JP5557639B2 - 流体発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、風力又は水力の流体エネルギを発電機によって電気エネルギに変換する流体発電装置に関する。
近年、環境問題や化石燃料の枯渇に関する関心が世界的に高まっており、その対策の一つとして自然エネルギの利用に注目が集まっている。自然エネルギは、資源を枯渇させずに利用可能なエネルギであり、再生可能エネルギとも呼ばれている。自然エネルギの一種として風のエネルギ(風力)、水のエネルギ(水力)が注目されている。
風力発電装置又は水力発電装置は、風力又は水力を電気エネルギに変換する。風力発電装置は、風力をロータ(翼車)が受け、ロータの機械的な回転力を発電機が電力に変換する。水力発電装置は、風力の替わりに水力を利用するものであり、風力発電装置と同様に発電機を備える。
風力、水力を利用した発電は、資源が無尽蔵でクリーンな反面、出力が風、水などの自然現象に影響されて変動するという欠点をもつ。風の速度の変動に伴う発電機出力の変動に対応するために、特許文献1には、発電機ステータを発電機ロータの回転軸の中心線の方向に移動させる水平軸風車が開示されている。この水平軸風車では、定格風速のときは、発電機ステータとロータとの対向面積を大きくとり、コイルに鎖交する磁束を大きくする。微風状態のときは、発電機ステータを移動させ、発電機ステータとロータとの対向面積を小さくしている。
特開2001−161052号公報
発電機ステータを移動させる流体発電装置にとって、発電機ステータの自重は大きな定常負荷になる。特に、発電機ステータを垂直方向等の水平方向以外の方向に直線運動させるとき、大きな定常負荷になる。発電機ステータを移動させるのに、流体発電装置が発電する電力以上の電力を使用したのでは、発電装置でありながらかえって電力を消耗するものになってしまう。
そこで本発明は、発電機ステータを直線運動させる流体発電装置において、発電機ステータの自重を低減できる流体発電装置を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。本発明の一態様は、風力又は水力を受けて回転するロータと、ロータによって回転する回転軸と、前記回転軸と共に回転し、水平方向以外の方向を向く中心線を有する発電機ロータと、前記発電機ロータ周囲にすきまを介して設けられる発電機ステータと、前記発電機ステータを前記発電機ロータの中心線の方向に直線運動させるステータ駆動装置と、を備え、前記発電機ロータ及び前記発電機ステータのいずれか一方は、前記中心線の回りに交互にN極及びS極が形成されるように配列される複数の永久磁石を有し、前記発電機ロータ及び前記発電機ステータの他方は、前記複数の永久磁石とすきまを介して対向する複数のコア、及び複数のコアに巻かれる複数のコイルを有し、前記ステータ駆動装置が前記発電機ステータを直線運動させるとき、前記複数の永久磁石と前記複数のコアとの間に働く磁気的吸引力によって、前記発電機ステータの自重が低減され、前記ステータ駆動装置は、前記発電機ステータを、前記複数のコアと前記複数の永久磁石とが対向する状態から、前記複数のコアが前記複数の永久磁石から下方に外れる状態になるまで直線運動させ、前記発電機ロータ及び前記発電機ステータの他方には、前記複数のコアが前記複数の永久磁石から下方に外れた状態になるとき、前記複数の永久磁石に対向する磁性材料部材が設けられ、前記複数のコアが前記複数の永久磁石から下方に外れた状態において、前記複数の永久磁石と前記磁性材料部との間に働く磁気的吸引力によって、前記発電機ステータの自重が低減される流体発電装置である。
本発明によれば、発電機の永久磁石とコアとの間に働く磁気的な吸引力をカウンターバランス(つりあいおもり)として利用し、定常負荷となる発電機ステータの自重を低減するので、駆動装置のコンパクト化、モータ容量の低減が可能であり、トータルコストの低減が図れる。
本発明の一実施形態の風車の全体図 発電機の平面図 発電機の垂直断面図 発電機ステータの水平断面図 ステータ駆動装置に組み込まれるボールねじの斜視図 発電機ステータの直線運動を案内する直線運動案内装置の斜視図 発電機ロータと発電機ステータとの噛合いを示す概念図(図中(a)は噛合い率100%のときを示し、図中(b)は噛合い率が0未満のときを示す) 発電機ステータ14に作用する自重P1及び磁気的吸引力P2を示す斜視図
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態の流体発電装置としての風力発電装置(以下、単に風車という)を説明する。図1は、風車の全体の構成図を示す。図1には、風車として、ロータ1の回転軸4が風向きに垂直である垂直軸風車が示されている。この垂直軸風車は、ロータ1に働く揚力を利用して回転力を得ている。ロータ1は、垂直方向に直線状に伸びる複数毎のブレード2を有する。風が吹いたとき、ブレード2は発生する揚力を利用してロータ1に流入する風速の数倍のスピードで回転する。ブレード2は、上下一対の支持腕3を介して回転軸4に取り付けられる。
回転軸4は中空に形成される。回転軸4の内側には、回転軸4を回転可能に支持する支持軸5が設けられる。支持軸5は風車ベース6から垂直方向に立設する。回転軸4と支持軸5との間には、上下方向に間隔を空けて軸受7が配置される。回転軸4は軸受7に支持された状態で、支持軸5の外側を回転する。この例の回転軸4は支持軸5の外側を回転するので、アウターロータと呼ばれる。
回転軸4の下部には、発電機11が設けられる。発電機11は、回転軸4の下部に取り付けられる発電機ロータ12と、発電機ロータ12にすきまを介して対向する発電機ステータ14と、を備える。発電機ロータ12が回転軸4と共に回転する。発電機ステータ14は、ステータ駆動装置13によって発電機ロータ12の中心線の方向に直線運動する。発電機ステータ14の直線運動は、直線運動案内装置としてのスプライン軸21及びスプラインナット22によって案内される。発電機11は円筒状のハウジング15によって覆われる。
図2及び図3は、発電機11の詳細図を示す。図2は発電機11の平面図を示し、図3は発電機11の断面図を示す。発電機11は、風車ベース6に架台16を介して固定される円盤状の発電機ベース23と、発電機ベース23に立設される複数本のスプライン軸21と、複数のスプライン軸21の上端に固定される多角形平板状の発電機ケース24と、発電機ベース23と発電機ケース24との間に配置されるリング状のステータハウジング25と、を備える。ステータハウジング25の内側には、発電機ステータ14が取り付けられる。
発電機ベース23には、軸受27を介して中空の下部ロータシャフト28が回転可能に支持される。発電機ケース24には、軸受29を介して中空の上部ロータシャフト30が回転可能に支持される。上部ロータシャフト30の上端には、フランジ33が取り付けられる。上部ロータシャフト30の上端はフランジ33を介してボルト等の結合手段34によって回転軸4に固定される。上部ロータシャフト30と下部ロータシャフト28との間には、永久磁石保持部39が挟まれる。永久磁石保持部39には、周方向に複数の永久磁石31が取り付けられる。発電機ロータ12は、下部ロータシャフト28、上部ロータシャフト30及び永久磁石保持部39と、を備える。
発電機ロータ12は、発電機ベース23及び発電機ケース24の軸受27,29で回転可能に支持されており、発電機ロータ12を回転軸4から切り離せる構造となっている。回転軸4の下端に発電機ロータ12を直接取り付けるのが最もシンプルな構造となるが、重量の重い回転軸4と発電機ステータ14との芯を出す(中心線を高い精度で一致させる)のが困難になる。発電機11を回転軸4から独立させることで、あらかじめ発電機ロータ12と発電機ステータ14との芯を出した後、発電機ロータ12を回転軸4に結合することが可能になり、発電機ロータ12と発電機ステータ14との芯出し作業が容易になる。
スプライン軸21は、発電機ロータ12の中心線の回りに周方向に例えば120度の間隔を空けて三本設けられる。スプライン軸21の上下方向の両端には径を狭めた小径部21aが形成される。小径部21aの外周には雄ねじが形成される。発電機ベース23及び発電機ケース24には、スプライン軸21の小径部21aが通される通し孔23a,24aが空けられる。スプライン軸21の小径部21aをこれらの通し孔23a,24aに通し、ロックナット等の結合手段36を小径部21aにねじ込むことにより、スプライン軸21の小径部21aが発電機ベース23及び発電機ケース24に固定される。ここで、発電機ベース23及び発電機ケース24の通し孔23a,24aの径はスプライン軸21の小径部21aの径よりも大きく、スプライン軸21の水平方向の位置が調整可能となっている。このため、発電機ロータ12と発電機ステータ14との芯出し調整が可能となり、発電機ロータ12と発電機ステータ14との間のすきまを所定の値に保つことが可能となる。
スプライン軸21は、発電機ステータ14の直線運動を案内する役割だけではなく、発電機ケース24を支持する支柱(構造体)としての役割も持つ。支柱(構造体)と直線案内部品が別々であると仮定すると、それぞれの部品の加工精度管理と組立て精度を非常に厳しく管理しなくては、発電機ステータ14の直線運動時に過大な摺動抵抗が発生する。支柱(構造体)と直線案内部品を兼用にすることで、これらの部品の製作が容易になるだけでなく、発電機ロータ12の中心線とスプライン軸21との平行も管理し易くなり、摺動抵抗が過大になることがない。なお。スプライン軸21は三本以上であればよく、その本数は限定されない。
発電機ロータ12は、リング状をなし、周方向に交互にN極及びS極が形成されるように配列された複数の永久磁石31a,31b(図7参照)を有する。各永久磁石31a,31bは垂直方向に細長く伸びている。
図3に示すように、発電機ロータ12の外側には、わずかなすきまgを空けてリング形状の発電機ステータ14が設けられる。発電機ステータ14は、リング形状のステータハウジング25に取り付けられる。ステータハウジング25には、周方向に例えば120度の間隔を空けてスプラインナット22が取り付けられる。スプラインナット22は、スプライン軸21に垂直方向にスライド可能に組み付けられる。発電機ステータ14の垂直方向の直線運動は、スプライン軸21及びスプラインナット22によって案内される。
ステータハウジング25には、ボールねじのナット37が取り付けられる。ボールねじのナット37には、垂直方向に伸びるねじ軸38が螺合する。ねじ軸38は発電機ケース24にねじ軸38の中心線の回りを回転可能に支持される。ねじ軸38の上端はカップリングを介してモータ40の出力軸に連結される。モータ40はステー41を介して発電機ケース24に取り付けられる。モータ40がねじ軸38を回転させると、ねじ軸38に螺合するボールねじのナット37が垂直方向に直線運動し、ナット37に取り付けられる発電機ステータ14が垂直方向に直線運動する。ステータハウジング25の外周には、表面積を大きくするための多数の冷却用のフィン25bが設けられる(図2参照)。コイルに発生するジュール熱は冷却用のフィン25bから放熱される。
図4は、発電機ステータ14の水平断面図を示す。発電機ステータ14は、ヨーク17と、ヨーク17の複数のコア17aに巻かれる複数のコイル18と、を有する。ヨーク17は、筒状のヨーク本体17bと、筒状のヨーク本体17bから半径方向の内側に突出する複数のコア17aと、を有する。コア17aは永久磁石31a,31bと同様に垂直方向に伸びる。コア17aの垂直方向の長さは永久磁石31a,31bの垂直方向の長さにほぼ等しい(図7(a)参照)。複数のコア17aには、U相,V相,及びW相のコイル18が巻かれる。ヨーク17には、珪素鋼等の電気エネルギと磁気エネルギの変換効率が高い電磁鋼が用いられる。発電機ロータ12が回転すると、U相,V相及びW相からなるコイル18に三相交流が発生する。この三相交流は、直流リンク方式又は交流リンク方式を介して商用電源に系統連系される。
図3に示すように、発電機ステータ14の垂直方向の上端部には、リング状の磁性材料部材43が設けられる(図7も参照)。磁性材料部材43の断面はL字形状に形成され、ステータハウジング25の上面に取り付けられる本体部43aと、本体部43aから発電機ロータ12に向かって内側に突出する磁石対向部43bと、を備える。図7(b)に示すように、発電機ステータ14がストロークの下端に位置するとき、磁性材料部材43の磁石対向部43bが永久磁石31a,31bに対向する。磁性材料部材43には、珪素鋼等の電気エネルギと磁気エネルギの変換効率が高い電磁鋼が用いられる。発電機ステータ14の垂直方向の下端部には、コイル18を覆うケース44が設けられる。このケース44の材料は特に限定されるものではなく、樹脂製であっても、鉄製であってもよい。
図5は、ステータ駆動装置に組み込まれるボールねじの斜視図を示す。ボールねじは、外周面に螺旋状の転動体転走部としてのボール転走溝38aが形成されるねじ軸38と、内周面にボール転走溝38aに対向する負荷転動体転走部としての負荷ボール転走溝37aが形成されるナット37と、ねじ軸38のボール転走溝38aとナット37の負荷ボール転走溝37aとの間に転がり運動可能に介在される転動体としての多数のボール50とを備える。ナット37には、負荷ボール転走溝37aを転がるボールを循環させるための循環部材としてのリターンパイプ51が取り付けられる。転動体にはボール50の替わりにローラを用いることも可能である。
図6は、発電機ステータ14の直線運動を案内する直線運動案内装置の斜視図を示す。直線運動案内装置は、長手方向に沿って転動体転走部としての複数のボール転走溝21bが形成される軌道部材としてのスプライン軸21と、スプライン軸21のボール転走溝21bに対向する負荷転動体転走部としての負荷ボール転走溝22aが形成される移動部材としてのスプラインナット22と、を備える。スプラインナット22には、保持器53が組み込まれる。保持器53には、転動体循環路としてサーキット状のボール循環路54が形成される。ボール循環路54には、転動体として多数のボール55が配列される。ボール55はスプライン軸21のボール転走溝21bとスプラインナット22の負荷ボール転走溝22aとの間にも介在される。スプライン軸21に対してスプラインナット22を直線運動させると、多数のボール55がスプライン軸21のボール転走溝21bとスプラインナット22の負荷ボール転走溝22aとの間を転がり運動し、ボール循環路54を循環する。なお、スプラインナット22の替わりにボールブッシュを用いることもできる。
図7(a)は、発電機ロータ12と発電機ステータ14が対向している状態を示す。発電機ロータ12の永久磁石31a,31bと発電機ステータ14のコア17aとは所定のすきまgを介して対向する。発電機ロータ12の永久磁石31a,31bの垂直方向の長さは、発電機ステータ14のコア17aの垂直方向の長さとほぼ等しい。図7(a)に示すように、永久磁石31a,31bの高さの中心とコア17aの高さの中心とが一致するとき、発電機11の出力が最も大きくなる。
図7(b)は、発電機ステータ14を垂直下方に移動させ、発電機ステータ14のコア17aを発電機ロータ12の永久磁石31a,31bから垂直下方に外した状態を示す。この状態では、コア17aと永久磁石31a,31bとの間には垂直方向にすきまg1が空く。また、この状態では、磁性材料部材43の磁石対向部43bが所定のすきまを介して発電機ロータ12の永久磁石31a,31bに対向するようになる。
この実施形態において、発電機ステータ14を垂直方向に移動させる目的は、ロータ1が受ける風のエネルギを発電機11が出力する電気エネルギに一致させることにある。ロータ1が受ける風のエネルギは風速の三乗に比例する。一方、発電機11が出力する電気エネルギは風速の二乗に比例する。風速の三乗に比例するロータ1が受ける風のエネルギと、風速の二乗に比例する発電機11が出力する電気エネルギとを一致させるために、発電機ステータ14を垂直方向に移動させる。言い換えれば、発電機ロータ12と発電機ステータ14との噛合い率を制御する。
例えば、風速が12m/s→6m/sに変化すると、ロータ1が受ける風のエネルギが1/8に低減する。その一方、発電機11が出力する電力は1/4に低減する。もともと風のエネルギが1/8に低減しているから、1/8までしか発電できないにもかかわらず、発電機11の出力が1/4になっている。風のエネルギと発電機の出力との間にずれが生ずることが原因で、ロータ1の回転数が次々と落ちる。これを防止するために、発電機11の噛合い率を制御し、発電機11の出力を1/8にする。
一般化すると、風速がN−1(N:1以上の有理数)倍になると、ロータ1の回転数はN−1倍になり、風車の出力は、N−3倍になる。一方、風速がN−1倍になると、発電機ロータ12の回転数はN−1倍になり、発電機11の出力はN−2倍になる。風車の出力と発電機11の出力を整合させるために、噛合い率を制御して発電機11の逆起電圧定数をN−1/2倍にする。発電機11の逆起電圧定数をN−1/2倍にすれば、発電機11の電圧がN−3/2倍、電流がN−3/2倍、発電機11の出力がN−3倍になり、風車の出力に整合するようになる。
逆に、風速がN(N:1以上の有理数)倍になると、風車の出力はN倍になるのに対し、発電機11の出力はN倍になる。風車の出力と発電機11の出力を整合させるために、噛合い率を制御して発電機11の逆起電圧定数をN1/2倍にする。発電機11の逆起電圧定数をN1/2倍にすれば、発電機11の電圧がN3/2倍、電流がN3/2倍、発電機11の出力がN倍になり、風車の出力に整合するようになる。
また、風速がカットイン風速よりも小さいとき、図7(b)に示すように、発電機ロータ12から発電機ステータ14を完全に抜き、発電機11の噛合い率を0未満にする。こうすることで微風でもロータ1が回転するようになる。
図8は、発電機ステータ14に作用する自重P1及び磁気的吸引力P2を示す。発電機ステータ14はコア付きなので、コア17aと発電機ロータ12の永久磁石31との間には磁気的な吸引力が働く。図7(a)に示すように、発電機ロータ12と発電機ステータ14とが100%噛み合っていると、発電機ステータ14には発電機ロータ12の中心線に向かう水平方向の磁気的吸引力しか働かない。しかし、図8に示すように、発電機ステータ14が下方に移動すると、発電機ステータ14には上方向を向く磁気的吸引力P2が働く(正確にいえば、磁気的吸引力の上向きの成分P2が増えてくる)。この上向きの磁気的吸引力P2が発電機ステータ14の自重P1を低減する。風車の定格出力によっては、発電機ステータ14が数百kgになることもある。発電機ステータ14の自重を低減すれば、発電機ステータ14を移動させるモータ40の容量を小さくでき、発電機11の各部の構造も小型化を図ることができる。モータ40は商用電源に接続される。モータ40の電力使用量が大きいと、発電しているにもかかわらず、かえって電力を消耗することになる。風車において、発電機ステータ14の自重を低減し、モータ40の容量を小さくすることの意義は大きい。
磁気的吸引力P2は、発電機ステータ14の自重P1を相殺できる大きさが望ましい。高い磁力を持つ永久磁石31を使用したり、永久磁石31とコア17aとの対向面積を大きくしたり、永久磁石31とコア17aとのすきまを小さくしたりすると、磁気的吸引力P2が大きくなる。
図7(b)に示すように、発電機ステータ14が発電機ロータ12から垂直下方に外れた状態では、磁性材料部材43の磁石対向部43bが所定のすきまを介して発電機ロータ12の永久磁石31a,31bに対向する。磁石対向部43bと発電機ロータ12の永久磁石31a,31bとの間で上向きの磁気的吸引力が働くので、発電機ステータ14が発電機ロータ12から垂直下方に外れた状態でも、発電機ステータ14の自重を低減することができる。
また、発電機ステータ14の直線運動を案内する案内装置に、転動体の転がり運動を利用する直線運動案内装置21,22を使用することで、発電機ステータ14を直線運動させるときの摺動抵抗を小さくすることができる。さらに、ステータ駆動装置13に、転動体の転がり運動を利用するボールねじを使用することで、発電機ステータ14を直線運動させるときの摺動抵抗を小さくすることができる。そして、これらを併用することで、発電機ステータ14を移動させるモータ40の容量をより小さくできる。
なお、本発明は上記実施形態に限られることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲でさまざまに変更可能である。
本発明は、風車だけでなく、水力を利用して電力を発生する水力発電装置にも適用することができる。
上記実施形態では、発電機ステータを垂直方向に上下動させる例を説明したが、水平方向に対して例えば5度程度傾いた方向に発電機ステータを上下動させてもよい。
上記実施形態では、発電機ロータに複数の永久磁石を設け、発電機ステータにコア付きのコイルを設けたが、これとは逆に発電機ロータにコア付きのコイルを設け、発電機ステーラに複数の永久磁石を設けてもよい。
ロータの回転軸と発電機との間に増速機を設け、ロータの回転数を増速させて発電機の回転軸に伝動してもよい。
発電機ステータを発電機ロータの中心線の方向に直線運動させるステータ駆動装置としては、錘が遠心力により移動する半径方向の変位をカムを介して発電機ステータの変位に変換するものを用いることができる。
1…ロータ,4…回転軸,11…発電機,12…発電機ロータ,13…ステータ駆動装置,14…発電機ステータ,17a…コア,18…コイル,21…スプライン軸(直線運動案内装置),21b…ボール転走溝,22…スプラインナット(直線運動案内装置),31,31a,31b…永久磁石,37…ボールねじのナット,38…ねじ軸,40…モータ,43…磁性材料部材,P1…発電機の自重,P2…磁気的吸引力

Claims (3)

  1. 風力又は水力を受けて回転するロータと、
    ロータによって回転する回転軸と、
    前記回転軸と共に回転し、水平方向以外の方向を向く中心線を有する発電機ロータと、
    前記発電機ロータ周囲にすきまを介して設けられる発電機ステータと、
    前記発電機ステータを前記発電機ロータの中心線の方向に直線運動させるステータ駆動装置と、を備え、
    前記発電機ロータ及び前記発電機ステータのいずれか一方は、前記中心線の回りに交互にN極及びS極が形成されるように配列される複数の永久磁石を有し、
    前記発電機ロータ及び前記発電機ステータの他方は、前記複数の永久磁石とすきまを介して対向する複数のコア、及び複数のコアに巻かれる複数のコイルを有し、
    前記ステータ駆動装置が前記発電機ステータを直線運動させるとき、前記複数の永久磁石と前記複数のコアとの間に働く磁気的吸引力によって、前記発電機ステータの自重が低減され
    前記ステータ駆動装置は、前記発電機ステータを、前記複数のコアと前記複数の永久磁石とが対向する状態から、前記複数のコアが前記複数の永久磁石から下方に外れる状態になるまで直線運動させ、
    前記発電機ロータ及び前記発電機ステータの他方には、前記複数のコアが前記複数の永久磁石から下方に外れた状態になるとき、前記複数の永久磁石に対向する磁性材料部材が設けられ、
    前記複数のコアが前記複数の永久磁石から下方に外れた状態において、前記複数の永久磁石と前記磁性材料部との間に働く磁気的吸引力によって、前記発電機ステータの自重が低減される流体発電装置。
  2. 前記流体発電装置はさらに、前記発電機ステータの直線運動を案内する直線運動案内装置を備え、
    前記直線運動案内装置は、
    前記中心線と平行な方向に伸び、長手方向に沿って転動体転走部が形成される軌道部材と、
    前記発電機ステータに取り付けられると共に、前記軌道部材に直線運動可能に組み付けられ、前記軌道部材の前記転動体転走部に対向する負荷転動体転走部を含む転動体循環路を有する移動部材と、
    前記移動部材の転動体循環路に配列され、前記軌道部材の前記転動体転走部と前記移動部材の前記負荷転動体転走部との間を転がり運動可能な多数の転動体と、を有し、
    前記ステータ駆動装置は、
    前記発電機のハウジング及び前記発電機ステータのいずれか一方に回転可能に取り付けられ、外周面に螺旋状の転動体転走部が形成されるねじ軸と、
    内周面に前記ねじ軸の前記転動体転走部に対向する螺旋状の負荷転動体転走部を含む転動体循環路を有するナットと、
    前記ナットの転動体循環路に配列され、前記ねじ軸の転動体転走部と前記ナットの負荷転動体転走部との間を転がり運動する多数の転動体と、
    前記ねじ軸をその中心線の回りに回転駆動するモータと、を有することを特徴とする請求項1に記載の流体発電装置。
  3. 前記ステータ駆動装置によって前記発電機ステータが直線運動するとき、
    前記発電機ステータの自重と前記磁気的吸引力とが釣り合うことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体発電装置。
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