この図1に示されるように、情報検索装置700は、キーワード記憶手段710と、抽出手段720と、話題語句グループ生成手段730と、嗜好リスト生成手段740と、拡大嗜好リスト生成手段750と、嗜好リスト記憶手段760とを備えている。また、情報検索装置700は、検索手段770と、関連情報記憶手段780と、提示手段790とを備えている。
上記のキーワード記憶手段710は、不揮発性の記憶領域を有している。このキーワード記憶手段710には、抽出手段720がアクセス可能となっている。キーワード記憶手段710の当該不揮発性の記憶領域には、利用者が発話することが想定される語句が、「意図キーワード」、「対象キーワード」、「属性キーワード」、「検索指示キーワード」及び「再出力キーワード」の複数種のキーワードのいずれかに分類されて記憶されている。ここで、「意図キーワード」、「対象キーワード」又は「属性キーワード」となっている語句に、1つ又は複数の大分類話題が関係付けられている。なお、大分類話題とは、所定の共通性を有する複数の対象キーワードに相当する小分類話題の総称話題であり、「お店」、「映画」、「楽曲」等が挙げられる。
また、「対象キーワード」となっている語句には、当該語句に小分類話題が更に関係付けられている。また、「属性キーワード」となっている語句から、小分類話題を特定することができるときには、当該語句に小分類話題が更に関係付けられている。
ここで、「意図キーワード」とは、利用者の意図を特定するキーワードであり、例えば、大分類話題を「お店」としたときの『食べたい』、大分類話題を「映画」としたときの『観たい』、大分類話題を「楽曲」としたときの『流して』等が挙げられる。「対象キーワード」とは、検索対象となる話題の外縁を特定するキーワードであり、例えば、「食べたい」の対象となる『餃子』、「観たい」の対象となる『アニメーション』、「流して」の対象となる『クラシック』等が挙げられる。「属性キーワード」とは、対象キーワードの特徴を特定するキーワードであり、例えば、餃子の特徴を特定する『焼き餃子』、アニメーションなどの特徴を特定する『戦闘シーン』、クラシックの特徴を特定する『交響曲』等が挙げられる。また、属性キーワードとしては、大分類話題を「お店」、「映画」、「楽曲」としたときの『人気』、『流行』、『評判』等が挙げられる。
「検索指示キーワード」とは、検索指示のキーワードであり、『検索』、『教えて』等が挙げられる。また、「再出力キーワード」とは、再出力指示のキーワードであり、『違う』等が挙げられる。
上記の抽出手段720は、音声認識手段を備えて構成され、利用者の発話を音声認識する。そして、抽出手段720は、利用者が発話した語句の中から、キーワード記憶手段710に記憶されている語句を抽出する。抽出手段720による抽出結果は、話題語句グループ作成手段730、嗜好リスト生成手段740、拡大嗜好リスト生成手段750及び提示手段790へ送られる。
上記の話題語句グループ作成手段730は、抽出手段720による抽出結果を受ける。そして、話題語句グループ作成手段730は、抽出された語句が意図キーワード、対象キーワード及び属性キーワードのいずれかである場合に、当該抽出結果に基づいて話題を特定し、抽出結果を小分類の話題別にグループ化した「話題語句グループ」を作成する。この「話題語句グループ」は、意図キーワード、対象キーワード及び属性キーワードから構成される。
例えば、「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:『餃子』」、「属性キーワード:『焼き餃子』、『人気』」から1つの話題語句グループ「お店検索」が構成される。また、例えば、「意図キーワード:『観たい』」、「対象キーワード:『アニメーション』」、「属性キーワード:『戦闘シーン』、『流行』」から1つの話題語句グループ「映画検索」が構成される。また、例えば、「意図キーワード:『流して』」、「対象キーワード:『クラシック』」、「属性キーワード:『交響曲』、『評判』」から1つの話題語句グループ「楽曲検索」が構成される。なお、話題語句グループ作成手段730による話題語句グループの作成処理については、後述する。
上記の嗜好リスト生成手段740は、抽出手段720による抽出結果を受ける。そして、嗜好リスト生成手段740は、当該抽出結果に基づいて、小分類話題に対応する属性キーワードごとの嗜好情報からなる嗜好リストを生成する。こうした嗜好リストとしては、例えば、小分類話題「餃子」についての「有名」、「人気」、「限定」、「焼き餃子」等の嗜好情報が、利用者の語句の発話回数等でランク付けられる。
上記の拡大嗜好リスト生成手段750は、抽出手段720による抽出結果を受ける。そして、拡大嗜好リスト生成手段750は、当該抽出結果に基づいて、大分類話題に対応する属性キーワードごとの拡大嗜好情報からなる拡大嗜好リストを生成する。こうした拡大嗜好リストとしては、例えば、大分類話題「お店」についての「美味しい」、「有名」、「人気」、「限定」等の拡大嗜好情報が、利用者の語句の発話回数等でランク付けられる。
上記の嗜好リスト記憶手段760は、上述したキーワード記憶手段710と同様に、不揮発性の記憶領域を有している。この嗜好リスト記憶手段760には、嗜好リスト生成手段740、拡大嗜好リスト生成手段750、及び、検出手段770がアクセス可能となっている。嗜好リスト記憶手段760の当該記憶領域には、上述した嗜好リスト及び拡大嗜好リストが記憶される。
上記の検索手段770は、話題語句グループに関連する話題関連情報を検索する。この検索手段770は、話題語句グループ作成手段730により話題語句グループにおける対象キーワードが特定されたときに、当該特定された話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行うとともに、属性キーワードが追加されて話題語句グループが更新されたときに、当該更新された話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行う。なお、検索手段770は、話題語句グループ内に属性キーワードが存在しない場合には、上述した嗜好情報及び拡大嗜好情報を考慮して、当該話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行うようになっている。検索手段770による話題関連情報の検索処理の詳細については、後述する。
上記の関連情報記憶手段780には、検索手段770及び提示手段790がアクセス可能となっている。この関連情報記憶手段780の記憶領域には、検索手段770による検索結果である話題関連情報が記憶される。なお、関連情報記憶手段780には、話題関連情報とともに、当該話題関連情報に関連付けて検索時刻が記憶されようにすることができる。
上記の提示手段790は、抽出手段720により抽出された語句が「検索指示キーワード」である場合には、関連情報記憶手段780に記憶された話題関連情報から利用者に提示すべき情報を選択する。そして、提示手段790は、当該選択された「情報」を提示する。また、提示手段790は、抽出手段720により抽出された語句が「再出力キーワード」である場合には、再出力すべき「情報」を提示する。提示手段790による「情報」の提示処理の詳細については、後述する。
こうした情報の提示方法は、不図示の音声出力手段による音声出力であってもよいし、不図示の画像表示手段による画像表示であってもよい。また、当該情報の提示方法は、音声出力と画像表示との両方を利用した提供方法であってもよい。
この作成処理に際して、抽出手段720が、利用者の発話を音声認識し、利用者が発話した語句の中から、キーワード記憶手段710に記憶されている語句を抽出する。抽出手段720による抽出結果は、話題語句グループ作成手段730、嗜好リスト生成手段740、拡大嗜好リスト生成手段750及び提示手段790へ送られる。
話題語句グループ作成手段730では、抽出手段720による抽出結果に基づいて、抽出された語句が意図キーワード、対象キーワード及び属性キーワードのいずれかのキーワードである場合に、話題を特定し、抽出結果を小分類の話題別にグループ化した「話題語句グループ」を作成する。かかる話題語句グループの作成に際して、話題語句グループ作成手段730は、抽出された語句が属する話題が新規話題である場合には、当該新規話題に対応する話題語句グループの作成を開始する。例えば、語句「食べたい」が抽出された場合には、意図キーワードを「食べたい」とする話題語句グループ「お店検索」の作成を開始する。
そして、話題語句グループ作成手段730は、抽出された語句が属する話題が、作成中の話題語句グループに対応する話題であり、かつ、抽出された語句が当該作成中の話題語句グループ内に存在しない場合には、当該抽出された語句を作成中の話題語句グループ内に追加する。例えば、上述した語句「食べたい」が抽出された後に、語句「餃子」、「人気」が抽出された場合には、上述した話題語句グループ「お店検索」に、対象キーワードとして「餃子」、属性キーワードとして「人気」を追加する。
なお、話題語句グループの作成と並行して、嗜好リスト生成手段740では、抽出手段720による抽出結果に基づいて、嗜好情報からなる嗜好リストを生成する。また、拡大嗜好リスト生成手段750では、抽出手段720による抽出結果に基づいて、拡大嗜好情報からなる拡大嗜好リストを生成する。こうして生成された嗜好リスト及び拡大嗜好リストは、嗜好リスト記憶手段760に記憶される。
検索手段770は、話題語句グループ作成手段730により話題語句グループにおける対象キーワードが特定されたときに、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行う。また、検索手段770は、属性キーワードが追加されて話題語句グループが更新されたときにも、更新された話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行う。
ここで、検索手段770は、話題語句グループ内に属性キーワードが存在しない場合には、話題に対応する嗜好リスト記憶手段760内の嗜好情報を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。また、検索手段770は、話題語句グループ内に属性キーワードが存在せず、かつ、話題に対応する嗜好情報が存在しない場合には、嗜好リスト記憶手段760内の拡大嗜好情報を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。
こうした話題関連情報の検索処理に際して、検索手段770は、話題語句グループに基づく検索結果が、関連情報記憶手段780内に存在するか否かの判定を行う。そして、検索手段770は、当該判定の結果が否定的であった場合に、話題語句グループに基づく検索を行う。また、検索手段770は、当該判定の結果が肯定的であったが、当該肯定的である検索結果を取得した後に、所定時間が経過していた場合には、話題語句グループに基づく検索を新たに行う。こうして検索された話題関連情報は、検索時刻とともに、関連情報記憶手段780に記憶される。
情報の提示処理は、抽出手段720により抽出された語句が、「検索」、「教えて」等の「検索指示キーワード」である場合に、提示手段790により行われる。かかる場合に、提示手段790は、関連情報記憶手段780の記憶領域にアクセスし、関連情報記憶手段780に記憶された話題関連情報から利用者に提示すべき情報を選択する。そして、提示手段790は、音声、画像等の態様で、当該選択された「情報」を利用者に提示する。ここで、提示手段790は、関連情報記憶手段780に記憶された話題関連情報から提示すべき情報を1つに特定することができないときには、利用者の発話内容に対応する複数の話題関連情報を編集して提示するようになっている。
また、提示手段790は、抽出手段720により抽出された語句が、「違う」等の「再出力キーワード」である場合には、再出力キーワードの後に抽出された語句に基づいて、関連情報記憶手段780に記憶された話題関連情報の中に、提示すべき情報が存在するか否かを判定する。そして、提示手段790は、当該判定の結果が肯定的である場合には、当該存在する情報を利用者に提示する。また、提示手段790は、当該判定の結果が否定的である場合には、再出力キーワードの後に抽出された語句のキーワードに基づいて作成された話題語句グループについての情報を利用者に提示する。
以上説明したように、本実施形態では、抽出手段720が、利用者が発話した語句の中から、キーワード記憶手段710に記憶されている語句を抽出し、抽出結果を、話題語句グループ生成手段730及び提示手段790へ送る。話題語句グループ生成手段730では、当該抽出結果に基づいて、抽出された語句が意図キーワード、対象キーワード及び属性キーワードのいずれかのキーワードである場合に、話題を特定し、抽出結果を小分類の話題別にグループ化した「話題語句グループ」を作成する。
検索手段770は、話題語句グループにおける対象キーワードが特定されたときに、当該話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行うとともに、属性キーワードが追加されて話題語句グループが更新されたときに、当該更新された話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行う。こうして検索された話題関連情報は、関連情報記憶手段780に記憶される。そして、提示手段790が、抽出手段720により抽出された語句が検索指示キーワードである場合に、関連情報記憶手段780に記憶された話題関連情報から提示すべき情報を選択し、当該選択された情報を利用者に提示する。
また、本実施形態では、提示手段790は、抽出手段720により抽出された語句が再出力キーワードである場合に、再出力キーワードの後に抽出された語句に基づいて、提示すべき情報を利用者に提示する。
また、本実施形態では、抽出手段720が、抽出結果を、嗜好リスト生成手段740及び拡大嗜好リスト生成手段750へも送る。嗜好リスト生成手段740及び拡大嗜好リスト生成手段750のそれぞれでは、当該抽出結果に基づき、嗜好情報からなる嗜好リスト及び拡大嗜好情報からなる拡大嗜好リストを生成し、嗜好リスト記憶手段760に記憶させる。そして、検索手段770は、話題語句グループ内に属性キーワードが存在しない場合には、話題に対応する嗜好リスト記憶手段760内の嗜好情報を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。また、検索手段770は、話題語句グループ内に属性キーワードが存在せず、かつ、話題に対応する嗜好情報が存在しない場合には、嗜好リスト記憶手段760内の拡大嗜好情報を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。
なお、上記の実施形態において、情報検索装置700が、移動体とともに移動する移動端末装置と、当該移動端末装置と通信可能な検索サーバ装置とを備える構成を採用することができる。このような構成を採用する場合には、例えば、移動端末装置が抽出手段720と、提示手段790とを備え、検索サーバ装置がキーワード記憶手段710と、話題語句グループ生成手段730と、嗜好リスト生成手段740と、拡大嗜好リスト生成手段750と、嗜好リスト記憶手段760と、検索手段770とを備えるようにすることができる。
また、情報検索装置700が、移動端末装置と、検索サーバ装置とを備える構成を採用する場合に、移動端末装置が、利用者の現在位置を検出する測位手段を更に備えるようにすることができる。この場合には、検索手段770は、検出された現在位置を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行うことができる。
また、上記の実施形態において、情報検索装置700が、建物内に固定される固定端末装置と、当該固定端末装置と通信可能な検索サーバ装置とを備える構成を採用することができる。このような構成を採用する場合には、例えば、固定端末装置が、抽出手段720と、提示手段790とを備え、検索サーバ装置がキーワード記憶手段710と、話題語句グループ生成手段730と、嗜好リスト生成手段740と、拡大嗜好リスト生成手段750と、嗜好リスト記憶手段760と、検索手段770とを備えるようにすることができる。
また、上記の実施形態の情報検索装置700を、演算手段としてのコンピュータを備えて構成し、キーワード記憶手段710、嗜好リスト記憶手段760及び関連情報記憶手段780を除く上述した各手段の機能を、プログラムを実行することにより実現するようにすることができる。これらのプログラムは、CD−ROM,DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにすることができる。
以下、本発明の情報検索装置の一実施例を、図2〜図18を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[構成]
図2には、一実施例に係る情報検索装置100の概略的な構成が示されている。なお、情報検索装置100は、上述した一実施形態の情報検索装置700(図1)の一態様となっている。
図2に示されるように、情報検索装置100は、検索サーバ装置200と、車載装置300とを備えている。ここで、検索サーバ装置200は、例えば、所定の建物内の固定的な位置に配置されている。また、車載装置300は、車両CRに搭載されており、車両CRとともに移動するようになっている。
上記の検索サーバ装置200は、ネットワークシステム500を介して、車載装置300、及び、広域ネットワーク600上の情報管理サーバ装置6101,6102…と通信可能となっている。検索サーバ装置200が、車載装置300、及び、情報管理サーバ装置6101,6102…との間で授受するデータの内容については、後述する。
上記の車載装置300は、ネットワークシステム500を介して、検索サーバ装置200とデータ通信を行うようになっている。車載装置300が、検索サーバ装置200との間で授受するデータの内容については、後述する。
<検索サーバ装置200の構成>
上記の検索サーバ装置200は、利用者が発話することが想定される語句を複数種のキーワードに分類して記憶する記憶機能、利用者が発話する語句を抽出する抽出機能の一部、話題語句グループを作成する作成機能、嗜好リスト及び拡大嗜好リストの生成及び記憶機能、話題関連情報を検索する検索機能、当該話題関連情報の記憶機能、当該話題関連情報から提示すべき情報を利用者に示す提示機能の一部を有している。これらの機能を有する検索サーバ装置200は、図3に示されるように、キーワード記憶手段710、嗜好リスト記憶手段760及び関連情報記憶手段780としての記憶装置210と、送受信部220とを備えている。また、検索サーバ装置200は、抽出手段720の一部、話題語句グループ生成手段730、嗜好リスト生成手段740、拡大嗜好リスト生成手段750、検索手段770及び提示手段790の一部としての処理制御部230を備えている。
上記の記憶装置210は、不揮発性の記憶装置であるハードディスク装置等から構成される。記憶装置210は、語句キーワード情報(KWA)、話題嗜好リスト(TSL)、関連情報(RTI)等の様々なデータを記憶する。この記憶装置210には、処理制御部230がアクセスできるようになっている。
上記の語句キーワード情報(KWA)には、図4に示されるように、利用者が発話することが想定される語句が、「意図キーワード」、「対象キーワード」、「属性キーワード」、「検索指示キーワード」及び「再出力キーワード」のいずれかのキーワードに分類されて予め記憶されている。そして、「意図キーワード」、「対象キーワード」、「属性キーワード」となっている語句については、当該語句に対応する1つ又は複数の大分類話題と関係付けられている。ここで、大分類話題とは、所定の共通性を有する複数の対象キーワードに相当する小分類話題の総称話題であり、例えば、「お店」、「映画」、「楽曲」が挙げられる。
また、「対象キーワード」となっている語句については、当該語句に対応する小分類話題が更に関係付けられている。また、「属性キーワード」となっている語句から、小分類話題を特定することができるときには、当該語句と特定された小分類話題とが更に関係付けられている。例えば、属性キーワードである『マルゲリータ』からは、小分類話題『ピザ』が特定される。また、例えば、属性キーワードである『とんこつ』からは、小分類話題『ラーメン』が特定される。
なお、本実施例では、語句『ピザ』は、2つの「対象キーワード」に分類されることとした。ここで、大分類話題をお店とする『ピザ』は、食べ物のピザである。そして、大分類話題を映画とする『ピザ』は、映画のタイトルを想定している。また、「属性キーワード」となっている『人気』については、「お店」、「映画」、「楽曲」が大分類話題となっている。
上記の話題嗜好リスト(TSL)には、図5に示されるように、拡大嗜好リストETLj(j=1,2,…)及び嗜好リストRTLjk(k=1,2,…)が記憶される。ここで、拡大嗜好リストETLjとは、「お店」等の大分類話題に対応する属性キーワードごとの拡大嗜好情報のリストであり、嗜好リストRTLjkとは、大分類話題における小分類話題に対応する属性キーワードごとの嗜好情報のリストである。
例えば、拡大嗜好リストETL1を「お店」についての拡大嗜好情報のリストとし、嗜好リストRTL11を「餃子」についての嗜好情報のリスト、嗜好リストRTL12を「ラーメン」についての嗜好情報のリスト、…とするようにすることができる。また、例えば、拡大嗜好リストETL2を「楽曲」についての拡大嗜好情報のリストとし、嗜好リストRTL21を「交響曲」についての嗜好情報のリスト、嗜好リストRTL22を「ジャズ」についての嗜好情報のリスト、…とするようにすることができる。ここで、図6(A)には「お店」についての拡大嗜好リストの例が示され、図6(B)には「餃子」についての嗜好リストの例が示されている。なお、拡大嗜好リストETLj及び嗜好リストRTLjkは、利用者の属性キーワードの発話回数で順位付けが行われ、利用者の好嫌に分けて記憶されるようになっている。この話題嗜好リスト(TSL)は、処理制御部230により生成される。
上記の関連情報(RTI)には、検索結果である話題関連情報(TRI)が、大分類話題、検索に使用した対象キーワード(小分類話題)及び属性キーワードごとに分類されて記憶される。そして、本実施例では、関連情報(RTI)には、話題関連情報(TRI)に関連付けて、検索時刻(TIM)及び検索時における車両CRの位置(POS)が記憶されるようになっている。図7には、記憶装置210中に記憶される関連情報(RTI)の例が示されている。この関連情報(RTI)は、処理制御部230により作成される。
上記の送受信部220は、ネットワークシステム500との通信制御を行う。この送受信部220は、ネットワークシステム500から受信したデータを処理制御部230へ送る。また、送受信部220は、処理制御部230から受信したデータをネットワークシステム500へ送る。
この送受信部220を利用することにより、検索サーバ装置200(より詳しくは、処理制御部230)は、車載装置300及び情報管理サーバ装置6101,6102…との間で通信を行うことができるようになっている。
上記の処理制御部230は、検索サーバ装置200の全体を統括制御する。この処理制御部230は、中央処理装置(CPU)及びその周辺回路を備えて構成されている。処理制御部230が様々なプログラムを実行することにより、上記の機能が実現されるようになっている。
この処理制御部230は、送受信部220を介して、車載装置300から送られた音声データVCDを受信し、利用者の発話を音声認識する。そして、処理制御部230は、利用者が発話した語句の中から、記憶装置210中の語句キーワード情報(KWA)(図4参照)に記憶されている語句を抽出する。引き続き、処理制御部230は、抽出された語句が「意図キーワード」、「対象キーワード」及び「属性キーワード」のいずれか(以下、これらのキーワードを「話題語句キーワード」とも記す)である場合に、抽出結果を小分類の話題別にグループ化した「話題語句グループ」を作成する。図8(A),(B)には、処理制御部230により作成された「話題語句グループ」の例が示されている。このように、「話題語句グループ」は、意図キーワード、対象キーワード及び属性キーワードから構成される。当該「話題語句グループ」の作成に関する処理については、後述する。
また、処理制御部230は、利用者の発話の抽出結果に基づいて、上述した拡大嗜好リストETLj及び嗜好リストRTLjkを生成する。こうして生成された拡大嗜好リストETLj及び嗜好リストRTLjkは、話題嗜好リスト(TSL)として記憶装置210中に記憶される(図5参照)。
また、処理制御部230は、本実施例では、話題語句グループにおける対象キーワードが特定されると、広域ネットワーク上の情報管理サーバ装置6101,6102…と通信を行い、当該特定された話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。また、処理制御部230は、属性グループが追加されて話題語句グループが更新されると、情報管理サーバ装置6101,6102…と通信を行い、当該更新された話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行う。かかる検出処理を行うに際して、処理制御部230は、送受信部220を介して、車載装置300から送られた車両位置データCPSを受信し、車両CRの現在位置を取得する。そして、処理制御部230は、車両CRの現在位置を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。こうして検出された話題関連情報は、関連情報(RTI)として記憶装置210中に記憶される(図7参照)。当該「話題関連情報」の検索処理については、後述する。
また、処理制御部230は、利用者の発話の抽出結果に基づいて、抽出された語句が「検索指示キーワード」である場合に、記憶装置210中の関連情報(RTI)に記憶された話題関連情報TRIから、利用者に提示すべき情報IFRを選択する。また、処理制御部230は、抽出された語句が「再出力キーワード」である場合には、利用者に再出力して提示すべき情報IFRを選択する。こうして利用者に提示すべき情報IFRが選択されると、処理制御部230は、当該情報IFRを、送受信部220を介して、車載装置300へ送信する。当該利用者に提示すべき「情報IFR」の選択に関する処理については、後述する。
<車載装置300の構成>
上記の車載装置300は、図9に示されるように、測位手段としてのGPS(Global Positioning System)受信部310と、無線通信部330と、抽出手段720の一部としての収音部320とを備えている。また、車載装置300は、提示手段790の一部としての音出力部340と、提示手段790の一部としての表示部350と、操作入力部360と、抽出手段720の一部及び提示手段790の一部としての処理部370とを備えている。
上記のGPS受信部310は、複数のGPS衛星からの電波の受信結果に基づいて、車両CRの現在位置を算出する。この現在位置に関する情報は、位置データPOSとして処理部370へ送られる。
上記の収音部320は、マイクロフォンを備えて構成される。収音部320は、車両CR内の利用者の発話を収音する。そして、収音部320は、収音結果を収音データASDとして、処理部370へ送る。
上記の無線通信部330は、不図示のアンテナ等を備えて構成されている。この無線通信部330は、当該アンテナで受信した受信信号を処理して、処理部370で処理可能なデジタルデータ信号に変換する。また、無線通信部330は、処理部370からの送信信号を処理して、無線信号に対応する信号に変換し、アンテナから送出する。
この無線通信部330を利用することにより、車載装置300(より詳しくは、処理部370)が、検索サーバ装置200との間で通信を行うことができるようになっている。
上記の音出力部340は、スピーカを備えて構成され、処理部370から送られた出力音声信号AOSに対応する音声を出力する。この音出力部340は、処理部370による制御のもとで、検索結果等の案内音声を出力する。
上記の表示部350は、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成され、処理部370から送られた出力表示信号IMDを受ける。そして、表示部350は、出力表示信号IMDに従って、画像を表示する。この表示部350は、処理部370による制御のもとで、検索結果等を表示する。
上記の操作入力部360は、車載装置300の本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。この操作入力部360を利用者が操作することにより、車載装置300の動作内容の設定や動作指令が行われる。こうした入力内容は、操作入力データIPDとして、処理部370へ向けて送られる。
上記の処理部370は、車載装置300の全体を統括制御する。この処理部370は、収音部320から送られた収音データASDを受ける。そして、処理部370は、収音データASDを、音声データVCDとして、無線通信部330を介して検索サーバ装置200へ送信する。
また、処理部370は、GPS受信部310が計測した位置データPOSを受ける。そして、処理部370は、位置データPOSを、定期的に車両位置データCPSとして、無線通信部330を介して、検索サーバ装置200へ送信する。
また、処理部370は、無線通信部330を介して、検索サーバ装置200から送られた情報IFRを受信する。そして、処理部370は、情報IFRを受信すると、当該情報IFRに基づく、音出力部340及び表示部350を利用した、利用者への情報の提示のための制御を行う。
[動作]
以上のようにして構成された情報検索装置100の動作について、検索情報の提供処理に主に着目して説明する。
なお、以下においては、検索情報の提供処理の実行中には、車載装置300は、利用者の発話を収音した際には、音声データVCDを検索サーバ装置200へ送信しているものとする。また、車載装置300は、車両CRの現在位置を計測し、定期的に車両位置データCPSを、検索サーバ装置200へ送信しているものとする。
また、当初においては、利用者は、「対象キーワード」となっている語句を発話した後に、「検索指示キーワード」となっている語句を発話するものとする。また、「再出力キーワード」となっている語句は、「検索指示キーワード」となっている語句を発話した後に発話されるものとする。
かかる検索情報の提供処理に際して、図10に示されるように、まず、ステップS11において、検索サーバ装置200の処理制御部230が、車載装置300から送られた音声データVCDを受信したか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。一方、ステップS11における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS11:Y)には、処理はステップS12へ進む。
ステップS12では、処理制御部230が、音声データVCDから利用者の発話を音声認識し、発話された語句の抽出処理を行う。引き続き、ステップS13において、処理制御部230が、記憶装置210中の語句キーワード情報(KWA)にアクセスし、利用者が発話した語句に関するキーワード情報等を抽出することができたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS13:N)には、処理はステップS11へ戻る。一方、ステップS13における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS13:Y)には、処理はステップS14へ進む。
ステップS14では、処理制御部230が、抽出された語句が「話題語句キーワード」であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS14:Y)には、処理はステップS15へ進む。このステップS15では、「話題語句グループの作成及び話題関連情報の検索」処理が実行される。ステップS15における処理の詳細については、後述する。
一方、ステップS14における判定の結果が否定的であった場合(ステップS14:N)には、処理はステップS16へ進む。そして、ステップS16では、処理制御部230が、抽出された語句が「検索指示キーワード」であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS16:Y)には、処理はステップS17へ進む。このステップS17では、「情報の選択」処理が実行される。一方、ステップS16における判定の結果が否定的であった場合(ステップS16:N)、すなわち、抽出された語句が「再出力キーワード」である場合には、処理はステップS18へ進む。このステップS18では、「再出力のための処理」が実行される。ステップS17,S18における処理の詳細については、後述する。
<話題語句グループの作成及び話題関連情報の検索」処理>
次に、上述したステップS15における「話題語句グループの作成及び話題関連情報の検索」処理について説明する。
この話題語句グループの作成及び話題関連情報の検索処理は、図11に示されるように、まず、ステップS21において、処理制御部230が、抽出された語句が「意図キーワード」であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS21:Y)には、処理はステップS22へ進む。このステップS22では、意図キーワードに対応した話題語句グループの作成処理(以下、「意図キーワード対応処理」とも記す)が行われる。「意図キーワード対応処理」の詳細については、後述する。
一方、ステップS21における判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)には、処理はステップS23へ進む。そして、ステップS23では、処理制御部230が、抽出された語句が「対象キーワード」であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS23:Y)には、処理はステップS24へ進む。このステップS24では、対象キーワードに対応した話題語句グループの作成及び話題関連情報の検索処理(「対象キーワード対応処理」)が行われる。一方、ステップS23における判定の結果が否定的であった場合(ステップS23:N)には、処理はステップS25へ進む。このステップS25では、属性キーワードに対応した話題語句グループの作成及び話題関連情報の検索処理(「属性キーワード対応処理」)が行われる。「対象キーワード対応処理」、「属性キーワード対応処理」の詳細については、後述する。
《意図キーワード対応処理》
上記のステップS22における「意図キーワード対応処理」の詳細について、説明する。この対応処理に際しては、図12に示されるように、まず、ステップS31において、処理制御部230が、意図キーワードとなっている抽出された語句が属する話題が新規話題であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS31:Y)には、処理はステップS32へ進む。ステップS32では、処理制御部230が、当該新規話題に対応する話題語句グループの作成を開始し、抽出された語句を意図キーワードとする。例えば、語句『食べたい』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:なし」、「属性キーワード:なし」が作成される。こうして話題語句グループの作成が開始されると、ステップS22の処理が終了する。そして、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
一方、ステップS31における判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、処理はステップS33へ進む。ステップS33では、処理制御部230が、抽出された語句が属する話題が既出の話題語句グループに対応する話題であり、かつ、抽出された語句が当該既出の話題語句グループ内に存在しないか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS33:Y)には、処理はステップS34へ進む。ステップS34では、処理制御部230が、抽出された語句を意図キーワードとして当該既出の話題語句グループ内に追加する。例えば、既出の話題語句グループとして「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:なし」、「属性キーワード:なし」が存在し、語句『お腹がすいた』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:『食べたい』『お腹がすいた』」、「対象キーワード:なし」、「属性キーワード:なし」が作成される。こうして抽出された語句が話題語句グループ内に追加されると、ステップS22の処理が終了する。そして、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
一方、ステップS33における判定の結果が否定的であった場合(ステップS33:N)には、ステップS22の処理が終了し、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
《対象キーワード対応処理》
次に、上記のステップS24における「対象キーワード対応処理」の詳細について、説明する。この対応処理に際しては、図13に示されるように、まず、ステップS41において、処理制御部230が、対象キーワードとなっている抽出された語句が属する話題が新規話題であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理はステップS42へ進む。ステップS42では、処理制御部230が、当該新規話題に対応する話題語句グループの作成を開始し、抽出された語句を対象キーワードとする。例えば、語句『餃子』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:なし」、「対象キーワード:『餃子』、「属性キーワード:なし」が作成される。
なお、対象キーワードとなっている抽出された語句が属する話題が、上述した「ピザ」のように、複数の話題であるときには、話題分の話題語句グループの作成を開始する。
この後、処理はステップS47へ進む。このステップS47では、処理制御部230が、「話題関連情報の検索」処理を行う。かかるステップS47の処理の詳細については、後述する。
上述したステップS41における判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS43へ進む。ステップS43では、処理制御部230が、既出の話題語句グループに、対象キーワードが存在するか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS43:N)には、処理はステップS44へ進む。ステップS44では、処理制御部230が、抽出された語句を対象キーワードとして当該既出の話題語句グループに追加する。例えば、既出の話題語句グループとして「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:なし」、「属性キーワード:なし」が存在し、語句『餃子』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:『餃子』」、「属性キーワード:なし」が作成される。この後、処理はステップS47へ進む。
一方、上述したステップS43における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS43:Y)には、処理はステップS45へ進む。ステップS45では、処理制御部230が、対象キーワードとなっている抽出された語句が既出の話題語句グループ内の対象キーワードの語句と同一であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS45:N)には、処理はステップS46へ進む。ステップS46では、処理制御部230が、抽出された語句を対象キーワードとする新たな話題語句グループの作成を開始する。例えば、既出の話題語句グループとして「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:『餃子』」、「属性キーワード:なし」が存在し、語句『ラーメン』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:なし」、「対象キーワード:『ラーメン』」、「属性キーワード:なし」が新たに作成される。この後、処理はステップS47へ進む。
一方、ステップS45における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS45:Y)には、ステップS24の処理が終了し、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
次いで、上述したステップS47における「話題関連情報の検索」処理について説明する。かかるステップS47における処理では、図14に示されるように、まず、ステップS51において、処理制御部230が、話題語句グループ内に属性キーワードが存在するか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS51:Y)には、処理はステップS52へ進む。ステップS52では、処理制御部230が、広域ネットワーク上の情報管理サーバ装置6101,6102…と通信を行い、属性キーワードを絞り込みの条件として、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。そして、処理制御部230は、検索された話題関連情報に、検索時刻(TIM)及び車両CRの位置(POS)を付加して、関連情報(RTI)として記憶装置210中に記憶する。
なお、本実施例では、話題関連情報の検索は、話題語句グループに基づく話題関連情報が存在しない場合、又は、話題関連情報は存在するが前回の検索から所定時間が経過していた場合に行われるものとする。
こうして話題関連情報が検索されると、ステップS47及び図13のステップS24が終了する。そして、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
一方、ステップS51における判定の結果が否定的であった場合(ステップS51:N)には、処理はステップS53へ進む。ステップS53では、処理制御部230が、記憶装置210中の話題嗜好リスト(TSL)にアクセスし、話題語句グループの小分類話題に対応する嗜好情報が存在するか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS53:Y)には、処理はステップS54へ進む。ステップS54では、処理制御部230が、広域ネットワーク上の情報管理サーバ装置6101,6102…と通信を行い、話題語句グループの話題に対応する嗜好情報を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。そして、処理制御部230は、検索された話題関連情報に、検索時刻(TIM)及び車両CRの位置(POS)を付加して、関連情報(RTI)として記憶装置210中に記憶する。こうして話題関連情報が検索されると、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
一方、ステップS53における判定の結果が否定的であった場合(ステップS53:N)には、処理はステップS55へ進む。ステップS55では、処理制御部230が、記憶装置210中の話題嗜好リスト(TSL)にアクセスし、話題語句グループの大分類話題に対応する拡大嗜好情報が存在するか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS55:Y)には、処理はステップS56へ進む。ステップS56では、処理制御部230が、広域ネットワーク上の情報管理サーバ装置6101,6102…と通信を行い、話題語句グループの大分類話題に対応する拡大嗜好情報を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。そして、処理制御部230は、検索された話題関連情報に、検索時刻(TIM)及び車両CRの位置(POS)を付加して、関連情報(RTI)として記憶装置210中に記憶する。こうして話題関連情報が検索されると、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
一方、ステップS55における判定の結果が否定的であった場合(ステップS55:N)には、処理はステップS57へ進む。ステップS57では、処理制御部230が、広域ネットワーク上の情報管理サーバ装置6101,6102…と通信を行い、話題語句グループの話題に対する売れ筋、口コミ評価、検索ランキング等の時流の嗜好を考慮して、話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。この後、処理は図10におけるステップS11へ戻る。
《属性キーワード対応処理》
次いで、上記のステップS25における「属性キーワード対応処理」の詳細について、説明する。この対応処理に際しては、図15に示されるように、まず、ステップS61において、処理制御部230が、属性キーワードとなっている抽出された語句が属する話題が新規話題であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS61:Y)には、処理はステップS62へ進む。ステップS62では、処理制御部230が、当該新規話題に対応する話題語句グループの作成を開始し、抽出された語句を属性キーワードとする。例えば、語句『美味しい』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:なし」、「対象キーワード:なし」、「属性キーワード:『美味しい』」が作成される。
なお、属性キーワードとなっている抽出された語句が属する話題が、上述した「人気」のように、複数の話題であるときには、話題分の話題語句グループの作成を開始する。
この後、処理はステップS65へ進む。このステップS65では、処理制御部230が、「話題嗜好リストの生成」処理を行う。かかるステップS65の処理の詳細については、後述する。
上述したステップS61における判定の結果が否定的であった場合(ステップS61:N)には、処理はステップS63へ進む。ステップS63では、処理制御部230が、抽出された語句が属する話題が既出の話題語句グループに対応する話題であり、かつ、抽出された語句が当該既出の話題語句グループ内に存在しないか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS63:Y)には、処理はステップS64へ進む。ステップS64では、処理制御部230が、抽出された語句を属性キーワードとして当該既出の話題語句グループ内に追加する。例えば、既出の話題語句グループとして「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:『餃子』」、「属性キーワード:『美味しい』」が存在し、語句『人気』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:『餃子』」、「属性キーワード:『美味しい』『人気』」が作成される。この後、処理はステップS65へ進む。
一方、上述したステップS63における判定の結果が否定的であった場合(ステップS63:N)には、処理はステップS65へ進む。
引き続き、ステップS66において、処理制御部230が、話題語句グループに、対象キーワードが存在するか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS66:Y)には、処理はステップS69へ進む。
一方、ステップS66における判定の結果が否定的であった場合(ステップS66:N)には、処理はステップS67へ進む。ステップS67では、処理制御部230が、属性キーワードとなっている抽出された語句から対象キーワードに相当する小分類話題を特定することができるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS67:Y)には、処理はステップS68へ進む。ステップS68では、処理制御部230が、特定された小分類話題を対象キーワードとして話題語句グループ内に追加する。例えば、語句『マルゲリータ』が抽出されたときには、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:なし」、「対象キーワード:『ピザ』」、「属性キーワード:『マルゲリータ』」が作成される。この後、処理はステップS69へ進む。
このステップS69では、処理制御部230が、上述したステップS47における処理と同様の「話題関連情報の検索」処理を行う。そして、ステップS69の処理が終了すると、ステップS25の処理が終了する。そして、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
上述したステップS67における判定の結果が否定的であった場合(ステップS67:N)には、ステップS25の処理が終了し、処理は、上述した図10におけるステップS11へ戻る。
次いで、上述したステップS65における「話題嗜好リストの生成」処理について説明する。かかるステップS65における処理では、図16に示されるように、まず、ステップS71において、処理制御部230が、属性キーワードである抽出された語句が嗜好に関する語句であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS71:N)には、ステップS65の処理が終了し、処理は、上述した図15におけるステップS66へ進む。
一方、ステップS71における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS71:Y)には、処理はステップS72へ進む。ステップS72では、処理制御部230が、抽出された語句が、例えば、語句『焼き餃子』のように、小分類話題のみに関連する語句であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS72:Y)には、処理はステップS73へ進む。ステップS73では、処理制御部230が、対象キーワードに相当する小分類話題に対応する属性キーワードごとの利用者の発話回数で順位付けを行った嗜好情報からなる嗜好リスト(RTL)を生成する。そして、処理制御部230は、生成された嗜好リスト(RTL)を、話題嗜好リスト(TSL)の一部として記憶装置210中に記憶する。こうして嗜好リスト(RTL)が生成されると、ステップS65の処理が終了する。そして、処理は、上述した図15におけるステップS66へ進む。
一方、ステップS72における判定の結果が否定的であった場合(ステップS72:N)には、処理はステップS74へ進む。ステップS74では、処理制御部230が、大分類話題に対応する属性キーワードごとの利用者の発話回数で順位付けを行った拡大嗜好情報からなる拡大嗜好リスト(ETL)を生成する。また、処理制御部230は、上述したステップS73における処理と同様に、嗜好リスト(RTL)を生成する。そして、処理制御部230は、生成された拡大嗜好リスト(ETL)及び嗜好リスト(RTL)を、話題嗜好リスト(TSL)の一部として記憶装置210中に記憶する。こうして拡大嗜好リスト(ETL)及び嗜好リスト(RTL)が生成されると、処理は、上述した図15におけるステップS66へ進む。
<「情報の選択」処理>
次いで、上述した図10におけるステップS17における「情報の選択」処理について説明する。
この情報の選択処理は、図17に示されるように、まず、ステップS81において、処理制御部230が、記憶装置210中の関連情報(RTI)にアクセスし、車両CRの現在位置等を考慮して、話題関連情報(TRI)から提示すべき情報を特定することができるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS81:Y)には、処理はステップS82へ進む。ステップS82では、処理制御部230が、話題関連情報(TRI)から特定された提示すべき情報を選択する。この後、処理はステップS84へ進む。
一方、ステップS81における判定の結果が否定的であった場合(ステップS81:N)には、処理はステップS83へ進む。ステップS83では、処理制御部230が、発話内容に対応する複数の話題関連情報を編集し、提示すべき情報として選択する。この後、処理はステップS84へ進む。
ステップS84では、処理制御部230が、選択された提示すべき情報IFRを、送受信部220を介して、車載装置300へ送信する。
この結果、情報IFRを受信した車載装置300において、利用者に対する情報IFRの提供が行われる。この情報提供は、音出力部340のスピーカにより音声案内されるとともに、表示部350の表示デバイスに画像表示される。
例えば、利用者が、「『有名』で『美味しい』『餃子』を『食べたい』な。」と発話した際には、ステップS15において、処理制御部230が、大分類話題を「お店」とする話題語句グループ「意図キーワード:『食べたい』」、「対象キーワード:『餃子』」、「属性キーワード:『有名』『美味しい』」を作成する。引き続き、ステップS15において、処理制御部230が、当該話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行う。そして、利用者が、「『教えて』。」と発話すると、ステップS17において、話題関連情報から提示すべき情報が選択され、例えば、「この付近でご紹介する餃子のお店は2軒あります。1軒目は、MMで、焼き餃子が有名です。2軒目は、DDで、揚げ餃子が美味しいことで人気があります。」が音声案内されるとともに、画面表示される。
<「再出力のための処理」>
次いで、上述した図10におけるステップS18における「再出力のための処理」について説明する。
この再出力のための処理は、図18に示されるように、まず、ステップS91において、処理制御部230が、再出力キーワードの後に発話された対象キーワード又は属性キーワードである語句を抽出する。
引き続き、ステップS92において、処理制御部230が、抽出された語句から対象キーワードの変更又は属性キーワードの変更であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS92:Y)には、処理はステップS93へ進む。ステップS93では、処理制御部230が、記憶装置210中の関連情報(RTI)にアクセスし、車両CRの現在位置等を考慮して、話題関連情報(TRI)にキーワード変更に対応した提示すべき情報が存在するか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS93:Y)には、処理はステップS94へ進む。このステップS94では、処理制御部230が、話題関連情報(TRI)からキーワード変更に対応した情報を選択する。この後、処理はステップS98へ進む。
一方、ステップS93における判定の結果が否定的であった場合(ステップS93:N)には、処理はステップS95へ進む。ステップS95では、処理制御部230が、キーワード変更を考慮して、上述したステップS47,S69における処理と同様の「話題関連情報の検索」処理を行う。引き続き、ステップS96において、処理制御部230が、新たに検索した話題関連情報を、再出力すべき情報として選択する。この後、処理はステップS98へ進む。
上述したステップS92における判定の結果が否定的であった場合(ステップS92:N)には、処理はステップS97へ進む。ステップS97では、処理制御部230が、記憶装置210中の関連情報(RTI)にアクセスし、次の候補の話題関連情報を、再出力すべき情報として選択する。この後、処理はステップS98へ進む。
ステップS98では、処理制御部230が、選択された再出力すべき情報IFRを、送受信部220を介して、車載装置300へ送信する。
この結果、情報IFRを受信した車載装置300において、音出力部340のスピーカ及び表示部350の表示デバイスを利用した利用者に対する情報IFRの提供が行われる。
上記の処理が実行されることにより、検索情報の提供処理が行われる。
以上説明したように、本実施例では、検索サーバ装置200の処理制御部230が、利用者が発話した語句の中から、記憶装置210中の語句キーワード情報(KWA)に記憶されている語句を抽出する。処理制御部230は、抽出された語句が意図キーワード、対象キーワード及び属性キーワードのいずれかのキーワードである場合に、話題を特定し、抽出結果を話題別にグループ化した「話題語句グループ」を作成する。また、処理制御部230は、話題語句グループにおける対象キーワードが特定されたときに、当該話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行い、属性キーワードが追加されて話題語句グループが更新されたときに、当該更新された話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索処理を行う。そして、処理制御部230は、抽出された語句が検索指示キーワードである場合に、話題関連情報から提示すべき情報を選択し、当該選択された情報を利用者に提示する。
また、本実施例では、処理制御部230は、抽出された語句が再出力キーワードである場合には、再出力キーワードの後に抽出された語句に基づいて、提示すべき情報を利用者に提示する。
また、本実施例では、処理制御部230は、抽出された語句が属性キーワードである場合に、大分類話題に対応する属性キーワードごとの拡大嗜好情報のリストである拡大嗜好リスト、及び、大分類話題における小分類話題に対応する属性キーワードごとの嗜好情報のリストである嗜好リストを生成する。そして、処理制御部230は、話題関連情報の検索を行う際に、話題語句グループ内に属性キーワードが存在しない場合に、当該情報を考慮する。このため、話題語句グループ内に属性キーワードが存在しない場合にも、利用者の嗜好を考慮した話題語句グループに基づいた話題関連情報の検索を行うことができる。
したがって、本実施例によれば、利用者の意図や嗜好に沿った適切な情報を話題に応じて迅速に提供することができる。
[実施例の変形]
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施例では、検索サーバ装置とデータ通信を行う装置として、ナビゲーション装置を代表とする車載装置を例に説明したが、それに限られるものではない。例えば、スマートフォンやネットブック等の携帯端末にも応用できる。
また、上記の実施例では、処理制御部は、話題語句グループにおける対象キーワードが特定されたときに、話題語句グループに基づく検索を開始するようにしたが、意図キーワード及び対象キーワードが特定されたときに、話題語句グループに基づく検索を開始するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、処理制御部は、話題語句グループ内に属性キーワードが存在しない場合に、嗜好情報や拡大嗜好情報を考慮した話題語句グループに基づく話題関連情報の検索を行うこととした。これに対して、話題語句グループ内に属性キーワードが存在する場合であっても、検索結果候補が多いと想定されるときには、嗜好情報や拡大嗜好情報を考慮した話題語句グループに基づく話題関連情報の検索を行うようにしてもよい。
また、上記の実施例では、処理制御部は、属性キーワードや嗜好情報を考慮して、話題語句グループに基づく話題関連情報の検索を行うようにしたが、利用者の性別、車両の搭乗者の構成、車両の目的地情報等を更に考慮して、当該話題関連情報の検索を行うようにしてもよい。
また、上記の実施例では、処理制御部は、検索指示キーワードを抽出した場合に、話題語句グループに基づく話題関連情報の検索結果から提示すべき情報を選択して提示するようにした。これに対して、処理制御部は、検索指示キーワードを抽出していない場合であっても、適宜提示すべき情報を選択して提示するようにしてもよい。例えば、車載装置等の操作入力部を介して利用者により操作入力された情報提示要求に応じて、情報を提示するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、車載装置は、利用者の発話の収音、及び、スピーカや表示デバイスを利用した利用者に対する情報の提示を行うこととしたが、車載装置に検索サーバ装置の機能の一部を移した構成を採用することもできる。例えば、車載装置が、利用者が発話することが想定される語句を複数種のキーワードに分類して記憶する記憶機能、利用者が発話する語句を抽出する抽出機能、話題語句グループを作成する作成機能を有するようにしてもよい。この場合には、検索サーバ装置が、話題関連情報を検索する検索機能、当該話題関連情報の記憶機能、当該話題関連情報から提示すべき情報を利用者に示す提示機能の一部を有することになる。
また、上記の実施例では、情報検索装置は、検索サーバ装置と車載装置とを備える構成としたが、情報検索装置を車載装置のみとする構成を採用することができる。この場合においては、実施例における検索サーバ装置が有する、利用者が発話することが想定される語句を複数種のキーワードに分類して記憶する記憶機能、利用者が発話する語句を抽出する抽出機能、話題語句グループを作成する作成機能、嗜好リスト及び拡大嗜好リストの生成及び記憶機能、話題関連情報を検索する検索機能、当該話題関連情報の記憶機能、当該話題関連情報から提示すべき情報を利用者に示す提示機能を、車載装置が有することになる。
また、上記の実施例では、情報検索装置は、検索サーバ装置と車載装置とを備える構成としたが、車載装置に代えて、例えば、建物内に固定される固定端末装置を備える構成を採用することができる。このように、情報検索装置を、検索サーバ装置と固定端末装置とを備える構成を採用する際には、当該固定端末装置に、上述した実施例における検索サーバ装置の機能の一部を移した構成を採用することもできる。
さらに、情報検索装置を、固定端末装置のみとする構成を採用することもできる。この場合には、固定端末装置は、発話することが想定される語句を複数種のキーワードに分類し記憶する記憶機能、発話する語句を抽出する抽出機能、話題語句グループを作成する作成機能、嗜好リスト及び拡大嗜好リストの生成及び記憶機能、話題関連情報を検索する検索機能、当該話題関連情報の記憶機能、提示すべき情報を利用者に示す提示機能を有することになる。
また、上記の実施例では、コンピュータによるプログラムの実行により、抽出手段の一部、話題語句グループ生成手段、嗜好リスト生成手段、拡大嗜好リスト生成手段、検索手段及び提示手段の一部の機能を実現するようにしたが、これらの各手段の全部又は一部を、専用のLSI(Large Scale Integrated circuit)等を用いたハードウェアにより構成するようにしてもよい。