JP5546374B2 - 核燃料貯蔵用ラック - Google Patents

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Description

本発明は、核燃料貯蔵施設の貯蔵ピット内の水中に、核燃料集合体を収納した状態で貯蔵される核燃料貯蔵用ラックに関する。
例えば原子力発電所で発生した使用済み核燃料(使用済み核燃料棒)は、核燃料貯蔵施設に貯蔵して保管される。また、使用済み核燃料は、図16に示すように、核燃料集合体として角管内に収容した状態で燃料貯蔵用ラックAの鉛直セル(ラックセル)1中に収納し、核燃料貯蔵施設2の貯蔵ピット3内に貯蔵される。このとき、貯蔵ピット3には、水が貯留されており、複数の核燃料貯蔵用ラックA(核燃料集合体)を整列配置して水中に貯蔵することで、崩壊熱を冷却除去して臨界未満で保持し、また、放射線を遮蔽するようにしている。
さらに、従来、核燃料貯蔵用ラックAは、サポート(アンカー)を介して貯蔵ピット3の側壁3aに固定し、サポート及び貯蔵ピット3で支持した状態で貯蔵されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このように核燃料貯蔵用ラックAを貯蔵ピット3に固設した場合には、大地震時にはサポート荷重が大きくなって核燃料貯蔵用ラックAを支持しきれなくなるおそれがある。
このため、核燃料貯蔵用ラックAを貯蔵ピット3の側壁3aや底部(底盤)3bに固定せずに貯蔵する方法が提案、実用化されている。この貯蔵ピット3の側壁3aや底部3bに固定せずに核燃料貯蔵用ラックAを貯蔵した核燃料貯蔵施設2では、核燃料貯蔵用ラックAが貯蔵ピット3の底面(底部)3bに相対的に滑動可能に載置され(滑り機構を設けて相対的に滑動可能に載置され)、地震発生時に作用する水平力を水の流体付加減衰効果とともに核燃料貯蔵用ラックAの滑動によって吸収する。
そして、このように核燃料貯蔵用ラックAを地震時に滑動させるように構成する場合(すなわち、核燃料貯蔵用ラックAを自立型ラック(フリースタンディングラック)として構成する場合)、核燃料貯蔵用ラックAは、例えば図17、図18、図19に示すように、ベースプレート4と、ベースプレート4の4つのコーナー部側に配設され、下方に突設された4つの支持脚部5と、ベースプレート4の上方に設けられ、複数の鉛直セル(ラックセル)1を収容して保持するセル格納部6とを備えて略方形箱状に形成される。また、支持脚部5は、図19に示すように、上下方向に延びる脚部7と、脚部7の下端に一体に固設された台座部8とを備えて形成されている。さらに、セル格納部6は、図17に示すように支柱6aと横材6bと斜材(ステー)6cを組み付けて形成したり、図18に示すように支柱6aと横材6bで囲まれた面内に外周板6dを設けるなどして形成される。
特開昭62−190494号公報
しかしながら、核燃料貯蔵用ラックAを地震時に滑動させるように構成した場合には、大地震が発生すると、図20に示すように貯蔵ピット3に貯蔵した核燃料貯蔵用ラックAにロッキングが生じる。そして、ロッキングが発生して核燃料貯蔵用ラックAが傾動した際に、支持脚部5の脚部7と台座部8の接続部分や脚部7とセル格納部6(ベースプレート4)の接続部分に局所的に大きな応力が発生して支持脚部5に破損が生じたり、浮き上がった支持脚部5が貯蔵ピット3の底面3bに衝突して、支持脚部5や貯蔵ピット3の底面3bに破損が生じるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑み、地震時にロッキングが発生した場合であっても、支持脚部の破損や貯蔵ピットの破損を防止することを可能にする核燃料貯蔵用ラックを提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の核燃料貯蔵用ラックは、核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、前記支持脚部が、前記脚部の下端面と前記台座部の上端面の間に弾性体を備えて構成されていることを特徴とする。
本発明の核燃料貯蔵用ラックは、核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、前記支持脚部が、軸線方向を上下方向に配して上端側を前記脚部に繋げ、下端側を前記台座部に繋げて前記脚部に前記台座部を連結する連結部材を備え、前記連結部材は、前記上端側と前記下端側の少なくとも一方に球状部を備えて形成され、前記台座部と前記脚部の少なくとも一方には、内面に凹球面状の球面座を備えた連結孔が形成されており、
前記球状部が前記連結孔の球面座に摺動可能に係合して、前記台座部が前記脚部に可動接続され、前記連結孔は、底部に前記球面座を備えて上下方向に延出し、該連結孔に係合した前記球状部が上下方向に移動可能に形成されており、且つ、前記連結孔が形成された前記台座部と前記脚部の少なくともいずれか一方には、前記連結孔と外部を連通させて水が流通する流路が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の核燃料貯蔵用ラックにおいては、前記球状部の外周面に、前記連結孔内の水が流通する流路となる溝が形成されていてもよい。
また、本発明の核燃料貯蔵用ラックにおいては、前記連結孔と外部を連通させる流路が前記貯蔵ピットの底面に接地される前記台座部の接地面に開口して形成されていてもよい。
本発明の核燃料貯蔵用ラックは、核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底部がコンクリートスラブを備えて形成されており、前記台座部は、前記貯蔵ピットの底面に接地される接地面の面積を、核燃料貯蔵用ラックにロッキングが発生して前記貯蔵ピットの底面から浮き上がり、再度前記貯蔵ピットの底面に当接する際に、前記コンクリートスラブに作用する荷重に基づいて設定して形成されていることを特徴とする。
本発明の核燃料貯蔵用ラックは、核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、前記支持脚部が、軸線方向を上下方向に配して上端側を前記脚部に繋げ、下端側を前記台座部に繋げて前記脚部に前記台座部を連結する連結部材を備え、前記連結部材は、前記上端側と前記下端側の少なくとも一方に球状部を備えて形成され、前記台座部と前記脚部の少なくとも一方には、内面に凹球面状の球面座を備えた連結孔が形成されており、前記球状部が前記連結孔の球面座に摺動可能に係合して、前記台座部が前記脚部に可動接続され、前記連結孔は、底部に前記球面座を備えて上下方向に延出し、該連結孔に係合した前記球状部が上下方向に移動可能に形成されており、且つ、前記連結孔内には、粘弾性体が配設されていることを特徴とする。
また、本発明の核燃料貯蔵用ラックにおいては、前記支持脚部が、軸線方向を上下方向に配して上端側を前記脚部に繋げ、下端側を前記台座部に繋げて前記脚部に前記台座部を連結する連結部材を備え、前記連結部材は、前記上端側と前記下端側の少なくとも一方に球状部を備えて形成され、前記台座部と前記脚部の少なくとも一方には、内面に凹球面状の球面座を備えた連結孔が形成されており、前記球状部が前記連結孔の球面座に摺動可能に係合して、前記台座部が前記脚部に可動接続されていてもよい。
また、本発明の核燃料貯蔵用ラックにおいては、前記連結部材は、前記球状部を前記下端側に備え、外周面に雄ネジの螺刻を施して形成された棒状の雄ネジ部を前記上端側に備えて形成されるとともに、上端面に開口して軸線中心に穿設された回転工具取付孔を備えて形成され、前記脚部は、下端に雌ネジ孔が穿設された連結盤を備えて形成されており、前記連結部材は、前記連結盤の雌ネジ孔に前記雄ネジ部を螺合し、前記回転工具取付孔に回転工具を取り付けて軸線周りに正逆回転させることによって、上下方向に進退自在に前記脚部に接続されていてもよい。
本発明の核燃料貯蔵用ラックによれば、地震時に水平力が作用して核燃料貯蔵用ラックに転倒モーメントが作用した際に、脚部に対して台座部が傾動(可動)して、ロッキング現象の発生を抑止することが可能になるとともに、支持脚部の脚部と台座部の接続部分や脚部とセル格納部の接続部分に局所的に大きな応力が発生することを防止することが可能になる。これにより、支持脚部の脚部と台座部の接続部分や脚部とセル格納部の接続部分に破損が生じることを防止することが可能になる。
また、核燃料貯蔵用ラックにロッキングが発生して支持脚部の台座部が貯蔵ピットの底面から浮き上がり、台座部が貯蔵ピットの底面に再度当接する際に、台座部(支持脚部)や貯蔵ピットの底面に作用する衝撃を低減(緩和)することが可能になる。これにより、ロッキングによって衝撃が作用し支持脚部や貯蔵ピットの底面に破損が生じることを防止することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックの支持脚部を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックの支持脚部の台座部が脚部に対して相対的に傾動した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックの支持脚部の台座部が脚部に対して相対的に傾動した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックを底面の水平精度が悪い貯蔵ピットに設置した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラック(支持脚部)の変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラック(支持脚部)の変形例を示す図である。 図7の核燃料貯蔵用ラックに水平力が作用して台座部が相対的に傾動した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラック(支持脚部)の変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラック(支持脚部)の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックの支持脚部を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックの支持脚部の台座部が脚部に対して相対的に傾動した状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る核燃料貯蔵用ラック(支持脚部)の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る核燃料貯蔵用ラック(支持脚部)の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る核燃料貯蔵用ラック(支持脚部)の変形例を示す図である。 核燃料貯蔵用ラックを貯蔵した核燃料貯蔵施設の貯蔵ピットを示す図である。 従来の核燃料貯蔵用ラックを示す図である。 従来の核燃料貯蔵用ラックを示す図である。 従来の核燃料貯蔵用ラックを示す図である。 従来の核燃料貯蔵用ラックにロッキングが生じた状態を示す図である。
以下、図1から図4を参照し、本発明の第1実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックについて説明する。本実施形態は、例えば原子力発電所で発生した使用済み核燃料を核燃料貯蔵施設の貯蔵ピット内の水中に貯蔵して保管するための核燃料貯蔵用ラックに関するものである。
本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBは、自立型ラックであり、従来の核燃料貯蔵用ラックAと同様、図1(図16から図19参照)に示すように、核燃料集合体1を収容する複数のラックセル1を格納して保持するセル格納部6と、セル格納部6(ベースプレート4)に接続してセル格納部6を支持する複数の支持脚部10とを備えて構成されている。
一方、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBにおいて、支持脚部10は、図1及び図2に示すように、ベースプレート4から下方に突設された断面コ字状の脚部11と、脚部11の下端に接続して設けられ、貯蔵ピット3の底面3bに接地されてセル格納部6を支持する盤状の台座部12とを備えて構成されている。なお、本実施形態において、脚部11が断面コ字状に形成されているのは、核燃料を冷却するための水の流路を確保するためである。
また、本実施形態において、この支持脚部10は、図2に示すように、軸線O1方向を上下方向に配して上端側を脚部11に繋げ、下端側を台座部12に繋げて脚部11に台座部12を連結する連結部材13と、脚部11の下端面11aと台座部12の上端面12aの間に配設された弾性体14とを備えて構成されている。
台座部12は、例えばステンレス製で略円盤状に形成され、上端面12aから下端面(接地面)12bに向けて凹む連結孔15を軸線O1上に備えて形成されている。また、連結孔15は、その内面(球面座15a)が凹球面状に形成されている。さらに、台座部12は、連結孔15の中心を通る水平面を境に上部12cと下部12dに分割形成され、ボルトによって上部12cを下部12dに着脱可能に一体に取り付けて形成されている。
連結部材13は、球状部13aを下端側に備え、外周面に雄ネジの螺刻を施して形成された棒状の雄ネジ部13bを上端側に備えて形成されている。また、雄ネジ部13bには、上端面に開口し、下端に向けて軸線O1中心に穿設された例えば断面六角形状の回転具取付孔13cが形成されている。
また、球状部13aは、半球よりも大きく形成され、すなわち、その中心が雄ネジ部13bの下端よりも軸線O1方向下方に配されるようにして雄ネジ部13bに一体形成されている。さらに、球状部13aは、その外径が雄ネジ部13bの外径よりも大径となるように形成され、且つ台座部12の連結孔15の内径に対して所定の公差分だけ小さな外径を備えて形成されている。
さらに、脚部11は、その下端に雌ネジ孔16aが穿設された連結盤16を備えて形成されており、連結部材13は、この連結盤16の雌ネジ孔16aに雄ネジ部13bを螺合して、軸線O1方向を上下方向に向けて脚部11に接続されている。そして、この連結部材13は、連結盤16の雌ネジ孔16aに雄ネジ部13bを螺合して設けられていることで、回転工具取付孔13cに回転工具17を取り付けて軸線O1周りに正逆回転させることにより、上下方向に進退自在に脚部11に接続されている。
さらに、連結部材13の球状部13aを連結孔15に係合させて、台座部12が連結部材13に接続されている。このとき、球状部13aが連結孔15の球面座15aに摺動可能に係合することによって、図3及び図4に示すように、台座部12が連結部材13ひいてはこの連結部材13を介して脚部11に傾動(揺動)可能に接続されている(可動接続されている)。また、球状部13aの外周面と連結孔15の内面(球面座15a)の少なくとも一方にグラファイトコーティングなどのコーティングが施され、このコーティングによって球状部13aの外周面と連結孔15の内面15aの付着が防止され、確実に脚部11に対して台座部12が可動するように構成されている。
連結盤16の下端面11aと台座部12の上端面12aの間に設けられた弾性体14は、例えばゴム、皿バネ、板バネや制振機構(ダンパー)であり、台座部12が脚部11に対して傾動した際には、互いに対向する連結盤16の下端面11aと台座部12の上端面12aが平行する初期姿勢に台座部12を戻すように付勢する。
次に、上記構成からなる本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBの作用及び効果について説明する。
はじめに、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBは、核燃料集合体をラックセル1中に収納した状態で、核燃料貯蔵施設2の貯蔵ピット3内に貯蔵される。このとき、貯蔵ピット3に水が貯留され、支持脚部10の台座部12を貯蔵ピット3の底面3bに当接させた状態で水中に浸漬して核燃料貯蔵用ラックBが設置される。
そして、このように貯蔵ピット3内に設置した後に、核燃料貯蔵用ラックBの高さを調整することが必要になる場合があるが、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBにおいては、連結部材13(雄ネジ部13b)の上端面に開口して回転工具取付孔13cが設けられている。このため、六角レンチなどの回転工具17を貯蔵ピット3の上方からセル格納部6の支柱6aの内部を通じて回転工具取付孔13cに挿通して取り付け、連結部材13を正逆回転させることによりこの連結部材13が雌ネジ孔16aに対して螺入/螺出される。これにより、この連結部材13ひいては台座部12が上下方向に進退して、支持脚部10が伸縮し、核燃料貯蔵用ラックBの高さ調整が行える。
また、従来の脚部7と台座部8を一体に固設した支持脚部5においても、脚部7に回転工具取付孔13cを形成し、この脚部7をセル格納部6等に螺合して接続しておくことにより、回転工具17を用いて高さ調整を行うことが可能である。しかしながら、この場合には、回転工具17で脚部7を軸線O1周りに回転させるとともに、一体に固設された台座部8も回転することになり、貯蔵ピット3のステンレス製などの底面3bを傷つけてしまうことになる。これに対し、本実施形態の支持脚部10においては、回転工具17を回転させた際に、球状部13aが連結孔15の球面座15aに摺動して連結部材13のみが回転し、台座部12がそのままの状態で保持される。このため、貯蔵ピット3の底面3bを傷つけるおそれがない。
一方、地震発生時に、水平力が作用すると、貯蔵ピット3内の水の流体付加減衰効果とともに核燃料貯蔵用ラックBが滑動して水平力が吸収される。また、地震時に水平力を受けて核燃料貯蔵用ラックBに転倒モーメントが作用すると、連結部材13の球状部13aが台座部12の連結孔15内で摺動し、連結部材13ひいては脚部11に対して台座部12が相対的に傾動(可動)する。このため、従来の脚部7と台座部8が一体に固設されている場合と比較し、ロッキング現象の発生が抑止される。
さらに、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBにおいては、連結盤16と台座部12の間に弾性体14が介設されているため、台座部12が傾動した際に、この弾性体14が弾性効果、ダンパー効果を発揮して転倒モーメントを吸収する。よって、この点からもロッキング現象の発生が抑止されることになる。
また、ロッキングが発生して核燃料貯蔵用ラックBが傾動した場合であっても、脚部11に対して台座部12が傾動するため、脚部11と台座部12の接続部分や脚部11とセル格納部6(ベースプレート4)の接続部分に局所的に大きな応力が発生することがない。このため、支持脚部10の脚部11や台座部12に破損が生じることが防止される。
さらに、ロッキングが発生して台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がり、この台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接する際には、台座部12が傾動しながら貯蔵ピット3の底面3bに当接することになり、台座部12(支持脚部10)や貯蔵ピット3の底面3bに作用する衝撃が低減する。また、ロッキングによって台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がり、再度台座部12が傾動しながら貯蔵ピット3の底面3bに当接する際に、弾性体14によって衝撃が吸収される。このため、この弾性体14によっても、台座部12(支持脚部10)や貯蔵ピット3の底面3bに作用する衝撃が低減する。よって、ロッキングによって衝撃が作用し支持脚部10や貯蔵ピット3の底面3bに破損が生じることが防止されることになる。
したがって、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBにおいては、支持脚部10の脚部11に台座部12が可動接続されているため(台座部12が可動式であるため)、地震時に水平力が作用して核燃料貯蔵用ラックBに転倒モーメントが作用した際に、脚部11に対して台座部12が傾動(可動)する。これにより、従来のように脚部7と台座部8が一体に固設されている場合と比較し、ロッキング現象の発生を抑止することが可能になるとともに、支持脚部10の脚部11と台座部12の接続部分や脚部11とセル格納部6の接続部分に局所的に大きな応力が発生することを防止することが可能になる。よって、これら支持脚部10の脚部11と台座部12の接続部分や脚部11とセル格納部6の接続部分に破損が生じることを防止することが可能になる。
また、核燃料貯蔵用ラックBにロッキングが発生して台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がり、台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接する際に、脚部11に台座部12が可動接続されているため、台座部12が傾動しながら貯蔵ピット3の底面3bに当接することになり、台座部12(支持脚部10)や貯蔵ピット3の底面3bに作用する衝撃を低減(緩和)することが可能になる。これにより、ロッキングによって衝撃が作用し支持脚部10や貯蔵ピット3の底面3bに破損が生じることを防止することが可能になる。
また、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックBにおいては、連結部材13の球状部13aを台座部12に形成した連結孔15に係合させ、連結孔15の球面座15aに球状部13aが摺動可能に係合して台座部12が脚部11に可動接続されている。このため、地震時に水平力が作用して核燃料貯蔵用ラックBが傾動するとともに、球状部13aが球面座15aで摺動して相対的に回転し、確実に台座部12を脚部11に対して相対的に傾動(可動)させることができる。これにより、ロッキング現象の発生を抑止することが可能になるとともに、支持脚部10の脚部11と台座部12の接続部分や脚部11とセル格納部6の接続部分に局所的に大きな応力が発生することを防止することが可能になる。また、核燃料貯蔵用ラックBにロッキングが発生して台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がり、台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接する際に、台座部12(支持脚部10)や貯蔵ピット3の底面3bに作用する衝撃を確実に低減することが可能になる。
さらに、台座部12を貯蔵ピット3の底面3bに接地して核燃料貯蔵用ラックBを貯蔵ピット3内に設置した状態で、貯蔵ピット3の上方から六角レンチなどの回転工具17を回転工具取付孔13cに挿入して取り付け、回転工具17を回転させて連結部材13を軸線O1周りに正逆回転させることによって支持脚部10を上下方向に伸縮させることが可能になる。これにより、核燃料貯蔵用ラックBの高さを容易に調整することが可能になる。
また、回転工具17を回転させた際に、球状部13aが連結孔15の球面座15aで摺動して連結部材13のみを回転させることができ、台座部12をそのままの状態で保持することができる。このため、貯蔵ピット3の底面3bを傷つけるおそれがない。
さらに、脚部11の下端面11aと台座部12の上端面12aの間に弾性体14が介設されているため、地震時に水平力が作用して核燃料貯蔵用ラックBに転倒モーメントが作用し、脚部11に対して台座部12が傾動した際に、弾性体14によって転倒モーメントを吸収することができ、ロッキング現象の発生を抑止することが可能になる。
また、核燃料貯蔵用ラックBにロッキングが発生して浮き上がった台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接する際に、弾性体14によって衝撃を吸収することができ、より確実に衝撃を低減することが可能になる。
また、脚部11に台座部12が可動接続されていることにより、図5に示すように、核燃料貯蔵用ラックBを貯蔵ピット3に設置したとき、底面3bの水平精度が悪くても、脚部11に対して台座部12が傾動することで、安定して核燃料貯蔵用ラックBを設置することも可能になる。
以上、本発明に係る核燃料貯蔵用ラックの第1実施形態について説明したが、本発明は上記の第1実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、連結盤16の雌ネジ孔16aに螺合して上下方向に進退自在に取り付けられた連結部材13に球状部13aが設けられ、この球状部13aを台座部12の連結孔15に係合させて、台座部12が脚部11に対して可動接続されているものとした。これに対し、本発明の核燃料貯蔵用ラックBにおいては、例えば図6に示すように、連結盤16に内面(球面座15a)が球面状の連結孔15を形成し、台座部12の上端面12aから軸線O1方向上方に突出する連結部材13(連結部)の上端側に球状部13aを設けて台座部12を形成し、台座部12側に設けられた球状部13aを連結盤16側の連結孔15に係合させて、台座部12を脚部11に可動接続するようにしてもよい。
そして、この場合には、ロッキングが発生して核燃料貯蔵用ラックBが傾動した際に、脚部11と台座部12が相対的に傾動するため、脚部11と台座部12の接続部分に局所的に大きな応力が発生することがなく、やはり脚部11と台座部12の接続部分に破損が生じることを防止できる。また、ロッキングが発生して台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がり、台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接する際にも、台座部12が傾動しながら貯蔵ピット3の底面3bに当接することになるため、本実施形態と同様、台座部12(支持脚部10)に大きな衝撃が作用することを防止できる。さらに、核燃料集合体をラックセル1中に収納した核燃料貯蔵用ラックBは、例えば数十年の長期にわたって貯蔵ピット3の水中に設置されることになるが、この場合には、台座部12側の球状部13aの外周面と連結盤16側の連結孔15の内面15aとの間に異物が入り込みにくく、確実に長期にわたって台座部12を脚部11に対して好適に傾動するように維持することができる。
また、これに関連し、例えば図7に示すように、連結盤16と台座部12にそれぞれ連結孔15を設けるとともに連結部材13の両端側に球状部13aを設け、これら両球状部13aを連結盤16と台座部12の連結孔15に係合させて支持脚部10を構成してもよい。この場合には、地震時に水平力が作用すると、図8に示すようにセル格納部6をスウェイする。そして、このようにセル格納部6がスウェイすることによって水平方向の振動応答レベルを抑え、ロッキングや滑り量を低減させることが可能になる。さらに、この場合には、初期の静止中に核燃料貯蔵用ラックBが自立するように、また、スウェイしすぎないように連結盤16と台座部12の間に弾性体14(バネ・ダンパ)を設けることが好ましい。
さらに、本実施形態では、球状部13aとこの球状部13aが係合する連結孔15が半球よりも大きな球形状で形成されているものとしたが、例えば図9に示すように、球状部13a及び連結孔15を半球よりも小さな球形状で形成するようにしてもよい。この場合においても、台座部12を脚部11に対して傾動自在に取り付けることが可能であり、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。さらに、このように構成した場合には、台座部12の高さ寸法を小さく抑えることができる。
さらに、従来、貯蔵ピット3の底部は、コンクリートスラブ18の上にステンレス板を設置して形成されており、ロッキングが発生して台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がり、再度貯蔵ピット3の底面3bに当接した際にコンクリートスラブ18に過大な荷重が作用してコンクリート18に破損が生じるおそれがある。これに対し、図10に示すように、貯蔵ピット3の底面3bに接地される接地面12bの面積を、前述のように再度貯蔵ピット3の底面3bに当接する際にコンクリートスラブ18に作用する荷重に基づいて設定して、台座部12を形成するようにしてもよい。
そして、この場合には、コンクリートスラブ18に作用する荷重に基づいて接地面12bの面積を設定することで、従来よりも大きな台座部12となる。このため、ロッキングが発生して台座部12が再度貯蔵ピット3の底面3bに当接した際に、この貯蔵ピット3の底面3bに発生する面圧を小さくすることができ、コンクリート18に破損が生じることを防止できる。また、可動式の台座部12と貯蔵ピット3の底面3bの接着性をよくすることができるため、核燃料貯蔵用ラックBの安定性を向上させることが可能になる。
次に、図1、図11及び図12を参照し、本発明の第2実施形態に係る核燃料貯蔵用ラックについて説明する。本実施形態は、第1実施形態と同様、可動式の台座部12を備えて支持脚部10を構成した核燃料貯蔵用ラックに関するものである。このため、第1実施形態と同様の構成に対し同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施形態の核燃料貯蔵用ラックCは、自立型ラックであり、第1実施形態と同様、図1に示すように、セル格納部6と支持脚部20とを備えて構成されている。また、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックCの支持脚部20は、第1実施形態と同様、図11に示すように、内周面に雌ネジを形成した雌ネジ孔16aを備える連結盤16に、雄ネジ部13bと球状部13aからなる連結部材13を螺合して取り付け、この連結部材13の球状部13aを台座部12の連結孔15に係合させて、台座部12を脚部11に可動接続して構成されている。さらに、連結盤16と台座部12の間に弾性体14(不図示)が介設されている。
一方、本実施形態の支持脚部20では、連結孔15が、底部に球面座15aを備えて上下方向に延出し、この連結孔15に係合した球状部13aが上下方向に移動可能に形成されている。また、連結孔15が形成された台座部12には、連結孔12と外部を連通させて水Wが流通する流路21が形成されている。そして、本実施形態では、この連結孔15と外部を連通させる流路21が、連結部材13と台座部12の上部の間の隙間によって形成されている。
このように構成した本実施形態の核燃料貯蔵用ラックCにおいては、図11及び図12に示すように、貯蔵ピット3内の水中に浸漬させ、貯蔵ピット3の底面3bに台座部12を接地して貯蔵した状態で、流路21を通じて連結孔15の内部に水Wが入り込む。そして、地震発生時に、水平力が作用してロッキングが発生し、核燃料貯蔵用ラックCが傾動するとともに台座部12が相対的に傾動して、脚部11と台座部12の接続部分に局所的に大きな応力が発生することが防止される。
さらに、台座部12が傾動するとともに連結孔15内の水Wが連結部材13と台座部12の上部の隙間の流路21から勢いよく外部に噴出し、または貯蔵ピット3内の水Wがこの流路21を通じて連結孔15内に入り込む。このようにロッキングが発生するとともに、連結孔15から外部に、外部から連結孔15内に水Wが流出入するため、この水Wの流体抵抗によってロッキングが抑止されることになる。このとき、連結孔15内に入り込んだ水Wは、球状部13aと連結孔15の内面の間の隙間を通じて、連結孔15内の球状部13aを間にして連結孔15の下方と上方に流出入する。このため、この隙間を流通する際の水Wの流体抵抗によってもロッキング抑止効果が得られる。
また、ロッキングが発生して台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がると、連結孔15内で球状部13aが上方に移動し、球状部13aと連結孔15の内面の間の隙間を通じて連結孔15の下方に水Wが流入する。そして、台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接する際に、球状部13aが連結孔15内で下方に移動するため、連結孔15の内面(球面座15a)と球状部15aの間の水Wがクッションとなり、衝撃が緩和される。また、このように球状部13aが連結孔15内で下方に移動するとともに、連結部材13と台座部12の上部の流路21から連結孔15内の水Wが外部に噴出することになるため、この水Wの流体抵抗によっても衝撃が緩和される。よって、ロッキングによって衝撃が作用し支持脚部20や貯蔵ピット3の底面3bに破損が生じることが防止される。
したがって、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックCにおいては、地震時に、水平力が作用して核燃料貯蔵用ラックC、さらに台座部12が傾動(可動)するとともに、連結孔15内の水Wが流路21を通じて外部に噴出し、あるいは貯蔵ピット3内の水Wが流路21を通じて連結孔15内に入り込む。これにより、水Wの流体抵抗によってロッキングを抑止することが可能になる。
また、ロッキングが発生して浮き上がった台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接する際に、球状部13aが連結孔15内で下方に移動するとともに、連結孔15の球面座15aと球状部13aの間の水Wがクッションとなり、衝撃力を低減することができる。さらに、このように球状部13aが連結部15内で下方に移動するとともに、流路21から連結孔15内の水Wが外部に噴出するため、この水Wの流体抵抗によっても衝撃力を低減することができる。
よって、本実施形態の核燃料貯蔵用ラックCにおいても、従来のように脚部7と台座部8が一体に固設されている場合と比較し、ロッキング現象の発生を抑止することが可能になるとともに、支持脚部20の脚部11と台座部12の接続部分や脚部11とセル格納部6の接続部分に破損が生じることを防止することが可能になる。
また、台座部12(支持脚部20)や貯蔵ピット3の底面3bに作用する衝撃を低減することが可能になり、ロッキングによって衝撃が作用し支持脚部20や貯蔵ピット3の底面3bに破損が生じることを防止することが可能になる。
以上、本発明に係る核燃料貯蔵用ラックの第2実施形態について説明したが、本発明は上記の第2実施形態に限定されるものではなく、第1実施形態の変更例を含め、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、連結部材13と台座部12の上部の隙間(流路21)を通じて連結孔15から外部に、外部から連結孔15に水Wが流出入し、この水の流体抵抗によってロッキング抑止効果、衝撃緩和効果が得られるものとしたが、これに加えて、図13に示すように、外周面に溝22を設けて球状部13aを形成するようにしてもよい。この場合には、台座部12が傾動した際に、連結孔15内の水Wが球状部13aの溝22を流路として流れ、この溝22を流通する水Wの流体抵抗によってロッキング抑止効果を得ることが可能になる。また、ロッキングが発生して台座部12が貯蔵ピット3の底面3bから浮き上がり、連結孔15内で球状部13aが移動する際に、球状部13aの溝22を流路として連結孔15内の水Wが流れ、円滑に球状部13aを移動させることが可能になる。さらに、台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接した際に、球状部13aの溝22を流路として連結孔15内の水Wが流通することになり、この水Wの流体抵抗によって衝撃緩和効果を得ることが可能になる。
また、図14及び図15に示すように、連結孔15と外部を連通させる流路21を台座部12の上端面12a(あるいは側面)に開口して形成したり、貯蔵ピット3の底面3bに接地される台座部12の接地面12bに開口して形成し、この流路21を通じて連結孔15から外部に、外部から連結孔15に水Wが流出入することによって、ロッキング抑止効果、衝撃緩和効果を得るようにしてもよい。そして、台座部12の接地面12bに開口して流路21を形成した場合には、ロッキングが発生して浮き上がった台座部12が貯蔵ピット3の底面3bに再度当接した際に、連結孔15内の水Wを台座部12の接地面12bから貯蔵ピット3の底面3bに向けて噴出させることができ、この噴出する水Wによって、効果的に衝撃を低減することが可能になる。
さらに、本実施形態では、連結孔と外部を連通させる流路を通じて、貯蔵ピット内の水が連結孔に入り込み、この水の流体抵抗によってロッキング抑止効果、衝撃緩和効果が得られるものとしたが、連結孔内に粘弾性体を封入するなどして配設してもよい。そして、このように連結孔内に水ではなく粘弾性体を配設しておくことにより、台座部が傾動して球状部が連結孔内を移動するとともに粘弾性抵抗を発生させることができ、この粘弾性体の粘弾性抵抗によってロッキング抑止効果、衝撃緩和効果を得ることが可能になる。
1 鉛直セル(ラックセル)
2 核燃料貯蔵施設
3 貯蔵ピット
3a 側壁
3b 底面(底部、底盤)
4 ベースプレート
5 従来の支持脚部
6 セル格納部
6a 支柱
6b 横材
6c 斜材(ステー)
6d 外周板
7 従来の脚部
8 従来の台座部
10 支持脚部
11 脚部
11a 下端面
12 台座部
12a 上端面
12b 下端面(接地面)
12c 上部
12d 下部
13 連結部材
13a 球状部
13b 雄ネジ部
13c 回転工具取付孔
14 弾性体
15 連結孔
15a 内面(球面座)
16 連結盤
16a 雌ネジ孔
17 回転工具
18 コンクリートスラブ
20 支持脚部
21 流路
22 溝(流路)
A 従来の核燃料貯蔵用ラック
B 核燃料貯蔵用ラック
C 核燃料貯蔵用ラック
O1 軸線
W 水

Claims (8)

  1. 核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、
    前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、
    前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、
    前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、
    前記支持脚部が、前記脚部の下端面と前記台座部の上端面の間に弾性体を備えて構成されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
  2. 核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、
    前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、
    前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、
    前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、
    前記支持脚部が、軸線方向を上下方向に配して上端側を前記脚部に繋げ、下端側を前記台座部に繋げて前記脚部に前記台座部を連結する連結部材を備え、
    前記連結部材は、前記上端側と前記下端側の少なくとも一方に球状部を備えて形成され、前記台座部と前記脚部の少なくとも一方には、内面に凹球面状の球面座を備えた連結孔が形成されており、
    前記球状部が前記連結孔の球面座に摺動可能に係合して、前記台座部が前記脚部に可動接続され、
    前記連結孔は、底部に前記球面座を備えて上下方向に延出し、該連結孔に係合した前記球状部が上下方向に移動可能に形成されており、
    且つ、前記連結孔が形成された前記台座部と前記脚部の少なくともいずれか一方には、前記連結孔と外部を連通させて水が流通する流路が形成されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
  3. 請求項2記載の核燃料貯蔵用ラックにおいて、
    前記球状部の外周面に、前記連結孔内の水が流通する流路となる溝が形成されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
  4. 求項2または請求項3に記載の核燃料貯蔵用ラックにおいて、
    前記連結孔と外部を連通させる流路が前記貯蔵ピットの底面に接地される前記台座部の接地面に開口して形成されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
  5. 核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、
    前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、
    前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、
    前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、
    前記貯蔵ピットの底部がコンクリートスラブを備えて形成されており、
    前記台座部は、前記貯蔵ピットの底面に接地される接地面の面積を、核燃料貯蔵用ラックにロッキングが発生して前記貯蔵ピットの底面から浮き上がり、再度前記貯蔵ピットの底面に当接する際に、前記コンクリートスラブに作用する荷重に基づいて設定して形成されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
  6. 核燃料集合体を収納した状態で貯蔵ピット内の水中に設置される核燃料貯蔵用ラックであって、
    前記核燃料集合体を収容する複数のラックセルを格納して保持するセル格納部と、前記セル格納部に接続して前記セル格納部を支持する複数の支持脚部を備えるとともに、
    前記支持脚部が、前記セル格納部から下方に突設された脚部と、前記脚部の下端に接続して設けられ、前記貯蔵ピットの底面に接地されて前記セル格納部を支持する盤状の台座部を備え、
    前記台座部が前記脚部に可動接続して設けられ、
    前記支持脚部が、軸線方向を上下方向に配して上端側を前記脚部に繋げ、下端側を前記台座部に繋げて前記脚部に前記台座部を連結する連結部材を備え、
    前記連結部材は、前記上端側と前記下端側の少なくとも一方に球状部を備えて形成され、前記台座部と前記脚部の少なくとも一方には、内面に凹球面状の球面座を備えた連結孔が形成されており、
    前記球状部が前記連結孔の球面座に摺動可能に係合して、前記台座部が前記脚部に可動接続され、
    前記連結孔は、底部に前記球面座を備えて上下方向に延出し、該連結孔に係合した前記球状部が上下方向に移動可能に形成されており、
    且つ、前記連結孔内には、粘弾性体が配設されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
  7. 請求項1又は5に記載の核燃料貯蔵用ラックにおいて、
    前記支持脚部が、軸線方向を上下方向に配して上端側を前記脚部に繋げ、下端側を前記台座部に繋げて前記脚部に前記台座部を連結する連結部材を備え、
    前記連結部材は、前記上端側と前記下端側の少なくとも一方に球状部を備えて形成され、前記台座部と前記脚部の少なくとも一方には、内面に凹球面状の球面座を備えた連結孔が形成されており、
    前記球状部が前記連結孔の球面座に摺動可能に係合して、前記台座部が前記脚部に可動接続されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
  8. 請求項2〜4,6,7の何れか一項に記載の核燃料貯蔵用ラックにおいて、
    前記連結部材は、前記球状部を前記下端側に備え、外周面に雄ネジの螺刻を施して形成された棒状の雄ネジ部を前記上端側に備えて形成されるとともに、上端面に開口して軸線中心に穿設された回転工具取付孔を備えて形成され、
    前記脚部は、下端に雌ネジ孔が穿設された連結盤を備えて形成されており、
    前記連結部材は、前記連結盤の雌ネジ孔に前記雄ネジ部を螺合し、前記回転工具取付孔に回転工具を取り付けて軸線周りに正逆回転させることによって、上下方向に進退自在に前記脚部に接続されていることを特徴とする核燃料貯蔵用ラック。
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