの不許可を決定した後(S130)、同一情報後ログインの不許可をログイン管理部51aに通知して(S131)、図11に示す処理を終了する。
図10に示すように、ログイン管理部51aは、S107の処理の後、ログインの不許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されたか否かを判断する(S108)。
ログイン管理部51aは、ログインの不許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されたことをS108において判断すると、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの不許可を通知した後(S105)、ログインの不許可を多重ログイン総合制御部51bに記録させて(S106)、図10に示す処理を終了する。したがって、多重ログイン総合制御部51bは、このログインのセッションについて、ログインの結果を不許可としてログイン状態情報52dに記録する。
一方、ログイン管理部51aは、ログインの不許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されなかったことをS108において判断すると、同一情報先ログインのセッションのログアウトの指示が多重ログイン総合制御部51bから通知されたか否かを判断する(S109)。
ログイン管理部51aは、同一情報先ログインのセッションのログアウトの指示が多重ログイン総合制御部51bから通知されなかったことをS109において判断すると、ログインの許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されたか否かを判断する(S110)。
ログイン管理部51aは、ログインの許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されなかったことをS110において判断すると、再びS108の処理に戻る。
ログイン管理部51aは、同一情報先ログインのセッションのログアウトの指示が多重ログイン総合制御部51bから通知されたことをS109において判断すると、同一情報先ログインのセッションの強制的なログアウトを同一情報先ログインの対象のMFPに指示する(S111)。したがって、同一情報先ログインの対象のMFPのログイン部は、同一情報先ログインのセッションを強制的にログアウトする。
次いで、ログイン管理部51aは、S111においてログアウトを指示したMFPからの返信に基づいて、同一情報先ログインのセッションのログアウトが終了したと判断するまで、同一情報先ログインのセッションのログアウトが終了したか否かを判断する(S112)。
ログイン管理部51aは、同一情報先ログインのセッションのログアウトが終了したとS112において判断すると、同一情報先ログインのセッションのログアウトを多重ログイン総合制御部51bに記録させる(S113)。したがって、多重ログイン総合制御部51bは、ログアウトしたセッションについて、ログアウト日時をログイン状態情報52dに記録する。
ログイン管理部51aは、ログインの許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されたことをS110において判断するか、S113の処理を終了すると、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの許可を通知する(S114)。したがって、ログインの依頼を送信してきたMFPのログイン部は、ログインのセッションを開始する。なお、MFPのログイン部は、ログインの依頼があったインターフェイスに応じた方法によって、ログインの許可を利用者に通知する。
次いで、ログイン管理部51aは、S114においてログインの許可を通知したMFPからの返信に基づいて、ログインのセッションが開始したと判断するまで、ログインのセッションが開始したか否かを判断する(S115)。
ログイン管理部51aは、ログインのセッションが開始したとS115において判断すると、ログインの許可を多重ログイン総合制御部51bに記録させて(S116)、図10に示す処理を終了する。したがって、多重ログイン総合制御部51bは、このログインのセッションについて、ログインの結果を許可としてログイン日時とともにログイン状態情報52dに記録する。
なお、ログイン管理部51aは、ログインを許可した後、例えばMFPを介した利用者からの指示によってこのログインのセッションをログアウトすることができる。ログイン管理部51aは、ログアウトする場合、ログアウトを多重ログイン総合制御部51bに記録させる。したがって、多重ログイン総合制御部51bは、ログアウトしたセッションについて、ログアウト日時をログイン状態情報52dに記録する。
図12は、認証が失敗する場合のネットワークシステム10の動作の主な流れを示すシーケンス図である。
図12に示すように、利用者がMFPの操作部、PC30の操作部33または携帯端末40の操作部43などのインターフェイスを介して図7に示すような何れかの方法によってMFPへのログインを依頼すると、MFPのログイン部は、受け付けたログインの依頼を管理サーバー50に送信する。
管理サーバー50のログイン管理部51aは、MFPからログインの依頼を受け付けると、S101およびS102(図10参照。)の処理を実行した後、受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードに基づいて認証を実行する(S103)。
次いで、ログイン管理部51aは、認証が失敗したことをS104(図10参照。)において判断して、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの不許可をS105(図10参照。)において通知した後、ログインの不許可をS106(図10参照。)において多重ログイン総合制御部51bに記録させる。
図12に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「006」のセッションがある。
図13は、認証が成功して同一情報多重ログインが発生しない場合のネットワークシステム10の動作の主な流れを示すシーケンス図である。
図13に示すように、利用者がインターフェイスを介して図7に示すような何れかの方法によってMFPへのログインを依頼すると、MFPのログイン部は、受け付けたログインの依頼を管理サーバー50に送信する。
管理サーバー50のログイン管理部51aは、MFPからログインの依頼を受け付けると、S101およびS102(図10参照。)の処理を実行した後、受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードに基づいて認証を実行する(S103)。
次いで、ログイン管理部51aは、認証が成功したことをS104(図10参照。)において判断して、ログインの可否を多重ログイン総合制御部51bに問い合わせる(S107)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報多重ログインが発生しなかったことをS121において判断して、ログインの許可をS122(図11参照。)において決定した後、ログインの許可をログイン管理部51aに通知する(S123)。
次いで、ログイン管理部51aは、ログインの許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されたことをS110(図10参照。)において判断して、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの許可をS114(図10参照。)において通知した後、ログインの許可をS116(図10参照。)において多重ログイン総合制御部51bに記録させる。
図13に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「001」のセッション、セッションIDが「003」、セッションIDが「008」およびセッションIDが「010」のセッションがある。
図14は、認証が成功して許可される同一情報多重ログインが発生した場合のネットワークシステム10の動作の主な流れを示すシーケンス図である。
図14に示すように、利用者がインターフェイスを介して図7に示すような何れかの方法によってMFPへのログインを依頼すると、MFPのログイン部は、受け付けたログインの依頼を管理サーバー50に送信する。
管理サーバー50のログイン管理部51aは、MFPからログインの依頼を受け付けると、S101およびS102(図10参照。)の処理を実行した後、受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードに基づいて認証を実行する(S103)。
次いで、ログイン管理部51aは、認証が成功したことをS104(図10参照。)において判断して、ログインの可否を多重ログイン総合制御部51bに問い合わせる(S107)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報多重ログインが発生したことをS121において判断して、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであるか否かを多重ログイン設定部51cに確認する(S124)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであることをS125(図11参照。)において判断して、ログインの許可をS122(図11参照。)において決定した後、ログインの許可をログイン管理部51aに通知する(S123)。
次いで、ログイン管理部51aは、ログインの許可が多重ログイン総合制御部51bから通知されたことをS110(図10参照。)において判断して、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの許可をS114(図10参照。)において通知した後、ログインの許可をS116(図10参照。)において多重ログイン総合制御部51bに記録させる。
図14に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「001」のセッションのログインが同一情報先ログインである場合の、セッションIDが「004」のセッションがある。つまり、利用者は、MFPの操作部を介してコピーの動作をMFPに実行させながら、携帯端末40を介して印刷データをMFPに送信してMFPに印刷を実行させることができる。したがって、利用者は、コピーの結果物と、印刷の結果物とを纏めて入手することができる。
また、図14に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「008」のセッションのログインが同一情報先ログインである場合の、セッションIDが「009」のセッションがある。つまり、利用者は、PC30のプリンタードライバーを介して同一の印刷データを複数のMFPに送信して複数のMFPに同時に印刷を実行させることができる。
また、図14に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「010」のセッションのログインが同一情報先ログインである場合の、セッションIDが「011」のセッションがある。つまり、利用者は、PC30のWebブラウザーで複数のMFPの状態を同時に確認することができる。
図14に示す流れで処理されるセッションの他の一例として、同一情報先ログインの依頼の種類が「WebブラウザーからのMFPの各種の設定の依頼」である場合の、同一情報後ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」であるセッションがある。このセッションが図14に示す流れで処理されるように多重ログイン設定情報52eが設定された場合、利用者は、PC30のWebブラウザーでMFPの状態、例えば、他にMFPを使用中の利用者が存在しないなどの状態を確認しながら、PC30のプリンタードライバーを介して印刷データを同一のMFPに送信してMFPに印刷を実行させることができる。
図15は、認証が成功して許可されない同一情報多重ログインが発生し、同一情報後ログインが優先して許可される場合のネットワークシステム10の動作の主な流れを示すシーケンス図である。
図15に示すように、利用者がインターフェイスを介して図7に示すような何れかの方法によってMFPへのログインを依頼すると、MFPのログイン部は、受け付けたログインの依頼を管理サーバー50に送信する。
管理サーバー50のログイン管理部51aは、MFPからログインの依頼を受け付けると、S101およびS102(図10参照。)の処理を実行した後、受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードに基づいて認証を実行する(S103)。
次いで、ログイン管理部51aは、認証が成功したことをS104(図10参照。)において判断して、ログインの可否を多重ログイン総合制御部51bに問い合わせる(S107)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報多重ログインが発生したことをS121において判断して、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであるか否かを多重ログイン設定部51cに確認する(S124)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、発生した同一情報多重ログインが許可されない同一情報多重ログインであることをS125(図11参照。)において判断して、同一情報後ログインおよび同一情報先ログインのうち同一情報後ログインが優先して許可されるか否かを優先許可設定部51dに確認する(S126)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報後ログインが優先して許可されることをS127(図11参照。)において判断して、同一情報先ログインのセッションのログアウトと、同一情報後ログインの許可とをS128(図11参照。)において決定した後、同一情報先ログインのセッションのログアウトの指示をログイン管理部51aに通知する(S129)。
次いで、ログイン管理部51aは、同一情報先ログインのセッションのログアウトの指示が通知されたことをS109(図10参照。)において判断し、同一情報先ログインのセッションの強制的なログアウトをS111(図10参照。)において同一情報先ログインの対象のMFPに指示した後、同一情報先ログインのセッションのログアウトを多重ログイン総合制御部51bにS113(図10参照。)において記録させる。最後に、ログイン管理部51aは、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの許可をS114(図10参照。)において通知した後、ログインの許可をS116(図10参照。)において多重ログイン総合制御部51bに記録させる。
図15に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「003」のセッションのログインが同一情報先ログインである場合の、セッションIDが「005」のセッションがある。なお、セッションIDが「005」のセッションが図15に示す流れで処理されるセッションである場合、S111(図10参照。)において強制的にログアウトされる同一情報先ログインのセッションは、セッションIDが「003」のセッションである。
図15に示す流れで処理されるセッションの他の一例として、同一情報先ログインの依頼の種類が「操作部からのコピーの依頼」である場合の、同一情報後ログインの依頼の種類が「プリンタードライバーからの印刷の依頼」であるセッションがある。このセッションが図15に示す流れで処理されるように多重ログイン設定情報52eおよび優先許可情報52fが設定された場合、利用者は、MFPの操作部を介してコピーの動作をMFPに実行させた後、ログアウトの処理をしなくても、MFPが設置されている場所からPC30が設置されている場所まで移動して、PC30のプリンタードライバーを介して印刷データを同一のMFPに送信してMFPに印刷を実行させることができる。
図16は、認証が成功して許可されない同一情報多重ログインが発生し、同一情報後ログインが優先して許可されない場合のネットワークシステム10の動作の主な流れを示すシーケンス図である。
図16に示すように、利用者がインターフェイスを介して図7に示すような何れかの方法によってMFPへのログインを依頼すると、MFPのログイン部は、受け付けたログインの依頼を管理サーバー50に送信する。
管理サーバー50のログイン管理部51aは、MFPからログインの依頼を受け付けると、S101およびS102(図10参照。)の処理を実行した後、受け付けたログインの依頼の利用者IDおよびパスワードに基づいて認証を実行する(S103)。
次いで、ログイン管理部51aは、認証が成功したことをS104(図10参照。)において判断して、ログインの可否を多重ログイン総合制御部51bに問い合わせる(S107)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報多重ログインが発生したことをS121において判断して、発生した同一情報多重ログインが許可される同一情報多重ログインであるか否かを多重ログイン設定部51cに確認する(S124)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、発生した同一情報多重ログインが許可されない同一情報多重ログインであることをS125(図11参照。)において判断して、同一情報後ログインおよび同一情報先ログインのうち同一情報後ログインが優先して許可されるか否かを優先許可設定部51dに確認する(S126)。
次いで、多重ログイン総合制御部51bは、同一情報後ログインが優先して許可されないことをS127(図11参照。)において判断して、同一情報後ログインの不許可をS130(図11参照。)において決定した後、同一情報後ログインの不許可をログイン管理部51aに通知する(S131)。
次いで、ログイン管理部51aは、同一情報後ログインの不許可が通知されたことをS108(図10参照。)において判断し、ログインの依頼を送信してきたMFPにログインの不許可をS105(図10参照。)において通知した後、ログインの不許可をS106(図10参照。)において多重ログイン総合制御部51bに記録させる。
図16に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「001」のセッションのログインが同一情報先ログインである場合の、セッションIDが「002」のセッションがある。利用者がMFPの操作部を介してコピーの動作をMFPに実行させている最中に、同一の利用者からPC30のプリンタードライバーを介して印刷データが同一のMFPに送信されてくることは、MFPおよびPC30が物理的に離れている場合には通常生じ得ない。つまり、同一情報後ログインの依頼、すなわち、PC30のプリンタードライバーからの印刷の依頼は、不正な依頼である可能性が高い。したがって、PC30のプリンタードライバーからの印刷の依頼は、許可されない。同様な理由から、MFPの操作部からのコピーの依頼などのMFPの操作部からのログインの依頼が同一情報先ログインの依頼であり、WebブラウザーからのMFPの各種の設定の依頼、ユーティリティーソフトウェアからの印刷の依頼などのPC30からのログインの依頼が同一情報後ログインの依頼である場合、同一情報後ログインの依頼を許可しないように、多重ログイン設定情報52eおよび優先許可情報52fが設定されても良い。
また、図16に示す流れで処理されるセッションとしては、例えば、図6に示すセッションIDが「005」のセッションのログインが同一情報先ログインである場合の、セッションIDが「007」のセッションがある。つまり、利用者は、複数のMFPに対して同時にコピーを実行させることができない。同様に、複数のMFPの操作部からのログインの依頼が同一の利用者から多重に発生した場合、同一情報後ログインの依頼を許可しないように、多重ログイン設定情報52eおよび優先許可情報52fが設定されても良い。
以上に説明したように、管理サーバー50は、単に同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可するのではなく、同一情報先ログインの前記依頼の種類と、同一情報後ログインの依頼の種類との組み合わせが同一情報多重ログインが許可される組み合わせとして多重ログイン設定情報52eに予め設定されているときに(S125でYES)、同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可する(S122)。すなわち、管理サーバー50は、同一の利用者IDによる多重のログインを適切に制御することができる。したがって、管理サーバー50は、同一情報多重ログインによる不正な使用を適切に防止しつつ、利用者の利便性を向上することができる。
また、管理サーバー50は、同一情報先ログインおよび同一情報後ログインが異なるMFPに対するログインであっても良いので、同一の利用者IDによる複数のMFPへの多重のログインを適切に制御することができる。
また、管理サーバー50は、同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可しない場合に(S125でNO)、単に同一情報後ログインのログインを禁止するのではなく、予め設定されている優先許可情報52fに従って同一情報先ログインおよび同一情報後ログインの一方のみを許可する。すなわち、管理サーバー50は、同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可しない場合に、同一情報先ログインおよび同一情報後ログインの何れが許可されるかを適切に制御することができる。
また、管理サーバー50は、同一情報多重ログインが許可されるための同一情報多重ログインのそれぞれの依頼の種類の組み合わせを、利用者からの指示に応じて多重ログイン設定部51cによって変更することができる。
また、管理サーバー50は、同一情報多重ログインが許可されない場合に同一情報先ログインおよび同一情報後ログインの何れが優先して許可されるかを、利用者からの指示に応じて優先許可設定部51dによって変更することができる。
また、管理サーバー50は、同一情報先ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの依頼の種類との組み合わせ毎に優先許可情報52fを設定するので、同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可しない場合に同一情報先ログインおよび同一情報後ログインのうち許可される方が常に固定ではなく、同一情報先ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの依頼の種類との組み合わせ毎に異ならせることができる。すなわち、管理サーバー50は、同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可しない場合に、同一情報先ログインおよび同一情報後ログインの何れが許可されるかを更に適切に制御することができる。
なお、管理サーバー50は、同一情報先ログインの依頼の種類と、同一情報後ログインの依頼の種類との組み合わせに関係なく、同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可しない場合に同一情報先ログインおよび同一情報後ログインのうち許可される方が常に固定であっても良い。管理サーバー50は、同一情報後ログインを同一情報先ログインと多重に許可しない場合に同一情報先ログインおよび同一情報後ログインのうち常に固定で許可される方を優先許可情報52fにおいて利用者に設定させるようになっていても良い。
ネットワークシステム10は、同一情報多重ログインを制御する管理サーバー50を備えているので、画像形成装置の種類を問わず、同一情報多重ログインを制御することができる。
本実施の形態に係るネットワークシステムは、1台のPCを備えているが、2台以上のPCを備えていても良いし、PCを1台も備えていなくても良い。
本実施の形態に係るネットワークシステムは、1台の携帯端末を備えているが、2台以上の携帯端末を備えていても良いし、携帯端末を1台も備えていなくても良い。
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、プリンター専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良い。