JP5560454B1 - 電力負荷平準化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
建造物における空調に使用する電力消費について、電力需要の非ピーク時間帯に熱源を蓄熱体に蓄熱し、電力需要のピーク時間帯及び電力需要の非ピーク時間帯に蓄熱した熱源を放熱することにより、電力消費量を平準化する方法を提供する。
【解決手段】
電力需要の非ピーク時間帯に、電力を利用して熱源収集手段により熱源を収集し、
次いで、収集した熱源を、屋外と断熱した蓄熱体に蓄熱し、
次いで、電力需要のピーク時間帯及び電力需要の非ピーク時間帯に、蓄熱した熱源を放出して、該熱源を空気調和設備を用いて建造物の室内に供給した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建造物における電力消費量を、一日全体で平準化する方法に関するものである。
近年、環境問題やエネルギー問題の重要性に関する認識が高まってきている。一方、電力需要は、時間帯毎に需要者の使用状況が異なり、電力需要のピーク値に合わせて電力設備の容量を大きくすると、設備が過剰となり、また発電効率が低下するため経済的に不利である。
そこで、特許文献1には、電力会社等の中央装置から複数の需要者に対し、リアルタイムで中央装置の負荷状況に関連する情報を提示して交渉することにより、負荷の平準化を図り、同時に需要者の消費を最適化し、中央装置と需要者の双方のコスト削減を実現する負荷平準化システムについて記載されている。
特開2002−135976号公報
しかし、前記特許文献1に記載のシステムでは、電力会社等が個々の需要者と交渉するため、交渉が不能の場合や交渉が不成立の場合には、電力負荷の平準化ができないことになる。また、電力使用量は、様々な要因で変動するため、上記システムの計算通りに電力負荷を平準化するには困難があった。
そこで、本発明は、電力需要の非ピーク時間帯の電力を利用して、電力需要のピーク時間帯の電力ピークカットを行うことができる電力負荷平準化方法を提供することを目的とする。
第1発明の電力負荷平準化方法は、
基礎コンクリートの底面に接して、地盤温度を安定に維持するための発泡樹脂盤を敷設し、
電力需要の非ピーク時間帯に、電力を利用して地中熱ヒートポンプ及び地中熱交換器を用いる熱源収集手段により熱源を収集し、
上記収集した熱源を、発泡樹脂盤で屋外と断熱した基礎コンクリート、基礎から立ち上がるコンクリート壁、コンクリート床のうち少なくとも一つに蓄熱し、
上記蓄熱した熱源を地下ピットへ放出し、上記地下ピットへ放出した熱源を、ダクトを通して建造物の室内に供給し、電力需要の非ピーク時間帯の電力を利用して、電力需要のピーク時間帯の電力ピークカットを行うことを特徴とする。
第2発明の電力負荷平準化方法は、
請求項1記載の発明において、上記建造物の室内を換気熱交換器により換気するものである
第3発明の電力負荷平準化方法は、
請求項1又は2記載の発明において、基礎コンクリート、基礎から立ち上がるコンクリート壁、コンクリート床のうち少なくとも一つを、調湿珪藻土、ゼオライト、シリカゲル、炭のうち少なくとも一の調湿材を用いて湿度調整するものである。
第4発明の電力負荷平準化方法は、
基礎コンクリートの底面に接して、地盤温度を安定に維持するための発泡樹脂盤を敷設し、
電力需要の非ピーク時間帯に、電力を利用して、地中熱ヒートポンプを用いて地盤を熱源として地中熱交換器に熱媒体を循環させて採放熱することにより熱源を収集し、
上記収集した熱源を、発泡樹脂盤で屋外と断熱した基礎コンクリート、基礎から立ち上がるコンクリート壁及びコンクリート床に蓄熱し、
上記蓄熱した熱源を地下ピットへ放出するとともに、調湿珪藻土で湿度調整し、上記地下ピットへ放出した熱源を建造物の室内へ通じるダクト及び除湿機能付き空調チャンバーを用いて建造物の室内に供給し、電力需要の非ピーク時間帯の電力を利用して、電力需要のピーク時間帯の電力ピークカットを行うことを特徴とする。
第1発明によれば、
電力需要の非ピーク時間帯の電力を利用して熱源を収集し、その熱源を電力需要のピーク時間帯及び電力需要の非ピーク時間帯において、電力を使用せずに利用することができるため、一日を通して電力需要を平準化することができる。また、熱源収集手段として地中熱ヒートポンプ及び地中熱交換器を用いることにより、消費電力を低く抑えて、効率よく熱源を収集・放熱することができ、省エネルギー化を図ることができる。また、化石燃料を用いる場合に比べ、室内環境の維持向上を達成できる。さらに、建造物の既存構成要素である、基礎コンクリート、基礎から立ち上がるコンクリート壁、コンクリート床を蓄熱体として利用することができるため、イニシャルコストの大幅な削減が可能である。さらにまた、ダクトを用いる場合、建造物への設置が簡易で済み、また、故障が少ないため、イニシャルコストとランニングコストを大幅に削減することができる。
第2発明によれば、
換気熱交換器を用いることにより、室内の熱量の損失量を減らすことができる。
第3発明によれば、
建造物の屋内湿度が高く、屋内温度に比べて蓄熱体の表面温度が低く、風通しが悪い時に、蓄熱体に発生する結露を防止することができる。
第4発明によれば、
空気調和設備として、除湿機能付き空調チャンバーを用いる場合、建造物への設置が簡易で済み、また、故障が少ないため、イニシャルコストとランニングコストを大幅に削減することができる。
本発明の電力負荷平準化方法の一実施形態を示す断面概略説明図である。 図2aは、図1に示す本発明の断面概略説明図のX−X断面概略図であり、図2bは、地熱交換器と地盤との間にグラウト材が充填された態様示すX−X断面概略図である。 本発明の電力負荷平準化方法の実施例を説明するための断面概略説明図である。
[本発明電力負荷平準化方法について]
以下、本発明電力負荷平準化方法について図を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施態様を示す電力負荷平準化方法であって、熱源を地熱から収集して、それを建造物の室内に供給する様子をあらわした概略断面図である。図1中の矢印(換気熱交換器7付近の矢印を除く)は、熱源の移動する大凡の方向を示している。換気熱交換器7付近の矢印は、空気の移動する大凡の方向を示している。
図1に示す実施態様は、熱源収集手段として、地中熱ヒートポンプ3を用いて地盤を熱源として地中熱交換器2に熱媒体を循環させて採放熱する手段を用いる。また、蓄熱体4として、基礎コンクリート4a、基礎から立ち上がる壁4bを用いる。さらに、空気調和設備(空調設備)として、ダクト5、空調チャンバー6、換気熱交換機7を用いる。図1に示す態様は、建造物1の基礎に接触して断熱材8を敷設し、断熱材8の下方に地中熱交換器2を埋設している。
上記本発明電力負荷平準化方法の実施態様において、熱源の流れは以下のとおりである。まず、電力需要の非ピーク時間帯に、電力を利用して地中熱交換器2により地中から熱源を収集する(第1の手段)。次に、収集した熱源を基礎コンクリート4a、基礎から立ち上がる壁4bに蓄熱する(第2の手段)。その後、電力需要のピーク時間帯及び電力需要の非ピーク時間帯に蓄熱した熱源を放出し、その熱源をダクト5、空調チャンバー6を用いて建造物の室内に供給すると共に、換気熱交換機7を用いて室内外の換気を行う(第3の手段)。
ここで、電力需要のピーク時間帯とは、一日の平均電力使用量より電力使用量が多い時間帯をいう。季節や曜日により変動するが、おおよそ8時〜17時を指す。一方、電力需要の非ピーク時間帯とは、電力需要のピーク時間帯以外の時間帯をいう。また、熱源とは、その熱源収集手段が熱を製造するために利用するもととなる熱を保有するものを指し、土壌、大気、河川水等がこれに当たる。
第1の手段:
電力需要の非ピーク時間帯に、電力を利用して地中熱交換器2により地中から熱源を収集する。
地中熱交換器2は、両端が地中熱ヒートポンプ3に接続された密閉系のパイプ2´よりなり、内部を熱媒体が循環するタイプの地中熱交換器2である。地中熱交換器2における熱媒体は、主として空気、水、不凍水、オイルなどが用いられる。地中熱交換器2内を循環する熱媒体が、パイプ2´内を循環しながら地中熱と熱交換した後、地中熱ヒートポンプ3において熱源が収集される。地中熱ヒートポンプ3を用いると、空気を直接暖める(冷やす)のではなく、熱交換により冷暖房を行うため、COP(Coefficient Of Performance)「成績係数(動作係数)」が4〜6の、効率的な暖房(冷房)が可能である。
地盤面に略水平になるよう埋設されたパイプ2´は、基礎スラブ下断熱材の下方に設けられている。該パイプ2´は、図2aに示すように、直接、地盤9に埋設してもよいが、図2bに示すように、地盤9とパイプ2´との間に、グラウト材11を充填してもよい。このとき、グラウト材11は、従来公知の材料を適宜選択して用いることができるが、地熱交換の際の熱交換率をより高いものとするためには、特に、砂や砕石に比べて熱伝導率の高いカラ練りモルタルをグラウト材として用いることが望ましい。
尚、図1の断面図において、水平型のパイプ2´の理解を容易にするために、パイプ2´だけは、斜視の視点から図示してある。
地中熱交換器2は、地中において放熱作用を発揮する場合は、放熱系統器であり、地中において吸熱作用を発揮する場合は、吸熱系統器である。例えば、冷房、冷凍庫等の冷エネルギーを使用する場合、これに連結される地中熱交換器は、放熱系統器と理解される。一方、暖房、給湯、床暖房などの温エネルギーを使用する場合、これに連結される地中熱交換器は、吸熱系統器と理解される。
本実施例では、熱源収集手段として地中熱交換器を用いているが、床暖房システム、電熱ヒーター、給湯機等を用いることもできる。
第2の手段:
収集した熱源を基礎コンクリート4a、基礎から立ち上がる壁4bに蓄熱する。
上記のヒートポンプ3において収集された熱源を、熱媒体が循環する熱循環路12に通して、該熱循環路12に接触する基礎コンクリート4a、基礎から立ち上がる壁4bに熱源を移動させる。基礎コンクリート4a、基礎から立ち上がる壁4bに移動した熱源は、電力需要の非ピーク時間帯に蓄熱される。また、基礎コンクリート4a、基礎から立ち上がる壁4bの結露防止のため、その表面に調湿珪藻土13を設ける。熱循環路12を移動する熱媒体は、主として空気、水、不凍水、オイルなどが用いられる。
本実施例では、図1に示されるように、蓄熱体4は、フラットに形成された基礎コンクリート4aと、基礎コンクリートから上方向に伸びる基礎から立ち上がる壁4bで構成されている。蓄熱体は、基礎コンクリート4aと基礎から立ち上がる壁4bには限られず、建造物中、熱源を蓄熱することができる部材を用いることができる。例えば、床、基礎から立ち上がる壁以外の壁等が挙げられる。蓄熱体4に蓄熱した熱源が屋外に流出するのを防止するため、断熱材として基礎コンクリートの下面に接して発泡樹脂盤8が敷設され、基礎から立ち上がる壁の外周に接して発泡樹脂盤15が設けられている。本実施例では、断熱材として発泡樹脂盤を使用しているが、断熱効果を有する他の材料を使用することもできる。また、図2に示すように、発泡樹脂盤8の底面に接して、表層地盤における雨水などの浸透水に対応するための排水層10を設けてもよい。例えば、排水層10は、発泡樹脂盤8側から砂層、砕石層、土木シートの3層で構成して、地盤の水はけを良くし、地盤の軟弱化を防止するために設けられる層である。排水層10は、本発明において任意の構成である。
蓄熱体として用いられる基礎コンクリート4a、基礎から立ち上がる壁4bは、鉄筋を配してコンクリートを流し込んで作られる。鉄筋コンクリートの大きさは、建造物の基礎としての用途及び蓄熱体としての用途を考慮して適宜変更できる。一般に、建造物の基礎構造及び壁に用いられるコンクリートは建造物全体の中で大きな割合を示すので、基礎及び壁のコンクリートを蓄熱体として利用する利点は大きい。また、蓄熱体として、鉄筋コンクリート以外に石材等が挙げられる。
本発明に用いられる発泡樹脂盤は、上述するベタ基礎の底面の少なくとも一部に接して地盤中に敷設される部材である。従来のベタ基礎は、直下に地盤が存在しており、表層地盤の温度は、一年を通じ、外気温度に左右されて温度の高低差が大きく、またその地盤温度がベタ基礎を通じて、室内温度にも影響を及ぼしていた。これに対し、本発明では、ベタ基礎に接して発泡樹脂盤を積層することにより、外気の温度(室内温度)が地盤に伝達されるのを遮ることができ、地盤温度を、通年を通して安定に維持する効果を発揮することができる。またベタ基礎を蓄熱体として作用させて、一日を通して室内温度の高低差をより小さくすることができることも、上記ベタ基礎と発泡樹脂盤の積層構造により発揮される効果である。上記効果を望ましく得るためには、ベタ基礎の底面が直接地盤に接する量を減らし、ベタ基礎と地盤との間において、より広い面積で発泡樹脂盤が敷設されていることが望ましく、具体的には、ベタ基礎底面面積の70%以上に接して発泡樹脂盤が設けられていることが望ましく、80%以上であることがさらに望ましく、90%以上であることがより望ましく、実質的にベタ基礎の底面全面に発泡樹脂盤の上面が接して敷設されていることが最も望ましい。尚、ベタ基礎の底面全面に発泡樹脂盤の上面が接して敷設されない埋設構造においては、建造物支持や耐震性能において不十分な場合があるので、その点に留意する必要がある。
本発明における発泡樹脂盤は、一般的には、適当な形状に形成された複数の発泡樹脂ブロック体を地盤中に並べて形成することができるが、これに限定されず、公知の技術を適用し、地盤の所望の領域に発泡樹脂盤の層を形成してよい。発泡樹脂盤としては、軽量で、必要な圧縮強度を有するものであればよく、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の発泡体よりなるものを挙げることができるが、ポリウレタンは、加水分解が起こるので耐久性に難があり、ポリ塩化ビニルは燃えると塩酸ガスが発生し、公害上の問題を有するので、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の発泡体よりなるものが好ましい。
上記発泡樹脂盤の厚みは、建造物の荷重や、実施される土地の気候などによって、適宜決定してよい。一般的には発泡樹脂盤の10cm〜50cm程度の厚みにすることによって、多くの環境に適用させることができる。ただし、これに限定されるものではない。
本発明に用いられる発泡樹脂盤は、地盤に対し外気温度を断熱し、地中において所望の熱交換を実現するためには、好ましい熱抵抗値を示すよう形成されることが望ましい。発泡樹脂盤の熱抵抗値は、発泡樹脂盤の厚みを熱伝導率で除した値に相当する。本発明に用いられる発泡樹脂盤の熱抵抗値は特に限定されないが、一般的には、熱抵抗値が、1.0〜20.0m・K/Wであることが好ましく、2.0〜15.0m・K/Wであることがより好ましい。上記熱抵抗値の数値範囲は、本発明の発泡樹脂盤を限定するものではないが、かかる数値範囲内に発泡樹脂盤を構成することによって、該発泡樹脂盤において充分な断熱効果を発揮させることが可能となり、地盤の温度の年較差を非常に小さくすることができる。
また、上記発泡樹脂盤は、上記観点から、熱伝導率λは、0.028〜0.045W/m・K(0.02408〜0.0387kcal/m・hr・℃)の範囲にあることが好ましい。ただしこれに限定されるものではない。
また、本発明においてさらなる付加的な効果である、耐震性能をも発揮させるためには、建造物の荷重を勘案して適切な圧縮強度の発泡樹脂盤を使用することがさらに望ましい。上記圧縮強度の望ましい値は、建造物の荷重によって著しくことなるために一概には言えないが、一般的には、2.94×10−2〜1.96×10−1N/mm(3〜50t/m)であることが好ましい。上記圧縮強度は、JISK7220に示される短期圧縮強度の計測方法を用いて計測することができる。
本発明において、ベタ基礎の底面に接して発泡樹脂盤が敷設されることにより、該発泡樹脂盤の下方の地盤温度が、深度10m未満であっても一年を通じて安定化され、これによって、発泡樹脂盤の下方に埋設された水平型の地熱交換器において高効率な熱交換が実施される。
ベタ基礎あるいは基礎スラブの底面に接して発泡樹脂盤を敷設した場合には、地表からの深度が10m未満の浅い領域であっても、夏季、冬季を問わずに地盤温度が一定に維持される。このように単純な構造によって、地盤温度を望ましく維持できるということは驚くべき知見である。かかる知見を得たことにより、非常に安いコストで、且つ構築作業も簡易に、深度の浅い地盤において水平型の地中熱交換器を使用することによっても高効率な熱源収集の実現に成功した。
建造物、基礎などが断熱構造物の作用を発揮する結果、外気の温度と、蓄熱体の温度との差異が大きくなる場合には、蓄熱体に結露が発生しやすく、またこれによりカビが発生しやすいという問題がある。特に、外気の温度と、蓄熱体の温度との温度差が大きい夏季に結露の問題が生じやすい。そこで、蓄熱体4表面に調湿珪藻土13を設けることにより余分な水分を吸湿して結露を防止する。また、湿度を調整できるものであれば、調湿珪藻土以外に、ゼオライト、シリカゲル、炭等を用いてもよい。
本実施例では、ベタ基礎構造を用いた例を挙げているが、これに限らず、杭基礎構造等あらゆる基礎構造を用いる場合にも本発明を適用することができる。
第3の手段:
電力需要の非ピーク時間帯に蓄熱体に蓄熱した熱源を、電力需要のピーク時間帯及び電力需要の非ピーク時間帯に地下ピット14へ放出する。すなわち、蓄熱体に蓄熱された熱源は、24時間に渡り放出される。放出された熱源は、ダクト5を通り除湿機能付き空調チャンバー6に供給される。除湿機能付き空調チャンバーの除湿方法としては、エアコンなどで使用されているコンプレッサーを用いて吸湿する方法、吸湿剤を用いて吸湿するデカント方式、コンプレッサーとデカント方式を組み合わせたハイブリッド方式等が挙げられる。
該除湿機能付き空調チャンバー6内では、上記調湿珪藻土13で調湿できない空気中の余分な水分を、除湿機能を用いて快適な湿度に調湿する。続いて、除湿機能付き空調チャンバー6に接続されたダクト5を通して建造物の室内に熱源を供給して冷暖房を行う。また、換気熱交換機7を用いて、熱源を逃がさずに屋内外の換気を行う。さらに、床にガラリ18を設けることにより、地下ピット14から直接室内に熱源を供給して冷暖房を行うことができる。
快適な湿度の大凡の目安は、室内設定温度が約25〜28℃の夏季では、室内設定湿度は約55〜65%であり、室内設定温度が約18〜22℃の夏季では、室内設定湿度は約45〜60%である。
換気熱交換機とは、屋内外とで換気と共に熱交換の機能を有するものをいう。換気熱交換機を用いると、室内の熱量の損失量を減らすことが出来、地中熱ヒートポンプの負担が少なくなる。
電力需要のピーク時間帯に使用する除湿機能付き空調チャンバー及び換気熱交換機の電気量は少ない。そこで、電力需要の非ピーク時間帯に蓄電池を充電しておき、電力需要のピーク時間帯に充電した蓄電池の電源を、除湿機能付き空調チャンバー及び換気熱交換機の運転に使用することにより、電力需要のピーク時間帯に空調(冷暖房)で使用する電気量をゼロにすることができる。
本実施例では、空調設備として、ダクト、除湿機能付き空調チャンバー及び換気熱交換機を用いているが、これに限られるものではない。
[実施例]
図3に基づいて説明する。
地表からベタ基礎4aの底面までの距離を500mm、ベタ基礎4aのスラブの厚みを150mm、発泡樹脂盤8の厚みを200mmと設定し、且つ、地下ピット14は外部よりの通気がないものとした。
発泡樹脂盤8の熱抵抗値は、4.44m・K/W。熱伝導率λは、0.045W/m・K。圧縮強度は、6.86×10−2N/mm(7t/m)である。
床暖房システムとして、マックス株式会社製の「サンサニー エコノヒート2」を用いた。「サンサニー エコノヒート2」の発熱部分であるヒーティングケーブル16は、外径5.5mm、並列して隣り合うパイプの断面中心間距離が50mmである。該ヒーティングケーブル16を、基礎コンクリート4aに埋設して用いた。
室内温度を20℃(冬季)と設定した。
建造物:木造1階建て
建築面積:83m
建築場所:北海道札幌市
蓄熱体(鉄筋コンクリート)量:23.4m(54トン)
実施期間:2010年2月1日〜2010年2月3日
(試験)
上記条件において、2010年2月1日23時から翌日の2010年2月2日6時まで(電力需要の非ピーク時間帯)に、電力(電源)17を利用して床暖房システムを稼働させて、熱源を蓄熱体(鉄筋コンクリート)4に蓄熱した。
2010年2月2日6時から2010年2月2日23時(電力需要のピーク時間帯)に前記の蓄熱した熱源を蓄熱体(鉄筋コンクリート)4から放出して、建造物の各部屋へ熱源を供給して暖房を行った。
2010年2月2日23時から翌日の2010年2月3日6時まで(電力需要の非ピーク時間帯)に、電力(電源)17を利用して床暖房システムを稼働させて、熱源を蓄熱体(鉄筋コンクリート)4に蓄熱すると共に、蓄熱した熱源を蓄熱体(鉄筋コンクリート)4から放出して、建造物の各部屋へ熱源を供給して暖房を行った。
2010年2月3日6時から2010年2月3日23時(電力需要のピーク時間帯)に前記の蓄熱した熱源を蓄熱体(鉄筋コンクリート)4から放出して、建造物の各部屋へ熱源を供給して暖房を行い、試験を完了した。
実施結果は以下の通りである。
上記期間中の屋外気温平均:−6.2℃
上記期間中の室内温度平均:21.1℃
6時から23時(電力需要のピーク時間帯)の消費電力:150W/m
蓄熱体からの放熱効率:80〜90%
(放熱効率=1日当りの蓄熱体から室内に放熱した熱量÷1日当りの蓄熱体に加えた総熱量)
熱貫流率(U値):1.1W/m
その結果、電力需要のピーク時間帯では、暖房に使用する電力を削減することが出来た。また、高い放熱効率を得ることが出来、省エネルギー効率の高い電力負荷平準化方法を実現することができた。
1 建造物
2 地中熱交換器
2´パイプ
3 地中熱ヒートポンプ
4 蓄熱体
4a 基礎コンクリート
4b 基礎から立ち上がる壁
5 ダクト
6 除湿機能付き空調チャンバー
7 換気熱交換機
8 断熱材
9 地盤
10 排水層(砂、砕石、土木シート)
11 グラウト材
12 熱循環路
13 調湿珪藻土
14 地下ピット
15 発泡樹脂盤
16 ヒーティングケーブル
17 電源
18 ガラリ

Claims (4)

  1. 基礎コンクリートの底面に接して、地盤温度を安定に維持するための発泡樹脂盤を敷設し、
    電力需要の非ピーク時間帯に、電力を利用して地中熱ヒートポンプ及び地中熱交換器を用いる熱源収集手段により熱源を収集し、
    上記収集した熱源を、発泡樹脂盤で屋外と断熱した基礎コンクリート、基礎から立ち上がるコンクリート壁、コンクリート床のうち少なくとも一つに蓄熱し、
    上記蓄熱した熱源を地下ピットへ放出し、上記地下ピットへ放出した熱源を、ダクトを通して建造物の室内に供給し、電力需要の非ピーク時間帯の電力を利用して、電力需要のピーク時間帯の電力ピークカットを行うことを特徴とする電力負荷平準化方法。
  2. 上記建造物の室内を換気熱交換器により換気するものである請求項1記載の電力負荷平準化方法。
  3. 基礎コンクリート、基礎から立ち上がるコンクリート壁、コンクリート床のうち少なくとも一つを、調湿珪藻土、ゼオライト、シリカゲル、炭のうち少なくとも一の調湿材を用いて湿度調整するものである請求項1又は2記載の電力負荷平準化方法。
  4. 基礎コンクリートの底面に接して、地盤温度を安定に維持するための発泡樹脂盤を敷設し、
    電力需要の非ピーク時間帯に、電力を利用して、地中熱ヒートポンプを用いて地盤を熱源として地中熱交換器に熱媒体を循環させて採放熱することにより熱源を収集し、
    上記収集した熱源を、発泡樹脂盤で屋外と断熱した基礎コンクリート、基礎から立ち上がるコンクリート壁及びコンクリート床に蓄熱し、
    上記蓄熱した熱源を地下ピットへ放出するとともに、調湿珪藻土で湿度調整し、上記地下ピットへ放出した熱源を建造物の室内へ通じるダクト及び除湿機能付き空調チャンバーを用いて建造物の室内に供給し、電力需要の非ピーク時間帯の電力を利用して、電力需要のピーク時間帯の電力ピークカットを行うことを特徴とする電力負荷平準化方法。
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