JP5561219B2 - 視線方向検出装置 - Google Patents
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Description
このうちフィルタ情報は、運転者の個体差によって異なるので、これに対応した補正(キャリブレーション)を行う必要がある。
この一例として、自車両に備えられたナビゲーション装置やエアコン等の装備品のスイッチが操作されたとき、運転者の視線がこれら装備品の方向を向いているとして、これら装備品が操作されたときの運転者の顔を撮影し、この撮影された画像の画像情報(キャリブレーション情報)に基づいてキャリブレーションを行う方法が知られている(特許文献1)。
そのため、これらに基づいてキャリブレーション情報を収集しようとしても、その限定された範囲内でしかできないので、この範囲内での精度のキャリブレーションしかできなかった。
この精度を上げるため、別途、キャリブレーション情報を収集する処理を行うことも考えられるが、運転者にこの処理を実行するための操作負担やこの処理につきあう負担等を負わせることも考えられる。
そこで、本発明は、輻輳が発生しない範囲にまでキャリブレーション情報を収集する範囲を広げ、より正確なキャリブレーションを行うとともに、この範囲の拡大に伴う負担を運転者に負わせることのない視線方向検出装置を提供することを目的とする。
また、本発明の視線方向検出装置はキャリブレーション手段を備え、このキャリブレーション装置は、非輻輳時にキャリブレーション情報を収集する非輻輳時取得手段と、輻輳時にキャリブレーション情報を収集する輻輳時取得手段とを備えている。
輻輳時取得手段は、運転者の目に輻輳が発生しているときに運転者の視線が第2方向を向く第2事象が発生した場合、撮影手段により撮影した第2画像をキャリブレーション情報として取得する。
そして、キャリブレーション手段は、非輻輳時取得手段及び輻輳時取得手段によって得られたキャリブレーション情報に基づいて、フィルタ情報のキャリブレーションを実行する。
そのため本発明では、安全走行状態で最初にブレーキが踏み込まれるだけで、輻輳が発生していないときのキャリブレーション情報を取得できる。
次に、本発明の請求項2に記載された視線方向検出装置は、請求項1,2のいずれか1項に記載の視線方向検出装置の構成に加え、第2事象として自車両の装備具が操作されると第1対応表示を行う第1対応表示手段を備えている。
そして、輻輳時取得手段は、装備具が操作されたとき、運転者の視線が第2方向である第1対応表示に向いていて輻輳が発生しているものとして、この第1対応表示があったとき撮影手段により撮影した第2画像をキャリブレーション情報として取得している。
そのため本発明では、自動車の装備具が操作されるだけで、輻輳が発生しているときのキャリブレーション情報として、この装備具が操作されたときに表示される第1対応表示に向いている運転者の顔を撮影した第2画像を確実に取得できる。
次に、本発明の請求項3に記載された視線方向検出装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の視線方向検出装置の構成に加え、第2事象として運転者に対する報知がなされると第2対応表示を行う第2対応表示手段を備えている。
そして、輻輳時取得手段は、報知がされたとき、運転者の視線が第2方向である第2対応表示に向いていて輻輳が発生しているものとして、第2対応表示があったとき撮影手段により撮影した第2画像をキャリブレーション情報として取得している。
そのため本発明では、運転者に対する報知がなされるだけで、輻輳が発生しているときのキャリブレーション情報として、この報知がなされたときに表示される第2対応表示に向いている運転者の顔を撮影した画像を確実に取得できる。
次に、本発明の請求項4に記載された視線方向検出装置は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の視線方向検出装置の構成に加え、撮影手段で撮影した運転者の画像により顔向きを算出する顔向算出手段と、第2事象が発生した場合に運顔向算出手段で算出された顔向きが、運転者の視線が第2方向を向いているときに予定されている顔向きの範囲内か判定する顔向判定手段と、を備えている。
そして、輻輳時取得手段は、顔向算出手段で算出された顔向きが、予定されている顔向きの範囲内にないと判断された場合、取得禁止手段が、第2画像をキャリブレーション情報として取得することを禁止している。
そのため、本発明では、第2事象が発生したときでも、運転者の顔向きが想定されるものよりも大きくずれているときに、第2画像をキャリブレーション情報として取得することを禁止しているので、正確なキャリブレーションを実行することができる。
[1.全体構成]
本実施形態の視線方向検出装置1は、図1に示すように、後述する視線方向監視処理等を実行する中央制御装置3と、顔向検出器4と、視線方向検出器5と、インターフェイス部6とを備えている。
中央制御装置3と通信可能な装置としては、後述する視線方向監視処理で主に用いられるカメラ7及びスピーカ8の他に、ODOメータリセットボタン20、ODOメータ21、ヘッドアップディスプレイ(以下「HUD」という)点灯表示ボタン30、HUD用の輝度調整ボタン31、HUD用の投射機32がある。
ODOメータリセットボタン20は、押下するとODOメータ21の表示を0に戻すことができるボタンである。ODOメータリセットボタン20及びODOメータ21はインパネ上に隣接して配置されるとともに、ODOメータリセットボタン20は、インパネ上のドライバーから操作可能な位置に配置され、ODOメータ21はインパネ上のドライバーから視認可能な位置に配置される。
ガソリン残量報知器40は、図示しないガソリンタンク内のガソリン残量を検出して、残量が少なくなってきた場合に報知を行う装置である。
ブレーキ踏込量検出器51は、自車両のブレーキペダルの踏込量を検出する装置である。
[2.視線方向監視処理]
次に、中央制御装置3で実行される視線方向監視処理について説明する。
この視線方向監視処理は、図示しないスタートボタンを操作すると開始される。
この更新期間は、例えば、30分としてもよい。
S14では、S10の処理で運転者の顔を撮影した画像の画像情報と、フィルタ情報記憶部32cに記憶されたフィルタ情報から、S10で運転者の顔を撮影したときの運転者の視線方向を検出する処理が実行される。
S16の処理で運転者がよそ見をしていないと判定されたら、再び、S10以下の処理が実行され、よそ見をしていると判定されたら、S18で、スピーカ8から警報音を発する処理が実行され、再びS10以下の処理が実行される。
[3.キャリブレーション情報取得処理]
次に、中央制御装置10で実行されるキャリブレーション情報取得処理について図3を用いて説明する。
S32では、S10で運転者の顔画像が撮影されたとき、ODOメータリセットボタン20が押下されたかが判定され、押下されたと判定された場合(S32:YES)、S320の処理が実行され(1)、押下されていない場合、S34の処理が実行される。
[4.キャリブレーション処理]
次に、中央制御装置10で実行されるキャリブレーション処理(S50)について図4を用いて説明する。
[5.効果]
以上説明したように、本実施形態では、非輻輳時にキャリブレーション情報を収集している(S384)とともに、輻輳時にキャリブレーション情報を収集している(S322、S342、S362)。
そして、キャリブレーション処理(S50)では、これら収集されたキャリブレーション情報に基づいて、フィルタ情報のキャリブレーションを実行している(S58)。
従って、本実施形態のように構成すると、輻輳が発生していない場合のキャリブレーション情報を取得できるので、正確なキャリブレーションを行うことができる。
次に、本実施形態では、ODOメータリセットボタン20など操作具が操作されたときに(S32、S34:YES)、運転者の視線が対応する表示(第1対応表示)を向く方向(第2方向)に運転者の視線があることが推定される事象(第2事象)が発生したものとして、カメラ7で撮影した画像(第2画像)を、キャリブレーション情報として取得している(S322、S342)。
従って、本実施形態のように構成すると、輻輳が発生している場合のキャリブレーション情報を取得できるので、正確なキャリブレーションを行うことができる。
また、本実施形態では、ガソリン残量の報知がなされたときに(S36:YES)、運転者の視線がその報知に対応する表示(第2対応表示)を向く方向(第2方向)に運転者の視線があることが推定される事象(第2事象)が発生したものとして、このときカメラ7で撮影した第2画像を、キャリブレーション情報として取得している(S362)。
従って、本実施形態のように構成すると、輻輳が発生している場合のキャリブレーション情報を取得できるので、正確なキャリブレーションを行うことができる。
また、本実施形態では、第2方向に運転者の視線が向いていることが想定されない方向に運転者の顔が向いている場合に(S320,S340,S360:NO)、運転者の顔を撮影した画像をキャリブレーション画像として取得することを防止しているので、正確なキャリブレーションを行うことができる。
(その他の実施形態)
尚、輻輳が発生しているときに運転者が視線を向ける表示として、ODOメータ21等を例示したが、その他に、ウォッシャ液の残量表示や、ナビゲーション装置が操作されたときのナビゲーション装置の表示画面や、オーディオが操作されたときのオーディオ装置の表示画面等も考え得る。
また、上記実施形態のS320,S340,S360では、許容範囲を±5度としたが、例えばこれを±1としてもよく、精度等に応じてその範囲を拡縮してよい。
また、自車両の他車両への衝突を防止可能な距離として10mとしたが、これに限られるものではない。
(対応関係)
請求項に記載された撮影手段は、実施形態のカメラ7に対応し、視線方向検出手段は、S10,S14の処理に対応し、非輻輳時取得手段は、S38、S380〜S384の処理に相当し、輻輳時取得処理は、S32,S34,S36,S320,S322,S340,S342,S360,S362の処理に相当する。
請求項に記載されたブレーキ検出手段は、実施形態のブレーキ踏込量検出器51に対応し、走行状態判定手段はS380の処理に相当し、第1対応表示手段は、ODOメータ21、HUDの投射機32に相当し、第2対応表示手段は、ガソリン残量表示器41に相当する。
Claims (4)
- 運転者の顔を撮影する撮影手段と、
運転者の顔を撮影した画像と運転者の視線方向とを対応づけたフィルタ情報を用いて、前記撮影手段で撮影された運転者の顔の画像から運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段と、
前記フィルタ情報のキャリブレーションを実行するキャリブレーション手段とを備えた視線方向検出装置において、
自車両のブレーキの踏み込みを検出するブレーキ検出手段と、
当該視線方向検出装置を備える自車両の前方を走行する他車両との離間距離が、ブレーキ操作をすれば自車両の他車両への衝突を防止可能な距離以上離れた安全走行状態で走行しているか判定する走行状態判定手段と、
を備え、
前記キャリブレーション手段は、
運転者の目に輻輳が発生していないときに運転者の視線が第1方向を向く第1事象として、前記安全走行状態で自車両が走行しているときに最初のブレーキの踏み込みがあった場合、運転者の視線が前記第1方向である前記他車両に向いていて輻輳が発生していないものとして、この踏み込みがあったとき前記撮影手段により撮影した第1画像をキャリブレーション情報として取得する非輻輳時取得手段と、
運転者の目に輻輳が発生しているときに運転者の視線が第2方向を向く第2事象が発生した場合、前記撮影手段により撮影した第2画像をキャリブレーション情報として取得する輻輳時取得手段と、
を備え、
前記非輻輳時取得手段及び前記輻輳時取得手段によって得られた前記キャリブレーション情報に基づいて、前記フィルタ情報のキャリブレーションを実行することを特徴とする視線方向検出装置。 - 請求項1に記載の視線方向検出装置において、
前記第2事象として自車両の装備具が操作されると第1対応表示を行う第1対応表示手段を備え、
前記輻輳時取得手段は、
前記装備具が操作されたとき、運転者の視線が前記第2方向である前記第1対応表示に向いていて輻輳が発生しているものとして、前記第1対応表示があったとき前記撮影手段により撮影した前記第2画像をキャリブレーション情報として取得する
ことを特徴とする視線方向検出装置。 - 請求項1〜2のいずれか1項に記載の視線方向検出装置において、
前記第2事象として運転者に対する報知がなされたとき、該報知に対応した第2対応表示を行う第2対応表示手段を備え、
前記輻輳時取得手段は、
前記報知がされたとき、運転者の視線が前記第2方向である前記第2対応表示に向いていて輻輳が発生しているものとして、前記第2対応表示があったとき前記撮影手段により撮影した前記第2画像をキャリブレーション情報として取得する
ことを特徴とする視線方向検出装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の視線方向検出装置において、
前記撮影手段で撮影した運転者の画像により顔向きを算出する顔向算出手段と、
前記第2事象が発生した場合に前記顔向算出手段で算出された顔向きが、運転者の視線 が前記第2方向を向いているときに予定されている顔向きの範囲内か判定する顔向判定手段と、
を備え、
前記輻輳時取得手段は、
前記顔向算出手段で算出された顔向きが、予定されている顔向きの範囲内にないと判断された場合、前記第2画像をキャリブレーション情報として取得することを禁止する取得禁止手段を備えることを特徴とする視線方向検出装置。
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