JP5557774B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、遊技者が所定の遊技を実行可能であり、当該遊技の結果が予め定められた特定遊技結果となったことに基づいて、遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する遊技機に関する。
遊技機の一例として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、特定の入賞領域に遊技媒体が入賞したことに基づいて、遊技の結果が予め定められた特定遊技結果となった場合に、遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する遊技機がある。
こうした遊技機における有利遊技状態として、例えば時短状態などの非確変状態といった第1有利状態と、確変状態といった第1有利状態よりも遊技者にとって有利度の高い第2有利状態とを設けたものがある。そして、第2有利状態に制御されることを確実に報知する場合と、不確実に報知する場合とがある遊技機が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2007−252539号公報
特許文献1に記載の技術において、第2有利状態に制御されることを不確実に報知する場合は、遊技の実行に対応して実行可能となる特定演出の演出態様が、第1有利状態及び第2有利状態のいずれに制御されることにも対応した第1演出態様になるものといえる。また、第2有利状態に制御されることを確実に報知する場合は、特定演出の演出態様が、第2有利状態に制御されることに対応した第2演出態様になるものといえる。
こうした特定演出の演出態様に基づいて所定の特典付与条件が成立したときに、所定の特典を付与することが考えられる。特許文献1に記載の技術では、特典付与条件が成立するか否かにかかわらず、第1演出態様と第2演出態様のいずれとするかが決定されてしまう。そのため、一旦は第1演出態様となることで特典付与条件が成立する期待感を生じさせながら、第2演出態様に変更されてしまうことで特典付与条件が未成立となり、特典が付与されず遊技興趣を減退させるおそれがあった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、演出態様に基づいて所定の特典が付与可能となる場合に遊技興趣の減退を防止する遊技機の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技者が所定の遊技を実行可能であり遊技者にとって有利な有利遊技状態(例えば大当り遊技状態や時短状態、確変状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、前記有利遊技状態として、第1有利状態(例えば時短状態など)と、当該第1有利状態よりも遊技者にとって有利度の高い第2有利状態(例えば確変状態など)とのいずれに制御するかを決定する事前決定手段(例えばステップS244の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103など)と、遊技の実行に対応して特定演出(例えば飾り図柄の可変表示やリーチ演出、予告演出など)を実行可能に制御する演出制御手段(例えば演出制御用CPU120など)とを備え、前記特定演出の演出態様には、前記第1有利状態及び前記第2有利状態のいずれに制御されることにも対応した第1演出態様(例えば通常図柄からなる大当り組合せの飾り図柄を停止表示することなど)と、前記第2有利状態に制御されることに対応した第2演出態様(例えば確変図柄からなる大当り組合せの飾り図柄を停止表示することなど)とがあり、前記演出制御手段は、前記事前決定手段により前記第2有利状態に制御すると決定されたことに基づいて、前記特定演出を前記第1演出態様で実行してから前記第2演出態様に変更する変更演出(例えば再抽選当選演出など)の実行を制御する変更演出制御手段(例えばステップS543の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記特定演出の演出態様に基づいて予め定められた特典付与条件が成立したときに、遊技者に所定の特典(例えば2次元バーコードの表示やプレミア演出の実行、特典情報の提供など)を付与する特典付与手段(例えばステップS589の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを含み、前記第2有利状態への制御に際して、前記特定演出の演出態様が前記第1演出態様に含まれる所定態様であれば前記特典付与条件が成立する場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されるときには、前記特典付与条件が未成立となる演出態様で前記特定演出が実行されるときに比べて、前記変更演出が実行される確率が低い(例えばステップS604におけるNoの判定に応じたステップS605の処理により、最終停止図柄の指定を行う部分など)。
このような構成によれば、特定演出の演出態様に基づいて特典付与条件が成立したときに所定の特典が付与されるところ、第1有利状態及び第2有利状態のいずれに制御されることにも対応した第1演出態様に含まれる所定態様であれば特典付与条件が成立する場合に所定態様で特定演出が実行されるときには、特典付与条件が未成立となる演出態様で特定演出が実行されるときに比べて、特定演出を第1演出態様で実行してから第2演出態様に変更する変更演出が実行される確率は低くなる。したがって、第1演出態様の所定態様で特定演出が実行されることで特典が付与される期待感が高められたにもかかわらず、変更演出により第2演出態様に変更されてしまい特典が付与されなくなってしまうことを抑制して、遊技興趣の減退を防止できる。
なお、前記特定演出の演出態様が前記第1演出態様に含まれる所定態様であれば前記特典付与条件が成立する場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されるときには、当該所定態様以外の演出態様で前記特定演出が実行されるときに比べて、前記可変演出が実行される確率が低くなってもよい。あるいは、前記特定演出の演出態様が前記第1演出態様に含まれる所定態様であれば前記特典付与条件が成立する場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されるときには、当該所定態様であっても前記特典付与条件が未成立となる場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されるときに比べて、前記可変演出が実行される確率が低くなってもよい。
(2)上記(1)の遊技機において、前記特典付与手段は、複数の前記特典付与条件がすべて成立した場合に、前記特典を付与することができ(例えばステップS587にて全図柄の導出済みフラグがオンであるときに、ステップS589の処理が実行される)、前記特定演出の演出態様が前記所定態様であれば複数の前記特典付与条件の一部が成立する場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されるときには、複数の前記特典付与条件のうちで他の一部を既に成立させた演出態様で前記特定演出が実行されるときに比べて、前記変更演出が実行される確率が低くてもよい(例えばステップS605の処理により最終停止図柄を指定して、導出済みフラグがオフである通常図柄を大当り組合せで導出表示させる)。
このような構成においては、複数の特典付与条件がすべて成立した場合に特典が付与されるところ、所定態様であれば複数の特典付与条件の一部が成立する場合に所定態様で特定演出が実行されるときには、他の一部を既に成立させた演出態様で特定演出が実行されるときに比べて、変更演出が実行される確率は低くなる。これにより、すべての特典付与条件が速やかに成立して特典が付与されることへの期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、前記演出制御手段は、前記事前決定手段により前記第2有利状態に制御すると決定されたにもかかわらず、前記特定演出が前記第2演出態様で実行されなかったことに基づいて、前記変更演出を実行可能な期間が経過した後に、前記第2有利状態に制御する旨を報知する報知手段(例えばステップS585の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。
このような構成においては、特定演出が第2演出態様で実行されないために第2有利状態に制御されるか否かを遊技者が明確に認識できなかった場合でも、その後に報知手段により第2有利状態に制御する旨が報知される。こうして、第2有利状態に制御されることを明確に認識させて、遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のうちいずれかの遊技機において、前記演出制御手段は、前記特定演出の演出態様が前記第1演出態様に含まれる所定態様であれば前記特典付与条件が成立する場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されることに対応して、前記特定演出とは異なる特別演出の実行を制御する特別演出制御手段(例えばステップS546の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。
このような構成においては、特定演出が所定態様で実行されることに対応して、特典付与条件が成立する場合には、その成立前に特定演出とは異なる特別演出が実行される。これにより、特典付与条件が成立することを容易に判別可能として、遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)から(4)のうちいずれかの遊技機において、前記特典付与条件を遊技者による指示行為に基づいて変更する条件変更手段(例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B、およびステップS503の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。
このような構成においては、遊技者による指示行為に基づいて特典付与条件を変更可能とすることで遊技者の参加意識を高め、特定演出の演出態様に注目を集めて遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)から(5)のうちいずれかの遊技機において、前記遊技機により実行された遊技の履歴に基づいて前記特典付与条件を決定する特典付与条件決定手段(例えばステップS563、S587の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記遊技の履歴を遊技者による指示行為に基づいて初期化する履歴初期化手段(例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B、およびステップS503の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備えてもよい。
このような構成においては、遊技の履歴に基づいて特典付与条件が決定されるところ、遊技者による指示行為に基づいて遊技の履歴が初期化される。これにより、特典付与条件の成立可能性を遊技者による指示行為に応じて調整し、変更演出が実行される確率を遊技者が設定可能にして遊技興趣を向上させることができる。
(7)あるいは、上記目的を達成するための遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や飾り図柄など)の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや画像表示装置5など)を備え、予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利遊技状態(例えば大当り遊技状態や時短状態、確変状態など)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、前記特定表示結果とするか否か、及び、前記有利遊技状態として、第1有利状態(例えば時短状態など)と、当該第1有利状態よりも遊技者にとって有利度の高い第2有利状態(例えば確変状態など)とのいずれに制御するかを、識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(例えばステップS244の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103など)と、識別情報の可変表示を制御する可変表示制御手段(例えば演出制御用CPU120や表示制御部123など)とを備え、前記特定表示結果には、前記第1有利状態及び前記第2有利状態のいずれに制御されることにも対応した第1特定表示結果(例えば通常図柄からなる大当り組合せの飾り図柄など)と、前記第2有利状態に制御されることに対応した第2特定表示結果(例えば確変図柄からなる大当り組合せの飾り図柄など)とがあり、前記可変表示制御手段は、前記事前決定手段により前記第2有利状態に制御すると決定されたことに基づいて識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに、前記第1特定表示結果を仮停止させてから前記第2特定表示結果に変更して導出表示させる変更表示(例えば再抽選当選演出など)の実行を制御する変更表示制御手段(例えばステップS543の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記特定表示結果が導出表示されたことに基づいて予め定められた特典付与条件が成立したときに、遊技者に所定の特典(例えば2次元バーコードの表示やプレミア演出の実行、特典情報の提供など)を付与する特典付与手段(例えばステップS589の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを含み、前記第1特定表示結果に含まれる所定表示結果の導出表示により前記特典付与条件が成立する場合に当該所定表示結果が仮停止されるときには、前記第1特定表示結果が導出表示されても前記特典付与条件が未成立となるときに比べて、前記変更表示が実行される確率が低くてもよい(例えばステップS604におけるYesの判定に応じたステップS605の処理により、最終停止図柄の指定を行う部分など)。
このような構成によれば、特定表示結果が導出表示されたことに基づいて特典付与条件が成立したときに所定の特典が付与されるところ、第1有利状態及び第2有利状態のいずれに制御されることにも対応した第1特定表示結果に含まれる所定表示結果の導出表示により特典付与条件が成立する場合に所定表示結果が仮停止されるときには、第1特定表示結果が導出表示されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、第1特定表示結果を仮停止させてから第2特定表示結果に変更して導出表示させる変更表示が実行される確率は低くなる。したがって、第1特定表示結果の所定表示結果が仮停止されることで特典が付与される期待感が高められたにもかかわらず、変更表示により第2特定表示結果に変更されてしまい特典が付与されなくなってしまうことを抑制して、遊技興趣の減退を防止できる。
なお、前記第1特定表示結果に含まれる所定表示結果の導出表示により前記特典付与条件が成立する場合に当該所定表示結果が仮停止されるときには、当該所定表示結果以外の前記第1特定表示結果が仮停止されるときに比べて、前記変更表示が実行される確率が低くなってもよい。あるいは、前記第1特定表示結果に含まれる所定表示結果の導出表示により前記特典付与条件が成立する場合に当該所定表示結果が仮停止されるときには、当該所定表示結果の導出表示によっても前記特典付与条件が未成立となる場合に当該所定表示結果が仮停止されるときに比べて、前記変更表示が実行される確率が低くなってもよい。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例などを示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 導出済み図柄バッファの構成例を示す図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 再抽選演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。 大当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。 再抽選演出を実行する演出動作例を示す図である。 再抽選演出を実行した後に演出動作例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。
飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動(再可変表示)が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。
時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、修了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもある。
確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。
通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
飾り図柄の可変表示結果として開放チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、飾り図柄の可変表示結果としてリーチ組合せを構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定飾り図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示において確変大当り組合せを構成する確変図柄が導出表示されたときには、大当り遊技状態の終了後に確変制御と時短制御がともに行われる高確高ベース状態(確変状態)となることが確定する。すなわち、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、高確高ベース状態としての確変状態に制御されることに対応している。
一方、飾り図柄の可変表示において通常大当り組合せを構成する通常図柄が導出表示されたときには、大当り遊技状態の終了後に時短制御のみが行われる低確高ベース状態(時短状態)となる場合もあれば高確高ベース状態(確変状態)となることもある。すなわち、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、低確高ベース状態としての時短状態、および高確高ベース状態としての確変状態のいずれに制御されることにも対応している。
低確高ベース状態や高確高ベース状態は、いずれも通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利遊技状態である。そして、高確高ベース状態(確変状態)は、時短制御に加え確変制御が行われることから、時短制御のみが行われる第1有利状態としての低確高ベース状態(時短状態)よりも、遊技者にとって有利度が高い第2有利状態となる。
再抽選演出では、通常大当り組合せとなる飾り図柄の仮停止表示により、可変表示結果が「大当り」となることを遊技者が認識することができる。ただし、通常大当り組合せであることから、低確高ベース状態及び高確高ベース状態のいずれに制御されるかを認識することはできない。再抽選演出において通常大当り組合せとなる飾り図柄が確変大当り組合せとなる飾り図柄に変更されて導出表示される変更表示が行われたときには、可変表示結果が「大当り」となることに加え、大当り種別が「確変」となって高確高ベース状態に制御されることを、遊技者が認識することができる。
可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、予め定められた特典付与条件が成立したときには、遊技者に所定の特典を付与するための演出などが行われる。一例として、可変表示結果が「大当り」となるときに導出表示された大当り組合せの飾り図柄が複数種類のいずれであるかを記憶しておき、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出表示されたことにより、特典付与条件が成立して特典付与演出となる所定演出が実行される。他の一例として、可変表示結果が「大当り」となるときに導出表示される大当り組合せの飾り図柄を複数種類のいずれとすべきかのミッション(課題または指令)を、遊技者が認識可能に報知する。そして、報知されたミッションに合致する種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出表示されたことにより、特典付与条件が成立して特典付与演出となる所定演出が実行される。
ミッションを報知する演出動作としては、例えば画像表示装置5の表示画面に達成条件を示す演出画像を表示するものや、遊技者が達成条件を認識できる音声をスピーカ8L、8Rから出力するもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDに含まれる所定のランプやLEDを点灯させて達成条件を報知するもの、遊技領域内または遊技領域外に設けられた演出用模型が備える可動部材を動作させることにより達成条件を報知するもの、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせて達成条件を遊技者に提示できるものであればよい。ミッションは、特別図柄や飾り図柄の1回の可変表示においてのみ報知されるものであってもよいし、特別図柄や飾り図柄の複数回の可変表示にわたって報知されるものであってもよい。ミッションの報知が開始された後には、ミッションモードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードに移行するようにしてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。コマンドC0XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチαまたはスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様などに基づいて分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチαまたはスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容(例えばスーパーリーチαであるかスーパーリーチβであるか)に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否かなどに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つまたは複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図11に示すような変動パターン決定テーブル134の設定から、特定することができる。すなわち、変動パターン決定テーブル134において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図7(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図7(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30099」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図9及び図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて短期開放大当り状態に制御される場合には、通常開放大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御が行われていることに対応する使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル134の構成例を示している。変動パターン決定テーブル134は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル134では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、単一または複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、特図保留記憶部151Aと、普図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生することにより第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生することにより第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口や第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件や第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限記憶数に達するまで記憶する。特図保留記憶部151Aにおける保留データは、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が「4」に達したときと、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の両方が「4」となり合計保留記憶数が「8」に達したときに、上限記憶数となる。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データも保留データに含まれ、保留番号と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶される。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞に対応して「1」を示す始動口データ、あるいは第2始動入賞口への入賞に対応して「2」を示す始動口データが、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶される。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留データ(第1保留データ)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動条件の成立に基づく保留データ(第2保留データ)とを、別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
あるいは、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、有効な第2保留データが記憶されていれば、その第2保留データに対応する特図ゲームを実行し、有効な第2保留データが記憶されていない場合にのみ、第1保留データに対応する特図ゲームを実行すればよい。この場合には、始動口データ記憶部が設けられなくてもよい。
普図保留記憶部151Bは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Bは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの一部または全部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図13(A)は、各々の演出制御パターンの構成例を示している。図13(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切替タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用模型が備える可動部材における動作態様を示す演出用可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図13(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。
また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図13(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。
その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。
演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図14に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図15に示すような導出済みバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。導出済みバッファ194Aは、複数種類の飾り図柄のうちで、大当り組合せの確定飾り図柄として導出表示されたものを特定可能に示すバッファデータを記憶する。例えば導出済みバッファ194Aでは、各々の飾り図柄に対応して、大当り組合せとして導出済みであるか否かを示す導出済みフラグが設けられる。導出済みフラグは、対応する飾り図柄が大当り組合せを構成して導出表示されたときに、オン状態にセットされる。一方、導出済みフラグは、例えばスティックコントローラ31Aに対する所定の指示操作が検出されたことといった、所定のクリア指示操作が検出されたときに、クリアされてオフ状態となる。導出済みバッファ194Aには、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出済みとなったか否かを示す導出済みフラグも設けられていればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図16のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図16に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図17は、特別図柄プロセス処理として、図16に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図18は、始動入賞判定処理として、図17のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図18に示す始動入賞判定処理において、CPU104は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値とともに保留データとして、特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。また、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS212)。こうして設定された始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図18に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS212の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS213)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS213;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS213;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオンであるときには、ステップS202、S203の処理を実行してから、ステップS207〜S212の処理を実行した後、ステップS213にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS214の処理を実行してから、ステップS204の処理に進む。そして、ステップS204にて第2始動口スイッチ22Bがオンであるときには、ステップS205〜S212の処理を実行した後、ステップS213にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS215の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図17のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。
一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図19は、特別図柄通常処理として、図17のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて合計保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と対応付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ、及び始動口データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3などを示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。そして、ステップS232にて読み出した保留データに含まれる始動口データから特定される始動口が、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかを判定する(ステップS234)。このとき、ステップS232にて読み出した始動口データが「1」を示す場合には第1始動入賞口であると判定する一方、始動口データが「2」を示す場合には第2始動入賞口であると判定すればよい。
ステップS234にて第1始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「1」)、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS235)。このときには、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS236)。
ステップS234にて第2始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「2」)、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS237)。このときには、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS238)。
ステップS236、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」または「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」と「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。ステップS240にて特図表示結果を決定することにより、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄を導出表示するか否かが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」、「第1確変」、「第2確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。ステップS244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。
こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図20は、変動パターン設定処理として、図16のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップS266)。そして、時短制御中ではないときには(ステップS266;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを選択してセットする(ステップS267)。ステップS266にて時短制御中である場合には(ステップS266;Yes)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS268)。なお、ステップS267、S268の処理のいずれかを実行したときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S267、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により特定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
小当りフラグがオンであるときには、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを参照し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「小当り」にする決定結果に対応して予め用意された変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグと小当りフラグがともにオフであるときには、ステップS269の処理にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、ステップS269の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS269にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル134を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS270)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS270にてセットした変動パターン決定テーブル134を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、特図保留記憶部151Aにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS271の処理では、ステップS269における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS271にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS272の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS273の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップS274でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図16に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図21は、大当り終了処理として、図17のステップS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図17に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。
ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。大当り種別が「非確変」以外の「確変」または「突確」である場合には(ステップS323;No)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた確変フラグをオン状態にセットする。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」である場合や(ステップS323;Yes)、ステップS324の処理を実行した後には、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられた時短回数カウンタに設定する。なお、ステップS324の処理を実行した場合には、時短回数カウンタの初期値設定は行わず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで時短制御を継続して行うようにしてもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化することで(ステップS326)、大当り終了処理が完了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図22のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図22に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図23は、演出制御プロセス処理として、図22のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示中演出設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図24は、可変表示開始待ち処理として、図23のステップS170にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドといった変動開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS501)。このとき、変動開始コマンドの受信がない場合には(ステップS501;No)、大当り組合せとして導出された飾り図柄の記憶をクリアする所定の指示操作があったか否かを判定する(ステップS502)。一例として、画像表示装置5の表示領域にて所定のデモンストレーション表示を行うデモ画面表示中といった、所定のクリア操作有効検出期間では、スティックコントローラ31Aに対する所定の指示操作(例えば前方への傾倒操作など)が行われたときに、導出済みとなった飾り図柄の記憶をクリアする指示操作がなされた旨を検出すればよい。クリア操作有効検出期間では、例えば画像表示装置5における演出画像の表示などにより、スティックコントローラ31Aに対する所定の指示操作を行うことで飾り図柄の記憶をクリアできる旨を報知すればよい。
ステップS502にて指示操作があった場合には(ステップS502;Yes)、導出済み図柄バッファ194Aをクリアして、その記憶内容を初期化する(ステップS503)。こうして、導出済み図柄バッファ194Aにおいて、すべての導出済みフラグがオフ状態となる。これにより、既に大当り組合せで導出表示された飾り図柄の記憶といった、遊技の履歴を初期化することができる。
また、この実施の形態では、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示されたときに、遊技者に所定の特典を付与するための特典付与条件が成立する。そして、ステップS503の処理により導出済み図柄バッファ194Aがクリアされたときには、それまでに大当り組合せで導出表示された飾り図柄があったとしても、再びその飾り図柄が大当り組合せで導出表示されなければ、特典付与条件が成立しないことになる。したがって、ステップS503の処理により導出済み図柄バッファ194Aをクリアすることには、遊技者の指示行為に基づいて特典付与条件を変更することが含まれている。
ステップS502にて指示操作がなかった場合や(ステップS502;No)、ステップS503の処理を実行した後には、デモ表示用となる所定の演出動作制御を行ってから(ステップS504)、可変表示開始待ち処理を終了する。一例として、ステップS504の処理では、デモ表示用に予め用意された演出制御パターンから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯のうち、一部または全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
ステップS501にて変動開始コマンドの受信があった場合には(ステップS501;Yes)、デモ表示を終了するための動作制御を行う(ステップS505)。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS506)、可変表示開始待ち処理を終了する。
図25は、可変表示開始設定処理として、図23のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4または変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS524と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS525にて「突確」または「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS525;No)、再抽選演出設定処理に続いて(ステップS527)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS528)。
一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、再抽選演出および大当り中昇格演出といった確変報知演出の設定内容などに応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。大当り種別が「非確変」であり、ステップS527の再抽選演出設定処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選前仮停止図柄として選択された飾り図柄を、最終停止図柄となる確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、ステップS527の再抽選演出設定処理で通常図柄が最終停止図柄に指定されず、さらに大当り中昇格演出が実行されない場合に限り、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定することができればよい。これに対して、大当り種別が「確変」である場合であっても、大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにする。
確変図柄のうちから最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定するときに、導出済みフラグがオフの確変図柄は、オンである飾り図柄よりも高い割合で、確定飾り図柄に決定されてもよい。これにより、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出表示されることによる特典付与条件が成立しやすくなり、遊技者に特典が付与されるまでの期間を短縮し、特典が付与される頻度を高めることができる。さらに、再抽選演出設定処理で通常図柄が最終停止図柄に指定されたときには、その指定された通常図柄を確定飾り図柄に決定する。
ステップS528の処理では、大当り種別が「確変」である場合に、通常図柄が確定飾り図柄に決定されたことに対応して、確変報知演出となる大当り中昇格演出を実行するための設定が行われてもよい。確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されることにより、大当り種別が「確変」であるにもかかわらず、通常大当り組合せの確定飾り図柄が可変表示結果として導出表示された場合に、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知することができる。
ステップS523、S524、S526、S528の処理のいずれかを実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS529)。そして、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS530)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばステップS527の再抽選演出設定処理で再抽選演出を実行するための設定がなされた場合には、その設定に対応した特図変動時演出制御パターンが選択されてもよい。
ステップS530の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS531)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS532)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS533)、可変表示開始設定処理を終了する。
図26は、図25のステップS527にて実行される再抽選演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す再抽選演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、再抽選演出の有無を決定する(ステップS601)。ステップS601の処理において、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタにより更新される再抽選演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121の所定領域に予め記憶された再抽選演出決定テーブルを参照することにより、再抽選演出の有無を決定すればよい。
再抽選演出決定テーブルでは、例えば再抽選演出を実行しない「再抽選演出なし」の決定結果や、再抽選演出を実行する「再抽選演出あり」の決定結果に対して、再抽選演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、抽出された再抽選演出決定用の乱数値と合致した決定値が割り当てられた決定結果により、再抽選演出の有無を決定すればよい。
なお、再抽選演出決定テーブルでは、例えば大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて異なる割合で、再抽選演出の有無が決定されるように、それぞれの決定結果に決定値が割り当てられてもよい。より具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、常に再抽選演出を実行する「再抽選演出あり」に決定されてもよい。一方、大当り種別が「確変」である場合には、「再抽選演出あり」に決定される場合と、「再抽選演出なし」に決定される場合とがあるようにしてもよい。また、例えば導出済み図柄バッファ194Aにおいて導出済みフラグがオンとなっている飾り図柄の個数や種類のうち、一方または双方に応じて異なる割合で、再抽選演出の有無が決定されるように、それぞれの決定結果に決定値が割り当てられてもよい。
ステップS601の処理に続いて、再抽選演出を実行する「再抽選演出あり」に決定されたか否かを判定する(ステップS602)。このとき、再抽選演出を実行しない「再抽選演出なし」に決定されていれば(ステップS602;No)、再抽選演出設定処理を終了する。
一方、「再抽選演出あり」に決定された場合には(ステップS602;Yes)、通常図柄となる飾り図柄のうちから、再抽選前仮停止図柄を選択する(ステップS603)。再抽選前仮停止図柄は、再抽選演出において再変動が行われるより前に停止表示(仮停止表示)されて、大当り組合せを構成する飾り図柄である。
ステップS603の処理において、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタにより更新される仮停止図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121の所定領域に予め記憶された仮停止図柄決定テーブルを参照することにより、再抽選前仮停止図柄を通常図柄のうちから選択して決定すればよい。仮停止図柄決定テーブルでは、仮停止図柄決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、それぞれの通常図柄に対して割り当てられていればよい。なお、通常図柄となる複数種類の飾り図柄のうちで、導出済み図柄バッファ194Aにおいて対応する導出済みフラグがオンであるかオフであるかに応じて異なる割合で、再抽選前仮停止図柄が選択されてもよい。
ステップS603の処理により再抽選前仮停止図柄を選択した後には、その図柄に対応する導出済みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS604)。このとき、導出済みフラグがオンであると判定された場合には(ステップS604;Yes)、再抽選演出設定処理を終了する。
一方、ステップS604にて導出済みフラグがオフであると判定された場合には(ステップS604;No)、再抽選前仮停止図柄として選択された飾り図柄を、最終停止図柄に指定する(ステップS605)。これにより、導出済みフラグがオフであり未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない通常図柄が再抽選演出における再変動前に仮停止表示された後、その再変動により他の飾り図柄(例えば確変図柄)に変更されて可変表示結果として導出表示されないようにする。
なお、導出済みフラグがオフである通常図柄が再抽選前仮停止図柄に選択された場合には、導出済みフラグがオンである通常図柄が再抽選前仮停止図柄に選択された場合よりも、再抽選演出により他の飾り図柄(例えば確変図柄)に変更される割合が低くなるように、最終停止図柄として指定するか否かなどが決定されてもよい。
この実施の形態では、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出表示されたことにより、特典付与条件が成立して特典付与演出が実行される。そして、導出済みフラグがオフであり未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない通常図柄が再抽選演出における再変動前に仮停止表示されるときには、導出済みフラグがオンであり既に導出表示されたことがある通常図柄が仮停止表示されるときに比べて、再抽選演出により最終停止図柄が仮停止図柄とは異なる飾り図柄に変更される確率が低い。また、導出済みフラグがオフであり未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない通常図柄が再抽選演出における再変動前に仮停止表示されるときには、その通常図柄に対応する導出済みフラグがオンであり既に大当り組合せとして導出表示されたことがあるときに比べて、再抽選演出により最終停止図柄が仮停止図柄とは異なる飾り図柄に変更される確率が低い。
特に、大当り種別が「確変」に決定された場合でも、未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない通常図柄が再抽選前仮停止図柄に選択されたときには、再抽選演出として通常図柄が確変図柄に変更される再抽選当選演出が実行される確率を低下させる。また、大当り種別が「確変」に決定された場合でも、未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない通常図柄が再抽選前仮停止図柄に選択されたときには、その通常図柄が既に大当り組合せとして導出表示されたことがあるときに比べて、再抽選当選演出が実行される確率を低下させる。
なお、再抽選当選演出が実行されて停止表示される飾り図柄が変更される確率を低下させることには、確率が0%ではないものの既に導出表示された通常図柄を仮停止表示させるときに比べて低い確率にすることの他に、その確率を0%として変更を規制(禁止または制限)することが含まれてもよい。
ステップS603の処理において、導出済みフラグがオフである通常図柄は、オンである飾り図柄よりも高い割合で、再抽選前仮停止図柄に選択されてもよい。これにより、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出表示されることによる特典付与条件が成立しやすくなり、遊技者に特典が付与されるまでの期間を短縮し、特典が付与される頻度を高めることができる。
図27は、可変表示中演出処理として、図23のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS541)。一例として、ステップS541の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS541にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS541;No)、再抽選演出を実行するための再抽選演出期間であるか否かを判定する(ステップS542)。再抽選演出期間は、例えば図25のステップS530にて使用パターンとして選択された特図変動時演出制御パターンなどにおいて、予め定められていればよい。
ステップS542にて再抽選演出期間であるときには(ステップS542;Yes)、再抽選演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS543)。一例として、ステップS543の処理では、特図変動時演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作などのうち、一部または全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
ステップS542にて再抽選演出期間ではないときや(ステップS542;No)、ステップS543の処理を実行した後には、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されたか否かを判定する(ステップS544)。例えば、ステップS544の処理では、最終停止図柄として大当り組合せを構成する飾り図柄が導出表示(最終停止表示)されたときや、再抽選演出の実行以前に大当り組合せを構成する飾り図柄が仮停止表示されたときに、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されたと判定すればよい。
大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されたときには(ステップS544;Yes)、その飾り図柄が、導出済み図柄バッファ194Aに記憶された導出済みフラグがオフとなっている最後の飾り図柄(ラスト図柄)であるか否かを判定する(ステップS545)。ステップS545にてラスト図柄であると判定されたときには(ステップS545;Yes)、特別演出となる所定動作の制御を行う(ステップS546)。例えば、ステップS546の処理では、大当り組合せで停止表示された飾り図柄が光るような演出画像を表示することや、予め用意されたメッセージを出力することなどにより、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せで停止表示されて特典付与条件が成立する旨を報知できればよい。
なお、特別演出となる演出動作は、飾り図柄の可変表示中にてラスト図柄が停止表示されたときに実行されるものに限定されず、例えばラスト図柄が大当り組合せで導出表示されたことに基づく大当り報知演出(ファンファーレ演出)とともに実行されてもよい。一例として、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出表示されたことに基づく大当り報知演出が実行されるときには、遊技者に特典を付与するためのミッションが達成されたことを報知する特別演出が実行されてもよい。あるいは、ラスト図柄が大当り組合せで導出表示されたことに基づく大当り中演出の実行中にて、遊技者に所定の特典を付与する演出動作が実行される以前の所定期間に、特別演出が実行されてもよい。すなわち、特別演出は、ラスト図柄が大当り組合せで停止表示されて特典付与条件が成立することを、遊技者が認識できる任意のタイミングにて実行されればよい。
ステップS544にて大当り組合せを停止表示していない場合や(ステップS544;No)、ステップS545にて導出済みフラグがオフのラスト図柄ではない場合(ステップS545;No)、あるいは、ステップS546の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他の演出動作制御を行ってから(ステップS544)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS541にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS541;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS548)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS548;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS548にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS548;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS549)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS550)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS551)、可変表示中演出処理を終了する。
図28は、特図当り待ち処理として、図23のステップS173にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS561)。当り開始指定コマンド受信待ち時間は、図27に示すステップS550の処理にて設定される。
ステップS561にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していない場合には(ステップS561;No)、当り開始指定コマンドのうちで可変表示結果が「大当り」であることを示す大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS562)。
ステップS562にて大当り開始指定コマンドの受信があれば(ステップS562;Yes)、最終停止図柄に応じた導出済みフラグの設定を行う(ステップS563)。例えば、ステップS563の処理では、導出済み図柄バッファ194Aにおいて、大当り組合せを構成する確定飾り図柄として導出表示された飾り図柄に対応する導出済みフラグを、オン状態にセットする。なお、対応する導出済みフラグが既にオン状態となっている場合には、特段の処理が必要とされない。そして、大当り組合せを構成する確定飾り図柄がラスト図柄である場合には、全図柄に対応する導出済みフラグがオン状態となる。
ステップS563の処理に続いて、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する(ステップS564)。ステップS562にて大当り開始指定コマンドの受信がない場合には(ステップS562;No)、当り開始指定コマンドのうちで可変表示結果が「小当り」であることを示す小当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS565)。
ステップS565にて小当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS565;No)、特図当り待ち処理を終了する。一方、ステップS565にて小当り開始指定コマンドの受信があれば(ステップS565;Yes)、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS566)。
ステップS564、S566の処理のいずれかを実行した後には、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となったことを報知するために予め用意された当り報知用の演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS567)。なお、ステップS567の処理では、可変表示結果が「大当り」と「小当り」のいずれであるかや、可変表示結果が「大当り」である場合の大当り種別などに応じて、異なる演出制御パターンが選択されてもよい。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合と、可変表示結果が「小当り」である場合には、共通の演出制御パターンが選択されてもよい。これにより、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であるか、可変表示結果が「小当り」であるかを認識することが困難になる。
その後、使用パターンとしてセットした演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、当り報知動作の制御を開始するための設定を行ってから(ステップS568)、特図当り待ち処理を終了する。ステップS561にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過した場合には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS569)、特図当り待ち処理を終了する。
図29は、図23のステップS176にて実行される大当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、予め定められた当り報知時間が経過したか否かを判定する(ステップS581)。そして、当り報知時間が経過していない場合には(ステップS581;No)、当り報知動作の制御を行ってから(ステップS582)、大当り中演出処理を終了する。
ステップS581にて当り報知時間が経過している場合には(ステップS581;Yes)、大当り中の確変報知演出となる大当り中昇格演出の実行があるか否かを判定する(ステップS583)。ステップS583にて確変報知演出の実行があると判定された場合には(ステップS583;Yes)、大当り中昇格演出を実行する期間として演出制御パターンなどにより指定された確変報知演出期間であるか否かを判定する(ステップS584)。ステップS584にて確変報知演出期間であるときには(ステップS584;Yes)、確変報知演出としての大当り中昇格演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS585)。
ステップS583にて確変報知演出の実行がないと判定された場合や(ステップS583;No)、ステップS584にて確変報知演出期間ではない場合(ステップS584;No)、あるいはステップS585の処理を実行した後には、遊技者に所定の特典を付与する演出が実行される期間として演出制御パターンなどにより指定された特典付与演出期間であるか否かを判定する(ステップS586)。ステップS586にて特典付与演出期間であるときには(ステップS586;Yes)、導出済み図柄バッファ194Aに記憶された全図柄の導出済みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS587)。
ステップS587にて少なくとも一部の飾り図柄に対応する導出済みフラグがオフであるときには(ステップS587;No)、特典付与条件の成立前における演出動作の制御を行う(ステップS588)。例えば、ステップS588の演出動作制御により、未だ導出済みフラグがオフとなっている残りの飾り図柄を報知するメッセージなどが出力されてもよい。
ステップS587にて全図柄の導出済みフラグがオンであるときには(ステップS587;Yes)、特典付与演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS589)。このときには、例えば演出制御プロセスタイマ値から特定される特典付与演出の残り実行時間などに基づいて、特典付与演出が実行される演出期間が終了するか否かを判定する(ステップS590)。ステップS590にて演出期間が終了すると判定されたときには(ステップS590;Yes)、導出済み図柄バッファ194Aをクリアして、その記憶内容を初期化する(ステップS591)。
その後、主基板11から伝送される当り終了指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS592)。このとき、当り終了指定コマンドの受信がなければ(ステップS592;No)、例えば大当り遊技状態に対応した演出制御パターン(各種演出制御パターン)における設定などに基づいて、大当り中演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップS593)、大当り中演出処理を終了する。一方、当り終了指定コマンドの受信があったときには(ステップS592;Yes)、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新してから(ステップS594)、大当り中演出処理を終了する。
なお、特典付与演出を実行するための演出動作制御は、大当り遊技状態に制御されている所定期間内にて行われるものに限定されず、例えば大当り遊技状態に制御されるよりも前に可変表示結果が「大当り」となったことを報知している所定期間内にて行われてもよい。あるいは、大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態に制御されている所定期間内、もしくは確変状態や時短状態にも制御されていない所定期間内にて、遊技者に特典を付与するための演出が行われるようにしてもよい。また、特典付与条件が成立した後であれば、遊技者がスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対して所定の指示操作を行うことにより、任意の期間内にて特典が付与されるようにしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1において実行される演出動作の具体例について説明する。
図30及び図31は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に対応して再抽選演出が実行される場合の演出動作例を示している。この演出動作例では、図30(A)に示すように、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が変動する可変表示が開始される。この可変表示が開始されるときには、図19に示すステップS240の処理により、特図表示結果を「大当り」とすることが決定され、ステップS244の処理により、大当り種別を「確変」とすることが決定されたものとする。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、図26のステップS601にて再抽選演出ありに決定したことに基づいて、ステップS603にて通常図柄のうちから再抽選前仮停止図柄が選択される。
一例として、「2」の数字を示す飾り図柄(図柄番号「2」)が、再抽選前仮停止図柄として選択される。再抽選前仮停止図柄として選択された飾り図柄に対応する導出済みフラグがオンであるときには(ステップS604;Yes)、図26に示すステップS605の処理による最終停止図柄の指定が行われない。この場合、図25に示すステップS528の処理により、例えば「3」の数字を示す飾り図柄(図柄番号「3」)が最終停止図柄に決定されることで、再抽選当選演出の実行が設定される。こうした設定に基づいて、例えば図30(B1)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「2」の数字を示す飾り図柄が順次に揃って停止表示される。これにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
続いて、所定のリーチ演出などを実行してから、例えば図30(C1)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにも「2」の数字を示す飾り図柄が停止表示されることで、再抽選前仮停止図柄として通常大当り組合せを構成する図柄番号「2」の飾り図柄が、仮停止表示される。再抽選前仮停止図柄が停止表示された後には、例えば図30(D1)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が再び変動する。そして、例えば図30(E1)に示すように、「3」の数字を示す飾り図柄が「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて揃って停止表示されることで、大当り組合せを構成する確変図柄が最終停止図柄(確定飾り図柄)として導出表示される。
こうして、通常大当り組合せを構成する「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止してから、確変大当り組合せを構成する「3」の数字を示す飾り図柄に変更して導出表示させる変更表示としての再抽選当選演出が実行される。
他の一例として、図26に示すステップS603の処理にて、「8」の数字を示す飾り図柄(図柄番号「8」)が、再抽選前仮停止図柄として選択される。このように再抽選前仮停止図柄として選択された飾り図柄に対応する導出済みフラグがオフであるときには(ステップS604;No)、図26に示すステップS605の処理により、この飾り図柄が最終停止図柄に指定される。この場合、図25に示すステップS528の処理では、指定された「8」の数字を示す飾り図柄が最終停止図柄に決定されることで、再抽選落選演出の実行が設定される。こうした設定に基づいて、例えば図30(B2)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「8」の数字を示す飾り図柄が順次に揃って停止表示され、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
所定のリーチ演出などを実行してから、例えば図30(C2)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにも「8」の数字を示す飾り図柄が停止表示されることで、再抽選前仮停止図柄として通常大当り組合せを構成する図柄番号「8」の飾り図柄が、仮停止表示される。その後、例えば図30(D2)に示すように、すべての飾り図柄が再び変動して、図30(E2)に示すように、「8」の数字を示す飾り図柄が「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて揃って停止表示され、大当り組合せを構成する通常図柄が最終停止図柄(確定飾り図柄)として導出表示される。
こうして、通常大当り組合せを構成する「8」の数字を示す飾り図柄が未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない場合には、大当り種別が「確変」であっても、再抽選演出として、確変大当り組合せを構成する飾り図柄に変更する再抽選当選演出が実行されないようにして、再抽選前仮停止図柄と同一の最終停止図柄が導出表示されるようにする。
図30(E1)に示すように、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることにより、遊技者は、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを、可変表示が終了する時点で認識することができる。この場合には、例えば図31(A1)に示すようなメッセージを報知する大当り報知演出を実行することにより、大当り種別が「確変」であることを報知すればよい。そして、大当り遊技状態におけるラウンドの実行に対応して、図29に示すステップS593の演出動作制御により、例えば図31(B1)に示すような大当り中演出を実行する。その後、大当り遊技状態が終了するときには、例えば図31(C1)に示すような大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行される。
一方、図30(E2)に示すような通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態が終了してから時短状態に制御されることもあれば、確変状態に制御されることもある。すなわち、通常大当り組合せの確定飾り図柄は、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態の双方に、対応する可変表示結果となる。したがって、通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された時点では、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるか否かを、遊技者が認識することは困難になる。
大当り組合せで停止表示された「8」の数字を示す飾り図柄がラスト図柄である場合には、図27に示すステップS546の演出動作制御などにより、特別演出となる演出動作が実行される。なお、特別演出は、大当り報知演出の実行に伴い実行されてもよい。例えば、図31(A2)に示すような大当り報知演出の実行に伴う特別演出として、ミッションの達成により特典付与条件が成立したことを報知するメッセージとなる演出画像が、画像表示装置5の表示画面に表示されてもよい。
また、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せとして導出表示されて特典付与条件が成立したことにより、例えば図31(B2)に示すような、プレミア画像となるキャラクタ画像の表示や、プレミア画像を取得するための2次元バーコードの表示のいずれか一方もしくは双方を含む、あるいは画像表示とは異なる音声出力などの演出動作を含む所定演出により、遊技者に特典を付与する特典付与演出が実行される。
図29に示すステップS584の処理により確変報知演出期間であると判定されたときには、ステップS585の演出動作制御が行われる。これにより、例えば図31(C2)及び(D2)に示すような演出画像を表示することを含む、あるいは画像表示とは異なる音声出力などの演出動作を含む所定演出により、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを報知する確変報知演出としての大当り中昇格演出が実行される。その後、大当り遊技状態が終了するときには、例えば図31(E2)に示すような大当り遊技状態の終了に伴いプレミア演出の終了を報知するエンディング演出が実行される。
以上説明したように、この実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示されることで特典付与条件が成立して所定の特典を付与する特典付与演出が実行される。また、図26に示すステップS603の処理で再抽選前仮停止図柄に選択された通常図柄と対応する導出済みフラグがオフである場合には、ステップS605の処理により、その通常図柄を最終停止図柄に指定する。例えば、再抽選前仮停止図柄に選択された通常図柄が、対応する導出済みフラグがオフとなっている最後の飾り図柄(ラスト図柄)である場合には、その通常図柄が大当り組合せで導出表示されることで特典付与条件が成立する。こうして、時短状態と確変状態のいずれに制御されることにも対応した通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のいずれかが導出表示されることで特典付与条件が成立する場合に、その飾り図柄が再抽選前仮停止図柄に選択されて仮停止表示されるときには、通常大当り組合せとなる飾り図柄が導出表示されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、仮停止表示させた通常図柄を確変図柄といった他の飾り図柄に変更して導出表示させる変更表示としての再抽選当選演出が実行される確率を低下させる。これにより、いずれかの通常図柄が大当り組合せで導出表示されることによる特典が付与される期待感が高められたにもかかわらず、再抽選演出により確変図柄といった他の飾り図柄に変更されてしまい特典が付与されなくなってしまうことを抑制して、遊技興趣の減退を防止できる。
それぞれの飾り図柄に対応する導出済みフラグがオン状態にセットされることを特典付与条件としてみた場合には、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示されることにより、複数の特典付与条件がすべて成立した場合に、特典が付与されることになる。そして、図26に示すステップS603の処理で再抽選前仮停止図柄に選択された通常図柄に対応する導出済みフラグがオフである場合には、その通常図柄を最終停止図柄に指定することで、複数の特典付与条件の一部を成立させる通常図柄が仮停止表示されるときには、導出済みフラグがオンであり複数の特典付与条件のうちで他の一部を既に成立させた通常図柄が仮停止表示されるときに比べて、仮停止表示させた通常図柄を確変図柄といった他の飾り図柄に変更して導出表示させる変更表示としての再抽選当選演出が実行される確率を低下させる。これにより、すべての特典付与条件が速やかに成立して特典が付与される期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
大当り種別が「確変」となり確変状態に制御すると決定されたにもかかわらず、通常図柄を確変図柄に変更する再抽選当選演出が実行されなかったことに基づいて、例えば大当り遊技状態におけるラウンドの実行などに対応して、図29に示すステップS585の演出動作制御が行われる。こうして、再抽選演出を実行可能な期間が経過した後に、確変報知演出となる大当り中昇格演出を実行する。これにより、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを、その制御が開始される以前から明確に認識させて、遊技興趣を向上させることができる。
飾り図柄の可変表示中に導出済みフラグがオフとなっている最後の通常図柄がラスト図柄として停止表示されるときには、図27に示すステップS546の演出動作制御が行われる。こうして、未だ導出表示されていない通常図柄が大当り組合せで導出表示されれば特典付与条件が成立する場合に、その通常図柄が大当り組合せで停止表示されることに対応して、再抽選演出とは異なる特別演出を実行する。これにより、特典付与条件が成立することを容易に判別可能として、遊技興趣を向上させることができる。
すべての種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示されることで特典付与条件が成立する場合において、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作といった、所定の指示操作が検出されたことに基づいて、導出済み図柄バッファ194Aのクリアが指示されたときには、図24に示すステップS503の処理が実行される。こうして、遊技の履歴に基づいて特典付与条件が決定される場合に、遊技者による指示行為に基づいて遊技の履歴が初期化される。これにより、特典付与条件の成立可能性を遊技者による指示行為に応じて調整し、再抽選当選演出などの変更表示が実行される確率を遊技者が設定可能にして遊技興趣を向上させることができる。また、遊技者が交代したときに遊技の履歴を初期化できることで、遊技者が新たな気分で遊技を行うことができる。
また、図24に示すステップS503の処理で導出済み図柄バッファ194Aがクリアされることで、遊技者の指示行為により特典付与条件が変更される。これにより、遊技者の参加意欲を高め、変更表示となり得る再抽選演出の演出態様に注目を集めて遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
図26に示す再抽選演出設定処理では、ステップS604にて導出済みフラグがオフであるときに、ステップS605の処理により最終停止図柄を指定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、ステップS603にて再抽選前仮停止図柄として選択された通常図柄がラスト図柄である場合に限り、ステップS605の処理により最終停止図柄に指定するようにしてもよい。
こうして、導出済みフラグがオフであり未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない通常図柄が大当り組合せで導出表示されることで特典付与条件が成立する場合に限り、その通常図柄が再抽選前仮停止図柄として選択されたときには、既に導出表示されたことがある通常図柄が仮停止表示されるときに比べて、再抽選演出により最終停止図柄が仮停止図柄とは異なる飾り図柄に変更される確率を低下させる。また、導出済みフラグがオフであり未だ大当り組合せとして導出表示されたことがない通常図柄が大当り組合せで導出表示されることで特典付与条件が成立する場合に限り、その通常図柄が再抽選前仮停止図柄として選択されたときには、その通常図柄が既に大当り組合せとして導出表示されたことがあるときに比べて、再抽選演出により最終停止図柄が仮停止図柄とは異なる飾り図柄に変更される確率を低下させる。
これにより、例えば未だ複数種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示されておらず、ある種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示されても特典付与条件が成立しない場合には、再抽選当選演出を実行可能として、飾り図柄の可変表示結果に基づいて確変状態に制御されることを容易に認識可能とし、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態において、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定飾り図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。短期開放大当り状態が終了した後には確変状態に制御されるのに対し、小当り遊技状態が終了した後には以前の遊技状態が継続することから、短期開放大当り状態は小当り遊技状態よりも遊技者にとって有利度が高いといえる。そこで、開放チャンス目やリーチ組合せを構成する確定飾り図柄が導出表示されて大入賞口が開放状態となることに基づいて、特典付与条件が成立したときに所定の特典が付与されるようにしてもよい。また、開放チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示された後、リーチ組合せを構成する確定飾り図柄に変更して導出表示する変更表示を実行することがあってもよい。
この場合、小当り遊技状態と、小当り遊技状態よりも有利度が高い短期開放大当り状態のいずれに制御されることにも対応した開放チャンス目を構成する飾り図柄が導出表示されることで特典付与条件が成立する場合に、その飾り図柄が仮停止表示されるときには、開放チャンス目を構成する飾り図柄が導出表示されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、開放チャンス目をリーチ組合せに変更して導出表示させる変更表示が実行される確率を低下させればよい。
上記実施の形態では、複数種類の飾り図柄のうちに、通常図柄になる飾り図柄と確変図柄になる飾り図柄とが含まれ、通常図柄が大当り組合せで導出表示された場合には、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態のいずれに制御されることもあり、確変図柄が大当り組合せで導出表示された場合には、確変状態に制御されることが確定する。ここで、遊技者にとって有利な有利遊技状態としては、時短状態や、時短状態よりも有利度が高い確変状態に限定されず、遊技者にとって有利な遊技価値が付与可能となる任意の遊技状態であればよい。
例えば、ラウンドを実行可能な上限回数が第1ラウンド数(例えば「2」)となる第1大当り遊技状態と、その上限回数が第1ラウンド数よりも多い第2ラウンド数(例えば「15」)となる第2大当り遊技状態のいずれかに制御可能とし、第1種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示された場合には、第1大当り遊技状態および第2大当り遊技状態のいずれに制御されることもあり、第2種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示された場合には、第2大当り遊技状態に制御されることが確定してもよい。
あるいは、第1大当り遊技状態を、ラウンドにて大入賞口を開放する上限期間が第1期間(例えば0.5秒間)とする一方、第2大当り遊技状態を、ラウンドにて大入賞口を開放する上限期間が第1期間よりも長い第2期間(例えば29秒間)としたものであってもよい。
あるいは、特図ゲームを実行可能な上限回数が第1回数(例えば「50」)となる第1時短状態と、その上限回数が第1回数よりも多い第2回数(例えば「100」)となる第2時短状態のいずれかに制御可能とし、第1種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示された場合には、第1時短状態および第2時短状態のいずれに制御されることもあり、第2種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示された場合には、第2時短状態に制御されることが確定してもよい。
あるいは、大当り確率が第1確率(例えば1/50)となる第1確変状態と、大当り確率が第1確率よりも高い第2確率(例えば1/20)となる第2確変状態のいずれかに制御可能とし、第1種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示された場合には、第1確変状態および第2確変状態のいずれに制御されることもあり、第2種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示された場合には、第2確変状態に制御されることが確定してもよい。
このように、第1有利遊技状態と、第1有利遊技状態よりも有利度が高い第2有利遊技状態のいずれに制御されることにも対応した第1種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示されることで特典付与条件が成立する場合に、その飾り図柄が再抽選前仮停止図柄に選択されて仮停止表示されるときには、第1種の飾り図柄からなる可変表示結果が導出表示されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、仮停止表示させた第1種の飾り図柄を第2種の飾り図柄といった他の飾り図柄に変更して導出表示させる変更表示が実行される確率を低下させればよい。
また、複数種類の飾り図柄のうちに、第1種の飾り図柄と第2種の飾り図柄が含まれて、飾り図柄の可変表示結果が特定表示結果としての大当り組合せとなることに基づいて遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるものに限定されず、遊技の実行に対応して実行可能な特定演出の演出態様のうちに、第1有利遊技状態および第2有利遊技状態のいずれに制御されることにも対応した第1演出態様と、第2有利遊技状態に制御されることに対応した第2演出態様とがあるものとしてもよい。例えば、画像表示装置5の表示画面上に複数の有効ラインを設け、大当り組合せの飾り図柄が導出表示された有効ラインの位置やライン数が、第1有利状態および第2有利遊技状態のいずれに制御されるかと対応付けられてもよい。
より具体的な一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのそれぞれにおける上段のみ、中段のみ、下段のみからなる水平方向や、「左」の上段と「中」の中段と「右」の下段とからなる斜め方向、および、「左」の下段と「中」の中段と「右」の上段とからなる斜め方向といった、合計5つの有効ラインを設ける。そして、例えば大当り組合せの飾り図柄が導出表示された有効ラインの位置が水平方向のみである場合には、第1有利状態および第2有利遊技状態のいずれに制御されることもあり、斜め方向も含む場合には、第2有利遊技状態に制御されることが確定してもよい。
このように、第1有利遊技状態と、第1有利遊技状態よりも有利度が高い第2有利遊技状態のいずれに制御されることにも対応した水平方向の有効ラインのうちいずれかの位置に大当り組合せの飾り図柄が導出表示されることで特典付与条件が成立する場合に、その位置に大当り組合せの飾り図柄が仮停止表示されるときには、水平方向の有効ラインに大当り組合せの飾り図柄が導出表示されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、水平方向の有効ラインにて仮停止表示させた大当り組合せの飾り図柄を斜め方向の有効ラインといった他の位置に変更して導出表示させる特定演出が実行される確率を低下させればよい。
あるいは、例えば大当り組合せの飾り図柄が導出表示された有効ラインの数が所定数(例えば「3」)未満である場合には、第1有利状態および第2有利遊技状態のいずれに制御されることもあり、所定数以上である場合には、第2有利遊技状態に制御されることが確定してもよい。
このように、第1有利遊技状態と、第1有利遊技状態よりも有利度が高い第2有利遊技状態のいずれに制御されることにも対応した所定数未満の有効ライン数のうちいずれかのライン数で大当り組合せの飾り図柄が導出表示されることで特典付与条件が成立する場合に、そのライン数で大当り組合せの飾り図柄が仮停止表示されるときには、所定数未満の有効ライン数で大当り組合せの飾り図柄が導出表示されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、所定数未満の有効ラインにて仮停止表示させた大当り組合せの飾り図柄を所定数以上の有効ラインにて大当り組合せで導出表示させる特定演出が実行される確率を低下させればよい。
また、飾り図柄の可変表示結果とは異なり、例えばリーチ演出や可変表示演出、予告演出といった、所定演出の演出態様のうちに、第1有利遊技状態および第2有利遊技状態のいずれに制御されることにも対応した第1演出態様と、第2有利遊技状態に制御されることに対応した第2演出態様とがあるものとしてもよい。
より具体的な一例として、基本となる第1種のリーチ演出と、第1種のリーチ演出を発展させた第2種のリーチ演出とを設ける。そして、例えば基本となる第1種のリーチ演出の実行を経て有利遊技状態となる場合には、第1有利状態および第2有利遊技状態のいずれに制御されることもあり、第1種のリーチ演出が発展して第2種のリーチ演出の実行を経て有利遊技状態となる場合には、第2有利遊技状態に制御されることが確定してもよい。なお、第1種または第2種のリーチ演出が実行されても有利遊技状態にはならない場合があってもよい。
このように、第1有利遊技状態と、第1有利遊技状態よりも有利度が高い第2有利遊技状態のいずれに制御されることにも対応した第1種のリーチ演出が実行されることで特典付与条件が成立する場合に、そのリーチ演出が実行されるときには、第1種のリーチ演出が実行されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、第1種のリーチ演出が発展して第2種のリーチ演出となる特定演出が実行される確率を低下させればよい。
予告演出の演出態様として、基本となる第1種の予告演出と、第1種の予告演出を発展させた第2種の予告演出とを設けてもよい。
あるいは、例えばステップアップの段階数が所定数(例えば「3」)未満である予告演出(ステップアップ予告演出)を経て有利遊技状態となる場合には、第1有利状態および第2有利遊技状態のいずれに制御されることもあり、その段階数が所定数以上であるステップアップ予告演出を経て有利遊技状態となる場合には、第2有利遊技状態に制御されることが確定してもよい。なお、ステップアップ予告演出におけるステップアップの段階数(ステップアップ数)は、可変表示の開始条件が1回成立したことに基づく飾り図柄の可変表示中に、演出態様が所定の順番に従って複数段階に変化可能な回数である。ただし、予告演出では、最初に出現した演出態様が次の段階に変化することなく、予告演出の実行を終了させることがあるようにしてもよい。また、ステップアップの段階数が所定数未満または所定数以上のステップアップ予告演出が実行されても有利遊技状態にならない場合があってもよい。
このように、第1有利遊技状態と、第1有利遊技状態よりも有利度が高い第2有利遊技状態のいずれに制御されることにも対応した所定数未満のステップアップ数となる予告演出が実行されることで特典付与条件が成立する場合に、そのステップアップ数で予告演出が実行されるときには、所定数未満のステップアップ数で予告演出が実行されても特典付与条件が未成立となるときに比べて、所定数未満のステップアップ数となる予告演出が実行されてから所定数以上のステップアップ数となる特定演出が実行される確率を低下させればよい。
上記実施の形態では、図24に示すステップS502の処理にて導出済み図柄バッファ194Aをクリアするための指示操作があったときに、ステップS503の処理により導出済み図柄バッファ194Aの記憶内容をクリアして、遊技の履歴を初期化するものとして説明した。これに対して、予め定められた任意の履歴初期化条件が成立したときに、遊技の履歴が初期化されてもよい。例えば、特別図柄や飾り図柄の可変表示が実行されずに所定期間(例えば10分間)が経過したことなどにより、遊技者が離席したと判定されたときに、履歴初期化条件が成立して履歴の初期化が行われてもよい。
上記実施の形態では、すべての種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示された場合に特典付与条件が成立して、遊技者に所定の特典が付与されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば遊技者が予め指定した種類の飾り図柄が大当り組合せで導出表示された場合に、特典付与条件が成立するものとしてもよい。例えば、図24に示すステップS502の処理に代えて、あるいはステップS502の処理とともに、複数種類の飾り図柄のいずれかを遊技者の指示に基づいて選択するための指示操作があったか否かを判定する。そして、飾り図柄を選択するための指示操作があったときには、選択が指示された飾り図柄を特定可能に示すデータを、例えば演出制御バッファ設定部194の所定領域などに記憶させればよい。
こうして選択された飾り図柄が通常図柄である場合に、その通常図柄が大当り組合せで仮停止表示されるときには、選択された通常図柄以外の通常図柄が大当り組合せで仮停止表示されるときに比べて、仮停止表示させた通常図柄を確変図柄といった他の飾り図柄に変更して導出表示させる変更表示としての再抽選当選演出が実行される確率を低下させればよい。
あるいは、例えば演出制御用CPU120が、乱数回路124または演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタにより更新される特典付与図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121の所定領域に予め記憶された特典付与図柄決定テーブルを参照することにより、特典付与条件を成立させる飾り図柄の種類を決定してもよい。こうした特典付与条件を成立させる飾り図柄の決定は、飾り図柄の可変表示が実行されるごとに行ってもよいし、所定回の可変表示が実行されたときに行ってもよい。あるいは、所定時刻に達したときや、所定時間が経過したときに、特典付与条件を成立させる飾り図柄の種類が決定されるようにしてもよい。
特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データがあるか否かを判定し、このような数値データがあると判定されたときに、特典付与条件を成立させる飾り図柄の種類が決定されてもよい。あるいは、第1始動入賞口または第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定し、決定されると判定したときに、特典付与条件を成立させる飾り図柄の種類が決定されてもよい。特典付与条件を成立させる飾り図柄の種類を決定するか否かの判定に用いられる乱数値を示す数値データを抽出し、予め用意された判定テーブルを参照することにより、特典付与条件を成立させる飾り図柄の種類を決定するか否かが判定されてもよい。
遊技者に付与される所定の特典として、特典付与演出となる演出動作を実行するものに限定されず、例えば2次元バーコードを印刷したチケットを発行すること、あるいは、プレミア画像となるキャラクタ画像を表す画像データを遊技者が所持する携帯端末に無線または有線で送信することといった、任意の情報提供処理が実行されてもよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機にも本発明を適用することができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。特に、再抽選前仮停止図柄と最終停止図柄を決定する順序は、再抽選演出における演出態様に応じて任意に変更可能であり、いずれの図柄が先に決定されるものでもよい。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (2)

  1. 遊技者が所定の遊技を実行可能であり遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御可能な遊技機であって、
    前記有利遊技状態として、第1有利状態と、当該第1有利状態よりも遊技者にとって有利度の高い第2有利状態とのいずれに制御するかを決定する事前決定手段と、
    遊技の実行に対応して特定演出を実行可能に制御する演出制御手段とを備え、
    前記特定演出の演出態様には、前記第1有利状態及び前記第2有利状態のいずれに制御されることにも対応した第1演出態様と、前記第2有利状態に制御されることに対応した第2演出態様とがあり、
    前記演出制御手段は、
    前記事前決定手段により前記第2有利状態に制御すると決定されたことに基づいて、前記特定演出を前記第1演出態様で実行してから前記第2演出態様に変更する変更演出の実行を制御する変更演出制御手段と、
    前記特定演出の演出態様に基づいて予め定められた特典付与条件が成立したときに、遊技者に所定の特典を付与する特典付与手段とを含み、
    前記第2有利状態への制御に際して、前記特定演出の演出態様が前記第1演出態様に含まれる所定態様であれば前記特典付与条件が成立する場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されるときには、前記特典付与条件が未成立となる演出態様で前記特定演出が実行されるときに比べて、前記変更演出が実行される確率が低い、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記特典付与手段は、複数の前記特典付与条件がすべて成立した場合に、前記特典を付与することができ、
    前記特定演出の演出態様が前記所定態様であれば複数の前記特典付与条件の一部が成立する場合に当該所定態様で前記特定演出が実行されるときには、複数の前記特典付与条件のうちで他の一部を既に成立させた演出態様で前記特定演出が実行されるときに比べて、前記変更演出が実行される確率が低い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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